JP2011048186A - ブレ補正装置およびブレ補正装置を備えた光学機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】防振性が良好なブレ補正装置を提供することを課題とする。
【解決手段】像ブレを補正するための光学部材を有し、固定部材に対して相対移動可能なブレ補正部と、一端側が前記固定部材に接触可能であり、前記一端側とは異なる他端側が前記ブレ補正部に接触可能であり、前記固定部材と前記ブレ補正部との相対的な回転を規制する規制部と、少なくとも一部が前記規制部に固定され、前記光学部材に電圧を供給する配線部とを含むことを特徴とするブレ補正装置。
【選択図】図8

Description

本発明はブレ補正装置およびブレ補正装置を備えた光学機器に関する。
従来、撮影する画像の像ブレを補正するためのブレ補正装置において、防振レンズが備えられた可動部材と当該可動部材が支持された防振部基材(固定部材)との間の電気配線は、可動部材と固定部材との間で直接行なっていた(例えば特許文献1参照)。
特開2007−58089号公報
しかし、固定部材に対する可動部材の移動量が大きい場合、配線部材の弾性により可動部材に反発力が発生し、防振性が悪化する要因となる。
本発明はこのような問題に鑑みてなされたものであり、防振性が良好なブレ補正装置を提供することを課題とする。
本発明は、以下のような解決手段により、前記課題を解決する。なお、理解を容易にするために、本発明の実施の形態に対応する符号を付して説明するが、これに限定されるものではない。すなわち、請求項1の発明は、像ブレを補正するための光学部材(10、29a、29b、27a、27b)を有し、固定部材(37)に対して相対移動可能なブレ補正部(35)と、一端側が前記固定部材に接触可能であり、前記一端側とは異なる他端側が前記ブレ補正部に接触可能であり、前記固定部材と前記ブレ補正部との相対的な回転を規制する規制部(69)と、少なくとも一部が前記規制部に固定され、前記光学部材に電圧を供給する配線部(77)とを含むことを特徴とするブレ補正装置である。
請求項2の発明は、請求項1に記載されたブレ補正装置であって、前記配線部(77)は、前記規制部(69)に固定された部分よりも一方側が前記ブレ補正部(35)に接続され、前記規制部に固定された部分よりも他方側が前記固定部材(37)に接続されていることを特徴とするブレ補正装置である。
請求項3の発明は、請求項1または2に記載されたブレ補正装置であって、前記規制部(69)は、前記光学部材(10、29a、29b、27a、27b)に入射する光の光軸に直角に交差する面内に位置する駆動軸を中心に回転可能であり、前記配線部(77)は、前記駆動軸の近傍において前記規制部に固定されていることを特徴とするブレ補正装置である。
請求項4の発明は、請求項3に記載されたブレ補正装置であって、前記固定部材(37)と前記ブレ補正部(35)との何れか一方は、前記駆動軸に平行な方向に沿って前記規制部と相対的に摺動可能であることを特徴とするブレ補正装置ある。
請求項5の発明は、請求項1から4の何れか一項に記載されたブレ補正装置であって、前記光学部材(10、29a、29b、27a、27b)は、像のブレを補正するための光学系または撮像素子を備えていること特徴とするブレ補正装置である。
請求項6の発明は、請求項1から5の何れか一項に記載されたブレ補正装置であって、前記光学部材(10、29a、29b、27a、27b)は、前記ブレ補正部(35)の位置を検出するための位置検出部(29a、29b)と前記ブレ補正部を移動させるための駆動力発生部(27a、27b)との少なくとも一方を備え、前記位置検出部および前記駆動力発生部は前記配線部材(77)を介して供給された前記電圧に応じて駆動することを特徴とするブレ補正装置である。
請求項7の発明は、請求項1から6の何れか一項に記載されたブレ補正装置(11)を備えたことを特徴とする光学機器である。
本発明によれば、固定部材に対する可動部材の移動量が大きい場合でも防振性が良好なブレ補正装置を提供することができる。
第1実施形態に係るブレ補正装置を用いた撮像装置の構成を示す模式図である。 第1実施形態に係るブレ補正装置の機能を示すブロック図である。 (a)は第1実施形態に係るブレ補正装置の全体構成を示す斜視図であり、(b)は第1実施形態に係るブレ補正装置の正面図である。 (a)は第1実施形態に係るブレ補正装置のブレ補正部の正面図であり、(b)はブレ補正装置の固定部の正面図である。 (a)は第1実施形態に係るブレ補正装置の回転止めの斜視図であり、(b)は回転止めと固定部およびブレ補正部との係合部の断面を示す斜視図であり、(c)は同部分を側面から見た図である。 図3(b)のA−A線の断面図である。 第1実施形態に係るブレ補正装置に用いられているFPCを平面に展開した状態を示す模式図である。 (a)は第1実施形態に係るブレ補正装置にFPCを組付けた状態の斜視図であり、(b)は正面図である。 (a)は第1実施形態に係るブレ補正装置にFPCを組付けた状態における回転止めと固定部およびブレ補正部との係合部を示す斜視図であり、(b)は断面図である。 (a)は第2実施形態に係るブレ補正装置の斜視図であり、(b)は第2実施形態に係るブレ補正装置の正面図である。 (a)は、図10(b)の矢印B方向から見た第2実施形態に係るブレ補正装置の一部を示す側面図であり、(b)は、図10(b)のC−C線での断面の一部を示す図である。 第2実施形態に係るブレ補正装置に用いられているFPCを平面に展開した状態を示す模式図である。 (a)は第2実施形態に係るブレ補正装置にFPCを組付けた状態を示す斜視図であり、(b)は正面図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しつつ説明する。本明細書の以下の説明においては、通常に撮像装置を構えた状態で被写体側を正面側とし、撮影光学系の光軸L方向をZ方向、光軸Lに直交する方向で水平方向をX方向、光軸Lに直交する方向で上下方向をY方向とする。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態に係るブレ補正装置を用いた撮像装置の構成を示す模式図である。第1実施形態ではデジタル一眼レフカメラを例にして説明する。
