JP2011046125A - 紫外線照射装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】印刷対象物に対する無駄な紫外線照射をなくすことができる紫外線照射装置を提供する。
【解決手段】器具本体は、機能面11aの横方向における各発光モジュールMの位置を可変とする可動機構を有する。すなわち、器具本体の機能面11a上の各発光モジュールMの位置は固定的に決まっているのではなく、可動機構により変更可能とされている。可動機構は、A列を除いたB〜D列の各列について機能面11aの横方向における各発光モジュールMの位置を可変とするものであって、これにより、印刷対象物の印刷領域に応じて機能面11aに配置されている複数個の発光モジュールMの配列を切り替えることが可能となる。
【選択図】図1
【解決手段】器具本体は、機能面11aの横方向における各発光モジュールMの位置を可変とする可動機構を有する。すなわち、器具本体の機能面11a上の各発光モジュールMの位置は固定的に決まっているのではなく、可動機構により変更可能とされている。可動機構は、A列を除いたB〜D列の各列について機能面11aの横方向における各発光モジュールMの位置を可変とするものであって、これにより、印刷対象物の印刷領域に応じて機能面11aに配置されている複数個の発光モジュールMの配列を切り替えることが可能となる。
【選択図】図1
Description
本発明は、印刷対象物に付着させた紫外線硬化インクに紫外線を照射することにより紫外線硬化インクを硬化させる紫外線照射装置に関するものである。
近年、低消費電力化や長寿命化などを目的として、従来から使用されている放電ランプ等に代えて紫外線を放射する発光ダイオード(以下、「LED」という)チップを用いた紫外線照射装置が種々提案されている。このような紫外線照射装置は、紫外線を受けて硬化する紫外線硬化インク(以下、単に「インク」という)により印刷を行う印刷システムに使用され、インクに紫外線を照射することでインクを硬化させる。
この種の紫外線照射装置としては、放電ランプ等の従来の紫外線照射装置と同程度の光量を得るとともに光の照射範囲の拡大を図るために、それぞれLEDチップを具備する発光モジュールを複数個備えたものが知られている(たとえば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載の紫外線照射装置は、印刷対象物に対して相対的に移動する器具本体を備え、器具本体において印刷対象物と対向する面に複数個の発光モジュールが取り付けた構成を有する。これら複数個の発光モジュールは、器具本体において印刷対象物の相対移動の方向とは直交する方向に並べて配置されている。この紫外線照射装置では、発光モジュールの配列方向の全長に亘って印刷対象物に照射する紫外線の強度を均一とすることで、前記配列方向においてインクの硬化にむらが生じないように、発光モジュールの配置が固定的に設定されている。
ところで、印刷対象物のうちインクを付着させる領域(以下、印刷領域という)は印刷対象物によって異なり、紫外線照射装置は、印刷対象物の印刷領域にのみ紫外線を照射すれば足りる。しかし、特許文献1記載の構成では、発光モジュールの配列方向の全長に亘って紫外線の強度が均一となるように発光モジュールが配置されているから、たとえば、印刷対象物における発光モジュールの配列方向の一端側半分を印刷領域とする場合に、前記配列方向の他端側半分に対しても紫外線が照射されることになる。したがって、特許文献1の構成では、印刷対象物によっては一部の発光モジュールからの紫外線は無駄になるという問題がある。
本発明は上記事由に鑑みて為されたものであって、印刷対象物に対する無駄な紫外線照射をなくすことができる紫外線照射装置を提供することを目的とする。
請求項1の発明は、印刷対象物に付着させた紫外線硬化インクに紫外線を照射することにより紫外線硬化インクを硬化させる紫外線照射装置であって、発光波長が紫外線領域である発光ダイオードを光源として具備する発光モジュールと、印刷対象物に対して相対的に移動し印刷対象物と対向する機能面に、複数個の発光モジュールを印刷対象物の相対移動の方向と直交する横方向に並べて保持する器具本体とを備え、器具本体が、印刷対象物のうち紫外線硬化インクを付着させた印刷領域に対して紫外線をむらなく照射できるように、印刷領域に合わせて機能面上での前記横方向における各発光モジュールの位置を可変とする可動機構を有することを特徴とする。
