JP2011046206A - インクジェット記録方法およびインクジェット記録装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】マルチパス記録方式で発生し得る、黒画像とカラー画像との境界で生じ得る色間にじみを低減した高品位な画像を記録する。
【解決手段】ブラックインクを吐出するヘッド102Bkとカラーインクを吐出するヘッド102Cそれぞれを、各ヘッドにおいて配列する吐出口の4ピッチ分記録媒体を搬送する紙送りを挟んで3回の走査を行ない上記4ピッチ分に対応する走査領域に異なる吐出口を対応付けてその領域の記録を完成するマルチパス記録を行なう場合に、まず、ブラックヘッド102Bkにより黒画像(1)の記録を完成し、次に、カラーヘッド102Cにより黒画像(1)に隣接してカラー画像(2)の記録を完成するが、黒画像の記録を完成する走査とカラー画像の記録にかかる最初の走査との間に、黒画像(1)が記録された領域に対して記録が行われない走査が存在するよう、ヘッド102Bkとカラーヘッド102Cそれぞれの間の吐出口配列を定める。
【選択図】図12

Description

本発明は、インクジェット記録方法およびインクジェット記録装置に関し、詳しくは、ブラックインクやその他のカラーインクを用いて記録を行なう場合の黒画像記録領域とカラー画像記録領域との境界におけるにじみを低減する構成に関するものである。
プリンタ、複写機、ファクシミリ等の機能を有する記録装置、あるいはコンピュータやワードプロセッサ等を含む複合型電子機器やワークステーションなどで処理される情報の出力機器として用いられる記録装置は、画像情報(文字情報等を含む)に基づいて、用紙やプラスチック薄板等の記録媒体に画像(文字等を含む)の記録を行なうように構成されている。このような記録装置は、記録方式により、インクジェット方式、ワイヤドット方式、熱転写方式、レーザービーム方式等に分けることができる。このうち、インクジェット方式の記録装置(以下、インクジェット記録装置ともいう)は、記録ヘッドから記録媒体にインクを吐出して記録を行うものであり、他の記録方式に比べて高精細化が容易でしかも高速で静粛性の高い記録を行なうことができ、さらに装置が比較的安価であるという種々の利点を有している。
このようなインクジェト記録装置に対し、一方でカラー記録のニーズも多く、カラーインクジェット記録装置も数多く提供されている。インクジェット記録装置は、記録速度の向上等のため、複数の記録素子を集積配列した記録ヘッドとして、インク吐出部としてのインク吐出口及び液路を複数集積したものを用い、さらにカラー記録に対応するため、各色のインクに対応して複数の記録ヘッドを備えたものが一般的である。
図1はインクジェット記録装置における主に記録部の概略構成の一例を示す斜視図である。
同図において、キャリッジ106には、記録ヘッド102とインクカートリッジ101が着脱自在に搭載されて記録に用いられる。すなわち、記録ヘッドおよびインクカートリッジは、ブラックインク(Bk)と、シアン(C)、マゼンタ(M)およびイエロー(Y)それぞれのカラーインクに対応して用いられ、各インクの記録ヘッドはキャリッジ106の移動によって記録のための走査が行なわれる。以下、この走査を主走査ともいい、その方向を主走査方向という。キャリッジ106は、ガイドシャフト107と摺動可能に係合し、不図示のモータやベルトなどの駆動機構によって駆動されることによりガイドシャフト107に沿って上記移動を行なうができる。
図2は、それぞれの記録ヘッド102に配設される吐出口をz方向(図1)から見た図である。同図において、201は記録ヘッド102上にn個が配列された吐出口であり、各吐出口はそれぞれNdpiの密度で配列されている。この記録ヘッドは、種々の吐出方式を採用することができるが、例えば電気熱変換体が発生する熱エネルギーを利用してインクに気泡を生じさせ、この気泡の圧力によってインクを吐出する方式を用いることができる。
再び図1を参照すると、103は紙送りローラであり、補助ローラ104とともに記録紙Pを抑えながら同図中、矢印の方向に回転し、記録媒体としての記録紙Pをy方向(以下、「副走査方向」ともいう)に随時送っていく。また、105は給紙ローラであり記録紙の給紙を行うとともに、ローラ103、104と同様、記録紙Pを一定の張力を付与する役割も果たす。
非記録時には、キャリッジ106は、ホームポジションhに移動して記録命令を待機し、記録時には、x方向に移動しながら、各インクの記録ヘッド102の走査を行ない、この走査の間に、n個の吐出口201から画像情報に応じてインクを吐出することにより記録を行うことができる。この主走査により記録紙Pの紙面端部まで画像情報の記録が終了すると、キャリッジは記録開始位置に戻り、この間に所定量の記録紙Pの搬送を行なった後、再びx方向へ走査して記録を行うことを繰り返す。
画像等を記録する場合には、記録画像の発色性、階調性、濃度の一様性など様々な画質要素が求められる。特に、濃度一様性について、記録ヘッドの製造過程で生じるわずかな吐出口単位のばらつき等によって、吐出口ごとにインク吐出量や吐出方向にばらつきを生じ、最終的には記録画像の濃度ムラとなって現われる場合があることが知られている。
その具体例を図3、図4を用いて説明する。図3(a)において、31は記録ヘッドを示し、8個の吐出口32によって構成されているものとする。33は、8個の各吐出口32から吐出されたインク滴(インクドロップレット)を示し、この図のようにほぼ同じ吐出量で、また、ほぼ同じ方向にインクが吐出されるのが理想である。この様な理想的な吐出が行われれば、図3(b)に示すように、記録紙面上にほぼ同一の大きさのインクドットが形成され、全体的にも濃度ムラの無い(図3(c))一様な画像が得られる。
しかし、実際には上述したように、吐出口にはその程度はともかくばらつきがあり、そのまま上記と同じように記録を行う場合には、図4(a)に示すように、それぞれの吐出口から吐出されるインクドロップの大きさや向きにばらつきを生じ、記録紙面上において図4(b)に示すような、大きさや記録位置がばらついたインクドットが形成される。
この結果、例えば、吐出口の配列方向において周期的にエリアファクター100%を満たさない記録紙の地の部分が存在しそれが白スジとして発生したり、また、逆に必要以上にドットが重なり合ったり画像が記録されることになる。この様な画像は、吐出口配列方向において、図4(c)に示す濃度分布を有することとなり、これが、人間の肉眼では濃度ムラとして知覚される。また、紙送り量のばらつきに起因したスジが発生する場合もある。
このような濃度むらの対策として、例えば特許文献1において次のような方法が提案されている。図4及び図5を参照してその方法を簡単に説明する。
この方法は、図5(a)に示すように、図4等に示した記録領域と同じ記録領域を、4つの吐出口に対応する幅の紙送りを挟んだ記録ヘッド31による3回の走査によって完成させる。すなわち、記録領域の半分にあたるそれぞれ4つの吐出口に対応する走査領域を2回の走査で完成し、その際、それぞれの走査領域は、1回目の走査では記録ヘッドの8つの吐出口のうち下4つの吐出口を用い、4吐出口分の紙送り後の2回目の走査では、上4つの吐出口を用いて記録が行なわれる。そして、各吐出口について1回の走査では、画像データを所定の画素パターンに従い、約半分に間引いたものによるドット記録を行ない、2回目の走査で残りの半分の画像データによるドット記録を行なって記録を完成させる。以下では、このような記録方法を、マルチパス記録方法と称する。
