JP2011038742A - 圧縮式冷凍機、及びその運転方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】膨張弁の開度を適切に制御し、なお且つ蒸発器の冷媒量を適正に制御する、二重冷凍サイクルの冷凍機であって、各冷凍サイクル間での冷媒量を適正に維持できる圧縮式冷凍機、及びその運転方法を提供すること。
【解決手段】冷媒を封入した冷凍サイクルから構成され、冷凍サイクルは、被冷却流体から熱を奪って冷媒が蒸発し冷凍効果を発揮する蒸発器11と、蒸発して蒸気となった冷媒を圧縮する圧縮機12と、圧縮蒸気を冷却流体で冷却して凝縮させる凝縮器13と、凝縮した冷媒液を膨張させる膨張弁14を具備する圧縮式冷凍機において、膨張弁14のうち、少なくともひとつの開度を蒸発器11の冷媒液面レベルの上下変動に基づいて制御し、蒸発器11の冷媒液面レベルを目標レベル又は目標レベル範囲内にする制御手段を設けた。
【選択図】図3

Description

本発明は、圧縮式冷凍機に関し、特に安価且つ簡便な手法により部分負荷特性の良好な圧縮式冷凍機、及びその運転方法に関するものである。
図1はこの種の圧縮式冷凍機の概略構成を示す図である。圧縮式冷凍機は蒸発器101、圧縮機102、凝縮器103、及び膨張弁104を備え、蒸発器101で蒸発した冷媒蒸気を圧縮機102で圧縮し、該圧縮した冷媒蒸気を凝縮器103で冷却凝縮させて液化すると共に、該液化した冷媒を、膨張弁104を介して蒸発器101に戻すことで冷凍作用を持続させている。ここで膨張弁104の開度は大きすぎれば、冷媒蒸気が蒸発器101に流れ込む、所謂「吹き抜け」を生じて、冷却効率を悪化させ、小さければ蒸発器101の冷媒が不足し、冷凍出力を低下させたり、蒸発器101内の異常低圧、或いは水管の凍結などを招いたりする。従って、膨張弁104の適切な開度を維持することが不可欠である。
従来、膨張弁104の開度は凝縮器103の冷媒液面レベルによる。即ち、フロート弁105等を用いて、凝縮器103内の冷媒液面レベルが上昇すると膨張弁104の開度を増し、低下すると開度を減じている。これにより、凝縮器103から冷媒蒸気の吹き抜けを抑制することができる。冷凍機が図2に示すように、エコノマイザ(中間冷却器)107を備えている場合であっても、やはり凝縮器103やエコノマイザ107内の冷媒液面レベルを液面検出器106や液面検出器108で検出し、該検出した冷媒液面レベルに基づいて膨張弁104や膨張弁109の開度を制御している。
特公昭60−36538号公報 特公昭61−52907号公報
しかしながら、上記従来技術において、フロート弁105はフロートの浮力のみで動作するため信頼性に難があり、コストも高い。フロート弁に代えて、図2に示す圧縮式冷凍機100のように凝縮器103及びエコノマイザ107の冷媒液面レベルを液面検出器106や液面検出器108で検出し、膨張弁104、膨張弁109の開度を制御する方法もあるが、信頼性は向上するものの、コスト面では更に不利となる。このため、費用対効果の観点から、膨張弁を固定開度とするか、或いはオリフィスとすることも少なくない。この場合、開度過小の場合(異常低圧や水管凍結など)のほうが、過大である場合(効率低下など)よりも深刻な影響があるので、開度は大きめとし、吹き抜け勝手になるように設計する。従って、特に冷媒循環量が低下する部分負荷の場合に吹き抜けが生じ、冷却効率が低下する。
一方、膨張弁104の開度を凝縮器103の冷媒量を基準として制御すると、蒸発器101内冷媒量は、いわゆる「でたなり」となり、最適な冷媒レベルとはならない。即ち、蒸発器101に流出入する冷水110の目標温度は年間を通して殆ど変化しないため、蒸発器101の蒸発温度は年間を通じて殆ど変化しないが、凝縮器103に流出入する冷却水111の温度は大きく変化するため、凝縮温度は大きく変化する。このため、凝縮器103内の特に気相の比容積は大きく変化し、その変化の分、蒸発器101内の冷媒量は増減する。
蒸発器101はそのときの熱負荷に応じて最適な冷媒量があり、これを維持できるのが好ましいことはいうまでもない。一般に、冷媒量が不足すると上部の伝熱管に冷媒がかからなくなって伝熱が悪化し、過大であると、下部の伝熱管に液圧がかかり、沸騰が悪くなって伝熱が悪化する。また、熱負荷の大きい場合は沸騰が激しく冷媒量が少なくともよいが、熱負荷の小さい場合は冷媒量を多くしなければならない。
