JP2011040528A - プラズマ処理装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】所望のウエハ温度分布を実現できるウエハ載置用電極を低コストで提供する。
【解決手段】真空容器、該容器内に処理ガスを導入する処理ガスの導入路、導入した処理ガスに高周波エネルギを供給してプラズマを生成するプラズマ生成手段を備え、前記真空処理容器内に配置した試料台上に試料を載置し、載置した試料にプラズマ処理を施すプラズマ処理装置において、前記試料台は、金属製の本体1と、該本体内に形成した少なくとも2つの流路4A,4Bを備え、前記2つの流路の断面形状は相互に相違する。
【選択図】図2
【解決手段】真空容器、該容器内に処理ガスを導入する処理ガスの導入路、導入した処理ガスに高周波エネルギを供給してプラズマを生成するプラズマ生成手段を備え、前記真空処理容器内に配置した試料台上に試料を載置し、載置した試料にプラズマ処理を施すプラズマ処理装置において、前記試料台は、金属製の本体1と、該本体内に形成した少なくとも2つの流路4A,4Bを備え、前記2つの流路の断面形状は相互に相違する。
【選択図】図2
Description
本発明は、プラズマ処理装置に係り、特に、試料面に所望の温度分布を実現することのできるプラズマ処理装置に関する。
半導体製造プロセスでは、一般にプラズマを用いたドライエッチングが用いられている。
ドライエッチングに用いられるプラズマ処理装置は、真空容器と、これに接続されたガス供給系、処理室内圧力を所定の値に保持する排気系、ウエハを静電吸着して固定するウエハ載置用電極、真空容器内にプラズマを生成するアンテナなどから構成されている。
プラズマ処理装置は、真空容器内に例えばハロゲンガスを主成分とした混合ガスを供給し、供給したガスを放電によってプラズマ化し、これによって発生した各種活性種を用いてウエハ載置用電極上に固定したウエハ(試料)にドライエッチングを施す。
所望のエッチング性能を確保するために、種々のパラメータを制御する必要があるが、そのひとつとしてウエハ温度の制御がある。ウエハ温度を制御するためには、ウエハをウエハ載置用電極上に配置した誘電体膜に静電吸着させ、さらにウエハと前記誘電体膜間に所定圧力のヘリウムガス(熱伝達促進用ガス)を導入し、ウエハ温度を制御する方法が一般的に使用されている。
このような従来の技術においては、前記ウエハ載置用電極は、プラズマエッチング装置を構成する真空容器内部の処理室内に配置される。なお、前記電極本体の上面のウエハが載置される部分の表面はアルミナなどの誘電体膜で被覆され、前記ウエハは、前記誘電体膜の上に載置された状態で保持される。
ウエハ載置用電極本体の内部には、本体を冷却するための冷媒を流すための流路が配置される。また、ウエハと誘電体膜の間には、ヘリウムガス等の伝熱ガスを導入するためのガス導入管が配置されている。
また、プラズマエッチング装置は、ウエハ載置用電極本体に直流電圧を印加するための直流電源、ウエハと誘電体膜間に供給する伝熱ガスの圧力を測定する圧力計、ウエハと誘電体膜間に供給する伝熱ガスの流量を制御するマスフローコントローラ、伝熱ガス源であるヘリウムガスボンベ、電極本体内部に供給されて循環する冷媒を所定の温度範囲に維持するための恒温液循環装置を備えている。
このようなプラズマエッチング装置においては、エッチング処理用のプラズマが着火した後、前記直流電源から、前記電極本体に高電圧を印加することによりウエハを前記誘電体膜に静電吸着する。ウエハを誘電体膜に静電吸着した状態で、ヘリウムガスボンベから所定圧力のヘリウムガスを圧力計、マスフローコントローラ、ガス導入管を介してウエハと誘電体膜の間に供給する。
このとき、ウエハ載置用電極本体の内部の流路には、恒温液循環装置により所定温度に制御された冷媒を循環して供給している。