このマルチパス記録方法によれば、図4に示した、吐出口ごとの吐出特性にばらつきがある記録ヘッドを使用しても、このばらつきに起因したドットの大きさや記録位置のばらつきは分散されるので、記録された画像は図5(b)に示すように、黒スジや白スジとして認識されるほどのドットの偏った形成はなく、これは、図5(c)に示す略一様な濃度分布として認識されることになる。
このマルチパス記録を行う場合、1回目の走査と2回目の走査では、相互補完的なそれぞれの画素パターンに従い間引きを行なうが、この画素パターンとしては図6(a)〜(c)に示すように、縦、横の各画素について、市松模様となるものを用いるのが一般的である。この場合、1回目の走査で、図6(a)に示すように市松模様の黒に相当する部分の画素の記録を行ない、2回目の走査で図6(B)に示すように白に相当する画素を記録することによって全体の記録を完成することができる(図6(c))。
以上説明したように、走査方向の同じドット配列からなる各ラインを異なる2つの吐出口を用いて画像が完成されていくことにより、濃度むらの低減された高画質な画像を得ることができる。
以上の濃度むら低減の他に、記録画像の画質を向上させる他の要因として、黒画像とカラー画像の隣接境界におけるにじみを防止する技術が知られている。例えば、特許文献2に開示される方法は、ブラックインクで記録を行う黒画像とカラーインクで記録を行うカラー画像が隣接する場合に、ブラックインク吐出用の吐出群のうち所定の吐出部を使用することにより、黒画像を記録する走査とカラー画像を記録する走査を別の走査とし、かつそれらが連続しないようにするものである。すなわち、黒画像を記録する走査とこの黒画像に隣接するカラー画像を記録する走査との間に別の走査が行なわれることにより、先に記録された例えば黒画像の定着のための時間を確保し、黒画像とカラー画像の隣接境界におけるにじみ(ブリード)を低減した高品位な記録を達成するものである。
特開平06−143618号公報 特開平06−135014号公報
しかしながら、前述のマルチパス記録を行なう場合における、黒画像とカラー画像の境界におけるにじみ(以下、「色間にじみ」ともいう)を低減しようとする場合、上記特許文献2に開示される方法をそのまま用いることはできない。すなわち、上記公報に開示される方法は、記録ヘッドのそれぞれ1回の走査で黒画像やカラー画像を記録する方式(以下、「1パス記録」ともいう)であることから、複数回の走査で所定領域の記録を完成させるマルチパス記録方式とは前提とする方式が異なり、その方式をそのまま用いても、定着の時間を確保するための走査をつくりだすことはできない。
なお、色間にじみ以外にも、複数色のインクが記録媒体に着弾した時のインクの押し合いによりその記録部が白っぽくなる現象も上記公報に記載の1パス記録とマルチパス記録では異なる。これらの現象の差は、マルチパス記録方法が濃度むらを防止する効果以外に、単位時間あたり、単位面積あたりに記録するドット数が少ないことによって、記録媒体に対するインクの浸透状態や定着状態が1パス記録と異なることに起因している。
本発明は上述の課題を解消するためになされたものであり、その目的とするところは、マルチパス記録方式で発生し得る色間にじみを低減した高品位な画像を記録することを可能とするインクジェット記録方法およびインクジェット記録装置を提供することにある。
そのために本発明は、記録媒体に対して記録ヘッドを相対的に走査させながらインクを吐出して記録を行うインクジェット記録方法であって、前記記録ヘッドは、第1の種類のインクを吐出するための第1の吐出口列と前記第1の種類のインクよりも浸透性の高い第2の種類のインクを吐出するための第2の吐出口列とを前記走査の方向とは異なる方向に配列し、前記第1の吐出口列で画像を完成させる前記走査の回数がm(m:正の整数)、前記第2の吐出口列で画像を完成させる前記走査の回数がn(n:正の整数で、mとnは異なる)で、mとnのうち少なくとも一方は2以上であり、1回の前記走査毎に当該走査の方向とは異なる方向に記録媒体を搬送する搬送量をL(L:正の数)とする記録を行ない、前記第1、第2の吐出口列それぞれについて、記録媒体の搬送に関わる給紙側最端部の吐出口の位置が、前記第1の吐出口列に対し前記第2の吐出口列が記録媒体の搬送に関わる排紙方向(m+a)×Lの長さ(a:正の整数)離れていることを特徴とする。
以上の構成によれば、いわゆるマルチパス記録を行なう場合に、第1、第2の吐出口列それぞれについて、記録媒体の搬送に関わる給紙側最端部の吐出口の位置が、前記第1の吐出口列に対し前記第2の吐出口列が記録媒体の搬送に関わるそれぞれ排紙方向へ(m+a)×Lの長さ(a:正の整数)離れているので、あるいは第1画像の記録を完成する走査と第2画像の記録にかかる最初の走査との間に、上記第1画像が記録された領域に対して記録が行われない走査が存在するので、第1の吐出口列による画像と、これに隣接して記録される第2の吐出口列による画像は少なくとも1回の走査をおいて記録が行なわれる。これにより、第1の吐出列によるインクが記録媒体に定着する時間を設けることができる。
本発明を適用可能なインクジェット記録装置の主要部の概略構成を示す斜視図である。 上記インクジェット記録装置で用いられる記録ヘッドの一従来例における吐出口配列を模式的に示す図である。 (a)、(b)及び(c)は、インクジェット記録装置における理想的な記録状態を説明する図である。 (a)、(b)及び(c)は、インクジェット記録装置における濃度むらを生じる記録状態を説明する図である。 (a)、(b)及び(c)は、本発明の実施形態で用いるマルチパス記録方法による濃度むら低減を説明する図である。 (a)、(b)及び(c)は、上記マルチパス記録方法を説明する図である。 図1に示したインクジェット記録装置の制御構成を示すブロック図である。 本発明の第1の実施形態にかかる記録ヘッドのブラックインクとカラーインクのヘッドが別体型である例における吐出口配列を示す模式図である。 本発明の第1の実施形態にかかる記録ヘッドのブラックインクとカラーインクのヘッドが一体型である例における吐出口配列を示す模式図である。 上記一体型および別体型について吐出口が千鳥状に配列された例における吐出口配列を示す模式図である。 本発明の第1の実施形態における、マルチパス記録で用いる間引きデータのパターンを模式的に示す図である。 本発明の第1の実施形態による記録方法を説明する図である。 本発明の第1の実施形態に適用可能な記録ヘッドにおける吐出口配列の他の例を示す模式図である。 本発明の第1の実施形態に適用可能な記録ヘッドにおける吐出口配列のさらに他の例を示す模式図である。 本発明の第2の実施形態にかかる記録ヘッドのブラックインクとカラーインクのヘッドが別体型である例における吐出口配列を示す模式図である。 (a)および(b)は、本発明の第2および3の実施形態における、マルチパス記録で用いる間引きデータのパターンを模式的に示す図である。 本発明の第2の実施形態による記録方法を説明する図である。 本発明の第2の実施形態に適用可能な記録ヘッドにおける吐出口配列の他の例を示す模式図である。 本発明の第3の実施形態にかかる記録ヘッドのブラックインクとカラーインクのヘッドが別体型である例における吐出口配列を示す模式図である。 本発明の第3の実施形態による記録方法を説明する図である。 本発明の第3の実施形態に適用可能な記録ヘッドにおける吐出口配列の他の例を示す模式図である。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。
