JP2011055940A - ドラム式洗濯機 - Google Patents

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Abstract

【課題】洗い行程の洗いを使用者の好みに応じた水位で故障などといった不審感を少なく実行可能なドラム式洗濯機を提供する。
【解決手段】水位調整キー49が選択操作されたときには、洗濯運転の洗い行程において、ドラムを所定時間(例えば3秒)だけ停止させた上で水位センサにより水槽内の水位を検出させて水位調整キー49により選択設定された調整水位まで水槽内に洗濯水の補充が必要か否かを判断し、必要ならば実行させるので、洗い行程の洗いを使用者の好みに応じた水位で故障などといった不審感を少なく実行可能である。
【選択図】図3

Description

本発明は、洗濯物の重量を検出して水槽内の洗濯水の水位を設定するための重量検出手段を備えたドラム式洗濯機に関する。
一般に、ドラム式洗濯機は、外箱内に弾性支持された水槽内に、洗濯機モータによって回転駆動されるドラムが設けられ、ドラムの内周部には、洗濯物たる衣類を掻き上げるための複数個のバッフルが設けられている。制御装置によって実行される洗濯運転の洗い行程においては、水槽内に洗剤を溶かした洗濯水が貯められ、ドラムが回転されて洗濯水を含んだ衣類をバッフルにより掻き上げて落下させることにより、衣類の叩き洗いが行なわれるものであり、少ない洗濯水量の水位で洗いを行なうことができる。
このようなドラム式洗濯機においては、制御装置は、洗い行程では、まず、衣類の重量の検出を実行する。衣類の重量の検出は、洗濯機モータによりドラムを所定の回転速度まで立ち上げるときの該洗濯機モータに流れる電流値から演算するもので、衣類の重量を洗濯機モータの回転負荷でもって検出するものである。この後、上記衣類の重量の検出結果から、洗剤量の判定と、それに応じた洗い行程における水位の設定を行ない、この設定水位まで水槽内に給水して洗い行程の洗いを行なうのである(例えば特許文献1参照)。
特開2006−81573号公報
上記構成では、少ない洗濯水量の水位で洗いを行なうものであるので、水槽内に給水弁と水位センサの作用で設定水位まで給水して洗いを開始すると、洗濯水が洗濯物たる衣類に次第に浸透して水槽内の水位が設定水位より低下してしまい、洗い効果が悪くなることが考えられる。
そこで、従来では、制御装置により、洗い行程の途中でドラムを設定時間(例えば8秒
)停止させて水位の安定を図った上で、再度水位センサにより水位を検出して、設定水位より低い場合には設定水位まで給水弁により洗濯水を補充することによって正確な水位制御が行なわれている。
ところが、このような従来の構成とすると、洗い行程の途中で低下した水位を修正するための水位確認のため、感覚的には比較的長い設定時間(例えば8秒)、ドラムが停止されるので、使用者に故障などの不審感を与えることが考えられる。そして、使用者によっては、上述したような洗濯機が自動で設定する水位制御ではなく、使用者の好みに応じた水位で洗いを実行してくれることを望む場合もある。その時でも、同様に水位確認のため前記した設定時間ドラムを停止することになるので、やはり使用者に故障ではないかといった不審感を与えるものとなっていた。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたもので、その目的は、洗い行程の洗いを使用者の好みに応じた水位で故障などといった不審感を少なく実行可能なドラム式洗濯機を提供することである。
上記目的を達成するために、本発明のドラム式洗濯機は、外箱と、この外箱内に弾性支持された水槽と、この水槽内に回転可能に設けられたドラムと、このドラムを回転駆動する洗濯機モータと、前記ドラム内に投入された洗濯物の重量を検出する重量検出手段と、前記水槽内に洗濯水を供給する給水装置と、前記水槽内の水位を検出する水位検出手段と、手動操作により前記水槽内に供給される洗濯水の水位を調整する水位調整手段と、前記水槽内から洗濯水を排出する排水装置と、前記洗濯機モータ、給水装置及び排水装置を制御して少なくとも洗い、すすぎ及び脱水の行程からなる洗濯運転を実行させる制御手段とを具備し、前記制御手段は、洗濯運転の洗い行程では、重