JP2011036776A - 液状体吐出装置、ヘッド保守装置の保守方法、及びヘッド保守装置 - Google Patents

液状体吐出装置、ヘッド保守装置の保守方法、及びヘッド保守装置 Download PDF

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Abstract

【課題】付着物などの洗浄が完了したにも関わらず洗浄液を供給して、洗浄液を無駄に使用したり、洗浄が不充分で付着物などが残存するにも関わらず洗浄液の供給を終了したりすることを抑制することができる液状体吐出装置、ヘッド保守装置の保守方法、及びヘッド保守装置を提供する。
【解決手段】液状体吐出装置は、液状体を吐出する吐出ノズルを備える液状体吐出ヘッドと、液状体吐出ヘッドの吐出ノズルが形成されたノズル形成面を封止するヘッドキャップと、ヘッドキャップに連通し、ヘッドキャップ内の気体又は液体を吸引する吸引手段と、ヘッドキャップに連通し、ヘッドキャップに洗浄液を供給する洗浄液供給手段と、液体の濁度を検出可能な濁度検出手段と、を備える。濁度検出手段は、ヘッドキャップに供給された洗浄液濁度を検出可能な位置、又は吸引手段が有する吸引された気体又は液体の流路における洗浄液の濁度を検出可能な位置に配設されている。
【選択図】図3

Description

本発明は、液状体を吐出する吐出ノズルを有する吐出ヘッド及び吐出ヘッドの保守を実施するヘッド保守装置を備える液状体吐出装置、ヘッド保守装置の保守を実施するヘッド保守装置の保守方法、及び吐出ヘッドの保守を実施するヘッド保守装置に関する。
従来から、液状体を吐出する吐出ノズルを有する吐出ヘッドを備え、液状体を吐出して描画対象物上の任意の位置に着弾させることによって、描画対象物の任意の位置に液状体を配置する液状体吐出装置が知られている。このような液状体吐出装置を用いることによって、カラー液晶装置のカラーフィルター膜などのような機能膜の材料を含む液状体を、任意の位置に任意の量だけ精度良く塗布することが可能である。特に、液状体を液滴として吐出する液滴吐出ヘッドは、その吐出ノズルから微小な液滴を選択的に吐出して位置精度良く着弾させることができるため、精密な平面形状及び膜厚を有する膜を形成することができる。
近年では、例えば銀(Ag)などの金属微粒子を溶媒に分散させた分散系金属インク(金属配線用インク)を使用することで、基板上の配線パターンなどの形成にも利用されている。液滴吐出ヘッドを用いて配線パターンを形成することで、微細な配線パターンや狭ピッチの配線パターンを効率よく高精度で製造することを可能にしている。
液滴吐出ヘッドは、別設のタンクなどから液状体が供給されると共に、供給された液状体を内部に設けたインク室(キャビティ)に一時的に貯留する。そして、ノズルプレートに多数形成された吐出ノズルからインク室に貯留した液状体を液滴として吐出する。
液状体は、液滴吐出ヘッドから好適に吐出できると共に、固化して特有の機能を有する膜を形成する液状体であって、液滴吐出ヘッドが待機しているとき、インク室に貯留した液状体が乾燥してしまう可能性がある。液状体が乾燥すると、増粘して吐出量が変化するだけでなく、部分的に固化してしまうことで、吐出ノズルの孔の目詰まりや吐出時の飛行曲がりなどを起こしてしまうことがある。乾燥し始めた液状体を液滴吐出ヘッドから除去するために、ヘッド吸引装置などのヘッド保守装置が用いられている。
ヘッド吸引装置などのヘッド保守装置においても、吸引した液状体がヘッド吸引装置などの内部で乾燥して付着することで、ヘッド吸引装置などの機能が損なわれて低下する可能性があった。ヘッド吸引装置の付着物を除去する手段を有する装置として、特許文献1には、吸引ユニットのヘッドキャップに洗浄液を供給する供給手段を備える、吸引ユニット、液滴吐出装置、電気光学装置の製造方法、電気光学装置および電子機器が、開示されている。
特許文献2には、吸引ユニットの吐出ヘッドに当接する部分を覆う位置に空間を形成する底部及び側壁を配設し、当該空間に洗浄液を供給することで、ヘッドキャップの全体に機能液を供給することができる吸引装置、およびそれを備えた液滴吐出装置が開示されている。
特開2008−80209号公報 特開2008−142653号公報
特許文献1や特許文献2に開示された装置においては、予め設定された適切な量の洗浄液を吸引ユニットに供給して洗浄を実施する装置又は方法であって、吸引ユニットの汚れの状態に関わらず、一定の洗浄が実施されていた。しかしながら、ヘッドキャップなどに残留している液状体や、付着している液状体の溶媒などの量や、付着している液状体の固化状態などによって、洗浄液によってそれらを溶解する溶解のし易さが様々であって、一定ではない。このため、付着物などの洗浄が完了したにも関わらず過度に洗浄液を供給して、洗浄液を無駄に使用する可能性があるという課題があった。反対に、洗浄が不充分で付着物などが残存するにも関わらず洗浄液の供給を終了する可能性があるという課題もあった。
本発明は、上記課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現することが可能である。
[適用例1]本適用例にかかる液状体吐出装置は、液状体を吐出する吐出ノズルを備える液状体吐出ヘッドと、前記液状体吐出ヘッドの前記吐出ノズルが形成されたノズル形成面を封止するヘッドキャップと、前記ヘッドキャップに連通し、前記ヘッドキャップ内の気体又は液体を吸引する吸引手段と、前記ヘッドキャップに連通し、前記ヘッドキャップに洗浄液を供給する洗浄液供給手段と、液体の濁度を検出可能な濁度検出手段と、を備えることを特徴とする。
本適用例にかかる液状体吐出装置によれば、洗浄液供給手段によってヘッドキャップ内に洗浄液を供給することができ、吸引手段によって、ヘッドキャップ内の洗浄液を吸引して排出することができる。これにより、洗浄液によって、ヘッドキャップ内を洗浄することができる。
濁度検出手段によって、ヘッドキャップの洗浄に使用された洗浄液及び被洗浄物を含む液状体の濁度を検出することができる。
当該濁度と洗浄液単体の濁度との差は、洗浄液に溶解されるなどして加わった被洗浄物によるものである。洗浄が完了又は略完了すると洗浄液に加わる被洗浄物は略なくなるため、検出される濁度は洗浄液単体の濁度と略一致する。したがって、濁度を検出することで、ヘッドキャップの洗浄の完了の程度を検出することができる。例えば、濁度が所定の値を超える(又は所定の値以下になる)まで洗浄液による洗浄を実施することで、ヘッドキャップの洗浄が略完了するまで洗浄を実施することができる。これにより、ヘッドキャップの洗浄が完了したにも関わらず過度に洗浄液を供給することや、ヘッドキャップの洗浄が不充分にも関わらず洗浄液の供給を終了することを抑制することができる。
[適用例2]上記適用例にかかる液状体吐出装置において、前記濁度検出手段は、前記ヘッドキャップに供給された前記洗浄液を含む液状体の濁度を検出可能な位置に配設されていることが好ましい。
この液状体吐出装置によれば、濁度検出手段がヘッドキャップに供給された洗浄液を含む液状体の濁度を検出可能な位置に配設されているため、濁度検出手段は、ヘッドキャップに溜められた状態の液状体に対して検出を実施する。ヘッドキャップに溜められた状態の液状体は実質的に静止しているため、濁度を検出する装置に対する液状体の状態を略一定に保つことが容易である。これにより、濁度を検出する装置に対する液状体の状態が変動することに起因して濁度の検出値が変動することを抑制して、正確な検出を実施することができる。
[適用例3]上記適用例にかかる液状体吐出装置において、前記濁度検出手段は、前記吸引手段が有する吸引された気体又は液体の流路における前記洗浄液を含む液状体の濁度を検出可能な位置に配設されていることが好ましい。
この液状体吐出装置によれば、濁度検出手段が、吸引手段が有する吸引された気体又は液体の流路における洗浄液を含む液状体の濁度を検出可能な位置に配設されているため、濁度検出手段は、ヘッドキャップに供給された洗浄液が洗浄を実施した後で排出されてくる液状体に対して検出を実施する。これにより、洗浄が進行している途中で濁度を検出することに起因して、検出値がずれることを抑制することができる。さらに、ヘッドキャップから排出される液状体の略全体を検出対象とすることができる。これにより、液状体における濁度が必ずしも均一でないことに起因して検出値がずれることを抑制することができる。
[適用例4]上記適用例にかかる液状体吐出装置において、前記濁度検出手段を保持する保持手段をさらに備え、前記保持手段は、前記濁度検出手段を支持する検出手段支持部と、前記濁度検出手段を前記保持手段に挿入するための挿入開口とを有し、前記挿入開口は、鉛直方向において、前記ヘッドキャップより高い位置に開口していることが好ましい。
この液状体吐出装置によれば、保持手段における挿入開口は、ヘッドキャップより高い位置に開口している。保持手段には、検出対象である洗浄液を含む液状体が、検出手段支持部側から流入する可能性がある。洗浄液を含む液状体は、ヘッドキャップに溜められて排出されてくるため、保持手段に流入した洗浄液を含む液状体がヘッドキャップより高い位置に達することは実質的にない。挿入開口をヘッドキャップより高い位置に開口させることで、挿入開口から洗浄液を含む液状体が流出することを実質的になくすることができる。
[適用例5]上記適用例にかかる液状体吐出装置において、前記検出手段支持部は、前記濁度検出手段を着脱可能に支持していることが好ましい。
この液状体吐出装置によれば、濁度検出手段は、保持手段の検出手段支持部に着脱可能に支持されているため、濁度検出手段を保持手段から取り外すことができる。濁度検出手段を取り外すことで、検出面を保持手段の外部に出して、容易に例えば洗浄などの保守作業を実施することができる。付着物などを含んで濁った液状体の濁度を検出する濁度検出手段は、濁りの原因物質が付着して検出精度が劣化する可能性がある。濁度検出手段の検出面を洗浄することで、付着物に起因して検出精度が劣化することを抑制することができる。
また、複数のヘッドキャップを備える液状体吐出装置においては、一個の濁度検出手段を、複数のヘッドキャップのそれぞれに順次取り付けることで、一個の濁度検出手段を用いて、複数のヘッドキャップに対して、濁度測定を実施することもできる。
[適用例6]上記適用例にかかる液状体吐出装置において、前記濁度検出手段を洗浄するための検出手段洗浄手段をさらに備えることが好ましい。
この液状体吐出装置によれば、検出手段洗浄手段によって、濁度検出手段を洗浄することができる。付着物などを含んで濁った液状体の濁度を検出する濁度検出手段は、濁りの原因物質が付着して検出精度が劣化する可能性がある。濁度検出手段の検出面を洗浄することで、付着物に起因して検出精度が劣化することを抑制することができる。
[適用例7]上記適用例にかかる液状体吐出装置において、前記検出手段洗浄手段は、前記洗浄液供給手段、又は前記吸引手段及び前記洗浄液供給手段であることが好ましい。
この液状体吐出装置によれば、洗浄液供給手段、又は吸引手段及び洗浄液供給手段が、検出手段洗浄手段である。吸引手段及び洗浄液供給手段を並行して稼動させることで、あるいは、ヘッドキャップ内の液状体が自重で排出される場合には、吸引手段を稼動させなくても、ヘッドキャップに供給された洗浄液は、ヘッドキャップ内に殆んど溜められることなく排出されて、濁度検出手段に接触する。洗浄液が濁度検出手段に接触することで、濁度検出手段を洗浄することができる。吸引手段及び洗浄液供給手段を検出手段洗浄手段として用いることで、検出手段洗浄手段を別に設けることを必要とせずに、濁度検出手段の洗浄を実施することができる。
[適用例8]上記適用例にかかる液状体吐出装置において、前記洗浄液は、前記液状体吐出ヘッドから吐出される機能液と濁度が異なることが好ましい。
この液状体吐出装置によれば、洗浄液の濁度は、液状体吐出ヘッドから吐出される機能液の濁度と異なっている。ヘッドキャップを洗浄する際の被洗浄物の大部分は、液状体吐出ヘッドから吐出又は吸引されてヘッドキャップに着弾した液状体吐出ヘッドから吐出される機能液又は機能液が固化などしたものである。これらの被洗浄物が洗浄されて洗浄液に混じると、濁度が異なる物質が混じることで洗浄液単体とは濁度が変化するため、付着物などが洗浄液に溶解されていることを、濁度を検出することで、容易に検出することができる。
