JP2011037408A - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】インナーライナー層のスプライス部の存在に起因してサイドウォール部における凹凸構造の発生(バンピーサイド故障)がない空気入りタイヤの提供。
【解決手段】タイヤ周方向の端部同士をラップスプライスした少なくとも1プライのカーカス層を有し、最内層のカーカス層の内面にタイヤ周方向の端部同士をラップスプライスした厚さ1.0〜2.0mmのインナーライナー層を配置し、左右両側のサイドウォール部の最小ゴム厚さが2.0〜5.0mmである空気入りタイヤであって、インナーライナー層のラップスプライス部の外周側又はラップスプライス部の層間にテープ状の補強材を該ラップスプライス部に沿うように配置した空気入りタイヤ、あるいはインナーライナー層のラップスブライス部にカーカス層のラップスプライス部を重ね合わせるように配置した空気入りタイヤ。
【選択図】図1

Description

本発明は空気入りタイヤに関し、更に詳しくは、サイドウォール部の表面にインナーライナー層のスプライス部に起因する筋状の凸部を発生しないようにした外観良好な空気入りタイヤに関する。
空気入りタイヤの最内層には非空気透過性に優れたゴムのインナーライナー層が設けられている。このインナーライナー層は厚さが1.0〜2.0mmでタイヤ周方向の端部同士をラップスプライスさせて内貼りされているため、そのラップスプライス部は段差状に厚肉になっている。
一方、空気入りタイヤはタイヤの軽量化のためにサイドウォール部のゴム厚が次第に薄肉化されていく傾向にあり、近年では、最小ゴム厚さの部分が2mm以上5mm以下になっている。そのため加硫後のタイヤに高圧の空気を充填してインフレートさせると、上記インナーライナー層の段差状のラップスプライス部が薄肉化されたサイドウォール部を押し上げて筋状の凸部を出現させるようになった。この筋状の凸部は、一般にバンピーサイド故障と呼ばれ、タイヤの外観を損ねる要因となっている。
このようなバンピーサイド故障には、カーカス層のタイヤ周方向の端部同士をラップスプライスさせた部分に発生するものもある。このカーカス層のラップスプライス部の場合は、カーカス層のラップスプライス部がインナーライナー層のラップスプライス部に比べて著しく剛性が大きいため、筋状の凸部ではなく、筋状の凹部となってバンピーサイド故障があらわれる。従来、このようなカーカス層のラップスプライス部に起因したバンピーサイド故障に対しては、特許文献1のように、カーカス層の両端同士を突き合わせ接合したバットスプライスにし、このバットスプライス部にインナーライナー層のラップスプライス部を重ね合わせるように対策したものが提案されている。
しかし、この対策は、カーカス層のラップスプライス部に起因する筋状の凹部を発生しないようにしたものである上に、バットスプライス部は、接合箇所に応力が集中して目開き故障を生じやすい傾向があるため、上述したインナーライナー層のラップスプライス部に起因する筋状の凸部を解消するための対策にはなり得なかった。
特開平5−221204号公報
本発明の目的は、サイドウォール部の薄肉化が進む中で上述した従来の問題を解消し、
インナーライナー層のラップスプライス部に起因する筋状の凸部が生じない外観良好な空気入りタイヤを提供することにある。
本発明は、上述した目的を達成するため、以下の2つの態様からなる空気入りタイヤを提供する。
まず、第一の本発明の空気入りタイヤは、以下の(1)の構成を有する。
(1)タイヤ周方向の端部同士をラップスプライスした少なくとも1プライのカーカス層を有し、最内層のカーカス層の内面にタイヤ周方向の端部同士をラップスプライスした厚さ1.0〜2.0mmのインナーライナー層を配置し、左右両側のサイドウォール部の最小ゴム厚さが2.0〜5.0mmである空気入りタイヤであって、前記インナーライナー層のラップスプライス部の外周側又はラップスプライス部の層間にテープ状の補強材を該ラップスプライス部に沿うように配置した空気入りタイヤ。
