実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1のデジタル放送受信装置の構成を示すブロック図である。実施の形態1のデジタル放送受信装置は、アンテナ部101と、チューナ部102と、ストリーム処理部103と、映像音声出力部104と、ユーザ指示受信部105と、選局制御部106と、チャンネル情報記憶部107と、不揮発性メモリ100とを備えて構成される。
アンテナ部101は、放送局から送信されるデジタル放送信号を受信可能である。アンテナ部101によって受信されたデジタル放送信号は、チューナ部102に入力される。
チューナ部102は、アンテナ部101から入力されたデジタル放送信号から特定の物理チャンネルの信号を抽出し、その信号の復調及び誤り訂正を行い、トランスポートストリーム(Transport Stream:TS)をストリーム処理部103に出力する。チューナ部102が、アンテナ部101から与えられるデジタル放送信号のうちのいずれの物理チャンネルの信号を抽出するかは、後述する選局制御部106によって制御される。
チューナ部102は、また、デジタル放送信号から抽出される物理チャンネルの受信強度を表す受信強度情報、受信C/N比(Carrier to Noise ratio)情報、PLL(Phase Locked Loop)ロック情報、フレームロック情報、及び誤り率情報の各種情報のうちの少なくともいずれか1つを出力し、選局制御部106に通知する。
ストリーム処理部103は、チューナ部102から入力されるTSから、番組特定情報(Program Specific Information:PSI)及び番組配列情報(サービス情報:Service Information:SI)を抽出し、抽出したPSI及びSIを選局制御部106に通知する。ストリーム処理部103が、チューナ部102から入力されるTSに含まれるPSI及びSIのうち、どのPSI及びSIを抽出するかは、後述する選局制御部106によって制御される。
ストリーム処理部103は、また、チューナ部102から入力されるTSから、映像及び音声のストリームを抽出し、映像及び音声のストリームのデコードを行い、デコードした映像信号及び音声信号を映像音声出力部104に出力する。ストリーム処理部103が、チューナ部102から入力されるTSに含まれる映像及び音声ストリームのうち、どの映像及び音声ストリームをデコードするかは、後述する選局制御部106によって制御される。なお、ストリーム処理部103は、例えば、デマルチプレクス部と、映像・音声デコード部とを組み合わせた構成を有するものである。
映像音声出力部104は、ストリーム処理部103から入力される映像信号及び音声信号に基づいて、映像及び音声を出力する。また、映像音声出力部104はGUI(Graphic User Interface)を表示することもできる。映像音声出力部104が、映像及び音声を出力するか否か、及びGUIを出力するか否かは、後述する選局制御部106によって制御される。
ユーザ指示受信部105は、ユーザからの指示を受信し、後述する選局制御部106に通知する。
選局制御部106は、ユーザ指示受信部105から通知されるユーザ指示を受信する。また、選局制御部106は、チューナ部102で選択する物理チャンネルを指示し、チューナ部102から受信強度情報、受信C/N比情報、PLLロック情報、フレームロック情報、及び誤り率情報の各種情報のうちの少なくともいずれか1つを受信する。また、選局制御部106は、ストリーム処理部103に対し、どのPSI及びSIを抽出すべきかを指示し、抽出されたPSI及びSIをストリーム処理部103から取得する。
また、選局制御部106は、ストリーム処理部103でデコードする映像ストリーム及び音声ストリームを指示する。また、選局制御部106は、映像音声出力部104で映像を出力するか否か、音声を出力するか否か、及びGUIを表示するか否かを指示する。また、選局制御部106は、後述するチャンネル情報記憶部107からチャンネル情報を取得する。また、選局制御部106は、後述するチャンネル情報記憶部107のチャンネル情報を更新する。
チャンネル情報記憶部107は、デジタル放送を選局するために必要なチャンネル情報を記憶する。チャンネル情報記憶部107のデータ形式の一例を図2に示す。チャンネル情報記憶部107には、チャンネル情報として、例えば物理チャンネル及びサービスIDが保持される。また、物理チャンネル情報及びサービスID以外の情報として、network_id、original_network_id、TS_ID、TS名、サービス名等を保持してもよい。
不揮発性メモリ100は、デジタル放送が運用されている物理チャンネルのリストを記憶したものである。例えば、日本の地上デジタル放送(ISDB−T)の受信装置の場合には、13ch〜62chの50の物理チャンネルを記憶している。また、欧州の地上デジタル放送(DVB−T)の受信装置の場合には、1ch〜13ch、21ch〜69chの62の物理チャンネルを記憶している。
なお、不揮発性メモリ100には、デジタル放送受信装置1の工場出荷時に、前述の物理チャンネルのリストが記憶される。
図3は、本発明の実施の形態1におけるデジタル放送受信装置1の選局制御部106が実行する処理を示すフローチャートである。選局制御部106は、デジタル放送受信装置の電源がONされることにより、図3のフローチャートに示す処理を開始する(Start)。
選局制御部106は、まず選局処理を行う(S301)。ここでは、電源をOFFするまでに視聴されていたデジタル放送について、映像及び音声の出力を開始する(あるいはGUIを表示する)。選局処理の具体的な内容については、図4のフローチャートを用いて説明する。
続いて、選局制御部106は、ユーザ指示受信部105からの指示(選局またはスキャン)を待つ(S302)。
ステップS302においてユーザからの指示があった場合には、選局制御部106は、ユーザからの指示の種類が、「選局」か「スキャン」かを判断する(S303)。
ステップS303においてユーザの指示が「選局」であった場合には、選局制御部106は、選局停止処理、すなわち、映像及び音声の出力(あるいはGUIの表示)を停止する処理を行う(S304)。選局停止処理の具体的な内容については、図5のフローチャートを用いて説明する。
選局停止処理(S304)が完了したのち、選局制御部106は、選局処理を行う(S305)。ここでは、ステップS302においてユーザが選択したデジタル放送について映像及び音声の出力を開始する。選局処理の具体的な内容については、図4のフローチャートを用いて説明する。
一方、前述のステップ303においてユーザの指示が「スキャン」であった場合には、選局制御部106は、選局停止処理を行う(S306)。
続いて、選局制御部106は、スキャン実行中であることを示すGUIを映像音声出力部104に表示させる(S307)。
選局停止処理(S307)が完了したのち、選局制御部106は、チャンネル情報記憶部のチャンネル情報を更新するためのスキャンを行う(S308)。スキャンの具体的な内容については、図6のフローチャートを用いて説明する。
スキャン(S308)の完了後、選局制御部106はスキャン実行中であることを示すGUIを映像音声出力部105から消去する(S309)。
続いて、選局制御部106は、選局処理を行う(S310)。ここでは、スキャンにより更新されたチャンネル情報記憶部からチャンネル情報を1つ選択し、そのチャンネル情報のデジタル放送の映像及び音声の出力を開始する。ここで、選択するチャンネル情報は、例えばチャンネル情報記憶部の先頭に記憶されているチャンネル情報とする。その後、ステップS302に進み、ユーザ指示受信部105からの指示を待つ。
図4は、本発明の実施の形態1におけるデジタル放送受信装置1の選局制御部106が実行する選局処理(図3のステップS301,S305,S310)を示すフローチャートである。まず、選局制御部106は、選局するデジタル放送のチャンネル情報(図2参照)を、チャンネル情報記憶部107より取得する(S401)。
続いて、選局制御部106は、ステップS301で取得したチャンネル情報の物理チャンネルをチューナ部102に通知し、チューナ部102は当該物理チャンネルの信号を抽出し、TSをストリーム処理部103に出力する(S402)。
続いて、選局制御部106は、ストリーム制御部103に対し、チューナ部102から入力されたTSから、番組アソシエーション(統合)テーブル(Program Association Table:PAT)を抽出するよう指示する(S403)。
続いて、選局制御部106は、ステップS403でPATの抽出を開始してから一定時間内にPATを取得できたか否かを判断する(S404)。ステップS404で一定時間内にPATを取得できなかった場合には(S404でNo)、後述するステップS412に進む。
ステップS404で一定時間内にPATを取得できた場合には(S404でYes)、選局制御部106は、ステップS401で取得したチャンネル情報のサービスIDが、取得したPATに含まれているか否かを判断する。当該サービスIDがPATに含まれていない場合には(S405でNo)、後述するステップS412に進む。
ステップS405で当該サービスIDがPATに含まれていた場合には(S405でYes)、選局制御部106は、ステップS401で取得したチャンネル情報のサービスIDに対応する番組対応テーブル(Program Map Table:PMT)のPID(パケットID)を、ステップS405で取得したPATより取得する。
続いて、選局制御部106は、ステップS406で取得したPMTのPIDを元に、ストリーム制御部103に対してPMTの抽出を開始するよう指示する(S407)。
続いて、選局制御部106は、ステップS407でPMTの抽出を開始してから一定時間内にPMTを取得できたか否かを判断する(S408)。一定時間内にPMTを取得できなかった場合には(S408でNo)、後述するステップS412に進む。
ステップS408で一定時間内にPMTを取得できた場合には(S408でYes)、選局制御部106は、取得したPMTから、映像及び音声のPIDを取得する(S409)。
続いて、選局制御部106は、ステップS409で取得した映像及び音声のPIDを元に、ストリーム制御部103に対して映像及び音声をデコードするよう指示する(S410)。
続いて、選局制御部106は、映像音声出力部105に対して、ストリーム処理部103でデコードされた映像及び音声の出力を開始するよう指示し(S411)、処理を終了する(すなわち、図3のステップS302でユーザ指示を待つ)。
一方、前述のステップS404でPATを抽出できなかった場合(S404でNo)、ステップS405でサービスIDがPATに含まれていなかった場合(S405でNo)、またはS408でPMTを抽出できなかった場合(S408でNo)には、選局制御部106は、映像音声出力部105に対し、受信不可であることを示すGUIを表示するよう指示し(S412)、処理を終了する。
図5は、本発明の実施の形態1におけるデジタル放送受信装置1の選局制御部106が実行する選局停止処理(図3のステップS304,S306)を示すフローチャートである。選局制御部106は、まず、映像音声出力部105に対して、受信不可であることを示すGUIを消去するよう指示する(S501)。
続いて、選局制御部106は、映像音声出力部105に対して、映像及び音声の出力を停止するよう指示する(S502)。
続いて、選局制御部106は、ストリーム処理部103に対して、映像及び音声のデコードを停止するよう指示する(S503)。
最後に、選局制御部106は、ストリーム処理部103に対して、PAT及びPMTの抽出を停止するよう指示し、処理を終了する(S504)。
