JP2011039156A - 転写装置および画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】良好な転写効率を得るとともに転写画像のずれを抑制し、しかも転写ベルトの蛇行を抑制し、更に転写後の転写ベルトからの転写材の剥離を安定して確実に行う。
【解決手段】弾性層8bを有する中間転写ベルト8を巻き掛ける中間転写ベルト駆動ローラー9と、転写ベルト8の表面抵抗率より小さい表面抵抗率を有し、弾性層12bが配設され、ローラー9と転写ベルト8を介して当接による当接ニップ11aと、ローラー9に巻き掛けられていない転写ベルト8との接触による接触ニップ11bとを含む二次転写ニップ11c部を構成し、転写ベルト8の像を、転写材16の鉛直方向下方の面に、転写ニップ11c部で転写する二次転写ローラー12と、ローラー9より転写材16搬送方向に配設され、接触ニップ11bを形成しかつローラー9の径より小径の張架ローラー13とを有する。
【選択図】図2

Description

本発明は、弾性層を有する転写ベルトと弾性層を有する転写ローラーとを用いて、転写ベルトに担持された像を転写材に転写する転写装置および画像形成装置に関する。
従来、液体現像剤を用いる電子写真方式の画像形成装置では、転写ベルトに担持された像の転写紙等の転写材への転写効率が問題となる。特に、転写ベルトに担持されるとともに複数色が重ねられた像を転写材に転写する場合に、転写効率の低下が問題となる。
そこで、転写ローラーを転写ベルトを介してバックアップローラーに圧接させた圧接ニップと、転写ベルトを転写ローラーに巻き掛けるとともに圧接ニップによりはるかに長く形成された巻掛けニップとを含む転写ロングニップを用いて、転写を行う画像形成装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この画像形成装置は、転写ロングニップにおいて、転写ベルトの像に転写材を圧接させるとともに転写バイアスが作用する時間を長くすることで、転写効率を高めている。
特開2001−166611号公報。
ところで、液体現像剤を用いる場合、キャリアー液がもたらす液架橋力により転写ベルトと転写材が張り付きやすくなり、転写ベルトからの転写材の剥離が難しくなる。特許文献1に記載の画像形成装置に示される、転写ニップ出口で2つのローラー間に転写バイアスを印加する構成では、前述の液架橋力に加え、転写材が転写バイアスによる放電を受け、転写材に蓄積された電荷により静電的に転写ベルトに張り付くため、転写ベルトからの転写材の剥離不良が起きやすくなる。また、特許文献1に記載の画像形成装置に示されるその他の構成では、転写材が転写ニップを通過した後、液架橋力による転写ベルトと転写材との張付き力と、転写材の重力による転写材の剥離力とが拮抗する状態となるため、剥離ポイントが安定せず、紙ジャムなどの課題が発生しやすくなる。
また、前述のように転写ベルトが転写ローラーに大きく巻き掛けられると、巻掛けニップが長くなる。このため、圧接ニップと巻掛けニップとにおいて転写ベルトの像担持面の屈曲方向の変化(転写ローラーへの転写ベルトの巻掛かり方向の切り替わり)が大きくなり、圧接ニップと巻掛けニップとで転写ベルトの表面速度が大きく変化する。その結果、画像ずれが生じ易くなる。
更に、圧接ニップでは転写ベルトの弾性層が圧接荷重により圧縮されることから、圧接ニップ中でのベルトの実長さが短くなる。一方、巻掛けニップでは、転写ベルトに圧接荷重がかからないため、転写ベルトの弾性層はほとんど変形しない。このため、圧接ニップと巻掛けニップとで転写ベルトの表面速度に差が生じる。
更に、転写ロングニップを用いると、転写ベルトと転写ローラーとの接触面積および転写ベルトと転写材との接触面積がいずれも大きくなる。このため、転写材移動方向と直交またはほぼ直交する方向における圧接荷重の差、転写ニップでの転写材の位置(所定位置と異なる位置)、あるいは転写材の姿勢(スキュー)によって、転写ベルトが蛇行しやす
くなる。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、良好な転写効率を得つつ、転写後に転写材を転写ベルトから安定して確実に剥離させることのできる転写装置および画像形成装置を提供することである。
本発明の他の目的は、前述の目的を達成しつつ、画像のずれを抑制するとともに転写ベルトの蛇行を抑制することのできる転写装置および画像形成装置を提供することである。
前述の課題を解決するために、本発明に係る転写装置および画像形成装置では、転写ニップがローラーと転写ベルトを介して当接により形成する当接ニップとローラーに巻き掛けられていない転写ベルトとの接触により形成する接触ニップとを含む。これにより、転写ニップは、当接ニップのみによる転写ニップに比べて長い転写ロングニップとして形成される。したがって、当接ニップのみによる転写に比べて良好な転写効率を得ることができる。
更に、転写ローラーの表面抵抗率(Ω/□)が転写ベルトの表面抵抗率(Ω/□)より小さい。これにより、転写時に転写バイアスにより引き起こされる放電によって転写材が帯電して転写ローラーに張り付くことを防止することができる。したがって、転写材を転写ニップから安定して排出させることが可能となる。
更に、張架ローラーの径をローラーの径より小さくしているので、転写ベルトを張架ローラー部に効果的に大きい曲率で巻掛けることが可能となる。これにより、転写ニップを通過して転写ベルトに乗せられてきた転写材は、曲率分離により転写ベルトからより確実に安定して剥離させることが可能となる。特に、腰の強い転写材は転写ベルトから更に確実に安定して剥離することが可能となる。