かかる第一の本発明の空気入りタイヤにおいて、好ましくは、以下の(2)〜(5)のいずれかの構成を有するのがよい。
(2)前記補強材の厚さが0.3〜1.5mmである上記(1)に記載の空気入りタイヤ。
(3)前記補強材のタイヤ周方向の幅を、前記インナーライナー層のラップスプライス部のタイヤ周方向幅の30〜100%にした上記(1)又は(2)に記載の空気入りタイヤ。
(4)前記補強材を、前記インナーライナー層のラップスプライス部に対して、ビードトウから少なくともタイヤ断面高さの20〜80%の範囲に配置した上記(1)、(2)又は(3)に記載の空気入りタイヤ。
(5)前記補強材が有機繊維を含有するゴムテープである上記(1)〜(4)のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
また、第二の本発明の空気入りタイヤは、以下の(6)の構成を有する。
(6)タイヤ周方向の端部同士をラップスプライスした少なくとも1プライのカーカス層を有し、最内層のカーカス層の内面にタイヤ周方向の端部同士をラップスプライスした厚さ1.0〜2.0mmのインナーライナー層を配置し、左右両側のサイドウォール部の最小ゴム厚さが2.0〜5.0mmである空気入りタイヤであって、前記インナーライナー層のラップスブライス部に前記カーカス層のラップスプライス部を重ね合わせるように配置した空気入りタイヤ。
また、かかる第二の本発明の空気入りタイヤにおいて、好ましくは、以下の(7)〜(9)のいずれかの構成を有するのがよい。
(7)前記カーカス層のラップスプライス部のタイヤ周方向の幅を、前記インナーライナー層のラップスプライス部のタイヤ周方向の幅の35〜100%にした上記(6)に記載の空気入りタイヤ。
(8)前記最内層のカーカス層のラップスプライス部における単位幅当たりのカーカスコードの総本数を、該カーカス層のラップスプライス部以外の単位幅当たりのカーカスコードの本数の1.6〜4.0倍にした上記(6)又は(7)に記載の空気入りタイヤ。
(9)前記インナーライナー層のラップスプライス部と前記カーカス層のラップスプライス部を重ね合わせた部分を複数箇所設けるとともに、タイヤ周方向に等間隔に配置した上記(6)、(7)又は(8)に記載の空気入りタイヤ。
また、第一の本発明の空気入りタイヤおよび第二の本発明の空気入りタイヤにおいて、好ましくは、以下の(10)の構成を有するのがよい。
(10)前記カーカス層のプライ数が3プライ以下である上記(1)〜(9)のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
本発明によれば、タイヤ周方向の端部同士をラップスプライスした少なくとも1プライのカーカス層を有し、最内層のカーカス層の内面にタイヤ周方向の端部同士をラップスプライスした厚さ1.0〜2.0mmのインナーライナー層を配置し、左右両側のサイドウォール部の最小ゴム厚さが2.0〜5.0mmである空気入りタイヤにおいて、第一の本発明では、前記インナーライナー層のラップスプライス部の外周側又はラップスプライス部の層間にテープ状の補強材を該ラップスプライス部に沿うように配置したことにより、インナーライナー層のラップスプライス部の剛性が大きくなり、加硫後のタイヤに高圧の空気を充填してインフレートさせたときでも、インナーライナー層のラップスプライス部が凸状に突出することが抑えられ、サイドウォール部の表面にバンピーサイド故障が生じないようにすることができる。
また、第二の本発明によれば、第一の発明と同様の前提からなる空気入りタイヤにおいて、前記インナーライナー層のラップスブライス部に前記カーカス層のラップスプライス部を重ね合わせるように配置したことにより、インナーライナー層のラップスプライス部の剛性が大きくなり、同じく加硫後のタイヤに高圧の空気を充填してインフレートさせたときでも、インナーライナー層のラップスプライス部が凸状に突出することが抑えられ、サイドウォール部の表面にバンピーサイド故障が生じないようにすることができる。
