JP2011039053A - X線分光法用の微量熱量測定 - Google Patents

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Abstract

【課題】改良型の微量熱量計型エネルギー分散型X線分光計を提供すること。
【解決手段】改良型の微量熱量計型エネルギー分散型X線分光計は、低電子ビーム・エネルギーで試料の高空間分解能X線マッピングを実用的に実行するのに十分なエネルギー分解能およびスループットを提供する。エッチングによって試料から層を除去する能力を提供するデュアル・ビーム・システムとともに使用すると、本発明のシステムを、3次元X線マッピングに使用することができる。好ましいシステムは、試料を出たX線のうち検出器に衝突するX線の割合を増大させるため、広角の開口を有するX線光学部品を使用し、パルス・パイルアップを回避するため、複数の検出器を使用する。
【選択図】図4

Description

本発明は、試料の組成を測定するシステムに関する。
X線分光計(x−ray spectrometer)が取り付けられた電子プローブ微量分析器(electron probe microanalyzer)および電子顕微鏡は、表面のマイクロスコピック(microscopic)またはナノスコピック(nanoscopic)領域の組成を測定するために使用される。これらの検出器は、試料から放出されたX線のエネルギーまたは波長を測定し、そのX線のエネルギーまたは波長から、電子ビームの下の物質の組成を推定する。異なる物質のX線特性が、わずかにしか異ならないエネルギーを有することがあるため、検出器は、狭い間隔で並んだX線エネルギーを識別する十分な分解能を必要とする。合理的な時間内に試料を処理するためには、X線検出器が、1秒間に多数のX線を処理することができる必要がある。1秒間に検出器が処理することができるX線の数を、「最大計数率(maximum count rate)」と呼ぶ。受け取ったX線を処理する速度を「計数率(count rate)」と呼び、一般にカウント毎秒(counts per second)(cps)を単位として表現する。
結晶を使用して異なる波長のX線を分散させ、分析する検出器を波長分散型分光器(wavelength dispersive spectrometer)(WDS)と呼び、入射X線のエネルギーを測定する検出器をエネルギー分散型分光計(energy dispersive spectrometer)(EDS)と呼ぶ。WDSは、特定のX線波長帯に対して、より良好なスペクトル分解能およびより大きな最大計数率を提供することができるのに対して、EDSは、複数の元素からの異なるエネルギーのX線を測定する目的により適合している。具体的には、EDSは、スペクトル全体を並列に取得することができるのに対し、WDSは、直列にしか取得できない。EDSシステムが2つのX線をほぼ同時に受け取った場合、検出器が測定するエネルギーはそれらの両方のX線の結果であり、試料物質を正確には表さない。このような事象を「パルス・パイルアップ(pulse pileup)」と呼ぶ。EDS検出器は、好ましくはそれぞれのX線を迅速に処理し、そのため、それぞれのエネルギー測定は次のX線を受け取る前に完了する。
最も一般的なタイプのエネルギー分散型X線分光計は、X線が電子−正孔対を形成する半導体X線検出器を使用する。それらの電子−正孔対は電流として検出され、それぞれのX線が生み出す対の数は、そのX線のエネルギーに依存する。固体検出器を備えたEDSシステムは一般に、数十万カウント毎秒までの高い計数率を有するが、約6keVにおけるそれらの検出器のエネルギー分解能は約100eVよりも悪く、そのような分解能では、狭い間隔で並んだX線ピークを識別することは不可能である。
微量熱量計(microcalorimeter)型EDSシステムは別のタイプのエネルギー分散型X線分光計であり、このEDSシステムでは、検出器がX線を吸収し、検出器の温度の上昇を測定することによって、そのX線のエネルギーが測定される。検出器の温度の上昇は、吸収したX線のエネルギーに比例する。微量熱量計型検出器のエネルギー分解能は、半導体検出器のエネルギー分解能よりも優れており、あるシステムでは、約6keVのX線エネルギーにおいて5eV未満であるが、微量熱量計型検出器は一般に、毎秒500未満のX線しか処理することができない。微量熱量計型EDSシステムは例えば、Martins他の「Microcalorimeter x−ray detectors with x−ray lens」という名称の米国特許第5,880,467号、およびNorrellおよびAnderson、「High Resoultion X−Ray Spectroscopy with a Microcalorimeter」、米国エネルギー省(U.S.Department of Energy)、Journal of Undergraduate Research、第5巻、http://www.scied.science.doe.gov/scied/JUR v5/default.htm(2005)に記載されている。
図1Aは、一般的な微量熱量計型EDSシステム100を示し、システム100は、走査型電子顕微鏡102と、試料106から放出されたX線を、クライオスタット(cryostat)110によって冷却された検出器108まで透過させるX線光学部品104とを含む。X線光学部品は一般にガラス毛管または金属薄膜から形成され、例えば、Silver他の「X−ray Diagnostic System」という名称の米国特許第6,094,471号、およびMcCarthy他の「Application of x−ray optics to energy dispersive spectroscopy」という名称の米国特許第6,479,818号に記載されている。図1Bは、図1のX線光学部品104の拡大断面図を示す。先行技術の一般的な微量熱量計型EDSとともに使用されるX線光学部品の受光角(acceptance angle)は、2度から3度である。
図2は、検出器108が一般に、X線吸収器202と、この吸収器と接触した温度測定デバイス204とを備えることを示す。X線吸収器202および温度測定デバイス204は、一般に100mK未満の極低温に維持され、非常に低い結合(combined)熱容量を有し、低温ヒート・シンク206に対する弱い熱リンクを有する。この弱い熱リンクは、温度上昇が起こるのに必要な熱分離を可能にする。(温度測定デバイスによって測定される)出力ピーク高さは、X線光子エネルギー(E)と、吸収器と温度測定デバイスの結合熱容量(C)とに関係する。検出器のエネルギー分解能はほぼ(kT2C)0.5に比例する(kはボルツマン定数、Tは温度である)。吸収器と低温ヒート・シンクとの間の熱リンクをより弱くした場合、吸収器の温度はさらに高くなり、分解能が増大する。しかしながら、より弱い熱リンクは、X線を処理した後に吸収器を冷やすのに必要な時間を増大させ、それにより、検出器が処理することができる最大計数率を低減させる。
X線吸収材料は一般に金であり、大部分の商用システムが使用する温度測定デバイスは、非超電導材料層と超電導材料層とを含み、超電導材料層が、その遷移温度、すなわち超電導材料層が超伝導を停止する温度付近に維持された、トランジション・エッジ・センサ(transition edge sensor)を含む。トランジション・エッジ・センサを流れる電流は、センサの温度が変化するとともに変化する。この電流の変化は一般に、超伝導量子干渉デバイス(superconducting quantum interference device)(SQUID)を使用して増幅される。