[適用例9]上記適用例にかかる液状体吐出装置において、前記濁度検出手段は、光学的に濁度を検出する手段であり、前記洗浄液は、前記濁度検出手段が取り扱う光を透過させることが好ましい。
この液状体吐出装置によれば、洗浄液は、濁度検出手段が取り扱う光を透過させる。すなわち、濁度検出手段にとって洗浄液は透明であって、洗浄液単体の濁度を検出した場合は、検出される濁度は非常に小さくなる。これにより、微少な混入物による微小な濁度の変化も検出しやすくなり、濁度の変化を精度良く検出することができる。
[適用例10]本適用例にかかるヘッド保守装置の保守方法は、液状体を吐出する吐出ノズルを備える液状体吐出ヘッドにおける前記吐出ノズルが形成されたノズル形成面を封止するヘッドキャップを備えるヘッド保守装置を保守するためのヘッド保守装置の保守方法であって、前記ヘッドキャップに洗浄液を供給する洗浄液供給工程と、前記洗浄液供給工程において前記ヘッドキャップに供給された前記洗浄液を含む液状体の濁度を検出する濁度検出工程と、前記ヘッドキャップ内の前記洗浄液を含む液状体を吸引して排出する吸引排出工程と、前記濁度検出工程において検出された濁度情報によって、前記洗浄液供給工程及び前記吸引排出工程の継続又は終了を決定する決定工程と、を有することを特徴とする。
本適用例にかかるヘッド保守装置の保守方法によれば、洗浄液供給工程において洗浄液がヘッドキャップ内に供給され、吸引排出工程において、洗浄液を含む液状体が吸引されて排出される。洗浄液を含む液状体は、ヘッドキャップ内に供給されて、ヘッドキャップ内部の付着物を溶解し、当該付着物を含んだ洗浄液である。供給された洗浄液によって、ヘッドキャップ内部の付着物が溶解され、溶解された付着物を含む洗浄液が排出されるため、ヘッドキャップ内部を洗浄することができる。
濁度検出工程において、ヘッドキャップに供給された洗浄液を含む液状体の濁度が検出される。当該濁度と洗浄液単体の濁度との差は、洗浄液に溶解されるなどして加わった被洗浄物によるものである。洗浄が完了又は略完了すると洗浄液に加わる被洗浄物は略なくなるため、検出される濁度は洗浄液単体の濁度と略一致する。したがって、濁度を検出することで、ヘッドキャップの洗浄の完了の程度を検出することができる。
決定工程において、濁度検出工程において検出された濁度情報によって、洗浄液供給工程及び吸引排出工程の継続又は終了を決定する。濁度が所定の値を超える(又は所定の値以下になる)まで洗浄液供給工程及び吸引排出工程を実施することで、ヘッドキャップの洗浄が略完了するまで洗浄液供給工程及び吸引排出工程を実施することができる。これにより、ヘッドキャップの洗浄が完了したにも関わらず過度に洗浄液を供給することや、ヘッドキャップの洗浄が不充分にも関わらず洗浄液の供給を終了することを抑制することができる。
また、濁度検出工程においては、ヘッドキャップに供給された洗浄液を含む液状体の濁度を検出するため、ヘッドキャップに溜められた状態の液状体に対して検出を実施する。ヘッドキャップに溜められた状態の液状体は実質的に静止しているため、濁度を検出する装置に対する液状体の状態を略一定に保つことが容易である。これにより、濁度を検出する装置に対する液状体の状態が変動することに起因して濁度の検出値が変動することを抑制して、正確な検出を実施することができる。
[適用例11]本適用例にかかるヘッド保守装置の保守方法は、液状体を吐出する吐出ノズルを備える液状体吐出ヘッドにおける前記吐出ノズルが形成されたノズル形成面を封止するヘッドキャップを備えるヘッド保守装置を保守するためのヘッド保守装置の保守方法であって、前記ヘッドキャップに洗浄液を供給する洗浄液供給工程と、前記ヘッドキャップ内の前記洗浄液を含む液状体を吸引して排出する吸引排出工程と、前記吸引排出工程において排出される前記洗浄液を含む液状体の濁度を検出する、濁度検出工程と、前記濁度検出工程において検出された濁度情報によって、前記洗浄液供給工程及び前記吸引排出工程の継続又は終了を決定する決定工程と、を有することを特徴とする。
本適用例にかかるヘッド保守装置の保守方法によれば、洗浄液供給工程において洗浄液がヘッドキャップ内に供給され、吸引排出工程において、洗浄液を含む液状体が吸引されて排出される。洗浄液を含む液状体は、ヘッドキャップ内に供給されて、ヘッドキャップ内部の付着物を溶解し、当該付着物を含んだ洗浄液である。供給された洗浄液によって、ヘッドキャップ内部の付着物が溶解され、溶解された付着物を含む洗浄液が排出されるため、ヘッドキャップ内部を洗浄することができる。
濁度検出工程において、吸引排出工程において排出される洗浄液を含む液状体の濁度が検出される。当該濁度と洗浄液単体の濁度との差は、洗浄液に溶解されるなどして加わった被洗浄物によるものである。洗浄が完了又は略完了すると洗浄液に加わる被洗浄物は略なくなるため、検出される濁度は洗浄液単体の濁度と略一致する。したがって、濁度を検出することで、ヘッドキャップの洗浄の完了の程度を検出することができる。
決定工程において、濁度検出工程において検出された濁度情報によって、洗浄液供給工程及び吸引排出工程の継続又は終了を決定する。濁度が所定の値を超える(又は所定の値以下になる)まで洗浄液供給工程及び吸引排出工程を実施することで、ヘッドキャップの洗浄が略完了するまで洗浄液供給工程及び吸引排出工程を実施することができる。これにより、ヘッドキャップの洗浄が完了したにも関わらず過度に洗浄液を供給することや、ヘッドキャップの洗浄が不充分にも関わらず洗浄液の供給を終了することを抑制することができる。
また、濁度検出工程においては、吸引排出工程において排出される洗浄液を含む液状体の濁度を検出するため、一回の洗浄液供給工程及び吸引排出工程による洗浄が実施されたヘッドキャップから排出されてくる液状体に対して検出を実施する。これにより、洗浄が進行している途中で濁度を検出することに起因して、検出値がずれることを抑制することができる。さらに、ヘッドキャップから排出される液状体の略全体を検出対象とすることができる。これにより、液状体における濁度が必ずしも均一でないことに起因して検出値がずれることを抑制することができる。
[適用例12]上記適用例にかかるヘッド保守装置の保守方法において、前記濁度検出工程において前記洗浄液を含む液状体の濁度を検出するために用いられる濁度検出装置を洗浄する検出装置洗浄工程をさらに有することが好ましい。
このヘッド保守装置の保守方法によれば、検出装置洗浄工程によって、濁度検出装置を洗浄することができる。付着物などを含んで濁った液状体の濁度を検出する濁度検出装置は、濁りの原因物質が付着して検出精度が劣化する可能性がある。濁度検出装置の検出面を洗浄することで、付着物に起因して検出精度が劣化することを抑制することができる。
[適用例13]上記適用例にかかるヘッド保守装置の保守方法において、前記検出装置洗浄工程は、前記洗浄液供給工程と前記吸引排出工程とを並行して実施する工程、又は前記洗浄液供給工程で供給された前記洗浄液が自重で排出される工程であることが好ましい。
このヘッド保守装置の保守方法によれば、洗浄液供給工程と吸引排出工程とを並行して実施する工程、又は洗浄液供給工程で供給された洗浄液が自重で排出される工程が、検出装置洗浄工程である。洗浄液供給工程と吸引排出工程とを並行して実施することで、あるいは、洗浄液供給工程で供給された洗浄液が自重で排出される場合には、吸引排出工程を実施しなくても、ヘッドキャップに供給された洗浄液は、ヘッドキャップ内に殆んど溜められることなく排出されて、濁度検出装置に接触する。洗浄液が濁度検出装置に接触することで、濁度検出装置を洗浄することができる。
[適用例14]上記適用例にかかるヘッド保守装置の保守方法において、前記洗浄液は、前記液状体吐出ヘッドから吐出される機能液と濁度が異なることが好ましい。
このヘッド保守装置の保守方法によれば、洗浄液の濁度は、液状体吐出ヘッドから吐出される機能液の濁度と異なっている。ヘッドキャップを洗浄する際の被洗浄物の大部分は、液状体吐出ヘッドから吐出又は吸引されてヘッドキャップに着弾した液状体吐出ヘッドから吐出される機能液又は機能液が固化などしたものである。これらの被洗浄物が洗浄されて洗浄液に混じると、濁度が異なる物質が混じることで洗浄液単体とは濁度が変化するため、付着物などが洗浄液に溶解されていることを、濁度を検出することで、容易に検出することができる。
[適用例15]上記適用例にかかるヘッド保守装置の保守方法において、前記濁度検出工程は、光学的に濁度を検出する工程であり、前記洗浄液は、前記濁度検出工程において濁度を検出するために用いられる光を透過させることが好ましい。
このヘッド保守装置の保守方法によれば、洗浄液は、濁度を検出するために用いられる光を透過させる。すなわち、濁度検出工程で用いられる濁度検出手段にとって洗浄液は透明であって、洗浄液単体の濁度を検出した場合は、検出される濁度は非常に小さくなる。これにより、微少な混入物による微小な濁度の変化も検出しやすくなり、濁度の変化を精度良く検出することができる。
[適用例16]本適用例にかかるヘッド保守装置は、液状体を吐出する吐出ノズルを備える液状体吐出ヘッドにおける前記吐出ノズルが形成されたノズル形成面を封止するヘッドキャップと、前記ヘッドキャップに連通し、前記ヘッドキャップ内の気体又は液体を吸引する吸引手段と、前記ヘッドキャップに連通し、前記ヘッドキャップに洗浄液を供給する洗浄液供給手段と、液体の濁度を検出可能な濁度検出手段と、を備えることを特徴とする。
本適用例にかかるヘッド保守装置によれば、洗浄液供給手段によってヘッドキャップ内に洗浄液を供給することができ、吸引手段によって、ヘッドキャップ内の洗浄液を吸引して排出することができる。これにより、洗浄液によって、ヘッドキャップ内を洗浄することができる。
濁度検出手段によって、ヘッドキャップの洗浄に使用された洗浄液及び被洗浄物を含む液状体の濁度を検出することができる。
当該濁度と洗浄液単体の濁度との差は、洗浄液に溶解されるなどして加わった被洗浄物によるものである。洗浄が完了又は略完了すると洗浄液に加わる被洗浄物は略なくなるため、検出される濁度は洗浄液単体の濁度と略一致する。したがって、濁度を検出することで、ヘッドキャップの洗浄の完了の程度を検出することができる。例えば、濁度が所定の値を超える(又は所定の値以下になる)まで洗浄液による洗浄を実施することで、ヘッドキャップの洗浄が略完了するまで洗浄を実施することができる。これにより、ヘッドキャップの洗浄が完了したにも関わらず過度に洗浄液を供給することや、ヘッドキャップの洗浄が不充分にも関わらず洗浄液の供給を終了することを抑制することができる。
[適用例17]上記適用例にかかるヘッド保守装置において、前記濁度検出手段は、前記ヘッドキャップに供給された前記洗浄液を含む液状体の濁度を検出可能な位置に配設されていることが好ましい。
このヘッド保守装置によれば、濁度検出手段がヘッドキャップに供給された洗浄液を含む液状体の濁度を検出可能な位置に配設されているため、濁度検出手段は、ヘッドキャップに溜められた状態の液状体に対して検出を実施する。ヘッドキャップに溜められた状態の液状体は実質的に静止しているため、濁度を検出する装置に対する液状体の状態を略一定に保つことが容易である。これにより、濁度を検出する装置に対する液状体の状態が変動することに起因して濁度の検出値が変動することを抑制して、正確な検出を実施することができる。
[適用例18]上記適用例にかかるヘッド保守装置において、前記濁度検出手段は、前記吸引手段が有する吸引された気体又は液体の流路における前記洗浄液を含む液状体の濁度を検出可能な位置に配設されていることが好ましい。
このヘッド保守装置によれば、濁度検出手段が、吸引手段が有する吸引された気体又は液体の流路における洗浄液を含む液状体の濁度を検出可能な位置に配設されているため、濁度検出手段は、ヘッドキャップに供給された洗浄液が洗浄を実施した後で排出されてくる液状体に対して検出を実施する。これにより、洗浄が進行している途中で濁度を検出することに起因して、検出値がずれることを抑制することができる。さらに、ヘッドキャップから排出される液状体の略全体を検出対象とすることができる。これにより、液状体における濁度が必ずしも均一でないことに起因して検出値がずれることを抑制することができる。
[適用例19]上記適用例にかかるヘッド保守装置において、前記濁度検出手段を保持する保持手段をさらに備え、前記保持手段は、前記濁度検出手段を支持する検出手段支持部と、前記濁度検出手段を前記保持手段に挿入するための挿入開口とを有し、前記挿入開口は、鉛直方向において、前記ヘッドキャップより高い位置に開口していることが好ましい。