図6は、本発明の実施の形態1におけるデジタル放送受信装置1の選局制御部106が実行するスキャン(図3のステップS308)を示すフローチャートである。選局制御部106は、まず、不揮発性メモリ100から、スキャンを実行する物理チャンネルのリストを取得する(S601)。物理チャンネルのリストには、デジタル放送が送信されている可能性のある物理チャンネル全てが1つずつ含まれている。なお、物理チャンネルのリストの物理チャンネルの並び順は、昇順でも降順でもそれ以外の並び順でもよい。
続いて、選局制御部106は、ステップS601で取得した物理チャンネルリストの先頭の物理チャンネルを選択する(S602)。
続いて、選局制御部106は、選択した物理チャンネルでチューナ部102の制御を行う(S603)。
続いて、選局制御部106は、チューナ部102から受信強度を取得し、取得した受信強度を閾値と比較する(S604)。受信強度が閾値未満であった場合には(S604でNo)、後述するステップS611に進む。
ステップS604で受信強度が閾値以上であった場合には(S604でYes)、選局制御部106は、選択した物理チャンネルを含むチャンネル情報が、チャンネル情報記憶部107に記憶されているか否かを判断する(S605)。選択した物理チャンネルを含むチャンネル情報がチャンネル情報記憶部107に記憶されている場合には(S605でYes)、後述するステップS611に進む。
ステップS605で、選択した物理チャンネルを含むチャンネル情報がチャンネル情報記憶部107に記憶されていない場合には(S605でNo)、選局制御部106は、ストリーム処理部103にPSI及びSIの少なくとも一方(以下、PSI/SIとする)の抽出を開始させる(S606)。
続いて、選局制御部106は、ステップS606においてPSI/SIの抽出を開始してから一定時間内にSIを取得できたか否かを判断する(S607)。一定時間内にPSI/SIを取得できなかった場合には(S607でNo)、後述するステップS610に進む。
ステップS607で一定時間内にPSI/SIを取得できた場合には(S607でYes)、選局制御部106は、チャンネル情報を生成する(S608)。チャンネル情報の物理チャンネルは、現在選択中の物理チャンネルとする。また、サービスIDは、取得したPSI/SIより取得する。チャンネル情報として、物理チャンネル及びサービスID以外の情報として、network_id、original_network_id、TS_ID、TS名、サービス名等を保持している場合、これらの値は取得したPSI/SIより取得する。
続いて、選局制御部106は、ステップS608で生成したチャンネル情報を、チャンネル情報記憶部107に追加する(S609)。このとき、ステップS608で取得したチャンネル情報と物理チャンネルが一致するチャンネル情報がチャンネル情報記憶部107に既に存在する場合には、ステップS608で取得したチャンネル情報を、物理チャンネルの一致するチャンネル情報に上書き保存する。
ステップS609でチャンネル情報を追加したのち、またはステップS607でPSI/SIを取得できなかった場合(S607でNo)には、選局制御部106は、ストリーム処理部103にPSI/SIの抽出を停止させる(S610)。
ステップS610でPSI/SIの抽出を停止したのち、またはステップS604で受信強度が閾値未満であった場合(S604でNo)若しくはステップS605で当該物理チャンネルを含むチャンネル情報がチャンネル情報記憶部107に記憶されていた場合(S605でYes)には、選局制御部106は、ステップS601で取得した物理チャンネルリストの全ての物理チャンネルを選択したか否かを判断する(S611)。全ての物理チャンネルを選択していた場合には(S611でYes)、処理を終了する。
ステップS611で全ての物理チャンネルを選択していない場合には(S611でNo)、選局制御部106は、ステップS601で取得した物理チャンネルリストの中から、現在選択している物理チャンネルの次の物理チャンネルを選択し(S612)、前述のステップS603に進む。
このように、実施の形態1のデジタル放送受信装置は、受信強度が閾値以上の場合に必ずPSI/SIの取得を行うのではなく、受信強度が閾値以上でかつ物理チャンネルがチャンネル情報記憶部107に記憶されていない場合にPSI/SIの取得を行う(図6のステップS604〜S606)。そのため、受信強度が閾値以上の場合に必ずPSI/SIの取得を行う場合と比較して、スキャンに要する時間を短縮することができる。また、従来技術(特許文献1参照)のようにチューナ部等のハードウェアを追加する必要もない。
実施の形態2.
次に、本発明の実施の形態2のデジタル放送受信装置について説明する。図7は、実施の形態2のデジタル放送受信装置の構成を示すブロック図である。実施の形態2のデジタル放送受信装置は、実施の形態1のデジタル放送受信装置を構成するブロックに加えて、受信強度記憶部108を備えて構成される。
受信強度記憶部108は、物理チャンネル毎にその物理チャンネルを選択したときの受信強度を記憶している。受信強度記憶部108に記憶するデータ形式の一例を図8に示す。図8に示した例では、受信強度記憶部108は、今回の受信強度、前回の受信強度、及び2回前の受信強度を記憶している。或いは、今回の受信強度と前回の受信強度とを記憶するようにしてもよく、今回の受信強度のみを記憶するようにしてもよい。また、2回前より以前の受信強度を記憶するようにしてもよい。
選局制御部106は、受信強度記憶部108から受信強度を取得する。また、選局制御部106は、受信強度記憶部108の受信強度を更新する。
実施の形態2のデジタル放送受信装置の選局制御部106の動作は、前述の実施の形態1のデジタル放送受信装置の選局制御部とほぼ同じであるが、スキャンの処理手順が、図6に示されたスキャンと異なっている。
図9は、本発明の実施の形態2におけるデジタル放送受信装置の選局制御部106が行うスキャンの処理を示すフローチャートである。選局制御部106は、不揮発性メモリ100から、スキャンを実行する物理チャンネルのリストを取得する(S901)。物理チャンネルのリストには、デジタル放送が送信されている可能性のある物理チャンネル全てが1つずつ含まれている。物理チャンネルのリストの物理チャンネルの並び順は、昇順でも降順でもそれ以外の並び順でもよい。
次に、選局制御部106は、ステップS901で取得した物理チャンネルリストの先頭の物理チャンネルを選択する(S902)。
続いて、選局制御部106は、選択した物理チャンネルでチューナ部102の制御を行う(S903)。
続いて、選局制御部106は、受信強度記憶部108の現在選択している物理チャンネルの欄の受信強度を更新する(S904)。図8に示した例で説明すると、まず2回前の受信強度の欄に、前回の受信強度の欄に記載された値を書き込み、次に、前回の受信強度の欄に、今回の受信強度の欄に記載された値を書き込み、次に、今回の受信強度の欄に、チューナ部102より取得した受信強度の値を書き込む。なお、2回前より以前の受信強度を記憶している場合には、古い受信強度の欄より順に、(N+1)回前の受信強度の欄に、N回前の受信強度の欄に記載された値を書き込むことにより、受信強度の値を更新する。
続いて、選局制御部106は、受信強度記憶部108の現在選択している物理チャンネルの欄の受信強度から受信強度スコアを算出する(S905)。ここで、複数の受信強度スコアを算出してもよい。
続いて、選局制御部106は、ステップS905で算出した受信強度スコアが所定の条件を満たすか否かを判定する(S906)。所定の条件とは、例えば、受信強度スコアが閾値以上か否か、である。
ステップS905及びステップS906の処理の一例を図10に示す。図10に示した例では、ステップS905において、今回の受信強度と前回の受信強度と2回前の受信強度とを加算することにより受信強度スコアを算出する。ステップS906では、「所定の条件」として、受信強度スコアが閾値以上であるか否かを判断する。所定の条件を満たさない場合には(S906でNo)、後述するステップS913に進む。
ステップS906において受信強度スコアが所定の条件を満たす場合には(S906でYes)、選局制御部106は、選択した物理チャンネルを含むチャンネル情報がチャンネル情報記憶部107に記憶されているか否かを判断する(S907)。選択した物理チャンネルを含むチャンネル情報がチャンネル情報記憶部107に記憶されている場合には(S907でYes)、後述するステップS913に進む。
ステップS907で、選択した物理チャンネルを含むチャンネル情報がチャンネル情報記憶部107に記憶されていない場合には(S907でNo)、選局制御部106は、ストリーム処理部103にPSI/SI(すなわち、PSI及びSIの少なくとも一方)の抽出を開始させる(S908)。
続いて、選局制御部106は、ステップS908においてPSI/SIの抽出を開始してから一定時間内にPSI/SIを取得できたか否かを判断する(S909)。PSI/SIを取得できなかった場合には(S909でNo)、後述するステップS912に進む。
ステップS909においてPSI/SIを取得できた場合には(S909でYes)、選局制御部106は、チャンネル情報を生成する(S910)。チャンネル情報の物理チャンネルは、現在選択中の物理チャンネルとする。また、サービスIDは、取得したPSI/SIより取得する。また、チャンネル情報として、物理チャンネル及びサービスID以外の情報として、network_id、original_network_id、TS_ID、TS名、サービス名等を保持している場合、これらの値は取得したPSI/SIより取得する。
続いて、選局制御部106は、ステップS910で生成したチャンネル情報をチャンネル情報記憶部107に追加する(S911)。このとき、ステップS910で取得したチャンネル情報と物理チャンネルが一致するチャンネル情報がチャンネル情報記憶部107に存在する場合には、ステップS910で取得したチャンネル情報を、物理チャンネルの一致するチャンネル情報に上書き保存する。
ステップS911でチャンネル情報を追加したのち、または、ステップS909でPSI/SIを取得できなかった場合には(S909でNo)、選局制御部106は、ストリーム処理部103にPSI/SIの抽出を停止させる(S912)。
ステップS912でPSI/SIの抽出を停止したのち、または、ステップS906で受信強度スコアが所定の条件を満たさなかった場合(S906でNo)若しくはステップS907で当該物理チャンネルを含むチャンネル情報がチャンネル情報記憶部107に記憶されていた場合(S907でYes)には、選局制御部106は、ステップS901で取得した物理チャンネルリストの全ての物理チャンネルを選択したか否かを判断する(S913)。全ての物理チャンネルを選択している場合には、処理を終了する。
ステップS913で全ての物理チャンネルを選択していない場合には(S913でNo)、選局制御部106は、ステップS901で取得した物理チャンネルリストの中から、現在選択している物理チャンネルの次の物理チャンネルを選択し(S914)、前述のステップS903に進む。
実施の形態2のデジタル放送受信装置では、受信強度の履歴(例えば今回の受信強度と前回の受信強度と2回前の受信強度との線形和)から受信強度スコアを算出し(図9のステップS905)、当該受信強度スコアが所定の条件を満たす(例えば閾値以上)場合にはPSI/SIの抽出を行い、満たさない(例えば閾値未満)場合にはPSI/SIの抽出を行わない(S906)。このようにすれば、一時的に受信強度が強くなっただけはPSI/SIの抽出を行わず、受信強度が強い状態が続いた場合にPSI/SIの抽出を行うようにすることができる。なお、ステップS905において今回の受信強度を受信強度スコアとすれば、当該受信強度スコア(今回の受信強度)が閾値以上である場合にはPSI/SIの抽出を行い、閾値未満である場合にはPSI/SIの抽出を行わないこととなり、実施の形態1のデジタル放送受信装置と同様の動作を行うことになる。このように、実施の形態2のデジタル放送受信装置によれば、PSI/SIの抽出を行うか否かをきめ細かに判断することで、実施の形態1のデジタル放送受信装置と比較して、複雑な制御への対応が可能となる。
実施の形態3.
