JP2011043952A - 可動部をモータによって駆動する機械を制御する制御方法および数値制御装置 - Google Patents

可動部をモータによって駆動する機械を制御する制御方法および数値制御装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2011043952A
JP2011043952A JP2009190953A JP2009190953A JP2011043952A JP 2011043952 A JP2011043952 A JP 2011043952A JP 2009190953 A JP2009190953 A JP 2009190953A JP 2009190953 A JP2009190953 A JP 2009190953A JP 2011043952 A JP2011043952 A JP 2011043952A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
current value
load current
motor
unit
deviation
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2009190953A
Other languages
English (en)
Inventor
Takahiko Endo
貴彦 遠藤
Eiji Genma
栄治 弦間
Toru Watanabe
徹 渡邉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fanuc Corp
Original Assignee
Fanuc Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fanuc Corp filed Critical Fanuc Corp
Priority to JP2009190953A priority Critical patent/JP2011043952A/ja
Publication of JP2011043952A publication Critical patent/JP2011043952A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Automatic Control Of Machine Tools (AREA)
  • Numerical Control (AREA)

Abstract

【課題】一つのモータを備えた機械であっても、大きい記憶領域を必要としない。
【解決手段】制御装置(1)は、モータの負荷電流値を測定する測定部(25a)と、可動部を所定位置に停止させたときに、負荷電流値を基準値として記憶する記憶部(12)と、機械を所定時間にわたって稼動させた後で可動部を所定位置に停止させたときに、第二の負荷電流値を基準値と比較して基準偏差を算出する算出部(21)と、可動部を第一及び第二の方向に移動させるパルスをモータにそれぞれ出力したときに、第三及び第四の負荷電流値を基準値と比較して算出された偏差と基準偏差とに基づいて、第三及び第四の負荷電流値が基準値により近い方向を決定する方向決定部(22)と、決定された方向に可動部を移動させる補正パルスをモータに出力したときに、第五の負荷電流値を基準値と比較して算出された偏差が所定の範囲内に在るように可動部を位置決めする位置決め部(23)とを含む。
【選択図】図1

Description

本発明は、可動部をモータによって第一方向および該第一方向とは反対の第二方向に駆動する機械を制御する制御方法およびそのような方法を実施する数値制御装置に関する。
機械、例えば工作機械をエンドユーザに出荷して据付るときには、機械メーカは機械の各軸の精度調整を行って、所定の精度を確保している。しかしながら、機械が長期間に亙って使用されると、機械が経年変化したり、機械に歪みなどが生じることがある。このような場合には、工作機械の数値制御装置が加工軸が正しい位置に位置決めされていると認識する場合であっても、実際には加工軸が正しく位置決めされていない。このような場合に機械を稼働すると、加工されるワークが加工不良となるという問題があった。
通常は、エンドユーザがワークの加工不良などを発見すると、機械メーカのサービスマンを呼んで、機械を調節していた。しかしながら、この場合には、機械に問題が生じてから解決されるまでの時間は、かなり長い。
さらに、エンドユーザはワークの加工不良などが大きくなるまで加工不良を発見できない場合もある。このような場合には、多数の加工不良ワークが作成されることになり、エンドユーザ側の金銭的損失も大きい。
