JP7265934B2 - 微細気泡発生ノズル - Google Patents

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Description

本明細書で開示する技術は、微細気泡発生ノズルに関する。
特許文献1には、微細気泡発生ノズルが開示されている。この微細気泡発生ノズルは、微細な噴出孔を有する筒状部材であるノズル本体と、ノズル本体の先端に取り付けられるノズルカバーとを備える。ノズルカバーは、噴出孔に対向する壁と、噴出孔よりも微細な流出孔とを備える。
特許文献1の微細気泡発生ノズルでは、気体(例えば空気、炭酸ガス、水素等)が水に溶解している気体溶解加圧水がノズル本体に供給されると、気体溶解加圧水は、ノズル本体を通って噴出孔から壁に向けて噴出される。噴出孔から噴出された気体溶解加圧水は、壁に衝突してノズルカバー内で迂回した後、流出孔から流出箇所(具体的には浴槽)に流出される。気体溶解加圧水は、微細な噴出孔、及び、さらに微細な流出孔を通過することにより、大気圧まで徐々に減圧される。気体溶解加圧水が減圧される過程において、気体溶解加圧水に溶解されていた気体が析出し、微細気泡が発生する。即ち、特許文献1の微細気泡発生ノズルでは、気体溶解加圧水の流通過程で気体溶解加圧水を減圧することにより、流出箇所(具体的には浴槽)に流出される気体溶解加圧水に微細気泡を含ませることができる。
特開2007-167557号公報
しかしながら、特許文献1の微細気泡発生ノズルでは、流出箇所に流出される気体溶解加圧水に含まれる微細気泡の量が不十分であるという状況が発生する。
本明細書では、流出箇所に流出される気体溶解加圧水に微細気泡を大量に含ませることができる技術を提供する。
本明細書によって開示される微細気泡発生ノズルは、気体が水に溶解している気体溶解加圧水の圧力を減圧する減圧流通部であって、断面円形の減圧管であって、上流側端部から下流側端部に向かって拡径されている前記減圧管と、前記減圧管の前記上流側端部近傍の側壁に設けられ、前記気体溶解加圧水を前記減圧管内に導入する入口側開口部と、前記減圧管の前記下流側端部に設けられ、前記減圧管を通過した前記気体溶解加圧水を排出する出口側開口部と、を備える前記減圧流通部と、前記減圧流通部の下流側に設けられる衝突室であって、前記出口側開口部の開口面積よりも大きい流路面積を備え、前記出口側開口部から排出された前記気体溶解加圧水を通過させる流路空間と、前記出口側開口部に対向する範囲に設けられ、前記出口側開口部から排出された前記気体溶解加圧水が衝突することによって前記気体溶解加圧水の流れる向きを変更させる衝突壁と、を有する、前記衝突室と、前記衝突室を通過した後の前記気体溶解加圧水を流出箇所に流出させる流出部と、を備え、前記減圧管の前記下流側端部近傍の流路面積は、前記減圧管の前記上流側端部近傍の流路面積以上であり、前記入口側開口部は、前記減圧管の長手方向軸に対して所定の角度を形成するように開口されている。
この構成によると、気体溶解加圧水は、外部から減圧管内に導入される際に入口側開口部を通過することによって流速が上昇し、その結果減圧される(ベンチュリー効果)。気体溶解加圧水が減圧されることにより、気体溶解加圧水に溶解していた気体が析出し、気泡が発生する。上記の構成によると、減圧管は、入口側開口部から出口側開口部に向けて流路面積が増加する態様で形成することができる。即ち、入口側開口部を通過したことで減圧された減圧管内の気体溶解加圧水が入口側開口部から出口側開口部に向かって減圧管内を流れる間に、気体溶解加圧水の流速を低下させ、気体溶解加圧水を増圧させることができる。また、減圧管の出口側開口部から排出された気体溶解加圧水は、衝突室に導入される。上記の通り、流路空間の流路面積は、出口側開口部の開口面積よりも大きい。そのため、出口側開口部から排出された気体溶解加圧水は、衝突室に導入されることによって、その流速が低下する。流速が低下することにより、気体溶解加圧水はさらに増圧される。さらに、衝突室に導入された後の気体溶解加圧水は、衝突壁に衝突することによって、流れる向きが変更されるとともに、さらに流速が低下する。その結果、気体溶解加圧水はさらに増圧される。減圧によって気泡が析出させられた後の気体溶解加圧水が増圧されると、気体溶解加圧水に含まれる気泡の一部が分裂して微細気泡になる。上記の構成によると、減圧管内に導入された気体溶解加圧水の流速は、減圧管の出口側開口部に向かう間、衝突室に導入された際、衝突壁に衝突した際、のそれぞれの場合毎に低下し、気体溶解加圧水はその度毎に増圧される。そして、増圧される毎に、気体溶解加圧水に含まれる気泡の一部が分裂して微細気泡になる。すなわち、上記の構成によると、入口側開口部を通過することによって減圧された気体溶解加圧水は、流出部から流出箇所に流出されるまでの間に、複数段階で増圧され得る。そのため、上記の構成によると、気体溶解加圧水に含まれる気泡が分裂されて微細気泡が形成される機会が十分に確保され得る。
