JP2011042224A - 前輪操舵装置及び三輪車 - Google Patents
前輪操舵装置及び三輪車 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2011042224A JP2011042224A JP2009191161A JP2009191161A JP2011042224A JP 2011042224 A JP2011042224 A JP 2011042224A JP 2009191161 A JP2009191161 A JP 2009191161A JP 2009191161 A JP2009191161 A JP 2009191161A JP 2011042224 A JP2011042224 A JP 2011042224A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- front wheel
- stem pipe
- turning
- pipe
- fixed
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Images
Landscapes
- Automatic Cycles, And Cycles In General (AREA)
- Steering Controls (AREA)
Abstract
【解決手段】下端部の外周面に窪み部87が形成されたステムパイプ16と、ステムパイプを回動自在に支承するヘッドパイプ12と、ねじ孔92が形成された筒体90を有し、該筒体を介してステムパイプの下端部に被嵌された旋回用接続部材91と、被嵌された筒体が突き当たる突当り部16bと、先端部が窪み部に入り込むようにねじ孔に螺合され、被嵌された筒体とステムパイプとを固定するねじ部材85と、旋回用接続部材と前輪を軸支する前ホークとの間に連結され、ステムパイプの回動に伴って前輪の向きを左右に変化させる操舵機構125と、を備え、窪み部には、ねじ部材の捩じ込みが進むにつれて、その先端部をステムパイプの上端部側に向けて摺動させ、ねじ部材を介して筒体を上方に押し上げる傾斜面が形成されている前輪操舵装置15を提供する。
【選択図】図15
Description
これに対して、後一輪前二輪型の三輪車やバギー等の四輪車の場合には、前輪を左右に2つ備えているので、ハンドルステムと前ホークとを直接連結することができない。そのため、通常は、ハンドルステムの下端部に旋回用接続部材を固定し、この旋回用接続部材と左右の前輪とをロッド等を利用してそれぞれリンク接続している。
この場合において、ステアリングアームを固定する場合には、まず、ステアリングシャフトを回動自在に支承させた後、ステアリングアームをステアリングシャフトの下端部に被嵌させる。次に、ステアリングシャフトの下端部から突設されたねじ部にナットを螺合させる。そして、最後にナットを締め付けることで、ステアリングアームをステアリングシャフトに押し付ける。これにより、ステアリングシャフトの下端部にステアリングアームを後付けで固定することができるようになっている。
この点、周方向の位置決めに関しては、キーやスプライン結合等を利用することで位置決めを行うことが可能とされている。また、ナットの締め付けによりステアリングアームを押し上げ、ステアリングシャフトに押し付けながら固定している。これにより、ステアリングアームをがたつかせることなくステアリングシャフトに固定することが可能とされている。
また、別の目的としては、この前輪操舵装置を備え、操縦性能に優れた三輪車を提供することである。
(1)本発明に係る前輪操舵装置は、前輪の向きを左右に変化させる前輪操舵装置であって、ハンドルバーに連結されると共に、下端部の外周面に窪み部が形成されたステムパイプと、前記ステムパイプを回動自在に支承するヘッドパイプと、径方向に沿ってねじ孔が形成された筒体を有し、該筒体を介して前記ステムパイプの下端部に被嵌された旋回用接続部材と、前記ステムパイプの外周面に設けられ、被嵌された前記筒体が突き当たる突当り部と、先端部が前記窪み部に入り込むように前記ねじ孔に螺合され、被嵌された前記筒体と前記ステムパイプとを一体的に固定するねじ部材と、前記旋回用接続部材と前記前輪を軸支する前ホークとの間にそれぞれ連結され、前記ステムパイプの回動に伴って前輪の向きを左右に変化させる操舵機構と、を備え、前記窪み部には、前記ねじ部材の捩じ込みが進むにつれて、その先端部を前記ステムパイプの上端部側に向けて摺動させ、ねじ部材を介して前記筒体を上方に押し上げる傾斜面が形成されていることを特徴とする。
また、本発明に係る三輪車によれば、上記前輪操舵装置を備えているので、操縦性能の優れた三輪車とすることができる。
本実施形態の三輪車1は、図1に示すように、後輪2と左右の前輪3R、3Lとを有する前二輪型の三輪車であり、その一例として電動アシストタイプの三輪車を例に挙げて説明する。