このような問題を解決するために、特許文献1には、同一の制御対象を駆動する二つのサーボモータを同期制御すると共に、この二つのサーボモータ間に働く力に基づいて二つのサーボモータ間に働く力を減少させる同期補正処理部を備えた制御装置が開示されている。
さらに、特許文献2には、固定部に対し移動部を移動させる負荷が所定値より小さい場合には移動部が目標とされる位置に来たと判断されたときに位置決めを終了し、負荷が所定値より大きい場合には再度位置決めを行うことを開示している。
特許3923047号 特開2008-183647号公報
しかしながら、引用文献1において補正を行うためには二つのサーボモータが必要であるので、機械の種類によっては、引用文献1に開示される制御を採用できない。また、引用文献1は二つのサーボモータの間の相対的な差を利用しているので、絶対的な精度が保証されるわけではない。
さらに、引用文献2における負荷、例えば負荷電流は移動部の移動量、速度などによって変化するので、状況に応じて異なる複数の所定値を設定する必要がある。また、重力軸は移動する方向に応じて負荷が異なるので、さらに多数の所定値を設定する必要がある。そして、これら多数の所定値を記憶するためには、より大きい記憶領域が必要とされる。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、一つのモータを備えた機械であっても、大きい記憶領域を必要とすることなしに、機械の可動部を正確に位置決めすることのできる数値制御装置を提供することを目的とする。
前述した目的を達成するために1番目の発明によれば、可動部をモータによって第一方向および該第一方向とは反対の第二方向に駆動する機械を制御する数値制御装置において、前記モータの負荷電流値を測定する負荷電流値測定部と、前記可動部を所定位置に停止させたときに、前記負荷電流値測定部によって測定された前記モータの負荷電流値を基準電流値として記憶する記憶部と、前記機械を所定時間にわたって稼動させた後において前記可動部を前記所定位置に停止させたときに、前記負荷電流値測定部によって測定された前記モータの第二の負荷電流値を前記基準電流値と比較して基準偏差を算出する算出部と、前記可動部を前記第一方向および前記第二方向に移動させるパルスを前記モータにそれぞれ出力したときに、前記負荷電流値測定部によって測定された第三および第四の負荷電流値を前記基準電流値と比較して算出された偏差と前記基準偏差とに基づいて、前記第三および前記第四の負荷電流値が前記基準電流値により近い方向を決定する方向決定部と、前記方向決定部により決定された方向に前記可動部を移動させる補正パルスを前記モータに出力したときに、前記負荷電流値測定部によって測定された第五の負荷電流値を前記基準電流値と比較して算出された偏差が所定の範囲内に在るように前記モータを駆動して前記可動部を位置決めする位置決め部と、を具備する数値制御装置が提供される。
すなわち1番目の発明においては、精度調整直後などの所定の精度を確保している状態で第一の負荷電流値を基準電流値として記憶し、機械の歪み等が原因で変化した負荷電流値と基準電流値との間の偏差が大きい場合には、その偏差を補正することができる。1番目の発明においては、第一の負荷電流値を基準電流値として記憶するのみで足りるので、大きい記憶領域は必要とされず、また加工軸の歪み等を直接的に測定する必要もない。さらに、1番目の発明においては、単一のモータに関する情報に基づいて各軸毎に独立して補正できる。従って、複数のモータを備える必要はなく、一軸の工作機械であっても、1番目の発明を採用することができる。なお、所定の範囲は、可動部の移動方向に応じて、例えば、第一方向が上方で第二方向が下方であるかに応じて変更するのが好ましい。
2番目の発明によれば、1番目の発明において、前記位置決め部による位置決め作用を一定の時間間隔で行う。
すなわち2番目の発明においては、定期的に位置決め作用を行うことにより、可動部を正しい位置に維持することができる。なお、一定の時間間隔は比較的長い期間、例えば一日または一週間である。
3番目の発明によれば、1番目または2番目の発明において、さらに、前記位置決め部が前記可動部の位置決め作用を実行するのを中止する実行中止部を具備する。
すなわち3番目の発明においては、ワークの実際の加工の途中で、1番目の発明の制御が行われるのを防止して、ワークが加工不良となるのを防止する。
