JP2011056436A - 微細気泡発生装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 十分な量のマイクロバブルを安定して生成することができる微細気泡発生装置を提供する。
【解決手段】 気液混合流体を搬送する管路8に接続され、筒状本体部の壁面に画定される流路中に設けられている微細気泡発生流路18を通して、前記気液混合流体中の気泡をより小さい微細気泡とする微細気泡発生装置であって、
前記微細気泡発生流路18は、前記流路の断面積が徐々に縮小するように構成された上流側に位置する流路縮小部19及び前記流路の断面積が徐々に拡大するように構成された下流側に位置する流路拡大部20と、前記流路縮小部19と流路拡大部20との接続部分に隙間最小部21、が前記筒状本体部の壁面に沿って環状にそれぞれ設けられ、前記微細気泡発生流路18の両端の圧力差が0.1MPa以上となるように構成されている。
【選択図】 図2
【解決手段】 気液混合流体を搬送する管路8に接続され、筒状本体部の壁面に画定される流路中に設けられている微細気泡発生流路18を通して、前記気液混合流体中の気泡をより小さい微細気泡とする微細気泡発生装置であって、
前記微細気泡発生流路18は、前記流路の断面積が徐々に縮小するように構成された上流側に位置する流路縮小部19及び前記流路の断面積が徐々に拡大するように構成された下流側に位置する流路拡大部20と、前記流路縮小部19と流路拡大部20との接続部分に隙間最小部21、が前記筒状本体部の壁面に沿って環状にそれぞれ設けられ、前記微細気泡発生流路18の両端の圧力差が0.1MPa以上となるように構成されている。
【選択図】 図2
Description
本発明は、液体中の気泡をマイクロバブルにまで微細化して液体中に分散させる微細気泡発生装置に関する。
近年、例えば、液体に気体を分散する分野において、工程の多様化に伴い、また、反応の効率化や迅速化などのため、気体を微細化して液体中に分散することを要求されることが多くなってきている。
気泡を微細化するための微細気泡発生装置は、非特許文献1などに多種類のものが提案されている。例えば、(a)ベンチュリ管等を用いた流路拡大方式、(b)加圧溶解気体の過飽和析出方式(加圧溶解式)、(c)旋回流気泡せん断方式(旋回流式)、(d)オリフィス等を用いた高圧開放方式、(e)微細孔からの気体吐出方式、(f)超音波や機械による気泡破壊方式などである。
いずれの方法も気泡発生方式や発生気泡の破壊方法を様々に工夫している。特に、(a)〜(d)の方法は圧力変動や水流によるもの、(e)の方法は気体を吐出する孔径を小さくすることによるもの、(f)の方法は水流以外の動力(媒質の振動や機械によるせん断)によるものである。
微細気泡発生装置の一例として、例えば、特許文献1(特開2007−54807号公報)によるものが知られている。この微細気泡発生装置は、内管と外管の二重筒で構成され内管の側壁を厚み方向に貫通するスリットで構成された狭流路部を備え、狭流路部を気液混合流体が通過することにより、そのせん断力によって微細気泡を発生させる。さらに狭流路部の出口に、内管と外管との隙間で構成された空隙部を備え、空隙部と外管との流路の形状変化を利用して気液混合流体に渦を発生させて、渦のせん断力によって微細気泡とするものである。
大成博文,「マイクロバブルの基礎」,泡のエンジニアリング,2005年,pp.423−429
しかし、特許文献1に記載の微細気泡発生装置は、十分な量のマイクロバブルを安定して発生させるには機能的に不十分であった。
引用文献1の微細気泡発生装置は、微細気泡を発生させるために、狭流路部を流れる際のせん断力によって気泡を粉砕して微細気泡とするものである。この方法では、十分な微細気泡を発生させることは困難であり、さらに空隙部と外管流路とで渦を発生させ、渦のせん断力を利用して微細気泡を発生させるようにしている。
しかし、上記構成では、狭流路部の他に空隙部や急拡大流路部などを設ける必要があることから、管内が二重筒となるように狭流路部を形成するためのスリットを備えた有底状の部材を外筒内に設置する構成を有している。したがって、管路中での使用が前提となり、槽内での使用ができないなど用途の幅が小さくなるという問題がある。
したがって、本発明が解決しようとする技術的課題は、管路や槽などから構成されるプラント装置に容易に設置することが可能で、十分な量のマイクロバブルを安定して生成することができる微細気泡発生装置を提供することである。
本発明は、上記技術的課題を解決するために、以下の構成の微細気泡発生装置を提供する。
本発明の第1態様によれば、気液混合流体を搬送する管路に接続され、筒状本体部の壁面で画定される流路中に設けられている微細気泡発生流路を通して、前記気液混合流体中の気泡をより小さい微細気泡とする微細気泡発生装置であって、
前記微細気泡発生流路は、
前記流路の断面積が徐々に縮小するように構成された上流側に位置する流路縮小部及び前記流路の断面積が徐々に拡大するように構成された下流側に位置する流路拡大部と、前記流路縮小部と流路拡大部との接続部分に隙間最小部、が前記筒状本体部の壁面に沿って環状にそれぞれ設けられ、
前記微細気泡発生流路の両端の圧力差が0.1MPa以上となるように構成されていることを特徴とする、微細気泡発生装置を提供する。
前記微細気泡発生流路は、
前記流路の断面積が徐々に縮小するように構成された上流側に位置する流路縮小部及び前記流路の断面積が徐々に拡大するように構成された下流側に位置する流路拡大部と、前記流路縮小部と流路拡大部との接続部分に隙間最小部、が前記筒状本体部の壁面に沿って環状にそれぞれ設けられ、
前記微細気泡発生流路の両端の圧力差が0.1MPa以上となるように構成されていることを特徴とする、微細気泡発生装置を提供する。
