JP2011040981A - 圧電デバイス - Google Patents

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JP2011040981A JP2009186301A JP2009186301A JP2011040981A JP 2011040981 A JP2011040981 A JP 2011040981A JP 2009186301 A JP2009186301 A JP 2009186301A JP 2009186301 A JP2009186301 A JP 2009186301A JP 2011040981 A JP2011040981 A JP 2011040981A
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Junji Kobayashi
淳治 小林
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Abstract

【課題】振動基板を挟むように二本の梁部を線対称に突出させた構成を備えた圧電振動素
子をパッケージ内に片持ち支持する場合に、両梁部の適所をパッケージに固定することに
よって固定部と振動基板との間に梁部を介在させて、固定部で発生する支持応力が振動基
板に影響を与えないようした。
【解決手段】表面実装用基板4に片持ち支持された圧電振動素子(圧電基板10、励振電
極45)2を備え、圧電基板10は振動基板11と、支持部20と、固定部30と、を有
し、支持部は振動基板を挟むように離間して配置された二つの梁部21と、各梁部と振動
基板とを連結する連結部25と、を有し、固定部は支持部の特定部位に設けられており、
固定部よりも圧電基板の自由端寄りの支持部の特定部位と対向する表面実装基板面に第1
の凸部50を設けた。
【選択図】図1

Description

本発明は、振動基板の一端縁寄りの部位から二本のアーム状の梁部を対称に突出させた
基板構成を備えた圧電振動素子を片持ち支持した構造の圧電デバイスの改良に関し、特に
表面実装用基板上に圧電振動素子を接着固定した場合に衝撃等によって発生し易い梁部の
折損を解決することができる圧電デバイスに関する。
水晶振動素子等の圧電振動素子は、水晶振動子(圧電振動子)、水晶発振器(圧電発振
器)等の圧電デバイスに組み込まれて使用される。圧電振動素子は、目標とする共振周波
数を得る為に好適な肉厚の振動部を有した圧電基板に励振電極やリード端子等を構成する
金属膜を蒸着等によって形成した構成を備えている。
表面実装型の圧電振動子は、セラミック等の絶縁材料から成るパッケージの凹所内に素
子搭載パッドを設け、この素子搭載パッド上に塗布した導電性接着剤により圧電振動素子
の一端部を接着して片持ち梁状態で支持してから、パッケージ凹所を金属蓋等のリッドに
より気密封止した構成を有している。
ところで、表面実装型圧電振動子の小型化、低背化が進むに連れてパッケージ凹所内に
おける圧電振動素子の収納スペースが減少し、素子搭載パッド上に接続固定された圧電振
動素子の一端部とは反対側の自由端部と凹所内底面との間のギャップ、或いは圧電振動素
子の自由端部とリッドとの間のギャップが狭小化し易くなっている。
このようにパッケージの小容積化が進む中で、従来のように圧電振動素子面が凹所内底
面と平行な水平姿勢となるように、或いは自由端部がリッド側に上向き傾斜するように搭
載しようとすると、搭載時の搭載角度の僅かな上下方向への傾斜、導電性接着剤の硬化時
の応力による影響等によって圧電振動素子の自由端部が凹所内底面、或いはリッド下面に
接触し、圧電振動素子の共振周波数が変動するという不具合があった。また、完成品とし
ての圧電デバイスに落下衝撃が加わった時にも圧電振動素子は振動して面方向へ撓みを起
こすが、このとき圧電振動素子の自由端部がパッケージ内底面、或いはリッドに衝突する
と、その瞬間に振動数が変化してずれを起こしたり、破損する虞がある。
特許文献1には、短冊状の圧電基板の中央部に設けた励振電極膜の外周にコ字状のスリ
ットをくり抜き形成することにより、励振電極膜を備えた振動基板と、該振動基板の両側
方に夫々離間した細幅の腕部を形成し、この振動基板の一端を自由端とすると共に振動基
板の両端部に向けて夫々励振電極膜からリード端子を導出した応力フリータイプの圧電振
動素子が開示されている。圧電振動素子の一端部だけをパッケージに設けた素子搭載パッ
ド上に接着剤により固定する片持ち梁状の支持を行った際に固定部から振動基板の振動部
に伝達されようとする支持応力をスリットにより遮断、緩和することができるため、圧電
振動素子をパッケージに固定する際や、圧電振動素子をパッケージ内に封止する際の応力
、温度変化、外力に対して周波数の安定度を高めることができる旨が記載されている。
また、特許文献2には、圧電振動素子をパッケージ内に片持ち支持した際に、支持部に
て発生する支持応力が励振部に伝達されることを防止するために圧電振動素子にスリット
を設けた構成が開示されている。
しかし、特許文献1、2に開示された従来技術にあっては、スリットの存在によって圧
電基板に形成される幅の細い部位の機械的強度が低下しているため、落下等による衝撃が
加わった際に細くなった部分が折れやすいという欠点がある。特に、衝撃によって捻り方
向へ圧電振動素子が変形し易いため、幅の細い部分が更に折れ易くなる。
