JP2011054494A - 車両用前照灯 - Google Patents

車両用前照灯 Download PDF

Info

Publication number
JP2011054494A
JP2011054494A JP2009203983A JP2009203983A JP2011054494A JP 2011054494 A JP2011054494 A JP 2011054494A JP 2009203983 A JP2009203983 A JP 2009203983A JP 2009203983 A JP2009203983 A JP 2009203983A JP 2011054494 A JP2011054494 A JP 2011054494A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
shade
light
projection lens
reflector
distribution pattern
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2009203983A
Other languages
English (en)
Inventor
Takehiko Tajima
剛彦 田島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Koito Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Koito Manufacturing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Koito Manufacturing Co Ltd filed Critical Koito Manufacturing Co Ltd
Priority to JP2009203983A priority Critical patent/JP2011054494A/ja
Publication of JP2011054494A publication Critical patent/JP2011054494A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F21LIGHTING
    • F21WINDEXING SCHEME ASSOCIATED WITH SUBCLASSES F21K, F21L, F21S and F21V, RELATING TO USES OR APPLICATIONS OF LIGHTING DEVICES OR SYSTEMS
    • F21W2102/00Exterior vehicle lighting devices for illuminating purposes
    • F21W2102/10Arrangement or contour of the emitted light
    • F21W2102/17Arrangement or contour of the emitted light for regions other than high beam or low beam
    • F21W2102/18Arrangement or contour of the emitted light for regions other than high beam or low beam for overhead signs

Landscapes

  • Non-Portable Lighting Devices Or Systems Thereof (AREA)

Abstract

【課題】ロービーム用配光パターンを形成するように構成されたプロジェクタ型の車両用前照灯において、シェードの小型軽量化を図った上で、OHS照射用配光パターンを形成可能とする。
【解決手段】シェード18を、その上端縁18aの位置から斜め下後方へ向けて延びるように形成する。また、リフレクタ14の反射面14aにおける下部領域14aLに、光源12aからの光をシェード18の下方を通過させるように反射させる反射素子14sを形成する。さらに、シェード18の前方近傍に、反射素子14sからの反射光をシェード18の前面に向けて反射させる反射板30を配置する。そして、この反射板30とシェード18とを、これらで順次反射した反射素子14sからの光を投影レンズ16に入射させる位置関係で配置し、OHS照射光を得るようにする。
【選択図】図2

