JP2011056381A - 塗布装置及びフィルムの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】スロットダイのスロットからの塗布液の吐出の開始/停止を切り替えるバルブを操作した時点からスロットダイのスロットから塗布液が吐出される時点までの期間を短くする。
【解決手段】スロットダイ10のマニホールド13に、塗布液が流入する供給ライン22と、塗布液が流出する排出ライン31とが接続されている。供給ラインにはスロットダイに対する塗布液の供給/停止を切り替える供給バルブ25が設けられている。排出ラインには排出バルブ32が設けられている。スロットの塗布液が吐出される開口14aがマニホールドよりも高くなるようにスロットダイは配置される。排出ラインのうち最も高い位置に配された部分31aは、マニホールドの排出ラインとの接続部13aよりも高く、且つ、スロットの開口と同じかこれより低い位置に配されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、可撓性支持体上に塗布液を塗布するための塗布装置に関する。また、本発明は、可撓性支持体上に塗布液を塗布する工程を備えたフィルムの製造方法に関する。
可撓性支持体上に塗布液を塗布する塗布装置は、光学フィルム、磁気記録テープ、接着テープ、写真用印画紙、オフセット版材、電池極板、燃料電池触媒層等の各製造工程で使用されている。
塗布方式として、例えば、バーコータ方式、リバースロールコータ方式、グラビアロールコータ方式、エクストルージョンコータなどのスロットダイコータ方式等が挙げられる。この中でもスロットダイを用いるスロットダイコータ方式の塗布装置(例えば特許文献1参照)は、他の方式と比較して、高速で薄層の塗布が可能であることから多用されている。
スロットダイコータ方式により塗布膜が形成された可撓性支持体は、例えば陰極管表示装置(CRT)、プラズマディスプレイ(PDP)、液晶表示装置(LCD)、EL(electro-luminescence)表示装置等の画像表示装置などの表示画面に貼付される光学フィルムとして用いられ、その需要は年々高まっている。このような用途に用いられる光学フィルムの性能は、塗布膜の厚さ変動により大きく影響される。そのため、光学フィルムの分野では、塗布膜のより高度な厚さの均一性が求められる。
スロットダイコータ方式で可撓性支持体に塗布液の塗布を開始する場合、あるいは一時的に中断していた塗布を再開する場合、一般に以下のような手順で塗布が開始される。最初に、可撓性支持体をスロットダイのスロットのリップ(塗布液が吐出される開口端縁)に接触させながら走行させる。この状態で、スロットダイのスロットから塗布液を吐出させ、可撓性支持体に塗布液を塗布する。
特開2009−45513号公報
スロットダイのスロットから塗布液が吐出されない状態で可撓性支持体がスロットダイのリップに接触しながら走行すると、リップによって可撓性支持体の表面が削られて削り粉が発生する。この削り粉がリップに付着すると、可撓性支持体上に形成される塗布膜に、厚みムラに起因する走行方向に沿ったスジ状の欠点が生じるという問題がある。従って、スロットから塗布液が吐出されない状態で可撓性支持体がスロットダイのリップに接触しながら走行する期間(以下、「空走期間」という)をなるべく短くすることが望まれる。
本発明は、スロットダイのスロットからの塗布液の吐出の開始/停止を切り替えるバルブを操作した時点からスロットダイのスロットから塗布液が吐出される時点までの期間を短くすることにより、可撓性支持体の空走期間を短縮化することを目的とする。