本発明の第2態様によれば、前記微細気泡発生流路は、前記筒状本体部の側壁に設けられた周方向に伸びる環状スリットにより画定され、前記スリットを挟んで対向する側壁の対向面の少なくとも一方に、前記流路縮小部と流路拡大部と隙間最小部を画定するための凸状部が設けられていることを特徴とする、第1態様の微細気泡発生装置を提供する。
本発明の第3態様によれば、前記筒状本体部は、互いに対向して設けられた複数枚の円板を備え、前記流路縮小部と流路拡大部と隙間最小部は、これらの円板間に設けられたことを特徴とする、第2態様の微細気泡発生装置を提供する。
本発明の第4態様によれば、前記複数枚の円板の少なくとも1枚には、前記隣接する他の円板との離間距離を調整可能な隙間調整機構が設けられていることを特徴とする、第3態様の微細気泡発生装置を提供する。
本発明の第5態様によれば、さらに、前記筒状本体部の微細気泡発生流路より上流側に、多孔性部材を備えたことを特徴とする、第2から第4態様のいずれか1つの微細気泡発生装置を提供する。
本発明の第6態様によれば、前記微細気泡発生流路中に、せん断力発生機構を備えることを特徴とする、第2から第5態様のいずれか1つの微細気泡発生装置を提供する。
本発明の第7態様によれば、前記せん断力発生機構は、流動方向が鋭角に屈曲するように構成された鋭角部であることを特徴とする、第6態様の微細気泡発生装置を提供する。
本発明の第8態様によれば、前記せん断力発生機構は、前記微細気泡発生流路の中間位置に設けられた幅広部であることを特徴とする、第6態様の微細気泡発生装置を提供する。
本発明の第9態様によれば、さらに、筒状本体部の内壁面に突状部を備えることを特徴とする、第1から第8態様のいずれか1つの微細気泡発生装置を提供する。
本発明の第10態様によれば、さらに、筒状本体部の内壁面に凹部を備えることを特徴とする、第1から第9態様のいずれか1つの微細気泡発生装置を提供する。
本発明の第11態様によれば、さらに、筒状本体部内に挿入して設けられる前記筒状本体部の筒形状と相似の形状を有する挿入部材を備え、
前記微細気泡発生流路は、前記挿入部材の側壁外面と前記筒状本体部の側壁内面とで画定されるように構成され、
前記挿入部材の側壁外面及び筒状本体部の側壁内面の少なくとも一方に、前記流路縮小部と流路拡大部と隙間最小部を形成するための凹凸が設けられていることを特徴とする、請求項1に記載の微細気泡発生装置を提供する。
前記微細気泡発生流路は、前記挿入部材の側壁外面と前記筒状本体部の側壁内面とで画定されるように構成され、
前記挿入部材の側壁外面及び筒状本体部の側壁内面の少なくとも一方に、前記流路縮小部と流路拡大部と隙間最小部を形成するための凹凸が設けられていることを特徴とする、請求項1に記載の微細気泡発生装置を提供する。
本発明の第12態様によれば、液体を貯留するタンクと、前記タンクの底部及び側部の少なくともいずれかに前記筒状本体部が設けられていることを特徴とする、第1から第11態様のいずれか1つの微細気泡発生装置を提供する。
本発明の第1態様によれば、管路に接続された筒状本体部の壁面に設けられた微細気泡発生流路には、流路縮小部、流路拡大部及び隙間最小部が筒状本体部の壁面に沿って環状にそれぞれ設けられているので、簡単な構成により微細気泡を発生させることができる。また、流路の両端の圧力差が0.1MPa以上とすることで確実に微細気泡をマイクロバブルレベルにまで微細化することができる。
本発明の第2態様によれば、筒状本体部の具体的な構成として筒状本体部の側壁にその厚み方向にスリットを設けることで簡単な構成で微細気泡発生流路を画定することができる。また、当該構成の微細気泡発生流路は2つの円板を対向配置させ、円盤間に設けられた隙間を用いることでより簡単に構成することができる。
本発明の第4態様によれば、円板の隙間を調整することによって、液体の流量及び圧力差の調整をより簡単に行なうことができ、使用目的に応じた流量の微細気泡分散流体を生成することができる。
本発明の第5態様によれば、多孔性部材を設け、これを通過させることで気液混合流体中の気泡を一次分散させることができ、微細気泡発生流路に送られる気泡サイズを予め小さくすることができる。
本発明の第6態様によれば、微細気泡発生流路中にせん断力を発生させることで、気液混合流体中の気泡を分割することができる。せん断力発生機構としては、流動方向を急変させるように屈曲した流路(第7態様)や、流路途中に流路幅が広がった幅広部を設け当該幅広部内で流体を循環させるような構成(第8態様)を採用することができる。
本発明の第9態様によれば、筒状本体部の内壁面に突状部を備えることで、突状部を通過する際に気液混合流体中の気泡が分割され、微細気泡発生流路に送られる気泡サイズを予め小さくすることができる。
本発明の第10態様によれば、筒状本体部の内壁面に凹部を備えることで、当該凹部による流れ抵抗により、流体の流れを乱してせん断力を与え、気液混合流体中の気泡を分割して、微細気泡発生流路に送られる気泡サイズを予め小さくすることができる。
本発明の第11態様によれば、筒状本体部の内側に挿入部材を設けるという簡単な構成で微細気泡発生流路を画定することができる。
本発明の第12態様によれば、液体貯留タンクの壁を筒状本体部の一部として使用することができ、タンク内に直接微細気泡発生装置を取り付けることができる。
以下、本発明の一実施形態に係る微細気泡発生装置について、図面を参照しながら説明する。
図1Aは、本発明の実施形態にかかる微細気泡発生装置の配置構成を示す模式図である。本実施の形態にかかる微細気泡発生装置10は、例えば、分散槽2中に微細気泡を発生させるプラント1などに利用することができる。分散槽2には、貯液槽3内の液体がポンプ4により配管8を通して送液されて、液体が貯留される。なお、図1Aでは、分散槽2から流出する排水口についての記載を省略しているが、バッチ式のプラントに限定されるものではなく、フロー式のプラントに用いることができる。
