JP2011041063A - 無線通信モニタリングシステム - Google Patents

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Abstract

【課題】無線環境モニタリングに伴う無線フィールド機器に与える影響を低減させ、フィールド通信の信頼性を向上させること。
【解決手段】 無線通信を実行するフィールド機器である無線フィールド機器間における無線通信のモニタリングを行なう無線通信モニタリングシステムにおいて、前記無線フィールド機器から取得した無線信号に基づき算出した無線信号レベルまたは通信デューティからなる測定結果をこの無線信号の飛来方向情報とともに送信するモニタリングノードと、前記モニタリングノードからの測定結果と予め記憶している前記測定結果に対応する基準値を比較して、前記無線信号の飛来方向ごとに前記無線フィールド機器間の無線通信の異常を検出するモニタリング管理装置と、を備えることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、無線通信を行うフィールド機器(以下、無線フィールド機器という)が構成する無線制御ネットワークシステムの安定な無線通信を確保するにあたり無線フィールド機器の設置場所における無線環境のモニタリングを行なう無線通信モニタリングシステムにおいて、特に無線環境モニタリングに伴う無線フィールド機器に与える影響の低減、フィールド通信の信頼性の向上に関する。
近年、たとえばインダストリアルオートメーションにおけるプロセス制御システムを、無線フィールド機器を備えている無線制御ネットワークシステムを利用して構成することが提案されている。これは、従来の制御システムが、有線ネットワークとして構成されていることに起因して配線の引き出しの制約や、配線コストなどの制約から必ずしも最適な場所に最適数のセンサを配置できず、十分なデータを取得することができなかったという不都合を解消するためのものである。
無線フィールド機器は、プロセス制御システムおよび無線制御ネットワークシステムにおける現場設置計器として、いろいろなものが用いられている。フィールド機器には、たとえばプロセス制御系の測定制御現場(フィールド)で用いられる温度・圧力・流量などの各種物理量を測定するセンサや制御機器などがある。
たとえばプロセス制御システムとしては、フィードバック制御などの制御ループを構成する流量計や温度計などのセンサ、アクチュエータ、コントローラを含む無線フィールド機器を無線ネットワークにより相互に接続し、無線制御ネットワークシステムとして構築することが提案されている。このような、無線制御ネットワークシステムでは、フィールド機器の動作スケジュールが設定され、フィールド機器で構成される制御ループが計画通りに動作するように構成されている。
一方、無線制御ネットワークシステムでは、無線通信には障害物やノイズといった特有のエラー要因が存在し、無線ネットワーク上にこれらの通信障害が発生した場合には、無線フィールド機器、アクセスポイントにおけるデータロスの可能性が高くなるという問題点があった。
このような問題点に対し従来から、無線フィールド機器が構成する無線制御ネットワークシステムの安定な無線通信を確保するために無線フィールド機器の設置場所における無線環境のモニタリングを行なう無線通信モニタリングシステムが提案されている。モニタリングにより、無線通信障害回避のために、通信経路の切り替えや使用する無線周波数を変更するといった通信路確保のための処理ができるので、無線フィールド機器間の無線通信障害(障害物やノイズ)を回避しやすくなり、無線制御ネットワーク管理システムの信頼性の向上貢献できる点で有効であった。
図4は、従来の無線通信モニタリングシステムの一例を示す構成ブロック図である。図4において、従来の無線通信モニタリングシステムは、監視制御用ホスト1(以下、ホスト1という)と、アクセスポイント2と、無線フィールド機器31〜35とから構成される。
ホスト1は、無線フィールド機器31〜35からのデータを収集・記憶してシステム全体を制御する。アクセスポイント2は各無線フィールド機器31〜35と通信を行う。
無線フィールド機器31〜35は、たとえば温度や流量などの物理量を測定するセンサ機能、または制御弁を制御するアクチュエータ機能などのフィールド機器の有する各種機能や測定データを無線伝送する無線通信機能を有する。すなわち無線フィールド機器31〜35は、差圧計、流量計、温度計、アクチュエータ、コントローラなどの各種フィールド機器(以下、フィールド機器という)の機能を有する。
図5は図4の無線フィールド機器31の構成ブロック図であり、図5において、無線フィールド機器31は、無線通信手段31aと、演算制御部31bと、記憶手段31cと、無線環境モニタリング手段と、無線センサ手段とから構成される。
具体的には、無線通信手段31aは、主に無線フィールド機器32〜35との間で通信を行うものであり、各部の動作を制御するCPUなどの演算制御部31bに接続されている。
演算制御部31bは記憶手段31cに接続されている。記憶手段31cには、無線フィールド機器31をたとえばセンサ、アクチュエータなどとして動作させるためのプログラムおよびスケジュール情報などが格納されている。
無線フィールド機器31の演算制御部31bは、各種機能や各手段の動作を制御する。記憶手段31cはたとえばRAMやROMなどであり、主にOSや無線フィールド機器として動作させるためのプログラムやアプリケーション、これらプログラムなどの実行時に使用されるデータ、自機器からホスト1に到達するまでの経路情報などの各種情報を格納する。
無線フィールド機器31の演算制御部31bは、他の無線フィールド機器32〜35と構成するフィードバック制御ループに必要な制御データを無線通信手段31aを制御して無線通信により送受信する。
演算制御部31bは、フィールド機器機能実行手段、無線環境モニタリング手段を有する。フィールド機器機能実行手段は、予め定められている機能ブロックに基づき、無線フィールド機器全体を制御して流量計や温度計などのセンサ、アクチュエータ、コントローラなどのフィールド機器として動作する。無線環境モニタリング手段は、無線通信環境に関する情報を取得して通信の統計情報の蓄積・解析や異常検出などを行い、必要に応じて上位ネットワーク上に存在する管理端末(ホスト1)に通知する。
