JP2011047795A - 車両用ホイールのバランサー装置及びバランス重りの取付け方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 回転主軸の先端部にタイヤ・ホイールを装着した状態で高速回転し、発生する遠心力からアンバランス量及びアンバランス位置を測定し、表示パネルにはアンバランス量を表示するホイールバランサー装置の提供。
【解決手段】 リムのイン側内径、リム幅、及びディスタンスを測定する為にレーザー測長センサー6を本体1に取付け、該レーザー測長センサー6はスライド棒の先端に取着され、そしてレーザー測長センサー6が取付けられるスライド棒をスライドさせるレーザー移動装置8を備えている。
【選択図】 図4
【解決手段】 リムのイン側内径、リム幅、及びディスタンスを測定する為にレーザー測長センサー6を本体1に取付け、該レーザー測長センサー6はスライド棒の先端に取着され、そしてレーザー測長センサー6が取付けられるスライド棒をスライドさせるレーザー移動装置8を備えている。
【選択図】 図4
Description
本発明はタイヤを装着したホイールのバランスを調整する為のホイールバランサー装置、及びバランス測定を行うと共にバランス重りを取付ける方法に関するものである。
車両の車輪は車軸を中心として完全にバランスしていなくてはならず、該タイヤがアンバランス状態にあれば、高速回転時には小さなアンバランス量であっても大きな遠心力として作用する。この遠心力はタイヤを早期に磨耗させることは勿論、運転操作上も危険である為、完全にバランスのとれた状態にて使用されている。
ところで、タイヤ並びにタイヤを装着するホイールは、製作・組立て時には完全にバランスされていない為に、車両の軸に装着するに先だってバランサー装置にてアンバランスを修正している。ここで、バランサー装置の構造を詳しく説明することは省略するが、一般には回転主軸をある間隔をおいて2箇所に設置した軸受けで軸支し、該回転主軸の先端部にタイヤ・ホイールを装着して回転することで、アンバランス量に起因して生じる遠心力を上記軸受け部にて測定し、所期のアンバランス量を検出している。
このアンバランス量はタイヤ・ホイールのアンバランス箇所と共に表示パネルに表示される為、表示された重量のウエイト(重り)を所定の箇所に取付けることが出来る。ところで、タイヤ・ホイールのアンバランスを測定する場合、バランサー装置の主軸に該ホイールを装着して高速回転するが、測定に先立ってウエイトが取付けられるリム内側の直径、ウエイトが取付けられるリム外側と内側間の距離(リム幅)、スケールレバーと内側重りが取付けられるリムイン側までの距離の測定が行われる。
上記内側及び外側とはウエイトを取付けるに適した比較的平らな部位であり、これらの各部位の測定が専用スケールレバーを用いて行われる。図5はスケールレバーにてリム内側内径、リム幅、及びディスタンスを測定する各作業工程を示している。同図の(イ)はホイール、(ロ)は主軸、(ハ)はホイール受け、(ニ)は固定ハンドル、(チ)はコーンを夫々表している。
(a)はホイール(イ)が主軸(ロ)に装着されている場合であり、該ホイール(イ)は主軸(ロ)に取着されているホイール受け(ハ)に当ってコーン(チ)で位置決めされ、そして固定ハンドル(ニ)を締付けることで、該ホイール(イ)は主軸(ロ)に固定される。この状態で、本体に備わっているスケールレバー(ホ)を引出してリム内側内径が測定される。又、リム内側までのディスタンスLが測定される。ここで、測定されたリム内側内径及びディスタンスLは装置に入力される。
(b)スケールレバー(ホ)をさらに引き伸ばし、リム外側までの距離(すなわちリム幅)を測定し、このデータは同じく本体に入力される。
(c)スケールレバー(ホ)を元の位置に戻し、スタートボタンを押すならば主軸(ロ)と共にホイール(イ)は高速回転し、ホイール(イ)のバランス測定が行われる。
(c)スケールレバー(ホ)を元の位置に戻し、スタートボタンを押すならば主軸(ロ)と共にホイール(イ)は高速回転し、ホイール(イ)のバランス測定が行われる。
