JP2011042515A - 光ファイバ線引炉のシール部材 - Google Patents

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Abstract

【課題】シール部材の孔の内面と光ファイバ母材との隙間のシール部材を提供する。
【解決手段】連通口24から溝30に供給された不活性ガスの一部は第1溝31および第2溝36に沿って螺旋状に流れる。よって、隙間22を孔21の周方向全体に渡ってシールできる。また、連通口24から溝30に供給された不活性ガスの一部は第1溝31に沿って上方へ向かって流れる。そして、隙間22の上端から上方へ排出される(流れ22f)。よって、この隙間22から線引炉本体の内部に空気が流入するのを抑制できる。したがって、この溝30がない場合に比べ、この隙間22をよりシールできる。また、連通口24から溝30に供給された不活性ガスの一部は第2溝36に沿って下方へ向かって流れる。そして、隙間22の下端から下方へ流出する(流れ22g)。したがって、この溝30がない場合に比べ、線引炉本体の内部に不活性ガスをより供給できる。
【選択図】図2

Description

本発明は、光ファイバ線引炉のシール部材に関する。
従来より光ファイバは、図4に示すように、光ファイバ線引炉110(以下単に「炉」という場合もある)内にガラス等の光ファイバ母材105を送り、この光ファイバ母材105をヒータ113で高温に加熱して溶融状態で引き伸ばし、これを引き取ることで連続的に製造されている(例えば特許文献1)。炉内は光ファイバ母材105を溶融させるために高温となるため、炉内の炉心管112などが酸化されやすい。そこで炉内を不活性の雰囲気にするために不活性ガスが炉内に供給されている。
炉内の不活性ガスは、光ファイバ線引炉110の線引炉本体111の上部に配置したシール部材101から流出する。さらに詳しくは図5に示すように、シール部材101の孔121の内面と光ファイバ母材105との隙間122から上方へ流出する(図5(b)に示す流れ122f)。また、図4に示すように、光ファイバ106を引き出すために線引炉本体111の下部に配置される下部シール部材116の絞り部116aから不活性ガスが下方に流出する。このように不活性ガスが光ファイバ線引炉110の内部から外部に流出することにより、炉内に空気が流入するのを防いでいる。また、この不活性ガスの流出により、光ファイバ線引炉110内の材料が高温下で反応することで発生した不純物が炉外に排出される。
また、この種の光ファイバ線引炉には、図6に示すように、シール部材201に形成した不活性ガス供給路223から不活性ガスを供給するものがある。そして、図6(b)に示すように、シール部材201の孔221の内面と光ファイバ母材205との隙間222から不活性ガスが上方に流出し(流れ222f)、かつ、不活性ガスが下方に供給される(流れ222g)。また、図6(a)に示すように、不活性ガス供給路223からシール部材201の孔221の内面に沿うように二手に分かれて不活性ガスが流れる(流れ222h、流れ222i)。
特開2005−206443号公報
しかしながら、図5及び図6に示すシール部材101(201)の孔121(221)の内面と光ファイバ母材105(205)との隙間122(222)のシールが適切でないと、光ファイバ線引炉110(図4参照)の外部から炉内へ空気が流入し、炉内を不活性の雰囲気に維持できない場合がある。この場合には、光ファイバ線引炉110の内部を不活性の雰囲気に維持するために炉内に供給する不活性ガスの量を多くせざるを得ない。
また、不活性ガスの流出の流れ122f(222f、222g、222h、222i)が適切でないと、炉内の不純物を十分排出できない場合がある。この場合には、光ファイバ母材105(205)や光ファイバ106(図4参照)の表面に不純物が付着して光ファイバ106の品質上の問題となることがある。
本発明の目的は、シール部材の孔の内面と光ファイバ母材との隙間を孔の周方向全体に渡ってシールする、光ファイバ線引炉のシール部材を提供することである。
