JP2011037131A - 基体、基体の製造方法、及び管状体の製造方法 - Google Patents

基体、基体の製造方法、及び管状体の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明における離型層及び中間層が芯体上に設けられていない場合に比べて、繰り返し使用による基体表面の離型性の劣化が抑制された基体を提供する。
【解決手段】芯体12と離型層16と、の間に中間層14を設けて、離型層16の外側の面の水の接触角を40°以上70°以下とし、中間層14における離型層16側の面の水の接触角を離型層16の接触角未満とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、基体、基体の製造方法、及び管状体の製造方法に関する。
特許文献1には、管状体の作製方法として、円筒状の芯体上に塗料を塗布する技術が提案されている。特許文献2には、外面に離型性被覆層を設けた基体を用いて管状体を作製する方法が提案されている。具体的には、特許文献2には、該基体の離型性被覆層上に、シリコン系離型剤及びフッ素系離型剤から選ばれる離型剤を塗布した後に100℃〜250℃程度に加熱して離型剤の被膜を作製し、更にこの被膜上にポリイミド前駆体の溶液を塗布することで形成された塗膜を加熱した後に、該加熱された塗膜を該芯体から分離することによって該塗膜としての管状体を作製する方法が提案されている。
特許文献3には、端部全領域の表面水接触角と、中央部全周域の表面水接触角との比を、0.5〜0.9の範囲となるように調整した円筒状の基体を用いる技術が提案されている。特許文献3では、該円筒状の基体の表面に熱硬化性樹脂組成物を塗布した後に加熱し、加熱された熱硬化性樹脂組成物による塗膜を芯体から分離することによって管状物を作製している。
特許文献4には、基体表面に形成されている離型層表面に前処理を施して水の接触角を50°以下とした後に、該離型層上に新たに、水の接触角が100°の離型層を形成した金型を用いる技術が提案されている。特許文献4では、この金型上に熱硬化性樹脂組成物を塗布して加熱硬化し、該金型から分離することによって管状物を製造している。
特開平10−69183号公報 特開平9−76361号公報 特開2005−88272号公報 特開2006−264187号公報
本発明は、本発明における離型層及び中間層が芯体上に設けられていない場合に比べて、繰り返し使用による基体表面の離型性の劣化が抑制された基体を提供することを目的とする。
上記課題は、以下の発明により解決される。
請求項1に係る発明は、円柱状の芯体と、
前記芯体上に設けられ、外側の面の水の接触角が40°以上70°以下である離型層と、前記芯体と前記離型層との間に設けられ、前記離型層側の面の水の接触角が該離型層の接触角未満である中間層と、を備えた基体である。
請求項2に係る発明は、前記中間層の、前記離型層側の面の水の接触角が20°以上40°未満である請求項1に記載の基体である。
請求項3に係る発明は、円柱状の芯体の外側の面に第1の離型剤を含む溶液を供給し、該溶液による第1の膜を第1の温度で加熱して、前記芯体上に中間層を形成する中間層の形成工程と、前記中間層上に第2の離型剤を含む溶液を供給し、該溶液による第2の膜を前記第1の温度より低い第2の温度で加熱して、前記中間層上に離型層を形成する離型層の形成工程と、を有する基体の製造方法である。
請求項4に係る発明は、前記請求項1又は2に記載の基体の外側の面に熱硬化性樹脂を塗布する塗布工程と、前記熱硬化性樹脂の塗膜に熱を加える加熱工程と、前記加熱工程によって加熱された前記塗膜としての管状体を前記基体から分離する分離工程と、を有する管状体の製造方法である。
請求項1に係る発明は、本発明における離型層及び中間層が芯体上に設けられていない場合に比べて、繰り返し使用による基体表面の離型性の劣化が抑制される。
請求項2に係る発明は、中間層の離型層側の面の水の接触角が20°以上40°未満の範囲外である場合に比べて、離型層の芯体側への密着性が向上する。
請求項3に係る発明は、中間層となる第1の膜を、離型層となる第2の膜より低い温度で加熱して中間層及び離型層を形成する場合に比べて、繰り返し使用による基体表面の離型性の劣化が抑制される。
請求項4に係る発明は、本発明の基体以外の基体を用いて管状体を製造する場合に比べて、繰り返し使用による基体表面の離型性の劣化が抑制される。
(A)は、本実施の形態における基体の断面図を模式的に示した概略図であり、(B)は、本実施の形態の基体を模式的に示した斜視図である。 (A)及び(B)は、本実施の形態における基体の表面に管状体となる塗布液を塗布する塗布装置を模式的に示した概略図である。 基体上に形成された管状体を示す模式図である。 水の接触角の測定方法を示す模式図である。
以下に、一の実施の形態を説明する。
図1に示すように、基体10は、図1(A)及び図1(B)に示すように、円柱状の芯体12上に、中間層14及び離型層16が順に設けられた構成とされている。
離型層16は、基体10において最も外側に設けられた層であって、外側の面の水の接触角が40°以上70°以下とされている。芯体12と離型層16との間には、中間層14が設けられている。この中間層14は、外側の面が離型層16に接触し内側の面が芯体12に接触して配置されている。この中間層14における離型層16側の面の水の接触角は、離型層16の接触角未満とされている。
本発明者らは、芯体12と離型層16と、の間に中間層14を設けて、離型層16の外側の面の水の接触角を40°以上70°以下とし、中間層14における離型層16側の面の水の接触角を離型層16の接触角未満とすることによって、基体10の表面の離型性の劣化が抑制されることを見いだした。
なお、本実施の形態において、基体10の表面とは、円柱状に構成された基体10の外側の円弧状の面を示している。
上述のように、離型層16の外側の面の水の接触角は、40°以上70°以下とされている。
