JP2011046332A - ハイブリッド車両の駆動装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】カム機構を有するハイブリッド車両において、カム機構の係合時におけるショックの発生を抑えることが可能なハイブリッド車両の駆動装置を提供する。
【解決手段】上記のハイブリッド車両は、モータジェネレータが連結された動力分配機構と、当該動力分配機構のうち、いずれか一つの回転要素と一体回転可能な第1部材、第1部材に対向した状態で配置された第2部材、第1部材及び第2部材のそれぞれの対向面に形成されて回転方向に関して深さが徐々に浅くなる溝部に保持された介在部材を有するロック機構と、モータジェネレータを所定角度回転させることで第1部材を回転させ、介在部材を第1及び第2部材で挟み込むことより係合状態へと移行させる制御手段と、を備える。ここで、係合状態となる際において、モータジェネレータのロータにかかるコギングトルクがピーク値を超えないように、当該所定角度が設定されている。
【選択図】図7

Description

本発明は、ハイブリッド車両に好適な駆動装置に関する。
内燃機関(エンジン)に加えて、電動機や発電機として機能するモータジェネレータを備えるハイブリッド車両が知られている。ハイブリッド車両では、内燃機関を可及的に高効率状態で運転する一方、駆動力やエンジンブレーキの過不足をモータジェネレータで補う。
このようなハイブリッド車両の一例として、特許文献1には、ブレーキによって発電機のロータの回転を停止又は解放することにより、発電機を用いない固定変速を実現する固定変速モードと、発電機を用いた電気的な無段変速を実現する無段変速モードとを選択的に実行できるハイブリッド車両が記載されている。また、特許文献2にも本発明と関連のある技術が記載されている。
特開平9−156387号公報 特開2009−35028号公報
特許文献1に記載のハイブリッド車両では、発電機のロータの回転の停止又は解放を行うロック機構としてブレーキを用いているが、最近、発電機のロックを維持するエネルギーを減少させるため、ブレーキの代わりに所謂カム機構などをロック機構として用いることが考えられている。カム機構は、例えば、互いに同軸に配置された2つのクラッチ板と、これらのクラッチ板のそれぞれの対向面に形成された溝部に保持された球状の介在部材とを有している。カム機構では、2つのクラッチ板のうち、一方のクラッチ板を固定してから、発電機のロータを回転させて他方のクラッチ板を回転させ、各クラッチ板の対向面に設けられた溝部で介在部材を挟み込むことで、2つのクラッチ板を係合状態にする。これにより、発電機のロータがロックされる。しかしながら、カム機構において係合状態に移行する際には、発電機に発生するコギングトルクにより発電機のロータが急激に回転してショックが発生する恐れがある。
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、カム機構を有するハイブリッド車両において、当該カム機構が係合状態となる際において、コギングトルクによるショックの発生を抑えることが可能なハイブリッド車両の駆動装置を提供することを課題とする。
本発明の1つの観点では、エンジンと、モータジェネレータと、前記エンジン及び前記モータジェネレータが連結された動力分配機構と、前記動力分配機構のうち、いずれか一つの回転要素と一体回転可能な第1部材、前記第1部材に対向した状態で同軸上に配置された第2部材、前記第1部材及び前記第2部材のそれぞれの対向面に形成されて回転方向に関して深さが徐々に浅くなる溝部に保持された介在部材を有するロック機構と、前記第2部材を固定してから、前記モータジェネレータのロータを所定角度回転させることで前記第1部材を回転させて、前記介在部材を前記第1及び第2部材で挟み込むことより、前記回転要素が解放された解放状態から前記回転要素がロックされた係合状態へと移行させる制御手段を備えるハイブリッド車両の駆動装置は、前記係合状態となる際において、前記モータジェネレータの位相変化に応じて変化する、前記ロータにかかるコギングトルクがピーク値を超えないように、前記所定角度が設定されている。
上記のハイブリッド車両の駆動装置は、エンジンと、モータジェネレータと、エンジン及びモータジェネレータが連結された動力分配機構と、当該動力分配機構のうち、いずれか一つの回転要素と一体回転可能な第1部材、第1部材に対向した状態で同軸上に配置された第2部材、第1部材及び第2部材のそれぞれの対向面に形成されて回転方向に関して深さが徐々に浅くなる溝部に保持された介在部材を有するロック機構と、第2部材を固定してから、モータジェネレータのロータを所定角度回転させることで第1部材を回転させて、介在部材を前記第1及び第2部材で挟み込むことより、回転要素が解放された解放状態から回転要素がロックされた係合状態へと移行させる制御手段と、を備える。制御手段は、例えばECU(Electronic Control Unit)である。ここで、本発明のハイブリッド車両の駆動装置では、係合状態となる際において、前記モータジェネレータの位相変化に応じて変化する、前記ロータにかかるコギングトルクがピーク値を超えないように、当該所定角度が設定されている。このようにすることで、ロック機構が係合状態となる際に、モータジェネレータのロータが急激に回転するのを防ぐことができ、ショックが発生するのを抑えることができる。