本発明は上述の点に鑑みてなされたもので、膨張弁の開度を適切に制御し、なお且つ蒸発器の冷媒量を適正に制御し、二重冷凍サイクルの冷凍機であっては、各冷凍サイクル間での冷媒量を適正に維持できる圧縮式冷凍機、及びその運転方法を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明は、冷媒を封入した冷凍サイクルから構成され、前記冷凍サイクルは、被冷却流体から熱を奪って冷媒が蒸発し冷凍効果を発揮する蒸発器と、蒸発して蒸気となった冷媒を圧縮する圧縮機と、圧縮蒸気を冷却流体で冷却して凝縮させる凝縮器と、凝縮した冷媒液を膨張させる膨張弁を具備する圧縮式冷凍機において、 前記膨張弁のうち、少なくともひとつの開度を前記蒸発器の冷媒液面レベルの上下変動に基づいて制御し、前記蒸発器の冷媒液面レベルを目標レベル又は目標レベル範囲内にする制御手段を設けたことを特徴とする。
また、本発明は、上記圧縮式冷凍機において、前記制御手段は、前記蒸発器の該冷媒液面レベルが上昇すると開度を減じ、下降すると開度を増す制御をすることを特徴とする。
また、本発明は、上記圧縮式冷凍機において、前記凝縮器と前記蒸発器の間にエコノマイザを備え、前記制御手段は、前記エコノマイザの上流側膨張弁と下流側膨張弁の開度を相互に関連付けて前記蒸発器の冷媒液面レベルの上下変動に基づいて制御することを特徴とする。
また、本発明は、上記圧縮式冷凍機において、前記エコノマイザの上流側膨張弁の開度を前記蒸発器の冷媒液面レベルの上下変動に基づいて制御し、下流側膨張弁については開度を固定した固定開度膨張弁とするか、又はオリフィスとすることを特徴とする。
また、本発明は、上記圧縮式冷凍機において、前記冷凍サイクルは、低圧側冷凍サイクルと高圧側冷凍サイクルの二重冷凍サイクルを備え、前記制御手段は、各々の冷凍サイクルで前記膨張弁の開度を前記蒸発器の冷媒液面レベルの上下変動に基づいて制御し、各冷凍サイクルの蒸発器の冷媒液面レベルを目標範囲内になるように制御し、各凝縮器内の冷媒液面レベルを監視し、冷媒がいずれか一方の冷凍サイクルに偏った場合は、冷媒移動弁を制御して冷媒量の多い冷凍サイクルから冷媒量の少ない冷凍サイクルに冷媒を移動させる冷媒移動制御手段を設けたことを特徴とする。
また本発明は、上記圧縮式冷凍機において、前記冷凍サイクルは、低圧側冷凍サイクルと高圧側冷凍サイクルの二重冷凍サイクルを備え、前記制御手段は、一方の冷凍サイクルでは前記膨張弁の開度を前記蒸発器の冷媒液面レベルの上下変動に基づいて制御し、他方の冷凍サイクルでは前記膨張弁の開度を前記一方の冷凍サイクルの前記膨張弁の開度に基づいて決定する制御を行うことを特徴とする。
また、本発明は、冷媒を封入した冷凍サイクルから構成され、前記冷凍サイクルは、被冷却流体から熱を奪って冷媒が蒸発し冷凍効果を発揮する蒸発器と、蒸発して蒸気となった冷媒を圧縮する圧縮機と、圧縮蒸気を冷却流体で冷却して凝縮させる凝縮器と、凝縮した冷媒液を膨張させる膨張弁を具備する圧縮式冷凍機の運転方法において、前記蒸発器の冷媒液面レベルが目標範囲内にある場合は、前記膨張弁の開度をそのままとし、前記蒸発器の冷媒液面レベルが前記目標レベル範囲を超えて上昇すると前記膨張弁の開度を減じ、該冷媒液面レベルが前記目標レベル範囲を超えて下降すると前記膨張弁の開度を増す弁開度修正を行うことを特徴とする。
また、本発明は、上記圧縮式冷凍機の運転方法において、前記蒸発器の冷媒液面レベルが前記目標範囲内に復帰すると、それまでに加えた前記弁開度修正量未満の量で、一定値もしくは修正量と略比例の関係にある値を補正量とし、弁開度修正量の補正を行うことを特徴とする。
本発明によれば、冷媒循環量の増減により膨張弁の開度が適切に制御され、冷媒蒸気の吹き抜けを抑制し部分負荷特性を改善することができる。蒸発器の冷媒液面レベルを適切に制御することで、蒸発器の伝熱を良好維持できる。
また、エコノマイザを採用するエコノマイザサイクルの冷凍機でも、安価に良好な性能の圧縮式冷凍機を提供でき、二重冷凍サイクルの冷凍機であれば、良好な性能の維持に寄与することは勿論、冷媒量を適切に維持し、不純物の回収や冷媒の浄化に対しても良好な特性を有する圧縮式冷凍機を提供できる。
