JP2011042594A - 歯磨組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】長期間保存しても変色の少ないカテキン類含有歯磨組成物の提供。
【解決手段】次の成分(A)、(B)、(C)、(D)及び(E):(A)カテキン類(B)カテキン類と水不溶性の複合体を形成する水溶性ポリマー(C)アスコルビン酸又はその塩(D)ゲル形成剤(E)水を含み、成分(C)と成分(A)の重量比(C/A)が0.05〜2.0であるハイドロゲル粒子を含有する歯磨組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、カテキン類を含む歯磨組成物に関する。
むし歯や歯周病は、口腔内細菌が原因であることが知られている。従って、むし歯や歯周病を予防するために、口腔用組成物に殺菌剤を配合し、口腔内細菌を殺菌もしくはその活性を抑えることが一般的である。特に近年、天然志向が高まる中、殺菌剤として、天然物由来の成分が注目されている。例えば、緑茶抽出物及びその成分である茶ポリフェノール化合物(カテキン類等)は口腔内細菌の増殖抑制に有効であることが知られている(例えば、特許文献1〜3等)。これらの文献によると、緑茶抽出物等は、むし歯の原因菌であるStereptcoccus mutansや歯周病の原因菌とされるPorphyromonas gingivalisの増殖を阻止するため、むし歯、歯周病の予防に有効な口腔用組成物を提供できることが記載されている。
しかしながら、ポリフェノール化合物(カテキン類等)は酸素に触れることにより酸化、重合がおこり、顕著に変色するため、それを配合した口腔用組成物自体の経時変色は避けられない。
これらの変色を抑制する方法として、例えば、ポリフェノールを含む植物抽出物に炭素数4〜5の糖アルコール(例えばキシリトール、エリスリトール等)を配合し酸素不透過性の個袋に分封する方法が提案されている(特許文献4)。
一方、各種の薬剤、変性しやすい有効成分等を口腔用組成物に配合する方法として、当該成分をカプセル化することやシェル等に内包して安定化するという方法も提案されている(特許文献5、6等)。
更に、カテキン類をカテキン類と水不溶性の複合体を形成する水溶性ポリマーと含むハイドロゲル粒子とすることによってカテキン類を安定的に保持する歯磨剤が提案されている(特許文献7)。
特開平1−90124号公報 特開平2−25413号公報 特開平3−86814号公報 特開2000−297022号公報 特開昭61−225115号公報 特開平1−275520号公報 特開2008−24652号公報
しかしながら、前述のカテキン類の安定化方法では、経時的な色の変化を防止するには十分でなく、カテキン類含有歯磨組成物のさらなる経時変色防止手段が求められていた。
従って、本発明の課題は、長期間保存しても変色の少ないカテキン類含有歯磨組成物を提供することにある。
そこで本発明者は、カテキン類含有歯磨組成物の経時の変色を明度だけでなく、L***表色系で経時的に測定し、より詳細な変色防止手段について検討したところ、カテキン類と水不溶性の複合体を形成する水溶性ポリマー及びゲル形成剤で形成されたハイドロゲル粒子中に、カテキン類とともに一定量のアスコルビン酸又はその塩を配合することにより、ハイドロゲル粒子の外にアスコルビン酸又はその塩を配合した場合に比べて、顕著に経時的な変色が防止でき、安定な歯磨組成物が得られることを見出した。
すなわち、本発明は、次の成分(A)、(B)、(C)、(D)及び(E):
(A)カテキン類
(B)カテキン類と水不溶性の複合体を形成する水溶性ポリマー(以下ポリマーAという)
(C)アスコルビン酸又はその塩
(D)ゲル形成剤
(E)水
を含み、成分(C)と成分(A)の重量比(C/A)が0.05〜2.0であるハイドロゲル粒子を含有する歯磨組成物を提供するものである。