また、本実施形態では、運転時の姿勢から見た方向にしたがって前後左右を定義する。従って、「前」とは前輪3R、3L側をいい、「後」とは後輪2側をいうものとする。また、「右」とは運転時の右手側をいい、「左」とは運転時の左手側をいうものとする。更に、前後に沿って延びた仮想軸を「前後軸L1」といい、この前後軸L1に直交し且つ左右に沿って延びた仮想軸を「左右軸L2」いうものとする。
はじめに、本実施形態の三輪車1は、前後軸L1に沿って前後に延在した車体フレーム4を備えている。
この車体フレーム4は、直線状或いは適宜湾曲した複数の金属部材等を、溶接、或いは、ねじやボルトや金具等の締結手段によって組み合わせたものであって、後輪2から前輪3R、3Lに亘って前後軸L1に沿って延在するメインフレーム4aを有している。
このメインフレーム4aは、中間部から前端部に至る部分が路面G側に向けて傾斜している。中間部の後側には、シートチューブ4hが若干後傾した状態で上方に延在するように連結されている。そして、このシートチューブ4hには、上端部にサドル5が固定されたシートポスト4bが上端から挿入されており、乗員に適したサドル高さの位置で固定されている。
なお、メインフレーム4aの前端部の後側とサブフレーム4dの後側との間には、縦フレーム4eが連結されており、メインフレーム4aと縦フレーム4eとサブフレーム4dとの3つのフレームが三角形状に連結されることで、車体フレーム4の剛性強化が図られている。
このヘッドパイプ12は、左右の前輪3R、3Lの向きを変化させる前輪操舵装置15を構成するパイプであり、シートチューブ4hやシートポスト4bと略平行になるように後傾した状態で連結され、ステムパイプ16を回動自在に支承している。
そして、このステムパイプ16には、ハンドルバー17が連結されたハンドルステム17aが上端から挿入されている。この挿入されたハンドルステム17aは、斜ウスや拡管等によってステムパイプ16に固定されている。つまり、ステムパイプ16とハンドルバー17とは、ハンドルステム17aを介して互いに連結されている。
また、ハンドルバー17は、主に左右軸L2方向に沿って延在した部材であり、両端部にそれぞれグリップ(握り部)18が固定されていると共に、前ブレーキレバー19及び図示しない後ブレーキレバーが固定されている。
はじめに、車体フレーム4の前端部には、図2から図4に示すように、1本の上方揺動フレーム30と、2本の下方揺動フレーム(即ち、右下方揺動フレーム31R及び左下方揺動フレーム31L)とがそれぞれ連結されている。
なお、図2は、図1に示す三輪車1を矢印A方向に沿って前方側から見た正面図である。図3は、図2から前キャリヤ80を取り外した状態を示す図である。図4は、車体フレーム4の前端部周辺を、斜め後側から見た斜視図である。
より詳細に説明すると、上方揺動フレーム30は、図5から図7に示すように、左右軸L2方向に沿って延在したロッド部30aと、ロッド部30aの左右両端にそれぞれ設けられたエンド部30bと、ロッド部30aの中間に設けられ、前後軸L1方向に向いた揺動筒部30cと、を備えている。
なお、図5は、上方揺動フレーム30の正面図である。図6は、上方揺動フレーム30の上面図である。図7は、上方揺動フレーム30の側面図である。
上方接続部材32は、固定ねじ33によって上方連結部10に固定されており、前後軸L1方向に延在した上記軸部32aを有している。そして、上述したように、この軸部32aに揺動筒部30cが揺動自在に被せられている。これにより、上方揺動フレーム30は、上方接続部材32を介して中間部が上方連結部10に揺動自在に連結されている。
なお、軸部32aと揺動筒部30cとの間には、ブッシング34が介在されており、上方揺動フレーム30の揺動を滑らかにする役割を果している。
この傾斜規制用突起38は、車体の傾斜によって上方揺動フレーム30が揺動して傾斜した際に、その傾斜角度が一定角度に達すると後述する傾斜規制用ストッパ76に接触するようになっている。これにより、上方揺動フレーム30は、傾斜角度が予め決められた一定角度に規制されるように設計されている。
なお、U字パイプ37と揺動筒部30cとの間には、U字パイプ37の剛性を高めるための縦パイプ37aが設けられている。
そして、上方連結部10と同様に、下方連結部11には、図示しない左右の軸部を有する下方接続部材40が固定されている。そして、ロッド部31aの内側端部に設けられた揺動筒部31cが、下方接続部材40の左右の軸部にそれぞれ揺動自在に被せられている。これにより、左右の下方揺動フレーム31R、31Lは、下方接続部材40を介して下方連結部11に揺動自在に連結されている。
この際、本実施形態では、図1に示すように、ステムパイプ16、ヘッドパイプ12、上方揺動フレーム30、左右の下方揺動フレーム31R、31L、右外筒50R及び左外筒50Lは、それぞれ同一平面内に存在するように設計されている。
なお、図9は、左外筒50L及び左内筒51Lの縦半断面図である。また、右外筒50Rと右内筒51Rとの取り付けに関しては同様であるので、説明を省略する。