Description

本願発明は、ロービーム用配光パターンを形成するように構成された、いわゆるプロジェクタ型の車両用前照灯に関するものであり、特に、車両走行路前方の頭上標識を照射するための配光パターンを追加形成するように構成された車両用前照灯に関するものである。
一般に、プロジェクタ型の車両用前照灯は、車両前後方向に延びる光軸上に投影レンズが配置されるとともに、その後側焦点よりも後方側に光源が配置されており、この光源からの光をリフレクタにより投影レンズへ向けて反射させるように構成されている。そして、このプロジェクタ型の車両用前照灯によりロービーム用配光パターンを形成する場合には、上端縁が投影レンズの後側焦点近傍を通るように配置されたシェードにより、リフレクタからの反射光の一部を遮蔽して、ロービーム用配光パターンの上端縁に所定のカットオフラインを形成するようになっている。
「特許文献1」には、このようなプロジェクタ型の車両用前照灯において、そのシェードの構成に工夫を施すことにより、車両走行路前方においてロービーム用配光パターンのカットオフラインよりも上方に位置する頭上標識(以下「OHS」ともいう)を照射するためのOHS照射用配光パターンを形成するようにした構成が記載されている。
この「特許文献1」に記載された車両用前照灯においては、シェードの上端縁近傍部位に、該シェードを貫通する所定形状の開口部が形成された構成とした上で、このシェードの後面に、該シェードの上端縁と上記開口部との間から斜め下後方へ延びるひさし状遮光板が設けられた構成となっている。
特開2003−297117号公報
上記「特許文献1」に記載された構成を採用することにより、リフレクタからの反射光のうち、OHS照射用配光パターンを形成するための照射光(以下「OHS照射光」という)として必要な光だけを取り出すことが可能となる。
しかしながら、この「特許文献1」に記載された灯具構成では、リフレクタからの反射光のうちOHS照射光以外の光については、シェードの開口部に入射してしまわないようにする必要がある。このため、ひさし状遮光板をある程度大型化せざるを得ず、その分だけシェードの重量が増大してしまう、という問題がある。
本願発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、ロービーム用配光パターンを形成するように構成されたプロジェクタ型の車両用前照灯において、シェードの小型軽量化を図った上で、OHS照射用配光パターンを形成することができる車両用前照灯を提供することを目的とするものである。
本願発明は、OHS照射光を得るための光学系に工夫を施すことにより、上記目的達成を図るようにしたものである。
すなわち、本願発明に係る車両用前照灯は、
車両前後方向に延びる光軸上に配置された投影レンズと、この投影レンズの後側焦点よりも後方側に配置された光源と、この光源からの光を上記投影レンズへ向けて反射させるリフレクタと、上端縁が上記投影レンズの後側焦点近傍を通るように配置され、上記リフレクタからの反射光の一部を遮蔽するシェードと、を備えてなり、上端縁に所定のカットオフラインを有するロービーム用配光パターンを形成するように構成された車両用前照灯において、
上記シェードが、該シェードの上端縁の近傍位置から斜め下後方へ向けて延びるように形成されており、
上記リフレクタの反射面における下部領域に、上記光源からの光を上記シェードの下方を通過させるように反射させる反射素子が形成されており、
上記シェードの前方近傍に、上記反射素子からの反射光を上記シェードの前面に向けて反射させる反射板が配置されており、
この反射板と上記シェードとの位置関係が、これら反射板およびシェードで順次反射した上記反射素子からの光を上記投影レンズに入射させる位置関係に設定されている、ことを特徴とするものである。
上記「車両用前照灯」は、ロービーム用配光パターンを形成するための光照射のみを行うように構成されたものであってもよいし、ロービーム用配光パターンを形成するための光照射とハイビーム用配光パターンを形成するための光照射とを選択的に行い得るように構成されたものであってもよい。
上記「光源」の種類は特に限定されるものではなく、例えば、放電バルブの発光部やハロゲンバルブのフィラメント等が採用可能である。
上記「シェード」は、その上端縁の近傍位置から斜め下後方へ向けて延びるように形成されたものであれば、その具体的な傾斜角度や形状等は特に限定されるものではない。その際、この「シェードの前面」には、鏡面処理が施されていてもよいし施されていなくてもよい。また、この「シェード」は、単一の部材で構成されていてもよいし、複数の部材で構成されていてもよい。
上記「反射素子」は、光源からの光をシェードの下方を通過させるように反射させる構成のものであれば、反射面の下部領域における具体的な形成位置や大きさ等は特に限定されるものではない。
上記「反射板」は、シェードの前方近傍に配置されているが、反射素子からの反射光をシェードの前面に向けて反射させるように構成されており、かつ、該反射板とシェードとの位置関係が、これらで順次反射した反射素子からの光を投影レンズに入射させる位置関係に設定されていれば、その具体的な配置や大きさ等は特に限定されるものではない。その際、この「反射板」の後面には、鏡面処理が施されていてもよいし施されていなくてもよい。
上記構成に示すように、本願発明に係る車両用前照灯は、ロービーム用配光パターンを形成するプロジェクタ型の車両用前照灯として構成されているが、そのシェードは、該シェードの上端縁の近傍位置から斜め下後方へ向けて延びるように形成されており、また、リフレクタの反射面における下部領域には、光源からの光をシェードの下方を通過させるように反射させる反射素子が形成されるとともに、シェードの前方近傍には、反射素子からの反射光をシェードの前面に向けて反射させる反射板が配置されており、そして、この反射板とシェードとが、これらで順次反射した反射素子からの光を投影レンズに入射させる位置関係にあるので、次のような作用効果を得ることができる。
すなわち、リフレクタからの反射光のうち、その反射面の下部領域に形成された反射素子からの反射光は、反射板およびシェードで順次反射して投影レンズに入射することとなるが、この光は、投影レンズの後側焦点面を光軸よりも下方側において通過する光となるので、投影レンズから出射した後は、ロービーム用配光パターンのカットオフラインよりも上方へ向かう光となる。したがって、この光をOHS照射光として用いることができる。