本発明の歯磨組成物は、有効量のカテキン類を含有し、かつ長期保存しても変色がなく、歯や歯ぐきの表面近傍、歯周溝内でハイドロゲル粒子からカテキン類が放出されて、歯や歯ぐきや歯周溝において効果的に作用し、歯や歯ぐきの状態を改善できる。
本発明の歯磨組成物は、前記成分(A)〜(E)を含み、かつ(C)アスコルビン酸又はその塩とカテキン類(A)との重量比(C/A)が0.05〜2.0であるハイドロゲル粒子を含有する。
本明細書において、「ハイドロゲル」とは、水を溶媒としてゲル形成剤を配合して形成された含水膨潤体であって、水に不溶なものをいい、ゲル形成剤としては高分子が好ましく、天然系高分子化合物が好ましい。また、ハイドロゲル粒子は、好ましくはハイロドゲルを覆う皮膜のないものであって、ハイドロゲル中に、カテキン類とポリマーAとが複合体を形成したものが分散した状態にあるものが好ましい。
本発明に用いられる成分(A)カテキン類としては、非重合性カテキン類であって、例えば、カテキン、ガロカテキン、カテキンガレート、ガロカテキンガレート等の非エピ体カテキン類;エピカテキン、エピガロカテキン、エピカテキンガレート、エピガロカテキンガレート等のエピ体カテキン類などが挙げられる。カテキン類は、茶葉から熱水もしくは水溶性有機溶媒により抽出された緑茶抽出物を濃縮、精製等を行うことによって得ることができる。また、市販の三井農林(株)「ポリフェノン」、伊藤園(株)「テアフラン」、太陽化学(株)「サンフェノン」などの緑茶抽出物の濃縮物を用い、成分調整を行うことにより、本発明の目的に適うカテキン類を得ることができる。
本発明に用いられる(B)ポリマーAとしては、カテキン類と水不溶性の複合体を形成するポリマーであれば特に限定されない。水不溶性の複合体とは、カテキン類の水溶液とポリマーAの水溶液を混合した際に不溶物として水中から析出する物質のことである。水不溶性の複合体の析出は、混合液の濁り、あるいは、混合液をレーザー回折/散乱式粒度分布測定装置で測定した際に水不溶性複合体由来のピークが存在することによって確認することができる。なお、水不溶性の複合体は、例えば、口腔内に適用された際に、徐々に溶解するものも含まれる。
水溶性ポリマーAとしては、ポリビニルピロリドン系重合体、ポリビニルアルコール、水溶性セルロースエーテル、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等が挙げられる。ポリビニルドン系重合体としては、ポリビニルピロリドン(以下PVPと略記する場合もある)が好ましい。また、水溶性セルロースエーテルとしては、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース等が挙げられるが、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースがより好ましい。
ポリマーAの重量平均分子量は、カテキン類の変色を効果的に抑制する観点から、6,000以上が好ましく、60,000以上がより好ましく、400,000以上が更に好ましく、1,200,000以上が特に好ましい。また、水不溶性の複合体が塊状の凝集物となることを抑制し微細な水不溶性の複合体を得る観点から、3,000,000以下が好ましく、2,000,000以下がより好ましい。
本発明において、ポリマーAの重量平均分子量は、一般的な重量平均分子量測定法である粘度法によって測定された値である。なお、重量平均分子量は光散乱法等によって測定することもできる。本発明において、ポリマーAがポリビニルピロリドンである場合は、粘度の測定値からFikentscherの公式に基づいて計算されたK−値によって重量平均分子量を決定する。