しかも、転写後に転写材を転写画像面が重力方向に向くように転写材を搬送するとともに重力方向と斜め逆方向に移動させているので、転写材移動方向の張架ローラー部より手前で転写材が剥離することはなく、転写材の腰を利用して、張架ローラー部で転写ベルトから転写材を剥離させることが可能となる。
こうして、本発明の画像形成装置によれば、良好な転写効率を得つつ、転写後の転写ベルトからの転写材の剥離を安定して確実に行うことが可能となる。
更に、転写ローラーの表面粗さRzが転写ベルトの表面粗さRzより大きい。これにより、転写材と転写ローラーとの接触面積の総和が転写材と転写ベルトとの接触面積の総和より小さくなる。したがって、転写ニップの出口で、転写材が転写ローラー側に巻き付くことを抑制することができる。その結果、転写材を転写ベルトに安定して乗せた状態で転写ニップから確実に排出することが可能となる。
更に、当接ニップを通過した転写ベルトが張架ローラーにより、転写ローラーの回転中心とローラーの回転中心とを結ぶ仮想直線と直交する方向またはこの方向よりローラー側の方向に移動される。これにより、転写ニップを通過して転写ベルトに乗せられた転写材が直線的に転写ニップから排出される。したがって、特許文献1に記載の画像形成装置のように転写ベルトの巻き掛かりの方向の切り替わりに起因する転写ベルトのベルト表面速度変化を抑制することができる。また、転写ベルトが前述のように移動されることにより、接触ニップ幅を当接ニップ幅より小さくすることがより確実に実現可能となる。その結果、転写ベルトの弾性層の圧縮部と非圧縮部との間の速度差による転写画像への影響を十分に小さくすることが可能となる。しかも、当接ニップを通過した転写ベルトの移動方向を安定させることが可能となる。したがって、当接ニップを通過した転写ベルトの移動方
向のふらつきを抑制して、接触ニップを確実に形成することができる。
更に、前述のようにローラーに巻き掛けられていない転写ベルトが転写ローラーに接触することで形成される接触ニップ幅が当接ニップ幅より小さくされる。これにより、転写ベルトが転写ローラーに接触することで、転写ローラーの外周面に沿って圧縮される方向に屈曲することがなくなる。したがって、転写ニップで転写ベルトの表面の屈曲方向がほとんど変化しないため、当接ニップと接触ニップとで転写ベルトの表面速度の変化が抑制される。その結果、転写時に、転写材に転写された画像のずれを抑制することが可能となる。
更に、転写材の移動方向における転写ニップの幅を前述の特許文献1に記載の画像形成装置に比べて十分に短くすることができる。すなわち、転写ニップを転写ロングニップとしても、転写ベルトと転写ローラーとの接触面積および転写ベルトと転写材との接触面積をいずれも小さくできる。これにより、転写材の移動方向と直交またはほぼ直交する方向における圧接荷重の差、転写ニップでの転写材の位置(所定位置と異なる位置)、あるいは転写材の姿勢(スキュー)による転写ベルトへの影響を小さくできる。したがって、転写ベルトの蛇行を効果的に抑制することができる。
更に、第2の張架ローラーが前述の張架ローラーより転写ベルトの移動方向側(転写材の搬送方向側)に配設されて転写ベルトの像担持面側に当接するとともに転写ベルトを押圧する。この第2の張架ローラーの押圧により転写ベルトが張架される。これにより、転写ベルトからの転写材の剥離位置で、剥離後の転写材の移動方向と転写ベルトの移動方向とのなす角度を大きくすることができる。その結果、張架ローラーの曲率分離による転写ベルトからの転写材の剥離をより確実に行うことが可能となる。
本発明にかかる画像形成装置の実施の形態の第1例を模式的にかつ部分的に示す図である。 (a)は第1例の二次転写部の部分拡大図、(b)は(a)における二次転写ニップの部分拡大図である。 (a)および(b)は、二次転写ニップの測定方法を説明する図である。 本発明にかかる画像形成装置の実施の形態の第2例を示す、図2(a)と同様の図である。
以下、図面を用いて本発明を実施するための形態について説明する。
図1は、本発明にかかる画像形成装置の実施の形態の第1例の一部を模式的にかつ部分的に示す図、図2(a)は第1例の二次転写部の部分拡大図、図2(b)は(a)における二次転写ニップの部分拡大図である。
この第1例の画像形成装置1は、トナー粒子とキャリアー液とを含む液体現像剤を用いて画像形成を行う。図1に示すように、画像形成装置1は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)およびブラック(K)の各潜像を担持する潜像担持体である感光体2Y,2M,2C,2Kを備えている。各感光体2Y,2M,2C,2Kは、水平またはほぼ水平にタンデムに配置されている。ここで、各感光体2Y,2M,2C,2Kにおいて、2Yは
イエローの感光体、2Mはマゼンタの感光体、2Cはシアンの感光体、2Kはブラックの感光体を表す。また、他の部材についても同じように、部材の符号にそれぞれ各色のY,
M,C,Kを添えて各色の部材を表す。
各感光体2Y,2M,2C,2Kの周囲には、それぞれ、帯電部3Y,3M,3C,3Kが設
けられている。また、各帯電部3Y,3M,3C,3Kから、それぞれ、各感光体2Y,2M,2C,2Kの回転方向αに向かって、順に、像書込部である露光部4Y,4M,4C,4K
