JP2011046347A - 自動二輪車の後部構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】シートの後部からのめくり上げやフレームとリアフェンダ間からのいたずらを効果的に防止できる自動二輪車の後部構造を提供する。
【解決手段】上面にシート51を支持する車体フレーム11と、車体フレーム11の下方に隣接して設けられるとともに、その後部上面および後部側面が外観視されるリアフェンダ56と、車体フレーム11に設けられるシートロック装置66と、が備えられ、シート51とリアフェンダ56との間に収納空間Sが形成される、自動二輪車の後部構造において、シートロック装置66は、車体フレーム11の後部に設けられ、シートロック装置66を後方および側方から覆うロックカバー部70Bを有するシートロックカバー70が、車体フレーム11の後部とリアフェンダ56とに挟持されて設けられる。
【選択図】図3

Description

本発明は、シート下に収納空間を有する自動二輪車の後部構造に関する。
従来例(例えば、特許文献1参照)には、上面にシートを支持する車体フレームと、この車体フレームの下方に隣接して設けられるとともに、後部上面および後部側面が外観視されるリアフェンダとを備える自動二輪車で、シートが、車体フレームの一側に開閉自在に枢支され、他側のシートロック装置にロックされて固定される構造が開示されている。かかる構造であれば、リアフェンダを外装部品にするような自動二輪車であってもシート下に収納空間を設けることが可能となる。
実公昭57−3895号公報
ここで、従来例では、シートロック装置がシートの前後方向中間部に設けられている。かかる構造では、シートの後部からのめくり上げに対してシートが変形しやすい。このシートの変形を小さくするためには、シート底板を厚くしたり、シートロック装置を強固なものにしたりすることが必要となり、コスト上昇につながる。
このような対策を採らずにシートの後部からのめくり上げを防ぐには、シートロック装置をシートの前後方向中間部ではなく、車体フレームの後部に設ければよいが、車体フレーム後部に設けた場合には、フレームとリアフェンダ間からのいたずらの可能性が高くなるという課題が出てくる。
本発明の目的は、リアフェンダを外装部品とするとともに、シート下に収納空間を設けた自動二輪車で、シートの後部からのめくり上げやフレームとリアフェンダ間からのいたずらを効果的に防止できるようにする自動二輪車の後部構造を提供することにある。
上述した課題を解決するため、本発明は、上面にシートを支持する車体フレームと、当該車体フレームの下方に隣接して設けられるとともに、その後部上面および後部側面が外観されるリアフェンダと、前記車体フレームに設けられるシートロック装置とを備え、前記シートと前記リアフェンダとの間に収納空間が形成される、自動二輪車の後部構造において、前記シートロック装置は、前記車体フレームの後部に設けられ、前記シートロック装置を後方および側方から覆うロックカバー部を有するシートロックカバーが、前記車体フレーム後部と前記リアフェンダとに挟持されて設けられることを特徴とする。
この発明によれば、シートロック装置は、車体フレームの後部に設けられ、シートロック装置を後方および側方から覆うロックカバー部を有するシートロックカバーが、車体フレームの後部とリアフェンダとに挟持されて設けられるので、シートの後部からのめくり上げやフレームとリアフェンダ間からのいたずらを効果的に防止することができる。また、シンプルな構造で、目立たないようにシートロックカバーを設けることが可能となる。
また、上述構成において、前記ロックカバー部上端には、前記シートロックカバー側から上方に延長される延長部と、当該延長部よりも外方側に延びる平坦部が形成され、当該延長部と平坦部とで形成される段部が前記車体フレームの後端下縁と係合するようにしてもよい。この構成によれば、ロックカバー部と車体フレームの後端下縁からのいたずらに対しても、段部を形成するロックカバー部の延長部によって、シートロック装置を保護することが可能になる。
また、上述構成において、前記シートロックカバーは、前記ロックカバー部の下部からシートロック装置の下方を覆うように前方または内側方に延びるアンダーカバー部をさらに有するようにしてもよい。この構成によれば、リアフェンダとロックカバー部との間からのいたずらに対しても、シートロック装置を保護することができる。
また、上述構成において、前記車体フレームの後部に少なくとも1つ以上の穴部が設けられ、前記シートロックカバーには、前記アンダーカバー部から上方に延びるとともに、前記車体フレームの後部の前記穴部に係合するボス部が形成されるようにしてもよい。この構成によれば、シートロックカバーの組付け性を向上させるとともに、位置ずれを防止することで、安定したロックカバー状態を維持することが可能となる。
また、上述構成において、前記シートロックカバーの前記アンダーカバー部に、前記車体フレームの後部と前記リアフェンダとに共締めされる穴部が設けられるようにしてもよい。この構成によれば、シートロックカバーを強固に挟持するとともに、位置ずれを防止することで、安定したロックカバー状態を維持することが可能となる。
また、上述構成において、前記自動二輪車にはテールランプが備えられ、前記シートロックカバーの前記アンダーカバー部には、前記アンダーカバー部の上方から下方へとテールランプハーネスを挿通するハーネス通し穴部が設けられるとともに、当該ハーネス通し穴部と前記シートロック装置とを区画するリブが形成されるようにしてもよい。この構成によれば、テールランプハーネスが誤ってシートロック装置付近に配索されることを防ぐことができる。
また、上述構成において、前記自動二輪車には左右一対のウインカランプが備えられ、前記シートロックカバーの前記アンダーカバー部に、前記アンダーカバー部と前記リアフェンダとの間にウインカランプハーネスを配索するハーネスガイド用上方凸部が形成されるようにしてもよい。この構成によれば、シートロックカバーをハーネスガイドとしても兼用可能となる。