本発明に用いるハイドロゲル粒子中の、カテキン類の含有量は、カテキン類が歯や歯ぐき表面、歯周溝において十分に作用し、かつハイドロゲル粒子の安定性の観点から、ハイドロゲル粒子の全重量を基準として、0.01〜10質量%が好ましく、0.05〜6質量%がより好ましく、0.1〜3質量%が更に好ましい。また、ポリマーAの含有量は、カテキン類の変色を効果的に抑制する観点から、カテキン類に対して1〜10質量倍が好ましく、1〜8質量倍がより好ましく、1〜4質量倍が更に好ましい。
また、ハイドロゲル粒子中の水不溶性の複合体の含有量は、複合体が塊状の凝集物となることを抑制し微細な複合体を得る観点から、0.01質量%以上、更に0.05質量%以上、特に0.1質量%以上が好ましく、その上限は、12質量%以下が好ましく、8質量%以下がより好ましく、6質量%以下が更に好ましい。
本発明に用いられる(C)アスコルビン酸又はその塩としては、アスコルビン酸の他、アスコルビン酸のアルカリ金属塩(例えばナトリウム塩、カリウム塩)が挙げられる。本発明においては、アスコルビン酸又はその塩がハイドロゲル粒子中に含まれていることが、カテキン類の経時変色防止の点から重要である。当該経時変色防止効果は、アスコルビン酸の塩を配合した場合、特に顕著である。
ハイドロゲル粒子中のアスコルビン酸又はその塩の含有量は、カテキン類及び/又はアスコルビン酸又はその塩の経時的変色防止及び味の点から、ハイドロゲル粒子の全重量を基準として、0.001質量%以上、更に0.005質量%以上、特に0.05質量%以上が好ましく、その上限は10質量%以下、更に5質量%以下、特に3質量%以下が好ましい。
また本発明においては、ハイドロゲル粒子中の成分(C)と成分(A)との重量比(C/A)が0.05〜2.0の場合に、カテキン類の経時的変色防止効果が顕著である。当該比率は、0.1〜1.5、更に0.1〜1.0、特に0.2〜1.0が好ましい。
本発明において、ハイドロゲル粒子に用いられる(D)ゲル形成剤としては、例えば、寒天、κ−カラギーナン、ι−カラギーナン、λ−カラギーナン、ファーセレラン、アルギン酸塩、アルギン酸プロピレングリコールエステル等の海藻抽出物;グアーガム、ローカストビーンガム、タマリンド種子多糖類、タラガム、カシアガム等の植物種子粘質物質;ペクチン、アラビノガラクタン等の植物果実粘質物;キサンタンガム、スクレログルカン、プルラン、デキストラン、ジュランガム、カードラン等の微生物産生粘質物;ゼラチン、アルブミン、カゼイン等の動物蛋白質;大豆蛋白質、小麦蛋白質等の植物蛋白質;微結晶セルロース等のセルロース及びその誘導体;澱粉、澱粉リン酸エステル、澱粉グリコール酸エステル等の澱粉及びその誘導体が挙げられ、これらは単独で又は2種以上を混合して用いることができる。物理的に破壊されやすい脆いゲル粒子を形成する高分子として、κ−カラギーナン、寒天、ジュランガムが好ましい。
本発明のハイドロゲル粒子中のゲル形成剤の含有量は、ハイドロゲル粒子を歯磨組成物へ配合する時の壊れを防止する観点から、0.25〜5質量%が好ましく、0.5〜4質量%がより好ましく、1〜4質量%が更に好ましい。
本発明におけるハイドロゲル粒子中には、(E)水が含まれており、その含有量はハイドロゲル粒子自体の安定性、使用感、カテキン類の経時変色防止の点から、60〜99.7質量%、更に70〜99質量%、特に80〜99質量%が好ましい。
本発明におけるハイドロゲル粒子は、カテキン類とポリマーA、アスコルビン酸又はその塩、ゲル形成剤及び水以外に、糖類、多価アルコール等の水溶性有機化合物や、着色剤、防腐剤、水溶性香料等の成分を含有していてもよい。
糖類としては、グルコース、ガラクトース、フルクトース、マンノース、マンニトール、サッカロース、マルトース、ラクトース等が挙げられる。
多価アルコールとしては、グリセリン、ソルビトール、エチレングリコール、プロピレングリコール、オリゴサッカライド等が挙げられる。