この構成によれば、印刷対象物のうち紫外線硬化インクを付着させた印刷領域に対して紫外線をむらなく照射できるように、印刷領域に合わせて機能面上での横方向における各発光モジュールの位置を可変とする可動機構を有するから、印刷対象物に応じて発光モジュールの配列を変更することができる。つまり、印刷対象物のうち印刷領域にのみ紫外線が照射されるように発光モジュールの配列を変更することができ、印刷領域以外への無駄な紫外線照射をなくすことができる。結果的に、発光モジュールを無駄なく利用でき、発光モジュールの設置個数を極力少なく抑えるとともに、発光モジュールでの電力消費を少なく抑えることが可能である。
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記器具本体が、前記横方向に並ぶ複数個の前記発光モジュールを前記機能面における前記印刷対象物の相対移動の方向に複数列並べて保持することを特徴とする。
この構成によれば、印刷対象物の相対移動の方向に並ぶ発光モジュールの個数によって、横方向における紫外線の照射強度分布を調節することができるので、印刷領域に対する紫外線の照射強度を高くすることで、紫外線硬化インクを効率よく硬化させることができる。
請求項3の発明は、請求項2の発明において、前記複数列の発光モジュールのうち前記印刷対象物に対して最初に紫外線を照射する側から少なくとも1列の発光モジュールが、前記横方向においてむらなく固定的に配置されており、他の列の発光モジュールの位置のみが前記可動機構によって可変となることを特徴とする。
この構成によれば、横方向においてむらなく固定的に配置された少なくとも1列の発光モジュールによって、印刷対象物に対して予備的に紫外線を照射することができ、紫外線硬化インクの硬化を補助することができる。
請求項4の発明は、請求項2または請求項3の発明において、前記可動機構が、各列の前記発光モジュールの位置を個別に可変とすることを特徴とする。
この構成によれば、各列の発光モジュールの位置を個別に変化させることで、横方向における紫外線の強度分布を細かく調節することが可能になる。
請求項5の発明は、請求項1ないし請求項4のいずれかの発明において、前記可動機構が、駆動力を発生する駆動源を有し、駆動源の発生する駆動力を前記発光モジュールの移動に変換することで、発光モジュールの位置を自動的に変更することを特徴とする。
この構成によれば、発光モジュールの位置を自動的に変更することができるので、発光モジュールの位置変更に係るユーザの負担を軽減することができる。
本発明は、印刷領域に合わせて機能面上での横方向における各発光モジュールの位置を可変とする可動機構を有するから、印刷対象物に応じて発光モジュールの配列を変更することで、印刷領域以外への無駄な紫外線照射をなくすことができるという利点がある。
以下の各実施形態で例示する紫外線照射装置は、紫外線を受けて硬化する紫外線硬化インク(以下、単に「インク」という)を用いる印刷システムに使用される。この印刷システムは、紙などの印刷対象物を一方向に搬送する搬送手段(図示せず)と、搬送手段にて搬送される印刷対象物に対してインクを付着する印刷ヘッドとを備えている。
印刷ヘッドは、たとえばオフセット方式で印刷対象物にインクを付着させるものであり、ここではブラック、シアン、マゼンタ、イエローの各色用の複数個(4個)の印刷ヘッドを想定している。ただし、他の色のインクを用いることや、5個以上の印刷ヘッドを用いて印刷システムを構成することも可能である。印刷ヘッドは、印刷対象物の搬送方向と直交する印刷対象物の幅方向の略全長に亘ってインクを付着可能な長さ寸法を有している。
紫外線照射装置は、印刷対象物の搬送方向における前記複数個の印刷ヘッドの下流側に設置され、印刷対象物の印刷面(インクを付着させた面)に紫外線を照射するように、当該印刷面に対向して配置される。しかして、印刷ヘッドにより印刷対象物に付着されたインクは、紫外線照射装置からの紫外線の照射を受けて硬化する。
ただし、上述した印刷システムの構成は一例に過ぎず、たとえば印刷対象物が定位置に固定され印刷ヘッドおよび紫外線照射装置が移動する構成や、インクジェット方式で印刷対象物にインクを付着させる印刷ヘッドを用いた構成などであっても、以下に説明する本発明の技術を適用することができる。以下の各実施形態では、紫外線照射装置の構成について詳述する。
(実施形態1)