図7は、本発明の一実施形態に係るインクジェット記録装置の制御構成を示すブロック図である。なお、本実施形態のインクジェット記録装置の機械的構成は図1に示したものと同様である。但し、以下の各実施形態では、図8等に示すように記録ヘッドの特に吐出口配列が、上述した従来のものとは異なる。
図7に示すように、本実施形態の制御構成は、メインバスライン705に対して夫々アクセスする画像入力部703、それに対応する画像信号処理部704、CPU(中央制御部)700といったソフト系処理構成と、操作部706、回復系制御回路707、インクジェットヘッド温度制御回路714、ヘッド駆動制御回路715、キャリッジ106の駆動制御回路716、紙送りのためのローラ104の駆動を制御する制御回路717といったハード系処理構成とに大別される。
この構成において、CPU700は、ROM701とランダムメモリ(RAM)702を用い、本インクジェット記録装置全体の制御を実行する。すなわち、ROM7012格納される処理プログラムに従い、以下で詳述される各実施形態の記録ヘッド駆動やそれに伴う記記録紙の搬送を制御する。そして、RAM702は、その制御処理におけるワークエリアとして用いられる。CPU700は、また、上記記録ヘッドの駆動制御に関し、入力画像情報に対して所定の画像処理を行ない、それによる記録データに基づき、ヘッド駆動制御回路715を介して記録ヘッド713の吐出を制御する。
また、RAM702には、例えば、ヘッド回復タイミングチャートを実行するプログラムが格納されており、必要に応じて予備吐出条件等の回復条件を回復系制御回路707、記録ヘッド、保温ヒータ等に与える。回復系モータ708は、記録ヘッド713(102)とこれに対向離間するクリーニングブレード709やキャップ710、吸引ポンプ711を駆動する。
ヘッド駆動制御回路715は、上述のようにCPU700による制御の下、記録データに基づいて記録ヘッド713のインク吐出用電気熱変換体の駆動を実行する。また、ヘッド駆動制御回路715は、CPU700の指示に従い、ブラックインクの記録ヘッドにおける吐出口の使用範囲の切り替えを行なう。詳しくは、以下の各実施形態で示される黒画像とカラー画像が混在するフルカラー画像を記録するモードでは、ブラックインク記録ヘッドの一部の吐出口のみが用いられ、一方、文字などからなる文書情報を記録するモードでは、記録ヘッドとしてブラックインクの記録ヘッドのみが用いられ、この場合はその記録ヘッドの全ての吐出口を用いるよう切替えを行なう。
なお、記録ヘッド713(102)のインク吐出用の電気熱変換体が設けられている基板には、保温ヒータが設けられており、ダイオードセンサ712が検出する温度に基づいたヘッド温度制御回路714の制御によって、記録ヘッド内のインク温度を所望設定温度に加熱調整することができる。また、ダイオードセンサ712は、同様に上記基板に設けられているものであり、実質的な記録ヘッド内部のインク温度を測定するためのものである。ダイオードセンサ712も同様に、基板にではなく外部に設けられていても良く記録ヘッドの周囲近傍にあっても良い。
以上の装置構成に基づく、本発明のいくつかの実施形態について以下に説明する。
(第1の実施形態)
図8は、本発明の第1の実施形態に係る記録ヘッドを示す図である。本実施形態のブラックインクを吐出する第1の記録ヘッド(以下、ブラックヘッドともいう)102Bkは、1インチ当たりN=600個の密度で(600dpi)、n=28個の吐出口を、記録媒体の搬送方向である副走査方向に配列するものである。これに対し、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)インクを吐出するそれぞれの記録ヘッド102C(以下、カラーヘッドと称し、代表して1つの記録ヘッド102Cとして示す)は、1インチ当たりN=600個の密度で(600dpi)n=12個の吐出口を同様に副走査方向に配列するものである。そして、カラーヘッド102Cは、その12個の吐出口n1〜n12がブラックヘッド102Bkの、同様に12個の吐出口n1〜n12の副走査方向の位置が同じくなるように本記録装置に装着される。従って、ブラックヘッド102Bkの残りの吐出口n13〜n28は、カラーヘッド102Cの吐出口とは重ならない位置となる。また、ブラックヘッドとカラーヘッド、さらにそれぞれのカラーヘッドは、主走査方向について所定の間隔をおいて配置されている。
本実施形態において、ブラック画像とカラー画像が混在する画像を記録するようなフルカラー記録モードでは、ブラックヘッド102Bkの記録に用いられる吐出口をn17〜n28までの12個とする。一方、カラーヘッド102Cでは、吐出口n1〜n12の12個全ての吐出口を使用する。なお、黒文字などからなる文書等を記録するモードでは、ブラックヘッド102Bkのみ用い、その際は、吐出口n1〜n28の全てを用いる。
なお、ブラックインクを吐出する記録ヘッドとカラーインクを吐出する記録ヘッドは、図9に示すように一体の記録ヘッドとして構成されても良い。また、図10(a)の分離型や同図(b)の一体型に示すように、吐出口列が1列でなく千鳥状に配列されていてもよく、この時の駆動信号は、記録ヘッドの走査で先行する吐出口群が後行の吐出口群よりもd/v〔秒〕だけ早いタイミングで与えられる。すなわち、d〔インチ〕は、奇数番目の吐出口群と偶数番目の吐出口群との間の距離であり、v〔インチ/秒〕は記録ヘッドの主走査の速度である。
また、本実施形態で用いるブラックインクの浸透性は、ブリストウ法による浸透速度の指標であるKa値が、1.0[ml・m-2・msec-1/2]、また、カラーインクの同様のKa値は、7.0[ml・m-2・msec-1/2]である。すなわち、本実施形態のブラックインクは、カラーインクと比較して浸透性がより低い特性を有している。
本実施形態における記録方法を、図11および図12を参照して説明する。
図11は、相互に補完関係にある3種類の間引きパターンを示す図である。また、図12は、本実施形態の記録ヘッドを用いた、カラー画像と黒画像が混在した画像を記録するフルカラーモードにおけるマルチパス記録を説明する図である。
図12において、まず、1走査目では、ブラックヘッド102Bkの吐出に用いる12の吐出口のうち、記録媒体の給紙側とは反対側の端部から数えて(以下でも同様)25番目〜28番目までの4つの吐出口n25〜n28を用い、図11(a)に示す間引きパターンによって間引きされた記録データに基づき、対応する走査領域の画像(1)を記録する。
続いて、副走査方向に4dot/600dpi相当分の記録媒体の搬送を行ない、その後の2走査目では、ブラックヘッド102Bkの21番目から24番目までの4つの吐出口n21〜n24を用い、図11(b)に示す間引きパターンによって間引かれた記録データに基づき、一走査目と同じ走査領域を走査して画像(1)を記録する。なお、このとき、その前の1走査目の画像(1)を記録した走査で用いた25番目から28番目までの4つの吐出口n25〜n28は、図11(a)に示す間引きパターンによって間引かれた記録データに基づく、その対応する走査領域の(黒画像データがあれば)黒画像の記録に用いられる。
なお、本明細書で、記録媒体搬送量について(a)dot/(b)dpi相当の距離もしくは長さとは、(b)dpiの密度で配列される吐出口の配列ピッチの(a)倍の距離もしくは長さをいう。