本発明の塗布装置は、可撓性支持体に塗布液を塗布するための塗布装置であって、前記塗布液を一時的に貯留するマニホールド、及び、前記マニホールドと連通し、前記可撓性支持体に向かって前記塗布液を吐出するスロットを有するスロットダイと、前記マニホールドに接続され、前記マニホールドに向かって前記塗布液が流れる供給ラインと、前記供給ラインに設けられ、前記スロットダイに対する前記塗布液の供給/停止を切り替える供給バルブと、前記マニホールドに接続され、前記マニホールドから塗布液が流出する排出ラインと、前記排出ラインに設けられた排出バルブとを備える。前記スロットの前記塗布液が吐出される開口が前記マニホールドよりも高くなるように前記スロットダイが配置されている。前記排出ラインのうち最も高い位置に配された部分は、前記マニホールドの前記排出ラインとの接続部よりも高く、且つ、前記スロットの前記開口と同じかこれより低い位置に配されていることを特徴とする。
本発明のフィルムの製造方法は、上記の本発明の塗布装置を用いて前記可撓性支持体に塗布液を塗布する方法であって、前記供給バルブを閉じ、前記排出バルブを開き、且つ、塗布液を前記供給ラインに沿って前記マニホールドに向かって加圧し、次いで、前記供給バルブを開いて、前記塗布液を前記供給ラインを通じて前記マニホールドに送液し、前記排出ラインを通じて排出し、次いで、前記排出バルブを閉じて、前記塗布液を前記スロットから吐出させて前記可撓性支持体に塗布することを特徴とする。
本発明によれば、排出バルブを閉じると、極めて短時間でスロットダイのスロットから塗布液を吐出させることができるので、可撓性支持体の空走期間を短縮化することができる。
図1は、本発明の一実施形態に係る塗布装置の概略構成を示した図である。 図2は、本発明の一実施形態に係る塗布装置のスロットダイ及びその周辺の概略構成を示した斜視図である。 図3Aは図2の3A−3A線を含む面に沿ったスロットダイの断面図、図3Bは図3Aの3B−3B方向に沿って見たスロットダイを構成する上流側リップ部材の正面図である。
上記の本発明の塗布装置において、前記スロットの前記開口と前記マニホールドの前記排出ラインとの接続部との高低差をH0、前記スロットの前記開口と前記排出ラインのうち最も高い位置に配された前記部分との高低差をH1としたとき、H1≦H0/3を満足することが好ましい。
また、前記塗布液は、圧縮気体を用いて前記マニホールドに向かって圧送されることが好ましい。
以下に本発明を、その一実施形態を示しながら詳細に説明する。但し、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。
図1は、本発明の一実施形態に係る塗布装置の概略構成を示した図である。この塗布装置は、矢印41の向きに走行する長尺の可撓性支持体(フィルム、シート等のウエブ状物、以下、単に「支持体」という)40に向かってスロットダイ10から塗布液を吐出して、支持体40の片面に塗布液を塗布し塗布膜45を形成する。支持体40は、テンション支持方式により、即ち、スロットダイ10を挟んで互いに平行に、且つ、離間して配置された一対のロール(図示せず)間に所定の張力が印加された状態で架け渡されて支持されている。但し、支持体40の支持方式はこれに限定されず、例えば、スロットダイ10との間に支持体40を挟むように配置されたバックアップロールで支持体40を支持するバックアップロール支持方式であってもよい。
支持体20の材料は、特に制限はなく、例えば樹脂、具体的には、セルロースエステル(例えば、トリアセチルセルロース、ジアセチルセルロース)、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリエステル(例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート)、ポリスチレン、ノルボルネン系樹脂、非晶質ポリオレフィンなどを用いることができる。このうち、トリアセチルセルロース、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートが好ましい。
支持体20に塗布される塗布液は、特に制限はない。製造しようとするフィルムの用途に応じて適宜選択すればよい。
