JP2011038270A - 掘削工具のネジ継手構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】ネジ摩耗が早期に促進されてしまうのを抑えつつ、摩耗前は勿論、ネジ摩耗がある程度進行してしまっても、不完全ネジ部において鋭利なエッジが形成されることを防いで、工具寿命の延長を図る。
【解決手段】雄ネジ部が形成されたネジ軸と雌ネジ部1が形成されたネジ穴との掘削工具のネジ継手構造にあって、雄ネジ部と雌ネジ部1とは完全ネジ部におけるネジ山3が一対の斜面3A、3Bと山頂部に平坦部3Cを有する断面等脚台形状をなし、少なくとも一方のネジ部1の不完全ネジ部におけるネジ山3は、他方のネジ部に接する側の斜面3Aが、完全ネジ部におけるネジ山3の同じ側を向く斜面3Aと等しい傾斜角および捩れ角を有してこの斜面3Aに連続し、山頂部は、完全ネジ部における平坦部3Cに連なる平坦部3Cが形成されたまま、ネジ山3の高さが低くなってネジ谷底面4に交差させられている。
【選択図】図3

Description

本発明は、地盤を掘削する掘削ビットとこの掘削ビットに掘削装置からの打撃力や回転力を伝える掘削ロッド、またはこの掘削ロッド同士、または掘削ロッドと掘削ロッド同士を連結するカップリングとを接続するための、雄ネジ部が形成されたネジ軸と雌ネジ部が形成されたネジ穴との掘削工具のネジ継手構造に関するものである。
これら掘削工具のネジ継手構造における雌雄ネジ部のネジ山として、完全ネジ部が一対の斜辺と山頂部に平坦部を有する断面等脚台形状をなす、いわゆるTネジが知られているが、このようなTネジを初めとして一般的なネジでも、その雌雄ネジ部の両端における不完全ネジ部においては、ネジ山が面取りされ、あるいはヌスミが付けられるようにして切り欠かれることにより、断面が鋭角をなすようなエッジが形成されることになる。そして、特に掘削時の回転力や打撃力、推力が作用する掘削工具のネジ継手においては、このような鋭利なエッジが雌雄ネジ部の他方のネジ山に接触することにより応力集中を発生させて工具寿命の低下を招くことになる。
そこで、例えば特許文献1には、このような断面等脚台形状のネジ山を有する掘削工具のネジ継手において、雌ネジ部のネジ山の幅と高さが減少する終端部すなわち不完全ネジ部を除去することにより、本質的に不変なネジプロファイルすなわち断面形状を維持するようにして、上述のように鋭角をなすエッジが形成されないようにしたものが提案されている。また、特許文献2には、やはり断面等脚台形状をなす完全ネジ部に対して、不完全ネジ部を、そのネジ山が丸くされた断面形状とすることにより斜面を異なる形状として、鋭利なエッジがこの不完全ネジ部に形成されないようにしたものも提案されている。
特開昭62−125192号公報 特表2002−507686号公報
このうち、特許文献1に記載のネジ継手においては、不完全ネジ部が除去されるため、当該不完全ネジ部に鋭利なエッジが形成されることはない。しかしながら、その一方で、こうして不完全ネジ部を除去してしまうと、この不完全ネジ部を除去した除去面とネジ山の斜面との交差稜線部にエッジが形成されることになり、このエッジによって雌雄ネジ部のうち他方のネジ部のネジ山斜面に応力集中が生じて、やはり工具寿命を短縮してしまう結果となる。
また、不完全といえども雌雄ネジ部の接触面積の確保に多少なりとも寄与しているネジ部を、この特許文献1に記載のように除去してしまうことは、早期のネジ摩耗を促進してしまうため、好ましくない。これは、特許文献2に記載のネジ継ぎ手でも同様であり、すなわち完全ネジ部と不完全ネジ部とで斜面が異なる形状であるために不完全ネジ部の斜面が他方の雌雄ネジ部に接触することはなく、やはり早期のネジ摩耗を抑制することは困難となる。
本発明は、このような背景の下になされたもので、ネジ摩耗が早期に促進されてしまうのを抑えつつ、摩耗前は勿論、ネジ摩耗がある程度進行してしまっても、不完全ネジ部において鋭利なエッジが形成されることを防いで、工具寿命の延長を図ることが可能な掘削工具のネジ継手構造を提供することを目的としている。