図1は従来の圧縮式冷凍機の概略構成例を示す図である。 図2はエコノマイザを採用した従来の圧縮式冷凍機の概略構成例を示す図である。 図3は本発明に係る圧縮式冷凍機の概略構成例を示す図である。 図4は本発明に係る圧縮式冷凍機の膨張弁の開度制御を始めた直後の状態を示す図である。 図5は本発明に係るエコノマイザ採用の圧縮式冷凍機の概略構成例を示す図である。 図6は本発明に係るエコノマイザ採用の圧縮式冷凍機の概略構成例を示す図である。 図7は本発明に係る二重冷凍サイクルの圧縮式冷凍機の概略構成例を示す図である。 図8は本発明に係る二重冷凍サイクルの圧縮式冷凍機の概略構成例を示す図である。 図9は本発明に係る二重冷凍サイクルの圧縮式冷凍機の概略構成例を示す図である。 図10は本発明に係る二重冷凍サイクルでエコノマイザ採用の圧縮式冷凍機の概略構成例を示す図である。
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。図3は本発明に係る圧縮式冷凍機の概略構成例を示す図である。図示するように、本圧縮式冷凍機10は、蒸発器11、圧縮機12、凝縮器13、及び膨張弁14を備え、蒸発器11で蒸発した冷媒蒸気を圧縮機12で圧縮し、該圧縮した冷媒蒸気を凝縮器13で冷却凝縮させて液化すると共に、該液化した冷媒を膨張弁14を介して蒸発器に戻すことで冷凍作用を持続させている点は、図1に示す圧縮式冷凍機と同一である。
本圧縮式冷凍機10では、蒸発器11の冷媒液面レベルを液面検出器15で検出し、該検出された冷媒液面レベルに基づいて膨張弁14の開度を制御する。全体の動作としては、蒸発器11の冷媒液面レベルが目標範囲を超えて上昇すると膨張弁14の開度を減じ、目標範囲を超えて低下すると開度を増す。なお、図では、蒸発器11の液面検出器15と膨張弁14とが直接接続されているが、実際には間に制御装置(制御盤、マイコン、プログラマブルコントローラ、指示調節計等)を介して、液面検出器15で検出した蒸発器11の冷媒液面レベルで膨張弁14の開度を制御するのがよい。なお、図3において、16は蒸発器11に流出入する被冷却流体である冷水を示し、17は凝縮器13に流出入する冷却流体である冷却水を示す。
蒸発器11内の目標とする冷媒液面レベルは一定値としてもよく、圧縮式冷凍機10の冷凍出力(冷凍負荷)により変化させてもよい。一定とする場合は、冷媒液面レベルを検出する手段としてレベルスイッチを使用できる。冷凍負荷は蒸発器11の冷水16の出入口温度差により演算して求めてもよく、その他の冷凍負荷に関連する物理量を検出することにより求めてもよい。
図4は本圧縮機式冷凍機10において、膨張弁14の開度制御を始めた直後の状態を示す図で、図4(a)は蒸発器11の冷媒液面レベルLの推移を、図4(b)は膨張弁14の実開度Voの変化を、図4(c)は膨張弁の修正開度ΔVoを示す。制御開始時、膨張弁14の開度は可能な限り大きく(膨張弁14を可能な限り開いた)状態から始めるとよい。このとき、冷媒液は殆ど蒸発器11に集った状態であり、即ち、蒸発器11の冷媒液面レベルが高い状態にある。
時点t1で膨張弁14の開度制御を開始すると、まず蒸発器11の冷媒液面レベルLが目標範囲ΔLを超え高いレベルにあるため、制御装置は膨張弁14の開度Voを徐々に下げる。これにより、冷媒液が徐々に凝縮器13に溜るようになり、蒸発器11の冷媒液面レベルLは低下し始める。時点t2で蒸発器11の冷媒液面レベルLは目標レベル範囲ΔL内に入るが、このとき、膨張弁14の開度を減少させることを停止すると同時に、ここではその間に加えた修正開度量ΔVoの半分(ΔVo/2)の開度を戻す。この戻し量は半分に限定されるものではなく、修正開度量ΔVoに比例する量や、一定量加減した量などとしてもよいが、いずれにせよ、目標レベル範囲ΔLを逸脱していた間に加えた修正量の範囲内で、一定量を戻すことがよい。これにより、膨張弁14の実開度Voは図4(b)に示すように時点t2,t4,t6,t8・・・と徐々に収束し、増減を周期的に繰り返す、所謂ハンチングを生じることなく、制御できるようになる。