塗布液は、スロットダイ10のスロット14から支持体40に向かって吐出される。塗布液が貯蔵されたタンク21とスロットダイ10とが、供給ライン22を介して接続されている。供給ライン22上には、タンク21側からスロットダイ10側に向かって、流量調整バルブ23、流量計24、供給バルブ25がこの順に設けられている。流量調整バルブ23は、供給ライン22を流れる塗布液の流量(即ち、スロットダイ10から吐出される塗布液の吐出量)を調整する。流量計24は供給ライン22を流れる塗布液の流量を測定する。供給バルブ25は、スロットダイ10への塗布液の供給/停止の切り替えるための開閉バルブである。圧縮気体(例えば圧縮空気)を発生する加圧源26が圧空ライン27を介してタンク21の天板に接続されている。加圧源26としては、特に制限はないが、例えばコンプレッサーや圧空レギュレータなどを用いることができる。
図2は、スロットダイ10及びその周辺の概略構成を示した斜視図、図3Aは図2の3A−3A線を含む面(縦断面)に沿ったスロットダイ10の断面図である。スロットダイ10は、上流側リップ部材11と下流側リップ部材12とが接合されて構成されている。図3Bは図3Aの3B−3B方向に沿って見た上流側リップ部材11の正面図である。図3Bにおいて、斜線を施した領域18は上流側リップ部材11と密着する領域を示している。上流側リップ部材11の下流側リップ部材12に対向する面には、幅方向(図3Bの左右方向)に伸びた凹溝であるマニホールド13が形成されている。マニホールド13は、幅方向の中央が低く、両端が高い略V字状に形成されている。マニホールド13より上側では、上流側リップ部材11と下流側リップ部材12とは一定間隔を隔てて離間して、スロット14を形成している。図示していないが、上流側リップ部材11及び下流側リップ部材12の幅方向の両端面には、スロット14を封止するための側板が設けられている。上流側リップ部材11には、上流側リップ部材11を貫通してマニホールド13の幅方向の中央部に接続するように、注液孔15が形成されている。
図2に示されているように、スロット14の塗布液が吐出される開口14aを上方に向けて、スロット14を鉛直方向とほぼ平行になるように、スロットダイ10は設置されている。上流側リップ部材11の注液孔15には供給ライン22が接続されている。また、マニホールド13の両端にはそれぞれ排出ライン31が接続されている。各排出ライン31は、マニホールド13との接続部13aから水平方向に延ばされた後、上向きに屈曲され、その後、下向きに屈曲され、1本に合流されて塗布液を回収する排液タンク33(図1参照)に接続されている。排出ライン31の合流部より下流側の部分には、塗布液の流れの可否を切り替える排出バルブ32が設けられている。
排出ライン31のうち最も高い位置に配された部分(逆U字状に立ち上げられた部分の頂部、以下、「最高位部分」という)31aは、マニホールド13の排出ライン31との接続部(即ち、マニホールド13の幅方向の両端部)13aよりも高く、且つ、スロット14の開口14aと同じかこれより低い位置に配されている。ここで、排出ライン31の最高位部分31aの高さは、当該最高位部分31aでの流路の鉛直方向に沿った断面の中心により定義される。マニホールド13の排出ライン31との接続部13aの高さは、当該接続部13aでの流路の鉛直方向に沿った断面の中心により定義される。スロット14の開口14aの高さは、開口14aの厚さ方向(上流側リップ部材11と下流側リップ部材12とが対向する方向)の中央位置により定義される。
スロット14の開口14aとマニホールド13の排出ライン31との接続部13aとの高低差をH0、スロット14の開口14aと排出ライン31の最高位部分31aとの高低差をH1としたとき、H1≦H0/3を満足することが好ましい。
以上のように構成された本実施形態の塗布装置を用いて支持体40に塗布液を塗布して塗布膜付きフィルムを製造する方法の一例を図1を用いて説明する。但し、本発明は以下の方法に限定されない。
