JP2011051020A - ワイヤソー用のメインローラ、および、ワイヤソー - Google Patents

ワイヤソー用のメインローラ、および、ワイヤソー Download PDF

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Abstract

【課題】長寿命化を容易に図れるワイヤソー用のメインローラの提供。
【解決手段】メインローラ2を、芯金21の外周面211を覆う内側層22と、この内側層22を覆いかつ内側層22よりも軟らかい外側層23とで構成した。このため、メインローラ2の外径寸法を従来のメインローラの外径寸法とほぼ同じにしたまま、外側層23を従来の樹脂層よりも薄くできるので、ワイヤーの押付力による変形量を少なくでき、品質を落とすことなく単結晶インゴットを切断できる期間を長くできる。また、芯金21と外側層23との間に内側層22を設けているため、ワイヤーで外側層23が削られたとしても芯金21が削られるまでの期間を長くすることができ、芯金21の破損を抑制できる。
【選択図】図2

Description

本発明は、ワイヤソー用のメインローラ、および、ワイヤソーに関する。
一般的に、半導体ウェハ(以下、単に、ウェハと称す)の製造には、メインローラで送られるワイヤーにより切断対象物を切断するワイヤソーが用いられている。このようなワイヤソーでは、メインローラを長期間使用すると、ワイヤーにより削られてしまうため、メインローラ自体の交換などの作業が必要となる。そこで、このような作業を減らして生産性を向上するために、メインローラの寿命を延ばす方法が検討されている(例えば、特許文献1参照)。
この特許文献1では、メインローラを硬質ポリウレタン樹脂で構成し、その表面に対して低温酸素プラズマ処理を施すことで、メインローラの寿命を延ばしている。
特開平11−262853号公報
ところで、特許文献1のような構成に用いるワイヤソーには、図6(A)に示すように、ステンレス製の芯金81と、ポリウレタン樹脂などにより円筒状に形成されて芯金81の覆う樹脂層82と、を備えたメインローラ8が用いられることがある。この樹脂層82の肉厚寸法E1は、一般的なメインローラの樹脂層において使用可能な領域とされている肉厚寸法(以下、使用可能寸法と称す)と、使用不可能な領域とされている肉厚寸法(以下、使用不可能寸法と称す)とを合計した値(以下、一般設定寸法値と称す)に設定されている。なお、使用可能寸法は、一般的に、5mm〜10mmである。
また、樹脂層82に設けられた溝821には、ワイヤー7が押し付けられている。このワイヤー7は、3個のメインローラ8を1つにまとめるように螺旋状に設けられている。このため、樹脂層82には、円筒状の軸方向(図6(A)の左右方向)に対して斜めの方向(矢印Y1で示す方向)の押付力が作用する。
しかしながら、樹脂層82の肉厚寸法E1が一般設定寸法値に設定されている場合、ワイヤー7の押付力により、図6(B)に示すように、樹脂層82が斜めに押しつぶされて変形して、切断されて得られたウェハの品質が悪くなるまでの期間(寿命)が短くなるおそれがある。
そこで、図7(A)に示すように、樹脂層82よりも薄い(肉厚寸法E2が肉厚寸法E1よりも小さい)樹脂層92を芯金81に設けたメインローラ9を適用すれば、図7(B)に示すように、樹脂層92の変形量が少なくなり寿命を長くすることができる。
しかしながら、図7(A)のような構成では、溝921の底部と芯金81との間隔が小さくなり、品質が良いウェハを得られる状態でも、ワイヤー7により樹脂層92とともに芯金81も削られてしまうおそれがある。
本発明の目的は、長寿命化を容易に図れるワイヤソー用のメインローラ、および、ワイヤソーを提供することにある。
本発明のワイヤソー用のメインローラは、切断対象物をワイヤーで切断するワイヤソー用のメインローラであって、円柱状または円筒状のローラ基部材と、樹脂材料を含む材料により略円筒状に形成されて前記ローラ基部材の外周面を覆う内側層と、樹脂材料により略円筒状に形成されて前記内側層の外周面を覆いかつ前記ワイヤーが押し付けられる外側層と、を備え、前記外側層は、前記内側層よりも軟らかく形成されていることを特徴とする。