微量熱量測定が半導体検出器よりも優る技術的な主な利点は、優れたエネルギー分解能である。一般的な微量分析における対象とするエネルギー範囲において、先行技術の微量熱量計は、15eVよりも良好な分解能、いくつかのケースでは3eVよりも良好な分解能を有するが、従来のEDS検出器の分解能は約120eVに限定される。したがって、微量熱量計は、狭い間隔で並んだ特性X線輝線を分解することができる。これは、低電圧微量分析、すなわち1〜5keVの範囲の電子ビーム・エネルギーを使用して実行される微量分析にとって非常に望ましい。これは以下のような理由による。
・X線スペクトルの低エネルギー端は、狭い間隔で並んだ多数の特性X線ピーク、具体的には低、中および高原子番号の元素のK、LおよびM線それぞれを含む。従来のEDSスペクトルでは、多くの物質で、これらの低エネルギーX線ピークが重なってしまい、高エネルギー(10〜30keV)の電子ビームによってしか励起することができない、より高エネルギーのX線ピークを使用することが必要となる。
・走査電子顕微鏡法では、電子貫入範囲(electron penetration range)および電子−固体相互作用体積(electron−solid interaction volume)がそれぞれ、Eb 1.67および(Eb 1.673にほぼ比例する。Ebは電子ビーム・エネルギーである。X線は、相互作用体積のある部分、一般に相互作用体積の先頭の3分の1〜3分の2から放出され、正確な割合は、物質のタイプならびに、X線光子および電子ビームのエネルギーの関数である。したがって、微量分析の表面感度および空間分解能は、電子ビーム・エネルギーの強い関数である。空間分解能および表面感度を最大にするためには低いビーム・エネルギーが必要となる。
微量熱量測定が従来のEDSよりも劣る技術的な主な欠点は、2つの別個の現象によって引き起こされる低いスループットである。第1の現象として、その範囲からX線が集められる立体角が、検出器の設計要件によって大幅に限定され、それにより、放出されたX線のうち検出器によって集められるX線の割合が非常に小さくなる。具体的には、一般的なX線吸収器の表面積は0.1mm2程度であり、検出器を100mK未満まで冷却するのに必要なハードウェアのかさばる大きさが、試料の近くに検出器を配置することを妨げる。対照的に、固体EDS検出器は、10から80mm2の範囲の表面積を有し、試料から数センチメートル以内に検出器を置くことができる。微量熱量計型X線検出器のスループットを限定する第2の現象は、単一の検出器の最大計数率が、熱力学的に、約500cps未満に限定されることである。対照的に、従来の固体EDS(Si(Li)およびシリコン・ドリフト)検出器の最大計数率は104から105cps程度である。
微量熱量計型EDSシステムのスループットが低いことにより、合理的な時間内に有用なX線マップを形成するのに十分なX線を集めるためには、非常に高い電子ビーム電流を使用することが必要となる。しかしながら、高い電子ビーム電流は、(電子の光学収差がビーム電流に依存するため)電子ビームの集束を妨げ、電子によって傷つきやすい試料の損傷を加速し、汚染物質の蓄積速度を速め、絶縁体の厳しい帯電を引き起こす。
図3は、3つの異なる尺度で描いた鉱物モナザイト(monazite)のX線スペクトルの部分を示す。拡大されたグラフ303は、試料を特徴づけるのに使用可能な低エネルギー範囲の多数のピークを示す。この分解能は、狭い間隔で並んだ多数のピークを識別するのには十分に高いが、試料上の単一の点を分析するのに十分なX線を集めるのに11時間以上かかった。
多くの用途で、試料を構成する物質の高分解能2次元または3次元X線マップを生成することが望まれている。すなわち、試料表面のある領域を、狭い間隔で並んだ複数の点に分割し、それぞれの点に存在する物質をX線分析によって測定し、それらの点を、ディスプレイ上の画素にマップする。先行技術の微量熱量計型EDSシステムを使用してこれを実行することはできない。すなわち、高い空間分解能、高いエネルギー分解能および高いスループット相互間の設計トレードオフが、現在の微量熱量計型EDSシステムが合理的な時間のうちに高分解能の2次元または3次元マップを生成することを妨げている。例えば、放出されたX線のうち検出器に到達するX線の割合が小さいため、より多くのX線を発生させるためには大電流の電子ビームが必要である。ビーム電流を増大させると電子ビームのサイズが増大し、低電子ビーム・エネルギーにおける物質分析の空間分解能が低下する。さらに、微量熱量計型検出器の計数率が限定される。吸収器と冷基板との間の熱経路が、X線を吸収したときに大振幅の温度パルスを供給する十分に弱いものであるときには、パルスが検出された後、吸収器が冷えるまでに長い時間がかかり、計数率が低下する。X線吸収器と冷シンク基板との間の熱経路の熱伝導性を高くすると、計数される1秒あたりのパルス数を増やすことができるが、温度変化が低下し、したがってX線エネルギーの測定の正確さが低下することになる。
当業界では、高い空間分解能および高いエネルギー分解能でX線マッピングを実行することができるEDSシステムが求められている。
米国特許第5,880,467号 米国特許第6,094,471号 米国特許第6,479,818号 米国特許第6,310,350号
NorrellおよびAnderson、「High Resoultion X−Ray Spectroscopy with a Microcalorimeter」、米国エネルギー省(U.S.Department of Energy)、Journal of Undergraduate Research、第5巻、http://www.scied.science.doe.gov/scied/JUR v5/default.htm(2005)
したがって、本発明の目的は、高分解能マッピングを実行する能力を有するEDS微量熱量計システムを提供することにある。
本発明は、試料の高空間分解能X線マッピングを実用的に実行するのに十分な分解能およびスループットを提供する微量熱量計型EDSシステムを含む。本発明のある実施形態は、試料を出たX線のうち検出器に衝突するX線の割合を増大させるため、X線光学部品に対して広角の開口を使用する。本発明のある実施形態は、EDSシステムが処理することができる最大計数率を向上させるため、複数の検出器を使用する。本発明のある実施形態は、分解能を向上させるため、中性子変換ドーピングされた温度測定要素を使用する。ある実施形態は、スズ(tin)製のX線吸収器を使用する。本発明のある実施形態は、温度感知要素の電流の変化を測定するため、JFET増幅器を使用する。
本発明のある実施形態は、電子ビームおよびイオン・ビームを提供するデュアル・ビーム・システムを含む。電子ビームを使用して分析用のX線を発生させ、イオン・ビームを使用して、分析すべきその下の物質を露出させることができる。物質層を分析し、分析した層を除去し、新しく露出した層を分析することを繰り返すことによって、試料上に存在する物質の3次元マップを生み出すことができる。ドリフトの補正を可能にし、空間分解能の向上とともにその重大性が増大する問題である試料の損傷、汚染物質の蓄積および帯電の最小化を可能にするため、ある実施形態は、高速電子ビーム走査および周期的なプラズマ・クリーニングを使用する。