そして、左内筒51Lは、これらロッドエンドベアリング56を介して、上方揺動フレーム30の左側のエンド部30bに回動自在に連結されると共に、左下方揺動フレーム31Lの外側端部のエンド部31bに回動自在に連結されている。
そして、左外筒50Lの下端部には、下玉押し部60aとの間で鋼球60bを転動可能に保持する下椀部60cが固定されていると共に、左外筒50Lの上端部には、上玉押し部61aとの間で鋼球61bを転動可能に保持する上椀部61cが固定されている。
この点、図10から図12を参照しながら、右外筒50Rを例に挙げて説明する。なお、図10は、右の前輪3Rの内側を正面側から見た図である。図11は、図10に示す右外筒50Rの側面図である。図12は、図11に示す矢印B方向から見た右外筒50Rの正面図である。
なお、左外筒50Lは、上述した右外筒50Rと同様であるので、説明を省略する。
この際、本実施形態では、下方連結部11における右下方揺動フレーム31Rの揺動軸C2と、左下方揺動フレーム31Lの揺動軸C2とが、車体フレーム4の直立時に左右に一定の間隔Hを開けて離間しているので、車体の傾斜時に、内輪側の前輪3R(又は3L)が外輪側の前輪3L(又は3R)よりも大きな傾斜角度が付くようになっている。この点については、後に詳細に説明する。
詳細に説明すると、この補強ステー70は、図13及び図14に示すように、ステー本体70aと、ステー本体70aの上端部及び下端部に形成された上方プレート70b及び下方プレート70cと、で構成されている。
なお、図13は、補強ステー70の正面図である。図14は、補強ステー70の側面図である。
このようにして、上方接続部材32と下方接続部材40との間に補強ステー70が固定されている。よって、この補強ステー70は、上方揺動フレーム30及び左右の下方揺動フレーム31R、31Lとは異なり、揺動することがない。
従って、これら傾斜規制用突起38及び傾斜規制用ストッパ76は、上方揺動フレーム30の揺動時に、該上方揺動フレーム30の傾斜角度を一定角度に規制、即ち、前輪3R、3Lの傾斜角度を一定角度に規制する傾斜規制機構77として機能する。
なお、図15は、ヘッドパイプ12及びステムパイプ16の下端部の周辺を拡大した半断面拡大図である。図16は、ステムパイプ16の下端部を拡大した断面図である。図17は、旋回ブラケット20の上面図である。図18は、図17に示す旋回ブラケット20のA−A線に沿った断面図である。図19は、旋回ブラケット20をステムパイプ16に被嵌させた段階における、凹部87とねじ孔92との関係を示す断面図である。
まず、図16に示すように、ステムパイプ16の下端部に設けられた縮径部16aの外周面には、セットスクリュー85の先端部が入り込む円錐状の凹部(窪み部)87が軸方向に間隔を開けて2つ形成されている。
これら凹部87の内面は、セットスクリュー85の先端部が押し当たると共に、捩じ込みが進むにつれて先端部を上方(ステムパイプ16の上端部側)に向けて摺動させながら案内して、セットスクリュー85を介して円筒部90を押し上げる傾斜面87aとされている。また、縮径部16aの下端面には、軸方向に沿って底ねじ86を螺合させるための底ねじ孔88が形成されている。
なお、このときセットスクリュー85は、ロックタイト等の回り止め剤により回り止めがされている。また、本実施形態では、回り止めされたセットスクリュー85に対してナット93が螺着されている。
これにより、セットスクリュー85を介して円筒部90を上方に押し上げることができ、旋回ブラケット20をステムパイプ16の段差部16bに突き当てながら固定することができる。その結果、ステムパイプ16の下端部に旋回ブラケット20をがたつかせることなく確実に固定することができるようになっている。
この玉軸受け部100は、ヘッドパイプ12の下端部に固定されたカップ状の上椀部101と、円筒部90の上端部に固定された環状の下玉押し部102と、上椀部101と下玉押し部102との間に転動自在に保持された鋼球103と、で構成されている。
従って、玉軸受け部100を介して旋回ブラケット20が固定されたステムパイプ16を滑らかに回動させることができ、旋回時の操縦性能を高めることができる。
このプレート体91は、左右軸L2方向に沿って延在した第1アーム95と、前後軸L1方向に沿って延在した第2アーム96とで構成されており、第1アーム95の中心に円筒部90が固定されている。
そして、セットスクリュー85によって円筒部90を縮径部16aに固定した後、ワッシャ97を挟みながら底ねじ86を底ねじ孔88に螺合させることで、円筒部90を縮径部16aに対してさらに強固に固定できるようになっている。
また、第2アーム96の前端部には、後述する左右のタイロッド120R、120Lの内側ボールジョイント121が固定される取付孔96aが左右軸L2方向に間隔を開けて形成されている。
