JP2004266523A - 無線ネットワークにおける無線局の方位角測定方法及び装置 - Google Patents

無線ネットワークにおける無線局の方位角測定方法及び装置 Download PDF

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Abstract

【課題】1つの無線局から他の複数の無線局への方向を、従来技術に比較して高い精度で測定し、オーバーヘッドを低減する。
【解決手段】複数の無線局のうちのサービスエリア内の各無線局に対する、所定の方位角毎の受信電界強度である信号測定値を予め測定して信号測定値テーブルとして記憶装置に記憶する。次いで、各無線局からの送信信号を、信号測定値テーブルにおける最大値の信号測定値を有する方位角の主ビームのセクタパターンを含む互いに隣接する少なくとも2つのセクタパターンを用いてそれぞれ受信電界強度を測定し、測定した各受信電界強度に基づいて、モノパルス測角処理を用いて、予め測定された2つのセクタパターンの差パターンをその和パターンで除算した商パターンを2つのセクタパターンの主ビームの方位角間で直線近似して最大の受信電界強度を有する方位角を計算する。
【選択図】 図7

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の無線局を備えた、例えば無線LANなどの無線アドホックネットワークにおいて、無線通信を行う無線ネットワークにおける無線局の方位角を測定するための方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
無線アドホックネットワークは、無線端末間の無線通信を基地局等のインフラストラクチャを用いることなく、無線端末間で直接に通信が出来ることが特徴である。実際の無線通信環境では、無線端末が自由に移動するダイナミックな変動があり、無線端末自身がルータ等の機能を有して自律的に適応し、各無線端末間では分散的に協調する必要がある。
【0003】
また、いわゆる、電波が届かないために、直接に通信が出来ない端末間の場合には、他の端末を中継局として、目的端末まで、マルチホップ通信を行うことにより、通信を可能としている。この中継局の選択方法が、無線アドホックネットワークにおけるルーティングである。従来技術の無指向性アンテナを前提としたルート探索パケットをフラッディングする方法では、ネットワークへの負荷が高く性能が低下する。そこで、定期的に、設定した角度単位で指向性ビームをステアリングし、各端末の受信電界強度を測定して、所定の角度毎の各無線局に対する信号対干渉雑音電力比(SINR)情報を含むASテーブル(Angle−SINR−Table)を作成し、このASテーブル情報に基づいて、電波環境の良い中継無線端末を探索して、指向性ビームで通信することにより、同一チャネル間干渉を抑圧してネットワークの性能を向上する方法が特許文献1において提案されている。また、振幅モノパルスのレーダを用いた測角処理が非特許文献1において開示されている。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−244983号公報。
【非特許文献1】
渡辺正浩ほか,“レーダ測角処理の一例”,2000年電子情報通信学会基礎・境界ソサイエティ大会講演論文集,電子情報通信学会発行,A−17−20,2000年9月。
【非特許文献2】
大平孝,”適応アンテナの民生化にむけて”,平成11年電気関係学会関西支部連合大会シンポジウム,「最近のマイクロ波・ミリ波技術」,電気学会発行,S8−1,pp.S41,1999年11月14日。
【非特許文献3】
大平孝ほか,”マイクロ波信号処理によるアダプティブビーム形成と電子制御導波器(ESPAR)アンテナの提案”,電子情報通信学会研究技術報告,電子情報通信学会発行,AP99−61,SAT99−61,pp.9−14,1999年7月。
【非特許文献4】田野哲ほか,”M−CMA:マイクロ波信号処理による適応ビーム形成のためのデジタル信号処理アルゴリズム”,電子情報通信学会研究技術報告,電子情報通信学会発行,AP99−62,SAT99−62,pp.15−22,1999年7月。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1に記載された方位角測定処理では、例えば30度毎の無線局の方向しか把握することができず、詳細な無線局の方位角を測定することができなかった。また、非特許文献1に記載の測角処理では、レーダを用いてより精度の高い方向の方位角を測定することができるが、例えば1台の自動車から他の自動車への方向しか測定することができず、複数の無線局を備えた無線アドホックネットワークにおいて各無線局の方位角を測定することはできないという問題点があった。
【0006】
また、特許文献1に記載された方位角測定処理では、全方位を走査するために、SINRの測定を要求するRQ信号を30度毎で12回送信した後、RQ信号を受信した受信局からその無線局の数分だけその応答信号であるRE信号を送信側無線局で受信する必要があり、本来の通信を行う前のオーバーヘッドが長くなるという問題点があった。
【0007】
本発明の目的は以上の問題点を解決し、複数の無線局を備えた無線ネットワークにおいて、1つの無線局から他の複数の無線局への方向を、従来技術に比較して高い精度で測定することができ、しかもオーバーヘッドを低減できる無線ネットワークにおける無線局の方位角測定方法及び装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
第1の発明に係る無線ネットワークにおける無線局の方位角測定方法は、複数の無線局を備え、各無線局間で無線通信を行う無線ネットワークにおける無線局の方位角測定方法において、
上記複数の無線局のうちのサービスエリア内の各無線局に対する、所定の方位角毎の、受信電界強度、受信信号対干渉雑音比又は搬送波対干渉雑音比である信号測定値を予め測定して信号測定値テーブルとして記憶装置に記憶する第1のステップと、
上記各無線局からの送信信号を、上記信号測定値テーブルにおける最大値の信号測定値を有する方位角の主ビームのセクタパターンを含む互いに隣接する少なくとも2つのセクタパターンを用いてそれぞれ受信電界強度を測定し、上記測定した各受信電界強度に基づいて、モノパルス測角処理を用いて、予め測定された上記2つのセクタパターンの差パターンをその和パターンで除算した商パターンを上記2つのセクタパターンの主ビームの方位角間で直線近似して最大の受信電界強度を有する、上記送信信号を送信した無線局の方位角を計算する第2のステップとを含むことを特徴とする。