さらに、上記の構成によると、入口側開口部は、減圧管の長手方向軸に対して所定の角度を形成するように開口されている。そのため、気体溶解加圧水は、入口側開口部を介して減圧管内に導入される際、減圧管の長手方向軸に対して所定の角度を形成するように導入される。そのため、気体溶解加圧水が減圧管の長手方向軸と平行に導入される場合と比べて、減圧管内を流通する気体溶解加圧水の経路が長くなり、その分、減圧管内を流通する間の流速を低下させ得る。また、減圧管の長手方向軸に対して所定の角度を形成するように導入されることで、減圧管内に導入された気体溶解加圧水は、減圧管の内面に沿って流れ、又は/及び、減圧管の内面に衝突し、又は/及び、他の気体溶解加圧水の流れと衝突する。そのため、気体溶解加圧水の流速をさらに低下させ得る。上記の通り、気体溶解加圧水の流速が低下すると、その度毎に、気体溶解加圧水が増圧され、気体溶解加圧水に含まれる気泡の一部が分裂して微細気泡になる。即ち、入口側開口部が減圧管の長手方向軸に対して所定の角度を形成するように開口されていることにより、気体溶解加圧水に含まれる気泡が分裂されて微細気泡が形成される機会をさらに確保し得る。
従って、上記の構成によると、流出箇所に流出される気体溶解加圧水に微細気泡を大量に含ませることができる。
ここで言う「気体」は、空気、炭酸ガス、水素等、水に溶解可能な任意の気体を含む。また、「流路空間の流路面積」とは、出口側開口部から排出された気体溶解加圧水が衝突壁に衝突するまでの間の経路を含む空間における気体溶解加圧水の流れ方向と直交する平面の面積と、衝突壁に衝突した後の気体溶解加圧水が流出箇所に供給されるまでの間の経路を含む空間における気体溶解加圧水の流れ方向と直交する平面の面積と、のうちの少なくとも一方を含む。
前記入口側開口部は、前記減圧管を前記長手方向軸に沿って見た場合において、前記入口側開口部と前記長手方向軸とを結ぶ垂直な線に対して傾斜するように形成されていてもよい。
この構成によると、気体溶解加圧水は、入口側開口部を介して減圧管内に導入される際、長手方向軸(即ち、減圧管を長手方向軸に直交する平面において断面視した場合の減圧管の中心)から外れた位置に向けて導入される。そのため、入口側開口部から減圧管内に導入される気体溶解加圧水が減圧管の内面に沿って流れ易くなり、減圧管内で、長手方向軸を中心とする旋回流が生じ易くなる。減圧管内で気体溶解加圧水の旋回流が生じることにより、減圧管内を流通する間の気体溶解加圧水の経路をさらに長くし得る。その結果、減圧管内を流通する間の流速をさらに低下させ得る。その結果、減圧管内を流通する間の気体溶解加圧水をさらに増圧させることができ、微細気泡をより多く形成することができる。
前記減圧管は、上流側端部を閉塞する端部壁をさらに備えていてもよい。前記入口側開口部は、前記側壁の外面から内面に向けて、前記下流側端部から前記上流側端部に向かう方向に沿って傾斜して形成されていてもよい。
この構成によると、入口側開口部を介して減圧管内に導入された気体溶解加圧水は、下流側端部から上流側端部に向かう方向に沿って流れ、端部壁に衝突する。端部壁に衝突した後の気体溶解加圧水は、下流側端部から上流側端部に向かう方向に流れる。これにより、減圧管内に導入された気体溶解加圧水の流速を大幅に低下させ、減圧管内を流通する間の気体溶解加圧水を大幅に増圧させることができ、結果的に微細気泡をより多く形成することができる。
前記減圧管は、複数個の前記入口側開口部を有していてもよい。複数個の前記入口側開口部のそれぞれは、前記減圧管を前記長手方向軸に沿って見た場合において、前記入口側開口部と前記長手方向軸とを結ぶ垂直な線に沿って形成されていてもよい。
この構成によると、複数の入口側開口部のそれぞれを介して減圧管内に導入された気体溶解加圧水は、長手方向軸(即ち、減圧管を長手方向軸に直交する平面において断面視した場合の減圧管の中心)に向かって導入される。そのため、各入口側開口部から導入された気体溶解加圧水の流れは、長手方向軸において相互に衝突する。これにより、減圧管内に導入された気体溶解加圧水の流速を大幅に低下させ、減圧管内を流通する間の気体溶解加圧水を大幅に増圧させることができ、結果的に微細気泡をより多く形成することができる。
第1実施例の微細気泡発生ノズル10の斜視図。 図1のII-II線に沿った微細気泡発生ノズル10の断面図。 第1実施例のノズル本体20の斜視図。 第1実施例のノズル本体20の右側面図。 第1実施例のホルダ部40の斜視図。 第2実施例の微細気泡発生ノズル100の斜視図。 第2実施例の微細気泡発生ノズル100の断面図。 第2実施例のノズル本体120の斜視図。 図8のIX-IX線に沿ったノズル本体120の断面図。 第3実施例の微細気泡発生ノズル200の斜視図。 第3実施例の微細気泡発生ノズル200の断面図。 第3実施例のノズル本体220の斜視図。 図12のXIII-XIII線に沿ったノズル本体220の断面図。
(第1実施例)
(微細気泡発生ノズル10の構成)
図1~図5を参照して、第1実施例の微細気泡発生ノズル10について説明する。微細気泡発生ノズル10は、浴槽(図示省略)等の流出箇所に微細気泡を含む水を供給するためのノズルである。図1に示すように、微細気泡発生ノズル10は、ノズル本体20と、ホルダ部40と、を備える。図1、図2において、ノズル本体20は、ホルダ部40に支持されている。
(ノズル本体20の構成)
図1~図4を参照して、ノズル本体20の構成について説明する。なお、以下の説明では、図2中のX軸方向を左右方向、Y軸方向を上下方向、Z軸方向を前後方向と呼ぶ場合がある。図3に示すように、ノズル本体20は、減圧管22と鍔部28とを備える。