たとえば無線フィールド機器31は、演算制御部31bが記憶部31cに格納されているOSなどを起動して、このOS上で格納されたプログラムを読み出して実行することにより無線環境モニタリング手段、フィールド機器機能実行手段および無線フィールド機器全体を制御し、センサ、アクチュエータなどのフィールド機器の固有の動作を行う。
このような構成によって、従来の無線通信モニタリングシステムは、フィードバック制御ループに必要なフィールド制御データ通信を行う一方で、各無線フィールド機器31〜35が無線環境モニタリングした結果をアクセスポイント2経由でホスト1に送信し、ホスト1が表示手段に異常検出について表示したりオペレータに通知することにより無線フィールド機器間の無線通信の異常を検出する。
この結果、従来の無線通信モニタリングシステムは、無線フィールド機器が無線環境モニタリングを実行して無線通信環境の異常検出を行うことにより、無線通信障害回避のために、通信経路の切り替えや使用する無線周波数を変更するといった通信路確保のための処理ができるので、無線フィールド機器間の無線通信障害(障害物やノイズ)を回避しやすくなり、無線制御ネットワーク管理システムの信頼性の向上貢献できる点で有効であった。
このような無線通信モニタリングシステムに関連する先行技術文献として、下記の特許文献1がある。
特開2002−009712号公報
ここで、従来の無線通信モニタリングシステムは、フィールド制御データ通信にて用いる無線ネットワークを介して無線通信モニタリングを行うので、無線通信モニタリングのための新たなインフラが不要であるというメリットがある反面、次のような問題点があった。
(1)無線ネットワークに通信異常が発生した場合の問題点
従来の無線通信モニタリングシステムは、ノイズやその他の要因によって無線通信が困難になった場合、その情報を上位システム側に即座に通知することで適切な対処を行うことができるものの、無線ネットワークに通信異常が発生すると、各無線フィールド機器は、モニタリング測定結果を上位ネットワークに存在する管理端末(ホスト1)に確実に通知できなくなるという問題点があった。
(2)無線フィールド機器の電力ロスが生じる問題点
無線フィールド機器は(1)の問題を回避するために、ある間隔で自身の状態を上位システムや近隣の無線フィールド機器に通知し、上位システムや近隣ノードは、ある決められた時間に無線フィールド機器から通知がない場合、通信エラーが発生していると見なして無線フィールド機器や無線ネットワークに異常が発生していることを検出することも考えられる。しかしながら、この方法を適用する場合では無線ネットワークが正常な状態にあっても各無線フィールド機器は自身の状態を一定間隔で上位システムに通知する必要があり、これらの無線通信に伴う電力ロスが発生してしまうという問題点があった。
また、消費電力削減のため、無線フィールド機器の状態の通知間隔を長くすると、通信異常の検出が遅れることになってしまう。すなわち、通信障害検出の早さと無線フィールド機器の消費電力とは相反する要件となっている。
具体的には、無線フィールド機器の無線環境モニタリングはたとえば1分に1回だけ通信を行うだけでよく、消費電力削減のために非通信時はスリープ可能な実装になっているにも関わらず、たとえば無線環境モニタリングのために自機の状態情報を5秒に1回送受信する必要がある場合は、無線フィールド機器の消費電力の大半は環境情報の送受に費やされてしまうことで問題である。これはバッテリの運用を考えたとき大きな問題である。
(3)無線環境通知のためのリソース確保が困難である問題点
従来技術のようにフィールド制御データを送受信するための無線ネットワークを利用して無線環境モニタリングおよびその通知を行う場合では、無線環境モニタリングおよびその通知をするためのリソース(通信帯域や通信時間など)を割り当てる必要があるところ、使用可能なリソースが限られているようなシステムでは無線環境モニタリングおよびその通知のためのリソース確保が不可能であったり限られたりするという問題点があった。このような状況下では必要十分な無線環境情報を通知することができないという問題点があった。
また逆に、使用する無線方式に十分な通信リソースが確保されているシステムにおいては、リソース確保の面では問題は少ないかもしれないが、従来の無線通信モニタリングシステムのような構成であれば本来は、通信リソースの確保はフィールド制御の通信用に最適化されるべきものであり、通信環境を通知するためのリソース割り当ては本来、通信帯域面、消費電力面などで避けたいものである。
このように、従来技術において高信頼無線通信を実現しようとした場合は、通信異常が発生した場合、即座に管理者に通知する仕組みが必要であるが、異常が発生している通信インフラ上でこの通知を行うことは、応答時間や通信帯域、電力効率の問題から困難であった。
本発明は上述の問題点を解決するものであり、その目的は、無線環境モニタリングに伴う無線フィールド機器に与える影響を低減させ、フィールド通信の信頼性を向上させることにある。
このような課題を達成するために、本発明のうち請求項1記載の発明は、
無線通信を実行するフィールド機器である無線フィールド機器間における無線通信のモニタリングを行なう無線通信モニタリングシステムにおいて、
前記無線フィールド機器から取得した無線信号に基づき算出した無線信号レベルまたは通信デューティからなる測定結果をこの無線信号の飛来方向情報とともに送信するモニタリングノードと、
前記モニタリングノードからの測定結果と予め記憶している前記測定結果に対応する基準値を比較して、前記無線信号の飛来方向ごとに前記無線フィールド機器間の無線通信の異常を検出するモニタリング管理装置と、
を備えることを特徴とする無線通信モニタリングシステムである。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の無線通信モニタリングシステムにおいて、
前記モニタリング管理装置は、