第1の発明に係る光ファイバ線引炉のシール部材では、光ファイバ線引炉の線引炉本体の上に配置され、光ファイバ母材が上端部から下方へ送り込まれる孔を有し、前記光ファイバ母材が前記孔に送り込まれたときに前記光ファイバ母材と前記孔の内面との間に隙間が形成されるシール部材において、前記孔の内面に設けられた溝と、前記溝に設けられた連通口を介して前記溝と連通する不活性ガス供給路と、を備え、前記溝は、前記連通口から上方へ向かう螺旋状の第1溝と、前記連通口から下方へ向かう螺旋状の第2溝と、を有することを特徴としている。
この光ファイバ線引炉のシール部材では、不活性ガス供給路から連通口を介して溝に不活性ガスが供給される。この不活性ガスの一部は、シール部材の孔の内面と光ファイバ母材との隙間を流れる。よってこの隙間をシールできる。
また、連通口から溝に供給された不活性ガスの一部は第1溝および第2溝に沿って螺旋状に流れる。よって、前記隙間を孔の周方向全体に渡ってシールできる。
また、連通口から溝に供給された不活性ガスの一部は第1溝に沿って上方へ向かって流れる。そして、前記隙間の上端から上方へ排出される。よって、この隙間から線引炉本体の内部に空気が流入するのを抑制できる。したがって、この溝がない場合に比べ、この隙間をよりシールできる。
また、連通口から溝に供給された不活性ガスの一部は第2溝に沿って下方へ向かって流れる。そして、前記隙間の下端から下方へ流出する。したがって、この溝がない場合に比べ、線引炉本体の内部に不活性ガスをより供給できる。
また、不活性ガス供給路がシール部材に設けられる。すなわち不活性ガスは前記隙間に直接吹き込まれる。よって、不活性ガスの一部はこの隙間を下方に流れる。したがって、不活性ガス供給路がシール部材に設けられない場合に比べ、線引炉本体の内部に不活性ガスをより供給できる。
第2の発明に係る光ファイバ線引炉のシール部材は、第1の発明に係る光ファイバ線引炉のシール部材であって、前記不活性ガス供給路は、前記シール部材の上下方向における中央に形成され、かつ、前記連通口を介して前記第1溝および前記第2溝と連通することを特徴としている。
この光ファイバ線引炉のシール部材では、シール部材の上下方向における中央に不活性ガス供給路が形成される。よって、シール部材の孔の内面と光ファイバ母材との隙間において、不活性ガス供給路から上方向および下方向に不活性ガスが流れやすい。不活性ガス供給路から不活性ガスが上方向に流れやすいので、この隙間から線引炉本体の内部への空気の流入をより抑制できる。また不活性ガス供給路から不活性ガスが下方向に流れやすいので、この隙間から線引炉本体の内部に不活性ガスをより供給できる。
また、不活性ガス供給路は連通口を介して第1溝および第2溝に連通する。よって不活性ガス供給路を1つ形成するのみで第1溝および第2溝に不活性ガスを供給できる。また、不活性ガス供給路を1つのみ形成する場合は、2以上形成する場合に比べシール部材を容易に製造できる。
第3の発明に係る光ファイバ線引炉のシール部材は、第1または第2の発明に係る光ファイバ線引炉のシール部材であって、前記第1溝および前記第2溝は、前記孔の周方向において前記連通口から同じ向きに延在することを特徴としている。
この光ファイバ線引炉のシール部材では、孔の周方向において第1溝と第2溝とで同じ向きに不活性ガスが流れる。よって孔の周方向において第1溝と第2溝とで異なる向きに不活性ガスが流れる場合に比べ、シール部材の孔の内面と光ファイバ母材との隙間を孔の周方向全体に渡って不活性ガスが流れやすい。したがって孔の周方向全体に渡ってこの隙間をよりシールできる。
第4の発明に係る光ファイバ線引炉のシール部材は、第1〜第3の発明のいずれかの発明に係る光ファイバ線引炉のシール部材であって、前記第1溝は、前記シール部材の上端で水平方向に形成され、前記第2溝は、前記シール部材の下端で水平方向に形成されることを特徴としている。
この光ファイバ線引炉のシール部材では、不活性ガス供給路から第1溝および第2溝に沿って上方および下方に向かって不活性ガスが流れる。そしてこの不活性ガスはシール部材の上下端では水平方向に形成された溝に沿って流れる。よって、シール部材の上下端でも、シール部材の孔の内面と光ファイバ母材との隙間を孔の周方向全体に渡って不活性ガスが流れやすい。したがって、シール部材の上下端でも、孔の周方向全体に渡ってこの隙間をよりシールできる。