、現像部5Y,5M,5C,5K、転写装置である一次転写部6Y,6M,6C,6K、および感光体クリーニング部7Y,7M,7C,7Kが配設されている。各露光部4Y,4M,4C,4Kは、それぞれ各感光体2Y,2M,2C,2Kに潜像を書き込む。また、各現像部5Y,5M,5C,5Kは、それぞれ各感光体2Y,2M,2C,2Kに担持された潜像を液体現像
剤のトナーで現像して現像剤像であるトナー像を形成する。
また、画像形成装置1は、転写ベルトであるとともに像担持体である無端状の中間転写ベルト8を備えている。この中間転写ベルト8は、各感光体2Y,2M,2C,2Kの上方
に配置されている。そして、中間転写ベルト8は各一次転写部6Y,6M,6C,6Kで各
感光体2Y,2M,2C,2Kに圧接されている。各一次転写部6Y,6M,6C,6Kは、各感光体2Y,2M,2C,2Kに担持した各色のトナー像をそれぞれ中間転写ベルト8に色
重ねして転写する。これにより、フルカラーのトナー像が中間転写ベルト8に担持される。
図2(a)に示すように、中間転写ベルト8は、例えば樹脂等の可撓性の基材層8aと、この基材層8aの表面に形成されたゴム層等の弾性層8bと、この弾性層8bの表面に形成された表層8cとを有する3層構造の比較的軟らかい弾性ベルトに形成されている。その場合、基材層8aが内周側に位置し、表層8cが外周側に位置する。中間転写ベルト8の一例としては、基材層8aとして例えばポリイミド樹脂等の樹脂を用いることができるとともに、弾性層8bとして例えばウレタンゴム等のゴム層を用いることができ、更に表層8cとして例えばフッ素樹脂コート等を用いることができる。もちろん、中間転写ベルト8はこれに限定されることはない。この中間転写ベルト8は図示しない中間転写ベルト駆動モーターの駆動力が伝達される中間転写ベルト駆動ローラー9および中間転写ベルトテンションローラー10に張架されている。そして、中間転写ベルト8はテンションを付与された状態で、回転(移動)方向βに回転するようにされている。
なお、各色Y、M、C、Kに対応する感光体等の部材の配置順は、図1に示す例に限定されることはなく、任意に設定することができる。
中間転写ベルト8の中間転写ベルト駆動ローラー9側には転写装置である二次転写部11が設けられている。二次転写部11は、二次転写ローラー12、張架ローラー13、第2の張架ローラー14、および二次転写ローラークリーニング部15を備えている。
図1および図2(a)に示すように、二次転写ローラー12は、基材12aと、基材12aの外周面に配設された弾性部材からなる弾性層(例えば、ゴム層等)12bとを有している。この弾性層12bは電気抵抗層を形成している。基材12aとして、例えば鉄製の金属材を用いることができる。また、弾性層12bとしては、前述の中間転写ベルト8の弾性層と同じウレタンゴム等の弾性材料を用いることができる。
この例の二次転写部11においては、二次転写ローラー12の弾性層12bは中間転写ベルト駆動ローラー9より軟らかい。また、二次転写ローラー12の弾性層12bの厚さはmm単位であるのに対して、中間転写ベルト8の弾性層8bの厚さはμm単位である。すなわち、中間転写ベルト8の弾性層8bの厚さは二次転写ローラー12の弾性層12bの厚さに比べてはるかに薄い。
また、二次転写ローラー12の弾性層12bの外周面の半径R1(mm)が、中間転写
ベルト駆動ローラー9の半径R2(mm)より大きく設定されている(R1>R2)。更に
、この第1例の画像形成装置1では、中間転写ベルト8の弾性層の厚さ(μm)が中間転写ベルト駆動ローラー9の半径R2(mm)より小さく設定されている。
更に、二次転写ローラー12の表面抵抗率(Ω/□)が中間転写ベルト8の表面抵抗率(Ω/□)より小さく設定されている。更に、二次転写ローラー12の表面粗さ(十点平均粗さ;Rz)が中間転写ベルト8の表面粗さ(十点平均粗さ;Rz)より大きく設定されている。そして、この二次転写ローラー12は、画像形成動作時に回転方向γに回転するようになっている。
二次転写ローラー12は、図示しないスプリング等の付勢手段の付勢力により弾性層12bが中間転写ベルト8を介して中間転写ベルト駆動ローラー9に圧接される。このように二次転写ローラー12が中間転写ベルト駆動ローラー9に圧接された状態では、二次転写ローラー12の回転中心12cが、中間転写ベルト駆動ローラー9の回転中心9aより、図2(a)において上方側(重力方向と逆方向側)で図2(a)において右方側(中間転写ベルトテンションローラー10と反対側)に位置する。
また、二次転写ローラー12の圧接(当接)により、図2(a)および(b)に示すように中間転写ベルト8と二次転写ローラー12の弾性層12bとの間に圧接ニップ(当接ニップ)11aが形成される。このとき、中間転写ベルト駆動ローラー9は二次転写ローラー12の押圧に対するバックアップローラーとして機能する。その場合、前述のように二次転写ローラー12の弾性層12bが中間転写ベルト駆動ローラー9より軟らかいとともに、中間転写ベルト8の弾性層8bの厚さが二次転写ローラー12の弾性層12bの厚さに比べてはるかに小さい。したがって、中間転写ベルト8および中間転写ベルト駆動ローラー9が二次転写ローラー12の弾性層12bに食い込むように弾性層12b側が円弧状に凹む。すなわち、圧接ニップ11aは二次転写ローラー12の弾性層12b側に円弧状に湾曲して突出した形状となる。
更に、中間転写ベルト駆動ローラー9の中心9aおよび二次転写ローラー12の中心12cが前述のように配置されるので、圧接ニップ11aは、中間転写ベルト駆動ローラー9の中心9aより図2(a)において上方側(重力方向と逆方向側)で図2(a)において右方側(中間転写ベルトテンションローラー10と反対側)に位置するとともに二次転写ローラー12の中心12cより図2(a)において下方側(重力方向)で図2(a)において左方側(中間転写ベルトテンションローラー10側)に位置する。