本発明の実施形態にかかる微細気泡発生装置10は、分散槽2に連通されており、図1Aに示すように、配管8に取り付けられていてもよいし、分散槽2に直接取り付けられていてもよい。微細気泡発生装置10は配管8を通して送られる気液混合流体中の気泡を破砕し、マイクロバブルレベルの微細気泡として液中に分散するものである。
ポンプ4は、貯液槽3から液体を吸込み、加圧して送り出す。ポンプ4の吸込み側には、加圧空気を送り込むためのブロア5が連結されており、配管9を通して、ポンプ4に送られる。ポンプ4は、貯液槽3からの液体とブロア5からの気体が混合した気液混合流体を配管8へ送りだす。なお、貯液槽3,ブロア5からの流体の吸込み量及びポンプ4からの送液量を調節するための調整弁7がそれぞれ配管に設けられている。また、配管8には分散槽2への送液量を測定するための流量計6が設けられている。
なお、図1Aのプラントは、貯液槽3と分散槽2とが別の構成となっているが、本実施形態にかかる微細気泡発生装置は、図1Bの分散プラントのように分散槽2中の液体を循環して使用する循環式のプラントとしてもよい。なお、ポンプ4の吸込み性能により、ブロアをなくすことも可能である。また、ブロア5はコンプレッサを用いることもできる。
図2は、本発明の第1実施形態にかかる微細気泡発生装置10の構成を示す断面図である。微細気泡発生装置10は、図2に示すように、管路8に接続して用いられる。微細気泡発生装置10は、管路8に接続し気液混合流体を導入する流体入口部11、流体入口部11と連通する管路拡張部12,管路拡張部12と連通し微細気泡を外部に吐出する流体出口部14とを備える。
管路拡張部12は、流体入口部11,流体出口部14の内径に対して大きく構成された円筒形部材であり、高さ方向に扁平に構成されている。流体入口部11、流体出口部14は、それぞれ管路拡張部12の底面12a、上面12bの中心近傍に接続する。
管路拡張部12の内部13には、気泡微細化部15が設けられている。気泡微細化部15は、本発明の筒状本体部として機能するものであり、2枚の円板がわずかな隙間を持つように対向配置された部材である。第1円板16は、環状に構成されており、管路拡張部12の内底面に配置されている。
本実施形態では、管路拡張部の内径寸法は210φ、気泡微細化部15の外径寸法は200φ、内径寸法は150φ、流体入口部11及び流体出口部14の内径寸法はそれぞれ40φに設計されている。
第2円板17は、板状の円板で構成されている。第2円板17は周縁部分が肉厚に構成されており、第1円板16と対向する隙間が微細気泡発生流路18を構成する。
第1円板16の中心孔は、流体入口部11よりも大きく、流体入口部11から流入された流体は、図2の矢印に示すように気泡微細化部15へ移動し、第1円板16と第2円板17との間に流入し、微細気泡発生流路18を通過して、流体出口部14を通って外部へ流出する。
気泡微細化部15の微細気泡発生流路18は、内径側から外径側に向かうに従って流路の間隙が縮小していく流路縮小部19と、この流路縮小部19の外径側で間隙が内径側から外径側に向かうに従って拡大していく流路拡大部20が形成される。これら流路縮小部19と流路拡大部20との間に間隙が最も小さくなる隙間最小部21が設けられている。
気体と液体との混合流体が流路縮小部19を経て流路拡大部20を通るとき、流路間隙の変化により気体と液体との混合物は流速が変化して圧力が変化し、気体が微細化される。
この気体の微細化は、主として、液体の流速、気体の量、隙間最小部21および流路拡大部20の間隙寸法などによって決定される。例えば、液体の流速がある閾値以下であると、気泡の径が小さくならず十分な微細化がなされない。この場合、微細化される気泡の径は、主として、隙間最小部19および流路拡大部20の間隙寸法によって調整することができる。一方、液体の流速が閾値以上になると、気泡の径は小さくなって十分に微細化される。微細気泡発生流路18に設けられた流路拡大部20がベンチュリ管と同様の効果を呈し、気体を伴った液体が気泡微細化部15の微細気泡発生流路18内を通過することにより、気体を微細化することができる。
気液混合流体中の気泡をマイクロバブルのレベルまで十分に微細化させるためには、微細気泡発生流路18の両端の圧力差が0.1MPa以上となるようにすることが求められる。圧力差を0.1MPa以上とするためには、上記のように液体の流速、微細気泡発生流路18の形状(隙間)を調整する。
本実施形態では、流路縮小部19における微細気泡発生流路の流路幅の変化の割合は、流路拡大部20におけるそれよりも大きく構成されている。すなわち、流路縮小部19の対向する2つの壁面がなす角度Aは、流路拡大部20の対向する2つの壁面がなす角度Bよりも大きく構成されている。具体的には、角度Aは約90度、角度Bは約5度程度に構成されている。
なお、微細気泡発生流路の流路の形状は、特に図2に示したものに限定されるわけではない。変形例として、図3に示すように流路縮小部19の対向する2つの壁面がなす角度Aが、流路拡大部20の対向する2つの壁面がなす角度Bよりも小さく構成されていてもよい。
なお、上記のとおり、気液混合流体が微細気泡発生流路18内を通過する際の圧力変化により気泡が微細化するため、流動方向は特に問われるものではなく、流体が気泡微細化部15の外径側から内径側に微細気泡発生流路18を通過するように使用してもよい。
微細気泡発生流路18の両端の圧力差は、例えば、図2に示すように気泡微細化部15の内部空間と管路拡張部の内部13との間に圧力計を設けることで測定することができる。