本実施形態の紫外線照射装置1は、図2に示すように、複数個の発光モジュールMを器具本体10に取り付けて構成されている。各発光モジュールMは、図3に示すように、パッケージ20に複数個の発光ダイオード(以下、LEDという)チップ21が収納された構成を有し、パッケージ20に収納されたLEDチップ21は互いに接続されている。LEDチップ21としては、発光波長が紫外線領域のものを用いている。
本実施形態の紫外線照射装置1は、図2に示すように、複数個の発光モジュールMを器具本体10に取り付けて構成されている。各発光モジュールMは、図3に示すように、パッケージ20に複数個の発光ダイオード(以下、LEDという)チップ21が収納された構成を有し、パッケージ20に収納されたLEDチップ21は互いに接続されている。LEDチップ21としては、発光波長が紫外線領域のものを用いている。
パッケージ20は、一表面にLEDチップ21を実装した板状のベース22と、ベース22の前記一表面側に取着される板状のカバー23とを具備している。
ベース22は前記一表面が矩形状に形成されており、複数のLEDチップ21は図3に示すようにベース22の前記一表面(図3の下面)において縦横にそれぞれ複数個ずつ(たとえば4個ずつで計16個)並ぶように配列されている。これらLEDチップ21は、ベース22の前記一表面の略中央部に設定された発光領域(図示せず)に配置される。ベース22は、熱伝導性に優れた良熱伝導性材料(たとえば銅)からなる。しかして、LEDチップ21の発光時にはLEDチップ21で発生した熱がベース22に伝わり、さらに熱伝導によりベース22内を移動してベース22の裏面(図3の上面)側に伝達される。ここでは、ベース22に導電性材料を用い、LEDチップ21をベース22にダイボンド接続することによって、ベース22をLEDチップ21の一方の電極(たとえばアノード)と電気的に接続してある。
カバー23には、ベース22の発光領域に対応する位置に、複数個のLEDチップ21を露出させるため円形状に開口した露出孔24が貫設されている。露出孔24の内周面はベース22からの距離が大きくなるほど露出孔24の内径を広げるように傾斜している。露出孔24にはレンズ25が装着され、ベース22とカバー23とレンズ25とでLEDチップ21が実装された空間を包囲している。これにより、LEDチップ21が実装された空間は湿度などの周囲環境の影響から遮断される。ここで、カバー23は導電性材料(たとえば銅)からなり、LEDチップ21の他方の電極(たとえばカソード)をワイヤボンディングによりカバー23に接続してある。しかして、各発光モジュールMにおける複数個のLEDチップ21は、ベース22とカバー23とのそれぞれを電極とするように並列に接続される。なお、ベース22とカバー23との間には絶縁材料からなる絶縁シート26が介在し、ベース22とカバー23とを絶縁している。
上記構成の発光モジュールMは、直列あるいは並列に複数個接続され、器具本体10に設けられている点灯回路50(図5参照)に対して接続されることにより、点灯回路50からの電力供給を受けて点灯する。発光モジュールMの電気的な接続は、各発光モジュールMのパッケージ20に設けられている電極パッド(図示せず)を用いて行われる。ただし、発光モジュールMを電気的に接続するための構成は本発明の要旨ではないから、ここでは詳しい説明は省略する。
一方、器具本体10は、図2に示すように、印刷対象物30(図4参照)の幅方向に長い直方体状の筐体11を具備し、筐体11のうち印刷対象物30の印刷面に対向する機能面11aにおいて、発光モジュールMを印刷対象物30の幅方向(以下、「横方向」という)に複数個並べた形で保持する。ここで、機能面11aのうち発光モジュールMが配置される領域は、少なくとも印刷対象物30の幅方向において印刷対象物30よりも幅広に設定されている。
ここに、発光モジュールMは、機能面11aにおける印刷対象物30の搬送方向(以下、「縦方向」という)に複数列(ここでは4列)並べて配置される。各列の発光モジュールMは互いに平行する直線上にそれぞれ配置される。すなわち、器具本体10の機能面11aには、横方向に並ぶ複数個の発光モジュールMが、縦方向に複数列配置されることになる。ここでは、印刷対象物30の搬送方向における上流側から1列目、つまり複数列のうち印刷対象物30に対して最初に紫外線を照射する列(以下、「A列」という)のみ、機能面11aの横方向の略全長に亘って発光モジュールMが隙間を詰めて配列されている。一方、上流側から2列目(以下、「B列」という)、3列目(以下、「C列」という)、4列目(以下、「D列」という)においては、それぞれ発光モジュールMの個数はA列の個数(ここでは24個)の半数(ここでは12個)である。これら各列の発光モジュールMは、それぞれ筐体11の機能面11aに開口した4本のスリット孔11bから露出するように、筐体11内において保持される。
