JP2011050905A - 汚水の活性処理装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】生物反応槽内における膜分離ゾーンでの処理能力を向上させるようにした汚水の活性処理装置を提供すること。
【解決手段】生物反応槽1内を補助散気ゾーンA1と膜分離ゾーンA2とに分け、かつその両ゾーン間に、槽内流体の流れを補助散気ゾーンA1から膜分離ゾーンA2へ均等な整流となるような整流板4を配設して構成する。
【選択図】図1
【解決手段】生物反応槽1内を補助散気ゾーンA1と膜分離ゾーンA2とに分け、かつその両ゾーン間に、槽内流体の流れを補助散気ゾーンA1から膜分離ゾーンA2へ均等な整流となるような整流板4を配設して構成する。
【選択図】図1
Description
本発明は、汚水の活性処理装置に関し、特に、汚水の活性処理装置の生物反応槽内において、補助散気装置を浸漬した補助散気ゾーンと浸漬型の膜分離装置を浸漬した膜分離ゾーン間に、槽内流体の流れを補助散気ゾーンから膜分離ゾーンへ均等な整流となるようにした整流板を配設して膜分離ゾーンでの処理能力を向上するようにした汚水の活性処理装置に関するものである。
従来、下水、産業排水、生活排水等の有機性汚水を処理する方法として、特許文献1に開示されたように、膜分離装置を用いた活性処理法が提案されている。この活性処理においては、汚水を活性処理する生物反応槽内に浸漬型の膜分離装置を浸漬配置し、この下方位置に配設した散気装置にて曝気攪拌して汚水を活性処理するものである。
この膜分離装置は、所定の本体ケーシング内に複数枚の有機平膜型の平膜エレメントを所定間隔で平行に配列し、かつ膜面を上下方向に沿わせるように配置して膜モジュールを構成し、該膜モジュールの集水部から吸引することで平膜エレメント内に発生させる負圧(膜間差圧)を利用して汚水を吸引することで平膜エレメントの濾過膜にて濾過して固液分離を図り、その濾過水を処理水として取り出すように構成している。そして、生物反応槽内で、かつ膜分離装置の下方位置に配設した散気装置より曝気用空気を気泡状にして吐出し、槽内汚水に循環水流を発生させて槽内を攪拌し、かつ平膜エレメントの膜面の洗浄を行うようにしている。
この膜分離装置は、所定の本体ケーシング内に複数枚の有機平膜型の平膜エレメントを所定間隔で平行に配列し、かつ膜面を上下方向に沿わせるように配置して膜モジュールを構成し、該膜モジュールの集水部から吸引することで平膜エレメント内に発生させる負圧(膜間差圧)を利用して汚水を吸引することで平膜エレメントの濾過膜にて濾過して固液分離を図り、その濾過水を処理水として取り出すように構成している。そして、生物反応槽内で、かつ膜分離装置の下方位置に配設した散気装置より曝気用空気を気泡状にして吐出し、槽内汚水に循環水流を発生させて槽内を攪拌し、かつ平膜エレメントの膜面の洗浄を行うようにしている。
ところで、汚水の大規模処理場においては、汚水の効率的処理を行うため、前記膜分離装置を浸漬配置した膜分離処理槽(膜分離槽)と別個に生物反応槽を配設し、この両槽間を隣接することで接続或いは配管を介して接続し、汚水をまず生物反応槽内で処理した後、次いで膜分離処理槽へ導き、汚水から固液分離した液体、即ち処理水を取り出すようにしている。
また、1000m3/d以下の少水量の汚水を処理するようにした小規模処理場においては、処理場の確保の関係から、さらには経費の点からもイニシャルコストをできる限り抑制し、管理を無人化或いは可能な限り省力化を図る必要があるため、汚水を生物反応槽と膜分離処理槽とを一体化した設備において処理するようにしている。
このため、大規模処理場における分離した膜分離処理槽と生物反応槽とを分割し、各槽毎に計器を設置し、槽毎に管理しているので管理に手数を要するとともに、計器数が多くなりコスト高になるという問題があった。
また、小規模処理場においては、膜分離処理槽から生物反応槽に汚泥を戻す際に、汚泥ポンプが必要で、コストや維持管理に手間がかかるという問題があった。
また、小規模処理場においては、膜分離処理槽から生物反応槽に汚泥を戻す際に、汚泥ポンプが必要で、コストや維持管理に手間がかかるという問題があった。