上記課題を解決して、このような目的を達成するために、本発明は、掘削ビットと掘削ロッド、掘削ロッド同士、または掘削ロッドとカップリングとを接続する、雄ネジ部が形成されたネジ軸と雌ネジ部が形成されたネジ穴との掘削工具のネジ継手構造であって、上記雄ネジ部と雌ネジ部とは完全ネジ部におけるネジ山が一対の斜面と山頂部に平坦部を有する断面等脚台形状をなすとともに、これら雄ネジ部と雌ネジ部とのうち少なくとも一方のネジ部の不完全ネジ部におけるネジ山は、他方のネジ部に接する側の斜面が、上記完全ネジ部におけるネジ山の同じ側を向く斜面と等しい傾斜角および捩れ角を有して該斜面に連続し、山頂部は、上記完全ネジ部における平坦部に連なる平坦部が形成されたまま、ネジ山高さが低くなってネジ谷底面に交差させられていることを特徴とする。
このように構成されたネジ継手構造において、雌雄ネジ部のうち上記少なくとも一方のネジ部は、まずその不完全ネジ部のネジ山の他方のネジ部に接する側の斜面が、上記完全ネジ部におけるネジ山の同じ側を向く斜面と等しい傾斜角および捩れ角を有して該斜面に連続していて、捩れの向きに沿ってはこの完全ネジ部の斜面がそのまま延長されることになる。このため、他方のネジ部におけるネジ山の斜面との接触面積をより大きくすることができて、ネジ摩耗の進行を抑制することができる。
そして、この斜面に交差する上記少なくとも一方のネジ部の不完全ネジ部におけるネジ山の山頂部は、完全ネジ部における平坦部に連なる平坦部が形成されたまま、ネジ山高さが低くなってネジ谷底面に交差させられており、すなわちこのネジ谷底面との交差部分においても所定の長さの交差稜線が形成されるように、その全長に亙ってある程度の幅をもったものとされる。従って、この平坦部と斜面との交差角は鈍角とすることができて、鋭利なエッジが不完全ネジ部に形成されるのを避けることができ、しかもこうして山頂部の平坦部がある程度の幅をもっているため、ネジ摩耗の進行によって上記斜面が後退しても、この幅の範囲であれば平坦部と斜面との交差角が鈍角のままの状態を維持することができる。
ここで、このように上記少なくとも一方のネジ部の不完全ネジ部におけるネジ山の山頂部に形成された平坦部を、ある程度の幅をもったままネジ谷底面に交差するように形成するのに、第1には、この平坦部を、その幅が上記完全ネジ部におけるネジ山の平坦部と等しくされたまま、ネジ山高さを漸次低くしてネジ谷底面に交差させるようにしてもよい。この場合には、該不完全ネジ部においても平坦部の幅は全長に亙って完全ネジ部と同じとなるので、ネジ摩耗が進行してもネジ山がなくなるまで、平坦部と斜面との交差角が鈍角で鋭利なエッジが形成されない状態を維持することができる。
また、第2に、上記少なくとも一方のネジ部の不完全ネジ部におけるネジ山を、そのネジ山高さは上記完全ネジ部と等しいまま、その山頂部に形成された平坦部の幅が上記完全ネジ部の平坦部の幅よりも小さな幅にとなるように漸次小さくなり、次いでこの小さな幅で平坦部が一定幅とされたままネジ山高さが漸次低くなって山頂部がネジ谷底面に交差させられるように形成してもよい。この場合には、ネジ山高さが完全ネジ部と等しい部分において、他方のネジ部との接触面積をより大きく確保することができるので、ネジ摩耗の進行自体を効果的に抑制することができる。
なお、この場合において、上記少なくとも一方のネジ部の不完全ネジ部におけるネジ山山頂部がネジ谷底面に交差する際の平坦部がなす上記一定幅は、上記完全ネジ部の平坦部の幅の1/3以上であることが望ましい。すなわち、この不完全ネジ部の平坦部の一定幅が完全ネジ部の平坦部の幅の1/3よりも小さいと、如何にネジ摩耗の進行を抑制することができたとしても、比較的早い時期に該不完全ネジ部の平坦部が無くなって鋭利なエッジが形成されてしまうおそれがある。
