JP2011049234A - 有機el発光素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】有機EL発光素子において、光取り出し効率を向上させ、かつ、視認性を向上させることができる。
【解決手段】有機EL発光素子1は、基板2上に第1電極3、有機EL層4、第2電極5、がこの順に積層されて成る。有機EL層4は、発光層6の一方の面に微細凹凸構造7と、微細凹凸構造7と接して形成される有機層8と、を備える。有機層8は、微細凹凸構造7が形成された層とは異なる屈折率を有する。発光素子1は、微細凹凸構造7と、微細凹凸構造7が形成された層とは異なる屈折率を有する有機層8が、有機EL層4を構成する発光層6の一方の面に設置されているので、有機EL層4内の屈折率段差が傾斜する。これにより、屈折率段差により生じる界面反射が低減するので、光取り出し効率を向上させることができる。また、外光の界面反射が低減するので、視認性を向上させることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、照明器具、液晶バックライト、各種ディスプレイ、表示装置などに用いられる有機エレクトロルミネッセンス発光素子(以下、有機EL発光素子という)に関する。
従来の面発光体である有機EL発光素子(以下、発光素子という)の一例を図5に示す。発光素子101は、基板2上に順次積層された第1電極3、有機EL材料から成る発光層(図示せず)を含む有機EL層4、及び光反射性の第2電極5を備える。
発光素子101は、電圧印加によって、第1電極3が有機EL層4にホールを注入すると共に、第2電極5が有機EL層4に電子を注入し、注入されたホールと電子が有機EL層4において結合することによって生成された励起子が基底状態に遷移して発光する。有機EL層4で発光した光は、第1電極3と基板2を通って発光素子1の外部に放出される。しかし、この発光素子101は、有機EL層4による発光の一部が、第1電極3と基板2の界面や基板2と外部の界面における屈折率段差によって全反射するので、光の取り出し効率が低下する。
そこで、光の取り出し効率を向上させるために、基板と、陽極、有機発光層及び陰極が順次積層された有機EL素子と、基板と有機EL素子の間に設けられるレンズシート又は散乱粒子から成る光散乱部と、を備える有機EL装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。この有機EL装置は、光散乱部と基板の界面や基板と外部の界面における臨界角よりも大きい角度の光が、光散乱部によって前方散乱されることで臨界角以内の光となるので、各界面において全反射しない。しかし、この有機EL装置の光の取り出し量は、もともと光散乱部で散乱される前から各界面の臨界角以内である光が、光散乱部によって臨界角より大きい角度の光となって各界面で全反射するので、劇的に増加しない。
また、透明基板上に透明樹脂層、透明電極、有機EL層、及び金属電極、この順に備え、透明樹脂層は複数の逆ドーム形状の凹部を有している有機EL素子が知られている(例えば、特許文献2参照)。この有機EL素子は、透明樹脂層とガラス基板の界面やガラス基板と外部の界面に臨界角よりも大きい角度の光が、透明樹脂層の逆ドーム形状が凸レンズとして機能することにより、臨界角以内の光となるので、各界面において全反射しない。しかし、この有機EL素子は、透明樹脂層とガラス基板の界面に屈折率段差ができ、入射角に依存しない屈折率段差のみによって生じる反射を低減できないので、光の取り出し量が大幅に増加しない。
また、図6に示されるような、基板2上に第1電極3、有機EL層4、及び第2電極5がこの順に積層されて成り、第1電極3と有機EL層4の間に、有機EL層4よりも屈折率が低く、微細な凹凸を有するグリッド構造11が形成された発光素子111が知られている(例えば、非特許文献1参照)。この発光素子111は、基板2と第1電極3の界面で全反射した横伝搬光を、グリッド構造11で屈折させ、有機EL層4を介して第2電極5で反射させることで、基板2と第1電極3の界面で全反射することなく外部に放出できる。しかし、この発光素子111は、グリッド構造11を形成した部分が発光に寄与できず、また、界面の屈折率差で生じる干渉により光の取り出し量が低下する虞がある。
特開平8−83688号公報 特開2004−47383号公報 Nature Photonics 2 (2008)