量検出手段の検出重量に基づいて設定される設定水位まで水槽内に給水するように給水装置を制御した上でドラムを回転させることにより洗いを行なわせ、その洗いの途中で水位が低下したどうかをドラムを設定時間だけ停止させた上で水位検出手段により水位を検出させて前記水槽内に洗濯水の補充が必要か否かを判断して不足の場合補注水を実行させ、そして、前記水位調整手段が選択操作されたときには、前記洗い行程において、ドラムを前記設定時間より短い所定時間だけ停止させた上で水位検出手段により水位を検出させて前記水位調整手段により設定された調整水位まで前記水槽内に洗濯水の補充が必要かを判断して実行させることを特徴とする。
本発明のドラム式洗濯機によれば、水位調整手段が操作されていないときには、洗濯運転の洗い行程では、重量検出手段の検出重量に基づいて設定される設定水位まで水槽内に給水するように給水装置を制御した上でドラムを回転させることにより洗いを行なわせ、その洗いの途中でドラムを設定時間だけ停止させた上で水位検出手段により水位を検出させて水槽内に洗濯水の補充が必要か否かを判断して実行させるので、自動的に正確な水位制御を行なうことができ、又、前記水位調整手段が選択操作されたときには、前記洗い行程において、ドラムを前記設定時間より短い所定時間だけ停止させた上で水位検出手段により水位を検出させて前記水位調整手段により設定された調整水位まで水槽内に洗濯水の補充が必要かを判断して実行させるので、洗い行程の洗いを使用者の好みに応じた水位に短時間で修正開始することにより、故障などといった不審感を少なく実行可能である。
本発明の第1の実施例を示すドラム式洗濯機全体の斜視図 ドラム式洗濯機全体の縦断面図 操作パネルの拡大正面図 電気的構成を示すブロック線図 作用説明用のメインルーチンを示すフローチャート 作用説明用の水位調整の割り込みルーチンを示すフローチャート 本発明の第2の実施例を示す図6相当図 本発明の第3の実施例を示す図6相当図
(第1の実施例)
以下、本発明を乾燥機能を有するドラム式洗濯機に適用した第1の実施例につき、図1ないし図6を参照しながら説明する。
図1に示すように、ドラム式洗濯機の外箱1は、底板2と前板3と左側板4と右側板5と後板6と天板7とを相互に箱状に接合することから構成されたものであり、その前板3には、図2に示すように、貫通孔状の出入口8が形成されている。この外箱1の前板3には、図1に示すように、円形状のドア9が垂直な軸を中心に回動可能に装着されており、ドア9は、出入口8を閉鎖する閉鎖状態及び出入口8を開放する開放状態相互間で軸を中心に回動可能にされている。
外箱1の内部には、図2に示すように、水槽10が配設されている。この水槽10は、背面側が閉鎖された有底な円筒状をなすものであり、軸心線CLが前から後へ向って下降する前上がりの傾斜状態に配置されている。この水槽10の前面部には、水槽10を取囲む円環状の水槽カバー11が固定されている。この水槽カバー11は、出入口8の後方に配置されたものであり、水槽カバー11には、円筒状をなすベロー12の後端部が固定されている。このベロー12はゴムを材料に形成されたものであり、ベロー12の前端部は、出入口8の内周面に固定されている。
水槽10の背面側の外側には、図2に示すように、洗濯機モータ13のステータ14が固定されている。この洗濯機モータ13は、ステータ14の外周部にロータ15が回転可能に配置されたアウタロータ形のものであり、そのロータ15には、回転軸16が固定されている。この回転軸16は、水槽10の軸心線CLに沿って水槽10の内部に突出するものであり、回転軸16には、ドラム17が回転不能に固定されている。このドラム17は、背面側が閉鎖された有底な円筒状をなすものであり、水槽10の内部に該水槽10に対して同心状に配設されている。このドラム17は、洗濯機モータ13により回転軸16を介して回転されるものである。このドラム17の周壁には、複数の流通孔18が形成されている。これら各流通孔18は、空気及び水のそれぞれが流通可能なものであり、ドラム17の内部空間及び水槽10の内部空間は各流通孔18によって連通されている。