図1に示すように、デジタル一眼レフカメラ1(以下、カメラ1と略記する。)は、ボディ部3にレンズ鏡筒5が装着されている。レンズ鏡筒5には撮影レンズ7が備えられている。撮影レンズ7は被写体(図示省略)側から順に光軸Lに沿ってレンズ群8、9、10を備えており、これらレンズ群8、9、10で撮影光学系を構成している。これらレンズ群8、9、10のうちレンズ群9は、カメラ1の自動焦点調節機構(図示省略)からの信号に基づいて撮影光学系の光軸L方向に移動し、焦点調節を行なっている。また、レンズ群10は光軸Lに対して直角に交わる方向に移動することによって像ブレを補正するためのレンズである(以下ブレ補正レンズ10という。)。ブレ補正レンズ10は、以下に詳細に説明するブレ補正装置11に備えられている。これらレンズ群8、9、10からなる撮影光学系を通過した被写体(図示省略)からの光は、ボディ部3に設けられた撮像素子13に結像する。撮像素子13はCCDまたはCMOSを用いている。
図2は第1実施形態に係るブレ補正装置11の機能を示すブロック図である。
角速度センサ15aは、ボディ部3およびレンズ鏡筒5の水平方向(X方向)の角速度を検出し、15bは垂直方向(Y方向)の角速度を検出する。角速度センサ15a、15bで検出された角速度は、それぞれフィルタ17a、17bを通り、アンプ19a、19bで増幅され、レンズ側制御部21に入力される。レンズ側制御部21は入力された角速度から水平方向および垂直方向のブレ補正制御信号を生成する。レンズ側制御部21から出力された水平方向および垂直方向のブレ補正制御信号は、D/A変換回路23でアナログ信号に変換される。その後、ドライバ25を介して、水平方向のブレ補正制御信号は水平方向のブレを補正するためのボイスコイルモータ(VCM)27aに、垂直方向のブレ補正制御信号は垂直方向のブレを補正するためのボイスコイルモータ27bに入力される。
位置センサ29a、29bは、ブレ補正レンズ10の位置を検出するためのものである。位置センサ29a、29bは発光素子(本実施形態ではLED。図6参照。)31a、31bと、発光素子31a、31bからの光を受光する受光素子(本実施形態ではPSD。図6参照。)32a、32bとを備えている。位置センサ29a、29bからの検出信号はレンズ側制御部21にフィードバックされる。
ボディ部3にはボディ側制御部33が備えられている。ボディ側制御部33はレンズ側制御部21と常に通信しており、相互に情報を伝達している。
次に、第1実施形態に係るブレ補正装置11の構成について説明する。
図3(a)は、第1実施形態に係るブレ補正装置11の全体構成を示す斜視図であり、図3(b)はブレ補正装置11の正面図である。また、図4(a)はブレ補正部35の正面図であり、図4(b)は固定部37の正面図である。
第1実施形態に係るブレ補正装置11は、ブレ補正レンズ10が備えられたブレ補正部35と、ブレ補正部35を光軸Lに直角に交わる方向に移動可能に支持する固定部37とを備えている。固定部37は図示しない支持構造によりレンズ鏡筒5に固定されている。
図3(a)、図4(a)に示すように、ブレ補正部35はブレ補正レンズ10を内周側に保持する枠部39を備え、枠部39の外周側にはボイスコイルモータ27a、27bのコイルを取付けるためのコイル取付け部41a、41bと、位置センサ29a、29bの発光素子31a、31bを取付けるための発光素子取付け部43a、43bが形成されている。発光素子取付け部43a、43bには、それぞれスリット49a、49bが設けられている。コイル取付け部41a、41bは枠部39の中心、すなわち光軸Lを中心に一方の41aがX方向側に形成され、他方の41bはY方向側に形成されている。つまり、コイル取付け部41a、41bは、光軸Lに直交する方向に互いに90°の角度位置に形成されている。
また、発光素子取付け部43a、43bは、光軸Lを中心に一方の43aはX方向側であって光軸Lを挟んで一方のコイル取付け部41aと対向する位置に形成され、他方の43bはY方向側であって光軸Lを挟んで他方のコイル取付け部41bと対向する位置に形成されている。つまり、発光素子取付け部43a、43bは光軸Lに直交する方向に互いに90°の角度位置に形成され、光軸Lを挟んでそれぞれコイル取付け部41a、41bと対向している。このように、ブレ補正部11には光軸Lを挟んでX方向にコイル取付け部41aと発光素子取付け部43aとが一つずつ形成され、Y方向にも光軸Lを挟んでコイル取付け部41bと発光素子取付け部43bとが一つずつ形成されている。