【0009】
上記無線ネットワークにおける無線局の方位角測定方法において、上記第2のステップは、上記各無線局からの送信信号を、上記信号測定値テーブルにおける最大値の信号測定値を有する方位角の主ビームのセクタパターンを含む互いに隣接する少なくとも3つのセクタパターンを用いてそれぞれ受信電界強度を測定し、互いに隣接する各2つのセクタパターンで測定した各受信電界強度に基づいて、モノパルス測角処理を用いて、予め測定された上記各2つのセクタパターンの差パターンをその和パターンで除算した商パターンを上記各2つのセクタパターンの主ビームの方位角間で直線近似して最大の受信電界強度を有する各方位角を計算し、計算された複数の方位角の平均値を、上記送信信号を送信した無線局の方位角として推定することを特徴とする。
【0010】
第2の発明に係る無線ネットワークにおける無線局の方位角測定方法は、複数の無線局を備え、各無線局間で無線通信を行う無線ネットワークにおける無線局の方位角測定方法において、
上記複数の無線局のうちのサービスエリア内の各無線局からの送信信号を、所定の方位角毎の互いに隣接する少なくとも2つのセクタパターンを用いてそれぞれ受信電界強度を測定し、上記測定した各受信電界強度に基づいて、モノパルス測角処理を用いて、予め測定された上記2つのセクタパターンの差パターンをその和パターンで除算した商パターンを上記2つのセクタパターンの主ビームの方位角間で直線近似して最大の受信電界強度を有する、上記送信信号を送信した無線局の方位角を計算する第1のステップを含むことを特徴とする。
【0011】
上記無線ネットワークにおける無線局の方位角測定方法において、上記第1のステップの処理を実行した後、上記各無線局からの送信信号を、上記第1のステップで計算された方位角に最も近接する方位角の主ビームのセクタパターンを含む互いに隣接する少なくとも2つのセクタパターンを用いてそれぞれ受信電界強度を測定し、上記測定した各受信電界強度に基づいて、モノパルス測角処理を用いて、予め測定された上記2つのセクタパターンの差パターンをその和パターンで除算した商パターンを上記2つのセクタパターンの主ビームの方位角間で直線近似して最大の受信電界強度を有する、上記送信信号を送信した無線局の方位角を計算する第2のステップをさらに含むことを特徴とする。
【0012】
また、上記無線ネットワークにおける無線局の方位角測定方法において、上記第2のステップは、上記各無線局からの送信信号を、上記信号測定値テーブルにおける最大値の信号測定値を有する方位角の主ビームのセクタパターンを含む互いに隣接する少なくとも3つのセクタパターンを用いてそれぞれ受信電界強度を測定し、互いに隣接する各2つのセクタパターンで測定した各受信電界強度に基づいて、モノパルス測角処理を用いて、予め測定された上記各2つのセクタパターンの差パターンをその和パターンで除算した商パターンを上記各2つのセクタパターンの主ビームの方位角間で直線近似して最大の受信電界強度を有する各方位角を計算し、計算された複数の方位角の平均値を、上記送信信号を送信した無線局の方位角として推定することを特徴とする。
【0013】
第3の発明に係る無線ネットワークにおける無線局の方位角測定装置は、複数の無線局を備え、各無線局間で無線通信を行う無線ネットワークにおける無線局の方位角測定装置において、
上記複数の無線局のうちのサービスエリア内の各無線局に対する、所定の方位角毎の、受信電界強度、受信信号対干渉雑音比又は搬送波対干渉雑音比である信号測定値を予め測定して信号測定値テーブルとして記憶装置に記憶する第1の制御手段と、
上記各無線局からの送信信号を、上記信号測定値テーブルにおける最大値の信号測定値を有する方位角の主ビームのセクタパターンを含む互いに隣接する少なくとも2つのセクタパターンを用いてそれぞれ受信電界強度を測定し、上記測定した各受信電界強度に基づいて、モノパルス測角処理を用いて、予め測定された上記2つのセクタパターンの差パターンをその和パターンで除算した商パターンを上記2つのセクタパターンの主ビームの方位角間で直線近似して最大の受信電界強度を有する、上記送信信号を送信した無線局の方位角を計算する第2の制御手段とを備えたことを特徴とする。
【0014】
上記無線ネットワークにおける無線局の方位角測定装置において、上記第2の制御手段は、上記各無線局からの送信信号を、上記信号測定値テーブルにおける最大値の信号測定値を有する方位角の主ビームのセクタパターンを含む互いに隣接する少なくとも3つのセクタパターンを用いてそれぞれ受信電界強度を測定し、互いに隣接する各2つのセクタパターンで測定した各受信電界強度に基づいて、モノパルス測角処理を用いて、予め測定された上記各2つのセクタパターンの差パターンをその和パターンで除算した商パターンを上記各2つのセクタパターンの主ビームの方位角間で直線近似して最大の受信電界強度を有する各方位角を計算し、計算された複数の方位角の平均値を、上記送信信号を送信した無線局の方位角として推定することを特徴とする。
【0015】
第4の発明に係る無線ネットワークにおける無線局の方向測定装置は、複数の無線局を備え、各無線局間で無線通信を行う無線ネットワークにおける無線局の方位角測定装置において、
上記複数の無線局のうちのサービスエリア内の各無線局からの送信信号を、所定の方位角毎の互いに隣接する少なくとも2つのセクタパターンを用いてそれぞれ受信電界強度を測定し、上記測定した各受信電界強度に基づいて、モノパルス測角処理を用いて、予め測定された上記2つのセクタパターンの差パターンをその和パターンで除算した商パターンを上記2つのセクタパターンの主ビームの方位角間で直線近似して最大の受信電界強度を有する、上記送信信号を送信した無線局の方位角を計算する第1の制御手段を備えたことを特徴とする。
【0016】
上記無線ネットワークにおける無線局の方位角測定装置において、上記第1の制御手段の処理を実行した後、上記各無線局からの送信信号を、上記第1の制御手段で計算された方位角に最も近接する方位角の主ビームのセクタパターンを含む互いに隣接する少なくとも2つのセクタパターンを用いてそれぞれ受信電界強度を測定し、上記測定した各受信電界強度に基づいて、モノパルス測角処理を用いて、予め測定された上記2つのセクタパターンの差パターンをその和パターンで除算した商パターンを上記2つのセクタパターンの主ビームの方位角間で直線近似して最大の受信電界強度を有する、上記送信信号を送信した無線局の方位角を計算する第2の制御手段をさらに備えたことを特徴とする。