ドラム17の前面部には、図2に示すように、円形状の開口部19が形成されている。この開口部19は、前記出入口8の後方に対向配置されたものであり、洗濯物たる衣類は、ドア9の開放状態で出入口8から開口部19を順に通してドラム17の内部に投入され、ドア9の開放状態でドラム17の内部から開口部19及び出入口8を順に通して取出される。このドラム17の内周面には、突状をなす複数のバッフル20が固定されており、複数のバッフル20のそれぞれは、ドラム17が回転することに応じて円周方向の最低部から最高部へ向って移動するときにドラム17内の衣類を掻き上げて落下させる。
外箱1の内部には、図2に示すように、給水装置としての給水弁21が配設されている。この給水弁21の入力ポートは、水道の蛇口に接続されており、出力ポートは、洗剤ケース22を介して水槽10の内部空間に連通されている。この洗剤ケース22は、洗剤が投入される洗剤貯留部を有するものであり、水槽10の内部空間には、給水弁21が通電開放されることに基づいて水道の蛇口から給水弁21及び洗剤ケース22を順に通して水道水(洗濯水)が注入される。水槽10には、図2に示すように、排水ホース24が接続されており、排水ホース24には、排水装置としての排水弁25が介在されている。
水槽10の背面部には、図2に示すように、後ダクト27が固定されている。この後ダクト27は、下端面及び上端面のそれぞれが開口するものであり、後ダクト27の下端開口部は、水槽10の内部空間に水槽10の下端部で連通されている。この後ダクト27の上端開口部には、ファンケーシング28の吸気口が接続されており、ファンケーシング28の排気口には、ヒータケース29の後端開口部が接続されている。このヒータケース29は、前端面及び後端面のそれぞれが開口するダクト状をなすものであり、ヒータケース29の前端開口部には、前ダクト30の上端開口部が接続されている。この前ダクト30は、上端面及び下端面のそれぞれが開口するものであり、前ダクト30の下端開口部は、水槽カバー11を貫通して水槽10の内部空間に連通されている。
ファンケーシング28の内部には、図2に示すように、ファン31が収納されており、ファン31は、ファンモータ32の回転軸に連結されている。このファンモータ32は、速度制御可能なDCブラシレスモータからなるものであり、ファンモータ32の駆動時には、ファン31が回転することに基づいてドラム17内の空気が後ダクト27からファンケーシング28とヒータケース29と前ダクト30を順に通してドラム17内に放出される。即ち、後ダクト27ないしダクト30は、ドラム17の内部空間を始点及び終点のそれぞれとする環状の循環経路33を構成するものであり、ファン31とファンモータ32は、循環経路33に沿って空気を循環させる送風器34を構成するものである。
ヒータケース29の内部には、加熱器に相当するヒータ35が収納されている。このヒータ35は、循環経路33に沿って循環する空気をヒータケース29の内部で加熱することに基づいて温風化するものであり、ファンモータ32及びヒータ35のそれぞれが駆動された状態では、前ダクト30からドラム17の内部空間に温風がドラム17内の衣類を乾かすための乾燥風として放出される。外箱1の内部には、散水弁36が配設されており、この散水弁36の入力ポートは、給水弁21と共通の水道の蛇口に接続されている。この散水弁36は、開放状態及び閉鎖状態相互間で切換わるものであり、散水弁36の出力ポートには、図2に示すように、散水ホース38の上端部が接続されている。
後ダクト27の上端部には、図2に示すように、散水口39が形成されており、散水口39には、散水ホース38の下端部が接続されている。この散水口39は、後ダクト27の内部に水道水を冷却水として散水するものであり、散水弁36の開放状態では水道の蛇口から散水ホース38及び散水口39を順に通して後ダクト27の内部に水道水が散水され、散水弁36の閉鎖状態では後ダクト27の内部に水道水が散水されない。これら散水弁36と散水ホース38と散水口39は水冷式の除湿器40を構成するものであり、脱水運転の終了後に散水弁36の開放状態でファンモータ32及びヒータ35のそれぞれが駆動したときにはドラム17内の湿った衣類を経由した高温多湿な乾燥風が後ダクト27の内部で水道水に接触することに基づいて冷却され、乾燥風が除湿される。この乾燥風は、ヒータケース29の内部でヒータ35によって加熱されることに基づいて温風化され、ドラム17内の衣類に乾燥風として吹き付けられる。