また、上述構成において、前記収納空間には盗難防止用のU字ロックが収納可能であるとともに、前記シートロックカバーの前記アンダーカバー部の前部に、前記U字ロックのU字状アームを係止するU字ロック係止リング部と、前記U字状アームの端部の前後方向への移動を規制するU字ロックストッパリブとを有するU字ロック係止部が前方に延出して形成されるようにしてもよい。この構成によれば、シートロックカバーをU字ロックの係止部材としても兼用可能となる。
本発明は、シートロック装置を車体フレームの後部に設けたので、シートの後部からのめくり上げを防止することができ、また、シートロックカバーを車体フレームの後部とリアフェンダとで挟持させ、かつシートロックカバーのロックカバー部によってシートロック装置の後方および側方を覆うようにしたので、シンプルで目立たない構造および配置でありながら、車体フレームとリアフェンダ間からのいたずらを有効に防止できる。
また、ロックカバー上端部に、延長部と平坦部とで段部を形成し、この段部と、車体フレームの後端下縁とを係合させれば、シートロック装置に対する、ロックカバー部と車体フレームの後端下縁との間からのいたずらを延長部によって防止できる。
また、シートロックカバーによってシートロック装置の下方を覆うようにすれば、シートロック装置に対する、リアフェンダとロックカバー部との間からのいたずらを防止できる。
また、車体フレームの後部に穴部を設け、シートロックカバーにボス部を設けて、このボス部を穴部に係合させれば、シートロックカバーの組付け性を向上させ、位置ずれを防止して安定したロックカバー状態を維持できる。
また、アンダーカバー部に設けた穴部を使用して、シートロックカバーを、車体フレームの後部とリアフェンダとに共締めすれば、シートロックカバーを強固に保持し、位置ずれを防止して安定したロックカバー状態を維持できる。
また、シートロックカバーのアンダーカバー部に、ハーネス通し穴部とリブとを形成することにより、テールランプハーネスが誤ってシートロック装置付近に配索されることを防止できる。
また、シートロックカバーのアンダーカバー部の前部に、ハーネスガイド用上方凸部を形成すれば、シートロックカバーをハーネスガイドとしても利用することができる。
また、シートロックカバーに、U字ロック係止部を形成すれば、シートロックカバーをU字ロックの係止部材としても利用できる。
以下、本発明の一実施形態を、添付した図面を参照して説明する。なお説明中、前後左右及び上下といった方向の記載は、車体に対してのものとする。また、図中の矢印Fは車体前方を示し、矢印Lは車体左方を示し、矢印Uは車体上方をそれぞれ示している。また、車体左右方向に付いては、適宜、車幅方向という。
図1は、本発明の実施形態に係る自動二輪車の後部構造を備えた自動二輪車10の側面図である。同図においては、自動二輪車10の運転者Mを二点鎖線で表示している。
自動二輪車10は、図1に示すように、車体フレーム11を備えている。なお、本構成の車体フレーム11は、いわゆるダブルクレードル形のフレームである。
この車体フレーム11は、図1に示すように、その前端部に配置されたヘッドパイプ12と、このヘッドパイプ12から左右に分岐して緩やかに後ろ下がりで後方に延びた後、湾曲部13Aを介して略下方に延びる左右一対のメインフレーム13と、同じくヘッドパイプ12から左右に分岐して、メインフレーム13の下方を、後ろ斜め下方に延びた後、湾曲部14Aを介して略水平に後方に延びる左右一対のダウンパイプ14とを有している。車体フレーム11は、さらに、左右一対のメインフレーム13のそれぞれの湾曲部13A近傍から後方やや後ろ上がりに延びる左右一対のシートレール15と、それぞれのメインフレーム13の下部に配設された左右一対のピボットプレート16と、これらピボットプレート16から斜め後ろ上がりに延びてシートレール15にそれぞれ接続された左右一対の補強用のステー17とを有している。左右一対のピボットプレート16には、リアスイングアーム39のピボット18が設けられている。
図1に示すように、ヘッドパイプ12は、左右一対のフロントフォーク20を回動自在に支持している。これらフロントフォーク20の上端には、トップブリッジ21を介して操舵用のハンドル22が取り付けられている。また、フロントフォーク20の上部近傍には、スピードメータをはじめとするメーター類23やヘッドライト24が取り付けられている。一方、フロントフォーク20の下端部には、ブレーキディスク25と一体の前輪26が回転自在に支持され、その支持部分の上側には、前輪26の上方を覆うフロントフェンダ27が固定されている。
図1に示す前輪26の後方で、かつ後述する燃料タンク50の下、すなわち、車体フレーム11の側面視における、メインフレーム13とダウンパイプ14との間には、エンジン30が配設されている。なお、本構成におけるエンジン30は、いわゆる空冷並列4気筒のエンジンである。
エンジン30は、ダウンパイプ14の下部に固定されたエンジンマウント31等に取り付けられ、クランクケース30Aを有している。エンジン30は、さらに、クランクケース30Aの前部上方に連結されたシリンダブロック30Bと、このシリンダブロック30Bの上部に連結されたシリンダヘッド30Cと、このシリンダヘッド30Cの上部に連結されたヘッドカバー30Dとを有している。
シリンダブロック30B及びシリンダヘッド30Cの周囲には空冷用フィン30Eが設けられている。シリンダブロック30Bには、シリンダ内にピストンが往復自在に収納されていて、クランクケース30A内には、ピストンにコンロッドを介して連結されたクランク軸やエンジン出力軸30F(ただし、図1では、クランクケースカバーの、エンジン出力軸30Fに対応する部分を示している。)が軸支されるとともに、クランク軸とエンジン出力軸30Fとの間に動力伝達機構を構成するクラッチ機構や変速機等が収納されている。上述のエンジン出力軸30Fに装着されたスプロケットと、後述する後輪42に装着されたスプロケット32との間には、ドライブチェーン33(図1では二点鎖線で図示している。)が掛け渡されていて、エンジン30の回転は、動力伝達機構等を介して、後輪42に伝達されるようになっている。