このヘッド保守装置によれば、保持手段における挿入開口は、ヘッドキャップより高い位置に開口している。保持手段には、検出対象である洗浄液を含む液状体が、検出手段支持部側から流入する可能性がある。洗浄液を含む液状体は、ヘッドキャップに溜められて排出されてくるため、保持手段に流入した洗浄液を含む液状体がヘッドキャップより高い位置に達することは実質的にない。挿入開口をヘッドキャップより高い位置に開口させることで、挿入開口から洗浄液を含む液状体が流出することを実質的になくすることができる。
[適用例20]上記適用例にかかるヘッド保守装置において、前記検出手段支持部は、前記濁度検出手段を着脱可能に支持していることが好ましい。
このヘッド保守装置によれば、濁度検出手段は、保持手段の検出手段支持部に着脱可能に支持されているため、濁度検出手段を保持手段から取り外すことができる。濁度検出手段を取り外すことで、検出面を保持手段の外部に出して、容易に例えば洗浄などの保守作業を実施することができる。付着物などを含んで濁った液状体の濁度を検出する濁度検出手段は、濁りの原因物質が付着して検出精度が劣化する可能性がある。濁度検出手段の検出面を洗浄することで、付着物に起因して検出精度が劣化することを抑制することができる。
また、複数のヘッドキャップを備えるヘッド保守装置においては、一個の濁度検出手段を、複数のヘッドキャップのそれぞれに順次取り付けることで、一個の濁度検出手段を用いて、複数のヘッドキャップに対して、濁度測定を実施することもできる。
[適用例21]上記適用例にかかるヘッド保守装置において、前記濁度検出手段を洗浄するための検出手段洗浄手段をさらに備えることが好ましい。
このヘッド保守装置によれば、検出手段洗浄手段によって、濁度検出手段を洗浄することができる。付着物などを含んで濁った液状体の濁度を検出する濁度検出手段は、濁りの原因物質が付着して検出精度が劣化する可能性がある。濁度検出手段の検出面を洗浄することで、付着物に起因して検出精度が劣化することを抑制することができる。
[適用例22]上記適用例にかかるヘッド保守装置において、前記検出手段洗浄手段は、前記洗浄液供給手段、又は前記吸引手段及び前記洗浄液供給手段であることが好ましい。
このヘッド保守装置によれば、洗浄液供給手段、又は吸引手段及び洗浄液供給手段が、検出手段洗浄手段である。吸引手段及び洗浄液供給手段を並行して稼動させることで、あるいは、ヘッドキャップ内の液状体が自重で排出される場合には、吸引手段を稼動させなくても、ヘッドキャップに供給された洗浄液は、ヘッドキャップ内に殆んど溜められることなく排出されて、濁度検出手段に接触する。洗浄液が濁度検出手段に接触することで、濁度検出手段を洗浄することができる。吸引手段及び洗浄液供給手段を検出手段洗浄手段として用いることで、検出手段洗浄手段を別に設けることを必要とせずに、濁度検出手段の洗浄を実施することができる。
[適用例23]上記適用例にかかるヘッド保守装置において、前記洗浄液は、前記液状体吐出ヘッドから吐出される機能液と濁度が異なることが好ましい。
このヘッド保守装置によれば、洗浄液の濁度は、液状体吐出ヘッドから吐出される機能液の濁度と異なっている。ヘッドキャップを洗浄する際の被洗浄物の大部分は、液状体吐出ヘッドから吐出又は吸引されてヘッドキャップに着弾した液状体吐出ヘッドから吐出される機能液又は機能液が固化などしたものである。これらの被洗浄物が洗浄されて洗浄液に混じると、濁度が異なる物質が混じることで洗浄液単体とは濁度が変化するため、付着物などが洗浄液に溶解されていることを、濁度を検出することで、容易に検出することができる。
[適用例24]上記適用例にかかるヘッド保守装置において、前記濁度検出手段は、光学的に濁度を検出する手段であり、前記洗浄液は、前記濁度検出手段が取り扱う光を透過させることが好ましい。
このヘッド保守装置によれば、洗浄液は、濁度検出手段が取り扱う光を透過させる。すなわち、濁度検出手段にとって洗浄液は透明であって、洗浄液単体の濁度を検出した場合は、検出される濁度は非常に小さくなる。これにより、微少な混入物による微小な濁度の変化も検出しやすくなり、濁度の変化を精度良く検出することができる。
第一の実施形態における液滴吐出装置の概略構成を示す外観斜視図。 (a)は、液滴吐出ヘッドをノズルプレート側から見た外観斜視図。(b)は、液滴吐出ヘッドの圧力室周りの構造を示す斜視断面図。(c)は、液滴吐出ヘッドの吐出ノズル部の構造を示す断面図。 (a)は、吸引ユニットの全体構成を示す説明図。(b)は、キャップ装置の周辺の構成を示す説明図。 洗浄液を用いてキャップ室などを洗浄する洗浄工程を示すフローチャート。 ヘッドユニットの概略構成を示す平面図。 キャップユニットの概略構成を示す平面図。 (a)は、第二の実施形態における吸引ユニットの全体構成を示す説明図。(b)は、第二の実施形態におけるキャップ装置の周辺の構成を示す説明図。 洗浄液を用いてキャップ室などを洗浄する洗浄工程を示すフローチャート。
以下、液状体吐出装置、ヘッド保守装置の保守方法、及びヘッド保守装置の一実施形態について、図面を参照して説明する。なお、以下の説明において参照する図面では、図示の便宜上、部材又は部分の縦横の縮尺を実際のものとは異なるように表す場合がある。
(第一の実施形態)
液状体吐出装置、ヘッド保守装置の保守方法、及びヘッド保守装置の一実施形態である第一の実施形態について、説明する。本実施形態は、吐出ノズルを有する液状体吐出ヘッドの一例としての、液滴を吐出する吐出ノズルを有する液滴吐出ヘッド、を備える液滴吐出装置を例にして説明する。
<液滴吐出法>
最初に、液滴吐出法について説明する。液滴吐出法の吐出技術としては、帯電制御方式、加圧振動方式、電気機械変換方式、電気熱変換方式、静電吸引方式等が挙げられる。帯電制御方式は、材料に帯電電極で電荷を付与し、偏向電極で材料の飛翔方向を制御して吐出ノズルから吐出させるものである。また、加圧振動方式は、材料に30kg/cm2程度の超高圧を印加して吐出ノズル先端側に材料を吐出させるものであり、制御電圧をかけない場合には材料が直進して吐出ノズルから吐出され、制御電圧をかけると材料間に静電的な反発が起こり、材料が飛散して吐出ノズルから吐出されない。また、電気機械変換方式は、ピエゾ素子(圧電素子)がパルス的な電気信号を受けて変形する性質を利用したもので、ピエゾ素子が変形することによって材料を貯留した空間に可撓物質を介して圧力を与え、この空間から材料を押し出して吐出ノズルから吐出させるものである。
また、電気熱変換方式は、材料を貯留した空間内に設けたヒーターにより、材料を急激に気化させてバブル(泡)を発生させ、バブルの圧力によって空間内の材料を吐出させるものである。静電吸引方式は、材料を貯留した空間内に微小圧力を加え、吐出ノズルに材料のメニスカスを形成し、この状態で静電引力を加えてから材料を引き出すものである。また、この他に、電場による流体の粘性変化を利用する方式や、放電火花で飛ばす方式などの技術も適用可能である。液滴吐出法は、材料の使用に無駄が少なく、しかも所望の位置に所望の量の材料を的確に配置できるという利点を有する。このうち、ピエゾ方式は、液状材料に熱を加えないため、材料の組成等に影響を与えない、駆動電圧を調整することによって、液滴の大きさを容易に調整することができるなどの利点を有する。本実施形態では、液状材料選択の自由度が高いこと、及び液滴の制御性が良いことから上記ピエゾ方式を用いる。
<液滴吐出装置>
次に、液滴吐出装置の全体構成について、図1を参照して説明する。図1は、液滴吐出装置の概略構成を示す外観斜視図である。
図1に示すように、液滴吐出装置1は、描画ユニット2と、ワークユニット3と、機能液供給ユニット4と、保守ユニット5とを備えている。
描画ユニット2は、液状体としての機能液を液滴として吐出する液滴吐出ヘッド17(図2参照)を備えている。
ワークユニット3は、液滴吐出ヘッド17から吐出された液滴の吐出対象であるワークWを載置するワーク載置台30を備えている。
機能液供給ユニット4は、機能液タンクと、給液管と、給液チューブとを備え、当該給液チューブが、液滴吐出ヘッド17に接続されており、給液チューブを介して機能液が液滴吐出ヘッド17に供給される。
液滴吐出ヘッド17が液状体吐出ヘッドに相当する。
保守ユニット5は、液滴吐出ヘッド17の吐出状態などの検査を実施する各装置、液滴吐出ヘッド17の各種の保守を実施する吸引ユニット50などの各装置、及びこれらの装置を移動可能に支持する移動装置5aを備えている。吸引ユニット50は、キャップ装置51と洗浄液供給装置71と排液装置81とを備えている。吸引ユニット50のキャップ装置51などのように液滴吐出ヘッド17に臨んだ状態で使用される各装置は、移動装置5aの移動プレートに固定されている。移動装置5aは、これらの各装置を、当該装置が使用される際に、液滴吐出ヘッド17に臨む位置に移動する。
液滴吐出装置1は、また、これら各ユニットなどを総括的に制御する吐出装置制御部6を備えている。
さらに、液滴吐出装置1は、床上に設置された複数の支持脚8と、支持脚8の上側に設置された定盤9とを備えている。描画ユニット2と、ワークユニット3と、保守ユニット5の主要部とは、平面視長方形形状の定盤9の上に配設されている。吐出装置制御部6は、定盤9の下側に収容されている。
ワークユニット3は、定盤9の長手方向(この方向を、「X軸方向」と表記する。)に延在するように配設されている。ワークユニット3の上方には、描画ユニット2が、配設されている。描画ユニット2は、ワークユニット3と直交する方向(この方向を、「Y軸方向」と表記する。)に延在している。描画ユニット2は、定盤9に固定された2本の支持柱で支持されて、ワークユニット3の上方でワークユニット3と交差している。また、定盤9の傍らには、機能液供給ユニット4の機能液タンクなどが配置されている。描画ユニット2の一方の支持柱の近傍には、保守ユニット5がワークユニット3と並んで配設されている。
描画ユニット2は、液滴吐出ヘッド17を有するヘッドユニット21と、ヘッドユニット21を有するヘッドキャリッジ25と、ヘッドキャリッジ25が吊設された移動枠22とを備えている。移動枠22を、Y軸走査機構によってY軸方向に移動させることで、液滴吐出ヘッド17をY軸方向に自在に移動させる。また、移動した位置に保持する。
ワークユニット3は、ワーク載置台30を、X軸走査機構によって、X軸方向に移動させることで、ワーク載置台30に載置されたワークWをX軸方向に自在に移動させる。また、移動した位置に保持する。
描画を実施する際は、描画ユニット2が備える液滴吐出ヘッド17は、Y軸方向の吐出位置まで移動して停止し、下方にあるワークWのX軸方向の移動に同調して、機能液を液滴として吐出する。X軸方向に移動するワークWと、Y軸方向に移動する液滴吐出ヘッド17とを相対的に制御することにより、ワークW上の任意の位置に液滴を着弾させることで、所望する平面形状の描画を実施することが可能である。
液滴吐出ヘッド17の保守を実施する際は、描画ユニット2が備える液滴吐出ヘッド17は、Y軸方向の保守ユニット5に臨む位置まで移動して停止する。当該位置の液滴吐出ヘッド17に臨む位置に、保守ユニット5のいずれかの装置が移動して、保守作業が実施される。例えば、吸引ユニット50のキャップ装置51が移動装置5aによって移動させられて、液滴吐出ヘッド17に臨む位置に位置させられる。昇降装置によってヘッドキャリッジ25又はキャップ装置51を昇降させることによって、液滴吐出ヘッド17とキャップ装置51とを当接させて、液滴吐出ヘッド17をキャップ装置51で封止し、吸引ユニット50による液滴吐出ヘッド17の吸引を実施する。
<液滴吐出ヘッド>
次に、図2を参照して、液滴吐出ヘッド17について説明する。図2は、液滴吐出ヘッドの構成を示す図である。図2(a)は、液滴吐出ヘッドをノズルプレート側から見た外観斜視図であり、図2(b)は、液滴吐出ヘッドの圧力室周りの構造を示す斜視断面図であり、図2(c)は、液滴吐出ヘッドの吐出ノズル部の構造を示す断面図である。