ここで、切断対象物としては、半導体の単結晶インゴット、水晶、ガラス、セラミックス、石英、磁性体など、切断可能ないずれの物体を対象とすることができる。また、ローラ基部材としては、ステンレスなどの金属製のものであっても良いし、樹脂製のものであっても良い。さらに、内側層に用いられる材料としては、ポリウレタン、レジン、ガラスファイバー、カーボンファイバーが例示できる。また、外側層に用いられる材料としては、ポリウレタンが例示できる。
この発明によれば、ローラ基部材を覆う内側層の外周面に、この内側層よりも軟らかい外側層を設けているため、樹脂層を1層のみ設ける従来のメインローラと外径寸法を略等しくしたまま、外側層を従来の樹脂層よりも薄くできる。したがって、ワイヤーの押し付けによる外側層の変形量を少なくできるため、品質を落とすことなく切断対象物を切断できる期間を長くすることができる。また、外側層がワイヤーで削られたとしても、その次には内側層が削られるだけなので、ローラ基部材が削られて破損することを抑制できる。
本発明のワイヤソー用のメインローラでは、前記外側層は、前記内側層における前記略円筒状の軸方向の端面を覆うように設けられていることが好ましい。
ここで、内側層の軸方向の端面を露出させた場合、ワイヤソーの動作時に供給されるスラリー状の砥液が内側層に触れてしまうことで内側層が膨潤してしまい、メインローラの長寿命化を図れないおそれがある。
これに対して、この発明では、内側層の軸方向の端面を外側層で覆うことで、砥液が内側層に触れることを防止でき、メインローラの長寿命化を図ることができる。
本発明のワイヤソー用のメインローラでは、前記内側層は、ガラスファイバーまたはカーボンファイバーを主成分とする内側層用材料により形成されていることが好ましい。
この発明によれば、内側層の主成分をガラスファイバーやカーボンファイバーとすることで、主成分をポリウレタンやレジンなどの樹脂とする構成と比べて、内側層の硬度を高くすることができる。したがって、内側層が削れることを抑制でき、ローラ基部材の破損も防止できる。
本発明のワイヤソー用のメインローラでは、前記内側層は、テープ状の前記内側層用材料を前記ローラ基部材に螺旋状に巻くことにより形成されていることが好ましい。
この発明によれば、ローラ基部材にテープ状の内側層用材料を螺旋状に巻くことで、内側層の強度を高めることができ、ローラ基部材の破損を防止できる。
本発明のワイヤソー用のメインローラでは、前記内側層は、ポリウレタンまたはレジンにより形成されていることが好ましい。
この発明によれば、例えばローラ基部材の周りに設けた型にポリウレタンやレジンを流し込んで固めるだけの容易な工程で内側層を形成できる。
本発明のワイヤソー用のメインローラでは、前記外側層は、ポリウレタンにより形成されていることが好ましい。
この発明によれば、例えば内側層の周りに設けた型にポリウレタンを流し込んで固めるだけの容易な工程で内側層を形成できる。
本発明のワイヤソーは、上述のワイヤソー用のメインローラを備えていることを特徴とする。
この発明によれば、ワイヤソーの長寿命化を図ることができる。
本発明の第1実施形態に係るワイヤソーの概略構成を示す模式図である。 前記第1,第2実施形態におけるメインローラの部分断面図である。 前記第1実施形態におけるアスカーAの硬度計によるポリウレタンの硬度と、ヤング率との関係を示すグラフである。 前記第1実施形態におけるメインローラの作用の説明図であり、(A)は外側層の変形前の状態を示す断面図であり、(B)は外側層の変形後の状態を示す断面図である。 前記第2実施形態における内側層の製造方法を示す斜視図である。 従来のメインローラの作用の説明図であり、(A)は樹脂層の変形前の状態を示す断面図であり、(B)は樹脂層の変形後の状態を示す断面図である。 従来の他のメインローラの作用の説明図であり、(A)は樹脂層の変形前の状態を示す断面図であり、(B)は樹脂層の変形後の状態を示す断面図である。
本発明の一実施形態を図面を参照して説明する。
[第1実施形態]
〔ワイヤソーの構成〕
まず、第1実施形態のワイヤソーの構成について説明する。図1は、ワイヤソーの概略構成を示す模式図である。
