JP2011037464A - プラスチックボトル - Google Patents

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Abstract

【課題】加圧密栓時および開栓時のいずれの場合においても持ちやすく、かつデザイン性と加圧時の美粧性に優れたプラスチックボトルを提供する。
【解決手段】プラスチックボトル10の胴部20は、上方くびれ領域24と、この上方くびれ領域24に小径環状線25を介して連接する下方くびれ領域26とを含むくびれ領域23を有している。上方くびれ領域24および下方くびれ領域26は、いずれも多数の平面状の三角形パネル24a、24b、26a、26bからなる。プラスチックボトル10内を1kPa〜400kPaの圧力に加圧した際、各三角形パネル24a、24b、26a、26bが膨張し、湾曲面24e、24f、26e、26fが形成される。プラスチックボトル10を開栓した場合、各三角形パネル24a、24b、26a、26bが平面状に戻って、くびれ領域23の強度が保たれる。
【選択図】図1

Description

本発明は、口部と、肩部と、胴部と、底部とを備えたプラスチックボトルに関する。
近年、プラスチックボトルに使用されるプラスチック材料の使用量を減らすことにより、プラスチックボトルを軽量化することが望まれている。しかしながら、ボトルを軽量化した場合、ボトルの強度が弱くなってしまう。この為、軽量化ボトルは、ある一定の強度を維持する目的で、デザイン性や店頭販売(手売)に限定される等の制約がある。
また、ボトルを自動販売機で販売するときに、自動販売機内ではボトルが横倒しになって積載される事により、下段にあるボトルはボトル潰れを伴い易くなる傾向があり、自動販売機から正常に排出できなかったり、自動販売機内での保存中や排出時にボトルが凹む問題が生じやすい。これを解決するために、ボトル飲料を製造する工程において、ボトルに内容液を充填した直後に液体窒素等をボトル内に充填してボトル内圧を陽圧化させ閉栓する技術がある。これにより、ボトル内部は陽圧となり、ボトルの強度を高くすることが可能である。なお、このようにボトル内部を窒素等の不活性ガスで満たすことは、内容液(例えば緑茶)の酸化を防止する効果もある。
また、天然発泡水(スパークリングウォーター)や酸素水等をボトルに充填した場合、ボトル内はわずかに陽圧となる。あるいは緑茶またはコーヒー等の内容液をボトルに充填し、充填温度が販売時温度より低い場合、内溶液が販売時と充填時の差分昇温する事で内溶液の体積が膨張し、ボトル内が陽圧となる。
このように、内部が陽圧となるプラスチックボトル(陽圧ボトル)は、耐圧性を付与する必要があることと、加圧時の容器変形を最小限に抑える必要があることから、容器設計に制約が生じている。この結果、意匠性が乏しくなりやすいという一面がある。例えば、プラスチックボトルを加圧状態とした場合、ボトルの底部が反転するおそれがあるため、底部をペタロイド形状とすることが多い。またボトルの胴部が膨張するため、パネル等特殊な形状を胴部に付与することは難しいといった制約がある。
このため、従来の耐圧(陽圧も含む)ボトルは、底部をペタロイド形状とし、かつ胴部を樽または比較的プレーンな形状とするものが多い。したがって、従来の耐圧(陽圧も含む)ボトルは、デザイン性に乏しいものが多い。
特開平7−125737号公報 特開2007−62800号公報
例えば特許文献1および2のように、従来の耐圧ボトルの中には、胴部にくびれ構造を設けたものもある。しかしながら、加圧時にもくびれ形状を維持するためには、容器の厚みを厚くする必要がある。このため、ボトルの軽量化を図ることが難しくなっている。
このように、耐圧ボトルを軽量化しようとする場合、胴膨れの対策が必要となる。また一度開栓してしまうとボトル側面の強度が著しく低下するため、グリップ性に乏しく、不安定なものが多い。
本発明はこのような点を考慮してなされたものであり、加圧密栓時および開栓時のいずれの場合においても持ちやすく、かつデザイン性に優れたプラスチックボトルを提供することを目的とする。
本発明は、口部と、肩部と、胴部と、底部とを備えたプラスチックボトルにおいて、胴部は、上方くびれ領域と、この上方くびれ領域に小径環状線を介して連接する下方くびれ領域とを含むくびれ領域を有し、上方くびれ領域および下方くびれ領域は、いずれも稜線により区画された多数の平面状の三角形パネルからなり、プラスチックボトル内を1kPa〜400kPaの圧力に加圧した際、各三角形パネルが膨張して外方へ突出する凸状面を形成するとともに、三角形パネル間の稜線近傍に湾曲面が形成され、プラスチックボトルを開栓した場合、各三角形パネルが平面形状に戻って、くびれ領域の強度を保つことを特徴とするプラスチックボトルである。