ウエハはプラズマによって加熱されるが、この熱は、ウエハと誘電体膜の間に導入した所定圧力のヘリウムガスを介して、冷媒の流路を流れる所定温度に制御された冷媒に伝熱され、ウエハは所定温度に制御される。しかしながら、プラズマからの入熱が均一でない等の理由から、ウエハの表面温度分布は所望の温度分布からずれることがある。
このような問題を解決する技術として、特許文献1には、ウエハに所望の温度分布を与えるため、ウエハと誘電体膜の間を複数の領域に分割し、各領域に供給するガスの圧力を個々に制御することで、ウエハの温度分布を任意に制御する方法が示されている。また、導入するガスをヘリウムだけでなく、混合ガスとすることで制御性を高めることが示されている。
また、特許文献2には、電極本体の内周側と外周側に独立した冷媒の流路を設け、個々の流路に独立に温調した冷媒を流し、さらにそれらの冷媒の流路間を熱的に分離することで、ウエハの温度分布を制御する技術が示されている。
特許文献1記載の技術は、ウエハと誘電体膜間を複数の領域に分割し、個々の領域にヘリウムガスあるいはヘリウムガスとの混合ガスを、所定の圧力に調整して供給することが必要である。このため、ガス供給のためのハードウエアが複雑になる。また、分割した領域数に応じた数の圧力計、マスフローコントローラなどの計測・制御機器を準備する必要があり、構成が複雑となるとともにコスト高になる。
また、特許文献2記載の技術は、独立した冷媒の流路に独立した温度の冷媒を流す必要があるため、ハードウエアが複雑になる。また、冷媒の温度制御システムが複数必要になる。
本発明は、これらの問題点に鑑みてなされたもので、簡易な装置構成かつ低コストで所望のウエハ温度分布を実現できるウエハ載置用電極を備えたプラズマ処理装置を提供するものである
本発明は上記課題を解決するため、次のような手段を採用した。
真空容器、該容器内に処理ガスを導入する処理ガスの導入路、導入した処理ガスに高周波エネルギを供給してプラズマを生成するプラズマ生成手段を備え、前記真空処理容器内に配置した試料台上に試料を載置し、載置した試料にプラズマ処理を施すプラズマ処理装置において、前記試料台は、金属製の本体と、該本体内に形成した少なくとも2つの流路を備え、前記2つの流路の断面形状は相互に相違する。
本発明は、以上の構成を備えるため、所望のウエハ温度分布を実現できるウエハ載置用電極を備えたプラズマ処理装置を簡易な装置構成でかつ低コストで提供することができる。
以下、本発明の実施形態を添付図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の実施形態にかかるプラズマエッチング装置を説明する図である。
図1において、真空容器101の上部開口部には、導電体である平面状のアンテナ電極102、電磁波を透過可能な誘電体窓103を気密に設け、真空容器101の内部に処理室を形成している。真空容器101の外周部には、磁場発生用コイル104が設けてある。アンテナ電極102はエッチングガスを流すため多孔構造であり、ガス供給装置106が接続されている。真空容器101の下部には真空排気口105を介して真空排気装置(図示省略)が接続されている。
アンテナ電極102の上部には、同軸線路107を設け、該線路はフィルタ108、整合器109を介してプラズマ生成用の高周波電源110(例えば周波数450MHz)に接続している。また、アンテナ電極102は同軸線路107、フィルタ111、整合器112を介してアンテナバイアス電源113(例えば周波数800kHz)に接続している。 ここでフィルタ108は高周波電源110からの高周波電力を通過させ、アンテナバイアス電源113からのバイアス電力を効果的にカットする。フィルタ111はアンテナバイアス電源113からのバイアス電力を通過させ、高周波電源110からの高周波電力を効果的にカットする。