その際、反射板とシェードとの位置関係を適宜調節することにより、OHS照射用配光パターンの形成位置を調節することができ、また、反射板の大きさやその後面の反射率を適宜調節することにより、OHS照射用配光パターンの明るさを調節することができる。
しかも、OHS照射光を得るために、シェードの前方近傍に配置された反射板を用いる構成となっているので、以下の理由からシェードの小型軽量化を図ることができる。
すなわち、従来のように、リフレクタからの反射光の一部をシェードに形成された開口部を通過させることによりOHS照射光を得るようにした場合には、OHS照射光以外の光が開口部に入射してしまわないようにするために、ひさし状遮光板を斜め下後方へ向けて長く延ばす必要があるが、本願発明においては、シェードにこのような開口部を形成する必要性がないので、シェードを斜め下後方へ向けてさほど長く延ばす必要がなく、このためシェードの小型軽量化を図ることができる。
このように本願発明によれば、ロービーム用配光パターンを形成するように構成されたプロジェクタ型の車両用前照灯において、シェードの小型軽量化を図った上で、OHS照射用配光パターンを形成することができる。
また、このようにシェードの小型軽量化を図ることができることから、これを可動式のシェードとした場合においても、その可動用スペースの確保やその駆動を容易に行うことが可能となり、これによりロービームとハイビームとの切換えが可能な灯具構成とすることも容易に可能となる。
上記構成において、シェードの後面における光軸よりも自車線側の領域に、突起片が設けられた構成とすれば、次のような作用効果を得ることができる。
すなわち、シェードの後面における光軸よりも自車線側の領域の上方近傍を通って投影レンズに入射するリフレクタからの反射光は、ロービーム用配光パターンにおいて、対向車線側のカットオフラインの形成に寄与する光となるが、上記突起片が設けられた構成とすることにより、この光の一部が遮蔽されることとなるので、対向車線側のカットオフラインの明暗比を緩和させることができる。そしてこれにより、対向車ドライバに対してグレアを与えてしまうおそれを低減させることができる。
本願発明の一実施形態に係る車両用前照灯を示す正面図 図1のII−II線断面図 図1のIII−III線断面図 図2のIV部詳細図 上記車両用前照灯から前方へ照射される光により灯具前方25mの位置に配置された仮想鉛直スクリーン上に形成される配光パターンを透視的に示す図
以下、図面を用いて、本願発明の実施の形態について説明する。
図1は、本願発明の一実施形態に係る車両用前照灯10を示す正面図である。また、図2および3は、そのII−II線およびIII−III線断面図である。
これらの図に示すように、本実施形態に係る車両用前照灯10は、プロジェクタ型の灯具ユニットとして構成されており、図示しないランプボディ等に組み込まれた状態で用いられるようになっている。そして、この車両用前照灯10は、左配光のロービーム用配光パターンを形成するための光照射とハイビーム用配光パターンを形成するための光照射とを選択的に行い得る構成となっている。
この車両用前照灯10は、光源バルブ12と、リフレクタ14と、投影レンズ16と、シェード18と、ホルダ20と、アクチュエータ22とを備えてなり、車両前後方向に延びる光軸Axを有している。ただし、この車両用前照灯10は、エイミング調整が完了した段階では、その光軸Axが車両前後方向に対して0.5〜0.6°程度下向きの方向に延びた状態で配置されるようになっている。
投影レンズ16は、前方側表面が凸面で後方側表面が平面の平凸非球面レンズからなり、光軸Ax上に配置されている。そして、この投影レンズ16は、その後側焦点Fを含む焦点面上の像を、灯具前方に配置された鉛直仮想スクリーン上に反転像として投影するようになっている。
光源バルブ12は、放電発光部を光源12aとするメタルハライドバルブ等の放電バルブであって、リフレクタ14の後頂開口部14bに挿着されており、その光源12aは、光軸Ax上において該光軸Axに沿って延びる線分光源として構成されている。
リフレクタ14は、光源12aからの光を投影レンズ16へ向けて反射させる反射面14aを有している。その際、この反射面14aは、光源12aからの光を前方へ向けて光軸Ax寄りに反射させるように構成されている。
具体的には、この反射面14aは、光軸Axを含む平面に沿った断面形状が略楕円形に設定されており、その離心率は鉛直断面から水平断面へ向けて徐々に大きくなるように設定されている。そしてこれにより、この反射面14aで反射した光源12aからの光を、鉛直断面内においては後側焦点F近傍に略収束させるとともに、水平断面内においてはその収束位置を後側焦点Fの前方側へ変位させるようになっている。
その際、この反射面14aにおいて光軸Axよりも下方側に位置する下部領域14aLは、その光軸Axよりも上方側に位置する上部領域14aUよりも、光源12aからの光を光軸Ax寄りにやや大きく偏向反射させるように構成されている。そしてこれにより、反射面14aの下部領域14aLからの反射光についても、できるだけシェード18で遮蔽せずに前方照射光として有効に利用するようになっている。
ただし、この反射面14aの下部領域14aLにおける前端縁部には、光源12aからの光をシェード18の下方を通過させるように反射させる反射素子14sが形成されている。これを実現するため、この反射素子14sは、光源12aからの光を、その周辺領域よりもやや小さい上向き傾斜角度で反射させるように形成されている。
ホルダ20は、投影レンズ16とリフレクタ14との間に配置された筒状の部材であって、その前端部において投影レンズ16を固定支持するとともに、その後端部においてリフレクタ14に固定支持されている。
ホルダ20の内部空間における光軸Axよりも下方側の位置には、該ホルダ20の前端部から後方側へ延びる遮光壁20Aが、該ホルダ20と一体で形成されている。この遮光壁20Aの後端部は左右方向に延びており、その上端縁は後側焦点Fの斜め下前方に位置している。
図4は、図2のIV部詳細図である。
同図にも示すように、シェード18は、亜鉛鋼鈑等の金属板に加工を施すことにより形成されており、可動式のシェードとして構成されている。
すなわち、このシェード18は、ホルダ20の内部空間における光軸Axの下方近傍に位置するように配置されており、このホルダ20に対して、車幅方向に延びる軸線回りに回動可能に支持されている。そして、このシェード18は、図2および4において実線で示す遮光位置と、この遮光位置から後方側へ所定角度回動した2点鎖線で示す遮光緩和位置とを採り得るようになっている。