本発明は、上方くびれ領域および下方くびれ領域は、いずれも底辺が上方にくる下向きの下向き三角形パネルと、底辺が下方にくる上向きの上向き三角形パネルとを、周方向に交互に並べて配置した構造からなることを特徴とするプラスチックボトルである。
本発明は、上方くびれ領域および下方くびれ領域における下向き三角形パネルおよび上向き三角形パネルは、いずれも稜線を介して互いに隣接し、下向き三角形パネルおよび上向き三角形パネルは、いずれも一対の底角と頂角とを有する同一形状をなし、一対の底角のうちいずれか一方の底角は90°以上となることを特徴とするプラスチックボトルである。
本発明は、上方くびれ領域および下方くびれ領域において、下向き三角形パネルおよび上向き三角形パネルは、それぞれ非線対称な三角形からなることを特徴とするプラスチックボトルである。
本発明は、小径環状線は、正多角形の水平断面を有することを特徴とするプラスチックボトルである。
本発明は、底部は、下方へ突出する複数の脚部を有することを特徴とするプラスチックボトルである。
本発明は、小径環状線におけるくびれ領域の径dの、胴部の最大径dに対する比(d/d)が、0.60以上かつ0.95以下であることを特徴とするプラスチックボトルである。
本発明は、くびれ領域の三角形パネルの合計個数が、32個以上かつ96個以下となることを特徴とするプラスチックボトルである。
本発明は、くびれ領域の厚みが、0.07mm乃至0.40mmであることを特徴とするプラスチックボトルである。
本発明によれば、プラスチックボトル内を1kPa〜400kPaの圧力に加圧した際、各三角形パネルが膨張して外方へ突出する凸状面を形成するとともに、三角形パネル間の稜線近傍に湾曲面が形成される。このことにより、内部を陽圧として密栓した際、くびれ領域の水平断面が円形に近づくので、ボトルを握った時の感触を滑らにし、持ちやすくすることができる。また、プラスチックボトルを開栓した場合、各三角形パネルが平面形状に戻って、くびれ領域の強度を保つようになっている。この際、開栓後にくびれ領域の水平断面が、略円形形状から元の形状に復元するので、胴部の強度が保たれ、プラスチックボトルを握った時の安定感を増すことができる。
図1は、本発明の一実施の形態によるプラスチックボトルを示す正面図。 図2は、本発明の一実施の形態によるプラスチックボトルのくびれ領域を示す拡大正面図。 図3は、本発明の一実施の形態によるプラスチックボトルを示す断面図(図1のIII−III線断面図)。 図4は、本発明の一実施の形態によるプラスチックボトルを示す断面図(図1のIV−IV線断面図)。 図5は、本発明の一実施の形態によるプラスチックボトルを示す断面図(図1のV−V線断面図)。 図6は、本発明の一実施の形態によるプラスチックボトルを示す正面図。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。図1乃至図6は本発明の一実施の形態を示す図である。
まず、図1乃至図6により本実施の形態によるプラスチックボトルの概要について説明する。なお、本明細書中、「上方」、「下方」とは、それぞれプラスチックボトル10を正立させた状態(図1)における上方、下方のことをいう。
図1に示すように、プラスチックボトル10は、口部11と、肩部12と、胴部20と、底部30とを備えている。
このうち胴部20は、肩部12に連接する上方円筒部21と、底部30に連接する下方円筒部22とを有している。上方円筒部21には複数の環状の補強溝21aが設けられている。また、上方円筒部21と下方円筒部22との間に、ボトル内方に窪むくびれ領域23が形成されている。
このくびれ領域23は、上方くびれ領域24と、この上方くびれ領域24に小径環状線25を介して連接する下方くびれ領域26とを含んでいる。小径環状線25は、胴部20の最小周方向長さをもつ。また上方くびれ領域24は、小径環状線25から上方に向かって徐々に周方向長さが増加し、下方くびれ領域26は、小径環状線25から下方に向かって徐々に周方向長さが増加する。
また上方くびれ領域24と上方円筒部21との間には、周方向全周にわたって上方環状線27が形成され、下方くびれ領域26と下方円筒部22との間には、周方向全周にわたって下方環状線28が形成されている。