特許文献3には、パッケージ内に片持ち支持した圧電振動素子の自由端部と対面するパ
ッケージ内底面部分に枕部材を突設することにより、衝撃によって圧電振動素子がその厚
み方向に振れた際に枕部材との接触によって衝撃を吸収緩和して耐衝撃性を向上するよう
にした技術が開示されている。
特許文献1、2に示したスリットを有した応力フリータイプの圧電振動素子の耐衝撃性
を高めつつ、薄型化されたパッケージ内に収納可能とするために、パッケージ内に片持ち
支持した圧電振動素子の振動基板の自由端部に対応するパッケージ部位に特許文献3に開
示された如き枕部材を突出させることも考えられる。
しかし、薄型化されたパッケージ内において、圧電振動素子の振動基板の自由端部と枕
部材との間に微小間隔を保持しつつ支持することは難しく、振動基板が枕部材と常時接触
した状態になると、モリブデン等の金属材料から成る枕部材との間の熱膨張係数の違い等
によって接触部から振動基板に対して新たな応力が加わってその周波数を変動させる虞が
ある。また、パッケージに枕部材を設けた場合には、製造段階において、振動基板の自由
端部が枕部材と常時接触することがないように適切な間隔を確保するために厳密なギャッ
プコントロールが必要となり、製造手数の増大、不良品発生率の増大、生産性の低下をも
たらす虞がある。
つまり、折角、パッケージと圧電振動素子との固定部からの支持応力を解消する構造の
圧電振動素子を用いながら、枕部材との間の接触部からの応力により共振周波数に変動が
もたらさせるのでは、応力フリータイプとする意味が薄まる。
従って、パッケージの薄型化に対応しながら、特許文献1、2に開示されたスリットを
備えた圧電振動素子の耐衝撃性を高めることはこれまで極めて難しいとされていた。
特開平05−226963号公報 特開平09−326667号公報 特開平03−88373号公報
以上のように短冊状の圧電基板の両主面の中央部に設けた励振電極膜の外周側にコ字状
のスリットを貫通形成することにより、励振電極膜を備えた振動基板と、振動基板の両側
方に対称形状となるように離間配置された2つの細幅の腕部と、を形成した応力フリータ
イプの圧電振動素子にあっては、振動基板の自由端部とは反対側の基端部をパッケージに
接着して片持ち支持した場合に、衝撃によって腕部が破損し易くなるという問題があった
。また、このタイプの圧電振動素子の耐衝撃性を高めるために、圧電振動素子の自由端部
と対面するパッケージ部位に枕部材を突設することも考えられるが、この場合には周波数
の変動を防止するために両者を非接触に保持する必要がある。しかし、薄型化されたパッ
ケージ内で圧電振動素子の自由端部と枕部材との間のギャップを厳密にコントロールする
ことは難しく、生産性の低下を招く原因となっていた。
本発明は上記に鑑みてなされたものであり、圧電基板の一端縁寄りの部位から振動基板
を挟むように二本のアーム状の梁部を線対称に突出させた構成を備えた応力フリータイプ
の圧電振動素子を表面実装用のパッケージ内に片持ち支持する場合に、従来のように振動
基板の自由端部とは反対側の基端部をパッケージに接着固定するのではなく、振動基板か
ら十分に離間した両梁部(支持部)の適所をパッケージに固定することによって固定部と
振動基板との間に梁部を介在させて、固定部で発生する支持応力が振動基板に影響を与え
ないように構成した圧電デバイスを提供することを目的としている。
また、圧電振動素子の自由端部と対面するパッケージ面に枕部材を配置した場合に、振
動基板と枕部材との厳密なギャップコントロールを不要として生産性を高めることを目的
としている。
本発明は、上記の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の
形態又は適用例として実現することが可能である。
[適用例1]本発明に係る圧電デバイスは、基板と、該基板の一主面に片持ち梁状に支
持され、且つ表裏関係にある二つの主面を備えた厚み滑り振動する圧電基板と、該圧電基
板の両主面上に形成された励振電極と、を備えた圧電デバイスであって、前記圧電基板は
、振動領域を有する振動基板と、前記振動基板の一端部寄り位置に固定されて該振動基板
を片持ち梁状に支持する支持部と、前記支持部を前記基板に固定するための固定部と、を
有し、前記支持部は、前記主面と平行な面内で前記振動基板を挟むように、前記振動基板
から離間して配置された二つの梁部と、前記各梁部と前記振動基板とを連結する連結部と
、を有し、前記連結部は、前記主面と平行な面内で前記振動基板の重心を通る一つの中心
線を境にして二分した分割領域のうち、いずれか一方の前記分割領域内にある前記振動基
板の一端部寄り部位にあり、前記梁部は、前記一方の分割領域から他方の前記分割領域内
に向けて延在した構成を有し、前記固定部は、前記他方の分割領域内に位置する前記支持
部の特定部位に設けられており、前記固定部よりも前記圧電基板の自由端寄りの前記支持
部の特定部位と対向する前記基板の一主面に第1の凸部を設けたことを特徴とする。
従来の支持応力フリータイプの圧電振動素子を備えた圧電デバイスにあっては、振動基
板の自由端部とは反対側の端部に固定部を設けていた。このため、基板と圧電基板との固
定部が振動基板の振動領域と直近となっており、固定部からの支持応力が振動領域に影響
を与えて共振周波数に影響を与えることがあった。本発明では、振動基板の自由端部寄り