ところで、本実施形態では、印刷対象物30として図4(a)〜(c)に示すように、印刷面のうち実際にインクが付着される範囲(以下、「印刷領域」という)が異なる3パターンのものを想定している。図4(a)では、印刷対象物30の幅方向の略全域に印刷領域31が設定されており、図4(b)では、印刷対象物30の幅方向の中央部にのみ帯状の印刷領域31が設定されている。また、図4(c)では、印刷対象物30の幅方向に等間隔で6本の帯状の印刷領域31が設定されている。なお、図4においては上下方向を印刷対象物30の搬送方向とし、印刷領域31を斜線部で表している。
このように、印刷領域31が印刷対象物30によって異なる場合、印刷領域31以外のインクが付着していない部分にまで紫外線を照射すると紫外線の利用効率が悪くなる。たとえば、図4(b)の印刷対象物30に関しては、印刷対象物30の幅方向の両端部に対する紫外線照射は無駄になる。
そこで、本実施形態の紫外線照射装置1では、器具本体10が、機能面11aの横方向における各発光モジュールMの位置を可変とする可動機構40(図5参照)を有している。すなわち、器具本体10の機能面11a上の各発光モジュールMの位置は固定的に決まっているのではなく、可動機構40により変更可能とされている。ただし、A〜D列全ての発光モジュールMの位置を可変としているわけではなく、A列については発光モジュールMの位置が固定されているものとする。要するに、可動機構40は、A列を除いたB〜D列の各列について機能面11aの横方向における各発光モジュールMの位置を可変とするものであって、これにより、印刷対象物30の印刷領域31に応じて機能面11aに配置されている複数個の発光モジュールMの配列を切り替えることが可能となる。
要するに、可動機構40は、A列を除いたB〜D列の各列について機能面11aの横方向における各発光モジュールMの位置を可変とするものであって、これにより、図1(a)〜(c)に示すように機能面11aに配置されている複数個の発光モジュールMの配列を切り替えることが可能となる。
ここに、図1(a)では、B〜D列の各列の発光モジュールMを、隣り合う発光モジュールM間に発光モジュールM1個分の間隔を空けて横方向に配列し、且つC列の発光モジュールMをB列およびD列の発光モジュールMに対して発光モジュールM1個分だけ横方向にずらすことにより、千鳥状の配置(以下、「千鳥配置」という)としている。図1(b)では、B〜D列の各列の発光モジュールMを、横方向に隙間を詰めて並べ、機能面11aの横方向の中央部に集めた配置(以下、「集中配置」という)としている。図1(c)では、B〜D列の各列の発光モジュールMを、横方向に2個1組として6組に分類し、隣り合う各組の発光モジュールM間に発光モジュールM2個分の間隔を空けた配置(以下、「分散配置」という)としている。
そして、図1(a)〜(c)に示す発光モジュールMの配置は、それぞれ図4(a)〜(c)に示す各印刷対象物30に対して一対一に対応するものである。つまり、図1(a)に示す発光モジュールMの配置(千鳥配置)は、図4(a)に示す幅方向の略全域を印刷領域31とする印刷対象物30に対応し、図1(b)に示す発光モジュールMの配置(集中配置)は、図4(b)に示す幅方向の中央部を印刷領域31とする印刷対象物30に対応する。また、図1(c)に示す発光モジュールMの配置(分散配置)は、図4(c)に示す6本の帯状の印刷領域31とする印刷対象物30に対応する。
ここで、紫外線照射装置1は、図5に示すように発光モジュールMを点灯させるための点灯回路50を可動機構40と共に器具本体10に具備しており、器具本体10とは別に設けられるコントローラ60によって点灯回路50および可動機構40を制御できるように構成される。コントローラ60には、点灯回路50や可動機構40の制御を指示するための操作入力が可能な入力部61が接続される。したがって、ユーザが入力部61に対して適宜の入力を行うことで、発光モジュールMの配置を図1のように変更することが可能である。ここでは、印刷対象物30と発光モジュールMの配置との対応関係が予めコントローラ60に登録され、ユーザは入力部61を操作して印刷対象物30のパターンを図4(a)〜(c)の中から選択するだけで、それぞれ対応する発光モジュールMの配置に自動的に切り替わる構成とする。ただし、この構成に限らず、どの列の発光モジュールMをどの程度動かすかという指示を、ユーザが入力部61に対して具体的に入力するようにし、コントローラ60では前記指示に従って可動機構40を制御するという構成を採用してもよい。