次に、前回同様に4dot/600dpi相当分の記録媒体の搬送を行ない、その後の3走査目では、ブラックヘッド102Bkの17番目から20番目までの4つの吐出口n17〜n20を用い、図11(c)に示す間引きパターンを用いて、対応する領域の走査を行って画像(1)の記録を行ない、その領域の記録を完成させる。この際も、前回同様21番目から24番目までの4つの吐出口n21〜n24は、図11(b)の間引きパターンを用い、25番目から28番目までの4つの吐出口n25〜n28は、図11(a)の間引きパターンを用い、それぞれ対応する走査領域の記録に用いられる。
以上説明した3回の走査で画像(1)の記録を完成させた後、さらに、同様に4dot/600dpi相当分の記録媒体の搬送を行い、その後4走査目の走査を行なう。この走査では、画像(1)が記録されている走査領域には、ブラックヘッドの4つの吐出口n13〜n16が対応するが、これらの吐出口は、記録に用いられるべく設定されていないため、この走査領域の記録は行なわれない。すなわち、本実施形態では、黒画像の記録とカラー画像の記録との間に1回の走査分記録が行なわれないような、ブラックインクとカラーインクそれぞれの記録ヘッド相互の吐出口配列関係を定めることにより、ブラックインクが充分に定着するための時間を設けることができる。これにより、次に同じ領域に記録されるカラー画像との境界に生じ得る色間にじみの発生を低減することが可能となる。
なお、この4走査目で、黒画像(1)の走査領域に対する記録が行なわれない上記の走査でも、ブラックヘッドの吐出に使用する12の吐出口n17〜n28は、図11(a)〜(c)のそれぞれ対応する間引きパターンを用いて、それぞれ対応する走査領域の記録に用いられることは、上述と同様である。
以上の4回の走査が終わると、上述と同様に4dot/600dpi相当分の記録媒体の搬送を行い、5走査目の記録を行なう。この5走査目の記録では、カラーヘッド102Cの12の吐出口のうち、9番目から12番目までの4つの吐出口n9〜n12を用い、図11(a)に示す間引きパターンによる記録データの基づき、黒画像(1)が存在する走査領域の走査を行ない、黒画像(1)に隣接してカラー画像(2)を記録する。この記録では、上述したように、ブラックインクは略定着が完了しているため隣接する黒画像とカラー画像との間のにじみの発生を低減することができる。
なお、この走査では、ブラックインクヘッド102Bkの吐出口のうち、カラーヘッドの吐出口n9〜n12と同じ位置にある吐出口n9〜n12は、記録に用いられるべく設定されていないので、画像(2)の走査領域にブラックインクが吐出されることがないのはもちろんである。また、ブラックヘッド102Bkの吐出口のうち、記録に用いられるべく設定されている12の吐出口n17〜n28は、(a)〜(c)のそれぞれ対応する間引きパターンを用いて、それぞれ対応する走査領域の記録に用いられることは、上述と同様であり、以下の各走査でも同様である。
次に、4dot/600dpi相当分の記録媒体の搬送を行なった後、6走査目では、カラーヘッド102Cの5番目から8番目までの4つの吐出口n5〜n8を用いて、図11(b)に示す間引きパターンによる記録データに基づき、画像(2)を記録する。この際、カラーヘッド102Cの9番目から12番目までの4つの吐出口は、図11(a)に示す間引きパターンによる記録データに基づいて対応する走査領域の記録を行なう。
さらに、4dot/600dpi相当分の記録媒体の搬送を行った後の、7走査目では、カラーヘッド102Cの1番目から4番目までの4つの吐出口n1〜n4を用いて、図11(c)に示す間引きパターンによる記録データに基づき、画像(2)の記録を完成させる。この際、5番目から8番目までの4つの吐出口は、図11(b)に示す間引きパターンを用い、9番目から12番目までの4つの吐出口は、図11(a)に示す間引きパターンを用いたそれぞれの記録データに基づくそれぞれ対応する走査領域の記録に用いられるのは上述と同様である。
以上説明した記録方法を一般化すると、ブラックヘッドの102Bk使用すべく設定された第1の吐出口列(n17〜n28)と、カラーヘッドの使用すべく設定された第2の吐出口列(n1〜n12)とを、それぞれ記録媒体の給紙側最端部間の距離で、1回の記録媒体の搬送量をL(4dot/600dpi相当)、黒画像を完成させるのに必要な走査回数をm(3回)とするとき、(m+1)×Ldot/Ndpi相当(本実施形態の図8〜図10に示すヘッド構成では、(3+1)×4dot/600dpi=16dot/600dpi相当)だけ離したそれぞれの記録ヘッドを用いた記録方法である。この記録方法により、マルチパス記録方法においても、上述したように1走査分のブラックインクの定着時間を設けることができ、適切な(ブラックとカラー間)色間にじみの低減を図ることが可能となる。特に、本実施形態においては、ブリストウ法によるKa値が低い、すなわち、浸透速度が遅いブラックインクを、ブリストウ法によるKa値がより高い、すなわち、より浸透速度が速いカラーインクより先に記録媒体に吐出して記録することにより、記録媒体上での浸透性及び定着性の向上を図ることができ、さらに色間にじみを低減することができる。
なお、本実施形態では、間引きパターンを図11に示すように固定的なパターンとしたが、例えば画像データとの同調性を防止するためにランダムな間引きパターンを用いてもよく、また、記録ヘッド毎に異なった間引きパターンであっても良い。また、本実施形態では、カラーインクを吐出する第2の吐出口列の吐出口数が12個とし全吐出口を使用するようにしたが、記録ヘッドが有する吐出口の数はそれ以上でも良く、例えば図13に示すようにカラーインクヘッドの吐出口がブラックヘッドと同じ数で、記録に使用すべく設定される第2の吐出口列を吐出口をn1〜n12までの12個の吐出口としても良い。また、ブラックヘッドも同様であり、上記実施形態では28個の吐出口数を備えるものであるが、それ以上またはそれ以下の吐出口数を備えて、使用すべく設定される第1の吐出口列を上記12個としても良い。
さらに、上記で一般化して説明したように、ブラックインクを吐出する第1の吐出口列と、カラーインクを吐出する第2の吐出口列とを、それぞれの吐出口列の記録媒体の給紙側最端部間の距離で、本実施形態では、1回の記録媒体の搬送量L=4dot/600dpi、ブラックインクを吐出する第1の記録ヘッドで画像を完成させる記録走査回数m=3とし、(m+1)×L=(3+1)×4dot/600dpi=16dot/600dpiの長さだけ離すものとしたが、本発明の適用はこのような長さに限られるものではない。
例えば、図14に示すように、ブラックインクを吐出させる第1の吐出口列の吐出口数が30個で、(m+1)×L=16dot/600dpi相当より長く、また、(m+2)×L=20dot/600dpi相当より短い18dot/600dpi相当の長さとしても良い。この場合、ブラックインクを吐出する第1の吐出口列の吐出口n27、n23、n19を使用して完成した画像に対して、カラーインクを吐出させる第2の吐出口列の吐出口n12を使用して記録する領域の端部が、2dot/600dpi相当ずれているため、記録する画像によっては、黒画像記録とカラー画像の記録との間に部分的に2回の走査分の時間がおかれ、ブラックとカラーの色間でのにじみを防止するのにより良い効果が得られる。
以上の実施形態によれば、以上説明した記録制御を行うことにより、マルチパス記録における色間にじみを防止した高品位な画像を記録することが可能となる。
(第2の実施形態)
図15は、本発明の第2の実施形態に係るブラックインクとカラーインクそれぞれの記録ヘッドにおける吐出口配列の構成を示す図である。