なお、上方揺動フレーム30や左右の下方揺動フレーム31R、31L等から構成されるリンク機構を組み付ける前の状態(ヘッドパイプ12の下方側の空間が空いている状態)であれば、先に旋回ブラケット20をステムパイプ16に組み付けておいてヘッドパイプ12の下方側から挿入して組み立てることは当然可能である。
具体的には、第2アーム96に形成された取付孔96aに、左右のタイロッド120R、120Lの内側ボールジョイント121が固定されている。また、右タイロッド120Rの外側ボールジョイント122は、右外筒50Rに固定されたナックルアーム67の先端に固定され、左タイロッド120Lの外側ボールジョイント122は、左外筒50Lに固定されたナックルアーム67の先端に固定されている。
また、ステムパイプ16、旋回ブラケット20や操舵機構125等は、左右の前輪3R、3Lの向きを左右に変化させる前輪操舵装置15として機能する。
なお、図20は、旋回ブラケット20と左右のナックルアーム67と左右の前輪3R、3Lとの取付関係を上方から見た図である。
前キャリヤ80は、図21及び図22に示すように、外形が平面視矩形状とされ、その内側が格子状に枠組みされるように形成されている。なお、図21は、前キャリヤ80を上方から見た図である。図22は、前キャリヤ80を側方から見た図である。
そして、この前キャリヤ80は、図1及び図2に示すように、ヘッドパイプ12の前方で且つ左右の前輪3R、3Lの上方に配設され、後端部側が2本の支持片80aを介してヘッドパイプ12に固定されている。
この際、前キャリヤ80は、支持ステー81によって下方側から支持されており、安定且つ強固に取り付けられている。従って、後キャリヤ9と同様に、前キャリヤ80上に安定して荷物Bを載置できるように設計されている。
なお、本実施形態の支持ステー81は、図1に示すように、三輪車1を側方から見たときに、前ホーク65と略平行な前傾状態で左右の前輪3R、3Lの間に位置するように取り付けられている。但し、この場合に限定されるものではなく、支持ステー81の上端部を、上記位置よりさらに前方側における前キャリヤ80の下部に固定したり、前キャリヤ80の略中間部における下部に固定したりしても構わない。但し、外観上の観点から、支持ステー81と前ホーク65とを略平行状態に揃えることが好ましい。
特に、舵角及び傾斜角度がそれぞれ規制されるほど左右の前輪3R、3Lの方向が変化したり、傾斜したりしたとしても、前輪3R、3Lが確実に入り込むように逃げ部81aが設計されている。
左右の前輪3R、3Lには、図2に示すように、前ブレーキ装置130がそれぞれ取り付けられている。なお、本実施形態では、前ブレーキ装置130の一例として、サイドプル式のキャリパーブレーキを例に挙げて説明する。
これら第1アーム131及び第2アーム132は、前ホーク65に形成されたピボット軸受け部65aに揺動可能に支持されている。この際、第1アーム131と第2アーム132との間には、図示しないめがね状のリターンバネが取り付けられており、互いのブレーキシュー131a、132aが離反する方向に付勢されている。
また、第1アーム131には、ブレーキワイヤ133を構成するアウターワイヤ133aが固定されており、第2アーム132には、アウターワイヤ133aから露出したインナーワイヤ133bが固定されている。
次に、このように構成された三輪車1を運転する場合について、以下に説明する。
はじめに、本実施形態の三輪車1は、図2に示すように、正面から見たときに左右の前輪3R、3Lが真っ直ぐに立っているので、直進時に従来のように直進方向とは別の方向に働く不要なスラストが発生することがない。そのため、走行時の抵抗を少なくすることができ、走行性能の向上化を図ることができる。
即ち、図25に示すように、前ブレーキレバー19を握ると、主ブレーキワイヤ150の主インナーワイヤ150bが牽引されるので、バランス駒142をストッパ壁140aから引き離す方向に動かすことができる。この際、左右のブレーキワイヤ133におけるアウターワイヤ133aとインナーワイヤ133bとの間に、ストローク調整代の差がない場合には、バランス駒142はストッパ壁140aに対して平行な状態で牽引される。そのため、左右のブレーキワイヤ133のインナーワイヤ133bを均等に牽引することができる。
その結果、左右の前ブレーキ装置130をほぼ同時に動作させることができ、左右の前輪3R、3Lを左右均一な制動力で制動することができる。
その結果、やはり左右の前ブレーキ装置130をほぼ同時に動作させることができ、左右の前輪3R、3Lを左右均一な制動力で制動することができる。
この場合には、まずハンドルステム17aを介してステムパイプ16を旋回方向に回動させる。すると、操舵機構125が、ステムパイプ16の回動に伴って右外筒50R及び左外筒50Lをそれぞれ回動させる。詳細に説明すると、ステムパイプ16を回動させると、図27及び図28に示すように、該ステムパイプ16の縮径部16aに固定されている旋回ブラケット20がステムパイプ16の軸線回りに回動する。すると、旋回ブラケット20の第2アーム96に連結されている右タイロッド120R及び左タイロッド120Lが、左右軸L2方向に移動する。これにより、ナックルアーム67を介して右タイロッド120R及び左タイロッド120Lにそれぞれ連結されている右外筒50R及び左外筒50Lが回動する。