一例として微細気泡発生流路の隙間最小部のギャップが0.2mmである図2に示す構成の微細気泡発生装置のバブル発生状況を評価した。試験条件は、空気の供給量は0.2L/minであり、液体の供給量を変化させることで微細気泡発生流路18の両端の圧力差を変動させた。測定は、微細気泡発生流路18の両端の圧力差が0.05MPa,0.08MPa,0.10MPa,0.12MPaとなるようにし、それぞれのマイクロバブルの発生の状況について目視にて判定した。試験結果は下記表1に示す通りである。なお、目視評価の◎はマイクロバブルが非常によく発生している。○はマイクロバブルが発生している。△はマイクロバブルが発生しているが量が少ない。×はマイクロバブルの量がほとんどなく発生が認められない状態をそれぞれ示している。
表1の評価結果により、微細気泡発生流路18の両端の圧力差によってマイクロバブルの発生量に影響を及ぼすことが分かる。なお、後述する実施例に詳細を説明するが、微細気泡発生流路18の両端の圧力差がおおむね0.1MPa以上であれば、微細気泡の発生のために必要な圧力の上限は認められない。しかし、あまりに圧力が大きいと、ポンプ4として高出力のものが求められることから、例えば,0.3MPa程度にまでにとどめておくことが好ましい。
上記実施形態では、液体の供給量を変化させることで両端の圧力を調整しているが、液体の供給量によらずに圧力調整するために、例えば、次の実施形態などに示す構成を採用してもよい。
(第2実施形態)
図4は、第2実施形態にかかる微細気泡発生装置の構成を示す断面図である。本実施形態においては、気泡微細化部15に画定される微細気泡発生流路18の間隔を調整することで、微細気泡発生流路18両端での圧力差を調整する。
図4は、第2実施形態にかかる微細気泡発生装置の構成を示す断面図である。本実施形態においては、気泡微細化部15に画定される微細気泡発生流路18の間隔を調整することで、微細気泡発生流路18両端での圧力差を調整する。
図4に示すように、気泡微細化部15を構成する第2の円板17には、中心にネジ部23が形成されており、管路拡張部12の内底面には、当該ネジ部23と螺合する円板支持部24が設けられている。円板支持部24は、管路拡張部12と流体入口部11との接続部位に、流体入口部11を閉塞しないように雌ネジを保持し、当該ネジ部23とを螺合させる。
第2の円板17は、ネジ部23の円板支持部24に対するねじ込み量を調整することにより、第2の円板17の高さ位置が矢印91に示すように調整される。第2の円板17のねじ込み量を調整するには、第2の円板の正面に設けられた連結孔22に専用の器具100を用いる。器具100の先端を流体出口部14から矢印90に示すように挿入して連結孔22に差し込んだ状態で器具を回転させ、第2円板のねじ込み量を調整する。この構成によれば、気泡微細化部15の微細気泡発生流路18の間隔を調整することができ、液体の流量によらずに圧力差の調整を行なうことができる。
(第3実施形態)
図5は、第3実施形態にかかる微細気泡発生装置の構成を示す断面図である。本実施形態においては、気泡微細化部15を構成する円板を追加することで微細気泡発生流路18の数を増やす構成である。これによって、微細気泡発生流路18を流れる流体の量を増大させ、微細気泡発生流路18両端での圧力差を調整する。
図5は、第3実施形態にかかる微細気泡発生装置の構成を示す断面図である。本実施形態においては、気泡微細化部15を構成する円板を追加することで微細気泡発生流路18の数を増やす構成である。これによって、微細気泡発生流路18を流れる流体の量を増大させ、微細気泡発生流路18両端での圧力差を調整する。
気泡微細化部15は、管路拡張部12の内底面に設けられた第1の円板16及び、最上部に位置する第2の円板17に加えて、両者の間に中間円板25を備える。中間円板25は、リング状に構成された円板であり、第1の円板16及び第2の円板17にそれぞれ対向する面によって微細気泡発生流路18を画定する。なお、図5の例では、中間円板25は1枚のみ設けられているが、複数枚備えていてもよい。この構成により、微細気泡発生流路18が複数構成されることになり、微細気泡発生流路18を通過する単位時間あたりの総流量が増大する。すなわち、微細気泡を含む流体の流量が多量に必要な場合に、処理できる様に円板を追加すればよい。したがって、微細気泡発生流路18両端での圧力差を調整することができ、高流量を処理することができる微細気泡発生装置を構成することができる。
(第4実施形態)
図6は、第4実施形態にかかる微細気泡発生装置の構成を示す断面図である。図6に示す微細気泡発生装置は、中心線に対して対称に構成されているため、中心線の片側の実を図示している。
図6は、第4実施形態にかかる微細気泡発生装置の構成を示す断面図である。図6に示す微細気泡発生装置は、中心線に対して対称に構成されているため、中心線の片側の実を図示している。
本実施形態にかかる微細気泡発生装置は、第1実施形態にかかる微細気泡発生装置と大部分が共通する構成を有しているが、気泡微細化部15を構成する円板により画定される微細気泡発生流路18の構成が異なる。具体的には、微細気泡発生流路18中を流れる気液混合流体にせん断力を発生させて気泡の微細化を促進することとしたものである。
本実施形態にかかる微細気泡発生装置の微細気泡発生流路18は、入口27が十分に狭く構成され、さらに、流路縮小部19中に攪拌部26が配置されている。攪拌部26は、断面円形に構成され、微細気泡発生流路18の入口近傍に気泡微細化部15の全周にわたって設けられる。微細気泡発生流路18の入口と攪拌部26との接続は、微細気泡発生流路18を流れる流体が攪拌部の断面形状の接線方向に向かって流入するように構成されている。気液混合流体は、狭く構成されている流路入口27において一次分散して気泡が微細化されさらに、攪拌部26内を矢印に示すように循環して、与えられるせん断力により流体中の気泡がさらに微細化する。
攪拌部26を通過した流体は、隙間最小部21、流路拡大部20を通過することにより、マイクロバブルのレベルにまで気泡が微細化され、気泡微細化部15の外部へ流出する。
