JP2011050859A - 液状体吐出装置、ヘッド保守装置の保守方法、及びヘッド保守装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ヘッド吸引装置のヘッドキャップにおいて、吐出ノズルから吸引された機能液が着弾する位置は付着物が発生し易い。当該部分を含めて、ヘッドキャップにおける広い範囲の付着物を好適に洗浄できる、液状体吐出装置、ヘッド保守装置の保守方法、及びヘッド保守装置を提供する。
【解決手段】液状体吐出装置は、キャップ開口の周縁部を、液状体吐出ヘッドの吐出ノズルが形成されたノズル形成面に当接させることによってノズル形成面を封止するヘッドキャップと、ヘッドキャップに連通し、ヘッドキャップ内の気体又は液体を吸引する吸引手段と、洗浄液供給端末を備え、洗浄液供給端末から洗浄液を吐出して、ヘッドキャップに洗浄液を供給する洗浄液供給手段と、洗浄液供給端末とキャップ開口とが対向する位置と、洗浄液供給端末がキャップ開口に対向しない位置とに、洗浄液供給端末とヘッドキャップとを相対移動させる供給端末相対移動手段と、を備える。
【選択図】図1
【解決手段】液状体吐出装置は、キャップ開口の周縁部を、液状体吐出ヘッドの吐出ノズルが形成されたノズル形成面に当接させることによってノズル形成面を封止するヘッドキャップと、ヘッドキャップに連通し、ヘッドキャップ内の気体又は液体を吸引する吸引手段と、洗浄液供給端末を備え、洗浄液供給端末から洗浄液を吐出して、ヘッドキャップに洗浄液を供給する洗浄液供給手段と、洗浄液供給端末とキャップ開口とが対向する位置と、洗浄液供給端末がキャップ開口に対向しない位置とに、洗浄液供給端末とヘッドキャップとを相対移動させる供給端末相対移動手段と、を備える。
【選択図】図1
Description
本発明は、液状体を吐出する吐出ヘッド及び吐出ヘッドの保守を実施するヘッド保守装置を備える液状体吐出装置、ヘッド保守装置の保守を実施するヘッド保守装置の保守方法、及び吐出ヘッドの保守を実施するヘッド保守装置に関する。
従来から、液状体を吐出する吐出ノズルを有する吐出ヘッドを備え、液状体を吐出して描画対象物上の任意の位置に着弾させることによって、描画対象物の任意の位置に液状体を配置する液状体吐出装置が知られている。このような液状体吐出装置を用いることによって、カラー液晶装置のカラーフィルター膜などのような機能膜の材料を含む液状体を、任意の位置に任意の量だけ精度良く塗布することが可能である。特に、液状体を液滴として吐出する液滴吐出ヘッドは、その吐出ノズルから微小な液滴を選択的に吐出して位置精度良く着弾させることができるため、精密な平面形状及び膜厚を有する膜を形成することができる。
近年では、例えば銀(Ag)などの金属微粒子を溶媒に分散させた分散系金属インク(金属配線用インク)を使用することで、基板上の配線パターンなどの形成にも利用されている。液滴吐出ヘッドを用いて配線パターンを形成することで、微細な配線パターンや狭ピッチの配線パターンを効率よく高精度で製造することを可能にしている。
近年では、例えば銀(Ag)などの金属微粒子を溶媒に分散させた分散系金属インク(金属配線用インク)を使用することで、基板上の配線パターンなどの形成にも利用されている。液滴吐出ヘッドを用いて配線パターンを形成することで、微細な配線パターンや狭ピッチの配線パターンを効率よく高精度で製造することを可能にしている。
液滴吐出ヘッドは、別設のタンクなどから液状体が供給されると共に、供給された液状体を内部に設けたインク室(キャビティ)に一時的に貯留する。そして、ノズルプレートに多数形成された吐出ノズルからインク室に貯留した液状体を液滴として吐出する。
液状体は、液滴吐出ヘッドから好適に吐出できると共に、固化して特有の機能を有する膜を形成する液状体であって、液滴吐出ヘッドが待機しているとき、インク室に貯留した液状体が乾燥してしまう可能性がある。液状体が乾燥すると、増粘して吐出量が変化するだけでなく、部分的に固化してしまうことで、吐出ノズルの吐出ノズル孔の目詰まりや吐出時の飛行曲がりなどを起こしてしまうことがある。乾燥し始めた液状体を液滴吐出ヘッドから除去するために、ヘッド吸引装置などのヘッド保守装置が用いられている。
ヘッド吸引装置などのヘッド保守装置においても、吸引した液状体がヘッド吸引装置などの内部で乾燥して付着することで、ヘッド吸引装置などの機能が損なわれて低下する可能性があった。ヘッド吸引装置の付着物を除去する手段を有する装置として、特許文献1には、吸引ユニットのヘッドキャップに洗浄液を供給する供給手段を備える、吸引ユニット、液滴吐出装置、電気光学装置の製造方法、電気光学装置および電子機器が、開示されている。
液状体は、液滴吐出ヘッドから好適に吐出できると共に、固化して特有の機能を有する膜を形成する液状体であって、液滴吐出ヘッドが待機しているとき、インク室に貯留した液状体が乾燥してしまう可能性がある。液状体が乾燥すると、増粘して吐出量が変化するだけでなく、部分的に固化してしまうことで、吐出ノズルの吐出ノズル孔の目詰まりや吐出時の飛行曲がりなどを起こしてしまうことがある。乾燥し始めた液状体を液滴吐出ヘッドから除去するために、ヘッド吸引装置などのヘッド保守装置が用いられている。
ヘッド吸引装置などのヘッド保守装置においても、吸引した液状体がヘッド吸引装置などの内部で乾燥して付着することで、ヘッド吸引装置などの機能が損なわれて低下する可能性があった。ヘッド吸引装置の付着物を除去する手段を有する装置として、特許文献1には、吸引ユニットのヘッドキャップに洗浄液を供給する供給手段を備える、吸引ユニット、液滴吐出装置、電気光学装置の製造方法、電気光学装置および電子機器が、開示されている。
しかしながら、特許文献1に開示された装置においては、洗浄液はヘッドキャップの洗浄液供給口から注入されて排出口から排出されるため、洗浄液が流動することによって洗浄されるのは、洗浄液の流路となる洗浄液供給口から排出口にいたるヘッドキャップの一部分のみに限られる。したがって、ヘッドキャップの大部分は、洗浄液に浸されることのみによって洗浄される。このため、ヘッドキャップの多くの部分において、必ずしも効率的な洗浄や、充分な洗浄がなされないという課題があった。特に、吐出ノズルから吸引された機能液が着弾する位置は付着物が発生し易いが、当該着弾位置は、例えばヘッドキャップ内に配設された吸収材の表面などであって、ヘッドキャップ内の高い位置に在るために、洗浄液が到達し難く、洗浄が不充分になり易いという課題もあった。
本発明は、上記課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現することが可能である。
[適用例1]本適用例にかかる液状体吐出装置は、液状体を吐出する吐出ノズルを備える液状体吐出ヘッドと、キャップ開口を備え、前記キャップ開口の周縁部を、前記液状体吐出ヘッドの前記吐出ノズルが形成されたノズル形成面に当接させることによって前記ノズル形成面を封止するヘッドキャップと、前記ヘッドキャップに連通し、前記ヘッドキャップ内の気体又は液体を吸引する吸引手段と、洗浄液供給端末を備え、前記洗浄液供給端末から洗浄液を吐出して、前記ヘッドキャップに前記洗浄液を供給する洗浄液供給手段と、前記洗浄液供給端末と前記キャップ開口とが対向する位置と、前記洗浄液供給端末が前記キャップ開口に対向しない位置とに、前記洗浄液供給端末と前記ヘッドキャップとを相対移動させる供給端末相対移動手段と、を備えることを特徴とする。
本適用例にかかる液状体吐出装置によれば、洗浄液供給手段によってヘッドキャップ内に洗浄液を供給することができ、吸引手段によって、ヘッドキャップ内の洗浄液を吸引して排出することができる。これにより、洗浄液を用いて、ヘッドキャップの内部を洗浄することができる。
供給端末相対移動手段を備えることによって、供給端末相対移動手段を用いて洗浄液供給端末とヘッドキャップとを相対移動させて、洗浄液供給端末がヘッドキャップのキャップ開口に対向する位置に移動させることができる。当該位置において洗浄液を供給することで、液状体吐出ヘッドから吸引された液状体がヘッドキャップの内部に着弾する位置と略同じ位置に、洗浄液を供給することができる。これにより、洗浄液が、液状体が付着した密度が最も高い部分に当たるため、当該部分を単に洗浄液に浸す場合に比べて確実に液状体などを洗浄することができる。
供給端末相対移動手段を備えることによって、供給端末相対移動手段を用いて洗浄液供給端末とヘッドキャップとを相対移動させて、洗浄液供給端末がヘッドキャップのキャップ開口に対向する位置に移動させることができる。当該位置において洗浄液を供給することで、液状体吐出ヘッドから吸引された液状体がヘッドキャップの内部に着弾する位置と略同じ位置に、洗浄液を供給することができる。これにより、洗浄液が、液状体が付着した密度が最も高い部分に当たるため、当該部分を単に洗浄液に浸す場合に比べて確実に液状体などを洗浄することができる。
[適用例2]上記適用例にかかる液状体吐出装置において、前記洗浄液供給端末は、前記洗浄液を吐出する洗浄液ノズルを備え、前記洗浄液ノズルが形成された洗浄液ノズル形成面は、前記キャップ開口の周縁部を当接させることによって封止可能であることが好ましい。
この液状体吐出装置によれば、洗浄液ノズル形成面をヘッドキャップで封止することができる。この状態で洗浄液ノズルから洗浄液を供給することで、洗浄液がヘッドキャップの外に飛散することを抑制することができる。
[適用例3]上記適用例にかかる液状体吐出装置において、前記供給端末相対移動手段は、前記洗浄液供給端末を支持し、前記洗浄液供給端末が前記キャップ開口に対向する位置と、前記洗浄液供給端末が前記キャップ開口に対向しない位置とに、前記洗浄液供給端末を移動させる洗浄液供給端末移動手段であることが好ましい。
この液状体吐出装置によれば、洗浄液供給端末移動手段を備えることによって、洗浄液供給端末移動手段を用いて洗浄液供給端末をヘッドキャップに対して相対移動させて、洗浄液供給端末がヘッドキャップのキャップ開口に対向する位置に移動させることができる。また、キャップ開口に対向しない位置に移動させることができる。
[適用例4]上記適用例にかかる液状体吐出装置において、前記液状体吐出ヘッドを支持し、前記ヘッドキャップに対向する保守位置と、前記液状体吐出ヘッドから吐出した液状体を配置する吐出対象物に対向する描画位置と、に前記液状体吐出ヘッドを移動させる吐出ヘッド移動手段を備え、前記洗浄液供給端末移動手段及び前記吐出ヘッド移動手段は、共通の案内部材と、前記洗浄液供給端末又は前記液状体吐出ヘッドを支持すると共に、前記案内部材に移動可能に支持されている供給端末移動部材又は吐出ヘッド移動部材を備えることが好ましい。
この液状体吐出装置によれば、洗浄液供給端末移動手段及び吐出ヘッド移動手段は、案内部材を共通にすることで、それぞれ案内部材を備える構成にくらべて、洗浄液供給端末移動手段及び吐出ヘッド移動手段から成る装置の構成を簡単にすることができる。また、液状体吐出ヘッドがヘッドキャップに臨む位置に位置している状態における吐出ヘッド移動手段の吐出ヘッド移動部材の位置に、洗浄液供給端末移動手段の供給端末移動部材を、容易に位置させることができる。これにより、ヘッドキャップに対して、洗浄液供給端末を、液状体吐出ヘッドと略同じ位置に容易に位置させることができる。
[適用例5]上記適用例にかかる液状体吐出装置において、前記供給端末相対移動手段は、前記ヘッドキャップを支持し、前記キャップ開口が前記液状体吐出ヘッドに対向する保守位置と、前記キャップ開口が前記洗浄液供給端末に対向する洗浄位置と、に前記ヘッドキャップを移動させるヘッドキャップ移動手段であることが好ましい。
この液状体吐出装置によれば、ヘッドキャップ移動手段を備えることによって、ヘッドキャップ移動手段を用いてヘッドキャップを洗浄液供給端末に対して相対移動させて、ヘッドキャップのキャップ開口が洗浄液供給端末に対向する洗浄位置に移動させることができる。また、ヘッドキャップを、キャップ開口が液状体吐出ヘッドに対向する保守位置に移動することができる。
[適用例6]上記適用例にかかる液状体吐出装置において、前記液状体吐出ヘッドから吐出した液状体を配置する吐出対象物を載置する載置台を支持し、前記液状体吐出ヘッドに対向する描画位置と、前記液状体吐出ヘッドに対向しない位置と、に前記載置台を移動させる載置台移動手段を備え、前記載置台移動手段及び前記ヘッドキャップ移動手段は、共通の第一案内部材と、前記載置台又は前記ヘッドキャップを支持すると共に、前記第一案内部材に移動可能に支持されている載置台移動部材又はヘッドキャップ移動部材を備えることが好ましい。
この液状体吐出装置によれば、ヘッドキャップ移動手段は、載置台移動手段と、第一案内部材を共通にする。ヘッドキャップ移動手段と載置台移動手段とで同一の第一案内部材を共通に用いることで、それぞれ第一案内部材を備える構成にくらべて、ヘッドキャップ移動手段及び載置台移動手段から成る装置の構成を簡単にすることができる。
[適用例7]上記適用例にかかる液状体吐出装置において、前記供給端末移動部材、前記吐出ヘッド移動部材、前記載置台移動部材、又は前記ヘッドキャップ移動部材と他の部材との間の距離を検出可能な距離検出手段を備えることが好ましい。
この液状体吐出装置によれば、距離検出手段を用いて供給端末移動部材、吐出ヘッド移動部材、載置台移動部材、又はヘッドキャップ移動部材の相互の距離を検出し、検出された相互の間の距離に拠ってこれらの移動部材間の距離を制御することで、これらの移動部材間の距離を適切な距離に維持することができる。供給端末移動部材、吐出ヘッド移動部材、載置台移動部材、又はヘッドキャップ移動部材と他の部材との間の距離を検出して適切な距離に維持することで、これらの移動部材が他の部材と衝突することを抑制することができる。
[適用例8]上記適用例にかかる液状体吐出装置において、前記洗浄液供給端末は、前記洗浄液を吐出する複数の洗浄液ノズルを備えることが好ましい。
この液状体吐出装置によれば、複数の洗浄液ノズルから略並行して洗浄液を供給することで、単独の洗浄液ノズルから供給する場合にくらべて、より広範囲に略同時に洗浄液を供給することができる。これにより、ヘッドキャップの広い範囲に略均等に洗浄液を供給することができる。また、ヘッドキャップの部分の状態に対応して、部分ごとに洗浄液の供給状態を変えることができる。
[適用例9]上記適用例にかかる液状体吐出装置において、前記複数の洗浄液ノズルは、吐出される前記洗浄液が通過するノズル孔を有し、前記ノズル孔における前記洗浄液の流路の断面積が互いに異なる2種類以上の洗浄液ノズルを含むことが好ましい。
この液状体吐出装置によれば、洗浄液供給手段は、ノズル孔径が互いに異なる洗浄液ノズルを備えている。洗浄液ノズルのノズル孔径が異なることで、洗浄液ノズルからの洗浄液の吐出量や、吐出される洗浄液の速度などを、洗浄液ノズルごとに、容易に異ならせることができる。これにより、ヘッドキャップの部分の状態に対応して、部分ごとに洗浄液の供給状態を変えることができる。
[適用例10]上記適用例にかかる液状体吐出装置において、前記洗浄液供給手段から前記ヘッドキャップに向けての前記洗浄液の供給を制御する洗浄液供給制御手段を備え、前記洗浄液供給制御手段は、前記液状体吐出ヘッドから前記吐出対象物に向けて前記液状体を吐出する描画吐出の間、前記洗浄液供給手段に、前記ヘッドキャップに向けての前記洗浄液の供給を実施させることが好ましい。
この液状体吐出装置によれば、描画吐出の間に、ヘッドキャップに向けての洗浄液の供給が実施される。これにより、描画吐出を実施する時間に、洗浄液の供給を実施する時間が加算される場合にくらべて、ヘッドキャップに向けての洗浄液の供給を実施することによる作業時間の増加を抑制することができる。また、ヘッドキャップに向けての洗浄液の供給が実施されている間に、液状体吐出ヘッドが待機している状態になることを抑制することができる。
[適用例11]上記適用例にかかる液状体吐出装置において、前記洗浄液供給手段から前記ヘッドキャップに向けて供給する前記洗浄液の量を制御する洗浄液供給量制御手段を備え、前記洗浄液供給量制御手段は、前記液状体吐出ヘッドから吐出又は吸引されて前記ヘッドキャップに配置された前記液状体の量に応じて、前記洗浄液供給手段から前記ヘッドキャップに向けて供給する前記洗浄液の量を制御することが好ましい。
この液状体吐出装置によれば、洗浄液供給量制御手段を備えており、液状体吐出ヘッドから吐出又は吸引されてヘッドキャップに配置された液状体の量に応じて、洗浄液供給手段からヘッドキャップに供給する洗浄液の量を調整することができる。これにより、ヘッドキャップに供給された量の液状体を洗浄するために適切な量の洗浄液を供給することで、洗浄液の量が不足することによって充分な洗浄が実施できなかったり、過剰に洗浄液を供給することによって洗浄液を無駄に消費したりすることを抑制することができる。