図2(a)に示したように、液滴吐出ヘッド17は、接続針42を一対有する液体導入部41と、液体導入部41の側方に連なるヘッド基板43と、液体導入部41に連なるポンプ部45と、ポンプ部45に連なるノズルプレート46と、を備えている。液体導入部41のそれぞれの接続針42には、それぞれ配管接続部材が接続されて、当該配管接続部材を介して給液チューブが接続され、給液チューブに接続された機能液供給ユニット4から機能液が供給される。ヘッド基板43には、ヘッドコネクター47が一対実装されており、当該ヘッドコネクター47を介してフレキシブルフラットケーブル(FFCケーブル)が接続される。液滴吐出ヘッド17は、FFCケーブルを介して吐出装置制御部6と接続されており、FFCケーブルを介して信号の授受が行われる。ポンプ部45とノズルプレート46とにより、略方形状のヘッド本体44が構成されている。
ポンプ部45の基部側、すなわちヘッド本体44の基部側は、液体導入部41及びヘッド基板43を受けるべく方形フランジ状にフランジ部49が形成されている。このフランジ部49には、液滴吐出ヘッド17を固定する小ねじ用のねじ孔(雌ねじ)49aが一対形成されている。液滴吐出ヘッド17は、液滴吐出ヘッド17を保持するためのヘッド保持部材を貫通してねじ孔49aに螺合したヘッド止めねじにより、ヘッド保持部材に固定される。
ノズルプレート46のノズル形成面46aには、ノズルプレート46に形成されており液滴を吐出する吐出ノズル48から成るノズル列48Aが、2本形成されている。2本のノズル列48Aは相互に平行に列設されており、各ノズル列48Aは、等ピッチで並べた例えば180個(図示では模式的に表している)の吐出ノズル48で構成されている。ヘッド本体44のノズル形成面46aには、その中心線を挟んで2本のノズル列48Aが配設されている。
液滴吐出ヘッド17が液滴吐出装置1に取付けられた状態では、ノズル列48AはY軸方向に延在する。2列のノズル列48Aをそれぞれ構成する吐出ノズル48同士は、Y軸方向において、相互に半ノズルピッチずつ位置がずれている。1ノズルピッチは、例えば140μmである。X軸方向の同じ位置において、それぞれのノズル列48Aを構成する吐出ノズル48から吐出された液滴は、設計上では、Y軸方向に等間隔に並んで一直線上に着弾する。ノズル列48Aにおける吐出ノズル48のノズルピッチが140μmの場合、当該一直線状に連なる着弾位置の中心間距離は、設計上では、70μmである。
図2(b)及び(c)に示すように、液滴吐出ヘッド17は、ノズルプレート46にポンプ部45を構成する圧力室プレート31が積層されており、圧力室プレート31に振動板32が積層されている。
圧力室プレート31には、液体導入部41から振動板32の液供給孔33を経由して供給される機能液が常に充填される液たまり35が形成されている。液たまり35は、振動板32と、ノズルプレート46と、圧力室プレート31の壁とに囲まれた空間である。また、圧力室プレート31には、ヘッド隔壁37によって区切られた圧力室38が形成されている。振動板32と、ノズルプレート46と、2個のヘッド隔壁37とによって囲まれた空間が圧力室38である。
圧力室38は吐出ノズル48のそれぞれに対応して設けられており、圧力室38の数と吐出ノズル48の数とは同じである。圧力室38には、2個のヘッド隔壁37の間に位置する供給口36を介して、液たまり35から機能液が供給される。ヘッド隔壁37と圧力室38と吐出ノズル48と供給口36との組は、液たまり35に沿って1列に並んでおり、1列に並んだ吐出ノズル48がノズル列48Aを形成している。図2(b)では図示省略したが、図示した吐出ノズル48を含むノズル列48Aに対して液たまり35に関して略対称位置に、1列に並んで配設された吐出ノズル48がもう一列のノズル列48Aを形成しており、対応するヘッド隔壁37と圧力室38と供給口36との組が、1列に並んでいる。
振動板32の圧力室38を構成する部分には、それぞれ圧電素子39の一端が固定されている。圧電素子39の他端は、固定板(図示省略)を介して液滴吐出ヘッド17全体を支持する基台(図示省略)に固定されている。
圧電素子39は電極層と圧電材料とを積層した活性部を有し、電極層に駆動電圧を印加することで、活性部が長手方向(図2(b)又は(c)においては振動板32の厚さ方向)に縮む。活性部が縮むことで、圧電素子39の一端が固定された振動板32が圧力室38と反対側に引張られる力を受ける。振動板32が圧力室38と反対側に引張られることで、振動板32が圧力室38の反対側に撓む。これにより、圧力室38の容積が増加することから、機能液が液たまり35から供給口36を経て圧力室38に供給される。次に、電極層に印加されていた駆動電圧が解除されると、活性部が元の長さに戻ることで、圧電素子39が振動板32を押圧する。振動板32が押圧されることで、圧力室38側に戻る。これにより、圧力室38の容積が急激に元に戻る、すなわち増加していた容積が減少することから、圧力室38内に充填されていた機能液に圧力が加わり、当該圧力室38に連通して形成された吐出ノズル48から機能液が液滴となって吐出される。
吐出装置制御部6は、圧電素子39への印加電圧の制御、すなわち駆動信号を制御することにより、複数の吐出ノズル48のそれぞれに対して、機能液の吐出制御を行う。より詳細には、吐出ノズル48から吐出される液滴の体積や、単位時間あたりに吐出する液滴の数などを変化させることができる。これにより、基板上に着弾した液滴同士の距離や、基板上の一定の面積に着弾させる機能液の量などを変化させることができる。例えば、ノズル列48Aに並ぶ複数の吐出ノズル48の中から、液滴を吐出させる吐出ノズル48を選択的に使用することにより、ノズル列48Aの延在方向では、ノズル列48Aの長さの範囲であって吐出ノズル48のピッチ間隔で、複数の液滴を同時に吐出することができる。ノズル列48Aの延在方向と略直交する方向では、基板と吐出ノズル48とを相対移動させて、当該相対移動方向において、当該吐出ノズル48が対向可能な、基板の任意の位置に吐出ノズル48から吐出される液滴を配置することができる。
<吸引ユニット>
次に、吸引ユニット50について、図3を参照して説明する。図3は、吸引ユニットの構成を示す説明図である。図3(a)は、吸引ユニットの全体構成を示す説明図であり、図3(b)は、キャップ装置の周辺の構成を示す説明図である。
図3に示すように、吸引ユニット50は、キャップ装置51と洗浄液供給装置71と排液装置81と濁度検出ユニット91と、を備えている。
キャップ装置51は、ヘッドキャップ52と、キャップ支持部61と、給液孔管67と、排液孔管68と、を備えている。
ヘッドキャップ52は、キャップベース53と封止部材54と吸収材59とを備えている。キャップベース53は、例えばステンレス鋼などのような腐食され難い材料で略直方体形状に構成されており、一面にキャップ凹部56が形成されている。キャップ凹部56は、キャップベース53の一面に開口する略直方体形状の凹部である。キャップベース53は、ヘッドキャップ52が液滴吐出装置1に取り付けられた状態では、キャップ凹部56の開口が重力加速度方向の上側を向く状態になる。
キャップベース53において、重力加速度方向の上側に開口したキャップ凹部56の底面には、キャップベース53の外面(下面)に貫通する給液孔57が開口している。キャップベース53の外面(下面)における給液孔57の開口には、給液孔管67が接続されている。これにより、給液孔管67に形成されている流路が、キャップ凹部56に連通している。
キャップベース53において、キャップ凹部56の底面には、キャップベース53の外面(下面)に貫通する排液孔58も開口している。キャップベース53の外面(下面)における排液孔58の開口には、排液管係合凹部58aが形成されており、排液孔管68の一端が排液管係合凹部58aに嵌合している。これにより、排液孔管68に形成されている排液流路69が、キャップ凹部56に連通している。
排液孔管68は、円柱形状の外形を有し、一端には、外径が排液管係合凹部58aの内径に嵌合する嵌合端部68aが形成されている。嵌合端部68aが形成されている端の反対側の端面には、係合凹部68bが形成されている。円柱形状の側面には、検出嵌合凹部68cが形成されている。
排液孔管68に形成されている排液流路69は、濁度検出流路69aと流路部69bとを有している。後述する濁度センサー92Aの濁度検出部92aを配設可能な流路径を有する濁度検出流路69aは、嵌合端部68aが形成されている端に開口し、反対側に濁度検出流路69aより流路径が小さい流路部69bの一端が連通している。流路部69bのもう一端は、係合凹部68bの底面に開口している。濁度検出流路69aの側壁の一部が開口して、検出嵌合凹部68cの底と連通している。
上述したように、排液孔管68の嵌合端部68aが、キャップベース53の排液管係合凹部58aに嵌合して、排液孔管68の濁度検出流路69aが、キャップベース53の排液孔58からキャップ凹部56に連通している。
封止部材54は、機能液に対して耐食性を有するゴム状弾性体材料を用いて形成されている。封止部材54は、平面視形状がキャップ凹部56の開口の形状と略相似形状の外形形状と内側開口とを有する額縁形状を有し、キャップ凹部56の開口の縁に沿って、図示省略した封止部材ホルダーによってキャップベース53に固定されている。封止部材54の封止凸部54aが、キャップベース53の上面から突出している。封止部材54とキャップ凹部56とで、キャップ室55を構成している。
封止凸部54aの平面視形状は、2列のノズル列48Aの周囲でノズル形成面46aに当接する形状になっている。ヘッドキャップ52が液滴吐出ヘッド17に当接する場合、キャップベース53から突出している封止凸部54aがノズル形成面46aに当接する。このとき、ゴム状弾性体材料から成る封止凸部54aは、弾性変形してノズル形成面46aに密着する。キャップ室55は、図3に二点鎖線で示したように、液滴吐出ヘッド17によって封止されて、給液孔57、排液孔58、又は液滴吐出ヘッド17に形成された液状体の流路を介してのみ外部と連通可能な封止空間となる。吐出ノズル48に対しては、キャップ室55が、吐出ノズル48を封止する封止空間になっている。
キャップ室55には、吸収材59が配設されている。吸収材59は、多孔質の素材などの液体を吸着保持することが可能な素材で形成されている。
キャップ支持部61は、キャッププレート62と、ベースホルダー63と、キャップ押圧機構64と、を備えている。
キャッププレート62が、液滴吐出装置1に、移動装置5aの移動プレートを介して固定されている。キャッププレート62にはベースホルダー63が固定されている。ベースホルダー63にはキャップベース孔63aが形成されており、ヘッドキャップ52のキャップベース53が、キャップベース孔63aに、鉛直方向に摺動自在に遊嵌している。ヘッドキャップ52は、キャップベース53が、キャップ押圧機構64を介してベースホルダー63に対して離接方向に移動可能に取り付けられている。
キャップ押圧機構64は、ヘッドキャップ52がキャッププレート62の面に略垂直な方向(キャップ装置51が液滴吐出装置1に取り付けられた状態では鉛直方向)に移動する方向に弾性変形可能である。キャップ押圧機構64が弾性変形した抗力によって、ヘッドキャップ52が、キャッププレート62から離れる方向に押圧され、キャップベース53から突出したベース突起53aがベースホルダー63に当接することによって、ヘッドキャップ52の鉛直方向の位置が定まっている。
キャップ押圧機構64は、ヘッドキャップ52が液滴吐出ヘッド17などに当接した状態で、ヘッドキャップ52に加えられた当接力によって変形し、変形抗力によって、ヘッドキャップ52を液滴吐出ヘッド17などに押付ける力をヘッドキャップ52に加える。
キャップ押圧機構64による押し付け力によって、液滴吐出ヘッド17に当接したゴム状弾性体材料から成る封止凸部54aは、弾性変形してノズル形成面46aに確実に密着する。封止凸部54aがノズル形成面46aに密着することで、キャップ室55は、確実に、給液孔57、排液孔58、又は液滴吐出ヘッド17に形成された液状体の流路を介してのみ外部と連通可能な、吐出ノズル48を封止する封止空間となる。
洗浄液供給装置71は、給液管74と、給液バルブ76と、洗浄液供給タンク73と、洗浄液ポンプ78とを備えている。
給液管74は一端が給液孔管67に接続されており、もう一端が洗浄液供給タンク73に接続されている。上述したように給液孔管67はキャップ凹部56に連通しており、洗浄液供給タンク73とキャップ凹部56とは、給液管74及び給液孔管67を介して連通している。給液管74の中間には、給液バルブ76と洗浄液ポンプ78とが取り付けられている。洗浄液ポンプ78によって、洗浄液供給タンク73からキャップ凹部56に洗浄液が送られる。給液バルブ76によって、給液管74の流路が開閉される。