離型層16の外側の面の水の接触角とは、離型層16における外側の面(芯体12とは反対側の面)の水の接触角を示している。この離型層16の外側の面の水の接触角が、40°以上70°以下であると、詳細を後述する管状体を作製において、離型層16上に塗布された熱硬化性樹脂が熱を加えられることにより硬化することで形成された管状体の一部が基体10側に付着することなく基体10から剥がれる程度の離型性(以下、単に「離型性」と称する)が実現され、且つその離型性の劣化が抑制されると考えられる。これは、基体10の最も外側の層を構成する離型層16の外側の面の水の接触角が40°以上70°以下であることから、該離型層16の外側の面が、上記離型性が実現される程度の離型性を有しており、且つ、この離型層15が芯体12側(詳細には、中間層14)から剥がれることが抑制されるためと考えられる。このため、結果的に、基体10自体の外側の面における離型性が長期間に渡って維持されることとなり、基体10の表面(外側の面)の離型性の劣化が抑制されると考えられる。
なお、後述する管状体の作成において用いられる熱硬化性樹脂の溶媒は、極性溶媒であることから、離型層16の外側の面の水の接触角が40°以上70°以下とすれば、作成される管状体の基体10からの良好な離型性が実現されると考えられる。
一方、この離型層16の外側の面の水に対する接触角が40°未満であると、該離型層16の外側の面における上記離型性(管状体の一部が基体10側に付着することなく剥がれる程度の離型性)が得られないと考えられる。また、離型層16の外側の面の水に対する接触角が70°を超えると、該離型層16の外側の面における離型性が更に向上するものの、中間層14との密着性が低下し、離型層16が芯体12側から剥がれやすくなると考えられる。このため、基体10の外側の離型性の劣化が生じると考えられる。
ここで、従来では、基体10の外側の面の離型性を実現させるために、基体10の外側の面の水に対する接触角をより大きくする工夫がなされている。具体的には、この基体10の外側の面の水の接触角は、90°以上110°以下等の接触角とすることが一般的であった。水の接触角が大きいほど、離型性は向上するが、本実施の形態の基体10では、離型層16の外側の面の水の接触角を、あえて従来技術に比べて接触角の小さい40°以上70°以下の接触角として、離型性の一部を犠牲にした構成とし、且つこの離型層16と芯体12との間に、該離型層16より水に対する接触角の小さい中間層14を設けることによって、基体10自体の離型性の劣化の抑制を実現したものである。
この離型層16の外側の面の水の接触角は、40°以上70°以下であることが必須であるが、より良好な離型性の確保の理由から、50°以上70°以下であってもよく、55°以上70°以下であってもよい。
上記の離型層16の外側の面の水の接触角は、詳細は後述するが、離型層16の形成時において、離型層16形成のために用いられる第2の塗布液による塗膜の加熱温度を調整することによって得られる。
離型層16の外側の面の水の接触角は、接触角計(協和界面科学(株)製:CA−X)を用い、25℃50%RHの環境下で、純水を離型層16の外側の面に約3.1μl滴下し、滴下してから15秒後の水滴の接触角を測定することによって得られる。この水滴の接触角の測定は、具体的には、図4に示すように、測定対象の離型層16の外側の面に滴下した純水の水滴について光学顕微鏡写真を用いて撮影して、該写真から水の接触角θを求める。そして、離型層16の外側の面の全領域に渡って15点(例えば、周方向に3分割、軸方向に5分割の計15点)について該水滴の接触角を測定し、平均値を求め、求めた平均値を、離型層16の水に対する接触角とした。
なお、この離型層16の外側の面における水に対する接触角の上記複数点の測定結果における最大値と最小値との差は、10°以内であることがよい。
離型層16の層厚は、全面に均一な離型性を確保する等の理由から、均一な層厚となるとの条件を満たす厚みであればよい。具体的には、離型層16の層厚は、0.05μm以上0.2μm以下であってもよいし、0.1μm以上0.2μm以下であってもよい。
芯体12と離型層16との間に位置された中間層14は、上述のように、中間層14における離型層16側の面の水の接触角を離型層16の接触角未満とされている。
この中間層14の離型層16側の面の水の接触角とは、中間層14における離型層16側の面の、水の接触角を示している。本実施の形態では、この中間層14の離型層16側の面の、水の接触角が、離型層16の外側の面の水の接触角より小さい。このため、芯体12と離型層16との間に中間層14が設けられていない場合、及び中間層14の離型層16側の水の接触角が離型層16以上である場合に比べて、中間層14の芯体12への密着性が向上し、結果的に、離型層16の芯体12側への密着性が向上すると考えられる。
なお、この「密着性」とは、剥がれにくさを示している。具体的には、「離型層16の芯体12側への密着性が向上する」とは、芯体12上に直接離型層16を設けたときに、芯体12と離型層16とを剥がすために必要な力に比べて、芯体12上に中間層14を介して離型層16を設けたときに離型層16を芯体12側から剥がすときに必要な力が大きいことを示している。
中間層14の離型層16側の面の水の接触角は、上述のように、離型層16より小ければよいが、接触角が均一な層を形成するの理由から、具体的には、20°以上40°未満であることが良く、30°以上40°未満であることが更に良い。
この中間層14の離型層16側の面の水の接触角は、詳細は後述するが、中間層14の形成時において、中間層14形成のために用いられる第1の塗布液による塗膜の加熱温度を調整することによって得られる。
この中間層14の離型層16側の面の水の接触角は、離型層16と同じ方法を用いて測定すればよい。なお、中間層14においても、中間層14の離型層16側の面における水に対する接触角の上記複数点の測定結果における最大値と最小値との差は、10°以内であることがよい。
この中間層14は、1層であってもよいし、複数層の多層構成であってもよい。
中間層14を、複数層の多層構成とした場合には、この中間層14を構成する複数の各層は、離型層16より水に対する接触角が小さい範囲内で、最も離型層16側に設けられた層から最も芯体12側に設けられた層へ向かって、離型層16側の面の水に対する接触角が小さいことが良い。
この中間層14の層厚(多層構成である場合には、各層の層厚)は、全面に均一な離型性を確保する等の理由から、均一な層厚となるとの条件を満たす厚みであればよい。また、この中間層14の層厚は、離型層16の厚みと同じ、離型層16の厚みより厚い、及び離型層16の厚みより薄い構成の何れであってもよいが、接触角が均一な層を形成する等の理由から、これらの内、離型層と同じ構成であることが良い。
具体的には、中間層14の層厚は、0.05μm以上0.2μm以下であってもよいし、0.1μm以上0.2μm以下であってもよい。
次に、本実施の形態の基材10の作製方法を説明する。
本実施の形態の基材10は、芯体12の外側の面に、中間層14の形成のために用いる塗布液(以下、第1の塗布液と称する)を、芯体12の外側の面に塗布して該第1の塗布液による第1の膜を第1の温度で加熱(焼き付けともいう)することによって、中間層14を形成する。次に、離型層16形成のために用いる塗布液(以下、第2の塗布液と称する)を中間層14上に塗布して該第2の塗布液による第2の膜を、上記第1の温度より低い第2の温度で加熱(焼き付けともいう)することによって、離型層16を形成する。
これによって、上述のような、芯体12上に、離型層16側の面の水の接触角が離型層16より小さい中間層14が形成されるとともに、該中間層14上に、外側の面の水の接触角が40°以上70°以下の離型層16が形成されて、基体10が作製される。
詳細には、まず、芯体12を用意する。この芯体12は、円柱状とされている。なお、芯体12は、全体として円柱状であればよく、内部が空洞である円筒状であってもよい。
芯体12の構成材料としては、その表面に中間層14及び離型層16が形成されるものであれば特に限定されないが、基体10の作製時に加えられる熱や、基体10を用いて製造される管状体(詳細は後述)の製造時に加えられる熱によって、変形や変質が無く、また錆びの発生しにくい材質が良い。具体的には、芯体12の構成材料としては、アルミニウム、銅、鉄、ステンレス等の金属が挙げられる。
なお、この芯体12の外側の面は、該芯体12上に設けられた中間層14が、より剥がれにくい(すなわち、芯体12と中間層14との密着性が向上する)観点から、粗面化されていることが望ましい。
具体的には、芯体12の外側の面の算術平均粗さRaが0.2μm以上2.0μm以下の範囲に粗面化されていることが、中間層14との密着性の向上の観点から望ましい。この基材12の外側の面の粗面化の方法としては、ブラスト、切削、サンドペーパーがけ等の方法がある。
次に、この芯体12の外側の面に、中間層14の形成のために用いる第1の塗布液を塗布して該第1の塗布液による第1の膜を形成し、この第1の膜を第1の温度で加熱することによって、中間層14を形成する。
この、中間層14の形成に用いられる第1の塗布液は、耐熱材料(第1の耐熱材料)と溶媒とを含んで構成される。
この第1の耐熱材料としては、シリコーン系樹脂、フッ素系樹脂、及び無機系材料等が挙げられる。なお、第1の耐熱材料としては、シリコーン系樹脂と無機系材料との混合物を用いてもよいし、フッ素系樹脂と無機系材料との混合物を用いてもよい。
シリコーン系樹脂としては、耐熱性に非常に優れるという観点から、特に3次元架橋のシリコーン系樹脂が好ましい。3次元架橋のシリコーン系樹脂であれば、後述する管状体の製造において、加熱工程の高温に耐えることができるだけでなく、加熱工程における芯体12の熱膨張と、その後の冷却時における芯体12の収縮によって引き起こされるひび割れも抑制されると考えられる。
フッ素系樹脂としては、例えば、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロメチルビニルエーテル共重合体(MFA)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロエチルビニルエーテル共重合体(EFA)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、ポリエチレン−テトラフルオロエチレン(ETFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリクロロ三フッ化エチレン(PCTFE)、フッ化ビニル(PVF)等のフッ素樹脂挙げられる。
特に耐熱性、機械特性等の面からポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、及びテトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)テトラフルオロエチレン−パーフルオロメチルビニルエーテル共重合体(MFA)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロエチルビニルエーテル(EFA)共重合体が好適に用いられる。
無機系材料としては、耐熱性を有する公知の無機材料が挙げられる。
第1の塗布液に用いられる溶媒としては、中間層14を構成する上記第1の耐熱材料の種類によって適宜選択されるが、具体的には、有機溶媒(例えば、n−ヘプタン、n−ヘキサン、トルエン、アセトン、エタノール、イソプロピルアルコール、酢酸ブチル、酢酸エチル)等が挙げられる。これらの中でも、良好な塗れ性の理由から、n−ヘプタン、n−ヘキサンが良い。
芯体12への第1の塗布液の塗布には、公知の方法が用いられる。例えば、スプレーガンによる塗布方法、芯体12を第1の塗布液に浸漬し引き上げる浸漬塗布方法等が挙げられる。
芯体12へ塗布した第1の塗布液による第1の膜の加熱(焼き付け)温度である第1の温度は、中間層14の構成材料によって異なるが、少なくとも、離型層16となる第2の膜の加熱温度である第2の温度より高温とされている。
離型層16となる第2の膜の加熱温度である第2の温度より高温の第1の温度で、第1の膜を加熱することによって、離型層16より水に対する接触角の小さい中間層14が形成される。
なお、離型層16の加熱温度に比べて高温である、とは、離型層16となる第2の膜の加熱時間と、同じ時間加熱を行うことを前提としたときに、中間層14となる第1の膜の加熱温度が、離型層16となる第2の膜の加熱温度に比べて高温であることを示している。
このように、離型層16となる第2の膜の加熱温度に比べて高温で、第1の塗布液の塗布によって形成された第1の膜を加熱することによって中間層14を形成する。このため、中間層14となる第1の膜には、離型層16となる第2の膜に比べて大きな熱量が加えられることとなり、第1の膜の収縮率が第2の膜に比べて大きく、芯体12上に直接離型層16を設けた場合に比べて、中間層14の芯体12への密着力(剥がれにくさ)が向上すると考えられる。
この中間層14となる第1の膜の具体的な加熱温度は、中間層14の構成材料にもよって異なる。例えば、第1の膜に含まれる第1の耐熱材料がシリコーン系樹脂であり、加熱時間が60分以上300分以下の範囲内であれば、400℃以上440℃未満で焼き付けを行えば、形成される中間層14の離型層16の形成される側の水の接触角が40°未満に調整される。
なお、本実施の形態では、中間層14の水に対する接触角は、中間層14となる第1の膜の加熱温度により調整する場合を説明するが、該第1の膜の加熱時間により調整してもよく、また、加熱温度及び加熱時間の双方によって調整してもよい。
第1の膜の加熱時間によって中間層14の水に対する接触角を調整する場合には、中間層14となる第1の膜の加熱時間を、離型層16となる第2の膜の加熱時間より長時間とすればよい。なお、離型層16となる第2の膜の加熱時間に比べて長時間である、とは、離型層16となる第2の膜の加熱温度と、同じ温度で加熱を行うことを前提としたときに、中間層14となる第1の膜の加熱時間が、離型層16となる第2の膜の加熱時間に比べて長いことを示している。
また、第1の膜の加熱温度及び加熱時間の双方によって、中間層14の水に対する接触角を調整する場合には、中間層14となる第1の膜に与えられる熱量が、離型層16となる第2の膜に与えられる熱量より大きくなるように、加熱温度及び加熱時間の双方を調整すればよい。
上述の処理によって、芯体12上に中間層14が形成される。
なお、中間層14を複数層の多層構成とする場合には、上記に説明した中間層14の形成処理を繰り返し、中間層14となる第1の膜の加熱及び加熱時間の少なくとも一方を調整して、第1の膜に与えられる熱量が第2の膜に与えられる熱量に比べて大きくなるようにし、且つ最も外側の層から内側の層に向かって該熱量が大きくなるように調整すればよい。このようにすれば、中間層14を構成する複数の層の内の最も外側の中間層の水の接触角が、後から形成する離型層16の接触角より小さく、且つ該最も外側の中間層側から芯体12に最も近い層に向かって、水への接触角が小さい多層構成の中間層14が形成される。
次に、この中間層14の外側の面に、離型層16の形成のために用いる第2の塗布液を塗布して該第2の塗布液による第2の膜を形成し、この第2の膜を、上記第1の温度より低い第2の温度で加熱することによって、離型層16を形成する。
この、離型層16の形成に用いられる第2の塗布液は、耐熱材料(第2の耐熱材料)と溶媒とを含んで構成される。
この第2の耐熱材料としては、シリコーン系樹脂、及びフッ素系樹脂が挙げられる。シリコーン系樹脂、及びフッ素系樹脂の具体例としては、上記第1の耐熱材料として挙げた材料が適宜用いられる。第2の塗布液に含まれる溶媒は、離型層16を構成する第2の耐熱材料の種類によって適宜選択されるが、具体的には、上記第1の塗布液に含まれる溶媒として挙げた中から適宜選択すればよい。
第1の耐熱材料と第2の耐熱材料とは、同じものを用いても良いし、異なるものを用いても良い。
中間層14への第2の塗布液の塗布には、公知の方法が用いられる。例えば、スプレーガンによる塗布方法、中間層14の形成された芯体12を第2の塗布液に浸漬し引き上げる浸漬塗布方法等が挙げられる。
中間層14へ塗布した第2の塗布液による第2の膜の加熱(焼き付け)温度である第2の温度は、離型層16の構成材料によって異なるが、少なくとも、中間層14となる第1の膜の加熱温度である第1の温度より低温とされている。
中間層14となる第1の膜の加熱温度である第1の温度より低温の第2の温度で、第2の膜を加熱することによって、中間層14より水に対する接触角が大きい離型層16が形成される。そして、この第2の膜の加熱温度を調整することによって、外側の面の水に対する接触角が40°以上70°以下である離型層16が形成される。
なお、中間層14の加熱温度(第1の温度)に比べて低温である、とは、中間層14となる第1の膜の加熱時間と、同じ時間加熱を行うことを前提としたときに、離型層16となる第2の膜の加熱温度が、中間層14となる第1の膜の加熱温度に比べて低温であることを示している。
この離型層16となる第2の膜の具体的な加熱温度は、離型層16の構成材料にもよって異なる。例えば、第2の膜に含まれる第2の耐熱材料がシリコーン系樹脂であり、加熱時間が60分以上150分以下の範囲内であれば、320℃以上400℃未満で加熱を行えば、形成される離型層16の外側の面の水の接触角が40°以上70°以下に調整される。
ここで、この離型層16の外側の面の水の接触角が70°を超えるような従来の離型層を形成するためには、離型層となる第2の膜の加熱温度を本実施の形態における温度より高温とする必要がある。このため、離型層16の外側の面の水の接触角が70°を超える従来の離型層では、外側の面の水の接触角が70°以下である本実施の形態における離型層16に比べて、形成時に加えられる熱による収縮率が大きく、シワや厚みムラが発生すると考えられる。一方、本実施の形態では、離型層16の外側の面の水の接触角は、70°以下であるので、管状体の基体10からの離型性を維持しつつ、且つシワや厚みムラも抑制されると考えられる。
なお、本実施の形態では、離型層16の水に対する接触角は、離型層16となる第2の膜の加熱温度により調整する場合を説明するが、該第2の膜の加熱時間により調整してもよく、また、加熱温度及び加熱時間の双方によって調整してもよい。
第2の膜の加熱時間によって離型層16の水に対する接触角を調整する場合には、離型層16となる第1の膜の加熱時間を、中間層14となる第1の膜の加熱時間より短時間の範囲内で調整すればよい。なお、中間層14となる第1の膜の加熱時間に比べて短時間である、とは、中間層14となる第1の膜の加熱温度と、同じ温度で加熱を行うことを前提としたときに、離型層16となる第2の膜の加熱時間が、中間層14となる第1の膜の加熱時間に比べて短いことを示している。
また、第2の膜の加熱温度及び加熱時間の双方によって、離型層16の水に対する接触角を調整する場合には、離型層16となる第2の膜に与えられる熱量が、中間層14となる第1の膜に与えられる熱量より小さい範囲内で、加熱温度及び加熱時間の双方を調整すればよい。
上述の処理によって、中間層14上に、離型層16が形成されて、本実施の形態の基体10が作製される。
本実施の形態の基体10は、管状体の作製に好適に用いられる。以下、管状体の製造方法について説明する。基体10上に形成される管状体としては、基体10上に形成した後に該基体10から分離することによって得られる管状体であればどのような管状体であってもよい。管状体としては、例えば、電子写真方式の画像形成装置に用いられる中間転写ベルト、搬送ベルト、帯電ロール、転写ロール等が挙げられるが、これらに限定されない。
本実施の形態において、管状体は、上記基体10の外側の面に、液状の熱硬化性樹脂を含む熱硬化性樹脂溶液を塗布することによって、基体10上に塗膜を形成し(塗布工程)、該塗膜に熱を加えた(加熱工程)後に、管状体を基体10から分離する(分離工程)ことによって作製される。
熱硬化性樹脂としては、構成対象の管状体にもよるが、例えば、ポリイミド、ポリフェニレンオキシド、芳香族ポリアミドなど(これらの前駆体も含む)が挙げられる。これらの中では、強度や寸法安定性、耐熱性等の面でポリイミド樹脂が用いられる場合がある。熱硬化性樹脂の溶媒としては、有機極性溶媒が用いられ、この有機極性溶媒と熱硬化性樹脂とを含む上記熱硬化性樹脂溶液が、基体10上に塗布される。
なお、形成される管状体は、その使用目的に応じて導電性(体積抵抗率が10Ωcm以上1013Ωcm以下)が要求される場合がある。この場合には、上記熱硬化性樹脂溶液には、導電剤が添加される。導電剤としては、公知の電子伝導性系導電剤やイオン伝導性系導電剤が挙げられる。
この熱硬化性樹脂溶液の基体10への塗布方法には、一般的な塗布方法と用いればよい。
例えば、図2(A)及び図2(B)に示すような成膜装置30を用いる方法が挙げられる。成膜装置30では、基体10を図2中の矢印A方向に回転させながら、該基体10の外側の面に熱硬化性樹脂溶液20Aを塗布し、これを基体10の外側の面に接して配置されたブレード28によってならしながら塗布する。
詳細には、成膜装置30では、貯留部20に貯留された熱硬化性樹脂溶液20Aを、ポンプ24によって供給管22及びノズル26を介して、矢印A方向に回転されている基体10の外側の面に供給する。基体10の外側の面に塗布された熱硬化性樹脂溶液20Aは、筋状に該基体10上に供給されるが、ブレード28によって平滑化され、螺旋状の筋が残ることなく塗膜32Aが形成される。この塗布時の基体10の回転速度としては、例えば、20rpm以上300rpm以下であり、ノズル26と基体10との相対移動速度は、例えば、0.1m/分以上2.0m/分以下である。
なお、熱硬化性樹脂溶液の基体10への塗布方法としては、上記方法に限られず、浸漬塗布等の他の方法を用いても良い。
次に、基体10上に塗布された熱硬化性樹脂溶液による塗膜を乾燥させた後に、加熱することによって、管状体32(図3参照)を作製する(加熱工程)。
この熱硬化性樹脂溶液による塗膜の加熱温度は、加熱時間が同じ場合には、上記中間層14となる第1の膜の加熱温度、及び上記離型層16となる第2の膜の加熱温度の双方に比べて、低温であることが、中間層14及び離型層16の熱による劣化抑制の観点から良い。
この熱硬化性樹脂溶液による塗膜の加熱温度としては、具体的には、熱硬化性樹脂溶液に含まれる熱硬化性樹脂が、ポリイミドの場合には、250℃以上450℃以下の範囲や、300℃以上350℃以下の範囲等で、20分間以上60分間以下加熱ことで、管状体32を形成する。
なお、この熱硬化性樹脂溶液による塗膜の加熱の際に、極性溶剤が残留していると塗膜に膨れが生じることがあるため、加熱の最終温度に達する前には、完全に残留溶剤を除去することが良い。具体的には、該熱硬化性樹脂溶液の加熱前に、該加熱時の加熱温度より低温で乾燥させて残留溶剤を除去し、続けて、温度を段階的、または一定速度で上昇させて、上記加熱温度で熱硬化性樹脂溶液による塗膜の加熱を行えばよい。
この乾燥時の条件としては、例えば、熱硬化性樹脂が、ポリイミドの場合には、基体10を1rpm以上60rpm以下の回転速度で図2中矢印A方向に回転させながら、90℃以上170℃以下の温度で20分以上60分以下乾燥させればよい。
これによって、基体10上に、管状体32が形成される(図3参照)。形成される管状体32の厚みとしては、例えば、30μm以上150μm以下の範囲が挙げられる。
次に、この管状体32を基体10から分離する(分離工程)。
この管状体32の基体10からの分離には、管状体32の両端部と、基体10の外側の面との間に空気を流入することによって隙間を設けることによって、管状体32を基体10から分離する。これによって管状体32が作製される。作製された管状体32は、複写機やプリンタ等の電子写真方式を用いた画像形成装置の中間転写ベルト、用紙搬送ベルト、定着ベルト等に用いられる。
ここで、本実施の形態の管状体32の作製に用いられる基体10は、上記に説明したように、芯体12と離型層16との間に中間層14が設けられており、離型層16の外側の面の水の接触角が40°以上70°以下とされ、中間層14における離型層16側の面の水の接触角が離型層16の接触角未満とされている。
このように、離型層16の外側の面の水の接触角が40°以上70°以下とされていることから、管状体32の一部が基体10側に付着することなく基体10から剥がれる程度の離型性が得られる。なお、離型層16の外側の面の水の接触角が40°未満であると、管状体32が離型層16から剥がれにくく、形成された管状体32を無理に剥がすことで、離型層16の一部が破損し、結果的に、基体10の離型性が劣化すると考えられる。また、離型層16の外側の面の水の接触角が70°を超えると、離型層16の形成時にシワ状の欠陥が生じ、水の接触角が70°未満である場合に比べて、離型性の劣化が早く生じると考えられる。
また、基体10の中間層14における離型層16側の面の水の接触角が離型層16の接触角未満とされている。この中間層12は、上述のように、芯体12上に直接離型層16を設けた構成に比べて芯体12への密着力が大きいことから、離型層16が芯体12側(中間層12)から剥がれることが抑制され、結果的に、基体10の離型性の劣化が抑制されると考えられる。
このため、基体10を、管状体32の作製のために繰り返し用いた場合であっても、基体10における離型性の劣化が抑制されると考えられる。
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。
なお、以下の実施例及び比較例において、水の接触角、表面粗さRaの測定は、下記方法により測定した。
−水の接触角の測定−
水の接触角としては、接触角計(協和界面科学(株)製:CA−X)を用い、25℃50%RHの環境下で、純水を測定対象の層表面に約3.1μl滴下し、15秒後の接触角を測定した。尚、測定は、測定対象の面の全領域を15分割し、各15点について測定した測定結果の平均値を、接触角として求めた。
−表面粗さRaの測定−
表面粗さRaの測定は、表面粗さ計サーフコム1400A(東京精密社製)を用いて、JIS B0601−1994に準拠し、評価長さLnを4mm、基準長さLを0.8mm、カットオフ値を0.8mmとした測定条件で行った。
(実施例1)
―基体の作製―
まず、芯体を用意した。芯体としては、厚み4mmのステンレス(SUS304)板を丸めてTIG(ティグ)溶接した直径181mmの円筒状の部材を用意し、長さ600mmに切断した後、外径(直径)が180mmとなるよう切削加工を行い、芯体とした。次に、この芯体の表面を研磨加工し、切削ムラを取り除いた後、芯体の表面の全面にブラスト加工を行った。このとき芯体の表面は、全面にわたって表面粗さRaは0.3μmであった。
上記調整した芯体上に、中間層を形成した。中間層の形成としては、まず、中間層に用いられる第1の塗布液に含まれる第1の耐熱材料として、シリコーン系離型剤(商品名:セパコート、信越化学製)を用意し、溶剤としてのヘプタンで5倍に希釈したものを第1の塗布液として調整した。続いてこの第1の塗布液をスプレー塗布にて6.5g/mの塗布量で芯体の表面の全面に塗布することによって、第1の膜を形成した。
さらに、この第1の膜を420℃で1時間加熱することによって焼き付け処理を行い、厚み0.2μmの中間層を形成した。
この中間層の水に対する接触角(平均接触角)を測定したところ、35°であった。
次に、中間層上に、本実施例1で調整した上記第1の塗布液を、離型層用の第2の塗布液として用いて、スプレー塗布にて6.5g/mの塗布量で芯体の表面の全面に塗布することによって、第2の膜を形成した。
さらに、この第2の膜を330℃で1時間の加熱することによって焼き付け処理を行い、厚み0.2μmの離型層を形成した。この離型層の水に対する接触角を測定したところ、70°であった。これによって基体1を作製した。
―管状体の作製―
上記作製した基体1上に、図2に示す塗布装置を用いて、上記作製した基体1上に、熱硬化性樹脂の溶液を塗布した。
この熱硬化性樹脂の溶液としては、25℃での粘度が約100Pa・sのPI前駆体溶液(商品名:UワニスA、宇部興産製、固形分濃度18質量%、熱膨張率28ppm)に、カーボンブラック(商品名:スペシャルブラック4、デグザヒュルス社製)を固形分質量比で30.5%混合して対向衝突型分散機により分散し、これに界面活性剤(商品名:LS009、楠本化成)を5000ppm加えた溶液(PI前駆体溶液)を用いた。
そして、このPI前駆体溶液800mlを貯留部(図2中、貯留部20参照)に入れ、ポンプを連結し、該基体1の表面に供給されるPI前駆体溶液の吐出量が50g/分となるよう調整した。ブレード(図2中、ブレード28)としては、厚さ0.4mmのステンレス板を幅20mm、長さ70mmに加工してディスペンサー(ポンプ24)の直下に取り付けた。
そして、ノズル(図2中、ノズル26)と基体10との相対移動速度を、180mm/分とし、基体1の回転数を40rpmとして、PI前駆体溶液を基体10の表面に長さ(軸方向長さ)550mmに渡って供給し、塗膜を形成した。
塗膜形成後、基体1を10rpmで回転させながら、120℃の加熱装置に入れ、45分間乾燥させた。次いで、基体1を垂直にして、190℃で10分間、250℃で30分間、300℃で30分間加熱してPI樹脂皮膜を形成した。そして、基体1が室温に冷えた後、PI樹脂被膜の両端部と、基体1との間に商品名「TD−30H(ジョプラックス社製)」を用いて、0.3Mpaの強さでエアーを注入した後に、基体1からPI樹脂被膜としての管状体を引き抜き、幅330mmに切断して管状体1を得た。
この基体1が作製された後に初めて形成された管状体1の基体1からの分離時には、管状体1が基体1に貼り付くことなく、問題なく分離された。このため、基体1の表面の離型性は良好であった。
この基体1が作製された後に初めて形成された管状体を、該基体1から分離した後における、基体1の外側の面の水に対する接触角を測定したところ、70°であり、管状体形成前の離型層の外側の面の水に対する接触角と同じであった。
さらに、本実施例1で記載した方法により、基体1上に管状体1を形成した後に該管状体1を基体1から分離する処理を繰り返し実行したところ、120回までは管状体1は基体1に付着することなく良好に基体1から分離され、良好な離型性が維持されていることが確認された。そして、121回目以降で初めて、管状体1の基体1への付着が確認された。
なお、120回実行直後における基体1の外側の面の水に対する接触角を測定したところ、40°であった。以上の結果を表1に示した。
(実施例2)
実施例1における基体1の作製では、中間層に用いる第1の塗布液に含まれる第1の耐熱材料、及び離型層に用いる第2の塗布液に含まれる第2の耐熱材料として、シリコーン系離型剤を用いた。
本実施例2では、このシリコーン系離型剤に代えて、フッ素樹脂(商品名:耐熱TFEコート、ファインケミカルジャパン製)を用いた以外は、実施例1と同じ材料及び条件で基体2を作製した。
なお、基体2の作製時に、中間層の水に対する接触角(平均接触角)を測定したところ38°であり、中間層の厚みは0.3μmであった。また、基体2における離型層の水に対する接触角を測定したところ70°であり、離型層の厚みは、0.3μmであった。
そして、この基体2上に、実施例1と同じ材料及び同じ条件で管状体1を形成し、実施例1と同じ条件で基体2から分離した。
この作製された基体2上に初めて形成された管状体1の基体2からの分離時には、管状体1が基体2に貼り付くことなく、問題なく分離された。このため、基体2の表面の離型性は良好であった。
この基体2が作製された後に初めて形成された管状体1を、該基体2から分離した後における、この基体2の外側の面の水に対する接触角を測定したところ、70°であり、管状体形成前の離型層の外側の面の水に対する接触角と同じであった。