[適用例12]上記適用例にかかる液状体吐出装置において、前記洗浄液供給手段からの前記洗浄液の単位時間あたりの供給量を制御する供給流量制御手段をさらに備え、前記供給流量制御手段は、前記洗浄液供給手段による前記ヘッドキャップへの前記洗浄液の供給を、断続的に、又は単位時間あたりの供給量を変動させて実施させることが好ましい。
この液状体吐出装置によれば、洗浄液は、断続的に、又は単位時間あたりの供給量が変動しながらヘッドキャップに供給される。これにより、供給された洗浄液がヘッドキャップに当たる当たり方が変動する。洗浄液の当たり方が変動することで、洗浄液が一定の当たり方で供給される場合にくらべて、付着物などを洗浄し易くすることができる。
[適用例13]上記適用例にかかる液状体吐出装置において、前記洗浄液供給端末と前記ヘッドキャップとの相対位置を制御する相対位置制御手段を備え、前記相対位置制御手段は、前記洗浄液供給手段から前記ヘッドキャップに向けての前記洗浄液の供給に並行して、前記洗浄液供給端末と前記ヘッドキャップとの相対位置を変動させることによって、前記ヘッドキャップにおける前記洗浄液の着弾位置を移動させることが好ましい。
この液状体吐出装置によれば、洗浄液供給手段からヘッドキャップに向けて洗浄液が供給されているときに、洗浄液供給端末とヘッドキャップとの相対位置が変動する。洗浄液供給端末とヘッドキャップとの相対位置が変動することによって、洗浄液供給端末の洗浄液ノズルが臨むヘッドキャップの部分が変動することで、ヘッドキャップにおける供給された洗浄液がヘッドキャップに当たる位置が移動する。洗浄液が当たる位置が移動することで、洗浄液が一定の位置に当たる場合にくらべて、付着物などを洗浄し易くすることができる。
洗浄液供給端末とヘッドキャップとの相対位置が変動することによって、洗浄液供給端末とヘッドキャップとの距離が変動することで、供給された洗浄液がヘッドキャップに当たる当たり方が変動する。洗浄液の当たり方が変動することで、洗浄液が一定の当たり方で供給される場合にくらべて、付着物などを洗浄し易くすることができる。
洗浄液供給端末とヘッドキャップとの相対位置が変動することによって、洗浄液供給端末とヘッドキャップとの距離が変動することで、供給された洗浄液がヘッドキャップに当たる当たり方が変動する。洗浄液の当たり方が変動することで、洗浄液が一定の当たり方で供給される場合にくらべて、付着物などを洗浄し易くすることができる。
[適用例14]上記適用例にかかる液状体吐出装置において、前記洗浄液が、前記液状体吐出ヘッドから吐出される機能液の主溶媒であることが好ましい。
この液状体吐出装置によれば、液状体吐出ヘッドから吐出される機能液の主溶媒が、洗浄液としてヘッドキャップに供給される。ヘッドキャップの付着物は、主に液状体吐出ヘッドから吐出又は吸引された機能液によるものであるため、機能液の主溶媒によって、容易に溶解することができる。
[適用例15]本適用例にかかる保守装置の保守方法は、キャップ開口を備え、前記キャップ開口の周縁部を、液状体を吐出する吐出ノズルを備える液状体吐出ヘッドにおける前記吐出ノズルが形成されたノズル形成面に当接させることによって当該ノズル形成面を封止するヘッドキャップを備えるヘッド保守装置を保守するためのヘッド保守装置の保守方法であって、洗浄液を吐出する洗浄液供給端末を前記キャップ開口に臨む位置に移動する供給端末移動工程と、前記洗浄液供給端末から前記ヘッドキャップに前記洗浄液を供給する洗浄液供給工程と、を有することを特徴とする。
本適用例にかかる保守装置の保守方法によれば、洗浄液供給工程を実施することによってヘッドキャップ内に洗浄液を供給することができ、供給された洗浄液を用いて、ヘッドキャップの内部を洗浄することができる。供給端末移動工程を実施することによって、洗浄液供給端末を、ヘッドキャップのキャップ開口に対向する位置に移動させることができる。当該位置から洗浄液を供給することで、液状体吐出ヘッドから吸引された液状体がヘッドキャップの内部に着弾する位置と略同じ位置に、洗浄液を供給することができる。これにより、洗浄液が、液状体が付着した密度が最も高い部分に当たるため、当該部分を単に洗浄液に浸す場合に比べて確実に液状体などを洗浄することができる。
[適用例16]上記適用例にかかる保守装置の保守方法において、前記洗浄液供給端末は、前記洗浄液を吐出する洗浄液ノズルを備え、前記洗浄液ノズルが形成された洗浄液ノズル形成面に前記キャップ開口の周縁部を当接させるキャップ開口当接工程を有することが好ましい。
この保守装置の保守方法によれば、キャップ開口当接工程を実施することで、洗浄液ノズル形成面にキャップ開口の周縁部を当接させて、洗浄液ノズル形成面をヘッドキャップで囲った状態にすることができる。この状態で洗浄液ノズルから洗浄液を供給することで、洗浄液がヘッドキャップの外に飛散することを抑制することができる。
[適用例17]上記適用例にかかる保守装置の保守方法において、前記液状体吐出ヘッドを支持し、前記ヘッドキャップに対向する保守位置と、前記液状体吐出ヘッドから吐出した液状体を配置する吐出対象物に対向する描画位置と、に前記液状体吐出ヘッドを移動させる吐出ヘッド移動手段は、案内部材と、液状体吐出ヘッドを支持すると共に、前記案内部材に移動可能に支持されている吐出ヘッド移動部材と、を備え、前記供給端末移動工程は、前記案内部材に移動可能に支持された供給端末移動部材を、前記案内部材に沿って移動させることによって、前記供給端末移動部材に支持された前記洗浄液供給端末を移動させる工程であることが好ましい。
この保守装置の保守方法によれば、洗浄液供給端末が支持されている供給端末移動部材は、液状体吐出ヘッドを支持する吐出ヘッド移動部材が移動可能に支持されている案内部材に移動可能に支持されている。これにより、液状体吐出ヘッドがヘッドキャップに臨む位置に位置している状態における吐出ヘッド移動部材の位置に、洗浄液供給端末が支持されている供給端末移動部材を、容易に位置させることができる。これにより、ヘッドキャップに対して、洗浄液供給端末を、液状体吐出ヘッドと略同じ位置に容易に位置させることができる。
[適用例18]上記適用例にかかる保守装置の保守方法において、前記供給端末移動部材と他の部材との距離を検出する距離検出工程を有することが好ましい。
この保守装置の保守方法によれば、距離検出工程において供給端末移動部材間の距離を検出し、検出された供給端末移動部材間の距離に拠って供給端末移動部材間の距離を制御することで、供給端末移動部材間の距離を適切な距離に維持することができる。供給端末移動部材と他の部材との間の距離を検出して適切な距離に維持することで、供給端末移動部材が他の供給端末移動部材や吐出ヘッド移動部材などの部材と衝突することを抑制することができる。
[適用例19]上記適用例にかかる保守装置の保守方法において、前記洗浄液供給工程を、前記液状体吐出ヘッドから前記吐出対象物に向けて前記液状体を吐出する描画吐出工程に並行して実施することが好ましい。
この保守装置の保守方法によれば、描画吐出工程に並行して、ヘッドキャップに向けての洗浄液の供給が実施される。これにより、描画吐出工程を実施する時間に、洗浄液供給工程を実施する時間が加算される場合にくらべて、洗浄液供給工程を実施することによる作業時間の増加を抑制することができる。また、洗浄液供給工程が実施されている間に、液状体吐出ヘッドが待機している状態になることを抑制することができる。
[適用例20]上記適用例にかかる保守装置の保守方法において、前記液状体吐出ヘッドから吐出又は吸引されて前記ヘッドキャップに配置された前記液状体の量を取得する液状体量取得工程と、前記液状体量取得工程において取得された前記ヘッドキャップに配置された前記液状体の量に応じて、前記洗浄液供給工程において前記ヘッドキャップに向けて供給する前記洗浄液の量を決定する洗浄液供給量決定工程と、を有することが好ましい。
この保守装置の保守方法によれば、洗浄液供給量決定工程を実施することで、ヘッドキャップに配置された液状体の量に応じて、洗浄液供給工程においてヘッドキャップに向けて供給する洗浄液の量が決定される。これにより、ヘッドキャップに供給された量の液状体を洗浄するために適切な量の洗浄液を供給することで、洗浄液の量が不足することによって充分な洗浄が実施できなかったり、過剰に洗浄液を供給することによって洗浄液を無駄に消費したりすることを抑制することができる。
[適用例21]上記適用例にかかる保守装置の保守方法において、前記洗浄液供給工程では、前記ヘッドキャップへの前記洗浄液の供給を、断続的に、又は単位時間あたりの供給量を変動させて実施することが好ましい。
この保守装置の保守方法によれば、洗浄液供給工程において、洗浄液は、断続的に、又は単位時間あたりの供給量が変動しながらヘッドキャップに供給される。これにより、供給された洗浄液がヘッドキャップに当たる当たり方が変動する。洗浄液の当たり方が変動することで、洗浄液が一定の当たり方で供給される場合にくらべて、付着物などを洗浄し易くすることができる。
[適用例22]上記適用例にかかる保守装置の保守方法において、前記洗浄液供給工程では、前記洗浄液供給端末と前記ヘッドキャップとの相対位置を変動させることによって、前記ヘッドキャップにおける前記洗浄液の着弾位置を移動させることが好ましい。
この保守装置の保守方法によれば、洗浄液供給工程において、洗浄液供給端末からヘッドキャップに向けて洗浄液が供給されているときに、ヘッドキャップにおける供給された洗浄液がヘッドキャップに当たる位置が変動させられる。洗浄液が当たる位置が変動することで、洗浄液が一定の位置に当たる場合にくらべて、付着物などを洗浄し易くすることができる。
[適用例23]上記適用例にかかる保守装置の保守方法において、前記洗浄液が、前記液状体吐出ヘッドから吐出される機能液の主溶媒であることが好ましい。
この保守装置の保守方法によれば、液状体吐出ヘッドから吐出される機能液の主溶媒が、洗浄液としてヘッドキャップに供給される。ヘッドキャップの付着物は、主に液状体吐出ヘッドから吐出又は吸引された機能液によるものであるため、機能液の主溶媒によって、容易に溶解することができる。
[適用例24]本適用例にかかるヘッド保守装置は、キャップ開口を備え、前記キャップ開口の周縁部を、液状体を吐出する吐出ノズルを備える液状体吐出ヘッドにおける前記吐出ノズルが形成されたノズル形成面に当接させることによって前記ノズル形成面を封止するヘッドキャップと、前記ヘッドキャップに連通し、前記ヘッドキャップ内の気体又は液体を吸引する吸引手段と、洗浄液供給端末を備え、前記洗浄液供給端末から洗浄液を吐出して、前記ヘッドキャップに前記洗浄液を供給する洗浄液供給手段と、前記洗浄液供給端末と前記キャップ開口とが対向する位置と、前記洗浄液供給端末が前記キャップ開口に対向しない位置とに、前記洗浄液供給端末と前記ヘッドキャップとを相対移動させる供給端末相対移動手段と、を備えることを特徴とする。
本適用例にかかるヘッド保守装置によれば、洗浄液供給手段によってヘッドキャップ内に洗浄液を供給することができ、吸引手段によって、ヘッドキャップ内の洗浄液を吸引して排出することができる。これにより、洗浄液を用いて、ヘッドキャップの内部を洗浄することができる。
供給端末相対移動手段を備えることによって、供給端末相対移動手段を用いて洗浄液供給端末とヘッドキャップとを相対移動させて、洗浄液供給端末がヘッドキャップのキャップ開口に対向する位置に移動させることができる。当該位置において洗浄液を供給することで、液状体吐出ヘッドから吸引された液状体がヘッドキャップの内部に着弾する位置と略同じ位置に、洗浄液を供給することができる。これにより、洗浄液が、液状体が付着した密度が最も高い部分に当たるため、当該部分を単に洗浄液に浸す場合に比べて確実に液状体などを洗浄することができる。
供給端末相対移動手段を備えることによって、供給端末相対移動手段を用いて洗浄液供給端末とヘッドキャップとを相対移動させて、洗浄液供給端末がヘッドキャップのキャップ開口に対向する位置に移動させることができる。当該位置において洗浄液を供給することで、液状体吐出ヘッドから吸引された液状体がヘッドキャップの内部に着弾する位置と略同じ位置に、洗浄液を供給することができる。これにより、洗浄液が、液状体が付着した密度が最も高い部分に当たるため、当該部分を単に洗浄液に浸す場合に比べて確実に液状体などを洗浄することができる。
[適用例25]上記適用例にかかるヘッド保守装置において、前記洗浄液供給端末は、前記洗浄液を吐出する洗浄液ノズルを備え、前記洗浄液ノズルが形成された洗浄液ノズル形成面は、前記キャップ開口の周縁部を当接させることによって封止可能であることが好ましい。
このヘッド保守装置によれば、洗浄液ノズル形成面をヘッドキャップで封止することができる。この状態で洗浄液ノズルから洗浄液を供給することで、洗浄液がヘッドキャップの外に飛散することを抑制することができる。
[適用例26]上記適用例にかかるヘッド保守装置において、前記供給端末相対移動手段は、前記洗浄液供給端末を支持し、前記洗浄液供給端末が前記キャップ開口に対向する位置と、前記洗浄液供給端末が前記キャップ開口に対向しない位置とに、前記洗浄液供給端末を移動させる洗浄液供給端末移動手段であることが好ましい。
このヘッド保守装置によれば、洗浄液供給端末移動手段を備えることによって、洗浄液供給端末移動手段を用いて洗浄液供給端末をヘッドキャップに対して相対移動させて、洗浄液供給端末がヘッドキャップのキャップ開口に対向する位置に移動させることができる。また、キャップ開口に対向しない位置に移動させることができる。
[適用例27]上記適用例にかかるヘッド保守装置において、前記洗浄液供給端末移動手段は、案内部材と、前記洗浄液供給端末を支持すると共に、前記案内部材に移動可能に支持されている供給端末移動部材とを備え、前記案内部材は、吐出ヘッド移動手段と共通であって、前記吐出ヘッド移動手段は、前記液状体吐出ヘッドを支持すると共に、前記案内部材に移動可能に支持されている吐出ヘッド移動部材を備え、前記ヘッドキャップに対向する保守位置と、前記液状体吐出ヘッドから吐出した液状体を配置する吐出対象物に対向する描画位置と、に前記液状体吐出ヘッドを移動させることが好ましい。
このヘッド保守装置によれば、洗浄液供給端末移動手段及び吐出ヘッド移動手段は、案内部材を共通にすることで、それぞれ案内部材を備える構成にくらべて、洗浄液供給端末移動手段及び吐出ヘッド移動手段から成る装置の構成を簡単にすることができる。また、液状体吐出ヘッドがヘッドキャップに臨む位置に位置している状態における吐出ヘッド移動手段の吐出ヘッド移動部材の位置に、洗浄液供給端末移動手段の供給端末移動部材を、容易に位置させることができる。これにより、ヘッドキャップに対して、洗浄液供給端末を、液状体吐出ヘッドと略同じ位置に容易に位置させることができる。
[適用例28]上記適用例にかかるヘッド保守装置において、前記供給端末相対移動手段は、前記ヘッドキャップを支持し、前記キャップ開口が前記液状体吐出ヘッドに対向する保守位置と、前記キャップ開口が前記洗浄液供給端末に対向する洗浄位置と、に前記ヘッドキャップを移動させるヘッドキャップ移動手段であることが好ましい。
このヘッド保守装置によれば、ヘッドキャップ移動手段を備えることによって、ヘッドキャップ移動手段を用いてヘッドキャップを洗浄液供給端末に対して相対移動させて、ヘッドキャップのキャップ開口が洗浄液供給端末に対向する洗浄位置に移動させることができる。また、ヘッドキャップを、キャップ開口が液状体吐出ヘッドに対向する保守位置に移動することができる。
[適用例29]上記適用例にかかるヘッド保守装置において、前記ヘッドキャップ移動手段は、第一案内部材と、前記第一案内部材に移動可能に支持されているヘッドキャップ移動部材とを備え、前記第一案内部材は、載置台移動手段と共通であって、前記載置台移動手段は、前記液状体吐出ヘッドから吐出した液状体を配置する吐出対象物を載置する載置台を支持すると共に、前記第一案内部材に移動可能に支持されている載置台移動部材を備え、前記液状体吐出ヘッドに対向する描画位置と、前記液状体吐出ヘッドに対向しない位置と、に前記載置台を移動させることが好ましい。
このヘッド保守装置によれば、ヘッドキャップ移動手段は、載置台移動手段と、第一案内部材を共通にする。ヘッドキャップ移動手段と載置台移動手段とで同一の第一案内部材を共通に用いることで、それぞれ第一案内部材を備える構成にくらべて、ヘッドキャップ移動手段及び載置台移動手段から成る装置の構成を簡単にすることができる。
[適用例30]上記適用例にかかるヘッド保守装置において、前記供給端末移動部材、前記吐出ヘッド移動部材、前記載置台移動部材、又は前記ヘッドキャップ移動部材と他の部材との間の距離を検出可能な距離検出手段を備えることが好ましい。
このヘッド保守装置によれば、距離検出手段を用いて供給端末移動部材、吐出ヘッド移動部材、載置台移動部材、又はヘッドキャップ移動部材の相互の距離を検出し、検出された相互の間の距離に拠ってこれらの移動部材間の距離を制御することで、これらの移動部材間の距離を適切な距離に維持することができる。供給端末移動部材、吐出ヘッド移動部材、載置台移動部材、又はヘッドキャップ移動部材と他の部材との間の距離を検出して適切な距離に維持することで、これらの移動部材が他の部材と衝突することを抑制することができる。