【0017】
また、上記無線ネットワークにおける無線局の方位角測定装置において、上記第2の制御手段は、上記各無線局からの送信信号を、上記信号測定値テーブルにおける最大値の信号測定値を有する方位角の主ビームのセクタパターンを含む互いに隣接する少なくとも3つのセクタパターンを用いてそれぞれ受信電界強度を測定し、互いに隣接する各2つのセクタパターンで測定した各受信電界強度に基づいて、モノパルス測角処理を用いて、予め測定された上記各2つのセクタパターンの差パターンをその和パターンで除算した商パターンを上記各2つのセクタパターンの主ビームの方位角間で直線近似して最大の受信電界強度を有する各方位角を計算し、計算された複数の方位角の平均値を、上記送信信号を送信した無線局の方位角として推定することを特徴とする。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明に係る実施形態について説明する。
【0019】
図1は、本発明に係る一実施形態であるアドホック無線ネットワークの構成を示す複数の無線局1−1乃至1−9(総称して、符号1を付す。)の平面配置図であり、図2は、図1の各無線局1の構成を示すブロック図である。
【0020】
この実施形態の無線通信システムは、例えば無線LANなどのアドホック無線ネットワークのパケット通信システムに適用するものであって、各無線局1は、図1に示すように、主ビームの方向を変更可能な可変ビームアンテナ101を備え、自局を中心とした水平面内の所定の方位角毎のサービスエリア内の無線局1に対するSINRを予め測定し、そのテーブル(Angle SINR Table;以下、ASテーブルという。)に基づいてパケットのルーチングを行うとともに、当該ASテーブルに基づいてモノパルス測角処理を用いた、図8のフローチャートに示す無線局方位角測定処理を実行することにより、他の無線局の方位角を従来技術に比較して高精度で測定することを特徴としている。
【0021】
この実施形態の無線通信システムでは、図1に示すように、複数の無線局1が平面的に散在して存在し、各無線局1はそれぞれ、可変ビームアンテナ101の利得や送信電力、受信感度などのパラメータで決定される所定のサービスエリアを有し、このサービスエリア内でパケット通信を行うことができ、サービスエリア外の無線局1とパケット通信を行うときは、サービスエリア内の無線局1を中継局として用いてパケットデータを中継することにより、所望の宛先無線局1にパケットデータを伝送する。すなわち、各無線局1は、パケットのルーチングを行うルータ装置を備え、発信端末、中継局、又は宛先端末として動作する。
【0022】
次いで、図2を参照して、各無線局1の装置構成について説明する。図2において、無線局1は、可変ビームアンテナ101と、その指向性を制御するための指向制御部103と、サーキュレータ102と、データパケット送信部140及びデータパケット受信部130を有するデータパケット送受信部104と、トラヒックモニタ部105と、回線制御部106と、上位レイヤ処理部107とを備える。
【0023】
送受信すべきデータを処理する上位レイヤ処理装置107によって発生されたパケット形式の通信用送信信号データは、送信バッファメモリ142を介して変調器143に入力され、変調器143は、所定の無線周波数の搬送波信号を、拡散符号発生器160でCDMA方式で発生された所定の通信チャネル用拡散符号を用いて、入力された通信用送信信号データに従ってスペクトル拡散変調して、変調後の送信信号を高周波送信機144に出力する。高周波送信機144は入力された送信信号に対して増幅などの処理を実行した後、サーキュレータ102を介して可変ビームアンテナ101から他の無線局1に向けて送信する。一方、可変ビームアンテナ101で受信されたパケット形式の通信チャネル用受信信号は、サーキュレータ102を介して高周波受信機131に入力され、高周波受信機131は入力された受信信号に対して低雑音増幅などの処理を実行した後、復調器132に出力する。復調器132は、入力される受信信号を、拡散符号発生器160でCDMA方式で発生された通信チャネル用拡散符号を用いて、スペクトル逆拡散により復調して、復調後の受信信号データを上位レイヤ処理装置107に出力するとともに、トラヒックモニタのためにトラヒックモニタ部105に出力する。
【0024】
本実施形態においては、指向性アンテナである可変ビームアンテナ101は、複数のアンテナ素子とその指向性を制御する制御部103からなり、例えば、所定のビーム幅を有し0度から330度までの30度毎に主ビーム方向を有する12個のセクタパターン及びオムニパターン(無指向性パターン)を備え、上記各セクタパターンの主ビームの方向を、例えば30度の所定の走査間隔で電気的な制御により変更可能であるアンテナである。なお、可変ビームアンテナ101については、例えば、公知のフェーズドアレーアンテナ装置であってもよいし、もしくは、非特許文献2乃至4などに開示された電子制御導波器アレーアンテナであってもよい。また、セクタパターンとは、例えば、図4に示すように、所定の主ビーム幅を有する扇型形状の放射パターンをいう。
【0025】
トラヒックモニタ部105は、検索エンジン152と、更新エンジン153と、データベースメモリ154とを備え、図8の無線局方位角測定処理を実行するとともに、無線局1が他の無線局1とのパケット通信において使用すべき通信チャネルを決定して、決定した通信チャネルに対応する拡散符号の指定データを回線制御部106を介して拡散符号発生器160に送ることにより、拡散符号発生器160が当該指定データに対応する拡散符号を発生するように制御するとともに、決定した通信チャネルに対応するタイムスロットの指定データを回線制御部106を介して送信タイミング制御部141に送ることにより、送信タイミング制御部141が送信バッファメモリ142による通信チャネル用送信信号データの書き込み及び読み出しを制御することにより通信チャネル用送信信号が対応するタイムスロットで送信されるように制御する。
【0026】
トラヒックモニタ部105の検索エンジン152は、管理制御部151の制御によりデータベースメモリ154内のデータを検索して検索したデータを管理制御部151に返信する。また、更新エンジン153は、管理制御部151の制御によりデータベースメモリ154内のデータを更新する。さらに、データベースメモリ154には、自局ASテーブル、他局ASテーブル、ルーチングテーブル及び無線局テーブルを記憶する。