これにより、ステムパイプ16の回動角度を予め決められた一定角度(例えば、50度前後)に規制することができる。そのため、不意に或いは誤って車体を急激に旋回させてしまうことを防止することができる。従って、旋回時の安定性を高めることができる。
図29に示すように、この場合には、まず傾斜に応じて車体フレーム4が左側に傾斜すると、この車体フレーム4の傾斜に連動して、上方揺動フレーム30が上方連結部10に連結されている中間部を中心として揺動軸C1回りに揺動すると共に、上方揺動フレーム30に連結されている右内筒51R及び左内筒51Lが共に左側に傾斜する。つまり、上方揺動フレーム30は、内輪側である左の前輪3Lに対応した左内筒51Lを上げ、外輪側である右の前輪3Rに対応した右内筒51Rを下げるように傾斜する。
つまり、車体の傾斜によって、左右の前輪3R、3Lは共に左側に傾斜すると同時に、内輪側の前輪(左の前輪3L)が浮き上がるように移動し、外輪側の前輪(右の前輪3R)が沈み込むように移動する。
その結果、左右の前輪3R、3Lを路面Gに確実に接地させることができる。従って、傾斜時の車体の安定性を確保することができる。
従って、本実施形態の三輪車1によれば、二輪車と同様に、車体の傾斜に影響されることなく傾斜角度に相応した最適な舵角で効率良く旋回を行うことが可能である。よって、二輪車と同じ感覚で運転でき、非常に運転し易い。
特に、下方連結部11における、右下方揺動フレーム31Rの揺動軸C2と、左下方揺動フレーム31Lの揺動軸C2とは、車体フレーム4の直立時に左右に一定の間隔Hを開けて離間している。
そのため、車体フレーム4が傾斜すると、それぞれの揺動軸C2は両者の中間点Nを中心に前後軸L1回りに回動した形となり、いずれも水平方向内側に移動した状態となる。そのため、左右の下方揺動フレーム31R、31Lは共に水平方向内側に引き込まれ、それに伴って右内筒51R及び左内筒51Lの下端部が水平方向内側に引き込まれる。
よって、旋回円の内方向にて、左右の前輪3R、3Lの車軸がその延長線上で交差する関係となるので、同角度だけ傾斜する場合とは異なり、旋回時に車輪のスリップ等によるロスを低減することができる。従って、非常に効率良く円滑に旋回することができ、旋回性能に優れた三輪車1とすることができる。
つまり、上方揺動フレーム30の左端部側の係止金具36と補強ステー70のスライド孔72との間に設けられた左のコイルバネ73が、上方揺動フレーム30の左端部側を路面G側に引っ張って水平状態に戻そうとする。なお、上方揺動フレーム30の左端部側の係止金具36と補強ステー70のスライド孔72との間に設けられた右のコイルバネ73は、スライド孔72に係止されている他端側がスライド孔72に沿って移動する。従って、右のコイルバネ73は、引っ張り力が車体に対して付加されない状態(傾斜が少しならば僅かしか作用しない状態)となるため、左のコイルバネ73のばね力のみが作用し、上述したように上方揺動フレーム30を水平状態に戻そうとする力を付勢することができる。
即ち、右外筒50R及び左外筒50Lに前ホーク65を固定しているので、前ホーク65と左右の外筒50R、50Lとの取り付けが非常に容易であるうえ、強固に固定し易い。従って、構成の簡略化及び剛性強化を図り易い。
しかも、右外筒50R及び左外筒50Lの外側にそれぞれ前輪3R、3Lが隣接するように、前ホーク65が固定されている。つまり、左右の前輪3R、3Lの間に開いた空間を有効に利用して、右外筒50R、左外筒50L、上方揺動フレーム30や左右の下方揺動フレーム31R、31L等の構成品を収めることができる。従って、車高を下げ、重心位置を路面G側に近づけることができる。よって、この点においても、走行時の安定性をより高めることができる。
即ち、図30に示すように路面Gが左肩上がりの場合には、左の前輪3Lが上方に移動し、右の前輪3Rが下方に移動する。そして、これに伴って上方揺動フレーム30が揺動して傾斜する。
この点は、上述した車体を左側に傾斜させた場合と同様である。従って、路面Gがこのように傾斜している箇所を走行する場合であっても、車体を極力真っ直ぐな状態に保ったまま安定に走行することが可能である。
なお、図30においても、前キャリヤ80、支持ステー81や前ブレーキ装置130等の図示を省略している。
具体的には、走行中に旋回を行った場合には、外輪側の前輪3R(又は3L)が内側に向いた状態、即ち、前キャリヤ80を支持している支持ステー81に近づくように方向が変化する。ところが、このとき前輪3R、3Lは、逃げ部81a内に収まるので、支持ステー81に干渉することがない。