上記のハイブリッド車両の駆動装置の好適な実施例では、前記所定角度は、前記コギングトルクの正負のピーク値間に対応する前記モータジェネレータの位相幅の半分よりも小さく設定されている。
上記のハイブリッド車両の駆動装置の他の一態様では、前記所定角度は、前記コギングトルクの安定点間の位相幅よりも大きく、かつ、前記安定点間の位相幅に対し前記コギングトルクの正負のピーク値間に対応する位相幅の半分を加えた値よりも小さく設定されている。これにより、溝部の傾斜面を緩やかにすることができ、ショックの発生をより効果的に抑えることができる。
上記のハイブリッド車両の駆動装置の好適な実施例では、前記回転要素は、前記モータジェネレータが連結される回転要素である。
上記のハイブリッド車両の駆動装置の好適な実施例では、前記回転要素は、前記モータジェネレータ及び前記エンジンが連結される回転要素とは異なる回転要素である。
エンジンと、モータジェネレータと、前記エンジン及び前記モータジェネレータが連結された動力分配機構と、前記動力分配機構のうち、いずれか一つの回転要素と一体回転可能な第1部材、前記第1部材に対向した状態で同軸上に配置された第2部材、前記第1部材及び前記第2部材のそれぞれの対向面に形成されて回転方向に関して深さが徐々に浅くなる溝部に保持された介在部材を有するロック機構と、前記第2部材を固定してから、前記モータジェネレータのロータを所定角度回転させることで前記第1部材を回転させて、前記介在部材を前記第1及び第2部材で挟み込むことより、前記回転要素が解放された解放状態から前記回転要素がロックされた係合状態へと移行させる制御手段と、備えるハイブリッド車両の駆動装置であって、前記係合状態となる際において、前記モータジェネレータの位相変化に応じて変化する、前記ロータにかかるコギングトルクがピーク値を超えないように、前記所定角度が設定されている。このようにすることで、ロック機構が係合状態となる際に、モータジェネレータのロータが急激に回転するのを防ぐことができ、ショックが発生するのを抑えることができる。
本実施形態に係るハイブリッド車両の全体構成を概略的に示す図である。 ロック機構の詳細を示す断面図である。 ロック機構におけるクラッチ板を軸線方向から見た状態を示す図である。 ロック機構におけるクラッチ板を半径方向から見た状態を示している。 無段変速モード及び固定変速モードにおける共線図の一例を示す図である。 第1のモータジェネレータの位相とコギングトルクとの関係を示すグラフである。 第1実施形態に係るハイブリッド車両の駆動方法を説明するための図である。 第2実施形態に係るハイブリッド車両の駆動方法を説明するための図である。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施の形態について説明する。
[装置構成]
図1は各実施形態に係るハイブリッド車両の駆動装置が適用されたハイブリッド車両の全体構成を概略的に示している。周知のようにハイブリッド車両は、内燃機関を走行用の駆動力源として備えるとともに、モータジェネレータを他の走行用の駆動力源として備えた車両である。各実施形態に係るハイブリッド車両は、駆動輪と内燃機関とが車両前部に位置するFFレイアウトの車両として構成されている。
ハイブリッド車両は、内燃機関(エンジン)3と、第1のモータジェネレータMG1と、エンジン3及び第1のモータジェネレータMG1がそれぞれ連結された動力分配機構5と、駆動輪10に動力を出力するための出力部材としての出力ギヤ6とを備えている。また、ハイブリッド車両には減速機構7を介して出力ギヤ6に連結された第2のモータジェネレータMG2が設けられている。出力ギヤ6の動力は差動装置11を介して左右の駆動輪10に伝達される。
エンジン3は、火花点火型の多気筒内燃機関として構成されており、その動力は入力軸15を介して動力分配機構5に伝達される。入力軸15とエンジン3との間にはダンパ16が介在しており、エンジン3のトルク変動はダンパ16にて吸収される。第1のモータジェネレータMG1と第2のモータジェネレータMG2とは同様の構成を持っていて、電動機としての機能と発電機としての機能とを兼ね備えている。第1のモータジェネレータMG1は、固定部材であるケース17に固定されたステータ4aと、そのステータ4aの内周側に同軸に配置されたロータ4bとを備えている。第2のモータジェネレータMG2も同様に、ケース17に固定されたステータ8aと、そのステータ8aの内周側に同軸に配置されたロータ8bとを備えている。