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、光取り出し効率を向上させることができ、かつ、視認性を向上させることができる有機EL発光素子を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために請求項1の発明は、基板上に透明導電膜から成る第1電極、発光層となる少なくとも1つの有機層を含む有機EL層、及び第2電極がこの順に積層されて成り、前記発光層で生じた光を前記基板側から放出する有機EL発光素子において、前記有機EL層は、当該有機EL層を構成する少なくとも1つの有機層の一方の面に層状に形成された微細凹凸構造と、前記微細凹凸構造と接して形成され、該微細凹凸構造が形成された層とは異なる屈折率を有する有機層と、を備えるものである。
請求項2の発明は、請求項1に記載の有機EL発光素子において、前記微細凹凸構造が形成された層とは異なる屈折率を有する有機層は、前記微細凹凸構造と接する側と反対の面が平坦であるものである。
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2に記載の有機EL発光素子において、前記微細凹凸構造が、単数又は複数の凹又は凸形状若しくはそれらの複合体より成る断面形状を含むものである。
請求項4の発明は、請求項3に記載の有機EL発光素子において、前記微細凹凸構造を形成する凹又は凸形状が平面視でストライプ状、格子状、同心円状又はハニカム状に配置されているものである。
請求項5の発明は、請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の有機EL発光素子において、前記基板と第1電極の間、又は前記基板の光放出面上に散乱部を有するものである。
請求項1の発明によれば、微細凹凸構造と、微細凹凸構造が形成された層とは異なる屈折率を有する有機層が、有機EL層を構成する少なくとも1つの有機層の一方の面に設置されているので、有機EL層内の屈折率段差が傾斜する。これにより、屈折率段差により生じる界面反射が低減するので、光取り出し効率を向上させることができる。また、外光の界面反射が低減するので、視認性を向上させることができる。
請求項2の発明によれば、微細凹凸構造が形成された層とは異なる屈折率を有する有機層の平坦な面上に、発光層などの有機層が形成されるので、発光層などの有機層の膜圧が均一となり、発光を均質化させることができる。
請求項3の発明によれば、微細凹凸構造が凹又は凸形状などより成る断面形状を含むので、有機EL層内の屈折率段差がより傾斜して、屈折率段差により生じる界面反射が低減する。これにより、光取り出し効率をより向上させることができる。また、外光の界面反射が低減するので、視認性をより向上させることができる。
請求項4の発明によれば、微細凹凸構造を形成する凹又は凸形状が繰り返し形状であることから、発光を均質化させることができる。
請求項5の発明によれば、散乱層が基板と第1電極の間、又は基板の光放出面上に設置されているので、基板と第1電極の間、又は基板と外部の間の屈折率段差が傾斜して、屈折率段差により生じる界面反射が低減する。これにより、光取り出し効率をより向上させることができる。また、外光の界面反射が低減するので、視認性をより向上させることができる。
本発明の一実施形態に係る有機EL発光素子の側断面図。 同有機EL発光素子の変形例を示す側断面図。 (a)〜(d)は、同有機EL発光素子の微細凹凸構造を形成する凹又は凸形状の配置に係る各種パターンを示す平面図。 同有機EL発光素子の他の変形例を示す側断面図。 従来の有機EL発光素子の断面図。 従来の他の有機EL発光素子の断面図。
図1は、本発明の一実施形態に係る有機EL発光素子1(以下、発光素子という)の構成を示す。発光素子1は、基板2上に透明導電膜から成る第1電極3、発光層6を含む有機EL層4及び第2電極5がこの順に積層されて成る。有機EL層4は、当該有機EL層4を構成する少なくとも1つの有機層である発光層6の一方の面に微細凹凸構造7と、微細凹凸構造7と接して形成される有機層8と、を備える。発光素子1は、発光層6で生じた光を基板2側から放出する。なお、有機EL層4は、発光層6、微細凹凸構造7及び有機層8の他にも正孔注入層、正孔輸入層、電子輸送層、電子注入層を備えていてもよい。
基板2の材料は、光を透過させるものであればよく、例えば、ソーダガラスや無アルカリガラス等のリジッドな透明ガラス板、又はポリカーボネートやポリエチレンテレフタレート等のフレキシブルな透明プラスチック板が挙げられる。