前記モニタリングノードにより予め測定された前記各無線フィールド機器間の安定運用時の測定結果をこの無線信号の飛来方向とともに記憶する記憶手段と、
この安定運用時における通信の測定結果と前記モニタリングノードにより新たに測定された測定結果とを比較して、前記安定運用時における通信の測定結果と異なる方向からの無線信号が測定されていると当該方向に無線信号の発生源があることを検出する異常検出手段と、を備えることを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項1または2記載の無線通信モニタリングシステムにおいて、
前記モニタリング管理装置は、
前記モニタリングノードにより予め測定された前記各無線フィールド機器間の安定運用時の測定結果をこの無線信号の飛来方向とともに記憶する記憶手段と、
前記飛来方向ごとに前記安定運用時の測定結果に基づき算出された最大値または最小値により異常検出の基準値を設定し、この安定運用時の測定結果による基準値と前記モニタリングノードにより新たに測定された測定結果とを比較して、飛来方向ごとに前記無線フィールド機器間の無線通信の異常を検出する異常検出手段を備えることを特徴とする。
請求項4記載の発明は、請求項1〜3いずれかに記載の無線通信モニタリングシステムにおいて、
前記モニタリングノードは、
指向性アンテナと、
前記指向性アンテナの角度および回転角度を制御するアンテナ制御手段と、
前記アンテナ制御手段を制御して前記指向性アンテナを回転させて前記各無線フィールド機器間の通信を測定する無線環境モニタリング手段と、
前記無線環境モニタリング手段による測定結果を前記モニタリング管理装置に送信する通信手段と、を備えることを特徴とする。
請求項5記載の発明は、請求項2〜4いずれかに記載の無線通信モニタリングシステムにおいて、
前記モニタリングノードの無線環境モニタリング手段は、
前記各無線フィールド機器間の通信が安定運用時において、前記アンテナ制御手段を制御して前記指向性アンテナを回転させて前記各無線フィールド機器間の通信を予め測定することを特徴とする。
請求項6記載の発明は、請求項2〜5いずれかに記載の無線通信モニタリングシステムにおいて、
前記モニタリング管理装置の異常検出手段は、
前記モニタリングノードが測定した測定結果の最大値が前記対応する閾値よりも大きい場合、または、最小値が前記対応する閾値よりも小さい場合には前記無線フィールド機器間の無線通信の異常を検出することを特徴とする。
このように、本発明によれば、モニタリングノードが無線フィールド機器から取得した無線信号に基づき算出した無線信号レベルまたは通信デューティからなる測定結果をこの無線信号の飛来方向情報とともに送信し、モニタリング管理装置がモニタリングノードからの測定結果と予め記憶している前記測定結果に対応する基準値を比較して無線信号の飛来方向ごとに無線フィールド機器間の無線通信の異常を検出することにより、無線環境のモニタリングによる無線フィールド機器間の通信に与える影響を低減できる。
また本発明によれば、モニタリングノードが無線フィールド機器から取得した無線信号に基づき算出した無線信号レベルまたは通信デューティからなる測定結果をこの無線信号の飛来方向情報とともに送信し、モニタリング管理装置がモニタリングノードからの測定結果と予め記憶している前記測定結果に対応する基準値を比較して無線信号の飛来方向ごとに無線フィールド機器間の無線通信の異常を検出することにより、無線フィールド機器の異常だけでなく、予期していない無線デバイスの存在を発見すること、移動体などによる意図しない無線通信路の遮断や悪意を持った通信妨害を即座に検出すること、が可能となる点で有効である。
本発明に係る無線通信モニタリングシステムの一例を示す構成ブロック図である。 図1のモニタリングノード41の構成ブロック図である。 モニタリングノードがアンテナを1回転して取得した無線信号の無線信号レベルを表す説明図である。 従来の無線通信モニタリングシステムの一例を示す構成ブロック図である。 図4の無線フィールド機器31の構成ブロック図である。
<第1の実施例>
図1は、本発明に係る無線通信モニタリングシステムの一例を示す構成ブロック図であり、図4等と共通する部分には同一の符号を付けて適宜説明を省略する。図4との相違点は、無線フィールド機器から取得した無線信号に基づき算出した無線信号レベルまたは通信デューティからなる測定結果をこの無線信号の飛来方向情報とともに送信するモニタリングノードを備える点、このモニタリングノードからの測定結果と予め記憶している測定結果に対応する基準値を比較して、無線信号の飛来方向ごとに無線フィールド機器間の無線通信の異常を検出するモニタリング管理装置とを備える点で相違する。
図1において、本発明に係る無線通信モニタリングシステムは、無線フィールド機器31〜35と、モニタリングノード41〜45と、モニタリング管理装置5とから構成される。
無線フィールド機器31〜35およびアクセスポイントは、無線制御ネットワークを介して相互に接続される。またモニタリングノード41〜45およびモニタリング管理装置5は有線/無線ネットワーク(以下、モニタリングネットワークという)を介して相互に接続される。
無線フィールド機器31〜35は、たとえば温度や流量などの物理量を測定するセンサ機能、または制御弁を制御するアクチュエータ機能などのフィールド機器の有する各種機能や測定データを無線伝送する無線通信機能を有する。すなわち無線フィールド機器31〜35は、差圧計、流量計、温度計、アクチュエータ、コントローラなどの各種フィールド機器(以下、フィールド機器という)の機能を有する。
たとえば無線フィールド機器31は、他の無線フィールド機器32〜35と構成するフィードバック制御ループに必要な制御データを無線通信により送受信する。
アクセスポイント2は各無線フィールド機器31〜35と無線通信を行い、上位のネットワークと無線/有線通信を行う。
モニタリングノード41〜45は、無線フィールド機器31〜35から取得した無線信号に基づき算出した無線信号レベルまたは通信デューティからなる測定結果をこの無線信号の飛来方向情報とともにモニタリング管理装置5に送信するものである。