[適用例31]上記適用例にかかるヘッド保守装置において、前記洗浄液供給端末は、前記洗浄液を吐出する複数の洗浄液ノズルを備えることが好ましい。
このヘッド保守装置によれば、複数の洗浄液ノズルから略並行して洗浄液を供給することで、単独の洗浄液ノズルから供給する場合にくらべて、より広範囲に略同時に洗浄液を供給することができる。これにより、ヘッドキャップの広い範囲に略均等に洗浄液を供給することができる。また、ヘッドキャップの部分の状態に対応して、部分ごとに洗浄液の供給状態を変えることができる。
[適用例32]上記適用例にかかるヘッド保守装置において、前記複数の洗浄液ノズルは、吐出される前記洗浄液が通過するノズル孔を有し、前記ノズル孔における前記洗浄液の流路の断面積が互いに異なる2種類以上の洗浄液ノズルを含むことが好ましい。
このヘッド保守装置によれば、洗浄液供給手段は、ノズル孔径が互いに異なる洗浄液ノズルを備えている。洗浄液ノズルのノズル孔径が異なることで、洗浄液ノズルからの洗浄液の吐出量や、吐出される洗浄液の速度などを、洗浄液ノズルごとに、容易に異ならせることができる。これにより、ヘッドキャップの部分の状態に対応して、部分ごとに洗浄液の供給状態を変えることができる。
[適用例33]上記適用例にかかるヘッド保守装置において、前記洗浄液供給手段から前記ヘッドキャップに向けての前記洗浄液の供給を制御する洗浄液供給制御手段を備え、前記洗浄液供給制御手段は、前記液状体吐出ヘッドから前記吐出対象物に向けて前記液状体を吐出する描画吐出の間、前記洗浄液供給手段に、前記ヘッドキャップに向けての前記洗浄液の供給を実施させることが好ましい。
このヘッド保守装置によれば、描画吐出の間に、ヘッドキャップに向けての洗浄液の供給が実施される。これにより、描画吐出を実施する時間に、洗浄液の供給を実施する時間が加算される場合にくらべて、ヘッドキャップに向けての洗浄液の供給を実施することによる作業時間の増加を抑制することができる。また、ヘッドキャップに向けての洗浄液の供給が実施されている間に、液状体吐出ヘッドが待機している状態になることを抑制することができる。
[適用例34]上記適用例にかかるヘッド保守装置において、前記洗浄液供給手段から前記ヘッドキャップに向けて供給する前記洗浄液の量を制御する洗浄液供給量制御手段を備え、前記洗浄液供給量制御手段は、前記液状体吐出ヘッドから吐出又は吸引されて前記ヘッドキャップに配置された前記液状体の量に応じて、前記洗浄液供給手段から前記ヘッドキャップに向けて供給する前記洗浄液の量を制御することが好ましい。
このヘッド保守装置によれば、洗浄液供給量制御手段を備えており、液状体吐出ヘッドから吐出又は吸引されてヘッドキャップに配置された液状体の量に応じて、洗浄液供給手段からヘッドキャップに供給する洗浄液の量を調整することができる。これにより、ヘッドキャップに供給された量の液状体を洗浄するために適切な量の洗浄液を供給することで、洗浄液の量が不足することによって充分な洗浄が実施できなかったり、過剰に洗浄液を供給することによって洗浄液を無駄に消費したりすることを抑制することができる。
[適用例35]上記適用例にかかるヘッド保守装置において、前記洗浄液供給手段からの前記洗浄液の単位時間あたりの供給量を制御する供給流量制御手段をさらに備え、前記供給流量制御手段は、前記洗浄液供給手段による前記ヘッドキャップへの前記洗浄液の供給を、断続的に、又は単位時間あたりの供給量を変動させて実施させることが好ましい。
このヘッド保守装置によれば、洗浄液は、断続的に、又は単位時間あたりの供給量が変動しながらヘッドキャップに供給される。これにより、供給された洗浄液がヘッドキャップに当たる当たり方が変動する。洗浄液の当たり方が変動することで、洗浄液が一定の当たり方で供給される場合にくらべて、付着物などを洗浄し易くすることができる。
[適用例36]上記適用例にかかるヘッド保守装置において、前記洗浄液供給端末と前記ヘッドキャップとの相対位置を制御する相対位置制御手段を備え、前記相対位置制御手段は、前記洗浄液供給手段から前記ヘッドキャップに向けての前記洗浄液の供給に並行して、前記洗浄液供給端末と前記ヘッドキャップとの相対位置を変動させることによって、前記ヘッドキャップにおける前記洗浄液の着弾位置を移動させることが好ましい。
このヘッド保守装置によれば、洗浄液供給手段からヘッドキャップに向けて洗浄液が供給されているときに、洗浄液供給端末とヘッドキャップとの相対位置が変動する。洗浄液供給端末とヘッドキャップとの相対位置が変動することによって、洗浄液供給端末の洗浄液ノズルが臨むヘッドキャップの部分が変動することで、ヘッドキャップにおける供給された洗浄液がヘッドキャップに当たる位置が移動する。洗浄液が当たる位置が移動することで、洗浄液が一定の位置に当たる場合にくらべて、付着物などを洗浄し易くすることができる。
[適用例37]上記適用例にかかるヘッド保守装置において、前記洗浄液が、前記液状体吐出ヘッドから吐出される機能液の主溶媒であることが好ましい。
このヘッド保守装置によれば、液状体吐出ヘッドから吐出される機能液の主溶媒が、洗浄液としてヘッドキャップに供給される。ヘッドキャップの付着物は、主に液状体吐出ヘッドから吐出又は吸引された機能液によるものであるため、機能液の主溶媒によって、容易に溶解することができる。
以下、液状体吐出装置、ヘッド保守装置の保守方法、及びヘッド保守装置の一実施形態について、図面を参照して説明する。実施形態は、吐出ノズルを有する液状体吐出ヘッドの一例としての、液滴を吐出する吐出ノズルを有する液滴吐出ヘッド、を備える液滴吐出装置を例にして説明する。液滴吐出装置は、保守装置としての吸引ユニットを備える液状体吐出装置である。なお、以下の説明において参照する図面では、図示の便宜上、部材又は部分の縦横の縮尺を実際のものとは異なるように表す場合がある。
<液滴吐出法>
最初に、液滴吐出法について説明する。液滴吐出法の吐出技術としては、帯電制御方式、加圧振動方式、電気機械変換方式、電気熱変換方式、静電吸引方式等が挙げられる。帯電制御方式は、材料に帯電電極で電荷を付与し、偏向電極で材料の飛翔方向を制御して吐出ノズルから吐出させるものである。また、加圧振動方式は、材料に30kg/cm2程度の超高圧を印加して吐出ノズル先端側に材料を吐出させるものであり、制御電圧をかけない場合には材料が直進して吐出ノズルから吐出され、制御電圧をかけると材料間に静電的な反発が起こり、材料が飛散して吐出ノズルから吐出されない。また、電気機械変換方式は、ピエゾ素子(圧電素子)がパルス的な電気信号を受けて変形する性質を利用したもので、ピエゾ素子が変形することによって材料を貯留した空間に可撓物質を介して圧力を与え、この空間から材料を押し出して吐出ノズルから吐出させるものである。
最初に、液滴吐出法について説明する。液滴吐出法の吐出技術としては、帯電制御方式、加圧振動方式、電気機械変換方式、電気熱変換方式、静電吸引方式等が挙げられる。帯電制御方式は、材料に帯電電極で電荷を付与し、偏向電極で材料の飛翔方向を制御して吐出ノズルから吐出させるものである。また、加圧振動方式は、材料に30kg/cm2程度の超高圧を印加して吐出ノズル先端側に材料を吐出させるものであり、制御電圧をかけない場合には材料が直進して吐出ノズルから吐出され、制御電圧をかけると材料間に静電的な反発が起こり、材料が飛散して吐出ノズルから吐出されない。また、電気機械変換方式は、ピエゾ素子(圧電素子)がパルス的な電気信号を受けて変形する性質を利用したもので、ピエゾ素子が変形することによって材料を貯留した空間に可撓物質を介して圧力を与え、この空間から材料を押し出して吐出ノズルから吐出させるものである。
また、電気熱変換方式は、材料を貯留した空間内に設けたヒーターにより、材料を急激に気化させてバブル(泡)を発生させ、バブルの圧力によって空間内の材料を吐出させるものである。静電吸引方式は、材料を貯留した空間内に微小圧力を加え、吐出ノズルに材料のメニスカスを形成し、この状態で静電引力を加えてから材料を引き出すものである。また、この他に、電場による流体の粘性変化を利用する方式や、放電火花で飛ばす方式などの技術も適用可能である。液滴吐出法は、材料の使用に無駄が少なく、しかも所望の位置に所望の量の材料を的確に配置できるという利点を有する。このうち、ピエゾ方式は、液状材料に熱を加えないため、材料の組成等に影響を与えない、駆動電圧を調整することによって、液滴の大きさを容易に調整することができるなどの利点を有する。本実施形態では、液状材料選択の自由度が高いこと、及び液滴の制御性が良いことから上記ピエゾ方式を用いる。
<液滴吐出装置>
次に、液滴吐出装置の全体構成について、図1を参照して説明する。図1は、液滴吐出装置の概略構成を示す外観斜視図である。
次に、液滴吐出装置の全体構成について、図1を参照して説明する。図1は、液滴吐出装置の概略構成を示す外観斜視図である。
図1に示すように、液滴吐出装置1は、描画ユニット2と、ワークユニット3と、機能液供給ユニット4と、保守ユニット5とを備えている。
描画ユニット2は、液状体としての機能液を液滴として吐出する液滴吐出ヘッド17(図2参照)を有している。
ワークユニット3は、液滴吐出ヘッド17から吐出された液滴の吐出対象であるワークWを載置するワーク載置台30を有している。ワークWが、吐出対象物に相当する。
機能液供給ユニット4は、機能液タンクと、給液管と、給液チューブとを有し、当該給液チューブが、液滴吐出ヘッド17に接続されており、給液チューブを介して機能液が液滴吐出ヘッド17に供給される。
液滴吐出ヘッド17が液状体吐出ヘッドに相当する。
描画ユニット2は、液状体としての機能液を液滴として吐出する液滴吐出ヘッド17(図2参照)を有している。
ワークユニット3は、液滴吐出ヘッド17から吐出された液滴の吐出対象であるワークWを載置するワーク載置台30を有している。ワークWが、吐出対象物に相当する。
機能液供給ユニット4は、機能液タンクと、給液管と、給液チューブとを有し、当該給液チューブが、液滴吐出ヘッド17に接続されており、給液チューブを介して機能液が液滴吐出ヘッド17に供給される。
液滴吐出ヘッド17が液状体吐出ヘッドに相当する。
保守ユニット5は、液滴吐出ヘッド17の吐出状態などの検査を実施する各装置、液滴吐出ヘッド17の各種の保守を実施する各装置、及びこれらの装置をX軸方向に移動可能に支持する移動装置5aを備えている。描画吐出を実施する領域から外れた位置に移動した液滴吐出ヘッド17に臨んだ状態で使用される各装置は、移動装置5aの移動プレートに固定されている。移動装置5aは、これらの各装置を、当該装置が使用される際に、液滴吐出ヘッド17に臨む位置に移動する。
液滴吐出装置1は、また、これら各ユニットなどを総括的に制御する吐出装置制御部6を備えている。
さらに、液滴吐出装置1は、床上に設置された複数の支持脚8と、支持脚8の上側に設置された定盤9とを備えている。描画ユニット2と、ワークユニット3と、保守ユニット5の主要部とは、平面視長方形形状の定盤9の上に配設されている。吐出装置制御部6は、定盤9の下側に収容されている。定盤9の傍らには、機能液供給ユニット4の機能液タンクなどが配置されている。
さらに、液滴吐出装置1は、床上に設置された複数の支持脚8と、支持脚8の上側に設置された定盤9とを備えている。描画ユニット2と、ワークユニット3と、保守ユニット5の主要部とは、平面視長方形形状の定盤9の上に配設されている。吐出装置制御部6は、定盤9の下側に収容されている。定盤9の傍らには、機能液供給ユニット4の機能液タンクなどが配置されている。
ワークユニット3は、X軸走査機構11を備え、X軸走査機構11は、定盤9の長手方向(この方向を、「X軸方向」と表記する。)に延在する状態で配設されている。X軸走査機構11は、X軸スライダーと、X軸リニアモーターと、X軸支持ベースと、を備えている。X軸スライダーは、X軸方向に延在するX軸支持ベースに、X軸方向に摺動自在に支持されており、X軸支持ベースに固定されたX軸リニアモーターによってX軸方向に移動させられ、任意の位置に保持される。X軸スライダーには、ワーク載置台30が固定されており、ワークユニット3は、ワーク載置台30を、X軸走査機構11によって、X軸方向に移動させることで、ワーク載置台30に載置されたワークWをX軸方向に自在に移動させる。また、移動した位置に保持する。
ワークユニット3の上方には、描画ユニット2が、配設されている。描画ユニット2は、液滴吐出ヘッド17を有するヘッドユニット21と、ヘッドユニット21を保持するヘッドキャリッジ25と、Y軸走査機構12とを備えている。
Y軸走査機構12は、ワークユニット3の上方において、ワークユニット3と略直交する方向(この方向を、「Y軸方向」と表記する。)に延在する状態で配設されている。Y軸走査機構12は、Y軸スライダー22と、Y軸リニアモーターと、Y軸支持ベース14と、を備えている。Y軸支持ベース14は、支持ベース体14aと支持ベース支柱14bとを有している。2本の支持ベース支柱14bが、Y軸方向においてワークユニット3を挟む位置で、定盤9に立設されている。支持ベース体14aは、2本の支持ベース支柱14bに架け渡されて、ワークユニット3の上方でY軸方向に延在している。
Y軸スライダー22は、Y軸方向に延在する支持ベース体14aに、Y軸方向に摺動自在に支持されており、支持ベース体14aに固定されたY軸リニアモーターによってY軸方向に移動させられ、任意の位置に保持される。Y軸スライダー22には、ヘッドキャリッジ25が懸吊されて固定されており、ヘッドキャリッジ25には、液滴吐出ヘッド17を有するヘッドユニット21が懸吊されて固定されている。
ヘッドキャリッジ25を、Y軸走査機構12によってY軸方向に移動させることで、液滴吐出ヘッド17をY軸方向に自在に移動させる。また、移動した位置に保持する。
Y軸走査機構12は、ワークユニット3の上方において、ワークユニット3と略直交する方向(この方向を、「Y軸方向」と表記する。)に延在する状態で配設されている。Y軸走査機構12は、Y軸スライダー22と、Y軸リニアモーターと、Y軸支持ベース14と、を備えている。Y軸支持ベース14は、支持ベース体14aと支持ベース支柱14bとを有している。2本の支持ベース支柱14bが、Y軸方向においてワークユニット3を挟む位置で、定盤9に立設されている。支持ベース体14aは、2本の支持ベース支柱14bに架け渡されて、ワークユニット3の上方でY軸方向に延在している。
Y軸スライダー22は、Y軸方向に延在する支持ベース体14aに、Y軸方向に摺動自在に支持されており、支持ベース体14aに固定されたY軸リニアモーターによってY軸方向に移動させられ、任意の位置に保持される。Y軸スライダー22には、ヘッドキャリッジ25が懸吊されて固定されており、ヘッドキャリッジ25には、液滴吐出ヘッド17を有するヘッドユニット21が懸吊されて固定されている。
ヘッドキャリッジ25を、Y軸走査機構12によってY軸方向に移動させることで、液滴吐出ヘッド17をY軸方向に自在に移動させる。また、移動した位置に保持する。
描画を実施する際は、描画ユニット2が備える液滴吐出ヘッド17は、Y軸走査機構12によってY軸方向の吐出位置まで移動して停止し、下方にあるワークWのX軸方向の移動に同調して、機能液を液滴として吐出する。X軸方向に移動するワークWと、Y軸方向に移動する液滴吐出ヘッド17とを相対的に制御することにより、ワークW上の任意の位置に液滴を着弾させることで、所望する平面形状の描画を実施することが可能である。
Y軸支持ベース14の一方の支持ベース支柱14bの近傍には、保守ユニット5がワークユニット3と並んで配設されている。
液滴吐出ヘッド17の保守を実施する際は、描画ユニット2が備える液滴吐出ヘッド17は、Y軸走査機構12によってY軸方向の保守ユニット5に臨む位置まで移動させられて、当該位置に保持される。当該位置の液滴吐出ヘッド17に臨む位置に、保守ユニット5のいずれかの装置が、移動装置5aによってX軸方向に移動させられて、液滴吐出ヘッド17に臨む位置に位置させられる。この状態で、保守作業が実施される。
液滴吐出ヘッド17の保守を実施する際は、描画ユニット2が備える液滴吐出ヘッド17は、Y軸走査機構12によってY軸方向の保守ユニット5に臨む位置まで移動させられて、当該位置に保持される。当該位置の液滴吐出ヘッド17に臨む位置に、保守ユニット5のいずれかの装置が、移動装置5aによってX軸方向に移動させられて、液滴吐出ヘッド17に臨む位置に位置させられる。この状態で、保守作業が実施される。
液滴吐出ヘッド17の保守を実施する装置のひとつである吸引ユニット50は、キャップ装置51と洗浄液供給装置71と排液装置81とを備えている。