4番目の発明によれば、可動部をモータによって第一方向および該第一方向とは反対の第二方向に駆動する機械を制御する制御方法において、前記可動部を所定位置に停止させたときに前記モータの第一の負荷電流値を測定し、前記第一の負荷電流値を基準電流値として記憶し、前記機械を所定時間にわたって稼動させた後において、前記可動部を前記所定位置に停止させたときに前記モータの第二の負荷電流値を測定し、前記第二の負荷電流値を前記基準電流値と比較して基準偏差を算出し、前記可動部を前記第一方向および前記第二方向に移動させるパルスを前記モータにそれぞれ出力したときに前記モータの第三の負荷電流値および第四の負荷電流値をそれぞれ測定し、前記第三の負荷電流値および前記第四の負荷電流値と前記基準電流値とを比較して算出された偏差と前記基準偏差とに基づいて、前記第三および前記第四の負荷電流値が前記基準電流値により近い方向を決定し、前記決定された方向に前記可動部を移動させる補正パルスを前記モータに出力したときに前記モータの第五の負荷電流値を測定し、前記第五の負荷電流値を前記基準電流値と比較して算出された偏差が所定の範囲内に在るように前記モータを駆動して前記可動部を位置決めする、制御方法が提供される。
すなわち4番目の発明においては、精度調整直後などの所定の精度を確保している状態で第一の負荷電流値を基準電流値として記憶し、機械の歪み等が原因で変化した負荷電流値と基準電流値との間の偏差が大きい場合には、その偏差を補正することができる。4番目の発明においては、第一の負荷電流値を基準電流値として記憶するのみで足りるので、大きい記憶領域は必要とされず、また加工軸の歪み等を直接的に測定する必要もない。さらに、4番目の発明においては、単一のモータに関する情報に基づいて各軸毎に独立して補正できる。従って、複数のモータを備える必要はなく、一軸の工作機械であっても、4番目の発明を採用することができる。なお、所定の範囲は、可動部の移動方向に応じて、例えば、第一方向が上方で第二方向が下方であるかに応じて変更するのが好ましい。
5番目の発明によれば、4番目の発明において、前記可動部を位置決めする位置決め作用を一定の時間間隔で行う。
すなわち5番目の発明においては、定期的に位置決め作用を行うことにより、可動部を正しい位置に維持することができる。なお、一定の時間間隔は比較的長い期間、例えば一日または一週間である。
本発明に基づく数値制御装置を示す略図である。 加工機の据付時における本発明の数値制御装置の動作を示すフローチャートを表す図である。 加工機の稼働開始後における本発明の数値制御装置の動作を示すフローチャートを表す第一の図である。 加工機の稼働開始後における本発明の数値制御装置の動作を示すフローチャートを表す第二の図である。
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態を説明する。以下の図面において同様の部材には同様の参照符号が付けられている。理解を容易にするために、これら図面は縮尺を適宜変更している。
図1は本発明に基づく数値制御装置を示す略図である。図1に示されるように、本発明の数値制御装置1は、加工機5と、該加工機5を制御する制御部10とを含んでいる。図1に示される実施形態においては、加工機5は、ワークWを保持するテーブル59をX軸方向に駆動するモータ51およびテーブル59をY軸方向に駆動するモータ52とを含んでいる。さらに、加工機5は加工ヘッド58、例えばドリルをZ軸方向に駆動するモータ53も含んでいる。
なお、加工ヘッド58の代わりに、テーブル59がモータ53によってZ軸方向に移動する構成でもよい。さらに、非接触式の加工ヘッド58、例えばレーザを出力する加工ノズルを採用することもできる。また、図1においては、テーブル59を三軸方向に相対的に移動させてワークWを加工する加工機5が表されているが、加工機5はテーブル59を単一の軸方向にのみ相対的に移動させられる構成であってもよい。
図1から分かるように、モータ51〜53はそれぞれ負荷電流測定部25a〜25cを介して制御部10に接続されている。これら負荷電流測定部25a〜25cは、モータ51〜53のそれぞれに流れる負荷電流を測定して、測定値を制御部10に供給する。なお、負荷電流測定部25a〜25cの数は、テーブル59を相対的に移動させられる方向の数に等しいものとする。
制御部10はデジタルコンピュータであり、図1に示されるようにCPU11と記憶部12とを主に含んでいる。記憶部12はROM、RAMなどのメモリであり、加工機5の各軸調整終了後にテーブル59を所定位置に停止させたときに、負荷電流測定部25a〜25cにより測定された第一の負荷電流値A1を基準電流値として記憶する。また、記憶部12は、後述する第二〜第五の負荷電流値A2〜A5、基準偏差、各種偏差、ワークWのための加工プログラム、および各種データも記憶することができる。