また、張架ローラー13は、圧接ニップ11aより中間転写ベルト8の移動方向β(転写材16の搬送方向)側に中間転写ベルト駆動ローラー9に対して所定の軸間距離を置いて配設される。その場合、張架ローラー13の中心13aは、中間転写ベルト駆動ローラー9の中心9aより図2(a)において上方側(重力方向と逆方向側)で二次転写ローラー12の中心12aより図2(a)において下方側(重力方向側)に、しかも、中間転写ベルト駆動ローラー9の中心9aおよび二次転写ローラー12の中心12aより図2(a)において左方側(中間転写ベルトテンションローラー10側)に位置する。
張架ローラー13の半径R3(mm)は、中間転写ベルト駆動ローラー9の半径R2(mm)より小さく設定されている(R3<R2<R1)。圧接ニップ11aを通過した中間転
写ベルト8の部分8dが張架ローラー13に巻き掛けられて二次転写ローラー12側に移動される。このとき、中間転写ベルト8の部分8dは、中間転写ベルト駆動ローラー9の中心9aと二次転写ローラー12の中心12cとを結ぶ仮想直線δと中間転写ベルト8の外周面との交点における接線方向ε(つまり、仮想直線δと直交する方向)に移動される。すなわち、中間転写ベルト8の部分8dの移動方向βは接線方向εとなる。
そして、圧接ニップ11aを通過した中間転写ベルト8の部分8dに関し、裏面(像担持面と反対側の面)は中間転写ベルト駆動ローラー9に接触せず、表面(像担持面)は二
次転写ローラー12の弾性層12bに後述する接触ニップ幅W2(mm)で接触する。こ
れにより、中間転写ベルト8と二次転写ローラー12の弾性層12bとの間に接触ニップ11bが形成される。この接触ニップ11bは圧接ニップ11aの終了端(中間転写ベルト移動方向βにおける後側の圧接ニップ11aの端)に連続して形成される。また、接触ニップ11bでの二次転写ローラー12への中間転写ベルト8の当接力は、圧接ニップ11bでの中間転写ベルト8への二次転写ローラー12の圧接力に比べてはるかに小さい。換言すると、接触ニップ11bでの二次転写ローラー12への中間転写ベルト8の当接圧は低圧である。そして、圧接ニップ11aと接触ニップ11bとにより、中間転写ベルト8に担持されたトナー像が転写紙等の転写材16に二次転写されるための二次転写ニップ11cが構成される。
このとき、中間転写ベルト駆動ローラー9の回転中心9a、二次転写ローラー12の回転中心12c、および張架ローラー13の回転中心13aが前述のように配置される。したがって、圧接ニップ11aの中心位置すなわち図2aにおける中間転写ベルト8の移動方向βに対する圧接ニップ11aの長さ方向の中心は、中間転写ベルト駆動ローラー9の回転中心9aより図2(a)において上方側(重力方向と逆方向側)で二次転写ローラー12の回転中心12cより図2(a)において下方側(重力方向側)に、しかも、中間転写ベルト駆動ローラー9の回転中心9aより図2(a)において右方側(中間転写ベルトテンションローラー10と反対側)で二次転写ローラー12の回転中心12aより図2(a)において左方側(中間転写ベルトテンションローラー10側)に位置する。
いま、図2(b)に示すように二次転写ニップ11cにおいて、圧接ニップ11aの中間転写ベルト8の移動方向βの距離(つまり、圧接ニップ幅)をW1(mm)とし、また
、接触ニップ11bの中間転写ベルト8の移動方向βの距離(つまり、接触ニップ幅)をW2(mm)とする。すなわち、二次転写ニップ11cの中間転写ベルト8の移動方向β
の距離(つまり、二次転写ニップ幅)W(mm)は、圧接ニップ11aの距離W1(mm
)と接触ニップ11bの距離W2(mm)とを含む。なお、図2(b)には、記載の便宜
上、二次転写ニップ幅W(mm)、圧接ニップ幅W1(mm)、および接触ニップ幅W2(mm)を接線方向εとして示されているが、実際には、これらのニップ幅は、いずれも、中間転写ベルト8の移動方向の幅である。この第1例の画像形成装置1では、接触ニップ幅W2(mm)が圧接ニップ幅W1(mm)の2分の1より小さく設定されている(すなわち、W2 < W1/2)。また、接触ニップ幅W2(mm)は二次転写ローラー12の弾性
層12bの厚さ(mm)より小さく、中間転写ベルト8の弾性層8bの厚さより大きい。
ここで、二次転写ニップ11cの二次転写ニップ幅W(mm)、圧接ニップ幅をW1
mm)、接触ニップ幅をW2(mm)の測定方法について説明する。図3(a)に示すよ
うに、まず、中間転写ベルト8を中間転写ベルト駆動ローラー9および張架ローラー13に巻き掛ける。次に、図示しないベルトテンション付与機構により、中間転写ベルト8に通常使用状態と同様のテンションを付与する。次に、二次転写ローラー12の測定用ニップを形成する部分に型取り用の2液硬化型シリコンゴムを塗布する。2液硬化型シリコンゴムとして、本実施形態ではエクザファイン(インジェクションタイプ)(株式会社ジーシー製)を用いることができる。次いで、この二次転写ローラー12の2液硬化型シリコンゴムをベルト駆動ローラー9に中間転写ベルト8を介して通常使用時の圧接力で押しつけて、2液硬化型シリコンゴムに変形部を形成する。そして、2液硬化型シリコンゴムの硬化後、変形部の薄膜化している部分であるニップ形成部を平坦面上で平坦にした状態で、このニップ形成部の幅をノギスを用いて測定する。測定されたニップ形成部の幅が圧接ニップ幅W1(mm)と接触ニップ幅W2(mm)とを含む二次転写ニップ幅W(mm)である。次に、図3(b)に示すように、中間転写ベルト8のテンションを十分に緩めて、中間転写ベルト8が前述のテンションを付与した状態よりも多く中間転写ベルト駆動ローラー9に巻き掛かった状態にする。次いで、前述と同様にして二次転写ローラー12に2