の支持部に固定部を設けたので、固定部と振動領域との間に支持応力をキャンセルするに
十分な距離を確保することができる。固定部は、他方の分割領域内に位置する支持部の特
定部位に設けることにより、振動領域への悪影響を回避することができる。また、第1の
凸部を基板側に設けて圧電基板の自由端寄りの支持部と対向配置することにより、仮に支
持部が第1の凸部に接触したとしても接触部からの応力が振動領域に伝搬されて共振周波
数を変動させる不具合を解消することができる。また、支持部を第1の凸部に接触させた
状態での組付けが可能となることにより、組付け手数を低減して生産性を向上できる。ま
た、支持部を第1の凸部と常時接触させることにより、圧電振動素子をパッケージ等に収
納する際にパッケージの薄型化を達成することが可能となる。
[適用例2]本発明に係る圧電デバイスは、適用例1において、前記第1の凸部を、前
記各梁部の特定部位と対向する前記基板の一主面に設けたことを特徴とする。
第1の凸部を配置する位置として、支持部を構成する梁部の特定部位と対向する基板の
一主面を選定することにより、梁部と第1の凸部との接触部からの応力が振動領域に伝搬
することを確実に防止することが可能となる。
[適用例3]本発明に係る圧電デバイスは、基板と、該基板の一主面に片持ち梁状に支
持され、且つ表裏関係にある二つの主面を備えた厚み滑り振動する圧電基板と、該圧電基
板の両主面上に形成された励振電極と、を備えた圧電デバイスであって、前記圧電基板は
、振動領域を有する振動基板と、前記振動基板の一端部寄り位置に固定されて該振動基板
を片持ち梁状に支持する支持部と、前記支持部を前記基板に固定するための固定部と、を
有し、前記支持部は、前記主面と平行な面内で前記振動基板を挟むように、前記振動基板
から離間して配置された二つの梁部と、前記各梁部と前記振動基板とを連結する連結部と
、を有し、前記連結部は、前記主面と平行な面内で前記振動基板の重心を通る一つの中心
線を境にして二分した分割領域のうち、いずれか一方の前記分割領域内にある前記振動基
板の一端部寄り部位にあり、前記梁部は、前記一方の分割領域から他方の前記分割領域内
に向けて延在した構成を有し、前記固定部は、前記他方の分割領域内に位置する梁部の部
位に設けられており、前記固定部よりも前記圧電基板の自由端寄りの前記支持部の部位に
第1の凸部を設けたことを特徴とする。
基板側に第1の凸部を設ける代わりに、基板の一主面と対向する支持部の適所に第1の
凸部を配置することにより、支持部側に設けた第1の凸部に枕部材としての機能を発揮さ
せるようにしてもよい。圧電振動素子を基板の一主面に固定する際における組付け手数の
低減と、パッケージの薄型化を達成することが可能となる。
[適用例4]本発明に係る圧電デバイスは、前記第1の凸部を、前記基板の一主面と対
向する前記各梁部の特定部位に設けたことを特徴とする。
第1の凸部を配置する位置を支持部を構成する梁部に選定することにより、第1の凸部
と基板との接触部から振動領域が十分に離間することとなり、振動領域への影響を回避す
ることができる。支持部側に設けた第1の凸部を表面実装基板側に設けた第1の凸部と対
面、接触させるように構成してもよい。
[適用例5]本発明に係る圧電デバイスでは、前記基板には、前記振動基板の自由端と
対向する部分に第2の凸部を備えたことを特徴とする。
圧電デバイスの落下時等に圧電振動素子に加わる衝撃によって圧電振動素子が捻れ方向
に変形すると、いずれか一方の第1の凸部と圧電振動素子との接触部を支点として応力が
発生し、梁部、或いは振動基板が折損する虞がある。本発明では、振動基板の変形時にそ
の自由端と接触して応力を緩衝する第2の凸部を設けたので、折損の発生を防止できる。
[適用例6]本発明に係る圧電デバイスは、前記第1の凸部を、前記第2の凸部と前記
連結部との間の領域内に位置する前記梁部の部位と対向する前記基板の一主面に配置した
ことを特徴とする。
第1の凸部の設置箇所は、梁部の先端部よりも第2の凸部寄りの部位と対向する基板
の一主面に設けてもよい。
[適用例7]本発明に係る圧電デバイスは、前記第1の凸部を、前記第2の凸部と前記
連結部との間の領域内に位置する前記梁部の部位に配置したことを特徴とする。
第1の凸部の設置箇所は、梁部の先端部よりも第2の凸部寄りの部位に設けてもよい
[適用例8]本発明に係る圧電デバイスは、前記各梁部の基端部間を連結することによ
り、前記支持部は環状をなしていることを特徴とする。
[適用例9]本発明に係る圧電デバイスは、前記各梁部の基端部は、前記振動基板の両
側縁に沿って延びて前記重心を越えた位置で終端していることを特徴とする。
(a)乃至(d)は本発明に係る圧電デバイスの一例としての水晶振動子の外観斜視図、縦断面図、要部平面図、及び水晶振動素子の構成を示す斜視図である。 (a)及び(b)はパッケージ本体の平面図、及びパッケージの正面縦断面図である。 (a)乃至(d)は何れも本発明の他の実施形態に係る水晶振動素子の構成を示す平面図である。 (a)(b)及び(c)は本発明の他の実施形態に係る圧電デバイスとしての水晶振動子(圧電振動子)の要部平面図、水晶振動素子が水平搭載された状態を示す要部縦断面図、及び水晶振動素子が斜め搭載された状態を示す要部縦断面図である。 (a)及び(b)は本発明の他の実施形態に係る水晶振動子の構成を示す縦断面図、及び要部平面図である。 (a)及び(b)は本発明の他の実施形態に係る水晶振動子の縦断面図、及び要部平面図である。