CPU11は、加工機5を所定時間にわたって稼動させた後においてテーブル59等を所定位置に停止させたときに、負荷電流測定部25a〜25cによって測定されたモータ51〜53の第二の負荷電流値A2を基準電流値A1と比較して基準偏差B1を算出する算出部21としての役目を果たす。
さらに、CPU11は、テーブル59等を各軸の正方向および負方向に移動させるパルスをモータ51〜53にそれぞれ出力したときに、負荷電流測定部25a〜25cによって測定された第三および第四の負荷電流値A3、A4を基準電流値A1と比較して算出された偏差B2、B3と基準偏差B1とに基づいて、第三および第四の負荷電流値A3、A4が基準電流値A1により近い方向を決定する方向決定部22としての役目を果たす。
さらに、CPU11は、方向決定部22により決定された方向にテーブル59等を移動させる補正パルスをモータ51〜53に出力したときに、負荷電流測定部25a〜25cによって測定された第五の負荷電流値A5を基準電流値A1と比較して算出された偏差B4が所定の範囲内に在るように51〜53モータを駆動してテーブル59を位置決めする位置決め部23としての役目を果たす。
さらに、CPU11は、位置決め部23がテーブル59の位置決め作用を実行するのを中止する実行中止部24としての役目も果たす。操作者は、制御部10に接続された入力部15、例えばマウス、キーボードなどを用いて実行中止指令を実行中止部24に入力する。
図2は加工機の据付時における本発明の数値制御装置の動作を示すフローチャートを表す図である。はじめに、ステップ101において、操作者または機械メーカのサービスマンが、加工機5の各軸(図1においてはX軸、Y軸、Z軸)の精度を調整する。これにより、各軸における動作に関し、所定の精度が確保される。
次いで、ステップ102において、テーブル59を或る軸、例えばX軸の所定位置に位置決めする。この所定位置は、例えばX軸の原点である。あるいは、X軸におけるスクロールの端部以外の任意の箇所を所定位置として設定してもよい。
次いで、ステップ103において負荷電流測定部25aがモータ51の負荷電流値A1を測定する。そして、この負荷電流値A1は基準電流値として記憶部12に記憶され、後の段階で使用される。
基準電流値A1が記憶されると、数値制御装置1は通常運転され、ワークWに所望の加工を施す。そして、数値制御装置1が長期間、例えば一日〜一週間、あるいはそれ以上、使用されると、加工機5が経年変化したり、加工機5の特に各軸などに歪みが生じるようになる。本発明は、加工機5の稼働開始後において、そのような歪みなどによってワークWが加工不良になるのを防止するために、加工機5の各軸を事前に自動的に修正するものである。
図3および図4は加工機の稼働開始後における本発明の数値制御装置の動作を示すフローチャートを表す図である。以下、加工機の各軸(ここでは、X軸)の修正動作を図3および図4を参照しつつ、説明する。図3および図4に示される処理は、一定の時間間隔毎、例えば一日〜一週間毎に行われるものとする。
はじめに、図3のステップ111において、ワークWのための加工プログラム内に、以下のステップの開始指令があるか、あるいは操作者が入力部15を通じて入力した開始指令があるか否かを判定する。そのような開始指令がなければステップ112に進み、在れば処理を終了する。
ステップ112においては、実行中止部24が操作者からの実行中止指令を受けているか否かを判定する。そのような実行中止指令がなければステップ113に進み、あれば処理を終了する。
次いで、ステップ113においては、テーブル59をX軸における所定位置に位置決めする。そして、この状態で、負荷電流測定部25aはモータ51の第二負荷電流値A2を測定する(ステップ114)。
次いで、ステップ115において、算出部21は、第二負荷電流値A2から基準電流値A1を減算して、基準偏差B1(=A2−A1)を算出する。この基準偏差B1は、記憶部12に記憶される。
そして、ステップ116においては、基準偏差B1がX軸正方向(+方向)および負方向(−方向)に関し、それぞれ所定の許容範囲内に在るか否かを判定する。基準偏差B1が正方向および負方向の両方についての許容範囲に在る場合には、加工機5の経年変化や歪みなどはほとんど生じていないと判断できるので、処理を終了する。
なお、X軸に関して上記判定を行う場合には正方向の許容範囲と負方向の許容範囲(厳密にはそれぞれの絶対値)は互いに等しい。しかしながら、Z軸などの重力軸に関して上記判定を行う場合には、負方向の許容範囲を正方向の許容範囲よりも大きく設定するのが好ましい。重力軸における負方向への移動量は正方向への移動量よりも大きいので、移動方向によって負荷電流値が異なるような場合であっても、適切な位置決め処理を行うことが可能となる。