図7に、第4実施形態にかかる微細気泡発生装置の変形例を示す。図7に示す微細気泡発生装置は、図6に示す微細気泡発生装置と比較して、攪拌部26が微細気泡発生流路18の入口27及び隙間最小部21との接続の方向が異なる。微細気泡発生流路18の入口27及び隙間最小部21は、攪拌部26に対してその径方向に連通する。入口27から攪拌部26内に流入した流体は、矢印に示すように攪拌部26内を循環し、せん断力により気液混合流体中の気泡が微細化する。攪拌部26を通過した流体は、隙間最小部21、流路拡大部20を通過することにより、マイクロバブルのレベルにまで気泡が微細化され、気泡微細化部15の外部へ流出する。
(第5実施形態)
図8Aは、第5実施形態にかかる微細気泡発生装置の構成を示す断面図である。本実施形態にかかる微細気泡発生装置は、第1実施形態にかかる微細気泡発生装置と大部分が共通する構成を有しているが、気泡微細化部15を構成する円板により画定される微細気泡発生流路18の構成が異なる。具体的には、微細気泡発生流路18中を流れる気液混合流体にせん断力を発生させて気泡の微細化を促進することとしたものである。
図8Aは、第5実施形態にかかる微細気泡発生装置の構成を示す断面図である。本実施形態にかかる微細気泡発生装置は、第1実施形態にかかる微細気泡発生装置と大部分が共通する構成を有しているが、気泡微細化部15を構成する円板により画定される微細気泡発生流路18の構成が異なる。具体的には、微細気泡発生流路18中を流れる気液混合流体にせん断力を発生させて気泡の微細化を促進することとしたものである。
本実施形態にかかる微細気泡発生装置の微細気泡発生流路18は、隙間最小部21の途中に屈曲部28を設け、流体が屈曲部28を通過するときのせん断力で気泡を微小化させるものである。屈曲部28による微細気泡発生流路18の曲げ角度が小さいほどせん断力が大きくなるため、気泡の微細化に効果的であるが、流体抵抗が大きくなるという問題がある。おおむね90度程度としておくことが好ましい。
微細気泡発生流路18に流入した流体は、流路縮小部19を通過し、隙間最小部21の途中に屈曲部28を通過する。流体には流動方向の急変に伴いせん断力が加わり、微細気泡発生流路18の通過に伴う圧力変化と相まってマイクロバブルレベルの微細気泡が発生する。
図8Bは、第5実施形態にかかる微細気泡発生装置の変形例の構成を示す断面図である。この変形例では、微細気泡発生流路18は、隙間最小部21の前後で微細気泡発生流路18の流動方向を変更する。微細気泡発生流路18が屈曲した結果、流路拡大部20は気泡微細化部15の上面に開口する。流体が屈曲部分である隙間最小部21を通過するときのせん断力を利用して気泡の微小化を促進することができる。
(第6実施形態)
図9は、第6実施形態にかかる微細気泡発生装置の構成を示す断面図である。図9に示す微細気泡発生装置は、図2に示した微細気泡発生装置と比較して、微細気泡発生流路18を通過する前に微細孔を有する部材に流体を通過させ、流体中の気泡を一次分散させるように構成したものである。微細孔を有する部材としては、貫通孔が穿孔された金属板や網部材などを用いることができる。微細孔を有する部材は流体の流動抵抗をあまり大きくしないように多数の孔を設けておくことが好ましく、単位面積あたりの孔の面積率は50%以上95%程度とすることが好ましい。
図9は、第6実施形態にかかる微細気泡発生装置の構成を示す断面図である。図9に示す微細気泡発生装置は、図2に示した微細気泡発生装置と比較して、微細気泡発生流路18を通過する前に微細孔を有する部材に流体を通過させ、流体中の気泡を一次分散させるように構成したものである。微細孔を有する部材としては、貫通孔が穿孔された金属板や網部材などを用いることができる。微細孔を有する部材は流体の流動抵抗をあまり大きくしないように多数の孔を設けておくことが好ましく、単位面積あたりの孔の面積率は50%以上95%程度とすることが好ましい。
本実施形態にかかる微細気泡発生装置では、微細孔を有する部材として流体入口部11と管路拡張部12との境界部分に設けられた貫通孔が穿孔された金属板29を用いる。金属板29に設けられた貫通孔の孔径は微細気泡発生装置の大きさにもよるが、おおむね1〜20φ程度とすることが好ましい。金属板29を通過した流体入口部11から送られる気液混合流体は、貫通孔を通過することにより気泡が一次分散され、小さな気泡に分割される。
金属板29を通過した流体は、微細気泡発生流路18を通過することにより、マイクロバブルのレベルにまで気泡が微細化され、気泡微細化部15の外部へ流出する。
(第7実施形態)
図10は、第7実施形態にかかる微細気泡発生装置の構成を示す断面図である。図10に示す微細気泡発生装置は、図2に示した微細気泡発生装置と比較して、微細気泡発生流路18中に流体中の気泡を一次分散させるための部材を配置したものである。
図10は、第7実施形態にかかる微細気泡発生装置の構成を示す断面図である。図10に示す微細気泡発生装置は、図2に示した微細気泡発生装置と比較して、微細気泡発生流路18中に流体中の気泡を一次分散させるための部材を配置したものである。
本実施形態にかかる微細気泡発生装置の微細気泡発生流路18は、入口27の下流側に全周にわたって設けられた拡張部30が設けられており、拡張部30の中につる巻バネをリング状に形成した分散部材31が設けられている。拡張部30の下流側は流路縮小部19を構成する。
拡張部30の幅は、分散部材31を構成するバネの巻径よりも大きくなるように構成されており、分散部材31が拡張部30内で放射方向に広がって移動可能に構成されている。また、分散部材31を構成するバネは、張力が小さくピッチが小さいものであることが好ましい。