図3(b)、図4(b)に示すように、固定部37は略円形の基板部51の中心部に略円形の孔53を有し、略ドーナツ盤状に形成されている。固定部37とブレ補正部35との組付け状態においては、孔53の内周側にはブレ補正部35の枠部39が配置される。基板部51にはボイスコイルモータ27a、27bの永久磁石を取付けるための磁石取付け部55a、55bと、位置センサ29a、29bの受光素子32a、32bを取付けるための受光素子取付け部57a、57bが形成されている。磁石取付け部55a、55bは孔53の中心、すなわち光軸Lを中心に、一方の55aがX方向側に形成され、他方の55bはY方向側に形成されている。つまり、磁石取付け部55a、55bは、光軸Lに直交する方向に互いに90°の角度位置に形成されている。
また、受光素子取付け部57a、57bは、光軸Lを中心に、一方の57aはX方向側であって光軸Lを挟んで一方の磁石取付け部55aと対向する位置に形成され、他方の57bはY方向側であって光軸Lを挟んで他方の磁石取付け部55bと対向する位置に形成されている。つまり、受光素子取付け部57a、57bは光軸Lに直交する方向に互いに90°の角度位置に形成され、光軸Lを挟んでそれぞれ磁石取付け部55a、55bと対向している。このように、固定部37には光軸Lを挟んでX方向に磁石取付け部55aと受光素子取付け部57aとが一つずつ形成され、Y方向にも光軸Lを挟んで磁石取付け部55bと受光素子取付け部57bとが一つずつ形成されている。
図3(a)、(b)に示すように、ブレ補正装置11は固定部37とブレ補正部35とが光軸L方向に重なって構成されている。ブレ補正部35の枠部39は固定部37の孔53の内周側に配置されている。ブレ補正部35に形成されたコイル取付け部41a、41bと固定部37に形成された磁石取付け部55a、55bとはそれぞれ光軸L方向に重なって位置している。また、ブレ補正部35に形成された発光素子取付け部43a、43bと固定部37に形成された受光素子取付け部57a、57bとはそれぞれ光軸L方向に重なって位置している。
図4(b)に示すように、固定部37のブレ補正部35に対向する側には、ブレ補正部35を支持し、ブレ補正部35の光軸Lに直角に交わる方向への移動をガイドする支持部59a、59b、59cが設けられている。支持部59a、59b、59cにはそれぞれ鋼球(図示省略)が転動自在に保持されている。鋼球は、それぞれ一部が支持部59a、59b、59cの端部よりもブレ補正部35側に突出している。支持部59a、59b、59cは光軸Lから距離Rの位置に配置されている。支持部59aはY方向の軸線に対してθの角度位置に配置されている。支持部59b、59cは支持部59aの位置からそれぞれ略120°の角度位置に設けられている。
図4(a)に示すように、ブレ補正部35の固定部37に対向する側には鋼球受け部62a、62b、62cが形成されている。鋼球受け部62a、62b、62cは、固定部37との組付け状態において固定部37の支持部59a、59b、59cとそれぞれ1対1に対応して光軸L方向に重なる位置に形成されている。鋼球受け部62a、62b、62cの表面は平らに形成され、固定部37の支持部59a、59b、59cに保持された鋼球がそれぞれ当接している。なお、図4(a)はブレ補正部35の正面図なので、図4(a)で示した箇所の背面側(紙面裏側)が鋼球と接触する部分となる。支持部59a、59b、59cおよび鋼球受け部62a、62b、62cはこのような構成なので、ブレ補正部35が固定部37に対して、光軸Lに直角に交わる方向のどの方向に移動しても、鋼球が転動して滑らかにその移動をガイドすることができる。
図4(b)に示すように、固定部37の支持部59a、59b、59cのそれぞれの近傍には、バネ掛け部63a、63b、63cが設けられている。バネ掛け部63a、63b、63cは光軸Lから距離R´の位置に形成されている。バネ掛け部63aはY方向の軸線に対してθ´の角度位置に形成されている。バネ掛け部63b、63cはバネ掛け部63aの位置からそれぞれ略120°の角度位置に設けられている。
図4(a)に示すように、ブレ補正部35にはバネ掛け部65a、65b、65cが形成されている。バネ掛け部65a、65b、65cは、固定部37との組付け状態において固定部37のバネ掛け部63a、63b、63cとそれぞれ1対1に対応して光軸L方向に重なる位置に形成されている。
光軸L方向に重なるバネ掛け部63aおよび65aには、バネ(図示省略)が取付けられている。つまり、バネの一方の端部はバネ掛け部63aに取付けられ、他方の端部はバネ掛け部65aに取付けられている。バネはブレ補正部35と固定部37とを相互に近づける方向に付勢している。同様に、光軸L方向に重なるバネ掛け部63bとバネ掛け部65b、およびバネ掛け部63cとバネ掛け部65cにもバネ(図示省略)が取付けられている。固定部37とブレ補正部35にはこのようにバネが取付けられているので、固定部37とブレ補正部35とは全体が均一な力で相互に近づく方向に付勢されている。したがって、ブレ補正部35を移動させる力がブレ補正部35を移動させる方向によってばらつくことはない。
固定部37とブレ補正部35との間には、ブレ補正部35が固定部37に対して移動する際に固定部37とブレ補正部35との相対回転を規制する回転止め69が設けられている。図5(a)は回転止め69の斜視図である。
回転止め69は略長方形をした板状の本体部69aと、本体部69aの四隅にそれぞれ形成された球状部69bと、本体部69aの長手側の一辺に形成された一対の爪部69c、69cとを備えている。球状部69bの径は本体部69aの厚さよりも大きく形成されており、四隅の球状部69bはそれぞれ本体部69aの厚さ方向に本体部69aから突出するように形成されている。