動力分配機構5は、相互に差動回転可能な3つの要素を持つシングルピニオン型の遊星歯車機構として構成されており、外歯歯車であるサンギヤS1と、そのサンギヤS1に対して同軸的に配置された内歯歯車であるリングギヤR1と、これらのギヤS1、R1に噛み合うピニオンP1を自転かつ公転自在に保持するキャリアC1とを備えている。この形態では、入力軸15がキャリアC1に、第1のモータジェネレータMG1が回転部材としての連結部材21を介してサンギヤS1に、出力ギヤ6がリングギヤR1にそれぞれ連結されている。連結部材21は中空状に構成され、かつ入力軸15が挿入されており、連結部材21の外周には第1のモータジェネレータMG1のロータ4bが固定されている。
図1に示すように、減速機構7は、第2のモータジェネレータMG2の回転を減速して出力ギヤ6に伝達するための機構であり、相互に差動回転可能な3つの要素を持つシングルピニオン型の遊星歯車機構として構成されている。減速機構7は外歯歯車であるサンギヤS2と、そのサンギヤS2に対して同軸的に配置された内歯歯車であるリングギヤR2と、これらのギヤS2、R2に噛み合うピニオンP2を自転かつ公転自在に保持するキャリアC2とを備えている。この形態では、サンギヤS2が第2のモータジェネレータMG2に、リングギヤR2が出力ギヤ6にそれぞれ連結されており、キャリアC2はケース17に固定されている。これにより、第2のモータジェネレータMG2の回転が減速されて出力ギヤ6に伝達されるとともに、第2のモータジェネレータMG2の動力が増幅されて出力ギヤ6に伝達される。
ハイブリッド車両には、第1のモータジェネレータMG1をロックする係合状態とそのロックを解除する解放状態とを切り替えることにより変速モードを変更するロック機構50が設けられている。このロック機構50により、第1のモータジェネレータMG1を用いた電気的な無段変速を実現する無段変速モードと第1のモータジェネレータMG1を使用しない固定変速段を実現する固定変速モードとを選択的に実行できる。ロック機構50は、連結部材21とケース17との間に介在して連結部材21をケース17に対して固定できる係合機構51と、係合機構51を動作させるソレノイド型のアクチュエータ52とを備えている。ロック機構50の詳細は後述する。
電源ユニット30は、インバータ31、コンバータ32、HVバッテリ33及びコンバータ34を備える。第1のモータジェネレータMG1は電源線37によりインバータ31に接続されており、第2のモータジェネレータMG2は電源線38によりインバータ31に接続されている。また、インバータ31はコンバータ32に接続され、コンバータ32はHVバッテリ33に接続されている。さらに、HVバッテリ33はコンバータ34を介して補機バッテリ35に接続されている。
インバータ31は、モータジェネレータMG1及びMG2との間で電力の授受を行う。モータジェネレータの回生時には、インバータ31はモータジェネレータMG1及びMG2が回生により発電した電力を直流に変換し、コンバータ32へ供給する。コンバータ32は、インバータ31から供給される電力を電圧変換し、HVバッテリ33を充電する。一方、モータジェネレータの力行時には、HVバッテリ33から出力される直流電力はコンバータ32により昇圧されてインバータ31へ供給され、電源線37又は38を介してモータジェネレータMG1又はMG2へ供給される。
HVバッテリ33の電力はコンバータ34により電圧変換されて補機バッテリ35に供給され、各種の補機の駆動に使用される。
インバータ31、コンバータ32、HVバッテリ33及びコンバータ34の動作はECU40により制御されている。ECU40は、制御信号Sig4を送信することにより、電源ユニット30内の各要素の動作を制御する。また、電源ユニット30内の各要素の状態などを示す必要な信号は制御信号Sig4としてECU40に供給される。具体的には、HVバッテリ33のバッテリ残存容量を示すSOC(State Of Charge)及びバッテリの入出力制限値などは制御信号Sig4としてECU40に供給される。
ECU40は、エンジン1、第1のモータジェネレータMG1及び第2のモータジェネレータMG2との間で制御信号Sig1〜Sig3を送受信することにより、それらを制御し、ロック機構50に制御信号Sig5を送信することにより、ロック機構50を制御する。例えば、ECU40は、図示しない車速センサからの検出信号に基づいて検出された車速とスロットル開度とに基づいて、ロック機構50を制御する。
次に、ロック機構50について図2〜4を用いて説明する。図2(a)、(b)は、ロック機構50の詳細を示した図であり、図2(a)は解放状態を、図2(b)は係合状態をそれぞれ示している。ロック機構50は、いわゆるカム機構であり、係合機構51と、係合機構51を動作させるアクチュエータ52とを備えている。係合機構51には連結部材21が接続されており、連結部材21を介して第1のモータジェネレータMG1のトルクが入力される。アクチュエータ52は係合機構51とケース17との間に介在しており、ケース17に対して固定されている。アクチュエータ52は、ECU40によって制御される。
係合機構51には、連結部材21に固定された第1部材としての第1クラッチ板55と、この第1クラッチ板55と同軸に配置された第2部材としての第2クラッチ板56と、これらのクラッチ板55、56の間に介在する球状の介在部材57とが設けられている。各クラッチ板55、56は円板状に構成されていて、各クラッチ板55、56の対向面には介在部材57を保持する溝部としてのV字溝58、59が形成されている。