本発明におけるハイドロゲル粒子の製造法は特に限定されないが、例えば、ポリマーAを寒天等のゲル形成剤とともにイオン交換水と混合し、この混合液をゲル形成剤の溶解温度以上の温度に加熱して十分に溶解させる。ここにカテキン類及びアスコルビン酸又はその塩の水溶液を添加混合した後、一般的な滴下法、噴霧法、或いは、攪拌法等によりハイドロゲル粒子を得ることができる。
滴下法は、孔から混合液を吐出させ、吐出された混合液がその表面張力又は界面張力によって液滴になる性質を利用し、その液滴を空気等の気相中又は液相中で冷却固化させてハイドロゲル粒子を製造する方法である。なお、粒径の均一なハイドロゲル粒子を製造する観点から、孔から吐出される混合液に振動を与えることが好ましい。
噴霧法は、噴霧ノズルを用い、噴霧ノズルから混合液を気相に噴霧させると共に、その表面張力によって液滴を形成させ、その液滴を気相で冷却固化させてハイドロゲル粒子を製造する方法である。
攪拌法は、混合液と実質的に混じり合わない性状を有し且つゲル化温度以上の温度に調整した液に混合液を投入し、攪拌による剪断力により混合液を微粒化し、界面張力によって液滴になる性質を利用し、その液滴を混合液と実質的に混じり合わない液中で冷却固化させてハイドロゲル粒子を製造する方法である。
滴下法、噴霧法、及び攪拌法のいずれの場合も、吐出時、噴霧時、又は投入時の混合液の温度を、ゲル形成剤のゲル化温度以上で且つ100℃以下の温度とすることが好ましい。また、美観に優れた球状の粒子を容易に製造することができるという観点から、この混合液の温度を、ゲル形成剤のゲル化温度+10℃以上とすることが好ましく、ゲル化温度+20℃以上とすることがより好ましい。なお、この温度の上限は、水の沸点である100℃である。ここで、ゲル形成剤としてよく用いられる寒天の水への溶解温度は、一般に75℃以上、その主なものについては75〜90℃であり、寒天を水に溶解させた後、冷却したときのゲル化温度は30〜45℃である。
このようにして得られたハイドロゲル粒子は、皮膜を有さず、ハイドロゲル粒子中にカテキン類と水溶性ポリマーの複合体を、ゲル形成剤、アスコルビン酸又はその塩及び水を含む連続相中に分散又は乳化して含有している。
本発明におけるハイドロゲル粒子の平均粒径は、歯周溝に送達させる観点から、50〜500μmが好ましく、100〜500μmがより好ましく、140〜290μmが特に好ましい。ハイドロゲル粒子の平均粒径は、各種目開きのふるいを用い、粒子100gを水中で湿式分級し、余分な水分を濾紙で除去した後に重量を測定して重量平均粒径で表す(フルイ法)。
また、本発明におけるハイドロゲル粒子の形状は、特に限定されず、凹凸があっても良いが、凹凸が曲面で構成されたものが好ましい。ハイドロゲル粒子の形状は、美観の観点から、球状又は楕円状であることがより好ましい。
更に、本発明で用いるハイドロゲル粒子は、1個当たりの破壊強度が0.1〜10g/個が好ましく、特に1〜7g/個であることが、歯磨組成物の製造時において破壊されにくく、ブラッシングにより歯ぐきに送達されて破壊されやすいため好ましい。この破壊強度は、ハイドロゲル粒子1個に対し上方より荷重をかけ続け、ハイドロゲル粒子が破壊された時の荷重量で示されるものである。
本発明の歯磨組成物は、上記のようなハイドロゲル粒子、粘結剤及び水を含有する。
本発明の歯磨組成物の基材に含有される粘結剤としては、例えば、アルギン酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、カラギーナン、キサンタンガム、ポリアクリル酸ナトリウム、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキプロピルセルロース、ペクチン、トラガントガム、アラビアガム、グアーガム、カラヤガム、ローカストビーンガム、ジェランガム、タマリンドガム、サイリウムシードガム、ポリビニルアルコール、コンドロイチン硫酸ナトリウム及びメトキシエチレン無水マレイン酸共重合体等が挙げられ、特にカルボキシメチルセルロースナトリウム、カラギーナン及びキサンタンガムが好ましい。