液硬化型シリコンゴムを塗布するとともに、二次転写ローラー12を中間転写ベルト駆動ローラー9に使用時の圧接力で押しつけて、2液硬化型シリコンゴムに変形部(圧接ニップ部に対応)を形成する。このとき、中間転写ベルト8は圧接ニップ出口(転写材の移動方向における圧接ニップの終了端)から中間転写ベルト駆動ローラー9側に巻き掛かっていて、二次転写ローラー12側には巻き掛かっていないので、接触ニップは存在しない。2液硬化型シリコンゴムの硬化後、変形部の薄膜化している部分であるニップ形成部を平坦面上で平坦にした状態で、このニップ形成部の幅をノギスを用いて測定する。測定されたニップ形成部の幅が圧接ニップ幅W1(mm)である。そして、測定された二次転写ニ
ップ幅と圧接ニップ幅W1とから、接触ニップW2(mm)(=W−W1)を求める。
このように、二次転写ニップ幅は圧接ニップ幅W1(mm)と接触ニップ幅W2(mm)とを含んでいることから、圧接ニップ幅W1(mm)のみによる転写ニップに比べて長い
転写ロングニップとして形成される。しかし、この接触ニップ幅W2(mm)は圧接ニッ
プ幅W1(mm)より小さく制限されることから、接触ニップ幅が圧接ニップ幅より大き
い特許文献1に記載の画像形成装置における接触ニップ幅に比べてきわめて微小である。
このように構成された二次転写部11における転写のメカニズムは、次のように想定される。すなわち、圧接ニップ11aでは圧接荷重により中間転写ベルト8の弾性層8bが変形することで、中間転写ベルト8の表面が転写材16の表面の凹凸に追従する。これにより、中間転写ベルト8に担持されたトナー像と転写材16との密着性が高くなる。そして、トナー像と転写材16との密着性が高くなった状態で、圧接ニップ11aにおいて二次転写バイアスにより電界が形成されることで、中間転写ベルト8に担持されたトナー像が、凹凸を有する転写材16の表面に効果的に転写される。
ところで、圧接ニップ11aのみからなる二次転写ニップ11cにより、中間転写ベルト8に担持されたトナー像が転写材16の表面に転写される場合は、転写材16の表面の凸部に付着したトナーは比較的容易に中間転写ベルト8から剥離し易いが、転写材16の表面の凹部に付着したトナーは、転写材16の凸部に付着したトナーに比べて中間転写ベルト8から剥離し難い。この理由は、次のように考えられる。接触ニップ11bが形成されない場合、圧接ニップ11aの出口(圧接ニップ11aの転写材16の移動方向終了端)で、転写材16が中間転写ベルト8から剥離される。このとき、中間転写ベルト8とトナーとの間、および転写材とトナーとの間には、圧接ニップ11aで付与された圧力により比較的大きな物理的付着力が存在している。圧接ニップ11aの出口付近では圧力が急激に解放されて、中間転写ベルト8の弾性層の変形が回復する。すると、転写材16の凹部では、転写材16の凹部と中間転写ベルト8との間に微小な空隙が発生する傾向となるため、転写材16の凹部に位置するトナーどうしの凝集力が小さくなる。一方、圧接ニップ11aの出口付近では中間転写ベルト8とトナーとの間には、大きな物理的付着力が存在しているため、トナーどうしの凝集力が中間転写ベルト8とトナーとの間の物理的付着力に負けて、トナー膜が膜中で分断される。その結果、転写材16の凹部に位置するトナーの一部が転写材16に付着するが、トナーの残部が中間転写ベルト8に付着したままとなり、トナーの転写残りが発生すると考えられる。
この第1例の二次転写部11では、圧接ニップ11aに続いて接触ニップ11bが形成されることで、二次転写ニップ11cが転写ロングニップとされる。この接触ニップ11bでは、中間転写ベルト8を介する中間転写ベルト駆動ローラー9と二次転写ローラー12との圧接が解消する。したがって、転写材16が接触ニップ11bを通過中では、転写材16と中間転写ベルト8とに挟まれたトナーに圧力はほとんどかからない。このため、中間転写ベルト8と中間転写ベルト8に担持されたトナー像との物理的付着力が緩和される。また、圧接ニップ11aでは二次転写バイアスにより転写電流が生じるが、この転写電流により中間転写ベルト8および転写材16が帯電されるため、これにより接触ニップ
11bでも電界が存在している。すなわち、転写材16の接触ニップ11b通過中では、中間転写ベルト8とトナーとの物理的付着力が緩和された状態で、トナーに電界が作用する。その結果、中間転写ベルト8と転写材16とが剥離する際、転写材16の表面の凹部に付着するトナーは、電界の作用と、この凹部に隣接する凸部に付着するトナーとの凝集力とにより、中間転写ベルト8から剥離しやすくなる。このように圧接ニップ11aに続いて形成される接触ニップ11bにより、転写材16の凹部に付着するトナーも中間転写ベルト8から比較的容易に剥離するので、転写効率が良好になると考えられる。
二次転写ニップ11cにおいて、圧接ニップ11aを通過する転写材16は、中間転写ベルト駆動ローラー9と二次転写ローラー12の弾性層12bとの間に中間転写ベルト8とともに挟圧される。また、接触ニップ11bを通過する転写材16は、中間転写ベルト駆動ローラー9から離間した中間転写ベルト8の部分8dと二次転写ローラー12の弾性層12bとの間に挟持される。接触ニップ11bを通過した転写材16は二次転写ローラー12から離間して中間転写ベルト8に乗せられて移動する。そして、最後に転写材16は、張架ローラー13に巻き掛けられた中間転写ベルト8の移動方向βが変化することでこの張架ローラー13部で中間転写ベルト8から曲率剥離する。