また、図31に示すように、車体を傾斜させた状態で通常の旋回時とは逆の方向に舵角を付けた場合では、さらに支持ステー81と前輪3Lとが接近した状態となるが、この場合であってもやはり支持ステー81と前輪3Lとが干渉することがない。
しかも、舵角及び傾斜角度がそれぞれ規制されるほど旋回或いは傾斜した状態で走行したとしても、前輪3R、3Lが逃げ部81a内に確実に入り込み、支持ステー81に干渉しないようになっている。従って、この場合であっても、荷物Bをがたつかせることがないうえ、安定した走行を実現することができる。
仮に、左右の前輪3R、3Lの間隔を極端に広くしたような場合(前輪3R、3Lを最大角度旋回或いは傾斜させても支持ステー81に届かないほど、左右の前輪3R、3Lが離れている状態)であれば、逃げ部81aを有するように支持ステー81を平面視X形状にする必要がない。しかしながら、この場合には上述した各種の設計事項に対応することができず、現実的な三輪車の設計とはかけ離れてしまう。
しかしながら、本実施形態の三輪車1によれば、このような懸念もなく、各種の設計事項に対応して設計することができる現実的な三輪車とすることができる。
但し、上記実施形態のように左右の前輪3R、3Lの間に確保された空間を有効に利用することで、車高や重心位置を極力下げることができるので、安定性の向上化を図ることができ、より好ましい。
この場合には、右内筒51R及び左内筒51Lの下端部にそれぞれ前ホーク65を固定すれば良い。そして、このように構成した場合には、右内筒51R及び左内筒51Lの上端部と旋回ブラケット20との間を、右タイロッド120R及び左タイロッド120Lで連結する。そして、右外筒50R及び左外筒50Lの上端部に、上方揺動フレーム30の両端部を回動自在に連結し、右外筒50R及び左外筒50Lの下端部に、右下方揺動フレーム31R及び左下方揺動フレーム31Lの内側端部を回動自在に連結する。
但し、上記実施形態のように、右外筒50R及び左外筒50Lに前ホーク65を固定する構成にすることで、前ホーク65の取り付けが非常に容易となるうえ強固に固定し易く、加えて、左右の前輪3R、3Lの間の空間を有効に利用できるのでより好ましい。
また、上記実施形態では、段差部16bに旋回ブラケット20の円筒部90を突き当てた構成としたが、段差部16bに限定されるものではなく、円筒部90を突き当てることができれば良い。例えば、ステムパイプ16の外周面に突当り部として壁部や突部を形成し、これらに円筒部90を突き当てる構成としても構わない。
例えば、支持ステーを平面視Y形状に形成したり、細長い長方形状のプレート体の左右両側に逃げ部81aを形成することで、支持ステーを構成しても構わない。この場合であっても、同様の作用効果を奏することができる。
L1…前後軸
L2…左右軸
M1…中心軸線(ねじ孔の中心軸線)
M2…中心軸線(窪み部の中心軸線)
1…三輪車
2…後輪
3R、3L…前輪
4…車体フレーム
10…上方連結部
11…下方連結部
12…ヘッドパイプ
15…前輪操舵装置
16…ステムパイプ
16a…ステムパイプの縮径部
16b…段差部(突当り部)
17…ハンドルバー
20…旋回ブラケット(旋回用接続部材)
30…上方揺動フレーム
31R…右下方揺動フレーム
31L…左下方揺動フレーム
50R…右外筒(右筒体)
50L…左外筒(左筒体)
51R…右内筒(右軸体)
51L…左内筒(左軸体)
65…前ホーク
75…付勢機構
77…傾斜規制機構
111…旋回規制機構
80…前キャリヤ
81…支持ステー
81a…逃げ部
85…セットスクリュー(ねじ部材)
87…凹部(窪み部)
87a…傾斜面(窪み部の傾斜面)
90…円筒部(旋回用接続部材の筒体)
92…ねじ孔(筒体のねじ孔)
100…玉軸受け部
101…上椀部
102…下玉押し部
103…鋼球
125…操舵機構
Claims (4)
- 前輪の向きを左右に変化させる前輪操舵装置であって、
ハンドルバーに連結されると共に、下端部の外周面に窪み部が形成されたステムパイプと、
前記ステムパイプを回動自在に支承するヘッドパイプと、
径方向に沿ってねじ孔が形成された筒体を有し、該筒体を介して前記ステムパイプの下端部に被嵌された旋回用接続部材と、
前記ステムパイプの外周面に設けられ、被嵌された前記筒体が突き当たる突当り部と、
先端部が前記窪み部に入り込むように前記ねじ孔に螺合され、被嵌された前記筒体と前記ステムパイプとを一体的に固定するねじ部材と、
前記旋回用接続部材と前記前輪を軸支する前ホークとの間にそれぞれ連結され、前記ステムパイプの回動に伴って前輪の向きを左右に変化させる操舵機構と、を備え、
前記窪み部には、前記ねじ部材の捩じ込みが進むにつれて、その先端部を前記ステムパイプの上端部側に向けて摺動させ、ねじ部材を介して前記筒体を上方に押し上げる傾斜面が形成されていることを特徴とする前輪操舵装置。 - 請求項1に記載の前輪操舵装置において、
前記窪み部は、内面全体が前記傾斜面とされた円錐状に形成され、