キャップ装置51は、移動装置5a上に固定されており、移動装置5aによって移動させられて、液滴吐出ヘッド17に臨む位置に位置させられる。昇降装置によってヘッドキャリッジ25又はキャップ装置51を昇降させることによって、液滴吐出ヘッド17とキャップ装置51とを当接させて、液滴吐出ヘッド17をキャップ装置51で封止し、吸引ユニット50による液滴吐出ヘッド17の吸引を実施する。
排液装置81は、定盤9の傍らに配置されており、キャップ装置51と接続されている。
キャップ装置51は、移動装置5a上に固定されており、移動装置5aによって移動させられて、液滴吐出ヘッド17に臨む位置に位置させられる。昇降装置によってヘッドキャリッジ25又はキャップ装置51を昇降させることによって、液滴吐出ヘッド17とキャップ装置51とを当接させて、液滴吐出ヘッド17をキャップ装置51で封止し、吸引ユニット50による液滴吐出ヘッド17の吸引を実施する。
排液装置81は、定盤9の傍らに配置されており、キャップ装置51と接続されている。
洗浄液供給装置71は、洗浄液ヘッド72を有する洗浄ヘッドユニット121と、洗浄ヘッドユニット121を保持する洗浄ヘッドキャリッジ125と、洗浄ヘッド移動枠122とを備えている。洗浄液供給装置71は、また、洗浄液タンク73と、洗浄液管74と、洗浄液ポンプ78と、中継タンク76とを備えている。
洗浄ヘッド移動枠122は、Y軸スライダー22と同様に、Y軸方向に延在する支持ベース体14aに、Y軸方向に摺動自在に支持されており、支持ベース体14aに固定されたY軸リニアモーターによってY軸方向に移動させられ、任意の位置に保持される。洗浄ヘッド移動枠122には、洗浄ヘッドキャリッジ125が懸吊されて固定されており、洗浄ヘッドキャリッジ125には、洗浄液ヘッド72を有する洗浄ヘッドユニット121が懸吊されて固定されている。
洗浄ヘッド移動枠122は、Y軸スライダー22と同様に、Y軸方向に延在する支持ベース体14aに、Y軸方向に摺動自在に支持されており、支持ベース体14aに固定されたY軸リニアモーターによってY軸方向に移動させられ、任意の位置に保持される。洗浄ヘッド移動枠122には、洗浄ヘッドキャリッジ125が懸吊されて固定されており、洗浄ヘッドキャリッジ125には、洗浄液ヘッド72を有する洗浄ヘッドユニット121が懸吊されて固定されている。
Y軸支持ベース14と、Y軸リニアモーターと、洗浄ヘッド移動枠122と、を備える装置を、洗浄ヘッド走査機構12Aと表記する。洗浄ヘッド走査機構12AとY軸走査機構12とは、Y軸支持ベース14及びY軸リニアモーターを共有している。洗浄ヘッド走査機構12Aの洗浄ヘッド移動枠122と、Y軸走査機構12のY軸スライダー22とは、それぞれ独立してY軸方向に移動させられる。当該互いに独立した移動は、並行して実施することができる。
洗浄ヘッドキャリッジ125を、洗浄ヘッド走査機構12AによってY軸方向に移動させることで、洗浄液ヘッド72をY軸方向に自在に移動させる。また、移動した位置に保持する。
洗浄ヘッド走査機構12Aが、供給端末相対移動手段、及び洗浄液供給端末移動手段に相当する。支持ベース体14aが、案内部材に相当する。洗浄ヘッド移動枠122が、供給端末移動部材に相当する。Y軸走査機構12が、吐出ヘッド移動手段に相当し、Y軸スライダー22が、吐出ヘッド移動部材に相当する。
洗浄液供給装置71の洗浄液タンク73や洗浄液ポンプ78などは、機能液供給ユニット4と並んで配設されており、洗浄液管74が洗浄液ヘッド72に接続されており、洗浄液が洗浄液管74を介して洗浄液ヘッド72に供給される。
洗浄ヘッドキャリッジ125を、洗浄ヘッド走査機構12AによってY軸方向に移動させることで、洗浄液ヘッド72をY軸方向に自在に移動させる。また、移動した位置に保持する。
洗浄ヘッド走査機構12Aが、供給端末相対移動手段、及び洗浄液供給端末移動手段に相当する。支持ベース体14aが、案内部材に相当する。洗浄ヘッド移動枠122が、供給端末移動部材に相当する。Y軸走査機構12が、吐出ヘッド移動手段に相当し、Y軸スライダー22が、吐出ヘッド移動部材に相当する。
洗浄液供給装置71の洗浄液タンク73や洗浄液ポンプ78などは、機能液供給ユニット4と並んで配設されており、洗浄液管74が洗浄液ヘッド72に接続されており、洗浄液が洗浄液管74を介して洗浄液ヘッド72に供給される。
洗浄液供給装置71からキャップ装置51に洗浄液を供給して、キャップ装置51の洗浄を実施する。洗浄液供給装置71からキャップ装置51に洗浄液を供給する際は、洗浄液供給装置71が備える洗浄液ヘッド72を、洗浄ヘッド走査機構12AによってY軸方向のキャップ装置51に対向可能な位置まで移動して停止する。移動装置5a上に固定されたキャップ装置51は、移動装置5aによってX軸方向に移動させられて、洗浄液ヘッド72に臨む位置に位置させられる。互いに臨む位置に位置した洗浄液ヘッド72からキャップ装置51向けて洗浄液が供給される。
<液滴吐出ヘッド>
次に、図2を参照して、液滴吐出ヘッド17について説明する。図2は、液滴吐出ヘッドの構成を示す図である。図2(a)は、液滴吐出ヘッドをノズルプレート側から見た外観斜視図であり、図2(b)は、液滴吐出ヘッドの圧力室周りの構造を示す斜視断面図であり、図2(c)は、液滴吐出ヘッドの吐出ノズル部の構造を示す断面図である。
次に、図2を参照して、液滴吐出ヘッド17について説明する。図2は、液滴吐出ヘッドの構成を示す図である。図2(a)は、液滴吐出ヘッドをノズルプレート側から見た外観斜視図であり、図2(b)は、液滴吐出ヘッドの圧力室周りの構造を示す斜視断面図であり、図2(c)は、液滴吐出ヘッドの吐出ノズル部の構造を示す断面図である。
図2(a)に示したように、液滴吐出ヘッド17は、接続針42を一対有する液体導入部41と、液体導入部41の側方に連なるヘッド基板43と、液体導入部41に連なるポンプ部45と、ポンプ部45に連なるノズルプレート46と、を備えている。液体導入部41のそれぞれの接続針42には、それぞれ配管接続部材が接続されて、当該配管接続部材を介して給液チューブが接続され、給液チューブに接続された機能液供給ユニット4から機能液が供給される。ヘッド基板43には、ヘッドコネクター47が一対実装されており、当該ヘッドコネクター47を介してフレキシブルフラットケーブル(FFCケーブル)が接続される。液滴吐出ヘッド17は、FFCケーブルを介して吐出装置制御部6と接続されており、FFCケーブルを介して信号の授受が行われる。ポンプ部45とノズルプレート46とにより、略方形状のヘッド本体44が構成されている。
ポンプ部45の基部側、すなわちヘッド本体44の基部側は、液体導入部41及びヘッド基板43を受けるべく方形フランジ状にフランジ部49が形成されている。このフランジ部49には、液滴吐出ヘッド17を固定する小ねじ用のねじ孔(雌ねじ)49aが一対形成されている。液滴吐出ヘッド17は、液滴吐出ヘッド17を保持するためのヘッド保持部材を貫通してねじ孔49aに螺合したヘッド止めねじにより、ヘッド保持部材に固定される。
ノズルプレート46のノズル形成面46aには、ノズルプレート46に形成されており液滴を吐出する吐出ノズル48から成るノズル列48Aが、2本形成されている。2本のノズル列48Aは相互に平行に列設されており、各ノズル列48Aは、等ピッチで並べた例えば180個(図示では模式的に表している)の吐出ノズル48で構成されている。ヘッド本体44のノズル形成面46aには、その中心線を挟んで2本のノズル列48Aが配設されている。
液滴吐出ヘッド17が液滴吐出装置1に取付けられた状態では、ノズル列48AはY軸方向に延在する。2列のノズル列48Aをそれぞれ構成する吐出ノズル48同士は、Y軸方向において、相互に半ノズルピッチずつ位置がずれている。1ノズルピッチは、例えば140μmである。X軸方向の同じ位置において、それぞれのノズル列48Aを構成する吐出ノズル48から吐出された液滴は、設計上では、Y軸方向に等間隔に並んで一直線上に着弾する。ノズル列48Aにおける吐出ノズル48のノズルピッチが140μmの場合、当該一直線状に連なる着弾位置の中心間距離は、設計上では、70μmである。
図2(b)及び(c)に示すように、液滴吐出ヘッド17は、ノズルプレート46にポンプ部45を構成する圧力室プレート31が積層されており、圧力室プレート31に振動板32が積層されている。
圧力室プレート31には、液体導入部41から振動板32の液供給孔33を経由して供給される機能液が常に充填される液たまり35が形成されている。液たまり35は、振動板32と、ノズルプレート46と、圧力室プレート31の壁とに囲まれた空間である。また、圧力室プレート31には、ヘッド隔壁37によって区切られた圧力室38が形成されている。振動板32と、ノズルプレート46と、2個のヘッド隔壁37とによって囲まれた空間が圧力室38である。
圧力室プレート31には、液体導入部41から振動板32の液供給孔33を経由して供給される機能液が常に充填される液たまり35が形成されている。液たまり35は、振動板32と、ノズルプレート46と、圧力室プレート31の壁とに囲まれた空間である。また、圧力室プレート31には、ヘッド隔壁37によって区切られた圧力室38が形成されている。振動板32と、ノズルプレート46と、2個のヘッド隔壁37とによって囲まれた空間が圧力室38である。
圧力室38は吐出ノズル48のそれぞれに対応して設けられており、圧力室38の数と吐出ノズル48の数とは同じである。圧力室38には、2個のヘッド隔壁37の間に位置する供給口36を介して、液たまり35から機能液が供給される。ヘッド隔壁37と圧力室38と吐出ノズル48と供給口36との組は、液たまり35に沿って1列に並んでおり、1列に並んだ吐出ノズル48がノズル列48Aを形成している。図2(b)では図示省略したが、図示した吐出ノズル48を含むノズル列48Aに対して液たまり35に関して略対称位置に、1列に並んで配設された吐出ノズル48がもう一列のノズル列48Aを形成しており、対応するヘッド隔壁37と圧力室38と供給口36との組が、1列に並んでいる。
振動板32の圧力室38を構成する部分には、それぞれ圧電素子39の一端が固定されている。圧電素子39の他端は、固定板(図示省略)を介して液滴吐出ヘッド17全体を支持する基台(図示省略)に固定されている。
圧電素子39は電極層と圧電材料とを積層した活性部を有し、電極層に駆動電圧を印加することで、活性部が長手方向(図2(b)又は(c)においては振動板32の厚さ方向)に縮む。活性部が縮むことで、圧電素子39の一端が固定された振動板32が圧力室38と反対側に引張られる力を受ける。振動板32が圧力室38と反対側に引張られることで、振動板32が圧力室38の反対側に撓む。これにより、圧力室38の容積が増加することから、機能液が液たまり35から供給口36を経て圧力室38に供給される。次に、電極層に印加されていた駆動電圧が解除されると、活性部が元の長さに戻ることで、圧電素子39が振動板32を押圧する。振動板32が押圧されることで、圧力室38側に戻る。これにより、圧力室38の容積が急激に元に戻る、すなわち増加していた容積が減少することから、圧力室38内に充填されていた機能液に圧力が加わり、当該圧力室38に連通して形成された吐出ノズル48から機能液が液滴となって吐出される。
圧電素子39は電極層と圧電材料とを積層した活性部を有し、電極層に駆動電圧を印加することで、活性部が長手方向(図2(b)又は(c)においては振動板32の厚さ方向)に縮む。活性部が縮むことで、圧電素子39の一端が固定された振動板32が圧力室38と反対側に引張られる力を受ける。振動板32が圧力室38と反対側に引張られることで、振動板32が圧力室38の反対側に撓む。これにより、圧力室38の容積が増加することから、機能液が液たまり35から供給口36を経て圧力室38に供給される。次に、電極層に印加されていた駆動電圧が解除されると、活性部が元の長さに戻ることで、圧電素子39が振動板32を押圧する。振動板32が押圧されることで、圧力室38側に戻る。これにより、圧力室38の容積が急激に元に戻る、すなわち増加していた容積が減少することから、圧力室38内に充填されていた機能液に圧力が加わり、当該圧力室38に連通して形成された吐出ノズル48から機能液が液滴となって吐出される。
吐出装置制御部6は、圧電素子39への印加電圧の制御、すなわち駆動信号を制御することにより、複数の吐出ノズル48のそれぞれに対して、機能液の吐出制御を行う。より詳細には、吐出ノズル48から吐出される液滴の体積や、単位時間あたりに吐出する液滴の数などを変化させることができる。これにより、基板上に着弾した液滴同士の距離や、基板上の一定の面積に着弾させる機能液の量などを変化させることができる。例えば、ノズル列48Aに並ぶ複数の吐出ノズル48の中から、液滴を吐出させる吐出ノズル48を選択的に使用することにより、ノズル列48Aの延在方向では、ノズル列48Aの長さの範囲であって吐出ノズル48のピッチ間隔で、複数の液滴を同時に吐出することができる。ノズル列48Aの延在方向と略直交する方向では、基板と吐出ノズル48とを相対移動させて、当該相対移動方向において、当該吐出ノズル48が対向可能な、基板の任意の位置に吐出ノズル48から吐出される液滴を配置することができる。
<ヘッドユニット>
次に、描画ユニット2のヘッドユニット21について、図3を参照して説明する。図3は、ヘッドユニットの構成を示す平面図である。図3に示したX軸及びY軸は、ヘッドユニット21が液滴吐出装置1に取り付けられた状態において、図1に示したX軸又はY軸と一致している。
次に、描画ユニット2のヘッドユニット21について、図3を参照して説明する。図3は、ヘッドユニットの構成を示す平面図である。図3に示したX軸及びY軸は、ヘッドユニット21が液滴吐出装置1に取り付けられた状態において、図1に示したX軸又はY軸と一致している。
図3に示したように、ヘッドユニット21は、キャリッジプレート23と、キャリッジプレート23に搭載された3個の液滴吐出ヘッド17と、を有している。液滴吐出ヘッド17は、キャリッジプレート23に固定されており、ヘッド本体44がキャリッジプレート23に形成された孔(図示省略)に遊嵌して、ノズルプレート46(ヘッド本体44)が、キャリッジプレート23の面より突出している。図3は、ノズルプレート46(ノズル形成面46a)側から見た図である。それぞれの液滴吐出ヘッド17のノズル列48AはY軸方向に延在している。
3個の液滴吐出ヘッド17は、Y軸方向において、互いに隣り合う液滴吐出ヘッド17の、一方の液滴吐出ヘッド17の端の吐出ノズル48に対して、もう一方の液滴吐出ヘッド17の端の吐出ノズル48が半ノズルピッチずれて位置するように、位置決めされている。例えば、ヘッドユニット21が有する3個の液滴吐出ヘッド17において、全ての吐出ノズル48のX軸方向の位置を同じにすると、吐出ノズル48は、Y軸方向に半ノズルピッチの等間隔で並ぶ。すなわち、X軸方向の同じ位置において、それぞれの液滴吐出ヘッド17が有するそれぞれのノズル列48Aを構成する吐出ノズル48から吐出された液滴は、設計上では、Y軸方向に等間隔に並んで一直線上に着弾する。このような間隔で配列された液滴吐出ヘッド17は、Y軸方向において互いに重なるため、X軸方向に階段状に並べて配設されている。
<吸引ユニット>
<キャップ装置及び排液装置>
次に、吸引ユニット50について、説明する。上述したように、吸引ユニット50は、キャップ装置51と洗浄液供給装置71と排液装置81とを備えている。
最初に、吸引ユニット50のキャップ装置51及び排液装置81について、図4を参照して説明する。図4は、キャップ装置及び排液装置の構成を示す説明図である。図4(a)は、キャップ装置の断面形状及び排液装置の構成を示す説明図であり、図4(b)は、キャップ装置を平面視した構成を示す説明図である。図4(b)に示したX軸及びY軸は、キャップ装置51が液滴吐出装置1に取り付けられた状態において、図1に示したX軸又はY軸と一致している。
<キャップ装置及び排液装置>
次に、吸引ユニット50について、説明する。上述したように、吸引ユニット50は、キャップ装置51と洗浄液供給装置71と排液装置81とを備えている。
最初に、吸引ユニット50のキャップ装置51及び排液装置81について、図4を参照して説明する。図4は、キャップ装置及び排液装置の構成を示す説明図である。図4(a)は、キャップ装置の断面形状及び排液装置の構成を示す説明図であり、図4(b)は、キャップ装置を平面視した構成を示す説明図である。図4(b)に示したX軸及びY軸は、キャップ装置51が液滴吐出装置1に取り付けられた状態において、図1に示したX軸又はY軸と一致している。
図4に示すように、キャップ装置51は、キャップユニット52Aと、キャッププレート62とを備えている。図4(b)に示すように、キャップ装置51は、キャッププレート62に、3組のキャップユニット52Aが取り付けられて構成されている。
図4(a)に示すように、キャップユニット52Aは、ヘッドキャップ52と、キャップ支持部61と、排液孔管66と、を備えている。