図1に示すように、ワイヤソー1は、被切断物としての単結晶インゴットTを切断して、図示しない略円板状の半導体ウェハを製造する装置である。このワイヤソー1は、略同一水平面上に2個、これら2個の略中間の下方に1個配置された合計3個のメインローラ2を備えている。これら3個のメインローラ2の周りには、軸方向(図1の紙面垂直方向)に沿って螺旋状にワイヤー7が巻き付けられている。ワイヤー7の両端側には、それぞれ2個ずつのガイドローラ3を介してワイヤー7を送り出したり巻き取ったりするワイヤーリール4が設けられている。さらに、上側の2個のメインローラ2(以下、上側メインローラ2と適宜称す)の上方には、2個の上側メインローラ2の中間位置にスラリー状の砥液Gを供給するノズル5がそれぞれ設けられている。
そして、ワイヤソー1は、メインローラ2およびガイドローラ3を同じ方向に回転させるとともに、一方のワイヤーリール4で送り出したワイヤー7を他方のワイヤーリール4で巻き取り、2個の上側メインローラ2間に砥液Gを供給しつつ単結晶インゴットTを下方に移動させることで、単結晶インゴットTを切断して半導体ウェハを製造する。
〔メインローラの構成〕
次に、メインローラ2の詳細な構成について説明する。図2は、メインローラの部分断面図である。
図2に示すように、メインローラ2は、ステンレス製で円柱状のローラ基部材としての芯金21を備えている。
また、メインローラ2は、芯金21を覆うように設けられた内側層22を備えている。この内側層22は、例えばポリウレタンにより円筒状に形成されており、芯金21の外周面211を覆うように設けられている。そして、内側層22は、日本ゴム協会標準規格(SRIS)に規定されたアスカーAの硬度計(以下、アスカーA硬度計と称す)による硬度が97度に設定されている。
また、メインローラ2は、内側層22を覆うように設けられた外側層23を備えている。この外側層23は、例えば内側層22と同様にポリウレタンにより円筒状に形成されており、内側層22の外周面221と内側層22の軸方向両端側の端面222とを覆い、かつ、軸方向の両端側が芯金21の外周面211に密着するように設けられている。そして、外側層23は、肉厚寸法D1が使用可能寸法であり、アスカーA硬度計による硬度が90度に設定されている。さらに、外側層23の外周面231には、ワイヤー7が押し付けられる溝232(図4(A)参照)が所定間隔で設けられている。
ここで、内側層22と外側層23の硬度は、上述の硬度に限らず、外側層23が内側層22よりも軟らかいという条件を満たせば、いかなる値であっても良いが、外側層23の硬度が90度〜95度で、内側層22の硬度が95度以上であることが好ましい。
ここで、アスカーA硬度計によるポリウレタンの硬度と、ヤング率とは、図3に示す関係を有している。つまり、外側層23は、ヤング率が215GPa〜452GPaであることが好ましく、内側層22は、ヤング率が452GPa〜1000GPaであることが好ましい。
外側層23のヤング率が215GPa未満だと、たわみが大きく、また、低鋼性のため、安定した高速運転が困難であるという不具合がある。
なお、内側層22や外側層23の形成方法としては、例えば芯金21や内側層22の周りに設けた型にポリウレタンを流し込んで固める方法が例示できる。
また、内側層22の厚さ寸法は18mm、外側層23の厚さ寸法は12mmにそれぞれ設定されている。つまり、内側層22と外側層23との厚さ寸法の比率は、6:4に設定されている。
〔メインローラの作用〕
次に、メインローラ2の作用について説明する。
なお、ここでは、以下の3個の条件を満たす場合を例示して説明する。
・内側層22の肉厚寸法D2が、図7(A)に示す従来例のメインローラ9の樹脂層92の肉厚寸法E2とほぼ同じ。
・肉厚寸法D1と肉厚寸法D2の合計肉厚寸法D3が、図6(A)に示す従来例のメインローラ8の樹脂層82の肉厚寸法E1とほぼ同じ。
・外側層23の硬度が、樹脂層82,92の硬度とほぼ同じ。
図4は、メインローラの作用の説明図であり、(A)は外側層の変形前の状態を示す断面図であり、(B)は外側層の変形後の状態を示す断面図である。
図4(A)に示すように、メインローラ2の外側層23の溝232には、ワイヤー7による矢印Y1方向への押付力が作用する。そして、この押付力により、図4(B)に示すように、外側層23は、斜めに押しつぶされて変形する。