次に、本発明の実施の形態3のデジタル放送受信装置について説明する。実施の形態3のデジタル放送受信装置の構成は、前述の実施の形態2のデジタル放送受信装置の構成(図7)と同様である。また、実施の形態3のデジタル放送受信装置の選局制御部106の動作は、前述の実施の形態2のデジタル放送受信装置とほぼ同様であるが、図9のスキャンにおけるステップS901の処理(すなわち物理チャンネルのリストの取得)のみ異なる。
前述の実施の形態2のデジタル放送受信装置では、ステップS901(図9)で取得する物理チャンネルのリストには、デジタル放送が送信されている可能性のある全ての物理チャンネルが1つずつ含まれていた。これに対し、実施の形態3のデジタル放送受信装置では、ステップS901において、受信強度記憶部108に記憶している受信強度を元に、物理チャンネルのリストに含める物理チャンネルを決定する。
図11に、実施の形態3のデジタル放送受信装置のステップS901(図9)の処理の一例を示す。選局制御部106は、まず、物理チャンネルのリストに、デジタル放送を受信できる可能性のある物理チャンネル全てを1つずつ含める(S1101)。
続いて、選局制御部106は、受信強度記憶部108から、全ての物理チャンネルの今回の受信強度及び前回の受信強度を取得する(S1102)。
続いて、選局制御部106は、全ての物理チャンネルについて、前回の受信強度と今回の受信強度との差を算出し、差が閾値以上の物理チャンネルを、物理チャンネルのリストに追加する(S1103)。例えば、図8に示した例では、前回の受信強度と今回の受信強度との差が大きい物理チャンネル「17」を、物理チャンネルのリストに2つ含ませる。これにより、図9に示したステップS902〜S914において、受信強度の差が閾値以上の物理チャンネル(例えば物理チャンネル17)については、PSI/SIの抽出を2回行い、それ以外の物理チャンネルについては、PSI/SIの抽出を1回だけ行うこととなる。
このように、実施の形態3のデジタル放送受信装置では、受信強度が頻繁に変化している物理チャンネルについては、PSI/SIを抽出する頻度を高くすることができる(図11のステップS1103)。受信強度が頻繁に変化している物理チャンネルの場合、1回のPSI/SIの抽出ではPSI/SIを取得できない可能性があるが、PSI/SIを抽出する頻度を高くすることで、PSI/SIを取得できる可能性を高くすることができる。このように、実施の形態3のデジタル放送受信装置は、実施の形態2のデジタル放送受信装置と比較して、受信強度が変化しているデジタル放送のチャンネル情報を早く取得することができる。
実施の形態4.
次に本発明の実施の形態4のデジタル放送受信装置について説明する。実施の形態4のデジタル放送受信装置の構成は、前述の実施の形態1のデジタル放送受信装置1の構成(図1)と同様である。また、本実施の形態のデジタル放送受信装置の選局制御部106の動作は、前述の実施の形態1のデジタル放送受信装置1の動作(図3〜図6)とほぼ同様であるが、スキャンの処理手順が異なっている。
図12は、実施の形態4のデジタル放送受信装置の選局制御部106が実行するスキャンの処理を示すフローチャートである。選局制御部106は、まず、不揮発性メモリ100から、スキャンを実行する物理チャンネルのリストを取得する(S1001)。物理チャンネルのリストには、デジタル放送が送信されている可能性のある物理チャンネルが全て1つずつ含まれている。物理チャンネルのリストの物理チャンネルの並び順は、昇順でも降順でもそれ以外の並び順でもよい。
続いて、選局制御部106は、ステップS1001で取得した物理チャンネルリストの先頭の物理チャンネルを選択する(S1002)。
続いて、選局制御部106は、選択した物理チャンネルでチューナ部102の制御を行う(S1003)。
続いて、選局制御部106は、チューナ部102から受信強度を取得し、受信強度を閾値と比較する(S1004)。受信強度が閾値未満であった場合には(S1004でNo)、後述するステップS1012に進む。
ステップS1004で受信強度が閾値以上であった場合には(S1004でYes)、選局制御部106は、チューナ部102でフレームロックを検出したか否かを判断する(S1005)。フレームロックを検出しなかった場合には(S1005でNo)、後述するステップS1012に進む。
ステップS1005でフレームロックを検出した場合には(S1005でYes)、選局制御部106は、選択した物理チャンネルを含むチャンネル情報がチャンネル情報記憶部107に記憶されているか否かを判断する(S1006)。選択した物理チャンネルを含むチャンネル情報がチャンネル情報記憶部107に記憶されている場合には(S1006でYes)、後述するステップS1007に進む。
ステップS1006で、選択した物理チャンネルを含むチャンネル情報がチャンネル情報記憶部107に記憶されていない場合には(S1006でNo)、選局制御部106は、ストリーム処理部103にPSI/SI(すなわち、PSI又はSIの少なくとも一方)の抽出を開始させる(S1007)。
続いて、選局制御部106は、ステップS1007においてPSI/SIの抽出を開始してから一定時間内にPSI/SIを取得できたか否かを判断する(S1008)。PSI/SIを取得できなかった場合には(S1008でNo)、後述するステップS1011に進む。
ステップS1008でPSI/SIを取得できた場合には(S1008でYes)、選局制御部106は、チャンネル情報を生成する(S1009)。チャンネル情報の物理チャンネルは、現在選択中の物理チャンネルとする。また、サービスIDは、取得したPSI/SIより取得する。また、チャンネル情報として、物理チャンネル及びサービスID以外の情報として、network_id、original_network_id、TS_ID、TS名、サービス名等を保持している場合、これらの値は取得したPSI/SIより取得する。
続いて、選局制御部106は、ステップS1009で生成したチャンネル情報をチャンネル情報記憶部107に追加する(S1010)。このとき、ステップS1009で取得したチャンネル情報と物理チャンネルが一致するチャンネル情報がチャンネル情報記憶部107に存在する場合には、ステップS1009で取得したチャンネル情報を、物理チャンネルの一致するチャンネル情報に上書き保存する。
ステップS1010でチャンネル情報を追加したのち、または、ステップS1008でPSI/SIが抽出できなかった場合(S1008でNo)には、選局制御部106は、ストリーム処理部103にPSI/SIの抽出を停止させる(S1011)。
ステップS1011でPSI/SIの抽出を停止したのち、または、ステップS1004で受信強度が閾値未満であった場合(S1004でNo)、ステップS1005でフレームロックが検出されなかった場合(S1005でNo)若しくはステップS1006で当該物理チャンネルを含むチャンネル情報がチャンネル情報記憶部107に記憶されていた場合には(S1006でYes)、選局制御部106は、ステップS1001で取得した物理チャンネルリストの全ての物理チャンネルを選択したか否かを判断する(S1012)。全ての物理チャンネルを選択している場合には(S1012でYes)、処理を終了する。
ステップS1012で全ての物理チャンネルを選択していない場合には(S1012でNo)、選局制御部106は、ステップS1001で取得した物理チャンネルリストの中から、現在選択している物理チャンネルの次の物理チャンネルを選択し(S1013)、前述のステップS1003に進む。
前述の実施の形態1のデジタル放送受信装置では、受信強度が閾値以上でかつ物理チャンネルがチャンネル情報記憶部107に記憶されていない場合に、PSI/SIの抽出を開始していた。そのため、デジタル放送以外の要因(例えば、アナログ放送など)で受信強度が閾値以上でかつ当該物理チャンネルがチャンネル情報記憶部107に記憶されていない場合にも、PSI/SIの抽出を開始していた。この場合、デジタル放送が送信されていない物理チャンネルでPSI/SIの抽出を行おうとしても、PSI/SIの取得ができないことから、スキャンに要する時間が長くなる。これに対し、この実施の形態4のデジタル放送受信装置は、フレームロックしなければPSI/SI取得を行わないため(図12のステップS1005)、デジタル放送以外の要因で受信強度が閾値以上となっている場合にはPSI/SIの抽出を行わない。このように、実施の形態4のデジタル放送受信装置では、実施の形態1のデジタル放送受信装置と比較して、スキャンに要する時間を短縮することができる。
実施の形態5.
次に本発明の実施の形態5のデジタル放送受信装置について説明する。実施の形態5のデジタル放送受信装置の構成は、前述の実施の形態4のデジタル放送受信装置の構成と同様である。
図13は、実施の形態5のデジタル放送受信装置のチャンネル情報記憶部107のデータ形式の一例を示す図である。チャンネル情報としては、物理チャンネル、受信不可の回数、及びサービスIDを保持する。また、物理チャンネル、受信不可の回数、及びサービスID以外の情報として、network_id、original_network_id、TS_ID、TS名、サービス名等を保持してもよい。
実施の形態5のデジタル放送受信装置の選局制御部106の動作は、前述の実施の形態4のデジタル放送受信装置の動作とほぼ同様であるが、スキャンの処理手順が異なっている。
図14は、本発明の実施の形態5におけるデジタル放送受信装置の選局制御部106が行うスキャンの処理を示すフローチャートである。選局制御部106は、まず、不揮発性メモリ100から、スキャンを実行する物理チャンネルのリストを取得する(S1201)。物理チャンネルのリストには、デジタル放送が送信されている可能性のある物理チャンネル全てが1つずつ含まれている。物理チャンネルのリストの物理チャンネルの並び順は、昇順でも降順でもそれ以外の並び順でもよい。
続いて、選局制御部106は、ステップS1201で取得した物理チャンネルリストの先頭の物理チャンネルを選択する(S1202)。
続いて、選局制御部106は、選択した物理チャンネルでチューナ部102の制御を行う(S1203)。
続いて、選局制御部106は、チューナ部102から受信強度を取得し、閾値と比較する(S1204)。受信強度が閾値未満である場合には(S1204でNo)、後述するステップS1214に進む。
ステップ1204で受信強度が閾値以上であった場合には(S1204でYes)、選局制御部106は、チューナ部102でフレームロックを検出したか否かを判断する(S1205)。フレームロックを検出しなかった場合には(S1205でNo)、後述するステップS1214に進む。
ステップS1205でフレームロックを検出した場合には(S1205でYes)、選局制御部106は、選択した物理チャンネルを含むチャンネル情報がチャンネル情報記憶部107に記憶されているか否かを判断する(S1206)。選択した物理チャンネルを含むチャンネル情報がチャンネル情報記憶部107に記憶されている場合には(S1206でYes)、後述するステップS1218に進む。
ステップS1206で、選択した物理チャンネルを含むチャンネル情報がチャンネル情報記憶部107に記憶されていない場合には(S1206でNo)、選局制御部106は、ストリーム処理部103にPSI/SI(すなわち、PSI又はSIの少なくとも一方)の抽出を開始させる(S1207)。
続いて、選局制御部106は、ステップS1207においてPSI/SIの抽出を開始してから一定時間内にPSI/SIを取得できたか否かを判断する(S1208)。PSI/SIを取得できなかった場合には(S1208でNo)、後述するステップS1212に進む。
ステップS1208でPSI/SIを取得できた場合には(S1208でYes)、選局制御部106は、チャンネル情報を生成する(S1209)。チャンネル情報の物理チャンネルは、現在選択中の物理チャンネルとする。また、サービスIDは、取得したPSI/SIより取得する。また、チャンネル情報として、物理チャンネル及びサービスID以外の情報として、network_id、original_network_id、TS_ID、TS名、サービス名等を保持している場合、これらの値は取得したPSI/SIより取得する。また、受信不可の回数を示すカウント数を0とする。
続いて、選局制御部106は、ステップS1209で生成したチャンネル情報をチャンネル情報記憶部107に追加する(S1210)。このとき、ステップS1209で取得したチャンネル情報と物理チャンネルが一致するチャンネル情報がチャンネル情報記憶部107に存在する場合には、ステップS1209で取得したチャンネル情報を、物理チャンネルの一致するチャンネル情報に上書き保存する。
ステップS1210でチャンネル情報を追加したのち、または、ステップS1208において一定時間内にPSI/SIを取得できなかった場合には(S1208でNo)、選局制御部106は、ストリーム処理部103にPSI/SIの抽出を停止させる(S1211)。