図1~図4に示すように、減圧管22は、空気が水に溶解している空気溶解加圧水の圧力を減圧することができる管状部材である。図1、図2では示されていないが、微細気泡発生ノズル10が所定の循環接続具(図示省略)に組み込まれて使用される場合、減圧管22の後方側の上流側端部22a(図中Z軸の正方向側の端部)は、他部材によって閉塞される。
ただし、減圧管22の上流側端部22aの側壁には、複数個(図の例では5個)の入口側開口部23が開口されている。入口側開口部23は、給水手段(図示しない)から供給される空気溶解加圧水(即ち、空気が水に溶解している加圧水)を減圧管22内に導入するための開口部である。即ち、微細気泡発生ノズル10の使用時には、給水手段から供給される空気溶解加圧水は、側壁に設けられた入口側開口部23を通って減圧管22内に導入される。
図3、図4に示すように、5個の入口側開口部23は、それぞれ、減圧管22を長手方向軸Cに沿って(即ちZ軸の負方向に向かって)見た場合、長手方向軸Cを中心として螺旋を描くように形成されている。即ち、5個の入口側開口部23は、いずれも、減圧管22の側壁の外面から長手方向軸Cに向かう線に対して傾斜するように形成されている。これにより、入口側開口部23を介して減圧管22内に空気溶解加圧水が導入される場合、長手方向軸Cを中心とする旋回流が生じ易くなる。
図2、図4に示すように、減圧管22の上流側端部22aの近傍であって、5個の入口側開口部23よりもやや前方寄り(Z軸の負方向寄り)の位置には、水流制御部材24が形成されている。図4に示すように、水流制御部材24の後面(Z軸の正方向側の面)には、旋回流の方向に沿った形状のリブ24aが形成されている。さらに、水流制御部材24は、3つの支柱25によって減圧管22の内面に固定されている。水流制御部材24と3つの支柱25の間には、通孔26が形成されている。これにより、入口側開口部23を介して減圧管22内に導入された空気溶解加圧水の一部が、水流制御部材24に衝突し、通孔26を通って下流側に流れる。このような水流制御部材24が設けられることにより、減圧管22内に導入された空気溶解加圧水による旋回流を維持したまま、空気溶解加圧水を下流に向けて流すことができる。
図2に示すように、本実施例では、減圧管22は、下流側端部22bの流路面積が、上流側端部22aの流路面積よりも大きくなるように形成されている。言い換えると、減圧管22は、上流側端部22aから下流側端部22bに向かって拡径されている。
減圧管22の下流側端部22bには、出口側開口部27が開口されている。出口側開口部27は、減圧管22内を流れてきた空気溶解加圧水を減圧管22外に排出するための開口部である。下流側端部22bには、5本の流路制御壁29が設けられている。図2に示すように、微細気泡発生ノズル10の使用時には、下流側端部22bは、後述するホルダ部40の円板部46と対向して配置される。この際、5本の流路制御壁29は、円板部46と近接して配置される。
図1~図4に示すように、鍔部28は、減圧管22の前後方向中間部付近の外面に設けられている円板状部材である。図2に示すように、鍔部28の外径は、減圧管22の外径よりも大きい。
(ホルダ部40の構成)
続いて、図1、図2、図5を参照して、ホルダ部40の構成について説明する。図5に顕著に示されるように、ホルダ部40は、外側円筒部42と、内側円筒部44と、2個の連結部52と、を備える。外側円筒部42と2個の連結部52とは連続して一体に成形されている。内側円筒部44は、外側円筒部42の内側に収容されて形成されている。
外側円筒部42は、円筒状の部材である。図2、図5に示すように、後方側の開口部には、上述のノズル本体20の鍔部28を収容するための段差43が形成されている。
2個の連結部52は、それぞれ、外側円筒部42の外周面から外側に突出して形成されている。連結部52には、ネジ穴Bが設けられている。連結部52のネジ穴Bは、ホルダ部40を浴槽接続具(図示省略)に取付けるためのネジ穴である。なお、浴槽接続具は、微細気泡発生ノズル10を浴槽に取付けるための機具である。ホルダ部40内に、ノズル本体20を挿入した後に、浴槽接続具の取付穴(図示省略)と連結部52のネジ穴Bを位置合わせし、ネジ部材(図示省略)をネジ穴Bに螺合させることで、微細気泡発生ノズル10と浴槽接続具が連結される。
内側円筒部44は、外側円筒部42の内側に収容されて形成されている筒状部材である。内側円筒部44は、4個の接続部48を介して外側円筒部42の内面と接続されている。内側円筒部44と外側円筒部42との間の隙間により、4個の流出口50が形成されている。
内側円筒部44の前方側端部には、円板部46が形成されている。円板部46は、内側円筒部44の前方側端部を閉塞している。
(ノズル本体20がホルダ部40に支持される状態)
続いて、ノズル本体20がホルダ部40に支持される状態における各構成要素の位置関係について説明する。図1、図2に示すように、ノズル本体20がホルダ部40に支持されることにより、本実施例の微細気泡発生ノズル10が形成される。この状態では、ノズル本体20のうち、減圧管22の下流側端部22b及び鍔部28がホルダ部40内に差し込まれている。具体的には、減圧管22の下流側端部22bは、ホルダ部40の内側円筒部44内に差し込まれている。この際、下流側端部22bは、ホルダ部40の円板部46と近接して配置される。また、鍔部28は、外側円筒部42の開口部に形成されている段差43内に収容されている。この際、鍔部28の前面28aは、段差43と当接する。ノズル本体20がホルダ部40に支持されている状態では、減圧管22の上流側端部22aは、ホルダ部40の後方側に突出している。