図3は第1クラッチ板55を軸線方向から見た状態を示しており、図4(a)、(b)は各クラッチ板55、56を半径方向から見た状態を示している。図4(a)はロック機構50が解放状態になっている場合を、図4(b)はロック機構50が係合状態になっている場合をそれぞれ示している。図3から明らかなように、第1クラッチ板55に設けられたV字溝58は、周方向に等間隔に6個並べられている。第2クラッチ板56に形成された他方のV字溝59も同様に周方向に等間隔に6個並べられている。各V字溝58、59は、第1クラッチ板55の中心線を含む断面で切断した場合には断面半円形をなしている(図2(a)、(b)参照)。また、図3に示すように、第1クラッチ板55の軸線方向から見ると、各V字溝58、59は、第1クラッチ板55の中心寄りの内側縁部と中心から離れた外側縁部とが同心の円弧をなすように湾曲している。更に、図4(a)、(b)に示すように、第1クラッチ板55の半径方向から見ると、各V字溝58、59はV字状に形成されていて、回転方向(図の上又は下方向)に関して深さが徐々に浅くなっている。
図2(a)に示すように、ロック機構50が解放状態の場合、係合機構51の第2クラッチ板56とアクチュエータ52との間には所定の隙間(ギャップ)Gが形成されている。ギャップGは、例えばギャップセンサなどにより計測される。
第2クラッチ板56とアクチュエータ52との間には、アクチュエータ52から離れる方向に第2クラッチ板56を付勢するリターンスプリング60が設けられている。リターンスプリング60は、例えば皿バネであり、固定部材たるアクチュエータ52、及び、回転部材たる第2クラッチ板56のどちらか一方に取り付けられたベアリング(不図示)を介して設けられている。そのため、解放状態においては、第2クラッチ板56が第1クラッチ板55に接近する方向に押し付けられた状態で、第1クラッチ板55と第2クラッチ板56とが供回りする。
アクチュエータ52には第2クラッチ板56と接触し得る摩擦部61と、摩擦部61に組み込まれた電磁石62とが設けられている。摩擦部61は、ケース17に対して静止している。つまり、摩擦部61は、第2クラッチ板56における第1クラッチ板55に対向する側とは反対側にギャップGだけ離れて固定されている。第2クラッチ板56は磁性金属で構成されているため、図2(a)、図4(a)の状態でアクチュエータ52の電磁石62のコイルにコイル電流を流すと磁場が発生し、それによる磁力により、第2クラッチ板56はリターンスプリング60の弾性力に抗してアクチュエータ52側に引き寄せられる。そして、電磁石62の磁力により第2クラッチ板56が摩擦部61に接触すると、第2クラッチ板56と摩擦部61との間に摩擦力が生じるため第2クラッチ板56が摩擦部61に対して停止する。つまり、図2(b)、図4(b)に示すように、第1のモータジェネレータMG1をロックする係合状態へ移行する。これにより無段変速モードから固定変速モードへと変速モードが切り換えられる。
第1クラッチ板55に正トルクが生じている場合、図4(b)に示すように、介在部材57がV字溝58、59内の浅い位置に移動して、第2クラッチ板56を摩擦部61に押し付ける力が発生する。そのため、係合状態に移行した後に第1クラッチ板55に(連結部材21に)正トルクが作用している限りにおいてその押し付け力は維持される。従って、電磁石62の磁力によって、一旦第2クラッチ板56が摩擦部61に接触した場合には、その後電磁石62への電力供給を減少させても第2クラッチ板56と摩擦部61との摩擦力が失われることがないから係合状態を維持することが可能になる。つまり、アクチュエータ52の動力を減少させても係合状態を維持できるロック状態を実現できる。
図2(b)の係合状態おいて連結部材21に正トルクと反対方向の負トルクが作用すると第2クラッチ板56を摩擦部61に押し付ける力が失われるため、ロックが解除されて図2(a)、図4(a)の解放状態へ移行する。これにより固定変速モードから無段変速モードへと変速モードが切り換えられる。解放状態へ移行した後には、リターンスプリング60の弾性力によってアクチュエータ52の動力なしに解放状態が維持される。解放状態においては、正方向及び負方向のそれぞれへの連結部材21の回転が許容される。
[各変速モードにおける動作状態]
ここで、図5を参照して、無段変速モード及び固定変速モードにおけるハイブリッド車両の動作状態について説明する。図5は、無段変速モード及び固定変速モードにおける共線図の一例を示している。図5(a)、(b)において、上下方向は回転数に対応しており、上方向が正方向の回転に対応し、下方向が負方向の回転に対応する。また、図5(a)、(b)において、上方向に向かうトルクは正トルクに対応し、下方向に向かうトルクは負トルクに対応する。