このとき、メインローラ2の合計肉厚寸法D3は、メインローラ8の肉厚寸法E1とほぼ同じであるが、外側層23の変形量は、樹脂層82よりも少なく、樹脂層92とほぼ同じになる。また、内側層22を外側層23よりも硬くしているため、外側層23の変形に追従する内側層22の変形量は、最小限に抑えられる。
〔第1実施形態の作用効果〕
上述したような第1実施形態では、以下のような作用効果を奏することができる。
(1)メインローラ2を、芯金21の外周面211を覆う内側層22と、この内側層22を覆いかつ内側層22よりも軟らかい外側層23とで構成している。
このため、メインローラ2の合計肉厚寸法D3をメインローラ8の肉厚寸法E1とほぼ同じにしたまま、外側層23を樹脂層82よりも薄くできるので、ワイヤー7の押付力による変形量を少なくでき、品質を落とすことなく単結晶インゴットTを切断できる期間を長くできる。また、芯金21と外側層23との間に内側層22を設けているため、ワイヤー7で外側層23が削られたとしても芯金21が削られるまでの期間を長くすることができ、芯金21の破損を抑制できる。
さらに、メインローラ2の合計肉厚寸法D3を従来と略等しくしたまま、上記の効果を得ることができるため、従来のワイヤソーへの展開を容易に図ることができる。また、従来のメインローラ8では、樹脂層82が使用可能寸法だけ削れて寿命となったときには、使用不可能寸法に対応する部分も剥がして樹脂層82全体を交換する必要があるが、上記実施形態では、外側層23が使用可能寸法だけ削れて寿命となったときには、内側層22を残したままで外側層23のみを圧入して設ければ良いため、メインローラ2の維持管理コストを低減できる。
(2)外側層23を、内側層22の端面222を覆うように設けている。このため、内側層22に砥液Gが触れることを防止でき、メインローラ8の長寿命化を図ることができる。
[第2実施形態]
次に、第2実施形態として、上記第1実施形態のワイヤソー1のメインローラ2の代わりに用いられるメインローラ2Aについて説明する。
〔メインローラの構成〕
この第2実施形態のメインローラ2Aは、図2に示すように、第1実施形態のメインローラ2の内側層22の代わりに内側層22Aを設けたこと以外、メインローラ2と同様の構成を有している。
そして、この内側層22Aは、図5に示すように、芯金21の外周面211に、テープ状の内側層用材料としてのガラスファイバーテープ223Aを螺旋状に繰り返し巻くことにより厚さ寸法が18mmの円筒状に形成されている。ガラスファイバーテープ223Aは、主成分であるガラスファイバーにウレタンを含浸させることで、厚さ寸法が0.03mm〜0.2mm、幅寸法が内側層22Aよりも小さい30mm〜500mmのテープ状に形成されている。そして、内側層22Aは、ロックウェルMスケールの硬度計(以下、ロックウェルM硬度計と称す)による硬度が115HRMに設定され、アスカーA硬度計による硬度が90度の外側層23よりも硬く形成されている。
つまり、弾性変形量に基づき硬度を測定するアスカーA硬度計により、内側層22Aと外側層23との硬度を測定しようとすると、押針の押込力で弾性変形する外側層23の硬度を適切に測定できるが、上記押込力で弾性変形しない内側層22Aの硬度を測定できない。一方、塑性変形量に基づき硬度を測定するロックウェルM硬度計により、内側層22Aと外側層23との硬度を測定しようとすると、試験荷重で塑性変形する内側層22Aの硬度を適切に測定できるが、試験荷重で塑性変形せずに弾性変形する外側層23の硬度を測定できない。
以上のことから、内側層22Aは外側層23よりも硬く(外側層23は内側層22Aよりも軟らかく)形成されていると言える。
なお、内側層22Aの硬度としては、ロックウェルM硬度計の測定による硬度が、115HRM〜120HRMであることが好ましい。
〔第2実施形態の作用効果〕
上述したような第2実施形態では、上記第1実施形態の(1)、(2)と同様の作用効果に加えて、以下のような作用効果を奏することができる。
(3)内側層22Aをガラスファイバーテープ223Aで形成しているため、ポリウレタンから構成された第1実施形態の内側層22よりも硬度を高めることができ、芯金21の破損を防止できる。
(4)テープ状のガラスファイバーテープ223Aを螺旋状に巻くことで内側層22Aを形成している。このため、内側層22Aの強度を高めることができ、芯金21の破損を防止できる。
[他の実施形態]