ノズル本体20がホルダ部40に支持されることにより、ノズル本体20とホルダ部40とによって、流路空間60、通路64、流路空間66、通路68とが形成される。流路空間60、通路64、流路空間66、通路68は、いずれも、空気溶解加圧水をこの順で流通させるための空間及び通路である。
流路空間60は、減圧管22の下流側に形成される。流路空間60は、減圧管22の下流側端部22bと円板部46との間に形成される空間である。流路空間60の流路面積は、減圧管22の下流側端部22bの流路面積よりも大きい。詳しく言うと、減圧管22の下流側端部22bの前方における、下流側端部22bと円板部46との間の空間のXY平面上の面積と、下流側端部22bと円板部46との間に形成される仮想的な円柱のうちの外側面部分の面積と、のいずれもが、下流側端部22bの流路面積よりも大きい。
通路64は、流路空間60の下流側に形成される。通路64は、内側円筒部44の内面と、内側円筒部44内に配置された減圧管22の外面との間に形成される。ここで、通路64の流路面積(即ちXY平面上の面積)は、上述の流路空間60のどの部分の流路面積よりも大きい。
流路空間66は、通路64の下流側に形成される。流路空間66は、内側円筒部44の後端と鍔部28の前面28aとの間に形成される。流路空間66は、内側円筒部44の後端、外側円筒部42の内面、減圧管22の外面、及び、鍔部28の前面28aによって画定される空間である。流路空間66の流路面積は、どの部分においても、上述の通路64の流路面積よりも大きい。詳しく言うと、内側円筒部44の後端と減圧管22の外面の間の空間のXY平面上の面積、内側円筒部44の後端と鍔部28の前面28aとの間の空間の面積(より詳しくは、長手方向軸Cを中心軸とし、かつ、XY平面上において長手方向軸Cと内側円筒部44の外側とを結ぶ線を半径とする仮想的な円柱のうち、内側円筒部44の後端と前面28aとの間の範囲の外側面部分の面積)、および、内側円筒部44の後端と外側円筒部42の内面との間の空間のXY平面上の面積、のいずれもが、上述の通路64の流路面積よりも大きい。
通路68は、流路空間66の下流側に形成される。通路68は、流路空間66と流出口50とを接続する通路である。通路68は、外側円筒部42の内面と内側円筒部44の外面との間の隙間によって形成される。ここで、通路68の流路面積(即ちXY平面上の面積)は、上述の流路空間66のどの部分の流路面積よりも大きい。
(空気溶解加圧水の流れ)
図2を参照して、微細気泡発生ノズル10内における空気溶解加圧水の流れ、及び、それに伴って微細気泡が形成される過程について説明する。図2において、実線矢印が空気溶解加圧水の流路を示している。上記の通り、微細気泡発生ノズル10が所定の循環接続具(図示省略)に組み込まれて使用される場合、減圧管22の後方側の上流側端部22aは、他部材によって閉塞される。
給水手段(図示しない)から供給される空気溶解加圧水は、側壁に設けられた5個の入口側開口部23を通って減圧管22内に導入される。空気溶解加圧水が減圧管22内に導入される際に入口側開口部23を通過することにより、空気溶解加圧水の流速が上昇し、空気溶解加圧水が大気圧よりも低い圧力まで減圧される(即ちベンチュリー効果による減圧)。空気溶解加圧水が減圧されることにより、空気溶解加圧水に溶解していた空気が析出し、気泡が発生する。
上記の通り、5個の入口側開口部23は、それぞれ、減圧管22を長手方向軸Cに沿って(即ちZ軸の負方向に向かって)見た場合、長手方向軸Cを中心として螺旋を描くように形成されている(図3、図4参照)。即ち、5個の入口側開口部23は、いずれも、減圧管22の側壁の外面から長手方向軸Cに向かう線に対して傾斜するように形成されている。そのため、入口側開口部23を介して減圧管22内に空気溶解加圧水が導入される場合、長手方向軸Cを中心とする旋回流が生じる。
また、減圧管22の上流側端部22aの近傍であって、5個の入口側開口部23よりもやや前方寄り(Z軸の負方向寄り)の位置には、水流制御部材24が形成されている(図2、図4参照)。これにより、入口側開口部23を介して減圧管22内に導入された空気溶解加圧水の一部が、水流制御部材24に衝突し、通孔26を通って下流側に流れる。このような水流制御部材24が設けられることにより、減圧管22内に導入された空気溶解加圧水による旋回流を維持したまま、空気溶解加圧水を下流に向けて流すことができる。空気溶解加圧水が減圧管22内で旋回しながら流れることにより、空気溶解加圧水が直線的に流れる場合に比べて、空気溶解加圧水の流通経路が長くなる。空気溶解加圧水の流通経路が長くなることで、空気溶解加圧水の流速を低下させ得る。空気溶解加圧水の流速が低下すると、空気溶解加圧水が増圧される。空気溶解加圧水が増圧されることにより、空気溶解加圧水に含まれる気泡の一部が分裂して微細気泡になる。
また、図2に示すように、本実施例では、減圧管22は、下流側端部22bの流路面積が、上流側端部22aの流路面積よりも大きくなるように形成されている。即ち、減圧管22は、上流側端部22aから下流側端部22bに向かって拡径されている。そのため、入口側開口部23を通過したことで減圧された空気溶解加圧水が上流側端部22aから下流側端部22bに向かって減圧管22内を流れる間に、空気溶解加圧水の流速が低下する。流速が低下する結果、空気溶解加圧水が増圧される。空気溶解加圧水が増圧されることにより、空気溶解加圧水に含まれる気泡の一部が分裂して微細気泡になる。