また、シリンダヘッド30Cにはエンジン前側から下方に延びる排気管34が接続されている。この排気管34には、排気マフラー35が接続されている。排気マフラー35は、車体フレーム11の下方から車体右側方を、後ろ上がりで斜め後方に延設されている。
また、シリンダヘッド30Cの前方には、オイルクーラー36がダウンパイプ14の前側に固定されており、一方、シリンダヘッド30Cの後方には、エアクリーナーやスロットルボディが配設されている。
車体フレーム11のピボットプレート16には、ピボット18を介して、リアスイングアーム39が略上下方向に揺動自在に支持されている。リアスイングアーム39における後端部上側と、シートレール15との間には、リアクッション40が介装されている。また、リアスイングアーム39の後端には、ブレーキディスク41と一体の後輪42が回動自在に支持されている。
また、ピボットプレート16には、後方に延びるステップホルダ43が固定されており、このステップホルダ43の前部と後部とには、運転者用および同乗者用のステップ44,45が装着されている。
車体フレーム11における左右のメインフレーム13上部には、これらを跨ぐように燃料タンク50が配設されている。また、燃料タンク50の後方におけるシートレール15の上部には、シートレール15を略上方から覆うようにシート51が取り付けられている。また、燃料タンク50の後部の下側には、着座姿勢をとった際の運転者Mの膝より下の部分(以下「下腿」という。)が当接される一対のニーカバー52が設けてある。これらニーカバー52は、上述のエアクリーナー37の左右の両端にそれぞれ配設されている。ニーカバー52の後方には、サイドカバー53が配設されている。
車体フレーム11のシートレール15における後部には、同乗者が把持するグラブバー54、リアウインカ55が取り付けられ、また、側面視略円弧状のリアフェンダ56が外装品として取り付けられている。そして、このリアフェンダ56には、テールランプ57、ライセンスプレート58が取り付けられている。
図2は、自動二輪車10の車体の後部の平面図、すなわち、車体のうちの、左右のサイドカバー53よりも後方に位置する部分を上方から見た図である。ただし、同図では、シート51は、その外形を二点鎖線で示している。また、図3は、図1に示す車体フレーム11の後部近傍の拡大図である。ただし、同図では、グラブバー54は図示を省略し、シート51、リアウインカ55は、二点鎖線で図示している。また、図4は、図3をさらに拡大した図である。図5は、図4中のV−V線矢視図である。
これらの図に示すように、上下方向に沿ってのシート51とリアフェンダ56との間には、収納空間Sが形成されている。
図2に示すように、左のシートレール15と右のシートレール15とは、前端側から後端側に向かうに従って、まず、両者間の間隔を拡げながら後方に延び、サイドカバー53の後端53A近傍からは、間隔を少しずつ狭めながら後方に延びている。左右のシートレール15には、前部にクロスフレーム60が、また、中間部にクロスフレーム61が、そして後部(車体フレーム11の後部)には、クロスフレーム62が設けられていて、それぞれ左右のシートレール15を連結している。
これらクロスフレーム60,61,62は、いずれも略板状に形成されていて、それぞれの両端が左のシートレール15および右のシートレール15に溶接されることで、車体フレーム11の一部を構成している。なお、後のクロスフレーム62については、後にさらに詳述する。
収納空間Sは、上下方向に沿ってのシート51とリアフェンダ56との間に形成され、前後方向については、前のクロスフレーム60と後のクロスフレーム62との間に形成されている。この収納空間Sのうち、中間のクロスフレーム61の前側に位置する収納空間Saには、例えば、ツール,イモビライザー,ETC,ヒューズボックス等が収納可能になっている。一方、中間のクロスフレーム61の後ろ側に位置する収納空間Sbには、U字ロックのU字状アーム63,U字状アーム63がロックされるロック本体63A,オーナーズマニュアル64(二点鎖線で図示)等が収納されている。
シート51は、収納空間Sの上方を覆い、運転者Mや同乗者が着座する上面51Eの裏面側に底板51Aが配置されていて、左右のシートレール15によって支持されている。シート51の底板51Aには、前部に、前爪51H(図2参照)が設けられ、また、中間部における左右にそれぞれフック51B(図3参照)が設けられ、そして、後部には、U字形のシートロックバー51C(図4,図5参照)が設けられている。シート51は、前部の前爪51Hを、前のクロスフレーム60に係合させ、中間部の左右のフック51Bをそれぞれ左右のシートレール15の係止具65に係合させ、さらに、後側のシートロックバー51Cを後述するシートロック装置66に係合されてロックされることにより、左右のシートレール15上に配置される。
この状態において、図3,図4に示すように、シート51の側端下縁51Gは、後述するクロスフレーム62の側端下縁62Rよりも下方に位置して側端下縁62Rが側方から見えないようにしている。
また、図3〜図5に示すように、シート51の後端下縁51Dは、クロスフレーム62の後端下縁62Lよりも下方に位置して、後端下縁62Lが後方から見えないようにしている。なお、図1に示すように、シート51の側端下縁51Gは、左右のシートレール15の略外側に位置する部分であり、また、後端下縁51Dは、略、リアフェンダ56上に位置する部分である。
リアフェンダ56は、収納空間Sの下方に位置し、図1に示すように、略円弧状に形成されていて、最上位に位置する部分の近傍が、後述するシートロックカバー70とともに、上述のクロスフレーム62に共締めボルト72(図4参照)によって共締めされている。リアフェンダ56は後端側が下方に垂れ下がるように配置されており、また、上述のシート51の後端下縁51Dが、共締め部分よりも後方に延長されているので、図5に示すように、リアフェンダ56とシート51の後端下縁51Dとの間には間隙Gが形成されて、この間隙Gを介して後方から、後述するシートロックカバー70が視認される。
