JP2011036912A - スピニング加工方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】円筒状ワークに対してスピニング加工でしごき成形を行う際、前記円筒状ワークにおける延伸された部位の肉厚を確保する。
【解決手段】円筒状ワークである円筒体10を、加工途中に移動しないようにした状態で金型14に装着する。例えば、該円筒体10の一端部のみをクランプし、他端部はクランプしない自由端とする。なお、金型14としては、第1傾斜部26、加工部40、第2傾斜部36を有するものを用いる。円筒体10を成形する際、クランプされていない(自由端である)端部側に近接する第1傾斜部26に対応する部位から成形を開始し、次に、第2傾斜部36に対応する部位、加工部40に対応する部位に対する成形を順不同で行う。必要に応じ、最後に、第1傾斜部26に対応する部位をしごいてその肉を延伸させる。
【選択図】図5

Description

本発明は、円筒状ワークの側壁部に、該円筒状ワークの径方向内側に沿って陥没する凹部を形成するスピニング加工方法に関する。
従来から、自動車等の車両用タイヤが嵌着されるホイールとして、板状の素材から略円筒状に形成されたホイールリム(以下、単にリムともいう)と、略円盤状に形成されたホイールディスク(以下、単にディスクともいう)とを組み合わせ、溶接により接合した2ピースホイールが広く用いられている。
このうち、リムは、例えば、以下のようにして製作される。先ず、長方形状の板材の端面同士を当接させて円筒体(円筒状ワーク)とし、次に、この当接した端面同士を抵抗溶接や摩擦撹拌接合等で接合する。次に、この円筒体を所定の凹部が形成された金型に保持した後、その側壁部に対してスピニング加工を施す。これにより、該側壁部にドロップ部と呼称される凹部を円周方向に沿って陥没形成する。場合によっては、該円筒体の端部を折曲してカール部を設ける。
ホイールは、このようにして得られたリムの内部に前記ディスクを挿入し、両者をMIG溶接やスポット溶接によって接合することによって得ることができる。
ここで、前記スピニング加工を実施する際には、円筒体の両端部がクランプされる。例えば、特許文献1記載の従来技術では、1組のプレートで円筒体を挟持し、この状態で、円筒体の側壁部をローラ型で押圧するようにしている。そして、この押圧に伴い、押圧された円筒体の肉が延伸する。すなわち、いわゆるしごき成形が進行する。
特開2000−288669号公報
特許文献1に記載されるように円筒体の両端部をクランプする場合、各端部をそれぞれクランプするために複数個のクランプ機構が必要となる。このため、成形加工装置の構成が複雑となり、設備投資も高騰する。
しかも、クランプした箇所には成形を施すことができないため、成形に対する自由度が低い。このため、複雑な形状の成形品を得ることが困難である。
本発明は上記した問題を解決するためになされたもので、クランプ機構の個数が低減し、このために成形加工装置の構成を簡素化し得、しかも、成形に対する自由度を向上させることが可能なスピニング加工方法を提供することを目的とする。
前記の目的を達成するために、本発明は、円筒状ワークの側壁部にローラ型を当接させることで該円筒状ワークの径方向に沿って陥没する凹部を形成するスピニング加工方法であって、
直径が一定であり且つ互いに離間した第1等径部及び第2等径部と、前記第1等径部に連なり且つ該第1等径部から離間するに従ってテーパ状に縮径する第1傾斜部と、前記第2等径部に接近するに従ってテーパ状に拡径し且つ該第2等径部に連なる第2傾斜部と、前記第1傾斜部と前記第2傾斜部との間に介在して径が一定である加工部とを有するとともに、前記円筒状ワークが前記第1傾斜部から前記第2傾斜部に向かって移動することを妨げるワーク移動防止手段が設けられた金型に前記円筒状ワークを装着する装着工程と、
前記ローラ型を前記円筒状ワークにおける前記第1傾斜部に対応する部位に押接して該第1傾斜部から前記第2傾斜部側へ変位させることで、該部位を前記第1傾斜部の形状に倣って成形する第1成形工程と、
前記ローラ型を前記円筒状ワークにおける前記第2傾斜部に対応する部位に押接して該第2傾斜部から前記第1傾斜部側へ変位させることで、該部位を前記第2傾斜部の形状に倣って成形する第2成形工程と、