以下、本発明に係る圧電デバイスについて詳細に説明する。
図1(a)乃至(d)は本発明に係る圧電デバイスの一例としての水晶振動子の外観斜
視図、縦断面図、要部平面図、及び水晶振動素子の構成を示す斜視図であり、図2(a)
及び(b)はパッケージ本体の平面図、及びパッケージの正面縦断面図である。
本例に係る圧電デバイス1は、水晶振動子(圧電振動子)であり、水晶振動子1は、表
面実装用のパッケージ3内に水晶振動素子2を片持ち支持した構成を備えている。
パッケージ3は、セラミック等の絶縁材料から成り上面に凹所4aを有すると共に底面
に実装端子4bを備えたパッケージ本体(表面実装用基板)4と、パッケージ本体4の凹
所外周(コバール壁)の上面に固定されて凹所を封止するリッド5と、を概略備えている

水晶振動素子2は、表裏関係にある二つの主面、及び二つの主面を連結する側面を備え
た厚み滑り振動する短冊状の水晶基板(圧電基板)10と、水晶基板10の両主面上に夫
々形成された励振電極45、及び各励振電極45から引き出されたリード端子46と、を
備えている。
水晶基板10は、振動領域11aを有する振動基板11と、振動基板11の基端部11
A寄り位置に固定されて振動基板11を片持ち梁状に支持する支持部20と、支持部20
をパッケージ本体4の内底面に設けた素子搭載パッド6上に導電性接着剤7を用いて固定
するための固定部30と、を有する。即ち、水晶基板10は、中央部に励振電極45を備
えた振動領域11aの外周にコ字状にスリット12を形成することによって、矩形の振動
基板11と、振動基板11の基端部11A寄りの適所から線対称に延びて振動基板11を
挟むように離間配置された支持部20と、を形成し、支持部20の一端寄りの特定部位を
素子搭載パッド6上に固定される固定部30としている。
水晶基板10は、短冊状の水晶基材をエッチングによって加工することによって図示の
如き形状に形成される。
支持部20は、水晶基板10の主面と平行な面内で振動基板11を挟むように、振動基
板から離間して配置された細幅帯状の二本の梁部21と、各梁部21と振動基板11の基
端部11Aとを連結する連結部25と、を有する。各梁部21は、水晶基板の重心Cを通
る対称軸L1を中心として互いに線対称となるように、振動基板11の両側方に位置して
いる。
連結部25は、水晶基板10の主面と平行な面内で振動基板11の重心Cを通る一つの
中心線L2を境にして二分した分割領域T1、T2のうち、いずれか一方の分割領域T1
内にある振動基板の端縁(基端部11A)寄りの部位に位置している。本例における中心
線L2は、梁部21の延びる方向と直交する方向であるが、中心Cを通り且つ水晶基板の
主面と平行な面内を通る直線であれば、どのような方向へ延びる直線であってもよい。
各梁部21は、基端部21aが他方の分割領域T2内に位置し、各梁部21の先端部2
1bは一方の分割領域T1内に位置しており、固定部30は、他方の分割領域T2内に位
置する梁部の特定部位に設けられている。本例に係る各梁部21は、その基端部21a、
及び先端部21bが夫々L字状に屈曲したコ字状をなしている。本例では、2つの梁部2
1はその基端部21a間を連結梁部22によって連結され、且つ先端部21b間を連結部
25により連結されているので、支持部20は全体として矩形環状をなしている。固定部
30は各梁部21の基端部21aに相当する部位に設けられており、各固定部30には、
表裏の励振電極45から延びる各リード端子46の端部46aが位置しているため、各素
子搭載パッド6に対して導電性接着剤7によって電気的機械的に接続することができる。
本例の水晶振動素子2にあっては、各固定部30と振動基板11の振動領域11aとの間
には長尺な梁部21と連結部25が位置しており、固定部30をパッケージに固定した場
合の支持応力が振動領域11aに及ぼす影響が大幅に減殺されるように構成されている。
更に、本発明においては、支持部20の適所と対面するパッケージ部位に枕部材として
機能する第1の凸部50を設けている構成も特徴的である。即ち、本例では、固定部30
よりも振動基板の基端部11A寄りの梁部21の特定部位と対向するパッケージ内底面(
表面実装基板面)に第1の凸部(枕部材)50を設けている。第1の凸部50は、固定部
30を素子搭載パッド6上に接着固定した際に水晶振動素子の自由端部(固定側端部2a
とは反対の反端側端)2bが下向きに傾斜し過ぎないように梁部21の適所と接触するス
トッパーとして機能する突起である。
第1の凸部50は、セラミック等から成るパッケージを焼成する前に、パッケージ内底
面に相当する部分にスクリーン印刷によって予め印刷されるモリブデン、タングステン等
の金属から構成される。水晶振動素子2を素子搭載パッド6上に固定する際には、水晶と
金属との熱膨張係数差に起因して水晶基板に歪みが発生することを避けるため、梁部21
(支持部20)は可能な限り第1の凸部50と離間していることが好ましいが、仮に梁部
21が第1の凸部50と接触した状態で水晶振動素子が固定されたとしても、第1の凸部
と梁部21との接触部は振動基板の振動領域11aから十分に離間しているため、接触部
からの応力が振動領域11aの共振周波数を変動させることはない。このように本発明に
おいては水晶振動素子を枕部材としての第1の凸部50と接触させた状態でパッケージを
気密封止して製品を完成させることができるため、水晶振動素子を接着する際に第1の凸