真空容器101の下部には、被処理材であるウエハ115を搭載可能なウエハ載置用電極114を設けてある。ウエハ載置用電極114はフィルタ116、整合器117を介してウエハバイアス電源118(例えば800kHz)に接続している。また、ウエハ載置用電極114はフィルタ119を介してウエハ115を静電吸着するための直流電源120に接続してある。
ここでフィルタ116はウエハバイアス電源118からのバイアス電力を通過させ、高周波電源110からの高周波電力を効果的にカットする。また、フィルタ119は直流電源120からの直流電力を通過させ、高周波電源110、ウエハバイアス電源118からの電力を効果的にカットする。
ウエハ載置用電極114は、恒温液を循環させて、載置用電極114の温度を制御するために恒温液循環装置121と接続している。また、載置用電極上に載置されたウエハ115を所定の温度に制御するため、ウエハ載置用電極114は、圧力計122、流量計123を介してHeガスボンベに接続して、ウエハ115とウエハ載置用電極との間に供給するHeガスの圧力を制御している。
図2は、第1の実施形態にかかるウエハ載置用電極を説明する図である。図2において、1は載置用電極本体、2はアルミナなどの誘電体膜、3は被処理基板であるウエハ、4A、4Bはウエハ載置用電極本体を冷却するための冷媒の流路、5はウエハ3と誘電体膜2の間にヘリウムガスを導入するためのガス導入管、6は電極本体1に直流電圧を印加するための直流電源、7はウエハと誘電体膜間に供給するガスの圧力を測定する圧力計、8はウエハと誘電体膜間に供給するガス流量を制御するマスフローコントローラ、9はヘリウムガスボンベ、10は冷媒導入口、11は冷媒排出口、12は恒温液循環装置である。
恒温液循環装置12で20℃に温調された冷媒(流量:10L/min)は、まず、冷媒導入口10から載置用電極本体1に導入され、冷媒の流路4A(全長1m)を通る。次に、冷媒の流路4B(全長1m)を流れる。次に、冷媒排出口11から載置用電極本体1の外部に出て、プラズマエッチング装置の外部にある恒温液循環装置12に戻る。なお、冷媒の流路4Aと冷媒の流路4Bの境界部は、断面形状がなだらかに変化するように両者をつないで圧力損失を小さくしている。
図3、図4は、図2に示す冷媒の流路の詳細を示す縦断面図であり、図3は流路4A、図4は流路4Bの詳細を説明する図である。流路4Aは載置用電極本体1の外周側に設けてあり、流路4Bは載置用電極本体1の内周側に設けてある。各部の寸法(mm)は、図3、図4に示す通りである。
冷媒の流路4Aには、図3に示すように、電極本体1と冷媒との接触面積を増加させるためのフィン20が4枚設けてある。流路4Aの冷媒が流れる部分の断面積はAa=2.1×10−4m2であり、流速はSa=8.17×10−1m/s、ぬれぶち長さはLa=0.22mである。フィン効率を考慮すると、流路4Aでの熱伝達率はha=532W/m2Kである。
また冷媒の流路4Bの断面は、図4に示すような矩形である。冷媒が流れる部分の断面積はAb=8×10−5m2であり、流速はSb=2.1m/s、ぬれぶち長さLb=0.048mである。このとき、流路4Bでの熱伝達率はhb=1910W/m2Kである。
なお、ここで使用している冷媒の物性値は、熱伝導率λ=0.0636W/mK、密度ρ=1829kg/m3、比熱Cp=1045J/kgK、動粘度η=8.2×10−7m2/sである。
流路4A、4Bを流れる冷媒は、それぞれ1m進むうちに1000Wの熱量を受けると仮定し、流路4Aにおける載置用電極本体1と冷媒との温度差をΔTA、流路4Bにおけるウエハ載置用電極本体1と冷媒との温度差をΔTBとすると、ΔTA、ΔTBはそれぞれ次のようになる。
ΔTA= 1000÷(ha×1×La) =1000÷(532×1×0.22) = 8.5℃
ΔTB= 1000÷(hb×1×Lb) =1000÷(1910×1×0.048)=10.9℃