第1電極3は、例えば、インジウム−錫酸化物(ITO)、インジウム−亜鉛酸化物(IZO)、錫酸化物、Au等の金属の極薄膜、導電性高分子、導電性の有機材料、ドーパント(ドナー又はアクセプタ)含有有機層、導電体と導電性有機材料(高分子含む)の混合物、又はこれらの積層体などが材料として用いられる。第1電極3は、これら材料をスパッタ法やイオンプレーティング法などの気相成長法を用いて成膜される。第1電極3の膜厚は、特に限定されるものではないが、50〜300nmが好ましい。
第2電極5は、Alや銀などの単体、又はAlや銀などと他の電極材料を組み合わせて積層構造に構成されたものが材料として用いられる。電極材料の組み合わせは、アルカリ金属とAlの積層体、アルカリ金属と銀の積層体、アルカリ金属のハロゲン化物とAlの積層体、アルカリ金属の酸化物とAlの積層体、アルカリ土類金属や希土類金属とAlの積層体、これらの金属種と他の金属の合金などが挙げられる。具体的には、例えば、ナトリウム、ナトリウム−カリウム合金、リチウム、マグネシウム等とAlの積層体、マグネシウム−銀混合物、マグネシウム−インジウム混合物、アルミニウム−リチウム合金、LiFとAlの混合物、AlとAlの混合物などが挙げられる。
発光層6は、例えば、アントラセン、ナフタレン、ピレン、テトラセン、コロネン、ペリレン、フタロペリレン、ナフタロペリレン、ジフェニルブタジエン、テトラフェニルブタジエン、クマリン、オキサジアゾール、ビスベンゾキサゾリン、ビススチリル、シクロペンタジエン、キノリン金属錯体、トリス(8−ヒドロキシキノリナート)アルミニウム錯体、トリス(4−メチル−8−キノリナート)アルミニウム錯体、トリス(5−フェニル−8−キノリナート)アルミニウム錯体、アミノキノリン金属錯体、ベンゾキノリン金属錯体、トリ−(p−ターフェニル−4−イル)アミン、ピラン、キナクリドン、ルブレン、及びこれらの誘導体、あるいは、1−アリール−2,5−ジ(2−チエニル)ピロール誘導体、ジスチリルベンゼン誘導体、スチリルアリーレン誘導体、スチリルアミン誘導体、及びこれらの発光性化合物からなる基を分子の一部分に有する化合物あるいは高分子などが材料として用いられる。さらに、上記化合物に代表される蛍光色素由来の化合物のみならず、いわゆる燐光発光材料、例えば、Ir錯体、Os錯体、Pt錯体、ユーロピウム錯体などの発光材料、若しくはそれらを分子内に有する化合物又は高分子も用いられる。
微細凹凸構造7は、層状に形成されており、凹凸構造パターンの断面形状が放射線状の凹又は凸形状である。なお、凹凸構造パターンの断面形状が矩形状やV字状の凹又は凸形状であってもよい。微細凹凸構造7の材料は、PEDOT:PSS等の導電性高分子や、上記の発光層6の材料が用いられる。微細凹凸構造7は、基板2上に上記の材料を蒸着、スパッタ、スピンコート、スクリーン印刷、ディップコート、ダイコート、キャスト、スプレーコート、グラビアコート等でレジスト薄膜が形成され、このレジスト薄膜に光や電子線によるリソグラフィやナノインプリントされて形成される。
ナノインプリントは、ナノオーダの周期構造を形成するのに簡便な方法である。微細凹凸構造7の凹凸構造パターンは、ナノインプリントによって形成される場合、転移温度程度の熱を加えたレジスト薄膜に、電子ビーム等により加工された数十〜数百nmの凹凸構造を持つスタンパを押し付け、同時にレジスト薄膜を冷却して固めた後、スタンパを剥離して形成される。ナノインプリントに用いられるスタンパは、Si、SiO等の基材にリソグラフィ、エッチング技術、収束イオンビーム(FIB)等の電子線直描技術によって、少なくとも一つの凹凸構造パターンを有するように作成される。
有機層8は、微細凹凸構造7が形成された層とは異なる屈折率を有していればよく、例えば、上記の発光層6の材料の中から用いる材料を選ぶことができる。有機層8は、材料を蒸着、スパッタ、スピンコート、スクリーン印刷、ディップコート、ダイコート、キャスト、スプレーコート、グラビアコート等で形成される。
有機層8は、微細凹凸構造7と接する側と反対の面を平坦としている。発光素子1は、微細凹凸構造7が形成された層とは異なる屈折率を有する有機層8の平坦な面上に、発光層6などの有機層が形成されるので、発光層6などの有機層の膜圧が均一となり、発光を均質化させることができる。