図5(a)における直線A1a、A1b、A1cは無段変速モードにおける共線図の一例を示している。無段変速モードの場合には、エンジン3のエンジントルクTKEに対応する反力トルク(以下、「エンジン反力トルク」と称する)が、第1のモータジェネレータMG1よりトルクTK1として出力される。なお、ここで、図5(a)より分かるように、エンジントルクTKEは正トルクとなっており、トルクTK1は負トルクとなっている。また、トルクTK2は、第2のモータジェネレータMG2より出力されるトルクを示している。無段変速モードでは、第1のモータジェネレータMG1の回転数を増減変化させることにより、エンジン3のエンジン回転数を連続的に制御することが可能である。出力ギヤ6の回転数がN1であるとした場合において、例えば、第1のモータジェネレータMG1の回転数を白丸m1、m2、m3と順次変化させた場合には、エンジン3のエンジン回転数は、白丸Ne1(>N1)、Ne2(=N1)、Ne3(<N1)と順次変化する。つまり、エンジン3のエンジン回転数は、出力ギヤ6の回転数よりも高い値、等しい値及び低い値に順次変化する。このとき、第1のモータジェネレータMG1は発電し、インバータ31を介して、第2のモータジェネレータMG2に電力を供給する。つまり、無段変速モードでは、エンジン3からの出力は、動力分配機構5を介して出力ギヤ6に直接伝達されるルートと、第1のモータジェネレータMG1から、減速機構7を介して出力ギヤ6に連結された第2のモータジェネレータMG2へ電気的に伝達されるルートと、の2つのルートで出力ギヤ6へ伝達される。
図5(b)における直線A2は固定変速モードにおける共線図の一例を示している。固定変速モードの場合には、ロック機構50が第1のモータジェネレータMG1のロータ4aを固定するとともにサンギヤS1を固定している状態となるため、動力分配機構5により決定される変速比がオーバードライブ状態(即ち、エンジン3のエンジン回転数Ne4が出力ギヤ6の回転数N1より小さくなる状態)に固定される。このとき、ロック機構50が、エンジン3のエンジントルクに対応する反力トルクを受け持つこととなる。第1のモータジェネレータMG1は発電機及び電動機のいずれとしても機能しないため、第1のモータジェネレータMG1から第2のモータジェネレータMG2へは電力が供給されない。従って、固定変速モードでは、エンジン3からの出力は、動力分配機構5を介して出力ギヤ6に直接伝達されるルートでのみ、出力ギヤ6へ伝達される。
[第1実施形態]
第1実施形態に係るハイブリッド車両の駆動方法について説明する。
無段変速モードから固定変速モードへと変速モードの切り換えを行う際、ECU40は、ロック機構50の係合要素の回転数同期制御を完了してからロック機構50の係合制御を行う。具体的には、まず、ECU40は、回転数同期制御として、第1クラッチ板55の回転数、即ち、第1のモータジェネレータMG1の回転数(以下、単に「MG1回転数」と称することもある)を「0」またはおおよそ「0」にする(図5(a)、(b)参照)。回転数同期制御が完了した状態では、ロック機構50は、図2(a)、図4(a)に示した状態となっている。ECU40は、回転数同期制御が完了すると、ロック機構50の係合制御として、第2クラッチ板56を摩擦部61に引き付けて固定した後、第1クラッチ板55を回転させる、具体的には、第1のモータジェネレータMG1のロータ4bを所定角度回転させる。これにより、図2(b)、図4(b)に示したように、介在部材57はV字溝58、59内の浅い位置に移動し、ロック機構50は係合状態になる。このようにして、無段変速モードから固定変速モードへと変速モードが切り換えられる。以下では、ロック機構50の係合制御の際に、第1のモータジェネレータMG1のロータ4bを回転させる所定角度を「係合回転角度」と称することとする。
ここで、ロック機構50の係合制御について詳細に説明する。図6(a)、(b)は、第1のモータジェネレータMG1の位相とその実トルクとの関係を示すグラフである。図6において、上方向に向かうトルクは正トルクに対応し、下方向に向かうトルクは負トルクに対応する(図7、8においても同じ)。
以下では、第1のモータジェネレータMG1の実トルクを「MG1実トルク」と称することとする。第1のモータジェネレータMG1について、停止した状態からロータ4bを回転させて位相を変化させると、第1のモータジェネレータMG1に発生するコギングトルクの影響により、図6(a)に示すように、MG1実トルクは変化する。図6(a)において、コギングトルクは一点鎖線矢印で示されている。一点鎖線矢印の長さがコギングトルクの大きさに対応し、一点鎖線矢印の向きがコギングトルクのかかる方向に対応する。点Uppは、コギングトルクが正のピークとなるときのMG1実トルクを示し、点Dwpは、コギングトルクが負のピークとなるときのMG1実トルクを示している。
エンジン反力トルクと等しいトルクを第1のモータジェネレータMG1より出力させるためには、第1のモータジェネレータMG1の目標トルクを、コギングトルク分考慮したトルクに設定する必要がある。以下において、第1のモータジェネレータMG1の目標トルクを「MG1目標トルク」と称することとする。なお、ここで、ロック機構50の係合制御の間、エンジントルクが変化することによるエンジン反力トルクの変化に対しても、エンジン反力トルクと等しいトルクが第1のモータジェネレータMG1より出力されるように、MG1目標トルクが設定されるのは言うまでもない。