図4(a)に示すように、ブレ補正部35に形成された2つの発光素子取付け部43a、43bには、それぞれ互いに相手方向へ向かって延在する突出部45a、45bが形成されている。突出部45aの固定部37と対向する側の面には溝47aが形成されている。突出部45bの固定部37と対向する側の面にも同様の溝47bが形成されている。溝47a、47bは固定部37側および互いに対向する側が開口している。溝47a、47bは、光軸Lを中心にY方向から45°傾いた方向(図3(b)、図4(a)においてY軸を時計回りに45°傾けた方向、以後α方向とする。)に平行な方向に沿って同一直線上に延在している。溝47a、47bの互いに対向する側とは反対側の端部間の距離m(図4(a)参照)は、回転止め69の長手方向の長さよりも長く形成されている。
回転止め69は一対の爪部69c、69cが形成された一辺側が固定部37に係合し、爪部69c、69cとは反対側の一辺側がブレ補正部35に係合している。図5(b)は回転止め69と固定部37およびブレ補正部35との係合部の断面を示す斜視図であり、図5(c)は同部分を側面から見た図である。
図5(b)、図5(c)に示すように、回転止め69の爪部69c、69cとは反対側の一辺は、ブレ補正部35の突出部45a、45bに形成された溝47a、47bに係合している。上述したように、溝47a、47bの互いに対向する側とは反対側の端部間の距離mは、回転止め69の長手方向の長さよりも長く形成されているので、その長さの差分だけブレ補正部35は固定部37に対してα方向に沿って摺動可能となっている。また、溝47a、47bには回転止め69の球状部分(2つ)が接触しているのでスムーズな摺動が実現している。
一方、固定部37には、ブレ補正部35の突出部45a、45bに設けられた溝47a、47bと対向する位置に、溝71が形成されている。固定部37の溝71の長さは、ブレ補正部35側の溝47a、47bの互いに対向する側とは反対側の端部間の距離に対応した長さに形成されている。図5(b)、図5(c)に示すように、溝71を構成する壁71a、71a間の幅はブレ補正部35側の方が広く、底部の方が狭く形成されている。つまり、溝71の断面形状は底部の方が狭いテーパ形状となっている。溝71の底部は、回転止め69の球状部69bの表面が溝71の底面および両側の壁71a、71aに内接する寸法に形成されている。
回転止め69の一対の爪部69c、69cが形成された側の一辺は固定部37の溝71に係合している。具体的には、溝71の底部には2つの凹部73、73が設けられており、回転止め69の一対の爪部69c、69cが2つの凹部73、73に1対1に対応して差し込まれている。2つの凹部73、73は、一対の爪部69c、69cが差し込まれた状態で、一対の爪部69c、69cがα方向に移動できない寸法に形成されている。したがって、この係合により回転止め69は固定部37に対してα方向の移動が規制されている。
また、2つの凹部73、73は、一対の爪部69c、69cが差し込まれた状態で、爪部69c、69cが本体部69aの厚さ方向に多少移動できる寸法に形成されている(図4(b)、図5(c)参照)。さらに上記したように、溝71の断面形状は底部の方が狭いテーパ形状となっている。つまり溝71の両側の壁71a、71aは底部に向かうに従い互いの距離が短くなる斜面形状となっている。回転止め69はこのような形状の溝71および凹部73に係合されているので、底部側の一対の球状部69b、69bを結ぶ直線n(図5(a)参照。)を軸にして、α方向と直角に交わる方向(図3(b)、図4(b)においてX軸を時計回りに45°傾けた方向、以後β方向という。)に本体部69a全体が揺動可能になっている。言い換えると、回転止め69は底部側の一対の球状部69b、69bを結ぶ直線nを軸にしてβ方向に回転可能となっている。そして回転止め69のβ方向への揺動は、溝71の両側の壁71a、71aによって規制されている。なお、回転止め69のβ方向への揺動の軸である一対の球状部69b、69bを結ぶ直線nは、光学系の光軸Lと垂直に交わる平面内に位置している。
ブレ補正装置11はこのような構成なので、ブレ補正部35は回転止め69の爪部69cとは反対側の一辺側と摺動することで固定部37に対してα方向に移動可能であり、回転止め69がβ方向に揺動することで固定部37に対してβ方向に移動可能となっている。そしてα方向の移動量とβ方向の移動量を制御することで、ブレ補正部35は固定部37に対して任意の方向に移動が可能となっている。
図6は、固定部37とブレ補正部35とが係合された状態における図3(b)のA−A線の断面図である。なお、図6においては、ボイスコイルモータ27bと位置センサ29bとが実装された状態を示している。
図6に示すように、ブレ補正部35のコイル取付け部41bにはコイル121bが取付けられ、固定部37の磁石取付け部55bにはヨーク123bを介して永久磁石127bが取付けられている。永久磁石127bとヨーク123bとは固定されている。また、レンズ鏡筒5に設けられた支持構造5bにはヨーク125bが固定されている。コイル121bはヨーク125bと永久磁石127bとの間に配置されている。コイル121bとヨーク123bと永久磁石127bとヨーク125bとでボイスコイルモータ27bが構成されている。ヨーク125bと永久磁石127bとの間には磁界が形成されており、コイル121bに電流を流すとブレ補正レンズ10はBYの方向(図3(b)参照)に力を受けて駆動する。コイル121bに流す電流を逆方向にすると、ブレ補正レンズ10は逆方向の力を受けてBY方向とは逆の方向に駆動する。なお、図示は省略するが、もう一つのボイスコイルモータ27aも同様の構成となっており、コイル121aとヨーク123aと永久磁石127aとヨーク125aとでボイスコイルモータ27aが構成され、ブレ補正レンズ10をBX方向(図3(b)参照)およびBXとは逆の方向に駆動する。
