JP2011049372A - 基板モジュールおよびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】基板モジュール101は、表面に配列された第1および第2表面電極1a,1bを有し、硬質材料からなるマザー基板10と、表面に配列された第1および第2端子電極2a,2bを有し、可撓性材料からなるフレキシブル基板20と、第1表面電極1aと第1端子電極2aとを接続する第1導電性接合材3aと、第2表面電極1bと第2端子電極2bとを接続する第2導電性接合材3bとを備える。第1端子電極1aと第2端子電極1bとの中心間距離Aは、第1表面電極2aと第2表面電極2bとの中心間距離Bよりも大きい。
【選択図】図1
Description
(構成)
図1、図2を参照して、本発明に基づく実施の形態1における基板モジュールについて説明する。図1に示すように、基板モジュール101は、表面に配列された第1および第2表面電極1a,1bを有し、硬質材料からなるマザー基板10と、表面に配列された第1および第2端子電極2a,2bを有し、可撓性材料からなるフレキシブル基板20と、第1表面電極1aと第1端子電極2aとを接続する第1導電性接合材3aと、第2表面電極1bと第2端子電極2bとを接続する第2導電性接合材3bとを備える。第1端子電極2aと第2端子電極2bとの中心間距離Aは、第1表面電極1aと第2表面電極1bとの中心間距離Bよりも大きい。マザー基板10は、たとえばガラスクロスにエポキシ樹脂を含浸し、硬化させることによって形成されたプリント配線板であってよい。第1,第2表面電極1a,1bや第1,第2端子電極2a,2bはたとえば銅箔などの金属箔であってよい。フレキシブル基板20は液晶ポリマやポリイミドのような熱可塑性樹脂からなる基板であってよい。マザー基板10に実装された状態でフレキシブル基板20はたわんでいる。ここでいう「中心間距離」とは実装後のたわんだ状態での電極の中心同士の直線的な距離A′ではなく、たわんだ形状に沿った電極の中心同士の曲線的な距離Aを意味するものとする。すなわち、図2に示すようにフレキシブル基板20をマザー基板10から分離して直線状に伸ばしたときの距離Aを意味する。
本実施の形態における基板モジュールの製造方法について説明する。この基板モジュールは、マザー基板10にフレキシブル基板20を実装することによって得られる。まず図3に示すように、マザー基板10の上面の第1表面電極1aおよび第2表面電極1bにペースト状のハンダを載せる。すなわち、第1導電性接合材3aおよび第2導電性接合材3bを配置する。上述のように寸法の大小関係がA>Bとなるフレキシブル基板20を上方から載せる。この状態でリフローすなわち約260℃での熱処理を行なう。リフローによって第1,第2導電性接合材3a,3bとしてのハンダは固相から液相へと変化する。液相となった第1,第2導電性接合材3a,3bの表面張力によって、図4に示すようにフレキシブル基板20の第1,第2端子電極2a,2bを互いに引き寄せる向きの力81が作用する。実際に、第1,第2端子電極2a,2bは引き寄せられて移動し、これに伴ってフレキシブル基板20にはたわみが生じる。このように第2端子電極2a,2bに作用する力を「セルフアライメント力」とも呼ぶ。
本実施の形態における基板モジュールでは、フレキシブル基板側の電極同士の中心間距離Aが、マザー基板側の電極同士の中心間距離Bよりも大きくなっているので、フレキシブル基板は長さに余裕を以ってたわんだ状態でマザー基板に接合されている。したがって、マザー基板に曲げモーメントが加わってたとえフレキシブル基板に引張力が作用したとしても予め存在するたわみによって伸び量を吸収することができる。よって、本実施の形態では、曲げモーメントが加わっても、ハンダ付け箇所における破断や剥離が生じにくい基板モジュールとすることができる。
実施の形態1では、1次元的広がりを以って配列された電極間の位置関係に本発明を適用した例を示したが、実施の形態2では、2次元的広がりを以って配列された電極間の位置関係にも本発明を適用可能であることを示す。
図8を参照して、本発明に基づく実施の形態2における基板モジュールについて説明する。図8は、本実施の形態における基板モジュールに含まれる各電極の位置関係をモデル化して平面図で示したものである。実施の形態1における基板モジュールが備えていたマザー基板10に代えて、本実施の形態における基板モジュールはマザー基板10iを備える。図8ではマザー基板10iを上から見たところを表示しており、フレキシブル基板の外形線は表示していない。ただし、フレキシブル基板の下面に設けられた端子電極は二点鎖線で表示している。図8においては説明の便宜上、マザー基板10iおよびフレキシブル基板に設けられた電極をいずれも円で表示しているが、電極の形状は円形には限らず他の形状であってもよい。本実施の形態における基板モジュールは、基本的には実施の形態1で説明した構成を備えており、さらに好ましいことに以下の構成を備える。本実施の形態における基板モジュールにおいては、マザー基板10iは、第1表面電極1aと第2表面電極1bとを結ぶ直線86から側方にずれた位置に配置された第3表面電極1cを表面に有する。本実施の形態における基板モジュールに含まれるフレキシブル基板(図示せず)は、第3端子電極2cを表面に有する。第3表面電極1cと第3端子電極2cとは第3導電性接合材(図示せず)によって接続されている。第1端子電極1aと第3端子電極1cとの中心間距離A2は、第1表面電極2aと第3表面電極2cとの中心間距離B2よりも大きい。
