JP2011036885A - 2ピース缶の製造方法及び製造装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】薄肉缶であっても安定して缶底の中央パネルの平坦度を保つことができ、内圧検査特性に優れた2ピース缶を製造することができる2ピース缶の製造方法及び製造装置を提供する。
【解決手段】パンチ2がボトムダイ4に近接移動することにより前記缶底形状を形成する際に、少なくともパンチ2の下死点で、缶底の中央パネル53cの外面を平坦度矯正維持手段であるカウンタダイ18又はクッションパッド37により支えることにより、中央パネルの平坦度を矯正維持して内圧検査特性に優れた缶体を得る。
【選択図】図1

Description

本発明は、打検等の内圧検査特性に優れた2ピース缶の製造方法及び製造装置に関する。
従来、内容物を充填密封した缶詰の内圧検査方法として、2ピース缶の場合、缶底の中央パネルをフラット形状にして該中央パネルを叩いてその打検音(振動周波数)を測定することにより内圧を検出する打検法、あるいは中央パネルの変位量を検出することにより、内圧の適否を判定する方法が採用されている(以下、代表的な例として、打検を取り上げる)。これらの内圧検査において、中央パネルの平坦度が重要な要素となっており、従来缶底を平坦に保つため工夫が種々提案されている(特許文献1〜3参照)。打検特性に優れた缶底の特徴的な形状として、缶外方に凸となっている環状溝と前記環状溝の内側に隣接した缶内方にくぼんだ凹形溝、更に前記凹形溝の内周側から立ち上がって連続する中央パネルを平坦な形状にすることによって、缶底の耐圧強度を高め、優れた打検特性を得ている。また、例えば特許文献3では、環状溝とパネル部との間にリング状凹部及びステップ部を形成し、該ステップ部の更に中央位置にパネル部を設けて段差を形成している。このようにステップ部とパネル部に段差を形成することによって、缶膨張時の歪や応力のバラツキを抑制し、均一化すると共に缶底の膨らみを抑えて缶内圧と固有振動数との関係を示す関係式の傾きを大きくするようにしている。
図3は、これら従来の缶体の成形方法の代表的な例を模式的に示したものであり、底面加工用型100は、パンチ101、ホールドダウンリング102、ボトムダイ103から構成されている。パンチ101には、缶底に外側凸の環状溝106を成形する環状溝成形部105と、その内側に、凹形溝107と中央パネル153cの加工を行うための凹形溝成形部110が一体に形成され、中央部にはアシストエア供給口がある。パンチ101に対する側には、ホールドダウンリング102とボトムダイ103があり、ボトムダイ103には凹形溝107を成形するためのボトムダイの凹形溝成形部109がある。
同図(a)〜(c)には、パンチとホールドダウンリング及びボトムダイの協働作用による底部成形工程が示されている。先ず(a)ではパンチ101とホールドダウンリング102が係合して、缶底にチャイム104と缶底パネル153aが形成される。
次に(b)で、パンチ101がボトムダイ103により近づくと、パンチの環状溝成形部105とボトムダイの凹形溝成形部109が係合し缶底パネル153aは、環状溝106とステップパネル153bに成形される。(c)では、パンチ101はボトムダイ103に更に近づき、パンチの凹形溝成形部110とボトムダイの凹形溝成形部109が係合し、上記ステップパネル153bは凹形溝107と中央パネル153cに成形される。
しかし上記で得られた中央パネル153cでは、打検特性に優れた平坦度は得られない。そこで平坦度の基準として、中央パネルの外周端を基準面として、中央パネル中心部の外側又は内側に膨らんでいる距離(一般にボトムシンクディファレンス「BSD」と称し、図4に示す)によって表すことにする。しかしBSDは、ボディメーカー等による諸々の成形条件に左右されるため、打検適性として求められるスペック内に管理することは困難であった。特に、これらの2ピース缶の成形において、パンチを抜くときにアシストエアを付加して缶が抜けやすくしているが、アシストエア圧により缶底が膨らんだり、あるいは逆にパンチを抜くときの真空作用により凹んだりして、缶底パネルの平面形状を保つことは困難であり、その結果打検特性を損なうことになる。中央パネル形状が変動することは打検に限らず、距離計でパネル面の変位量を測定して内圧を判定する場合も問題となる。
特開昭56−77038号公報 特開2000−16418号公報 特開2000−263170号公報
打検等の内圧検査特性が良好である缶を得るには、缶底の中央パネルの形状を平坦な状態となるように成形することが必要である。しかしながら、2ピース缶を従来のボディメーカーで絞りしごき成形して得る場合、前記のようにアシストエア圧の影響等により、中央パネルの形状が微妙に変形して、安定した平坦状態を保つことができないという問題がある。そのことは、缶材が薄肉化する程顕著に現れる。
そこで、本発明は、薄肉缶であっても安定して缶底の中央パネルを平坦に保つことができ、内圧検査特性に優れた2ピース缶の製造方法及び製造装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決する本発明の請求項1に係る発明は、缶外方に凸となっている環状溝と前記環状溝の内側に隣接した缶内方にくぼんだ凹形溝、更に前記凹形溝の内周側から立ち上がって連続する中央パネルが平坦となっている缶底形状を有する缶底形状の2ピース缶の製造方法であって、パンチがボトムダイに近接移動することにより前記缶底形状を形成する際に、少なくとも前記パンチが下死点に到達すると、前記缶底の中央パネルの外面を平坦度矯正維持手段で支えることにより、前記中央パネルの平坦度を矯正維持することを特徴とするものである。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の2ピース缶の製造方法において、前記平坦度矯正維持手段が前記ボトムダイに設けられたカウンタダイであり、該カウンタダイにより前記凹形溝&中央パネル成形終了直前に、ごくわずかに前記中央パネル外面を前記カウンタダイで押し込むことにより、前記中央パネル部の平坦度を矯正維持することを特徴とするものである。
請求項3に係る発明は、請求項1に記載の2ピース缶の製造方法において、前記平坦度矯正維持手段が前記ボトムダイにクッション可能に設けられたクッションパッドであり、前記凹形溝&中央パネル成形の開始からか、若しくは少なくとも前記パンチの下死点迄、前記中央パネルの外面に前記クッションパッドを押し付けることにより、前記中央パネルの平坦度を矯正維持することを特徴とするものである。前記中央パネル外面への前記クッションパッドの押し付けは、前記凹形溝&中央パネル成形の開始から底部成形終了までの間が望ましいが、少なくともパンチが下死点到達まで、前記中央パネルの外面を前記クッションパッドで押し付けることが出来れば、前記中央パネルを良好な平坦度に矯正維持出来ることが分かっている。
さらに、請求項4に係る発明は、請求項3に記載の2ピース缶の製造方法において、前記凹形溝&中央パネル成形開始時に、前記パンチの凹形溝&中央パネル成形部と前記クッションパッドで缶底を挟んで、その後凹形溝&中央パネル成形終了までその状態で一体にクッションして下死点に達するようにしてなることを特徴とするものである。
請求項5に係る発明は、前記請求項1に記載の2ピース缶の製造方法を実施するための2ピース缶の製造装置であり、缶外方に凸となっている環状溝と前記環状溝の内側に隣接した缶内方にくぼんだ凹形溝、更に前記凹形溝の内周側から立ち上がって連続している中央パネルが平坦な形状となっている缶底形状を有する2ピース缶の製造装置であって、該パンチには環状溝成形部と凹形溝&中央パネル成形部を有し、該凹形溝&中央パネル成形部の中心部にアシストエア供給口が形成されており、該パンチがボトムダイに近接移動することによって缶底にパネルを成形し、少なくとも下死点で、前記パンチの前記形溝&中央パネル成形部と前記ボトムダイおよびアシストエア供給で、前記中央パネルを支え続けるパネル平坦度矯正維持手段を設けたことを特徴とするものである。
請求項6に係る発明は、請求項5に記載の2ピース缶の製造装置において、前記パネル平坦度矯正維持手段が、前記パンチの下死点位置で凹形溝&中央パネル成形終了直前にごくわずかに前記中央パネル部を押し込むような位置に前記ボトムダイに形成されたカウンタダイが配置されていることを特徴とするものである。
請求項7に係る発明は、請求項5に記載の2ピース缶の製造装置において、前記パネル矯正維持手段が、前記ボトムダイにクッション可能に設けられ、前記凹形溝&中央パネル成形の開始から終了までの間、前記中央パネル外面を押し付けながら前記中央パネルと一体に変位するパッドからなることを特徴とするものである。
さらに、請求項8に係る発明は、請求項7に記載の2ピース缶の製造装置において、前記クッションパッドの外周縁は、パンチの凹形溝&中央パネル成形部の外周縁にほぼ等しい大きさであり、前記凹形溝&中央パネル成形の開始位置で、前記パンチの凹形溝&中央パネル成形部と前記クッションパッドで缶底のステップパネルを挟んで、凹形溝&中央パネル成形終了までその状態で一体にクッションして下死点に達するようにしてなることを特徴とするものである。
請求項1〜8に記載の発明によれば、少なくともパンチの下死点で缶底の中央パネル外面を平坦度矯正維持手段により支えるので、肉厚の薄い缶体であってもアシストエアのエア圧又は成形条件の変動等による中央パネルの平坦度へ及ぼす影響を少なくすることができ、あるいは中央パネルに膨らみが生じても矯正維持して、平坦度を保つことができる。したがって、中央パネルの平坦度が優れた空缶を安定して製造でき、内圧検査適性に優れた2ピース缶体を得ることができる。
請求項2、6の発明によれば、従来のボトムダイの中央部に単にカウンタダイを設けることによって達成できるので、従来のボディメーカーに簡単に適用でき、構成が簡単で且つ確実に2ピース缶の缶底の中央パネルの平坦度を向上させることができる。
請求項3、7の発明によれば、凹形溝&中央パネル成形の開始から終了までの間、中央パネル外面にクッションパッドを押し付けるので、成形中の中央パネル面の膨らみを防ぐことができ、平坦度をより確実に向上させることができる。特に、請求項4、8によれば、凹形溝&中央パネル成形開始時にパンチのビード成形部とクッションパッドで缶底のパネルを挟んで、凹形溝&中央パネル成形終了までその状態を維持するので、凹形溝&中央パネル成形時の影響が中央パネルに及ぶことを防止し、より平坦度に優れた缶底の2ピース缶を得ることができる。
本発明の実施形態に係る2ピース缶の製造方法及び製造装置の要部を示す模式図であり、(a)チャイム成形(b)環状溝&ステップパネル成形(c)は凹形溝&中央パネル成形の状態をそれぞれ示している。 本発明の他の実施形態に係る2ピース缶の製造方法及び製造装置の要部を示す模式図であり、(a)チャイム成形(b)環状溝&ステップパネル成形(c)は凹形溝&中央パネル成形の状態をそれぞれ示している。 従来例(比較例)に係る2ピース缶の製造方法及び製造装置の要部を示す模式図であり、(a)チャイム成形(b)環状溝&ステップパネル成形(c)は凹形溝&中央パネル成形の状態をそれぞれ示している。 本発明で得られる2ピース缶の缶底形状を示す正面断面図であり、ボトムシンクディファレンス(BSD)の測定位置が示されている。 実施例及び比較例におけるボディメーカーでの製缶開始からのボトムシンクディファレンス(BSD)の変動状態を示すグラフである。
以下、本発明の実施形態を図面を基に詳細に説明する。
本実施形態の2ピース缶50は、スチールあるいはアルミニウムの金属板からなる2ピース缶、又はそれら金属板の少なくとも片面に合成樹脂フィルムがラミネートされた合成樹脂被覆2ピース缶であり、缶材を薄肉に形成し、缶底形状は基本的には従来の2ピース缶と同様である。図4に示すように缶外方に凸となっている環状溝51と前記環状溝の内側に隣接した缶内方にくぼんだ凹形溝52、更に前記凹形溝の内周側から立ち上がって連続する中央パネル53cを平坦な形状にすることによって、缶底の耐圧強度を高め、優れた打検特性を得られることが知られている。しかしながら、従来のこのような缶底形状において、前述したように空缶の状態で前記中央パネル形状を安定して均一に製造することは困難であり、特に薄肉缶の場合はその傾向が大きく、打検等の内圧検査の正確さに影響を及ぼすという欠点があった。本発明は、その内容物充填前の空缶の中央パネルの平坦度のバラツキを解消しようとするものであり、以下そのための実施形態を詳細に説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係る2ピース缶の製造方法及び装置の要部の模式図である。本実施形態に係る2ピース缶製造装置1のボトム成形工具は、主要構成としてパンチ2、ホールドダウンリング3、ボトムダイ4を備えている。パンチ2は、外周部側に環状溝成形部5及び内側に環状凹部6を介して凹形溝&中央パネル成形部7が形成され、その径方向内方がアシストエア供給口8となっており、図示しないアシストエア供給源と連結されている。
ホールドダウンリング3は、その内周面が前記パンチの環状溝成形部5と協働して図示のようなチャイムを形成する型面となっており、前記パンチ2がボトムダイ4に近接移動することによって、パンチとホールドダウンリング及びボトムダイの協働作用により前記缶底形状を形成する。ボトムダイ4には、パンチ2の環状溝成形部5及び凹形溝&中央パネル成形部7と協働して凹形溝52を形成する環状のビード成形部16が突設している。 更にボトムダイ4には、凹形溝&中央パネル成形終了時に(即ち、下死点で)ごくわずかに缶底の中央パネルを缶内方に押し込む位置にカウンタダイ18が配置されており、該カウンタダイ18が、平坦度矯正維持手段を構成している。
また、環状凹み17は、パンチの凹形溝&中央パネル成形部7が缶底のパネルを介してカウンタダイと衝合するようにすると、缶体に衝撃を与え樹脂被覆缶体の場合樹脂被覆面が傷つくおそれがあるので、それを防止するために設けてあるが、凹形溝&中央パネル成形部7の下死点でのカウンタダイ18との軸方向隙間がちょうど缶体の中央パネルの肉厚と等しくなるように成形工具のストロークを正確に制御が可能であれば、該環状凹みを設ける必要はなく、カウンタダイ18の外周面をその位置まで延ばしてもよい。
次に、以上のように構成された本実施形態の2ピース缶製造装置1による2ピース缶の製造方法について説明する。なお、パンチ2とダイ(図示されていない)による缶胴部の成形は従来と同様な手段・方法が適宜採用でき、本発明は缶底部の成形手段及び成形方法に特徴を有するものであるので、特徴部分のみを説明する。
図1(a)は、チャイム成形した状態であり、パンチが進行して缶底パネル53aがボトムダイの凹形溝成形部16の頂部に接触した状態を示している。この状態からパンチの行程がさらに進むと、パンチの環状溝成形部5とボトムダイの凹形溝成形部16が係合して缶底パネル53aを押圧することにより、環状溝&ステップパネル成形が開始する。同図(b)に示すようにパンチの凹形溝&中央パネル成形部7の下端がステップパネル53bの内面に当接すると、凹形溝&中央パネル成形の開始となる。この状態では中央パネル53c内面はアシストエアによって加圧されているが、缶外面側は支持工具の無い大気解放状態である。したがって、アシストエアの加圧分缶底パネルは外側に緊張している状態にある。なお、アシストエアは、薄肉成形された2ピース缶の成形後の缶のパンチからの離脱を促進するために供給される。従ってアシストエアは間欠的に供給するのが原則であるが、高速の製造ラインに限っては、エア圧力を安定させるために、アシストエアを連続供給する場合もある。
図1(b)の状態からさらに、パンチ2の行程が進む(ホールドダウンリング3もパンチ2に追随して動く)と前記に説明したごとく、凹形溝&中央パネル成形が進行する。同図(c)は底部の成形が終了した状態を示しており、この状態で缶底の中央パネル面に、ボトムダイのカウンタダイの表面が当接して、パネル中央面を支えている状態にある。カウンタダイ18は、上記ビード成形終了直前にごく僅かにパネル部をカウンタダイで缶内方に押し込むことにより、本来アシストエアにより外面に膨らむ缶底パネルを矯正維持または平坦面に維持する機能を果たす。
以上のように本実施形態では、中央パネルが凹形溝&中央パネル成形終了直前にカウンタダイで矯正維持されるので、従来薄肉缶の場合中央パネルの形状が安定しなかったものを本発明では、より安定して平坦面形状に保つことができ、内圧検査適性を向上させることができる。また、本実施形態では中央パネルは内面がアシストエアで加圧され、外面が平坦面を有するカウンタダイで支えるだけで平坦度が矯正維持されるので、中央パネルを両面から機械的に加圧して矯正維持するようにした場合と比べて中央パネルに無理な力が作用することなく、樹脂被覆缶体のように表面が傷付きやすい缶体であっても安全に平坦度を矯正維持することができる。
図2は、本発明の他の実施形態であり、本実施形態では、パネル矯正維持手段として、前記実施形のカウンタダイに代えて、クッションパッドを採用したものである。前記実施形態と相違点のみについて説明する。