前記ローラ型を前記円筒状ワークにおける前記加工部に対応する部位に押接して変位させることで、該部位を前記加工部の形状に倣って成形するとともに、該部位の肉を、前記ローラ型でしごくことで延伸させる第3成形工程と、
を有し、前記第1成形工程、前記第2成形工程及び前記第3成形工程中では前記第1成形工程を最初に行い、
前記円筒状ワークに、前記第1等径部に対応する第1一定径部、前記第1傾斜部の形状に対応する形状のテーパ状縮径部、前記加工部の形状に対応する形状の凹部、前記第2傾斜部の形状に対応する形状のテーパ状拡径部、前記第2等径部に対応する第2一定径部を形成することを特徴とする。
すなわち、本発明においては、円筒状ワークにおけるクランプされていない端部側(第1等径部側)に近接する第1傾斜部に対応する部位を最初に成形し、その後、第2傾斜部に対応する部位、加工部に対応する部位を順不同で成形するようにしている。必要に応じ、さらに、第1傾斜部に対応する部位の肉を延伸させることもある。
第1傾斜部に対応する部位の成形に際しては、円筒状ワークが、ワーク移動防止手段が設けられた端部側(第2等径部側)に向かって押圧されるので、該円筒状ワークが移動すること、換言すれば、金型に対して位置ズレを起こすことがない。また、円筒状ワークが空転することも防止される。
また、最小径である加工部に対応する部位の肉が該加工部の形状に倣って成形されることにより、この成形された部位が加工部に嵌合する。その結果、円筒状ワークが堅牢に位置決め固定される。
その後、必要に応じ、円筒状ワークの前記第1傾斜部に対応する部位の肉が第1等径部側に向かって延伸される。上記したように、円筒状ワークが既に堅牢に位置決め固定されているので、この際にも、円筒状ワークが金型に対して位置ズレを起こすことが回避される。
以上から諒解されるように、本発明によれば、円筒状ワーク自体がクランプとして機能する。このためにクランプ機構の個数を低減することができるので、前記金型を含む成形加工装置の構成の簡素化を図ることができる。
また、円筒状ワークの少なくとも一端部をクランプする必要がないので、この一端部に対する成形の自由度が増す。従って、一層複雑な形状の成形品を得ることが可能となる。
なお、ワーク移動防止手段の好適な一例としては、クランプ機構を挙げることができる。すなわち、この場合、該クランプ機構によって前記円筒状ワークの第2等径部側の一端部のみをクランプすればよい。
また、金型としては、前記第1傾斜部と前記加工部との間、及び前記加工部と前記第2傾斜部との間に、それぞれ、前記第1傾斜部及び前記第2傾斜部に比してテーパ角度が大きな第1テーパ部、第2テーパ部を有するものを用いることが好ましい。
この場合、前記円筒状ワークにおける前記第1テーパ部に対応する部位に、前記テーパ状縮径部に比してテーパ角度が大きなテーパ状大縮径部を形成するとともに、前記円筒状ワークにおける前記第2テーパ部に対応する部位に、前記テーパ状拡径部に比してテーパ角度が大きなテーパ状大拡径部を形成する。これにより、前記テーパ状縮径部から前記凹部に至るまでを段階的に陥没させ、且つ前記凹部から前記テーパ状拡径部に至るまでを段階的に隆起させることができる。すなわち、いわゆるギャップ量を徐々に変化させることができるので、テーパ状縮径部、凹部及びテーパ状拡径部を直接連ねる場合に比して肉を延伸させることが容易となる。このため、これらの部位の肉厚を揃えることも容易となる。
以上のスピニング加工方法において得られる成形品の好適な例としては、ホイールリムを挙げることができる。
本発明においては、第1等径部、第1傾斜部、加工部、第2傾斜部及び第2等径部を具備する金型を用い、該金型に支持された円筒状ワークにおけるクランプされていない第1等径部側に近接する第1傾斜部に対応する部位を最初に成形した後、第2傾斜部に対応する部位、加工部に対応する部位をこの順序で成形し、さらに、第1傾斜部に対応する部位の肉を延伸させるようにしている。最後の延伸過程では、加工部に倣って成形された部位が加工部に嵌合しているので、円筒状ワークが堅牢に位置決め固定される。すなわち、円筒状ワーク自体がクランプとしての役割を果たす。