減圧管22内を下流側端部22bまで流れてきた空気溶解加圧水は、出口側開口部27を通って流路空間60内へと排出される。上記の通り、流路空間60の流路面積は、減圧管22の下流側端部22bの流路面積より大きい。そのため、出口側開口部27から流路空間60内へと排出された空気溶解加圧水の流速はさらに低下する。これにより、空気溶解加圧水はさらに増圧される。その結果、空気溶解加圧水に含まれる気泡の一部がさらに分裂して微細気泡になる。
さらに、流路空間60に排出された空気溶解加圧水は、円板部46に衝突する。これにより、空気溶解加圧水が流れる向きが変更されるとともに、空気溶解加圧水の流速がさらに低下する。これにより、空気溶解加圧水がさらに増圧され、結果として、空気溶解加圧水に含まれる気泡の一部がさらに分裂して微細気泡になる。また、流れる向きが変更された空気溶解加圧水の一部は、さらに流路制御壁29にも衝突する。その場合、空気溶解加圧水の流速がさらに低下し、結果として微細気泡がさらに増加する。円板部46及び流路制御壁29に衝突した後の空気溶解加圧水は、通路64に導入される。
通路64に導入された後の空気溶解加圧水は、通路64を通過して流路空間66内へと排出される。上記の通り、通路64の流路面積は、流路空間60のどの部分の流路面積よりも大きい。そして、流路空間66の流路面積は、通路64の流路面積よりも大きい。そのため、通路64を通過して流路空間66内へと排出された空気溶解加圧水の流速はさらに低下する。空気溶解加圧水がさらに増圧され、結果として、空気溶解加圧水に含まれる気泡の一部がさらに分裂して微細気泡になる。
そして、流路空間66内へと排出された空気溶解加圧水は、鍔部28の前面28aに衝突する。これにより、空気溶解加圧水が流れる向きが変更されるとともに、空気溶解加圧水の流速がさらに低下する。空気溶解加圧水もさらに増圧される。その結果、空気溶解加圧水に含まれる気泡の一部がさらに分裂して微細気泡になる。
鍔部28の前面28aに衝突した後の空気溶解加圧水は、通路68を通過し、流出口50から流出箇所(浴槽等)に向けて流出する。上記の通り、通路68の流路面積は、流路空間66のどの部分の流路面積よりも大きい。通路68を通過する空気溶解加圧水の流速はさらに低下する。そして、流出箇所に空気溶解加圧水が流出されることにより、空気溶解加圧水の流速がさらに低下し、空気溶解加圧水はさらに増圧される。その結果、空気溶解加圧水に含まれる気泡の一部がさらに分裂して微細気泡になる。
このような流路で微細気泡発生ノズル10内を空気溶解加圧水が流れることにより、流出箇所に流出される空気溶解加圧水には、微細気泡を大量に含ませることができる。
以上、本実施例の微細気泡発生ノズル10の構成及び作用について説明した。本実施例と請求項の記載の対応関係を説明しておく。空気溶解加圧水が「気体溶解加圧水」の一例である。減圧管22、入口側開口部23、及び、出口側開口部27の組み合わせが「減圧流通部」の一例である。流路空間60、及び、円板部46の組み合わせが「衝突室」の一例である。そして、流路空間60が「流路空間」の一例であり、円板部46が「衝突壁」の一例である。流出口50が「流出部」の一例である。
(第2実施例)
図6~図9を参照して、第2実施例の微細気泡発生ノズル100について、第1実施例と異なる点を中心に説明する。本実施例は、第1実施例の変形例の一つである。図6~図9では、第1実施例と同じ構成を有する要素を、図1~図5で用いられる符号と同じ符号を用いて表している。
図6~図9に示すように、本実施例では、ノズル本体120の形状が第1実施例とは異なっている。本実施例でも、ノズル本体120は、減圧管122と、鍔部28とを備える。
図6~図9に示すように、本実施例の減圧管122の上流側端部122a(Z軸の正方向側の端部)は、半球状の端部壁130によって閉塞されている。そして、減圧管122の上流側端部122a近傍の側壁には、複数個(図の例では2個)の入口側開口部123が開口されている。本実施例では、減圧管122の上流側端部122a近傍には、水流制御部材(図2、図4の符号24参照)は形成されていない。
図7に示すように、本実施例では、2個の入口側開口部123は、減圧管122の側壁の外面から内面に向けて、下流側端部122bから上流側端部122aに向かう方向(即ち、Z軸の正方向)に沿って傾斜して形成されている。これにより、本実施例では、入口側開口部123を介して減圧管122内に空気溶解加圧水が導入される場合、空気溶解加圧水はまず端部壁130に向かって流れる。
また、図9に示すように、本実施例でも、2個の入口側開口部123は、それぞれ、減圧管122を長手方向軸Cに沿って(即ちZ軸の負方向に向かって)見た場合、長手方向軸Cからオフセットされた位置に形成されている。即ち、2個の入口側開口部123は、いずれも、減圧管122の側壁の外面から長手方向軸Cに向かう線に対して傾斜するように形成されている。これにより、本実施例でも、入口側開口部123を介して減圧管122内に空気溶解加圧水が導入される場合、長手方向軸Cを中心とする旋回流が生じ易くなる。
また、本実施例でも、減圧管122は、下流側端部122bの流路面積が、上流側端部122aの流路面積よりも大きくなるように形成されている。言い換えると、減圧管122は、上流側端部122aから下流側端部122bに向かって拡径されている。