ステップS1211でPSI/SIの抽出を停止したのち、選局制御部106は、ステップS1201で取得した物理チャンネルリストの全ての物理チャンネルを選択したか否かを判断する(S1212)。全ての物理チャンネルを選択している場合には(S1212でYes)、処理を終了する。
ステップS1212で全ての物理チャンネルを選択していない場合には(S1212でNo)、選局制御部106は、ステップS1201で取得した物理チャンネルリストの中から、現在選択している物理チャンネルの次の物理チャンネルを選択し(S1213)、ステップS1203に進む。
一方、前述のステップS1204で受信強度が閾値未満の場合(S1204でNo)、または、ステップS1205でフレームロックが検出されなかった場合(S1205でNo)には、選局制御部106は、選択した物理チャンネルを含むチャンネル情報がチャンネル情報記憶部107に記憶されているか否かを判断する(S1214)。選択した物理チャンネルを含むチャンネル情報がチャンネル情報記憶部107に記憶されていない場合には(S1214でNo)、前述のステップS1212に進む。
ステップS1214で、選択した物理チャンネルを含むチャンネル情報がチャンネル情報記憶部107に記憶されている場合には(S1214でYes)、選局制御部106は、選択した物理チャンネルを含むチャンネル情報の受信不可の回数を示すカウント数を1増加させる(S1215)。
続いて、選局制御部106は、ステップS1215で更新した受信不可の回数を示すカウント数を、閾値(例えば5回)と比較する。カウント数が閾値未満であった場合には(S1216でNo)、前述のステップS1212に進む。
ステップS1216で受信不可の回数を示すカウント数が閾値以上であった場合には(S1216でYes)、選局制御部106は、カウント数が閾値(例えば、5回)以上と判定した物理チャンネルを含むチャンネル情報を、チャンネル情報記憶部108より削除し(S1217)、前述のステップS1212に進む。
一方、前述のステップS1206で、選択した物理チャンネルを含むチャンネル情報がチャンネル情報記憶部107に記憶されていた場合には(S1206でYes)、選局制御部106は、選択した物理チャンネルを含むチャンネル情報の受信不可の回数を示すカウント数を0にし(S1218)、前述のステップS1212に進む。
前述の実施の形態4のデジタル放送受信装置では、受信できなくなったデジタル放送のチャンネル情報の削除を行わないため、移動により受信可能なデジタル放送が変化した場合、受信不能になったデジタル放送のチャンネル情報がチャンネル情報記憶部107に残っている。そのため、移動する毎に受信不能なデジタル放送のチャンネル情報が増え、ユーザが受信可能なデジタル放送を選局することが難しくなる。これに対し、実施の形態5のデジタル放送受信装置では、受信不能になったデジタル放送のチャンネル情報を削除することができる(図14のステップS1216〜S1217)。また、一定回数以上受信できなかった場合に削除を行うことで、例えばトンネル等に入り、一時的にデジタル放送を受信できなくなった場合にチャンネル情報を削除することを防止している。このように、実施の形態5のデジタル放送受信装置は、実施の形態4のデジタル放送受信装置と比較して、ユーザが受信可能なデジタル放送を容易に選局することができる。
実施の形態6.
次に本発明の実施の形態6のデジタル放送受信装置について説明する。図15(A)は、実施の形態6のデジタル放送受信装置の構成を示すブロック図である。実施の形態6のデジタル放送受信装置は、実施の形態1のデジタル放送受信装置の構成要素(図1)に加えて、位置情報取得部109と、位置情報記憶部110とを備えて構成される。
位置情報取得部109は、現在の位置情報を取得し、選局制御部106に通知する。位置情報取得部は、全地球測位システム(Global Positioning System:略称GPS)受信機であってもよいし、他の方法で位置情報を取得する機器であってもよい。
位置情報記憶部110は、図15(B)に一例を示すように、前回のスキャンを開始したときの位置情報と、今回のスキャンを開始したときの位置情報とを記憶する。
選局制御部106は、位置情報取得部109から現在の位置情報を取得する。また、選局制御部106は、位置情報記憶部110から前回のスキャンを開始したときの位置情報及び今回のスキャンを開始したときの位置情報を取得し、記憶する。また、選局制御部106は、位置情報記憶部110に記憶された、前回のスキャンを開始したときの位置情報及び今回のスキャンを開始したときの位置情報を更新する。
実施の形態6のデジタル放送受信装置の選局制御部106の動作は、前述の実施の形態5のデジタル放送受信装置の動作とほぼ同様であるが、スキャンの処理手順が異なっている。
図16は、実施の形態6におけるデジタル放送受信装置の選局制御部106が行うスキャンの処理を示すフローチャートである。選局制御部106は、まず、不揮発性メモリ100から、スキャンを実行する物理チャンネルのリストを取得する(S1401)。物理チャンネルのリストには、デジタル放送が送信されている可能性のある物理チャンネル全てが1つずつ含まれている。物理チャンネルのリストの物理チャンネルの並び順は、昇順でも降順でもそれ以外の並び順でもよい。
続いて、選局制御部106は、位置情報記憶部110の更新を行う(S1402)。更新に際しては、前回のスキャンを開始したときの位置情報の欄に、今回のスキャンを開始したときの位置情報の値を書き込み、さらに、今回のスキャンを開始したときの位置情報の欄に、位置情報取得部109より取得した位置情報の値を書き込む。
続いて、選局制御部106は、ステップS1401で取得した物理チャンネルリストの先頭の物理チャンネルを選択する(S1403)。
続いて、選局制御部106は、選択した物理チャンネルでチューナ部102の制御を行う(S1404)。
続いて、選局制御部106は、チューナ部102から受信強度を取得し、取得して受信強度を閾値と比較する(S1405)。受信強度が閾値未満である場合には(S1405でNo)、後述するステップS1415に進む。
ステップS1405で受信強度が閾値以上である場合には(S1405でYes)、選局制御部106は、チューナ部102でフレームロックを検出したか否かを判断する(S1406)。フレームロックを検出しなかった場合には(S1406でNo)、後述するステップS1415に進む。
ステップ1406でフレームロックを検出した場合には(S1406でYes)、選局制御部106は、選択した物理チャンネルを含むチャンネル情報がチャンネル情報記憶部107に記憶されているか否かを判断する(S1407)。選択した物理チャンネルを含むチャンネル情報がチャンネル情報記憶部107に記憶されている場合には(S1407でNo)、後述するステップS1419に進む。
ステップS1407で、選択した物理チャンネルを含むチャンネル情報がチャンネル情報記憶部107に記憶されていない場合には(S1407でYes)、選局制御部106は、ストリーム処理部103にPSI/SI(すなわち、PSI又はSIの少なくとも一方)の抽出を開始させる(S1408)。
続いて、選局制御部106は、ステップS1408においてPSI/SIの抽出を開始してから一定時間内にPSI/SIを取得できたか否かを判断する(S1409)。一定時間内にPSI/SIを取得できなかった場合には(S1409でNo)、ステップS1412に進む。
ステップS1409で一定時間内にPSI/SIを取得できた場合には(S1409でYes)、選局制御部106は、チャンネル情報を生成する(S1410)。チャンネル情報の物理チャンネルは、現在選択中の物理チャンネルとする。また、サービスIDは、取得したPSI/SIより取得する。また、チャンネル情報として、物理チャンネル及びサービスID以外の情報として、network_id、original_network_id、TS_ID、TS名、サービス名等を保持している場合、これらの値は取得したPSI/SIより取得する。また、受信不可の回数を示すカウント数は0とする。
続いて、選局制御部106は、ステップS1410で生成したチャンネル情報をチャンネル情報記憶部107に追加する(S1411)。このとき、ステップS1410で取得したチャンネル情報と物理チャンネルが一致するチャンネル情報がチャンネル情報記憶部107に存在する場合には、ステップS1410で取得したチャンネル情報を、物理チャンネルの一致するチャンネル情報に上書き保存する。
ステップS1411でチャンネル情報を追加したのち、または、ステップS1409でPSI/SIを取得できなかった場合(S1409でNo)には、選局制御部106は、ストリーム処理部103にPSI/SIの抽出を停止させる(S1412)。
ステップS1412でPSI/SIの抽出を停止したのち、選局制御部106は、ステップS1401で取得した物理チャンネルリストの全ての物理チャンネルを選択したか否かを判断する(S1413)。全ての物理チャンネルを選択している場合には(S1413でYes)、処理を終了する。
ステップS1413で全ての物理チャンネルを選択していない場合には(S1413でNo)、選局制御部106は、ステップS1401で取得した物理チャンネルリストの中から、現在選択している物理チャンネルの次の物理チャンネルを選択し(S1414)、ステップS1404に進む。
一方、前述のステップS1405で受信強度が閾値未満であった場合(S1405でNo)、または、ステップS1406でフレームロックを検出しなかった場合(S1406でNo)には、選局制御部106は、選択した物理チャンネルを含むチャンネル情報がチャンネル情報記憶部107に記憶されているか否かを判断する(S1415)。選択した物理チャンネルを含むチャンネル情報がチャンネル情報記憶部107に記憶されていない場合には(S1415でNo)、前述のステップS1413に進む。
ステップS1415で、選択した物理チャンネルを含むチャンネル情報がチャンネル情報記憶部107に記憶されている場合には(S1415でYes)、選局制御部106は、選択した物理チャンネルを含むチャンネル情報の受信不可の回数を示すカウント数を1増加させる(S1416)。
続いて、選局制御部106は、ステップS1416で更新した受信不可の回数を示すカウント数を、閾値(例えば5回)と比較する(S1417)。カウント数が閾値未満である場合には(S1417でNo)、前述のステップS1413に進む。
ステップS1417で受信不可の回数を示すカウント数が閾値以上である場合には(S1417でYes)、選局制御部106は、ステップS1417でカウント数が閾値以上と判定した物理チャンネルを含むチャンネル情報を、チャンネル情報記憶部108より削除し(S1418)、前述のステップS1413に進む。
一方、前述のステップS1407で、選択した物理チャンネルを含むチャンネル情報がチャンネル情報記憶部107に記憶されていた場合には(S1407でYes)、選局制御部106は、選択した物理チャンネルを含むチャンネル情報の受信不可の回数を示すカウント数を0にする(S1419)。
続いて、選局制御部106は、位置情報記憶部110より前回のスキャンを開始したときの位置情報と、今回のスキャンを開始したときの位置情報を取得し、前回のスキャンを開始したときの位置から今回のスキャンを開始したときの位置までの距離を、閾値(例えば100km)と比較する(S1420)。当該距離が閾値以上の場合には(S1420でYes)、前述のステップS1408に進んでPSI/SIの抽出を開始し、当該距離が閾値未満の場合には(S1420でNo)、前述のステップS1413に進む。
前述の実施の形態5のデジタル放送受信装置では、選択した物理チャンネルがチャンネル情報記憶部に存在する場合にはPSI/SIの抽出を開始しないため、同一物理チャンネルで異なるサービスIDのデジタル放送が送信されている地域に移動した場合、そのデジタル放送のチャンネル情報を取得できない可能性がある。一方、同一物理チャンネルで異なるサービスIDのデジタル放送の電波が混在した場合、両者のデジタル放送が受信できなくなる可能性があることから、同一物理チャンネルで異なるサービスIDのデジタル放送は、互いに離れた地域で放送されると考えられる。そこで、この実施の形態6のデジタル放送受信装置では、離れた地域に移動した際に、選択した物理チャンネルがチャンネル情報記憶部に存在する場合でもPSI/SIの抽出を行うことにより(図16のステップS1420)、同一物理チャンネルで放送されている異なるサービスIDのデジタル放送のチャンネル情報を取得することを可能にしている。このように、この実施の形態6のデジタル放送受信装置では、実施の形態5のデジタル放送受信装置と比較して、同一物理チャンネルで異なるサービスIDのデジタル放送が送信されている地域に移動した場合であっても、そのデジタル放送のチャンネル情報を取得できない可能性を低減することができる。
実施の形態7.