(d)ホイール(イ)が所定の時間回転することでバランス測定が完了するならば、リム内側及びリム外側でのアンバランス量が表示パネルに表示される。そして、アンバランス量を是正する為に取付ける重りの位置がホイール(イ)の真上になるように該ホイール(イ)が回転し、ホイール内側の真上に表示された大きさの内側重り(ヘ)が取付けられる。ここで、具体的な取付け方法は限定しないが、一般的に両面テープが使用されている。
(e)内側重り(ヘ)を取付けた後で、NEXTボタンを押すならば、該ホイール(イ)が所定の角度回転して停止する。そして、該リムの外側真上に表示された所定の外側重り(ト)が取付けられる。
このように、スケールレバー(ホ)にてホイール(イ)のリム内側内径、ディスタンスL,及びリム幅を測定して入力し、その後、ホイール(イ)を回転することで該ホイール(イ)のアンバランス量が測定される。そして、アンバランス量を是正する為に、リム内側に取付ける位置、及びリム外側に取付ける位置はホイールが自動的に回転して真上に来るように制御されている。
このように、スケールレバー(ホ)にてホイール(イ)のリム内側内径、ディスタンスL,及びリム幅を測定して入力し、その後、ホイール(イ)を回転することで該ホイール(イ)のアンバランス量が測定される。そして、アンバランス量を是正する為に、リム内側に取付ける位置、及びリム外側に取付ける位置はホイールが自動的に回転して真上に来るように制御されている。
従来のタイヤ・ホイールバランサー装置は上記のように構成されている。しかし、作業者がスケールレバー(ホ)を引出してホイール(イ)のリム内側内径、ディスタンス、及びリム幅を測定する場合、バラツキがあり、又時間がかかり面倒でもある。勿論、測定値のバラツキのみならず測定ミスを犯すこともあり、バランス測定を最初からやり直さなくてはならない時もある。そこで、近年では上記スケールレバーの代わりにレーザー光線を用いて素早く、しかも測定値のバラツキを生じないようにしたバランサー装置が知られている。
特開2002−122499号に係る「車両用ホイールの光学的走査装置および走査方法」は、車両用ホイールの光学的走査装置および操作方法であって、光源から光線を投射するとともに位置検出用受光部へ反射させることによってホイール上の位置が検出される。参照位置に対する第2の位置の相対位置は、投射された光線および反射した光線の方向に基づいて測定される。光源と位置検出用受光部は、ステッピングモータを備えた回転駆動機構により共通の軸線回りに互いに同期して回動可能とされ、これにより連続的な測定工程が行われる。回転角度センサーは、ステッピングモータの回転角度位置に比例した信号を電子的評価機構に出力することが出来る。
特開2004−109132号に係る「回転軸周囲に回転自在に設置された自動車用ホイールの幾何学的データを測定する方法及び装置」は、回転軸周囲に回転自在に取り付けられた自動車用ホイールの幾何学的データを測定する方法及び装置である。
そこで、回転軸1に垂直な少なくとも2つの平面内において、各測定点の参照位置及び回転角度位置からホイール(ホイールリム)の対応部分の各外縁上の複数の測定点までの距離が測定され、回転軸に対する自動車用ホイールの位置がその測定値から決定される。
そこで、回転軸1に垂直な少なくとも2つの平面内において、各測定点の参照位置及び回転角度位置からホイール(ホイールリム)の対応部分の各外縁上の複数の測定点までの距離が測定され、回転軸に対する自動車用ホイールの位置がその測定値から決定される。
このようにレーザー光線を照射することで、重りを取付けることが出来る位置を素早く測定することが出来るが、レーザー光線を照射する部位は揺動する機構と成っている。その為に、遠くにレーザー光線を照射する場合、反射して戻るレーザー光線の量が少なくなり測定精度が低下してしまう。本発明が解決しようとする課題はこの問題点であり、レーザー光線を用いているがより高い精度で測定することが出来るホイールバランサー装置を提供する。
本発明に係るホイールバランサー装置は、タイヤを装着したホイールを高速回転してアンバランス量とアンバランス位置を求めて演算し、アウト側(外側)のアンバランス量、イン側(内側)のアンバランス量を計算して表示パネルに表示するように構成した点は従来の装置を同じである。そこで、モーターで回転する主軸は所定の間隔をおいて設けた両軸受けに支持され、該主軸先端部にはホイールを位置決めするホイール受けを取着し、そしてホイールを固定する為の固定ハンドルを取付けている。