以上説明したように、本発明によれば、不完全ネジ部でも斜面の接触を維持することによって早期のネジ摩耗を抑制しつつ、摩耗が生じる前は勿論、摩耗がある程度進行してもこの不完全ネジ部に鋭利なエッジが形成されるのを避けることができ、これにより、他方のネジ部の斜面に応力集中が生じるのを防いで、掘削工具の寿命延長を図ることが可能となる。
本発明の掘削工具のネジ継手構造が適用される雌ネジ部1が形成されたネジ穴の開口部を示す概略図である。 本発明の第1の実施形態を示す、図1における軸線Oに沿った断面図である。 本発明の第1の実施形態を示す(a)図1におけるAA断面図、(b)図1におけるBB断面図、(c)図1におけるCC断面図、(d)図1におけるDD断面図である。 本発明の第2の実施形態を示す、図1における軸線Oに沿った断面図に相当する図である。 本発明の第2の実施形態を示す(a)図1におけるAA断面図に相当する図、(b)図1におけるBB断面図に相当する図、(c)図1におけるCC断面図に相当する図、(d)図1におけるDD断面図に相当する図である。 本発明の第3の実施形態を示す、図1における軸線Oに沿った断面図に相当する図である。 本発明の第3の実施形態を示す(a)図1におけるAA断面図に相当する図、(b)図1におけるBB断面図に相当する図、(c)図1におけるCC断面図に相当する図、(d)図1におけるDD断面図に相当する図である。
図1ないし図3は、本発明の第1の実施形態を示すものであって、本発明を、掘削ビットと掘削ロッド、掘削ロッド同士、または掘削ロッドとカップリングとを接続する雄ネジ部が形成されたネジ軸と雌ネジ部が形成されたネジ穴との掘削工具のネジ継手構造のうち雌ネジ部が形成されたネジ穴を有するネジ継手に適用したものである。すなわち、この雌ネジ部1は、掘削ビットのビット本体や掘削ロッドのロッド本体、あるいはカップリングの本体などの掘削工具本体2において、ビット本体やロッド本体ではその後端側に形成された円筒状部分の内周部、また本体自体が円筒状に形成されたカップリングではその先端側と後端側の少なくとも一方の内周部に形成される。
本実施形態における雌ネジ部1のネジ山3は、一対の斜面3A、3Bとこのネジ山3の山頂部に平坦部3Cとを有して、当該雌ネジ部1の軸線Oに沿った断面が等脚台形状をなす、いわゆるTネジとされている。ただし、これら一対の斜面3A、3Bと山頂部の平坦面とが交差する交差稜線部は、上記断面においてこれら斜面3A、3Bと平坦部3Cに滑らかに接する凸曲線をなすように丸められている。
そして、この雌ネジ部1のネジ山3は、完全ネジ部においては、一定の寸法、形状のこのような断面等脚台形をなして、一定の捩れ角で上記軸線O回りに捩れるように形成されている一方、当該雌ネジ部1の始端または終端となる掘削工具本体2の上記内周部の開口部側端部に形成される不完全ネジ部においては、一対の斜面3A、3Bのうち、当該雌ネジ部1にねじ込まれる図示されない雄ネジ部(他方のネジ部)に接する側の斜面3Aが、完全ネジ部の同斜面3Aと等しい傾斜角および上記捩れ角で該斜面3Aに連続して延びるように形成されるとともに、山頂部は、完全ネジ部における山頂部の上記平坦部3Cに連なる平坦部3Cが形成されたまま、ネジ山3の高さが低くなって雌ネジ部1のネジ谷底面4に交差するように形成されている。
ここで、本実施形態では、この不完全ネジ部におけるネジ山3の平坦部3Cは、図3に示すようにその軸線O方向の幅Lが、完全ネジ部におけるネジ山3の平坦部3Cの幅Lと等しい一定の幅Lとされ、この一定幅Lを維持したまま、ネジ山3の高さが漸次低くなってネジ谷底面4に交差させられている。従って、この平坦部3Cとネジ谷底面4とが交差する部分には、上記幅Lの長さの交差稜線が形成されることになる。
なお、不完全ネジ部におけるネジ山3の斜面3A、3Bのうち、上記斜面3Aとは反対側の斜面3Bは、この不完全ネジ部においてネジ山3に上記幅Lの平坦部3Cが残されるようにして面取りされ、あるいはヌスミが付けられるように切り欠かれており、不完全ネジ部で上述のようにネジ山3の高さが漸次低くなって行くこととも相俟って、雄ネジ部のネジ山に接することはない。