これに対し、本構成では、図1,図2に示すように、テールランプ57が、リアフェンダ56における、後端下縁51D近傍から後方ほど高くなるように後方に延びて後端下縁51Dよりも高い位置に達し、しかもテールランプ57の左右方向の幅が、後端下縁51Dのそれと略同じに設定されているため、後方から間隙Gを介して、シートロックカバー70が見えにくいようになっている。
図2〜図4に示すように、クロスフレーム62は、略板状に形成されていて、左右のシートレール15の後部に配置されている。図3に示すように、シートレール15は、後端15D側が高くなるように傾斜して斜め後方に延設されている。シートレール15の後端15D近傍における下部には、グラブバー54(図1参照)の後部が取り付けられる取付具15Aが固定され、また、この取付具15Aよりも前方におけるシートレール15の下部には、グラブバー54の前部が取り付けられる取付具15Cが固定されている。後側の取付具15Aには、取付具15Bが固定されていて、この取付具15Bには、ハーネス穴15Eを介して、リアウインカ55(二点鎖線で図示)が取り付けられている。図3に示す側面視において、リアウインカ55の上端は、シート51の側端下縁51Gの一部と略重なるように配置されている。これにより、後述するシートロックカバー70は、リアウインカ55に隠されて、車体側方からは見えにくくなっている。
クロスフレーム62は、図3,図4に示すように、シートレール15の後端15Dから後方に突出された後側部分62Bが略水平に配置され、前側部分62Aについては、シートレール15に固定される左右両側がシートレール15に倣って傾斜しており、中央部分62Cが略水平に形成されている。図2に示すように、クロスフレーム62の後側部分62Bの前側における、左右方向の中心よりも少し右側には、シートロック装置66を位置決めするためのロック位置決め穴(穴部)62Dが形成され、また、左右方向の中心を基準にこのロック位置決め穴62Dと略線対称の位置にはシートロック装置66を固定するためのロック固定ボルト62P(図4参照)が貫通されるボルト穴62Eが穿設されている。また、これらよりも少し後方には、左右方向に長い長孔62Hが穿設されている。この長孔62Hは、図5に示すシート51のシートロックバー51Cが上方から出入りすることが可能となっている。また、中央部分62Cの前端は、図10に示すように、下方に屈曲されて、ワイヤ支持部62Fを構成している。このワイヤ支持部62Fには、シートロック装置66のロックを解除するためのシートロックケーブル62Mの先端が係合される支持穴62Gが設けられている。
クロスフレーム62の前側部分62Aにおける、左側および右側には、それぞれ共締め穴62Jが穿設されている。これら共締め穴62Jは、前側部分62Aに直交するように穿設されている。この共締め穴62Jには、共締めボルト72が貫通されるとともに、この共締めボルト72によって、後述するシートロックカバー70およびリアフェンダ56が共締めされるようになっている。これら共締め穴62Jの少し後方の内側には、図7に示すシート51の底板51Aの凸部51Fが係合されるシート位置決め穴62Kが穿設されている。
クロスフレーム62の後側部分62Bは、側端および後端が下方に湾曲して垂れ下がり、側端下縁62R、後端下縁62Lを構成している。このうち側端下縁62Rは、図3に示すように、シート51の側端下縁51Gに覆われていて、車体側方からは見えない。一方、後端下縁62Lは、図5に示すように、シート51の後端下縁51Dに覆われていて、車体後方からは見えない。
図6は、図2のVI―VI線矢視図であり、シートロック装置66を説明する図である。シートロック装置66は、ロック固定ボルト62Pによってクロスフレーム62の裏面に取り付けられている。シートロック装置66は、ロック固定ボルト62Pによって固定されるシートキャッチボディ66Aと、このシートキャッチボディ66Aによって前後方向スライド自在に支持されたスライダ66Bとを有している。シートキャッチボディ66Aは、その上面に凸部66E(図10参照)が形成されていて、この凸部66Eをクロスフレーム62のロック位置決め穴62Dに裏面側から係合させて位置決めされ、さらに、ロック固定ボルト62Pをボルト穴62Eに貫通させてシートキャッチボディ66Aに螺合させることにより、クロスフレーム62の裏面に固定される。
スライダ66Bは、後端側上面に傾斜面66Cを有し、スライダスプリング66Fによって後方に付勢されている。シートキャッチボディ66Aの後部には、上向きのフック66Dが形成されていて、スライダ66Bの後端がスライダスプリング66Fによって付勢された状態で当接されている。スライダ66Bは、傾斜面66Cに、シート51のシートロックバー51Cが上方から当接すると、前方に退避して、シートロックバー51Cの通過を許容し、通過が終了すると元の位置に復帰する。これにより、シート51は、シートロックバー51Cを介してロックされる。スライダ66Bには、図6に示すように、その前端側に、シートロックケーブル62Mの芯線62Nの先端が連結されている。このシートロックケーブル62Mは、図1に示すように、サイドカバー53の後方に配置された操作部59に連結されており、この操作部59のキーシリンダーをキーによって所定方向に回転させることにより、芯線62Nを介してスライダ66Bが前方(図6に矢印aで示す方向)に移動し、ロックが解除されて、シートロックバー51Cの上方への移動、つまりシート51の後端側の上方への移動が可能となる。
シートロック装置66は、クロスフレーム62の裏面側に固定された状態で、シートロックカバー70によって覆われている。図7〜図10等を参照して、シートロックカバー70について説明する。ここで、図7は、図2のVII−VII線矢視図である。また、図8は、図4のVIII−VIII線矢視図である。図9(A)は、シートロックカバー70の上面図、(B)は(A)のB−B線矢視図、(C)は(A)のC−C線矢視図、(D)は(A)の(D)線矢視図である。図10は、シートロックカバー70を左斜め上方から見た斜視図である。ただし、同図では、シート51を取り外し、クロスフレーム62は、二点鎖線で示している。