これら上方くびれ領域24および下方くびれ領域26は、いずれも稜線24c、24d、26c、26dにより区画された多数の平面状の三角形パネル24a、24b、26a、26bからなっている。
くびれ領域23を構成する三角形パネルの合計個数は、32個以上かつ96個以下とすることが好ましく、60個以上かつ72個以下とすることが更に好ましい。なお本実施の形態では、三角形パネル24a、24b、26a、26bは、それぞれ16個ずつ、合計64個設けられている。三角形パネルの総数を32個未満とした場合、ボトル内部を加圧または減圧した時に、くびれ領域23が胴膨れを起こすため好ましくない。他方、三角形パネルの総数が96個を超える場合、プラスチックボトル10が賦形不良を起こしてしまう。
すなわち図2に示すように、上方くびれ領域24は、底辺が上方にくる下向きの下向き三角形パネル24aと、底辺が下方にくる上向きの上向き三角形パネル24bとを、周方向に交互に並べて配置した構造からなっている。なお、各下向き三角形パネル24aの底辺は、上方環状線27上に位置している。一方、各上向き三角形パネル24bの底辺は、小径環状線25上に位置している。
同様に、下方くびれ領域26は、底辺が上方にくる下向きの下向き三角形パネル26aと、底辺が下方にくる上向きの上向き三角形パネル26bとを、周方向に交互に並べて配置した構造からなっている。なお、各下向き三角形パネル26aの底辺は、小径環状線25上に位置している。一方、各上向き三角形パネル26bの底辺は、下方環状線28上に位置している。
さらに、上方くびれ領域24および下方くびれ領域26のそれぞれにおいて、下向き三角形パネル24a、26aおよび上向き三角形パネル24b、26bは、いずれも稜線24c、24d、26c、26dを介して互いに隣接している。下向き三角形パネル24a、26aおよび上向き三角形パネル24b、26bは、いずれも底辺以外の辺は、内側へ凸となる谷状稜線24c、26cと、外側へ凸となる山状稜線24d、26dとを有する。
すなわち図2に示すように、上方くびれ領域24において、各下向き三角形パネル24aは、谷状稜線24cを介して一側(図2の左側)の上向き三角形パネル24bに隣接している。また各下向き三角形パネル24aは、山状稜線24dを介して他側(図2の右側)の上向き三角形パネル24bに隣接している。
同様に、下方くびれ領域26において、各下向き三角形パネル26aは、谷状稜線26cを介して一側(図2の左側)の上向き三角形パネル26bに隣接している。また各下向き三角形パネル26aは、山状稜線26dを介して他側(図2の右側)の上向き三角形パネル26bに隣接している。
したがって、図3および図4に示すように、上方くびれ領域24および下方くびれ領域26におけるくびれ領域23の水平断面は、いずれも星形(32角形)からなっている。他方、図5に示すように、小径環状線25におけるくびれ領域23の水平断面は、正多角形(正16角形)からなっている。
このように構成することにより、ボトル内部を加圧した時に、各三角形パネル24a、24b、26a、26bの面に対して力が加わるため、力の向きが周方向に均一とすることができる。これにより、くびれ領域23を変形しにくくすることができる。
なお、図3乃至図5において、実線はボトル内部を加圧しない状態における、くびれ領域23の水平断面を示しており、仮想線(2点差線)は、ボトル内部を陽圧(1kPa〜400kPa)にした状態における、くびれ領域23の水平断面を示している。
図3乃至図5に示すように、ボトル内部が陽圧(1kPa〜400kPaの圧力)になるように加圧した際、各三角形パネル24a、24b、26a、26bが膨張して外方へ突出する凸状面24a、24b、26a、26bを形成する。これにより三角形パネル24a、24b、26a、26b間の稜線24c、24d、26c、26d近傍に、それぞれ湾曲面24e、24f、26e、26fが形成される。
具体的には、図3において、谷状稜線24cの近傍に、内方にくぼむ湾曲面24eが形成される。また山状稜線24dの近傍に、外方へ突出する湾曲面24fが形成される。同様に、図4において、谷状稜線26cの近傍に、内方にくぼむ湾曲面26eが形成される。また山状稜線26dの近傍に、外方へ突出する湾曲面26fが形成される。
一方、図5に示すように、ボトル内部を陽圧(1kPa〜400kPa)にした際、小径環状線25はわずかに外方に膨らみ、その水平断面が円形に近づく。すなわち小径環状線25を構成する正多角形(正16角形)の各辺25aが湾曲し、容器膨張率にて1%〜5%程度膨らむ。