図4(a)に示すように、キャップユニット52Aは、ヘッドキャップ52と、キャップ支持部61と、排液孔管66と、を備えている。
ヘッドキャップ52は、キャップベース53と封止部材54と吸収材59とを備えている。キャップベース53は、例えばステンレス鋼などのような腐食され難い材料で略直方体形状に構成されており、一面にキャップ凹部56が形成されている。キャップ凹部56は、キャップベース53の一面に開口する略直方体形状の凹部である。キャップベース53は、ヘッドキャップ52が液滴吐出装置1に取り付けられた状態では、キャップ凹部56の開口が重力加速度方向の上側を向く状態になる。
キャップベース53において、重力加速度方向の上側に開口したキャップ凹部56の底面には、キャップベース53の外面(下面)に貫通する排液孔57が開口している。
キャップベース53において、重力加速度方向の上側に開口したキャップ凹部56の底面には、キャップベース53の外面(下面)に貫通する排液孔57が開口している。
キャップベース53の外面(下面)における排液孔57の開口には、排液孔管66が接続されている。
排液孔管66は、円柱形状の外形を有し、円柱形状の一端の外径が排液孔57に嵌合しており、排液孔管66に形成された流路が排液孔57に連通している。排液孔管66の排液孔57に嵌合している端の反対側の端には、排液装置81の排液管84が接続されており、排液管84の流路が、排液孔管66に形成された流路に連通している。これにより、排液管84の流路が、排液孔管66に形成された流路及び排液孔57を介してキャップ凹部56に連通している。
排液孔管66は、円柱形状の外形を有し、円柱形状の一端の外径が排液孔57に嵌合しており、排液孔管66に形成された流路が排液孔57に連通している。排液孔管66の排液孔57に嵌合している端の反対側の端には、排液装置81の排液管84が接続されており、排液管84の流路が、排液孔管66に形成された流路に連通している。これにより、排液管84の流路が、排液孔管66に形成された流路及び排液孔57を介してキャップ凹部56に連通している。
封止部材54は、機能液に対して耐食性を有するゴム状弾性体材料を用いて形成されている。封止部材54は、平面視形状がキャップ凹部56の開口の形状と略相似形状の外形形状と内側開口とを有する額縁形状を有し、キャップ凹部56の開口の縁に沿って、図示省略した封止部材ホルダーによってキャップベース53に固定されている。封止部材54の封止凸部54aが、キャップベース53の上面から突出している。封止部材54とキャップ凹部56とで、キャップ室55を構成している。
封止凸部54aの平面視形状は、2列のノズル列48Aの周囲でノズル形成面46aに当接する形状になっている。ヘッドキャップ52が液滴吐出ヘッド17に当接する場合、キャップベース53から突出している封止凸部54aがノズル形成面46aに当接する。このとき、ゴム状弾性体材料から成る封止凸部54aは、弾性変形してノズル形成面46aに密着する。キャップ室55は、図4に二点鎖線で示したように、液滴吐出ヘッド17によって封止されて、排液孔57、又は液滴吐出ヘッド17に形成された液状体の流路を介してのみ外部と連通可能な封止空間となる。吐出ノズル48に対しては、キャップ室55が、吐出ノズル48を封止する封止空間になっている。封止凸部54aの開口が、キャップ開口に相当し、封止凸部54aのノズル形成面46aに当接する部分が、キャップ開口の周縁部に相当する。
キャップ室55には、吸収材59が配設されている。吸収材59は、多孔質の素材などの液体を吸着保持することが可能な素材で形成されている。
キャップ室55には、吸収材59が配設されている。吸収材59は、多孔質の素材などの液体を吸着保持することが可能な素材で形成されている。
キャップ支持部61は、ベースホルダー63と、キャップ押圧機構64と、を備えている。
ベースホルダー63がキャッププレート62に固定されることによって、キャップユニット52Aがキャッププレート62に固定されている。キャッププレート62が移動装置5aの移動プレートに固定されており、キャップ装置51は、液滴吐出装置1に、移動装置5aの移動プレートを介して固定されている。
ベースホルダー63にはキャップベース孔が形成されており、ヘッドキャップ52のキャップベース53が、キャップベース孔に、鉛直方向に摺動自在に遊嵌している。ヘッドキャップ52は、キャップベース53が、キャップ押圧機構64を介してベースホルダー63に対して離接方向に移動可能に取り付けられている。
キャップ押圧機構64は、ヘッドキャップ52がキャッププレート62の面に略垂直な方向(キャップ装置51が液滴吐出装置1に取り付けられた状態では鉛直方向)に移動する方向に弾性変形可能である。キャップ押圧機構64が弾性変形した抗力によって、ヘッドキャップ52が、キャッププレート62から離れる方向に押圧され、キャップベース53から突出したキャップ突起53aがベースホルダー63に当接することによって、ヘッドキャップ52の鉛直方向の位置が定まっている。
ベースホルダー63がキャッププレート62に固定されることによって、キャップユニット52Aがキャッププレート62に固定されている。キャッププレート62が移動装置5aの移動プレートに固定されており、キャップ装置51は、液滴吐出装置1に、移動装置5aの移動プレートを介して固定されている。
ベースホルダー63にはキャップベース孔が形成されており、ヘッドキャップ52のキャップベース53が、キャップベース孔に、鉛直方向に摺動自在に遊嵌している。ヘッドキャップ52は、キャップベース53が、キャップ押圧機構64を介してベースホルダー63に対して離接方向に移動可能に取り付けられている。
キャップ押圧機構64は、ヘッドキャップ52がキャッププレート62の面に略垂直な方向(キャップ装置51が液滴吐出装置1に取り付けられた状態では鉛直方向)に移動する方向に弾性変形可能である。キャップ押圧機構64が弾性変形した抗力によって、ヘッドキャップ52が、キャッププレート62から離れる方向に押圧され、キャップベース53から突出したキャップ突起53aがベースホルダー63に当接することによって、ヘッドキャップ52の鉛直方向の位置が定まっている。
キャップ押圧機構64は、ヘッドキャップ52が液滴吐出ヘッド17などに当接した状態で、ヘッドキャップ52に加えられた当接力によって変形し、変形抗力によって、ヘッドキャップ52を液滴吐出ヘッド17などに押付ける力をヘッドキャップ52に加える。
キャップ押圧機構64による押し付け力によって、液滴吐出ヘッド17に当接したゴム状弾性体材料から成る封止凸部54aは、弾性変形してノズル形成面46aに確実に密着する。封止凸部54aがノズル形成面46aに密着することで、キャップ室55は、確実に、排液孔57、又は液滴吐出ヘッド17の液状体の流路を介してのみ外部と連通可能な、吐出ノズル48を封止する封止空間となる。
キャップ押圧機構64による押し付け力によって、液滴吐出ヘッド17に当接したゴム状弾性体材料から成る封止凸部54aは、弾性変形してノズル形成面46aに確実に密着する。封止凸部54aがノズル形成面46aに密着することで、キャップ室55は、確実に、排液孔57、又は液滴吐出ヘッド17の液状体の流路を介してのみ外部と連通可能な、吐出ノズル48を封止する封止空間となる。
排液装置81は、排液タンク82と、排液管84と、排液バルブ86と、吸引ポンプ88とを備えている。
排液管84は一端が排液孔管66に接続されており、もう一端が排液タンク82に接続されている。上述したように、排液管84の流路が、排液孔管66に形成された流路及び排液孔57を介してキャップ凹部56に連通しており、排液タンク82とキャップ凹部56とは、排液管84の流路、排液孔管66に形成された流路、及び排液孔57を介して連通している。
排液管84の中間には、排液バルブ86が取り付けられている。排液バルブ86は吐出装置制御部6によって制御されて、排液管84の流路を開閉する。排液タンク82には、吸引ポンプ88が接続されており、吸引ポンプ88によって吸引することで、排液タンク82内を負圧にすることができる。
吸引ポンプ88によって排液タンク82内を負圧にすることで、排液タンク82に連通するキャップ凹部56内の気体や液体をキャップ凹部56から排液タンク82に吸引することができる。
上述したように、ヘッドキャップ52が液滴吐出ヘッド17に当接した状態では、キャップ凹部56を含むキャップ室55は、排液孔57、又は液滴吐出ヘッド17の液状体の流路を介してのみ外部と連通可能な、吐出ノズル48を封止する封止空間である。吸引ポンプ88を稼動させて排液タンク82内を負圧にすることによって、キャップ室55を負圧にすることで、液滴吐出ヘッド17の液状体の流路に在る機能液を吸引することができる。排液装置81が、吸引手段に相当する。
排液管84は一端が排液孔管66に接続されており、もう一端が排液タンク82に接続されている。上述したように、排液管84の流路が、排液孔管66に形成された流路及び排液孔57を介してキャップ凹部56に連通しており、排液タンク82とキャップ凹部56とは、排液管84の流路、排液孔管66に形成された流路、及び排液孔57を介して連通している。
排液管84の中間には、排液バルブ86が取り付けられている。排液バルブ86は吐出装置制御部6によって制御されて、排液管84の流路を開閉する。排液タンク82には、吸引ポンプ88が接続されており、吸引ポンプ88によって吸引することで、排液タンク82内を負圧にすることができる。
吸引ポンプ88によって排液タンク82内を負圧にすることで、排液タンク82に連通するキャップ凹部56内の気体や液体をキャップ凹部56から排液タンク82に吸引することができる。
上述したように、ヘッドキャップ52が液滴吐出ヘッド17に当接した状態では、キャップ凹部56を含むキャップ室55は、排液孔57、又は液滴吐出ヘッド17の液状体の流路を介してのみ外部と連通可能な、吐出ノズル48を封止する封止空間である。吸引ポンプ88を稼動させて排液タンク82内を負圧にすることによって、キャップ室55を負圧にすることで、液滴吐出ヘッド17の液状体の流路に在る機能液を吸引することができる。排液装置81が、吸引手段に相当する。
吐出装置制御部6は、描画吐出制御部65と、洗浄吐出制御部67と、洗浄排出制御部68と、を備えており、描画吐出制御部65と洗浄吐出制御部67と洗浄排出制御部68とは、データバス69を介して互いに電気的に接続されている。液滴吐出ヘッド17は、描画吐出制御部65と電気的に接続されており、描画吐出制御部65は、予め入力されたプログラムに基づいて、描画情報などに従って液滴吐出ヘッド17を制御する。排液バルブ86と吸引ポンプ88とは、洗浄排出制御部68と電気的に接続されており、洗浄排出制御部68は、予め入力されたプログラムに基づいて、排液バルブ86及び吸引ポンプ88を制御して、キャップユニット52Aから洗浄液や機能液などを吸引して排出する。
図4(b)に示すように、キャップ装置51は、キャッププレート62に、3組のキャップユニット52Aが取り付けられて構成されている。排液装置81は、3組のキャップユニット52Aのそれぞれに個別に設けられている。
キャップ装置51における3個のキャップユニット52Aのそれぞれは、ヘッドユニット21の3個の液滴吐出ヘッド17を、3個のヘッドキャップ52によって同時に封止できる位置に配設されている。
キャップ装置51における3個のキャップユニット52Aのそれぞれは、ヘッドユニット21の3個の液滴吐出ヘッド17を、3個のヘッドキャップ52によって同時に封止できる位置に配設されている。
<吸引ユニット>
<洗浄液供給装置>
次に、吸引ユニット50の洗浄液供給装置71について、図5を参照して説明する。図5は、洗浄液供給装置の構成を示す説明図である。図5(a)は、洗浄液供給装置の洗浄ヘッドユニットを平面視した構成を示す説明図であり、図5(b)は、洗浄液供給装置の全体構成を示す説明図である。図5(a)に示したX軸及びY軸は、洗浄ヘッドユニット121が液滴吐出装置1に取り付けられた状態において、図1又は図4(b)に示したX軸又はY軸と一致している。
図5に示すように、洗浄液供給装置71は、洗浄液ヘッド72を有する洗浄ヘッドユニット121と、洗浄液タンク73と、洗浄液管74と、洗浄液ポンプ78と、中継タンク76とを備えている。上述したように、洗浄液供給装置71は、図5では図示省略した洗浄ヘッドユニット121を保持する洗浄ヘッドキャリッジ125と、洗浄ヘッド移動枠122とを備えており、洗浄ヘッドユニット121を洗浄ヘッド走査機構12AによってY軸方向に移動させることで、洗浄液ヘッド72をY軸方向に自在に移動させることができる。
洗浄液供給装置71が、洗浄液供給手段に相当する。
<洗浄液供給装置>
次に、吸引ユニット50の洗浄液供給装置71について、図5を参照して説明する。図5は、洗浄液供給装置の構成を示す説明図である。図5(a)は、洗浄液供給装置の洗浄ヘッドユニットを平面視した構成を示す説明図であり、図5(b)は、洗浄液供給装置の全体構成を示す説明図である。図5(a)に示したX軸及びY軸は、洗浄ヘッドユニット121が液滴吐出装置1に取り付けられた状態において、図1又は図4(b)に示したX軸又はY軸と一致している。
図5に示すように、洗浄液供給装置71は、洗浄液ヘッド72を有する洗浄ヘッドユニット121と、洗浄液タンク73と、洗浄液管74と、洗浄液ポンプ78と、中継タンク76とを備えている。上述したように、洗浄液供給装置71は、図5では図示省略した洗浄ヘッドユニット121を保持する洗浄ヘッドキャリッジ125と、洗浄ヘッド移動枠122とを備えており、洗浄ヘッドユニット121を洗浄ヘッド走査機構12AによってY軸方向に移動させることで、洗浄液ヘッド72をY軸方向に自在に移動させることができる。
洗浄液供給装置71が、洗浄液供給手段に相当する。
<洗浄液ヘッド>
次に、洗浄液供給装置71の洗浄液ヘッド72について説明する。洗浄液ヘッド72は、ヘッドキャップ52に洗浄液を供給するために用いられる。洗浄液は、例えば機能液の主溶媒が用いられる。
洗浄液ヘッド72の構造は、図2を参照して説明した液滴吐出ヘッド17の構造と同様である。洗浄液ヘッド72の洗浄液ノズル148は液滴吐出ヘッド17の吐出ノズル48より大口径であり、洗浄液ヘッド72の圧力室の大きさ及び振動板の可動量も液滴吐出ヘッド17の圧力室38の大きさ及び振動板32の可動量より大きく構成されている。このため、洗浄液ヘッド72は、液滴吐出ヘッド17より、吐出する液滴の体積を大きくすることが可能であり、単位時間あたりの吐出量も多く吐出することが可能である。
洗浄液ヘッド72の圧力室の大きさが液滴吐出ヘッド17の圧力室38の大きさより大きいため、洗浄液ノズル148の配設ピッチは吐出ノズル48の配設ピッチよりおおきくなっている。ノズル列148Aにおける洗浄液ノズル148の配設ピッチは、例えば240μmである。洗浄液ノズル148が、洗浄液ノズルに相当する。
ノズル列148Aの長さは、液滴吐出ヘッド17のノズル列48Aの長さと略同等である。洗浄液ヘッド72のノズルプレート146の外形形状も液滴吐出ヘッド17のノズルプレート46の外形形状と略同等である。このため、ヘッドキャップ52を、封止凸部54aの先端がノズル列148Aを囲むように、ノズルプレート146に当接させることが可能であり、ヘッドキャップ52によってノズル列148Aを封止状態にすることが可能である。洗浄液ヘッド72が、洗浄液供給端末に相当する。
次に、洗浄液供給装置71の洗浄液ヘッド72について説明する。洗浄液ヘッド72は、ヘッドキャップ52に洗浄液を供給するために用いられる。洗浄液は、例えば機能液の主溶媒が用いられる。
洗浄液ヘッド72の構造は、図2を参照して説明した液滴吐出ヘッド17の構造と同様である。洗浄液ヘッド72の洗浄液ノズル148は液滴吐出ヘッド17の吐出ノズル48より大口径であり、洗浄液ヘッド72の圧力室の大きさ及び振動板の可動量も液滴吐出ヘッド17の圧力室38の大きさ及び振動板32の可動量より大きく構成されている。このため、洗浄液ヘッド72は、液滴吐出ヘッド17より、吐出する液滴の体積を大きくすることが可能であり、単位時間あたりの吐出量も多く吐出することが可能である。
洗浄液ヘッド72の圧力室の大きさが液滴吐出ヘッド17の圧力室38の大きさより大きいため、洗浄液ノズル148の配設ピッチは吐出ノズル48の配設ピッチよりおおきくなっている。ノズル列148Aにおける洗浄液ノズル148の配設ピッチは、例えば240μmである。洗浄液ノズル148が、洗浄液ノズルに相当する。
ノズル列148Aの長さは、液滴吐出ヘッド17のノズル列48Aの長さと略同等である。洗浄液ヘッド72のノズルプレート146の外形形状も液滴吐出ヘッド17のノズルプレート46の外形形状と略同等である。このため、ヘッドキャップ52を、封止凸部54aの先端がノズル列148Aを囲むように、ノズルプレート146に当接させることが可能であり、ヘッドキャップ52によってノズル列148Aを封止状態にすることが可能である。洗浄液ヘッド72が、洗浄液供給端末に相当する。