以上の説明に述べたように、本発明の発明特定事項、特に、連通口から上方へ向かう螺旋状の第1溝と、連通口から下方へ向かう螺旋状の第2溝とにより、不活性ガスが連通口から螺旋状に上方および下方へ向かって流れるので、シール部材の孔の内面と光ファイバ母材との隙間をシール部材の孔の周方向全体に渡ってシールできる。
光ファイバ線引炉の全体図である。 図1に示したシール部材の平面図(a)及び断面図(b)である。 図2に示したシール部材の孔の内面の展開図である。 従来の光ファイバ線引炉の全体図である。 従来のシール部材の平面図(a)及び断面図(b)である。 従来のシール部材の平面図(a)及び断面図(b)である。
以下、本発明に係る光ファイバ線引炉の実施形態について図面を参照して説明する。
図1は光ファイバ線引炉の全体図である。図2は図1に示したシール部材を示す図であり、図2(a)はシール部材の平面図であり、図2(b)はシール部材の断面図である。なお図2(a)は図2(b)のF2a−F2a矢視図である。図3は図2に示したシール部材の孔の内面の展開図である。
以下、図1〜図3を参照してシール部材1の構成について詳細に説明する。
まず図1に示す光ファイバ線引炉10全体の概略および光ファイバ6の製造の概略を説明する。
まず光ファイバ母材5を光ファイバ母材送り装置(図示なし)に溶着接続する。光ファイバ母材5は円柱状であり、ガラスまたはプラスチック等からなる。この光ファイバ母材5を光ファイバ母材送り装置(図示なし)により、光ファイバ線引炉10の線引炉本体11内部に送り込む。さらに詳しくは、シール部材1の孔21を介して、線引炉本体11内の炉心管12内部に送り込む。炉心管12内部に送り込まれた光ファイバ母材5は、炉心管12の径方向外側に設けたヒータ13により加熱溶融され、光ファイバ6が得られる。製造された光ファイバ6は、線引炉本体11の下部に設けた下部シール部材16の絞り部16aを通過して光ファイバ引取り装置(図示なし)に巻かれて引き取られる。次に、光ファイバ線引炉10の各構成要素について説明する。
光ファイバ線引炉10は、光ファイバ母材5を線引きして光ファイバ6を製造する加熱炉である。この光ファイバ線引炉10は、線引炉本体11、線引炉本体11の下部に設けた下部シール部材16、および、線引炉本体11の上部に設けたシール部材1を有する。
線引炉本体11は、光ファイバ母材5を加熱溶融する部分である。この線引炉本体11は、線引炉本体11の内部に設けられた炉心管12、炉心管12の径方向外側に配置するヒータ13、炉心管12およびヒータ13を囲む断熱材14、および、断熱材14の上部を補強する補強板15を有する。
炉心管12は、光ファイバ母材5が内部に送り込まれる円筒状の管であり、次のように設ける。炉心管12の軸方向(図1における上下方向)が鉛直方向に沿うように配置する。軸方向の長さが線引炉本体11の上下方向の長さとほぼ等しい長さとなるよう形成される。円筒の直径は光ファイバ母材5の直径より大きく形成される。また、カーボン等の耐熱性に優れた材質から構成される。
またこの炉心管12の下部には不活性ガス供給路(図示なし)が形成され、ここから不活性ガスが供給され、炉心管12の内部を不活性ガス雰囲気としている。不活性ガスは具体的にはヘリウムガス、窒素ガス、またはアルゴンガス等である。高温になる炉心管12等の酸化等による劣化を防ぎ、さらに、高温下で発生した不純物が光ファイバ母材5や光ファイバ6に付着するのを防ぐ。
ヒータ13は、光ファイバ母材5を加熱溶融するために設ける。このヒータ13は、炉心管12の軸方向において、炉心管12の中央部に設ける。また、炉心管12の径方向において、炉心管12にほぼ接するように炉心管12の外側に設ける。
断熱材14は、ヒータ13の熱が線引炉本体11の外部へ伝わらないようにするために設ける。この断熱材14は、炉心管12およびヒータ13の径方向外側に、これらの外周面を覆うように設ける。
補強板15は、断熱材14の上面を補強するために設ける。この補強板15の上に後述するシール部材1が配置される。
下部シール部材16は、光ファイバ線引炉10の外部と炉心管12の内部とをシールするために設ける。この下部シール部材16は、線引炉本体11の下部に配置する。また、この下部シール部材16は絞り部16aを有する。