本発明は、上記従来の汚水の活性処理装置の有する問題点に鑑み、生物反応槽内における膜分離ゾーンでの処理能力を向上させるようにした汚水の活性処理装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の汚水の活性処理装置は、生物反応槽内を補助散気ゾーンと膜分離ゾーンとに分け、かつその両ゾーン間に、槽内流体の流れを補助散気ゾーンから膜分離ゾーンへ均等な整流となるような整流板を配設して構成したことを特徴とする。
この場合において、補助散気ゾーンの槽底に補助散気装置を、膜分離ゾーン内に1又は複数の膜分離装置をそれぞれ浸漬配置して構成することができる。
また、膜分離ゾーン内に複数配置する膜分離装置間に、汚水の循環水流が発生しやすい間隔を設けるようにすることができる。
また、整流板を、生物反応槽の槽底から水面までの高さの1/4から3/4の高さとし、水面部に固定することができる。
本発明の汚水の活性処理装置によれば、生物反応槽内を補助散気ゾーンと膜分離ゾーンとに分け、かつその両ゾーン間に、槽内流体の流れを散気ゾーンから膜分離ゾーンへ均等な整流となるような整流板を配設して構成することにより、生物反応槽内の汚水は補助散気ゾーン内で攪拌曝気を行った後に汚水の固液分離を行う膜分離ゾーンへ流下するため、簡単な構成で有機性汚水の生物処理が均等に行え、かつその生物処理能力を向上させることができる。
また、補助散気ゾーンの槽底に補助散気装置を、膜分離ゾーン内に1又は複数の膜分離装置をそれぞれ浸漬配置して構成することにより、各ゾーンでの汚水の攪拌曝気と、濾過による固液分離が確実に、効率よく行うことができる。
また、膜分離ゾーン内に複数配置する膜分離装置間に、汚水の循環水流が発生しやすい間隔を設けることにより、各膜分離装置の膜面洗浄と濾過処理が効率よく行うことができる。
また、整流板を、生物反応槽の槽底から水面までの高さの1/4から3/4の高さとし、水面部に固定することにより、汚水の両ゾーン間のショートパスを防いで、濾過処理を効率よく行うことができる。
以下、本発明の汚水の活性処理装置の実施の形態を、図面に基づいて説明する。
図1〜図2に、本発明の汚水の活性処理装置の一実施例を示す。
この汚水の活性処理装置Aは、図1に示すように、矩形状の生物反応槽1内を補助散気ゾーンA1と膜分離ゾーンA2とに分けるとともに、該補助散気ゾーンA1の槽底に補助散気装置2を、また膜分離ゾーンA2内に1又は複数の膜分離装置3(図示の実施例では3個)をそれぞれ隣接して浸漬配置し、かつ該両ゾーンA1、A2間の水面位置より水面下に掛けて整流板4を垂設するように配置して構成する。
この汚水の活性処理装置Aは、図1に示すように、矩形状の生物反応槽1内を補助散気ゾーンA1と膜分離ゾーンA2とに分けるとともに、該補助散気ゾーンA1の槽底に補助散気装置2を、また膜分離ゾーンA2内に1又は複数の膜分離装置3(図示の実施例では3個)をそれぞれ隣接して浸漬配置し、かつ該両ゾーンA1、A2間の水面位置より水面下に掛けて整流板4を垂設するように配置して構成する。
この場合、生物反応槽1内の補助散気ゾーンA1と膜分離ゾーンA2との容積比或いは面積比は、汚水の種別、汚染度、処理量等により適宜任意に設定するようにするが、図示の実施例では、両ゾーンA1、A2の大きさはほぼ同じとしたが、これは特に限定されるものではない。
生物反応槽1内の補助散気ゾーンA1の槽底には、補助散気装置2を設置するが、この補助散気装置2にはブロアBを接続して補助散気装置2、例えば、散気管より曝気攪拌用の空気を気泡として吐出するようにする。この曝気攪拌用の空気の吐出にて、槽内の汚水は補助散気ゾーン内で循環水流が発生するとともに、攪拌、曝気されるものである。
また、補助散気ゾーンA1に連続するようにして隣接される膜分離ゾーンA2内には、1又は複数の膜分離装置3を汚水に浸漬されるようにして配置し、これにより槽内の汚水が補助散気ゾーンA1内で所要の攪拌、曝気された後、膜分離ゾーンA2内に流入し、膜モジュールで濾過することにより固液分離された処理水を取り出すようにする。
なお、膜分離ゾーンA2内に複数の膜分離装置3を設置する場合、膜分離装置3、3、3間に汚水の循環水流が発生しやすい間隔を設けるようにする。これにより、それぞれの膜分離装置3にて汚水の循環と濾過処理を効率的に行うようにすることができる。
なお、膜分離ゾーンA2内に複数の膜分離装置3を設置する場合、膜分離装置3、3、3間に汚水の循環水流が発生しやすい間隔を設けるようにする。これにより、それぞれの膜分離装置3にて汚水の循環と濾過処理を効率的に行うようにすることができる。