発光素子1は、微細凹凸構造7と、微細凹凸構造7が形成された層とは異なる屈折率を有する有機層8が、有機EL層4を構成する発光層6の一方の面に設置されているので、有機EL層4内の屈折率段差が傾斜する。これにより、屈折率段差により生じる界面反射が低減するので、光取り出し効率を向上させることができる。また、外光の界面反射が低減するので、視認性を向上させることができる。
図2は、本実施形態の第1の変形例に係る発光素子1を示す。この発光素子1は、微細凹凸構造7が、単数又は複数の凹又は凸形状若しくはそれらの複合体より成る断面形状を含んでおり、その他の構成は上記第1の実施形態と同様である。この微細凹凸構造7を形成する凹又は凸形状は、光や電子線によるリソグラフィを用いて基板2を加工し、この基板2上に第1電極3、微細凹凸構造7を順に積層して形成される。
図3(a)乃至(d)は、微細凹凸構造7の平面視での凹又は凸形状の配置パターン例を示す。凹又は凸形状による凹部又は凸部が、それぞれ等間隔配置のストライプ状、格子状、同心円状、ハニカム状に配置されている。発光素子1は、いずれの配置パターンを用いても、微細凹凸構造7を形成する凹又は凸形状が繰り返し形状であることから、発光を均質化させることができる。
発光素子1は、微細凹凸構造7が凹又は凸形状などより成る断面形状を含むので、有機EL層4内の屈折率段差がより傾斜して、屈折率段差により生じる界面反射が低減する。これにより、光取り出し効率をより向上させることができる。また、外光の界面反射が低減するので、視認性をより向上させることができる。
図4は、本実施形態の第2の変形例に係る発光素子1を示す。この発光素子1は、基板2と第1電極3の間に散乱層9を備えることが異なり、その他の構成は上記第1の実施形態と同様である。散乱層9は、バインダー形成材料であるシリコーンレジン溶液にメチルシリコーン粒子を添加した溶液を、基板2に塗布した後に焼成して形成される。発光素子1は、散乱層9が基板2と第1電極3の間に設置されているので、基板2と第1電極3の間の屈折率段差が傾斜して、屈折率段差により生じる界面反射が低減するために、光取り出し効率をより向上させることができる。また、外光の界面反射が低減するので、視認性をより向上させることができる。なお、散乱層9は、基板2の光放出面上に備えられてもよい。
次に、本発明に係る発光素子1における実施例1乃至実施例3、及び比較例1について説明する。
(実施例1)
基板2として無アルカリガラス板(コーニングインターナショナル株式会社製、品番:1737、波長500nmにおいて屈折率1.49〜1.53)を用いる。基板2上にITOターゲット(東ソー株式会社製)を用いて、膜圧150nmのITO膜である第1電極3を形成する。第1電極3を形成した基板2にUV−O処理を5分間行う。
次に、断面形状が高さ20nmの三角形の構造を持つ凸部を有するスタンパを電子ビーム露光により作成する。スタンパを平面視したとき、凸部が50nmの中心間ピッチで配列されたストライプ状である。
第1電極3は、その表面上にPEDOT:PSS水溶液がスピンコート法により塗布され、PEDOT:PSS膜が形成される。PEDOT:PSS膜付きの基板2は、転移温度以上に加熱され、作成したスタンパをPEDOT:PSS膜に10MPa以上で押し付け、1分間保持してから剥離して微細凹凸構造7を形成した。
微細凹凸構造7が形成された基板2を真空蒸着装置にセットし、有機層8であるホール輸送層と、電子輸送層を兼ねる発光層6と、電子注入層とを含む有機EL層4を形成する。具体的には、微細凹凸構造7上に、N,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(1−ナフチル)−1,1’−ビフェニル−4,4’−ジアミン(NPB)(eRay社製)を用いて、微細凹凸構造7が形成された層とは異なる屈折率を有する膜圧40nmのホール輸送層を形成する。このホール輸送層上に、アルミニウム−トリス(8−ヒドロキシキノリン)(Alq)(eRay社製)を用いて、膜圧60nmの発光層6を形成する。この発光層6上に、LiF(株式会社高純度化学研究所製)を用いて、膜圧1nmの電子注入層を形成する。有機EL層4上に、Al(株式会社高純度化学研究所製)を真空蒸着することにより、膜圧80nmの陰極である第2電極5を形成する。
第2電極5が形成された基板2は、露点−80℃以下のドライ窒素雰囲気のグローブボックス内で、各層を囲むようにしてガラス製の封止キャップが取り付けられる。この封止キャップは、吸水剤(ダイニック株式会社製)が貼り付けられ、外周部に紫外線硬化樹脂製のシール剤が塗布される。封止キャップが取り付けられた基板2は、シール剤で封止キャップが張り合わされており、このシール剤を紫外線の照射により硬化させて各層を封止キャップで封止し、発光素子1(図1参照)を得た。