外箱1の前板3には、図1及び図3に示すように、上端部に位置して横長な長方形状の操作パネル41が固定されており、操作パネル41は、それぞれが前方から操作可能な操作部42と、種々の表示を行なう表示部43とを有する。図3に示すように、操作パネル41の操作部42には、電源の入り切りを行なう電源キー(スイッチ)44と、運転コースを選択設定するコース設定キー45と、洗濯運転のスタート及び一時停止を指令する「スタート(一時停止)」キー46とが設けられ、表示部43には、各種の表示を行なう表示部分47と、各種の数値表示を行なう液晶表示器48とが設けられている。そして、操作パネル41には、手動操作の水位調整手段としての水位調整キー(スイッチ)49が設けられ、表示部43には、その水位調整キー49の選択操作に基づき、「自動」と、「高」、「中」及び「低」の水位との選択表示を行なう調整水位表示部50が設けられている。
図4には、上記ドラム式洗濯機の電気的構成が示されている。制御手段たる制御装置51は、マイクロコンピュータを主体として構成されるもので、ドラム式洗濯機の動作全般を制御する。この制御装置51には、操作パネル41(図3参照)に設けられた各種のキー(スイッチ)からなる操作部42からの各種操作信号、水槽10内の水位を検出する水位検出手段としての水位センサ52からの水位検出信号、洗濯機モータ13の回転速度を検出する回転センサ53からの速度検出信号などが入力されるようになっている。
そして、制御装置51は、上記各種の入力信号及び予め記憶された制御プログラムに基づいて、給水弁21、排水弁25、洗濯機モータ13、ファンモータ32、ヒータ35、散水弁36を制御する。この場合、制御装置51は、インバータによるパルス幅変調(PWM)方式によって洗濯モータ13及びファンモータ32の回転速度の制御を行なう。又、制御装置51は、操作パネル41に設けられた表示部43に、後述の衣類の重量検出に基づいて設定された洗剤使用量、設定水位の他、選択設定された運転コース、運転の残り時間、予約時刻、現在時刻などの各種情報を表示するようになっている。
尚、制御装置51は、制御動作を開始すると、水位調整キー49の操作を割り込みによって読み取るようになっており、割り込みがあるとこれを記憶して、割り込み時点に応じて、図5に示すメインルーチンから図6に示す水位調整の割り込みルーチンに移行するようになっている。そして、制御装置51は、水位調整キー49の操作がないときには、調整水位表示部50の[自動]を選択表示させ、水位調整キー49が操作されたときには、操作される毎に調整水位表示部50の「高」、「中」、「低」を順次選択表示させ、その後、更に、水位調整キー49が操作されたときには、再び「自動」を選択表示させるように戻るようになっている。
次に、本実施例の作用について、図5及び図6のフローチャートを参照して説明する。
本実施例では、例えば、使用者が電源キー44の「入」キーを操作すると、制御装置51は、制御動作を開始(スタート)する。制御装置51は、使用者による設定操作を待ち(図5の判断ステップS1)、使用者が操作パネル4のコース設定キー45を操作して例えば通常の運転コース(洗い、すすぎ、脱水及び乾燥の行程を行なうコース)を選択すると(判断ステップS1で「YES」)、その選択された運転コースを読み込み設定する(処理ステップS2)。
以下では、使用者が水位調整キー49を操作せずに、調整水位表示部50が「自動」を選択表示している場合について、図5のメインルーチンを参照して説明する。
制御装置51は、使用者が操作パネル41の操作部42の「スタート」キー46を操作すると(判断ステップS3で「YES」)、まず、衣類の重量の検出を実行する(処理ステップS4)。衣類の重量の検出は、ドラム17を所定の回転速度まで回転させ、それに要した時間と、その後、洗濯機モータ13によるドラム17の駆動を停止させてドラム17を惰性回転させ、それによってドラム17の回転速度が所定の回転速度まで下降するのに要した時間とから演算するもので、衣類の重量を洗濯機モータ13の回転負荷でもって検出するものである。この後、上記衣類重量の検出結果から、洗剤使用量の判定と、それに応じた洗い行程における水位の設定と、ドラム17の回転速度の決定とを行なう。この場合、洗濯機モータ13の回転速度を検出する回転センサ53が、ドラム17内の衣類の重量を検出する重量センサ(重量検出手段)となる。そして、制御装置51は、判定結果の洗剤量及び設定水位を表示部43に表示させる(処理ステップS5)。尚、使用者は、表示部43の洗剤使用量の表示を見て表示された量の洗剤を洗剤ケース22内に投入するものとする。