粘結剤は、1種又は2種以上を組み合わせて使用してもよく、歯磨組成物の基材における粘結剤の含有量は、保存安定性、組成物の粘性、より高い清涼感を得る観点から、0.1〜3質量%が好ましく、0.1〜2質量%がより好ましく、0.2〜1.2質量%が更に好ましい。
本発明の歯磨組成物中、ハイドロゲル粒子の含有量は、歯磨組成物の安定性の観点から、0.01〜15質量%が好ましく、0.1〜10質量%がより好ましく、1〜5質量%が更に好ましい。
本発明の歯磨組成物中の水分量は、保存安定性、より高い清涼感を得る観点から、1〜50質量%が好ましく、3〜40質量%がより好ましく、5〜30質量%が更に好ましい。
本発明の歯磨組成物は、歯磨組成物に使用可能なその他の配合成分、例えば、発泡剤、研磨剤、抗酸化剤、湿潤剤、甘味剤、香味剤、PH調整剤、保存剤などを、本発明の目的が阻害されない範囲で適宜配合しても良い。
本発明の歯磨組成物の基材に含有される抗酸化剤としては、抗酸化力又は還元力を有し、口腔内組成物に使用可能な成分、例えばエリソルビン酸及びその塩、ローズマリー抽出物、ステビア抽出物、ヒマワリ種子抽出物、没食子酸プロピル、ジブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、L−システイン塩酸塩、フィチン酸、ハイドロキノン及びその配糖体、ノルジヒドログアヤレチン酸、アスコルビン酸高級脂肪酸エステル(ラウリン酸エステル、ステアリン酸エステル、イソステアリン酸エステル、パルミチン酸エステルなど)、グアヤク脂等が挙げられる。エリソルビン酸の塩としては、ナトリウム塩、カルシウム塩、第一鉄の塩、パルミチン酸エステルの塩等が挙げられる。これら抗酸化剤は、単独で用いてもよく、2種以上を選択して用いてもよい。抗酸化剤の含有量は、外観色の変化抑制効果の点から、本発明の歯磨組成物中、0.0005〜50質量%、更に0.001〜20質量%、特に0.01〜5質量%が好ましい。
歯磨組成物の基材に含有される湿潤剤としては、例えばグリセリン、ソルビトール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、キシリトール、マルチトール、ラクチトール、トレハロースやポリマーAの成分でもあるポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールなどが挙げられ、その1種又は2種以上を組み合わせて配合することができる。これら湿潤剤の含有量は、透明性の確保の点から、本発明の歯磨組成物中、40〜95質量%、更に60〜80質量%が好ましい。
本発明の歯磨組成物の基材に含有されるpH調整剤としては、例えば、クエン酸及びその塩、リン酸及びその塩、リンゴ酸及びその塩、グルコン酸及びその塩、マレイン酸及びその塩、アスパラギン酸及びその塩、コハク酸及びその塩、グルクロン酸及びその塩、フマル酸及びその塩、グルタミン酸及びその塩、アジピン酸及びその塩、塩酸、アルカリ金属水酸化物等が挙げられる。
本発明の歯磨組成物は、その用途に応じて、練歯磨組成物、液状歯磨組成物、ゲル状歯磨組成物などとすることができる。
本発明の歯磨組成物は、通常の歯磨操作、すなわちブラッシングにより、歯磨組成物中のハイドロゲル粒子が歯及び歯ぐき及び歯周溝に送達され、歯及び歯ぐき、特に歯周溝において破壊される結果、ハイドロゲル粒子中のカテキン類が歯周溝に効率よく送達される。従って、本発明の歯磨組成物は、歯周病の予防又は改善用の歯磨組成物として有用である。
例中の%は、特記しない限り質量%である。
製造例1