なお、小径環状線25の水平断面は、正8角形〜正24角形とすることが好ましく、正12角形〜正20角形とすることが更に好ましい。なお、小径環状線25の水平断面を7角形以下とした場合、ボトル内部を加圧した時に、くびれ径が5mm以上増大し、くびれ領域23が可逆変形を起こしにくくなる。他方、小径環状線25の水平断面を25角形以上とした場合、賦形不良になるおそれがある。
また図6に示すように、小径環状線25におけるくびれ領域23の径をdとし、胴部20の最大径をdとしたとき、くびれ領域23の径dの、胴部20の最大径dに対する比(d/d)が、0.60以上かつ0.95以下(0.60≦d/d≦0.95)となることが好ましく、約0.85にすることが最も好ましい。なお、この比(d/d)が0.60未満となった場合(0.60>d/d)、ブロー成形時に賦形不良を起こすおそれがある。他方、この比(d/d)が0.95を上回る場合(d/d>0.95)、プラスチックボトル10を持ちにくくなるおそれがあり、グリップ性(UD適性)の面から好ましくない。
さらに図6に示すように、底部30の接地面から小径環状線25までの高さをhとし、プラスチックボトル10の全高をhとしたとき、この小径環状線25までの高さhの、プラスチックボトル10の全高hに対する比(h/h)が、0.20以上かつ0.60以下(0.20≦h/h≦0.60)となることが好ましく、約0.30にすることが更に好ましい。なお、この比(h/h)が0.20未満となった場合(0.20>h/h)、プラスチックボトル10を持ちにくくなるおそれがあるため、ユニバーサルデザイン適性(UD適性)の面から好ましくない。他方、この比(h/h)が0.60を上回る場合(h/h>0.60)、ブロー成形適性が悪化するおそれがある。
再度図2を参照すると、上方くびれ領域24および下方くびれ領域26のそれぞれにおいて、下向き三角形パネル24a、26aおよび上向き三角形パネル24b、26bは、各々非線対称な三角形からなっている。
ここで図2により、上方くびれ領域24の下向き三角形パネル24aを例にとって説明すると、複数の下向き三角形パネル24a同士は、互いに同一形状をなしている。各下向き三角形パネル24aは、一対の底角θ、θと、頂角θとを有している。また各下向き三角形パネル24aの一対の底角θ、θのうち、一方の底角θの角度は90°以上となっている。したがって、各下向き三角形パネル24aを構成する山状稜線24dは外方に傾斜し、谷状稜線24cは内方に傾斜している。
同様に、上向き三角形パネル24b同士、下向き三角形パネル26a同士、および上向き三角形パネル26b同士についても、いずれも一対の底角と頂角とを有する同一形状をなしている。また各三角形パネル24b、26a、26bの一対の底角のうち、いずれか一方の底角は90°以上となっている。
ところで、図1に示すように、プラスチックボトル10の底部30はいわゆるペタロイド底形状をなしている。すなわち底部30は、周方向に等間隔に配置され下方へ突出する複数個(本実施の形態においては5個)の脚部31を有している。
この脚部31の個数は5個乃至9個とすることできる。ただし、プラスチックボトル10を安定して正立させるという観点、および軽量化ボトルの成形性を良好にするという観点から、脚部31の個数を5個乃至7個とすることが最も好ましい。
このようなプラスチックボトル10のサイズ(容量)は限定されるものではなく、どのようなサイズのボトルからなっていても良い。プラスチックボトル10の肉厚は、くびれ領域23において0.07mm乃至0.40mmとすることができ、これによりプラスチックボトル10の軽量化を図ることができる。
このようなプラスチックボトル10は、合成樹脂材料を射出成形して製作したプリフォームを二軸延伸ブロー成形することにより作製することができる。なおプリフォームすなわちプラスチックボトル10の材料としては熱可塑性樹脂特にPE(ポリエチレン)、PP(ポリプロピレン)、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PEN(ポリエチレンナフタレート)を使用する事が好ましい。