微細気泡発生流路18を流れる流体は、流路入口27から拡張部30に流入すると、分散部材31を形成するバネによって一次分散して気泡が微細化される。流体の流量が大きくなると、分散部材31は拡張部30内で外径側に押し出される。上記のように張力が小さいバネによって分散部材31を形成しているため、分散部材31が外側に押し出されることによってバネのピッチが広がり、流体が通過しやすくなる。これにより、流量の増加に伴って流動抵抗が大きくなるという問題を解消することができる。
拡張部30を通過した流体は、隙間最小部21、流路拡大部20を通過することにより、マイクロバブルのレベルにまで気泡が微細化され、気泡微細化部15の外部へ流出する。
(第8実施形態)
図11Aは、本発明の第8実施形態にかかる微細気泡発生装置の構成を示す断面図である。図11Bは、図11AのXI−XI線における断面図である。図11A,図11Bに示す微細気泡発生装置は、図2に示した微細気泡発生装置に流体を微細気泡発生流路18に向けてスムーズに流動させるためのガイドを設けたものである。
図11Aは、本発明の第8実施形態にかかる微細気泡発生装置の構成を示す断面図である。図11Bは、図11AのXI−XI線における断面図である。図11A,図11Bに示す微細気泡発生装置は、図2に示した微細気泡発生装置に流体を微細気泡発生流路18に向けてスムーズに流動させるためのガイドを設けたものである。
ガイドは、気泡微細化部15内に設けられた案内板32、気泡微細化部15の上面に設けられた案内凸部33及び管路拡張部12の内壁面の各コーナー部分に設けられた面取り部34が該当する。
案内板32は、流体入口部11の内部11aから微細気泡発生流路18近傍にまで延在するように構成され、気泡微細化部15の第2円板17の内面17aに放射状に配列して設けられている。案内板32の設置枚数は4から6枚程度とすることが好ましい。また、案内板32は、図11Aに示すように、気泡微細化部15の下面との間には隙間を生じるように形成されているが、下面まで到達するように構成されていてもよい。
また、気泡微細化部15の第2の円板17の外面17bの中央部分には案内凸部33が設けられる。案内凸部33は、気泡微細化部15の上側を通過する流体を流体出口部14に案内するように設けられる。
また、管路拡張部12の内壁面の各コーナー部分がそれぞれ面取りされているため、コーナー部分に位置する流体の流れをスムーズにすることができる。
流体入口部11の内部11aを通って気泡微細化部15の内部に流入した流体は、流動方向にしたがって、まず、第2の円板17の上面に突き当たる。案内板32を設けることによって、流体が円周方向へ沿って流れず、第2の円板17の各放射方向へ流体を流動させることができる。これにより、微細気泡発生流路18に流体を案内することができる。
また、コーナー部分の面取り部34及び案内凸部33により気泡微細化部の外部の流体の流れをスムーズにし、気泡微細化部15外での流体の流動抵抗を小さくすることができる。これにより、気泡微細化部の微細気泡発生流路18の両端における流体の流れをスムーズにして両端の圧力差を大きくすることができる。
(第9実施形態)
図12は、本発明の第9実施形態にかかる微細気泡発生装置の構成を示す断面図である。図12に示す微細気泡発生装置は、気泡微細化部15が分散槽2の底壁に直接設けられており、分散槽2へ流体を送る管路8から分散槽2内への流体が直接微細気泡発生装置内へ送られるように構成されている。微細気泡発生流路18を通過したマイクロバブル分散流体は、分散槽2内へ直接吐出される。本実施形態にかかる微細気泡発生装置は管路拡張部12を備えない構成であっても、微細気泡発生流路の両端の圧力を調整することで十分なマイクロバブルレベルまでの気泡の微細化を行なうことができる。
図12は、本発明の第9実施形態にかかる微細気泡発生装置の構成を示す断面図である。図12に示す微細気泡発生装置は、気泡微細化部15が分散槽2の底壁に直接設けられており、分散槽2へ流体を送る管路8から分散槽2内への流体が直接微細気泡発生装置内へ送られるように構成されている。微細気泡発生流路18を通過したマイクロバブル分散流体は、分散槽2内へ直接吐出される。本実施形態にかかる微細気泡発生装置は管路拡張部12を備えない構成であっても、微細気泡発生流路の両端の圧力を調整することで十分なマイクロバブルレベルまでの気泡の微細化を行なうことができる。
(第10実施形態)
図13は、本発明の第10実施形態にかかる微細気泡発生装置の構成を示す断面図である。図13に示す微細気泡発生装置は、第2の円板17の内側上面に複数の凹部35を設けた構成である。凹部35は、流体入口部11から流れ込んだ流体が突き当たる部分、すなわち、第2の円板17の中央領域により多く設けられていることが好ましい。当該凹部35による流れ抵抗により、流体の流れを乱してせん断力を与え、気液混合流体中の気泡を小さくする。
図13は、本発明の第10実施形態にかかる微細気泡発生装置の構成を示す断面図である。図13に示す微細気泡発生装置は、第2の円板17の内側上面に複数の凹部35を設けた構成である。凹部35は、流体入口部11から流れ込んだ流体が突き当たる部分、すなわち、第2の円板17の中央領域により多く設けられていることが好ましい。当該凹部35による流れ抵抗により、流体の流れを乱してせん断力を与え、気液混合流体中の気泡を小さくする。
(第11実施形態)
図14は、本発明の第11実施形態にかかる微細気泡発生装置の構成を示す断面図である。図14に示す微細気泡発生装置は、気泡微細化部15の内に多数の櫛歯状の突起36を設けた構成である。突起36は、第2の円板17の内側上面及び管路拡張部内底面に設けられている。
図14は、本発明の第11実施形態にかかる微細気泡発生装置の構成を示す断面図である。図14に示す微細気泡発生装置は、気泡微細化部15の内に多数の櫛歯状の突起36を設けた構成である。突起36は、第2の円板17の内側上面及び管路拡張部内底面に設けられている。
