JP2011042700A - 焼酎滓を含む生分解性樹脂フィルムの製造方法 - Google Patents

焼酎滓を含む生分解性樹脂フィルムの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】焼酎滓を生分解性プラスチックに混合してフィルムを得るにあたり、焼酎滓を加水分解等による熱可塑性化処理を行なうことなく、そのまま乾燥微粉化したものを使用することにより、焼酎滓の簡易、有効的な活用方法を提供する。
【解決手段】生分解性樹脂100重量部と、焼酎滓を乾燥後、微粉末化して得られた平均粒径が0.5〜20μmの乾燥微粉末焼酎滓0.3〜10重量部とを、焼酎滓が実質的に加水分解しない条件下に溶融混練し、押出成形する突起を有する生分解性フィルムを製造する。
【選択図】図2

Description

本発明は、生分解性フィルムの製造方法に関する。より詳しくは乾燥微粉末焼酎滓を含む生分解性フィルムの製造方法に関するものである。
生分解性プラスチックは、使用時には従来のプラスチックと同様な特性を有し、使用後は土中や水中で分解し、環境にやさしいことからグリーンプラとも呼ばれ、ポリエステル系、ポリアルコール系、でんぷん・セルロース系等が知られている。また、これらの生分解性プラスチックを使用した、生分解性フィルムが開発されている(例えば、特許文献1参照)。
ところで、焼酎滓は芋、麦、米、蕎麦等を原料とし、酵母により発酵させた後、焼酎を蒸留して製造した際に発生する残渣物であり、製品の約2倍量が排出されている。焼酎滓は、従来海洋投入処理や焼却等が行われていたが、近年メタン発酵によるバイオエネルギーとしての利用や乾燥固化による乾燥飼料としての利用が図られている。
一方、焼酎滓等の天然食品素材やその副産物を生分解性プラスチック配合し活用することも試みられている。例えば、特許文献2には、焼酎蒸留粕の分離固形物を主原料とする、澱粉に植物性樹脂を混合した連結剤を焼酎粕の乾燥固形物に加温混合し熱圧縮成形した生分解性容器が開示されている。しかしながら、焼酎粕の乾燥固形物は、熱可塑性がなく、これを主成分として樹脂と混合してもフィルムに成形することはできない。
そこで、熱可塑性を有しない焼酎滓等の天然食品素材に加水分解操作を付して低分子量化し、熱可塑性有機組成物とすることが行われている。
たとえば、特許文献3には、魚介類、海草、野菜や焼酎糟、芋糟等の天然食品素材、その残渣等を炭酸ガスおよび水の存在下、炭酸ガスが超臨界状態または亜臨界状態となる条件下で押出して加水分解することにより低分子量化させたのち脱水縮合操作により熱可塑性組成物を得ること、またこの熱可塑性組成物をペレット化して肥料、飼料や培養栄養源とすることができることが記載されている。しかし、特許文献3は、これらの熱可塑性組成物をフィルムとすることについて開示するものではない。
かかる焼酎滓に熱可塑性を付与しフィルムとする方法として、特許文献4には、焼酎滓を蛋白質分解酵素により加水分解し後、更にエタノール超臨界または亜臨界条件下でセルロースを加水分解し、脱水を行う焼酎滓を原料とした熱可塑性組成物を生分解性樹脂と配合して成形したフィルムが記載されている。
しかしながら、焼酎滓自体に熱可塑性を付与するには、上記のような複雑かつ高価なプロセスを必要とし、焼酎を蒸留製造する際の副産物である焼酎滓の再利用の観点からは、より簡易、経済的な方法が求められていた。
特開2008−94884号公報 特開2002−80022号公報 特開2004−75470号公報 特開2008−259463号公報