シートロックカバー70は、図9,図10に示すように、トレー状の部材であり、例えば、合成樹脂によって一体に形成されていて、左右方向の中心を基準として左側と右側とが略対称に形成されている。シートロックカバー70は、図8に示すように、クロスフレーム62の下方に配されており、クロスフレーム62の共締め穴62J、およびシートロックカバー70の共締め穴部70Kに挿入された円筒ゴム71に、共締めボルト72を挿入し、共締めボルト72の先端を、リアフェンダ56の裏面側に配置したナット73に螺合させて締め付ける。これによって、シートロックカバー70およびリアフェンダ56がクロスフレーム62に共締めされている。
シートロックカバー70は、図9(A)に示すように、後端側に緩やかに湾曲し、かつ(D)に示すように、略上方に立ち上がるロックカバー部70Bを有している。ロックカバー部70Bは、図10に示す装着時において、シートロック装置66を後方から覆い、さらに左右の両端部70Aが前方に延びて、図4に示すように、シートレール15の後端15Dまで達して、シートロック装置66を側方から覆っている。ロックカバー部70Bの上端には、シートロックカバー70側から上方に延長される延長部70Cと、この延長部70Cよりも外方側に延びる平坦部70Dが形成されていて、これら延長部70Cと平坦部70Dとによって段部70Eが構成されている。つまり、段部70Eは、ロックカバー部70Bの上端の、平坦部70Dにおける前側に位置する部分が上方に延長されて延長部70Cを形成することで構成されている。この段部70Eは、(A)に示すように、後述する左右の締め穴部70Kよりもさらに左右外側に延びるように形成されている。この段部70Eには、図7に示すように、クロスフレーム62の後端下縁62Lが平坦部70Dに当接または近接するように係合されている。このときの後端下縁62Lの位置は、図5に示すように、シート51の後端下縁51Dよりも上方に位置している。このため、後方からはシートロックカバー70とクロスフレーム62との接合部である後端下縁62Lを視認することができない。
シートロックカバー70は、上述のロックカバー部70Bの下部からシートロック装置の下方を覆うように前方または内側に延びるアンダーカバー部70Fを有している。アンダーカバー部70Fには、左右方向の中心に近傍に、上下および前後方向に延びる一対のリブ70Gが形成されている。リブ70Gは、図10に示すように、その上端面70Gaは、前後方向の略中間にピークを有する山形に形成されている。そして、リブ70Gは、後述するように、クロスフレーム62の裏面に、リアフェンダ56とともに共締めされる際に、リブ70Gの上端面70Gaのうちのピークよりも後方に位置する部分が、クロスフレーム62の水平な後側部分62Bの裏面に当接され、一方、ピークよりも前方に位置する部分がクロスフレーム62の前下がりの前側部分62Aの裏面に当接される。これにより、シートロックカバー70は、クロスフレーム62の裏面に対して、前後方向の不要な動きを禁止された状態で確実に固定される。
つまり、シートロックカバー70は共締め時に、クロスフレーム62の裏面に当接されるリブ70Gの上端面70Gaが、クロスフレーム60の裏面に倣った形状に形成されているので、より一層確実に密着される。
また、これらリブ70Gの外側における前側には、それぞれアンダーカバー部70Fが盛り上がってハーネスガイド用上方凸部70Jを構成している。これらハーネスガイド用上方凸部70Jの裏面側には、左右のリアウインカ55用のハーネス68をガイドするガイドリブ70Tが設けてあり、また、一方のハーネスガイド用上方凸部70Jの後端側におけるリブ70Gの外側近傍には、前後方向に貫通された、テールランプ用のハーネス67の通し穴70Qが穿設され、この通し穴70Qの後方には、アンダーカバー部70Fを上下に貫通するハーネス通し穴部70Rが穿設されている。また、アンダーカバー部70Fにおける左右の両端部近傍には、それぞれリアウインカ用のハーネス68を上下から挟み込む舌片70U,70Vが形成されている。下側の舌片70Vの後面側には、図5に示すように、ハーネス68の先端側68Aが後方から視認されることを防止するための後部カバー70Xが設けられている。
アンダーカバー部70Fにおける、リブ70Gの外側で、かつハーネス通し穴部70Rの外側に対応する位置には、それぞれボス部70Hが突設されている。ボス部70Hは、その外周に設けた3枚の補強リブ70Iによって補強されており、その先端部70Haを補強リブ70Iの先端70Iaから突出させている。ボス部70Hは、シートロックカバー70が、クロスフレーム62に下方から取り付けられる際に、その先端部70Haがクロスフレーム62の位置決め穴62Iに係合されることで、位置決めがなされる。この際、補強リブ70Iの先端70Iaがクロスフレーム62の裏面に当接されることで、シートロックカバー70の上下方向の位置決めがなされる。ボス部70Hは、その図7に示すように、前傾姿勢をとっている。このため、位置決め穴62Iに対してボス部70Hを下側斜め後方から係合させる作業を容易に行うことができる。
アンダーカバー部70Fの、2つのリブ70Gの間における前端側には、クロスフレーム62の裏面と間に、シートロックケーブル62Mを通すスーペースを確保するためのケーブル避け部70Sが形成されている。ハーネスガイド用上方凸部70Jにおける共締め穴部70Kの内側には、それぞれ凹部70Lが形成されている。この凹部70Lは、図7に示すように、クロスフレーム62のシート位置決め穴62Kに係合されたシート51の凸部が、シートロックカバー70に干渉することを防止するためのものである。
上述の左右のハーネスガイド用上方凸部70Jの前部には、それぞれ共締め穴部70Kが形成されている。図8に示すように、共締めボルト72を、クロスフレーム62の共締め穴62J、および共締め穴部70Kに挿入された円筒ゴム71に挿入し、共締めボルト72の先端を、リアフェンダ56の裏面側に配置したナット73に螺合させて締め付ける。これにより、クロスフレーム62に、シートロックカバー70およびリアフェンダ56を共締めすることができる。