又、装置本体にはレーザー測長センサーが取付けられ、該レーザー測長センサーはスライド棒の先端に取着されており、スライド棒はスライドして主軸先端部に装着されたホイール内へ進入することが出来る。その為にレーザー移動装置を備えている。レーザー測長センサーからはレーザー光線が照射され、このレーザー光線をホイールのリム内周面に当ててその反射光を受け、リムのイン側(内側)内径、リム幅、センサーからリムのイン側までの距離(ディスタンス)が測定される。
実際には、レーザー測長センサーが移動することで、リムの内周面形状が読み取られ、後でリムのイン側(内側)内径、リム幅、リムのイン側までの距離(ディスタンス)を演算して求められる。レーザー測長センサーから照射するレーザー光線はホイールのリム内周面に照射されるが、その照射位置は重りを取付け易い位置としている。例えば、リムの真下に照射し、その反射光を受けてリムの内周面形状が読み取られる。
本発明に係るホイールバランサー装置はレーザー測長センサーを備え、該レーザー測長センサーからレーザー光線を照射しながら主軸に沿って水平移動することで、該レーザー光線がホイールのリム内周面に当って反射し、リム内周面の形状を読み取ることが出来る。そして、リム内周面形状からリムイン側内径、リム幅、及びディスタンスを演算し、正確にしかも素早く求めることが出来る。勿論、レーザー測長センサーが自動的に移動して形状が読み取られ、その後、自動的に演算される為に、従来のスケールを使用して測定する場合のように、熟練は必要としない。
そして、バランス測定後は取付けられる重りが表示パネルに表示され、しかも、該重りを取付ける際には、再びレーザー測長センサーが移動してリム内面を照射する。従って、重りを取付ける位置が照射光にて正確に定まり、タイヤ・ホイールの正確なバランスが実現出来る。
図1〜図3は本発明に係るホイールバランサー装置の概略図を示し、図1は断面を含む正面図、図2は断面を含む平面図、図3は断面を含む側面図を夫々表している。同図の1は本体、2は表示部・操作部、3はホイール、4は主軸、5はタイヤ、6はレーザー測長センサーを示している。上記本体1の上部には表示部・操作部2が取着され、主軸4は本体1の側面から水平に延び、該主軸4は本体1内に所定の距離をおいて2箇所に設置している軸受け7a,7bに軸支され、車輪のアンバランス量に基づいて発生する遠心力は上記軸受けに作用する反力として検出される。
本体1の内部にはブレーキモータ(図示なし)が取付けられ、ベルトを介して上記主軸4を回転駆動することが出来、主軸4の先端部に装着されているホイール3を主軸4と共に高速回転することが出来る。該ホイール3にはタイヤ5が装着されているが、高速回転することでアンバランス状態にあるタイヤ・ホイール3に発生する遠心力は両軸受け7a,7bに作用し、両軸受け7a,7bに働く負荷を検出すると共に、アンバランス量とその位置が演算されて求められる。
ところで、アンバランス測定は次のような手順で行われる。
(a)上記表示部・操作部2に設けているスタートボタンを押圧すれば、レーザー測長センサー6がホイール側へ移動して該ホイール3のリム内周面形状の読み取りを開始する。本体1にはレーザー移動装置8が設けられ、スライド棒の先端に取付けられているレーザー測長センサー6はレーザー移動装置8が作動することで、スライド棒がスライドしてホイール側へ移動することが出来る。レーザー移動装置8の具体的な構造は限定しないが、スライド棒をスライドさせる為のステッピングモータが設けられ、該ステッピングモータはコンピュータにて制御することが出来る。
(a)上記表示部・操作部2に設けているスタートボタンを押圧すれば、レーザー測長センサー6がホイール側へ移動して該ホイール3のリム内周面形状の読み取りを開始する。本体1にはレーザー移動装置8が設けられ、スライド棒の先端に取付けられているレーザー測長センサー6はレーザー移動装置8が作動することで、スライド棒がスライドしてホイール側へ移動することが出来る。レーザー移動装置8の具体的な構造は限定しないが、スライド棒をスライドさせる為のステッピングモータが設けられ、該ステッピングモータはコンピュータにて制御することが出来る。