この結果、冷媒温度が同じならば、流路4Aを採用した方がウエハ載置用電極本体1の温度が低くなり、ウエハ3と誘電体膜2間に供給するヘリウムガスの圧力が同じならば、ウエハの、冷媒の流路4Aの上部に置かれた部分の方が、ウエハの、冷媒の流路4Bの上部に置かれた部分より低くなることが分かる。
ΔTB= 1000÷(hb×1×Lb) =1000÷(1910×1×0.048)=10.9℃
この結果、冷媒温度が同じならば、流路4Aを採用した方がウエハ載置用電極本体1の温度が低くなり、ウエハ3と誘電体膜2間に供給するヘリウムガスの圧力が同じならば、ウエハの、冷媒の流路4Aの上部に置かれた部分の方が、ウエハの、冷媒の流路4Bの上部に置かれた部分より低くなることが分かる。
すなわち、温度調整用の冷媒を通流させるための流路形状を異ならせることにより、ウエハ載置用電極、あるいはウエハ載置用電極上に載置したウエハの温度分布を所望の温度分布にすることが可能になる。
図5は、第2の実施形態にかかるウエハ載置用電極を説明する図である。図5において、恒温液循環装置12Aで20℃に温調された冷媒は、まず、流量(10L/min)で冷媒導入口10Aからウエハ載置用電極1内に導入され、ウエハ載置用電極1の外周部に設けられている流路4A(全長1m)を通り、冷媒排出口11Aから排出されて、恒温液循環装置12Aに戻る。
同様に、恒温液循環装置12Bで20℃に温調された冷媒は、まず、流量(10L/min)で冷媒導入口10Bからウエハ載置用電極1内に導入され、ウエハ載置用電極1の内周部に設けられている流路4B(全長1m)を通り、冷媒排出口11Bから排出されて、恒温液循環装置12Bに戻る。
同様に、恒温液循環装置12Bで20℃に温調された冷媒は、まず、流量(10L/min)で冷媒導入口10Bからウエハ載置用電極1内に導入され、ウエハ載置用電極1の内周部に設けられている流路4B(全長1m)を通り、冷媒排出口11Bから排出されて、恒温液循環装置12Bに戻る。
冷媒の流路4A、4Bの断面寸法(mm)は、図3、図4に示す通りである。なお、図2に示す例では、ひとつの恒温液循環装置から吐出される冷媒を流路4A、4Bに共通(直列)に供給しているが、図5に示す例では、二つの恒温液循環装置を用い、それぞれの恒温液循環装置から吐出される冷媒をそれぞれ流路4A、4Bに供給している。
本実施形態では、ウエハの外周部をより冷却したいため、ウエハ載置用電極1の外周部直下にある冷媒の流路形状を、図3に示す冷媒の流路4Aとし、内周部の冷媒流路形状を図4に示す冷媒の流路4Bとしている。
冷媒の流路4Aの熱伝達率は、ha=532W/m2K、流路と冷媒の接触面積は、流路の全長が1mであるから、A1=La×1=0.22mとなり、「流路の熱伝達率」と「流路と温度調整用媒体の接触面積」の積CaはCa=ha ×A1=117W/Kとなる。
同様に冷媒の流路4Bの熱伝達率は、hb=1910W/m2K、流路と冷媒の接触面積は、流路の全長が1mであるから、A2=Lb×1=0.048mとなり、「流路の熱伝達率」と「流路と温度調整用媒体の接触面積」の積CbはCb=hb ×A2=91.7W/Kとなる。
冷媒の流路4A、4Bを流れる冷媒は、それぞれ1m進むうちに1000Wの熱量を受けると仮定すると、流路4Aにおける載置用電極本体1と冷媒の温度差ΔTA、流路4Bにおけるウエハ載置用電極本体1と冷媒の温度差ΔTBはそれぞれ次のようになる。
ΔTA= 1000÷(ha×1×La) =1000÷(532×1×0.22) = 8.5℃
ΔTB= 1000÷(hb×1×Lb) =1000÷(1910×1×0.048)=10.9℃
すなわち、「流路の熱伝達率」と「流路と温度調整用媒体の接触面積」の積が大きい流路である流路4Aの上部の方がより冷えやすくなくなり、ウエハと誘電体膜間の熱伝達促進用ガス種類と圧力が同じならば、冷媒の流路4Aの上部にあるウエハの方が冷えやすくなる。
ΔTB= 1000÷(hb×1×Lb) =1000÷(1910×1×0.048)=10.9℃