上述のアンダーカバー部70Fにおける左右のハーネスガイド用上方凸部70Jの前部には、U字ロック係止部70Mが前方に向けて延出されている。U字ロック係止部70Mには、前方視において環状の、U字ロック係止リング70Nが設けてある。また、U字ロック係止リング70Nの後方には、U字ロック係止リング70Nに、前方からU字ロックのU字状アーム63の先端が挿入された際に、その後端の前後方向の位置、つまり後退限度の位置を規制するU字ロックストッパリブ70Pが形成されている。
図9(A),図10に示すように、一方のU字ロック係止部70Mには、内側に向けてハーネスガイド70Wが突設されている。リアフェンダ56の上面に沿って前側から延びてくるテールランプ用のハーネス67および左右のリアウインカ用のハーネス68,68は、ハーネスガイド70Wによってガイドされる。テールランプ用のハーネス67は、一方のハーネスガイド用上方凸部70Jの下方を後方に進み、通し穴70Qを前方から後方に貫通して、一旦、アンダーカバー部70Fの上方に出て、ハーネス通し穴部を上方から下方に貫通して、リアフェンダ56の裏面側に廻り、図8に示す、裏面側に設けられたガイド67Aに沿って導かれ、図6に示すように、グロメット57Cを表面側にリアフェンダ56の表面側に露出することなく、テールランプ57に至る。なお、テールランプ57は、防振用の係止具57Aを介して、リアフェンダ56に取り付けられている。
一方、左右のリアウインカ用のハーネス68は、図9(A)、図10に示すように、ハーネスガイド70Wにガイドされ、シートロックカバー70の一方のハーネスガイド用上方凸部70Jの下方に進入して左右に分かれる。左のリアウインカ用のハーネス68は、ガイドリブ70Tにガイドされて外側を向き、舌片70U,70Vに挟持され、さらに、後方を後部カバー70Xに覆われて、後方か視認されることなく、内側から図3に示すハーネス穴15Eを外側に貫通してリアウインカ55に至る。
また、右のリアウインカ用のハーネス68は、図9(A)、図10に示すように、ハーネスガイド用上方凸部70Jの下方で左のリアウインカ用のハーネス68と分岐された後、右方に向かい、アンダーカバー部70Fの下方を通過し、ガイドリブ70Tの下部に形成されている切欠(図示略)によって一旦保持された後、左のリアウインカ用のハーネス68と同様、舌片70U,70Vに把持されて、外部に露出されることなく、右のリアウインカ55に至る。
上記実施例の作用について説明する。
本車両では、シート51をロックするシートロック装置66を車体フレーム11の後部に設けているので、シート51後端の支持強度が高く、シート51の底板を厚くしたり、シートロック装置66を強固なものにしたりする等の対策をとらなくても、シート51の後部からのめくり上げに対してシート51を変形し難くできる。
ところで、本車両では、図4に示すように、シートロック装置66が車体フレーム11の後部にあるため、車体後方からのシートロック装置66へのいたずらを防止することが望まれる。例えば、図4に示すような棒状の道具STを用いてシートロック装置66へアクセスされてしまうことを防止することが望まれる。
上記したように、本構成では、シートロック装置66の後方および側方を、シートロックカバー70のロックカバー部70Bによって覆うとともに、このロックカバー部70Bを、車体フレーム11の後部のクロスフレーム62とリアフェンダ56とによって挟持している。このため、図7に示すように、シートロックカバー70(ロックカバー部70B)とリアフェンダ56の間、および、シートロックカバー70(ロックカバー部70B)とクロスフレーム62の間のいずれにも、棒状の道具STが入る隙間がなく、シートロック装置66へのアクセスを防止することができる。
また、仮に、図7に示す道具STよりも薄型の道具が使用されたとしても、ロックカバー部70Bの上端に設けた段部70Eに、車体フレーム11のクロスフレーム62の後端下縁62Lを係合させるので、シートロックカバー70とクロスフレーム62との間から内側へのアクセスを確実に防止することができる。
以上説明したように、本実施の形態によれば、車体フレーム11の後部に設けたシートロック装置66によって、シート51の後端をロックしているので、シート51の底板51Aを厚くしたり、シートロック装置66を強固なものにしたりすることなく、シート51の後部からのめくり上げを防止できる。
また、本実施の形態では、車体フレーム11の後部のクロスフレーム62とリアフェンダ56とによって挟持されたシートロックカバー70のロックカバー部70Bによって、シートロック装置66の後方および側方を覆っているので、シートロック装置66に対する、車体フレーム11とリアフェンダ56との間からのいたずらを有効に防止できる。
また、シートロックカバー70の側方からの視認に対してはリアウインカ55により、また、後方からの視認に対しては、テールランプ57により視界を遮るようにすれば、シートロックカバー70自体を見つかりにくくし、ひいてはいたずらを少なくできる。
また、ロックカバー部70Bの上端に設けた段部70Eに、車体フレーム11のクロスフレーム62の後端下縁62Lを係合するようにすれば、ロックカバー部70Bとクロスフレーム62の後端下縁62Lとの間からのいたずらに対しても、段部70Eを形成するロックカバー部70Bの延長部70Cにより、シートロック装置66を保護することが可能となる。この際、さらに、クロスフレーム62の後端下縁62Lの位置が、シート51の後端下縁51Dよりも高くなるようにすれば、後方からクロスフレーム62の後端下縁62Lが視認されることを防止できる。これによっても、ロックカバー部70Bとクロスフレーム62の後端下縁62Lとの間からのいたずらを少なくすることができる。さらに、段部70Eの左右方向の長さが、2つの共締め穴部70Kのそれぞれよりも外側に延びるようにすれば、段部70Eとクロスフレーム62の後端下縁62Lとの係合状態を一層、安定させることができる。
また、シートロックカバー70がアンダーカバー部70Fを有するようにすれば、リアフェンダ56とロックカバー部70Bとの間からのいたずらに対しても、シートロック装置を保護することができる。