【0027】
データベースメモリ154に予め格納される自局ASテーブルは、図3にその一例を示すように、自局を中心とした水平面内の所定の方位角毎のサービスエリア内の各無線局1に対するSINRを予め測定してテーブル形式で記憶するとともに、図8の無線局方位角測定処理を実行することにより測定された他の各無線局1に対する詳細方位角を記憶している。ここで、SINRを測定するためには、他の各無線局1と所定のトレーニングパターンのデータパケットを送受信することによりビット誤り率(BER)を測定し、無線通信の変復調方式で決定されるSINRに対するBER特性のグラフを用いて、SINRに換算する。例えば、CDMA方式を用いるときは、SINRに対するBER特性のグラフを用いて換算することができ、例えば、QPSK差動検波方式を用いるときは、搬送波電力対雑音電力比(CNR)に対するBER特性のグラフを用いて換算することができる。すなわち、搬送波電力対干渉雑音電力比(以下、CINRという。)を用いるか、もしくはSINRを用いるかは、無線システムで使用する変復調方式に依存する。本発明では、同一チャンネル干渉雑音に関する測定値であればよい。また、これに代えて、受信電界強度であってもよい。
【0028】
また、データベースメモリ154に格納された他局ASテーブルは、上記自局ASテーブルと同様の形式を有する、他の無線局1におけるASテーブルであって、所定のパケットの送受信制御処理により他局より取得してデータベースメモリ154に格納する。さらに、ルーチングテーブルは、当該アドホック無線ネットワークにおいて存在する各無線局毎に対して、1ホップ目の無線局のIDと、ホップ数と、更新時刻を、過去に送受信したデータパケットのデータに基づいて格納する。またさらに、無線局テーブルは、当該アドホック無線ネットワークにおいて存在する無線局のIDを、過去に送受信したデータパケットのデータに基づいて格納する。
【0029】
次いで、本実施形態に係る無線局方位角測定処理において用いるモノパルス処理について以下に説明する。なお、本実施形態で用いる可変ビームアンテナ101は、例えば主ビームの方向が0度方向であるとき、その主ビームを有するセクタパターンを中心セクタパターンといい、当該中心セクタパターンの右側の30度方向のセクタパターンを右セクタパターンといい、当該中心セクタパターンの左の−30度方向のセクタパターンを左セクタパターンという。これらのセクタパターンのデータは予め公知の方法で測定されてデータベースメモリ154に格納されているものとする。
【0030】
このモノパルス処理は、右セクタパターンと中心セクタパターン、もしくは中心セクタパターンと左セクタパターンの走査した各2方向の指向性を有するセクタパターンを用いて他の無線局からの電波を受信して電界強度を測定し、これら2方向のセクタパターンの和及び差に基づいた近似直線から当該他の無線局の方向の角度θと、標準偏差σを計算するものである(例えば、非特許文献1参照。)。
【0031】
例えば、図4に示す、互いに隣接する左セクタパターンと中心セクタパターンとに基づいてモノパルス測角処理を行うとき(中心走査角θ−左側走査角θ=30度)、それらの和パターンS(θ)及び差パターンD(θ)と、和パターンS(θ)の3dB幅θsと、差パターンD(θ)を和パターンS(θ)で除算した商D(θ)/S(θ)のパターン(以下、商パターンという。)とを図5及び図6に示すように予め計算しておき、図6の中心走査角θと左側走査角θとの間の商パターンを直線で近似し、その直線の傾きkを計算してデータベースメモリ154に格納しておく。次いで、中心セクタパターンで測定した受信電界強度P1と、左セクタパターンで測定した受信電界強度P2とを測定して、以下のようにして測定すべき他の無線局の方向の角度θを計算できる。なお、互いに隣接する中心セクタパターンと右セクタパターンとに基づいてモノパルス測角処理を行うときも同様である。
【0032】
まず、2つの受信電界強度P1,P2と商D(θ)/S(θ)との関係は次式で表される。
【0033】
【数1】
(P1−P2)/(P1+P2)=D(θ)/S(θ)
【0034】
一方、図6から明らかなように、次式が成立する。
【0035】
【数2】
θ=θs・(D(θ)/S(θ))/k
【0036】
上記数1を上記数2に代入すると、次式を得る。
【0037】
【数3】
θ=θs・{(P1−P2)/(P1+P2)}/k
【0038】
従って、互いに隣接する2つのセクタパターンを用いて測定された受信電界強度P1,P2に基づいて、上記数3を用いて、他の無線局の方向の角度θを計算できる。さらに、複数n回測定したときの標準偏差σの値は、次式を用いて計算できる。
【0039】
【数4】
σ=θs/k√((ASNR)・n)
【0040】
ここで、ASNRは、2つの受信電界強度P1,P2のSINRの平均値である。例えば、モノパルス処理としての観測回数n=2のときは、例えば、左セクタパターンと中心セクタパターンとを用いるモノパルス測角処理と、中心セクタパターンと右セクタパターンとを用いるモノパルス測角処理とを実行して、測定値を平均化する方法を用いることができる。
【0041】
図7は本実施形態に係る無線局方位角測定処理の通信手順を示すシーケンスチャートであり、図8は本実施形態に係る無線局方位角測定処理の処理手順を示すフローチャートである。
【0042】
まず、特許文献1において提案されたASテーブルの作成手順を用いて、図7及び図8の初期ASテーブル作成処理(ステップS1)を実行する。すなわち、作成元の無線局1−AがCSMA/CA方式でキャリアセンスを行いながら、第1のセットアップ信号をオムニパターンで他の無線局1−B,1−C,1−Dに対してブロードキャストで送信して作成フェーズを通知する。第1のセットアップ信号を受信した後、他の各無線局1−B,1−C,1−Dはそれぞれ、作成元の無線局1−Aからの、0度から330度まで30度毎に走査されるセクタパターンSP1乃至SP12(図9参照)による12個のRQ1信号(第1の要求信号)をオムニパターンで受信して受信電界強度を測定するとともに、RQ1信号を受信したときのBERを測定し、上述のようにSINRに換算して計算する。これらの測定及び計算が終了した各他の無線局1−B,1−C,1−Dはキャリアセンスを行いながら、順次、キャリアを検出していない時間期間において計算結果のSINRデータを無線局1−Aに返信する。作成元の無線局1−Aは、この返信に応答して周辺の他の無線局に関するASテーブルの情報を作成してデータベースメモリ154に格納する。この手順を他の無線局1−B,1−C,1−Dが作成元となって繰り返して、当該無線アドホックネットワークにおける全ての無線局がASテーブルの情報を有することとなる。