次に本発明の実施の形態7のデジタル放送受信装置について説明する。実施の形態7のデジタル放送受信装置の構成は、前述の実施の形態6のデジタル放送受信装置の構成と同様である。
実施の形態7のデジタル放送受信装置の位置情報記憶部110は、図17に一例を示すように、物理チャンネル毎に、前回の位置情報(前回物理チャネルを選択した際の位置情報)と今回の位置情報(今回同じ物理チャンネルを選択した際の位置情報)とを記憶している。
実施の形態7のデジタル放送受信装置の選局制御部106の動作は、前述の実施の形態6のデジタル放送受信装置の動作とほぼ同様であるが、スキャンの処理手順が異なっている。
図18は、実施の形態7におけるデジタル放送受信装置の選局制御部106が行うスキャンの処理を示すフローチャートである。選局制御部106は、まず、不揮発性メモリ100から、スキャンを実行する物理チャンネルのリストを取得する(S1601)。物理チャンネルのリストには、デジタル放送が送信されている可能性のある物理チャンネル全てが1つずつ含まれている。物理チャンネルのリストの物理チャンネルの並び順は、昇順でも降順でもそれ以外の並び順でもよい。
続いて、選局制御部106は、ステップS1601で取得した物理チャンネルリストの先頭の物理チャンネルを選択する(S1602)。
続いて、選局制御部106は、位置情報記憶部110の現在選択している物理チャンネルに対応する、前回の位置情報及び今回の位置情報の更新を行う(S1603)。更新に際しては、まず前回の位置情報の欄に、今回の位置情報の欄に記載された値を書き込み、次に今回の位置情報の欄に、位置情報取得部109(図15)より取得した位置情報の値を書き込む。
続いて、選局制御部106は、選択した物理チャンネルでチューナ部102の制御を行う(S1604)。
続いて、選局制御部106は、チューナ部102から受信強度を取得し、取得した受信強度と閾値とを比較する(S1605)。受信強度が閾値未満であった場合には(S1605でNo)、後述するステップS1615に進む。
ステップS1605において受信強度が閾値以上であった場合には(S1605でYes)、選局制御部106は、チューナ部102でフレームロックを検出したか否かを判断する(S1606)。フレームロックを検出しなかった場合には(S1606でNo)、後述するステップS1615に進む。
ステップS1606でフレームロックを検出した場合には(S1606でYes)、選局制御部106は、選択した物理チャンネルを含むチャンネル情報がチャンネル情報記憶部107に記憶されているか否かを判断する(S1607)。選択した物理チャンネルを含むチャンネル情報がチャンネル情報記憶部107に記憶されている場合には(S1607でYes)、後述するステップS1619に進む。
ステップS1607で、選択した物理チャンネルを含むチャンネル情報がチャンネル情報記憶部107に記憶されていない場合には(S1607でNo)、選局制御部106は、ストリーム処理部103にPSI/SI(すなわち、PSI又はSIの少なくとも一方)の抽出を開始させる(S1608)。
続いて、選局制御部106は、ステップS1608においてPSI/SIの抽出を開始してから一定時間内にPSI/SIを取得できたか否かを判断する(S1609)。一定時間内PSI/SIを取得できなかった場合には(S1609でNo)、後述するステップS1612に進む。
ステップS1609において一定時間内にPSI/SIを取得できた場合には(S1609でYes)、選局制御部106は、チャンネル情報を生成する(S1610)。チャンネル情報の物理チャンネルは、現在選択中の物理チャンネルとする。また、サービスIDは、取得したPSI/SIより取得する。また、チャンネル情報として、物理チャンネル及びサービスID以外の情報として、network_id、original_network_id、TS_ID、TS名、サービス名等を保持している場合、これらの値は取得したPSI/SIより取得する。また、受信不可の回数を示すカウント数は0とする。
続いて、選局制御部106は、ステップS1610で生成したチャンネル情報をチャンネル情報記憶部107に追加する(S1611)。ステップS1610で取得したチャンネル情報と物理チャンネルが一致するチャンネル情報がチャンネル情報記憶部107に存在する場合、ステップS1610で取得したチャンネル情報を、物理チャンネルの一致するチャンネル情報に上書き保存する。
ステップS1611でチャンネル情報を追加したのち、または、ステップS1609でPSI/SIを取得できなかった場合(S1609でNo)には、選局制御部106は、ストリーム処理部103にPSI/SIの抽出を停止させる(S1612)。
続いて、選局制御部106は、ステップS1601で取得した物理チャンネルリストの全ての物理チャンネルを選択したか否かを判断する(S1613)。全ての物理チャンネルを選択している場合には(S1613でYes)、処理を終了する。
ステップS1613において全ての物理チャンネルを選択していない場合には(S1613でNo)、選局制御部106は、ステップS1601で取得した物理チャンネルリストの中から、現在選択している物理チャンネルの次の物理チャンネルを選択し(S1614)、前述のステップS1603に進む。
一方、前述のステップS1605で受信強度が閾値未満であった場合(S1605でNo)、または、ステップS1606でフレームロックを検出しなかった場合(S1606でNo)には、選局制御部106は、選択した物理チャンネルを含むチャンネル情報がチャンネル情報記憶部107に記憶されているか否かを判断する(S1615)。選択した物理チャンネルを含むチャンネル情報がチャンネル情報記憶部107に記憶されていない場合には(S1615でNo)、前述のステップS1613に進む。
ステップS1615で、選択した物理チャンネルを含むチャンネル情報がチャンネル情報記憶部107に記憶されている場合には(S1615でYes)、選局制御部106は、選択した物理チャンネルを含むチャンネル情報の受信不可の回数を示すカウント数を1増加させる(S1616)。
続いて、選局制御部106は、ステップS1616で更新した受信不可の回数を示すカウント数を、閾値(例えば5回)と比較する(S1617)。受信不可の回数を示すカウント数が閾値未満である場合には、前述のステップS1613に進む。
ステップS1617において受信不可の回数を示すカウント数が閾値以上である場合には(S1617でYes)、選局制御部106は、ステップS1217でカウント数が閾値以上と判定したチャンネル情報を、チャンネル情報記憶部108より削除し(S1618)、前述のステップS1613に進む。
一方、前述のステップS1607において、選択した物理チャンネルを含むチャンネル情報がチャンネル情報記憶部107に記憶されていた場合には(S1607でYes)、選局制御部106は、選択した物理チャンネルを含むチャンネル情報の受信不可の回数を示すカウント数を0にする(S1619)。
続いて、選局制御部106は、位置情報記憶部110より、選択している物理チャンネルの前回の位置情報及び今回の位置情報を取得し、前回の位置から今回の位置までの距離を閾値(例えば100km)と比較する(S1620)。前回の位置から今回の位置までの距離が閾値以上の場合には(S1620でYes)、前述のステップS1608に進んでPSI/SIの抽出を開始し、閾値未満の場合には、前述のステップS1613に進む。
前述の実施の形態6のデジタル放送受信装置では、スキャンを開始するときのみに位置情報を取得するため(図16のステップS1402参照)、スキャンを開始してから時間が経過すると、スキャンを開始したときの位置と現在の位置とに差が生じ、同一物理チャンネルで放送されている異なるサービスIDのデジタル放送のチャンネル情報を取得できない可能性がある。これに対し、この実施の形態7のデジタル放送受信装置では、物理チャンネルを選択する毎に位置情報を取得するため(図18のステップS1603)、位置情報を取得したときの位置と現在の位置との差が小さくなる。そのため、実施の形態6のデジタル放送受信装置と比較して、同一物理チャンネルで放送されている異なるサービスIDのデジタル放送のチャンネル情報を取得できない可能性を低減することができる。
実施の形態8.