絞り部16aは、製造された光ファイバ6が引き出される貫通孔である。この絞り部16aの軸が炉心管12の軸と同軸になるように下部シール部材16を形成および配置する。
また、この絞り部16aから炉心管12の内部の不活性ガスが排出される。これにより線引炉本体11の外部から炉心管12の内部への空気の流入が抑制され、さらに、炉心管12内部の不純物が排出される。
(シール部材)
シール部材1は、光ファイバ線引炉10の外部と炉心管12の内部とをシールする部材である。このシール部材1は全体として円筒状の部材であり、次のように設ける。光ファイバ線引炉10の線引炉本体11の上に配置する。すなわち、線引炉本体11の断熱材14および炉心管12の上に設けた補強板15の上に配置する。炉心管12の軸とシール部材1の円筒の軸とが同軸になるよう配置する。シール部材1の外周の直径は炉心管12の直径より大きく形成する。シール部材1の円筒の孔21(後述)の内面の直径は炉心管12の内径と等しい大きさに設ける。またカーボンや石英ガラスなど耐熱性に優れた材料で構成される。
また、このシール部材1は、光ファイバ母材を送り込む孔21、シール部材1の外側と孔21の内面とをつなぐ不活性ガス供給路23、孔21の内面に設けられた溝30、および、不活性ガス供給路23と溝30とを連通する連通口24(図2参照)を有する。また溝30は、図2(b)及び図3に示すように、連通口24から上方に向かう螺旋状(全体として螺旋状)の第1溝31、および、連通口24から下方に向かう螺旋状(全体として螺旋状)の第2溝36を有する。そして図3に示すように、第1溝31は連通口24から螺旋状に延びる第1螺旋部32、および、シール部材1の上端に形成される第1水平部33を有する。また第2溝36は連通口24から螺旋状に延びる第2螺旋部37、および、シール部材1の下端に形成される第2水平部38を有する。以下、シール部材1の各構成要素について説明する。
孔21は、図2に示すように、光ファイバ母材5が上端部から下方へ送り込まれる部分であり、シール部材1の円筒の孔である。この孔21は次のように設ける。シール部材1の外周の軸と孔21の軸とが同軸であり、シール部材1を上下方向に貫通する。シール部材1の円筒の軸方向から見て円形である。すなわちシール部材1から円柱を取り除いたときの円柱の部分が孔21である。孔21の内面の円周の直径は炉心管12の内径と等しい大きさである。また、この直径は光ファイバ母材5の直径よりもやや大きい。すなわち、光ファイバ母材5がこの孔21に送り込まれたときに、光ファイバ母材5とこの孔21の内面との間に隙間22が形成される。
不活性ガス供給路23は、シール部材1の径方向外側から内側(孔21の内面側)に不活性ガスを供給するために設ける。この不活性ガス供給路23は次のように設ける。溝30に設けられた連通口24を介して溝と連通するように設ける。第1溝31および第2溝36(それぞれ後述)と連通するように設ける。シール部材1の上下方向における中央に形成する。さらに詳しくは、シール部材1の上下方向における中央において、シール部材1の径方向に沿って、水平方向に延びるように形成する。
不活性ガスは具体的にはヘリウムガス、窒素ガス、またはアルゴンガス等である。高温になる炉心管12等の酸化等による劣化を防ぎ、さらに、高温下で発生した不純物が光ファイバ母材5や光ファイバ6に付着するのを防ぐ。
連通口24は、不活性ガス供給路23と溝30との境界部分である。すなわち、不活性ガス供給路23の孔21側の出口であり、溝30に設ける。この連通口24は、不活性ガス供給路23の軸方向から見て円形に形成する。また、シール部材1の上下方向における中央に形成される。不活性ガス供給路23に供給された不活性ガスは(流れ23f)、この連通口24を介して溝30に供給される。この連通口24が第1溝31および第2溝36(それぞれ後述)の螺旋の始点となる(図3参照)。
溝30は、不活性ガス供給路23から連通口24を介して供給された不活性ガスを流すために設ける。この溝30は孔21の内面に設けられ、断面は孔21の内面から矩形を取り除いた形状(すなわち「コ」の字)である。