給液バルブ76と、洗浄液ポンプ78とは、吐出装置制御部6の吸引洗浄制御部50aと電気的に接続されており、吸引洗浄制御部50aは、予め入力されたプログラムに従って、給液バルブ76と洗浄液ポンプ78とを制御する。
給液バルブ76は、吸引洗浄制御部50aによって制御されて、給液管74の流路を開閉する。また、開放状態を調整することで流量の調整も実施可能である。洗浄液ポンプ78は、吸引洗浄制御部50aによって制御されて、洗浄液供給タンク73に貯留された洗浄液をキャップ凹部56(キャップ室55)に供給する。洗浄液供給装置71が、洗浄液供給手段に相当する。
排液装置81は、排液タンク82と、排液管84と、排液バルブ86と、吸引ポンプ88とを備えている。
排液管84は、一端が排液孔管68の係合凹部68bに嵌合しており、排液管84に形成された流路が、係合凹部68bに開口した流路部69bに連通している。排液管84のもう一端は、排液タンク82に接続されており、流路が排液タンク82に連通している。上述したように流路部69bはキャップ凹部56に連通しており、排液タンク82とキャップ凹部56とは、排液管84及び排液孔管68を介して連通している。排液管84の中間には、排液バルブ86が取り付けられている。排液タンク82には、吸引ポンプ88が接続されており、吸引ポンプ88によって吸引することで、排液タンク82内を負圧にすることができる。
排液バルブ86と、吸引ポンプ88とは、吐出装置制御部6の吸引洗浄制御部50aと電気的に接続されており、吸引洗浄制御部50aは、予め入力されたプログラムに従って、排液バルブ86と吸引ポンプ88とを制御する。
排液バルブ86は、吸引洗浄制御部50aによって制御されて、排液管84の流路を開閉する。吸引ポンプ88は、吸引洗浄制御部50aによって制御されて、排液タンク82内を負圧にすることで、排液タンク82に連通するキャップ凹部56内の気体や液体をキャップ凹部56から排液タンク82に吸引する。
上述したように、ヘッドキャップ52が液滴吐出ヘッド17に当接した状態では、キャップ凹部56を含むキャップ室55は、給液孔57、排液孔58、又は液滴吐出ヘッド17に形成された液状体の流路を介してのみ外部と連通可能な、吐出ノズル48を封止する封止空間である。吸引ポンプ88を稼動させて排液タンク82内を負圧にすることによって、キャップ室55を負圧にすることで、液滴吐出ヘッド17の液状体の流路に在る機能液を吸引することができる。排液装置81が、吸引手段に相当する。
<濁度検出ユニット>
濁度検出ユニット91は、濁度センサー92Aと、センサー保持部94と、を備えている。
センサー保持部94は、略円柱形状の途中が折れ曲がった外形形状を有しており、両端に開口する保持室96が形成されている。保持室96は、保持開口98と保持室部97と支持部99とを有しており、センサー保持部94の端面に、保持開口98又は支持部99が開口している。
センサー保持部94における支持部99が開口している端側の外形は、保持係合部94aが形成されている。保持係合部94aは、排液孔管68の検出嵌合凹部68cに嵌合している。保持係合部94aが検出嵌合凹部68cに嵌合することで、センサー保持部94は、排液孔管68に固定されている。上述したように、センサー保持部94は途中が折れ曲がっており、保持係合部94aが排液孔管68に固定されている反対側の端は、鉛直方向の上側に折れ曲がって、端面に形成された保持開口98は、鉛直方向において、ヘッドキャップ52の封止部材54の上端より高い位置に開口している。
検出嵌合凹部68cに嵌合したセンサー保持部94の端面には、保持室96の支持部99が開口している。支持部99が開口しているセンサー保持部94の端面が当接する検出嵌合凹部68cの底面は、濁度検出流路69aに連通する開口を有しており、支持部99は濁度検出流路69aに臨んで開口している。センサー保持部94が、保持手段に相当し、保持開口98が、挿入開口に相当し、支持部99が、検出手段支持部に相当する。
濁度センサー92Aは、センサー本体92と、センサーケーブル93とを有している。センサーケーブル93は、センサー本体92と吸引洗浄制御部50aとを電気的に接続している。センサー本体92は、センサーケーブル93を介して、吸引洗浄制御部50aとの制御信号及び検出信号の授受を実施する。センサー本体92は、先端に濁度検出部92aが形成されており、濁度検出部92aが臨む位置に存在する液体や気体の濁度を検出することができる。濁度センサー92Aは、既知の濁度センサーを用いることができる。濁度センサー92Aは、例えば光学方式の濁度センサーであり、濁度検出部92aに発光素子と受光素子とが配設されており、発光素子から射出されて受光素子に到達した光の減少率によって、発光素子から受光素子に至る光路に存在する物質の濁度を検出する。
センサー本体92は、濁度検出部92aをセンサー保持部94から突出させる状態で、支持部99に嵌合して支持されている。支持部99のセンサー本体92に接触する部分は、図示省略した弾性部材で形成されており、当該弾性部材が弾性変形することで、支持部99は、センサー本体92に密着して支持している。弾性部材が弾性変形することで、センサー本体92を支持部99に支持された状態にすることも、支持部99から外すことも容易である。センサーケーブル93のセンサー本体92との接続部は、曲げ剛性を高くしたケーブル接続部93aである。センサー本体92を、保持開口98から挿入し、ケーブル接続部93aを介して押す又は引くことで、支持部99に嵌合させたり、外したりすることができる。
上述したように、支持部99は濁度検出流路69aに臨んで開口しており、センサー保持部94から突出した濁度検出部92aは、濁度検出流路69a内に位置している。濁度センサー92Aは、濁度検出流路69a内の洗浄液などの濁度を検出可能である。濁度センサー92Aが、濁度検出手段に相当する。
<洗浄工程>
次に、キャップ室55などを洗浄する洗浄工程について、図4を参照して説明する。図4は、洗浄液を用いてキャップ室などを洗浄する洗浄工程を示すフローチャートである。
図4のステップS21では、濁度の限界値を取得する。濁度の限界値は、濁度検出流路69aに流入した洗浄液などの濁度の限界値である。洗浄液は、キャップ室55に供給されて、キャップ室55内に残留していた機能液や付着していた付着物を溶解することで、キャップ室55を洗浄する。洗浄液は例えば透明な液体であり、機能液や付着物を溶解することで、濁度が高くなる。以降、洗浄液が機能液や付着物を溶解して、洗浄液と機能液や付着物とを含んだ液状体も、単に洗浄液と表記する場合がある。洗浄が進むと濁度検出流路69aに流入する洗浄液の濁度が小さくなる。
濁度の限界値は、キャップ室55の洗浄が略完了したとみなせる状態のときに、濁度検出流路69aに流入する洗浄液の濁度を実験などによって予め求めることが好ましい。濁度の限界値は、入出力装置を用いて入力されることによって取得し、吐出装置制御部6の記憶部などに記憶される。
次に、ステップS22では、排液バルブ86を閉じて、排液管84の流路を閉鎖する。
次に、ステップS23では、給液バルブ76を開けて、給液管74の流路を開放する。
次に、ステップS24では、キャップ室55に洗浄液を供給する。洗浄液は、洗浄液供給装置71の洗浄液供給タンク73から洗浄液ポンプ78によってキャップ室55に供給される。
洗浄液は、給液孔管67を経由して、給液孔57からキャップ凹部56(キャップ室55)に流入し、キャップ室55に満たされる。キャップ室55に流入した洗浄液は、キャップ室55内に残留していた機能液や付着していた付着物を溶解することで、キャップ室55を洗浄する。キャップ凹部56に流入してキャップ凹部56を洗浄した洗浄液の一部は、排液孔58から排液流路69に流入する。洗浄液がキャップ室55に満たされた状態では、排液流路69の濁度検出流路69aは、洗浄液で満たされている。
次に、ステップS25では、濁度センサー92Aによって洗浄液の濁度を検出する。上述したように、濁度センサー92Aの濁度検出部92aは、排液流路69の濁度検出流路69a内に位置しており、濁度検出流路69aは、ステップS24において洗浄液がキャップ室55に満たされることで、洗浄液で満たされている。濁度検出部92aは洗浄液に浸されており、当該洗浄液の濁度を検出する。
次に、ステップS26では、給液バルブ76を閉じて、給液管74の流路を閉鎖する。
次に、ステップS27では、排液バルブ86を開けて、排液管84の流路を開放する。
次に、ステップS28では、排液装置81によって、ヘッドキャップ52から洗浄液を排出する。吸引ポンプ88を稼動させて吸引することによって排液タンク82内を負圧にすることで、流路部69b、濁度検出流路69a、及びキャップ室55の洗浄液を吸引して、排液タンク82に排出する。
次に、ステップS29では、ステップS25において検出した洗浄液の濁度が、ステップS21において取得してある濁度の限界値未満になったか否かを判定する。洗浄液は、キャップ室55に供給されて、キャップ室55内に残留していた機能液や付着していた付着物を溶解することで、キャップ室55を洗浄する。洗浄液は例えば透明な液体であり、機能液や付着物を溶解することで、濁度が高くなる。濁度の限界値は、キャップ室55の洗浄が略完了したとみなせる状態のときに、濁度検出流路69aに流入する洗浄液の濁度であるため、検出した濁度が限界値より大きい場合は、キャップ室55には、まだ洗浄するべき付着物などが残存する可能性が高い。検出した濁度が限界値より小さい場合は、キャップ室55には、洗浄するべき付着物などがほとんど残存せず、洗浄が完了した状態である可能性が高い。
ステップS29において、検出した濁度が限界値より大きかった(ステップS29でNO)場合には、ステップS22に戻り、ステップS22からステップS29の各工程を繰り返す。
ステップS29において、検出した濁度が限界値未満であった場合(ステップS29でYES)には、洗浄液を用いてキャップ室55などを洗浄する洗浄工程を終了する。
<ヘッドユニット>
次に、複数の液滴吐出ヘッド17を備える吐出ユニットが備えるヘッドユニット121の概略構成について、図5を参照して説明する。図5は、ヘッドユニットの概略構成を示す平面図である。図5に示したX軸及びY軸は、ヘッドユニット121が液滴吐出装置1と略同様の構成を備える液滴吐出装置に取り付けられた状態において、図1に示したX軸及びY軸と同一方向である当該液滴吐出装置のX軸及びY軸と一致している。
図5に示したように、ヘッドユニット121は、キャリッジプレート123と、キャリッジプレート123に搭載された6個の液滴吐出ヘッド17と、を有している。液滴吐出ヘッド17は、キャリッジプレート123に固定されており、ヘッド本体44がキャリッジプレート123に形成された孔(図示省略)に遊嵌して、ノズルプレート46(ヘッド本体44)が、キャリッジプレート123の面より突出している。図5は、ノズルプレート46(ノズル形成面46a)側から見た図である。6個の液滴吐出ヘッド17は、Y軸方向に分かれて、それぞれ3個ずつの液滴吐出ヘッド17を有するヘッド組125を2群形成している。それぞれの液滴吐出ヘッド17のノズル列48AはY軸方向に延在している。
一つのヘッド組125が有する3個の液滴吐出ヘッド17は、Y軸方向において、互いに隣り合う液滴吐出ヘッド17の、一方の液滴吐出ヘッド17の端の吐出ノズル48に対して、もう一方の液滴吐出ヘッド17の端の吐出ノズル48が半ノズルピッチずれて位置するように、位置決めされている。仮に、ヘッド組125が有する3個の液滴吐出ヘッド17において、全ての吐出ノズル48のX軸方向の位置を同じにすると、吐出ノズル48は、Y軸方向に半ノズルピッチの等間隔で並ぶ。すなわち、X軸方向の同じ位置において、それぞれの液滴吐出ヘッド17が有するそれぞれのノズル列48Aを構成する吐出ノズル48から吐出された液滴は、設計上では、Y軸方向に等間隔に並んで一直線上に着弾する。液滴吐出ヘッド17は、Y軸方向において互いに重なるため、X軸方向に階段状に並べてヘッド組125を構成している。
<キャップユニット>
次に、ヘッドユニット121の複数の液滴吐出ヘッド17に対応する複数のヘッドキャップ52を備えるキャップユニット151の概略構成について、図6を参照して説明する。図6は、キャップユニットの概略構成を示す平面図である。図6に示したX軸及びY軸は、キャップユニット151が液滴吐出装置1と略同様の構成を備える液滴吐出装置に取り付けられた状態において、図5に示したX軸及びY軸と一致している。