従って、本発明によれば、第1等径部及び第2等径部の双方をクランプする必要がないので、前記金型を含む成形加工装置の構成を簡素化することができる。
また、円筒状ワークにおけるクランプされていない一端部に対する成形の自由度が増す。従って、一層複雑な形状の成形品を得ることが可能となる。
本実施の形態に係るスピニング加工方法を実施するための成形加工装置を構成する金型の全体概略一部断面側面図である。 図1からローラ型を変位させ、円筒体(円筒状ワーク)における第1傾斜部に対応する部位に対して成形を開始した状態を示す全体概略一部断面側面図である。 前記円筒体におけるクランプされた端部側に向かって前記ローラ型をさらに変位させた状態を示す全体概略一部断面側面図である。 前記ローラ型を図3の位置から戻し、前記円筒体における加工部に対応する部位に対して成形を施している状態を示す全体概略一部断面側面図である。 前記ローラ型を図4の位置からさらに戻し、前記円筒体における前記第1傾斜部に倣って成形された部位に対してしごき成形を施している状態を示す全体概略一部断面側面図である。
以下、本発明に係るスピニング加工方法につき好適な実施の形態を挙げ、添付の図面を参照して詳細に説明する。
図1は、円筒状ワークである円筒体10に対して本実施の形態に係るスピニング加工方法を実施し、これによりリム12(図5参照)を得るための成形加工装置を構成する金型14の全体概略一部断面側面図である。この金型14は、左マンドレル16と右マンドレル18とが組み合わされて構成される。
左マンドレル16には、円筒体10を堰止するための円盤形状の左堰止板20が設けられる。勿論、この左堰止板20の直径は、円筒体10よりも大径に設定される。
この場合、左マンドレル16には、直径が一定である第1等径部24と、該第1等径部24に連なり且つ径方向内側に向かってテーパ状に縮径する第1傾斜部26と、該第1傾斜部26に連なりさらに大きなテーパ角度でテーパ状に縮径する第1テーパ部28と、該第1テーパ部28に連なり且つ直径が一定である第1小径部30とが図1における左方からこの順序で形成される。
図1から容易に諒解されるように、第1小径部30は第1等径部24よりも小径である。また、第1傾斜部26のテーパ角度θ1と第1テーパ部28のテーパ角度θ2との関係は、θ1<θ2である。
一方の右マンドレル18には、前記第1小径部30と同径の第2小径部32と、該第2小径部32に連なり径方向内側に向かって角度θ3でテーパ状に拡径する第2テーパ部34と、該第2テーパ部34に連なり且つテーパ角度θ4が該第2テーパ部34の角度θ3に比して小さな第2傾斜部36と、該第2傾斜部36に連なり且つ直径が一定である第2等径部38とが図1における左方からこの順序で形成される。
すなわち、本実施の形態において用いられる金型14には、図1における左方から順に、第1等径部24、第1傾斜部26、第1テーパ部28、第1小径部30と第2小径部32が連なって形成される加工部40、第2テーパ部34、第2傾斜部36、第2等径部38が存在する。
この場合、第2等径部38は第1等径部24と同径である。また、これら第1等径部24及び第2等径部38の直径は、円筒体10の内径に略等しい。
一方、第1テーパ部28のテーパ角度θ2と第2テーパ部34のテーパ角度θ3は互いに等しくてもよく、異なっていてもよい。同様に、第1傾斜部26のテーパ角度θ1と第2傾斜部36のテーパ角度θ4も、互いに等しくてもよく、異なっていてもよい。
右マンドレル18には、しごき成形によって延伸する円筒体10を堰止するための円盤形状の右堰止板42が設けられる。この右堰止板42の直径は、前記左堰止板20と同様に、円筒体10よりも大径に設定される。
右堰止板42には、円筒体10が金型14の軸線方向に沿って移動することを防止するためのクランプ機構(ワーク移動防止手段)を構成する複数個のクランプ爪44が環状に配置され、且つ開閉自在に設けられる。なお、図1においては、その中の2個が示されている。
以上のように構成された金型14は、成形加工装置を構成する図示しない回転機構の作用下に、その中心軸を回転中心として回転可能である。