いいかえれば、本発明では、モニタリングノード41〜45は、無線フィールド機器31〜35により構成されている無線制御ネットワークとは別に敷設するモニタリングネットワークを構成しており、このモニタリングネットワークを通して観測した無線環境に関する情報について各モニタリングノード間およびモニタリング管理装置5と授受を行う。
また、このモニタリングネットワークには専用のものを用意する必要はなく、モニタリング情報を送受するために十分な帯域を持っていればOA用途などに敷設されている既存の有線/無線ネットワークを利用してもよい。
ただし、モニタリングネットワークとして無線インフラを利用する場合、モニタリングのための通信がアプリケーション通信に影響を及ぼすことがないように、周波数帯域を異なるものに設定する。
モニタリング管理装置5は、無線環境モニタノードから通知される情報を収集し、必要に応じて解析を行いユーザに通知する。具体的には、モニタリング管理装置5は、モニタリングノード41〜45からの測定結果と予め記憶している測定結果に対応する基準値を比較して、無線信号の飛来方向ごとに無線フィールド機器41〜45間の無線通信の異常を検出すると図示しない表示手段にその旨を表示やユーザに通知等する。
図2は、図1のモニタリングノード41の構成ブロック図であり、図2において、モニタリングノード41は、主に指向性アンテナ41aと、アンテナ制御手段41bと、無線環境モニタリング手段41cと、通信手段41dと、無線通信手段41eと、記憶手段と、演算制御手段とから構成される。
指向性アンテナ41aは、無線フィールド機器31〜35間における無線通信および無線フィールド機器31〜35からなる無線制御ネットワークの近隣環境における無線信号を受信する。
アンテナ制御手段41bは、たとえば指向性アンテナ41aが設置されアンテナ制御手段からの駆動信号により回転する回転台と電気的に接続され、指向性アンテナ41aの角度および回転角度を制御するとともに無線信号センシング動作を制御する。
具体的には、アンテナ制御手段41bは無線環境モニタリング手段41cからのモニタリングするに際してのアンテナの向き・回転角度からなる各種パラメータが設定されたモニタリング設定情報に従って、指向性アンテナを制御し無線通信をモニタリングする。たとえばアンテナ制御手段41bは、現在の指向性アンテナの向き・角度に基づいて向き・角度の変更量(移動量)からなる駆動信号を指向性アンテナ41aが設置されている回転台に送信し、指定されたアンテナの向き・回転角度となるように指向性アンテナの向きを制御し回転させて無線通信をモニタリングする。また無線環境モニタリング手段41cからのモニタリング設定情報に基づいて、指向性アンテナ41aを介した無線信号の測定動作(センシング動作)をONとし、無線環境のモニタリングを行う。
無線環境モニタリング手段41cは、無線通信手段41eを制御して無線フィールド機器31〜35が無線通信する際に利用している帯域とモニタする周波数帯域を一致させ、アンテナ制御手段41bを制御し指向性アンテナ41aの向き・回転角度を変更させて各無線フィールド機器間の通信を測定する。
具体的には無線環境モニタリング手段41cは、記憶手段に記憶されている異常検出ポリシーに基づいて任意のタイミングで周波数帯域および指向性アンテナ41aの向き・回転角度からなるパラメータを設定したモニタリング設定情報を無線通信手段41eとアンテナ制御手段41bに送信することにより、無線制御手段41eとアンテナ制御手段41bを制御して指向性アンテナが受信すべき周波数帯域およびその向きを調整させるとともに回転させて、無線フィールド機器31〜35間における無線通信または無線制御ネットワークの近隣環境で検出できる上述の帯域における無線信号の無線信号レベル、通信デューティを測定する。
また無線通信モニタリング手段41cは、各無線フィールド機器間の通信が安定運用時において、アンテナ制御手段41bを制御して指向性アンテナ41aを回転させて各無線フィールド機器41〜45間の少なくともいずれかの通信を予め測定する。
ここに、無線環境モニタリング手段41cは、上述のように測定したモニタリング情報を通信手段41dを介してモニタリング管理装置5に送信する。モニタリング管理装置5はこのモニタリング情報を記憶手段に記憶し異常の有無につき判定する。(なお、このようにモニタリングノード41は外部(モニタリング管理装置5)に情報を記憶する場合は、統計情報を格納するためのストレージやメモリなどの記憶手段は不要とするものでもよい。)
なお、無線環境モニタリング手段41cは、測定結果を自機の記憶手段に記憶するものでもよく、無線信号レベルの最大値、最小値、平均値などの統計値(偏差、データのばらつき)や時間変動、および/または通信デューティの統計値(偏差、データのばらつき)や時間変動を算出して記憶手段に記憶し、あらかじめ記憶手段に設定された異常と判断するために用いられる無線信号レベルの最大値や最小値、平均値に対応する各閾値、および/または、異常と判断するために用いられる通信デューティの閾値とを比較して無線信号の飛来方向ごとに無線フィールド機器間の無線通信の異常を判定するものでもよい。
通信手段41dは、無線環境モニタリング手段による測定結果をモニタリング管理装置5に送信する。
無線通信手段41eは、指向性アンテナ41aを制御してセンシングすべき周波数帯域で無線通信をモニタリングする。また指向性アンテナ41aで受信した無線信号のモニタリング結果を無線環境モニタリング手段に送信して記憶手段に記憶する。
記憶手段は、RAMやROMなどで構成され、OS(Operating System)やモニタリングノードとして動作するためのプログラムやアプリケーション、モニタリングのタイミング・モニタリングする周波数帯域・指向性アンテナの方向および角度について設定されている異常検出ポリシーなどを記憶する。
また記憶手段は、無線環境モニタリング手段41cによる測定結果に基づいて算出された、無線信号レベルの最大値、最小値、平均値などの統計値や時間変動、および/または通信デューティの統計値や時間変動を記憶する。