また、プラスチックボトル10は、2層以上の多層成形ボトルとして形成することもできる。即ち押し出し成形または射出成形により、例えば、中間層をMXD6、MXD6+脂肪酸塩、PGA(ポリグリコール酸)、EVOH(エチレンビニルアルコール共重合体)又はPEN(ポリエチレンナフタレート)等のガスバリア性及び遮光性を有する樹脂(中間層)として3層以上からなるプリフォームを押出成形後、吹込成形することによりガスバリア性及び遮光性を有する多層ボトルを形成しても良い。なお、このような中間層は、プラスチックボトル10のうち少なくとも胴部20内に設けることが好ましい。また底部30において、底部30の中央部を除く領域に中間層を設けることが好ましい。ケース落下等の衝撃を受けた際この部分がデラミ(層間剥離)を起こすおそれがあるからである。ガスバリア性及び遮光性を有する為に、多層にするだけでなく熱可塑性樹脂同士をブレンドしたブレンドボトル、コーティングボトルや蒸着ボトルを使用しても良い。
プラスチックボトル10に充填する対象物は問わないが、充填後にプラスチックボトル10内部が陽圧となる炭酸飲料水、天然発泡水(スパークリングウォーター)、酸素水、液体窒素等によりボトル内圧を陽圧化した清涼飲料水が適している。ここでプラスチックボトル10内部が陽圧になるとは、充填した内容液の液温が20℃である場合に、プラスチックボトル10の内圧が1kPa〜400kPaとなることをいう。とりわけプラスチックボトル10の内圧が1kPa〜150kPaとなる場合に、本実施の形態による効果が得られやすい。
次にこのような構成からなる本実施の形態の作用について説明する。
まずプラスチックボトル10内に、例えば炭酸飲料水、天然発泡水(スパークリングウォーター)、酸素水、緑茶、あるいはコーヒー等の内容液を充填し、その後、液体窒素をヘッドスペース内に充填して閉栓する。この際、充填された不活性ガスまたは内容液により、プラスチックボトル10内部は陽圧(例えば内容液の液温が20℃の場合に、充填直後の内圧が1kPa〜400kPa)となる。
プラスチックボトル10内部が陽圧となることにより、プラスチックボトル10の内方から外方へ力が作用し、胴部20においては、およそ半径方向内方から外方へ向けて圧力が加わる。この状態で、内容物を充填したプラスチックボトル10(飲料製品)は出荷され、小売店に搬送もしくは自動販売機に投入されて消費者に販売される。
この際、プラスチックボトル10内部が陽圧となることにより、くびれ領域23の各三角形パネル24a、24b、26a、26bが膨張して外方へ突出する凸状面24a、24b、26a、26bを形成する。これにより各稜線24c、24d、26c、26d近傍に、それぞれ湾曲面24e、24f、26e、26fが形成される。このように各三角形パネル24a、24b、26a、26bが外方にわずかに膨らむことにより、くびれ領域23の水平断面が円形に近づく(図3乃至図5の仮想線参照)。この結果、くびれ領域23を握った時の感触が滑らかとなり、手にフィットして持ちやすくなる。他方、くびれ領域23が大きく変形することはないので、ボトル内部を陽圧とした時にもデザイン性のある胴部形状を維持することができる。
販売された後、消費者は飲料を飲むために飲料製品を開栓する。この際、プラスチックボトル10の内圧は大気圧まで低下する。このとき、各三角形パネル24a、24b、26a、26bは、それぞれ外方へ膨らんだ状態(すなわち凸状面24a、24b、26a、26b)から元の平面形状に戻る。これにより、くびれ領域23も元の形状に復元する。具体的には、上方くびれ領域24および下方くびれ領域26の水平断面は星形形状に復元し(図3および図4の実線参照)、小径環状線25の水平断面は正多角形形状に復元する(図5の実線参照)。このように、くびれ領域23が元の形状に復元することにより、くびれ領域23の強度が保たれるので、開栓後にプラスチックボトル10を握った時の安定感が増大する。とりわけ、密栓した後、長期間(例えば数ヶ月以上)が経過してからプラスチックボトル10を開栓した場合であっても、くびれ領域23が元の形状に安定して復元する。
このように本実施の形態によれば、プラスチックボトル10を薄肉に形成するとともにその内部を陽圧とした場合であっても、デザイン性のある胴部形状を維持することができ、またプラスチックボトル10の持ちやすさ(グリップ性)を維持することができる。他方、開栓後には、くびれ領域23の水平断面が元の形状に復元するので、胴部20の強度が保たれ、またプラスチックボトル10を安定して握ることができる。