【0043】
本実施形態では、上記の初期ASテーブル作成処理の後に、以下の詳細ASテーブル作成処理(図8のステップS2)を実行する。すなわち、ASテーブルの情報を作成済みの無線局1−AがCSMA/CA方式でキャリアセンスを行いながら、順次、キャリアを検出していない時間期間において第2のセットアップ信号を他の無線局1−B,1−C,1−Dに対してオムニパターンでブロードキャストで送信して詳細測定フェーズを通知する。このフェーズでは、無線局1−AはRQ2信号(第2の要求信号)をオムニパターンで他の無線局1−B,1−C,1−Dに対して送信され、このとき、他の無線局1−B,1−C,1−Dは各無線局1−B,1−C,1−Dが有するASテーブルにおける無線局1−Aに対する方位角(上記初期ASテーブルにおいて最大のSINR値を有する30度毎の簡易な方位角である。)の主ビームを有する中心セクタパターンと、上記中心セクタパターンの主ビームから−30度回転された左側の左セクタパターンと、上記中心セクタパターンの主ビームから+30度回転された右側の右セクタパターンとの3つの指向性を有するセクタパターン(無線局1−Bでの3つのセクタパターンSP9乃至SP11を図10に示す。)を用いてシーケンシャルに、上記RQ2信号を受信して受信電界強度を測定する。以上の詳細ASテーブル作成処理は、他の無線局1−B,1−C,1−Dが作成元となって繰り返して順次実行される。この処理で測定された、各作成元の相手局毎に、3つの受信電界強度の値に基づいて、上述のモノパルス測角処理を最大2回行って測角値の平均値を求める(図8のステップS3乃至S8)。
【0044】
図8のステップS3では、左セクタパターンと中心セクタパターンとを用いる第1のモノパルス測角処理を実行し、ここで、左セクタパターンでRQ2信号を受信して測定した受信電界強度P1と、中心セクタパターンでRQ2信号を受信して測定した受信電界強度P2とに基づいて、上記数3を用いて無線局1−Aの方位角θを計算する。ここで、いずれかの受信電界強度P1,P2が測定できないなどの場合は当該第1のモノパルス測角処理は完了しなかったと判断する。次いで、図8のステップS4では、中心セクタパターンと右セクタパターンとを用いる第2のモノパルス測角処理を実行し、ここで、中心セクタパターンでRQ2信号を受信して測定した受信電界強度P1と、右セクタパターンでRQ2信号を受信して測定した受信電界強度P2とに基づいて、上記数3を用いて無線局1−Aの方位角θを計算する。ここで、いずれかの受信電界強度P1,P2が測定できないなどの場合は当該第2のモノパルス測角処理は完了しなかったと判断する。
【0045】
さらに、図8のステップS5では、2つのモノパルス測角処理は完了したか否かが判断され、YESのときはステップS6に進む一方、NOのときはステップS7に進み、1つのモノパルス測角処理は完了したか否かが判断される。ここで、ステップS7でYESのときはステップS8に進む一方、NOのときはステップS1に戻る。ステップS6では、各相手局毎に2つのモノパルス測角処理により測定された2つの測角値の平均値を計算して詳細方位角としてASテーブルに格納し、ステップS2に戻る。この場合は、2つのモノパルス測角処理における測角値を平均化してより高い精度の測角値を求める。また、ステップS8では、各相手局毎に2つのモノパルス測角処理により測定された1つの測角値を詳細方位角としてASテーブルに格納し、ステップS2に戻る。
【0046】
上記の詳細測定フェーズにおいても、キャリアセンスにより他の無線局からの干渉が無いので、モノパルス測角処理における複数目標対処が不要となり、処理が容易となる。また、比較的モビリティーの低い無線局で構成される無線アドホックネットワークでは、一旦、ASテーブルの情報が出来てからは、詳細測定フェーズ以降の手順のみで、AST情報を更新することも可能であり、360°の12方向の測定から3方向のみの測定となり、従来技術の方法よりも本来の通信に伴うオーバーヘッドを低下させることが可能である。
【0047】
以上説明したように、本実施形態によれば、以下の特有の効果を有する。
(1)特許文献1に開示された従来例の方法(以下、従来例の方法という。)によれば、本実施形態において記載した初期ASテーブル作成処理を、ASテーブルの作成の度に実行する必要があるが、本実施形態では、初期ASテーブル作成処理を実行した後は、1つの作成元の無線局に対して、1回の第2のセットアップ信号の送信と例えば3回(少なくとも2回)のRQ2信号の送信のみの詳細ASテーブル作成処理のみでよいので、本来の通信を行う時に付随するオーバーヘッドを大幅に低減できる。もし、オーバーヘッドが従来例の方法と同程度で良いとするなら、ASテーブルの更新周期を短くしても良く、この場合、12回/3回=4なので、4倍の速さで更新しても良い。
(2)本実施形態で用いたセクタパターンでは、ビーム幅(3dB)が例えば90度であって比較的広いので、3つのセクタパターンでも広い範囲がカバー出来るので、無線局が通信中においてある程度の範囲で移動しても手持ちのASテーブルで対処することができる。
(3)本実施形態では、初期ASテーブル作成処理を実行した後、詳細ASテーブル作成処理を実行して、モノパルス測角処理で詳細方位角を計算できるので、従来例の方法に比較して、きわめて高い精度の方位角情報を得ることができる。
(4)本実施形態では、CSMA/CA方式を用いてキャリアセンスにより隣接する無線局に対して電波発射規制が行われているので、モノパルス処理における特有の課題である複数の目標に対して電波発射規制をする対処が不要となる。
(5)従来例の方法では、方位角の分解能を改善するためには、ビーム幅を狭くする必要があり、狭ビーム化を行うと、RE信号の送信回数が増えて、オーバーヘッドが増加してしまう。これに対して、本実施形態では、比較的広いビーム幅のままで対応可能となり、送信回数の増加による狭ビーム化が不要であり、上記狭ビーム化に伴うハードウエアの複雑化を防止できる。
【0048】
さらに、図7乃至図10に図示された実施形態に係る無線局方位角測定処理における一部を改良した変形例について、図11乃至図13を参照して以下に説明する。変形例に係る無線局方位角測定処理が実施形態に係る無線局方位角測定処理に比較して以下の点が異なる。
(1)図12において、図8の初期ASテーブル作成処理(ステップS1)に代えて、変形例された初期ASテーブル作成処理(ステップS1A)を実行する。
(2)図12において、ステップS1AとステップS2との間に第3のモノパルス測角処理(ステップS10)を実行する。
以下、これら相違点について詳説する。
【0049】
図11及び図12の変形例された初期ASテーブル作成処理(ステップS1A)では、作成元の無線局1−AがCSMA/CA方式でキャリアセンスを行いながら、第3のセットアップ信号をオムニパターンで他の無線局1−B,1−C,1−Dに対してブロードキャストで送信して作成フェーズを通知する。第3のセットアップ信号を受信した他の各無線局1−B,1−C,1−Dはそれぞれ、作成元の無線局1−AからのオムニパターンのRQ3信号の12回の送信に対して、0度から330度まで30度毎に走査されるセクタパターンSP1乃至SP12(図13参照)を用いて受信して受信電界強度を測定して、実施形態のSINR値に代えて当該受信電界強度をデータベースメモリ154内のASテーブルに格納する。この手順を他の無線局1−B,1−C,1−Dが作成元となって繰り返して、当該無線アドホックネットワークにおける全ての無線局がASテーブルの情報を有することとなる。
【0050】
次いで、第3のモノパルス測角処理(ステップS10)では、各隣接する他の無線局毎に、上記ステップS1Aで収集された12回の受信電界強度に基づいて、互いに隣接するセクタパターンでの2つの受信電界強度で1回のモノパルス測角処理を実行し、これを11回繰り返す。例えば、無線局1−Bにおいては、図13の2つのセクタパターンSP9,SP10を用いて測定された受信電界強度に基づいて1回のモノパルス測角処理を実行して無線局1−Aに対する詳細方位角を計算し、これを11回繰り返す。そして、これら得られた詳細方位角(ただし、モノパルス測角処理が完了して計算されたものに限る。)を平均化して当該無線局1−Aに対する詳細方位角として受信側の無線局1−Bのデータベースメモリ154内のASテーブルに格納する。
【0051】
なお、上記第3のモノパルス測角処理以降の処理については図8の処理と同様であり、図14の処理も同様である。すなわち、比較的モビリティの低い無線局1で構成される無線アドホックネットワークにおいては、一旦、ASテーブルの情報が出来てからは、詳細測定フェーズ以降のみの手順となることは実施形態と同じである。ただし、中心セクタパターンの主ビームの方位角の選択は、予め準備した12方向のセクタパターンのうち、上記第3のモノパルス測角処理で測定された詳細方位角に最も近接する主ビームの方位角を有する1つのセクタパターンの方位角である。
【0052】
以上説明したように、当該変形例によれば、上述の実施形態に比較して、初期ASテーブル作成処理における、隣接する無線局数分のRE信号の送信を省略できるので、本来の通信を行う時に付随するオーバーヘッドを大幅に低減できる。
【0053】
以上の変形例では、1つの無線局1において、第3のモノパルス測角処理(ステップS10)を実行するときに、11回のモノパルス測角処理を実行しているが、本発明はこれに限らず、12個の受信電界強度からより大きな3つの値を選択して、2回のモノパルス測角処理を実行してもよい。とって代わって、12個の受信電界強度からより大きな2つの値を選択して、少なくとも1回のモノパルス測角処理を実行してもよい。
【0054】
以上の変形例では、変形された初期ASテーブル作成処理の後、詳細ASテーブル作成処理を実行しているが、本発明はこれに限らず、前者の変形された初期ASテーブル作成処理のみを実行してもよいし、もしくは、前者の処理を繰り返し実行してもよい。
【0055】
以上の実施形態及び変形例において、ASテーブルは、SINR値を計算して格納しているが、本発明はこれに限らず、測定された受信電界強度、もしくは、測定されたBERに基づいて換算計算されたCINR値を格納してもよい。
【0056】
従来技術の項で説明したように、特許文献1に記載された方位角測定処理では、全方位を走査するために、SINRの測定を要求するRQ信号を30度毎で12回送信した後、RQ信号を受信した受信局からその無線局の数分だけその応答信号であるRE信号を送信側無線局で受信する必要があり、本来の通信を行う前のオーバーヘッドが長くなるという問題点があった。これに対して、実施形態においては、初期ASテーブル処理は必要であるが、それ以降は、詳細ASテーブル作成処理において、3回のRQ2信号で処理が終了する。また、変形例においては、変形された初期ASテーブル作成処理において、12回のRQ3信号で処理が終了する。従って、本発明に係る実施形態や変形例では、特許文献1に記載された従来技術の方位角測定処理に比較してオーバーヘッドを大幅に低減できる。
【0057】
【実施例】
本発明者らは、実施形態に係る無線アドホックネットワークのシステムを用いてシミュレーションを行ったので、その結果を以下に示す。当該シミュレーションでは、セクタパターンの3dB幅θ3dBを90度とし、上記数4におけるASNRを24dBとしてビームの重ね合わせ(隣接する2つのセクタパターンの主ビームの方位角の差(図4の例では、θ−θである。)をいう。すなわち、これは、セクタパターンをステアリング走査するときの隣接する2つの設定角の差である。)に対する標準偏差σを求めると、次の表のようになる。
【0058】
【表1】
――――――――――――――――――――
ビームの重ね合わせ 標準偏差σ
――――――――――――――――――――
(1/3)×θ3dB 9.9
(2/3)×θ3dB 4.5
(3/3)×θ3dB 2.5
(4/3)×θ3dB 4.8
――――――――――――――――――――
【0059】
表1の結果から明らかなように、ビームの重ね合わせ、すなわちモノパルス測角処理で用いる隣接する2つのセクタパターンの主ビームの方位角の差を、各セクタパターンの3dB幅と実質的に同一にすれば、標準偏差σは最小値となり、詳細方位角測定値のバラツキを最小限にできる。
【0060】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明に係る無線ネットワークにおける無線局の方位角測定方法又は装置によれば、複数の無線局のうちのサービスエリア内の各無線局に対する、所定の方位角毎の、受信電界強度、受信信号対干渉雑音比又は搬送波対干渉雑音比である信号測定値を予め測定して信号測定値テーブルとして記憶装置に記憶し、上記各無線局からの送信信号を、上記信号測定値テーブルにおける最大値の信号測定値を有する方位角の主ビームのセクタパターンを含む互いに隣接する少なくとも2つのセクタパターンを用いてそれぞれ受信電界強度を測定し、上記測定した各受信電界強度に基づいて、モノパルス測角処理を用いて、予め測定された上記2つのセクタパターンの差パターンをその和パターンで除算した商パターンを上記2つのセクタパターンの主ビームの方位角間で直線近似して最大の受信電界強度を有する、上記送信信号を送信した無線局の方位角を計算する。従って、無線通信に先立って実行されるオーバーヘッドの処理を短縮できるとともに、1つの無線局から他の複数の無線局への方向を、従来技術に比較して高い精度で測定することができる。
【0061】
また、本発明に係る無線ネットワークにおける無線局の方位角測定方法又は装置によれば、複数の無線局のうちのサービスエリア内の各無線局からの送信信号を、所定の方位角毎の互いに隣接する少なくとも2つのセクタパターンを用いてそれぞれ受信電界強度を測定し、上記測定した各受信電界強度に基づいて、モノパルス測角処理を用いて、予め測定された上記2つのセクタパターンの差パターンをその和パターンで除算した商パターンを上記2つのセクタパターンの主ビームの方位角間で直線近似して最大の受信電界強度を有する、上記送信信号を送信した無線局の方位角を計算する。従って、無線通信に先立って実行されるオーバーヘッドの処理を短縮できるとともに、1つの無線局から他の複数の無線局への方向を、従来技術に比較して高い精度で測定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る一実施形態であるアドホック無線ネットワークを構成する複数の無線局1−1乃至1−9の平面配置図である。
【図2】図1の各無線局1の内部構成を示すブロック図である。
【図3】本実施形態で用いる、無線局1−Aの自局ASテーブルの一例を示す図である。
【図4】本実施形態に係る無線局方位角測定処理において用いる左セクタパターンと右セクタパターンとを示す電界強度の方位角特性のグラフである。
【図5】本実施形態に係る無線局方位角測定処理において用いる和パターンS(θ)と差パターンD(θ)を示す電界強度の方位角特性のグラフである。
【図6】本実施形態に係る無線局方位角測定処理において用いる、差パターンD(θ)を和パターンS(θ)で除算したときの商の特性を示す電界強度の方位角特性のグラフである。
【図7】本実施形態に係る無線局方位角測定処理の通信手順を示すシーケンスチャートである。
【図8】本実施形態に係る無線局方位角測定処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図9】図8の無線局方位角測定処理のうちの初期ASテーブル作成処理において用いる12個のセクタパターンを示す平面図である。
【図10】図8の無線局方位角測定処理のうちの詳細ASテーブル作成処理において用いる3個のセクタパターンを示す平面図である。
【図11】変形例に係る無線局方位角測定処理の通信手順を示すシーケンスチャートである。
【図12】変形例に係る無線局方位角測定処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図13】図12の無線局方位角測定処理のうちの初期ASテーブル作成処理において用いる12個のセクタパターンを示す平面図である。
【図14】図12の無線局方位角測定処理のうちの詳細ASテーブル作成処理において用いる3個のセクタパターンを示す平面図である。
【符号の説明】
1,1−1乃至1−9…無線局、
101…可変ビームアンテナ、
102…サーキュレータ、
103…指向制御部、
104…パケット送受信部、
105…トラヒックモニタ部、
106…回線制御部、
107…上位レイヤー処理装置、
130…パケット受信部、
131…高周波受信機、
132…復調器、
133…受信バッファメモリ、
140…パケット送信部、
141…送信タイミング制御部、
142…送信バッファメモリ、
143…変調器、
144…高周波送信機、
151…管理制御部、
152…検索エンジン、
153…更新エンジン、
154…データベースメモリ、
160…拡散符号発生器。

Claims (10)

  1. 複数の無線局を備え、各無線局間で無線通信を行う無線ネットワークにおける無線局の方位角測定方法において、
    上記複数の無線局のうちのサービスエリア内の各無線局に対する、所定の方位角毎の、受信電界強度、受信信号対干渉雑音比又は搬送波対干渉雑音比である信号測定値を予め測定して信号測定値テーブルとして記憶装置に記憶する第1のステップと、
    上記各無線局からの送信信号を、上記信号測定値テーブルにおける最大値の信号測定値を有する方位角の主ビームのセクタパターンを含む互いに隣接する少なくとも2つのセクタパターンを用いてそれぞれ受信電界強度を測定し、上記測定した各受信電界強度に基づいて、モノパルス測角処理を用いて、予め測定された上記2つのセクタパターンの差パターンをその和パターンで除算した商パターンを上記2つのセクタパターンの主ビームの方位角間で直線近似して最大の受信電界強度を有する、上記送信信号を送信した無線局の方位角を計算する第2のステップとを含むことを特徴とする無線ネットワークにおける無線局の方位角測定方法。
  2. 上記第2のステップは、上記各無線局からの送信信号を、上記信号測定値テーブルにおける最大値の信号測定値を有する方位角の主ビームのセクタパターンを含む互いに隣接する少なくとも3つのセクタパターンを用いてそれぞれ受信電界強度を測定し、互いに隣接する各2つのセクタパターンで測定した各受信電界強度に基づいて、モノパルス測角処理を用いて、予め測定された上記各2つのセクタパターンの差パターンをその和パターンで除算した商パターンを上記各2つのセクタパターンの主ビームの方位角間で直線近似して最大の受信電界強度を有する各方位角を計算し、計算された複数の方位角の平均値を、上記送信信号を送信した無線局の方位角として推定することを特徴とする請求項1記載の無線ネットワークにおける無線局の方位角測定方法。
  3. 複数の無線局を備え、各無線局間で無線通信を行う無線ネットワークにおける無線局の方位角測定方法において、