前記旋回用接続部材を被嵌させた際、前記ねじ孔を貫く中心軸線と前記窪み部を貫く中心軸線とが前記ステムパイプの軸方向にずれた状態で被嵌されることを特徴とする前輪操舵装置。 - 請求項1又は2に記載の前輪操舵装置において、
前記ヘッドパイプと前記筒体との間に設けられ、両者を回動自在に連結する玉軸受け部を備え、
前記玉軸受け部は、
前記ヘッドパイプの下端部に固定されたカップ状の上椀部と、
前記筒体の上端部に固定された環状の下玉押し部と、
前記上椀部と前記下玉押し部との間に転動自在に保持された鋼球と、を備えていることを特徴とする前輪操舵装置。 - 請求項1から3のいずれか1項に記載の前輪操舵装置を備えていることを特徴とする三輪車。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009191161A JP5122537B2 (ja) | 2009-08-20 | 2009-08-20 | 前輪操舵装置及び三輪車 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009191161A JP5122537B2 (ja) | 2009-08-20 | 2009-08-20 | 前輪操舵装置及び三輪車 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2011042224A true JP2011042224A (ja) | 2011-03-03 |
JP5122537B2 JP5122537B2 (ja) | 2013-01-16 |
Family
ID=43830004
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2009191161A Expired - Fee Related JP5122537B2 (ja) | 2009-08-20 | 2009-08-20 | 前輪操舵装置及び三輪車 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5122537B2 (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
ES2370889A1 (es) * | 2011-08-02 | 2011-12-23 | Gestión Técnica De Canteras S.L | Bicicleta. |
JP5314176B1 (ja) * | 2012-07-18 | 2013-10-16 | 克子 小林 | 三輪自転車 |
WO2014098236A1 (ja) * | 2012-12-21 | 2014-06-26 | ヤマハ発動機株式会社 | 車両 |
JP2017105330A (ja) * | 2015-12-10 | 2017-06-15 | 克子 小林 | 前二輪自転車旋回時の車体傾斜装置 |
JP2017171275A (ja) * | 2016-03-18 | 2017-09-28 | ヤマハ発動機株式会社 | リーン車両 |
Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5871283A (ja) * | 1981-10-24 | 1983-04-27 | ヤマハ発動機株式会社 | 車輌のかじ取装置 |
JPS61171683U (ja) * | 1985-04-15 | 1986-10-24 | ||
JP2002127981A (ja) * | 2000-10-20 | 2002-05-09 | Honda Motor Co Ltd | 自動三・四輪車の前輪操向装置 |
JP2005247296A (ja) * | 2004-02-03 | 2005-09-15 | Montague David | 手動で高さ調節可能かつ回転可能な自転車用のステアリングアセンブリ |
WO2006075411A1 (ja) * | 2005-01-11 | 2006-07-20 | Land Walker, Ltd. | 双輪自転車 |
-
2009
- 2009-08-20 JP JP2009191161A patent/JP5122537B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5871283A (ja) * | 1981-10-24 | 1983-04-27 | ヤマハ発動機株式会社 | 車輌のかじ取装置 |
JPS61171683U (ja) * | 1985-04-15 | 1986-10-24 | ||
JP2002127981A (ja) * | 2000-10-20 | 2002-05-09 | Honda Motor Co Ltd | 自動三・四輪車の前輪操向装置 |
JP2005247296A (ja) * | 2004-02-03 | 2005-09-15 | Montague David | 手動で高さ調節可能かつ回転可能な自転車用のステアリングアセンブリ |