本発明者は、上記に鑑み、焼酎滓を加水分解等の複雑な工程を経ることなく、焼酎滓を乾燥微粉化し、特定の粒径にしたものを生分解性樹脂と混合することにより得られた組成物は、焼酎滓の微粒子が含まれても亀裂等を起こさずフィルム化が可能であり、かつ得られたフィルムは焼酎滓の微粒子が混ざることにより取り扱い性も向上することを見出し本発明に至ったものである。
即ち本発明は、焼酎滓を生分解性プラスチック(熱可塑性樹脂)に混合してフィルムを得るにあたり、焼酎滓を加水分解等による熱可塑性化処理を行なうことなく、そのまま乾燥微粉化したものを使用することにより、焼酎滓の簡易、有効的な活用方法を提供するものである。
即ち、本発明は次の態様にかかるものである。
[1] 生分解性樹脂100重量部と、焼酎滓を乾燥後、微粉末化して得られた平均粒径が0.5〜20μmの乾燥微粉末焼酎滓0.3〜10重量部とを、焼酎滓が実質的に加水分解しない条件下に溶融混練し、押出成形する突起を有する生分解性フィルムの製造方法。
[2] 乾燥微粉末焼酎滓が、1〜10μmの平均粒径である上記[1]記載の生分解性フィルムの製造方法。
[3] 乾燥微粉末焼酎滓が、0.5〜5重量部である上記[1]または[2]記載の生分解性フィルムの製造方法。
[4] 焼酎滓の微粉末化をジェットミルにより行う上記[1]から[3]のいずれかに記載の生分解性フィルムの製造方法。
[5] 生分解性樹脂と、焼酎滓を乾燥後、微粉末化して得られた平均粒径が0.5〜20μmの乾燥微粉末焼酎滓とからなるマスターバッチを予め作製し、当該マスターバッチと生分解性樹脂とを溶融混練する上記[1]から[4]のいずれかに記載の生分解性フィルムの製造方法。
[6] マスターバッチが、さらに可塑剤を含む前記[5]記載の生分解性フィルムの製造方法。
[7] 可塑剤がグリセリンである前記[6]記載の生分解性フィルムの製造方法。
[8] 押出成形がインフレーション法である上記[1]から[7]のいずれかに記載の生分解性フィルムの製造方法。
[9] 上記[1]から[8]のいずれかに記載の製造方法により得られてなる生分解性フィルム。
本発明は、焼酎製造時の副産物である焼酎滓を利用した簡易、経済的な生分解性フィルムの製造方法を提供するものであり、得られた生分解性フィルムは、フィルム全体が生分解性であり、フィルムに焼酎滓の微粒子が適度に混ざることによりフィルム表面に突起を生じ、フィルムが滑りにくく、フィルムを展張時の作業性が向上するという利点を有する。
乾燥微粉末焼酎滓の粒度分布を示す図である。 インフレーションフィルム(実施例1)の表面のマイクロスコープ写真である。
以下、本発明について詳述する。
本発明において使用できる生分解性樹脂としては、天然物原料系、微生物産生系、化学合成系等生分解性樹脂であればよく、化合物的には、ポリエステル系、ポリアルコール系、でんぷん・セルロース系あるいはこれらのブレンドしたものが適宜選択される。具体的には、ポリ乳酸、ポリ乳酸/ジオール・ジカルボン酸共重合体、ポリカプロラクトン、ポリブチレンサクシネート、ポリブチレンサクシネートアジペート等の脂肪族ポリエステル、ポリブチレンアジペートテレフタレート等の芳香族変性脂肪族ポリエステル、エステル化澱粉、酢酸セルロースのような天然物由来のものが挙げられる。なかでも、ポリブチレンサクシネートアジペート(BASF社製、商品名 Ecoflex)やポリ乳酸(NatureWorks社製、商品名 NatureWorks)、乳酸とアジピン酸、琥珀酸等の共重合体(三菱化学株式会社製、商品名 GS-Pla)等が好適に使用される。
これらの生分解樹脂は、単独または2以上の樹脂をブレンドして使用することができる。また、最終製品であるフィルムを、農業用のマルチフィルムとして使用する場合は、紫外線によるフィルムの分解をコントロールする為に、2以上の性質の異なる生分解性樹脂をブレンド使用することが望ましい。