減圧管122の下流側端部122bには、出口側開口部127が開口されている。本実施例では、下流側端部122bには、流路制御壁(図2の符号29参照)は設けられていない。図7に示すように、微細気泡発生ノズル100の使用時には、下流側端部122bは、ホルダ部40の円板部46と対向して配置される。
鍔部28については第1実施例と同様である。鍔部28の詳しい説明は省略する。
(空気溶解加圧水の流れ)
図7を参照して、本実施例の微細気泡発生ノズル100内における空気溶解加圧水の流れ、及び、それに伴って微細気泡が形成される過程について説明する。図7においても、実線矢印が空気溶解加圧水の流路を示している。
給水手段(図示しない)から供給される空気溶解加圧水は、側壁に設けられた2個の入口側開口部123を通って減圧管122内に導入される。空気溶解加圧水が減圧管122内に導入される際に入口側開口部123を通過することにより、空気溶解加圧水の流速が上昇し、空気溶解加圧水が大気圧よりも低い圧力まで減圧される(即ちベンチュリー効果による減圧)。空気溶解加圧水が減圧されることにより、空気溶解加圧水に溶解していた空気が析出し、気泡が発生する。
上記の通り、2個の入口側開口部123は、それぞれ、減圧管122の側壁の外面から内面に向けて、下流側端部122bから上流側端部122aに向かう方向(即ち、Z軸の正方向)に沿って傾斜して形成されている(図7参照)。さらに、2個の入口側開口部123は、それぞれ、減圧管122を長手方向軸Cに沿って(即ちZ軸の負方向に向かって)見た場合、長手方向軸Cからオフセットされた位置に形成されている(図9参照)。これにより、本実施例では、入口側開口部123を介して減圧管122内に空気溶解加圧水が導入される場合、空気溶解加圧水はまず端部壁130に向かって流れる。その際、空気溶解加圧水は、長手方向軸Cを中心とする旋回流を形成する。その後、空気溶解加圧水は、端部壁130に衝突し、その後、下流側端部122bに向けて減圧管122内を流れる。このように、空気溶解加圧水が減圧管122内で旋回しながら流れることにより、空気溶解加圧水が直線的に流れる場合に比べて、空気溶解加圧水の流通経路が長くなる。空気溶解加圧水の流通経路が長くなることで、空気溶解加圧水の流速を低下させ得る。さらに、空気溶解加圧水を端部壁130に衝突させることで、さらに吸気溶解加圧水の流速を低下させることができる。空気溶解加圧水の流速が低下すると、空気溶解加圧水が増圧される。空気溶解加圧水が増圧されることにより、空気溶解加圧水に含まれる気泡の一部が分裂して微細気泡になる。
また、図7に示すように、本実施例では、減圧管122は、下流側端部122bの流路面積が、上流側端部122aの流路面積よりも大きくなるように形成されている。即ち、減圧管122は、上流側端部122aから下流側端部122bに向かって拡径されている。そのため、端部壁130に衝突した後の空気溶解加圧水が上流側端部122aから下流側端部122bに向かって減圧管122内を流れる間に、空気溶解加圧水の流速がさらに低下する。流速が低下する結果、空気溶解加圧水が増圧される。空気溶解加圧水が増圧されることにより、空気溶解加圧水に含まれる気泡の一部が分裂して微細気泡になる。
減圧管122内を下流側端部122bまで流れてきた空気溶解加圧水は、出口側開口部127を通って流路空間60内へと排出される。本実施例でも、流路空間60の流路面積は、減圧管122の下流側端部122bの流路面積より大きい。そのため、出口側開口部127から流路空間60内へと排出された空気溶解加圧水の流速はさらに低下する。これにより、空気溶解加圧水はさらに増圧される。その結果、空気溶解加圧水に含まれる気泡の一部がさらに分裂して微細気泡になる。
さらに、流路空間60に排出された空気溶解加圧水は、円板部46に衝突する。これにより、空気溶解加圧水が流れる向きが変更されるとともに、空気溶解加圧水の流速がさらに低下する。空気溶解加圧水がさらに増圧され、結果として、空気溶解加圧水に含まれる気泡の一部がさらに分裂して微細気泡になる。
円板部46に衝突した後の空気溶解加圧水は、通路64を通過して流路空間66内へと排出される。流路空間66に排出されてから流出口50から排出されるまでの空気溶解加圧水の流れ、及び、微細気泡の発生過程については第1実施例と同様であるため、詳しい説明は省略する。
以上、本実施例の微細気泡発生ノズル100の構成及び作用について説明した。本実施例の微細気泡発生ノズル100も、基本的には、第1実施例の微細気泡発生ノズル10と同様の作用効果を発揮することができる。
(第3実施例)
図10~図13を参照して、第3実施例の微細気泡発生ノズル200について、第1実施例と異なる点を中心に説明する。本実施例も、第1実施例の変形例の一つである。図10~図13では、第1実施例と同じ構成を有する要素を、図1~図5で用いられる符号と同じ符号を用いて表している。
図10~図13に示すように、本実施例でも、ノズル本体220の形状が第1実施例とは異なっている。本実施例でも、ノズル本体220は、減圧管222と、鍔部28とを備える。
図10~図13に示すように、本実施例の減圧管222の上流側端部222a(Z軸の正方向側の端部)は、端部壁230によって閉塞されている。そして、減圧管222の上流側端部222a近傍の側壁には、複数個(図の例では3個)の入口側開口部223が開口されている。本実施例でも、減圧管222の上流側端部222a近傍には、水流制御部材(図2、図4の符号24参照)は形成されていない。