WO2006075411A1 (ja) * | 2005-01-11 | 2006-07-20 | Land Walker, Ltd. | 双輪自転車 |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
ES2370889A1 (es) * | 2011-08-02 | 2011-12-23 | Gestión Técnica De Canteras S.L | Bicicleta. |
JP5314176B1 (ja) * | 2012-07-18 | 2013-10-16 | 克子 小林 | 三輪自転車 |
WO2014098236A1 (ja) * | 2012-12-21 | 2014-06-26 | ヤマハ発動機株式会社 | 車両 |
US9758207B2 (en) | 2012-12-21 | 2017-09-12 | Yamaha Hatsudoki Kabushiki Kaisha | Vehicle |
JP2017105330A (ja) * | 2015-12-10 | 2017-06-15 | 克子 小林 | 前二輪自転車旋回時の車体傾斜装置 |
JP2017171275A (ja) * | 2016-03-18 | 2017-09-28 | ヤマハ発動機株式会社 | リーン車両 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP5122537B2 (ja) | 2013-01-16 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5122538B2 (ja) | 三輪車 | |
JP4686765B2 (ja) | 三輪車 | |
US10632811B2 (en) | Structure of rocking lock operation part of saddle riding type vehicle | |
EP2703270B1 (en) | Vehicle | |
US9849933B2 (en) | Front suspension structure for saddle riding type vehicle | |
JP5122537B2 (ja) | 前輪操舵装置及び三輪車 | |
JPS637993B2 (ja) | ||
US10493813B2 (en) | Structure of rocking controller of saddle riding type vehicle | |
CN105143029A (zh) | 铰接式两轮车 | |
JP5222249B2 (ja) | 三輪車 | |
JP4297967B1 (ja) | 前二輪自転車 | |
KR101165895B1 (ko) | 삼륜차의 현가장치 | |
JP3908140B2 (ja) | 自動二輪車等車両におけるリヤフォークの取付構造 | |
US10640167B2 (en) | Frame structure of saddle riding type vehicle | |
JP2010149828A (ja) | 三輪自転車 | |
JP7413182B2 (ja) | 前2輪型車両 | |
JP7142266B2 (ja) | 電動自転車 | |
JP7042535B1 (ja) | スイング機構を備えた車両 | |
JP7042534B1 (ja) | 自転車 | |
TWI682869B (zh) | 自行車 | |
JP2015067202A (ja) | 鞍乗り型車両の前輪懸架装置 | |
TWI844197B (zh) | 自行車用雙腳腳架及自行車 | |
KR101182878B1 (ko) | 삼륜차의 조향장치 | |
JP2005199754A (ja) | 三輪自転車の揺動機構 | |
KR100837445B1 (ko) | 사륜 자전거용 조향구조 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20110513 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20120926 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20121009 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20121024 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20151102 Year of fee payment: 3 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Ref document number: 5122537 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |