JP2011037231A - ラベル発行装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ラベルシートを所望量だけ搬送することが可能な技術を提供することを目的とする。
【解決手段】ネットワークラベルプリンタ1は、印字ローラ37と支持部材46とを備える。印字ローラ37は、ラベルシート39を搬送する。支持部材46は、印字ローラ37に対してラベルシート39の搬送方向側に配置され、印字ローラ37により搬送されるラベルシート39を支持する。支持部材46は、印字ローラ37の軸方向に沿って互いに離れて配列された複数の凸部48を有する。
【選択図】図9

Description

本発明は、ラベルを発行するラベル発行装置に関する。
従来から、ラベルを発行するラベル発行装置について様々な技術が提案されている。特許文献1には、ロールから引き出されたラベルシートに印字するラベル発行装置が記載されている。
特開2001−219918号公報
従来、ラベル発行装置が印字するラベルシートとして、台紙の有るラベルシートが用いられている。台紙の有るラベルシートでは、複数の無地のラベルシールが、帯形状の非粘着性の台紙にその帯方向に沿って貼り付けられている。ラベル発行装置により、文字、図形、記号及び画像が1つの無地のラベルシールに印字されると、印字されたラベルシールは台紙から剥がされ、商品等に貼り付けられる。ラベルシールが台紙から全て剥がされた場合には、その台紙は不要物として廃棄されるため、台紙の有るラベルシートの使用は、資源の節約の観点から望ましいものではない。
そこで、ラベル発行装置が印字するラベルシートとして、裏面に粘着性を有している、台紙の無いラベルシートを用いることが提案されている。しかし、ラベルシートの裏面を支持部材によって支持しながら当該ラベルシートを搬送するラベル発行装置に、台紙の無いラベルシートを用いると、支持部材と、台紙の無いラベルシートの粘着面とが接触することによって大きな摩擦が生じ、当該ラベルシートの搬送に大きな抵抗が生じる。その結果、当該ラベルシートの搬送量が所望量よりも少なくなる。特に、当該ラベルシートが印字ローラにより搬送される場合には、当該ラベルシートに印字される文字等が、搬送方向に縮んだ形状になり、印字精度が悪化する。
この摩擦を減らすため、支持部材のうち、台紙の無いラベルシートと接触する部分に粗面仕上げ用のコーティングを塗装する方法も考えられる。しかし、近年、台紙の無いラベルシートの裏面の粘着性が強くなってきているため、その方法だけでは上記摩擦を十分に減らすことができず、ラベルシートを所望量だけ搬送することができない。
そこで、本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、ラベルシートを所望量だけ搬送することが可能な技術を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、請求項1の発明は、ラベル発行装置であって、ラベルシートを搬送する搬送ローラと、前記搬送ローラに対して前記ラベルシートの搬送方向側に配置され、前記搬送ローラにより搬送されるラベルシートを支持する支持部材とを備え、前記支持部材は、前記搬送ローラにより搬送されるラベルシートを支持する、前記搬送ローラの軸方向に沿って互いに離れて配列された複数の凸部を有する。
また、請求項2の発明は、請求項1に記載のラベル発行装置であって、前記搬送ローラは印字ローラとしても機能する。
また、請求項3の発明は、請求項1及び請求項2のいずれか1つに記載のラベル発行装置であって、前記ラベルシートは、裏面に粘着性を有する、台紙の無いラベルシートである。
また、請求項4の発明は、請求項1乃至請求項3のいずれか1つに記載のラベル発行装置であって、前記複数の凸部は、前記搬送ローラに向けて傾く少なくとも1つの第1凸部を含む。
また、請求項5の発明は、請求項1乃至請求項3のいずれか1つに記載のラベル発行装置であって、前記複数の凸部は、第1及び第2凸部を含み、前記第1及び第2凸部における先端部の前記搬送方向の位置はずれている。
また、請求項6の発明は、請求項1乃至請求項3のいずれか1つに記載のラベル発行装置であって、前記複数の凸部は、第1の平坦面と、当該第1の平坦面よりも面積が小さい第2の平坦面とを有する第1凸部を含み、前記第1凸部では、前記第2の平坦面で前記ラベルシートを支持する。
また、請求項7の発明は、請求項1乃至請求項3のいずれか1つに記載のラベル発行装置であって、前記複数の凸部は、前記ラベルシートを支持する平坦面を有する第1凸部を含み、前記第1凸部では、前記平坦面が前記搬送方向に沿って延在している。
また、請求項8の発明は、請求項1乃至請求項3のいずれか1つに記載のラベル発行装置であって、前記複数の凸部のそれぞれは、前記ラベルシートを支持する平坦面を有し、前記複数の凸部は、前記平坦面の面積が互いに異なる複数の第1凸部を含む。
また、請求項9の発明は、請求項8に記載のラベル発行装置であって、前記ラベルシートの幅が大きくなるにつれて、前記複数の凸部の配列の一端から他端に向かって前記ラベルシートを支持する前記凸部が増加し、前記複数の凸部では、前記配列の一端から他端に向かって、前記平坦面の面積が段階的に小さくなっている。
また、請求項10の発明は、請求項1乃至請求項3のいずれか1つに記載のラベル発行装置であって、前記複数の凸部では、一組の隣り合う2つの凸部の配置間隔が、他の一組の隣り合う2つの凸部の配置間隔と異なる。
また、請求項11の発明は、請求項10に記載のラベル発行装置であって、前記ラベルシートの幅が大きくなるにつれて、前記複数の凸部の配列の一端から他端に向かって前記ラベルシートを支持する前記凸部が増加し、前記複数の凸部では、配置間隔が、前記配列の一端から他端に向かって段階的に大きくなっている。
請求項1乃至請求項11に係る発明によれば、ラベルシートと支持部材との接触面積を減らすことができる。したがって、ラベルシートと支持部材との摩擦により、ラベルシートが搬送されにくくなることを抑制できる。よって、ラベルシートを所望量だけ搬送することが可能となる。
特に、請求項2に記載の発明によれば、ラベルシートを所望量だけ搬送することが可能となるため、ラベルシートに対する印字精度を向上することができる。
特に、請求項3に記載の発明のように、裏面に粘着性を有する、台紙の無いラベルシートを搬送する際には、本願発明は特に有効である。
特に、請求項4に記載の発明によれば、少なくとも1つの第1凸部が、搬送ローラに向けて傾いているため、ラベルシートが搬送ローラと支持部材との間に入って、ラベルシートが搬送ローラに巻きつくのを防ぐことができる。
特に、請求項5に記載の発明によれば、ラベルシートを支持する第1及び第2凸部における先端部のラベルシートの搬送方向の位置がずれているため、ラベルシートを支持した際に、ラベルシートにおける搬送ローラよりも先の部分が下側に折れるのを抑制することができる。
特に、請求項6に記載の発明によれば、第1凸部では、面積が小さい第2の平坦面でラベルシートを支持するため、ラベルシートと支持部材との接触面積をより減らすことができる。したがって、ラベルシートと支持部材との摩擦により、ラベルシートが搬送されにくくなることをさらに抑制できる。よって、ラベルシートを所望量だけ確実に搬送することが可能となる。
特に、請求項7に記載の発明によれば、第1凸部では、ラベルシートを支持する平坦面が搬送方向に沿って延在しているため、ラベルシートを支持した際に、ラベルシートにおける搬送ローラよりも先の部分が下側に折れるのを抑制することができる。
特に、請求項9に記載の発明によれば、複数の凸部では、その配列の一端から他端に向かって、ラベルシートを支持する平坦面の面積が段階的に小さくなっているため、ラベルシートの幅が大きくなるにつれて、ラベルシートを支持する凸部が、その配列方向の一端から他端に向かって増加しても、ラベルシートと支持部材との接触面積の増加を抑制することができる。したがって、ラベルシートの幅が大きくなった際の、ラベルシートと支持部材との間の摩擦の増加を抑制することができ、その結果、ラベルシートがより搬送され易くなる。
特に、請求項11に記載の発明によれば、複数の凸部では、配置間隔が、複数の凸部の配列の一端から他端に向かって段階的に大きくなっているため、ラベルシートの幅が大きくなるにつれて、ラベルシートを支持する凸部が、その配列方向の一端から他端に向かって増加しても、ラベルシートと支持部材との接触面積の増加を抑制することができる。したがって、ラベルシートの幅が大きくなった際の、ラベルシートと支持部材との間の摩擦の増加を抑制することができ、その結果、ラベルシートがより搬送され易くなる。
実施の形態に係るネットワークラベルプリンタの構成を示すブロック図である。 実施の形態に係るネットワークラベルプリンタの正面図である。 比較ラベル発行部のラベルカセットを示す側面図である。 比較ラベル発行部の支持部材を示す斜視図である。 実施の形態に係るラベルカセットを示す斜視図である。 実施の形態に係るラベルカセットを示す側面図である。 実施の形態に係る支持部材を示す斜視図である。 実施の形態に係る支持部材の凸部を示す斜視図である。 実施の形態に係る支持部材による支持を示す側面図である。 実施の形態に係る支持部材による支持を示す正面図である。 実施の形態に係るラベルカセットを示す平面図である。 実施の形態に係るラベルカセットを示す側面図である。 変形例1に係る支持部材の凸部を示す斜視図である。 変形例2に係る支持部材の凸部を示す斜視図である。 変形例2に係る支持部材による支持を示す側面図である。 変形例3に係る支持部材の凸部を示す斜視図である。 変形例4に係る支持部材の凸部を示す斜視図である。 変形例5に係るラベルカセットを示す側面図である。 変形例6に係るネットワークラベルプリンタの構成を示すブロック図である。 変形例6に係るネットワークラベルプリンタの動作を示す図である。 変形例7に係るネットワークラベルプリンタの構成を示すブロック図である。 変形例7に係るネットワークラベルプリンタの動作を示すフローチャートである。 変形例8に係るラベルシールを示す図である。 変形例8に係るラベルシールを示す図である。 変形例8に係るラベルシールを示す図である。 変形例9に係るネットワークラベルプリンタの動作を示すフローチャートである。
図1は、ネットワークラベルプリンタ1の構成を示すブロック図であり、図2は、使用者がネットワークラベルプリンタ1を操作する側から見たときのネットワークラベルプリンタ1の正面図である。ネットワークラベルプリンタ1は、店舗を統括する本部から、商品売価や添加物の内容、産地などの商品情報を自動的に受信し、その一方で、自身が記憶している、商品ごとの売上、時間帯別売上、担当者別売上などの売場情報を自動的に本部に送信する通信装置としての機能を有する。また、ネットワークラベルプリンタ1は、ラベルシート39を構成する複数のラベルシールのそれぞれに商品情報等を印字し、印字したラベルシールを発行するラベル発行装置としての機能を有する。以後の説明では、本ネットワークラベルプリンタ1の左右方向、前後方向及び上下方向を、それぞれX軸方向、Y軸方向及びZ軸方向とするXYZ直交座標系(図2参照)を適宜使用する。
図1に示すように、ネットワークラベルプリンタ1は、記憶部11と、通信部12と、タッチパネル13と、発行ボタン14と、テンキー15と、ラベル発行部16と、ネットワークラベルプリンタ1全体での動作を統括的に制御する制御部17と、ネットワークラベルプリンタ1の起動/立ち上げを行うための電源ボタン18とを備える。
記憶部11は、上述の商品情報及び売場情報などの多種の情報を記憶する。記憶部11には、例えば、ハードディスクが用いられる。
通信部12は、インターネット等のネットワークを介して、本部に設けられたサーバ(図示せず)と通信を行う。制御部17は、通信部12及びネットワークを介して本部のサーバと通信を行う。具体的には、制御部17は、記憶部11に記憶されている売場情報を、通信部12及びネットワークを介して本部サーバに送信する。その一方で、制御部17は、本部サーバから送信される商品情報を通信部12及びネットワークを介して受信する。制御部17は、本部サーバから受信した商品情報を記憶部11に記憶する。
タッチパネル13は、使用者に対して各種情報を表示する表示部21、及び、使用者の入力操作を受け付ける操作部22として機能する。タッチパネル13(操作部22)で受け付けた、使用者からの入力情報は、制御部17に通知される。そのため、使用者は、タッチパネル13(操作部22)において入力操作を行うことにより、ネットワークラベルプリンタ1に所望の動作を実行させることができる。具体的には、使用者は、タッチパネル13(操作部22)において入力操作を行うことにより、記憶部11に記憶されている商品情報を表示部21に表示させたり、売場情報を制御部17に作成させたりすることができる。なお、本実施の形態では、タッチパネル13が表示部21及び操作部22として機能しているが、表示部21と操作部22とは別々のハードウェアで構成されてもよい。
図2に示すように、発行ボタン14及びテンキー15は、タッチパネル13とは別に、その下側に設けられている。発行ボタン14は、使用者からの入力操作を受け付ける。テンキー15は、「0」〜「9」及び「00」の数字をそれぞれ入力するための複数のボタンで構成されている。
図1に示すように、ラベル発行部16は、モータ31と、光射出・読取部32と、サーマルヘッド33と、ラベルカセット34とを備える。ラベルカセット34は、印字ローラ37と光反射部38とを備える。ラベルカセット34には、ラベルシート39がセットされる。ラベル発行部16は、制御部17の制御により、ラベルシート39を構成する複数のラベルシールのそれぞれに文字、図形、記号及び画像(以下、「文字等」と記す)等を印字し、印字したラベルシールを発行する。
ここで、ラベル発行部16が、ラベルシールを発行するまでの一連動作の概略について説明する。制御部17は、所定の入力操作がタッチパネル13(操作部22)に対して行われたと判断した場合に、商品名を選択するための選択画面を、タッチパネル13(表示部21)に表示させる。この選択画面では、複数の商品名を選択することができる。制御部17は、操作部22に対する入力操作により1以上の商品名が選択されたと判断し、その後に発行ボタン14に対する入力操作が行われたと判断した場合には、ラベル発行部16は、制御部17の制御により、選択された1以上の商品名の商品に関する商品情報を、ラベルカセット34にセットされたラベルシート39の1以上のラベルシールにそれぞれ印字する。その印字動作と並行して、ラベル発行部16は、制御部17の制御により、印字したラベルシールを、内部空間と外部空間とを連通する排出口を介して内部から外部に排出する。なお、ラベルカセット34にセットされるラベルシート39を構成する複数のラベルシールには、無地のラベルシールのほか、装飾的な模様、制御用の黒点等が予め印刷されたラベルシール等が用いられる。
以上のような一連動作により、ラベル発行部16は、発行ボタン14に対する1回の操作によって、1つのラベルシールを発行することもできるし、複数のラベルシールを連続して発行することができる。各ラベルシールの印字面と反対面には、粘着材が設けられており、使用者は、その粘着材の粘着によって、ラベル発行部16が発行したラベルシールを所望の商品に貼り付けることができる。
ラベルシート39は、帯形状を有し、複数のラベルシールから構成される。ラベルシート39の種類としては、台紙の有るラベルシートと、台紙の無いラベルシートとが用意されており、それらラベルシートのいずれか1つがロール状に巻かれた状態でラベルカセット34にセットされる。
台紙の有るラベルシートは、帯形状の非粘着性の台紙と、複数のラベルシールとからなり、当該複数のラベルシールは、台紙の帯方向に配列されて、自身の粘着材により当該台紙に貼り付けられている。ラベル発行部16に台紙の有るラベルシートがセットされている場合には、ラベル発行部16から発行されたラベルシールは、ラベルシート39から剥がされて商品に貼付される。
台紙の無いラベルシートは、一方向に配列された複数のラベルシールのみからなり、隣り合うラベルシールの端同士を連接させて形成されている。ラベル発行部16に台紙の無いラベルシートがセットされている場合には、ラベル発行部16から発行されたラベルシールは、ラベルシート39から切り取られて商品に貼付される。この台紙の無いラベルシートは、台紙が無いため、台紙の有るラベルシートよりも、資源の節約の観点から望ましい。そこで、以下、ラベルシート39は、明示しない限り、台紙の無いラベルシートを示すものとする。ラベルカセット34は、ラベルシート39がセットされた状態で、ラベル発行部16に対して着脱可能となっている。
ラベル発行部16に設けられたモータ31の回転は、制御部17によって制御される。ラベルカセット34がラベル発行部16に装着されている際にモータ31が回転すると、モータ31の回転力が印字ローラ37に伝わることにより、印字ローラ37が軸を中心に円周方向に回転する。つまり、ラベルカセット34がラベル発行部16に装着されている場合には、制御部17は、モータ31の回転を制御することにより、印字ローラ37の回転を制御することができるようになっている。この印字ローラ37は、ラベルシート39が外部に排出されるように、ラベルシート39を搬送する。
使用者は、テンキー15を操作することによって、1つのラベルシールを発行する際のラベルシート39の搬送量を本ネットワークラベルプリンタ1に設定することができる。制御部17は、テンキー15に対して数字の入力操作が行われた場合に、その数字が示す値を、1つのラベルシールを発行する際のラベルシート39の搬送量として受け付ける。制御部17は、1つのラベルシールを発行する際に、受け付けた搬送量だけラベルシート39が搬送されるように、印字ローラ37の回転を制御する。このように、使用者は、テンキー15を用いて数字を入力すれば、1つのラベルシールが発行される際のラベルシート39の搬送量を変更することができる。そのため、搬送方向における1つのラベルシールのサイズが変わっても、そのラベルシールのサイズに合った搬送量で、ラベルシート39を搬送することができる。
サーマルヘッド33は、制御部17の制御により、印字ローラ37により搬送されるラベルシート39に文字等を印字する。
光射出・読取部32、及び、ラベルカセット34に設けられている光反射部38は、制御部17が、ラベルシート39の搬送方向における先頭の位置を検出する際に用いられる。制御部17は、光射出・読取部32及び光反射部38で検出された、ラベルシート39の搬送方向における先頭の位置に基づいて、ラベルシート39をテンキー15で設定された搬送量だけ搬送するように、印字ローラ37の回転を制御する。
<本発明と比較されるラベル発行部>
次に、本発明に係るラベル発行部16について詳細に説明する前に、本発明と比較されるラベル発行部(以下、「比較ラベル発行部」と呼ぶ)の構成と、その問題点について説明する。なお、比較ラベル発行部のブロック図、正面図は、図1のブロック図、図2の正面図とそれぞれ同じである。
図3は、比較ラベル発行部が備えるラベルカセット100の概略を示す側面図である。この図には、ラベルカセット100が比較ラベル発行部に装着された際のラベルカセット100の周辺の構成も二点差線で示されている。ラベルカセット100は、カセットフレーム41と、ロール支持部42と、ロール位置規制部43と、ラベルシート上側案内部44と、ラベルシート下側案内部101と、支持部材102とを備える。比較ラベル発行部には、カッター35と、カバー36とが設けられている。
ラベルロール39aは、帯形状のラベルシート39を中空ロール状に巻回したものである。ラベルロール39aから引き出されたシート状のラベルシート39が、ラベルシート上側案内部44とラベルシート下側案内部101との間、光射出・読取部32と光反射部38との間、サーマルヘッド33と印字ローラ37との間、支持部材102とカバー36との間を順に通された状態で、ラベルシート39は、ラベルカセット100にセットされる。この状態で印字ローラ37が、制御部17の制御により回転すると、ラベルシート39は、支持部材102とカバー36との間の排出口70を介して外部に排出されるように搬送される。
カセットフレーム41は、ラベルカセット100の各構成の位置を規制する。ロール支持部42は、カセットフレーム41の内面から+X方向に突出するようにカセットフレーム41と一体的に設けられており、ラベルロール39aの中心の空洞に挿入可能な柱形状に形成されている。ロール支持部42が、ラベルロール39aに挿入されると、ラベルロール39aは、ロール支持部42により支持される。ロール支持部42の先端部には、柱形状のロール位置規制部43の一方の端部が接続されている。
ロール位置規制部43は、ロール支持部42接続されている端部を支点として回動することによって、ロール支持部42と一直線に延びる姿勢、及び、ロール支持部42と略垂直を成す姿勢の2つの状態を選択的に取ることができる。ロール位置規制部43が、ロール支持部42と略垂直を成す姿勢にあるとき、ラベルロール39aは、互いに対向するカセットフレーム41とロール位置規制部43との間に挟まれる。これにより、ラベルロール39aの巻回軸に沿った移動は規制される。さらに、ロール位置規制部43は、互いに対向するカセットフレーム41とロール位置規制部43との間の距離が変更できるように、X軸方向、言い換えれば、ラベルロール39aの巻回軸に沿った方向に移動可能となっている。これにより、ラベルシート39の幅の大小にかかわらず、ラベルロール39aの巻回軸方向の移動を確実に規制することができる。
ラベルシート下側案内部101は、板形状を有し、ラベルシート39が下側に移動するのを規制する。ラベルシート上側案内部44は、板状部材をL字形に曲げた形状を成しており、ラベルシート下側案内部101と対向する水平部分44aと、当該水平部分44aの一端から下側に延びる垂直部分44bとで構成されている。ラベルロール39aから繰り出されたラベルシート39は、カセットフレーム41と垂直部分44bとの間を通るとともに、ラベルシート下側案内部101と水平部分44aとの間を通る。これにより、ラベルシート上側案内部44は、その水平部分44aにおいて、ラベルシート39が上側に移動するのを規制するとともに、その垂直部分44bにおいて、ラベルシート39の+X方向の移動を規制する。こうして、ラベルシート上側案内部44及びラベルシート下側案内部101は、ラベルロール39aから引き出されたシート状のラベルシート39を、サーマルヘッド33と印字ローラ37との間に案内する。
なお、ラベルシート上側案内部44は、ラベルシート39の幅方向に移動可能である。ラベルシート上側案内部44の位置は、ラベルシート39の幅に応じて変更される。これにより、ラベルシート39の幅が変化した場合であっても、ラベルシート上側案内部44の垂直部分44bによって、ラベルシート39の+X方向の移動を確実に規制することができる。
サーマルヘッド33は、その一方の端部が印字ローラ37に対向して設けられており、サーマルヘッド33と印字ローラ37との間に配設されるシート状のラベルシート39を印字ローラ37に向かって押圧する。サーマルヘッド33における、ラベルシート39を押圧する部分には、複数の発熱素子が設けられており、これらの発熱素子が、制御部17の制御によって、ラベルシート39が搬送されるタイミングに合わせて選択的に発熱する。サーマルヘッド33の発熱素子と、ラベルシート39との間にインクリボンが設けられる場合には、発熱する発熱素子が、インクリボンのインクを熱によってラベルシート39に転写する。あるいは、ラベルシート39として感熱紙が用いられる場合には、発熱する発熱素子から熱を受けた、ラベルシート39の部分が白色から黒色に変わる。こうして、サーマルヘッド33は、複数の発熱素子によって複数のドットをラベルシート39に印字することにより、当該複数のドットからなる文字等をラベルシート39に印字する。
印字ローラ37は、サーマルヘッド38とともに印字動作を行うとともに、搬送ローラとしても機能する。印字ローラ37は、回転することによって、自身とサーマルヘッド33との間に挟まれているラベルシート39を、比較ラベル発行部の排出口70から排出する。
カッター35は、ラベルシート39における、排出口70の外側に位置する部分を、ラベルシート39から切り離すためのものである。カバー36は、カッター35の刃先が、ラベルシート39の印字面と不必要に接触するのを防ぐために設けられている。このカバー36は、上下に移動可能であり、カバー36の下端が、カッター35の刃先よりも下側に位置する状態で、図示しない弾性体により下側に付勢されている。
ラベルシート39における、排出口70の外側に位置する部分が使用者によって上側に引き上げられると、ラベルシート39によってカバー36が上に押し上げられ、当該部分がさらに上側に引き上げられると、ラベルシート39がカッター35の刃先と接触する。カッター35の刃先が、隣り合う2つのラベルシールの連接部分と接触するように、ラベルシート39の搬送量が、使用者によって適切に設定されていれば、カッター35により当該連接部分が切断される。こうして、使用者は、ラベルシート39における、排出口70から排出された部分(印字後のラベルシール)を、ラベルシート39から切離すことができる。
光射出・読取部32は、光反射部38に向けて光を射出し、光反射部38は、当該光を光射出・読取部32に向けて反射する。光射出・読取部32は、光反射部38により反射された、自身が射出した光の量を検出する。光射出・読取部32及び光反射部38は、サーマルヘッド33よりも、ラベルシート39の搬送方向の反対側に設けられており、光射出・読取部32と光反射部38との間で受け渡しされる光は、印字前のラベルシート39の一部分を通過する。これにより、光射出・読取部32は、ラベルシート39の一部分を透過した光の量を検出することになる。
ここで、印字前のラベルシート39の各ラベルシールにおける、搬送方向の先頭部分に、黒点が予め印刷されている。ラベルシールにおける、黒点が印刷された部分は、印字ローラ37によるラベルシート39の搬送により、光射出・読取部32と光反射部38との間を通過するようになっている。光射出・読取部32により検出される光量に関して、黒点が印刷されていない部分が光射出・読取部32と光反射部38との間にある場合と、黒点が印刷されている部分が光射出・読取部32と光反射部38との間にある場合とを比較すると、黒色は光を吸収する性質があるため、後者の光量が前者の光量よりも少なくなる。したがって、制御部17は、光射出・読取部32により検出される、ラベルシート39を透過する光量に基づいて、ラベルシート39に予め印刷された黒点を検出することができる。上述したように、黒点が、印字前のラベルシート39の各ラベルシールにおける、搬送方向の先頭部分に予め印刷されているため、制御部17は、当該先頭の位置を検出することができる。なお、ここでは、黒点が予め印刷されたラベルシート39を用いる場合について説明したが、これに限ったものではない。例えば、上述の先頭の部分における厚みを、他の部分の厚みと異なるように形成されたラベルシート39を用いても、上述の先頭の位置を同様に検出することができる。
支持部材102は、印字ローラ37に対してラベルシート39の搬送方向側に配置される。つまり、ラベルシート39は、印字ローラ37を通過後、支持部材102を通過する。この支持部材102は、ラベルシート39における、印字ローラ37よりも先の部分を支持している。これにより、ラベルシート39の当該先の部分が、自重によって下側に折れるのを抑制している。また、この支持部材102は、印字ローラ37に近づけて設けられている。これにより、ラベルシート39が、印字ローラ37と支持部材102との間に入って、ラベルシート39が印字ローラ37に巻きつくのを防止している。
比較ラベル発行部の支持部材102は、図4に示すように、細長い板形状を有する。支持部材102は、厚み方向で互いに対向する2つの平坦面102aと、短手方向で互いに対向する2つの平坦面102bと、長手方向で互いに対向する2つの平坦面102cとを有している。平坦面102a〜102cの面積は、平坦面102aが最も大きく、平坦面102cが最も小さい。比較ラベル発行部では、支持部材102は、その長手方向がX軸方向に沿うとともに、一方の平坦面102aが上方(+Z方向)を向くように配置されており、当該一方の平坦面102a(面積が最も大きい平坦面)において、印字ローラ37により搬送されるラベルシート39の裏面を支持している。
ここで、台紙の無いラベルシートであるラベルシート39の裏面は粘着性を有している。比較ラベル発行部では、面積が大きい平坦面102aと、ラベルシート39の粘着面とが接触するため、支持部材102とラベルシート39との間に大きな摩擦が生じ、ラベルシート39の搬送に大きな抵抗が生じる。その結果、ラベルシート39の搬送量が、所望量よりも少なくなる。特に、本実施の形態では、ラベルシート39が印字ローラ37により搬送されるため、ラベルシート39に印字される文字等が、搬送方向に縮んだ形状になり、印字精度が悪化する。このような不具合を解決する本実施の形態に係るラベル発行部16について以下、説明する。
<本実施の形態に係るラベル発行部16>
図5は、本実施の形態に係るラベル発行部16が備えるラベルカセット34の詳細を示す斜視図であり、図6はその概略を示す側面図である。なお、本実施の形態に係るラベル発行部16が備える構成のうち、比較ラベル発行部が備える構成と同じものについては、同符号を付している。本実施の形態に係るラベル発行部16は、比較ラベル発行部が備えるラベルシート下側案内部101及び支持部材102の代わりに、ラベルシート下側案内部45及び支持部材46を有する点で、比較ラベル発行部と異なる。
<支持部材の構成>
図6に示すように、支持部材46は、印字ローラ37に対してラベルシート39の搬送方向側(+Y側)に配置される。図7は、支持部材46の斜視図である。図7に示すように、支持部材46は、複数の凸部48と、当該複数の凸部48を支持する支持フレーム47と、支持フレーム47をカセットフレーム41に固定するための2つの固定部材60,61とを備えている。複数の凸部48と、支持フレーム47と、固定部材60,61とは、一体成形されている。
支持フレーム47は細長い板状部分である。支持フレーム47は、その両方主面47aがZ軸方向に沿うとともに、その長手方向がX軸方向に沿うように配置される。これにより、支持フレーム47は、その両方の主面47aがラベルシート39の搬送方向と略垂直を成すとともに、その長手方向が、ラベルシート39の搬送方向と略垂直となるように配置される。支持フレーム47は、固定部材60,61によってカセットフレーム41に固定される。そして、支持フレーム47の上端面47bには、複数の凸部48が設けられている。
複数の凸部48は、例えば、6つの凸部49と、3つの凸部50と、6つの凸部51とで構成されており、それぞれ一方向に長い板状部分である。複数の凸部48は、支持フレーム47の上端面47bから、その長手方向が突出方向となるように、上方に突出している。そして、複数の凸部48は、3つの凸部49、1つの凸部50、3つの凸部51、1つの凸部50、3つの凸部51、1つの凸部50及び3つの凸部49の順で、印字ローラ37の軸方向に沿って(X軸方向に沿って)互いに離れて一列に配列されている。
また、図7に示されるように、複数の凸部48においては、凸部50の短手方向の長さが最も大きくなっており、凸部51の短手方向の長さが最も小さくなっている。
また、図7及び後述の図9に示されるように、複数の凸部48においては、凸部49,51の長手方向の長さが互いに同じであって、凸部49,51の長手方向の長さが凸部50の長手方向の長さよりも大きくなっている。
図8は、1つの凸部48の拡大図であり、他の凸部48も当該1つの凸部48と同様の形状を有している。図に示すように、板状の凸部48は、厚み方向で互いに対向する2つの平坦面48aと、短手方向で互いに対向する2つの平坦面48bと、長手方向に位置する1つの平坦面48cとを有している。平坦面48a,48b,48cの面積は、厚み方向の平坦面48aが最も大きく、長手方向に位置する平坦面48cが最も小さい。支持部材46では、各凸部48は、厚み方向の2つの平坦面48aがそれぞれ+Y側及び−Y側に向くとともに、長手方向に位置する平坦面48cが+Z側(上方)を向くように配置されている。
図9は、支持部材46がラベルシート39を支持する様子を示す側面図である。この図9に示すように、支持部材46の複数の凸部48は、印字ローラ37により搬送されるラベルシート39の裏面を支持する。本実施の形態では、各凸部48は、3種類の平坦面48a,48b,48cのうち、最も面積が小さい平坦面48cで、印字ローラ37により搬送されるラベルシート39の裏面を支持する。
また、図9に示すように、複数の凸部48のそれぞれは、支持フレーム47の上端から、上方にまっすぐ延びているのではなく、印字ローラ37に向けて傾くように延びている。この構成により、ラベルシート39が印字ローラ37と支持部材46との間に入って、ラベルシート39が印字ローラ37に巻きつくのを防ぐことができる。
また、図9に示されるように、複数の凸部48においては、凸部49,51の傾斜角が互いに同じであって、当該傾斜角は、凸部50の傾斜角よりも大きくなっている。これにより、凸部49,51の上端部の位置と、凸部50の上端部の位置とが、ラベルシート39の搬送方向においてずれるようになる。したがって、ラベルシート39における印字ローラ37よりも先の部分が、搬送方向において互い異なる位置(凸部49,51の位置と凸部50の位置)において支持されるので、当該先の部分が、自重によって下側に折れるのを抑制することができる。よって、ラベルシート39が下側に折れることによって周辺部分に接着することを防止でき、使用者は、発行されたラベルシールをラベルシート39から切り取り易くなる。
なお、本実施の形態では、すべての凸部50についての上端部の位置を、凸部49,51の上端部の位置と異ならせたが、これに限ったものではなく、複数の凸部50の一部についての上端部の位置を、凸部49,51の上端部の位置と異ならせても良い。
以上のように、本実施の形態に係るネットワークラベルプリンタ1では、支持部材46が、複数の凸部48によって、印字ローラ37により搬送されるラベルシート39(台紙の有るラベルシートあるいは台紙の無いラベルシート)の裏面を支持するため、ラベルシート39と支持部材46との接触面積を、支持部材102を備えるネットワークラベルプリンタよりも減らすことができる。したがって、ラベルシート39と支持部材46との摩擦を減らすことができ、ラベルシート39が搬送されにくくなることを抑制できる。よって、ラベルシート39を所望量だけ搬送することが可能となる。
特に、ラベルシート39が台紙の無いラベルシートの場合には、支持部材46とラベルシート39の粘着面とが接触し、ラベルシート39を所望量だけ搬送しにくくなることから、本実施の形態のように、複数の凸部48がラベルシート39の粘着面を支持することによって、ラベルシート39と支持部材46との間の摩擦を低減することは、非常に有効である。
なお、複数の凸部48の表面に、粗面仕上げ用のコーティングを塗装すれば、ラベルシート39と支持部材46との摩擦をより小さくすることができ、その結果、ラベルシート39を所望量だけ確実に搬送することが可能となる。
また、本実施の形態のように、ラベルシート39を搬送する搬送ローラが、印字ローラ37として用いられてもラベルシート39が所望量だけ搬送されるため、ラベルシート39に印字される文字等が、搬送方向に縮んだ形状になるのを防ぐことができる。したがって、ラベルシート39に対する印字精度を向上することができる。
また、図9に示すように、複数の凸部48のそれぞれは印字ローラ37に向けて傾いているため、ラベルシート39が印字ローラ37と支持部材46との間に入って、ラベルシート39が印字ローラ37に巻きつくのを防ぐことができる。
また、本実施の形態では、凸部49,51の傾斜角が、凸部50の傾斜角よりも大きく設定されているため、ラベルシート39における印字ローラ37よりも先の部分が、搬送方向において互い異なる位置において支持される。したがって、当該先の部分が、自重によって下側に折れるのを抑制することができる。
また、本実施の形態では、複数の凸部48のそれぞれでは、面積の最も小さい平坦面48cでラベルシート39を支持するため、ラベルシート39と支持部材46との接触面積をより減らすことができる。したがって、ラベルシート39と支持部材46との摩擦により、ラベルシート39が搬送されにくくなることをさらに抑制できる。よって、ラベルシート39を所望量だけ確実に搬送することが可能となる。
なお、本実施の形態に係るラベルカセット34においては、ラベルロール39aの巻回軸方向における−X側端の位置はカセットフレーム41によって規制され、ラベルロール39aの巻回軸方向における+X側端の位置は、ラベルシート39の幅に応じて位置が変化させられるロール位置規制部43によって規制される。そのため、ラベルロール39aの巻回軸方向における−X側端の位置は、ラベルシート39の幅が変化した場合であっても固定である一方で、ラベルロール39aの巻回軸方向における+X側端の位置は、ラベルシート39の幅が大きくなると+X方向に移動する。
したがって、支持部材46においては、ラベルシート39の幅が大きくなると、ラベルシート39を支持する凸部48が、その配列の−X側端から+X側端に向かって増えていくことになる。図10はその様子を示す図である。図10(a)は、支持部材46が、幅の小さいラベルシート39を、5つの凸部48で支持する様子を示しており、図10(b)は、支持部材46が、幅の大きいラベルシート39を、5つよりも多い11の凸部48で支持する様子を示している。
<ラベルシート下側案内部の構成>
次に、ラベルシート下側案内部45について詳細に説明する。図11は、ラベルカセット34を詳細に示す平面図である。ラベルシート下側案内部45は、ラベルシート39が下側(−Z側)に移動するのを規制する機能だけではなく、ラベルシート39を印字ローラ37に向けて搬送する機能も有している。ラベルシート下側案内部45は、ラベルシート39を印字ローラ37に向けて搬送する複数の搬送ローラ45aと、第1支持軸45b1〜第5支持軸45b5と、複数のオーリング45cと、複数の相対位置規制ローラ45dと、複数の移動規制部材45eとを備える。なお、以後、第1支持軸45b1〜第5支持軸45b5を区別して説明する必要がない場合には、第1支持軸45b1〜第5支持軸45b5のそれぞれを単に「支持軸45b」と呼ぶ。
第1支持軸45b1〜第5支持軸45b5は、X軸方向に沿って延在しており、印字ローラ37とラベルロール39aとの間において、印字ローラ37と平行となるように配置されている。第1支持軸45b1〜第5支持軸45b5は、この順番で、印字ローラ37からラベルロール39aに向かって配置されている。
第1支持軸45b1には、3つの搬送ローラ45aと2つの相対位置規制ローラ45dとが回転可能に取り付けられている。第1支持軸45b1に取り付けられている3つの搬送ローラ45aにおいては、互いに隣り合う2つの搬送ローラ45a間に1つの相対位置規制ローラ45dが位置しており、当該2つの搬送ローラ45a間の相対的な位置関係は、それらの間の相対位置規制ローラ45dで規制される。また、第1支持軸45b1には、それに取り付けられている3つの搬送ローラ45aのうち、最も+X側に位置する搬送ローラ45aの+X方向への移動を規制する移動規制部材45eが固定されている。そして、第1支持軸45b1には、それに取り付けられている3つの搬送ローラ45aのうち、最も−X側に位置する搬送ローラ45aの−X方向の移動を規制する移動規制部材45eが固定されている。
第2支持軸45b2には、4つの搬送ローラ45aと2つの相対位置規制ローラ45dとが回転可能に取り付けられている。第2支持軸45b2に取り付けられている4つの搬送ローラ45aのうち、+X側の3つの搬送ローラ45aにおいては、互いに隣り合う2つの搬送ローラ45a間に1つの相対位置規制ローラ45dが位置しており、当該2つの搬送ローラ45a間の相対的な位置関係は、それらの間の相対位置規制ローラ45dで規制されている。また、第2支持軸45b2には、それに取り付けられている4つの搬送ローラ45aのうち最も+X側に位置する搬送ローラ45aの+X方向への移動を規制する1つの移動規制部材45eが固定されている。そして、第2支持軸45b2には、それに取り付けられている4つの搬送ローラ45aのうち最も−X側に位置する搬送ローラ45aの−X方向への移動を規制する移動規制部材45eが固定されている。
第3支持軸45b3には、2つの搬送ローラ45aと1つの相対位置規制ローラ45dとが回転可能に取り付けられている。第3支持軸45b3に取り付けられている2つの搬送ローラ45aの間には、1つの相対位置規制ローラ45dが位置しており、当該2つの搬送ローラ45a間の相対的な位置関係は、当該1つの相対位置規制ローラ45dで規制されている。また、第3支持軸45b3には、+X側の搬送ローラ45aの+X方向への移動を規制する移動規制部材45eと、−X側の搬送ローラ45aの−X方向への移動を規制する移動規制部材45eとが固定されている。
第4支持軸45b4には、3つの搬送ローラ45aと2つの相対位置規制ローラ45dとが回転可能に取り付けられている。第4支持軸45b4に取り付けられている3つの搬送ローラ45aにおいては、互いに隣り合う2つの搬送ローラ45a間に1つの相対位置規制ローラ45dが位置しており、当該2つの搬送ローラ45a間の相対的な位置関係は、それらの間の相対位置規制ローラ45dで規制されている。また、第4支持軸45b4には、それに取り付けられている3つの搬送ローラ45aのうち最も+X側に位置する搬送ローラ45aの+X方向への移動を規制する移動規制部材45eが固定されている。そして、第4支持軸45b4には、それに取り付けられている3つの搬送ローラ45aのうち最も−X側に位置する搬送ローラ45aの−X方向への移動を規制する移動規制部材45eが固定されている。
第5支持軸45b5は、−X側に位置する第1軸部分450と、+X側に位置する第2軸部分451とで構成されている。第1軸部分450には、1つの搬送ローラ45aが回転可能に取り付けられている。第1軸部分450には、それに取り付けられている搬送ローラ45aの+X方向の移動を規制する移動規制部材45eと、当該搬送ローラ45aの−X方向の移動を規制する移動規制部材45eとが固定されている。
第2軸部分451の+X側の端部には、ラベルシート上側案内部44が固定されている。第2軸部分451は、X軸方向に沿って移動可能であって、これにより、ラベルシート上側案内部44が、X軸方向(ラベルシート39の幅方向)に沿って移動可能となる。また、第2軸部分451には、1つの搬送ローラ45aが回転可能に取り付けられている。第2軸部分451には、それに取り付けられている搬送ローラ45aの+X方向の移動を規制する移動規制部材45eと、当該搬送ローラ45aの−X方向の移動を規制する移動規制部材45eとが固定されている。
ラベルシート39の幅を変更する場合には、第2軸部分451がX軸方向に移動することによってラベルシート上側案内部44の位置がラベルシート39の幅に応じて変化することから、第5支持軸45b5においては、第1軸部分450と第2軸部分451との距離が、ラベルシート39の幅に応じて変化するようになる。
本実施の形態に係るラベルシート下側案内部45では、搬送ローラ45aとラベルシート39の裏面(粘着面)とが着くことを防止するために、各搬送ローラ45aの外周には、その回転方向に沿って、樹脂製のオーリング45cが巻き付けられている。
以上のような構成を有するラベルシート下側案内部45では、ラベルシート39を搬送する複数の搬送ローラ45aが設けられていることから、比較ラベル発行部が有する板状のラベルシート下側案内部101を使用する場合と比較して、ラベルシート39を印字ローラ37に向けて案内し易くなる。さらに、各搬送ローラ45aの外周には、その回転方向に沿ってオーリング45cが巻き付けられているため、ラベルシート39を印字ローラ37に向けてさらに案内し易くなる。
また、本実施の形態に係るラベルシート下側案内部45では、図11に示されるように、第1支持軸45b1〜第5支持軸45b5においては、互いに隣り合う2つの支持軸45bの間では、搬送ローラ45aのX軸方向の位置、言い換えれば、搬送ローラ45aにおける、支持軸45bの軸方向の位置が、互いに異なっている。つまり、第1支持軸45b1〜第5支持軸45b5においては、互いに隣り合う2つの支持軸45bのどのような組み合わせにおいても、搬送ローラ45aが搬送方向に沿って一直線に並んでいない。さらに、第1支持軸45b1と第2支持軸45b2との間では、それらを軸方向から見た際には、搬送ローラ45aが部分的に重なっている。
このように、互いに隣り合う2つの支持軸45bの間において、軸方向における搬送ローラ45aの位置を互いに異ならせることによって、互いに隣り合う2つの支持軸45bにおいて、一方の支持軸45bに取り付けられた搬送ローラ45aと、他方の支持軸45bに取り付けられた搬送ローラ45aとの搬送方向(Y軸方向)の位置を互いに近づけることができる。よって、ラベルシート39の先端部が、それらの搬送ローラ45aの間に入って、ラベルシート39が搬送ローラ45aに巻きついてしまうことを防止できる。図12は、当該効果を説明するための図である。図12では、簡単のため、オーリング45cの図示は省略している。
図12(a)は、上述の構成とは異なり、互いに隣り合う2つの支持軸45bにおいて、一方に取り付けられた搬送ローラ45aと他方に取り付けられた搬送ローラ45aとの位置が搬送方向で揃っている様子を、支持軸45bの軸方向(X軸方向)から見たときの図である。このような場合において、一方の支持軸45bの搬送ローラ45aと、他方の支持軸の搬送ローラ45aとが回転できるようにするためには、図12(a)に示されるように、それらの搬送ローラ45aの間には十分な隙間を設ける必要がある。そのため、破線で示されるように、ラベルシート39の先頭部分390が、この隙間に入って、ラベルシート39が搬送ローラ45aに巻きついてしまうおそれがある。
図12(b)は、本実施の形態に係るラベルシート下側案内部45おいて、互いに隣り合う2つの支持軸45bを、図12(a)と同様に、支持軸45bの軸方向から見たときの図である。本実施の形態では、互いに隣り合う2つの支持軸45bにおいて、一方の支持軸45bの搬送ローラ45aと、他方の支持軸45bの搬送ローラ45aとは、支持軸45bの軸方向の位置がずれているため、支持軸45bの軸方向から見た際にこれらの搬送ローラ45aが部分的に重なるようになるまで、当該搬送ローラ45aの搬送方向の位置を互いに近づけることができる。そのため、図12(a)で発生するような、ラベルシート39の搬送ローラ45aへの巻きつきを防ぐことができる。
なお、図11の例では、できるだけ少ない部材で、できる限り広範囲に亘ってラベルシート39を支持するために、第1支持軸45b1〜第5支持軸45b5のうち、互いに隣り合う第1支持軸45b1と第2支持軸45b2との間でのみ、それらを軸方向から見た際に搬送ローラ45aが部分的に重なるようにしているが、第2支持軸45b2と第3支持軸45b3との間、第3支持軸45b3と第4支持軸45b4との間、第4支持軸45b4と第5支持軸45b5との間のそれぞれにおいて、それらを軸方向から見た際に搬送ローラ45aが部分的に重なるようになるまで当該搬送ローラ45aを近づけても良い。
また、ラベルシート下側案内部45及び支持部材46については、通信装置としての機能と、ラベル発行装置としての機能とを有するネットワークラベルプリンタ1だけで使用されるものではなく、ラベル発行装置を有していれば、他の装置でも使用することができる。例えば、商品の重さを量る計量装置としての機能とラベル発行装置としての機能とを有するプリンタ内蔵計量装置や、商品を包装する包装装置としての機能とラベル発行装置としての機能を有するプリンタ内蔵包装装置などに使用することができる。
<変形例1>
上述のネットワークラベルプリンタ1の支持部材46では、複数の凸部48が、印字ローラ37の軸方向(X軸方向)に沿って一列に配列されていた。しかしこれに限ったものではなく、複数の凸部48は、印字ローラ37の軸方向に沿って複数列に配列されていてもよい。この場合、一列の場合に比べて、ラベルシート39と支持部材46との接触面積は増加してしまうが、ラベルシート39における印字ローラ37よりも先の部分が、自重によって下側に折れるのを確実に抑制することができる。
また、上述のネットワークラベルプリンタ1の支持部材46では、複数の凸部48のそれぞれは、板形状を有していた。しかしこれに限ったものではなく、複数の凸部48のそれぞれは、例えば半球形状、角錐形状であってもよい。
また、上述のネットワークラベルプリンタ1の支持部材46では、図7,9に示されるように、配列方向における幅が小さい凸部49,51の傾斜角を、配列方向における幅が大きい凸部50の傾斜角よりも大きくしていた。しかしこれに限ったものではなく、図13に示すように、複数の凸部48を、配列方向における幅が小さい複数の凸部52と、配列方向における幅が大きい複数の凸部53だけで構成し、凸部53の傾斜角を、凸部52の傾斜角よりも大きくするものであってもよい。
<変形例2>
上述のネットワークラベルプリンタ1の支持部材46では、複数の凸部48は、ラベルシート39を支持する一方向に長い平坦面48cが複数の凸部48の配列方向に沿って延在するように配置されていた。しかしこれに限ったものではなく、図14に示すように、複数の凸部50のそれぞれは、その平坦面48cがラベルシート39の搬送方向(Y軸方向)に沿って延在するように配置されても良い。
図15は、本変形例に係る支持部材46がラベルシート39を支持する様子を示す側面図である。図15に示すように、本変形例に係る複数の凸部50は、搬送方向に沿って延在する平坦面48cでラベルシート39を支持することができる。したがって、支持部材46がラベルシート39を支持した際に、ラベルシート39における印字ローラ37よりも先の部分が下側に折れるのをさらに抑制することができる。よって、ラベルシート39が下側に折れることによって周辺部分に接着することをさらに防止でき、使用者は、発行されたラベルシールをラベルシート39からさらに切り取り易くなる。
なお、本変形例では、全ての凸部50の平坦面48cがラベルシート39の搬送方向に沿って延在するものであったが、複数の凸部48のうちの少なくとも1つの凸部48の平坦面48cが、ラベルシート39の搬送方向に沿って延在するものであれば、同様の効果を得ることができる。
<変形例3>
上述の図10に示されるように、ラベルシート39の幅が大きくなると、支持部材46においては、ラベルシート39を支持する凸部48が、その配列の−X側端から+X側端に向かって増えることになる。したがって、ラベルシート39の幅が大きい場合には、ラベルシート39と、支持部材46との接触面積が大きくなる。その結果、ラベルシート39の搬送抵抗が大きくなり、ラベルシート39が多少搬送しにくくなる。そこで、本変形例では、ラベルシート39の幅が大きくなった際の、ラベルシート39と支持部材46との接触面積の増加を抑制可能な支持部材46を提供する。図16は、本変形例に係る支持部材46を示す斜視図である。
図16に示されるように、本変形例に係る支持部材46では、複数の凸部48が、15個の凸部54−1〜54−15で構成されている。凸部54−1〜54−15は、この順番で+X方向に向かって配列されている。そして、凸部54−1〜54−15においては、その配列方向の幅が、この順番で小さくなっている。これにより、板状の凸部54−1〜54−15においては、ラベルシート39を支持する平坦面48cの面積が、この順番で小さくなっている。つまり、複数の凸部48においては、その配列の−X側端から+X側端に向かうにつれて、ラベルシート39を支持する平坦面48cの面積が小さくなっている。
なお、図16に示される支持部材46では、複数の凸部48の配置間隔は同一である。また、凸部54−1〜54−15においては、凸部54−4,54−8,54−12の印字ローラ37側への傾斜角が、他の凸部の印字ローラ37側への傾斜角よりも小さくなっている。
このような支持部材46を有するネットワークラベルプリンタ1においては、支持部材46の複数の凸部48では、その配列の−X側端から+X側端に向かうにつれて、ラベルシート39を支持する平坦面48cの面積が段階的に小さくなっているため、ラベルシート39の幅が大きくなるにつれて、ラベルシート39を支持する凸部48が、その配列の−X側端から+X側端に向けて増加した場合であっても、ラベルシート39と支持部材46との接触面積の増加を抑制することができる。したがって、ラベルシート39の幅が大きくなった際の、ラベルシート39と支持部材46との間の摩擦の増加を抑制することができる。その結果、ラベルシート39がより搬送され易くなる。
なお、本変形例に係る支持部材46では、15個の凸部54−1〜54−15の平坦面48cの面積が互いに異なるものとし、凸部54−1〜54−15の平坦面48cの面積が、+X方向に向かって14段階で小さくなるものとしたが、これに限ったものではなく、凸部54−1〜54−15の平坦面48cの面積が、+X方向に向かって、l段階(lは1〜13の自然数)で小さくなるようにしてもよい。
例えば、凸部54−1〜54−15の平坦面48cの面積を、+X方向に向かって1段階で小さくするためには、凸部54−1〜54−8の平坦面48cの面積を互いに同じにし、凸部54−9〜54−15の平坦面48cの面積を互いに同じにし、凸部54−9〜54−15の平坦面48cの面積を、凸部54−1〜54−8の平坦面48cの面積よりも小さくすれば良い。
また、凸部54−1〜54−15の平坦面48cの面積を、+X方向に向かって4段階で小さくするためには、例えば、凸部54−1〜54−3の平坦面48cの面積を互いに同じにし、凸部54−4〜54−6の平坦面48cの面積を互いに同じにし、凸部54−7〜54−9の平坦面48cの面積を互いに同じにし、凸部54−10〜54−12の平坦面48cの面積を互いに同じにし、凸部54−13〜54−15の平坦面48cの面積を互いに同じにする。そして、凸部54−1〜54−3の平坦面48cの面積、凸部54−4〜54−6の平坦面48cの面積、凸部54−7〜54−9の平坦面48cの面積、凸部54−10〜54−12の平坦面48cの面積及び凸部54−13〜54−15の平坦面48cの面積を、この順で小さくすれば良い。
<変形例4>
図17は本変形例に係る支持部材46を示す斜視図である。図17に示されるように、本変形例に係る支持部材46では、複数の凸部48が、15個の凸部55−1〜55−15で構成されている。凸部55−1〜凸部55−15は、この順番で+X方向に向かって配列されている。凸部55−1〜55−15においては、その配列方向の幅が互いに同じである。また、凸部55−1〜55−15においては、互いに隣り合う2つの凸部48の配置間隔が+X方向に向かって大きくなっている。これにより、複数の凸部55−1〜55−15の配置間隔が+X方向に向かって順に大きくなっている。
なお、図17に示される支持部材46では、凸部55−4,55−8,55−12の印字ローラ37側への傾斜角が、他の凸部の印字ローラ37側への傾斜角よりも小さくなっている。
このような支持部材46を有するネットワークラベルプリンタ1においては、支持部材46の複数の凸部48では、その配列の−X側端から+X側端に向かうにつれて、配置間隔が段階的に大きくなっているため、ラベルシート39の幅が大きくなるにつれて、ラベルシート39を支持する凸部48が、その配列の−X側端から+X側端に向けて増加した場合であっても、ラベルシート39と支持部材46との接触面積の増加を抑制することができる。したがって、ラベルシート39の幅が大きくなった際の、ラベルシート39と支持部材46との間の摩擦の増加を抑制することができる。その結果、ラベルシート39がより搬送され易くなる。
なお、図17に示される支持部材46では、15個の凸部55−1〜55−15の配置間隔を、+X方向に向かって14段階で大きくしたが、これに限ったものではなく、凸部55−1〜55−15の配置間隔は、+X方向に向かって、l段階(lは1〜13の自然数)で大きくなるようにしてもよい。
例えば、凸部55−1〜55−15の配置間隔を、+X方向に向かって1段階で大きくするためには、凸部55−1〜55−8の配置間隔を均一にし、凸部55−9〜55−15の配置間隔を均一し、凸部55−9〜55−15の配置間隔を、凸部55−1〜55−8の配置間隔よりも大きくすれば良い。
また、凸部55−1〜55−15の配置間隔を、+X方向に向かって4段階で大きくするためには、例えば、凸部55−1〜55−3の配置間隔を均一にし、凸部55−4〜55−6の配置間隔を均一にし、凸部55−7〜55−9の配置間隔を均一にし、凸部55−10〜55−12の配置間隔を均一にし、凸部55−13〜55−15の配置間隔を均一にする。そして、凸部55−1〜55−3の配置間隔、凸部55−4〜55−6の配置間隔、凸部55−7〜55−9の配置間隔、凸部55−10〜55−12の配置間隔及び凸部55−13〜55−15の配置間隔を、この順で大きくすれば良い。
<変形例5>
図18は、本変形例に係るネットワークラベルプリンタ1が備えるラベルカセット34の構成の概略を示す図である。本変形例に係るラベルカセット34は、支持部材46の代わりに、支持部材75を備える。支持部材75は、上述の図4に示される支持部材102と同様の形状を有しており、複数の凸部を有していない。支持部材75は、厚み方向で互いに対向する2つの平坦面75aと、短手方向で互いに対向する2つの平坦面75bと、長手方向で互いに対向する2つの平坦面75cとを有している。平坦面75a〜75cの面積は、平坦面75aが最も大きく、平坦面75cが最も小さい。本変形例に係るラベルカセット34では、支持部材75は、その長手方向がX軸方向に沿うとともに、一方の平坦面75bが上方(+Z方向)を向くように配置されており、当該一方の平坦面75b(面積が平坦面75aよりも小さい平坦面)において、印字ローラ37により搬送されるラベルシート39の裏面を支持する。
このように、本変形例では、面積が比較的小さい平坦面75bで、印字ローラ37により搬送されるラベルシート39の裏面を支持するため、面積が最も大きい平坦面102aでラベルシート39を支持する、図3に示した比較ラベル発行部よりも、ラベルシート39と支持部材75との接触面積を減らすことができる。したがって、ラベルシート39を所望量だけ搬送することが可能となる。
<変形例6>
図19は、本変形例に係るネットワークラベルプリンタ1の構成を示すブロック図である。本変形例に係るネットワークラベルプリンタ1は、サーマルヘッド33が温度検出部80を内蔵している点で、図1に示されるネットワークラベルプリンタ1と異なる。この温度検出部80は、サーマルヘッド33の温度を検出する。この温度検出部80には、例えば、サーミスタが用いられる。
上述したように、サーマルヘッド33は、ラベルシート39に文字等を印字する際に発熱する。そのため、サーマルヘッド33が、ラベルシート39に連続して文字等を印字すると、サーマルヘッド33に熱が蓄積されていくことにより、サーマルヘッド33の温度(以下、「ヘッド温度」と呼ぶ)が、印字時間とともに上昇する。
ヘッド温度が高くなりすぎている場合に、サーマルヘッド33がラベルシート39に文字等を印字すると、サーマルヘッド33が、インクリボンにおける、熱を与えたい部分だけでなく、その周辺部分にも熱を与えてしまう。その結果、印字しようとしていた線よりも太い線の文字等が印字されるおそれがあり、最悪の場合には、文字等が潰れてしまうことがある。さらには、ラベルシールの発行後においては、ラベルシールの印字部分のインクが他の部分に着き易く、当該印字部分がかすれてしまうことがある。
この対策として、制御部17は、温度検出部80で検出されるヘッド温度の上昇に合わせて、印字エネルギー、つまり、サーマルヘッド33の発熱を小さくする補正制御を行うことが考えられる。
しかし、この補正が大きい場合には、サーマルヘッド33の発熱が小さくなるため、文字等がかすれてしまうことが考えられる。一方、この補正が小さい場合には、サーマルヘッド33の発熱を十分に抑えることができない。この場合には、サーマルヘッド33がラベルシート39に連続して印字すると、サーマルヘッド33の発熱を抑えるように制御してはいるものの、図20(a)示すように、ヘッド温度が印字時間とともに上昇し、印字品位が確保できる上限の温度(以下、単に「上限温度」と呼ぶ)を、ある時点で越えてしまう。その結果、上記と同様、文字等が潰れる等の問題が生じる。以上のことから、印字エネルギーの補正制御だけでは、ヘッド温度を調整することが困難であると考えられる。
そこで、本変形例では、制御部17は、温度検出部80で検出されるヘッド温度が、上限温度より小さいと判断した場合には、印字エネルギーの補正制御のみを行う。この場合に、サーマルヘッド33がラベルシート39に連続して印字すると、上述したように、ヘッド温度が印字時間とともに上昇する可能性がある。そこで、制御部17は、温度検出部80で検出されるヘッド温度が上限温度と等しいと判断した場合には、上記補正制御に加え、ラベルシート39の搬送速度を制御する。具体的には、制御部17は、ラベルシート39の搬送速度を遅くして、ヘッド温度を減少させる。
ここで、ラベルシート39の搬送速度が速くなると、ヘッド温度が上昇し、ラベルシート39の搬送速度が遅くなると、ヘッド温度が下降する。この理由について、以下具体的に説明する。時間tの間に、サーマルヘッド33に加えられる熱Qtは、下記の式(1)のように示される。
Qt=Qin−Qout・・・(1)
この式において、Qinは、時間tの間にサーマルヘッド33が発する熱の総量であり、Qoutは、時間tの間に自然冷却により放射される熱の総量である。
サーマルヘッド33の発熱総量Qinは、サーマルヘッド33により時間tの間に印字される印字量(ドット数)に依存する。自然冷却による放熱総量Qoutは、時間tが長ければ長いほど大きくなるが印字量には依存しない。
ラベルシート39の搬送速度が速い場合、一定時間tの間での印字量が多くなるため、QinがQoutよりも大きくなる。その結果、式(1)によりQtは正の値になる。よって、この場合には、サーマルヘッド33には、正の熱が加えられるため、ヘッド温度は上昇する。一方、ラベルシート39の搬送速度が遅い場合、一定時間tの間での印字量が少ないため、QinがQoutよりも小さくなる。その結果、式(1)によりQtは負の値になる。よって、この場合には、サーマルヘッド33には、負の熱が加えられるため、ヘッド温度は下降する。
以上により、制御部17が、温度検出部80で検出されるヘッド温度が、上限温度と等しいと判断した場合に、ラベルシート39の搬送速度を遅くすることにより、ヘッド温度を下げることができる。そして、ラベルシート39の搬送速度を遅くしている場合に、制御部17が、温度検出部80で検出されるヘッド温度が、上限温度からある程度低い温度になったと判断した場合には、ラベルシート39の搬送速度を速くすることにより、ヘッド温度を上げることができる。以上の制御を繰り返す結果、図20(b)のように、ヘッド温度が上限温度を超えずに、かつ、上限温度から離れないように、ヘッド温度を調整することができる。これにより、ヘッド温度が高いときに生じていた文字等の潰れなどの発生を抑制することができるとともに、ヘッド温度が低いときに生じていた文字等のかすれの発生を抑制することができる。
なお、ヘッド温度が上限温度と等しい場合には、ラベルシート39の搬送速度を0にして、ラベルシート39の搬送を停止しても、上述と同様の効果を得ることができる。
<変形例7>
上述のネットワークラベルプリンタ1では、制御部17は、ラベルシート39を透過する光量に基づいて、各ラベルシールの黒点等の搬送方向における位置、つまり、先頭の位置を検出するものであった。しかし、上述の構成では、ラベルシート39の搬送量を検出するものではないので、ラベルシート39の搬送が正常か否かを判定できない。
一方で、ラベルシート39の各ラベルシールの先頭及び後尾に黒点を付することによって、ラベルシールの搬送が正常か否かを判定することが可能である。以下に、この判定方法について説明する。以下の説明では、各ラベルシールの先頭及び後尾にそれぞれ付された2つの黒点の間の距離を「黒点間距離」と呼ぶ。この黒点間距離は既知である。まず、制御部17は、あるラベルシールの先頭の黒点を検出してから、当該ラベルシールの後尾の黒点を検出するまでの間の印字ローラ37による搬送量を算出する。そして、制御部17は、算出した搬送量と既知の黒点間距離とに基づいて、当該ラベルシールの搬送が正常か否かを判定する。このようにすれば、各ラベルシールの搬送が正常か否かを判定することができる。
しかし、この判定方法では、1つのラベルシールの後尾に設けられた黒点を検出して初めて、当該ラベルシールの搬送が正常に行われているか否かを判定することができるため、1つのラベルシールの印字完了後にしか、当該ラベルシールの搬送異常を検出することができない。よって、次に発行されるラベルシールの搬送を調整することはできるものの、ラベルシールの印字途中に当該ラベルシールの搬送を調整することができない。よって、印字精度が悪いまま、ラベルシールが発行される場合がある。
そこで、本変形例では、ラベルシールの印字途中に、当該ラベルシートの搬送異常を検出するのが可能なネットワークラベルプリンタ1を提供する。図21は、本変形例に係るネットワークラベルプリンタ1の構成を示すブロック図である。本変形例に係るネットワークラベルプリンタ1は、ラベル発行部16が、光射出・読取部32及び光反射部38の代わりに光非透過式ポジションセンサ81を備える点で、上述の図1に示すネットワークラベルプリンタ1と異なる。
この光非透過式ポジションセンサ81は、パーソナルコンピュータの光学式マウスに用いられているセンサと同種のセンサであり、サーマルヘッド33のラベルロール39側の近傍に配置されている。光非透過式ポジションセンサ81は、ラベルシート39の表面に対して光を射出し、当該光を透過させずに、当ラベルシート39の表面から反射する光を検出することにより、ラベルシート39の搬送方向及び幅方向の移動距離及び移動方向を検出する。具体的には、光非透過式ポジションセンサ81は、微小単位時間ごとに、ラベルシート39の表面に光を略垂直に射出して当該表面から反射する光を検出することにより、ラベルシート39の微小な凹凸のパターンを微小単位時間ごとに検出する。そして、光非透過式ポジションセンサ81は、凹凸パターンを検出するたびに、当該凹凸パターンと、その直前に検出された凹凸パターンの差分を算出する。光非透過式ポジションセンサ81は、この差分に基づいて、ラベルシート39に関する、搬送方向及び幅方向の微小単位時間の間の移動距離(以後、「微小時間内移動距離」と呼ぶ)と微小単位時間内での移動方向を検出する。これにより、光非透過式ポジションセンサ81では、微小単位時間ごとに、ラベルシート39の搬送方向及び幅方向の微小時間内移動距離と、ラベルシート39の微小単位時間内での移動方向が検出される。光非透過式ポジションセンサ81での微小単位時間は、1つのラベルシールに対する印字時間よりも十分に小さい値であるため、光非透過式ポジションセンサ81においては、各ラベルシールの印字中において、当該ラベルシールの搬送方向及び幅方向の微小時間内移動距離と、当該ラベルシート39の微小単位時間内での移動方向が求められる。なお、ラベルシート39についての微小時間内移動距離は、ラベルシート39についての移動速度として捉えることができる。
制御部17は、光非透過式ポジションセンサ81で検出された、搬送方向の微小時間内移動距離が、予め設定された一定範囲内にあるか否かを判定する。そして、制御部17は、搬送方向の微小時間内移動距離が一定範囲内にないと判断すると、現在印字中のラベルシールの印字の際のモータ31の回転速度、つまり、印字ローラ37による当該ラベルシールの搬送速度を変更する。
図22は、制御部17が、ラベルシールについての搬送方向の微小時間内移動距離に基づいて、モータ31を制御する方法を示すフローチャートである。ステップs1において、制御部17は、ラベルシールに対する印字を開始すると、ステップs2において、光非透過式ポジションセンサ81で検出された、当該ラベルシールの搬送方向の微小時間内移動距離を取得する。そして、制御部17は、取得した、搬送方向の微小時間内移動距離が一定範囲内にあるか否かを判断する(ステップs3)。制御部17は、搬送方向の微小時間内移動距離が一定範囲内にあると判断した場合には、現在印字中のラベルシールの搬送が正常であると判断し、ステップs5において、当該ラベルシールの印字が終了すると、次のラベルシールの印字を開始する(ステップs1)。一方、制御部17は、取得した搬送方向の微小時間内移動距離が一定範囲内にないと判断した場合には、現在印字中のラベルシールの搬送が異常であると判断し、モータ31の回転速度、言い換えれば印字ローラ37による当該ラベルシールの搬送速度を変更する(ステップs4)。
具体的には、制御部17は、現在印字中のラベルシールの搬送方向の微小時間内移動距離が、一定範囲よりも大きいと判断した場合には、モータ31の回転速度(印字ローラ37による当該ラベルシールの搬送速度)を遅くする。一方、制御部17は、現在印字中のラベルシールの搬送方向の微小時間内移動距離が、一定範囲よりも小さいと判断した場合には、モータ31の回転速度(印字ローラ37による当該ラベルシールの搬送速度)を早くする。これにより、現在印字中のラベルシールの微小時間内移動距離を一定範囲内に収めることができるため、ラベルシールに印字すべき印字内容が適切な印字精度で当該ラベルシールに印字されることが可能となる。
制御部17は、ステップs4の後、ラベルシールの印字を終了する。制御部17は、1つのラベルシールを印刷している際に、ステップs2からステップs4までの動作を繰返し行ってもよい。
以上では、ステップs4において、モータ31の回転速度を変更して、印字精度を向上することについて説明した。しかしこれに限ったものではなく、モータ31の回転速度を変える代わりに、当該ラベルシールに対するサーマルヘッド33の各ドットの印字タイミングを変更することにより、印字精度を向上するものであってもよい。
具体的には、制御部17は、現在印字中のラベルシールの搬送方向の微小時間内移動距離が、一定範囲よりも大きいと判断した場合には、当該ラベルシールに対するサーマルヘッド33の各ドットの印字タイミングを早くする。つまり、ラベルシールの搬送速度が速い場合には、当該ラベルシールに対するサーマルヘッド33の印字タイミングを早くする。一方、制御部17は、現在印字中のラベルシールの搬送方向の微小時間内移動距離が、一定範囲よりも小さいと判断した場合には、印字ローラ37によるラベルシート39の搬送速度を遅くする。つまり、ラベルシールの搬送速度が遅い場合には、当該ラベルシールに対するサーマルヘッド33の印字タイミングを遅くする。これにより、サーマルヘッド33が、ラベルシールにおける、ドットを印字すべき箇所に、ドットを印字することができるため、ラベルシールに印字すべき印字内容が適切な印字精度で当該ラベルシールに印字されることが可能となる。
以上のような印字制御は、ネットワークラベルプリンタ1が、ラベルシールに対して、搬送方向に垂直な一次元バーコードを印字する際や、二次元バーコードを印字する際に、特に有効である。
なお、制御部17は、ラベルシールの搬送方向の微小時間内移動距離が一定範囲内にないと判断した場合には、搬送異常が生じている旨を、タッチパネル13(表示部21)に表示しても良い。
また、光非透過式ポジションセンサ81の感度が1000dpiである場合には、光非透過式ポジションセンサ81は、理論上、最小で微小単位時間内の0.025mmのラベルシールの移動を検出することができる。したがって、この場合には、0.025mm単位でラベルシールの搬送方向における印字制御が可能となる。
また、光非透過式ポジションセンサ81は、上述のように、ラベルシールについての搬送方向の微小時間内移動距離だけでなく、ラベルシールについての幅方向の微小時間内移動距離を検出することができる。したがって、制御部17は、光非透過式ポジションセンサ81において検出される、ラベルシールの幅方向の微小時間内移動距離に基づいて、サーマルヘッド33が有する複数の発熱素子を駆動制御しても良い。これにより、ラベルシールに対する搬送方向の印字精度だけではなく、ラベルシールに対する幅方向の印字精度も向上することができる。よって、ラベルシールが蛇行搬送された場合であっても、ラベルシールに対する印字精度を向上することができる。
なお、8dot/mmのサーマルヘッド33であれば、理論上0.125mm単位で、ラベルシート39の幅方向における印字制御が可能となる。
<変形例8>
ネットワークラベルプリンタ1で発行されたラベルシールは、平面だけではなく、曲面に貼り付けられることがある。例えば、ラベルシールは、円筒形、円錐形、円錐台形、球形の商品の表面に貼り付けられることがある。
図23は、ネットワークラベルプリンタ1で発行されたラベルシール39bが、円筒体82の表面に貼り付けられる様子を示す図である。図23に示されるラベルシール39bは、長方形であって、当該ラベルシール39bには、QR(Quick Response)コード(登録商標)が印字されている。ラベルシール39bは、その短辺方向が円筒体82の軸方向に沿うように円筒体82の表面に貼り付けられる。
図24は、発行されたときのラベルシール39bを正面視したときの図であり、図24(b)は、図24(a)に係るラベルシール39bが円筒体82の表面に貼り付けられたときの様子を示す図である。図24(b)に示すように、円筒体82に貼り付けられたラベルシール39bにおけるQRコードは、ラベルシール39bの中心から横方向に沿って端に向かうに従って、横幅が徐々に縮んだように見える。その結果、QRコード読取手段によって、円筒体82に貼り付けられたラベルシール39bに示されるQRコードを読み込もうとしても、そのQRコードの読み込みに失敗する場合がある。
そこで、本変形例では、ラベルシールが曲面に貼り付けられた場合に、当該ラベルシールにおける文字等の印字形状が歪んで見えるのを抑制することが可能なネットワークラベルプリンタ1を提供する。以後、ラベルシールが貼り付けられる、商品等の曲面を「貼り付け対象曲面」と呼ぶ。
本変形例に係るネットワークラベルプリンタ1では、制御部17は、通信部12、タッチパネル13(操作部22)等を介して、貼り付け対象曲面(例えば、図23の円筒体82の表面)に関する情報、貼り付け対象曲面における、ラベルシールの貼り付け位置の座標、及び、ラベルシールに印字する文字等の平面印字フォーマットを取得する。ここで、平面印字フォーマットとは、文字等を平面に印字した際に当該文字等が正しく見えるための当該文字等の印字形状である。例えば、QRコードについての平面印字フォーマットには、上述の図24(a)の示されるQRコードの印字形状がある。制御部17は、取得した曲面に関する情報、貼り付け位置の座標、及び、平面印字フォーマットを記憶部11に記憶する。曲面に関する情報には、例えば、曲面を示す方程式や、曲面上の複数点の位置座標などがある。また、貼り付け位置の座標は、曲面における、ラベルシートが貼り付けられる領域内の代表点の位置座標などである。
制御部17は、取得した曲面に関する情報及び貼り付け位置の座標に基づいて、貼り付け対象曲面における、ラベルシールが貼り付けられる領域内の複数点での曲率を求める。そして、制御部17は、求めた曲率に応じて、取得した平面印字フォーマットを補正する。具体的には、制御部17は、求めた曲率に応じて、平面印字フォーマットを引き延ばす。その後、制御部17は、補正後の平面印字フォーマットを用いてラベルシートに対する印字を行う。
図25(a)は、図24(a)に示されるQRコードについての平面印字フォーマットに対して、上述の補正を行い、補正後の平面印字フォーマットを用いてQRコードをラベルシール39bに印字した際の当該ラベルシール39bを示す図である。図25(a)に示すように、ラベルシールにおけるQRコードは、ラベルシール39bの中心から横方向に沿って端に向かうにつれて、横幅が徐々に延びている。図25(b)は、図25(a)に係るラベルシール39bが円筒体82の曲面に貼り付けられた様子を示す図である。図25(b)に示すように、円筒体82の曲面に貼り付けられたラベルシール39bにおけるQRコードの形状は、正面視すれば、図24(a)に示されるQRコードの形状とほぼ一致するように見える。
このようなネットワークラベルプリンタ1によれば、ラベルシールが曲面に貼られても、当該ラベルシールに印字された文字等が歪んで見えるのを抑制することができる。特に、ラベルシール39bに印字される内容がQRコードである場合には、その読み取りの失敗を抑制することができる。
<変形例9>
作業中のネットワークラベルプリンタに対して、別の作業を割り込ませて行わせる場合がある。
例えば、スーパーのバックヤードにおいて、ラベルシールを緊急に発行する作業をしなければならないにもかかわらず、作業者が使用しようとしていた、ラベルシールを発行する装置が使用中や調整中であって当該作業を行うことができない場合には、その装置の代わりに、作業中のネットワークラベルプリンタに、当該作業を割り込んで行わせる場合がある。
また、製品の出荷直前に当該製品の欠陥や検査NGが発見された場合には、他の製品に対するラベルシールを発行しているネットワークラベルプリンタに、欠陥や検査NGが発見された製品に対するラベルシールの発行を割り込んで行わせる場合がある。
また、ラベルシールの発行処理を行っているネットワークラベルプリンタに対して、機械調整、ラベルシートの交換、印字調整を行うことがあり、この場合には、ネットワークラベルプリンタに、ラベルシールの発行処理に割り込ませて、機械調整や印字調整に必要な処理、例えば調整画面の表示や、ラベルシートの交換に必要な処理を行わせる必要がある。
従来のネットワークラベルプリンタでは、以上のような割込作業を実行させると、割込作業の前に行われていた作業に関する設定(例えば、商品情報の設定など)が消去される。そのため、使用者は、割込作業後に、割込作業の前の作業を行うための設定操作を最初から再度行う必要があり、手間がかかるものであった。
本変形例では、割込作業後に、割込作業の前の作業を行うための設定操作を省略することできるネットワークラベルプリンタ1を提供する。図26は、本変形例に係るネットワークラベルプリンタ1の動作を示すフローチャートである。
本変形例では、タッチパネル13(表示部22)は、制御部17の制御により、作業割込ボタンを表示する(ステップs11)。制御部17は、作業割込ボタンに対する操作を検出する(ステップs12)と、作業割込モードで動作する(ステップs13)。この作業割込モードでは、制御部17は、ネットワークラベルプリンタ1がそれまで行っていた作業に関する各種設定を記憶部11に記憶するとともに、タッチパネル13に、作業割込中である旨を表示させる。例えば、タッチパネル13は、作業割込ボタンの表示色を変更したり、背景色を変更したり、あるいは、「割込中」などの文字列を表示することよって、作業割込中である旨を表示する。
その後、制御部17は、タッチパネル13に対する割り込み作業指示操作に応じて割込作業を行う(ステップs14)。制御部17は、タッチパネル13が表示する作業割込ボタンに対する操作を再び検出する(ステップs15)と、作業割込みモードを解除して、記憶部11に記憶している、割り込み前の設定を読み出し、当該設定に基づいて他の構成要素を制御する(ステップs16)。これにより、ネットワークラベルプリンタ1においては、割り込み前に行われていた作業を実行する際に必要な各種設定が自動的に行われる。
なお、作業割込ボタンが操作されることによって、作業割込みモードが解除されたが、自動的に解除できるようにしても良い。この場合には、制御部17は、作業割込みモードの自動解除を行うかどうかの選択画面をタッチパネル13に表示する。そして、制御部17は、選択画面において作業割込みモードの自動解除を行うことを選択する操作が行われると、割り込み作業が終了したかを自動的に判断して、割り込み作業モードを解除して、上述ステップs16を実行する。例えば、制御部17は、作業指示情報をタッチパネル13に表示する割り込み作業を実行する際には、作業指示情報を表示する時間が所定時間だけ経過すると、割り込み作業が終了したと判断して割り込み作業モードを解除する。また、制御部17は、欠陥や検査NGが発見された製品に対するラベルシールの発行を行う割り込み作業を実行する際には、当該ラベルシールの発行が完了すると、割り込み作業が終了したと判断して、割り込み作業モードを解除する。一方で、制御部17は、作業割込みモードの自動解除を行わないことを選択する操作を検出した場合には、上述のステップs15のように、作業割込みボタンに対する操作を再び検出すると、作業割込みモードを解除してステップs16を実行する。
このようなネットワークラベルプリンタ1によれば、割込作業の前の作業を行うための設定を自動的に復元することができる。したがって、割込作業後に、割込作業の前の作業を行うための設定操作を省略することができる。
なお、割り込み作業前の作業を行うための設定の自動復元方法については、通信装置としての機能と、ラベル発行装置としての機能とを有するネットワークラベルプリンタ1だけではなく、ラベル発行装置を有する他の装置、例えば、商品の重さを量る計量装置としての機能とラベル発行装置としての機能とを有するプリンタ内蔵計量装置や、商品を包装する包装装置としての機能とラベル発行装置としての機能を有するプリンタ内蔵包装装置などに対しても適用することができる。
1 ネットワークラベルプリンタ
37 印字ローラ
39 ラベルシート
46 支持部材
48,49,50,51,53,54 凸部
48a,48b,48c,49c,50c 平坦面

Claims (11)

  1. ラベルシートを搬送する搬送ローラと、
    前記搬送ローラに対して前記ラベルシートの搬送方向側に配置され、前記搬送ローラにより搬送されるラベルシートを支持する支持部材と
    を備え、
    前記支持部材は、前記搬送ローラにより搬送されるラベルシートを支持する、前記搬送ローラの軸方向に沿って互いに離れて配列された複数の凸部を有する、ラベル発行装置。
  2. 請求項1に記載のラベル発行装置であって、
    前記搬送ローラは印字ローラとしても機能する、ラベル発行装置。
  3. 請求項1及び請求項2のいずれか1つに記載のラベル発行装置であって、
    前記ラベルシートは、裏面に粘着性を有する、台紙の無いラベルシートである、ラベル発行装置。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれか1つに記載のラベル発行装置であって、
    前記複数の凸部は、前記搬送ローラに向けて傾く少なくとも1つの第1凸部を含む、ラベル発行装置。
  5. 請求項1乃至請求項3のいずれか1つに記載のラベル発行装置であって、
    前記複数の凸部は、第1及び第2凸部を含み、
    前記第1及び第2凸部における先端部の前記搬送方向の位置はずれている、ラベル発行装置。
  6. 請求項1乃至請求項3のいずれか1つに記載のラベル発行装置であって、
    前記複数の凸部は、第1の平坦面と、当該第1の平坦面よりも面積が小さい第2の平坦面とを有する第1凸部を含み、
    前記第1凸部では、前記第2の平坦面で前記ラベルシートを支持する、ラベル発行装置。
  7. 請求項1乃至請求項3のいずれか1つに記載のラベル発行装置であって、
    前記複数の凸部は、前記ラベルシートを支持する平坦面を有する第1凸部を含み、
    前記第1凸部では、前記平坦面が前記搬送方向に沿って延在している、ラベル発行装置。
  8. 請求項1乃至請求項3のいずれか1つに記載のラベル発行装置であって、
    前記複数の凸部のそれぞれは、前記ラベルシートを支持する平坦面を有し、
    前記複数の凸部は、前記平坦面の面積が互いに異なる複数の第1凸部を含む、ラベル発行装置。
  9. 請求項8に記載のラベル発行装置であって、
    前記ラベルシートの幅が大きくなるにつれて、前記複数の凸部の配列の一端から他端に向かって前記ラベルシートを支持する前記凸部が増加し、
    前記複数の凸部では、前記配列の一端から他端に向かって、前記平坦面の面積が段階的に小さくなっている、ラベル発行装置。
  10. 請求項1乃至請求項3のいずれか1つに記載のラベル発行装置であって、
    前記複数の凸部では、一組の隣り合う2つの凸部の配置間隔が、他の一組の隣り合う2つの凸部の配置間隔と異なる、ラベル発行装置。
  11. 請求項10に記載のラベル発行装置であって、
    前記ラベルシートの幅が大きくなるにつれて、前記複数の凸部の配列の一端から他端に向かって前記ラベルシートを支持する前記凸部が増加し、
    前記複数の凸部では、配置間隔が、前記配列の一端から他端に向かって段階的に大きくなっている、ラベル発行装置。
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