図15に示したブラックインクを吐出する記録ヘッド102Bkは、1インチ当たりN=600個の密度で(600dpi)n=24個の吐出口(24吐出口)を配列し、このうち、フルカラーモードでは、吐出口n19〜n24の6個についてのみ使用する。一方、カラーインクを吐出する記録ヘッド102Cは、1インチ当たりN=600個の密度で(600dpi)でn=12個の吐出口(12吐出口)を配列し、フルカラーモードでは、吐出口n1〜n12の12個の全ての吐出口を使用する。そして、各記録ヘッド相互の吐出口(吐出口)の位置関係は、副走査方向については、同じ吐出口番号の位置で一致して配列され、主走査方向については、所定の間隔をおいて配置されている。
なお、ブラックヘッド102Bkとカラーヘッド102Cは、第1の実施形態で説明したように、分離型でなく一体型の記録ヘッドとして構成されても良く、また、吐出口が1列でなく千鳥状に配列されていても良く、さらにカラーヘッド102Cの吐出口数が第1の記録ヘッドと等しい構成でも良い。また、本実施形態で使用するインクは、第1の実施形態で使用したインクと同様の浸透性を有するインクを使用する。
本実施形態の記録方法を図16および図17を参照して説明する。図16は、本実施形態で用いる、相互に補完関係にある2種類の間引きパターンを示す図である。
図17において、まず、1走査目でブラックヘッド102Bkの使用すべく設定されている19番目から24番目までの6つの吐出口n19〜n24全てを用い、これらに対応する走査領域を走査して記録データに基づく画像(1)記録する。このように本実施形態では、黒画像についてはマルチパスではなく1回の走査でその記録を完了する(以下、これを1パス記録ともいう)。
続いて、副走査方向に6dot/600dpi相当分記録媒体を搬送し、その後、2走査目では、上記1回目の走査で記録した画像(1)が存在する走査領域には、ブラックヘッド102Bkの吐出口n13〜n18が対応するが、これらの吐出口は使用すべく設定されていないので、この走査領域ではブラックヘッドによる記録は行なわれない。なお、使用すべく設定されているブラックヘッド102Bkの吐出口n19〜n24に対応する走査領域では、対応する記録データに基づいて6つの吐出口全てを用いて、1パス記録が行なわれるのはもちろんである。
さらに、6dot/600dpi相当分の記録媒体の搬送を行なった後、3走査目では、カラーヘッド102Cの使用すべく設定されている12の吐出口のうち、記録媒体の給紙側とは反対側の端部から数えて(以下でも同様)7番目から12番目までの6つの吐出口n7〜n12を用い、図16(a)に示す市松模様の間引きパターンによる記録データに基づき、画像(1)が記録された走査領域を走査してカラー画像(2)を記録する。なお、この走査の際、ブラックヘッド102Bkの使用すべく設定されている19番目から24番目までの6つの吐出口は、対応する走査領域の1パス記録に用いられる。
さらに、6dot/600dpi相当分の記録媒体の搬送を行った後、4走査目では、カラーヘッド102Cの使用すべく設定されている12の吐出口のうち、1番目から6番目までの6つの吐出口n1〜n6を用い、図16(b)に示す上記とは逆の市松模様の間引きパターンによる記録データに基づき、カラー画像(2)の領域を走査し、画像(2)の記録を完成させる。この走査で、カラーヘッドの7番目から12番目までの6つの吐出口n7〜n12は、図16(a)に示す市松模様の間引きパターンによる記録データに基づいて対応する走査領域の記録を行ない、また、ブラックヘッドの使用すべく設定されている19番目から24番目までの6つの吐出口は、対応する走査領域を1パス記録で記録する。
以上の記録方法を一般化すると、ブラックインクを吐出する第1の吐出口列(n19〜n28)と、カラーインクを吐出する第2の吐出口列(n1〜n12)とを、それぞれの記録ヘッドの記録媒体の給紙方向側最端部の吐出口位置間の距離で、1回の記録媒体の搬送量L(6dot/600dpi相当)、ブラックインクを吐出する記録ヘッドで黒画像を完成させるのに必要な走査回数m(1)とするとき、(m+1)×L((1+1)×6dot/600dpi相当=12dot/600dpi相当)の長さだけ離すことにより、黒画像の記録とカラー画像の記録との間に1回の走査分の時間をおくことができ、これによってブラックインクの定着を促進することができる。これにより、カラーインクを吐出する記録ヘッドが2回の走査で画像を完成させるマルチパス記録方法と、ブラックインクを吐出する記録ヘッドが1回の走査で画像を完成させる1パス記録方法との組み合わせにおいても、にじみの低減を図ることが可能となる。
なお、本実施形態では、間引きパターンを固定的な市松模様のパターンとしたが、画像データとの同調性を防止するためにランダムな間引きパターンを用いても良い。また、本実施形態では、カラーインクを吐出させる記録ヘッドの吐出口数が12個とし全吐出口を使用するようにしたが、それ以上の吐出口数を備え、本マルチパス記録方法で使用する吐出口をブラックヘッドと上記の関係にある12個としても良く、ブラックインクを吐出させる記録ヘッドも同様に28個の吐出口数を備えるものとしたが、それ以上またはそれ以下の吐出口数を備え、1パス記録で使用する吐出口を上記の6個としても良い。
また、ブラックインクを吐出する第1の吐出口列に対して、カラーインクを吐出する第2の吐出口列における、記録媒体の給紙方向側最端部の吐出口の位置を、本実施形態では、1回の記録媒体の搬送量L=6dot/600dpi、ブラックインクを吐出する記録ヘッドで画像を完成させる走査回数m=1とするときに、(m+1)×L=(1+1)×6dot/600dpi相当=12dot/600dpi相当の長さ離すものとしたが、この長さに限るものではない。
例えば、図18に示すようなブラックインクを吐出させる第1の吐出口列の吐出口数が26個で、(m+1)×L=12dot/600dpi相当より長く、(m+2)×L=18dot/600dpi相当より短い14dot/600dpi相当の長さとしても良い。この場合、ブラックインクを吐出する第1の吐出口列によって記録する画像に対して、カラーインクを吐出させる第2の吐出口列を使用して記録する領域は、2dot/600dpi相当ずれているため、記録する画像によっては、黒画像記録とカラー画像の記録との間に部分的に2回の走査分の時間がおかれ、ブラックとカラーの色間でのにじみを防止するのにより良い効果が得られる。
本実施形態においても、以上説明した制御を行うことにより、1パス記録との組み合わせにおいてもマルチパス記録における色間のにじみを防止した高品位な画像を記録することが可能となる。
(第3の実施形態)
図19は、本発明の第3の実施形態に係るブラックインクおよびカラーインクを吐出する記録ヘッドそれぞれにおける吐出口配列を示す図である。
本実施形態のブラックヘッド102Bkは、1インチ当たりN=600個の密度(600dpi)でn=24個の吐出口を配列するが、本実施形態のフルカラーモードで使用すべく設定される吐出口は吐出口n1〜n6の6つである。また、カラーヘッド102Cは、1インチ当たりN=600個の密度(600dpi)で、n=12個の吐出口を配列しており、フルカラーモードでは、吐出口n1〜n12の12個の全吐出口を使用する。そして、各記録ヘッド間の吐出口の位置関係は、副走査方向については、ブラックヘッド102Bkの吐出口n13〜n24がカラーヘッド102Cの吐出口n1〜n12とそれぞれ同じ位置となるよう配列される。一方、主走査方向については、所定の間隔をおいて配置されている。なお、ブラックヘッドとカラーヘッドは、第1の実施形態で説明した様に、分離型でなく一体型の記録ヘッドとして構成されても良く、また吐出口列が1列でなく千鳥状に配列されていても良く、さらに、カラーヘッドの吐出口数がブラックヘッドと等しい構成でも良い。また、本実施形態で使用するインクは、第1の実施形態で使用したインクと同様のインクを使用する。