最初に、供給バルブ25を閉じた状態で、加圧源26を動作させて圧空ライン27を介して圧縮気体(例えば圧縮空気)を、所定量の塗布液が貯蔵されたタンク21に送り込む。流量調整バルブ23は、所望する流量となるように適切な開度に開かれていることが好ましい。圧縮気体によって塗布液にはスロットダイ10に向かう圧力が印加されるが、供給バルブ25は閉じられているので、塗布液は供給ライン22内を流れることはできない。このとき、排出バルブ32を開いておく。
次いで、供給バルブ25を開く。圧縮気体によって加圧された塗布液は、供給ライン22内をスロットダイ10に向かって勢いよく流れ始める。このときに流量計24で測定される塗布液の流量は、所望する流量よりも大きい。塗布液は、スロットダイ10の注液孔15を通過し、マニホールド13に流入する。マニホールド13に流入した塗布液は、スロット14及び排出ライン31の逆U字状に立ち上げられた部分に流入する。上述したように排出ライン31の最高位部分31aはスロット14の開口14aと同じかこれより低いので、また、排出バルブ32が開かれているので、塗布液は、スロット14の開口14aから吐出されることなく、排出ライン31の最高位部分31aを通過して排液タンク33に排出される。
上記の操作と並行して、支持体40を、スロットダイ10のリップに接触させながら矢印41の向きに走行させる。
供給バルブ25を開いてからしばらく時間が経過すると、流量計24で測定される塗布液の流量は、所望する流量にまで低下し安定する。これを確認した後、排出バルブ32を閉じる。塗布液は、排出ライン31を通過することができなくなるので、スロット14を通過して開口14aより支持体40に向かって吐出される。その結果、走行している支持体40に塗布膜45が形成される。
その後、塗布液の塗布を停止する場合は、最初に、排出バルブ32を開く。これにより、スロット14内の塗布液の上面は排出ライン31の最高位部分31aとほぼ同じ高さにまで低下し、スロット14からの塗布液の吐出が停止するとともに、塗布液は排出ライン31を通過して排液タンク33に排出される。その後、供給バルブ25を閉じる。
塗布液の塗布を再開する場合は、上記と同様の操作を行えばよい。
以上のように、本実施形態では、スロットダイ10のスロット14からの塗布液の吐出の開始/停止を切り替えを、排出バルブ32を操作することで行う。マニホールド13に接続された排出ライン31を逆U字状に立ち上げているので、供給バルブ25を開いた後、排出バルブ32を閉じる直前では、スロット14内の塗布液の上面は排出ライン31の最高位部分31aとほぼ同じ高さに位置している。即ち、スロット14内の塗布液の上面はスロット14の開口14aの近傍又はこれと同一高さにまで達している。従って、排出バルブ32を閉じると、スロット14内の塗布液の上面は極めて短時間でスロット14の開口14aにまで上昇し、開口14aから吐出する。このように、排出バルブ32を操作した時点からスロットダイ10のスロット14から塗布液が吐出される時点までの期間を短くすることができるので、支持体40の空走期間を短縮化することができる。
また、スロットダイ10のマニホールド13に、排出バルブ32が設けられた排出ライン31を接続しているので、塗布液の支持体40への塗布を開始するのに先立って供給バルブ25を開くと、加圧された塗布液をスロット14から吐出させることなく排出ライン31に流すことができる。したがって、供給バルブ25を開いた直後にスロット14から設定以上の多量の塗布液が噴出し、スロットダイ10(特に上流側リップ部材11)のリップ近傍が塗布液で汚れ、塗布膜45にスジ状の欠点が生じるという問題を解決することができる。
供給バルブ25を開いた直後にスロット14から意図せずに塗布液が噴出するのを確実に防止するために、排出ライン31の最高位部分31aは、スロット14の開口14aより低い位置に配されていることが好ましい。
更に、スロットダイ10へ塗布液を供給するための駆動源として、タンク21の内部空間を加圧する加圧源26を用いている。このように圧縮気体を用いて塗布液を圧送する圧空送液法は、塗布液の送液のためのギアポンプが不要であるので、スロットダイ10から吐出される塗布液に脈動が生じにくい。その結果、支持体40上に形成される塗布膜45の厚みムラを少なくすることができる。