部との間のギャップコントロールを精密に行う必要がなくなり、生産性を高めることが可
能となる。
なお、本例では、梁部21の先端部(固定部30から最も離間した部位)21bに相当
するパッケージ部位に第1の凸部50を突設した例を示したが、各梁部21の先端部より
も固定部30寄りの部位に相当するパッケージ部位に第1の凸部50(図1(b)中に破
線図示)を設けたとしても、第1の凸部50と梁部との接触部からの接触応力が振動領域
11aに伝搬することをキャンセルする効果を十分に発揮することができる。つまり、第
1の凸部50と梁部との接触部からの接触応力は、梁部及び連結部25で完結し、振動領
域11aに伝搬することがない。但し、第1の凸部50を各梁部21に対応するパッケー
ジ部位に夫々設ける場合には、各第1の凸部50の位置は、各梁部21の長手方向に沿っ
た同一位置となるようにする。このように各梁部21の長手方向同一位置にある第1の凸
部50の緩衝作用によって、水晶振動子1に衝撃が加わった際における各梁部の折損を効
果的に防止することができる。
なお、連結部25の中間部と対面するパッケージ部位に第1の凸部50を一個だけ設け
ても、同様に連結部と第1の凸部50との接触部に発生する応力が振動領域11aに与え
る影響を少なくすることができる。
要するに、パッケージ側(表面実装用基板側)に設ける第1の凸部50は、水晶振動素
子2の支持部20を構成する各梁部21の任意の部位と対向する位置、或いは連結部25
の任意の部位と対向する位置に設けることができる。
以上のように支持部20の適所と対面するパッケージ部位に第1の凸部50を設けたこ
とにより、水晶振動素子2をパッケージに搭載する際に水晶振動素子と第1の凸部50と
の接触の有無、ギャップを厳密にコントロールする必要がなくなる。特に、水晶振動素子
を第1の凸部と接触させても支障がないため、パッケージの薄型化を実現することができ
る。即ち、水晶振動素子を第1の凸部50と接触させないために水晶振動素子は水平に(
パッケージ内底面と平行に)搭載するが、水平搭載を意図した場合であっても実際にはそ
の自由端部はパッケージ内底面側、或いはリッド側の何れかに傾いて固定されることがあ
る。この搭載角度のバラツキを予め考慮してパッケージの内部高さは大きめに設計されて
いるが、水晶振動素子が第1の凸部50と接触してもよいことになれば、リッド側への傾
斜を全く考慮する必要がなくなり、パッケージを薄型化することができ、水晶振動子をよ
り低背化することができる。
次に、図3(a)(b)(c)及び(d)は何れも本発明の他の実施形態に係る水晶振
動素子の構成を示す平面図である。
まず、図3(a)の水晶振動素子2は、連結部25を間に挟んで振動基板11と反対側
に突出部26を備えた構成を有している。換言すれば、振動基板11の基端部側の両側縁
から夫々L字状に梁部21を突出させた構成を有している。要するに、梁部21の先端部
21bの位置は図1の実施形態のように振動基板の基端縁と同等の位置であってもよいし
、図3(a)のように振動基板の基端縁よりも自由端部11B寄りの両側縁であってもよ
い。このように構成した水晶振動素子2の支持部20の一部、例えば両梁部21の基端部
21aを固定部30としてパッケージに接着固定して片持ち梁状に支持した場合には、固
定部30からの支持応力が振動基板の振動領域11aに影響を及ぼすことが無く、共振周
波数の変動は発生しなかった。また、固定部30よりも振動基板の基端部11A寄りの梁
部21の特定部位と対向するパッケージ内底面(表面実装基板面)に第1の凸部(枕部材
)50を設けることにより、第1の凸部と水晶基板の自由端部とが接触した場合であって
も、接触部からの応力が振動領域11aに悪影響(共振周波数の変動)を及ぼすことがな
いことが確認できた。
次に、図3(b)の水晶振動素子2は、連結部25の幅を振動基板11の基端部11A
の幅よりも狭くしている。換言すれば、水晶基板面に形成したコ字状のスリット12の2
つの端部をL字状に屈曲させることにより、幅の狭い連結部25を形成した構成を備えて
いる。このように構成した水晶振動素子2の支持部20の一部、例えば両梁部21の基端
部21aをパッケージに接着固定して片持ち梁状に支持した場合には、固定部30からの
支持応力が振動基板の振動領域11aに影響を及ぼすことは無く、共振周波数の変動は発
生しなかった。また、固定部30よりも振動基板の基端部11A寄りの梁部21の特定部
位と対向するパッケージ内底面(表面実装基板面)に第1の凸部(枕部材)50を設ける
ことにより、第1の凸部と水晶基板の自由端部とが接触した場合であっても、接触部から
の応力が振動領域11aに悪影響を及ぼすことがないことが確認できた。
次に、図3(c)の水晶振動素子2は、梁部21の形状が前記各実施形態の梁部と異な
っている。即ち、前記各実施形態の支持部20は、2本の梁部21の基端部21a間が連
結梁部22によって連結された略コ字状をなしているのに対して、本実施形態では各梁部
21の基端部21a間は連結されておらず、各梁部の基端部21aは自由端状に終端して
いる。本実施形態に係る水晶振動素子2では、支持部20の一部、本例では各梁部の基端
部21aをパッケージに固定する固定部30としている。このように構成した水晶振動素
子2の支持部20の一部、例えば両梁部21の基端部21aをパッケージに接着固定して
片持ち梁状に支持した場合には、固定部30からの支持応力が振動基板の振動領域11a