本実施形態のフルカラーモードにおける記録方法を図16および図20を参照して説明する。
図20において、まず、1走査目でカラーヘッド102Cの使用すべく設定されている12の吐出口のうち、7番目から12番目までの6つの吐出口n7〜n12を用い、図16(a)に示す市松模様の間引きパターンによる記録データに基づき、対応する走査領域を走査してカラー画像(2)を記録する。
続いて、副走査方向に6dot/600dpi相当分の記録媒体の搬送を行なった後、2走査目では、カラーヘッド102Cの使用すべく設定されている12の吐出口のうち、1番目から6番目までの6つの吐出口を用い、図16(b)に示す上記とは逆の市松模様の間引きパターンによる記録データに基づき、対応する走査領域を走査してカラー画像(2)の記録を完成させる。なお、このとき、カラーヘッドの上記7番目から12番目までの6つの吐出口n7〜n12は、図16(a)に示す市松模様の間引きパターンによる記録データに基づく、対応する走査領域の記録に用いられる。
さらに、6dot/600dpi相当分記録媒体の搬送を行なった後の3走査目では、ブラックヘッド102Bkの吐出口n7〜n12が上記画像(2)が記録されている走査領域に対応するが、これらの吐出口は使用すべく設定されていないため、この走査領域に対する記録は行なわれない。損の他の走査領域では、カラーヘッド102Cの12の吐出口を用いて、それぞれの走査領域の記録が行なわれる。
さらに、6dot/600dpi相当分の記録媒体の搬送を行なった後の4走査目では、ブラックヘッド102Bkの使用すべく設定されている1番目から6番目までの6つの吐出口n1〜n6の全てを用い、対応する走査領域の走査を行なって黒画像(1)を1パス記録で記録する。一方、カラーヘッド102Cの12の全ての吐出口は、間引きパターンによるそれぞれの記録データに基づいてそれぞれの走査領域の走査による記録に用いられる。
以上のように、ブラックインクを吐出する第1の吐出口列に対して、カラーインクを吐出する第2の吐出口列における、本実施形態では記録媒体の排紙方向側の最端部の吐出口位置に関する、それぞれの吐出口列の距離を、1回の記録媒体の搬送量L=6dot/600dpi、ブラックインクを吐出する記録ヘッドにより画像を完成させる走査回数m=1とするとき、(m+1)×L=(1+1)×6dot/600dpi相当=12dot/600dpi相当とすることにより、カラーヘッドによるマルチパス記録で画像を完成させた後、ブラックヘッドで画像を完成させる場合においても、マルチパス記録に特有の色間にじみを低減することができる。
なお、本実施形態では、間引きパターンを固定的な市松模様パターンとしたが、画像データとの同調性を防止するためにランダムな間引きパターンを用いても良い。また、本実施形態では、カラーインクを吐出させる記録ヘッドの吐出口数が12として全吐出口を使用するようにしたが、それ以上の吐出口数を備え、マルチパス記録で使用する吐出口を上記12個としても良く、ブラックインクを吐出させる記録ヘッドも同様に28個の吐出口数を備えるものとしたが、それ以上またはそれ以下の吐出口数を備えて、1パス記録方法で使用する吐出口を上記6個としても良い。
また、ブラックインクを吐出する第1の吐出口列に対して、カラーインクを吐出する第2の吐出口列の記録媒体の排紙方向側最端部同士の距離を、本実施形態では、1回の記録媒体の搬送量L=6dot/600dpi、ブラックインクを吐出する記録ヘッドで画像を完成させる走査回数m=1とするとき、(m+1)×L=(1+1)×6dot/600dpi相当=12dot/600dpi相当の長さとしたが、この長さに限るものではない。
例えば、図21に示すようなブラックインクを吐出させる第1の吐出口列の吐出口数が26個で、(m+1)×L=12dot/600dpi相当より長く、(m+2)×L=18dot/600dpi相当より短い14dot/600dpi相当の長さとしても良い。この場合、カラーインクを吐出させる記録ヘッドの吐出口n7、n1を使用して完成した画像端部と、ブラックインクを吐出する記録ヘッドの吐出口n6を使用して記録する画像端部が本実施形態よりも2dot/600dpi相当分ずれるため、ブラックとカラーの色間でのにじみを防止するのにさらに良い効果が得られる。
本実施形態において、以上のような制御を行うことにより、カラーヘッドで先に画像を完成させた後、ブラックヘッドで画像を完成させる場合においてもマルチパス記録方法における色間のにじみを防止した高品位な画像を記録することが可能なインクジェット記録装置を提供できる。
なお、上記の各実施形態では、各インクの浸透性の観点から黒インクによる記録を先に行ない、その後にカラーインクによる記録を行なうものとしたが、浸透性が画像品位上許容できる範囲にあれば、用いる順序は反対でもよい。この場合、吐出口配列の構成についても、上記で説明したものと全く逆の構成、すなわち、ブラックヘッドがカラーヘッドの吐出口配列を備え、カラーヘッドがブラックヘッドの吐出口配列を備えるようにしてもよい。
また、上述した各実施形態では、黒画像の記録とカラー画像の記録との間に1回の走査分もしくは部分的に2走査分の定着のための時間を設けるものとしたが、走査の回数はこの例に限られないことはもちろんである。黒画像とカラー画像をマルチパス記録により記録する場合に、その色間にじみを効果的に低減できる上記走査の回数は、用いるインクや記録媒体などにも依存するため、これらの要因を考慮して上記走査回数を定めても良く、従って、黒画像とカラー画像の記録の間に2回以上の走査をおくようにしても良い。但し、記録装置のスループットや記録ヘッドの吐出口の数によって定まる長さなどを考慮すると、上述の各実施形態のものが好ましい。
以上説明したように本発明によれば、いわゆるマルチパス記録を行なう場合に、第1、第2の吐出口列それぞれについて、記録媒体の搬送に関わる給紙側または排紙側最端部の吐出口の位置が、前記第1の吐出口列に対し前記第2の吐出口列が記録媒体の搬送に関わるそれぞれ排紙または給紙方向へ(m+a)×Lの長さ(a:正の整数)離れているので、あるいは第1画像の記録を完成する走査と第2画像の記録にかかる最初の走査との間に、上記第1画像が記録された領域に対して記録が行われない走査が存在するので、第1の吐出口列による画像と、これに隣接して記録される第2の吐出口列による画像は少なくとも1回の走査をおいて記録が行なわれる。これにより、第1の吐出列によるインクが記録媒体に定着する時間を設けることができる。
この結果、マルチパス記録で発生する特有の色間でのにじみを低減した高品位な画像を記録することが可能になる。
101 インクカートリッジ
102、10Bk、102C、713 記録ヘッド
103 紙送りローラ
104 補助ローラ
105 給紙ローラ
106 キャリッジ
32 吐出口
33 インクドロップレット
700 CPU
701 ROM
702 RAM
703 画像入力部
704 画像信号処理部
705 バスライン
706 操作部
707 回復系制御回路
708 回復系モータ
709 ブレード
710 キャップ
711 ポンプ
712 ダイオードセンサ
714 ヘッド温度制御回路
715 ヘッド駆動制御回路