また、車体フレーム11の後部のクロスフレーム62に、位置決め穴62Iを設け、シートロックカバー70に、この位置決め穴62Iに係脱可能なボス部70Hを設けたので、クロスフレーム62に対するシートロックカバー70の位置決めが容易になる。さらに、位置決め穴62Iおよびこれに係脱するボス部70Hを複数設ければ、クロスフレーム62に対するシートロックカバー70の2次元的な位置決めを容易に行うことができる。さらに、ボス部70Hに、ストッパとして作用する補強リブ70Iを設けることにより、クロスフレーム62に対するシートロックカバー70の3次元的位置決めを容易に行うことができる。さらに、位置決め穴62Iが形成されているクロスフレーム62の後側部分62Bに対して、シートロックカバー70のボス部70Hが前傾姿勢をとるように形成すれば、クロスフレーム62の位置決め穴62Iに対する、下方斜め後方からのシートロックカバー70のボス部70Hの係合作業およびその逆の取り外し作業を容易に行うことができる。
また、シートロックカバー70のアンダーカバー部70Fに、リアフェンダ56と共締めされる穴部70Kを設けるようにすれば、クロスフレーム62とリアフェンダ56との間でシートロックカバー70を強固に挟持することができ、位置ずれを防止して、シートロックカバー70を安定した状態に位置することができる。さらに個別に締結する場合と比較して、組立工数を低減することができる。
また、シートロックカバー70に、テールランプ用のハーネス67とシートロック装置66とを区画するリブ70Gを設けるようにすれば、テールランプ用のハーネス67が誤ってシートロック装置66付近に配索されることを未然に防ぐことができる。
また、シートロックカバー70に、ハーネスガイド用上方凸部70Jを設けるようにすれば、シートロックカバー70をハーネスのガイドとしても使用することが可能となる。さらに、シートロックカバー70に、シートロックカバー70からリアウインカ55に導かれるハーネス68の後方を覆う後部カバー70Xを設けるようにすれば、シートロックカバー70からリアウインカ55に入り込むハーネス68が後方から視認されるのを防止することができる。
また、シートロックカバー70に、U字ロック係止リング70N、U字ロックストッパリブ70Pを設ければ、シートロックカバー70をU字ロックのU字状アーム63の係止部材としても兼用することができる。
図11は、エアクリーナー近傍を車体右斜め前方から見た図である。以下、エアクリーナを符号38を付して説明する。エアクリーナー38は、フロントエアクリーナーケース38Eとリアエアクリーナーケース38Fとを有し、リアエアクリーナーケース38Fの側面に吸気ダクト38Gが取り付けられ、吸気ダクト38Gから外気を取り込んで該ケース38E,38F間に設けられた不図示のエアフィルタにより外気を清浄化してスロットルボディ37に供給する。
図11に示すように、この自動二輪車10は、エアクリーナー38の吸気ダクト38Gおよび排気マフラー35にそれぞれ設けられたダイヤフラム(図示略)を作動させるための負圧を蓄える負圧タンク110を備えており、以下、この負圧タンク110配置について説明する。
同図に示すように、負圧タンク110は、フロントエアクリーナーケース38Eの下方に配置されている。この位置は、ピボットプレート16の上部近傍に対応している。負圧タンク110の側面110Aには、負圧供給管111が接続されている。この負圧供給管111は、上方に延びてフロントエアクリーナーケース38Eの後側に回り込んで分岐点S1を通過し、フロントエアクリーナーケース38Eの後面(背面)に沿って上昇した後、フロントエアクリーナーケース38Eの上方を通って前側に抜けて下降し、スロットルボディ37の吸気管37Aに接続されている。一方、この負圧供給管111の分岐点S1から分岐した負圧供給管112は、斜め後方に下がった後、リアエアクリーナーケース38Fの側面に取り付けられた吸気ダクト38Gの下方に配置されているソレノイド114を介して分岐点S2に至る。分岐点S2から上方に延びる負圧供給管115は、吸気ダクト38Gに取り付けられたダイヤフラムコントロールバルブ116に接続されている。このダイヤフラムコントロールバルブ116は、ダイヤフラム(図示略)を作動させて吸気ダクト38G内に設けられた吸気バルブ(図示略)の開閉をコントロールするものである。また、分岐点S2から下方に延びる負圧供給管117は、ピボットプレート16の下端近傍に配置されたダイヤフラムコントロールバルブ118に接続されている。このダイヤフラムコントロールバルブ118は、ダイヤフラム(図示略)を作動させて排気マフラー35内に設けられた排気バルブ(図示略)の開閉をコントロールするものである。
負圧タンク110は、スロットルボディ37の負圧を、負圧供給管111を介して蓄え、蓄えた負圧をソレノイド114の開閉に基づいて、負圧供給管115,117を介してダイヤフラムコントロールバルブ116,118に送り、ダイヤフラムを介して上記吸気バルブ、排気バルブを開閉させている。
本構成においては、負圧タンク110をフロントエアクリーナーケース38Eの下方に配置することにより、この負圧タンク110から、吸気バルブ側および排気バルブ側のダイヤフラムコントロールバルブ116,118までの距離を短くして、負圧タンク110からこれらダイヤフラムコントロールバルブ116,118に至る実質的な負圧供給管の管長を短くすることができる。
つづいて、図12,図13を参照して、負圧タンク120の配設位置についての変形例を説明する。図12および図13に示すように、負圧タンク110は、エアクリーナーケース38の後下方に配置されている。ここで、図13は、リアエアクリーナーケース38F近傍を右側方から見た図である。また、図14は、リアフェンダ56の前端近傍に位置する前側リアフェンダ122を負圧タンク120と共に示す斜視図である。
負圧タンク120は、前側リアフェンダ122の収納部122Aにセットされたバッテリ124を保持するためのバッテリカバー125に取り付けられている。