さらに、実施例1で記載した方法により、基体1に代えて基体2上に管状体1を形成した後に該管状体1を基体2から分離する処理を繰り返し実行したところ、100回までは管状体1は基体2に付着することなく良好に基体2から分離され、良好な離型性が維持されていることが確認された。そして、101回目以降で初めて、管状体1の基体2への付着が確認された。
なお、100回実行直後における基体1の外側の面の水に対する接触角を測定したところ、40°であった。以上の結果を表1に示した。
(実施例3)
実施例1における基体1の作製では、第2の塗布液による第2の膜を330℃で1時間の加熱することによって焼き付け処理を行って、離型層を形成した。本実施例3では、該第2の膜の加熱温度を400℃(加熱時間は1時間)とした以外は、実施例1と同じ材料及び同じ条件で基体3を作製した。
なお、基体3の作製時に、中間層の水に対する接触角(平均接触角)を測定したところ35°であり、該中間層の厚みは0.2μmであった。また、基体3における離型層の水に対する接触角を測定したところ60°であり、該離型層の厚みは0.2μmであった。
そして、この基体3上に、実施例1と同じ材料及び同じ条件で管状体1を形成し、実施例1と同じ条件で基体3から分離した。
この作製された基体3上に初めて形成された管状体1の基体3からの分離時には、管状体1が基体3に貼り付くことなく、問題なく分離された。このため、基体3の表面の離型性は良好であった。
この基体3が作製された後に初めて形成された管状体1を、該基体3から分離した後における、この基体3の外側の面の水に対する接触角を測定したところ、60°であり、管状体形成前の離型層の外側の面の水に対する接触角と同じであった。
さらに、実施例1で記載した方法により、基体1に代えて基体3上に管状体1を形成した後に該管状体1を基体3から分離する処理を繰り返し実行したところ、100回までは管状体1は基体3に付着することなく良好に基体3から分離され、良好な離型性が維持されていることが確認された。そして、101回目以降で初めて、管状体1の基体3への付着が確認された。
なお、上記100回の管状体1の形成及び分離の実行直後における基体3の外側の面の水に対する接触角を測定したところ、40°であった。以上の結果を表1に示した。
(実施例4〜6)
表1に従って、中間層及び離型層の加熱温度及び時間を変化させた以外は、実施例1と同じ材料及び同じ条件で基体4〜6をそれぞれ作製した。そして、実施例1で記載した方法により、基体1に代えてそれぞれ基体4〜6上に管状体1を形成した後に該管状体1を基体4〜6から分離する処理を繰り返し実行する評価を行った。その結果を表1に示した。
(比較例1)
実施例1における基体1の作製では、中間層用の第1の塗布液による第1の膜を420℃で1時間加熱することによって焼き付け処理を行って、中間層を形成した。本比較例1では、該第1の膜の加熱温度を330℃(加熱時間は1時間)とした以外は、実施例1と同じ材料及び同じ条件で比較基体1を作製した。
なお、比較基体1の作製時に、中間層の水に対する接触角(平均接触角)を測定したところ85°であり、該中間層の厚みは0.2μmであった。また、比較基体1における離型層の水に対する接触角を測定したところ90°であり、該離型層の厚みは0.2μmであった。
そして、この比較基体1上に、実施例1と同じ材料及び同じ条件で管状体1を形成し、実施例1と同じ条件で比較基体1から分離した。
この作製された比較基体1上に初めて形成された管状体1の比較基体1からの分離時には、管状体1が比較基体1に貼り付くことなく、問題なく分離された。また、この比較基体1が作製された後に初めて形成された管状体1を、該比較基体1から分離した後における、この比較基体1の外側の面の水に対する接触角を測定したところ、90°であり、管状体形成前の離型層の外側の面の水に対する接触角と同じであった。
さらに、実施例1で記載した方法により、基体1に代えて比較基体1上に管状体1を形成した後に該管状体1を比較基体1から分離する処理を繰り返し実行したところ、16回までは管状体1は比較基体1に付着することなく良好に比較基体1から分離されたが、17回目以降では、管状体1の比較基体1への付着が確認され、離型性の低下が見られた。
なお、上記17回の管状体1の形成及び分離の実行直後における比較基体1の外側の面の水に対する接触角を測定したところ、30°であった。以上の結果を表2に示した。
(比較例2)
実施例1における基体1の作製では、中間層用の第1の塗布液による第1の膜を420℃で1時間加熱することによって焼き付け処理を行って、中間層を形成した。また、離型層用の第2の塗布液による第2の膜を330℃で1時間加熱することによって焼き付け処理を行って離型層を形成した。
本比較例2では、該第1の膜及び第2の膜の双方の加熱温度を250℃(加熱時間は1時間)とした以外は、実施例1と同じ材料及び同じ条件で比較基体2を作製した。
なお、比較基体2の作製時に、中間層の水に対する接触角(平均接触角)を測定したところ100°であり、該中間層の厚みは0.2μmであった。また、比較基体2における離型層の水に対する接触角を測定したところ100°であり、該離型層の厚みは0.2μmであった。
そして、この比較基体2上に、実施例1と同じ材料及び同じ条件で管状体1を形成したところ、加熱時の軸方向の収縮が大きくなり、しわ上の欠陥の発生が見られた。これは離型層の離型性が強すぎるためと考えられる。
なお、比較例2では管状体1にしわ欠陥が発生したため、比較基体2上に管状体1を形成した後に該管状体1を比較基体2から分離する処理を繰り返し実行する評価は行わなかった。
(比較例3)
実施例1における基体1の作製では、中間層用の第1の塗布液による第1の膜を420℃で1時間加熱することによって焼き付け処理を行って、中間層を形成した後に、離型層用の第2の塗布液による第2の膜を330℃で1時間加熱することによって焼き付け処理を行って離型層を形成した。
本比較例3では、実施例1で作製した基体1において中間層を設けずに、芯体上に直接離型層を形成した以外は、実施例1と同じ材料及び同じ条件で比較基体3を作製した。
なお、比較基体3における離型層の水に対する接触角を測定したところ85°であり、該離型層の厚みは0.2μmであった。
そして、この比較基体3上に、実施例1と同じ材料及び同じ条件で管状体1を形成し、実施例1と同じ条件で比較基体3から分離した。
この作製された比較基体3上に初めて形成された管状体1の比較基体3からの分離時には、管状体1が比較基体3に貼り付くことなく、問題なく分離された。また、この比較基体3が作製された後に初めて形成された管状体1を、該比較基体3から分離した後における、この比較基体3の外側の面の水に対する接触角を測定したところ、85°であり、管状体形成前の離型層の外側の面の水に対する接触角と同じであった。
さらに、実施例1で記載した方法により、基体1に代えて比較基体3上に管状体1を形成した後に該管状体1を比較基体3から分離する処理を繰り返し実行したところ、10回までは管状体1は比較基体3に付着することなく良好に比較基体3から分離されたが、11回目以降では、管状体1の比較基体3への付着が確認され、離型性の低下が見られた。
この11回の管状体1の形成及び分離の実行直後において、管状体1の内側の面を観察したところ、分離時に付着が確認された箇所には離型剤の固着が確認された。これは、離型層と芯体との密着性が弱く、離型層が基体側から剥がれて管状体側に転写されたためと考えられる。
なお、上記11回の管状体1の形成及び分離の実行直後における比較基体3の外側の面の水に対する接触角を測定したところ、30°であった。以上の結果を表2に示した。
(比較例4)
実施例1における基体1の作製では、中間層用の第1の塗布液による第1の膜を420℃で1時間加熱することによって焼き付け処理を行って、中間層を形成した後に、離型層用の第2の塗布液による第2の膜を330℃で1時間加熱することによって焼き付け処理を行って離型層を形成した。
本比較例3では、実施例1で作製した基体1において、離型層を設けずに中間層のみを設けた構成とした以外は、実施例1と同じ材料及び同じ条件で比較基体4を作製した。なお、比較例4における中間層の形成は、実施例1における中間層と同じ条件及び同じ材料で行った。
比較基体4における中間層の水に対する接触角を測定したところ35°であり、該中間層の厚みは0.2μmであった。
そして、この比較基体4上に、実施例1と同じ材料及び同じ条件で管状体1を形成し、実施例1と同じ条件で比較基体4から分離しようとしたが、管状体1の比較基体4への付着が確認され、1回目から離型性が得られなかった。以上の結果を表2に示した。
(比較例5)
実施例1における基体1の作製では、中間層用の第1の塗布液による第1の膜を420℃で1時間加熱することによって焼き付け処理を行って、中間層を形成した後に、離型層用の第2の塗布液による第2の膜を330℃で1時間加熱することによって焼き付け処理を行って離型層を形成した。
本比較例3では、実施例1で作製した基体1において、離型層と中間層の位置を逆にした。すなわち、実施例1における離型層用の第2の塗布液を、中間層用の第1の塗布液として用いて、該第1の塗布液による第1の膜を330℃で1時間加熱することによって焼き付け処理を行い、中間層を形成した。
そして、該中間層上に、実施例1における中間層用の第1の塗布液を、離型層用の第2の塗布液として用いて、該第2の塗布液による第2の膜を420℃で1時間加熱することによって焼き付け処理を行い、離型層を形成した。これによって比較基体5を作製した。
なお、本比較例5では、実施例1における中間層の形成材料及び形成条件を離型層の形成材料及び形成条件とし、実施例1における離型層の形成材料及び形成条件を中間層の形成材料及び形成条件とした以外は、実施例1と同じ材料及び同じ条件で比較基体5を作製した。
比較基体5における中間層の水に対する接触角を測定したところ70°であり、該中間層の厚みは0.2μmであった。また、比較基体5における離型層の水に対する接触角を測定したところ35°であり、該中間層の厚みは0.2μmであった。
そして、この比較基体5上に、実施例1と同じ材料及び同じ条件で管状体1を形成し、実施例1と同じ条件で比較基体5から分離しようとしたが、管状体1の比較基体5への付着が確認され、1回目から離型性が得られなかった。以上の結果を表2に示した。
(比較例6)
表2に従って、中間層及び離型層の加熱温度及び時間を変化させた以外は、実施例1と同じ材料及び同じ条件で比較基体6を作製した。そして、実施例1で記載した方法により、基体1に代えてそれぞれ比較基体6上に管状体1を形成した後に該管状体1を比較基体6から分離する処理を繰り返し実行する評価を行った。その結果を表2に示した。
Figure 2011037131
Figure 2011037131
表1に示すように、芯体上に中間層及び離型層が設けられ、離型層の外側の面の水の接触角が40°以上70°以下であり、中間層の離型層側の水の接触角が離型層の接触角未満である実施例における基体は、これらの条件の何れかを満たさない比較例における比較基体に比べて、基体表面の離型性の劣化が抑制されている、という結果が得られた。
10 基体
12 芯体
14 中間層
16 離型層

Claims (4)

  1. 円柱状の芯体と、
    前記芯体上に設けられ、外側の面の水の接触角が40°以上70°以下である離型層と、
    前記芯体と前記離型層との間に設けられ、前記離型層側の面の水の接触角が該離型層の接触角未満である中間層と、
    を備えた基体。
  2. 前記中間層の、前記離型層側の面の水の接触角が20°以上40°未満である請求項1に記載の基体。
  3. 円柱状の芯体の外側の面に第1の耐熱材料を含む溶液を供給し、該溶液による第1の膜を第1の温度で加熱して、前記芯体上に中間層を形成する中間層の形成工程と、
    前記中間層上に第2の耐熱材料を含む溶液を供給し、該溶液による第2の膜を前記第1の温度より低い第2の温度で加熱して、前記中間層上に離型層を形成する離型層の形成工程と、
    を有する基体の製造方法。
  4. 前記請求項1又は2に記載の基体の外側の面に熱硬化性樹脂を塗布する塗布工程と、
    前記熱硬化性樹脂の塗膜に熱を加える加熱工程と、
    前記加熱工程によって加熱された前記塗膜としての管状体を前記基体から分離する分離工程と、
    を有する管状体の製造方法。
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