キャップユニット151は、ヘッドキャップ52と、キャップ支持部161と、給液孔管67(図3参照)と、排液孔管68と(図3参照)と、及び濁度検出ユニット91(図3参照)を備えている。
キャップユニット151は、上述したキャップ装置51が備えるヘッドキャップ52と給液孔管67と排液孔管68と、及び濁度検出ユニット91、の組を、6組備えている。
キャップ支持部161は、キャップユニットプレート162と、ベースホルダー63と、キャップ押圧機構64(図3参照)と、を備えている。
キャップユニットプレート162が、液滴吐出装置に、移動機構を介して固定されている。キャップユニットプレート162には、ベースホルダー63が、6個固定されている。ベースホルダー63には、上述したキャップ装置51と同様に、ヘッドキャップ52が固定されている。ヘッドキャップ52は、キャップ装置51と同様に、キャップ押圧機構64による押し付け力によって、液滴吐出ヘッド17の吐出ノズル48を封止する封止空間を形成する。
6個のヘッドキャップ52のそれぞれは、キャップユニットプレート162において、ヘッドユニット121の6個の液滴吐出ヘッド17を、6個のヘッドキャップ52によって同時に封止できる位置に配設されている。
それぞれのヘッドキャップ52に対応して、吸引ユニット50と同様の洗浄液供給装置71と排液装置81とが配設されている。
次に、本実施形態による効果について記載する。第一の実施形態によれば、以下に記載する効果が得られる。
(1)洗浄液供給装置71によって、ヘッドキャップ52に洗浄液を供給することができる。キャップ室55を洗浄液で浸すことで、洗浄液に浸された部分の付着物などを洗浄することができる。
(2)吸引ユニット50は濁度検出ユニット91を備えており、キャップ室55などを洗浄する洗浄工程において、濁度検出ユニット91の濁度センサー92Aによって洗浄液の濁度を検出する工程と、検出した洗浄液の濁度が、濁度の限界値未満になったか否かを判定する工程を実施し、判定結果によって、洗浄工程を継続又は終了する。これにより、キャップ室55などを、付着物が残存するにも関わらず洗浄を終了してしまうことを抑制して、確実に洗浄することができる。また、充分洗浄されたにも関わらず洗浄を継続して、洗浄液を無駄に消費することや、無駄な洗浄時間を費やすことを、抑制することができる。
(3)センサー保持部94の保持開口98は、鉛直方向において、ヘッドキャップ52の封止部材54の上端より高い位置に開口している。これにより、ヘッドキャップ52(キャップ室55)に満たされた液状体がセンサー保持部94に浸入した場合でも、保持開口98から外部に流出することを防止することができる。
(4)濁度センサー92Aによって洗浄液の濁度を検出する工程は、洗浄液がキャップ室55に満たされた状態であって、排液流路69の濁度検出流路69aが洗浄液で満たされている状態で実施される。これにより、濁度センサー92Aの濁度検出部92aが確実に洗浄液に浸された状態で検出を実施できるため、濁度センサーと被測定物との関係が一定でないことに起因する測定誤差を抑制して、正確な検出結果を得ることができる。
(5)濁度センサー92Aのセンサー本体92は、センサー保持部94に、弾性部材で形成された支持部99に支持されることで保持されており、弾性部材が弾性変形することで、センサー本体92を支持部99に支持された状態にすることも、支持部99から外すことも容易である。これにより、濁度センサー92Aをセンサー保持部94から容易に脱着することが可能であるため、容易に取り外して、濁度検出部92aの洗浄などの濁度センサー92Aの保守を、容易に実施することができる。
(6)洗浄液は、透明な液体である。このため、洗浄液単体の濁度を検出した場合は、検出される濁度は非常に小さくなる。これにより、微少な機能液や付着物が混入したことによる微小な濁度の変化も検出しやすくなり、濁度の変化を精度良く検出することができる。
(7)排液装置81は、排液管84の流路を開閉する排液バルブ86を備えている。排液バルブ86を閉じることで、洗浄液が排液孔管68の流路から排液タンク82の方に、自然に流出することを実質的になくすることができる。
(8)洗浄液供給装置71は、給液管74の流路を開閉することができる給液バルブ76を備えている。給液バルブ76を用いることで、洗浄液供給タンク73からヘッドキャップ52への洗浄液の供給を迅速に停止することができる。また、洗浄液が給液孔管67の流路の方から洗浄液供給タンク73の方に、逆流することを抑制することができる。ヘッドキャップ52から排液装置81によって洗浄液などが吸引されている際に、当該吸引力によって洗浄液供給装置71の洗浄液が吸引されることを、実質的になくすることができる。
(第二の実施形態)
次に、液状体吐出装置、ヘッド保守装置の保守方法、及びヘッド保守装置の一実施形態である第二の実施形態について、説明する。本実施形態における液状体吐出装置の一例である液滴吐出装置は、第一の実施形態で図1を参照して説明した液滴吐出装置1と実質的に同様の機械的構成を備えている。液滴吐出装置1と一部が異なる吸引ユニット250の構成、及び吸引ユニット250を用いる洗浄工程について説明する。
<吸引ユニット>
最初に、吸引ユニット250について、図7を参照して説明する。図7は、吸引ユニットの構成を示す説明図である。図7(a)は、吸引ユニットの全体構成を示す説明図であり、図7(b)は、キャップ装置の周辺の構成を示す説明図である。吸引ユニット50における構成要素と同じ構成を有する構成要素については、吸引ユニット50における構成要素と同じ番号を付して説明する。
図7に示すように、吸引ユニット250は、キャップ装置251と洗浄液供給装置71と排液装置81と濁度検出ユニット91と、を備えている。
キャップ装置251は、ヘッドキャップ252と、キャップ支持部61と、給排液管266と、を備えている。
ヘッドキャップ252は、キャップベース253と封止部材54と吸収材59とを備えている。キャップベース253は、例えばステンレス鋼などのような腐食され難い材料で略直方体形状に構成されており、一面にキャップ凹部256が形成されている。キャップ凹部256は、キャップベース253の一面に開口する略直方体形状の凹部である。キャップベース253は、ヘッドキャップ252が液滴吐出装置に取り付けられた状態では、キャップ凹部256の開口が重力加速度方向の上側を向く状態になる。
キャップベース253において、重力加速度方向の上側に開口したキャップ凹部256の底面には、キャップベース253の外面(下面)に貫通する給排液孔257が開口している。キャップベース253の外面(下面)における給排液孔257の開口には、給排液管266が接続されている。
給排液管266は、円柱形状の外形を有し、一端には、外径が給排液孔257の内径に嵌合する嵌合端266aが形成されている。嵌合端266aが形成されている端の反対側の端面には、係合凹部266bが形成されている。円柱形状の側面には、係合凹部266cと検出嵌合凹部266dと、が形成されている。
給排液管266には、給排液流路269が形成されている。給排液流路269は、濁度検出流路269dと給排流路269aと排液流路269bと給液流路269cとを有している。濁度検出流路269dは、給排液管266の中央近くに形成されており、濁度センサー92Aの濁度検出部92aを配設可能な流路径を有している。濁度検出流路269dの側壁の一部が開口して、検出嵌合凹部267の底と連通している。
給排流路269aは、嵌合端266aの端面から濁度検出流路269dの端面の一方に貫通している。排液流路269bは、係合凹部266bの底面から、濁度検出流路269dの給排流路269aが開口している端面と反対側の端面に貫通している。給液流路269cは、濁度検出流路269dの給排流路269aが開口している端面近くの側面から、係合凹部266cの底面に貫通している。検出嵌合凹部267の底と連通する開口は、給液流路269cに対して鉛直方向において下側であって、排液流路269bの開口に近い位置に位置している。
給排液管266の嵌合端266aが、キャップベース253の給排液孔257に嵌合して、給排液管266の濁度検出流路269dが、給排流路269aを介してキャップベース253の給排液孔257からキャップ凹部256に連通している。
ヘッドキャップ252が備える封止部材54は、ヘッドキャップ52が備える封止部材54と同じであり、ヘッドキャップ52における封止部材54と同様に、キャップベース253に固定されている。封止部材54とキャップ凹部256とで、キャップ室55と同様のキャップ室255を構成している。
キャップ室255は、図7に二点鎖線で示したように、液滴吐出ヘッド17によって封止されて、給排液孔257、又は液滴吐出ヘッド17に形成された液状体の流路を介してのみ外部と連通可能な封止空間となる。吐出ノズル48に対しては、キャップ室255が、吐出ノズル48を封止する封止空間になっている。
キャップ室255には、吸収材59が配設されている。
ヘッドキャップ252が備えるキャップ支持部61は、ヘッドキャップ52が備えるキャップ支持部61と同じであり、キャッププレート62と、ベースホルダー63と、キャップ押圧機構64と、を備えている。
吸引ユニット250が備える洗浄液供給装置71と排液装置81と濁度検出ユニット91とは、吸引ユニット50が備える洗浄液供給装置71と排液装置81と濁度検出ユニット91と同じものであり、同じ構成を有し、同じ機能を備えている。
洗浄液供給装置71の給液管74は、一端が給排液管266の係合凹部266cに嵌合しており、給液管74の流路が、給液流路269cと連通している。排液装置81の排液管84は、一端が給排液管266の係合凹部266bに嵌合しており、排液管84の流路が、排液流路269bと連通している。
洗浄液供給装置71の給液バルブ76と洗浄液ポンプ78と、及び排液装置81の排液バルブ86と吸引ポンプ88とは、吐出装置制御部206の吸引洗浄制御部250aと電気的に接続されている。吸引洗浄制御部250aは、予め入力されたプログラムに従って、給液バルブ76と洗浄液ポンプ78と排液バルブ86と吸引ポンプ88とを統括して制御する。
センサー保持部94における保持係合部94aは、給排液管266の検出嵌合凹部267に嵌合している。保持係合部94aが検出嵌合凹部267に嵌合することで、センサー保持部94は、給排液管266に固定されている。保持係合部94aが給排液管266に固定されている反対側の端は、鉛直方向の上側に折れ曲がって、端面に形成された保持開口98は、鉛直方向において、ヘッドキャップ252の封止部材54の上端より高い位置に開口している。
検出嵌合凹部267に嵌合したセンサー保持部94の端面には、保持室96の支持部99が開口している。支持部99が開口しているセンサー保持部94の端面が当接する検出嵌合凹部267の底面は、濁度検出流路269dに連通しており、支持部99は濁度検出流路269dに臨んで開口している。センサー保持部94から突出した濁度検出部92aは、濁度検出流路269d内に位置している。濁度センサー92Aは、濁度検出流路269d内の洗浄液などの濁度を検出可能である。
センサーケーブル93は、センサー本体92と吸引洗浄制御部250aとを電気的に接続している。センサー本体92は、吸引洗浄制御部250aと、センサーケーブル93を介して制御信号及び検出信号の授受を実施する。
<洗浄工程>
次に、吸引ユニット250におけるキャップ室255などを洗浄する洗浄工程について、図8を参照して説明する。図8は、洗浄液を用いてキャップ室などを洗浄する洗浄工程を示すフローチャートである。
図8のステップS41では、濁度の限界値を取得する。濁度の限界値は、濁度検出流路269dに流入した洗浄液などの濁度の限界値である。洗浄液は、キャップ室255に供給されて、キャップ室255内に残留していた機能液や付着していた付着物を溶解することで、キャップ室255を洗浄する。洗浄液は例えば透明な液体であり、機能液や付着物を溶解することで、濁度が高くなる。洗浄が進むと濁度検出流路269dに流入する洗浄液の濁度が小さくなる。