図11に示すように、3個の入口側開口部223は、減圧管222の側壁に開口されている。即ち、3個の入口側開口部223のそれぞれは、長手方向軸Cに対して所定の角度を形成するように(即ち長手方向軸Cと平行ではなく、長手方向軸Cの方に向かって)開口されていると言える。
さらに、図13に示すように、本実施例では、3個の入口側開口部223は、それぞれ、減圧管222を長手方向軸Cに沿って(即ちZ軸の負方向に向かって)見た場合、長手方向軸Cに向かう線に沿って形成されている。これにより、3個の入口側開口部223のそれぞれを介して減圧管222内に導入された空気溶解加圧水は、長手方向軸C(即ち、減圧管222を長手方向軸Cに直交する平面において断面視した場合の減圧管222の中心)に向かって導入される。そのため、各入口側開口部223から導入された空気溶解加圧水の流れは、長手方向軸Cにおいて互いに衝突する。
また、本実施例でも、減圧管222は、下流側端部222bの流路面積が、上流側端部222aの流路面積よりも大きくなるように形成されている。言い換えると、減圧管222は、上流側端部222aから下流側端部222bに向かって拡径されている。
減圧管222の下流側端部222bには、出口側開口部227が開口されている。本実施例でも、下流側端部222bには、流路制御壁(図2の符号29参照)は設けられていない。図11に示すように、微細気泡発生ノズル200の使用時には、下流側端部222bは、ホルダ部40の円板部46と対向して配置される。
鍔部28については第1実施例と同様である。鍔部28の詳しい説明は省略する。
(空気溶解加圧水の流れ)
図11を参照して、本実施例の微細気泡発生ノズル200内における空気溶解加圧水の流れ、及び、それに伴って微細気泡が形成される過程について説明する。図11においても、実線矢印が空気溶解加圧水の流路を示している。
給水手段(図示しない)から供給される空気溶解加圧水は、側壁に設けられた3個の入口側開口部223を通って減圧管222内に導入される。本実施例でも、空気溶解加圧水が減圧管222内に導入される際に入口側開口部223を通過することにより、空気溶解加圧水の流速が上昇し、空気溶解加圧水が大気圧よりも低い圧力まで減圧される(即ちベンチュリー効果による減圧)。空気溶解加圧水が減圧されることにより、空気溶解加圧水に溶解していた空気が析出し、気泡が発生する。
上記の通り、3個の入口側開口部223は、それぞれ、減圧管222の側壁に開口されている。即ち、3個の入口側開口部223のそれぞれは、長手方向軸Cに対して所定の角度を形成するように(即ち長手方向軸Cと平行ではなく、長手方向軸Cの方に向かって)開口されている。さらに、3個の入口側開口部223は、それぞれ、減圧管222を長手方向軸Cに沿って(即ちZ軸の負方向に向かって)見た場合、長手方向軸Cに向かう線に沿って形成されている(図13参照)。これにより、本実施例では、入口側開口部223を介して減圧管222内に空気溶解加圧水が導入される場合、空気溶解加圧水は長手方向軸Cに向かう方向に流れる。そして、各入口側開口部223から導入された空気溶解加圧水は、長手方向軸Cにおいて互いに衝突する。これにより、減圧管222内に導入された空気溶解加圧水の流速を大幅に低下させ、減圧管222内を流通する間の空気溶解加圧水を大幅に増圧させることができる。その結果、空気溶解加圧水に含まれる気泡をより多く分裂させて多くの微細気泡を形成することができる。
長手方向軸Cで衝突した後の空気溶解加圧水は、下流側端部222bに向かって減圧管222内を流れる。そして、本実施例でも、減圧管222は、下流側端部222bの流路面積が、上流側端部222aの流路面積よりも大きくなるように形成されている。即ち、上流側端部222aから下流側端部222bに向かって拡径されている。そのため、長手方向軸Cで衝突した後の空気溶解加圧水が下流側端部222bに向かって減圧管222内を流れる間に、空気溶解加圧水の流速がさらに低下する。流速が低下する結果、空気溶解加圧水が増圧される。空気溶解加圧水が増圧されることにより、空気溶解加圧水に含まれる気泡の一部が分裂して微細気泡になる。
減圧管222内を下流側端部222bまで流れてきた空気溶解加圧水は、出口側開口部227を通って流路空間60内へと排出される。本実施例でも、流路空間60の流路面積は、減圧管222の下流側端部222bの流路面積より大きい。そのため、出口側開口部227から流路空間60内へと排出された空気溶解加圧水の流速はさらに低下する。これにより、空気溶解加圧水はさらに増圧される。その結果、空気溶解加圧水に含まれる気泡の一部がさらに分裂して微細気泡になる。
さらに、流路空間60に排出された空気溶解加圧水は、円板部46に衝突する。これにより、空気溶解加圧水が流れる向きが変更されるとともに、空気溶解加圧水の流速がさらに低下する。空気溶解加圧水がさらに増圧され、結果として、空気溶解加圧水に含まれる気泡の一部がさらに分裂して微細気泡になる。
円板部46に衝突した後の空気溶解加圧水は、通路64を通過して流路空間66内へと排出される。流路空間66に排出されてから流出口50から排出されるまでの空気溶解加圧水の流れ、及び、微細気泡の発生過程については第1実施例と同様であるため、詳しい説明は省略する。