次に本発明の実施の形態8のデジタル放送受信装置について説明する。図19(A)は、実施の形態8のデジタル放送受信装置の構成を示すブロック図である。実施の形態8のデジタル放送受信装置は、実施の形態1のデジタル放送受信装置の構成要素(図1)に加えて、走行距離計111と、走行距離記憶部112とを備えて構成される。
走行距離計111は、車両の累積の走行距離を計測し、選局制御部106に通知する。この走行距離計111は、例えば車両に標準的に取り付けられているものである。
走行距離記憶部112は、図19(B)に一例を示すように、前回のスキャンを開始したときの累積の走行距離と、今回のスキャンを開始したときの累積の走行距離とを記憶している。
選局制御部106は、走行距離計111から現在の走行距離を取得する。また、選局制御部106は、走行距離記憶部112から前回のスキャンを開始したときの走行距離及び今回のスキャンを開始したときの走行距離を取得する。また、選局制御部106は、走行距離記憶部112の、前回のスキャンを開始したときの走行距離及び今回のスキャンを開始したときの走行距離を更新する。
実施の形態8のデジタル放送受信装置の選局制御部106の動作は、前述の実施の形態5のデジタル放送受信装置の動作とほぼ同様であるが、スキャンの処理手順が異なっている。
図20は、本発明の実施の形態8におけるデジタル放送受信装置の選局制御部106が行うスキャンの処理を示すフローチャートである。選局制御部106は、まず、不揮発性メモリ100から、スキャンを実行する物理チャンネルのリストを取得する(S1801)。物理チャンネルのリストには、デジタル放送が送信されている可能性のある物理チャンネル全てが1つずつ含まれている。物理チャンネルのリストの物理チャンネルの並び順は、昇順でも降順でもそれ以外の並び順でもよい。
続いて、選局制御部106は、走行距離記憶部112の更新を行う(S1802)。更新に際しては、まず前回のスキャンを開始したときの走行距離の欄に、今回のスキャンを開始したときの走行距離の欄に記載された値を書き込み、次に、今回のスキャンを開始したときの走行距離の欄に、走行距離計111より取得した位置情報の値を書き込む。
続いて、選局制御部106は、ステップS1801で取得した物理チャンネルリストの先頭の物理チャンネルを選択する(S1803)。
続いて、選局制御部106は、選択した物理チャンネルでチューナ部102の制御を行う(S1804)。
続いて、選局制御部106は、チューナ部102から受信強度を取得し、受信強度を閾値と比較する(S1805)。受信強度が閾値未満である場合には(S1805)、ステップS1815に進む。
ステップS1805において受信強度が閾値以上である場合には(S1805でYes)、選局制御部106は、チューナ部102でフレームロックを検出したか否かを判断する(S1806)。フレームロックを検出しなかった場合には(S1806でNo)、ステップS1815に進む。
ステップS1806においてフレームロックを検出した場合には(S1806でYes)、選局制御部106は、選択した物理チャンネルを含むチャンネル情報がチャンネル情報記憶部107に記憶されているか否かを判断する(S1807)。選択した物理チャンネルを含むチャンネル情報がチャンネル情報記憶部107に記憶されている場合には(S1807でNo)、後述するステップS1819に進む。
ステップS1807で、選択した物理チャンネルを含むチャンネル情報がチャンネル情報記憶部107に記憶されていない場合には(S1807でNo)、選局制御部106は、ストリーム処理部103にPSI/SI(すなわち、PSI又はSIの少なくとも一方)の抽出を開始させる(S1808)。
続いて、選局制御部106は、ステップS1808においてPSI/SIの抽出を開始してから一定時間内にPSI/SIを取得できたか否かを判断する(S1809)。一定時間内にPSI/SIを取得できなかった場合には(S1809でNo)、後述するステップS1812に進む。
ステップS1809で一定時間内にPSI/SIを取得できた場合には(S1809でYes)、選局制御部106は、チャンネル情報を生成する(S1811)。チャンネル情報の物理チャンネルは、現在選択中の物理チャンネルとする。また、チャンネル情報として、物理チャンネル及びサービスID以外の情報として、network_id、original_network_id、TS_ID、TS名、サービス名等を保持している場合、これらの値は取得したPSI/SIより取得する。また、サービスIDは、取得したPSI/SIより取得する。また、受信不可の回数を示すカウント数は0とする。
続いて、選局制御部106は、ステップS1810で生成したチャンネル情報をチャンネル情報記憶部107に追加する(S1810)。このとき、ステップS1810で取得したチャンネル情報と物理チャンネルが一致するチャンネル情報がチャンネル情報記憶部107に存在する場合、ステップS1810で取得したチャンネル情報を、物理チャンネルの一致するチャンネル情報に上書き保存する。
続いて、選局制御部106は、ストリーム処理部103にPSI/SIの抽出を停止させる(S1812)。
続いて、選局制御部106は、ステップS1801で取得した物理チャンネルリストの全ての物理チャンネルを選択したか否かを判断する(S1813)。全ての物理チャンネルを選択している場合には(S1813でYes)、処理を終了する。
ステップS1813で全ての物理チャンネルを選択していない場合には(S1813でNo)、選局制御部106は、ステップS1801で取得した物理チャンネルリストの中から、現在選択している物理チャンネルの次の物理チャンネルを選択し(S1814)、前述のステップS1804に進む。
一方、前述のステップS1805で受信強度が閾値未満であった場合(S1805でNo)、または、ステップS1806でフレームロックを検出しなかった場合(S1806でNo)には、選局制御部106は、選択した物理チャンネルを含むチャンネル情報がチャンネル情報記憶部107に記憶されているか否かを判断する(S1815)。選択した物理チャンネルを含むチャンネル情報がチャンネル情報記憶部107に記憶されていない場合には(S1815でNo)、ステップS1813に進む。
ステップS1815で、選択した物理チャンネルを含むチャンネル情報がチャンネル情報記憶部107に記憶されている場合には(S1815でYes)、選局制御部106は、選択した物理チャンネルを含むチャンネル情報の受信不可の回数を示すカウント数を1増加させる(S1816)。
続いて、選局制御部106は、ステップS1816で更新した受信不可の回数を示すカウント数を、閾値(例えば5回)と比較する(S1817)。受信不可の回数を示すカウント数が閾値未満である場合には、前述のステップS1813に進む。
ステップS1817で受信不可の回数を示すカウント数が閾値以上の場合(S1817でYes)には、選局制御部106は、ステップS1817でカウント数が閾値以上と判定したチャンネル情報を、チャンネル情報記憶部108より削除し(S1818)、前述のステップS1813に進む。
一方、前述のステップS1807で、選択した物理チャンネルを含むチャンネル情報がチャンネル情報記憶部107に記憶されている場合には(S1807でYes)、選局制御部106は、選択した物理チャンネルを含むチャンネル情報の受信不可の回数を示すカウント数を0にする(S1819)。
続いて、選局制御部106は、走行距離記憶部112より、前回のスキャンを開始したときの走行距離と、今回のスキャンを開始したときの走行距離とを取得し、これら走行距離の差を閾値(例えば100km)と比較する(S1820)。閾値以上の場合には(S1820でYes)、前述のステップS1808に進んでPSI/SIの抽出を開始し、閾値未満の場合には(S1820でNo)、前述のステップS1813に進む。
前述の実施の形態6のデジタル放送受信装置では、同一物理チャンネルで放送されている異なるサービスIDのデジタル放送のチャンネル情報をより確実に取得できるようにするために、位置情報取得部(図15の位置情報取得部109)が必要であった。これに対し、この実施の形態8のデジタル放送受信装置では、車両に必ず取り付けられている走行距離計から取得できる走行距離を利用することで(図20のステップS1820)、より簡単な装置構成で、同一物理チャンネルで放送されている異なるサービスIDのデジタル放送のチャンネル情報を取得できない可能性を低減することができる。
実施の形態9.
次に本発明の実施の形態9のデジタル放送受信装置について説明する。実施の形態9のデジタル放送受信装置の構成は、前述の実施の形態8のデジタル放送受信装置の構成と同様である。
実施の形態9のデジタル放送受信装置の走行距離記憶部112は、図21に一例を示すように、物理チャンネル毎に、前回の走行距離(前回物理チャンネルを選択した際の累積走行距離)と今回の走行距離(今回同じ物理チャンネルを選択した際の累積走行距離)とを記憶する。
実施の形態9のデジタル放送受信装置の選局制御部106の動作は、前述の実施の形態8のデジタル放送受信装置の動作とほぼ同様であるが、スキャンの処理手順が異なっている。
図22は、実施の形態9におけるデジタル放送受信装置の選局制御部106が行うスキャンの処理を示すフローチャートである。選局制御部106は、まず、不揮発性メモリ100から、スキャンを実行する物理チャンネルのリストを取得する(S2001)。物理チャンネルのリストには、デジタル放送が送信されている可能性のある物理チャンネル全てが1つずつ含まれている。物理チャンネルのリストの物理チャンネルの並び順は、昇順でも降順でもそれ以外の並び順でもよい。
続いて、選局制御部106は、ステップS2001で取得した物理チャンネルリストの先頭の物理チャンネルを選択する(S2002)。
続いて、選局制御部106は、走行距離記憶部112の現在選択している物理チャンネルに対応する、前回の走行距離及び今回の走行距離の更新を行う(S2003)。更新に際しては、まず前回の走行距離の欄に、今回の走行距離の欄に記載された値を書き込み、次に、今回の走行距離の欄に、走行距離計111より取得した走行距離の値を書き込む。
続いて、選局制御部106は、選択した物理チャンネルでチューナ部102の制御を行う(S2004)。
続いて、選局制御部106は、チューナ部102から受信強度を取得し、取得した受信強度を閾値と比較する(S2005)。受信強度が閾値未満である場合には(S2005でNo)、後述するステップS2015に進む。
ステップS2005において、受信強度が閾値以上である場合には(S2005でYes)、選局制御部106は、チューナ部102でフレームロックを検出したか否かを判断する(S2006)。フレームロックを検出しなかった場合には(S2005でNo)、後述するステップS2015に進む。
ステップS2006においてフレームロックを検出した場合には(S2006でYes)、選局制御部106は、選択した物理チャンネルを含むチャンネル情報がチャンネル情報記憶部107に記憶されているか否かを判断する(S2007)。選択した物理チャンネルを含むチャンネル情報がチャンネル情報記憶部107に記憶されている場合には(S2007でYes)、後述するステップS2019に進む。
ステップS2007において、選択した物理チャンネルを含むチャンネル情報がチャンネル情報記憶部107に記憶されていない場合には(S2007でNo)、選局制御部106は、ストリーム処理部103にPSI/SI(すなわち、PSI及びSIの少なくとも一方)の抽出を開始させる(S2008)。
続いて、選局制御部106は、ステップS2008においてPSI/SIの抽出を開始してから一定時間内にPSI/SIを取得できたか否かを判断する(S2009)。一定時間内にPSI/SIを取得できなかった場合には(S2009でNo)、ステップS2012に進む。
ステップS2009で一定時間内にPSI/SIを取得できた場合には(S2009でYes)、選局制御部106は、チャンネル情報を生成する(S2010)。チャンネル情報の物理チャンネルは、現在選択中の物理チャンネルとする。また、サービスIDは、取得したPSI/SIより取得する。また、チャンネル情報として、物理チャンネル及びサービスID以外の情報として、network_id、original_network_id、TS_ID、TS名、サービス名等を保持している場合、これらの値は取得したPSI/SIより取得する。また、受信不可の回数をカウント数は0とする。
続いて、選局制御部106は、ステップS2010で生成したチャンネル情報をチャンネル情報記憶部107に追加する(S2011)。ステップS2010で取得したチャンネル情報と物理チャンネルが一致するチャンネル情報がチャンネル情報記憶部107に存在する場合、ステップS2010で取得したチャンネル情報を、物理チャンネルの一致するチャンネル情報に上書き保存する。
ステップS2011でチャンネル情報を追加したのち、または、ステップS2009でPSI/SIを取得できなかった場合(S2009でNo)には、選局制御部106は、ストリーム処理部103にPSI/SIの抽出を停止させる(S2012)。
続いて、選局制御部106は、ステップS2001で取得した物理チャンネルリストの全ての物理チャンネルを選択したか否かを判断する(S2013)。全ての物理チャンネルを選択している場合には(S2013でYes)、処理を終了する。
ステップS2013で全ての物理チャンネルを選択していない場合には(S2013でNo)、選局制御部106は、ステップS2001で取得した物理チャンネルリストの中から、現在選択している物理チャンネルの次の物理チャンネルを選択し(S2014)、前述のステップS2003に進む。
一方、前述のステップS2005で受信強度が閾値未満の場合(S2005でNo)、または、ステップS2006でフレームロックを検出しなかった場合(S2006でNo)には、選局制御部106は、選択した物理チャンネルを含むチャンネル情報がチャンネル情報記憶部107に記憶されているか否かを判断する(S2015)。選択した物理チャンネルを含むチャンネル情報がチャンネル情報記憶部107に記憶されていない場合には(S2015でNo)、前述のステップS2013に進む。
ステップS2015において、選択した物理チャンネルを含むチャンネル情報がチャンネル情報記憶部107に記憶されている場合には(S2015でYes)、選局制御部106は、選択した物理チャンネルを含むチャンネル情報の受信不可の回数を示すカウント数を1増加させる(S2016)。
続いて、選局制御部106は、ステップS2016で更新した受信不可の回数を示すカウント数を閾値(例えば5回)と比較する(S2107)。受信不可の回数を示すカウント数が閾値未満である場合には、前述のステップS2013に進む。
ステップS2017において受信不可の回数を示すカウント数が閾値以上である場合には(S2017でYes)、選局制御部106は、ステップS2017でカウント数が閾値以上と判定したチャンネル情報を、チャンネル情報記憶部108より削除し(S2018)、前述のステップS2013に進む。
一方、前述のステップS2007において、選択した物理チャンネルを含むチャンネル情報がチャンネル情報記憶部107に記憶されている場合には(S2007でYes)、選局制御部106は、選択した物理チャンネルを含むチャンネル情報の受信不可の回数を示すカウント数を0にする(S2019)。
続いて、選局制御部106は、走行距離記憶部112より、選択している物理チャンネルについての前回の走行距離及び今回の走行距離を取得し、前回の走行距離と今回の走行距離との差を閾値(例えば100km)と比較する(S2020)。前回の走行距離と今回の走行距離との差が閾値以上の場合には(S2020でYes)、前述のステップS2008に進んでPSI/SIの抽出を開始し、走行距離の差が閾値未満の場合には(S2020でNo)、前述のステップS2013に進む。
前述の実施の形態8のデジタル放送受信装置では、スキャンを開始するときのみに走行距離を取得する(図20のステップS1802参照)。そのため、スキャンを開始してから時間が経過すると、スキャンを開始したときの走行距離と、現在の走行距離とに差が生じ、同一物理チャンネルで放送されている異なるサービスIDのデジタル放送のチャンネル情報を取得できない可能性がある。これに対し、実施の形態9のデジタル放送受信装置では、物理チャンネルを選択する毎に走行距離を取得(更新)するため(図22のステップS2003)、走行距離を取得したときの走行距離と現在の走行距離との差が小さくなる。そのため、実施の形態9のデジタル放送受信装置では、実施の形態8のデジタル放送受信装置と比較して、同一物理チャンネルで放送されている異なるサービスIDのデジタル放送のチャンネル情報を取得できない可能性を低減することができる。
実施の形態10.