以上では、以下の本発明の詳細な説明をより理解できるように、本発明の特徴および技術上の利点をかなり広く概説した。以下では、本発明の追加の特徴および利点を説明する。開示される着想および特定の実施形態を、本発明と同じ目的を達成するために他の構造を変更しまたは設計するベースとして容易に利用することができることを当業者は理解すべきである。さらに、このような等価の構造は、添付の特許請求の範囲に記載された本発明の趣旨および範囲を逸脱しないことを当業者は認識すべきである。
次に、本発明および本発明の利点のより徹底的な理解のため、添付図面に関して書かれた以下の説明を参照する。
先行技術の一般的な微量熱量計型エネルギー分散型X線分光計を示す図である。 図1Aに示したX線光学部品の拡大断面図である。 図1Aのシステムとともに使用される先行技術の検出器を示す図である。 3つの異なる尺度で描いた鉱物モナザイトのX線スペクトルの部分を示す図である。 本発明の微量熱量計型EDSシステムの好ましい一実施形態を示す図である。 X線検出器のアレイを示す図である。 個別X線検出器を示す図である。 図6の検出器からの一般的な出力パルスを示す図である。 5keV電子ビームによって単元素物質内で励起させたいくつかの特性X線ピークに対する性能指数を示す図である。 X線スペクトルの部分が拡大されて示されているX線スペクトルを示す図である。 本発明に基づく好ましい一方法を示す図である。
添付図面が一律の尺度で描かれていることは意図されていない。添付図面において、さまざまな図に示された同一のまたはほぼ同一のそれぞれの構成要素は同様の符号によって表されている。分かりやすくするため、全ての図面で全ての構成要素に符号が付けられているわけでない。
本発明の好ましい実施形態は、改良型の微量熱量計型EDSシステムを提供する。このシステムのさまざまな実施形態は、スループット、信頼性、安定性およびエネルギー分解能の向上を提供する。
本発明の好ましい方法または装置は、多くの新規の態様を有する。本発明は、目的の異なるさまざまな方法または装置で具体化することができるため、全ての実施形態に全ての態様が存在する必要はない。記載した実施形態の態様の多くは、個々に特許を受けることができる。
本発明の好ましい一実施形態は、高分解能2次元または3次元X線マッピングを可能にするように構成された、X線微量熱量計とデュアル・ビーム・システムとを備える。図4は、本発明の好ましい一実施形態を示す。微量熱量計型EDSシステム400は、試料XYZステージ403上に試料402を保持するための真空室401、電子ビーム・カラム404、およびイオン・ビーム・カラム405を含む。電子ビーム・カラム404は、ショットキ・エミッタ(Schottky emitter)、冷電界エミッタ(cold field emitter)などの高輝度(high brightness)電子源を含み、イオン・カラム405は、液体金属イオン源または高輝度プラズマ源を含むことが好ましい。集束イオン・ビーム・システムの代わりに、または集束イオン・ビーム・システムに加えて、表面から物質を除去するレーザ・ビームを使用することができる。真空室は、高真空室、または環境(environmental)走査型電子顕微鏡のより高圧の真空室とすることができる。このシステムはさらに、処理前および処理中に炭素付着物などの汚染物質を試料402から除去するためにプラズマを発生させるプラズマ発生器406を含むことが好ましい。コンピュータ408が、システム400の諸部分の動作を制御する。コンピュータ・メモリ409が、本発明の方法に従ってシステム400を動作させるためのプログラムを記憶する。
X線光学部品410は、好ましくは10度超、より好ましくは15度超、最も好ましくは約20度以上の大きな受入れ角を有する。受入れ角は、開口に入り、光学部品を透過する光線の最大角度である。すなわち、光学部品の軸に平行に光学部品に入った光線は光学部品を透過するが、光学部品の軸に対して鋭角なある角度で光学部品に入った光線は光学部品を透過しない。X線光学部品410は、ガラス毛管束型であることが好ましい。
真空室から検出器アセンブリ420にX線を伝達するため、X線光学部品410は、ポイント・ツー・パラレル(point−to−parallel)コリメーティング・レンズ412、次いでパラレル・ツー・ポイント(parallel−to−point)集束レンズ414を含むことが好ましい。検出器アセンブリ420は複数の個別検出器を含むことができる。あるいは、このX線集束光学部品は、単一のポイント・ツー・ポイント(pointo−to−point)ガラス毛管集束レンズからなることもできる。ポイント・ツー・ポイント集束光学部品は、表面上の1点から発射されたX線を受け取り、それらのX線を検出器上の1点に集束させる。ポイント・ツー・パラレル−パラレル・ツー・ポイント(point−to−parallel−parallel−to−point)光学部品は、試料上の1点からのX線を受け取り、それらのX線を平行にして、X線がある距離の間互いに平行に移動するようにし、次いでこれらの平行X線を再び1点に集束させる。ポイント・ツー・パラレル光学要素およびパラレル・ツー・ポイント光学要素は、単純に要素412と414の間の距離を変化させることによって、試料から検出器まで、ある距離にわたってX線の経路を定めることを可能にするが、この追加の光学要素はさらに、この伝達の効率を低下させる。
ガラス毛管束は、Silver他の米国特許第6,094,471号に記載されているものと同様だが、それよりも大きな受入れ角を有する。このようなX線光学部品は例えば、X−Ray Optical Systems,Inc.社(米ニューヨーク州East Greenbush)から市販されている。このより大きな受入れ角は、光学部品が、試料からのX線を、より大きな立体角から受け取ることを可能にする。金箔型の光学部品を使用してコストを低減させることもできる。X線光学部品は一般に低域フィルタとして機能し、X線光学部品を、低エネルギーのX線の透過を最大にし、望んでいないより高いエネルギーのX線を遮断するように調整することができる。X線光学部品は、10mmから1000mm、例えば470mmの焦点距離(focal length)を有し、約2.3keVよりも高いエネルギーを有するX線を遮断することが好ましい。この焦点距離は、試料からX線光学部品までの距離である。後方(rear)焦点距離は、光学部品から焦点面までの焦点距離であり、焦点面は一般にX線を受け取る検出器を含む。これらの前方(front)焦点距離と後方焦点距離は等しくても、または異なっていてもよい。
微量熱量計は、大きな収集立体角、すなわち10-3sr超、より好ましくは10-2sr超、最も好ましくは10-1sr超の収集立体角を提供することが好ましい。この大きな立体角は例えば、高効率のX線集束光学部品を使用することによって、または試料の直ぐ近くに検出器を配置することによって達成することができる。この大きな立体角は、試料において発生したX線のより多くの部分を検出器に誘導することを可能にする。