その後、制御装置51は、給水弁21を開放して、洗い行程用に設定した水位(衣類が浸される水位)まで水道水(洗濯水)を供給する(処理ステップS6)。この場合、洗剤ケース22の洗剤貯留部には、制御装置51による洗剤使用量の判定に応じた量の洗剤が投入完了されているものとする。ここで、ドラム17は、中心軸が後方に向かって下降する水槽10の軸線を中心に回転可能に設けられているので、水槽10内に給水される水は、ドラム17(水槽10)の背面側(後半部側)に溜まり、ドラム17の前面側(前半部側)に向かうにつれて浅くなり、ドラム17の前面側(前端側部)付近には水がほとんどない或いはそれほどない状態となる。
制御装置51は、給水開始とともに、洗濯機モータ13に、低速度(例えば40ないし60rpm)の正転15(秒)、停止1(秒)、低速度(例えば40ないし60rpm)の逆転15(秒)、停止1(秒)の周期でドラム17を回転駆動(撹拌)する(処理ステップS7)。更に、制御装置51は、水槽10内の水位を検出する水位センサ52の検出水位を読み取り(処理ステップS8)、検出水位が重量センサによる設定水位か否かを判断し(判断ステップS9)、設定水位ではないときには(判断ステップS9で「NO」)、処理ステップS8に戻り、設定水位になると(判断ステップS9で「YES」)、給水弁21を閉塞停止させる(処理ステップS10)。
その後、制御装置51は、実質的な洗いを実行する(処理ステップS11)。即ち、制御装置51は、洗濯機モータ13に、低速度(例えば40ないし60rpm)の正転30(秒)、停止1(秒)、低速度(例えば40ないし60rpm)の逆転30(秒)、停止1(秒)の周期でドラム17を回転駆動(洗い)する。これにより、ドラム17内に収容された衣類がバッフル20により掻き上げられて落下されることによる叩き洗いが繰り返し行なわれるようになる。
その後、制御装置51は、ドラム17を設定時間(例えば8秒)停止させ(処理ステップS12)、水位センサ52の検出水位を読み取り(処理ステップS13)、その検出水位が重量センサによる設定水位か否かを判断する(判断ステップS14)。制御装置51は、水位センサ52の検出水位が設定水位でないときには(判断ステップS24で「NO」)、給水弁21を開放して水槽10内に洗濯水を補充供給し(処理ステップS15)、設定水位のとき或いは設定水位になったときには(判断ステップS24で「YES」)、処理ステップS11と同様にドラムを回転させる(処理ステップS16)。
そして、制御装置51は、洗い設定時間が経過したか否かを判断し(判断ステップS17)、経過していないときには(判断ステップS17で「NO」)、処理ステップS16に戻り、経過したときには(判断ステップS17で「YES」)、排水弁25を開放させて、水槽10(ドラム17)内の水を、水槽10外に排出させる(処理ステップS18)。そして、制御装置51は、ドラム17を、一方向に高速(例えば700ないし1500rpm)で回転をさせ、衣類に対して遠心脱水を行なう(処理ステップS19)。ここで、制御装置51が実行する判断ステップS3から処理ステップS19までの制御が洗濯運転の洗い行程に相当する。
次に、制御装置51は、すすぎ行程(処理ステップS20)を実行する。すすぎ行程では、制御装置51は、洗い行程と同様の給水(但し、重量センサの重量検出に基づく設定水位)、すすぎ、排水を所定回数繰り返し行なう。そして、制御装置51は、脱水行程(処理ステップS21)を実行する。脱水行程では、制御装置51は、ドラム17を、一方向に高速(例えば700ないし1500rpm)で回転をさせ、衣類に対して遠心脱水を行なう。その後、制御装置51は、乾燥行程(処理ステップS22)を実行する。この乾燥行程では、制御装置51は、洗濯機モータ13を洗い時と同様に駆動させ、ファンモータ32、ヒータ35、散水弁36のそれぞれを駆動させて、前ダクト30からドラム17の内部空間に温風が供給されてドラム17内の衣類の乾燥が行われる。この乾燥行程が終了することにより、通常の運転コース(洗濯運転)が終了する(エンド)。