図5は本発明に係る圧縮式冷凍機の概略構成例を示す図である。図5において、図3と同一符号を付した部分は、同一又は相当部分を示す。なお、他の図面においても同様とする。図5に示す圧縮式冷凍機10は蒸発器11と凝縮器13の間にエコノマイザ18を適用した圧縮式冷凍機を示す。エコノマイザ18の上流側と下流側にそれぞれ膨張弁14と膨張弁19を設けている。このように膨張弁が複数ある場合には、そのうちの一つだけを図3に示す圧縮式冷凍機10と同様、液面検出器15で検出した蒸発器11の冷媒液面レベルに基づいて制御し、それ以外の膨張弁開度は従来と同様、エコノマイザ18の液面レベルや凝縮器13の液面レベル、或いは各部の圧力差などに応じて開度を制御することとしても良い。例えば、上流側の膨張弁14の開度を蒸発器11の液面レベルにより制御し、下流側の膨張弁19の開度はエコノマイザ18の液面レベルにより制御する、(或いは下流側の膨張弁19の開度を蒸発器11の液面レベルにより制御し、上流側の膨張弁14の開度をエコノマイザ18の液面レベルにより制御する、)などである。
しかし、本例では上流側の膨張弁14は図3に示す圧縮式冷凍機10と同様、液面検出器15で検出した蒸発器11の冷媒液面レベルに基づいて制御する。下流側の膨張弁19の開度は、従来のように、エコノマイザ18の液面等に基づくフロートやレベルセンサを使用した液面制御としても良いが、ここでは上流側の膨張弁14の開度と同開度もしくはやや開いた開度としている。この場合、上流側の膨張弁14と下流側の膨張弁19は各々圧力差と冷媒液流量とを勘案して、同一開度でそれぞれの適切な流量係数となるように選定する。または、下流側の膨張弁19の開度を上流側の膨張弁14の開度により、加減演算、比例演算、或いはテーブル演算等により、適切な開度となるように制御する。いずれにしても本例では、エコノマイザ18の上流側の膨張弁14と下流側の膨張弁19の開度は、相互に関連しあいながら蒸発器11の冷媒液面レベルにより制御される。
図6は本発明に係る圧縮式冷凍機の概略構成例を示す図で、ここでは図5と同様エコノマイザ18を適用した圧縮式冷凍機の構成例を示す。本圧縮式冷凍機10は、膨張弁はエコノマイザ18の上流側の膨張弁14のみとし、該膨張弁14の開度は液面検出器15で検出した蒸発器11の冷媒液面レベルに基づいて制御する。エコノマイザ18の下流側にオリフィス20を設けている。この場合、エコノマイザ18の下流側は吹き抜け勝手となるが、凝縮器13からの吹き抜けによる性能低下に比べて、これによる性能低下は比較的小さい。また、吹き抜け勝手ゆえに、エコノマイザ18から冷媒液が溢れ出す液バックは起らない。
上記のように、エコノマイザ18を適用した場合はエコノマイザ18の上流側(凝縮器13寄り)の膨張弁14の開度、下流側膨張弁19の開度のいずれを、液面検出器15で検出した蒸発器11の冷媒液面レベルに基づいて制御しても良いが、上流側の膨張弁14の開度を制御する方が良い。そして下流側の膨張弁19の開度は上流側の膨張弁14の開度と関連付けて決定する(もっとも単純には、上流側の膨張弁14の開度と同一開度とするか、該開度に比例させるか、或いは同一開度に一定量を加減する等により開度を決定する)のがよい。或いは下流側の膨張弁19の開度を固定開度(又は固定開度膨張弁)とするか、オリフィス20を設けてもよい。これは下記の理由による。
・エコノマイザ18の上流側の膨張弁14の開度が過大であると、凝縮器13からの冷媒蒸気の吹き抜けが増加して冷凍効率を低下させ、過小であれば蒸発器11の冷媒量の減少を招きはなはだ不具合なことが生じる。
・一方、エコノマイザ18の下流側は、膨張弁19の開度が過大である場合、エコノマイザ18の冷媒蒸気が吹き抜けることは同じである。しかし、このためエコノマイザ18の圧力が低下する。このときエコノマイザ18の冷媒気化量が増え、吹き抜けた冷媒量を補う方向になる。このとき冷媒蒸気の比容積は冷媒液に比べて格段に大きいため、所謂ペーパーロック現象を生じて吹き抜け量はあまり増えない。即ち、膨張弁19の開度が多少過大であっても、本来冷媒液の状態で蒸発器11に流入する冷媒が、一部気化して蒸発器11に流入することになるだけで、効率の悪化は比較的小さい。むしろ、開度が過小であると、エコノマイザ18から冷媒液が溢れ出し、冷媒蒸気配管から圧縮機12−1、12−2に流入する、所謂「液バック」と呼ばれる現象が発生して不都合である。
従って、エコノマイザ18の下流側の膨張弁19は、上流側の膨張弁14において冷媒が十分流せる開度になるよう、上流側の膨張弁14の開度に応じて開度を加減制御するか、或いは固定開度、若しくは膨張弁19に代えてオリフィス20として、その開度(或いは流量係数)は、設計上必要な開度に対して一定の余裕を見込めば十分である。この特性は、特に蒸気の比容積が大きな低圧冷媒(水/アルコール類/HCFC123/HFC245fa等)でその効果が大きい。