従って、このように形成された雌ネジ部1に、掘削ロッドのネジ軸外周に形成された雄ネジ部をねじ込んで構成される掘削工具のネジ継手構造では、上記不完全ネジ部においてネジ山3の雄ネジ部に接する斜面3Aが、完全ネジ部の同斜面3Aと等しい傾斜角および捩れ角で延長されているため、この斜面3Aをその全面に亙って雄ネジ部に接触させて接触面積を確保することができる。このため、掘削時に雄ネジ部から雌ネジ部1に作用する負荷を分散させることができるので、かかる負荷により完全ネジ部から不完全ネジ部にかけて該斜面3Aに生じる摩耗の進行を抑制することができる。
また、この不完全ネジ部におけるネジ山3は、その山頂部に平坦部3Cを残したままネジ山3の高さが低くなってネジ谷底面4に交差するようにされており、従って上記斜面3Aと平坦部3Cとは、この不完全ネジ部でもその全長に亙って完全ネジ部と同様に鈍角に交差し、しかもその交差稜線部は断面凸曲線状をなして丸められている。すなわち、不完全ネジ部にも鋭角の鋭いエッジとなる部分が形成されることがないので、上記構成のネジ継手構造によれば、このようなエッジに接触して雄ネジ部のネジ山に応力集中が発生することもなく、こうして応力集中が生じた部分を基点として掘削工具に破損が生じて工具寿命が短縮されるような事態を、未然に防止することができる。
さらに、このように平坦部3Cが残されて不完全ネジ部が形成されていることにより、長期の掘削によってたとえ上記斜面3Aに摩耗が生じても、この平坦部3Cが残っているうちは、雄ネジ部への斜面3Aの接触面積を大きく確保したままに維持することができ、摩耗が早期に促進されてしまうのを防ぐことができる。従って、上記構成のネジ継手構造によれば、上述のように応力集中による破損が防止されることと斜面3Aの摩耗自体が抑制されること、さらにこうして摩耗が生じてもその促進が防止されることとが相俟って、工具寿命の大幅な延長を図ることが可能となる。
特に、この第1の実施形態では、不完全ネジ部におけるネジ山3の平坦部3Cが、完全ネジ部における平坦部3Cと等しい幅Lをもってネジ谷底面4と交差するまで延長されており、この幅Lの深さまでネジ山3が摩耗するまで、すなわち雌ネジ部1が無くなるまで不完全ネジ部における斜面3Aの雄ネジ部への接触面積を維持することができる。実際には、そこまで摩耗が進行する間に掘削工具は他の要因で寿命に達してしまうので、結果的に本実施形態によれば、摩耗による接触面積の変動のないネジ継手構造を提供することが可能となる。
次に、図4ないし図7は、本発明の第2および第3の実施形態を示すものであり、図1ないし図3に示した第1の実施形態と共通する部分には同一の符号を配して説明を省略する。すなわち、上記第1の実施形態では、不完全ネジ部におけるネジ山3が、その平坦部3Cを完全ネジ部の平坦部3Cと等しい幅Lとして、高さが漸次低くなるように形成されていたのに対し、第2、第3の実施形態では、不完全ネジ部のネジ山3が、完全ネジ部からその高さが該完全ネジ部と等しいまま、平坦部3Cの幅が完全ネジ部の平坦部3Cの幅Lよりも小さな幅Mとなるように漸次小さくなり、次いでこの小さな幅Mで平坦部3Cが一定幅とされたまま、ネジ山3の高さが漸次低くなってその山頂部の平坦部3Cがネジ谷底面4に交差させられるように形成されていることを特徴とする。ここで、第2の実施形態では上記幅Mが完全ネジ部におけるネジ山3の平坦部の幅Lの1/3とされ、第3の実施形態では1/2とされている。
従って、このような第2、第3の実施形態でも、不完全ネジ部のネジ山3の上記斜面3Aは、完全ネジ部の斜面3Aの延長上にあるように等しい傾斜角および捩れ角とされ、特に平坦部3Cが幅Mに至るまではネジ山3の高さも完全ネジ部と等しいので、他方のネジ部である雄ネジ部に対して大きな接触面積を確保して摩耗を抑制することができる。さらに、この平坦部3Cは、幅Mに至ってからは一定幅を維持して漸次高さが低くなってネジ谷底面4に交差させられて、その交差部分には幅Mの長さの交差稜線が形成されることになり、従って上記斜面3Aと平坦部3Cとは不完全ネジ部の全長に亙って鈍角に交差させられるために雄ネジ部への応力集中を防ぐことができ、しかもこの幅Mの範囲であれば斜面3Aに摩耗が生じても平坦部3Cと鈍角に交差した状態が維持されるので、第1の実施形態と同じように工具寿命の延長を図ることが可能となる。