次に、B〜D列の各列の発光モジュールMを横方向に移動させる可動機構40の具体的な構成例について説明する。
可動機構40は、図6に示すように円筒カムを用いて構成される。すなわち、可動機構40は、それぞれ周面を周回する溝41が各列の発光モジュールMの個数と同数(ここでは12本)だけ形成された円柱状のドラム体42と、各発光モジュールMのベースの裏面側に先端部がそれぞれ各溝41に嵌る突起43とを備えている。ここで、各列の発光モジュールMに設けた突起43をドラム体42の軸方向に貫通するロッド44により、各発光モジュールMはそれぞれ横方向(ドラム体42の軸方向)に直進移動自在に保持される。しかして、ドラム体42をその中心軸回りで回転させることにより、各発光モジュールMに設けた突起43がドラム体42の周面に設けた溝41に沿ってドラム体42の軸方向に移動し、各発光モジュールMが横方向に直進移動する。このとき、ドラム体42の回転角度によって発光モジュールMの配置が決定する。なお、各発光モジュールMがロッド44回りで回転することがないように、ロッド44は図6(b)に示すような断面多角形状(ここでは六角形状)のものを用いている。
本実施形態では、上述した円筒カムをB〜D列の各列ごとに設け、各列の発光モジュールMを個別に横方向に移動できるようにしてある。ここに、可動機構40は、ドラム体42を回転させるための駆動力を発生する駆動源としてモータ(図示せず)を1つ具備しており、このモータでB〜D列の3つのドラム体42を同時に回転させることができるものとするが、ドラム体42ごとにモータを設けてもよい。コントローラ60は、ロータリエンコーダ(図示せず)でドラム体42の回転角度を監視しながらモータへの通電状態を制御することによってドラム体42の回転角度を制御し、所望の発光モジュールMの配置を実現する。なお、モータとしてはギヤードモータなどトルクを重視したものが用いられる。
以上説明した構成の紫外線照射装置1によれば、印刷領域31が異なる印刷対象物30を対象とする場合に、発光モジュールMの配置を印刷対象物30の印刷領域31に対応するように変化させることによって、印刷対象物30の印刷領域31に対して効率よく紫外線を照射することが可能となる。
たとえば、図4(a)のように印刷対象物30の幅方向の略全域を印刷領域31とする場合は、発光モジュールMを図1(a)の千鳥配置とするように可動機構40にて発光モジュールMの配置を変更する。この状態では、A〜D列の各発光モジュールMは横方向の全域に亘って偏りなく配置されるから、印刷対象物30の幅方向の略全域に亘って紫外線を均一に照射することができ、幅方向の全域に亘ってインクの硬化むらが生じることはない。
また、図4(b)の印刷対象物30を対象とする場合は、発光モジュールMを図1(b)の集中配置とするように可動機構40にて発光モジュールMの配置を変更する。この状態では、B〜D列の各発光モジュールMは、横方向の中央部のみに配置されているから、印刷対象物30の印刷領域(幅方向の中央部)31に照射する紫外線の強度が高くなり、インクを効率よく硬化させることができる。さらにまた、図4(c)の印刷対象物30を対象とする場合には、発光モジュールMを図1(c)の分散配置とするように可動機構40にて発光モジュールMの配置を変更する。この状態では、B〜D列の各発光モジュールMは、横方向に6組に分けて等間隔で分散配置されているから、印刷対象物30の6本の帯状の印刷領域31に照射する紫外線の強度が高くなり、インクを効率よく硬化させることができる。
結果的に、様々な印刷対象物30に対しインクの硬化むらが生じないようにしながらも、印刷対象物30に対して無駄なく紫外線を照射することができる。したがって、発光モジュールMの必要設置個数を極力少なく抑えることができる。また、無駄な紫外線照射を抑えたことで、紫外線照射装置1の消費電力が抑制され省エネルギ化につながるという利点もある。