第一の本発明の実施形態からなる空気入りタイヤの半断面について一部切欠いて示す斜視図である。 図1の空気入りタイヤのインナーライナー層の両端部同士をラップスプライスした部分を示した要部断面図である。 図2と同じ箇所の他の実施態様を示す要部断面図である。 図1の空気入りタイヤの子午線方向の半断面図である。 第二の本発明にかかる空気入りタイヤのインナーライナー層の両端部同士をラップスプライスした部分を説明する要部断面図である。 第二の本発明にかかる空気入りタイヤにおけるインナーライナー層とカーカス層との積層形態を例示するタイヤ赤道面での要部断面図である。
以下、更に本発明について、図に示す実施形態を参照して詳細に説明する。
図1は第一の本発明の実施形態を示す。空気入りタイヤTは、トレッド部1の左右にサイドウォール部2とビード部3を連接するように設けている。そのタイヤ内側には、タイヤの骨格たるカーカス層4が、タイヤ幅方向には左右のビード3、3間に跨るように設けられ、また、タイヤ周方向には周方向の端部同士をラップスプライスするように設けられている。ラップスプライス部はタイヤサイズに応じて1箇所に限らず複数箇所に設けられ、好ましくは、タイヤ周方向に等間隔に配置される。さらにカーカス層4の内側にブチルゴムなどの非通気性に優れたゴムからなるインナーライナー層6が設けられている。トレッド部1に対応するカーカス層4の外周側にはスチールコードからなる2層のベルト層5が設けられている。矢印Dはタイヤ周方向を示している。カーカス層4は少なくとも1プライが設けられるが、本発明では課題との関係で3プライまでが有効である。サイドウォール部3は、タイヤ径方向において厚さが変化するように設けられているが、タイヤ軽量化のため、最小厚さtが2.0〜5.0mmの間になるように設定されている。最小厚さtの箇所は図4に示すように、一般にタイヤ最大幅の部分になる。
このような構成において、インナーライナー層6は、厚さが1mm以上2mm以下のブチルゴムあるいはブチルゴム系組成物で形成され、かつタイヤ周方向にタイヤ周方向の両端同士をラップスプライスしたラップスプライス部7を少なくとも1箇所有している。ラップスプライス部7の数はタイヤサイズに応じて複数箇所に、好ましくは等間隔に設けられる。1mmよりも厚さが薄い場合には空気透過防止性能が低下するので好ましくなく、また2mmよりも厚い場合には、タイヤの重量化を招くため好ましくない。インナーライナー層6の厚さは、好ましくは、1.2〜1.7mmである。したがって、インナーライナー層6のラップスプライス部7は、その厚さがインナーライナー層自体の約2倍近くになっている。
図2に示すように、インナーライナー層6のラップスプライス部7の外周側、すなわち、カーカス層4と接する側には、厚さ0.3mm以上1.5mm以下のテープ状の補強材8が、ラップスプライス部7の長手方向に沿うように積層されている。この補強材8は、図3に示すように、ラップスプライス部7の層間に配置するようにしてもよい。
このようにラップスプライス部7の外周側又は層間に、テープ状の補強材8をラップスプライス部に沿うように配置しているので、ラップスプライス部7の部分の剛性が高くなり、加硫後にタイヤに空気を充填した場合にもラップスプライス部7が外側に突出しないように抑えられ、サイドウォール部2の薄肉になった部分が筋状凸部のバンピーサイド故障として目立たないようにする。
補強材8は、インナーライナー層6のラップスプライス部7を補強するものであればよく、その材質は特に限定されないが、カーカス層4やインナーライナー層6との接合性の観点からテープ状のゴムを使用するのが好ましい。更に好ましくは、より高い剛性を得るため、有機繊維の短繊維入りのテープ状ゴムを使用するのが好ましい。繊維としては、ビニロン、ナイロンあるいはアラミドなどの短繊維(繊維長が10〜1000μm)が好ましく、ゴム100重量部に対して10〜40重量部混合したテープ状のゴムを使用することが好ましい。短繊維の混合率が10重量部未満のときは、剛性アップの効果が乏しくなり、また、40重量部よりも大きくしても剛性アップの作用は飽和し、コストだけ高くなるので好ましくない。