なお、本発明は上記実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の改良ならびに設計の変更等が可能である。
すなわち、外側層23で内側層22の端面222を覆わずに、当該端面222を露出させても良い。
また、第2実施形態において、内側層22Aと同じ幅寸法のガラスファイバーテープを、芯金21の軸方向に移動させずに巻くことで内側層22Aを形成してもよい。
次に、本発明の実施例について説明する。
本実施例では、メインローラの外径寸法とメインローラライフ(メインローラが寿命となったときのロット数)との関係について調べた。
〔実験方法〕
まず、上記実施形態のワイヤソー1と同様の構成を有する以下の仕様のワイヤソーを準備した。
{ワイヤソー}
コマツNTC株式会社 MWM−454B
{ワイヤー}
ジャパンファインスチール株式会社 0.14mmソーワイヤー
また、メインローラとして、図6(A)に示すような一層の樹脂層からなる以下の仕様のものを準備した。
{芯金}
機械構造用炭素鋼鋼材 直径φ135mm
{樹脂層}
エステル系ポリウレタン、エーテル系ポリウレタン
そして、外径寸法が異なるメインローラを用いて、砥液#2500を供給しながら直径寸法が200mmの単結晶インゴットを1切断当りインゴット総長450mmまでを切断する工程を1ロットとして、メインローラライフを調べた。
なお、Warp(ソリ)の値がCpk1.33未満のときにメインローラが寿命となったと判断した。また、メインローラライフが50ロット以下の場合を、ショートライフとした。
その結果を以下の表1に示す。
Figure 2011051020
表1に示すように、樹脂層の肉厚寸法が小さくなるほど、ショートライフの発生確率が低くなる、つまりメインローラの寿命を長くなることがわかった。
このことから、本願発明のように、メインローラの内側層と外側層の合計肉厚寸法を従来のメインローラの樹脂層肉厚寸法とほぼ同じにしたまま、外側層を樹脂層よりも薄くすることで、ワイヤーの押付力による変形量を少なくでき、メインローラの寿命を延ばすことができることが確認できた。
1…ワイヤソー
2,2A…メインローラ
7…ワイヤー
21…ローラ基部材としての芯金
22,22A…内側層
23…外側層
223A…内側層用材料としてのガラスファイバーテープ
T…被切断物としての単結晶インゴット

Claims (7)

  1. 切断対象物をワイヤーで切断するワイヤソー用のメインローラであって、
    円柱状または円筒状のローラ基部材と、
    樹脂材料を含む材料により略円筒状に形成されて前記ローラ基部材の外周面を覆う内側層と、
    樹脂材料により略円筒状に形成されて前記内側層の外周面を覆いかつ前記ワイヤーが押し付けられる外側層と、を備え、
    前記外側層は、前記内側層よりも軟らかく形成されていることを特徴とするワイヤソー用のメインローラ。
  2. 請求項1に記載のワイヤソー用のメインローラであって、
    前記外側層は、前記内側層における前記略円筒状の軸方向の端面を覆うように設けられていることを特徴とするワイヤソー用のメインローラ。
  3. 請求項1または請求項2に記載のワイヤソー用のメインローラであって、
    前記内側層は、ガラスファイバーまたはカーボンファイバーを主成分とする内側層用材料により形成されていることを特徴とするワイヤソー用のメインローラ。
  4. 請求項3に記載のワイヤソー用のメインローラであって、
    前記内側層は、テープ状の前記内側層用材料を前記ローラ基部材に螺旋状に巻くことにより形成されていることを特徴とするワイヤソー用のメインローラ。
  5. 請求項1または請求項2に記載のワイヤソー用のメインローラであって、
    前記内側層は、ポリウレタンまたはレジンにより形成されていることを特徴とするワイヤソー用のメインローラ。
  6. 請求項1から請求項5のいずれかに記載のワイヤソー用のメインローラであって、
    前記外側層は、ポリウレタンにより形成されていることを特徴とするワイヤソー用のメインローラ。
  7. 請求項1から請求項6のいずれかに記載のワイヤソー用のメインローラを備えていることを特徴とするワイヤソー。
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