検出器アセンブリ420は、単一のクライオスタットによって冷却された複数の個別検出器を含むことが好ましい。図5は、全て単一のクライオスタット506によって冷却された少なくとも9つの個別検出器504を含むことが好ましいアレイ502を備える好ましい検出器アセンブリ420を示す。検出器504はそれぞれ、X線吸収器507と、吸収器507とクライオスタット506の間に配置された温度センサ508とを含み、温度センサは、後述する図6に示すように、リード線によって冷シンクに接続される。複数の個別検出器は、パルス・パイルアップ・アーチファクトを防ぐことで、検出器アセンブリの計数率を増大させる。試料からのX線は複数の検出器にわたって広げられ、そのため、第1のパルスを検出しているために1つの検出器が一時的に利用できない期間の間、別の検出器が、別の入射X線を検出することができる。複数の検出器を使用すると、入射X線を処理するシステム全体の能力を低下させることなく、それぞれの個別検出器を、より高い分解能を有するように設計することができる。すなわち、吸収器と冷シンクの間の熱接続をより弱くし、その結果、それぞれのパルスからの信号がより大きくなり、それによってエネルギー分解能がより高くなり、個別検出器の最大計数率要件が低減するようにすることができる。
X線束は、検出器アレイ502を構成する複数のそれぞれの検出器において同じであることが好ましい。X線光学部品およびアレイ502の面積に応じて、X線光学部品410の焦点面にX線検出器アレイ502を配置することによって、一定の束プロファイルを達成すること、または、X線検出器アレイ502を焦点面から離して配置して、X線束が減少し、X線像がアレイ全体にわたって拡大されるようにすることができる。
図6は、約60mKに維持されたスズ製吸収器604と、温度測定デバイス608とを備える好ましい個別X線検出器504を示す。温度測定デバイス608は熱的には吸収器604と接触しているが、電気的には吸収器604から分離されている。吸収器604の面積は約200×200ミクロン、厚さは約10ミクロンであることが好ましい。温度測定デバイス608は、中性子変換ドーピング(neutron transmutation doping)によってSe、GaおよびAsをドープしたゲルマニウム半導体であることが好ましい。中性子変換ドーピングは、ドーパント濃度が1016cm-2を超える非常に均一なドーピング・プロファイルを提供する。リード線610は、温度センサ606から前置増幅器および冷浴(cold bath)への電気的リンクおよび熱リンクを提供する。パルスを検出し、熱くなった後に吸収器を動作温度まで再び冷却するため、複数のX線検出器からのリード線610がクライオスタット506と接触する。スズ吸収器と冷シンクの間の熱伝導係数は、吸収器が300μs以内に動作温度まで冷える十分に高いものであることが好ましい。図5の検出器は、約2keVにおいて、3eVよりも良好なエネルギー分解能を提供することができる。
図7は、検出器からの一般的な出力パルスを示す。信号の高さは、検出されたX線のエネルギーと検出器の熱容量との比に関係する。このパルス高は、吸収器と冷シンクの間の熱伝導率を低減させることによって増大させることができるが、その場合にはテールがさらに延び、1秒あたりの可能なカウント数が減少する。検出器のサイズを小さくすると検出器の熱容量が低下し、それにより信号の高さが増大する。複数の検出器を使用することによってそれぞれの検出器をより小さくすることができ、それにより信号の高さが増大し、分解能が向上する。
X線光学部品の焦点面におけるX線像のサイズは、光学部品の設計および焦点距離に依存する。X線像が、複数のセンサが占有する面積よりもかなり小さい場合には、像がセンサ・アレイの面積の大部分を占めるまで、センサを焦点面から離すことができる。X線像は一般に円形であり、検出器アレイは円形ではないため、像の焦点がさらにずらされ、像がより大きくなるにつれて、一部のX線は検出器アレイ外の領域に衝突する。当業者は、X線が複数の検出器間で十分に広げられて高いパルス計数率を与え、同時に検出器外の領域に衝突するX線を最小化する、検出器アレイの最適な位置を決定することができる。
複数の検出器の出力は、米国特許第6,310,350号に記載されているように、単一のJFET前置増幅器内へ多重送信されることが好ましい。
好ましいデュアル・ビーム・システムは任意選択で、以下のものを使用することができる。
・ガラス化(vitrified)生物試料および他の真空不適合物質の分析を可能にする極低温試料ステージ。
・高分解能X線マッピング中のリアルタイム・ドリフト補償を可能にする高速電子ビーム走査および電子撮像。電子ビーム走査速度は、X線マップ取得時間(acquisition time)の逆数に相関するものとして定義される。走査速度は、マップ取得時間の逆数の10倍、より好ましくは100倍、より好ましくは1000倍大きいことが好ましい。例えば、X線マップ取得時間が10分である場合、フレーム時間(frame time)は好ましくは60秒、より好ましく6秒、最も好ましくは0.6秒未満である。
さまざまな実施形態は、以下のものを含むことができる。
・高速電子ビーム走査、および低エネルギー高分解能マッピング中の汚染物質の蓄積を最小化するための試料の定期的なRFプラズマ・クリーニング(例えば5分に1回、20秒のプラズマ・クリーニング)。プラズマ・クリーニングに使用することができるガスには空気、H2O、O2およびH2などがある。
・低エネルギーX線分析中および陽イオンによる試料ミリング中の帯電を最小化するための電子フラッド・ガン(electron flood gun)。
・汚染物質の蓄積および帯電を最小化するためのX線マッピング中の標本室内へのH2O、O2などのガスの注入。このガスは、毛管式ガス注入システムを使用して少量注入することが好ましい。
・X線マッピング中の汚染物質の蓄積を最小化するために試料を穏やかに(例えば最高50、100または150°Cに)加熱するための加熱ステージ。
・3次元分析時に試料表面の質を最大限に高めるためのガス支援エッチング。
イオン・ビームを使用して、3次元X線マッピングのために層を連続的に露出させるほかに、イオン・ビームを使用して、X線分析のために、埋没した試料特徴を露出させることもできる。染色した生物組織および官能基化したX線タグ(functionalized x−ray tags)で標識した組織の高分解能撮像に、本発明の実施形態を使用することもできる。任意選択で、このような撮像モードを薄い生物試料に適用することができ、相関顕微鏡法(correlative microscopy)を達成するために、原位置(イン−シチュ(in−situ))走査型透過電子顕微鏡法(STEM)撮像と組み合わせることができる。低いビーム・エネルギー(ナノスケール・タグおよび薄い生物組織のX線蛍光効率を最大にするため例えば1.5から5keV)を使用したX線マッピングおよび高いビーム・エネルギー(例えば10から30keV)を使用したSTEMを実行することにより、最適な相関顕微鏡法が達成されるだろう。本発明の実施形態は、X線タグに対して最適な物質、すなわち阻止能と効率的な特性低エネルギーX線輝線との間の良好な妥協を示すMg、Al、Siなどの物質の使用を含む。具体的には、低エネルギーK線を使用する分析はL線よりも好ましく、L線はM線よりも好ましい。しかしながら、低エネルギーK線を有する物質の阻止能は一般に、低エネルギーLおよびM線を有する物質のそれよりも低く、そのため、当業者は、例えばモンテ・カルロ・シミュレーションを使用することによって、最適であると予想される単元素物質および多元素物質を、ビーム・エネルギーおよびタグ直径の関数として決定することができる。