図7は本発明に係る圧縮式冷凍機の概略構成例を示す図で、本圧縮式冷凍機10Dは、二重冷凍サイクルを採用した圧縮式冷凍機である。圧縮式冷凍機10Dは低圧側冷凍サイクルと高圧側冷凍サイクルを備えている。低圧側冷凍サイクルは、低圧側蒸発器11L、低圧側圧縮機12L、低圧側凝縮器13L、低圧側膨張弁14Lを備え、低圧側蒸発器11Lで蒸発した冷媒蒸気を低圧側圧縮機12Lで圧縮し、該圧縮した冷媒蒸気を低圧側凝縮器13Lで冷却凝縮させて液化すると共に、該液化した冷媒を低圧側膨張弁14Lを介して低圧側蒸発器11Lに戻すことで低圧側冷凍作用を持続させている。高圧側冷凍サイクルは、高圧側蒸発器11H、高圧側圧縮機12H、高圧側凝縮器13H、高圧側膨張弁14Hを備え、高圧側蒸発器11Hで蒸発した冷媒蒸気を高圧側圧縮機12Hで圧縮し、該圧縮した冷媒蒸気を高圧側凝縮器13Hで冷却凝縮させて液化すると共に、該液化した冷媒を高圧側膨張弁14Hを介して低圧側蒸発器11Lに戻すことで高圧側冷凍作用を持続させている。
本圧縮式冷凍機10Dでは、低圧側冷凍サイクル及び高圧側冷凍サイクルのそれぞれで別々に蒸発器の冷媒液面レベルを監視し、膨張弁の開度を制御すると同時に、凝縮器の冷媒液面レベルを監視して、一方の冷媒液面レベルがもう一方の冷媒液面レベルよりも一定以上高くなると、冷媒液面レベルの高い方から低い方に冷凍サイクルの冷媒を移動させている。
即ち、低圧側蒸発器11Lの冷媒液面レベルを液面検出器15Lで監視し、該液面検出器15Lで検出した冷媒液面レベルに基づいて低圧側膨張弁14Lの開度を制御すると共に、高圧側蒸発器11Hの冷媒液面レベルを液面検出器15Hで監視し、該液面検出器15Hで検出した冷媒液面レベルに基づいて高圧側膨張弁14Hの開度を制御している。また、同時に、低圧側凝縮器13Lの冷媒液面レベルを液面検出器23Lで、高圧側凝縮器13Hの冷媒液面レベルを液面検出器23Hで監視し、その検出された冷媒液面レベルを制御装置22に出力し、該制御装置22ではそれぞれ検出された冷媒液面レベルに基づいて一方の冷媒液面レベル(例えば、低圧側凝縮器13Lの冷媒液面レベル)がもう一方の冷媒液面レベル(例えば、高圧側凝縮器13Hの冷媒液面レベル)よりも一定以上高くなると、冷媒液面レベルの高い方から低い方に冷媒移動弁21、24を介して冷凍サイクルの冷媒を移動させている。
図8は本発明に係る圧縮式冷凍機の概略構成例を示す図で、本圧縮式冷凍機10Dは、図7に示す圧縮式冷凍機10Dと同様、二重冷凍サイクルを採用し、各々のサイクルで膨張弁の開度制御を同様に行うが、全体として低圧となる一方の低圧側サイクルの低圧側凝縮器13Lにはオーバーフロー堰26Lを設け、低圧側凝縮器13Lの冷媒液面レベルが一定レベルを超えた場合にはもう一方のサイクル(高圧側サイクル)にオリフィス27を介して冷媒液を高圧側蒸発器11Hに戻している。一方、高圧側サイクルでは高圧側凝縮器13Hに液面検出器23Hを設け、冷媒液面レベルが規定値以上となった場合に、高圧側蒸発器11Hから冷媒移動弁24を介して低圧側蒸発器11Lに、冷媒液を戻している。
この場合、実際には低圧側凝縮器13Lのオーバーフロー堰26Lからは高圧側サイクルに常時冷媒蒸気が移動する。この冷媒蒸気は、蒸気であるから、空気由来の窒素や酸素などの不凝縮性ガスの不純物を含み、水分や油分などの凝縮性の不純物が少ない。このため、全体として不凝縮性の不純物が高圧側サイクルに集ることとなる。
一方、冷媒が全体として低圧側冷凍サイクルから高圧側冷凍サイクルに移動するため、高圧側冷凍サイクルの冷媒量が徐々に増える。本圧縮式冷凍機10Dでは、これら高圧側凝縮器13Hの冷媒液面レベルの上昇として検出する。この高圧側凝縮器13Hの冷媒液面レベルの上昇が液面検出器23Hで検出された場合、冷媒移動弁24を開き、高圧側蒸発器11Hから低圧側蒸発器11Lに冷媒液を移動させる。この冷媒液は液であるから、不凝縮性の不純物が少なく、凝縮性の不純物が多い。このため、全体として凝縮性の不純物が低圧側サイクルに集ることになる。
一般に、圧縮式冷凍機において、不凝縮性の不純物は凝縮器に集り易く、凝縮性の不純物は蒸発器に集り易い。即ち、図8に示すように二重冷凍サイクルを構成すると、不凝縮性の不純物は高圧側凝縮器13Hに集り易くなり、凝縮性の不純物は低圧側蒸発器11Lに集り易い。従って、不凝縮性の不純物を除去する場合は不純物除去手段を高圧側凝縮器13Hのみに、凝縮性の不純物を除去しようとする場合は不純物除去手段を低圧側蒸発器11Lにのみ設けておけばよいことになる。具体的には、低圧側蒸発器11Lのみに潤滑油回収装置を、高圧側凝縮器13Hのみに抽気装置を設ければよいことになり、経済性の大幅な改善を図ることができる。