すなわち、「流路の熱伝達率」と「流路と温度調整用媒体の接触面積」の積が大きい流路である流路4Aの上部の方がより冷えやすくなくなり、ウエハと誘電体膜間の熱伝達促進用ガス種類と圧力が同じならば、冷媒の流路4Aの上部にあるウエハの方が冷えやすくなる。
図6は、流路の変形例(1)を説明する図である。図6の例では、図3の例と同様に流路の熱伝達率及び流路と温度調整用媒体の接触面積の積を変化させるために、流路内に熱伝達用のフィンを設ける。しかし、これらの図の例では、流路の熱伝達率及び流路と温度調整用媒体の接触面積の積を相違させるために、図3の例では流路内に熱伝達用のフィンを4枚設けるのに対し、図6の例では1枚設けてある。なお、その他の条件は同一に設定している。
図6の例では、冷媒流量10L/minで、フィンを4枚から1枚に減らしていることにより、熱伝達率は532W/m2Kから549W/m2Kに小さくなり、ぬれぶち長さは2.2×10−1mから1.06×10−1mに短くなり、それぞれ1m進むうちに1000Wの熱量を受けると仮定すると、ウエハ載置用電極本体と冷媒の温度差ΔTは、8.5℃から17.9℃に増加する。すなわち、ウエハと誘電体膜間の熱伝達促進用ガス種類と圧力が同じならば、流路内のフィンの枚数を変えるだけでウエハ温度を変えることができる。
図7は、流路の変形例(2)を説明する図である。図7の例では、図3に示す冷媒の流路に対して流路の熱伝達率及び流路と温度調整用媒体の接触面積の積を変化させるために、流路内に設けた熱伝達用フィンの長さを19mm(図3)から5mm(図7)に変えている。その他の条件は同一に設定している。10L/minの冷媒流量で、フィンの長さを19mmから5mmに短くすることにより、熱伝達率は532W/m2Kから549W/m2Kになり、ぬれぶち長さは2.2×10−1mから1.08×10−2mになり、それぞれ1m進むうちに1000Wの熱量を受けると仮定すると、ウエハ載置用電極本体と冷媒の温度差ΔTは、8.5℃から16.9℃に増加する。すなわち、ウエハと誘電体膜間の熱伝達促進用ガス種類と圧力が同じならば、流路内のフィンの長さを変えるだけでウエハ温度を変えることができる。
図8は、流路の変形例(3)を説明する図である。図8の例では、流路の熱伝達率及び流路と温度調整用媒体の接触面積の積を変化させるため、熱伝達用フィンの幅(厚み)を、1mm(図3)から0.5mm(図8)に変えている。その他条件は同じに設定している。 10L/minの冷媒流量で、フィンの幅を1mmから0.5mmまで狭くすることにより、熱伝達率は532W/m2Kから400W/m2Kになり、ぬれぶち長さは2.2×10−1mで変化しないが、それぞれ1m進むうちに1000Wの熱量を受けると仮定すると、ウエハ載置用電極本体と冷媒の温度差ΔTは、8.5℃から11.4℃に増加する。すなわちウエハと誘電体膜間の熱伝達促進用ガス種類と圧力が同じならば、フィン幅を変えるだけでウエハ温度を変えることができる。
図9は、流路の変形例(4)を説明する図である。図9の例では、流路の熱伝達率及び流路と温度調整用媒体の接触面積の積を変化させるため、流路の高さを20mm(図3)から10mm(図9)に変えている。その他条件は同じに設定している。
10L/minの冷媒流量で流路高さを20mmから10mmまで低くすることにより、熱伝達率は1541W/m2Kから2782W/m2Kまで大きくなり、ぬれぶち長さは5×10−2mから3×10−2mに短くなる。それぞれ1m進むうちに1000Wの熱量を受けると仮定すると、ウエハ載置用電極本体と冷媒の温度差ΔTは、13.0℃から12.0℃まで小さくなる。すなわち、ウエハと誘電体膜間の熱伝達促進用ガス種類と圧力が同じならば、流路高さを変えるだけでウエハ温度を変えることができる。
図10は、流路の変形例(5)を説明する図である。図10の例では、流路の熱伝達率及び流路と温度調整用媒体の接触面積の積を変化させるため、流路の幅を4mm(図3)から10mm(図10)に変えている。その他の条件は同じに設定している。