本発明の実施形態は、3次元高分解能X線マッピングを可能にする。従来のEDSマッピングは一般に、高い電子ビーム・エネルギーを使用して低い倍率で実行されるため、3次元高分解能X線マッピングは、従来のEDSマッピングとは異なるシステム要件を有する。先行技術の微量熱量測定ベースのX線マッピングは、計数率が非常に低いため、ショット雑音(shot noise)によって制限される。
出願人らは、さまざまなシステムに対して決定することができる「性能指数(figure of merit)」(FOM)を使用して微量熱量計型EDSシステムを特徴づける体系を開発した。性能指数は、電子ビームによって試料内へ注入された単位電荷あたりの各ピークのX線カウントを表す。したがって、性能指数の単位は、ナノ・クーロンあたりのX線カウント(nC-1)である。特定のシステムの性能指数は、X線蛍光効率、試料内のX線吸収率、および収集/検出システムの効率に依存する。すなわち、より大きな立体角にわたってX線を検出する検出器はより高い性能指数を有する。許容される信号対雑音比を有するX線マップを、合理的な時間、例えば約20分未満で形成するのに十分な信号を、EDSシステムが提供するためには、電子ビームが調査する試料体積の主成分から放出された特性X線に対して、性能指数が少なくとも100nC-1であることが好ましいと出願人らは決定した。多くの場合、性能指数が100nC-1未満のシステムは、合理的な時間のうちに十分なX線信号対雑音比を得るために、非常に大きなビーム電流を必要とすることになろう。
最小有効マップ・サイズ、最大許容ビーム電流、最大許容取得時間など、いくつかのパラメータに対する許容限界を定義すれば、特定のFOM(すなわち特定の信号対雑音比)に対応する計数率を決定することができ、したがって、検出されたX線を処理するのに必要な検出器の数を決定することができる。ある特定のシステムでは、収集効率が固定され、ビーム電流を増大させることによって計数率を増大させることができる。あるいは、ビーム電流を固定し、取得時間を増大させて、計数率を増大させることなく全体のカウント数を増大させることもできる。性能指数は、X線マッピングにおける微量熱量計X線検出器の有効性を定量化し、所与のビーム電流における対応するX線計数率を定量化するのに使用することができる単一の量である。
好ましい最低性能指数を100nC-1としたのは、X線マップは少なくとも100画素×100画素の画素を含むべきであり、ビーム電流は1nA以下であるべきであり、マップの取得にかかる時間は16.7分以下であるべきであるという前提に基づく。この性能指数法を使用して、出願人らは、先行技術を超える予想外の改良を提供し、空間分解能が高く、100画素×100画素以上の画素を有するマップを与える2次元または3次元X線マッピングに対して実用的な本発明の実施形態を生み出すことができた。
性能指数は(N×X)/(I×T)と定義される。
・「N」は、X線マップ(例えば100×100)を形成するのに必要な画素の最小数である。
・「X」は、単一のX線ピークにおける画素あたりのX線カウントの最小数である(例えば10。これは、ショット雑音によって限定された信号対雑音比100.5≒3.2に対応する)。
・「I」は、最大許容ビーム電流(例えば1nA)である。
・「T」は、最大許容マップ取得時間(例えば10から20分)である。
例えば、ビーム電流1nAを使用して16.7分で得られた、画素あたり10カウントを提供するあるX線ピークの100画素×100画素のX線マップは、性能指数100nC-1およびショット雑音限定信号対雑音比約3.2を与える。
FOMは、上記のデータ収集パラメータを緩くし、またはきつくすることによって、任意にスケーリングすることができる。しかしながら、上記の値は、実用的な高空間分解能X線マッピングを可能にするために満たされまたは超えることが好ましい限界を表すように定義される。
FOMは、最大許容マップ取得時間(T)の関数であり、所与の電子ビーム電流において、FOMは、特定のX線計数率に変換され、したがって、パルス・パイルアップ・アーチファクトを回避するために必要な検出器の数を定義する。例えば、上記のN、X、IおよびT値は、X線ピークあたり100cpsの計数率を与える。現実世界の例では、X線スペクトルが例えば5つのピークを含み、高品質微量熱量計は、それぞれのピークにおいて1000nC-1のFOMを有し、電子ビーム電流1nAを使用したとき、このFOMは、検出器アレイにおける5000cpsのX線到着率に変換される。したがって、単一の検出器の最大計数率が例えば500cpsである場合、パルス・パイルアップ・アーチファクトを回避するためには、10個より多くの(すなわち、検出器あたり500cps、加えて、制動放射バックグラウンド放射線を含むX線を処理するために必要な追加の検出器)検出器からなるアレイが必要である。
表1は、性能指数100nC-1に対応するマップ取得時間に対する電子ビーム電流および計数率の影響を示す。
Figure 2011039053
表1のいくつかの構成のマッピング時間は非実用的に長く、別の構成の計数率は、パルス・パイルアップ・アーチファクトを回避するために多数の検出器を必要とするであろう。電子ビーム電流を0.01nAから100nAに増大させると、単位時間あたりより多くのX線光子が電子ビームによって発生し、試料に送達される。検出器が、2列目の計数率で動作する能力を有する場合、3列目から5列目は、1画素あたり、100画素ラインあたり、および100×100画素マップあたりの必要な時間を示す。出願人らは、多くの場合に、100×100画素マップを決定するのに許容される時間は20分未満であると決定した。計数率100カウント/秒は、表1の3行目に記載されているとおり1nAで達成可能である。
性能指数は収集効率に依存するため、性能指数は、試料からX線を集め、それらを検出器に透過させるX線光学部品の効率によって変化する。図8は、5keVの電子ビームによって単元素物質内で励起させたいくつかの特性X線ピークに対する性能指数を示し、以下のものに対応する。
・「Au光学部品」:この曲線は、Auらせん形X線集束光学部品を利用した先行技術の微量熱量計を表す。このようなシステムは分光法に対しては適当だが、(プロットに示した各X線輝線に対して性能指数が100nC-1よりも小さいため)X線マッピングに対してはスループットが不十分である。
・「2.5°ガラス光学部品」:この曲線は、小さな開口角を有するガラス毛管X線集束光学部品を利用した先行技術の一般的な微量熱量計を表す。このようなシステムは分光法に対して適当であり、(プロットに示した一部のX線輝線、例えばZn L線に対して性能指数が100nC-1よりも大きいため)スループットは、一部のX線輝線を使用したX線マッピングに対してかろうじて適当である。しかしながら、スループットが十分なのは、主成分の分布のマッピングに対してだけであり、いくつかの放出(例えばAu M放出)に対しては全く不十分である。より重要には、電子ビーム・エネルギーが5keVよりも低下するとFOMが低下するため、このスループットは、5keV未満の電子ビーム・エネルギーを使用したX線マッピングに対して不十分である。