716 キャリッジ駆動制御回路
717 紙送り制御回路

Claims (26)

  1. 記録媒体に対して記録ヘッドを相対的に走査させながらインクを吐出して記録を行うインクジェット記録方法であって、
    前記記録ヘッドは、第1の種類のインクを吐出するための第1の吐出口列と前記第1の種類のインクよりも浸透性の高い第2の種類のインクを吐出するための第2の吐出口列とを前記走査の方向とは異なる方向に配列し、
    前記第1の吐出口列で画像を完成させる前記走査の回数がm(m:正の整数)、前記第2の吐出口列で画像を完成させる前記走査の回数がn(n:正の整数で、mとnは異なる)で、mとnのうち少なくとも一方は2以上であり、1回の前記走査毎に当該走査の方向とは異なる方向に記録媒体を搬送する搬送量をL(L:正の数)とする記録を行ない、
    前記第1、第2の吐出口列それぞれについて、記録媒体の搬送に関わる給紙側最端部の吐出口の位置が、前記第1の吐出口列に対し前記第2の吐出口列が記録媒体の搬送に関わる排紙方向(m+a)×Lの長さ(a:正の整数)離れていることを特徴とするインクジェット記録方法。
  2. 記録媒体に対して記録ヘッドを相対的に走査させながらインクを吐出して記録を行うインクジェット記録方法であって、
    前記記録ヘッドは、第1の種類のインクを吐出するための第1の吐出口列と前記第1の種類のインクよりも浸透性の高い第2の種類のインクを吐出するための第2の吐出口列とを前記走査の方向とは異なる方向に配列し、
    前記第1の吐出口列で画像を完成させる前記走査の回数がm(m:正の整数)、前記第2の吐出口列で画像を完成させる前記走査の回数がn(n:正の整数で、mとnは異なる)で、mとnのうち少なくとも一方は2以上であり、1回の前記走査毎に当該走査の方向とは異なる方向に記録媒体を搬送する搬送量をL(L:正の数)とする記録を行ない、
    前記第1、第2の吐出口列それぞれについて、記録媒体の搬送に関わる排紙側最端部の吐出口の位置が、前記第1の吐出口列に対し前記第2の吐出口列が記録媒体の搬送に関わる給紙方向へ(m+a)×Lの長さ(a:正の整数)離れていることを特徴とするインクジェット記録方法。
  3. 記録媒体に対して記録ヘッドを相対的に走査させながらインクを吐出して記録を行うインクジェット記録方法であって、
    前記記録ヘッドは、第1の種類のインクを吐出するための第1の吐出口列と前記第1の種類のインクよりも浸透性の高い第2の種類のインクを吐出するための第2の吐出口列とを前記走査の方向とは異なる方向に配列し、
    前記第1の吐出口列で画像を完成させる前記走査の回数がm(m:正の整数)、前記第2の吐出口列で画像を完成させる前記走査の回数がn(n:正の整数で、mとnは異なる)で、mとnのうち少なくとも一方は2以上であり、1回の前記走査毎に当該走査の方向とは異なる方向に記録媒体を搬送する搬送量をL(L:正の数)とする記録を行ない、
    前記第1、第2の吐出口列それぞれについて、記録媒体の搬送に関わる給紙側最端部の吐出口の位置が、前記第1の吐出口列に対し前記第2の吐出口列が記録媒体の搬送に関わる排紙方向へ(m+a)×Lより大きく(m+a+1)×Lより小さい長さ(a:正の整数)離れていることを特徴とするインクジェット記録方法。
  4. 記録媒体に対して記録ヘッドを相対的に走査させながらインクを吐出して記録を行うインクジェット記録方法であって、
    前記記録ヘッドは、第1の種類のインクを吐出するための第1の吐出口列と前記第1の種類のインクよりも浸透性の高い第2の種類のインクを吐出するための第2の吐出口列とを前記走査の方向とは異なる方向に配列し、
    前記第1の吐出口列で画像を完成させる前記走査の回数がm(m:正の整数)、前記第2の吐出口列で画像を完成させる前記走査の回数がn(n:正の整数で、mとnは異なる)で、mとnのうち少なくとも一方は2以上であり、1回の前記走査毎に当該走査の方向とは異なる方向に記録媒体を搬送する搬送量をL(L:正の数)とする記録を行ない、
    前記第1、第2の吐出口列それぞれについて、記録媒体の搬送に関わる排紙側最端部の吐出口の位置が、前記第1の吐出口列に対し前記第2の吐出口列が記録媒体の搬送に関わる給紙方向へ(m+a)×Lより大きく(m+a+1)×Lより小さい長さ(a:正の整数)離れていることを特徴とするインクジェット記録方法。
  5. 前記第1の吐出口列で画像を完成させる前記m回の走査の各走査の後に記録媒体を搬送する量と、前記第2の吐出口列で画像を完成させる前記n回の走査の各走査の後に記録媒体を搬送する量が等しいことを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載のインクジェット記録方法。
  6. 前記第1の吐出口列の長さと前記第2の吐出口列の長さが等しいことを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載のインクジェット記録方法。
  7. 前記第1の吐出口列の長さと前記第2の吐出口列の長さが異なることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載のインクジェット記録方法。
  8. 前記第1の吐出口列の長さが、前記第2の吐出口列の長さよりも長いことを特徴とする請求項7に記載のインクジェット記録方法。
  9. 前記第1の種類のインクのブリストウ法におけるKa値が前記第2の種類のインクのブリストウ法におけるKa値よりも小さいことを特徴とする請求項1から8のいずれかに記載のインクジェット記録方法。
  10. 前記第1の種類のインクは、ブラックのインクであることを特徴とする請求項1から9のいずれかに記載のインクジェット記録方法。
  11. 前記第2の種類のインクは、カラーのインクであることを特徴とする請求項1から10のいずれかに記載のインクジェット記録方法。
  12. 前記カラーのインクは、少なくともシアン、マゼンタ、イエローのいずれかであることを特徴とする請求項11に記載のインクジェット記録方法。
  13. それぞれ複数の吐出口を備える第1の吐出口列と第2の吐出口列とを備えた記録ヘッドを記録媒体に対して走査させて記録を行うインクジェット記録方法であって、
    前記第1の吐出口列から第1の種類のインクを吐出させながら前記記録ヘッドを走査させて前記記録媒体上の所定領域に記録を行う工程
    前記第2の吐出口列から前記第1の種類のインクより浸透性の高い第2の種類のインクを吐出させながら前記記録ヘッドを走査させて前記第1の吐出口列により記録された前記所定領域に記録を行う工程
    前記記録ヘッドの走査と走査の間で前記記録媒体を前記所定領域の幅だけ搬送する工程
    前記第1の吐出口列により記録を行うときと前記第2の吐出口列により記録を行うときの少なくとも一方において前記記録ヘッドを複数回走査させる工程とを有し、
    前記第1の吐出口列により記録を行うときの前記記録ヘッドの走査回数と前記第2の吐出口列により記録を行うときの前記記録ヘッドの走査回数とは異なり
    前記第1の吐出口列により記録を行うときの前記記録ヘッドの前記所定領域に対する最後の走査と前記第2の吐出口列により記録を行うときの前記記録ヘッドの前記所定領域に対する最初の走査との間に記録を行わない前記記録ヘッドの走査が介在することを特徴とするインクジェット記録方法。
  14. 記録媒体に対して記録ヘッドを相対的に走査させながらインクを吐出して記録を行うインクジェット記録装置であって、