さて、操作パネル41の水位調整キー49を選択操作して水位調整の割り込みルーチンを実行させる場合につき、図6をも参照して説明する。
制御装置51は、図5に示すメインルーチンの判断ステップS1を繰り返し実行しているときに、使用者が水位調整キー49を操作して「高」、「中」、「低」のいずれかの水位を調整水位として選択設定した場合には、或いは、処理ステップS2ないし処理ステップS7のいずれかを実行しているときに、水位調整キー49を操作して「高」、「中」、「低」のいずれかの水位を調整水位として選択設定した場合には、割り込みにより、水位調整キー49が選択操作されたこと及びその選択された調整水位を読み込んで記憶する。
その後、制御装置51は、図5に示すメインルーチンの実行中において、処理ステップS7から処理ステップS8に移行するときに、図6に示す水位調整の割り込みルーチンに強制的に移行する。以下その割り込みルーチンについて説明する。
制御装置51は、まず、割り込みにて記憶した調整水位を読み込み(処理ステップS30)、ドラム17を前記設定時間より短い所定時間(例えば3秒)停止させる(処理ステップS31)。更に、制御装置51は、水位センサ52の検出水位を読み込み(処理ステップS32)、その検出水位が水位調整キー49の選択操作による調整水位まで達しているか否を判断する(判断ステップS33)。
制御装置51は、水位センサ52の検出水位が調整水位まで達していなかったときには(判断ステップS33で「NO」)、現在、給水中か否かを判断し(判断ステップS34)、給水中でなかったときには(判断ステップS34で「NO」)、給水を開始させ(処理ステップS35)、調整水位に達するまで待機する(判断ステップS36で「NO」)。制御装置51は、現在、給水中であったときには(判断ステップS34で「YES」)、判断ステップS36に移行する。
制御装置51は、水位センサ52の検出水位が調整水位まで達しているときには(判断ステップS33若しくは判断ステップS36で「YES」)、給水弁21を閉塞停止させ(処理ステップS37)、しかる後、図5に示すメインルーチンの処理ステップS16にジャンプする。即ち、水槽10内には、水位調整キー49の選択操作による調整水位まで補充給水されて洗いが行なわれるようになり、メインルーチンの処理ステップS7から判断ステップS14、処理ステップS15までの制御は省略される。
一方、制御装置51は、使用者が図5に示すメインルーチンの処理ステップS10、11の実行中に水位調整キー49を選択操作した場合には、直ちに図5に示す割り込みルーチンに移行して実行し、しかる後、同じくメインルーチンの処理ステップS16にジャンプする。従って、この場合には、水槽10内に重量センサによる設定水位まで給水された後水位調整キー49による調整水位まで補充給水されるように変更されるようになり(但し、給水水位<調整水位の場合)、メインルーチンの処理ステップS12から判断ステップS14、処理ステップS15までの制御は省略される。
尚、制御装置51は、使用者が図5に示すメインルーチンの処理ステップS16、判断ステップS17の実行中に水位調整キー49を選択操作した場合には、直ちに図5に示す割り込みルーチンに移行して実行し、その後、同じくメインルーチンの処理ステップS16にジャンプする。従って、この場合には、水槽10内に重量センサによる設定水位まで正確に給水された後3秒間という短時間の間に水位調整キー49による調整水位まで補充給水されるように変更される(但し、給水水位<調整水位の場合)。尚、この場合には、図5に示すメインルーチンで省略されるステップはない。
このように本実施例によれば、制御装置51は、水位調整キー49が操作されていないときには、洗濯運転の洗い行程では、重量センサの検出重量に基づいて設定される設定水位まで水槽10内に給水するように給水弁21を制御した上でドラム17を回転させることにより洗いを行なわせ、その洗いの途中でドラム17を設定時間(例えば8秒)だけ停止させた上で水位センサ52に水位を検出させて水槽10内に洗濯水の補充が必要か否かを判断し、必要ならば補充を実行させるようにしたので、多少の時間(例えば8秒)を要しても正確な水位制御を行なうことができる。