<洗浄ヘッドユニット>
図5(a)に示したように、洗浄ヘッドユニット121は、ユニットプレート123と、ユニットプレート123に搭載された3個の洗浄液ヘッド72と、を有している。洗浄液ヘッド72は、ユニットプレート123に固定されており、ヘッド本体がユニットプレート123に形成された孔(図示省略)に遊嵌して、洗浄液ノズル148が形成されたノズルプレート146(ヘッド本体)が、ユニットプレート123の面より突出している。図5(a)は、ノズルプレート146(ノズル形成面)側から見た図である。
図5(a)に示したように、洗浄ヘッドユニット121は、ユニットプレート123と、ユニットプレート123に搭載された3個の洗浄液ヘッド72と、を有している。洗浄液ヘッド72は、ユニットプレート123に固定されており、ヘッド本体がユニットプレート123に形成された孔(図示省略)に遊嵌して、洗浄液ノズル148が形成されたノズルプレート146(ヘッド本体)が、ユニットプレート123の面より突出している。図5(a)は、ノズルプレート146(ノズル形成面)側から見た図である。
洗浄ヘッドユニット121における3個の洗浄液ヘッド72の相互の位置関係は、ヘッドユニット21における3個の液滴吐出ヘッド17の相互の位置関係と略同様に設定されている。3個の洗浄液ヘッド72は、Y軸方向において、互いに隣り合う洗浄液ヘッド72の、一方の洗浄液ヘッド72の端の洗浄液ノズル148に対して、もう一方の洗浄液ヘッド72の端の洗浄液ノズル148が半ノズルピッチずれて位置するように、位置決めされている。このような間隔で配列された洗浄液ヘッド72は、Y軸方向において互いに重なるため、X軸方向に階段状に並べて配設されている。
上述したように、キャップ装置51における3個のキャップユニット52Aのそれぞれは、ヘッドユニット21の3個の液滴吐出ヘッド17を、3個のヘッドキャップ52によって同時に封止できる位置に配設されている。したがって、キャップ装置51における3個のキャップユニット52Aと、洗浄ヘッドユニット121における3個の洗浄液ヘッド72とは、同時に当接させることができる。
キャップ装置51のキャップユニット52Aと、洗浄ヘッドユニット121の洗浄液ヘッド72とを当接させた状態で、洗浄液ヘッド72から吐出された洗浄液は、ヘッドユニット21の3個の液滴吐出ヘッド17のそれぞれから吸引又は吐出された機能液の着弾位置の範囲と略同一の範囲に、着弾する。
キャップ装置51のキャップユニット52Aと、洗浄ヘッドユニット121の洗浄液ヘッド72とを当接させた状態で、洗浄液ヘッド72から吐出された洗浄液は、ヘッドユニット21の3個の液滴吐出ヘッド17のそれぞれから吸引又は吐出された機能液の着弾位置の範囲と略同一の範囲に、着弾する。
<洗浄液供給装置の構成>
上述したように、洗浄液供給装置71は、洗浄液ヘッド72と、洗浄液管74と、洗浄液タンク73と、中継タンク76と、洗浄液ポンプ78とを備えている。
図5(b)に示したように、洗浄液タンク73と洗浄液ポンプ78とは、洗浄液管74aで接続されている。洗浄液ポンプ78と中継タンク76とは、洗浄液管74bで接続されており、中継タンク76と洗浄液ヘッド72とは、洗浄液管74cで接続されている。洗浄液は、洗浄液タンク73から洗浄液管74aを介して洗浄液ポンプ78に吸引され、洗浄液管74bを介して中継タンク76に送出されて、中継タンク76に一時貯留される。中継タンク76は、中継タンク76の液位と洗浄液ヘッド72の洗浄液ノズル148との鉛直方向における相互高さを所定の範囲に維持することで、洗浄液ノズル148における水頭値を適切に維持して、洗浄液ノズル148からの吐出を良好に保つためのものである。中継タンク76に貯留された洗浄液は、中継タンク76の液位と洗浄液ヘッド72との高さの差による圧力によって、洗浄液管74cを介して洗浄液ヘッド72に供給される。洗浄液ヘッド72に供給された洗浄液は、洗浄液ノズル148における水頭値が適切に維持されていることによって、洗浄液ヘッド72が稼動することによって吐出される状態で、洗浄液ヘッド72の圧力室などに充填される。
上述したように、洗浄液供給装置71は、洗浄液ヘッド72と、洗浄液管74と、洗浄液タンク73と、中継タンク76と、洗浄液ポンプ78とを備えている。
図5(b)に示したように、洗浄液タンク73と洗浄液ポンプ78とは、洗浄液管74aで接続されている。洗浄液ポンプ78と中継タンク76とは、洗浄液管74bで接続されており、中継タンク76と洗浄液ヘッド72とは、洗浄液管74cで接続されている。洗浄液は、洗浄液タンク73から洗浄液管74aを介して洗浄液ポンプ78に吸引され、洗浄液管74bを介して中継タンク76に送出されて、中継タンク76に一時貯留される。中継タンク76は、中継タンク76の液位と洗浄液ヘッド72の洗浄液ノズル148との鉛直方向における相互高さを所定の範囲に維持することで、洗浄液ノズル148における水頭値を適切に維持して、洗浄液ノズル148からの吐出を良好に保つためのものである。中継タンク76に貯留された洗浄液は、中継タンク76の液位と洗浄液ヘッド72との高さの差による圧力によって、洗浄液管74cを介して洗浄液ヘッド72に供給される。洗浄液ヘッド72に供給された洗浄液は、洗浄液ノズル148における水頭値が適切に維持されていることによって、洗浄液ヘッド72が稼動することによって吐出される状態で、洗浄液ヘッド72の圧力室などに充填される。
上述したように、吐出装置制御部6は、描画吐出制御部65と、洗浄吐出制御部67と、洗浄排出制御部68と、を備えており、描画吐出制御部65と洗浄吐出制御部67と洗浄排出制御部68とは、データバス69を介して互いに電気的に接続されている。液滴吐出ヘッド17は、描画吐出制御部65と電気的に接続されており、描画吐出制御部65は、予め入力されたプログラムに基づいて、描画情報などに従って液滴吐出ヘッド17を制御する。洗浄液ヘッド72と洗浄液ポンプ78とは、洗浄吐出制御部67と電気的に接続されており、洗浄吐出制御部67は、予め入力されたプログラムに基づいて、洗浄液ヘッド72及び洗浄液ポンプ78を制御して、キャップユニット52Aに洗浄液を供給する。
<吸引及び洗浄>
次に、液滴吐出ヘッド17の吸引及びヘッドキャップ52の洗浄を実施する際の、洗浄ヘッドユニット121と、キャップ装置51と、ヘッドユニット21との位置関係について、図6を参照して説明する。図6は、洗浄ヘッドユニットと、キャップ装置と、ヘッドユニットとの位置関係を示す説明図である。図6(a)は、洗浄ヘッドユニットと、キャップ装置と、ヘッドユニットとの平面視した位置関係を示す説明図である。図6(b)は、液滴吐出ヘッドの吸引を実施している際の、洗浄ヘッドユニットと、キャップ装置と、ヘッドユニットとの側面視した位置関係を示す説明図であり、図6(c)は、ヘッドキャップの洗浄を実施している際の、洗浄ヘッドユニットと、キャップ装置と、ヘッドユニットとの側面視した位置関係を示す説明図である。図6に示したX軸、Y軸、及びZ軸は、図1に示したX軸、Y軸、又はZ軸と一致している。
次に、液滴吐出ヘッド17の吸引及びヘッドキャップ52の洗浄を実施する際の、洗浄ヘッドユニット121と、キャップ装置51と、ヘッドユニット21との位置関係について、図6を参照して説明する。図6は、洗浄ヘッドユニットと、キャップ装置と、ヘッドユニットとの位置関係を示す説明図である。図6(a)は、洗浄ヘッドユニットと、キャップ装置と、ヘッドユニットとの平面視した位置関係を示す説明図である。図6(b)は、液滴吐出ヘッドの吸引を実施している際の、洗浄ヘッドユニットと、キャップ装置と、ヘッドユニットとの側面視した位置関係を示す説明図であり、図6(c)は、ヘッドキャップの洗浄を実施している際の、洗浄ヘッドユニットと、キャップ装置と、ヘッドユニットとの側面視した位置関係を示す説明図である。図6に示したX軸、Y軸、及びZ軸は、図1に示したX軸、Y軸、又はZ軸と一致している。
図6(a)は、上述した洗浄ヘッドユニット121と、キャップ装置51と、ヘッドユニット21との平面視の位置関係の概要を示している。上述したように、X軸走査機構11がX軸方向に延在しており、Y軸走査機構12のY軸支持ベース14が、Y軸方向に延在している。移動装置5aが、X軸方向に延在している。
X軸走査機構11には、ワークWを載置するワーク載置台30が、X軸方向に摺動自在に支持されている。Y軸支持ベース14には、洗浄ヘッドユニット121と、ヘッドユニット21とが、Y軸方向に摺動自在に支持されている。移動装置5aには、キャップ装置51が、X軸方向に摺動自在に支持されている。
X軸走査機構11には、ワークWを載置するワーク載置台30が、X軸方向に摺動自在に支持されている。Y軸支持ベース14には、洗浄ヘッドユニット121と、ヘッドユニット21とが、Y軸方向に摺動自在に支持されている。移動装置5aには、キャップ装置51が、X軸方向に摺動自在に支持されている。
X軸走査機構11とY軸支持ベース14とが交差する位置に、ワーク載置台30及びヘッドユニット21を位置させることで、ヘッドユニット21の液滴吐出ヘッド17が、ワーク載置台30に載置されたワークWに臨んで、ワークWに向けた描画吐出を実施できる。液滴吐出ヘッド17がワークWに臨む位置が、描画位置に相当する。
移動装置5aとY軸支持ベース14とが交差する位置に、キャップ装置51及びヘッドユニット21を位置させることで、ヘッドユニット21の液滴吐出ヘッド17が、キャップ装置51のヘッドキャップ52に臨んで、ヘッドキャップ52による液滴吐出ヘッド17の封止及び吸引を実施することができる。
移動装置5aとY軸支持ベース14とが交差する位置に、キャップ装置51及び洗浄ヘッドユニット121を位置させることで、洗浄ヘッドユニット121の洗浄液ヘッド72が、キャップ装置51のヘッドキャップ52に臨んで、洗浄液ヘッド72からヘッドキャップ52への洗浄液の供給を実施することができる。
移動装置5aとY軸支持ベース14とが交差する位置に、キャップ装置51及びヘッドユニット21を位置させることで、ヘッドユニット21の液滴吐出ヘッド17が、キャップ装置51のヘッドキャップ52に臨んで、ヘッドキャップ52による液滴吐出ヘッド17の封止及び吸引を実施することができる。
移動装置5aとY軸支持ベース14とが交差する位置に、キャップ装置51及び洗浄ヘッドユニット121を位置させることで、洗浄ヘッドユニット121の洗浄液ヘッド72が、キャップ装置51のヘッドキャップ52に臨んで、洗浄液ヘッド72からヘッドキャップ52への洗浄液の供給を実施することができる。
図6(b)に示すように、液滴吐出ヘッド17の封止又は吸引を実施する際は、平面視方向の位置を合致させたヘッドユニット21の液滴吐出ヘッド17とキャップ装置51のヘッドキャップ52とを当接させて、液滴吐出ヘッド17を封止し、吸引を実施する。本実施形態では、キャップ装置51を上昇させることによって、液滴吐出ヘッド17とヘッドキャップ52とを当接させている。洗浄ヘッドユニット121は、ヘッドユニット21がキャップ装置51に臨む位置に移動する妨げにならない位置に移動させられている。液滴吐出ヘッド17がヘッドキャップ52に対向している位置が、保守位置に相当する。
図6(c)に示すように、キャップ装置51の洗浄を実施する際は、平面視方向の位置を合致させた洗浄ヘッドユニット121の洗浄液ヘッド72からキャップ装置51のヘッドキャップ52に洗浄液を供給する。洗浄液ヘッド72とヘッドキャップ52とは当接させてもよいし、離れた状態でもよい。本実施形態では、離れた状態で供給している。
上述したように、洗浄液ヘッド72にヘッドキャップ52を当接させて、洗浄液ヘッド72のノズル列148Aをヘッドキャップ52によって封止状態にすることが可能である。ノズル列148Aをヘッドキャップ52によって封止することで、洗浄液をヘッドキャップ52に供給する際に、洗浄液がヘッドキャップ52の外に飛散することを実質的になくすることができる。排液装置81を用いて、封止された空間であるキャップ室55を負圧にすることで、洗浄液ヘッド72から洗浄液を吸引することもできる。
洗浄液ヘッド72とヘッドキャップ52とが離れた状態で洗浄液をヘッドキャップ52に供給する場合には、洗浄液をヘッドキャップ52に供給する際に、洗浄液ヘッド72とヘッドキャップ52とを、X軸方向又はY軸方向に微小に相対移動させることが可能である。洗浄液をヘッドキャップ52に供給しながら洗浄液ヘッド72とヘッドキャップ52とを相対移動させることで、ヘッドキャップ52における洗浄液の着弾位置を移動させることができる。洗浄液の着弾位置が移動することで、着弾位置が固定の場合にくらべて、広範囲に着弾させることができる。洗浄液が着弾する部分は、飛来した洗浄液が当たることによって、単に洗浄液に浸す場合より洗浄効果が優れると考えられる。
洗浄液ヘッド72とヘッドキャップ52との水平方向の相対位置の移動は、吐出装置制御部6が備える走査機構の制御部によって、Y軸走査機構12や移動装置5aを制御することで実施される。この場合の走査機構の制御部が、相対位置制御手段に相当する。
洗浄液ヘッド72とヘッドキャップ52とが離れた状態で洗浄液をヘッドキャップ52に供給する場合には、洗浄液をヘッドキャップ52に供給する際に、洗浄液ヘッド72とヘッドキャップ52とを、X軸方向又はY軸方向に微小に相対移動させることが可能である。洗浄液をヘッドキャップ52に供給しながら洗浄液ヘッド72とヘッドキャップ52とを相対移動させることで、ヘッドキャップ52における洗浄液の着弾位置を移動させることができる。洗浄液の着弾位置が移動することで、着弾位置が固定の場合にくらべて、広範囲に着弾させることができる。洗浄液が着弾する部分は、飛来した洗浄液が当たることによって、単に洗浄液に浸す場合より洗浄効果が優れると考えられる。
洗浄液ヘッド72とヘッドキャップ52との水平方向の相対位置の移動は、吐出装置制御部6が備える走査機構の制御部によって、Y軸走査機構12や移動装置5aを制御することで実施される。この場合の走査機構の制御部が、相対位置制御手段に相当する。
洗浄ヘッドユニット121は、ヘッドユニット21が洗浄ヘッドユニット121をキャップ装置51に臨む位置に移動させる妨げにならない位置に在れば、キャップ装置51に臨む位置に移動することができる。キャップ装置51の洗浄は、図6(c)に示すように、ヘッドユニット21がワークWに臨む位置に位置して、ワークWに向けた描画吐出を実施している間に実施することができる。
<洗浄工程>
次に、洗浄液を用いてキャップ室55などを洗浄するヘッドキャップ洗浄工程について、図7を参照して説明する。図7は、洗浄液を用いてキャップ室などを洗浄するヘッドキャップ洗浄工程を示すフローチャートである。
図7のステップS21では、ヘッドキャップ52の洗浄を実施することを指示するヘッドキャップ洗浄指令を受信する。
次に、洗浄液を用いてキャップ室55などを洗浄するヘッドキャップ洗浄工程について、図7を参照して説明する。図7は、洗浄液を用いてキャップ室などを洗浄するヘッドキャップ洗浄工程を示すフローチャートである。
図7のステップS21では、ヘッドキャップ52の洗浄を実施することを指示するヘッドキャップ洗浄指令を受信する。
次に、ステップS22では、液滴吐出ヘッド17がワークWに向けて機能液を吐出する描画吐出を実施している最中か否かを判定する。
液滴吐出装置1は、描画吐出を実施していない場合は、ヘッドユニット21をキャップ装置51に対向する位置に位置させて、液滴吐出ヘッド17とキャップ装置51のヘッドキャップ52とを当接させていることが多い。液滴吐出ヘッド17にヘッドキャップ52を当接させることによって、液滴吐出ヘッド17の吐出ノズル48(ノズルプレート46のノズル形成面46a)を封止している、又は封止して吸引を実施している。吐出ノズル48を封止することで、圧力室38などに滞留している機能液が吐出ノズル48において大気と接触することによって変質することを抑制することができる。吐出ノズル48を封止して吸引を実施することで、圧力室38などに滞留している機能液を吸引して排出し、長時間滞留することによって変質した可能性がある機能液を排出することができる。
液滴吐出装置1は、描画吐出を実施していない場合は、ヘッドユニット21をキャップ装置51に対向する位置に位置させて、液滴吐出ヘッド17とキャップ装置51のヘッドキャップ52とを当接させていることが多い。液滴吐出ヘッド17にヘッドキャップ52を当接させることによって、液滴吐出ヘッド17の吐出ノズル48(ノズルプレート46のノズル形成面46a)を封止している、又は封止して吸引を実施している。吐出ノズル48を封止することで、圧力室38などに滞留している機能液が吐出ノズル48において大気と接触することによって変質することを抑制することができる。吐出ノズル48を封止して吸引を実施することで、圧力室38などに滞留している機能液を吸引して排出し、長時間滞留することによって変質した可能性がある機能液を排出することができる。