に影響を及ぼすことは無く共振周波数の変動は発生しなかった。また、固定部30よりも
振動基板の基端部11A寄りの梁部21の特定部位と対向するパッケージ内底面(表面実
装基板面)に第1の凸部(枕部材)50を設けることにより、第1の凸部と水晶基板の自
由端部とが接触した場合であっても、接触部からの応力が振動領域11aに悪影響を及ぼ
すことがないことが確認できた。
また、図3(c)の水晶振動素子2において、破線で示すように連結部25を間に挟ん
で振動基板11と反対側に突出部26を設けた場合にも、突出部26が存在しない場合と
同様の作用効果を得ることができた。
次に、図3(d)に係る水晶振動素子2は、図1において説明した水晶基板10の主面
と平行な面内で振動基板11の重心Cを通る一つの中心線L2を矩形の水晶基板の一つの
対角線に沿った線とし、更に水晶基板10の一つの角隅部を連結部25を介して支持部2
0と連結した構成を備えている。なお、この例では支持部20を図3(c)の支持部と同
様にコ字状にした例を示しているが、図3(a)(b)の例のように梁部21の基端部間
を連結して全体として環状としてもよい。このように構成した水晶振動素子2の支持部2
0の一部、例えば両梁部21の基端部21aをパッケージに接着固定して片持ち梁状に支
持した場合には、固定部30からの支持応力は振動基板の振動領域11aに影響を及ぼす
ことが無く共振周波数の変動は発生しなかった。また、固定部30よりも振動基板の基端
部11A寄りの梁部21の特定部位と対向するパッケージ内底面(表面実装基板面)に第
1の凸部(枕部材)50を設けることにより、第1の凸部と水晶基板の自由端部とが接触
した場合であっても、接触部からの応力が振動領域11aに悪影響を及ぼすことがないこ
とが確認できた。
次に、図4(a)(b)及び(c)は本発明の他の実施形態に係る圧電デバイスとして
の水晶振動子(圧電振動子)の要部平面図、水晶振動素子が水平搭載された状態を示す要
部縦断面図、及び水晶振動素子が斜め搭載された状態を示す要部縦断面図である。
この実施形態に係る水晶振動子1は、振動基板11の自由端11Bと対向(対面)する
パッケージ内底面(表面実装用基板面)の部位に第2の凸部51(図3を参照)を備えた
構成が特徴的である。
第2の凸部51が存在しない場合には、落下衝撃により水晶振動素子が捻れ応力を受け
た時に、2つの第1の凸部50のうちの一方の第1の凸部50を支点として梁部21や振
動基板11が折れる虞があるが、第2の凸部51が存在する場合には衝撃によって水晶振
動素子が捻れ方向へ変形しようとしても第2の凸部51が振動基板11の自由端11Bと
接触して変形にストップをかけることができるため、梁部、或いは振動基板の折損を防止
できる。
なお、図4(b)に示すように第2の凸部51は常時において振動基板11と非接触状
態に保つのが好ましいが、素子搭載パッド6上に水晶振動素子2の一端部を導電性接着剤
7上に乗せて接着するため、導電性接着剤の厚み分だけ水晶振動素子の基端部2aの高さ
を確保することができる。このため、図4(c)のように水晶振動素子の自由端部2bを
第1の凸部50上に接触させたとしても、図示のように第2の凸部51と振動基板11と
の接触を回避することができる。
これを更に詳述すれば、パッケージの製造時には、焼成前にパッケージ内底面(セラミ
ックシート)上にスクリーン印刷によって素子搭載パッド6、第1の凸部50、及び第2
の凸部51を構成するモリブデン、タングステン等の金属ペーストを印刷し、これを焼成
によって硬化させる。更に、電界メッキによって、素子搭載パッド6用の金属部分の表面
にだけ、ニッケルメッキ層(約10μm)、金メッキ層(約0.5μm)を順次形成する
。このため、素子搭載パッド6の高さは第1及び第2の凸部50、51よりも約10μm
高くなっている。ここで、素子搭載パッド6の高さに更に導電性接着剤7の厚み分が加わ
るため、水晶振動素子2の基端部2aの高さを十分に確保することができ、その結果、振
動基板11と第2の凸部51との常時接触を確実に回避することが可能となる。
なお、図4の実施形態では、第1の凸部50を支持部20の先端部寄り位置(梁部の先
端部寄り位置)と対向するパッケージ部位に設けた例を示したが、これは一例に過ぎない
。即ち、図4(a)中に破線で示すように、第1の凸部50を、第2の凸部51と連結部
25との間の領域内に位置する各梁部21の特定部位と対向するパッケージ部位に配置し
てもよい。つまり、第1の凸部50は、支持部20の先端部寄り位置よりも固定部寄り位
置に配置しても、枕部材としての機能を発揮することができる。
また、図4の実施形態に係る水晶振動子の構造は、図3(a)乃至(d)に夫々示した
水晶振動素子の支持構造にも適用することができる。
次に、図5(a)及び(b)は本発明の他の実施形態に係る水晶振動子1の構成を示す
縦断面図、及び要部平面図である。
この実施形態に係る水晶振動子1は、第1の凸部55を、パッケージ内底面(表面実装
用基板面)と対向する支持部20の特定部位に設けた構成が特徴的である。換言すれば、
第1の凸部50をパッケージ内底面ではなく、パッケージ内底面と対向する水晶振動素子
の支持部20に設けたものである。
本例における第1の凸部55の形成位置としては、各梁部21の先端部21bに相当す
る部位(二箇所)を例示しているが、梁部の先端部21b間に位置する連結部25の下面