図6に示すように、位置センサ29bはブレ補正部35の発光素子取付け部43bに配置された発光素子(LED)31bと、発光素子取付け部43bに設けられたスリット49bと、固定部37の受光素子取付け部57bに取付けられた受光素子32bとから構成されている。スリット49bは発光素子31bと受光素子21bとの間に位置している。発光素子31bから出射された光は、スリット49bを通過し、受光素子32bに達する。ブレ補正部35がBY方向またはBYとは逆の方向に移動すると、スリット49bを通過して受光素子32bに達する光の位置も移動する。受光素子32bに達する光の位置の変化は、受光素子32bの出力信号を変化させる。ブレ補正レンズ10のY方向の位置は、この出力信号の変化に基づいて検出される。もう一つの位置センサ29aも同様の構成となっており、ブレ補正レンズのX方向の位置を検出する。
本実施形態においては、上述した通り、ブレ補正部35には位置センサ29a、29bの発光素子31a、31bとボイスコイルモータ27a、27bのコイル121a、121bとが設けられている。また、固定部37には位置センサ29a、29bの受光素子32a、32bとボイスコイルモータ27a、27bの永久磁石127a、127bとが設けられている。ブレ補正装置11に設けられたこれら位置センサ29a、29bとボイスコイルモータ27a、27bとに電力(電圧)および駆動を制御するための電気信号(電圧)を供給し、位置センサ29a、29bが検出したカメラ1の水平方向および垂直方向の位置検出信号をレンズ側制御部21にフィードバックするための電気配線にフレキシブルプリント基板(以下、FPCと略記する。)を用いている。
以下、第1実施形態のブレ補正装置11の位置センサ29a、29bにおけるFPCの配設形態について説明する。
図7は第1実施形態に係るブレ補正装置11に用いられているFPCを平面に展開した状態を示す模式図である。
FPC77は2つの舌部79、79と、舌部79、79間を連結する帯状の直線部81とを備えている。2つの舌部79、79は直線部81の長手側の一辺の両端に形成されている。また、2つの舌部79、79は長手方向と直交する方向に、同じ方向に突出して形成されている。舌部79、79にはそれぞれ発光素子(LED)31a、31bが実装される。直線部81の舌部79、79とは反対側の一辺側には、直線部81と平行して平行部83が延在している。平行部83の一方の端部は、直線部81の舌部79、79とは反対側の一辺に連結されている。平行部83の他方の端部には、舌部79、79側と同じ方向に突出する突出部85が延在している。突出部85の端部はレンズ側制御部21へと接続するコネクタ(図示省略)に連結される。
次に、このような形状のFPC77のブレ補正装置11への組付け状態について説明する。
図8(a)は第1実施形態に係るブレ補正装置11にFPC77を組付けた状態の斜視図であり、(b)は正面図である。また、図9(a)は第1実施形態に係るブレ補正装置11にFPC77を組付けた状態における回転止め69と固定部37およびブレ補正部35との係合部を示す斜視図であり、(b)は断面図である。
図8(a)、図8(b)に示すように、FPC77の直線部81はブレ補正部35の枠部39の外周側に枠部39に沿って湾曲されて配置されている。2つの舌部79、79は一方がX方向へ、もう一方はY方向へ折り曲げられ、それぞれ発光素子取付け部43a、43bに取付けられている。舌部79、79には、発光素子取付け部43a、43bのスリット49a、49bに光が照射できるようにLED31a、31bが実装されている。平行部83は、直線部81との連結部分で光軸L方向に折り返され、直線部81とβ方向に重なって配設されている。直線部81は、平行部83との連結部分近傍の一部がブレ補正部35の枠部39の外周側に固定されている。
直線部81とβ方向に重なった平行部83は、直線部81と回転止め69との間に位置している。平行部83は、直線部81と連結されている部分からα方向の一方に向かって延在し、そして平行部83の端部どうしがβ方向に平行に重なるように平行部83の略中央部で適当な弛みDを持って湾曲されて配設されている。
平行部83の突出部85側の端部は、回転止め69の側面に固定されている。具体的には、回転止め69の側面において、回転止め69のβ方向の回転軸である底部側の一対の球状部69b、69bを結ぶ直線nの近傍に固定されている。平行部83の端部が回転止め69の側面に固定されている位置と、直線部81が枠部39の外周側に固定されている位置とは、β方向に重なっている。そして平行部83の回転止め69に固定された部分からは、図9(a)、(b)に示すように、突出部85が溝71の底部に設けられた孔75を貫通して溝71の外、すなわち固定部37側へ引き出されている。引き出された部分の一部は固定部37に固定され、レンズ側制御部21へと接続するコネクタ(図示省略)に導かれている。つまり、FPC77の突出部85は回転止め69のβ方向の回転軸である底部側の一対の球状部69b、69bを結ぶ直線nに近い位置から溝71の外へ引き出されて固定部37に固定されている。