ステップ116において基準偏差B1が正方向および負方向のうちの一方あるいは両方について所定の許容範囲に無い場合には、加工機5の経年変化または歪みが生じていると判断できる。従って、このような場合には、以下のような修正動作を行う。
ステップ117においては、基準偏差B1の絶対値|B1|を新たな基準偏差B1として設定する。そして、ステップ118においては、まず、X軸に関しテーブル59を正方向に補正量aだけ移動させるパルスをモータ51に出力する。そして、補正量aだけ移動した後で、負荷電流測定部25aがモータ51の第三負荷電流値A3を測定し、記憶部12に記憶する(ステップ119)。
次いで、ステップ120において、第三負荷電流値A3と基準電流値A1との偏差B2(=A3−A1)の絶対値|B2|を算出した後で、方向決定部22が偏差B2の絶対値|B2|と基準偏差B1とを比較する。そして、絶対値|B2|が基準偏差B1よりも小さいと判定された場合には、ステップ121に進み、テーブル59をX軸正方向に移動させるべきであるものと判断する。
これに対し、ステップ120において絶対値|B2|が基準偏差B1よりも小さくないと判定された場合には、ステップ122において、テーブル59を補正量aだけ負方向に移動させて所定位置まで戻す。
その後、ステップ123において、X軸に関しテーブル59を負方向に補正量bだけ移動させるパルスをモータ51に出力する。そして、補正量bだけ移動した後で、負荷電流測定部25aがモータ51の第四負荷電流値A4を測定し、記憶部12に記憶する(ステップ124)。
次いで、ステップ125において、第四負荷電流値A4と基準電流値A1との偏差B3(=A4−A1)の絶対値|B3|を算出した後で、方向決定部22が偏差B3の絶対値|B3|と基準偏差B1とを比較する。そして、絶対値|B3|が基準偏差B1よりも小さいと判定された場合には、ステップ126において、テーブル59をX軸負方向に移動させるべきであるものと判断する。
なお、ステップ125において絶対値|B3|が基準偏差B1よりも小さくないと判定された場合には、ステップ127に進む。ステップ127においては、テーブル59を補正量bだけ正方向に移動させて所定位置まで戻し、処理を終了する。
このようにして、方向決定部22がテーブル59を移動させるべき方向を決定すると、ステップ128に進む。ステップ128においては、方向決定部22により決定された方向にテーブル59を微小な補正量cだけ移動させるパルスをモータ51に出力する。そして、補正量cだけ移動した後で、負荷電流測定部25aがモータ51の第五負荷電流値A5を測定し、記憶部12に記憶する(ステップ129)。
最終的に、ステップ130においては、第五負荷電流値A5から基準電流値A1を減算して、偏差B4(=A5−A1)を算出する。そして、この偏差B4がX軸正方向(+方向)および負方向(−方向)に関し、それぞれ所定の許容範囲内に在るか否かを判定する。これら許容範囲は、ステップ116で使用される許容範囲と同一でよい。
そして、偏差B4が正方向および負方向の両方についての許容範囲に在る場合には、適切な位置に方向にテーブル59を位置決めできたと判断して処理を終了する。偏差B4が前述した許容範囲内に無い場合には、ステップ128に戻り、偏差B4が許容範囲内に在るようになるまで処理を繰返す。このようにして、X軸においてテーブル59を適切な位置に位置決めすることができる。
なお、偏差B4が許容範囲内に収まるようになったときには、正方向に補正した場合の補正量は「a+c×N」で表される(Nはループ回数)。そして、負方向に補正した場合の補正量は「b+c×N」で表される(Nはループ回数)。なお、補正量a、b、cは互いに等しい値であってもよい。ただし、補正量a、b、cは方向に応じて異なるのが好ましく、それにより、テーブル59をより適切に位置決めすることができる。
このように、本発明においては、精度調整直後などの所定の精度を確保している状態で第一の負荷電流値A1を基準電流値として記憶する。そして、機械の歪み等が原因で変化した負荷電流値A3、A4と基準電流値との間の偏差が大きい場合には、その偏差を補正するようにテーブル59を位置決めしている。
本発明においては、初期状態における第一の負荷電流値A1を基準電流値として記憶するのみで足り、他の負荷電流値A2〜A5は必ずしも記憶しなくてもよい。従って、大きい記憶領域は必要とされず、また加工軸の歪み等を直接的に測定する必要もない。従って、大きい記憶領域を必要とすることなしに、機械の可動部を正確かつ容易に位置決めすることが可能となる。