・「20°ガラス光学部品」:この曲線は、20°の大きな開口角を有するガラス毛管X線集束光学部品を利用した本発明の一実施形態を表す。プロットに示した全てのX線輝線に対して性能指数が100nC-1よりもはるかに大きいため、このようなシステムは、高分解能X線マッピングに対して適当である。さらに、このスループットは、5keV未満の電子ビーム・エネルギーを使用したX線マッピングに対して十分である(例えば、ビーム・エネルギーを5から2.5keVに低減させた場合、Cu L放出に対応するFOMは約1/4.5に低下するが、それでも100nC-1よりもはるかに大きなFOMを与える)。
図9は、あるX線スペクトルの全体グラフ902、ならびにグラフ902の拡大部分を示すより小さなグラフ904、906および908を示す。先行技術の一般的なシステムを使用したとき、参照符号910によって表されたMg Kαピークの性能指数は12.9nC-1である。より広角の受入れ角を有する改良型のガラス毛管を使用すると、性能指数は387nC-1に向上し、開口角が20°のガラス毛管を使用すると、性能指数は7367nC-1に増大し、この性能指数は、電子ビーム電流100pAを使用したときの計数率764cpsに対応する。このような計数率は、2つまたは3つの検出器によって処理することができる。電流を1nAに増大させた場合には、計数率は7640cpsまで増大し、パルス・パイルアップを回避するために追加の検出器が必要となるであろう。同様に、等強度の10個のX線輝線がある場合には、ビーム電流100pAにおいて、計数率7640cpsに適合する必要があるであろう。
同様に、自然酸化物オーバレイヤに起因する酸素Kαピークに対する性能指数は、先行技術の一般的なシステムで3.7nC-1、より広角の受入れ角を有する改良型のガラス毛管を使用したシステムで111C-1、20°の受入れ角を有する改良型のガラス毛管を使用したシステムで2190C-1である。
本発明の好ましい実施形態は、5keV電子によって照射されたバルクAuから放出されるAu M線に対して、100nC-1超の性能指数を提供し、より好ましくは、1000nC-1超の性能指数を提供する。ある実施形態は、5keV電子によって照射された(自然酸化物を含む)バルクMgのMg K線に対して、500nC-1超の性能指数を提供し、より好ましくは、1000nC-1超の性能指数を提供する。
図10は、本発明に基づく好ましい一方法を示す。ステップ1002で、本発明の微量熱量計型EDSを備えるデュアル・ビーム・システムの真空室内に試料を配置する。試料は例えば、半導体回路または生物試料とすることができる。ステップ1004で、試料室から排気して、試料に応じた適当な圧力にする。任意選択のステップ1006で、試料の表面を清浄にするため、イオン・ビームまたはプラズマを試料の表面に向かって誘導する。ステップ1008で、基板表面の1点に向かって電子ビームを誘導する。X線マッピングのためには、このビームが、2000eVから7000eVの間のエネルギー、一般に約4,000eV以下のエネルギー、および0.01nAから2nAの間のビーム電流、一般に0.5nAのビーム電流を有することが好ましい。ビームは、30nm未満、より好ましくは15nm未満、よりいっそう好ましくは10nm以下のスポット・サイズを有することが好ましい。電子が表面に衝突すると、ステップ1010で、その点からX線が放出される。
ステップ1012で、このX線を、X線光学部品によって、試料表面および光学部品からX線検出器に伝導する。ステップ1014で、検出器が、電子ビームがこの第1の点にある間に受け取ったX線のエネルギーを決定する。判断ブロック1016は、所定のドウェル期間(dwell period)が経過したかどうか、またはこの第1の点に存在する物質を十分な信号対雑音比で決定するのに十分な数のX線を検出したかどうかを判定する。電子ビームは、その点の組成を所望の正確さで決定するのに十分な所定のドウェル時間の間、同じ点に誘導され続ける。それぞれの点において必要なドウェル時間は、電子ビーム電流および物質のタイプに依存する。存在するそれぞれのX線ピークに対して少なくとも10のカウントが記録される十分な時間の間、電子ビームがそれぞれの点に配置されることが好ましい。ある実施形態では、電子ビームが、それぞれの点に約0.1秒間誘導される。ある実施形態では、ドウェル時間は、所定の数のX線が検出されるまで、試料表面上の異なる点ごとで異なり、それぞれの点のドウェル時間が記録され、それらのドウェル時間が、それぞれの点から検出されたX線の数を正規化するために使用される。その点をマップするのに十分なデータを受け取ったときに、マップがまだ完成しておらず、追加の点をマップしなければならない場合には(判断ブロック1020)、ステップ1022で電子ビームが次の点へ移動し、ステップ1008から検出プロセスを繰り返す。一実施形態では、電子ビームが、少なくとも100ドウェル点(dwell point)×100ドウェル点の面積を走査して、10,000画素のマップを形成する。電子ビーム位置のドリフトを補償するため、任意選択で、マッピングの間に、例えばフィデューシアル(fiducial)を見ることによって電子ビームの位置を定期的に再調整する。画素アレイ全体が完成したとき、判断ブロック1030で、マップすべき追加の層があるどうかを判定する。マップすべき層がある場合には、ステップ1032で、イオン・ビームが物質層を除去する。例えば、イオン・ビームが約20nmを除去する。イオン・ビームは、エッチングを促進する前駆体ガスとともに使用することができ、または単に物質をスパッタリングすることができる。当業者は、層を除去するのに必要なイオン・ビーム・パラメータを容易に決定することができる。ステップ1022で、新たな層をマップするプロセスをステップ1008から再び始める。
本発明の他の実施形態では、対象とする試料領域全体にわたって電子ビームを迅速に繰り返し走査する。データ収集システムが、微量熱量計が検出したそれぞれのX線のエネルギーと、試料表面の電子ビーム位置とを記録する。あるいは、データ収集システムは、それぞれのX線のエネルギーと、それぞれのX線が検出された時刻とを記録する。次いで、この時刻情報を使用して、それぞれのX線検出事象に対応する電子ビーム位置を計算し、X線マップを構築する。X線マップは、分析中にリアルタイムで、またはデータ収集の完了後に、構築することができる。この高速走査法は、X線検出中に多数の電子像を集めることができるという利点を有する。これが可能なのは、電子の放出速度が一般に、試料からのX線の放出速度よりもはるかに大きいためである。エバーハート−ソーンリー(Everhart−Thornley)シンチレータ−光電子増倍管検出器、Si半導体検出器などの一般的な2次電子および後方散乱電子検出器を、電子撮像に使用することができる。試料が十分に薄い場合には、透過電子を使用して電子像を形成することもできる。X線マッピング中に起こる試料またはビーム・ドリフトを補正するため、この電子像を使用して、電子ビーム位置を定期的に再調整することができる。
X線収集効率を最大にし、任意の1つの検出器に入射する最大X線束を最小化するため、多検出器アレイを、光学部品の焦点面内または焦点面外に配置することができる。デュアル・ビーム・システムは、(低エネルギー高分解能X線マッピング用の)電子ビームと、(深さ分解(depth−resolved)X線分析を可能にするため)試料から表面物質を除去する手段とを提供する。物質の除去は、集束イオン・ビームによって実行することが好ましいが、幅広いイオン源、プラズマ源またはレーザを使用して達成することもできる。