回転数同期制御が完了してMG1回転数が「0」になった状態、即ち、第1のモータジェネレータMG1のロータ4bの回転が停止した状態では、第1のモータジェネレータMG1の位相(以下、単に「MG1位相」と称する)は、コギングトルクの影響により、MG1目標トルクとエンジン反力トルクとが等しくなる、即ち、コギングトルクが「0」になる安定点Stpに対応する位相θstpになる。
ここで、例えば、第1のモータジェネレータMG1のロータ4bを正方向に回転させてMG1位相を正方向に増加させると、第1のモータジェネレータMG1のロータ4bには負のコギングトルクがかかる。そのため、エンジン反力トルクと等しいトルクを第1のモータジェネレータMG1より出力させるためには、エンジン反力トルクの値からコギングトルク分だけ増加させた値に目標MG1トルクを設定する必要がある。
一方、第1のモータジェネレータMG1のロータ4bを負方向に回転させ、MG1位相を負方向に増加させると、第1のモータジェネレータMG1のロータ4bには正のコギングトルクがかかる。そのため、第1のモータジェネレータMG1よりエンジン反力トルクを出力させる場合には、エンジン反力トルクの値からコギングトルク分だけ減少させた値に目標MG1トルクを設定する必要がある。
以上をまとめると、MG1位相がθstpより正方向に増加した場合には、第1のモータジェネレータMG1のロータ4bには負のコギングトルクがかかり、MG1位相がθstpより負方向に増加した場合には、第1のモータジェネレータMG1のロータ4bには正のコギングトルクがかかる。また、このように、安定点から回転する方向に対して妨げる方向にコギングトルクが発生するため、第1のモータジェネレータMG1が停止した状態では、先に述べたように、MG1位相は、安定点Stpに対応する位相θstpとなる。
ここで、ロック機構50の係合制御のため、第1のモータジェネレータMG1のロータ4bを正方向に係合回転角度だけ回転させる、即ち、MG1位相を正方向に係合回転角度分増加させる場合を考えてみる。この場合、第1のモータジェネレータMG1のロータ4bには負のコギングトルクがかかる。そのため、目標MG1トルクは、図6(b)に示すように、エンジン反力トルクの値からコギングトルク分だけ増加させた値に設定される。
図6(b)に示すように、MG1位相を正方向に増加させた場合において、MG1位相が点Dwpに対応する位相θdwpを超えるまでは、コギングトルクは増加し、MG1位相が点θdwpを超えると、コギングトルクは減少する。そのため、MG1位相が点θdwpを超えると、MG1実トルクが急激に増加して、第1のモータジェネレータMG1のロータ4bが急激に回転してしまい、ロック機構50が係合状態となる際にショックが発生する恐れがある。これを防ぐためには、MG1目標トルクを位相の変化に応じてこまめに変化させるトルク制御が考えられるが、指示に対するトルク変化の遅れや個体のバラツキなどにより、このようなトルク制御を実際に行うのは難しい。また、ロック機構50の強度を上げる方法も考えられるが、大型化や高コスト化の問題が発生する。
そこで、第1実施形態に係るハイブリッド車両の駆動方法では、ロック機構50が係合状態となる際において、コギングトルクがピーク値を越えないように、ロック機構50の係合制御における係合回転角度を設定することとする。以下、図7(a)、(b)を用いて具体的に説明する。
図7(a)は、第1のモータジェネレータMG1のロータ4bが停止した状態におけるMG1位相とMG1目標トルクとの関係を示す図及びロック機構50の図であり、図7(b)は、ロック機構50が係合状態となったときにおけるMG1位相とMG1目標トルクとの関係を示す図及びロック機構50の図である。
図7(a)に示すように、回転数同期制御が完了して、第1のモータジェネレータMG1のロータ4bが停止した状態では、第1クラッチ板55及び第2クラッチ板56は停止した状態となっている。このとき、MG1位相は、コギングトルクの影響により安定点Stpに対応する位相θstpとなっている。この状態から、ECU40は、第2クラッチ板56を固定して、第1のモータジェネレータMG1のロータ4bを正方向に係合回転角度分だけ回転させることで、図7(b)に示すように、第1クラッチ板55と第2クラッチ板56との間に介在部材57を挟みこんで、ロック機構50を係合状態にする。
第1のモータジェネレータMG1のロータ4bを正方向に係合回転角度分だけ回転させ、即ち、MG1位相を位相θstpより増加させ、ロック機構50が係合状態となったときのMG1位相をθpとする。ここで、第1実施形態に係るハイブリッド車両の駆動方法では、第1のモータジェネレータMG1のロータ4bを回転させる係合回転角度AL(=θp−θstp)は、正負のコギングトルクのピーク値間に対応する位相幅Lの半分HLよりも小さくなるように設定されている。より詳細には、係合回転角度ALが、図7(b)に示すように、隣接する正負のコギングトルクのピーク値間に対応する位相幅Lの半分HLよりも小さくなるように、第1クラッチ板55及び第2クラッチ板56のそれぞれの溝部58、59の傾斜角が形成されている。そのため、図7(b)に示すように、ロック機構50が係合状態になったときのMG1位相θpは、負のコギングトルクがピーク値をとる点Dwpに対応する位相θdwpを超えない。従って、ロック機構50の係合制御の際に、コギングトルクが急激に減少することはなくなる。