さらにまた、図1のいずれの状態でも、A列の発光モジュールMに関しては横方向に隙間を詰めて配列されているため、印刷対象物30に対してB〜D列の発光モジュールMから紫外線が照射される前に、A列の発光モジュールMから印刷対象物30の幅方向の全域に紫外線がむらなく照射される。このように、B〜D列の発光モジュールMからの紫外線により印刷領域31のインクを硬化させる前に、印刷対象物30に対し予備的に紫外線を照射することで、インクの硬化を補助することができる。
ところで、器具本体10は、発光モジュールMにおいてLEDチップ21の点灯時に発生した熱をベース22から吸収して放熱するように構成されている。このように発光モジュールMの放熱性を確保し、発光モジュールMの温度上昇を抑制することにより発光効率の低下を抑制することができる。特に、インクを硬化させるためには高出力が要求され、発光モジュールMの冷却は必須である。
具体的には、各発光モジュールMに設けられている突起43を熱伝導性に優れた材料から形成し、且つ、突起43を貫通するロッド44に発光モジュールMを冷却するための冷却用流体を流す流路(図示せず)を形成することにより、発光モジュールMの放熱性を確保することが考えられる。この場合、ロッド44の径を大きくしたり、突起43のうちロッド44が貫通する部位の横方向の寸法を大きくしたりすることで、突起43とロッド44との接触面積を大きくし、発光モジュールMの熱がロッド44内の冷却用流体に伝達し易い構成とすることが望ましい。
また、ドラム体42を発光モジュールMの放熱に用いることも考えられる。この場合、各発光モジュールMのベース22の裏面側から突出し、先端面がドラム体42の周面(溝41部分を除く)に摺接する熱伝導性に優れた放熱用突起(図示せず)を設け、放熱用突起を介して発光モジュールMの熱をドラム体42に伝達するようにすればよい。この場合には、ドラム体42内に冷却用流体を流す流路を形成し、放熱効率を高めることが望ましい。
なお、本実施形態の紫外線照射装置1は、1つの器具本体10に対して複数個の発光モジュールMが結合された状態で使用されるので、複数個の発光モジュールMの熱を1つの器具本体10で放熱することが可能となる。言い換えれば、器具本体10は複数個の発光モジュールMに共用されることとなる。したがって、複数個の発光モジュールMを用いる場合でも器具本体10は1つでよく、器具本体10のメンテナンスが面倒になることがない。
また、上述したように円筒カムを用いた可動機構40の構成は一例に過ぎず、他の構成の可動機構にて機能面11aの横方向における各発光モジュールMの位置を可変としてもよい。
(実施形態2)
本実施形態の紫外線照射装置1は、発光モジュールMの配置の変更を手動で行うようにした点が実施形態1の紫外線照射装置1と相違する。
本実施形態の紫外線照射装置1は、発光モジュールMの配置の変更を手動で行うようにした点が実施形態1の紫外線照射装置1と相違する。
以下に、B〜Dの各列の発光モジュールMを横方向に移動させる本実施形態の可動機構70の具体的な構成例について説明する。
可動機構70は、図7に示すように発光モジュールMの移動方向(横方向)に沿って直線状のガイド孔71が形成されたガイド板72と、各発光モジュールMが取り付けられる取付台73とを備えている。取付台73は、表面に発光モジュールMが取り付けられる取付板74と、取付板74の裏面から突出し、先端部にフランジ75が形成された円柱状のガイド棒76とで構成されており、ガイド棒76をガイド孔71に挿通した状態でガイド孔71に沿って横方向(ガイド孔71の長手方向)に直進移動自在に保持される。ここで、ガイド棒76は、周面からガイド孔71の幅方向に進退可能なばね体(図示せず)を有している。ガイド孔71は、他の部分よりも幅寸法が大きい幅広部71aを、幅狭部71bで連結することにより形成されており、幅広部71aは、A列の発光モジュールMのピッチと同じピッチで形成される。しかして、取付台73をガイド孔71内で横方向に移動させた際、ガイド棒76の弾接体が幅広部71aに引っ掛かることにより、取付台73は幅広部71aの位置に位置決めされることになる。
本実施形態では、上述したガイド孔71をB〜D列の各列ごとに設け、各列の発光モジュールMを横方向に移動できるようにしてある。これにより、ユーザは、筐体11のスリット孔11bから露出する発光モジュールMを横方向に押すことで、当該発光モジュールMを横方向に移動させることができ、結果的に、各発光モジュールMごとに横方向の位置を任意に決めることが可能となる。