また、流体入口部11の内側には、図14中に矢印で示すように、気液分散流体がその流動方向に対して旋回流となるように流れ方向を変換する螺旋状部品37を備える。
本実施形態にかかる微細気泡発生装置は、気泡微細化部15内に流れてきた流体を突起36の隙間を通すことによって気泡を分割するとともに、流体に乱流を発生させてせん断力により気泡を小さくする。気泡微細化部15内に流れてきた流体は、螺旋状部品37によって旋回流となっているため、気泡微細化部15内においてその周方向に旋回し、より多くの突起36の間を通過する。したがって、気泡の微細化が促進される。
(第12実施形態)
図15は、本発明の第12実施形態にかかる微細気泡発生装置の構成を示す断面図である。微細気泡発生装置40は、図15に示すように、管路8に接続して用いられる。微細気泡発生装置40は、図15に示すように管路8に接続し気液混合流体を導入する流体入口部41、流体入口部41と連通する管路拡張部42,管路拡張部42と連通し微細気泡を外部に吐出する流体出口部44とを備える。
図15は、本発明の第12実施形態にかかる微細気泡発生装置の構成を示す断面図である。微細気泡発生装置40は、図15に示すように、管路8に接続して用いられる。微細気泡発生装置40は、図15に示すように管路8に接続し気液混合流体を導入する流体入口部41、流体入口部41と連通する管路拡張部42,管路拡張部42と連通し微細気泡を外部に吐出する流体出口部44とを備える。
管路拡張部42は、流体入口部41,流体出口部44の内径に対して大きく構成された円筒形部材である。流体入口部41、流体出口部44は、それぞれ管路拡張部42の底面42a、上面42bの中心近傍に接続する。
管路拡張部42の内部43には、内筒部45が設けられている。内筒部45は、その軸方向に径が異なるように構成された円柱で構成され、管路拡張部42に対して同軸に配置される。内筒部45と管路拡張部42との間に形成された隙間は、微細気泡発生流路48として機能する。
内筒部45の外径は、図示下端から中間領域45bまでの下部領域45aでは徐々に大きくなり、また中間領域45bから図示上端までの上部領域45cに向けて小さくなるように構成されている。また、中間領域45bにおける管路拡張部42内面との隙間はごく小さく、例えば、0.1から1.0mm程度に構成されている。
下部領域45aにおける微細気泡発生流路48は、徐々に隙間寸法が小さくなる流路縮小部49として機能し、上部領域45cにおける微細気泡発生流路48は、徐々に隙間寸法が大きくなる流路拡大部50として機能する。流路縮小部49と流路拡大部50との間、すなわち、中間領域45bにおける微細気泡発生流路48は隙間最小部51として形成される。
気体と液体との混合流体が流路縮小部49を経て流路拡大部50を通るとき、流路間隙の変化により気体と液体との混合物は流速が変化して圧力が変化し、気体が微細化される。
この気体の微細化は、主として、液体の流速、気体の量、隙間最小部51および流路拡大部50の間隙寸法などによって決定される。例えば、液体の流速がある閾値以下であると、気泡の径が小さくならず十分な微細化がなされない。この場合、微細化される気泡の径は、主として、流路縮小部49および流路拡大部50の間隙寸法によって調整することができる。一方、液体の流速が閾値以上になると、気泡の径は小さくなって十分に微細化される。微細気泡発生流路48に設けられた流路拡大部50がベンチュリ管と同様の効果を呈し、気体を伴った液体が内筒部45によって形成された微細気泡発生流路48内を通過することにより、気体を微細化することができる。
気液混合流体中の気泡をマイクロバブルのレベルまで十分に微細化させるためには、微細気泡発生流路48の両端の圧力差が0.1MPa以上となるようにすることが求められる。圧力差を0.1MPa以上とするためには、上記のように液体の流速、微細気泡発生流路48の形状(隙間)を調整する。
なお、微細気泡発生流路の流路の形状は、特に図15に示したものに限定されるわけではない。例えば、図2に示した微細気泡発生装置の実施形態として示した図5と同様に示すように内筒部45を複数設けて、微細気泡発生流路を複数構成するようにしてもよいし、図6,図7に示すように途中に攪拌部を設けてもよいし、図8に示すように途中に屈曲部を設けてもよい。
さらに、本実施形態にかかる微細気泡発生装置は、図9に示す実施形態の微細気泡発生装置と同様に微細孔を有する部材を管路拡張部42内に設け、気泡を一次分散させるように構成してもよい。
図2に示す構成の微細気泡発生装置を用いて、微細気泡発生流路18の両端の圧力差とマイクロバブルの発生との関係を確認した。実験は、図2に示す構成の微細気泡発生装置(気泡微細化部の内径は150φ、外径は200φ)を図1Aに示すように接続し、ポンプから送られる液体流量により微細気泡発生流路の両端での圧力差を測定した。分散槽は、透明のアクリル水槽(300L)を用い、空気投入量0.2L/min、運転時間5分で水槽内に気泡を送り込み、運転停止直後にアクリル水槽内に吐出された流体のマイクロバブルの発生の程度を目視により確認した。
実験条件は、次の表2の通りである。なお、表2中のギャップは、隙間最小部の流路幅を示している。結果は、図16に示すグラフの通りである。なお、グラフ中×はマイクロバブルの量がほとんどなく発生が認められない状態、△はマイクロバブルが発生しているが多くのミリバブルも発生している状態、○は十分なマイクロバブルが発生しミリバブルが少ない状態をそれぞれ示している。
試験の結果、グラフに示すように、おおむね0.08Mpa以上、さらに好ましくは0.1MPa以上の圧力差があれば、水槽内に発生した白いもやのような気泡群からマイクロバブルが発生していることが認められた。