ここで図3は孔21の内面の展開図である。すなわち、図2(a)に示すように、孔21の周の中心から連通口24の近傍(図2(a)における連通口24よりやや下の部分)に向かう向きを基準(0°)とし、ここから右まわりに孔21の内面を1周にわたって展開した図が図3である。
そしてこの溝30は、図2(b)及び図3に示すように、連通口24から上方へ向かう螺旋状の第1溝31と、連通口24から下方へ向かう螺旋状の第2溝36とを有する。これらの第1溝31及び第2溝36は、孔21の周方向において連通口24から同じ向きに延在する。すなわち、孔21の軸方向の上から見たとき(図2(b)参照)、第1溝31及び第2溝36は孔21の内面に沿うように連通口24から右まわりに延在する。言い換えれば、図3に示すように、第1溝31および第2溝36は連通口24から右方に延在する。これにより孔21の軸方向の上から見たとき不活性ガスは右まわりに流れる。
また、第1溝31と第2溝36は、孔21の軸方向における中心に対して上下対象である。
第1溝31は、連通口24から上方に向かう螺旋状(全体として螺旋状)の溝であり、不活性ガスを連通口24から上方に向かって螺旋状に流すために設ける。この第1溝31は、連通口24を始点として上方に向かって延びる螺旋状の第1螺旋部32と、孔21の軸方向におけるシール部材1の上端に形成される第1水平部33とを有する。
第1螺旋部32は、第1溝31のうち連通口24を始点として孔21の軸方向の上方に延びる螺旋状の部分である。すなわちこの第1螺旋部32は次のように形成される。孔21の内面の展開図である図3において、連通口24を始点として、水平よりもやや右上の向きに直線状に延びる。螺旋が孔21の周方向に2周する。また、連通口24を始点とする1周目と2周目とで水平方向に対する傾きが等しい(すなわち図3において1周目の溝と2周目の溝が平行である)。この第1螺旋部32により、連通口24から供給された不活性ガスは孔21の内面に沿いながら上方へ流れる(流れ32f)。
第1水平部33は、第1溝31のうちシール部材1の上端で水平方向に形成された部分である。この第1水平部33は、第1螺旋部32の上端32tで第1螺旋部32と連通する。また、この第1水平部33は孔21の周方向全体に延びる。すなわち、孔21の周方向に沿って孔21の内面を1周する。この第1水平部33により、第1螺旋部32から供給された不活性ガスは孔21の周方向に沿って流れる(流れ33f)。
第2溝36は、連通口24から下方に向かう螺旋状(全体として螺旋状)の溝であり、不活性ガスを連通口24から下方に向かって螺旋状に流すために設ける。この第2溝36は、連通口24を始点として下方に向かって延びる螺旋状の第2螺旋部37と、孔21の軸方向におけるシール部材1の下端に形成される第2水平部38とを有する。
第2螺旋部37は、第2溝36のうち連通口24を始点として孔21の軸方向下方に延びる螺旋状の部分である。孔21の軸方向中央に対して、この第2螺旋部37は第1螺旋部32と上下対象である。すなわちこの第2螺旋部37は次のように形成される。孔21の内面の展開図である図3において、連通口24を始点として、水平よりもやや右下の向きに直線状に延びる。螺旋が孔21の周方向に2周する。また、連通口24を始点とする1周目と2周目とで水平方向に対する傾きが等しい。この第2螺旋部37により、連通口24から供給された不活性ガスは孔21の内面に沿いながら下方へ流れる(流れ37f)。
第2水平部38は、第2溝36のうちシール部材1の下端で水平方向に形成された部分である。この第2水平部38は、第2螺旋部37の下端37bで第2螺旋部37と連通する。また、この第2螺旋部37は孔21の周方向全体に延びる。すなわち、孔21の周方向に沿って孔21の内面を1周する。この第2水平部38により、第2螺旋部37から供給された不活性ガスは孔21の周方向に沿って流れる(流れ38f)。
(不活性ガスの流れ)
この光ファイバ線引炉10(図1参照)での不活性ガスの流れを説明する。まず、図2に示すように、不活性ガスが不活性ガス供給路23に供給される。そして不活性ガス供給路23から連通口24を介して溝30に供給される(流れ23f)。