    前記記録ヘッドは、第1の種類のインクを吐出するための第1の吐出口列と前記第1の種類のインクよりも浸透性の高い第2の種類のインクを吐出するための第2の吐出口列とを前記走査の方向とは異なる方向に配列し、
    前記第1の吐出口列で画像を完成させる前記走査の回数がm(m:正の整数)、前記第2の吐出口列で画像を完成させる前記走査の回数がn(n:正の整数で、mとnは異なる)で、mとnのうち少なくとも一方は2以上であり、1回の前記走査毎に当該走査の方向とは異なる方向に記録媒体を搬送する搬送量をL(L:正の数)とする記録を行ない、
    前記第1、第2の吐出口列それぞれについて、記録媒体の搬送に関わる給紙側最端部の吐出口の位置が、前記第1の吐出口列に対し前記第2の吐出口列が記録媒体の搬送に関わる排紙方向(m+a)×Lの長さ(a:正の整数)離れていることを特徴とするインクジェット記録装置。
  15. 記録媒体に対して記録ヘッドを相対的に走査させながらインクを吐出して記録を行うインクジェット記録装置であって、
    前記記録ヘッドは、第1の種類のインクを吐出するための第1の吐出口列と前記第1の種類のインクよりも浸透性の高い第2の種類のインクを吐出するための第2の吐出口列とを前記走査の方向とは異なる方向に配列し、
    前記第1の吐出口列で画像を完成させる前記走査の回数がm(m:正の整数)、前記第2の吐出口列で画像を完成させる前記走査の回数がn(n:正の整数で、mとnは異なる)で、mとnのうち少なくとも一方は2以上であり、1回の前記走査毎に当該走査の方向とは異なる方向に記録媒体を搬送する搬送量をL(L:正の数)とする記録を行ない、
    前記第1、第2の吐出口列それぞれについて、記録媒体の搬送に関わる排紙側最端部の吐出口の位置が、前記第1の吐出口列に対し前記第2の吐出口列が記録媒体の搬送に関わる給紙方向へ(m+a)×Lの長さ(a:正の整数)離れていることを特徴とするインクジェット記録装置。
  16. 記録媒体に対して記録ヘッドを相対的に走査させながらインクを吐出して記録を行うインクジェット記録装置であって、
    前記記録ヘッドは、第1の種類のインクを吐出するための第1の吐出口列と前記第1の種類のインクよりも浸透性の高い第2の種類のインクを吐出するための第2の吐出口列とを前記走査の方向とは異なる方向に配列し、
    前記第1の吐出口列で画像を完成させる前記走査の回数がm(m:正の整数)、前記第2の吐出口列で画像を完成させる前記走査の回数がn(n:正の整数で、mとnは異なる)で、mとnのうち少なくとも一方は2以上であり、1回の前記走査毎に当該走査の方向とは異なる方向に記録媒体を搬送する搬送量をL(L:正の数)とする記録を行ない、
    前記第1、第2の吐出口列それぞれについて、記録媒体の搬送に関わる給紙側最端部の吐出口の位置が、前記第1の吐出口列に対し前記第2の吐出口列が記録媒体の搬送に関わる排紙方向へ(m+a)×Lより大きく(m+a+1)×Lより小さい長さ(a:正の整数)離れていることを特徴とするインクジェット記録装置。
  17. 記録媒体に対して記録ヘッドを相対的に走査させながらインクを吐出して記録を行うインクジェット記録装置であって、
    前記記録ヘッドは、第1の種類のインクを吐出するための第1の吐出口列と前記第1の種類のインクよりも浸透性の高い第2の種類のインクを吐出するための第2の吐出口列とを前記走査の方向とは異なる方向に配列し、
    前記第1の吐出口列で画像を完成させる前記走査の回数がm(m:正の整数)、前記第2の吐出口列で画像を完成させる前記走査の回数がn(n:正の整数で、mとnは異なる)で、mとnのうち少なくとも一方は2以上であり、1回の前記走査毎に当該走査の方向とは異なる方向に記録媒体を搬送する搬送量をL(L:正の数)とする記録を行ない、
    前記第1、第2の吐出口列それぞれについて、記録媒体の搬送に関わる排紙側最端部の吐出口の位置が、前記第1の吐出口列に対し前記第2の吐出口列が記録媒体の搬送に関わる給紙方向へ(m+a)×Lより大きく(m+a+1)×Lより小さい長さ(a:正の整数)離れていることを特徴とするインクジェット記録装置。
  18. 前記第1の吐出口列で画像を完成させる前記m回の走査の各走査の後に記録媒体を搬送する量と、前記第2の吐出口列で画像を完成させる前記n回の走査の各走査の後に記録媒体を搬送する量が等しいことを特徴とする請求項14ないし17のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  19. 前記第1の吐出口列の長さと前記第2の吐出口列の長さが等しいことを特徴とする請求項14から18のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  20. 前記第1の吐出口列の長さと前記第2の吐出口列の長さが異なることを特徴とする請求項14から18のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  21. 前記第1の吐出口列の長さが、前記第2の吐出口列の長さよりも長いことを特徴とする請求項20に記載のインクジェット記録装置。
  22. 前記第1の種類のインクのブリストウ法におけるKa値が前記第2の種類のインクのブリストウ法におけるKa値よりも小さいことを特徴とする請求項14から21のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  23. 前記第1の種類のインクは、ブラックのインクであることを特徴とする請求項14から22のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  24. 前記第2の種類のインクは、カラーのインクであることを特徴とする請求項17から23のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  25. 前記カラーのインクは、少なくともシアン、マゼンタ、イエローのいずれかであることを特徴とする請求項24に記載のインクジェット記録装置。
  26. それぞれ複数の吐出口を備える第1の吐出口列と第2の吐出口列とを備えた記録ヘッドを記録媒体に対して走査させて記録を行うインクジェット記録装置であって、
    前記第1の吐出口列から第1の種類のインクを吐出させながら前記記録ヘッドを走査させて前記記録媒体上の所定領域に記録を行う工程
    前記第2の吐出口列から前記第1の種類のインクより浸透性の高い第2の種類のインクを吐出させながら前記記録ヘッドを走査させて前記第1の吐出口列により記録された前記所定領域に記録を行う工程
    前記記録ヘッドの走査と走査の間で前記記録媒体を前記所定領域の幅だけ搬送する工程
    前記第1の吐出口列により記録を行うときと前記第2の吐出口列により記録を行うときの少なくとも一方において前記記録ヘッドを複数回走査させる工程とを有し、
    前記第1の吐出口列により記録を行うときの前記記録ヘッドの走査回数と前記第2の吐出口列により記録を行うときの前記記録ヘッドの走査回数とは異なり
    前記第1の吐出口列により記録を行うときの前記記録ヘッドの前記所定領域に対する最後の走査と前記第2の吐出口列により記録を行うときの前記記録ヘッドの前記所定領域に対する最初の走査との間に記録を行わない前記記録ヘッドの走査が介在することを特徴とするインクジェット記録装置。
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