上記の実施形態は一例に過ぎず、本発明はこの実施形態に限定されず、種々に変更することができる。
供給ライン22には、流量調整バルブ23、流量計24、供給バルブ25が設けられていたが、本発明では、スロットダイ10に対して塗布液の供給/停止を切り替えることができる機能を有するバルブが少なくとも設けられていれば良く、このバルブ以外を省略することができる。供給バルブ25に流量調整機能を担わせて、流量調整バルブ23を省略してもよい。また、供給ライン22に、塗布液の圧力を測定する圧力計や、塗布液中の異物を捕捉するフィルタ等が設けられていてもよい。
排出ライン31上において、排出バルブ32の設置位置は特に制限はない。例えば、排出ライン31の最高位部分31aに排出バルブ32を設けてもよい。
マニホールド13の両端に接続された排出ライン31を、1本に合流させることなく排液タンク33に接続してもよい。この場合、各排出ライン31に排出バルブ32が設けられる。また、マニホールド13の両端のうちの一方に排出ライン31を接続し、他方を封止してもよい。排出ライン31を、マニホールド13の幅方向の端部に接続するのではなく、例えばその中央部分に接続してもよい。
排出ライン31の経路は、周囲の構造物の配置に応じて自由に設定することができる。
スロットダイ10の形状(例えばマニホールド13、スロット14、注液孔15等の形状)は、上記の実施形態に限定されず、種々に変更することができる。スロットダイ10として、公知のスロットダイを用いることもできる。上記の実施形態では、スロット14が鉛直方向とほぼ平行になるようにスロットダイ10を設置したが、スロット14の向きはこれに限定されない。但し、マニホールド13に対してスロット14の開口14aが高くなるようにスロットダイ10を設置する必要がある。開口14aから塗布液が意図せずに漏れ出すのを防止するためである。
塗布液を供給ライン22に沿ってマニホールド13に向かって加圧するために、圧縮気体を発生する加圧源26を用いたが、本発明はこれに限定されない。例えば、加圧源26を用いずに、ギアポンプやダイアフラムポンプなどの定量ポンプを用いることができる。この場合、定量ポンプは、タンク21と流量調整バルブ23との間の供給ライン22上に設置することができる。そして、定量ポンプと流量調整バルブ23との間の供給ライン22を分岐して、定量ポンプで送液された塗布液のうち過剰の塗布液をタンク21に還流させる還流ラインを設けることが好ましい。
図1〜図3に示す塗布装置を用いて、スロットダイ10への塗布液の送液実験を行った。
スロットダイ10の幅は340mm、スロット14の開口幅は220mm、スロット14の厚さ(上流側リップ部材11と下流側リップ部材12との間隔)は0.2mm、スロット14の長さ(スロットダイ10の幅方向の中央位置でのリップとマニホールド13との間隔)は48mm、マニホールド13の縦断面における断面積は幅方向位置にかかわらず一定で135.68mm2であった。
図2に示すように、スロット14の開口14aとマニホールド13の排出ライン31との接続部13aとの高低差H0は64mmであった。排出ライン31を逆U字状に屈曲させることにより、スロット14の開口14aと排出ライン31の最高位部分31aとの高低差H1を0,10,20,30,48,64mmの6通りに変えた。
加圧源26による圧縮空気の圧力は0.1MPaであった。E型粘度計を用い、測定コーンプレート直径が50mm、測定コーン角が1度、測定ズリ速度が100(l/s)の条件で測定される塗布液の粘度は5mPa・sであった。流量調整バルブ23の開度を、定常時での塗布液の流量が15,30,60,90ml/minの4通りとなるように予め設定した。