本実施の形態では、マザー基板に2次元的に配列された表面電極と、フレキシブル基板に2次元的に配列された端子電極との間で、2次元的に中心間距離の差を設けているので、フレキシブル基板はたわんだ状態でマザー基板に実装されているといえる。したがって、落下の衝撃などによって基板モジュールに曲げモーメントが作用した場合、複数方向に関して、フレキシブル基板が伸びを吸収することができ、ハンダ付け箇所の破断や剥離を防止することができる。
(構成)
図12を参照して、本発明に基づく実施の形態3における基板モジュールについて説明する。図12に示すように基板モジュール103は、表面に配列された第1および第2表面電極1a,1bを有し、硬質材料からなるマザー基板10と、表面に配列された第1および第2端子電極2a,2bを有し、可撓性材料からなるフレキシブル基板20とを備える。第1表面電極1aと第1端子電極2aとが接続され、第2表面電極1bと第2端子電極2bとが接続されている。フレキシブル基板20は、マザー基板10に固定された状態で、凸状にたわんだ部分4を含む。基板モジュール103の斜視図を図13に示す。
本実施の形態では、フレキシブル基板は少なくとも一部が凸状にたわんだ状態でマザー基板に接合されている。したがって、マザー基板に曲げモーメントが加わってたとえフレキシブル基板に引張力が作用したとしても予め有するたわみによって伸び量を吸収することができる。よって、本実施の形態では、曲げモーメントが加わっても、ハンダ付け箇所における破断や剥離が生じにくい基板モジュールとすることができる。
図16を参照して、本発明に基づく実施の形態4における基板モジュールについて説明する。図16に示すように、本実施の形態における基板モジュール106はフレキシブル基板20rを備える。図17にフレキシブル基板20rの断面を拡大して示す。本実施の形態における基板モジュール106が備えるフレキシブル基板20rは、複数の可撓性材料層21を積層した多層構造を有しており、かつ、前記多層構造の内部に配置された要素電極23を備え、フレキシブル基板20rの厚み方向の中心を通る面87よりもマザー基板10側の領域71における要素電極23の密度は、フレキシブル基板20rの厚み方向の中心を通る面87よりもマザー基板10とは反対の側の領域72における要素電極23の密度よりも大きい。要素電極23は銅箔で形成されている。
通常のフレキシブル基板の熱膨張係数は20〜40ppm/℃で、銅箔の熱膨張係数は約15ppm/℃である。このことから可撓性材料層21の方が銅箔からなる要素電極23よりも熱膨張係数が大きいといえる。本実施の形態における基板モジュール106はこれらの材料の熱膨張係数の差を利用したものである。 本実施の形態では、フレキシブル基板20rの内部のうちマザー基板10に近い側の要素電極23の密度の方が、マザー基板10から遠い側のそれに比べて高くなっているので、逆に可撓性材料層21が単位体積中に占める割合は、マザー基板10から遠い側の方がマザー基板10に近い側に比べて高くなっている。ハンダ付けのためのリフローを行なったときには、可撓性材料層21は要素電極23よりも大きく膨張する。したがって、リフローにおける熱によって、フレキシブル20rは、マザー基板10から遠い側の面が大きく膨張し、凸状にたわむこととなる。このような構成であっても、結果的にはフレキシブル基板は凸状にたわんだ部分を有する形でマザー基板に実装されていることになるので、実施の形態3と同じ作用効果を奏することができる。
(基板モジュールの製造方法)
本発明に基づく基板モジュールの製造方法の一例については、実施の形態1で既に説明したが、基板モジュールの製造方法の他の例について、本発明に基づく実施の形態5として説明する。
(構成)
図20を参照して、本発明に基づく実施の形態6における基板モジュールについて説明する。この基板モジュール107は、基本的には実施の形態3で説明した基板モジュール103と同様の構成であるが、電極同士の接合に導電性接合材を用いる代わりに、電極同士を直接接合している。本実施の形態における基板モジュール107では、第1,第2表面電極1a,1bおよび第1,第2端子電極2a,2bが金(Au)で形成されている。電極同士の接合は、Au−Auの熱圧着接合によってなされている。