FPC77はブレ補正装置11にこのように配設されているので、ブレ補正部35が回転止め69の一辺上を摺動して固定部37に対してα方向に移動すると、FPC77は平行部83の弛みDがブレ補正部35の移動に伴って変形して、FPC77のブレ補正部35に固定された部分と回転止め69に固定された部分のα方向への相対距離の変化を吸収する。具体的には、FPC77の平行部83の弛みDがα方向へ移動して相対距離の変化を吸収する。
また、ブレ補正部35がβ方向に移動して回転止め69が底部側の一対の球状部69b、69bを結ぶ直線nを軸にしてβ方向に回転すると、FPC77の平行部83が回転止め69に固定された部分と突出部85が固定部37に固定された部分との相対距離、およびFPC77の直線部81がブレ補正部35の枠部39に固定された部分と平行部83が回転止め69に固定された部分との相対距離は、次のような状態となる。
まず、平行部83が回転止め69に固定された部分と突出部85が固定部37に固定された部分の相対距離は、FPC77の突出部85が回転止め69のβ方向の回転軸nに極めて近い位置を通過しているため、ほとんど変化しない。
そして、FPC77の直線部81がブレ補正部35の枠部39に固定された部分と平行部83が回転止め69に固定された部分との相対距離については、FPC77は平行部83の弛みDがブレ補正部35の移動に伴ってβ方向に伸縮するように変形して、直線部81がブレ補正部35の枠部39に固定された部分と平行部83が回転止め69に固定された部分のβ方向への相対距離の変化を吸収する。このとき、直線部81が枠部39に固定された部分のβ方向への移動距離は、ブレ補正部35のβ方向への移動距離よりも僅かに小さいだけとなり、相対距離の変化は僅かなものとなる。より詳細に説明すると、FPC77の平行部83が回転止め69に固定された部分は回転止め69の側面に位置しているため、ブレ補正部35の移動とともにβ方向に移動するがその移動量はブレ補正部35の移動量ほど大きくはなく、僅かに小さいものとなる。つまり、ブレ補正部35のβ方向への移動による、直線部81がブレ補正部35の枠部39に固定された部分と平行部83が回転止め69に固定された部分との相対距離の変化は僅かなものとなる。
そうすると、FPC77のブレ補正部35に固定された部分と回転止め35に固定された部分との相対距離の変化を吸収するために必要なFPC77の弛みDは最小限の弛みで充分なものとなる。その結果、ブレ補正部35がβ方向に移動した時のFPC77の弛みDに起因する弾性を抑制することができ、ブレ補正部35の反発力を抑制することができる。さらに弛みDを最小限にすることで省スペースにも貢献するという効果を発揮する。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態について説明する。第2実施形態については、第1実施形態と同様の構成については同じ符号を用いて説明する。
図10(a)は、第2実施形態に係るブレ補正装置87の斜視図であり、図10(b)はブレ補正装置87の正面図である。また、図11(a)は、図10(b)における矢印E方向から見た第2実施形態に係るブレ補正装置87の一部を示す側面図であり、図11(b)は、図10(b)のF−F線での断面の一部を示す図である。第2実施形態に係るブレ補正装置87もデジタル一眼レフカメラに用いており、カメラの構成は第1実施形態と同様である。
図10(a)、図10(b)に示すように、第2実施形態に係るブレ補正装置87は、第1実施形態と同様にブレ補正レンズ10が備えられたブレ補正部89と、ブレ補正部89を光軸Lと直角に交わる方向に移動可能に支持する固定部91とを備えている。第2実施形態に係るブレ補正装置87はブレ補正部89と固定部91との相対移動の機構および相対回転を規制する機構が異なっている。
ブレ補正部89には2つの発光素子取付け部93a、93bにそれぞれ枠部95の径方向で外方に突出する突出部97a、97bが形成されている。それぞれの突出部97a、97bの固定部91側には溝99a、99bが設けられている。溝99a、99bは、組付け状態において突出部97a、97bをα方向に貫いて延在している。
一方、固定部91においてブレ補正部89の溝99a、99bに対応する部分には、ブレ補正部89と固定部91との相対的な回転を規制する回転止め101が設けられている。回転止め101は長方形の板状の本体部101aと、本体部101aと平行に配置された平行板部101bとを備えている。本体部101aは平行板部101bと枠部95の間に配置されている。本体部101aと平行板部101bはα方向に延在している。図10(a)、図10(b)に示すように、平行板部101bの両端部は、それぞれの端部近傍で本体部101aに向かって折り曲げられ、本体部101aの端部にそれぞれ固定されている。ブレ補正部89の溝99a、99bは本体部101aの長手側の一辺の端部近傍において、α方向に摺動自在に係合している。この係合によりブレ補正部89は固定部91に対してα方向に摺動可能となっている。
固定部91の基板部105は、一部を切り欠いて当該切欠き部分に光軸Lに平行な面103aが形成されている。同様の切欠きがもう1箇所形成され、光軸Lに平行な面103bが形成されている。光軸Lに平行な面103a、103bは回転止め101の本体部101aの両端に対応する位置に形成されている。
図11(a)に示すように、回転止め101の本体部101aの両端に固定された平行板部101bの両端部は、それぞれ本体部101aの固定部91側の一辺よりも突出して突出部101c、101cを形成している。突出部101c、101cは基板部105の光軸Lに平行な面103a、103bに、回転自在に係合している。したがって、本体部101aは平行板部101bとともに平行板部101bの両端部の基板部105への係合部を結ぶ直線n2を軸にしてβ方向に揺動可能となっている。言い換えると、回転止め101は平行板部101bの両端部の基板部105への係合部を結ぶ直線n2を軸にしてβ方向に回転可能となっている。他の構成は第1実施形態のブレ補正装置11と略同様となっている。