本発明は幅広い適用可能性を有し、上記の例において説明し、示した多くの利点を提供することができる。本発明の実施形態は特定の用途によって大幅に異なり、全ての実施形態が、本発明によって達成可能な全ての利益を提供し、本発明によって達成可能な全ての目的を満たすわけではない。
上記の説明の多くは半導体ウェーハを対象としているが、本発明は、適当な任意の試料に適用することができる。また、本明細書において用語「自動(automatic)」、「自動化された(automated)」または他の同様の用語が使用されているとき、それらの用語は、自動プロセスまたはステップあるいは自動化されたプロセスまたはステップの手動による開始を含むことが理解される。上記の議論および特許請求の範囲では、用語「含む(including)」および「備える(comprising)」が、オープン・エンド(open−ended)方式で使用され、したがって、これらの用語は「〜を含むが、それらだけに限定されない」ことを意味すると解釈すべきである。添付図面は、本発明の理解を助けることが意図されており、特に明記しない限り、一律の尺度では描かれていない。
本発明および本発明の利点を詳細に説明したが、添付の特許請求の範囲によって定義される本発明の趣旨および範囲から逸脱することなく、本明細書に記載された実施形態に、さまざまな変更、置換および改変を加えることができることを理解すべきである。さらに、本出願の範囲が、本明細書に記載されたプロセス、機械、製造、組成物、手段、方法およびステップの特定の実施形態に限定されることは意図されていない。当業者なら本発明の開示から容易に理解するように、本明細書に記載された対応する実施形態と実質的に同じ機能を実行し、または実質的に同じ結果を達成する既存のまたは今後開発されるプロセス、機械、製造、組成物、手段、方法またはステップを、本発明に従って利用することができる。したがって、添付の特許請求の範囲は、その範囲内に、このようなプロセス、機械、製造、組成物、手段、方法またはステップを含むことが意図されている。
400 微量熱量計型EDSシステム
401 真空室
402 試料
403 試料XYZステージ
404 電子ビーム・カラム
405 イオン・ビーム・カラム
406 プラズマ発生器
408 コンピュータ
409 コンピュータ・メモリ
410 X線光学部品
412 コリメーティング・レンズ
414 集束レンズ
420 検出器アセンブリ
502 検出器アレイ
504 個別検出器
506 クライオスタット
507 X線吸収器
508 温度センサ
604 吸収器
608 温度測定デバイス
610 リード線

Claims (51)

  1. X線マッピング用のシステムであって、
    イオン・ビーム集束カラムと、
    電子ビームを直径100nm未満に集束させることができる電子集束カラムと、
    試料から放出されたX線を受け取るX線光学部品であり、少なくとも10度までの角度で光学部品入口に衝突したX線を受け取り、透過させるX線光学部品と、
    前記X線光学部品を出たX線を吸収する吸収器と、前記X線吸収器の温度の変化を電子信号に変換する温度感知デバイスとを、それぞれが含む複数のX線検出器と
    を備えるシステム。
  2. 前記X線光学部品が、少なくとも15度までの角度で光学部品入口に衝突したX線を受け取り、透過させる、請求項1に記載のシステム。
  3. 前記複数のX線検出器が少なくとも9つのX線検出器を含む、請求項1または2に記載のシステム。
  4. 前記イオン・ビーム集束カラムが液体金属イオン源またはプラズマ・イオン源を含む、請求項1〜3のいずれかに記載のシステム。
  5. 前記電子集束カラムが高輝度電子源を含む、請求項1〜4のいずれかに記載のシステム。
  6. 前記温度感知デバイスが、中性子変換ドープされたゲルマニウム半導体を含む、請求項1〜5のいずれかに記載のシステム。
  7. 前記X線光学部品を出たX線が前記複数の検出器上に集束する、請求項1〜6のいずれかに記載のシステム。
  8. 前記X線光学部品を出たX線を前記複数の検出器にわたって広げるため、前記X線の焦点がずらされた、請求項1〜6のいずれかに記載のシステム。
  9. 前記検出器から信号を受け取り、それらの信号を増幅するJFET増幅器をさらに備える、請求項1〜8のいずれかに記載のシステム。
  10. 前記システムを制御する1つまたは複数のコンピュータをさらに備え、
    前記試料の部分から物質層を除去するために前記イオン・ビーム集束カラムに指示を出し、前記試料の前記部分の少なくとも一部分にわたって前記電子ビームを走査し、前記試料の複数の層上の異なる位置に存在する物質を記録するプログラムを記憶したコンピュータ・メモリを前記コンピュータが含み、
    前記X線検出器からの情報によって前記物質が決定される、請求項1〜9のいずれかに記載のシステム。
  11. 5keV電子によって照射されたバルクAuから放出されるAu M線に対する性能指数が100nC-1超であることを特徴とする、請求項1〜10のいずれかに記載のシステム。
  12. 5keV電子によって照射されたバルクAuから放出されるAu M線に対する性能指数が1000nC-1超であることを特徴とする、請求項1〜11のいずれかに記載のシステム。
  13. 5keV電子によって照射された自然酸化物を含むバルクMgのMg K線に対する性能指数が500nC-1超であることを特徴とする、請求項1〜12のいずれかに記載のシステム。
  14. 5keV電子によって照射された自然酸化物を含むバルクMgのMg K線に対する性能指数が1000nC-1超であることを特徴とする、請求項1〜13のいずれかに記載のシステム。
  15. 前記電子ビーム・カラムが、15nm離れた物質を分解するのに十分に小さなビーム・スポットを有し、前記複数のX線検出器が、15eVのエネルギー差を分解することができ、前記システムが、20分未満の期間、X線を集める間に、100画素×100画素からなる物質マップを決定することができる、請求項1〜14のいずれかに記載のシステム。
  16. ビーム電流およびX線収集効率が、それぞれの画素が20ミクロン未満の距離だけ離れた表面上のドウェル点を表す100画素×100画素のX線マップを、1時間以内に生成するのに十分である、請求項1〜15のいずれかに記載のシステム。
  17. 5keV電子によって照射されたバルクAuから放出されるAu M線に対して信号対雑音比を4未満にすることができる、請求項1〜16のいずれかに記載のシステム。
  18. 極低温試料ステージをさらに備える、請求項1〜17のいずれかに記載のシステム。
  19. 高分解能X線マッピング中のリアルタイム・ドリフト補償を可能にするため、前記電子カラムが、高速電子ビーム走査および2次電子撮像を提供する、請求項1〜18のいずれかに記載のシステム。
  20. 低エネルギー高分解能マッピング中の汚染物質の蓄積を最小化するため、RFプラズマ・クリーニング・システムをさらに備える、請求項1〜19のいずれかに記載のシステム。
  21. 前記RFプラズマ・クリーニング・システムが空気、H2O、O2およびH2を含む、請求項20に記載のシステム。
  22. 低エネルギーX線分析中および陽イオンによる試料ミリング中の帯電を最小化するため、電子フラッド・ガンをさらに備える、請求項1〜21のいずれかに記載のシステム。