図9は本発明に係る圧縮式冷凍機の概略構成例を示す図で、本圧縮式冷凍機10Dは、図7、図8に示す圧縮式冷凍機10Dと同様、二重冷凍サイクルを採用している。本圧縮式冷凍機10Dでは、低圧側膨張弁14Lの開度は、低圧側蒸発器11Lの冷媒液面レベルに応じて制御する。一方、高圧側膨張弁14Hの開度は、低圧側膨張弁14Lの開度よりやや大きな開度とする。こうすると、高圧側凝縮器13Hは冷媒が吹き抜け勝手となるため冷媒液が滞留しにくくなる。一方、吹き抜け勝手であっても、吹き抜ける冷媒量は僅かな開度の違いによる僅かな量であるといってよく、冷凍効率の低下は僅かである。また、低圧側凝縮器13Lの缶胴側面から、オリフィス28を介して高圧側蒸発器11Hへ、常時少量の冷媒蒸気を導く冷媒蒸気配管29を設けている。更に、高圧側蒸発器11Hの冷媒液面レベルを液面検出器15Hで監視し、該冷媒液面レベルが上昇した場合には、高圧側蒸発器11H内の冷媒液を冷媒移動弁30を介して低圧側蒸発器11Lに導くことにしている。
ここで、前記冷媒蒸気配管29により、冷媒蒸気は定常的に低圧側凝縮器13Lから高圧側蒸発器11Hへと移動する。一方、高圧側蒸発器11Hに移動した冷媒は液冷媒として高圧側蒸発器11Hに溜まり、該高圧側蒸発器11Hの冷媒液面レベルを液面検出器15Hで監視し、一定量を超えると冷媒移動弁30を介して低圧側蒸発器11Lに液冷媒として移動する。ここで、図8に示す圧縮式冷凍機10Dと同様の原理により、不凝縮性の不純物は高圧側凝縮器13Hに、凝縮性の不純物は低圧側蒸発器11Lに集ることになる。従って、図8に示す圧縮式冷凍機10Dと同様、不凝縮性の不純物を除去する場合は不純物除去手段を高圧側凝縮器13Hのみに、凝縮性の不純物を除去しようとする場合は不純物除去手段を低圧側蒸発器11Lにのみ設けておけばよいことになる。具体的には、低圧側蒸発器11Lのみに潤滑油回収装置を、高圧側凝縮器13Hのみに抽気装置を設ければよいことになり、経済性の大幅な改善を図ることができる。
ところで、従属側である高圧側凝縮器13Hには冷媒液が溜まりにくい。従って、従属側である高圧側冷凍サイクルの冷媒の多くは高圧側蒸発器11Hに集る。即ち、従属側である高圧側冷凍サイクルの冷媒の増減は、高圧側蒸発器11Hの冷媒液面レベルの増減により検出できる。ここで、基準側冷凍サイクルの低圧側蒸発器11Lの冷媒液面レベルと、従属側の冷凍サイクルの高圧側蒸発器11Hの冷媒液面レベルと比較し、冷媒液面レベルに差異が生じた場合は自動弁を介して冷媒液を移動させ、冷媒量の偏りを修正する。
なお、基準側である低圧側蒸発器11Lの冷媒液面レベルは一定に制御されているので、従属側である高圧側蒸発器11Hの冷媒液面レベルは比較せずとも、設定値を上回るか或いは下回ったことを以って冷媒が偏った判断してもよい。
図10は本発明に係る圧縮式冷凍機の概略構成例を示す図で、本圧縮式冷凍機10Dは、図7、図8、図9に示す圧縮式冷凍機10Dと同様、二重冷凍サイクルを採用している。更に、本圧縮式冷凍機10Dは二重冷凍サイクルの各々に低圧側エコノマイザ31L、高圧側エコノマイザ31Hを備えている。低圧側エコノマイザ31の上流側に低圧側膨張弁14L、下流側に低圧側オリフィス20Lを設けている。また、高圧側エコノマイザ31Hの上流側に高圧側膨張弁14H、下流側に高圧側オリフィス20Hを設けている。
低圧側膨張弁14Lの開度を、液面検出器15Lで検出する低圧側蒸発器11Hの冷媒液面レベルにより制御している。また、高圧側膨張弁14Hの開度は、低圧側膨張弁14Lの開度量より若干量(数%程度)大きな開度になるように制御している。また、図9に示す圧縮式冷凍機と同様に、低圧側凝縮器13Lの缶胴側面から、弁33及びオリフィス28を介して高圧側蒸発器11Hへ、常時少量の冷媒蒸気を導く冷媒蒸気配管29を設けた。即ち、低圧側冷凍サイクルから高圧側冷凍サイクルへ、定常的な冷媒蒸気の流が形成されている。