以上説明した構成によれば、駆動源としてのモータは不要になり、実施形態1に比較して簡単な構成で可動機構70を実現することが可能である。ただし、上記可動機構70を採用した紫外線照射装置1は、各発光モジュールMの位置を個別に調節する必要があるため、発光モジュールMの配置を変更する頻度が低い場合に用いることが望ましい。
また、本実施形態の他の構成として、実施形態1で説明した円筒カムを用いた可動機構40を採用し、手動でドラム体42を回転させるためのハンドル(図示せず)を付加して、ハンドルを操作してドラム体42を回転させることで発光モジュールMの位置を変更できる構成とすることも考えられる。この場合、駆動源としてのモータが不要になり、また、各発光モジュールMの位置を個別に調節することなく、ドラム体42を回転させることで各列の発光モジュールMについてまとめて配置を変更できるという利点がある。
さらに他の構成例として、B〜D列の各列ごとに発光モジュールMを差込可能な孔を横方向に複数個設け、発光モジュールMを差し込む孔を変えることで発光モジュールMの位置を変更できる構成とすることも考えられる。この場合、発光モジュールMへの通電用の端子を各孔内にそれぞれ設けることにより、発光モジュールMを孔に差し込むだけで発光モジュールMの電気的接続も同時に行う構成とすることが望ましい。
その他の構成および機能は実施形態1と同様である。
1 紫外線照射装置
10 器具本体
11a 機能面
21 LEDチップ
30 印刷対象物
31 印刷領域
40 可動機構
10 器具本体
11a 機能面
21 LEDチップ
30 印刷対象物
31 印刷領域
40 可動機構
Claims (5)
- 印刷対象物に付着させた紫外線硬化インクに紫外線を照射することにより紫外線硬化インクを硬化させる紫外線照射装置であって、発光波長が紫外線領域である発光ダイオードを光源として具備する発光モジュールと、印刷対象物に対して相対的に移動し印刷対象物と対向する機能面に、複数個の発光モジュールを印刷対象物の相対移動の方向と直交する横方向に並べて保持する器具本体とを備え、器具本体は、印刷対象物のうち紫外線硬化インクを付着させた印刷領域に対して紫外線をむらなく照射できるように、印刷領域に合わせて機能面上での前記横方向における各発光モジュールの位置を可変とする可動機構を有することを特徴とする紫外線照射装置。
- 前記器具本体は、前記横方向に並ぶ複数個の前記発光モジュールを前記機能面における前記印刷対象物の相対移動の方向に複数列並べて保持することを特徴とする請求項1記載の紫外線照射装置。
- 前記複数列の発光モジュールのうち前記印刷対象物に対して最初に紫外線を照射する側から少なくとも1列の発光モジュールは、前記横方向においてむらなく固定的に配置されており、他の列の発光モジュールの位置のみが前記可動機構によって可変となることを特徴とする請求項2記載の紫外線照射装置。
- 前記可動機構は、各列の前記発光モジュールの位置を個別に可変とすることを特徴とする請求項2または請求項3に記載の紫外線照射装置。
- 前記可動機構は、駆動力を発生する駆動源を有し、駆動源の発生する駆動力を前記発光モジュールの移動に変換することで、発光モジュールの位置を自動的に変更することを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の紫外線照射装置。
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KR101824953B1 (ko) * | 2017-02-08 | 2018-03-14 | (주)포인트엔지니어링 | 선박 평형수 살균처리장치 |
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-
2009
- 2009-08-27 JP JP2009197262A patent/JP2011046125A/ja not_active Withdrawn
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WO2018147551A1 (ko) * | 2017-02-08 | 2018-08-16 | (주)포인트엔지니어링 | 선박 평형수 살균처리장치 |
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