この場合は、ヘッドユニット21がキャップ装置51に対向する位置に位置しており、洗浄ヘッドユニット121をキャップ装置51に臨む位置に位置させることはできない。描画吐出を実施している場合は、キャップ装置51は稼動する必要がない場合であって、描画吐出が実施されている時間は、キャップ装置51においては、いわゆる空き時間である。描画吐出を実施している間にヘッドキャップ52の洗浄を実施することで、ヘッドキャップ52の洗浄を実施するために液滴吐出装置1の稼動時間が増加することを抑制することができる。
描画吐出を実施している最中か否の判定は、吐出装置制御部6の洗浄吐出制御部67が、予め入力されたプログラムに従って実施する。この場合の洗浄吐出制御部67が、洗浄液供給制御手段に相当する。
描画吐出を実施していない場合(ステップS22でNO)には、ヘッドキャップ52の洗浄は実施せずに、ヘッドキャップ洗浄指令に対応する工程を終了する。
描画吐出を実施していた場合(ステップS22でYES)には、ステップS23に進む。
描画吐出を実施している最中か否の判定は、吐出装置制御部6の洗浄吐出制御部67が、予め入力されたプログラムに従って実施する。この場合の洗浄吐出制御部67が、洗浄液供給制御手段に相当する。
描画吐出を実施していない場合(ステップS22でNO)には、ヘッドキャップ52の洗浄は実施せずに、ヘッドキャップ洗浄指令に対応する工程を終了する。
描画吐出を実施していた場合(ステップS22でYES)には、ステップS23に進む。
ステップS22の次に、ステップS23では、洗浄ヘッドユニット121を移動させて、キャップ装置51に臨む位置に位置させる。上述したように、洗浄ヘッドユニット121をキャップ装置51に対向させ、洗浄ヘッドユニット121の3個の洗浄液ヘッド72のそれぞれを、キャップ装置51の3個のヘッドキャップ52の中の位置が対応するヘッドキャップ52に臨ませる。
次に、ステップS24では、ヘッドキャップ52の洗浄を実施する。
最初に、洗浄ヘッドユニット121の洗浄液ヘッド72から、当該洗浄液ヘッド72が臨む位置に在るキャップ装置51のヘッドキャップ52に向けて、洗浄液を吐出して、ヘッドキャップ52に洗浄液を供給する。
続いて、排液装置81を稼動させて、ヘッドキャップ52(キャップ室55)内の洗浄液などを排出する。排液装置81による洗浄液などの排出は、洗浄液の供給と並行して実施してもよいし、洗浄液の供給に続けて実施してもよいし、洗浄液の供給が終了して、一定時間キャップ室55を洗浄液に浸した後に実施してもよい。あるいは、次に液滴吐出ヘッド17の吸引を実施する機会又はヘッドキャップ52の洗浄を実施する機会まで、キャップ室55に洗浄液を溜めた状態を維持してもよい。
最初に、洗浄ヘッドユニット121の洗浄液ヘッド72から、当該洗浄液ヘッド72が臨む位置に在るキャップ装置51のヘッドキャップ52に向けて、洗浄液を吐出して、ヘッドキャップ52に洗浄液を供給する。
続いて、排液装置81を稼動させて、ヘッドキャップ52(キャップ室55)内の洗浄液などを排出する。排液装置81による洗浄液などの排出は、洗浄液の供給と並行して実施してもよいし、洗浄液の供給に続けて実施してもよいし、洗浄液の供給が終了して、一定時間キャップ室55を洗浄液に浸した後に実施してもよい。あるいは、次に液滴吐出ヘッド17の吸引を実施する機会又はヘッドキャップ52の洗浄を実施する機会まで、キャップ室55に洗浄液を溜めた状態を維持してもよい。
次に、ステップS25では、洗浄ヘッドユニット121をキャップ装置51に臨む位置から待機位置に移動させる。ステップS25は、ステップS24が完了していなくても、洗浄液ヘッド72からヘッドキャップ52への洗浄液の供給が終了した時点で実施可能である。ステップS25を実施して、ヘッドキャップ洗浄工程を終了する。
<他の洗浄液ヘッド>
次に、洗浄液供給装置71の洗浄液ヘッド72とは異なる構成を有する洗浄液ヘッド272について、図8を参照して説明する。図8は、洗浄液ヘッドの構成を示す説明図である。
次に、洗浄液供給装置71の洗浄液ヘッド72とは異なる構成を有する洗浄液ヘッド272について、図8を参照して説明する。図8は、洗浄液ヘッドの構成を示す説明図である。
図8に示すように、洗浄液ヘッド272は、吐出ノズル241と、ヘッド枠242と、圧送管244と、ヘッドバルブ246と、ヘッドポンプ248とを備えている。
吐出ノズル241は、先端側が細くなった略円柱形状のノズル体241bにノズル孔241aが形成されている。ノズル孔241aは、ノズル体241bの先端面241cに開口している。当該開口を、ノズル開口241dと表記する。ノズル孔241aは、ノズル開口241d側ほど内径が小さくなっており、吐出ノズル241は、いわゆるコンバージェント型のノズルである。
吐出ノズル241は、先端側が細くなった略円柱形状のノズル体241bにノズル孔241aが形成されている。ノズル孔241aは、ノズル体241bの先端面241cに開口している。当該開口を、ノズル開口241dと表記する。ノズル孔241aは、ノズル開口241d側ほど内径が小さくなっており、吐出ノズル241は、いわゆるコンバージェント型のノズルである。
洗浄液ヘッド272は、4本の吐出ノズル241を備えている。4本の吐出ノズル241は、先端面241c側をヘッド枠242から突出させて、ノズル孔241aのノズル開口241dが一列に並ぶ状態で、ヘッド枠242に固定されている。吐出ノズル241における先端面241cの反対側の端には、圧送管244が4本に分岐した分岐圧送管244aの端が接続されており、圧送管244から分岐圧送管244aに連通して形成された圧送流路がノズル孔241aと連通している。圧送管244のもう一端側は、ヘッドポンプ248に接続されており、ヘッドポンプの送出孔が、圧送管244及び分岐圧送管244aに形成された圧送流路を介して、ノズル孔241aと連通している。ヘッドポンプ248には、洗浄液タンク73が接続されており、洗浄液タンク73に貯留された洗浄液が、ヘッドポンプ248によって、ノズル孔241aに圧送される。ノズル孔241aに圧送された洗浄液は、ノズル開口241dから高速で、連続して吐出される。分岐圧送管244aの中間には、分岐圧送管244aの圧送流路を開閉可能なヘッドバルブ246が取り付けられている。ヘッドバルブ246は、開放量を調整することで圧送流路を流れる洗浄液の単位時間あたりの流量を調整することもできる。
ヘッドポンプ248とヘッドバルブ246とは、吐出装置制御部206の洗浄吐出制御部267と電気的に接続されている。洗浄吐出制御部267は、予め入力されたプログラムに基づいて、ヘッドポンプ248及びヘッドバルブ246を制御して、キャップユニット52Aに洗浄液を供給する。
ノズル孔241aに圧送された洗浄液は、ノズル開口241dから高速で吐出されるため、高速で吐出された洗浄液流が吸収材59などに当たって、当たった部分の付着物を効率よく洗浄することができる。
洗浄液を供給しながら、洗浄液ヘッド272とヘッドキャップ52との水平方向の相対位置を移動させることによって、洗浄液が当たる部分を変動させることができる。これにより、多くの部分に洗浄液流を当てることができる。洗浄液ヘッド272とヘッドキャップ52との水平方向の相対位置の移動は、吐出装置制御部206が備える走査機構の制御部によって、X軸走査機構11やY軸走査機構12のような走査機構が制御されて実施される。この場合の走査機構の制御部が、相対位置制御手段に相当する。
洗浄液を供給しながら、洗浄液ヘッド272とヘッドキャップ52との離接方向の相対位置を変動させることによっても、洗浄液流の当たり方を変動させることができる。洗浄液ヘッド272とヘッドキャップ52との離接方向の相対位置は、吐出装置制御部206が備える走査機構の制御部によってZ軸走査機構が制御されて実施される。この場合のZ軸走査機構の制御部が、相対位置制御手段に相当する。
洗浄液を供給しながら、洗浄液ヘッド272とヘッドキャップ52との水平方向の相対位置を移動させることによって、洗浄液が当たる部分を変動させることができる。これにより、多くの部分に洗浄液流を当てることができる。洗浄液ヘッド272とヘッドキャップ52との水平方向の相対位置の移動は、吐出装置制御部206が備える走査機構の制御部によって、X軸走査機構11やY軸走査機構12のような走査機構が制御されて実施される。この場合の走査機構の制御部が、相対位置制御手段に相当する。
洗浄液を供給しながら、洗浄液ヘッド272とヘッドキャップ52との離接方向の相対位置を変動させることによっても、洗浄液流の当たり方を変動させることができる。洗浄液ヘッド272とヘッドキャップ52との離接方向の相対位置は、吐出装置制御部206が備える走査機構の制御部によってZ軸走査機構が制御されて実施される。この場合のZ軸走査機構の制御部が、相対位置制御手段に相当する。
ヘッドバルブ246を制御して、洗浄液の流量を変動させたり、断続したりすることによって、洗浄液流の吸収材59などへの当たり方を変動させることで、洗浄液が一定の状態で当たる場合に比べて、より確実に洗浄することができる。
ヘッドバルブ246を制御して、洗浄液の流量を変動させたり、断続したりする洗浄吐出制御部267が、供給流量制御手段に相当する。
ヘッドバルブ246を制御して、洗浄液の流量を変動させたり、断続したりする洗浄吐出制御部267が、供給流量制御手段に相当する。
<他の液滴吐出装置−1>
次に、複数のヘッドユニット21を備える液滴吐出装置について、図9を参照して説明する。図9は、液滴吐出装置における洗浄ヘッドユニットと、キャップ装置と、ヘッドユニットとの位置関係を示す説明図である。図9(a)は、複数のヘッドユニットを備える液滴吐出装置における洗浄ヘッドユニットと、キャップ装置と、ヘッドユニットとの位置関係を示す説明図である。図9(b)は、複数のヘッドユニットに対応する複数の洗浄ヘッドユニットを備える液滴吐出装置における洗浄ヘッドユニットと、キャップ装置と、ヘッドユニットとの位置関係を示す説明図である。図9に示した液滴吐出装置は、上述した液滴吐出装置1と同一の構成要素を備えており、図9に示したX軸、及びY軸は、図1に示したX軸、又はY軸と一致している。
次に、複数のヘッドユニット21を備える液滴吐出装置について、図9を参照して説明する。図9は、液滴吐出装置における洗浄ヘッドユニットと、キャップ装置と、ヘッドユニットとの位置関係を示す説明図である。図9(a)は、複数のヘッドユニットを備える液滴吐出装置における洗浄ヘッドユニットと、キャップ装置と、ヘッドユニットとの位置関係を示す説明図である。図9(b)は、複数のヘッドユニットに対応する複数の洗浄ヘッドユニットを備える液滴吐出装置における洗浄ヘッドユニットと、キャップ装置と、ヘッドユニットとの位置関係を示す説明図である。図9に示した液滴吐出装置は、上述した液滴吐出装置1と同一の構成要素を備えており、図9に示したX軸、及びY軸は、図1に示したX軸、又はY軸と一致している。
図9(a)に示した液滴吐出装置101は、複数(本実施形態では2個)のヘッドユニット21を備えている。2個のヘッドユニット21に対応する2個のキャップ装置51と、2個のキャップ装置51を支持する移動装置205aと、を備えている。
図9(a)は、洗浄ヘッドユニット121と、キャップ装置51と、ヘッドユニット21との平面視の位置関係の概要を示している。上述した液滴吐出装置1と同様に、X軸走査機構11がX軸方向に延在しており、Y軸走査機構12のY軸支持ベース14が、Y軸方向に延在している。移動装置205aが、X軸方向に延在している。
図9(a)は、洗浄ヘッドユニット121と、キャップ装置51と、ヘッドユニット21との平面視の位置関係の概要を示している。上述した液滴吐出装置1と同様に、X軸走査機構11がX軸方向に延在しており、Y軸走査機構12のY軸支持ベース14が、Y軸方向に延在している。移動装置205aが、X軸方向に延在している。
X軸走査機構11には、ワークWを載置するワーク載置台30が、X軸方向に摺動自在に支持されている。Y軸支持ベース14には、洗浄ヘッドユニット121と、2個のヘッドユニット21とが、Y軸方向に摺動自在に支持されている。2個のヘッドユニット21は、Y軸方向に並んでいる。Y軸方向は、ヘッドユニット21が備える液滴吐出ヘッド17のノズル列48Aの延在方向であり、液滴吐出装置101は、Y軸方向に並んだヘッドユニット21の液滴吐出ヘッド17によって、一回のX軸方向の走査の間に、Y軸方向において、液滴吐出装置1の略2倍の範囲に機能液を配置することができる。
移動装置205aには、2個のキャップ装置51がY軸方向に並んで、X軸方向に摺動自在に支持されている。キャップ装置51のヘッドキャップ52は、非稼動時の液滴吐出ヘッド17の吐出ノズル48を封止することによって吐出ノズル48の部分において雰囲気と接触する機能液が変質することを抑制する役目を果たす必要があるため、液滴吐出ヘッド17と同じ数のヘッドキャップ52が必要である。
移動装置205aには、2個のキャップ装置51がY軸方向に並んで、X軸方向に摺動自在に支持されている。キャップ装置51のヘッドキャップ52は、非稼動時の液滴吐出ヘッド17の吐出ノズル48を封止することによって吐出ノズル48の部分において雰囲気と接触する機能液が変質することを抑制する役目を果たす必要があるため、液滴吐出ヘッド17と同じ数のヘッドキャップ52が必要である。
X軸走査機構11とY軸支持ベース14とが交差する位置に、ワーク載置台30及びヘッドユニット21を位置させることで、ヘッドユニット21の液滴吐出ヘッド17が、ワーク載置台30に載置されたワークWに臨んで、ワークWに向けた描画吐出を実施できる。移動装置205aとY軸支持ベース14とが交差する位置に、2個のキャップ装置51及び2個のヘッドユニット21を位置させることで、ヘッドユニット21の液滴吐出ヘッド17が、キャップ装置51のヘッドキャップ52に臨んで、ヘッドキャップ52による液滴吐出ヘッド17の封止及び吸引を実施することができる。
移動装置205aとY軸支持ベース14とが交差する位置に、キャップ装置51及び洗浄ヘッドユニット121を位置させることで、洗浄ヘッドユニット121の洗浄液ヘッド72が、キャップ装置51のヘッドキャップ52に臨んで、洗浄液ヘッド72からヘッドキャップ52への洗浄液の供給を実施することができる。2個のキャップ装置51に対して、1個の洗浄ヘッドユニット121を順次対向させて、洗浄液の供給を実施する。
移動装置205aとY軸支持ベース14とが交差する位置に、キャップ装置51及び洗浄ヘッドユニット121を位置させることで、洗浄ヘッドユニット121の洗浄液ヘッド72が、キャップ装置51のヘッドキャップ52に臨んで、洗浄液ヘッド72からヘッドキャップ52への洗浄液の供給を実施することができる。2個のキャップ装置51に対して、1個の洗浄ヘッドユニット121を順次対向させて、洗浄液の供給を実施する。
図9(b)に示した液滴吐出装置102は、液滴吐出装置101の構成に加えてもう1個(合計2個)の洗浄ヘッドユニット121を備えている。また、距離センサー201を4個備えている。4個の距離センサー201は、それぞれ、2個の洗浄ヘッドユニット121及び2個のヘッドユニット21のそれぞれに搭載されている。
距離センサー201は、ユニットプレート123又はキャリッジプレート23のY軸方向の端に固定されており、Y軸方向に在る物体までの距離を検出可能である。距離センサー201が、距離検出手段に相当する。
距離センサー201は、ユニットプレート123又はキャリッジプレート23のY軸方向の端に固定されており、Y軸方向に在る物体までの距離を検出可能である。距離センサー201が、距離検出手段に相当する。
<他の液滴吐出装置−2>
次に、上述した液滴吐出装置1などとは、洗浄ヘッドユニット121を相対移動させるための装置が異なる液滴吐出装置103及び液滴吐出装置104について、図10を参照して説明する。図10は、液滴吐出装置における洗浄ヘッドユニットと、キャップ装置と、ヘッドユニットとの位置関係を示す説明図である。図10(a)は、液滴吐出装置における洗浄ヘッドユニットと、キャップ装置と、ヘッドユニットとの平面視した位置関係を示す説明図である。図10(b)は、図10(a)に示した液滴吐出装置において、液滴吐出ヘッドの吸引を実施している際の、洗浄ヘッドユニットと、キャップ装置と、ヘッドユニットとの側面視した位置関係を示す説明図である。図10(c)は、図10(a)に示した液滴吐出装置において、ヘッドキャップの洗浄を実施している際の、洗浄ヘッドユニットと、キャップ装置と、ヘッドユニットとの側面視した位置関係を示す説明図である。図10(d)は、液滴吐出装置における洗浄ヘッドユニットと、キャップ装置と、ヘッドユニットとの平面視した位置関係を示す説明図である。図10(e)は、図10(d)に示した液滴吐出装置において、液滴吐出ヘッドの吸引を実施している際の、洗浄ヘッドユニットと、キャップ装置と、ヘッドユニットとの側面視した位置関係を示す説明図である。図10(f)は、図10(d)に示した液滴吐出装置において、ヘッドキャップの洗浄を実施している際の、洗浄ヘッドユニットと、キャップ装置と、ヘッドユニットとの側面視した位置関係を示す説明図である。