高圧側蒸発器11Hにはオーバーフロー堰34を設けている。これにより、低圧側凝縮器13Lから高圧側蒸発器11Hに移動した冷媒により、高圧側蒸発器11Hの冷媒液面レベルが所定以上上昇すると、オーバーフロー堰34を溢れた冷媒液はオリフィス35を介して低圧側蒸発器11L、即ち低圧側冷凍サイクルに戻るようになっている。これにより、図8、図9に示す圧縮式冷凍機10Dと同様、冷媒量が各々の冷凍サイクルで適切に維持されると同時に不純物の回収が容易となる。即ち、低圧側蒸発器11Lのみに潤滑油回収装置を、高圧側凝縮器13Hのみに抽気装置を設ければよいことになり、経済性の大幅な改善を図ることができる。
圧縮式冷凍機を二重冷凍サイクルとする場合、図7に示す圧縮式冷凍機のように、先ずそれぞれの冷凍サイクルを別サイクルとみなし、低圧側冷凍サイクル及び高圧側冷凍サイクルの各々の冷凍サイクルにおいて、低圧側膨張弁14L、高圧側膨張弁14Hの開度を制御するとよい。この場合、冷媒は低圧側凝縮器13L、高圧側凝縮器13Hに溜まるため、各凝縮器の冷媒液面レベルを液面検出器23L、23Hで検出することで、2つの冷凍サイクルで冷媒液面レベルに差異を生じた場合に制御装置22により、一方の冷媒液面レベルがもう一方の冷媒液面レベルよりも一定以上高くなると、冷媒液面レベルの高い方から低い方に冷媒移動弁21、24を介して冷凍サイクルの冷媒を移動させることで、2つの冷凍サイクルでの冷媒の偏りを解消することができる。
また、図8に示す圧縮式冷凍機10Dのように、低圧側凝縮器13Lにオーバーフロー堰26Lを設け、オーバーフローした冷媒をオリフィス27等を介して相対する冷凍サイクルである高圧側蒸発器11Hに若しくは図10に示す圧縮式冷凍機10Dのように、低圧側エコノマイザ31Lに戻してやることで、冷媒液面レベルを検出せずとも冷媒の偏在を自動的に調整することができる。
また、従属側を高圧側冷凍サイクル、基準側を低圧側冷凍サイクルとすると、図10に示すように、従属側である高圧側蒸発器11Hにオーバーフロー堰34を設け、該オーバーフロー堰34を溢れた冷媒を低圧側蒸発器11Lに戻す構造としてもよい。
この構造の場合、冷媒液が恒常的に高圧側蒸発器11Hから低圧側蒸発器Lに移動することになり、冷媒中の潤滑油などの、不凝縮性の不純物が低圧側蒸発器11Lに移動することになり、冷媒中の潤滑油等の不凝縮性の不純物が低圧側蒸発器11Lに集ることになる。これは、潤滑油の回収や冷媒の浄化に大変好ましい特性である。この場合、冷媒蒸気が低圧側冷凍サイクルから高圧側冷凍サイクルに一定量漏出するように設計することで、安定的に動作する。具体的には、図9及び図10に示す圧縮式冷凍機10Dのように、低圧側凝縮器13Lから不凝縮性ガスを冷媒蒸気と共に抽出し、高圧側蒸発器11Hや高圧側エコノマイザ31Hに導入する方法がある。
また、図9に示す圧縮式冷凍機10Dのように、一方の冷凍サイクル(ここでは低圧側冷凍サイクル)を基準側とし、低圧側膨張弁14Lの開度を前記の方法で制御する。もう一方(ここでは高圧側冷凍サイクル)は従属側とし、高圧側膨張弁14Hは基準側である低圧側膨張弁14Lの開度に基づいて決定する。即ち、基準側である低圧側膨張弁14Lの開度に一定量を加えるか、一定数を乗じるかして、いずれにせよ基準側の開度より僅かに大きな開度とする。このようにすると、従属側である高圧側膨張弁14Hはやや吹き抜け勝手となるが、吹き抜け量もそれほど増えないため、冷凍効率の低下は僅かである。
以上、本発明の実施形態例を説明したが、本発明は上記実施形態例に限定されるものではなく、特許請求の範囲、及び明細書と図面に記載された技術的思想の範囲内において種々の変形が可能である。
本発明は、冷媒循環量の増減により膨張弁の開度が適切に制御され、冷媒蒸気の吹き抜けを抑制し部分負荷特性を改善し、蒸発器の冷媒液面レベルを適切に制御することで、蒸発器の伝熱を良好維持できる圧縮式冷凍機として利用できる。また、エコノマイザを採用するエコノマイザサイクルの冷凍機でも、安価で良好な性能にでき、二重冷凍サイクルの冷凍機であれば、冷媒量を適切に維持し、不純物の回収や冷媒の浄化に対しても良好な特性を有する圧縮式冷凍機として利用できる。
10 圧縮式冷凍機
11 蒸発器
12 圧縮機
13 凝縮器
14 膨張弁
15 液面検出器
10D 圧縮式冷凍機
11L 低圧側蒸発器
12L 低圧側圧縮機
13L 低圧側凝縮器
14L 低圧側膨張弁
15L 液面検出器
11H 高圧側蒸発器
12H 高圧側圧縮機
13H 高圧側凝縮器
14H 高圧側膨張弁
15H 液面検出器
16 冷水
17 冷却水
18 エコノマイザ