又、制御装置51は、前記水位調整キー49が選択操作されたときには、前記洗い行程において、ドラム17を前記設定時間より短い所定時間(例えば3秒)だけ停止させた上で水位センサ52により水位を検出させて前記水位調整キー49により選択設定された調整水位まで水槽10内に洗濯水の補充が必要かを判断し、必要ならば補充を実行させるようにしたので、洗い行程の洗いを使用者の好みに応じた水位に素早く修正した上で実行させることができ、この場合、ドラム17は短い所定時間(例えば3秒)だけ停止されるので、使用者に与える故障などの不審感は少なくて済む。
しかも、水位調整キー49の選択操作による水位調整は、割り込みルーチン(図6)にて実行するようにしたので、メインルーチン(図5)の洗い行程中ならば、いつでも実行させることができる。
(第2の実施例)
図7は、本発明の第2の実施例を示す水位調整の割り込みルーチンを示すフローチャートであり、図6と同一部分には同一符号を付して示し、以下、説明の便宜上、図3、図4及び図5も参照して説明する。
制御装置51は、図7に示す割り込みルーチンにおいて、水位センサ52の検出水位が水位調整キー49による調整水位まで達しているか否かを判断する判断ステップS33で「YES」と判断したときには、次に、給水中か否かを判断し(判断ステップS40)、現在給水中でなければ(判断ステップS40で「NO」)、給水弁21を開放させて給水し(処理ステップS41)、規定時間(例えば2秒)経過するのを待つ(判断ステップS42で「NO」)。制御装置51は、判断ステップS40で「YES」(給水中)と判断したときには前述の判断ステップS42に移行する。そして、制御装置51は、規定時間経過したときには(判断ステップS42で「YES」)、処理ステップS37を実行した後、第1の実施例と同様に図5のメインルーチンにジャンプする。
前述した第1の実施例では、判断ステップS33で「YES」と判断したときには、処理ステップS37を経てメインルーチンにジャンプさせるようにしたので、使用者は水位調整キー49を操作したのにもかかわらず洗濯水の補充が行われないのは故障ではないか二かという素朴な不審感を抱く虞がある。これに対して、この第2の実施例によれば、水槽10内に洗濯水の補充が必要ない場合でも、ごく短い規定時間(例えば2秒)だけ水槽10内に洗濯水を強制的に供給するようにしたので、使用者に「給水されない=(イコール)故障では」という不審感を与えるようなことはなく、この場合、ごく短時の給水であるので節水上はそれほど問題にはならない。
(第3の実施例)
図8は、本発明の第3の実施例を示す水位調整の割り込みルーチンを示すフローチャートであり、図6と同一部分には同一符号を付して示し、以下、説明の便宜上、図3、図4及び図5も参照して説明する。
制御装置51は、図8に示す割り込みルーチンにおいて、水位センサ52の検出水位が水位調整キー49による調整水位まで達しているか否かを判断する判断ステップS33で「YES」と判断したときには、次に、その検出水位が調整水位を超えているか(検出水位>調整水位)否かを判断し(判断ステップS50)、超えていれば(判断ステップS50で「YES」)、更に、給水中か否かを判断し(判断ステップS51)、現在給水中であれば(判断ステップS51で「YES」)、給水弁21を閉塞停止させ(処理ステップS52)、しかる後、排水弁25を開放させて水槽10内の洗濯水を排出させ(処理ステップS53)、水位センサ52の検出水位が調整水位になるまで待つ(判断ステップS54で「NO」)。
尚、制御装置51は、判断ステップS51で「NO」(給水中ではない)と判断したときには、処理ステップS53に移行する。そして、制御装置51は、水位センサ52の検出水位が調整水位になったときには(判断ステップS54で「YES」)、第1の実施例と同様に図5のメインルーチンにジャンプする。又、制御装置51は、水位センサ52の検出水位が調整水位超か否かを判断する判断ステップS50で「NO」と判断したときにも、第1の実施例と同様に図5のメインルーチンにジャンプする。