本実施の形態で示したように、電極同士の接合を熱圧着接合などのような直接的な接合方法によった場合であっても、これまでの各実施の形態で説明したのと同様の作用効果を得ることができる。
Claims (11)
- 表面に配列された第1および第2表面電極を有し、硬質材料からなるマザー基板と、
表面に配列された第1および第2端子電極を有し、可撓性材料からなるフレキシブル基板と、
前記第1表面電極と前記第1端子電極とを接続する第1導電性接合材と、
前記第2表面電極と前記第2端子電極とを接続する第2導電性接合材とを備え、
前記第1端子電極と前記第2端子電極との中心間距離Aは、前記第1表面電極と前記第2表面電極との中心間距離Bよりも大きい、基板モジュール。 - 前記マザー基板は長手方向を有する形状であり、前記第1および第2表面電極は、前記マザー基板の長手方向に沿って配列されている、請求項1に記載の基板モジュール。
- 前記マザー基板は、前記第1表面電極と前記第2表面電極とを結ぶ直線から側方にずれた位置に配置された第3表面電極を表面に有し、
前記フレキシブル基板は、第3端子電極を表面に有し、
前記第3表面電極と前記第3端子電極とは第3導電性接合材によって接続されており、
前記第1端子電極と前記第3端子電極との中心間距離A2は、前記第1表面電極と前記第3表面電極との中心間距離B2よりも大きい、請求項1または2に記載の基板モジュール。 - 表面に配列された第1および第2表面電極を有し、硬質材料からなるマザー基板と、
表面に配列された第1および第2端子電極を有し、可撓性材料からなるフレキシブル基板とを備え、
前記第1表面電極と前記第1端子電極とが接続され、
前記第2表面電極と前記第2端子電極とが接続され、
前記フレキシブル基板は、前記マザー基板に固定された状態で、凸状にたわんだ部分を含む、基板モジュール。 - 前記フレキシブル基板の表面には表面実装部品が搭載されており、前記表面実装部品は、前記フレキシブル基板の凸状にたわんだ部分を避けるように配置されている、請求項4に記載の基板モジュール。
- 前記フレキシブル基板は、複数の可撓性材料層を積層した多層構造を有しており、かつ、前記多層構造の表面または内部に配置された要素電極を備え、
前記フレキシブル基板の厚み方向の中心を通る面よりも前記マザー基板側の領域における前記要素電極の密度は、前記フレキシブル基板の厚み方向の中心を通る面よりも前記マザー基板とは反対の側の領域における前記要素電極の密度よりも大きい、請求項1から5のいずれかに記載の基板モジュール。 - 表面に配列された第1および第2表面電極を有し、硬質材料からなるマザー基板を用意する工程と、
表面に配列された第1および第2端子電極を有し、可撓性材料からなるフレキシブル基板を用意する工程と、
第1導電性接合材によって前記第1表面電極と前記第1端子電極とを接続し、かつ、第2導電性接合材によって前記第2表面電極と前記第2端子電極とを接続する工程とを含み、
前記接続する工程においては、前記第1端子電極と前記第2端子電極との中心間距離Aは、前記第1表面電極と前記第2表面電極との中心間距離Bよりも大きい状態で接合がなされる、基板モジュールの製造方法。 - 表面に配列された第1および第2表面電極を有し、硬質材料からなるマザー基板を用意する工程と、
表面に配列された第1および第2端子電極を有し、可撓性材料からなるフレキシブル基板を用意する工程と、
前記フレキシブル基板の少なくとも一部が凸形状となるように、第1導電性接合材によって前記第1表面電極と前記第1端子電極とを接続し、かつ、第2導電性接合材によって前記第2表面電極と前記第2端子電極とを接続する工程とを含む、基板モジュールの製造方法。 - 前記接続する工程においては、前記マザー基板の表面にスペーサを配置し、前記フレキシブル基板の少なくとも一部が凸形状となるように、前記マザー基板との間に前記スペーサを挟み込んで前記フレキシブル基板を前記マザー基板に重ねる工程を含む、請求項8に記載の基板モジュールの製造方法。
- 前記接続する工程の後に、前記マザー基板と前記フレキシブル基板との間から前記スペーサを取り除く工程を含む、請求項9に記載の基板モジュールの製造方法。
- 前記スペーサは、前記接続する工程において消失する性質の材料からなる、請求項10に記載の基板モジュールの製造方法。
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JP2008130769A (ja) * | 2006-11-20 | 2008-06-05 | Toshiba Design & Manufacturing Service Corp | 基板接続構造および基板接続方法 |
JP2009164180A (ja) * | 2007-12-28 | 2009-07-23 | Citizen Holdings Co Ltd | 基板の接続構造 |
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