次に本発明の実施の形態10のデジタル放送受信装置について説明する。図23(A)は、実施の形態10のデジタル放送受信装置の構成を示すブロック図である。実施の形態10のデジタル放送受信装置は、実施の形態1のデジタル放送受信装置の構成要素に加えて、時刻管理部113と、時刻記憶部114とを備えて構成される。
時刻管理部113は、現在の時刻を管理し、選局制御部106に通知する。また、時刻管理部113の時刻は、選局管理部106により更新することができる。
時刻記憶部114は、図23(B)に一例を示すように、前回のスキャンを開始したときの時刻と、今回のスキャンを開始したときの時刻とを記憶する。
選局制御部106は、時刻管理部113から現在の時刻を取得する。また、選局制御部106は、時刻記憶部114から、前回のスキャンを開始したときの時刻及び今回のスキャンを開始したときの時刻を取得する。また、選局制御部106は、時刻記憶部114の、前回のスキャンを開始したときの時刻及び今回のスキャンを開始したときの時刻を更新する。
実施の形態10のデジタル放送受信装置の選局制御部106の動作は、前述の実施の形態5のデジタル放送受信装置の動作とほぼ同様であるが、スキャンの処理手順が異なっている。
図24は、本発明の実施の形態10におけるデジタル放送受信装置の選局制御部106が行うスキャンの処理を示すフローチャートである。選局制御部106は、まず、不揮発性メモリ100から、スキャンを実行する物理チャンネルのリストを取得する(S2201)。物理チャンネルのリストには、デジタル放送が送信されている可能性のある物理チャンネル全てが1つずつ含まれている。物理チャンネルのリストの物理チャンネルの並び順は、昇順でも降順でもそれ以外の並び順でもよい。
続いて、選局制御部106は、時刻記憶部114の更新を行う(S2202)。更新に際して、前回のスキャンを開始したときの時刻の欄に、今回のスキャンを開始したときの時刻の欄に記載された値を書き込み、次に今回のスキャンを開始したときの時刻の欄に、時刻管理部113より取得した時刻の値を代入する。
続いて、選局制御部106は、ステップS2201で取得した物理チャンネルリストの先頭の物理チャンネルを選択する(S2203)。
続いて、選局制御部106は、選択した物理チャンネルでチューナ部102の制御を行う(S2204)。
続いて、選局制御部106は、チューナ部102から受信強度を取得し、受信強度を閾値と比較する(S2205)。受信強度が閾値未満である場合には(S2215でNo)、後述するステップS2215に進む。
ステップS2205で受信強度が閾値以上である場合には(S2205でYes)、選局制御部106は、チューナ部102でフレームロックを検出したか否かを判断する(S2206)。フレームロックを検出しなかった場合には(S2206でNo)、後述するステップS2215に進む。
ステップS2206でフレームロックを検出した場合には(S2206でYes)、選局制御部106は、選択した物理チャンネルを含むチャンネル情報がチャンネル情報記憶部107に記憶されているか否かを判断する(S2207)。選択した物理チャンネルを含むチャンネル情報がチャンネル情報記憶部107に記憶されている場合には(S2207でNo)、後述するステップS2219に進む。
ステップS2207で、選択した物理チャンネルを含むチャンネル情報がチャンネル情報記憶部107に記憶されていない場合には(S2207でYes)、選局制御部106は、ストリーム処理部103にPSI/SI(すなわち、PSI又はSIの少なくとも一方)の抽出を開始させる(S2208)。
続いて、選局制御部106は、ステップS1808においてPSI/SIの抽出を開始してから一定時間内にPSI/SIを取得できたか否かを判断する(S2209)。一定時間内にPSI/SIを取得できなかった場合には(S2209でNo)、後述するステップS2212に進む。
ステップS2209で一定時間内にPSI/SIを取得できた場合には(S2209でYes)、選局制御部106は、チャンネル情報を生成する(S2210)。チャンネル情報の物理チャンネルは、現在選択中の物理チャンネルとする。また、サービスIDは、取得したPSI/SIより取得する。また、チャンネル情報として、物理チャンネル及びサービスID以外の情報として、network_id、original_network_id、TS_ID、TS名、サービス名等を保持している場合、これらの値は取得したPSI/SIより取得する。また、受信不可の回数を示すカウント数は0とする。
続いて、選局制御部106は、ステップS2210で生成したチャンネル情報をチャンネル情報記憶部107に追加する(S2211)。このとき、ステップS1810で取得したチャンネル情報と物理チャンネルが一致するチャンネル情報がチャンネル情報記憶部107に存在する場合、ステップS2210で取得したチャンネル情報を、物理チャンネルの一致するチャンネル情報に上書き保存する。
ステップS2211でチャンネル情報を追加したのち、または、ステップS2209でPSI/SIを取得できなかった場合には(S2209でNo)、選局制御部106は、ストリーム処理部103にPSI/SIの抽出を停止させる(S2212)。
続いて、選局制御部106は、ステップS2201で取得した物理チャンネルリストの全ての物理チャンネルを選択したか否かを判断する(S2213)。全ての物理チャンネルを選択している場合には(S2213でYes)、処理を終了する。
ステップS2213で全ての物理チャンネルを選択していない場合には(S2213でNo)、選局制御部106は、ステップS2201で取得した物理チャンネルリストの中から、現在選択している物理チャンネルの次の物理チャンネルを選択し(S2214)、前述のステップS2204に進む。
一方、前述のステップ2205で受信強度が閾値未満の場合(S2205でNo)、または、ステップ2206でフレームロックを検出しなかった場合(S2206でNo)には、選局制御部106は、選択した物理チャンネルを含むチャンネル情報がチャンネル情報記憶部107に記憶されているか否かを判断する(S2215)。選択した物理チャンネルを含むチャンネル情報がチャンネル情報記憶部107に記憶されていない場合には(S2215でNo)、前述のステップS2213に進む。
ステップS2215で、選択した物理チャンネルを含むチャンネル情報がチャンネル情報記憶部107に記憶されている場合には(S2215でYes)、選局制御部106は、選択した物理チャンネルを含むチャンネル情報の受信不可の回数を示すカウント数を1増加させる(S2216)。
続いて、選局制御部106は、ステップS2216で更新した受信不可の回数のカウント数を閾値(例えば5回)と比較する(S2217)。受信不可の回数が閾値未満である場合には(S2217でNo)、前述のステップS2213に進む。
ステップS2217で受信不可の回数を示すカウント数が閾値以上である場合には(S2217でYes)、選局制御部106は、ステップS2217でカウント数が閾値以上と判定したチャンネル情報を、チャンネル情報記憶部108より削除し(S2218)、前述のステップS2213に進む。
一方、前述のステップS2207で、選択した物理チャンネルを含むチャンネル情報がチャンネル情報記憶部107に記憶されている場合には(S2207でYes)、選局制御部106は、選択した物理チャンネルを含むチャンネル情報の受信不可の回数を0にする(S2219)。
続いて、選局制御部106は、時刻記憶部114より前回のスキャンを開始したときの時刻と、今回のスキャンを開始したときの時刻を取得し、前回のスキャンを開始したときの時刻と、今回のスキャンを開始したときの時刻との差を閾値(例えば1時間)と比較する(S2220)。当該時刻差が閾値以上の場合には(S2220でYes)、ステップS2208に進んでPSI/SIの抽出を開始し、当該時刻差が閾値未満の場合には(S2220でNo)、前述のステップS2213に進む。
前述の実施の形態6のデジタル放送受信装置では、同一物理チャンネルで放送されている異なるサービスIDのデジタル放送のチャンネル情報をより確実に取得できるようにするため、位置情報取得部(図15の位置情報取得部109)が必要であった。これに対し、実施の形態10のデジタル放送受信装置では、時刻情報に基づいて(図24のステップS2220)、同一物理チャンネルで放送されている異なるサービスIDのデジタル放送のチャンネル情報を取得できない可能性を低減している。時刻管理部は、電子番組表(Electric Program Guide:EPG)等の機能を実現するために一般的なデジタル放送受信装置に装備されると考えられる。すなわち、実施の形態10のデジタル放送受信装置は、デジタル放送受信装置に一般的に装備されている時刻管理部を用いることで、より簡単な装置構成で、同一物理チャンネルで放送されている異なるサービスIDのデジタル放送のチャンネル情報を取得できない可能性を低減することができる。
また、前述の実施の形態8のデジタル放送受信装置では、自動車運搬車及び船舶等で車両を運搬した場合(すなわち車両自身が走行しない場合)、走行距離計の走行距離が更新されないため、同一物理チャンネルで放送されている異なるサービスIDのデジタル放送のチャンネル情報を取得できない可能性がある。これに対し、実施の形態10のデジタル放送受信装置では、自動車運搬車及び船舶等で車両を運搬した場合でも、時刻管理部の時刻は更新されるため、同一物理チャンネルで放送されている異なるサービスIDのデジタル放送のチャンネル情報を取得できない可能性を低減することができる。そのため、実施の形態10のデジタル放送受信装置は、実施の形態8のデジタル放送受信装置と比較して、より確実に、同一物理チャンネルで放送されている異なるサービスIDのデジタル放送のチャンネル情報を取得できない可能性を低減することができる。
実施の形態11.