以下、このシェード18の構成を、遮光位置にある状態で説明する。
このシェード18は、その上端縁18aが左右段違いで形成されており、投影レンズ18の後側焦点面(すなわち後側焦点Fを含む焦点面)に沿って水平方向に略円弧状に湾曲して延びるように形成されており、これによりリフレクタ14の反射面14aからの反射光の一部を遮蔽して、投影レンズ16から前方へ出射する上向き光の大半を除去するようになっている。その際、この上端縁18aにおける自車線側の領域(すなわち光軸Axよりも左側(図1では右側)の領域)は、光軸Axから水平に延びており、この上端縁18aにおける対向車線側の領域は、光軸Axから斜め下方に延びた後、水平に延びている。
また、このシェード18は、その上端縁18aの位置から斜め下後方へ向けて直線状に延びるように形成されている。その際、このシェード18の傾斜角度は、鉛直下方から20〜30°程度(例えば25°)傾斜した角度に設定されている。そして、このシェード18は、その左右両端部が前方側へ略直角に折れ曲がるように形成されており、その前端部において、それぞれ軸部材24を介して遮光壁20Aの左右両側壁部に支持されている。なお、これら1対の軸部材24のうちの一方は、アクチュエータ22の出力軸に連結されている。そして、このアクチュエータ22の駆動により、シェード18を遮光位置と遮光緩和位置との間で回動させるようになっている。
このシェード18の前方近傍には、反射素子14sからの反射光をシェード18の前面18bに向けて反射させる反射板30が配置されている。
この反射板30は、シェード18と同様、亜鉛鋼鈑等の金属板に加工を施すことにより形成されている。そして、この反射板30は、シェード18との位置関係が、これらで順次反射した反射素子14sからの光を投影レンズ16に入射させる位置関係に設定されている。
具体的には、この反射板30は、シェード18の前方近傍において、該シェード18の上下方向の略中央位置からその下端縁よりもやや下方の位置まで斜め下後方へ向けて直線状に延びるように形成されている。その際、この反射板30は、シェード18の傾斜角度よりも小さい傾斜角度(具体的には鉛直下方から5〜15°程度(例えば10°)傾斜した角度)で配置されており、かつ前後方向に関しては、その後面30aの下端縁が後側焦点Fの略真下に位置するように配置されている。さらに、この反射板30は、水平方向に関しては、シェード18と前後方向に略等間隔をおいて、光軸Axを中心にして左右両側に所定長にわたって湾曲して延びるように形成されている。そして、この反射板30は、その左右両端部が後方側へ略直角に折れ曲がるように形成されており、その後端部においてシェード18に固定支持されている。
なお、ホルダ20に形成された遮光壁20Aにより、リフレクタ14からの反射光がシェード18および反射板30を下方を通過して投影レンズ16に直接入射してしまうのを阻止するようになっている。
シェード18の後面における光軸Axよりも自車線側の領域には、突起片32が固定支持されている。その際、この突起片32は、光軸Axから自車線側に多少離れた位置に配置されている。
この突起片32は、光軸Axと平行な鉛直面に沿った断面形状がL字形に設定されており、左右方向に所定長にわたって延びるように形成されている。その際、この突起片32は、シェード18の後面から略垂直に(すなわち後方へ向けてやや上向きに)延びており、その先端縁は光軸Axよりも多少下方に位置している。
そして、この突起片32により、リフレクタ14の反射面14aにおける光軸Axよりも自車線側の下部領域14aLからの反射光のうち、シェード18の上端縁18aの上方近傍を通過する反射光の一部を遮蔽するようになっている。
図5は、車両用前照灯10から前方へ照射される光により灯具前方25mの位置に配置された仮想鉛直スクリーン上に形成される配光パターンを透視的に示す図である。
同図(a)は、シェード18が遮光位置にある状態で形成されるロービーム用配光パターンPLを示しており、同図(b)は、シェード18が遮光緩和位置にある状態で形成されるハイビーム用配光パターンPHを示している。
同図(a)に示すように、ロービーム用配光パターンPLは、左配光のロービーム用配光パターンであって、その上端縁に左右段違いのカットオフラインCL1、CL2を有している。このカットオフラインCL1、CL2は、灯具正面方向の消点であるH−Vを鉛直方向に通るV−V線を境にして左右段違いで水平方向に延びており、V−V線よりも右側の対向車線側部分が下段カットオフラインCL1として形成されるとともに、V−V線よりも左側の自車線側部分が、この下段カットオフラインCL1から傾斜部を介して段上がりになった上段カットオフラインCL2として形成されている。
このロービーム用配光パターンPLにおいて、下段カットオフラインCL1とV−V線との交点であるエルボ点Eは、H−Vの0.5〜0.6°程度下方に位置している。これは、車両用前照灯10の光軸Axが車両前後方向に対して0.5〜0.6°程度下向きの方向に延びていることによるものである。そして、このロービーム用配光パターンPLにおいては、エルボ点Eを囲むようにして高光度領域であるホットゾーンHZLが形成されている。
このロービーム用配光パターンPLは、リフレクタ14で反射した光源12aからの光により投影レンズ16の後側焦点面上に形成される光源像の反転投影像として形成されるようになっており、そのカットオフラインCL1、CL2は、シェード18の上端縁18aの反転投影像として形成されるようになっている。
その際、このロービーム用配光パターンPLは、そのホットゾーンHZLにおけるエルボ点Eから対向車線側に多少離れた位置の下段カットオフラインCL1に沿った部分が、その周辺部分よりも多少暗い相対的な暗部Dとして形成されている。そして、この相対的な暗部Dにおいては、下段カットオフラインCL1の明暗比が緩和されている。
このような相対的な暗部Dが形成されるのは、シェード18に設けられた突起片32により、リフレクタ14の反射面14aにおける光軸Axよりも自車線側の下部領域14aLからの反射光のうち、シェード18の上端縁18aの上方近傍を通過する反射光の一部が遮蔽されることによるものである。
また、このロービーム用配光パターンPLにおいては、その一部としてH−Vの上方にOHS照射用配光パターンPAが形成されるようになっている。