上述したことから分かるように、第1実施形態に係るハイブリッド車両の駆動方法では、ロック機構50の係合制御時における係合回転角度は、正負のコギングトルクのピーク値間に対応する位相幅Lの半分HLよりも小さくなるように設定されている。このようにすることで、ロック機構50が係合状態となる際に、第1のモータジェネレータMG1のロータ4bが急激に回転するのを防ぐことができ、ショックが発生するのを抑えることができる。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態に係るハイブリッド車両の駆動方法について説明する。第1実施形態に係るハイブリッド車両の駆動方法では、ロック機構50の係合制御時における係合回転角度は、正負のピーク値間に対応する位相幅の半分よりも小さくなるように設定されているとしていたが、これに限られるものではない。このようにする代わりに、係合回転角度は、安定点間に対応する位相幅よりも大きく、かつ、安定点間に対応する位相幅+正負のピーク値間に対応する位相幅の半分よりも小さく設定されるとしてもよい、即ち、上述の第1実施形態で設定された係合回転角度に対し、安定点間に対応する位相幅分だけ大きくした値に設定されるとしてもよい。以下、図8(a)、(b)を用いて具体的に説明する。
図8(a)は、第1のモータジェネレータMG1のロータ4bが停止した状態における位相とトルクとの関係を示す図であり、図8(b)は、ロック機構50の係合制御中における位相とトルクとの関係を示す図であり、図8(c)は、ロック機構50が係合状態となったときにおける位相とトルクとの関係を示す図である。図8(d)は、第1のモータジェネレータMG1のロータ4bが停止した状態からロック機構50が係合状態となるときのロック機構50の変化を示す図である。
図8(a)に示すように、回転数同期制御が完了して、第1のモータジェネレータMG1のロータ4bが停止した状態では、第1クラッチ板55及び第2クラッチ板56は停止した状態となっている。このとき、第1のモータジェネレータMG1の位相は、コギングトルクの影響により安定点Stpに対応する位相θstpとなる。この状態から、ECU40は、係合制御として、第2クラッチ板56を固定して、第1クラッチ板55を正方向に回転、即ち、第1のモータジェネレータMG1のロータ4bを正方向に回転させる。第2実施形態に係るハイブリッド車両の駆動方法では、ECU40は、第1のモータジェネレータMG1のロータ4bを、安定点間に対応する位相幅PL分だけ少なくとも回転させる。そのため、図8(b)に示すように、MG1位相は位相θdwpを超える、即ち、コギングトルクは、一旦、負のピーク値を超えることになる。そして、図8(d)に示すように、第1クラッチ板55が回転してロック機構50が係合状態となったときのMG1位相θpは、安定点Stpに隣接する安定点Stp2に対応する位相θstp2よりも大きく、かつ、位相θstp2+正負のピーク値間に対応する位相幅Lの半分HLよりも小さくなっている。別の言い方をすると、第1のモータジェネレータMG1のロータ4bを回転させる係合回転角度AL2(=θp−θstp)は、安定点間の位相幅PLよりも大きく、かつ、安定点間の位相幅PL+正負のピーク値間に対応する位相幅Lの半分HLよりも小さく設定されている。
つまり、第2実施形態に係る係合回転角度AL2は、第1実施形態に係る係合回転角度ALに加えて、安定点間に対応する位相幅PL分だけ大きくした値に設定されているため、MG1位相が位相θstp2を超えてからのロータ4bの回転する角度θp−θstp2は、正負のコギングトルクのピーク値間に対応する位相幅Lの半分HLよりも小さくなる。このため、MG位相θpは、負のコギングトルクがピーク値をとる点Dwp2に対応する位相θdwp2を超えない。
このようにしても、図8(c)に示すように、ロック機構50が係合状態となる際に、コギングトルクがピーク値を超えずに済むので、第1のモータジェネレータMG1のロータ4bが急激に回転するのを防ぐことができ、ロック機構50が係合状態になる際にショックが発生するのを抑えることができる。また、第1実施形態に係るハイブリッド車両の駆動方法と比較して、第2実施形態に係るハイブリッド車両の駆動方法によれば、図8(d)に示すように、安定点間に対応する位相幅PL分だけ溝部の傾斜面を緩やかにすることができ、ショックの発生をより効果的に抑えることができる。
なお、ここで、第1のモータジェネレータMG1のロータ4bを回転させる安定点間に対応する位相幅としては、隣接する安定点間に対応する位相幅に設定されることに限られるものではなく、代わりに、任意の安定点間に対応する位相幅に設定されるとしても良い。即ち、係合回転角度は、上述の位相幅PLのn倍(nは整数)よりも大きく、かつ、位相幅PLのn倍+正負のピーク値間に対応する位相幅Lの半分HLよりも小さく設定されるとしてもよい。