(b)レーザー測長センサー6が移動してホイール3のフランジ面10の付近まで移動したところで、元の位置へ後退する。レーザー測長センサー6はレーザー光線を照射しながら移動する訳で、照射したレーザー光線はリム内周面に当って反射し、該反射光を受けてリムの内周面形状が読み取られる。該レーザー光線を照射すると共にリム内周面に当って反射した光を受光部にて受けることでその形状を読み取る方法は従来の周知技術が用いられる。
(c)上記レーザー測長センサー6が後退して元の位置に戻ったならば、読み取ったリムの内周面形状を基にしてイン側リム内径、リム幅、及びディスタンスが求められる。そして、自動的に主軸4と共にタイヤ5を装着しているホイール3が回転し、バランスの測定が行われる。
(d)所定の時間回転することでバランス測定が完了したならば、アンバランス量が表示部・操作部2の表示パネルに表示される。そこで、最初はイン側のリム内周に取付けする為にホイール3が回転して内側重り11を下方向に取付け出来るように停止する。すなわち、内側重り11をリム下方向の位置に取付け出来るようにホイール3はインバーター9にて制御される。
(e)リムのイン側内周面に内側重り11を取付けた後で、NEXTボタンを押すならばホイール3は所定の角度回転し、アウト側のリム内周面に外側重り12を下方向の位置で取付ける為に停止する。ここで、上記内側重り11及び外側重り12を取付けるに際して、レーザー測長センサー6は図4(d)、(e)に示しているように、ホイール側へ再び移動してリム内周面の下方向にレーザー光線を照射する。単にリム下方向といってもその範囲は不確定である為に、レーザー光線が照射することでその位置をワンポイントで正確に指定することが出来る。
1 本体
2 表示部・操作部
3 ホイール
4 主軸
5 タイヤ
6 レーザー測長センサー
7 軸受け
8 レーザー移動装置
9 インバーター
10 フランジ面
11 内側重り
12 外側重り
2 表示部・操作部
3 ホイール
4 主軸
5 タイヤ
6 レーザー測長センサー
7 軸受け
8 レーザー移動装置
9 インバーター
10 フランジ面
11 内側重り
12 外側重り
Claims (2)
- 回転主軸の先端部にタイヤ・ホイールを装着した状態で高速回転し、発生する遠心力からアンバランス量及びアンバランス位置を測定し、表示パネルにはアンバランス量を表示するホイールバランサー装置において、リムのイン側内径、リム幅、及びディスタンスを測定する為にレーザー測長センサーを本体に取付け、該レーザー測長センサーはスライド棒の先端に取着され、そしてレーザー測長センサーが取付けられるスライド棒をスライドさせるレーザー移動装置を備えたことを特徴とするホイールバランサー装置。
- 回転主軸の先端部にタイヤ・ホイールを装着した状態で高速回転し、発生する遠心力からアンバランス量及びアンバランス位置を測定してバランス重りを取付ける方法において、バランス測定に先立ってスライド棒の先端にレーザー測長センサーを取付けて該レーザー測長センサーからレーザー光線を照射すると共にリム内周面に当って反射した光を受けてリムの内周面形状を読み取り、そして読み取ったリム内周面形状からリムのイン側内径、リム幅、及びディスタンスを演算し、その後、タイヤ・ホイールを主軸と共に高速回転してアンバランス量を測定し、リムのイン側とアウト側のアンバランス量を表示パネルに表示し、イン側のリム内周面にレーザー測長センサーから照射する位置に内側重りを取付け、その後、NEXTボタンを押してホイールを所定の角度だけ回転し、アウト側のリム内周面にレーザー測長センサーから照射する位置に外側重りを取付けることが出来るバランス重りの取付け方法。
Priority Applications (1)
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JP2009196507A JP2011047795A (ja) | 2009-08-27 | 2009-08-27 | 車両用ホイールのバランサー装置及びバランス重りの取付け方法 |
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2009
- 2009-08-27 JP JP2009196507A patent/JP2011047795A/ja active Pending
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