このOHS照射用配光パターンPAは、車両走行路前方のオーバヘッドサイン(すなわち頭上標識)OHSを照射するための配光パターンであって、反射素子14sで斜め上前方へ向けて反射してシェード18の下方を通過した光源12aからの光が、反射板30の後面30aで斜め上後方へ向けて反射し、さらにシェード18の前面18bで斜め上前方へ向けて反射した後、投影レンズ28から前方へ出射することにより形成されるものである。
一方、同図(b)に示すハイビーム用配光パターンPHは、ロービーム用配光パターンPLに対して、そのカットオフラインCL1、CL2から上方へある程度拡がるように形成されており、H−V近傍にホットゾーンHZHを有している。
これは、シェード18が遮光緩和位置に退避するため、リフレクタ14で反射した光源12aからの光の略全量が投影レンズ28から前方へ出射することによるものである。
次に本実施形態の作用効果について説明する。
本実施形態に係る車両用前照灯10は、可動式のシェード18を有するプロジェクタ型の車両用前照灯として構成されているが、そのシェード18は、遮光位置にある状態において、その上端縁18aの位置から斜め下後方へ向けて延びるように形成されており、また、リフレクタ14の反射面14aにおける下部領域14aLには、光源12aからの光をシェード18の下方を通過させるように反射させる反射素子14sが形成されるとともに、シェード18の前方近傍には、反射素子14sからの反射光をシェード18の前面に向けて反射させる反射板30が配置されており、そして、この反射板30とシェード18とが、これらで順次反射した反射素子14sからの光を投影レンズ16に入射させる位置関係にあるので、次のような作用効果を得ることができる。
すなわち、リフレクタ14からの反射光のうち、その反射面14aの下部領域14aLに形成された反射素子14sからの反射光は、反射板30およびシェード18で順次反射して投影レンズ16に入射することとなるが、この光は、投影レンズ16の後側焦点面を光軸Axよりも下方側において通過する光となるので、投影レンズ16から出射した後は、ロービーム用配光パターンPLのカットオフラインCL1、CL2よりも上方へ向かう光となる。したがって、この光をOHS照射光として用いることができる。
その際、反射板30とシェード18との位置関係を適宜調節することにより、OHS照射用配光パターンPAの形成位置を調節することができ、また、反射板30の大きさやその後面30aの反射率を適宜調節することにより、OHS照射用配光パターンPAの明るさを調節することができる。
しかも、OHS照射光を得るために、シェード18の前方近傍に配置された反射板30を用いる構成となっているので、以下の理由からシェード18の小型軽量化を図ることができる。
すなわち、従来のように、リフレクタからの反射光の一部をシェードに形成された開口部を通過させることによりOHS照射光を得るようにした場合には、OHS照射光以外の光が開口部に入射してしまわないようにするために、ひさし状遮光板を斜め下後方へ向けて長く延ばす必要があるが、本実施形態においては、シェード18にこのような開口部を形成する必要性がないので、シェード18を斜め下後方へ向けてさほど長く延ばす必要がなく、このためシェード18の小型軽量化を図ることができる。
このように本実施形態によれば、ロービーム用配光パターンPLを形成するように構成されたプロジェクタ型の車両用前照灯10において、シェード18の小型軽量化を図った上で、OHS照射用配光パターンPAを形成することができる。
その際、本実施形態においては、ホルダ20に形成された遮光壁20Aにより、リフレクタ14からの反射光がシェード18および反射板30を下方を通過して投影レンズ16に直接入射してしまうのを阻止するようになっているので、OHS照射光以外の上向きの光が投影レンズ16から出射してしまうのを未然に防止することができる。
本実施形態に係る車両用前照灯10においては、シェード18が可動式のシェードとして構成されているが、このシェード18の小型軽量化を図ることができるので、その可動用スペースの確保やその駆動を容易に行うことが可能となる。したがって本実施形態のように、ロービームとハイビームとの切換えが可能な灯具構成とすることが容易に可能となる。
しかも本実施形態においては、シェード18の後面における光軸Axよりも自車線側の領域に、突起片32が設けられた構成となっているので、次のような作用効果を得ることができる。
すなわち、シェード18の後面における光軸Axよりも自車線側の領域の上方近傍を通って投影レンズ16に入射するリフレクタ14からの反射光は、ロービーム用配光パターンPLにおいて、対向車線側のカットオフラインCL2の形成に寄与する光となるが、突起片32が設けられた構成とすることにより、この光の一部が遮蔽されることとなるので、対向車線側のカットオフラインCL2の明暗比を緩和させることができる。そしてこれにより、対向車ドライバに対してグレアを与えてしまうおそれを低減させることができる。
上記実施形態においては、シェード18が、その上端縁18aの位置から斜め下後方へ向けて延びるように形成されているものとして説明したが、このような構成とする代わりに、その上端縁18aから一旦略真下に延びた後、この上端縁18aよりも多少下方側の位置から斜め下後方へ向けて延びるように形成された構成とすることも可能である。
なお、上記実施形態においては、左配光のロービーム用配光パターンPLを形成する場合について説明したが、右配光のロービーム用配光パターンを形成する場合においても、上記実施形態と同様の構成を採用することにより上記実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
10 車両用前照灯
12 光源バルブ
12a 光源
14 リフレクタ
14a 反射面
14aL 下部領域
14aU 上部領域
14b 後頂開口部
14s 反射素子
16 投影レンズ
18 シェード
18a 上端縁
18b 前面
20 ホルダ
20A 遮光壁
22 アクチュエータ
24 軸部材
30 反射板
30a 後面
32 突起片
Ax 光軸
CL1 下段カットオフライン
CL2 上段カットオフライン
D 相対的な暗部
E エルボ点
F 後側焦点
HZH、HZL ホットゾーン
OHS 頭上標識(オーバーヘッドサイン)
PA OHS照射用配光パターン
PH ハイビーム用配光パターン
PL ロービーム用配光パターン