[変形例]
上述の各実施形態では、ロック機構50の係合制御を行う際において、第1のモータジェネレータMG1のロータ4bを正方向に回転させるとしているが、これに限られるものではない。このようにする代わりに、第1のモータジェネレータMG1のロータ4bを負方向に回転させて、ロック機構50の係合制御を行うとしても良い。この場合には、ロック機構50が係合状態となる際にコギングトルクが正のピーク値を越えないように、即ち、図6(a)でいうと、ロック機構50が係合状態となる際におけるMG1位相が、コギングトルクの正のピークとなる点Uppに対応する位相よりも大きくなるように係合回転角度が設定される。
なお、本発明は上記の各形態に限定されず、本発明の要旨の範囲内において種々の形態にて実施できる。例えば、本発明を適用することが可能なハイブリッド車両の機構としては、第1のモータジェネレータMG1のロータをロックすることにより固定変速モードを実現する機構を有するものには限られない。代わりに、例えば、2つの遊星歯車機構を組み合わせて構成される動力分配機構において、第1のモータジェネレータ及びエンジンが連結される回転要素とは異なる回転要素をロック機構によりロックすることが可能に構成されたハイブリッド車両にも本発明を適用することができる。このようなハイブリッド車両の一例では、シングルプラネタリギヤたる第1の遊星歯車機構とダブルプラネタリギヤたる第2の遊星歯車機構とを組み合わせて動力分配機構が構成されている。エンジンの出力軸は第1の遊星歯車機構のキャリアに連結され、そのキャリアは第2の遊星歯車機構のリングギヤに連結されている。第1のモータジェネレータのロータは第1の遊星歯車機構のサンギヤに連結されている。第1の遊星歯車機構のリングギヤと第2の遊星歯車機構のキャリアは相互に連結されているとともに駆動軸に連結されている。ここで、第2の遊星歯車機構のサンギヤはロック機構により固定可能となっている。このようなハイブリッド車両に本発明を適用する場合においても、ロック機構の係合制御時における係合回転角度が、コギングトルクの正負のピーク値間に対応する位相幅の半分よりも小さくなるように設定されるとするか、又は、それに加えて、安定点間に対応する位相幅分だけ大きく設定されるとすれば、上述の各実施形態で述べたのと同様の効果を得ることができる。
また、上述の各機構に加えて、複数の変速段を有する固定変速装置を更に備える所謂マルチモードタイプのハイブリッド車両の機構であっても、本発明を適用することが可能であるのは言うまでもない。
3 内燃機関
4 第1のモータジェネレータ
5 動力分配機構
50 ロック機構
51 係合機構
52 アクチュエータ
55 第1クラッチ板
56 第2クラッチ板
57 介在部材
58、58 V字溝(溝部)

Claims (5)

  1. エンジンと、
    モータジェネレータと、
    前記エンジン及び前記モータジェネレータが連結された動力分配機構と、
    前記動力分配機構のうち、いずれか一つの回転要素と一体回転可能な第1部材、前記第1部材に対向した状態で同軸上に配置された第2部材、前記第1部材及び前記第2部材のそれぞれの対向面に形成されて回転方向に関して深さが徐々に浅くなる溝部に保持された介在部材を有するロック機構と、
    前記第2部材を固定してから、前記モータジェネレータのロータを所定角度回転させることで前記第1部材を回転させて、前記介在部材を前記第1及び第2部材で挟み込むことより、前記回転要素が解放された解放状態から前記回転要素がロックされた係合状態へと移行させる制御手段と、を備えるハイブリッド車両の駆動装置であって、
    前記係合状態となる際において、前記モータジェネレータの位相変化に応じて変化する、前記ロータにかかるコギングトルクがピーク値を超えないように、前記所定角度が設定されていることを特徴とするハイブリッド車両の駆動装置。
  2. 前記所定角度は、前記コギングトルクの正負のピーク値間に対応する前記モータジェネレータの位相幅の半分よりも小さく設定されている請求項1に記載のハイブリッド車両の駆動装置。
  3. 前記所定角度は、前記コギングトルクの安定点間の位相幅よりも大きく、かつ、前記安定点間の位相幅に対し前記コギングトルクの正負のピーク値間に対応する位相幅の半分を加えた値よりも小さく設定されている請求項1に記載のハイブリッド車両の駆動装置。
  4. 前記回転要素は、前記モータジェネレータが連結される回転要素であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のハイブリッド車両の駆動装置。
  5. 前記回転要素は、前記モータジェネレータ及び前記エンジンが連結される回転要素とは異なる回転要素であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のハイブリッド車両の駆動装置。
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