以上、本実施例の微細気泡発生ノズル200の構成及び作用について説明した。本実施例の微細気泡発生ノズル200も、基本的には、第1実施例の微細気泡発生ノズル10と同様の作用効果を発揮することができる。
以上、実施例について詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
(変形例1)第1、第2実施例において、入口側開口部23、123は、1個のみ形成されていてもよい。この場合も、入口側開口部23、123を介して減圧管22、122内に導入された空気溶解加圧水によって旋回流が形成され得る。
(変形例2)上記の各実施例において、減圧管22、122、222の下流側端部22b、122b、222bの流路面積は、上流側端部22a、122a、222aの流路面積と同じであってもよい。この場合も、減圧管22、122、222内の空気溶解加圧水の流速が、上流側端部22a、122a、222aから下流側端部22b、122b、222bに向かう間に低下すればよい。
(変形例3)第1実施例において、減圧管22内の水流制御部材24を省略してもよい。反対に、第2、第3実施例において、減圧管122、222内に、空気溶解加圧水の流れを制御する水流制御部材を設けるようにしてもよい。
(変形例4)上記の各実施例では、微細気泡発生ノズルは、空気が水に溶解した空気溶解加圧水の供給を受け、空気溶解加圧水内の空気を析出させて微細気泡に変え、空気の微細気泡を含む水を流出箇所に供給する。これに限られず、微細気泡発生ノズルは、空気以外の他の気体(例えば、炭酸ガスや水素等)が水に溶解した気体溶解加圧水の供給を受け、当該気体溶解加圧水内の気体を析出させて微細気泡に変え、その期待の微細気泡を含む水を流出箇所に供給するようにしてもよい。即ち、「気体」は空気に限られず、炭酸ガスや水素等の任意の気体であってもよい。
本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時の請求項に記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成し得るものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
10:微細気泡発生ノズル
20:ノズル本体
22:減圧管
22a:上流側端部
22b:下流側端部
23:入口側開口部
24:水流制御部材
24a:リブ
25:支柱
26:通孔
27:出口側開口部
28:鍔部
28a:前面
29:流路制御壁
40:ホルダ部
42:外側円筒部
43:段差
44:内側円筒部
46:円板部
48:接続部
50:流出口
52:連結部
60:流路空間
64:通路
66:流路空間
68:通路
100:微細気泡発生ノズル
120:ノズル本体
122:減圧管
122a:上流側端部
122b:下流側端部
123:入口側開口部
127:出口側開口部
130:端部壁
200:微細気泡発生ノズル
220:ノズル本体
222:減圧管
222a:上流側端部
222b:下流側端部
223:入口側開口部
227:出口側開口部
230:端部壁
B:ネジ穴
C:長手方向軸

Claims (4)

  1. 気体が水に溶解している気体溶解加圧水の圧力を減圧する減圧流通部であって、
    断面円形の減圧管であって、上流側端部から下流側端部に向かって拡径されている前記減圧管と、
    前記減圧管の前記上流側端部近傍の側壁に設けられ、前記気体溶解加圧水を前記減圧管内に導入する入口側開口部と、
    前記減圧管の前記下流側端部に設けられ、前記減圧管を通過した前記気体溶解加圧水を排出する出口側開口部と、
    を備える前記減圧流通部と、
    前記減圧流通部の下流側に設けられる衝突室であって、
    前記出口側開口部の開口面積よりも大きい流路面積を備え、前記出口側開口部から排出された前記気体溶解加圧水を通過させる流路空間と、
    前記出口側開口部に対向する範囲に設けられ、前記出口側開口部から排出された前記気体溶解加圧水が衝突することによって前記気体溶解加圧水の流れる向きを変更させる衝突壁と、
    を有する、前記衝突室と、
    前記衝突室を通過した後の前記気体溶解加圧水を流出箇所に流出させる流出部と、
    を備え、
    前記減圧管の前記下流側端部近傍の流路面積は、前記減圧管の前記上流側端部近傍の流路面積以上であり、
    前記入口側開口部は、前記減圧管の長手方向軸に対して所定の角度を形成するように開口されている、
    微細気泡発生ノズル。
  2. 前記入口側開口部は、前記減圧管を前記長手方向軸に沿って見た場合において、前記入口側開口部と前記長手方向軸とを結ぶ垂直な線に対して傾斜するように形成されている、請求項1に記載の微細気泡発生ノズル。
  3. 前記減圧管は、前記上流側端部を閉塞する端部壁をさらに備えており、
    前記入口側開口部は、前記側壁の外面から内面に向けて、前記下流側端部から前記上流側端部に向かう方向に沿って傾斜して形成されている、請求項2に記載の微細気泡発生ノズル。
  4. 前記減圧管は、複数個の前記入口側開口部を有しており、
    複数個の前記入口側開口部のそれぞれは、前記減圧管を前記長手方向軸に沿って見た場合において、前記入口側開口部と前記長手方向軸とを結ぶ垂直な線に沿って形成されている、請求項1に記載の微細気泡発生ノズル。
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