以下、第2実施形態のブレ補正装置87の位置センサ29a、29bにおけるFPCの配設状態について説明する。
図12は第2実施形態に係るブレ補正装置87に用いられているFPC107を平面に展開した状態を示す模式図である。
FPC107は2つの舌部109、109と、舌部109、109間を連結する帯状の円弧部111とを備えている。円弧部111の曲率の大きい方の曲線はブレ補正部89の枠部95の曲率に合わせて形成されている。2つの舌部109、109は円弧部111の曲率の小さい方の曲線の両端に、当該曲線の外方に突出して形成されている。また、舌部109、109にはそれぞれ発光素子(LED)31a、31bが実装される。円弧部111の曲率の小さい方の曲線側には、2つの舌部109、109を結ぶ直線と平行して平行部113が延在している。平行部113の一方の端部は円弧部111の曲率の小さい方の曲線側に連結部115で連結されている。平行部113の他方の端部には、円弧部111側とは反対方向に延在する突出部117が形成されている。突出部117の端部はレンズ側制御部21へと接続するコネクタ(図示省略)に連結される。
次に、このような形状のFPC107のブレ補正装置87への組付け状態について説明する。
図13(a)は第2実施形態に係るブレ補正装置87にFPC107を組付けた状態を示す斜視図であり、(b)は正面図である。
図13(a)および図13(b)に示すように、FPC107の円弧部111は、曲率の大きい方の曲線がブレ補正部89の枠部95の外周側に沿ってブレ補正部89の物体側の面に配置されている。2つの舌部109、109はそれぞれ発光素子取付け部93a、93bに取付けられている。舌部109、109には、発光素子取付け部93a、93bのスリット49a、49bに光が照射できるようにLED31a、31bが実装されている。平行部113は円弧部111との連結部115とともに光軸L方向に垂直に折り返されている。連結部115はブレ補正部89の枠部95の外周側に固定されている。
光軸L方向に折り返された平行部113は、回転止め101の平行板部101bと円弧部111との間に位置している。平行部113は、連結部115からα方向の一方に向かって延在し、そして平行部113の端部どうしがβ方向に平行に重なるように平行部113の略中央部で適当な弛みGを持って湾曲されて配設されている。また、平行部113の中央部の弛みGと回転止め101の本体部101aとは光軸L方向に重なって配置されている。平行部113の突出部117が形成された方の端部は回転止め101の平行板部101bに固定されている。具体的には、回転止め101の平行板部101bにおいて、回転止め101のβ方向の回転軸である平行板部101の両端部の基板部105への係合部を結ぶ直線n2の近傍に固定されている。平行部113の端部が回転止め101の側面に固定されている位置と、連結部115が枠部95の外周側に固定されている位置とは、β方向に重なっている。そして平行部113の回転止め101に固定された部分からは、突出部117が回転止め101の平行板部101bに対応する位置に設けられた孔(図示省略)を貫通して固定部91側に引き出されている。引き出された突出部117の一部は固定部91に固定され、レンズ側制御部21へと接続するコネクタ(図示省略)に導かれている。つまり、FPC107の突出部117は回転止め101のβ方向の回転軸である平行板部101bの両端部の基板部105への係合部を結ぶ直線n2に近い位置から固定部91側へ引き出されて固定部91に固定されている。
FPC107はブレ補正装置87にこのように配設されているので、ブレ補正部89が回転止め101に対して摺動してα方向に移動すると、FPC107は平行部113の弛みGがブレ補正部89の移動に伴って変形して、FPC107のブレ補正部89に固定された部分と回転止め101に固定された部分のα方向への相対距離の変化を吸収する。具体的には、FPC107の平行部113の弛みGがα方向へ移動して相対距離の変化を吸収する。
また、ブレ補正部89がβ方向に移動して回転止め101が平行板部101bの両端部の基板部105への係合部を結ぶ直線n2を軸にしてβ方向に回転すると、FPC107の平行部113が回転止め101に固定された部分と突出部117が固定部91に固定された部分との相対距離、およびFPC107の連結部115がブレ補正部89の枠部95に固定された部分と平行部113が回転止め101に固定された部分との相対距離は、次のような状態となる。
まず、平行部113が回転止め101に固定された部分と突出部117が固定部91に固定された部分との相対距離は、FPC107の突出部117が回転止め101のβ方向の回転軸n2に極めて近い位置を通過しているため、ほとんど変化しない。