なお記憶手段に記憶されている異常検出ポリシーには、異常と判断する際に用いる無線信号レベルの最大値・最小値・平均値の閾値、異常と判断する際に用いる通信デューティの閾値についても設定されるものでもよい。
演算制御手段は、アンテナ制御手段41b、無線環境モニタリング手段41c、通信手段41dを制御することによりモニタリングノードとしての各機能の動作を制御するものであって、たとえばCPU(Central Processing Unit)などから構成される。
演算制御手段は、記憶手段に格納されているOSなどを起動して、このOS上で格納されたプログラムを読み出して実行することによりアンテナ制御手段41b、無線環境モニタリング手段41c、通信手段41dを制御して、モニタリングノード全体を制御する。
一方、モニタリング管理装置は特に図示しないが、主に記憶手段と、異常検出手段と、通信手段と、演算制御手段から構成される。モニタリング管理装置5の記憶手段は、モニタリングノード41〜45により予め測定された各無線フィールド機器間の安定運用時の測定結果をこの無線信号の飛来方向とともに記憶する。
モニタリング管理装置5の異常検出手段は、記憶手段に記憶されている安定運用時における通信の測定結果とモニタリングノード41〜45により新たに測定された測定結果とを比較して、安定運用時における通信の測定結果と異なる方向からの無線信号が測定されていると当該方向に無線信号の発生源があることを検出する。
なお、モニタリング管理装置5の異常検出手段は、飛来方向ごとに安定運用時の測定結果に基づき算出された最大値、最小値、平均値などの統計値(偏差、データのばらつき)や時間変動により異常検出の基準値を設定し、この安定運用時の測定結果による基準値とモニタリングノード41〜45により新たに測定された測定結果とを比較判定して、飛来方向ごとに無線フィールド機器間の無線通信の異常を検出するものであってもよい。
演算制御手段は、異常検出手段、通信手段などを制御することによりモニタリング管理装置としての各機能の動作を制御するものであって、たとえばCPUなどから構成される。この演算制御手段は、記憶手段に格納されているOSなどを起動して、このOS上で格納されたプログラムを読み出して実行することにより異常検出手段等を制御して、モニタリング管理装置全体を制御する。
通信手段は、主に、モニタリングノード41〜45からの測定結果および/またはその測定結果の判定結果を受信し、異常検出した際にはオペレータにネットワークを介してアラーム情報を送信するものでもよい。
記憶手段は、RAMやROMなどで構成され、OSやモニタリング管理装置として動作するためのプログラムやアプリケーション、異常と判断する際に用いる無線信号レベルの最大値・最小値・平均値の閾値、異常と判断する際に用いる通信デューティの閾値について設定されている異常検出ポリシーなどを記憶する。
記憶手段に記憶されている異常検出ポリシーには、異常と判断する際に用いる無線信号レベルの最大値・最小値・平均値の閾値、異常と判断する際に用いる通信デューティの閾値について設定される。なお、モニタリング管理装置5の記憶手段に記憶されている異常検出ポリシーの各測定結果の閾値は、後述の動作(1)で測定された安定運用時における測定結果の値とするものでもよいし、あらかじめ設定されているものであってもよい。
このような構成によって、本発明の無線通信モニタリングシステムは、モニタリングノード1がフィードバック制御ループに必要なフィールド制御データ通信を行う各無線フィールド機器31〜35の無線環境をモニタリングし、モニタリング管理装置5がモニタリング結果に基づいて無線環境の状態や異常を検出した旨について表示する、または、オペレータに通知することにより、無線フィールド機器間の無線通信の異常を検出する。
本発明の無線通信モニタリングシステムは、次の動作(1)〜(5)の動作を行なう。
(1)モニタリングノード41〜45は、安定運用時における無線制御ネットワークの無線環境状態の測定結果の傾向を予め取得する。具体的には、各モニタリングノードの無線モニタリング手段が、安定運用時における無線制御ネットワークの近隣の無線通信をモニタリングして無線信号レベル(無線信号強度)、通信デューティなどからなる測定結果を取得する。これら測定結果はモニタリング管理装置5に送信する。なお、通信デューティは、計測対象となる期間の中で、無線信号レベルが一定レベル以上になった時間の比を表すものである。
このときモニタリングノードの無線環境モニタリング手段は、記憶手段の異常検出ポリシーに基づき、無線通信手段およびアンテナ制御手段を制御してモニタリングする周波数帯域、指向性アンテナの方向および角度などの各種パラメータを設定して、指向性アンテナの角度および回転角度を位置制御して安定運用時における無線制御ネットワークの近隣における無線環境をモニタリングするべく無線信号をスキャンして取得し、測定結果をモニタリング管理装置5に送信する。このときモニタリングノードは測定結果をその無線信号の飛来方向を示す飛来方向情報とともに送信するものでもよい。なお無線環境モニタリング手段はアンテナ制御手段を制御して指向性アンテナを回転させるが回転数は、1回転未満でもよいし、1回転以上回転させるものでもよい。
このため、モニタリングノード41〜45は、無線信号の飛来方向別に無線信号レベルが取得でき、飛来方向ごとに無線信号レベルの強弱を把握することができる。たとえば、図3はモニタリングノードがアンテナを1回転して取得した無線信号の無線信号レベルを表す説明図であり、図3においては240°の向きからの信号が強いことが確認できる。
この(1)のように、無線制御ネットワークが安定運用されている時、いいかれば、無線フィールド機器間の通信が安定運用されている時の無線環境の測定結果の傾向を予め取得しておくことにより、無線環境において問題が発生した時の原因特定が行いやすくなる点で有効である。また、実運用中に安定運用時では観測できなかったある特定の方向から信号を観測したときはその方向に予期していない信号の発生源がある可能性を示すことになり原因特定の把握に貢献できる。
ここに、モニタリング管理装置5は、モニタリングノードから無線フィールド機器通信の安定運用時における測定結果を受信すると、モニタリング管理装置5の記憶手段に記憶し、以後のモニタリングにおいて異常判定するための各測定結果の閾値として記憶する。