本実施形態の2ピース缶製造装置30では、ボトムダイ35の中央部を貫通してボトムダイに対して図示しないスプリング又はエアクッション等の適宜の手段で所定のストロークだけクッションするクッションパッド37を有していることを特徴としている。クッションパッド37は、上端面が平坦の円形面となっており、その外周縁は、パンチ2の凹形溝&中央パネル成形部7の外周縁にほぼ等しい大きさである。クッションパッド37は通常は、その上端面がボトムダイ35の凹形溝成形部36の頂面とほぼ一致または僅かに突出している位置に保持されている。以上の条件では、前記凹形溝&中央パネル成形の開始から終了までの間、前記中央パネルの外面に前記クッションパッドを押し付けることにより、前記中央パネルの平坦度を矯正維持することが出来る。また、少なくともパンチが下死点に到達したときに、前記中央パネルの外面に前記クッションパッドを押し付けることが出来れば、前記中央パネルを良好な平坦度に矯正維持出来ることが分かっている。
本実施形態におけるクッションパッド37は、前記凹形溝&中央パネル成形の開始から終了するまでの間、中央パネル外面に押し付けることで缶底パネルが外側へ膨らむのを抑制している。図2(a)は、パンチとホールドダウンリングでチャイム成形を行っている工程を示しており、缶底パネル面53aがボトムダイ35の凹形溝成形部36の頂部に接触した状態を示している。パンチの進行とともに、缶底パネル53aはパンチの環状溝成形部5とボトムダイの凹形溝成形部36が係合することにより、環状溝51の形成が開始され、同時にステップパネル53bが出現する。さらに図2(b)に示すように、ステップパネル53bの内外面は、パンチ2の凹形溝&中央パネル成形部7とクッションパッド37によって挟まれた状態になり、この状態から更にパンチが進行することにより、同図(c)に示すように,ボトムダイの凹形溝成形部36に押圧されることにより、ステップパネル53bが、凹形溝52と中央パネル53cに成形され、缶底の成形が終了する。凹形溝52の成形時には、ステップパネル53bがクッションパッド37とパンチの凹形溝&中央パネル成形部7に挟まれているので、安定して張り出し加工が行なわれるので、凹形溝52の成形の影響が中央パネル53cに及ぶのを抑制できる。一方、缶底の中央パネル53cの内面はアシストエアによりクッションパッド37に押し付け作用を受けるので、両者の作用により一層効果的に平坦面を維持することができ、中央パネル53cが平坦な缶を安定して得ることができる。
内面側となる部分に厚さ28μmのポリエステルフィルムを、外側面となる部分に厚さ16μmのポリエステルフィルムを被覆した板厚0.185mmの樹脂被覆鋼板から、直径129mmの円形ブランクを得、該ブランクをカッピングプレスで絞り加工して口径73mmのカップを得た。該カップを図1に示す2ピース缶製造装置(実施例1)及び図2に示す2ピース缶製造装置(実施例2)のパンチに嵌装して再絞り加工後、容量180mlのシームレス缶を得るように口径53mm、缶胴部中央側壁部板厚0.093mm、フランジ形成部板厚0.170mmを目標にしごき加工を行った。その後のボトム成形は、図4に示すように、ボトムシンクBS3.0mm、パネル部外径PD34mmを目標に行って、缶高115mmの缶体を得た。上記加工装置の製缶速度は250cpmの連続成形であった。そのときのそれぞれの2ピース缶製造装置での製缶開始から100缶を製造するまでの製造順に得られた2ピース缶の中央パネルの平坦度(図4にBSDを示す)を測定した。その結果を図5に示す。また、比較例として、図3に示す装置により、同様な条件で2ピース缶を製造し、同様にBSDを測定した。その結果を実施例と共に、図5のグラフに示す。
その結果、缶製造装置は製造開始時にはアシストエア圧や諸々の製缶条件が安定しないため、実施例及び比較例ともBSDのバラツキは大きいが、約20缶目に達する頃から略安定してくる。同図から明らかなように、実施例2の場合は、BSDは略0mmから平均してプラス側(缶内方側)に僅かに変位しているが略±0.02mm以内であり、中央パネル面は高度に平坦度を維持していることが分かる。また、実施例1の場合は、外側に膨らむ傾向にあるのを略−0.03mm以内を維持しており、安定して平坦度を維持している。
一方、比較例の場合は、実施例1、2と比べてBSDがかなり大きくばらついていることが分かる。以上の実施例により、本発明の2ピース缶製造方法及び装置は、2ピース缶の中央パネルの平坦度を得るのに優れた効果があることが確認できた。