Claims (1)

  1. 車両前後方向に延びる光軸上に配置された投影レンズと、この投影レンズの後側焦点よりも後方側に配置された光源と、この光源からの光を上記投影レンズへ向けて反射させるリフレクタと、上端縁が上記投影レンズの後側焦点近傍を通るように配置され、上記リフレクタからの反射光の一部を遮蔽するシェードと、を備えてなり、上端縁に所定のカットオフラインを有するロービーム用配光パターンを形成するように構成された車両用前照灯において、
    上記シェードが、該シェードの上端縁の近傍位置から斜め下後方へ向けて延びるように形成されており、
    上記リフレクタの反射面における下部領域に、上記光源からの光を上記シェードの下方を通過させるように反射させる反射素子が形成されており、
    上記シェードの前方近傍に、上記反射素子からの反射光を上記シェードの前面に向けて反射させる反射板が配置されており、
    この反射板と上記シェードとの位置関係が、これら反射板およびシェードで順次反射した上記反射素子からの光を上記投影レンズに入射させる位置関係に設定されている、ことを特徴とする車両用前照灯。
JP2009203983A 2009-09-03 2009-09-03 車両用前照灯 Pending JP2011054494A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009203983A JP2011054494A (ja) 2009-09-03 2009-09-03 車両用前照灯