ただし、このように不完全ネジ部におけるネジ山3の平坦部3Cを、完全ネジ部からネジ谷底面4への交差部分に向けて、完全ネジ部の幅Lからこれによりも小さな幅Mとなるように漸次小さくし、次いでこの幅Mで一定の幅として上記交差部分に至るようにした場合には、上記幅Mが小さすぎると、斜面3Aが摩耗して反対側の斜面3B側に後退したときに、比較的早期に一定の幅Mの平坦部3Cが潰えてしまって、後退した斜面3Aと反対側の斜面3Bとが交差し、その交差稜線部に鋭利なエッジが形成されて雄ネジ部に応力集中を生じるおそれがある。このため、上記幅Mは第2の実施形態のように完全ネジ部における平坦部3Cの幅Lの1/3までとされるのが望ましく、第3の実施形態のように幅Lの1/2程度までとされるのが、より望ましい。
なお、これら第1ないし第3の実施形態では、本発明のネジ継手構造を掘削工具本体2における円筒状部分の内周部のネジ穴に形成される雌ネジ部1に適用した場合について説明したが、この雌ネジ部2にねじ込まれるネジ軸の雄ネジ部に適用してもよく、これら雌雄ネジ部の双方に適用してもよい。ただし、ネジ軸をネジ穴にねじ込んで掘削工具の掘削ビットと掘削ロッド、掘削ロッド同士、または掘削ロッドとカップリングを接続した状態で、例えば雌ネジ部の不完全ネジ部を越えて雄ネジ部が延びている場合には、雄ネジ部に本発明は適用されていなくてもよく、すなわちこれら雌雄ネジ部のうち少なくとも一方のネジ部に本発明が適用されていればよい。
1 雌ネジ部(少なくとも一方のネジ部)
2 掘削工具本体
3 雌ネジ部1のネジ山
3A ネジ山3の斜面(不完全ネジ部においては他方のネジ部に接する側の斜面)
3B ネジ山3の斜面
3C ネジ山3の平坦部
4 雌ネジ部1のネジ谷底面
O 雌ネジ部1の軸線
L 完全ネジ部におけるネジ山3の平坦部3Aの幅
M 不完全ネジ部において幅Lよりも小さくされた平坦部3Aの幅

Claims (4)

  1. 掘削ビットと掘削ロッド、掘削ロッド同士、または掘削ロッドとカップリングとを接続する、雄ネジ部が形成されたネジ軸と雌ネジ部が形成されたネジ穴との掘削工具のネジ継手構造であって、上記雄ネジ部と雌ネジ部とは完全ネジ部におけるネジ山が一対の斜面と山頂部に平坦部を有する断面等脚台形状をなすとともに、これら雄ネジ部と雌ネジ部とのうち少なくとも一方のネジ部の不完全ネジ部におけるネジ山は、他方のネジ部に接する側の斜面が、上記完全ネジ部におけるネジ山の同じ側を向く斜面と等しい傾斜角および捩れ角を有して該斜面に連続し、山頂部は、上記完全ネジ部における平坦部に連なる平坦部が形成されたまま、ネジ山高さが低くなってネジ谷底面に交差させられていることを特徴とする掘削工具のネジ継手構造。
  2. 上記少なくとも一方のネジ部の不完全ネジ部におけるネジ山の山頂部に形成された平坦部は、その幅が上記完全ネジ部におけるネジ山の平坦部と等しくされたまま、ネジ山高さが漸次低くなってネジ谷底面に交差させられていることを特徴とする請求項1に記載の掘削工具のネジ継手構造。
  3. 上記少なくとも一方のネジ部の不完全ネジ部におけるネジ山は、そのネジ山高さが上記完全ネジ部と等しいまま、その山頂部に形成された平坦部の幅が上記完全ネジ部の平坦部の幅よりも小さな幅になるように漸次小さくなり、次いでこの小さな幅で平坦部が一定幅とされたままネジ山高さが漸次低くなって山頂部がネジ谷底面に交差させられていることを特徴とする請求項1に記載の掘削工具のネジ継手構造。
  4. 上記一定幅が、上記完全ネジ部の平坦部の幅の1/3以上であることを特徴とする請求項3に記載の掘削工具のネジ継手構造。
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