成形加工装置は、さらに、金型14の側壁部に対して接近・離間自在なローラ型46を具備する。このローラ型46は、図示しない変位機構の作用下に、金型14の長手方向に沿って変位することも可能である。後述するように、このローラ型46が円筒体10を金型14側に押圧しながら円筒体10の長手方向に沿って変位することにより、スピニング加工が行われる。
本実施の形態に係るスピニング加工方法は、上記のように構成された金型14及びローラ型46を具備する成形加工装置を用い、以下のようにして実施される。
はじめに、例えば、軽合金や鉄等からなる長方形状の板材を湾曲させて端面同士を当接させ、さらに、突き合わされた端面同士を抵抗溶接や摩擦撹拌接合等で接合することにより、円筒体10とする。
このようにして形成された円筒体10の図1における右端面を、右堰止板42の端面に当接させる。そして、クランプ機構を構成するクランプ爪44を閉じ、これにより円筒体10の右端部のみをクランプする。なお、図1に示す破線は円筒体10の左端面の位置を示し、以下の図面においても同様である。この時点では、円筒体10の左端面は、第1等径部24に差し掛かる程度である。
この状態で、円筒体10における第1傾斜部26に略対応する部位に前記ローラ型46を押接させる。その後、前記回転機構の作用下に金型14及び円筒体10を回転動作させる。
次に、ローラ型46を加工部40側に指向して変位させる。この際、円筒体10が第1傾斜部26の形状に倣って変形し、その結果、図2に示すように、該円筒体10に、第1傾斜部26の形状に対応する形状のテーパ状縮径部50が形成され始める。
ここで、円筒体10は、ローラ型46が加工部40側に向かって変位することに伴い、第2等径部38側に指向して押圧される。しかしながら、円筒体10における第2等径部38側の端部は、上記したように、クランプ爪44によってクランプされるとともに、右堰止板42によって堰止される。このため、円筒体10が金型14に対して位置ズレを起こすことが回避される。
また、クランプされ且つ右堰止板42によって堰止された円筒体10においては、金型14の円周方向に沿って回転すること、換言すれば、空転が起こることがない。
ローラ型46は、第1テーパ部28、加工部40、第2テーパ部34を越え、第2傾斜部36と第2等径部38との境界近傍に到達する。必要に応じ、円筒体10における第2等径部38に対応する部位にローラ型46を乗り上げさせ、クランプ爪44の近傍に到達させるようにしてもよい。このようにして、円筒体10に、第2等径部38に対応する第2一定径部60が形成される。
その後、ローラ型46は、図3に示すように、円筒体10における第2傾斜部36に対応する部位上を往復動作し、これにより該部位を第2傾斜部36の形状に倣って成形する。この際には、該部位の肉が延伸する。すなわち、本実施の形態では、この部位が金型14の第2傾斜部36の形状に倣って成形されるとともに、該部位に対し、薄肉化を伴うしごきが施される。その結果、円筒体10にテーパ状拡径部48が適切な肉厚で形成される。
図1〜図3に示すように、円筒体10の左端部はクランプされていない。換言すれば、左端部は、いわゆる自由端である。従って、上記の延伸が進行する場合、円筒体10は、その右端部側の肉が左端部に引き寄せられながら薄肉化される。この際、クランプ爪44によるクランプ作用下に、円筒体10が左端部側に向かって移動することが回避される。換言すれば、円筒体10が位置ズレを起こすことが防止される。同時に、円筒体10が空転することが有効に防止される。
次に、ローラ型46は、第2テーパ部34を通過した後、図4に示すように、円筒体10における加工部40に対応する部位に到達する。この通過に伴い、円筒体10に、該第2テーパ部34のテーパ角度に対応するテーパ角度のテーパ状大拡径部54が形成される。
加工部40に到達したローラ型46は、図4に示すように、第1テーパ部28側から第2テーパ部34側、又はその逆方向に向かうように往復動作する。この往復動作に追従して、円筒体10における加工部40に対応する部位が加工部40の形状に倣って変形する。これにより円筒体10の高さ方向略中腹部が縮径され、その結果、第1小径部30及び第2小径部32に対応する等径な凹部56が形成される。