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009203983A JP2011054494A (ja) 2009-09-03 2009-09-03 車両用前照灯

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2011054494A true JP2011054494A (ja) 2011-03-17

Family

ID=43943276

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009203983A Pending JP2011054494A (ja) 2009-09-03 2009-09-03 車両用前照灯

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2011054494A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012216408A (ja) * 2011-03-31 2012-11-08 Ichikoh Ind Ltd 車両用前照灯
JP2012216407A (ja) * 2011-03-31 2012-11-08 Ichikoh Ind Ltd 車両用前照灯

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012216408A (ja) * 2011-03-31 2012-11-08 Ichikoh Ind Ltd 車両用前照灯
JP2012216407A (ja) * 2011-03-31 2012-11-08 Ichikoh Ind Ltd 車両用前照灯

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5323449B2 (ja) 車両用灯具ユニット及び車両用灯具
JP5281359B2 (ja) 車両用灯具ユニット及び車両用灯具
JP4781951B2 (ja) 車両用灯具ユニット及び車両用灯具
US7350946B2 (en) Vehicle headlamp
JP5442222B2 (ja) 車両用前照灯
JP4264319B2 (ja) 車両用前照灯
JP2010140661A (ja) 車両用照明灯具
JP4343003B2 (ja) 車両用前照灯
JP2010282842A (ja) 車両用前照灯
JP2011165600A (ja) 車両用照明灯具
JP2010140663A (ja) 車両用照明灯具
JP4257675B2 (ja) 車両用前照灯
JP2010086888A (ja) 車両用照明灯具
JP5319199B2 (ja) 車両用前照灯
JP5749584B2 (ja) 車両用照明灯具
JP2005228715A (ja) 車両用前照灯
JP2011054494A (ja) 車両用前照灯
JP2009272129A (ja) プロジェクタ型ヘッドランプ
JP5335605B2 (ja) 車両用前照灯
JP5618312B2 (ja) 車両用前照灯
JP5797099B2 (ja) 車両用照明灯具
JP5412314B2 (ja) 車両用前照灯
JP2010033740A (ja) 車両用前照灯
JP2006086061A (ja) 車両用前照灯
JP2007172882A (ja) 車両用前照灯