図3に示すように、溝30に供給された不活性ガスの一部は第1螺旋部32を流れる(流れ32f)。すなわちシール部材1の孔21の内面に沿って上方に向かって螺旋状に流れる。そしてシール部材1の上端の第1水平部33に合流し、この第1水平部33を水平方向に沿って流れる(流れ33f)。
また、溝30に供給された不活性ガスの一部は第2螺旋部37を流れる(流れ37f)。すなわちシール部材1の孔21の内面に沿って下方に向かって螺旋状に流れる。そしてシール部材1の下端の第2水平部38に合流し、この第2水平部38を水平方向に沿って流れる(流れ38f)。
また、溝30に供給された不活性ガスの一部、および、溝30を流れる不活性ガスの一部は、溝30から孔21の径方向内側に流れる。すなわち孔21の内面と光ファイバ母材5との隙間22に流れる。そして、図2(b)及び図3に示すように、隙間22に流れた不活性ガスの一部は上方に流れ、この隙間22の上端から排出される(流れ22f)。また隙間22に流れた不活性ガスの一部は下方に流れ、この隙間22の下端から炉心管12(図1参照)の内部に供給される(流れ22g)。
また、溝30を流れる不活性ガス(流れ32f、33f、37f、38f)及び隙間22を流れる不活性ガス(流れ22g、22g)は、図2(a)に示すように、孔21の軸方向の上から見たとき右回りに流れる(すなわち図3における右向きに流れる)。
(本実施形態の光ファイバ線引炉のシールの特徴)
本実施形態の光ファイバ線引炉10のシール部材1には以下の特徴がある。
シール部材1では、図2に示すように、不活性ガス供給路23から連通口24を介して溝30に不活性ガスが供給される(流れ23f)。この不活性ガスの一部は、光ファイバ母材5と孔21の内面との隙間22を流れる。よってこの隙間22をシールできる。
また、図3に示すように、連通口24から溝30に供給された不活性ガスの一部は第1溝31および第2溝36に沿って螺旋状に流れる(流れ32f及び流れ37f)。よって、隙間22を孔21の周方向全体に渡ってシールできる。
また、連通口24から溝30に供給された不活性ガスの一部は第1溝31に沿って上方へ向かって流れる(流れ32f)。そして、隙間22の上端から上方へ排出される(流れ22f。図3及び図2(b)参照)。よって、この隙間22から線引炉本体11(図1参照)の内部に空気が流入するのを抑制できる。したがって、この溝30がない場合に比べ、この隙間22をよりシールできる。
また、図3に示すように、連通口24から溝30に供給された不活性ガスの一部は第2溝36に沿って下方へ向かって流れる(流れ37f)。そして、隙間22の下端から下方へ流出する(流れ22g。図3及び図2(b)参照)。したがって、この溝30がない場合に比べ、線引炉本体11(図1参照)の内部に不活性ガスをより供給できる。
また、図2(b)に示すように、不活性ガス供給路23がシール部材1に設けられる。すなわち不活性ガスは隙間22に直接吹き込まれる。よって、不活性ガスの一部はこの隙間22を下方に流れる。したがって、不活性ガス供給路23がシール部材1に設けられない場合に比べ、線引炉本体11(図1参照)の内部に不活性ガスをより供給できる。
図2(b)に示すように、シール部材1の上下方向における中央に不活性ガス供給路23が形成される。よって隙間22において、不活性ガス供給路23から上方向および下方向に不活性ガスが流れやすい(流れ22fおよび流れ22g)。不活性ガス供給路から不活性ガスが流れ22fとして上方向に流れやすいので、この隙間22から線引炉本体11(図1参照)の内部への空気の流入をより抑制できる。また不活性ガス供給路23から不活性ガスが流れ22gとして下方向に流れやすいので、この隙間22から線引炉本体11(図1参照)の内部に不活性ガスをより供給できる。
また、図3に示すように、不活性ガス供給路23は連通口24を介して第1溝31および第2溝36に連通する。よって不活性ガス供給路23を1つ形成するのみで第1溝31および第2溝36に不活性ガスを供給できる(流れ23f。図2参照)。また、不活性ガス供給路23を1つのみ形成する場合は、2以上形成する場合に比べシール部材1を容易に製造できる。