次に本発明の実施の形態11のデジタル放送受信装置について説明する。実施の形態11のデジタル放送受信装置の構成は、前述の実施の形態10のデジタル放送受信装置の構成と同様である。
実施の形態11のデジタル放送受信装置の時刻記憶部114は、図25に一例を示すように、物理チャンネル毎に、前回物理チャンネルを選択したときの時刻(以下、前回の時刻)と、今回同じ物理チャンネルを選択したときの時刻(以下、今回の時刻)とを記憶している。
実施の形態11のデジタル放送受信装置の選局制御部106の動作は、前述の実施の形態10のデジタル放送受信装置とほぼ同様であるが、スキャンの処理手順が異なっている。
図26は、実施の形態11におけるデジタル放送受信装置の選局制御部106が行うスキャンの処理を示すフローチャートである。選局制御部106は、まず、不揮発性メモリ10より、スキャンを実行する物理チャンネルのリストを取得する(S2401)。物理チャンネルのリストには、デジタル放送が送信されている可能性のある物理チャンネル全てが1つずつ含まれている。物理チャンネルのリストの物理チャンネルの並び順は、昇順でも降順でもそれ以外の並び順でもよい。
続いて、選局制御部106は、ステップS2401で取得した物理チャンネルリストの先頭の物理チャンネルを選択する(S2402)。
続いて、選局制御部106は、時刻管理部114の現在選択している物理チャンネルについての、前回の時刻及び今回の時刻の更新を行う(S2403)。更新では、まず前回の時刻の欄に今回の時刻の欄に記載された値を書き込み、次に今回の時刻の欄に時刻管理部113より取得した時刻の値を書き込む。
続いて、選局制御部106は、選択した物理チャンネルでチューナ部102の制御を行う(S2404)。
続いて、選局制御部106は、チューナ部102から受信強度を取得し、取得した受信強度を閾値と比較する(S2405)。受信強度が閾値未満である場合には(S2405でNo)、後述するステップS2415に進む。
ステップS2405で受信強度が閾値以上である場合には(S2405でYes)、選局制御部106は、チューナ部102でフレームロックを検出したか否かを判断する(S2406)。フレームロックを検出しなかった場合には(S2406でNo)、後述するステップS2415に進む。
ステップS2406でフレームロックを検出した場合には(S2406でYes)、選局制御部106は、選択した物理チャンネルを含むチャンネル情報がチャンネル情報記憶部107に記憶されているか否かを判断する(S2407)。選択した物理チャンネルを含むチャンネル情報がチャンネル情報記憶部107に記憶されている場合には(S2407でYes)、後述するステップS2419に進む。
ステップS2407で、選択した物理チャンネルを含むチャンネル情報がチャンネル情報記憶部107に記憶されていない場合には(S2407でNo)、選局制御部106は、ストリーム処理部103にPSI/SI(すなわち、PSI又はSIの少なくとも一方)の抽出を開始させる(S2408)。
続いて、選局制御部106は、ステップS2408においてPSI/SIの抽出を開始してから一定時間内にPSI/SIを取得できたか否かを判断する(S2409)。PSI/SIを取得できなかった場合には(S2412でNo)、後述するステップS2412に進む。
ステップS2409においてPSI/SIを取得できた場合には(S2409でYes)、選局制御部106は、チャンネル情報を生成する(S2410)。チャンネル情報の物理チャンネルは、現在選択中の物理チャンネルとする。また、サービスIDは、取得したPSI/SIより取得する。また、チャンネル情報として、物理チャンネル及びサービスID以外の情報として、network_id、original_network_id、TS_ID、TS名、サービス名等を保持している場合、これらの値は取得したPSI/SIより取得する。また、受信不可の回数を示すカウント数は0とする。
続いて、選局制御部106は、ステップS2410で生成したチャンネル情報をチャンネル情報記憶部107に追加する(S2411)。このとき、ステップS2410で取得したチャンネル情報と物理チャンネルが一致するチャンネル情報がチャンネル情報記憶部107に存在する場合には、ステップS2410で取得したチャンネル情報を、物理チャンネルの一致するチャンネル情報に上書き保存する。
ステップS2411でチャンネル情報を追加したのち、または、ステップS2409でPSI/SIが取得できなかった場合(S2409でNo)には、選局制御部106は、ストリーム処理部103にPSI/SIの抽出を停止させる(S2412)。
続いて、選局制御部106は、ステップS2401で取得した物理チャンネルリストの全ての物理チャンネルを選択したか否かを判断する(S2413)。全ての物理チャンネルを選択している場合には(S2413でYes)、処理を終了する。
ステップS2413で全ての物理チャンネルを選択していない場合には(S2413でNo)、選局制御部106は、ステップS2401で取得した物理チャンネルリストの中から、現在選択している物理チャンネルの次の物理チャンネルを選択し(S2414)、前述のステップS2403に進む。
一方、前述のステップS2405で受信強度が閾値未満の場合(S2405でNo)、または、ステップS2406でフレームロックを検出しなかった場合(S2406でNo)には、選局制御部106は、選択した物理チャンネルを含むチャンネル情報がチャンネル情報記憶部107に記憶されているか否かを判断する(S2415)。選択した物理チャンネルを含むチャンネル情報がチャンネル情報記憶部107に記憶されていない場合には(S2415でNo)、前述のステップS2413に進む。
一方、ステップS2415で、選択した物理チャンネルを含むチャンネル情報がチャンネル情報記憶部107に記憶されている場合には(S2415でYes)、選局制御部106は、選択した物理チャンネルを含むチャンネル情報の受信不可の回数を示すカウント数を1増加させる(S2416)。
続いて、選局制御部106は、ステップS2416で更新した受信不可の回数を示すカウント数を閾値(例えば5回)と比較する(S2417)。受信不可の回数を示すカウント数が閾値未満である場合には(S2417でNo)、前述のステップS2413に進む。
ステップS2417で受信不可の回数を示すカウント数が閾値以上である場合には(S2417でYes)、選局制御部106は、ステップS2417でカウント数が閾値以上と判定したチャンネル情報を、チャンネル情報記憶部108より削除し(S2418)、前述のステップS2413に進む。
一方、前述のステップS2407で、選択した物理チャンネルを含むチャンネル情報がチャンネル情報記憶部107に記憶されていた場合には(S2407でYes)、選局制御部106は、選択した物理チャンネルを含むチャンネル情報の受信不可の回数を示すカウント数を0にする(ステップS2419)。
続いて、選局制御部106は、時刻記憶部114より、選択している物理チャンネルの前回の時刻及び今回の時刻を取得し、前回の時刻と今回の時刻との差を閾値(例えば1時間)と比較する(ステップS2420)。時刻差が閾値以上の場合(S2420でYes)、前述のステップS2408に進んでPSI/SIの抽出を開始し、時刻差が閾値未満の場合(S2420でNo)には、前述のステップS2413に進む。
前述の実施の形態10のデジタル放送受信装置では、スキャンを開始するときのみに時刻を取得するため(図24のS2202参照)、スキャンを開始してから時間が経過すると、スキャンを開始したときの時刻と、現在の時刻とに差が生じ、同一物理チャンネルで放送されている異なるサービスIDのデジタル放送のチャンネル情報を取得できない可能性がある。これに対し、この実施の形態11のデジタル放送受信装置では、物理チャンネルを選択する毎に時刻を取得するため(図26のS2403)、時刻を取得したときの時刻と現在の時刻との差が小さくすることができる。そのため、実施の形態11のデジタル放送受信装置では、実施の形態10のデジタル放送受信装置と比較して、より確実に、同一物理チャンネルで放送されている異なるサービスIDのデジタル放送のチャンネル情報を取得できない可能性を低減することができる。
実施の形態12.
次に、本発明の実施の形態12のデジタル放送受信装置について説明する。図27は、実施の形態12のデジタル放送受信装置の構成を示すブロック図である。実施の形態12のデジタル放送受信装置は、実施の形態10のデジタル放送受信装置の構成要素に加えて、第2のアンテナ部115と、第2のチューナ部116と、デマルチプレクス部117とを備えて構成される。なお、2つ存在するアンテナ部、及びチューナ部を区別するため、以下では、アンテナ部101を第1のアンテナ部101とよび、チューナ部102を第1のチューナ部102と呼ぶ。
第2のアンテナ部115は、放送局から送信されるデジタル放送信号を受信可能である。第2のアンテナ部115によって受信されたデジタル放送信号は、第2のチューナ部116に入力される。第2のチューナ部116は、第2のアンテナ部115から入力されたデジタル放送信号から特定の物理チャンネルの信号を抽出し、その信号の復調及び誤り訂正を行い、TSをデマルチプレクス部117に出力する。
第2のチューナ部116が、第2のアンテナ部115から与えられるデジタル放送信号のうちのいずれの物理チャンネルの信号を抽出するかは、選局制御部106によって制御される。
第2のチューナ部116は、デジタル放送信号を抽出している物理チャンネルの受信強度を表す受信強度情報、受信C/N比情報、PLLロック情報、フレームロック情報、及び誤り率情報の各種情報のうちの少なくともいずれか1つを出力し、選局制御部106に通知する。
デマルチプレクス部117は、第2のチューナ部116から与えられるTSから、PSI及びSIを抽出し、抽出したPSI及びSIを選局制御部106に通知する。
第2のチューナ部116から与えられるTSに含まれるPSI及びSIのうち、デマルチプレクス部117がどのPSI及びSIを抽出するかは、選局制御部106によって制御される。
第1のアンテナ部101、第1のチューナ部102、ストリーム処理部103及び映像音声出力部104は、第1の系統118を構成している。また、第2のアンテナ部115、第2のチューナ部116及びデマルチプレクス部117は、第2の系統120を構成している。ユーザ指示受信部105、選局制御部106、チャンネル情報記憶部107、時刻管理部113及び時刻記憶部114は、第1の系統118及び第2の系統120の両方を制御するための共通部119を構成している。
図28は、実施の形態12におけるデジタル放送受信装置の選局制御部106によって制御される第1の系統118及び共通部119の動作を示すフローチャートである。
図28に示すフローチャートは、デジタル放送受信装置の電源がONされることにより処理を開始する(start)。まず、選局制御部106は、電源がOFFされる前に選択されていたデジタル放送について、選局処理を行う(S2601)。選局処理の詳細は、実施の形態1で説明した通りである。
次に、選局制御部106は、ユーザ指示受信部105からの指示を待つ(S2602)。
ステップS2602でユーザからの指示があると、選局制御部106は選局停止処理を行う(ステップS2603)。選局停止処理の詳細は、本発明の実施の形態1で説明したとおりである。
続いて、選局制御部106は、ステップS2602でユーザが選択したデジタル放送について、選局処理を行い(ステップS2604)、そののち、前述のステップS2602に進んでユーザからの指示を待つ。
図29は、実施の形態12におけるデジタル放送受信装置の選局制御部106によって制御される共通部119及び第2の系統120の動作を示すフローチャートである。
図29に示すフローチャートは、デジタル放送受信装置の電源がONされることにより処理を開始する。選局制御部106は、スキャンを繰り返し実行する(S2701)。スキャンの処理の詳細は、実施の形態1で説明したとおりである。
実施の形態1乃至11のデジタル放送受信装置では、スキャン実行中にユーザはデジタル放送を視聴することができない。これに対し、この実施の形態12のデジタル放送受信装置では、ユーザが第1の系統18を用いてデジタル放送を視聴している間に、第2の系統19を用いてスキャンを実行することができる。そのため、スキャン実行中もユーザはデジタル放送を視聴することができる。
本発明は、受信できるデジタル放送が頻繁に変化し、その度にスキャンを実行しチャンネル情報を取得し直す必要のある、車両または携帯端末装置などの移動体に搭載されるデジタル放送受信装置に対して特に有効である。