ローラ型46が往復動作する際、凹部56の内壁が第1小径部30及び第2小径部32に当接しているために該凹部56をさらに縮径することができないので、凹部56は薄肉化されながら延伸する。すなわち、凹部56の肉厚の最適化が行われる。また、これに伴い、円筒体10の凹部56が加工部40に嵌合する。なお、この際に延伸化された肉は、自由端である左端部側に向かう。
次に、ローラ型46は、図5に示すように、加工部40から第1テーパ部28を越え、第1傾斜部26に戻るように変位する。この変位により、円筒体10における第1テーパ部28に対応する部位にテーパ状大縮径部52が形成される。
第1傾斜部26に到達したローラ型46は、図5に示すように、第1等径部24側から第1テーパ部28側、又はその逆方向に向かうように往復動作する。これにより、既に形成されていたテーパ状縮径部50の肉が延伸されて薄肉化する。すなわち、テーパ状縮径部50の肉厚の最適化が行われる。
上記したように、円筒体10の凹部56が金型14の加工部40に嵌合している。このため、テーパ状縮径部50をしごく際に円筒体10が第1等径部24側に引っ張られることが回避される。すなわち、この場合においても、円筒体10が金型14に対して位置ズレを起こすことが防止される。
円筒体10において、テーパ状縮径部50から延伸された肉は、ローラ型46がさらに第1等径部24に指向して変位することに伴い、第1等径部24に到達する。最終的に、該肉は左堰止板20で堰止され、これにより、第1等径部24に対応する第1一定径部58が所定の肉厚で円筒体10に形成される。
これにより、図5の左方から順に、第1一定径部58、テーパ状縮径部50、テーパ状大縮径部52、等径な凹部56、テーパ状大拡径部54、テーパ状拡径部48及び第2一定径部60を有するリム12が形成されるに至る。
ローラ型46を金型14から離間する方向に変位させた後、金型14の回転を停止する。さらに、クランプ爪44を開放すれば、上記のように構成されたリム12が金型14から解放される。
以上のように、本実施の形態によれば、円筒体10におけるクランプされた右端部から、クランプされていない左端部に向かって成形を行うようにしている。このため、円筒体10(リム12)の肉厚を最適化することが可能となる。
また、テーパ状縮径部50と凹部56との間にテーパ状大縮径部52を介在させ、且つ凹部56とテーパ状拡径部48との間にテーパ状大拡径部54を介在させているので、テーパ状縮径部50と凹部56とのギャップ量、凹部56とテーパ状拡径部48とのギャップ量を徐々に変化させることができる。従って、テーパ状縮径部50と凹部56、凹部56とテーパ状拡径部48を直接連ねる場合に比して肉を延伸させることが容易となり、このため、肉厚を揃えることも容易となる。
リム12の肉厚を最適化することにより、該リム12に、肉厚が過度に小さい箇所が存在することが回避される。従って、このリム12は、全部位にわたって優れた剛性を示す。
また、肉厚を最適化するので、板材として厚肉のものを用いる必要がない。このため、リム12の軽量化を図ることができるとともに、素材コストを低廉化することができる。
さらに、上記から諒解される通り、円筒体10の一端部をクランプする必要がないため、クランプ爪44、ひいてはクランプ機構の個数が低減する。従って、成形加工装置の構成を簡素化することができる。その上、該一端部に対する成形の自由度が増すので、一層複雑な形状に成形することが可能となる。
なお、上記した実施の形態では、第1傾斜部26と加工部40の間に第1テーパ部28が存在し且つ加工部40と第2傾斜部36の間に第2テーパ部34が存在する金型14を用いるようにしているが、第1傾斜部26と加工部40の間に第1テーパ部28が存在しない金型であってもよいし、加工部40と第2傾斜部36の間に第2テーパ部34が存在しない金型であってもよい。勿論、第1テーパ部28及び第2テーパ部34の双方が存在しない金型であってもよい。
また、ワーク移動防止手段は、クランプ機構に特に限定されるものではない。例えば、右堰止板42をワーク移動防止手段として用いるようにしてもよい。