焼酎滓とは、もろみ蒸留後の残渣であり、芋、米、麦、蕎麦等を原料とし、発酵させた後、蒸留して焼酎を製造した際に発生する副産物である。焼酎滓は、通常、セルロース等を5重量%程度含有する水系スラリーとして得られる。
このスラリーを固液分離後、乾燥し水分含量が10重量%以下、好ましくは5重量%以下のケーキ(以下、「焼酎滓ケーキ」ということがある。)とする。乾燥は、箱型乾燥機、回転型乾燥機、攪拌型乾燥機等の通常乾燥機を適宜使用することができる。乾燥は、常圧あるいは真空下に加熱することにより行われる。例えば、スチーム式過熱脱水押出機やドラムドライヤーが好ましく使用される。スチーム式過熱脱水押出機の場合には、乾燥温度120〜150℃、乾燥時間30分〜1時間程度である。
次に、この焼酎滓ケーキを粉砕し、平均粒径が0.5〜20μm、好ましくは1〜10μmの微粉末粒子(以下、「乾燥微粉末焼酎滓」ということがある。)とする。乾燥微粉末焼酎滓の水分含量は、少ない方が好ましいが、通常10重量%以下、好ましくは8重量%以下である。粉砕は、通常常温で、ケーキに含有される蛋白質やセルロースが実質的に加水分解をおこさないように行われる。粉砕手段は、特に限定されないが、一般的にはボールミル、ジェットミル、ハンマーミルやロール等が使用される。このなかでも、ジェットミルが所望の微粒子を効率的に得ることができることから好適に使用できる。
次に、生分解性樹脂と乾燥微粉末焼酎滓を二軸押出混練機、加圧ニーダーやバンバリーミキサー等を使用し混合するが、予め生分解性樹脂と乾燥微粉末焼酎滓との焼酎滓マスターバッチを造ることが生分解性樹脂中に乾燥微粉末焼酎滓を均一に分散させる上で好ましい。マスターバッチの組成は、生分解性樹脂100重量部に対し上記乾燥微粉焼酎滓を30〜100重量部、好ましくは生分解性樹脂100重量部に対し上記乾燥微粉焼酎滓を40〜80重量部からなる。なお、混合助剤として可塑剤を生分解性樹脂100重量部に対し、40〜80重量部使用すると分散がより効果的に行なわれる。この場合、コンパウンド条件は、使用する混合機器により異なるが、例えば二軸押出混練機を使用した場合、混合温度が通常130〜180℃で、焼酎滓が実質的に加水分解しない条件下に行われる。混練時間は、通常20秒〜1分程度である。なお、可塑剤としては、グリセリン、グリコール、ソルビトール等が用いられ、好ましくはグリセリンである。
次に、生分解性樹脂100重量部に対し、上記マスターバッチを2〜10重量部、好ましくは3〜5重量部を、フィダー等で押出機に供給し、溶融混練後押出してフィルムを得る。フィルム成形法としては、Tダイを用いるフラットダイ法、クロスヘッドダイを用いるインフレーションフィルム法等が挙げられる。この中でも、農業用マルチフィルムとして使用するフィルムの場合等は、インフレーション法が好適に使用される。
上記において、押出機の設定温度は、通常180℃以下、好ましくは160℃以下とし、焼酎滓が実質的に加水分解しない条件下に行われる。
なお、マスターバッチを使用することなく、生分解性樹脂と乾燥微粉末焼酎滓、あるいは生分解性樹脂、乾燥微粉末焼酎滓および可塑剤を直接二軸押出機付きインフレションーン機に直接供給することも可能である。
いずれにせよ最終的な生分解性樹脂と乾燥微粉末焼酎滓との混合割合は、生分解性樹脂100重量部に対し、乾燥微粉末焼酎滓を0.3〜10重量部、好ましくは0.5〜5重量部、より好ましくは0.6〜3重量部である。