更に、図1に示すように画像形成装置1は、転写材16を二次転写ニップ11cの方へ給送するゲートローラー17を有する。このゲートローラー17は転写材16を二次転写ニップ11cの方向ζへ送給する。すなわち、転写材16は図1および図2(a),(b
)において右下方から左上方に向かって重力方向と斜め逆方向に搬送される。そして、画像形成動作時に、二次転写ローラー12は中間転写ベルト8の移動方向βの移動時に回転方向γに回転するとともに転写バイアスが印加されることにより、二次転写ニップ11cで、中間転写ベルト8に担持されたトナー像を、ゲートローラー17から送給される転写材16に転写する。
その場合、中間転写ベルト駆動ローラー9の中心9a、二次転写ローラー12の中心12c、張架ローラー13の回転中心13a、および二次転写ニップ11cが前述のように配置される。したがって、中間転写ベルト8に担持されたトナー像は、図2(a)および(b)において転写材16の鉛直方向下方の面に転写される。つまり、転写材16の転写画像面は重力方向に向く。そして、二次転写ニップ11cを通過した転写材16は中間転写ベルト8に乗せられた状態で張架ローラー13の方へ移動する。
第2の張架ローラー14は、張架ローラー13より中間転写ベルト8の移動方向β側に配設されている。その場合、第2の張架ローラー14の回転中心14aが、張架ローラー13の中心13aより、図2(a)において左方側(中間転写ベルトテンションローラー10側)で図2(a)において下方側(重力方向側)に位置する。すなわち、第2の張架ローラー14は中間転写ベルト8の像担持面側に当接して中間転写ベルト8を押圧する。この第2の張架ローラー14の押圧により中間転写ベルト8が張架されて、張架ローラー13への中間転写ベルト8の巻掛け量が増大する。これにより、中間転写ベルト8からの転写材16の剥離位置で、剥離後の転写材16の移動方向と中間転写ベルト8の移動方向βとのなす角度が大きくなる。その結果、張架ローラー13の曲率分離作用により、転写材16が中間転写ベルト8からより確実に剥離される。
二次転写ローラークリーニング部15は、クリーニングブレード等のクリーニング部材により二次転写ローラー12の弾性層12bに付着する液体現像剤を除去する。クリーニング部材で除去された液体現像剤は液体現像剤容器に回収される。
二次転写部11でトナー像が転写されるとともに中間転写ベルト8から剥離した転写材16は、図示しない従来公知の定着部に搬送される。そして、転写材16に転写されたト
ナー像がこの定着部により、加熱加圧されて定着される。トナー像が定着された転写材16は図示しない排転写材トレイに収容される。
この第1例の画像形成装置1によれば、二次転写ニップ11cが圧接ニップ11aと接触ニップ11bとを含んで圧接ニップのみによる転写ニップに比べて長い転写ロングニップとして形成される。したがって、圧接ニップ11aのみによる転写に比べて良好な転写効率を得ることができる。
また、中間転写ベルト駆動ローラー9に巻き掛けられていない中間転写ベルト8が二次転写ローラー12に接触する接触ニップ幅W2(mm)が圧接ニップ幅W1(mm)の2分の1より小さくされる。これにより、二次転写ローラー12に接触する中間転写ベルト8の接触量が少なくなることから、中間転写ベルト8は二次転写ローラー12の外周面に沿って圧縮される方向にほとんど屈曲しない。したがって、二次転写ニップ11cで中間転写ベルト8の表面の屈曲方向がほとんど変化しないため、圧接ニップ11aと接触ニップ11bとで中間転写ベルト8の表面速度の変化が抑制される。その結果、二次転写時に、転写材16に転写された画像のずれを抑制することが可能となる。特に、二次転写ローラー12の弾性層12bを中間転写ベルト駆動ローラー9より軟らかくするとともに、中間転写ベルト8の弾性層8bの厚さを二次転写ローラー12の弾性層12bの厚さよりきわめて薄くして、圧接ニップ11aの形状を二次転写ローラー12の弾性層12b側に突出する円弧状に屈曲させることが、中間転写ベルト8の表面における屈曲方向の変化を効果的に抑制するうえで、好ましい。
その場合、接触ニップ幅W2(mm)が圧接ニップ幅W1(mm)より小さく制限されることから、接触ニップ幅が圧接ニップ幅よりかなり大きい特許文献1に記載の画像形成装置の接触ニップ幅に比べて小さいことから、二次転写ニップ幅が特許文献1に記載の画像形成装置の接触ニップ幅に比べて小さい。しかし、圧接ニップ11aで中間転写ベルト8と転写材16との間に挟圧されたトナー像に、圧力と転写バイアスによる電界とが印加されることで、転写効率をより一層良好に維持することができる。
更に、二次転写ローラー12の表面抵抗率(Ω/□)が中間転写ベルト8の表面抵抗率(Ω/□)より大きい。これにより、二次転写時に二次転写バイアスにより引き起こされる放電によって転写材16が帯電して二次転写ローラー12に張り付くことを防止することができる。したがって、転写材16を二次転写ニップ11cから安定して排出させることが可能となる。特に、中間転写ベルト8を圧接ニップ11aから接線方向εに移動することにより、転写材16を中間転写ベルト8に乗せた状態で直線的に圧接ニップ11aから排出させることができる。
更に、二次転写ローラー12の半径R1(mm)が中間転写ベルト駆動ローラー9の半
径R2(mm)より小さい。すなわち、二次転写ローラー12の曲率が中間転写ベルト駆