第1溝31および第2溝36は、図3に示すように、孔21の周方向において連通口24から同じ向きに延在するので、孔21の周方向において第1溝31と第2溝36とで同じ向き(図3における右向き)に不活性ガスが流れる(流れ32f及び流れ37f)。よって孔21の周方向において第1溝31と第2溝36とで異なる向きに不活性ガスが流れる場合に比べ、隙間22を孔21の周方向全体に渡って不活性ガスが流れやすい(流れ22f及び流れ22g)。したがって孔21の周方向全体に渡ってこの隙間22をよりシールできる。
シール部材1では、図3に示すように、不活性ガス供給路23から第1溝31および第2溝36に沿って上方および下方に向かって不活性ガスが流れる。そしてこの不活性ガスはシール部材1の上下端では水平方向に形成された溝(第1水平部33及び第2水平部38)に沿って流れる(流れ33f、流れ38f)。よって、シール部材1の上下端でも、隙間22を孔21の周方向全体に渡って不活性ガスが流れやすい(流れ22f及び流れ22g)。したがって、シール部材1の上下端でも、孔21の周方向全体に渡ってこの隙間22をよりシールできる。
以上、本発明の実施形態について図面に基づいて説明したが、具体的な構成はこれらの実施の形態に限られるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
例えば、前記実施形態では不活性ガス供給路23はシール部材1に1つ設けたが、2以上設けても本発明を適用できる。
また例えば、前記実施形態では第1螺旋部32及び第2螺旋部37は孔21の周方向に2回転するようシール部材1に形成したが、2回転でなくても本発明を適用できる。例えばこれを2回転より少なくすれば、2回転の場合に比べてシール部材の上方および下方に不活性ガスがより流れやすい。
また例えば、図2(b)に示すように、前記実施形態では溝30の断面は孔21の内面から矩形を取り除いた形状(すなわち「コ」の字)としたが、例えば溝30の断面を半円や半楕円等としても本発明を適用できる。
また例えば、図2(a)に示すように、前記実施形態では不活性ガス供給路23はシール部材1の孔21の径方向に沿うように設けたが、これ以外の方向に設けても本発明を適用できる。例えば連通口24から溝30が延びる向きと沿う向き(すなわち図2(a)における下から上に向かう向き)に不活性ガス供給路23を設ければ、不活性ガスが溝30に沿ってより流れやすい。
1 シール部材(光ファイバ線引炉のシール部材)
5 光ファイバ母材
10 光ファイバ線引炉
11 線引炉本体
21 孔
22 隙間
23 不活性ガス供給路
24 連通口
30 溝
31 第1溝
36 第2溝

Claims (4)

  1. 光ファイバ線引炉の線引炉本体の上に配置され、光ファイバ母材が上端部から下方へ送り込まれる孔を有し、前記光ファイバ母材が前記孔に送り込まれたときに前記光ファイバ母材と前記孔の内面との間に隙間が形成されるシール部材において、
    前記孔の内面に設けられた溝と、
    前記溝に設けられた連通口を介して前記溝と連通する不活性ガス供給路と、
    を備え、
    前記溝は、前記連通口から上方へ向かう螺旋状の第1溝と、前記連通口から下方へ向かう螺旋状の第2溝と、を有することを特徴とする光ファイバ線引炉のシール部材。
  2. 前記不活性ガス供給路は、前記シール部材の上下方向における中央に形成され、かつ、前記連通口を介して前記第1溝および前記第2溝と連通することを特徴とする請求項1に記載の光ファイバ線引炉のシール部材。
  3. 前記第1溝および前記第2溝は、前記孔の周方向において前記連通口から同じ向きに延在することを特徴とする請求項1または2に記載の光ファイバ線引炉のシール部材。
  4. 前記第1溝は、前記シール部材の上端で水平方向に形成され、
    前記第2溝は、前記シール部材の下端で水平方向に形成されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の光ファイバ線引炉のシール部材。

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113788613A (zh) * 2021-11-16 2021-12-14 成都中住光纤有限公司 一种光纤制备系统及其方法

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