補強材8は、その厚さが1.5mmよりも大きい場合は、その補強材8自身の厚さによってインナーライナー層のラップスプライス部7が厚くなり、空気を充填したときの凸状部の形成を効果的に解消することができなくなる。また、厚さが0.3mmよりも薄い場合には、インナーライナー層6のラップスプライス部7の剛性を高くすることが難しくなり、本発明の効果を得ることは難しい。
また、補強材8のタイヤ周方向幅Bは、図2及び図3に示すように、インナーライナー層6のラップスプライス部7の周方向幅Aの30%〜100%であることが好ましい。30%未満であると、空気を充填した後におけるインナーライナー層のラップスプライス部7の突出を効果的に抑えることが難しい。また、100%を超えるときはラップスプライス部7の領域外の部分も空気を充填したときに脹らみが抑えられるため、その部分が凹んでしまうことがある。
また、補強層8のタイヤ径方向の長さは、図4に示すように、ビード部3のトウEの位置から少なくともタイヤ断面高さSHの20%の位置Laと、80%の位置Lbの間の領域Zに配置していることが好ましい。位置La〜Lbの領域Zではサイドウォール部2のゴム厚さが薄いので、インナーライナー層6のラップスプライス部7の突出の影響を受けやすいからである。もちろん、補強材8は領域Z以外の部分まで延長していることは差し支えない。
本発明において、カーカス層4のプライ数は、1プライ以上で構成されているものであればよいが、3プライより多いプライ数になると、その4プライ以上のカーカスがインナーライナー層6のラップスプライス部7の突出を抑えるので、本発明の構成は敢えて採用する必要がなくなる。
第二の本発明の空気入りタイヤは、カーカス層4やインナーライナー層6やサイドウォール部2を図1と同様の構成にすることは第一の本発明の場合と同じである。
すなわち、カーカス層4は、タイヤ周方向の端部同士をラップスプライスしたラップスプライス部10を少なくとも1箇所有し、最内層のカーカス層4の内面には厚さが1.0〜2.0mmでタイヤ周方向の端部同士をラップスプライスしたラップスプライス部7を有するインナーライナー層6を配置し、左右両側には最小ゴム厚さが2.0〜5.0mmであるサイドウォール部2を有するものである。このような構成において、第一の本発明における補強材8に代えて、図5に示すように、カーカス層4のラップスプライス部10をインナーライナー層6のラップスブライス部7に重ね合わせるように配置している。
第二の本発明の空気入りタイヤは、このようにインナーライナー層6のラップスブライス部7に対してカーカス層4のラップスプライス部10を重ね合わせて配置することにより、上述した第一の本発明における補強材8と同様の作用効果を行い、第一の本発明の効果と同様の効果を奏するのである。
このように第一の本発明と同様に、インナーライナー層6のラップスプライス部7がインフレート時にサイドウォール部2の表面に筋状の凸部を発生させないようにするため、カーカス層4のラップスプライス部10のタイヤ周方向の幅Cをインナーライナー層6のラップスプライス部7の周方向の幅Aの35〜100%にすることが好ましい。ラップスプライス部10の幅Cがラップスプライス部7の幅Aの35%未満であると、空気を充填した後におけるインナーライナー層6のスプライス部7のサイドウォール部2の表面側への突出を効果的に抑えることが難しくなる。100%を超えるときはスプライス部10の剛性が過大になりすぎて、その部分が筋状に凹んでしまうバンピーサイド故障を起こすので好ましくない。より好ましいラップスプライス部10の幅はラップスプライス部7の50%〜100%である。