に一個設けても良い。
第1の凸部55を水晶振動素子の支持部20に形成するには、エッチングによる製造方
法が適している。即ち、水晶基板10の加工前の母材として支持部20と第1の凸部55
とを合わせた厚みを有した水晶板を用意し、この水晶板に所要のマスクを施してエッチン
グを行うことにより、第1の凸部55に相当する部位を厚く加工する。振動基板11の振
動領域11aについては所望の共振周波数を得るのに必要な肉厚に設定するために十分な
程度にエッチングを行えばよい。例えば、振動基板11の中央部のみを外周部よりも薄肉
にしたり、或いは中央部を外周部よりも厚肉にする(メサ形)等の任意の加工が可能であ
る。
本実施形態によれば、梁部21下面の適所、或いは連結部25の中央部下面に、枕部材
として機能する第1の凸部55を突設したことにより、仮に第1の凸部55がパッケージ
内底面に接触した状態で水晶振動素子が固定されたとしても、第1の凸部55とパッケー
ジ内底面との接触による応力が振動基板の振動領域11aに悪影響を及ぼして共振周波数
を変動させる虞がなくなる。このため、水晶振動素子をパッケージに搭載する際のギャッ
プコントロールが不要、或いは容易となり、製造手数を低減して量産性を高めることがで
きる。
なお、連結部25の中間部に第1の凸部55を一個だけ設けても、同様に第1の凸部5
5とパッケージ内底面との接触部に発生する応力が振動領域11aに与える影響を少なく
することができる。或いは、両梁部21と連結部25に跨って延在する長尺の第1の凸部
55を設けても良い。
なお、図5の実施形態に係る水晶振動子の構造は、図3(a)乃至(d)に夫々示した
水晶振動素子の支持構造にも適用することができる。
次に、図6(a)及び(b)は本発明の他の実施形態に係る水晶振動子の縦断面図、及
び要部平面図であり、この実施形態では、パッケージ3を構成する表面実装用基板4Aの
上面に設けた第1の凸部50と、水晶振動素子2の支持部20側に設けた第1の凸部55
を併用している。例えば、表面実装用基板4A側には図1に示したように両梁部21に対
向する部位に第1の凸部50を設ける一方で、水晶振動素子には第1の凸部50と対面す
る位置に第1の凸部55を設ける。このように構成した結果、水晶振動素子2がパッケー
ジ側に傾斜した際に、第1の凸部55が第1の凸部50と接触することとなるが、接触部
の応力は振動領域11aに伝搬されることがない。即ち、この場合にも、図1の実施形態
、或いは図5の実施形態と同様な効果を得ることができる。
なお、この実施形態に係るパッケージ3は、平板状の表面実装用基板4Aの上面を包囲
するように逆椀形のキャップ4Bを被せた構成を備えている。上記各実施形態に係る水晶
振動素子はこのタイプのパッケージ3にも適用することができる。
図6の実施形態に係る水晶振動子の構造は、図3(a)乃至(d)に夫々示した水晶振
動素子の支持構造にも適用することができる。
以上説明したように本発明の圧電デバイスにあっては、従来の支持応力フリータイプの
圧電振動素子を備えた圧電デバイスのように振動基板の自由端部とは反対側の端部に固定
部を設けない。本発明では、振動基板の自由端部11B寄りの支持部20に固定部30を
設けたので、固定部と振動領域11aとの間に支持応力をキャンセルするに十分な距離を
確保することができる。固定部30は、他方の分割領域T2内に位置する支持部の特定部
位に設けることにより、振動領域への悪影響を回避することができる。また、第1の凸部
50を表面実装用基板側に設けて圧電基板の自由端寄りの支持部と対向配置することによ
り、仮に支持部が第1の凸部に接触したとしても接触部からの応力が振動領域に伝搬され
て共振周波数を変動させる不具合を解消することができる。支持部を第1の凸部に接触さ
せた状態での組付けが可能となることにより、組付け手数を低減して生産性を向上できる
。また、支持部を第1の凸部と常時接触させることにより、圧電振動素子をパッケージ等
に収納する際にパッケージの薄型化を達成することが可能となる。
また、第1の凸部を配置する位置として、支持部20を構成する梁部21の特定部位と
対向する表面実装用基板面を選定することにより、梁部と第1の凸部との接触部からの応
力が振動領域に伝搬することを確実に防止することが可能となる。
また、表面実装用基板側に第1の凸部を設ける代わりに、表面実装用基板面と対向する
支持部の適所に第1の凸部を配置することにより、支持部側に設けた第1の凸部に枕部材
としての機能を発揮させるようにしてもよい。圧電振動素子を表面実装用基板面に固定す
る際における組付け手数の低減と、パッケージの薄型化を達成することが可能となる。
また、第1の凸部を配置する位置を支持部を構成する梁部21に選定することにより、
第1の凸部と表面実装用基板との接触部から振動領域が十分に離間することとなり、振動
領域への影響を回避することができる。支持部側に設けた第1の凸部を表面実装基板側に
設けた第1の凸部と対面、接触させるように構成してもよい。
また、圧電デバイスの落下時等に圧電振動素子に加わる衝撃によって圧電振動素子が捻
れ方向に変形すると、いずれか一方の第1の凸部と圧電振動素子との接触部を支点として
応力が発生し、梁部、或いは振動基板が折損する虞がある。本発明では、振動基板の変形
時にその自由端と接触して緩衝する第2の凸部を設けたので、折損の発生を防止できる。
また、第1の凸部の設置箇所は、梁部の先端部よりも第2の凸部寄りの部位と対向する