試験Aについては、流量が49L/min以上の各試験において、水槽内がマイクロバブルで満たされていることが確認された。ミリバブルの存在も認められたが、ほとんど無視できる程度に量が少なく、十分な微細気泡発生の効果があると認められる。なお、符号85で示す流量が37の試験では、マイクロバブルの発生は認められるが量が少なく、水槽内全体の白いもやの状態は薄く感じられた。相対的にミリバブルの量が多くなるものと認められる。
試験Dについては、符号80で示す最も流量が大きい試験においても微細気泡発生装置からの吐出量が見た目にも少なく、マイクロバブルの発生が認められるものの十分な量が発生しているとは言い難いものであった。
試験Bについては、符号81,82で示す両試験とも、ミリバブルの存在は認められるものの全体的に白いもやのような気泡群がみられた。流量が大きい82の試験の方が全体的な水槽内の白濁の程度は大きく、マイクロバブルが十分に発生していると認められた。
試験Cについては、符号83で示す試験でミリバブルの存在は認められるものの全体的に白いもやのような気泡群がみられた。また、試験Eについても、試験Cと同様に符号84で示す試験でミリバブルの存在は認められるものの全体的に白いもやのような気泡群がみられた。試験Eの方がミリサイズの気泡の量は多く、白いもやの状態は試験Cよりも薄く感じられた。
以上の試験結果より、細気泡発生流路の両端の圧力差がマイクロバブルの発生に関係することがおおむね認められた。ただし、十分な吐出量がなければ、相対的にミリバブルの存在が多くなり、マイクロバブルの発生量が少なくなると考えられる。
以上説明したように、本発明にかかる微細気泡発生装置は、簡単な構成で微細気泡を発生させることができる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その他種々の態様で実施可能である。また、構成として実現可能な各実施形態は互いに組み合わせて微細気泡発生装置を構成することもできる。
本発明は、気体を微細気泡のレベルにまで微細化して液体中に分散させることができるため、化学プラントなどの種々のプラントにおいて好適に利用することができる。
1 プラント
2 分散槽
3 貯液槽
4 ポンプ
5 ブロア
6 流量計
7 調整弁
8,9 配管
10 微細気泡発生装置
11 流体入口部
12 管路拡張部
13 管路拡張部の内部
14 流体出口部
15 気泡微細化部
16 第1円板
17 第2円板
18 微細気泡発生流路
19 流路縮小部
20 流路拡大部
21 隙間最小部
2 分散槽
3 貯液槽
4 ポンプ
5 ブロア
6 流量計
7 調整弁
8,9 配管
10 微細気泡発生装置
11 流体入口部
12 管路拡張部
13 管路拡張部の内部
14 流体出口部
15 気泡微細化部
16 第1円板
17 第2円板
18 微細気泡発生流路
19 流路縮小部
20 流路拡大部
21 隙間最小部
Claims (12)
- 気液混合流体を搬送する管路に接続され、筒状本体部の壁面で画定される流路中に設けられている微細気泡発生流路を通して、前記気液混合流体中の気泡をより小さい微細気泡とする微細気泡発生装置であって、
前記微細気泡発生流路は、
前記流路の断面積が徐々に縮小するように構成された上流側に位置する流路縮小部及び前記流路の断面積が徐々に拡大するように構成された下流側に位置する流路拡大部と、前記流路縮小部と流路拡大部との接続部分に隙間最小部、が前記筒状本体部の壁面に沿って環状にそれぞれ設けられ、
前記微細気泡発生流路の両端の圧力差が0.1MPa以上となるように構成されていることを特徴とする、微細気泡発生装置。 - 前記微細気泡発生流路は、前記筒状本体部の側壁に設けられた周方向に伸びる環状スリットにより画定され、前記スリットを挟んで対向する側壁の対向面の少なくとも一方に、前記流路縮小部と流路拡大部と隙間最小部を画定するための凸状部が設けられていることを特徴とする、請求項1に記載の微細気泡発生装置。
- 前記筒状本体部は、互いに対向して設けられた複数枚の円板を備え、前記流路縮小部と流路拡大部と隙間最小部は、これらの円板間に設けられたことを特徴とする、請求項2に記載の微細気泡発生装置。
- 前記複数枚の円板の少なくとも1枚には、前記隣接する他の円板との離間距離を調整可能な隙間調整機構が設けられていることを特徴とする、請求項3に記載の微細気泡発生装置。
- さらに、前記筒状本体部の微細気泡発生流路より上流側に、多孔性部材を備えたことを特徴とする、請求項2から4のいずれか1つに記載の微細気泡発生装置。
- 前記微細気泡発生流路中に、せん断力発生機構を備えることを特徴とする、請求項2から5のいずれか1つに記載の微細気泡発生装置。
- 前記せん断力発生機構は、流動方向が鋭角に屈曲するように構成された鋭角部であることを特徴とする、請求項6に記載の微細気泡発生装置。
- 前記せん断力発生機構は、前記微細気泡発生流路の中間位置に設けられた幅広部であることを特徴とする、請求項6に記載の微細気泡発生装置。
- さらに、筒状本体部の内壁面に突状部を備えることを特徴とする、請求項1から8のいずれか1つに記載の微細気泡発生装置。
- さらに、筒状本体部の内壁面に凹部を備えることを特徴とする、請求項1から9のいずれか1つに記載の微細気泡発生装置。
- さらに、筒状本体部内に挿入して設けられる前記筒状本体部の筒形状と相似の形状を有する挿入部材を備え、
前記微細気泡発生流路は、前記挿入部材の側壁外面と前記筒状本体部の側壁内面とで画定されるように構成され、
前記挿入部材の側壁外面及び筒状本体部の側壁内面の少なくとも一方に、前記流路縮小部と流路拡大部と隙間最小部を形成するための凹凸が設けられていることを特徴とする、請求項1に記載の微細気泡発生装置。 - 流体を貯留するタンクと、前記タンクの底部及び側部の少なくともいずれかに前記筒状本体部が設けられていることを特徴とする、請求項1から11のいずれか1つに記載の微細気泡発生装置。
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