上述したカーカス層4のラップスプライス部10に存在するカーカスコード9の周方向単位幅当たりの総本数は、ラップスプライス部10以外の部分のカーカス層4における単位幅当たりのカーカスコード9の本数に対する倍数にすると、以下のような関係にすることが好ましい。
すなわち、カーカス層4が直接インナーライナー層6と接する最内層の場合は、ラップスプライス部10における単位幅当たりのカーカスコード9の総本数は、ラップスプライス部10以外のカーカス層4部分の単位幅当たりのカーカスコード9の本数の1.6〜4.0倍とするのがよい。最内層から2プライ目のカーカス層4の場合は、そのラップスプライス部10における単位幅当たりのカーカスコード9の総本数は、ラップスプライス部以外のカーカス層部分の単位幅当たりのカーカスコード9の本数の1.4〜3.5倍とするのがよい。また、最内層から3プライ目のカーカス層4の場合は、ラップスプライス部10における単位幅当たりのカーカスコード9の総本数は、ラップスプライス部以外のカーカス層部分の単位幅当たりのカーカスコード9の本数の1.2〜3.3倍とするのがよい。このように、最内層から遠いカーカス層のラップスプライス部ほどカーカスコードの本数(密度)は少なくしてもよい。
本発明において、インナーライナー層6のラップスプライス部7にカーカス層4のラップスプライス部10を重ね合わせた箇所は、タイヤサイズに応じて複数箇所に設けてよい。このように複数箇所に設ける場合には、図6に示すように、タイヤ周方向に等間隔に設けることが好ましい。このように等間隔に設けることにより、タイヤの静的バランス、動的バランスを均一化し、振動の発生を抑制するので乗り心地を向上することができる。
本発明の空気入りタイヤは、第一の発明及び第二の発明のいずれの場合にも、高圧タイヤに使用されるとき大きな効果を発揮する。具体的には、軽トラックあるいは小型トラック用のタイヤとして使用されたときに大きな効果を発揮する。
以下、実施例により、第一の本発明と第二の本発明の空気入りタイヤについて説明する。なお、空気入りタイヤの評価は、各試験タイヤにおけるバンピーサイド故障の発生状況・レベルに基づいて、以下の方法で評価した。
なお、各評価タイヤのカーカス層のプライ数は1、サイドウォール部の最小ゴム厚さは3.2mmである。インナーライナー層はブチルゴムで形成した。
(1)耐バンピーサイド故障性:
試験タイヤとして、700R15 8PR(TUBELESS)を、各実施例、比較例ごとに各10本作製し、これをJATMA標準リム15X5 1/2Kに取り付け、タイヤ内圧をJATMA最大空気圧(450kPa)として常温で24時間放置した後、サイドウォール部の凹凸量をタイヤ全周で測定し、各タイヤ10本の平均値を求めた。
従来例の凹凸量を100とする指数評価により、耐バンピーサイド故障性を評価した。指数は数が小さいほど、耐バンピーサイド故障性が良好なものである。
(2)コード本数:
インナーライナー層のラップスプライス部にカーカス層のラップスプライス部が重なっている領域でのトータルのカーカスコード本数を数え、周方向の単位幅当たりに換算した。
(3)カーカスプライ重なり量:
インナーライナー層のラップスプライス部の領域を100としたとき、カーカス層のラップスプライス部が重なっている領域を百分率で示した。
実施例1〜5、従来例、比較例1
第一の本発明の空気入りタイヤに関する実施例、比較例として、図1、図2に示した構造の空気入りタイヤを作製した。補強材は、ゴム重量部100に対してアラミド短繊維を25重量部混合したものを用いた。
インナーライナー層の厚さ、補強材の厚さ、補強材のタイヤ周方向長さBのインナーライナー層のラップスプライス部の周方向幅Aに対する百分率(%)、タイヤ断面高さに対する補強材のタイヤ周方向の両端部の位置(補強材の貼付範囲)、耐バンピーサイド故障性の評価結果を表1に示した。
なお、補強材の貼付範囲で100%とあるのは、両ビード間に跨ってインナーライナー層のラップスプライス部の全領域に対して補強材を貼付けたものを示している。
Figure 2011037408