この膜分離装置3は、特に限定されるものではないが、例えば、本体ケーシング内に複数枚の有機平膜型の平膜エレメントを所定間隔で平行に配列し、かつ膜面を上下方向に沿わせるようにして配置して充填し、各平膜エレメント間の膜面より該平膜エレメント内に発生させる負圧(膜間差圧)を利用して汚水を吸引することで濾過し、その濾過水を処理水として取り出すようにした膜モジュールを構成し、かつ該膜モジュールの下方位置で生物反応槽内底部に散気装置5を配設し、散気装置5から膜面洗浄用気体(一般的には空気)を気泡として吐出することで、平膜エレメント膜面の洗浄と、膜分離ゾーンA2内における汚水に循環水流を発生させるようにする。
また、補助散気ゾーンA1と膜分離ゾーンA2間の水面位置に垂設固定する整流板4は、図1に示すように、その高さを設定する。この整流板4の高さHaは、生物反応槽1の槽底から水面までの高さHの、1/4から3/4の高さの範囲内で設定する。
この両ゾーンA1、A2間に配設された整流板4の作用にて、補助散気ゾーンA1で攪拌される汚水が未曝気の状態で生物反応槽1の水面位置から直接膜分離ゾーンA2内への流入が阻止され、攪拌曝気された汚水が整流板下方の開口部を経て膜分離ゾーンA2内への流入するようになるとともに、各膜分離装置3の両側面に循環水流が均等に発生するようになり、各膜分離装置3の膜面の洗浄が均一に行え、かつ濾過処理も均等に行えるようになり、これにより、全体としての汚水処理能力が向上するものとなる。
この両ゾーンA1、A2間に配設された整流板4の作用にて、補助散気ゾーンA1で攪拌される汚水が未曝気の状態で生物反応槽1の水面位置から直接膜分離ゾーンA2内への流入が阻止され、攪拌曝気された汚水が整流板下方の開口部を経て膜分離ゾーンA2内への流入するようになるとともに、各膜分離装置3の両側面に循環水流が均等に発生するようになり、各膜分離装置3の膜面の洗浄が均一に行え、かつ濾過処理も均等に行えるようになり、これにより、全体としての汚水処理能力が向上するものとなる。
したがって、上述の如く構成された汚水の活性処理装置において、生物反応槽1内の補助散気装置2からの空気が気泡として吐出されると、この気泡の上昇にて補助散気ゾーンA1内の汚水が上昇し、水面位置で下降流となる循環水流が発生する。この場合、補助散気ゾーンA1と膜分離ゾーンA2間の水面位置に垂設固定された整流板4にて補助散気ゾーンA1内の汚水は、直接膜分離ゾーンA2内への流入が阻止されるので、補助散気ゾーンA1内にて上昇した汚水は整流板4に当たり、同ゾーン内で下降流となって循環水流が発生する。この補助散気ゾーンA1内での循環水流にて汚水は攪拌、曝気されるものとなる。
また、補助散気ゾーンA1内での下降水流の一部は、整流板4下方の開口部より膜分離ゾーンA2内に流入する。この膜分離ゾーンA2内に流入した汚水は、図1に示すように、並列配置された各膜分離装置3の上部からその両側面に沿って下降し、槽底で反転して膜分離装置3下方に設置された散気装置5からの気泡にて平膜エレメント膜面間を上昇する。この平膜エレメント膜面間を上昇時汚水は膜分離装置3にて濾過され、処理水として外部へ排出されるものである。
膜分離装置3の平膜エレメント膜面間を上昇する気泡と上昇流により平膜エレメント膜面が洗浄されるので、長時間に亘っての濾過が可能となり、効率的な処理が行えるものとなる。
以上、本発明の汚水の活性処理装置について、実施例に基づいて説明したが、本発明は上記実施例に記載した構成に限定されるものではなく、各実施例に記載した構成を適宜組み合わせる等、その趣旨を逸脱しない範囲において適宜その構成を変更することができるものである。
本発明の汚水の活性処理装置は、生物反応槽内を、補助散気装置を浸漬した補助散気ゾーンと浸漬型の膜分離装置を浸漬した膜分離ゾーンに分け、かつ両ゾーン間に槽内流体の流れを補助散気ゾーンから膜分離ゾーンへ均等な整流となるようにした整流板を配設して膜分離ゾーンでの処理能力を向上するという特性を有していることから、汚水の活性処理場の用途に好適に用いることができる。
A 汚水の活性処理装置
A1 補助散気ゾーン
A2 膜分離ゾーン
1 生物反応槽
2 補助散気装置
3 膜分離装置
4 整流板
5 散気装置
A1 補助散気ゾーン
A2 膜分離ゾーン
1 生物反応槽
2 補助散気装置
3 膜分離装置
4 整流板
5 散気装置
Claims (4)