19 膨張弁
20 オリフィス
21 冷媒移動弁
20L 低圧側オリフィス
20H 高圧側オリフィス
22 制御装置
23L 液面検出器
23H 液面検出器
24 冷媒移動弁
26L オーバーフロー堰
27 オリフィス
28 オリフィス
29 冷媒蒸気配管
30 冷媒移動弁
33 弁
34 オーバーフロー堰
35 オリフィス
31L 低圧側エコノマイザ
31H 高圧側エコノマイザ

Claims (8)

  1. 冷媒を封入した冷凍サイクルから構成され、前記冷凍サイクルは、被冷却流体から熱を奪って冷媒が蒸発し冷凍効果を発揮する蒸発器と、蒸発して蒸気となった冷媒を圧縮する圧縮機と、圧縮蒸気を冷却流体で冷却して凝縮させる凝縮器と、凝縮した冷媒液を膨張させる膨張弁を具備する圧縮式冷凍機において、
    前記膨張弁のうち、少なくともひとつの開度を前記蒸発器の冷媒液面レベルの上下変動に基づいて制御し、前記蒸発器の冷媒液面レベルを目標レベル又は目標レベル範囲内にする制御手段を設けたことを特徴とする圧縮式冷凍機。
  2. 請求項1に記載の圧縮式冷凍機において、
    前記制御手段は、前記蒸発器の該冷媒液面レベルが上昇すると開度を減じ、下降すると開度を増す制御をすることを特徴とする圧縮式冷凍機。
  3. 請求項1又は2に記載の圧縮式冷凍機において、
    前記凝縮器と前記蒸発器の間にエコノマイザを備え、
    前記制御手段は、前記エコノマイザの上流側膨張弁と下流側膨張弁の開度を相互に関連付けて前記蒸発器の冷媒液面レベルの上下変動に基づいて制御することを特徴とする圧縮式冷凍機。
  4. 請求項1又は2に記載の圧縮式冷凍機において、
    前記エコノマイザの上流側膨張弁の開度を前記蒸発器の冷媒液面レベルの上下変動に基づいて制御し、下流側膨張弁については開度を固定した固定開度膨張弁とするか、又はオリフィスとすることを特徴とする圧縮式冷凍機。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の圧縮式冷凍機において、
    前記冷凍サイクルは、低圧側冷凍サイクルと高圧側冷凍サイクルの二重冷凍サイクルを備え、
    前記制御手段は、各々の冷凍サイクルで前記膨張弁の開度を前記蒸発器の冷媒液面レベルの上下変動に基づいて制御し、各冷凍サイクルの蒸発器の冷媒液面レベルを目標範囲内になるように制御し、
    各凝縮器内の冷媒液面レベルを監視し、冷媒がいずれか一方の冷凍サイクルに偏った場合は、冷媒移動弁を制御して冷媒量の多い冷凍サイクルから冷媒量の少ない冷凍サイクルに冷媒を移動させる冷媒移動制御手段を設けたことを特徴とする圧縮式冷凍機。
  6. 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の圧縮式冷凍機において、
    前記冷凍サイクルは、低圧側冷凍サイクルと高圧側冷凍サイクルの二重冷凍サイクルを備え、
    前記制御手段は、一方の冷凍サイクルでは前記膨張弁の開度を前記蒸発器の冷媒液面レベルの上下変動に基づいて制御し、他方の冷凍サイクルでは前記膨張弁の開度を前記一方の冷凍サイクルの前記膨張弁の開度に基づいて決定する制御を行うことを特徴とする圧縮式冷凍機。
  7. 冷媒を封入した冷凍サイクルから構成され、前記冷凍サイクルは、被冷却流体から熱を奪って冷媒が蒸発し冷凍効果を発揮する蒸発器と、蒸発して蒸気となった冷媒を圧縮する圧縮機と、圧縮蒸気を冷却流体で冷却して凝縮させる凝縮器と、凝縮した冷媒液を膨張させる膨張弁を具備する圧縮式冷凍機の運転方法において、
    前記蒸発器の冷媒液面レベルが目標範囲内にある場合は、前記膨張弁の開度をそのままとし、
    前記蒸発器の冷媒液面レベルが前記目標レベル範囲を超えて上昇すると前記膨張弁の開度を減じ、該冷媒液面レベルが前記目標レベル範囲を超えて下降すると前記膨張弁の開度を増す弁開度修正を行うことを特徴とする圧縮式冷凍機の運転方法。
  8. 請求項7に記載の圧縮式冷凍機の運転方法において、
    前記蒸発器の冷媒液面レベルが前記目標範囲内に復帰すると、それまでに加えた前記弁開度修正量未満の量で、一定値もしくは修正量と略比例の関係にある値を補正量とし、弁開度修正量の補正を行うことを特徴とする圧縮式冷凍機の運転方法。
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