動ローラー9の曲率に比べて小さい。これにより、圧接ニップ11aが二次転写ローラー12側に突出する形状である場合、圧接ニップ11aの出口(圧接ニップ11a終了端)において、中間転写ベルト8の表面(トナー像担持面)は転写材16を挟んで二次転写ローラー12に対して接触し易くなる。また、中間転写ベルト8の裏面(トナー像担持面と反対側の面)側は、中間転写ベルト駆動ローラー9から距離が取り易くなる。その結果、圧接ニップ11aに続いて、中間転写ベルト8と転写材16とに挟まれたトナー層に圧力がほとんどかからない低圧力の接触ニップ11bを形成し易くすることができる。また一方では、接触ニップ11bが形成される状態で、張架ローラー13を、中間転写ベルト8を圧接ニップ11aの終了端から中間転写ベルト駆動ローラー9側に移動するように配置し易くすることも可能となる。これにより、接触ニップ幅W2(mm)を小さくでき、二
次転写ローラー12の外周面に沿う中間転写ベルト8の表面の圧縮方向の屈曲を更に効果
的に抑制することが可能となる。
更に、圧接ニップ11aが二次転写ローラー12側に突出する形状である場合、二次転写ローラー12の弾性層12bの厚さ(mm)が接触ニップ幅W2(mm)より大きくさ
れることで、同様に張架ローラー13が中間転写ベルト8を圧接ニップ11aの終了端から中間転写ベルト駆動ローラー9側に移動しやすくなる。これにより、接触ニップ幅W2
(mm)を小さくでき、二次転写ローラー12の外周面に沿う中間転写ベルト8の表面の圧縮方向の屈曲を更に効果的に抑制することが可能となる。
更に、圧接ニップ11aが二次転写ローラー12側に突出する形状である場合、中間転写ベルト8の弾性層の厚さが接触ニップ幅W2(mm)より小さくされることで、同様に
張架ローラー13が中間転写ベルト8を圧接ニップ11aの終了端から中間転写ベルト駆動ローラー9側に移動しやすくなる。これにより、接触ニップ幅W2(mm)を小さくで
き、二次転写ローラー12の外周面に沿う中間転写ベルト8の表面の圧縮方向の屈曲を更に効果的に抑制することが可能となる。
更に、二次転写ニップ11cを転写ロングニップとしても、転写材16の移動方向における二次転写ニップ11cの幅を前述の特許文献1に記載の画像形成装置に比べて十分に短くすることができる。すなわち、中間転写ベルト8と二次転写ローラー12との接触面積および中間転写ベルト8と転写材16との接触面積をいずれも小さくできる。これにより、転写材16の移動方向と直交またはほぼ直交する方向における圧接荷重の差、二次転写ニップ11cでの転写材16の位置(所定位置と異なる位置)、あるいは転写材16の姿勢(スキュー)による中間転写ベルト8への影響を小さくできる。したがって、中間転写ベルト8の蛇行を効果的に抑制することができる。
更に、張架ローラー13の半径R3(mm)を中間転写ベルト駆動ローラー12の半径
2(mm)より小さくしているので、中間転写ベルト8を張架ローラー13部に効果的
に大きい曲率で巻掛けることが可能となる。これにより、二次転写ニップ11cを通過して中間転写ベルト8に乗せられてきた転写材16は、曲率分離により中間転写ベルト8からより確実に安定して剥離させることが可能となる。特に、腰の強い転写材16は中間転写ベルト8から更に確実に安定して剥離することが可能となる。
しかも、互いに所定の軸間距離をおいて配設された中間転写ベルト駆動ローラー12と張架ローラー13とに中間転写ベルト8を巻き掛けているので、二次転写ニップ11cを通過し中間転写ベルト8に乗せられた転写材12が張架ローラー13に到達するまでに、ある程度の時間を要する。これにより、二次転写時に二次転写バイアスで帯電された転写材16が中間転写ベルト8に静電的に張り付いても、転写材12が張架ローラー13に到達するまでの時間に、転写材16に蓄積された電荷が緩和することが可能となる。したがって、中間転写ベルト8への転写材16の静電的な張り付きが緩和するので、張架ローラー13部で転写材16を中間転写ベルト8から更に安定して剥離させることができる。
更に、二次転写後に転写材16を転写画像面が重力方向に向くように搬送するとともに重力方向と斜め逆方向に移動させているので、張架ローラー13部の中間転写ベルト8転写材移動方向の手前で転写材16が剥離されることはなく、転写材16の腰を利用して、張架ローラー13部で中間転写ベルト8から転写材16を剥離させることが可能となる。
こうして、この第1例の画像形成装置1によれば、良好な転写効率を得るとともに転写画像のずれを抑制し、しかも中間転写ベルト8の蛇行を抑制し、更に転写後の中間転写ベルト8からの転写材16の剥離を安定して確実に行うことが可能となる。
更に、二次転写ローラー12の表面粗さRzが中間転写ベルト8の表面粗さRzより大
きい。これにより、転写材16と二次転写ローラー12との接触面積の総和が転写材16と中間転写ベルト8との接触面積の総和より小さくなる。したがって、転写ニップ11cの出口(転写材12の移動方向での転写ニップ11cの終端)で、転写材16が二次転写ローラー12側に巻き付くことを抑制することができる。その結果、転写材16を中間転写ベルト8に安定して乗せた状態で転写ニップ11cから確実に排出することが可能となる。
更に、圧接ニップ11aを通過した中間転写ベルト8の部分8dが、二次転写ローラー12の中心12cと中間転写ベルト駆動ローラー9の中心9aとを結ぶ仮想直線δと直交する接線方向εに移動される。これにより、圧接ニップ11aを通過した中間転写ベルト8の移動方向βを安定させることが可能となる。したがって、圧接ニップ11aを通過した中間転写ベルト8の移動方向βのふらつきを抑制して、接触ニップ11bを確実に形成することができるとともに、接触ニップ幅W2(mm)を圧接ニップ幅W1(mm)より小さくすることがより確実に実現可能となる。