- 生物反応槽内を補助散気ゾーンと膜分離ゾーンとに分け、かつその両ゾーン間に、槽内流体の流れを補助散気ゾーンから膜分離ゾーンへ均等な整流となるような整流板を配設して構成したことを特徴とする汚水の活性処理装置。
- 補助散気ゾーンの槽底に補助散気装置を、膜分離ゾーン内に1又は複数の膜分離装置をそれぞれ浸漬配置して構成したことを特徴とする請求項1記載の汚水の活性処理装置。
- 膜分離ゾーン内に複数配置する膜分離装置間に、汚水の循環水流が発生しやすい間隔を設けるようにしたことを特徴とする請求項1又は2記載の汚水の活性処理装置。
- 整流板を、生物反応槽の槽底から水面までの高さの1/4から3/4の高さとし、水面部に固定するようにしたことを特徴とする請求項1、2又は3記載の汚水の活性処理装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009203874A JP2011050905A (ja) | 2009-09-03 | 2009-09-03 | 汚水の活性処理装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2009203874A JP2011050905A (ja) | 2009-09-03 | 2009-09-03 | 汚水の活性処理装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP (1) | JP2011050905A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US9333464B1 (en) | 2014-10-22 | 2016-05-10 | Koch Membrane Systems, Inc. | Membrane module system with bundle enclosures and pulsed aeration and method of operation |
USD779631S1 (en) | 2015-08-10 | 2017-02-21 | Koch Membrane Systems, Inc. | Gasification device |
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2009
- 2009-09-03 JP JP2009203874A patent/JP2011050905A/ja active Pending
Cited By (5)
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US9333464B1 (en) | 2014-10-22 | 2016-05-10 | Koch Membrane Systems, Inc. | Membrane module system with bundle enclosures and pulsed aeration and method of operation |
US9956530B2 (en) | 2014-10-22 | 2018-05-01 | Koch Membrane Systems, Inc. | Membrane module system with bundle enclosures and pulsed aeration and method of operation |
US10702831B2 (en) | 2014-10-22 | 2020-07-07 | Koch Separation Solutions, Inc. | Membrane module system with bundle enclosures and pulsed aeration and method of operation |
USD779631S1 (en) | 2015-08-10 | 2017-02-21 | Koch Membrane Systems, Inc. | Gasification device |
USD779632S1 (en) | 2015-08-10 | 2017-02-21 | Koch Membrane Systems, Inc. | Bundle body |
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