濁度の限界値は、キャップ室255の洗浄が略完了したとみなせる状態のときに、排出されて濁度検出流路269dを通過する洗浄液の濁度を実験などによって予め求めることが好ましい。濁度の限界値は、入出力装置を用いて入力されることによって取得し、吐出装置制御部206の記憶部などに記憶される。
次に、ステップS42では、排液バルブ86を閉じて、排液管84の流路を閉鎖する。
次に、ステップS43では、給液バルブ76を開けて、給液管74の流路を開放する。
次に、ステップS44では、キャップ室255に洗浄液を供給する。洗浄液は、洗浄液供給装置71の洗浄液供給タンク73から洗浄液ポンプ78によってキャップ室255に供給される。
洗浄液は、給液管74の流路から給液流路269cに流入し、給液流路269c、濁度検出流路269d、及び給排流路269aを経由して、給排液孔257からキャップ凹部256(キャップ室255)に流入し、キャップ室255に満たされる。キャップ室255に流入した洗浄液は、キャップ室255内に残留していた機能液や付着していた付着物を溶解することで、キャップ室255を洗浄する。
次に、ステップS45では、給液バルブ76を閉じて、給液管74の流路を閉鎖する。
次に、ステップS46では、排液バルブ86を開けて、排液管84の流路を開放する。
次に、ステップS47では、排液装置81によって、ヘッドキャップ252から洗浄液を排出する。吸引ポンプ88を稼動させて吸引することによって排液タンク82内を負圧にすることで、キャップ室255などに溜められた洗浄液を吸引して、排液タンク82に排出する。
次に、ステップS48では、ステップS47においてキャップ室255から排液タンク82に排出される際に、給排液流路269の濁度検出流路269d内を通過する洗浄液の濁度を、濁度センサー92Aによって検出する。上述したように、濁度センサー92Aの濁度検出部92aは、濁度検出流路269d内に位置しており、濁度検出部92aは濁度検出流路269d内を流動する洗浄液に浸されており、当該洗浄液の濁度を検出することができる。
次に、ステップS49では、ステップS48において検出した洗浄液の濁度が、ステップS41において取得してある濁度の限界値未満になったか否かを判定する。洗浄液は、キャップ室255に供給されて、キャップ室255内に残留していた機能液や付着していた付着物を溶解することで、キャップ室255を洗浄する。洗浄液は、例えば透明な液体であり、機能液や付着物を溶解することで、濁度が高くなる。濁度の限界値は、キャップ室255の洗浄が略完了したとみなせる状態のときに、濁度検出流路269dに流入する洗浄液の濁度であるため、検出した濁度が限界値より大きい場合は、キャップ室255には、まだ洗浄するべき付着物などが残存する可能性が高い。検出した濁度が限界値より小さい場合は、キャップ室255には、洗浄するべき付着物などがほとんど残存せず、洗浄が完了した状態である可能性が高い。
ステップS49において、検出した濁度が限界値より大きかった(ステップS49でNO)場合には、ステップS42に戻り、ステップS42からステップS49の各工程を繰り返す。
ステップS49において、検出した濁度が限界値未満であった場合(ステップS49でYES)には、ステップS50に進む。
ステップS49の次に、ステップS50では、給液バルブ76及び排液バルブ86を開けて、給液管74の流路及び排液管84の流路を開放する。これにより、洗浄液ポンプ78から排液タンク82まで連通する流路が形成される。
次に、ステップS51では、洗浄液供給装置71から洗浄液を供給して、濁度センサー92Aの濁度検出部92aを洗浄する。
濁度検出部92aの洗浄は、キャップ室255の洗浄に用いる洗浄液を用いて実施する。詳細には、洗浄液ポンプ78を稼動させて、洗浄液供給タンク73に貯留された洗浄液を送出する。ステップS50において洗浄液ポンプ78から排液タンク82まで連通する流路が形成されており、洗浄液ポンプ78によって送出された洗浄液は、給液管74の流路、給液流路269c、濁度検出流路269d、排液流路269b、及び排液管84の流路を、この順番で流動して、排液タンク82に流入する。濁度検出流路269dには、濁度センサー92Aの濁度検出部92aが配設されており、濁度検出流路269dを流動する洗浄液によって濁度検出部92aが洗われることによって、濁度検出部92a(濁度センサー92A)が洗浄される。
なお、ステップS51で洗浄液供給装置71から供給された洗浄液は、ほとんどがキャップ室255(キャップ凹部256)に至ることなく濁度検出流路269dから排液流路269bに流動するが、洗浄液供給装置71の稼動状態は、キャップ室255に洗浄液を供給する場合と同様である。この場合の洗浄液供給装置71が、検出手段洗浄手段に相当する。ステップS51において洗浄液供給装置71が洗浄液を供給する工程が、洗浄液供給工程に相当する。ステップS51が、検出装置洗浄工程、及び洗浄液供給工程で供給された前記洗浄液が自重で排出される工程に相当する。
ステップS51を実施して、洗浄液を用いてキャップ室55などを洗浄する洗浄工程を終了する。
なお、ステップS50及びステップS51は、ステップS42からステップS49を実施するキャップ室255の洗浄を一回実施する度に実施してもよいし、キャップ室255の洗浄を複数回実施するごとに実施しても良い。また、洗浄液が濁度検出流路269d内に存在しない状態で濁度を検出することによって、濁度検出部92aの汚れの状態を検出し、汚れが一定以上になった場合に、ステップS50及びステップS51の濁度検出部92aを洗浄する工程を実施してもよい。
次に、本実施形態による効果について記載する。第二の実施形態によれば、第一の実施形態による効果に加えて、以下に記載する効果が得られる。
(1)吸引ユニット250は濁度検出ユニット91を備えており、キャップ室255などを洗浄する洗浄工程において、濁度検出ユニット91の濁度センサー92Aによって洗浄液の濁度を検出する工程と、検出した洗浄液の濁度が、濁度の限界値未満になったか否かを判定する工程を実施し、判定結果によって、洗浄工程を継続又は終了する。これにより、キャップ室255などを、付着物が残存するにも関わらず洗浄工程を終了してしまうことを抑制して、確実に洗浄することができる。また、充分洗浄されたにも関わらず洗浄を継続して、洗浄液を無駄に消費することや、無駄な洗浄時間を費やすことを、抑制することができる。
(2)濁度センサー92Aによって洗浄液の濁度を検出する工程は、洗浄液がキャップ室255から排液タンク82に排出される際に、給排液流路269の濁度検出流路269d内を通過する洗浄液の濁度を検出する。排出される洗浄液は、洗浄を終了し、以降洗浄に供されない洗浄液である。これにより、当該洗浄液による洗浄結果を、洗浄に供される途中で濁度を検出する場合に比べて、より正確に検出することができる。
また、排出される洗浄液の全てが濁度検出流路269dを通過するため、部分的な濁度のばらつきに起因して、検出結果が大きくずれることを抑制することができる。
(3)洗浄液供給装置71から排液装置81に、洗浄液を送ることによって、濁度検出部92aの洗浄を実施する。これにより、濁度検出部92aに機能液などが付着していることに起因して検出される濁度の精度が低下することを抑制することができる。
(4)洗浄液供給装置71から排液装置81に、洗浄液を送ることによって、濁度検出部92aの洗浄を実施する。これにより、濁度検出部92aの洗浄を、キャップ室255の洗浄と同様に、吐出装置において、自動で実施させることができる。
(5)洗浄液供給装置71と排液装置81とは、共通の給排流路269aを介してキャップ室255に連通している。これにより、キャップ室255を経由することなく、洗浄液供給装置71から濁度検出流路269dに洗浄液を供給することができる。キャップ室255を通過させて供給する場合にくらべて、より清浄な洗浄液で、濁度検出流路269dに在る濁度検出部92aの洗浄を実施することができる。
(6)洗浄液供給装置71は、濁度検出流路269dを経由してキャップ室255と連通している。このため、洗浄液供給装置71からキャップ室255に洗浄液を供給する際には、濁度検出流路269dは新しい洗浄液で満たされる。これにより、濁度検出流路269dに配設されている濁度検出部92aが、排出される洗浄液が付着することなどによって汚れることを抑制することができる。
以上、添付図面を参照しながら好適な実施形態について説明したが、好適な実施形態は、前記実施形態に限らない。要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論であり、以下のように実施することもできる。
(変形例1)前記第一の実施形態においては、キャップ装置51は、キャップベース53に連通する排液孔管68を備え、排液孔管68に形成された濁度検出流路69aに濁度検出部92aを配設していたが、ヘッドキャップとは別に濁度検出手段を配置する場所を設けることは必須ではない。濁度検出手段は、キャップベース53の排液孔58のようなヘッドキャップ内に望む凹部に設けてもよいし、キャップ凹部56のようなヘッドキャップの内部に直接配設してもよい。
(変形例2)前記第一の実施形態においては、洗浄工程において、濁度検出部92aを洗浄する工程は特に設けていなかったが、濁度検出手段は濁度を検出する際に濁度増加の要因となる物質が付着する可能性が高いため、ヘッドキャップの洗浄工程に濁度検出手段の洗浄工程を並設することが好ましい。
吸引ユニット50においては、濁度センサー92Aは着脱自在であり、手作業で抜いて洗浄することができる。当該手作業の濁度検出手段の洗浄工程を、ヘッドキャップの洗浄工程に対応して定期的に実施してもよい。吸引ユニット50においては、濁度検出部92aを保持室部97に位置させて、保持開口98から洗浄液を注入することで濁度検出部92aを洗浄することもできる。また、第二の実施形態で説明したキャップ室255の洗浄工程における濁度検出部92aを洗浄する洗浄工程と同様の、洗浄液供給装置71と排液装置81とを用いる濁度検出部92aの洗浄工程を設けてもよい。
(変形例3)前記実施形態においては、洗浄液は透明な液体であったが、洗浄液が透明であることは必須ではない。洗浄液は、少なくとも前記実施形態における機能液のように、ヘッドキャップ内に残存して洗浄液によって洗浄される液状体と濁度が異なっており、機能液などが混じることで、洗浄液単体の濁度と異なる濁度になるような濁度であればよい。
(変形例4)前記実施形態においては、センサー保持部94の保持開口98は、鉛直方向において、ヘッドキャップ52の封止部材54の上端より高い位置に開口していたが、濁度検出手段を保持する保持手段における濁度検出手段の挿入開口が、鉛直方向において、ヘッドキャップより高い位置に開口していることは必須ではない。支持部99のように、保持手段側に液体が流入し難い構造にしてもよいし、挿入開口に蓋をする構成にしてもよいし、挿入開口から流出した液状体を流す流路を設けてもよい。
(変形例5)前記実施形態においては、センサー本体92は、支持部99に着脱自在に支持されていたが、濁度検出手段を着脱可能に支持することは必須ではない。濁度検出手段は、ヘッドキャップ又は吸引手段などに固定されていてもよい。前記第二の実施形態で説明したキャップ室255の洗浄工程における濁度検出部92aを洗浄する洗浄工程のように、濁度検出手段を洗浄する工程を設けることによって、濁度検出手段を取り外すことが必要となる可能性を減らすこともできる。
(変形例6)前記実施形態においては、洗浄液供給装置71は、給液管74の流路を開閉する給液バルブ76を備えていたが、洗浄液供給装置が洗浄液の流路を開閉する装置を備えることは必須ではない。例えば、給液装置の駆動源の稼動状態を制御することによって洗浄液の供給状態を制御する構成であってもよい。
(変形例7)前記実施形態においては、排液装置81は、排液管84の流路を開閉する排液バルブ86を備えていたが、排液装置が排液の流路を開閉する装置を備えることは必須ではない。例えば、排液装置の駆動源の稼動状態を制御することによって洗浄液の供給状態を制御する構成であってもよい。
(変形例8)前記第二の実施形態においては、洗浄液ポンプ78を稼動させて、洗浄液供給タンク73に貯留された洗浄液を送出することで濁度検出部92aの洗浄を実施していたが、洗浄液を流動させるために、洗浄液供給手段に加えて吸引手段も使用してもよい。例えば、吸引ポンプ88によって吸引することで、より容易に洗浄液を流動させることができる。吸引ユニット50のように、濁度検出手段の洗浄のために洗浄液供給手段を用いる場合であっても洗浄液がヘッドキャップを経由して供給される構成の装置においては、洗浄液供給手段に併せて吸引手段の駆動源も用いることが有効である。