(実施例2)
基板2は、その表面上に100μm周期の高さが50μmである波状の凹又は凸形状がレーザ加工により形成される。また、この凹又は凸形状上にITOターゲット(東ソー株式会社製)を用いて、膜圧150nmのITO膜である第1電極3が形成されること以外は、実施例1と同様にして発光素子1(図2参照)を得た。
(実施例3)
基板2と第1電極3の間に散乱層9を備えること以外は、実施例1と同様にして発光素子1(図4参照)を得た。具体的には、テトラエトキシシラン86.8質量部にイソプロピルアルコール803.5質量部を加え、さらにγ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン34.7質量部、0.1N−硝酸75質量部を加え、ディスパーを用いてよく混合することによって溶液を得た。この溶液を40℃の恒温槽中で2時間撹拌し、重量平均分子量が1050のバインダー形成材料であるシリコーンレジン5質量%溶液を得た。このシリコーンレジン溶液に、メチルシリコーン粒子であるトスパール120(登録商標、モメンティブ社製、粒子径2μm)をメチルシリコーン粒子/シリコーンレジン(縮合化合物換算)の固形分質量基準で80/20となるように添加して、ホモジナイザーで分散させ、メチルシリコーン粒子分散シリコーンレジン溶液を得た。なお、縮合化合物換算とは、テトラアルコキシシランの場合は、存在するSiがSiOであるとしての質量、トリアルコキシシランの場合は、存在するSiがSiO1.5であるとしての質量である。基板2にメチルシリコーン粒子分散シリコーンレジン溶液をスピンコーターによって1000rpmの条件で塗布し、200℃で10分間焼成することによって、厚み5μmの散乱層9を有する発光素子1を得た。
(比較例1)
微細凹凸構造7と有機層8を備えないこと以外は、実施例1と同様にして発光素子を得た。
実施例1乃至実施例3に係る発光素子1と比較例1に係る発光素子の電流効率と電力効率を測定した。また、各発光素子の電流効率と電力効率の値が、比較例1の発光素子の各値と比較して何倍となるかを求めた。その測定結果を下記表1に示す。
Figure 2011049234
実施例1乃至実施例3の発光素子1と比較例1の発光素子の電流効率と電力効率の測定結果から明らかなように、本実施形態の発光素子1によれば、光の取り出し効率が向上している。
なお、本発明は、上記の実施形態の構成に限られず、発明の要旨を変更しない範囲で種々の変形が可能である。例えば、有機EL層は、微細凹凸構造と、これと接する有機層の組合せを複数備えていても構わない。
1 発光素子(有機EL発光素子)
2 基板
3 第1電極
4 有機EL層
5 第2電極
6 発光層
7 微細凹凸構造
8 有機層
9 散乱層

Claims (5)

  1. 基板上に透明導電膜から成る第1電極、発光層となる少なくとも1つの有機層を含む有機EL層、及び第2電極がこの順に積層されて成り、前記発光層で生じた光を前記基板側から放出する有機EL発光素子において、
    前記有機EL層は、
    当該有機EL層を構成する少なくとも1つの有機層の一方の面に層状に形成された微細凹凸構造と、
    前記微細凹凸構造と接して形成され、該微細凹凸構造が形成された層とは異なる屈折率を有する有機層と、を備えることを特徴とする有機EL発光素子。
  2. 前記微細凹凸構造が形成された層とは異なる屈折率を有する有機層は、前記微細凹凸構造と接する側と反対の面が平坦であることを特徴とする請求項1に記載の有機EL発光素子。
  3. 前記微細凹凸構造が、単数又は複数の凹又は凸形状若しくはそれらの複合体より成る断面形状を含むことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の有機EL発光素子。
  4. 前記微細凹凸構造を形成する凹又は凸形状が平面視でストライプ状、格子状、同心円状又はハニカム状に配置されていることを特徴とする請求項3に記載の有機EL発光素子。
  5. 前記基板と第1電極の間、又は前記基板の光放出面上に散乱部を有することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の有機EL発光素子。
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