さらに、本発明においては、各軸毎に独立して補正できるので、一つのモータを備えた機械であっても、機械の可動部、例えばテーブル59の位置決めが可能である。なお、必要とされる場合には、Y軸およびZ軸に関しても、前述したのと同様な処理を行う。当然のことながら、許容範囲、補正量a、b、cは各軸に応じて異なり、これらは予め記憶部12に記憶されているものとする。なお、前述した実施形態においてはテーブル59をX軸上に移動させているが、Z軸の場合には、軸自体を移動させるのは明らかであろう。
ところで、前述した処理が実際にワークWを加工しているときに行われると、ワークWが加工不良になる可能性が高い。そのような場合には、操作者は入力部15を用いて実行中止指令を実行中止部24に入力する。このような実行中止指令が入力されている場合には前述した処理は行われなくなるので(ステップ112を参照されたい)、ワークが加工不良となるのを防止することができる。ワークWを加工しない状況になったら、入力部によって実行中止指令を解除すればよい。
1 数値制御装置
5 加工機
10 制御部
11 CPU
12 記憶部
15 入力部
21 算出部
22 方向決定部
23 位置決め部
24 実行中止部
25a〜25c 負荷電流測定部
51〜53 モータ
58 加工ヘッド
59 テーブル(可動部)
W ワーク

Claims (5)

  1. 可動部をモータによって第一方向および該第一方向とは反対の第二方向に駆動する機械を制御する数値制御装置において、
    前記モータの負荷電流値を測定する負荷電流値測定部と、
    前記可動部を所定位置に停止させたときに、前記負荷電流値測定部によって測定された前記モータの負荷電流値を基準電流値として記憶する記憶部と、
    前記機械を所定時間にわたって稼動させた後において前記可動部を前記所定位置に停止させたときに、前記負荷電流値測定部によって測定された前記モータの第二の負荷電流値を前記基準電流値と比較して基準偏差を算出する算出部と、
    前記可動部を前記第一方向および前記第二方向に移動させるパルスを前記モータにそれぞれ出力したときに、前記負荷電流値測定部によって測定された第三および第四の負荷電流値を前記基準電流値と比較して算出された偏差と前記基準偏差とに基づいて、前記第三および前記第四の負荷電流値が前記基準電流値により近い方向を決定する方向決定部と、
    前記方向決定部により決定された方向に前記可動部を移動させる補正パルスを前記モータに出力したときに、前記負荷電流値測定部によって測定された第五の負荷電流値を前記基準電流値と比較して算出された偏差が所定の範囲内に在るように前記モータを駆動して前記可動部を位置決めする位置決め部と、を具備する数値制御装置。
  2. 前記位置決め部による位置決め作用を一定の時間間隔で行う請求項1に記載の数値制御装置。
  3. さらに、前記位置決め部が前記可動部の位置決め作用を実行するのを中止する実行中止部を具備する請求項1または2に記載の数値制御装置。
  4. 可動部をモータによって第一方向および該第一方向とは反対の第二方向に駆動する機械を制御する制御方法において、
    前記可動部を所定位置に停止させたときに前記モータの第一の負荷電流値を測定し、
    前記第一の負荷電流値を基準電流値として記憶し、
    前記機械を所定時間にわたって稼動させた後において、前記可動部を前記所定位置に停止させたときに前記モータの第二の負荷電流値を測定し、
    前記第二の負荷電流値を前記基準電流値と比較して基準偏差を算出し、
    前記可動部を前記第一方向および前記第二方向に移動させるパルスを前記モータにそれぞれ出力したときに前記モータの第三の負荷電流値および第四の負荷電流値をそれぞれ測定し、
    前記第三の負荷電流値および前記第四の負荷電流値と前記基準電流値とを比較して算出された偏差と前記基準偏差とに基づいて、前記第三および前記第四の負荷電流値が前記基準電流値により近い方向を決定し、
    前記決定された方向に前記可動部を移動させる補正パルスを前記モータに出力したときに前記モータの第五の負荷電流値を測定し、
    前記第五の負荷電流値を前記基準電流値と比較して算出された偏差が所定の範囲内に在るように前記モータを駆動して前記可動部を位置決めする、制御方法。
  5. 前記可動部を位置決めする位置決め作用を一定の時間間隔で行う請求項4に記載の数値制御方法。