この場合、洗浄液供給装置71及び排液装置81が、検出手段洗浄手段に相当する。この場合の洗浄工程が、検出装置洗浄工程、及び洗浄液供給工程と吸引排出工程とを並行して実施する工程に相当する。
(変形例9)前記実施形態においては、キャップユニット151が備える複数のヘッドキャップ52のそれぞれのヘッドキャップ52に対して1個の濁度検出ユニットを備える構成であったが、複数のヘッドキャップのそれぞれに対して濁度検出手段及び保持手段を設けることは必須ではない。複数のヘッドキャップに対して一個の濁度検出手段を設け、当該濁度検出手段をヘッドキャップ間で移動させて使用する構成であってもよい。あるいは、一個のヘッドキャップに対してのみ濁度検出手段を設け、対応する濁度検出手段を設けないヘッドキャップについては、濁度検出手段を設けたヘッドキャップと同等であると推定して洗浄を実施する構成であってもよい。
(変形例10)前記実施形態においては、キャップユニット151が備える複数のヘッドキャップ52のそれぞれのヘッドキャップ52に対して1個の洗浄液供給装置71と排液装置81とを備える構成であったが、複数のヘッドキャップのそれぞれに対して洗浄液供給装置及び排液装置を設けることは必須ではない。複数のヘッドキャップに対して共通の洗浄液供給装置及び排液装置を設ける構成であってもよい。
(変形例11)前記第二の実施形態においては、キャップ室255から排液タンク82に排出される際に、給排液流路269の濁度検出流路269d内を通過する洗浄液の濁度を、濁度センサー92Aによって検出していたが、排出される洗浄液の濁度を検出するために、流動している洗浄液の濁度を検出することは必須ではない。濁度検出流路269dのような濁度検出室を設け、排出される洗浄液を一旦当該濁度検出室に溜め、溜められた状態の洗浄液について濁度を検出し、検出終了後に濁度検出室から排出する構成であってもよい。溜められた状態の洗浄液について濁度を検出することで、流動している洗浄液について検出する場合に比べて、検出状態を定常に保つことが容易であり、正確に検出することができる。
(変形例12)前記実施形態においては、液滴吐出ヘッド17は、インクジェット方式の液滴吐出ヘッドであったが、液状体吐出ヘッドがインクジェット方式の液滴吐出ヘッドであることは必須ではない。液状体を配置する液状体吐出ヘッドは、インクジェット方式とは異なる方式の吐出ヘッドであってもよい。
(変形例13)前記実施形態においては、液滴吐出ヘッド17は、一種類の機能液を吐出する構成であったが、液滴吐出ヘッドが吐出する液状体の種類は一種類に限らない。液滴吐出ヘッドは、複数の液状体供給経路及びそれぞれの液状体供給経路が連通して液状体を供給することができるノズル列を備える構成であってもよい。
(変形例14)前記実施形態においては、液滴吐出ヘッド17は、ノズル列48Aを2列備えており、それぞれのノズル列48Aは180個の吐出ノズル48を有する構成であったが、液滴吐出ヘッドにおける吐出ノズルの構成は液滴吐出ヘッド17におけるような構成に限らない。液滴吐出ヘッドが有する吐出ノズルの数は何個であってもよいし、液滴吐出ヘッドにおける吐出ノズルの配列も、例えば1列に配列するなど、どのような配列であってもよい。
(変形例15)前記実施形態においては、液滴吐出装置のヘッドユニット121は6個の液滴吐出ヘッド17を備えていたが、ヘッドユニットが備える液滴吐出ヘッドの数は、6個に限らない。ヘッドユニットは、何個の液滴吐出ヘッドを備える構成であってもよい。ヘッドユニットに対応するキャップユニットにおけるヘッドキャップの数も、ヘッドユニットにおける液滴吐出ヘッドの数に対応して、何個のヘッドキャップを備えていてもよい。
(変形例16)前記実施形態においては、液滴吐出装置1は1個のヘッドユニット21を備えていたが、液状体吐出装置が備えるヘッドユニットは1個に限らない。液状体吐出装置は、何個のヘッドユニットを備える構成であってもよい。
1…液滴吐出装置、5…保守ユニット、5a…移動装置、17…液滴吐出ヘッド、46…ノズルプレート、48…吐出ノズル、50…吸引ユニット、50a…吸引洗浄制御部、51…キャップ装置、52…ヘッドキャップ、53…キャップベース、54…封止部材、54a…封止凸部、55…キャップ室、56…キャップ凹部、57…給液孔、58…排液孔、61…キャップ支持部、62…キャッププレート、63…ベースホルダー、64…キャップ押圧機構、67…給液孔管、68…排液孔管、69…排液流路、69a…濁度検出流路、71…洗浄液供給装置、73…洗浄液供給タンク、74…給液管、76…給液バルブ、78…洗浄液ポンプ、81…排液装置、82…排液タンク、84…排液管、86…排液バルブ、88…吸引ポンプ、91…濁度検出ユニット、92…センサー本体、92A…濁度センサー、92a…濁度検出部、94…センサー保持部、98…保持開口、99…支持部、250…吸引ユニット、250a…吸引洗浄制御部、251…キャップ装置、252…ヘッドキャップ、253…キャップベース、255…キャップ室、256…キャップ凹部、257…給排液孔、266…給排液管、269…給排液流路、269a…給排流路、269d…濁度検出流路。

Claims (24)

  1. 液状体を吐出する吐出ノズルを備える液状体吐出ヘッドと、
    前記液状体吐出ヘッドの前記吐出ノズルが形成されたノズル形成面を封止するヘッドキャップと、
    前記ヘッドキャップに連通し、前記ヘッドキャップ内の気体又は液体を吸引する吸引手段と、
    前記ヘッドキャップに連通し、前記ヘッドキャップに洗浄液を供給する洗浄液供給手段と、
    液体の濁度を検出可能な濁度検出手段と、を備えることを特徴とする液状体吐出装置。
  2. 前記濁度検出手段は、前記ヘッドキャップに供給された前記洗浄液を含む液状体の濁度を検出可能な位置に配設されていることを特徴とする、請求項1に記載の液状体吐出装置。
  3. 前記濁度検出手段は、前記吸引手段が有する吸引された気体又は液体の流路における前記洗浄液を含む液状体の濁度を検出可能な位置に配設されていることを特徴とする、請求項1に記載の液状体吐出装置。
  4. 前記濁度検出手段を保持する保持手段をさらに備え、
    前記保持手段は、前記濁度検出手段を支持する検出手段支持部と、前記濁度検出手段を前記保持手段に挿入するための挿入開口とを有し、
    前記挿入開口は、鉛直方向において、前記ヘッドキャップより高い位置に開口していることを特徴とする、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の液状体吐出装置。
  5. 前記検出手段支持部は、前記濁度検出手段を着脱可能に支持していることを特徴とする、請求項4に記載の液状体吐出装置。
  6. 前記濁度検出手段を洗浄するための検出手段洗浄手段をさらに備えることを特徴とする、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の液状体吐出装置。
  7. 前記検出手段洗浄手段は、前記洗浄液供給手段、又は前記吸引手段及び前記洗浄液供給手段であることを特徴とする、請求項6に記載の液状体吐出装置。
  8. 前記洗浄液は、前記液状体吐出ヘッドから吐出される機能液と濁度が異なることを特徴とする、請求項1乃至7のいずれか一項に記載の液状体吐出装置。
  9. 前記濁度検出手段は、光学的に濁度を検出する手段であり、前記洗浄液は、前記濁度検出手段が取り扱う光を透過させることを特徴とする、請求項1乃至8のいずれか一項に記載の液状体吐出装置。
  10. 液状体を吐出する吐出ノズルを備える液状体吐出ヘッドにおける前記吐出ノズルが形成されたノズル形成面を封止するヘッドキャップを備えるヘッド保守装置を保守するためのヘッド保守装置の保守方法であって、
    前記ヘッドキャップに洗浄液を供給する洗浄液供給工程と、
    前記洗浄液供給工程において前記ヘッドキャップに供給された前記洗浄液を含む液状体の濁度を検出する濁度検出工程と、
    前記ヘッドキャップ内の前記洗浄液を含む液状体を吸引して排出する吸引排出工程と、
    前記濁度検出工程において検出された濁度情報によって、前記洗浄液供給工程及び前記吸引排出工程の継続又は終了を決定する決定工程と、を有することを特徴とするヘッド保守装置の保守方法。
  11. 液状体を吐出する吐出ノズルを備える液状体吐出ヘッドにおける前記吐出ノズルが形成されたノズル形成面を封止するヘッドキャップを備えるヘッド保守装置を保守するためのヘッド保守装置の保守方法であって、
    前記ヘッドキャップに洗浄液を供給する洗浄液供給工程と、
    前記ヘッドキャップ内の前記洗浄液を含む液状体を吸引して排出する吸引排出工程と、
    前記吸引排出工程において排出される前記洗浄液を含む液状体の濁度を検出する、濁度検出工程と、
    前記濁度検出工程において検出された濁度情報によって、前記洗浄液供給工程及び前記吸引排出工程の継続又は終了を決定する決定工程と、を有することを特徴とするヘッド保守装置の保守方法。
  12. 前記濁度検出工程において前記洗浄液を含む液状体の濁度を検出するために用いられる濁度検出装置を洗浄する検出装置洗浄工程をさらに有することを特徴とする、請求項10又は11に記載のヘッド保守装置の保守方法。
  13. 前記検出装置洗浄工程は、前記洗浄液供給工程と前記吸引排出工程とを並行して実施する工程、又は前記洗浄液供給工程で供給された前記洗浄液が自重で排出される工程であることを特徴とする、請求項12に記載のヘッド保守装置の保守方法。
  14. 前記洗浄液は、前記液状体吐出ヘッドから吐出される機能液と濁度が異なることを特徴とする、請求項10乃至13のいずれか一項に記載ヘッド保守装置の保守方法。
  15. 前記濁度検出工程は、光学的に濁度を検出する工程であり、前記洗浄液は、前記濁度検出工程において濁度を検出するために用いられる光を透過させることを特徴とする、請求項10乃至14のいずれか一項に記載のヘッド保守装置の保守方法。
  16. 液状体を吐出する吐出ノズルを備える液状体吐出ヘッドにおける前記吐出ノズルが形成されたノズル形成面を封止するヘッドキャップと、
    前記ヘッドキャップに連通し、前記ヘッドキャップ内の気体又は液体を吸引する吸引手段と、
    前記ヘッドキャップに連通し、前記ヘッドキャップに洗浄液を供給する洗浄液供給手段と、
    液体の濁度を検出可能な濁度検出手段と、を備えることを特徴とするヘッド保守装置。
  17. 前記濁度検出手段は、前記ヘッドキャップに供給された前記洗浄液を含む液状体の濁度を検出可能な位置に配設されていることを特徴とする、請求項16に記載のヘッド保守装置。
  18. 前記濁度検出手段は、前記吸引手段が有する吸引された気体又は液体の流路における前記洗浄液を含む液状体の濁度を検出可能な位置に配設されていることを特徴とする、請求項16に記載のヘッド保守装置。
  19. 前記濁度検出手段を保持する保持手段をさらに備え、
    前記保持手段は、前記濁度検出手段を支持する検出手段支持部と、前記濁度検出手段を前記保持手段に挿入するための挿入開口とを有し、
    前記挿入開口は、鉛直方向において、前記ヘッドキャップより高い位置に開口していることを特徴とする、請求項16乃至18のいずれか一項に記載のヘッド保守装置。
  20. 前記検出手段支持部は、前記濁度検出手段を着脱可能に支持していることを特徴とする、請求項19に記載のヘッド保守装置。
  21. 前記濁度検出手段を洗浄するための検出手段洗浄手段をさらに備えることを特徴とする、請求項16乃至20のいずれか一項に記載のヘッド保守装置。
  22. 前記検出手段洗浄手段は、前記洗浄液供給手段、又は前記吸引手段及び前記洗浄液供給手段であることを特徴とする、請求項21に記載のヘッド保守装置。
  23. 前記洗浄液は、前記液状体吐出ヘッドから吐出される機能液と濁度が異なることを特徴とする、請求項16乃至22のいずれか一項に記載のヘッド保守装置。
  24. 前記濁度検出手段は、光学的に濁度を検出する手段であり、前記洗浄液は、前記濁度検出手段が取り扱う光を透過させることを特徴とする、請求項16乃至23のいずれか一項に記載のヘッド保守装置。
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