供給バルブ25を閉じ、排出バルブ32を開いた状態で、加圧源26を動作させて塗布液が貯蔵されたタンク21を圧縮空気で加圧した。その後、供給バルブ25を開いた。供給バルブ25を開いた直後に、流量計24で測定される流量が設定流量よりも上昇し、塗布液は排出ライン31を通じて排液タンク33内に勢いよく流れ込んだ。塗布液がスロット14から吐出することはなかった。しばらくすると、流量計24で測定される流量が設定流量にまで低下しほぼ安定した。これを確認した後、排出バルブ32を閉じた。排出バルブ32を閉じた時点からスロットダイ10のスロット14の開口14aから塗布液が吐出される時点までの時間を測定した。結果を表1に示す。
Figure 2011056381
排出ライン31の最高位部分31aを接続部13aよりも高く(即ち、H1<H0=64mm)した実施例1〜5は、排出ライン31の最高位部分31aを接続部13aと同一高さ(即ち、H1=H0=64mm)とした比較例1に比べて、いずれの流量においても、排出バルブ32を閉じた時点からスロットダイ10の開口14aから塗布液が吐出される時点までの時間を格段に短縮化することができた。特に、H1≦H0/3を満足する実施例1〜3では、上記時間を実生産において実質的に問題のない程度にまで短縮化することができた。
本発明の利用分野は特に制限はなく、可撓性支持体上にスロットダイを用いて塗布液を塗布する塗布装置及びこの装置を用いたフィルムの製造方法として広く利用することができる。特に、塗布膜のスジ状の欠点が問題視されることが多い光学フィルムの製造に好ましく利用することができる。
10 スロットダイ
11 上流側リップ部材
12 下流側リップ部材
13 マニホールド
13a マニホールドの排出ラインとの接続部
14 スロット
14a スロットの開口
15 注液孔
21 タンク
22 供給ライン
23 流量調整バルブ
24 流量計
25 供給バルブ
26 加圧源
27 圧空ライン
31 排出ライン
31a 排出ラインの最高位部分
32 排出バルブ
33 排液タンク
40 可撓性支持体
45 塗布膜

Claims (4)

  1. 可撓性支持体に塗布液を塗布するための塗布装置であって、
    前記塗布液を一時的に貯留するマニホールド、及び、前記マニホールドと連通し、前記可撓性支持体に向かって前記塗布液を吐出するスロットを有するスロットダイと、
    前記マニホールドに接続され、前記マニホールドに向かって前記塗布液が流れる供給ラインと、
    前記供給ラインに設けられ、前記スロットダイに対する前記塗布液の供給/停止を切り替える供給バルブと、
    前記マニホールドに接続され、前記マニホールドから塗布液が流出する排出ラインと、
    前記排出ラインに設けられた排出バルブとを備え、
    前記スロットの前記塗布液が吐出される開口が前記マニホールドよりも高くなるように前記スロットダイが配置されており、
    前記排出ラインのうち最も高い位置に配された部分は、前記マニホールドの前記排出ラインとの接続部よりも高く、且つ、前記スロットの前記開口と同じかこれより低い位置に配されていることを特徴とする塗布装置。
  2. 前記スロットの前記開口と前記マニホールドの前記排出ラインとの接続部との高低差をH0、前記スロットの前記開口と前記排出ラインのうち最も高い位置に配された前記部分との高低差をH1としたとき、H1≦H0/3を満足する請求項1に記載の塗布装置。
  3. 前記塗布液は、圧縮気体を用いて前記マニホールドに向かって圧送される請求項1又は2に記載の塗布装置。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の塗布装置を用いて前記可撓性支持体に塗布液を塗布するフィルムの製造方法であって、
    前記供給バルブを閉じ、前記排出バルブを開き、且つ、塗布液を前記供給ラインに沿って前記マニホールドに向かって加圧し、
    次いで、前記供給バルブを開いて、前記塗布液を前記供給ラインを通じて前記マニホールドに送液し、前記排出ラインを通じて排出し、
    次いで、前記排出バルブを閉じて、前記塗布液を前記スロットから吐出させて前記可撓性支持体に塗布する
    フィルムの製造方法。
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