本発明の2ピース缶の製造方法及び製造装置によれば、絞りしごき加工により得られる2ピース缶の打検等の内圧検査特性を向上させることができるので、これまで内圧検査特性の観点から陰圧缶を含め微陽圧缶の薄肉化に制限を受けていたものを解消することができ、缶体の薄肉化をより促進することができると共に薄肉缶の用途を拡大することができ、産業上の利用可能性が高い。
1、30 2ピース缶製造装置
100 底面加工用型
2 パンチ
3 ホールドダウンリング
4、35 ボトムダイ
104 チャイム
50 2ピース缶
5、105 環状溝成形部
51、106 環状溝
52、107 凹形溝
53a、153a 缶底パネル
53b、153b ステップパネル
53c、153c 中央パネル
6 逃げ凹部
7、110 凹形溝&中央パネル成形部
16、36、109 ボトムダイの凹形溝成形部
8 エア供給口
10 チャイム成形型
15、108 逃げ
17 環状凹み逃げ
18 カウンタダイ
37 クッションパッド

Claims (8)

  1. 缶外方に凸となっている環状溝と前記環状溝の内側に隣接した缶内方にくぼんだ凹形溝、更に前記凹形溝の内周側から立ち上がって連続する中央パネルが平坦な形状となっている缶底形状を有する2ピース缶の製造方法であって、パンチがボトムダイに近接移動することによって、前記缶底形状を形成する際に、少なくとも前記パンチの下死点で、前記缶底の中央パネル面を平坦度矯正維持手段により支えることにより、前記中央パネルの平坦度を矯正維持することを特徴とする2ピース缶の製造方法。
  2. 前記平坦度矯正維持手段が前記ボトムダイに設けられたカウンタダイであり、該カウンタダイにより前記凹形溝&中央パネル成形終了直前にごくわずかに前記中央パネル外面を缶内方方向に押し込むことにより、前記中央パネル部の平坦度を矯正維持することを特徴とする請求項1に記載の2ピース缶の製造方法。
  3. 前記平坦度矯正維持手段が前記ボトムダイにクッション可能に設けられたクッションパッドであり、前記凹形溝&中央パネル成形の開始から下死点までか、若しくは少なくとも前記パンチの下死点までに、前記中央パネルの外面に前記クッションパッドを押しつけることにより、前記中央パネルの平坦度を矯正維持することを特徴とする請求項1に記載の2ピース缶の製造方法。
  4. 前記凹形溝&中央パネル成形開始時に、前記パンチの凹形溝&中央パネル成形部と前記クッションパッドでステップパネルを挟んで、その後凹形溝&中央パネル成形終了までその状態で一体にクッションして下死点に達するようにしてなることを特徴とする請求項3に記載の2ピース缶の製造方法。
  5. 缶外方に凸となっている環状溝と前記環状溝の内側に隣接した缶内方にくぼんだ凹形溝、更に前記凹形溝の内周側から立ち上がって連続する中央パネルが平坦な形状となっている缶底形状を有する2ピース缶の製造装置であって、前記パンチには環状溝成形部と凹形溝&中央パネル成形部を有し、該凹形溝&中央パネル成形部の中心部にアシストエア供給口が形成されており、該パンチが前記ボトムダイに近接移動することによって缶底に中央パネルを成形する際、少なくとも下死点で、前記パンチの前記凹形溝&中央パネル成形部と前記ボトムダイさらに前記パンチの中央から供給されるアシストエアで、前記中央パネルを支えるパネル平坦度矯正維持手段を設けたことを特徴とする2ピース缶の製造装置。
  6. 前記パネル平坦度矯正維持手段は、前記パンチの下死点位置で凹形溝&中央パネル成形終了直前に、ごくわずかに前記中央パネル部を缶内方に押し込む位置に前記ボトムダイに配置されたカウンタダイであることを特徴とする請求項5に記載の2ピース缶の製造装置。
  7. 前記パネル矯正維持手段は、前記ボトムダイにクッション可能に設けられ、前記凹形溝&中央パネル成形の開始から終了までの間、前記中央パネル外面を押し付けながら前記中央パネルと一体に変位するパッドからなることを特徴とする請求項5に記載の2ピース缶の製造装置。
  8. 前記クッションパッドの外周縁は、前記パンチの前記凹形溝&中央パネル成形部の外周縁にほぼ等しい大きさであり、前記凹形溝&中央パネル成形開始位置で前記パンチの凹形溝&中央パネル成形部と前記クッションパッドで前記ステップパネルを挟んで、凹形溝&中央パネル成形終了までその状態で一体にクッションして下死点に達するようにしてなることを特徴とする請求項7に記載の2ピース缶の製造装置。
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