(2)モニタリングノードは、無線モニタリング手段が無線制御ネットワークの近隣の無線通信をモニタリングして無線信号レベル、通信デューティなどからなる測定結果を取得する。これら測定結果はモニタリング管理装置5に送信する。
このときモニタリングノードの無線環境モニタリング手段は、アンテナ制御手段を制御して記憶手段に記憶されている異常検出ポリシー(後述)に基づき、モニタリングする周波数帯域、指向性アンテナの方向および角度などの各種パラメータを設定して、指向性アンテナの角度および回転角度を位置制御して無線制御ネットワークの近隣における無線環境をモニタリングするべく無線信号をスキャンして取得し、測定結果をモニタリング管理装置5に送信する。
このため、モニタリングノード41〜45は、無線信号の飛来方向別に無線信号レベルが取得でき、飛来方向ごとに無線信号レベルの強弱を把握することができる。
(3)モニタリング管理装置5は、モニタリングノードから測定結果を受信し、無線信号レベルの最大値、最小値、平均値などの統計値や時間変動、および/または通信デューティの統計値や時間変動を算出して記憶する。このときモニタリング管理装置5は、各測定結果について無線信号の飛来方向ごとにも記憶する。
(4)モニタリング管理装置5は、算出された無線信号レベルの最大値、最小値、平均値などの統計値や時間変動、および/または通信デューティの統計値や時間変動と、あらかじめ記憶手段に設定された異常と判断するために用いられる無線信号レベルの最大値や最小値、平均値に対応する各閾値、および/または、異常と判断するために用いられる通信デューティの閾値とを比較して無線フィールド機器間の無線通信の異常を判定する。このとき、測定結果と前述の閾値とを比較して測定された無線信号の飛来方向ごとにも無線フィールド機器間の無線通信の異常を判定する。モニタリング管理装置5は、異常が検出されると当該飛来方向からの無線信号の測定結果に基づき異常が検出された旨を示すアラームついて表示する、または、オペレータに通知する。
具体的には、モニタリング管理装置の異常検出手段は、モニタリングノードが測定した測定結果の最大値が対応する閾値よりも大きい場合、または、最小値が対応する閾値よりも小さい場合、または平均値が対応する閾値を超える場合には無線フィールド機器間の無線通信の異常を検出する。
また異常検出手段は、モニタリングノードが測定した測定結果の平均値が対応する閾値よりも大きい(または小さい)場合には無線フィールド機器間の無線通信の異常を検出するものでもよい。さらに異常検出手段は、モニタリングノードが測定した測定結果のデータのばらつき(偏差)が対応する閾値よりも大きい場合には無線フィールド機器間の無線通信の異常を検出するものでもよい。
なお、モニタリング管理装置5の記憶手段に記憶されている異常検出ポリシーの各測定結果の閾値は、(1)で測定された安定運用時における測定結果の値とするものでもよいし、あらかじめ設定されているものであってもよい。
(5)本発明の無線通信モニタリングシステムでは、上述(2)〜(4)についての動作をモニタリングノードおよびモニタリング管理装置5の各記憶手段などにあらかじめ記憶されている異常検出ポリシーに基づき、モニタリングを継続的に行い、異常検出時にモニタリング管理装置5に測定結果/アラームを送信する。
このようにすることで、本発明の無線通信モニタリングシステムでは、無線環境の測定結果から異常が検出でき、その原因の特定に貢献できる。具体的には、無線信号レベル、通信デューティを測定対象とすれば以下のように原因特定や無線環境状態を把握することができる。
(無線信号レベル)
具体的には、モニタリング管理装置5では、無線モニタリング開始から時間が経過して無線信号レベルが上がっている場合、当初予期していない無線信号を発生するデバイスが現れたか、移動物などの影響により電波伝搬環境が変化したことが把握できる。また無線信号レベルが下がっている場合は、環境の変化だけでなく無線フィールド機器が何らかの理由により電波を出さなくなった、あるいは、出力が弱くなった等について把握できる。
すなわちモニタリング管理装置5では、無線信号レベルの一定時間内の最大値、最小値、平均値、変動の傾向などを継続的に把握することにより、当初予期していない無線信号を発生するデバイスの存在や無線フィールド機器の状態等を確認できる。
(通信デューティ)
モニタリング管理装置5は、無線モニタリング中にモニタリングの測定結果である通信デューティが急に上がった場合は何らかの通信異常が発生している可能性があるものと把握できる。すなわち、無線フィールド機器の異常だけでなく、予期していない無線デバイスの存在を発見すること、移動体などによる意図しない無線通信路の遮断や悪意を持った通信妨害を即座に検出すること、が可能となる。
なぜならば、無線フィールド機器は、一般に通信環境に問題が発生した場合では再送や新たな通信経路探索のために通信頻度が高くなるため、無線フィールド機器の通信設定や配置位置を変化させていないのであれば、通信デューティが急に上がった要因としては何らかの通信異常が発生しているものと考えるのが相当であるからである。
たとえば、無線フィールド機器間の通信と同じ帯域に別目的の無線デバイスが持ち込まれた場合、そのデバイスが発信する無線信号によりデューティが高くなる。なお、別目的で持ち込まれた無線デバイスが無線フィールド機器間の通信に影響を及ぼす程度に通信を行わない限り、通信エラーとして観測されず、このようなデバイスが持ち込まれたことを判別することができない。すなわち、従来の無線フィールド機器の無線通信網に依存した通信環境のモニタリングの仕組みでは、別目的の無線デバイスが近隣に現れたことを検出することが困難である。しかしながら本発明の無線通信モニタリングシステムであれば、常時無線通信をモニタリングするような仕組みを導入すれば検出が可能となる。
なお上述の動作(1)、(2)において、モニタリングノードは、測定結果を自機の記憶手段に記憶するものでもよい。このときモニタリングノードは無線信号レベルの最大値、最小値、平均値などの統計値や時間変動、および/または通信デューティの統計値や時間変動を算出して記憶する。