本発明においては、本発明の目的・効果を損なわない範囲で、上記組成物に必要に応じカーボンブラック等の顔料のほか滑剤、耐候剤、抗菌剤、防カビ剤、静電防止剤等を加えることができる。
得られたフィルムは、通常厚さ10〜50μm、好ましくは、厚さ18〜25μmであり、平均粒径が0.5〜20μm、好ましくは0.5〜10μmの乾燥微粉末焼酎滓が実質的に加水分解されることなく、ほぼそのままの粒径で適度に分散し、フィルム表面にこれらの微粉末焼酎滓が突起を形成したフィルムとなる。
以下、本発明を実施例に基づき説明するが、本発明はこれらの実施例に限定的に解釈されるものではない。
評価方法
1)ケーキの水分量の測定方法
赤外線水分計(株式会社ケット;Fd−610)により測定した。
2)微粉末焼酎滓の粒径の測定方法
レーザー式粒度分布測定器(マルバーン社(Malvern Instruments Ltd.)製、機種名:LMS−30)により測定し、平均値を求めた。
3)フィルム中の微粉末焼酎滓の分散および粒径の測定
フィルムをデジタルマイクロスコープ(株式会社キーエンス製:機種WHX−900)にて撮影し、分散状況および粒径を測定した。
「実施例1」
(1)乾燥微粉末芋焼酎滓
固形分が5.5重量%の芋焼酎滓スラリーから固形分離により水分を分離除去後、スチーム式過熱脱水押出機(株式会社INAX製;TRD型)により140℃で約1時間乾燥し、水分量約12重量%の芋滓ケーキを得た。この芋滓ケーキをジェットミル(株式会社セイシン企業製、型番STJ−400)により、常温で粗粉砕、微粉砕の2段階で粉末化し、平均粒径9.5μmの乾燥微粉末芋焼酎滓(1)を得た。水分量は6.5重量%であった。この粉末の粒度分布を図1に示す。
(2)芋滓マスターバッチ:
生分解性樹脂(BASF社製、商品名 Ecoflex)45重量%、上記乾燥微粉末芋焼酎滓(1)30重量%、および助剤としてグリセリン25重量%の割合で、スパイラルフィーダーにて二軸混練機(株式会社池貝製、GT−110型:メッシュ30×60)に供給し、樹脂温度160〜170℃で溶融混練し、芋滓マスターバッチのペレット(A)を得た。
(3)フィルム作製
生分解性樹脂100重量部(上記Ecoflexを80重量%およびGS-Pla(三菱化学株式会社製)20重量%)に対し、上記芋滓マスターバッチのペレット(A)2重量部(生分解性樹脂100重量部に対し乾燥微粉末焼酎滓0.6重量部)、および黒色顔料マスターバッチ(東京インキ株式会社製、商品名TEP BLACK1)4重量部を、インフレーション押出機(株式会社プラコー製、MK65型)に供給し、ダイ温度160℃、引張速度20m/分にてフィルム成形を行い、1200mm幅、厚さ約20μm、長さ400mの巻きフィルムを得た。
(4)フィルム物性
得られたフィルムは、微粉末芋焼酎滓の突起を有するフィルムであり、グリセリン等からくるべたつきも見られなかった。フィルムの外観写真を図2に示す。また、該フィルムを圃場の畝に展張機により展張したところ、繰り出し性もよく展張が可能であった。
「実施例2」
実施例1(3)において、生分解性フィルム100重量部に対し、芋滓マスターバッチのペレット(A)を20重量部使用した以外は実施例1と同様にしてフィルムを作製した。フィルムは、微粉末芋焼酎滓が分散した突起を有し、亀裂もなかった。
「実施例3」
(1)乾燥微粉末芋焼酎滓
実施例1(1)と同様に、固形分が5.5重量%の芋焼酎滓スラリーから固形分離により水分を分離除去後、スチーム式過熱脱水押出機により140℃で約1時間乾燥し、水分量約10重量%の芋滓ケーキを得た。この芋滓ケーキをジェットミルにより、常温で粗粉砕、微粉砕の2段階で粉末化し、平均粒径3μmの乾燥微粉末芋焼酎滓(2)を得た。