この場合、ローラ型46が第1傾斜部26から第2傾斜部36側に移動することに伴い、円筒体10が右堰止板42に押接するようになる。従って、右端部がクランプされていない該円筒体10においても、空転が起こることはない。
さらに、上記では、円筒体10における第2傾斜部36に対応する部位に対する加工を行った後、加工部40に対応する部位に対する加工を行うようにしているが、この順序を逆にしてもよい。すなわち、加工部40に対応する部位に対する加工を行った後、第2傾斜部36に対応する部位に対する加工を行うようにしてもよい。
そして、この実施の形態では、リム12を得る場合を例示して説明しているが、得られる成形品としては、如何なるものであってもよい。
10…円筒体 12…リム
14…金型 24…第1等径部
26…第1傾斜部 28…第1テーパ部
30…第1小径部 32…第2小径部
34…第2テーパ部 36…第2傾斜部
38…第2等径部 40…加工部
44…クランプ爪 46…ローラ型
48…テーパ状拡径部 50…テーパ状縮径部
52…テーパ状大縮径部 54…テーパ状大拡径部
56…凹部 58、60…一定径部

Claims (4)

  1. 円筒状ワークの側壁部にローラ型を当接させることで該円筒状ワークの径方向に沿って陥没する凹部を形成するスピニング加工方法であって、
    直径が一定であり且つ互いに離間した第1等径部及び第2等径部と、前記第1等径部に連なり且つ該第1等径部から離間するに従ってテーパ状に縮径する第1傾斜部と、前記第2等径部に接近するに従ってテーパ状に拡径し且つ該第2等径部に連なる第2傾斜部と、前記第1傾斜部と前記第2傾斜部との間に介在して径が一定である加工部とを有するとともに、前記円筒状ワークが前記第1傾斜部から前記第2傾斜部に向かって移動することを妨げるワーク移動防止手段が設けられた金型に前記円筒状ワークを装着する装着工程と、
    前記ローラ型を前記円筒状ワークにおける前記第1傾斜部に対応する部位に押接して該第1傾斜部から前記第2傾斜部側へ変位させることで、該部位を前記第1傾斜部の形状に倣って成形する第1成形工程と、
    前記ローラ型を前記円筒状ワークにおける前記第2傾斜部に対応する部位に押接して該第2傾斜部から前記第1傾斜部側へ変位させることで、該部位を前記第2傾斜部の形状に倣って成形する第2成形工程と、
    前記ローラ型を前記円筒状ワークにおける前記加工部に対応する部位に押接して変位させることで、該部位を前記加工部の形状に倣って成形するとともに、該部位の肉を、前記ローラ型でしごくことで延伸させる第3成形工程と、
    を有し、前記第1成形工程、前記第2成形工程及び前記第3成形工程中では前記第1成形工程を最初に行い、
    前記円筒状ワークに、前記第1等径部に対応する第1一定径部、前記第1傾斜部の形状に対応する形状のテーパ状縮径部、前記加工部の形状に対応する形状の凹部、前記第2傾斜部の形状に対応する形状のテーパ状拡径部、前記第2等径部に対応する第2一定径部を形成することを特徴とするスピニング加工方法。
  2. 請求項1記載の加工方法において、前記ワーク移動防止手段としてクランプ機構を用いるとともに、前記クランプ機構で前記円筒状ワークにおける前記第2等径部側の一端部のみをクランプすることを特徴とするスピニング加工方法。
  3. 請求項1又は2記載の加工方法において、前記金型として、前記第1傾斜部と前記加工部との間、及び前記加工部と前記第2傾斜部との間に、それぞれ、前記第1傾斜部及び前記第2傾斜部に比してテーパ角度が大きな第1テーパ部、第2テーパ部を有するものを用い、
    前記円筒状ワークにおける前記第1テーパ部に対応する部位に、前記テーパ状縮径部に比してテーパ角度が大きなテーパ状大縮径部を形成するとともに、前記円筒状ワークにおける前記第2テーパ部に対応する部位に、前記テーパ状拡径部に比してテーパ角度が大きなテーパ状大拡径部を形成することを特徴とするスピニング加工方法。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の加工方法において、前記円筒状ワークを成形することでホイールリムを得ることを特徴とするスピニング加工方法。
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