JP2009190953A 2009-08-20 2009-08-20 可動部をモータによって駆動する機械を制御する制御方法および数値制御装置 Pending JP2011043952A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009190953A JP2011043952A (ja) 2009-08-20 2009-08-20 可動部をモータによって駆動する機械を制御する制御方法および数値制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009190953A JP2011043952A (ja) 2009-08-20 2009-08-20 可動部をモータによって駆動する機械を制御する制御方法および数値制御装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2011043952A true JP2011043952A (ja) 2011-03-03

Family

ID=43831347

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009190953A Pending JP2011043952A (ja) 2009-08-20 2009-08-20 可動部をモータによって駆動する機械を制御する制御方法および数値制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2011043952A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015230617A (ja) * 2014-06-05 2015-12-21 ファナック株式会社 機械先端点のたわみを低減するサーボ制御装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015230617A (ja) * 2014-06-05 2015-12-21 ファナック株式会社 機械先端点のたわみを低減するサーボ制御装置
US9471055B2 (en) 2014-06-05 2016-10-18 Fanuc Corporation Servo control device reducing deflection of front end point of machine

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP2634657B1 (en) Numerical control method
JP5739501B2 (ja) 工作機械
JP5037704B2 (ja) 3軸加工機用ワーク設置誤差補正部を有する数値制御装置
JP5870143B2 (ja) 上下ガイドの熱変位補正機能を有するワイヤ放電加工機
US9851709B2 (en) Numerical control device
JP5628940B2 (ja) バックラッシを補正するモータ制御装置
JP2011134169A (ja) 制御パラメータ調整方法及び調整装置
US8970156B2 (en) Path display apparatus considering correction data
JP6592143B2 (ja) 電動機の制御装置
US10095215B2 (en) Thermal displacement correction apparatus for machine tool
US20130173046A1 (en) Correction Method at Time of Feed Axis Reversal
WO2014181424A1 (ja) 数値制御装置
JP2019004584A (ja) 電動機の制御装置
JP5226843B2 (ja) 機械における原点位置調整方法および原点位置調整機能を有する機械
JP2011161519A (ja) 工作機械の制御方法および制御装置
JP4620148B2 (ja) サーボモータ制御装置
WO2014068681A1 (ja) ワイヤ放電加工装置および制御装置
JP2011043952A (ja) 可動部をモータによって駆動する機械を制御する制御方法および数値制御装置
JP5168738B2 (ja) 数値制御装置
WO2015063912A1 (ja) 位置決め精度の設定方法、位置決め精度設定装置および位置決め精度の設定プログラム
JP2019145032A (ja) 数値制御装置
JP2005202844A (ja) 数値制御装置
JP5361334B2 (ja) 産業機械
CN110114184B (zh) 激光加工机及激光加工系统
JP2007213127A (ja) 移動体の速度制御方法及び速度制御装置