また無線環境モニタリング手段は、安定運用時に取得できた測定結果を異常と判断するための閾値として記憶手段に記憶するものでもよい。そして無線環境モニタリング手段は、たとえば飛来方向ごとに(3)の動作によって得られた測定結果と記憶手段に記憶されている異常と判断するために用いられる無線信号レベルの最大値や最小値、平均値に対応する各閾値、および/または、異常と判断するために用いられる通信デューティの閾値とを比較して無線信号の飛来方向ごとに無線フィールド機器間の無線通信の異常を判定する。モニタリングノードは、異常が検出されると当該飛来方向からの無線信号の測定結果に基づき異常が検出された旨を示すアラームをモニタリング管理装置5に送信する。そして、モニタリング管理装置5はアラームに基づいて無線環境の状態や異常を検出した旨について表示する、または、オペレータに通知する。
この結果、本発明の無線通信モニタリングシステムは、モニタリングノードが無線フィールド機器から取得した無線信号に基づき算出した無線信号レベルまたは通信デューティからなる測定結果をこの無線信号の飛来方向情報とともに送信し、モニタリング管理装置がモニタリングノードからの測定結果と予め記憶している前記測定結果に対応する基準値を比較して無線信号の飛来方向ごとに無線フィールド機器間の無線通信の異常を検出することにより、無線環境のモニタリングによる無線フィールド機器間の通信に与える影響を低減できる。
また、本発明の無線通信モニタリングシステムは、モニタリングノードが無線フィールド機器から取得した無線信号に基づき算出した無線信号レベルまたは通信デューティからなる測定結果をこの無線信号の飛来方向情報とともに送信し、モニタリング管理装置がモニタリングノードからの測定結果と予め記憶している前記測定結果に対応する基準値を比較して無線信号の飛来方向ごとに無線フィールド機器間の無線通信の異常を検出することにより、無線フィールド機器の異常だけでなく、予期していない無線デバイスの存在を発見すること、移動体などによる意図しない無線通信路の遮断や悪意を持った通信妨害を即座に検出すること、が可能となる点で有効である。
また、本発明における無線通信モニタリングシステムでは、モニタリングノード41〜45が特定の帯域に存在する無線信号のレベルを取得することを特徴とし、ある特定の通信方式だけに着目して無線信号レベルや通信デューティを測定するのではないため、次のようなメリットが得られる点で有効である。
・無線方式に依存しないため未知のノイズ源による通信障害が発見できる
・特定の帯域の信号レベルを取得できれば良いので、特定のプロトコルや通信方式を実装する必要がなく安価にモニタリングノードを製作・配置することが可能になる。
また、本発明における無線通信モニタリングシステムでは、モニタリングのためのネットワークを別途備えるため、無線フィールド機器間の通信に影響を与えることなくモニタリングノードの増設が可能である。またモニタリングのために使用するネットワークにはその通信方式や媒体に制限がないため、高速大容量なインフラも利用可能である点で有効である。
<その他の実施例>
なお、本発明に係る無線通信モニタリングシステムでは、モニタリングノードが、指向性アンテナと、指向性アンテナの角度および回転角度を制御するアンテナ制御手段と、アンテナ制御手段を制御して指向性アンテナを回転させて各無線フィールド機器間の通信を測定する無線環境モニタリング手段と、無線環境モニタリング手段による測定結果をモニタリング管理装置に送信する通信手段を備えるものとしているが、特にこれに限定するものではなく、それぞれ角度が異なる向きに向いている複数の指向性アンテナを備えるものであってもよい。これにより、アンテナを回転制御しなくても無線信号の飛来方向ごとに無線フィールド機器間の無線通信の異常を検出することできるので、無線環境のモニタリングによる無線フィールド機器間の通信に与える影響を低減できる。
また、本発明に係る無線通信モニタリングシステムのモニタリングノードは、指向性アンテナの代わりにアレーアンテナを備えるものでもよい。この場合無線環境モニタリング手段は、アレーアンテナによるビームフォーミングによる指向性制御機能を利用して、アンテナ制御手段を制御し各無線フィールド機器間の通信を測定する。これにより、無線信号の飛来方向ごとに無線フィールド機器間の無線通信の異常を検出することにより、無線環境のモニタリングによる無線フィールド機器間の通信に与える影響を低減できる。
また、本発明に係る無線通信モニタリングシステムでは、上述のように指向性アンテナを備えたモニタリングノードを多数配置し、それらを協調動作させたり、それぞれの観測結果を比較したりするものでもよい。複数の無線環境モニタリングノードを連係動作させることにより、より精度の高い無線環境モニタリングを実現することができる点で有効である。
また、本発明に係る無線通信モニタリングシステムでは、モニタリングノードが無線フィールド機器間の通信をモニタ可能(つまりモニタリングノードが、アプリケーション通信と同じ通信規格をサポートする)な場合、そのデータをキャプチャし、通信内容を解析することで、より詳細な無線ネットワーク運用情報を確認できるものでもよい。こうすることにより、通信デューティが上がったときに、その原因が通信リトライによるものであることを確認したり、特定のあて先からの応答がなかったりするような現象は、通信内容を解析することで実現できる点で有効である。
また、本発明に係る無線通信モニタリングシステムでは、無線制御ネットワークを監視するためのリモート操作可能なネットワークカメラをモニタリングノードで構成されるネットワークに接続させ、無線フィールド機器間の通信をモニタリングして無線環境の異常原因を特定するものでもよい。たとえば、ある特定のモニタリングノードにおいて無線信号レベルが一定レベル以上になったり、通信デューティが上がったりした場合、従来では原因調査のために現場に行く必要があったところ、ネットワークカメラをモニタリングノードで構成されるモニタリング用のネットワークに組み込むことで、異常を検出したノード付近の映像を自動的にモニタリングすることが可能になる。これは単に無線環境のモニタリングというだけでなく、現場のセキュリティ管理といった面でも効果が大きい。