そして、FPC107の連結部115がブレ補正部89の枠部95に固定された部分と平行部113が回転止め101に固定された部分との相対距離については、FPC107は平行部113の弛みGがブレ補正部89の移動に伴ってβ方向に伸縮するように変形して、平行部113が回転止め101に固定された部分と連結部115が枠部95に固定された部分とのβ方向への相対距離の変化を吸収する。このとき、連結部115が枠部95に固定された部分のβ方向への移動距離はブレ補正部89のβ方向への移動距離よりも僅かに小さいだけとなり、相対距離の変化は僅かなものとなる。より詳細に説明すると、平行部113が回転止め101に固定された部分は回転止め101の平行板部101bの側面に位置しているため、ブレ補正部89の移動とともにβ方向に移動するがその移動量はブレ補正部89の移動量ほど大きくはなく、僅かに小さいものとなる。つまり、ブレ補正部89のβ方向への移動による、FPC107の連結部115がブレ補正部89の枠部95に固定された部分と平行部113が回転止め101に固定された部分との相対距離の変化は僅かなものとなる。
そうすると、第1実施形態と同様に、FPC107のブレ補正部89に固定された部分と回転止め101に固定された部分との相対距離の変化を吸収するために必要なFPC107の平行部113の弛みGは最小限の弛みで充分なものとなる。その結果、第2実施形態においても、ブレ補正部89がβ方向に移動した時のFPC107の弛みGに起因する弾性を抑制することができ、ブレ補正部89の反発力を抑制することができる。さらに弛みGを最小限にすることで省スペースにも貢献するという効果を発揮する。
以上、本発明の第1および第2実施形態をデジタル一眼レフカメラのレンズ鏡筒に用いた場合について説明したが、本発明はデジタルスチルカメラ、ビデオカメラ、レンズ一体型カメラ、カメラ機能を備えた携帯電話等、さまざまなカメラ或いは光学機器に適用することができる。
また、上記第1および第2実施形態は補正レンズを動かして象ブレを補正するブレ補正装置について説明したが、撮像素子を動かして象ブレを補正するブレ補正装置に本発明を適用しても効果は同様である。この場合、FPCはCCD等の撮像素子への電力(電圧)の供給や画像信号(電圧)の伝達に用いられる。
また、上記第1および第2実施形態においては、FPCはブレ補正部に取付けられた位置センサの発光素子への電力(電圧)の供給および電気信号(電圧)の伝達に用いられているが、ボイスコイルモータのコイルへの電力(電圧)の供給に用いても良い。或いは発光素子とコイルの双方への電力(電圧)の供給に用いても良い。また、位置センサはPSDに代えてホール素子を用いても良い。
また、上記第1および第2実施形態においては、回転止めのβ方向への回転の軸は固定部側に位置しており、ブレ補正部が回転止めと相対的に摺動しているが、回転止めの回転軸は光軸に直交する面内に位置していればブレ補正部側に位置していても良い。この場合、固定部と回転止めとが相対的に摺動する。
このように、本発明の構成は本実施形態に限定されるものではなく、適宜変更が可能である。
1 撮像装置
7 撮影レンズ
10 ブレ補正レンズ
11 ブレ補正装置
15a、15b 角速度センサ
21 レンズ側制御部
27a、27b ボイスコイルモータ(VCM)
29a、29b 位置センサ
31a、31b 発光素子
32a、32b 受光素子
35 ブレ補正部
37 固定部
39 枠部
41a、41b コイル取付け部
43a、43b 発光素子取付け部
55a、55b 磁石取付け部
57a、57b 受光素子取付け部
69、回転止め
69a 本体部
69b 球状部
69c 爪部
77 FPC
79 舌部
81 直線部
83 平行部
85 突出部
87 ブレ補正装置
89 ブレ補正部
91 固定部
93 発光素子取付け部
95 枠部
101 回転止め
105 基板部
107 FPC
109 舌部
111 円弧部
113 平行部
115 連結部
117 突出部

Claims (7)

  1. 像ブレを補正するための光学部材を有し、固定部材に対して相対移動可能なブレ補正部と、
    一端側が前記固定部材に接触可能であり、前記一端側とは異なる他端側が前記ブレ補正部に接触可能であり、前記固定部材と前記ブレ補正部との相対的な回転を規制する規制部と、
    少なくとも一部が前記規制部に固定され、前記光学部材に電圧を供給する配線部とを含むことを特徴とするブレ補正装置。
  2. 請求項1に記載されたブレ補正部であって、
    前記配線部は、前記規制部に固定された部分よりも一方側が前記ブレ補正部に接続され、前記規制部に固定された部分よりも他方側が前記固定部材に接続されていることを特徴とするブレ補正装置。
  3. 請求項1または2に記載されたブレ補正装置であって、
    前記規制部は、前記光学部材に入射する光の光軸に直角に交差する面内に位置する駆動軸を中心に回転可能であり、
    前記配線部は、前記駆動軸の近傍において前記規制部に固定されていることを特徴とするブレ補正装置。
  4. 請求項3に記載されたブレ補正装置であって、
    前記固定部材と前記ブレ補正部との何れか一方は、前記駆動軸に平行な方向に沿って前記規制部と相対的に摺動可能であることを特徴とするブレ補正装置。
  5. 請求項1から4の何れか一項に記載されたブレ補正装置であって、
    前記光学部材は、像のブレを補正するための光学系または撮像素子を備えていること特徴とするブレ補正装置。
  6. 請求項1から5の何れか一項に記載されたブレ補正装置であって、
    前記光学部材は、前記ブレ補正部の位置を検出するための位置検出部と前記ブレ補正部を移動させるための駆動力発生部との少なくとも一方を備え、前記位置検出部および前記駆動力発生部は前記配線部材を介して供給された前記電圧に応じて駆動することを特徴とするブレ補正装置。
  7. 請求項1から6の何れか一項に記載されたブレ補正装置を備えたことを特徴とする光学機器。
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