また本実施の形態によれば、上方くびれ領域24および下方くびれ領域26は、いずれも下向き三角形パネル24a、26aと、上向き三角形パネル24b、26bとを、周方向に交互に並べて配置した構造からなる。また、下向き三角形パネル24a、26aおよび上向き三角形パネル24b、26bは、いずれも稜線24c、24d、26c、26dを介して互いに隣接している。下向き三角形パネル24a、26aおよび上向き三角形パネル24b、26bは、いずれも一対の底角と頂角とを有する同一形状をなし、一対の底角のうちいずれか一方の底角は90°以上となる。さらに、下向き三角形パネル24a、26aおよび上向き三角形パネル24b、26bは、それぞれ非線対称な三角形からなっている。これらのことにより、上述した作用効果(デザイン性、グリップ性、復元性)を更に高めることができる。
さらに稜線24c、24d、26c、26dは、いずれも水平方向を向いていない。したがって、プラスチックボトル10内部を陽圧とした場合でも、くびれ領域23が高さ方向に膨張しにくいので、プラスチックボトル10の全高変化を小さく抑えることができる。
さらに本実施の形態によれば、小径環状線25が正多角形の水平断面を有するので、ボトル内部を加圧した時に、くびれ領域23に加わる力の向きを周方向に均一にすることができ、くびれ領域23を変形しにくくすることができる。
次に、本実施の形態における具体的実施例について説明する。
まず以下に挙げる3種類のプラスチックボトル(実施例1、比較例1、および比較例2)を作製した。
(実施例1)
図1乃至図6に示す構成からなる、500ml用のプラスチックボトル10(実施例1)を作製した。この場合、18gのプリフォームを二軸延伸ブロー成形することにより、プラスチックボトル10(実施例1)を作製した。実施例1において、くびれ領域23の径d(58mm)の、胴部20の最大径d(68mm)に対する比(d/d)は、0.85であった。このプラスチックボトル10(実施例1)は、従来一般に用いられるプラスチックボトルよりも薄肉化されたものである。また、実施例1において、上述したように三角形パネルの合計個数は64個であった。
(比較例1)
くびれ領域23がプレーン構造からなる、500ml用のプラスチックボトル(比較例1)を作製した。比較例1のプラスチックボトルは、実施例1と同じ重量および肉厚を有するものである。
(比較例2)
くびれ領域23がプレーン構造からなる、500ml用のプラスチックボトル(比較例2)を作製した。比較例2において、28gのプリフォームを二軸延伸ブロー成形することにより、プラスチックボトル(比較例2)を作製した。すなわち比較例2のプラスチックボトルは、実施例1のプラスチックボトル10より重量が重くなっている。また、このプラスチックボトル(比較例2)は、実施例1のプラスチックボトル10の1.5〜4倍の厚みを有している。
(加圧前後での容器寸法変化の調査)
上記3種類のプラスチックボトル(実施例1、比較例1、および比較例2)について、それぞれボトル内部を陽圧としたときの容器膨張率を測定した。
具体的には、まず空の状態における各プラスチックボトルの容器満注体積を測定し、次に各プラスチックボトル内を陽圧(50kPa)として密栓した。この状態で各プラスチックボトルを22℃で9ヶ月保存した後、密栓した状態での各プラスチックボトルの容器満注体積を測定した。続いて、各プラスチックボトルの容器膨張率(%)を算出した(表1参照)。なお容器膨張率(%)は、{(密栓した状態での容器満注体積)/(空の状態での容器満注体積)−1}×100という式により求めたものである。
Figure 2011037464
この結果、実施例1のプラスチックボトル10は、比較例2のプラスチックボトルより軽量化を図ったにも関わらず、容器膨張率を比較的低く抑えることができた。このことから、実施例1のプラスチックボトル10は、復元力の高い容器であると考えられる。
(持ちやすさ調査)
次に、上記3種類のプラスチックボトル(実施例1、比較例1、および比較例2)についてそれぞれ持ちやすさを評価した。具体的には、20〜40歳の男女40名のパネリストを対象とし、3種類のプラスチックボトルそれぞれについて加圧密栓時の持ちやすさと開栓後の持ちやすさとについて評価してもらった。この場合、加圧密栓時における比較例2のボトルを基準(5.0点)とし、減点法により5段階で評価した。このときの各評価値の平均は以下の通りとなった(表2参照)。
Figure 2011037464
この結果、実施例1のプラスチックボトル10は、男女共に、特に開栓時の持ちやすさが高く評価されている。比較例1のプラスチックボトルと比較した場合、とりわけ握力の強い男性からの評価が高くなっていることが分かる。
(アイキャッチ性調査)