また、本発明に係る無線通信モニタリングシステムでは、無線フィールド機器の設置時の環境調査ツールとしても応用可能とするものでもよい。一般に無線フィールド機器の設置にあたっては、設置支援ツールなどを用いて設置場所の無線環境の計測を行い、その結果をもとにして無線ノードを配置する。しかしながら、無線環境は時間軸方向に揺らぎをもっており、このような支援ツールを一時的に設置して収集した結果だけで無線フィールド機器の設置を行うことは、設置後に長期間運用されるアプリケーションを考えると不十分であった。
これに対して本発明にて示す無線通信モニタリングシステムを無線フィールド機器の設置に先立って導入することで、無線フィールド機器の設置環境の事前調査を行うことができる点で有効である。たとえば、近隣に設置されている無線デバイスから受ける影響や、時間的な変動、定期的に発生するイベント(たとえば、工場で言えば生産設備の稼動スケジュールや物資の搬入スケジュール)における無線環境への影響を事前に調査し、無線フィールド機器の設定(たとえばノイズの多いチャネルの回避設定)などに反映することができる。
また、事前の環境調査のために設置した無線通信モニタリングシステムは、無線フィールド機器によるフィールド制御システムの本運用時にもそのまま利用することができる。
以上説明したように、本発明の無線通信モニタリングシステムは、モニタリングノードが無線フィールド機器から取得した無線信号に基づき算出した無線信号レベルまたは通信デューティからなる測定結果をこの無線信号の飛来方向情報とともに送信し、モニタリング管理装置がモニタリングノードからの測定結果と予め記憶している前記測定結果に対応する基準値を比較して無線信号の飛来方向ごとに無線フィールド機器間の無線通信の異常を検出することにより、無線環境のモニタリングによる無線フィールド機器間の通信に与える影響を低減でき、無線フィールド機器の異常だけでなく予期していない無線デバイスの存在を発見すること、移動体などによる意図しない無線通信路の遮断や悪意を持った通信妨害を即座に検出すること、が可能となるので無線通信障害回避のために、通信経路の切り替えや使用する無線周波数を変更するといった通信路確保のための処理ができ、無線フィールド機器間の無線通信障害(障害物やノイズ)を回避しやすくなり、無線制御ネットワーク管理システムの信頼性の向上貢献できる。
1 監視制御用ホスト
2 アクセスポイント
31〜35 無線フィールド機器
41〜45 モニタリングノード
5 モニタリング管理装置
41a 指向性アンテナ
41b アンテナ制御手段
41c 無線環境モニタリング手段
41d 通信手段
41e 無線通信手段

Claims (6)

  1. 無線通信を実行するフィールド機器である無線フィールド機器間における無線通信のモニタリングを行なう無線通信モニタリングシステムにおいて、
    前記無線フィールド機器から取得した無線信号に基づき算出した無線信号レベルまたは通信デューティからなる測定結果をこの無線信号の飛来方向情報とともに送信するモニタリングノードと、
    前記モニタリングノードからの測定結果と予め記憶している前記測定結果に対応する基準値を比較して、前記無線信号の飛来方向ごとに前記無線フィールド機器間の無線通信の異常を検出するモニタリング管理装置と、
    を備えることを特徴とする無線通信モニタリングシステム。
  2. 前記モニタリング管理装置は、
    前記モニタリングノードにより予め測定された前記各無線フィールド機器間の安定運用時の測定結果をこの無線信号の飛来方向とともに記憶する記憶手段と、
    この安定運用時における通信の測定結果と前記モニタリングノードにより新たに測定された測定結果とを比較して、前記安定運用時における通信の測定結果と異なる方向からの無線信号が測定されていると当該方向に無線信号の発生源があることを検出する異常検出手段と、を備えることを特徴とする
    請求項1記載の無線通信モニタリングシステム。
  3. 前記モニタリング管理装置は、
    前記モニタリングノードにより予め測定された前記各無線フィールド機器間の安定運用時の測定結果をこの無線信号の飛来方向とともに記憶する記憶手段と、
    前記飛来方向ごとに前記安定運用時の測定結果に基づき算出された最大値または最小値により異常検出の基準値を設定し、この安定運用時の測定結果による基準値と前記モニタリングノードにより新たに測定された測定結果とを比較して、飛来方向ごとに前記無線フィールド機器間の無線通信の異常を検出する異常検出手段を備えることを特徴とする
    請求項1または2記載の無線通信モニタリングシステム。
  4. 前記モニタリングノードは、
    指向性アンテナと、
    前記指向性アンテナの角度および回転角度を制御するアンテナ制御手段と、
    前記アンテナ制御手段を制御して前記指向性アンテナを回転させて前記各無線フィールド機器間の通信を測定する無線環境モニタリング手段と、
    前記無線環境モニタリング手段による測定結果を前記モニタリング管理装置に送信する通信手段と、を備えることを特徴とする
    請求項1〜3いずれかに記載の無線通信モニタリングシステム。
  5. 前記モニタリングノードの無線環境モニタリング手段は、
    前記各無線フィールド機器間の通信が安定運用時において、前記アンテナ制御手段を制御して前記指向性アンテナを回転させて前記各無線フィールド機器間の通信を予め測定することを特徴とする
    請求項2〜4いずれかに記載の無線通信モニタリングシステム。
  6. 前記モニタリング管理装置の異常検出手段は、
    前記モニタリングノードが測定した測定結果の最大値が前記対応する閾値よりも大きい場合、または、最小値が前記対応する閾値よりも小さい場合には前記無線フィールド機器間の無線通信の異常を検出することを特徴とする
    請求項2〜5いずれかに記載の無線通信モニタリングシステム。
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