10L/minの冷媒流量で流路の幅を4mmから10mmまで変えることにより、熱伝達率は1541W/m2Kから799W/m2Kまで小さくなり、ぬれぶち長さは5×10−2mから6×10−2mまで増加する。それぞれ1m進むうちに1000Wの熱量を受けると仮定すると、ウエハ載置用電極本体と冷媒の温度差ΔTは、13.0℃から20.9℃まで大きくなる。すなわち、ウエハと誘電体膜間の熱伝達促進用ガス種類と圧力が同じならば、流路幅を変えるだけでウエハ温度を変えることができる。
なお、ウエハ載置用電極本体1を構成する材料としては、チタンあるいはチタン合金が用いられるが、他の材料、例えばアルミあるいはアルミ合金を用いることができる。
また、以上の例では、ECRドライエッチング装置を例に説明したが、他の放電方式(容量結合放電、誘導結合放電、マグネトロン放電、表面波励起放電、TCP放電等)を利用したドライエッチング装置においても同様の作用効果を奏する。また他のプラズマ処理装置、例えばプラズマCVD装置、アッシング装置においても同様の作用効果を得ることができる。
1 載置用電極本体
2 誘電体膜
3 ウエハ
4A,4B 冷媒の流路
5 ガス導入管
6 直流電源
7 圧力計
8 マスフローコントローラ
9 ヘリウムガスボンベ
10 冷媒導入口
11 冷媒排出口
12 恒温液循環装置
2 誘電体膜
3 ウエハ
4A,4B 冷媒の流路
5 ガス導入管
6 直流電源
7 圧力計
8 マスフローコントローラ
9 ヘリウムガスボンベ
10 冷媒導入口
11 冷媒排出口
12 恒温液循環装置
Claims (8)
- 真空容器、該容器内に処理ガスを導入する処理ガスの導入路、導入した処理ガスに高周波エネルギを供給してプラズマを生成するプラズマ生成手段を備え、前記真空処理容器内に配置した試料台上に試料を載置し、載置した試料にプラズマ処理を施すプラズマ処理装置において、
前記試料台は、金属製の本体と、該本体内に形成した少なくとも2つの流路を備え、前記2つの流路の断面形状は相互に相違することを特徴とするプラズマ処理装置。 - 請求項1記載のプラズマ処理装置において、
流路の該流路を流れる冷媒に対する熱伝達率と、流路と冷媒とが接触する面積との績は、前記2つの流路で相違することを特徴とするプラズマ処理装置。 - 請求項1記載のプラズマ処理装置において、
前記流路の内、一方の流路内に、壁面から延びる熱伝達用のフィンを設けたことを特徴とするプラズマ処理装置。 - 請求項1記載のプラズマ処理装置において、
前記2つの流路内には壁面から延びる熱伝達用のフィンをそれぞれ設け、前記フィンの壁面からの長さは、2つの流路で相互に相違することを特徴とするプラズマ処理装置。 - 請求項1記載のプラズマ処理装置において、
前記2つの流路内には壁面から延びる熱伝達用のフィンをそれぞれ設け、前記フィンの厚みは、2つの流路で相互に相違することを特徴とするプラズマ処理装置。 - 請求項1記載のプラズマ処理装置において、
前記2つの流路内には壁面から延びる熱伝達用のフィンをそれぞれ設け、前記フィンの枚数は、2つの流路で相互に相違することを特徴とするプラズマ処理装置。 - 請求項1記載のプラズマ処理装置において、
前記試料台を構成する本体は円板状であり、前記本体に形成した2つの流路の断面はそれぞれ矩形であり、前記円板状の本体の外周に形成した一方の流路の半径方向長さは、前記本体の内周に形成した他方の流路の半径方向長さよりも大であることを特徴とするプラズマ処理装置。 - 請求項1記載のプラズマ処理装置において、
前記試料台を構成する本体の材質は、アルミニウムまたはアルミニウム合金であることを特徴とするプラズマ処理装置。
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