  23. 汚染物質の蓄積および帯電を最小化するため、X線マッピング中に試料室内へガスを注入するガス注入システムをさらに備える、請求項1〜22のいずれかに記載のシステム。
  24. X線マッピング中の汚染物質の蓄積を最小化するため、試料を穏やかに加熱するステージ加熱器をさらに備える、請求項1〜23のいずれかに記載のシステム。
  25. 試料の高空間分解能、高エネルギー分解能X線マップを形成する方法であって、
    a.5,000eV未満のエネルギーを有する電子ビームを真空室内の試料に向かって誘導するステップであり、前記電子ビームが、直径50nm未満のスポットを前記試料上に形成するステップと、
    b.前記試料に電子が衝突することによって生み出されたX線を、X線光学部品を通して複数の極低温X線検出器に向かって伝導するステップと、
    c.前記検出器に衝突したX線のエネルギーを決定して、前記電子ビームが前記試料に衝突した位置に存在する物質を決定するステップと、
    d.前記電子ビームが衝突する点を表面にある異なる点に移動させ、少なくとも5,000個の点のアレイに対して、ステップbおよびcを、1時間未満の時間内に繰り返して、前記電子ビームが走査した領域に存在する物質のマップを生成するステップと
    を含む方法。
  26. 前記電子ビームを誘導した点を含む物質層を除去し、第1の点アレイの下の第2の点アレイに対してステップa〜dを繰り返して、3次元X線マップを生成するステップをさらに含む、請求項25に記載の方法。
  27. 物質層を除去するステップが、前記試料に向かって集束イオン・ビームを誘導して、前記真空室から前記試料を取り出すことなく前記物質層を除去するステップを含む、請求項26に記載の方法。
  28. 前記試料に電子が衝突することによって生み出されたX線を、X線光学部品を通して複数の極低温X線検出器に向かって伝導するステップが、受入れ角が10度よりも大きなガラス毛管を使用してX線を伝導するステップを含む、請求項25〜27のいずれかに記載の方法。
  29. 前記試料に電子が衝突することによって生み出されたX線を、X線光学部品を通して複数の極低温X線検出器に向かって伝導するステップが、受入れ角が15度よりも大きなガラス毛管束を使用してX線を伝導するステップを含む、請求項25〜28のいずれかに記載の方法。
  30. 前記検出器に衝突したX線のエネルギーを決定するステップが、中性子変換ドーピングされたゲルマニウム結晶を使用して、X線吸収器の温度の上昇を測定するステップを含む、請求項25〜29のいずれかに記載の方法。
  31. 前記電子ビームの存在下で前記真空室内へガスを注入し、汚染物質を除去するために電子ビーム支援エッチングを実行するステップをさらに含む、請求項25〜30のいずれかに記載の方法。
  32. 高分解能X線マッピング中のドリフト補償を補正するステップをさらに含む、請求項25〜31のいずれかに記載の方法。
  33. 汚染を防ぐために前記試料を加熱するステップをさらに含む、請求項25〜32のいずれかに記載の方法。
  34. 前記試料を冷却するステップをさらに含む、請求項25〜33のいずれかに記載の方法。
  35. 前記試料上の電荷を中和するために低エネルギー荷電粒子を前記試料に向かって誘導するステップをさらに含む、請求項25〜34のいずれかに記載の方法。
  36. 前記電子ビームが衝突する点を表面にある異なる点に移動させ、ステップbおよびcを繰り返すステップが、前記電子ビームが衝突する点を、0.5時間未満の時間内に、少なくとも10,000個の点のアレイに移動させて、前記電子ビームが走査した領域に存在する物質のマップを生成するステップを含む、請求項25〜35のいずれかに記載の方法。
  37. 試料上の異なる位置に存在する物質を示すため、前記試料のX線マッピング用のシステムであって、
    電子ビームを直径100nm未満に集束させることができる電子集束カラムと、
    前記試料から放出されたX線を受け取るX線光学部品であり、前記X線光学部品の入口が、少なくとも10度の立体角にわたってX線を受け取るX線光学部品と、
    前記X線光学部品を出たX線を吸収する吸収器と、前記X線吸収器の温度の変化を電子信号に変換する温度感知デバイスとをそれぞれが含む複数のX線検出器と
    を備えるシステム。
  38. 前記X線光学部品が、少なくとも15度までの角度で前記光学部品の入口に衝突したX線を受け取り、透過させる、請求項37に記載のシステム。
  39. 前記複数のX線検出器が少なくとも9つのX線検出器を含む、請求項38に記載のシステム。
  40. イオン・ビーム集束カラムが液体金属イオン源またはプラズマ・イオン源を含む、請求項37〜39のいずれかに記載のシステム。
  41. 前記電子集束カラムが高輝度電子源を含む、請求項37〜40のいずれかに記載のシステム。
  42. 前記温度感知デバイスが、中性子変換ドーピングされたゲルマニウム半導体を含む、請求項37〜41のいずれかに記載のシステム。
  43. 前記X線光学部品を出たX線が前記複数の検出器上に集束する、請求項37〜42のいずれかに記載のシステム。
  44. 前記X線光学部品を出たX線を前記複数の検出器にわたって広げるため、前記X線の焦点がずらされる、請求項37〜43のいずれかに記載のシステム。
  45. 前記検出器から信号を受け取り、それらの信号を増幅するJFET増幅器をさらに備える、請求項37〜44のいずれかに記載のシステム。
  46. 前記システムを制御する1つまたは複数のコンピュータをさらに備え、
    前記試料の部分から物質層を除去するために前記イオン・ビーム集束カラムを誘導し、前記試料の前記部分の少なくとも一部分にわたって前記電子ビームを走査し、前記試料の複数の層上の異なる位置に存在する物質を記録するプログラムを記憶したコンピュータ・メモリを前記コンピュータが含み、
    前記X線検出器からの情報によって前記物質が決定される、請求項37〜45のいずれかに記載のシステム。
  47. 5keV電子によって照射されたバルクAuから放出されるAu M線に対する性能指数が1000nC-1超であることを特徴とする、請求項37〜46のいずれかに記載のシステム。
  48. 500nC-1超である5keV電子によって照射された自然酸化物を含むバルクMgのMg K線に対する性能指数が500nC-1超であることを特徴とする、請求項37〜47のいずれかに記載のシステム。
  49. 1000nC-1超である5keV電子によって照射された自然酸化物を含むバルクMgのMg K線に対する性能指数が500nC-1超であることを特徴とする、請求項37〜48のいずれかに記載のシステム。
  50. 前記電子ビーム・カラムが、15nm離れた物質を分解するのに十分に小さなビーム・スポットを有し、前記複数のX線検出器が、15eVのエネルギー差を分解することができ、前記システムが、20分未満の期間、X線を集める間に、100×100画素からなる物質マップを決定することができる、請求項37〜49のいずれかに記載のシステム。
  51. ビーム電流およびX線収集効率が、それぞれの画素が20ミクロン未満の距離だけ離れた、表面上のドウェル点を表す100画素×100画素のX線マップを、1時間以内に生成するのに十分である、請求項37〜50のいずれかに記載のシステム。
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