バッテリカバー125は、上部に、シート(図示略)を取り外した際に、左右のシートレール15の間に露出されて上方からの小物の収納を可能とするトレー部125Aを有している。このトレー部125Aの下方には、前方に向けて開口された直方体状の収納空間125Bが設けてある。この収納空間125Bには、車幅方向の一方の端部に、負圧タンク120の端部が挿入されるリング状のバンド部125Cが設けてあり、車幅方向の他方の端部近傍には、負圧タンク120の他方の端部を上下で挟み込んで保持する一対の係止爪125Dを有している。
また、バッテリカバー125の下部には、前端側に、略下方に向けて屈曲された押さえ部125Eが形成されている。バッテリカバー125は、前側リアフェンダ122の所定の位置に取り付けられることにより、押さえ部125Eによって、バッテリ124を固定することができる。さらに、収納空間125Bのバンド部125Cおよび係止爪125Dによって負圧タンク120を保持することができる。
本構成によれば、バッテリカバー125によって負圧タンク120を保持するようにしたので、バッテリカバー125の開閉時に、負圧タンク120をバッテリカバー125から取り外すことなく一緒に動かすことができるため、メンテナンス頻度の少ない負圧タンク120を取り外すことなくバッテリ124にアクセスすることが可能となる。
以上では、本発明に係る自動二輪車の後部構造を、図1等に示す自動二輪車10に設けた場合を説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、別の構成の自動二輪車に対しても適用することが可能である。
本発明の実施形態に係る自動二輪車の後部構造を備えた自動二輪車の側面図である。 自動二輪車の車体の後部の平面図である。 図1に示す車体フレームの後部近傍の拡大図である。 図3をさらに拡大した図である。 図4中のV−V線矢視図である。 図2のVI―VI線矢視図である。 図2のVII−VII線矢視図である。 図4のVIII−VIII線矢視図である。 (A)は、シートロックカバー70の上面図、(B)は(A)のB−B線矢視図、(C)は(A)のC−C線矢視図、(D)は(A)の(D)線矢視図である。 シートロックカバーを左斜め上方から見た斜視図である。 フロントエアクリーナーケース近傍を右斜め前方から見た図である。 リアエアクリーナーケース近傍を右側方から見た図である。 前側リアフェンダに取り付けられた状態の負圧タンクを右斜め前方から見た斜視図である。
10 自動二輪車
11 車体フレーム
51 シート
55 リアウインカ(ウインカランプ)
56 リアフェンダ
57 テールランプ
62I クロスフレームの穴部(車体フレームの穴部)
62L 後端下縁
63 U字ロック
66 シートロック装置
67 テールランプ用のハーネス(テールランプハーネス)
68 リアウインカ用のハーネス(ウインカランプハーネス)
70 シートロックカバー
70B ロックカバー部
70C 延長部
70D 平坦部
70E 段部
70F アンダーカバー部
70G リブ
70H ボス部
70J ハーネスガイド用上方凸部
70K 共締めされる穴部
70N U字ロック係止リング
70P U字ロックストッパリブ
70R ハーネス通し穴部
S 収納空間

Claims (8)

  1. 上面にシートを支持する車体フレームと、当該車体フレームの下方に隣接して設けられるとともに、その後部上面および後部側面が外観視されるリアフェンダと、前記車体フレームに設けられるシートロック装置とを備え、前記シートと前記リアフェンダとの間に収納空間が形成される、自動二輪車の後部構造において、
    前記シートロック装置は、前記車体フレームの後部に設けられ、
    前記シートロック装置を後方および側方から覆うロックカバー部を有するシートロックカバーが、前記車体フレームの後部と前記リアフェンダとに挟持されて設けられることを特徴とする自動二輪車の後部構造。
  2. 前記ロックカバー部上端には、前記シートロックカバー側から上方に延長される延長部と、当該延長部よりも外方側に延びる平坦部が形成され、
    当該延長部と平坦部とで形成される段部が前記車体フレームの後端下縁と係合することを特徴とする請求項1に記載の自動二輪車の後部構造。
  3. 前記シートロックカバーは、前記ロックカバー部の下部からシートロック装置の下方を覆うように前方または内側方に延びるアンダーカバー部をさらに有することを特徴とする請求項1に記載の自動二輪車の後部構造。
  4. 前記車体フレームの後部に少なくとも1つ以上の穴部が設けられ、
    前記シートロックカバーには、前記アンダーカバー部から上方に延びるとともに、前記車体フレームの後部の前記穴部に係合するボス部が形成されることを特徴とする請求項3に記載の自動二輪車の後部構造。
  5. 前記シートロックカバーの前記アンダーカバー部に、前記車体フレームの後部と前記リアフェンダとに共締めされる穴部が設けられることを特徴とする請求項3に記載の自動二輪車の後部構造。
  6. 前記自動二輪車にはテールランプが備えられ、
    前記シートロックカバーの前記アンダーカバー部には、前記アンダーカバー部の上方から下方へとテールランプハーネスを挿通するハーネス通し穴部が設けられるとともに、
    当該ハーネス通し穴部と前記シートロック装置とを区画するリブが形成されることを特徴とする請求項3に記載の自動二輪車の後部構造。
  7. 前記自動二輪車には左右一対のウインカランプが備えられ、
    前記シートロックカバーの前記アンダーカバー部に、前記アンダーカバー部と前記リアフェンダとの間にウインカランプハーネスを配索するハーネスガイド用上方凸部が形成されることを特徴とする請求項3に記載の自動二輪車の後部構造。
  8. 前記収納空間には盗難防止用のU字ロックが収納可能であるとともに、
    前記シートロックカバーの前記アンダーカバー部の前部に、前記U字ロックのU字状アームを係止するU字ロック係止リング部と、前記U字状アームの端部の前後方向への移動を規制するU字ロックストッパリブとを有するU字ロック係止部が前方に延出して形成されることを特徴とする請求項3に記載の自動二輪車の後部構造。
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