実施例6〜8、従来例、比較例2
第二の本発明の空気入りタイヤに関する実施例、比較例として、図5に示した構造の空気入りタイヤを作製した。
インナーライナー層の厚さ(mm)、カーカス層のラップスプライス部10の単位幅当たりのコード本数と非ラップスプライス部の単位幅当たりのコード本数の比率(倍)、カーカスプライのラップスプライス部の重なり量(%)、および耐バンピーサイド故障性の評価結果を表2に示した。
Figure 2011037408
1:トレッド部
2:サイドウォール部
3:ビード部
4:カーカス層
5:ベルト層
6:インナーライナー層
7:インナーライナー層のラップスプライス部
8:補強材
9:カーカスコード
10:カーカス層のラップスプライス部
A:スプライス部の周方向幅
B:補強材のタイヤ周方向幅
D:タイヤ周方向
E:ビード部のトウ
T:空気入りタイヤ
t:サイドウォール部の最小ゴム厚さ
SH:タイヤ断面高さ
La:タイヤ断面高さSHの20%の位置
Lb:タイヤ断面高さSHの80%の位置

Claims (10)

  1. タイヤ周方向の端部同士をラップスプライスした少なくとも1プライのカーカス層を有し、最内層のカーカス層の内面にタイヤ周方向の端部同士をラップスプライスした厚さ1.0〜2.0mmのインナーライナー層を配置し、左右両側のサイドウォール部の最小ゴム厚さが2.0〜5.0mmである空気入りタイヤであって、前記インナーライナー層のラップスプライス部の外周側又はラップスプライス部の層間にテープ状の補強材を該ラップスプライス部に沿うように配置した空気入りタイヤ。
  2. 前記補強材の厚さが0.3〜1.5mmである請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記補強材のタイヤ周方向の幅を、前記インナーライナー層のラップスプライス部のタイヤ周方向幅の30〜100%にした請求項1又は2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記補強材を、前記インナーライナー層のラップスプライス部に対して、ビードトウから少なくともタイヤ断面高さの20〜80%の範囲に配置した請求項1、2又は3に記載の空気入りタイヤ。
  5. 前記補強材が有機繊維を含有するゴムテープである請求項1〜4のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  6. タイヤ周方向の端部同士をラップスプライスした少なくとも1プライのカーカス層を有し、最内層のカーカス層の内面にタイヤ周方向の端部同士をラップスプライスした厚さ1.0〜2.0mmのインナーライナー層を配置し、左右両側のサイドウォール部の最小ゴム厚さが2.0〜5.0mmである空気入りタイヤであって、前記インナーライナー層のラップスブライス部に前記カーカス層のラップスプライス部を重ね合わせるように配置した空気入りタイヤ。
  7. 前記カーカス層のラップスプライス部のタイヤ周方向の幅を、前記インナーライナー層のラップスプライス部のタイヤ周方向の幅の35〜100%にした請求項6に記載の空気入りタイヤ。
  8. 前記最内層のカーカス層のラップスプライス部における単位幅当たりのカーカスコードの総本数を、該カーカス層のラップスプライス部以外の単位幅当たりのカーカスコードの本数の1.6〜4.0倍にした請求項6又は7に記載の空気入りタイヤ。
  9. 前記インナーライナー層のラップスプライス部と前記カーカス層のラップスプライス部を重ね合わせた部分を複数箇所設けるとともに、タイヤ周方向に等間隔に配置した請求項6、7又は8に記載の空気入りタイヤ。
  10. 前記カーカス層のプライ数が3プライ以下である請求項1〜9のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
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