表面実装用基板面に設けてもよい。
また、第1の凸部の設置箇所は、梁部の先端部よりも第2の凸部寄りの部位に設けても
よい。
本発明に係る圧電デバイスとして上記実施形態では、圧電振動子(水晶振動子)を例示
したが、圧電振動子に発振回路を組み付けた構造の圧電発振器にも本発明を適用すること
ができる。
1…圧電デバイス(水晶振動子)、2…水晶振動素子(圧電振動素子)、2a…基端部
、2a…固定側端部、3…パッケージ、4…パッケージ本体(表面実装用基板)、4a…
凹所、4b…実装端子、4A…表面実装用基板、4B…キャップ、5…リッド、6…素子
搭載パッド、7…導電性接着剤、L1…対称軸、L2…中心線、T1、T2…分割領域、
10…圧電基板(水晶基板)、11…振動基板、11A…基端部、11B…自由端、11
a…振動領域、12…スリット、20…支持部、21…梁部、21a…基端部、21b…
先端部、22…連結梁部、25…連結部、26…突出部、30…固定部、45…励振電極
、46…リード端子、46a…端部、50…第1の凸部、51…第2の凸部、55…第1
の凸部

Claims (9)

  1. 基板と、該基板の一主面に片持ち梁状に支持され、且つ表裏関係にある二つの主面を備
    えた厚み滑り振動する圧電基板と、該圧電基板の両主面上に形成された励振電極と、を備
    えた圧電デバイスであって、
    前記圧電基板は、振動領域を有する振動基板と、前記振動基板の一端部寄り位置に固定
    されて該振動基板を片持ち梁状に支持する支持部と、前記支持部を前記基板に固定するた
    めの固定部と、を有し、
    前記支持部は、前記主面と平行な面内で前記振動基板を挟むように、前記振動基板から
    離間して配置された二つの梁部と、前記各梁部と前記振動基板とを連結する連結部と、を
    有し、
    前記連結部は、前記主面と平行な面内で前記振動基板の重心を通る一つの中心線を境に
    して二分した分割領域のうち、いずれか一方の前記分割領域内にある前記振動基板の一端
    部寄り部位にあり、
    前記梁部は、前記一方の分割領域から他方の前記分割領域内に向けて延在した構成を有
    し、
    前記固定部は、前記他方の分割領域内に位置する前記支持部の特定部位に設けられてお
    り、
    前記固定部よりも前記圧電基板の自由端寄りの前記支持部の特定部位と対向する前記基
    板の一主面に第1の凸部を設けたことを特徴とする圧電デバイス。
  2. 前記第1の凸部を、前記各梁部の特定部位と対向する前記基板の一主面に設けたことを
    特徴とする請求項1に記載の圧電デバイス。
  3. 基板と、該基板の一主面に片持ち梁状に支持され、且つ表裏関係にある二つの主面を備
    えた厚み滑り振動する圧電基板と、該圧電基板の両主面上に形成された励振電極と、を備
    えた圧電デバイスであって、
    前記圧電基板は、振動領域を有する振動基板と、前記振動基板の一端部寄り位置に固定
    されて該振動基板を片持ち梁状に支持する支持部と、前記支持部を前記基板に固定するた
    めの固定部と、を有し、
    前記支持部は、前記主面と平行な面内で前記振動基板を挟むように、前記振動基板から
    離間して配置された二つの梁部と、前記各梁部と前記振動基板とを連結する連結部と、を
    有し、
    前記連結部は、前記主面と平行な面内で前記振動基板の重心を通る一つの中心線を境に
    して二分した分割領域のうち、いずれか一方の前記分割領域内にある前記振動基板の一端
    部寄り部位にあり、
    前記梁部は、前記一方の分割領域から他方の前記分割領域内に向けて延在した構成を有
    し、
    前記固定部は、前記他方の分割領域内に位置する梁部の部位に設けられており、
    前記固定部よりも前記圧電基板の自由端寄りの前記支持部の部位に第1の凸部を設けた
    ことを特徴とする圧電デバイス。
  4. 前記第1の凸部を、前記基板の一主面と対向する前記各梁部の特定部位に設けたことを
    特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の圧電デバイス。
  5. 前記基板には、前記振動基板の自由端と対向する部分に第2の凸部を備えたことを特徴
    とする請求項1乃至4の何れか一項に記載の圧電デバイス。
  6. 前記第1の凸部を、前記第2の凸部と前記連結部との間の領域内に位置する前記梁部の
    部位と対向する前記基板の一主面に配置したことを特徴とする請求項5に記載の圧電デバ
    イス。
  7. 前記第1の凸部を、前記第2の凸部と前記連結部との間の領域内に位置する前記梁部の
    部位に配置したことを特徴とする請求項5に記載の圧電デバイス。
  8. 前記各梁部の基端部間を連結することにより、前記支持部は環状をなしていることを特
    徴とする請求項1乃至7の何れか一項に記載の圧電デバイス。
  9. 前記各梁部の基端部は、前記振動基板の両側縁に沿って延びて前記重心を越えた位置で
    終端していることを特徴とする請求項1乃至7の何れか一項に記載の圧電デバイス。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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