(2)芋滓マスターバッチ
生分解性樹脂(BASF社製、商品名 Ecoflex)45重量%、上記乾燥微粉末芋焼酎滓(2)30重量%、および助剤としてグリセリン25重量%の割合で、スパイラルフィーダーにて二軸混練機(株式会社池貝鉄工製、型番GT−110:メッシュ30×60)に供給し、樹脂温度160〜170℃で溶融混練し、芋滓マスターバッチのペレット(B)を得た。
(3)フィルム作製
生分解性樹脂100重量部(上記Ecoflex80重量%およびGS-Pla20重量%)に対し、上記芋滓マスターバッチのペレット(B)2重量部(生分解性樹脂100重量部に対し乾燥微粉末焼酎滓0.6重量部)を、実施例1(3)と同様にインフレーション押出機に供給し、ダイ温度160℃、引張速度20m/分にてフィルム成形を行い、1200mm幅、厚さ約20μm、長さ400mの巻きフィルムを得た。
「比較例1」
実施例1(1)と同様に芋滓ケーキをジェットミルにより、常温で粉末化し、平均粒径約30μmの乾燥微粉末芋焼酎滓(3)を得た。この乾燥微粉末芋焼酎滓(3)を使用し、実施例1の(2)、(3)と同様な条件でフィルム作製を試みた。得られたインフレーションフィルムは、微粉末芋焼酎滓の周りに亀裂が生じ成形ができなかった。
「比較例2」
実施例1(1)と同様に芋滓ケーキをジェットミルにより、常温で粉末化し、平均粒径約0.1μmの微粉末芋焼酎滓(4)を得た。しかし、微粉化に長時間を有した。この乾燥微粉末芋焼酎滓(4)を使用し、実施例1の(2)、(3)と同様な条件でフィルムを得た。得られたインフレーションフィルムは、微粉末芋焼酎滓の突起が少なく、フィルムの滑りが悪かった。
本発明により、副生物である焼酎滓を利用した簡易、経済的な生分解性フィルムの製造方法が提供される。得られた生分解性フィルムは、フィルム全体が生分解であり、フィルムに焼酎滓の微粒子が適度に混ざることによりフィルム表面に突起を生じ、フィルムが滑りにくく、またフィルムをほどく時の粘着が減り作業性が向上するという利点を有し、特に農業用のマルチフィルムとして好適に使用できる。

Claims (9)

  1. 生分解性樹脂100重量部と、焼酎滓を乾燥後、微粉末化して得られた平均粒径が0.5〜20μmの乾燥微粉末焼酎滓0.3〜10重量部とを、焼酎滓が実質的に加水分解しない条件下に溶融混練し、押出成形することを特徴とする突起を有する生分解性フィルムの製造方法。
  2. 乾燥微粉末焼酎滓が、1〜10μmの平均粒径である請求項1記載の生分解性フィルムの製造方法。
  3. 乾燥微粉末焼酎滓が、0.5〜5重量部である請求項1または2記載の生分解性フィルムの製造方法。
  4. 焼酎滓の微粉末化をジェットミルにより行う請求項1から3のいずれかに記載の生分解性フィルムの製造方法。
  5. 生分解性樹脂と、焼酎滓を乾燥後、微粉末化して得られた平均粒径が0.5〜20μmの乾燥微粉末焼酎滓とからなるマスターバッチを予め作製し、当該マスターバッチと生分解性樹脂とを溶融混練する請求項1から4のいずれかに記載の生分解性フィルムの製造方法。
  6. マスターバッチが、さらに可塑剤を含む請求項5記載の生分解性フィルムの製造方法。
  7. 可塑剤がグリセリンである請求項6記載の生分解性フィルムの製造方法。
  8. 押出成形がインフレーション法である請求項1から7のいずれかに記載の生分解性フィルムの製造方法。
  9. 請求項1から8のいずれかに記載の製造方法により得られてなることを特徴とする生分解性フィルム。
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