イオン交換水327gに寒天(伊那食品工業(株)、UP−37)を15g、ポリビニルピロリドン(ISP社、PVP K−90、重量平均分子量1300000)を8g溶解させて調整した水溶液(85℃)と、イオン交換水に茶エキス(太陽化学(株)、サンフェノン100S、カテキン類含有量81.6%)5g、酸化チタン2.5g、及びL−アスコルビン酸(第一三共製薬(株)、アスコルビン酸)1.25g、pH調整剤として水酸化ナトリウムを溶解させて調製した水溶液150g(20℃)とを、ホモミキサーによって混合(8000r/min、1分)した後、気相中に噴霧することによって表1に示す組成のハイドロゲル粒子bを得た。得られたハイドロゲル粒子bの平均粒径は200μmであった。
製造例2〜6
表1の組成とする以外は、製造例1と同様にして、ハイドロゲル粒子a、c〜gを得た。
Figure 2011042594
表2に示す組成の歯磨組成物を製造し、長期保存し変色を評価した。結果を表2に示す。
<変色の評価法>
得られた歯磨組成物を容器に充填し、50℃、1ヶ月保存し、保存前と後の色差を下記方法により測定し、この色差によって変色度合いを評価した。保存後の歯磨組成物を透明で内容量が3cm×3cm×1cmのケース(AS ONE社、PS CASE No.1)に詰め、白板の上で撮影を行った。撮影条件は一定の照明、シャッター速度、しぼり、焦点距離で行った。撮影した画像をADOBE PHOTOSHOP(登録商標)にて被測定部位のL***(以下L、a、bとする)を定量化し、50℃、1ヶ月保存品のL、a、bと製造直後(初期)のL、a、bの差異(ΔE)を下記式(I)で求め変色度とした。
Figure 2011042594
<色ムラの評価>
保存後に、歯磨組成物を容器から出し、色ムラの有無を肉眼で観察した。
Figure 2011042594
表2から明らかなように、ハイドロゲル粒子中に(C)アスコルビン酸又はその塩/(A)カテキン類が0.05〜2.0となるようにアスコルビン酸又はその塩を配合すると、長期間保存しても変色が顕著に防止されていた。一方、ハイドロゲル粒子中にアスコルビン酸を含有しない比較例1及びハイドロゲル粒子の外部にアスコルビン酸又はその塩を含有する比較例3は、カテキン類の変色を十分防止できなかった。また、(C/A)が2.0を超える比較例2も十分にハイドロゲル粒子の変色を防止できなかった。

Claims (4)

  1. 次の成分(A)、(B)、(C)、(D)及び(E):
    (A)カテキン類
    (B)カテキン類と水不溶性の複合体を形成する水溶性ポリマー(以下ポリマーAという)
    (C)アスコルビン酸又はその塩
    (D)ゲル形成剤
    (E)水
    を含み、成分(C)と成分(A)の重量比(C/A)が0.05〜2.0であるハイドロゲル粒子を含有する歯磨組成物。
  2. ポリマーAが、ポリビニルピロリドン系重合体及び水溶性セルロースエーテルから選択される請求項1記載の歯磨組成物。
  3. 更に、アルギン酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、カラギーナン、キサンタンガム、ポリアクリル酸ナトリウム、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキプロピルセルロース、ペクチン、トラガントガム、アラビアガム、グアーガム、カラヤガム、ローカストビーンガム、ジェランガム、タマリンドガム、サイリウムシードガム、ポリビニルアルコール、コンドロイチン硫酸ナトリウム及びメトキシエチレン無水マレイン酸共重合体からなる群より選ばれる少なくとも1種の粘結剤を含有する請求項1又は2記載の歯磨組成物。
  4. ハイドロゲル粒子の平均粒径が50〜500μmである請求項1〜3のいずれか1項に記載の歯磨組成物。
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