更に、第2の張架ローラー14が張架ローラー13より中間転写ベルト8の移動方向β側に配設されて中間転写ベルト8の像担持面側に当接するとともに中間転写ベルト8を押圧する。この第2の張架ローラー14の押圧により中間転写ベルト8が張架される。これにより、中間転写ベルト8からの転写材16の剥離位置で、剥離後の転写材16の移動方向と中間転写ベルト8の移動方向βとのなす角度を大きくすることができる。その結果、張架ローラー13の曲率分離による中間転写ベルト8からの転写材16の剥離をより確実に行うことが可能となる。
この第1例の画像形成装置1の他の構成および他の作用効果は、液体現像剤を用いる従来公知のタンデム型の画像形成装置と同じである。
図4は、本発明の画像形成装置の実施の形態の第2例を示す、図2と同様の二次転写部の部分拡大図である。
図4に示すように、この第2例の画像形成装置1では、圧接ニップ11aを通過した中間転写ベルト8が前述の第1例の接線方向εより中間転写ベルト駆動ローラー9(バックアップローラー)側の方向ηに延設される。したがって、圧接ニップ11aを通過した中間転写ベルト8に移動方向βが方向ηとなるように、張架ローラー13が配設される。すなわち、張架ローラー13は、圧接ニップ11aを通過した中間転写ベルト8を中間転写ベルト駆動ローラー9側の方向ηに移動させる。
この実施の形態の第2例の画像形成装置1では、接触ニップ11bを第1例に比べてより効果的に短くすることが可能となる。これにより、二次転写時に画像ずれを更に効果的に抑制することが可能となる。
この第2例の画像形成装置1の他の構成および他の作用効果は、前述の第1例の画像形成装置と同じである。
なお、本発明の転写装置および画像形成装置は、前述の実施の形態の各例に限定されることはない。例えば、前述の各例の画像形成装置では4色の画像形成装置としているが、単色の画像形成装置でもよい。要は、本発明は特許請求の範囲に記載されている事項の範囲内で種々の設計変更が可能である。
1…画像形成装置、2Y,2M,2C,2K…感光体、5Y,5M,5C,5K…現像部、6Y,6M,6C,6K…一次転写部、8…中間転写ベルト、8b…弾性層、9…中間転写ベル
ト駆動ローラー、11…二次転写部(転写装置)、11a…圧接ニップ、11b…接触ニップ、11c…二次転写ニップ、12…二次転写ローラー、12a…基材、12b…弾性
層、13…張架ローラー、14…第2の張架ローラー、16…転写材、W1…圧接ニップ
幅、W2…接触ニップ幅、R1…二次転写ローラーの半径、R2…中間転写ベルト駆動ロー
ラー(バックアップローラー)の半径、δ…中間転写ベルト駆動ローラーの中心と二次転写ローラーの中心とを結ぶ仮想直線、ε…仮想直線δと中間転写ベルト駆動ローラー中間転写ベルトの外周面との交点における接線方向、η…接線方向εより中間転写ベルト駆動ローラー側の中間転写ベルトの延設方向

Claims (5)

  1. 弾性層を有するとともに、像を担持する転写ベルトと、
    前記転写ベルトを巻き掛けるローラーと、
    前記転写ベルトの表面抵抗率より小さい表面抵抗率を有し、周面に弾性層が配設され、前記ローラーと前記転写ベルトを介して当接により形成する当接ニップと前記ローラーに巻き掛けられていない前記転写ベルトとの接触により形成する接触ニップとを含む転写ニップ部を構成するとともに、前記転写ベルトに担持された前記像を、転写材の鉛直方向下方の面に、前記転写ニップ部で転写する転写ローラーと、
    前記ローラーより前記転写材搬送方向に配設されて、前記接触ニップを形成するとともに前記ローラーの径より小さい径の張架ローラーと、
    を有することを特徴とする転写装置。
  2. 潜像が形成される潜像担持体と、
    前記潜像を現像剤で現像する現像部と
    潜像を現像剤で現像して現像剤像を形成する現像部と、
    弾性層を有するとともに前記現像部で現像された像が転写される転写ベルトと、
    前記転写ベルトを巻き掛けるローラーと、
    前記転写ベルトの表面抵抗率より小さい表面抵抗率を有し、周面に弾性層が配設され、前記ローラーと前記転写ベルトを介して当接により形成する当接ニップと前記ローラーに巻き掛けられていない前記転写ベルトとの接触により形成する接触ニップとを含む転写ニップ部を構成するとともに、前記転写ベルトに担持された前記像を、転写材の鉛直方向下方の面に、前記転写ニップ部で転写する転写ローラーと、
    前記ローラーの前記転写材の搬送方向に配設されて、前記接触ニップを形成するとともに前記ローラーの径より小さい径の張架ローラーと、
    を有することを特徴とする画像形成装置。
  3. 前記転写ローラーの表面粗さRzは前記転写ベルトの表面粗さRzより大きい請求項2に記載の転写装置。
  4. 前記張架ローラーは、前記圧接ニップを通過した前記転写ベルトを、前記転写ローラーの回転中心と前記ローラーの回転中心とを結ぶ仮想直線と直交する方向または前記仮想直線と直交する方向より前記ローラー側に移動させる請求項2または3に記載の転写装置。
  5. 前記張架ローラーより前記転写ベルトの移動方向側に配設されるとともに、前記転写ベルトを張架する第2の張架ローラーを有する請求項2ないし4のいずれか1項に記載の転写装置。
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