    上記複数の無線局のうちのサービスエリア内の各無線局からの送信信号を、所定の方位角毎の互いに隣接する少なくとも2つのセクタパターンを用いてそれぞれ受信電界強度を測定し、上記測定した各受信電界強度に基づいて、モノパルス測角処理を用いて、予め測定された上記2つのセクタパターンの差パターンをその和パターンで除算した商パターンを上記2つのセクタパターンの主ビームの方位角間で直線近似して最大の受信電界強度を有する、上記送信信号を送信した無線局の方位角を計算する第1のステップを含むことを特徴とする無線ネットワークにおける無線局の方位角測定方法。
  4. 上記第1のステップの処理を実行した後、上記各無線局からの送信信号を、上記第1のステップで計算された方位角に最も近接する方位角の主ビームのセクタパターンを含む互いに隣接する少なくとも2つのセクタパターンを用いてそれぞれ受信電界強度を測定し、上記測定した各受信電界強度に基づいて、モノパルス測角処理を用いて、予め測定された上記2つのセクタパターンの差パターンをその和パターンで除算した商パターンを上記2つのセクタパターンの主ビームの方位角間で直線近似して最大の受信電界強度を有する、上記送信信号を送信した無線局の方位角を計算する第2のステップをさらに含むことを特徴とする請求項3記載の無線ネットワークにおける無線局の方位角測定方法。
  5. 上記第2のステップは、上記各無線局からの送信信号を、上記信号測定値テーブルにおける最大値の信号測定値を有する方位角の主ビームのセクタパターンを含む互いに隣接する少なくとも3つのセクタパターンを用いてそれぞれ受信電界強度を測定し、互いに隣接する各2つのセクタパターンで測定した各受信電界強度に基づいて、モノパルス測角処理を用いて、予め測定された上記各2つのセクタパターンの差パターンをその和パターンで除算した商パターンを上記各2つのセクタパターンの主ビームの方位角間で直線近似して最大の受信電界強度を有する各方位角を計算し、計算された複数の方位角の平均値を、上記送信信号を送信した無線局の方位角として推定することを特徴とする請求項4記載の無線ネットワークにおける無線局の方位角測定方法。
  6. 複数の無線局を備え、各無線局間で無線通信を行う無線ネットワークにおける無線局の方位角測定装置において、
    上記複数の無線局のうちのサービスエリア内の各無線局に対する、所定の方位角毎の、受信電界強度、受信信号対干渉雑音比又は搬送波対干渉雑音比である信号測定値を予め測定して信号測定値テーブルとして記憶装置に記憶する第1の制御手段と、
    上記各無線局からの送信信号を、上記信号測定値テーブルにおける最大値の信号測定値を有する方位角の主ビームのセクタパターンを含む互いに隣接する少なくとも2つのセクタパターンを用いてそれぞれ受信電界強度を測定し、上記測定した各受信電界強度に基づいて、モノパルス測角処理を用いて、予め測定された上記2つのセクタパターンの差パターンをその和パターンで除算した商パターンを上記2つのセクタパターンの主ビームの方位角間で直線近似して最大の受信電界強度を有する、上記送信信号を送信した無線局の方位角を計算する第2の制御手段とを備えたことを特徴とする無線ネットワークにおける無線局の方位角測定装置。
  7. 上記第2の制御手段は、上記各無線局からの送信信号を、上記信号測定値テーブルにおける最大値の信号測定値を有する方位角の主ビームのセクタパターンを含む互いに隣接する少なくとも3つのセクタパターンを用いてそれぞれ受信電界強度を測定し、互いに隣接する各2つのセクタパターンで測定した各受信電界強度に基づいて、モノパルス測角処理を用いて、予め測定された上記各2つのセクタパターンの差パターンをその和パターンで除算した商パターンを上記各2つのセクタパターンの主ビームの方位角間で直線近似して最大の受信電界強度を有する各方位角を計算し、計算された複数の方位角の平均値を、上記送信信号を送信した無線局の方位角として推定することを特徴とする請求項6記載の無線ネットワークにおける無線局の方位角測定装置。
  8. 複数の無線局を備え、各無線局間で無線通信を行う無線ネットワークにおける無線局の方位角測定装置において、
    上記複数の無線局のうちのサービスエリア内の各無線局からの送信信号を、所定の方位角毎の互いに隣接する少なくとも2つのセクタパターンを用いてそれぞれ受信電界強度を測定し、上記測定した各受信電界強度に基づいて、モノパルス測角処理を用いて、予め測定された上記2つのセクタパターンの差パターンをその和パターンで除算した商パターンを上記2つのセクタパターンの主ビームの方位角間で直線近似して最大の受信電界強度を有する、上記送信信号を送信した無線局の方位角を計算する第1の制御手段を備えたことを特徴とする無線ネットワークにおける無線局の方位角測定装置。
  9. 上記第1の制御手段の処理を実行した後、上記各無線局からの送信信号を、上記第1の制御手段で計算された方位角に最も近接する方位角の主ビームのセクタパターンを含む互いに隣接する少なくとも2つのセクタパターンを用いてそれぞれ受信電界強度を測定し、上記測定した各受信電界強度に基づいて、モノパルス測角処理を用いて、予め測定された上記2つのセクタパターンの差パターンをその和パターンで除算した商パターンを上記2つのセクタパターンの主ビームの方位角間で直線近似して最大の受信電界強度を有する、上記送信信号を送信した無線局の方位角を計算する第2の制御手段をさらに備えたことを特徴とする請求項8記載の無線ネットワークにおける無線局の方位角測定装置。
  10. 上記第2の制御手段は、上記各無線局からの送信信号を、上記信号測定値テーブルにおける最大値の信号測定値を有する方位角の主ビームのセクタパターンを含む互いに隣接する少なくとも3つのセクタパターンを用いてそれぞれ受信電界強度を測定し、互いに隣接する各2つのセクタパターンで測定した各受信電界強度に基づいて、モノパルス測角処理を用いて、予め測定された上記各2つのセクタパターンの差パターンをその和パターンで除算した商パターンを上記各2つのセクタパターンの主ビームの方位角間で直線近似して最大の受信電界強度を有する各方位角を計算し、計算された複数の方位角の平均値を、上記送信信号を送信した無線局の方位角として推定することを特徴とする請求項9記載の無線ネットワークにおける無線局の方位角測定装置。
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