このように第3の実施例によれば、水位センサ52の検出水位が水位調整キー49により選択設定された調整水位を超えている場合には、その調整水位まで水槽10内の洗濯水を排出するようにしたので、水槽10内の洗濯水の水位を使用者の好みの水位に確実に合わせることができ、例えば、水位を下げた分、強めの洗い行程とすることができる。
(第4の実施例)
第1の実施例では、洗濯運転のすすぎ行程(処理ステップS20)は、重量センサに基づく設定水位で実行させるようにしたが、この第4の実施例では、図6に示す割り込みルーチンの判断ステップS33の判断のときにおいて、水位センサ52の検出水位が水位調整キー49による調整水位より大(検出水位>調整水位)のときには、すすぎ行程(処理ステップS20)は、低い方の調整水位で実行させる。これにより、すすぎ行程も使用者の好みに応じた水位で実行させることができる。
尚、本発明は上記し且つ図面に示す実施例に限定されず、次のような変形、拡張が可能である。
重量検出手段として、カレントセンサを用いる構成としてもよい。具体的には、制御装置51が、洗濯機モータ13を駆動してドラム17を回転させ、そのときのカレントセンサの検出電流の大きさと、制御装置51に予め記録されているデータに基づき、ドラム17内に収容された洗濯物の重量を判断するようにしてもよい。
本発明は、乾燥機能を有するドラム式洗濯機に限らず、少なくとも洗い、すすぎ及び脱水の行程を実行するドラム式洗濯機に適用することができる。
その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で適宜変更して実施し得る。
図面中、1は外箱、10は水槽、13は洗濯機モータ、17はドラム、21は給水弁(給水装置)、25は排水弁(排水装置)、41は操作パネル、49は水位調整キー(水位調整手段)、51は制御装置(制御手段)、52は水位センサ(水位検出手段)、53は回転センサ(重量センサ、重量検出手段)を示す。

Claims (4)

  1. 外箱と、
    この外箱内に弾性支持された水槽と、
    この水槽内に回転可能に設けられたドラムと、
    このドラムを回転駆動する洗濯機モータと、
    前記ドラム内に投入された洗濯物の重量を検出する重量検出手段と、
    前記水槽内に洗濯水を供給する給水装置と、
    前記水槽内の水位を検出する水位検出手段と、
    手動操作により前記水槽内に供給される洗濯水の水位を調整する水位調整手段と、
    前記水槽内から洗濯水を排出する排水装置と、
    前記洗濯機モータ、給水装置及び排水装置を制御して少なくとも洗い、すすぎ及び脱水の行程からなる洗濯運転を実行させる制御手段とを具備し、
    前記制御手段は、洗濯運転の洗い行程では、重量検出手段の検出重量に基づいて設定される設定水位まで水槽内に給水するように給水装置を制御した上でドラムを回転させることにより洗いを行なわせ、その洗いの途中でドラムを設定時間だけ停止させた上で水位検出手段により水位を検出させて前記水槽内に洗濯水の補充が必要か否かを判断して実行させ、そして、前記水位調整手段が選択操作されたときには、前記洗い行程において、ドラムを前記設定時間より短い所定時間だけ停止させた上で水位検出手段により水位を検出させて前記水位調整手段により設定された調整水位まで前記水槽内に洗濯水の補充が必要かを判断して実行させることを特徴とするドラム式洗濯機。
  2. 制御手段は、水位調整手段により設定された調整水位まで水槽内に洗濯水の補充の必要がないと判断した場合でも水槽内に給水装置により規定時間強制的に給水させることを特徴とする請求項1記載のドラム式洗濯機。
  3. 制御手段は、水位調整手段により重量検出手段の検出重量に基づく設定水位よりも低い調整水位が選択されたときには、調整水位まで水槽内から排水装置により排水させることを特徴とする請求項1記載のドラム式洗濯機。
  4. 制御手段は、水位調整手段により重量検出手段の検出重量に基づく設定水位よりも低い調整水位が選択されたときには、水槽内への洗濯水補充は行なわず、代わりに、次のすすぎ行程は、設定水位よりも低い調整水位で実行させることを特徴とする請求項1記載のドラム式洗濯機。


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