次に、実施例1のプラスチックボトル10と、比較例1のプラスチックボトルとについて、それぞれアイキャッチ性を調査した。具体的には、まずこれら2種類のプラスチックボトルをいずれも商品陳列棚に陳列した。次いで、20〜40歳の男女40名のパネリストを対象とし、各パネリストが最初に手にしたボトルの方がアイキャッチ性(消費者購買意欲)の高いボトル形状であると判断した(表3参照)。なお、比較例1のプラスチックボトルと比較例2のプラスチックボトルとでは、互いに厚みが異なるだけなので、比較例2のプラスチックボトルについては対象から除外した。
Figure 2011037464
この結果、実施例1のプラスチックボトル10の方が圧倒的に目立つ(アイキャッチ性の高い)形状であることが判明した。
10 プラスチックボトル
11 口部
12 肩部
20 胴部
21 上方円筒部
21a 補強溝
22 下方円筒部
23 くびれ領域
24 上方くびれ領域
24a、26a 下向き三角形パネル
24b、26b 上向き三角形パネル
24c、26c 谷状稜線
24d、26d 山状稜線
24e、24f、26e、26f 湾曲面
24a、24b、26a、26b 凸状面
25 小径環状線
25a 辺
26 下方くびれ領域
27 上方環状線
28 下方環状線
30 底部
31 脚部

Claims (9)

  1. 口部と、肩部と、胴部と、底部とを備えたプラスチックボトルにおいて、
    胴部は、上方くびれ領域と、この上方くびれ領域に小径環状線を介して連接する下方くびれ領域とを含むくびれ領域を有し、
    小径環状線は、胴部の最小周方向長さをもち、
    上方くびれ領域は、小径環状線から上方に向かって徐々に周方向長さが増加し、
    下方くびれ領域は、小径環状線から下方に向かって徐々に周方向長さが増加し、
    上方くびれ領域および下方くびれ領域は、いずれも稜線により区画された多数の平面状の三角形パネルからなり、
    プラスチックボトル内を1kPa〜400kPaの圧力に加圧した際、各三角形パネルが膨張して外方へ突出する凸状面を形成するとともに、三角形パネル間の稜線近傍に湾曲面が形成され、
    プラスチックボトルを開栓した場合、各三角形パネルが平面形状に戻って、くびれ領域の強度を保つことを特徴とするプラスチックボトル。
  2. 上方くびれ領域および下方くびれ領域は、いずれも底辺が上方にくる下向きの下向き三角形パネルと、底辺が下方にくる上向きの上向き三角形パネルとを、周方向に交互に並べて配置した構造からなることを特徴とする請求項1記載のプラスチックボトル。
  3. 上方くびれ領域および下方くびれ領域における下向き三角形パネルおよび上向き三角形パネルは、いずれも稜線を介して互いに隣接し、下向き三角形パネルおよび上向き三角形パネルは、いずれも一対の底角と頂角とを有する同一形状をなし、一対の底角のうちいずれか一方の底角は90°以上となることを特徴とする請求項2記載のプラスチックボトル。
  4. 上方くびれ領域および下方くびれ領域において、下向き三角形パネルおよび上向き三角形パネルは、それぞれ非線対称な三角形からなることを特徴とする請求項3記載のプラスチックボトル。
  5. 小径環状線は、正多角形の水平断面を有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項記載のプラスチックボトル。
  6. 底部は、下方へ突出する複数の脚部を有することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項記載のプラスチックボトル。
  7. 小径環状線におけるくびれ領域の径dの、胴部の最大径dに対する比(d/d)が、0.60以上かつ0.95以下であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項記載のプラスチックボトル。
  8. くびれ領域の三角形パネルの合計個数が、32個以上かつ96個以下となることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項記載のプラスチックボトル。
  9. くびれ領域の厚みが、0.07mm乃至0.40mmであることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一項記載のプラスチックボトル。
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