図10に示した液滴吐出装置は、上述した液滴吐出装置1と同一の洗浄ヘッドユニット121や、ヘッドユニット21や、ワーク載置台30や、X軸走査機構11や、Y軸走査機構12を備えており、描画のためのヘッドユニット21やワーク載置台30の走査方向も、液滴吐出装置1と同一である。図10に示したX軸、Y軸、及びZ軸は、図1に示したX軸、Y軸、又はZ軸と一致している。
次に、上述した液滴吐出装置1などとは、洗浄ヘッドユニット121を相対移動させるための装置が異なる液滴吐出装置103及び液滴吐出装置104について、図10を参照して説明する。図10は、液滴吐出装置における洗浄ヘッドユニットと、キャップ装置と、ヘッドユニットとの位置関係を示す説明図である。図10(a)は、液滴吐出装置における洗浄ヘッドユニットと、キャップ装置と、ヘッドユニットとの平面視した位置関係を示す説明図である。図10(b)は、図10(a)に示した液滴吐出装置において、液滴吐出ヘッドの吸引を実施している際の、洗浄ヘッドユニットと、キャップ装置と、ヘッドユニットとの側面視した位置関係を示す説明図である。図10(c)は、図10(a)に示した液滴吐出装置において、ヘッドキャップの洗浄を実施している際の、洗浄ヘッドユニットと、キャップ装置と、ヘッドユニットとの側面視した位置関係を示す説明図である。図10(d)は、液滴吐出装置における洗浄ヘッドユニットと、キャップ装置と、ヘッドユニットとの平面視した位置関係を示す説明図である。図10(e)は、図10(d)に示した液滴吐出装置において、液滴吐出ヘッドの吸引を実施している際の、洗浄ヘッドユニットと、キャップ装置と、ヘッドユニットとの側面視した位置関係を示す説明図である。図10(f)は、図10(d)に示した液滴吐出装置において、ヘッドキャップの洗浄を実施している際の、洗浄ヘッドユニットと、キャップ装置と、ヘッドユニットとの側面視した位置関係を示す説明図である。
図10に示した液滴吐出装置は、上述した液滴吐出装置1と同一の洗浄ヘッドユニット121や、ヘッドユニット21や、ワーク載置台30や、X軸走査機構11や、Y軸走査機構12を備えており、描画のためのヘッドユニット21やワーク載置台30の走査方向も、液滴吐出装置1と同一である。図10に示したX軸、Y軸、及びZ軸は、図1に示したX軸、Y軸、又はZ軸と一致している。
図10(a)、(b)、及び(c)に示した液滴吐出装置103は、洗浄ヘッドユニット121を支持する洗浄ヘッド支持枠275を備えている。図10(a)は、液滴吐出装置103が備える洗浄ヘッドユニット121と、キャップ装置51と、ヘッドユニット21との平面視の位置関係の概要を示している。上述した液滴吐出装置1と同様に、X軸走査機構11がX軸方向に延在しており、Y軸走査機構12のY軸支持ベース14が、Y軸方向に延在している。移動装置5aが、X軸方向に延在している。洗浄ヘッド支持枠275は、図示省略した2本の支持柱が、Y軸方向において移動装置5aを挟んで立設されており、当該2本の支持柱に架け渡された状態で、移動装置5aの上方においてY軸方向に延在している。
X軸走査機構11には、ワークWを載置するワーク載置台30が、X軸方向に摺動自在に支持されている。Y軸支持ベース14には、ヘッドユニット21が、Y軸方向に摺動自在に支持されている。移動装置5aには、キャップ装置51が、X軸方向に摺動自在に支持されている。洗浄ヘッド支持枠275には、洗浄ヘッドユニット121が、洗浄液ヘッド72の洗浄液ノズル148を移動装置5a側に臨ませて、固定されている。洗浄ヘッドユニット121は、移動装置5aに支持されたキャップ装置51が、洗浄ヘッドユニット121に臨む位置に位置することが可能な高さに配置されている。
X軸走査機構11とY軸支持ベース14とが交差する位置に、ワーク載置台30及びヘッドユニット21を位置させることで、ヘッドユニット21の液滴吐出ヘッド17が、ワーク載置台30に載置されたワークWに臨んで、ワークWに向けた描画吐出を実施できる。移動装置5aとY軸支持ベース14とが交差する位置に、キャップ装置51及びヘッドユニット21を位置させることで、ヘッドユニット21の液滴吐出ヘッド17が、キャップ装置51のヘッドキャップ52に臨んで、ヘッドキャップ52による液滴吐出ヘッド17の封止及び吸引を実施することができる。
移動装置5aと洗浄ヘッド支持枠275とが交差する位置に配設された洗浄ヘッドユニット121に臨む位置に、キャップ装置51を位置させることで、洗浄ヘッドユニット121の洗浄液ヘッド72が、キャップ装置51のヘッドキャップ52に臨んで、洗浄液ヘッド72からヘッドキャップ52への洗浄液の供給を実施することができる。移動装置5aが、ヘッドキャップ移動手段に相当する。
移動装置5aと洗浄ヘッド支持枠275とが交差する位置に配設された洗浄ヘッドユニット121に臨む位置に、キャップ装置51を位置させることで、洗浄ヘッドユニット121の洗浄液ヘッド72が、キャップ装置51のヘッドキャップ52に臨んで、洗浄液ヘッド72からヘッドキャップ52への洗浄液の供給を実施することができる。移動装置5aが、ヘッドキャップ移動手段に相当する。
図10(b)に示すように、液滴吐出ヘッド17の封止又は吸引を実施する際は、平面視方向の位置を合致させたヘッドユニット21の液滴吐出ヘッド17とキャップ装置51のヘッドキャップ52とを当接させて、液滴吐出ヘッド17を封止し、吸引を実施する。本実施形態では、キャップ装置51を上昇させることによって、液滴吐出ヘッド17とヘッドキャップ52とを当接させている。
図10(c)に示すように、キャップ装置51の洗浄を実施する際は、平面視方向の位置を合致させた洗浄ヘッドユニット121の洗浄液ヘッド72からキャップ装置51のヘッドキャップ52に洗浄液を供給する。洗浄液ヘッド72とヘッドキャップ52とは当接させてもよいし、離れた状態でもよい。図10(c)に示した例では、当接した状態で供給している。
キャップ装置51は、ヘッドキャップ52によって非稼動時の液滴吐出ヘッド17の吐出ノズル48を封止する場合以外のときに洗浄することが効率的である。キャップ装置51の洗浄は、図10(c)に示すように、ヘッドユニット21がワークWに臨む位置に位置して、ワークWに向けた描画吐出を実施している間に実施することができる。
キャップ装置51は、ヘッドキャップ52によって非稼動時の液滴吐出ヘッド17の吐出ノズル48を封止する場合以外のときに洗浄することが効率的である。キャップ装置51の洗浄は、図10(c)に示すように、ヘッドユニット21がワークWに臨む位置に位置して、ワークWに向けた描画吐出を実施している間に実施することができる。
図10(d)、(e)、及び(f)に示した液滴吐出装置104は、洗浄ヘッドユニット121を支持する洗浄ヘッド支持枠285を備えている。液滴吐出装置104が備えるX軸走査機構11は、ワーク載置台30が固定されたX軸スライダーに加えて、キャップ装置51を支持するキャップスライダー251をX軸方向に摺動自在に支持している。液滴吐出装置104が備えるX軸走査機構11をX軸走査機構211と表記する。キャップ装置51は、キャップスライダー251がX軸支持ベースに固定されたX軸リニアモーターによってX軸方向に移動させられ、任意の位置に保持されることによって、X軸方向に自在に移動させられ、移動した位置に保持される。
キャップスライダー251、X軸支持ベース、及びX軸リニアモーターを含む装置が、ヘッドキャップ移動手段及び供給端末相対移動手段に相当し、X軸スライダーX軸支持ベース、及びX軸リニアモーターを含む装置が、載置台移動手段に相当する。X軸支持ベースが、第一案内部材に相当する。X軸スライダーが、載置台移動部材に相当し、キャップスライダー251が、ヘッドキャップ移動部材に相当する。
キャップスライダー251、X軸支持ベース、及びX軸リニアモーターを含む装置が、ヘッドキャップ移動手段及び供給端末相対移動手段に相当し、X軸スライダーX軸支持ベース、及びX軸リニアモーターを含む装置が、載置台移動手段に相当する。X軸支持ベースが、第一案内部材に相当する。X軸スライダーが、載置台移動部材に相当し、キャップスライダー251が、ヘッドキャップ移動部材に相当する。
図10(d)は、液滴吐出装置104が備える洗浄ヘッドユニット121と、キャップ装置51と、ヘッドユニット21との平面視の位置関係の概要を示している。上述した液滴吐出装置1と同様に、X軸走査機構211がX軸方向に延在しており、Y軸走査機構12のY軸支持ベース14が、Y軸方向に延在している。洗浄ヘッド支持枠285は、図示省略した2本の支持柱が、Y軸方向においてX軸走査機構211を挟んで立設されており、当該2本の支持柱に架け渡された状態で、X軸走査機構211の上方においてY軸方向に延在している。
X軸走査機構211には、ワーク載置台30と、キャップ装置51とが、X軸方向に摺動自在に支持されている。Y軸支持ベース14には、ヘッドユニット21が、Y軸方向に摺動自在に支持されている。洗浄ヘッド支持枠285には、洗浄ヘッドユニット121が、洗浄液ヘッド72の洗浄液ノズル148をX軸走査機構211側に臨ませて、固定されている。洗浄ヘッドユニット121は、X軸走査機構211に支持されたキャップ装置51が、洗浄ヘッドユニット121に臨む位置に位置することが可能な高さに配置されている。
X軸走査機構211とY軸支持ベース14とが交差する位置に、ワーク載置台30及びヘッドユニット21を位置させることで、ヘッドユニット21の液滴吐出ヘッド17が、ワーク載置台30に載置されたワークWに臨んで、ワークWに向けた描画吐出を実施できる。同じくX軸走査機構211とY軸支持ベース14とが交差する位置に、キャップ装置51及びヘッドユニット21を位置させることで、ヘッドユニット21の液滴吐出ヘッド17が、キャップ装置51のヘッドキャップ52に臨んで、ヘッドキャップ52による液滴吐出ヘッド17の封止及び吸引を実施することができる。
X軸走査機構211と洗浄ヘッド支持枠285とが交差する位置に配設された洗浄ヘッドユニット121に臨む位置に、キャップ装置51を位置させることで、洗浄ヘッドユニット121の洗浄液ヘッド72が、キャップ装置51のヘッドキャップ52に臨んで、洗浄液ヘッド72からヘッドキャップ52への洗浄液の供給を実施することができる。
X軸走査機構211と洗浄ヘッド支持枠285とが交差する位置に配設された洗浄ヘッドユニット121に臨む位置に、キャップ装置51を位置させることで、洗浄ヘッドユニット121の洗浄液ヘッド72が、キャップ装置51のヘッドキャップ52に臨んで、洗浄液ヘッド72からヘッドキャップ52への洗浄液の供給を実施することができる。
図10(e)に示すように、液滴吐出ヘッド17の封止又は吸引を実施する際は、平面視方向の位置を合致させたヘッドユニット21の液滴吐出ヘッド17とキャップ装置51のヘッドキャップ52とを当接させて、液滴吐出ヘッド17を封止し、吸引を実施する。本実施形態では、キャップ装置51を上昇させることによって、液滴吐出ヘッド17とヘッドキャップ52とを当接させている。
図10(f)に示すように、キャップ装置51の洗浄を実施する際は、平面視方向の位置を合致させた洗浄ヘッドユニット121の洗浄液ヘッド72からキャップ装置51のヘッドキャップ52に洗浄液を供給する。洗浄液ヘッド72とヘッドキャップ52とは当接させてもよいし、離れた状態でもよい。図10(f)に示した例では、離れた状態で供給している。
キャップ装置51は、ヘッドキャップ52によって非稼動時の液滴吐出ヘッド17の吐出ノズル48を封止する場合以外のときに洗浄することが効率的である。キャップ装置51の洗浄は、図10(f)に示すように、ヘッドユニット21がワークWに臨む位置に位置して、ワークWに向けた描画吐出を実施している間に実施することができる。
キャップ装置51は、ヘッドキャップ52によって非稼動時の液滴吐出ヘッド17の吐出ノズル48を封止する場合以外のときに洗浄することが効率的である。キャップ装置51の洗浄は、図10(f)に示すように、ヘッドユニット21がワークWに臨む位置に位置して、ワークWに向けた描画吐出を実施している間に実施することができる。
<他の洗浄工程>
次に、図7を参照して説明したヘッドキャップ洗浄工程とは異なるヘッドキャップ洗浄工程について、図11を参照して説明する。図11は、洗浄液を用いてキャップ室などを洗浄するヘッドキャップ洗浄工程を示すフローチャートである。
図11のステップS31では、ヘッドキャップ52の洗浄を実施することを指示するヘッドキャップ洗浄指令を受信する。
次に、図7を参照して説明したヘッドキャップ洗浄工程とは異なるヘッドキャップ洗浄工程について、図11を参照して説明する。図11は、洗浄液を用いてキャップ室などを洗浄するヘッドキャップ洗浄工程を示すフローチャートである。
図11のステップS31では、ヘッドキャップ52の洗浄を実施することを指示するヘッドキャップ洗浄指令を受信する。
次に、ステップS32では、前回ヘッドキャップ洗浄工程を実施した後に、吸引ユニット50を用いて実施した液滴吐出ヘッド17の吸引の吸引履歴情報を取得する。吸引履歴情報から、吸引を実施することによってキャップ装置51のヘッドキャップ52に流入した機能液の量を求めることができる。なお、吸引以外に、液滴吐出ヘッド17の捨て吐出をヘッドキャップ52に向けて実施することがある場合には、当該捨て吐出によってヘッドキャップ52に流入した機能液の量も加えて、ヘッドキャップ52に流入した機能液の量を求める。
次に、ステップS33では、ステップS32で取得した吸引履歴情報から求めたヘッドキャップ52に流入した機能液の量に対応して、ヘッドキャップ52を洗浄する工程において洗浄液を供給する洗浄液供給パターンを作成する。一般的に、ヘッドキャップ52に流入した機能液の量が多いほど、充分な洗浄を実施するために必要な洗浄液の量は多くなる。ヘッドキャップ52に流入した機能液の量に対応する洗浄液の量は、予め実験などで求めておく。
描洗浄液供給パターンの作成は、吐出装置制御部6の洗浄吐出制御部67が、予め入力されたプログラムに従って実施する。この場合の洗浄吐出制御部67が、洗浄液供給量制御手段に相当する。
描洗浄液供給パターンの作成は、吐出装置制御部6の洗浄吐出制御部67が、予め入力されたプログラムに従って実施する。この場合の洗浄吐出制御部67が、洗浄液供給量制御手段に相当する。
次のステップS34からステップS37の工程は、図7を参照して説明したヘッドキャップ洗浄工程におけるステップS22からステップS25の各工程と同様である。ただし、ステップS36のヘッドキャップ洗浄工程においては、ステップS33で作成した洗浄液供給パターンに従って、洗浄液ヘッド72などからヘッドキャップ52への洗浄液の供給を実施する。
ステップS37を実施して、ヘッドキャップ洗浄工程を終了する。
ステップS37を実施して、ヘッドキャップ洗浄工程を終了する。
実施形態によれば、以下に記載する効果が得られる。
(1)洗浄液供給装置71によって、ヘッドキャップ52に洗浄液を供給することができる。キャップ室55を洗浄液で浸すことで、洗浄液に浸された部分の付着物などを洗浄することができる。
(1)洗浄液供給装置71によって、ヘッドキャップ52に洗浄液を供給することができる。キャップ室55を洗浄液で浸すことで、洗浄液に浸された部分の付着物などを洗浄することができる。
(2)液滴吐出装置1において、洗浄液ヘッド72を有する洗浄ヘッドユニット121は、液滴吐出ヘッド17を有するヘッドユニット21と同様にY軸走査機構12の支持ベース体14aに摺動自在に支持されている。これにより、洗浄液を供給するために洗浄液ヘッド72をヘッドキャップ52に対向させる際は、ヘッドユニット21に搭載された液滴吐出ヘッド17を、当該液滴吐出ヘッド17の吸引を実施するためにヘッドキャップ52に対向させる場合と同様にして、容易に対向させることができる。
(3)液滴吐出装置1において、洗浄液ヘッド72を有する洗浄ヘッドユニット121は、液滴吐出ヘッド17を有するヘッドユニット21と同様にY軸走査機構12の支持ベース体14aに摺動自在に支持されている。これにより、洗浄液を供給するために洗浄液ヘッド72をヘッドキャップ52に対向させる際は、ヘッドユニット21に搭載された液滴吐出ヘッド17を、当該液滴吐出ヘッド17の吸引を実施するためにヘッドキャップ52に対向させる際のヘッドキャップ52に対する液滴吐出ヘッド17の位置に、洗浄液ヘッド72を位置させることができる。
(4)ステップS36のヘッドキャップ洗浄工程においては、ステップS33で作成した洗浄液供給パターンに従って、洗浄液ヘッド72などからヘッドキャップ52への洗浄液の供給が実施される。これにより、ヘッドキャップ52に流入した機能液の量に対して供給される洗浄液の量が過剰であったり不測であったりすることを抑制して、適切な量の洗浄液を供給することができる。
(5)液滴吐出ヘッド17から吐出される機能液の主溶媒が、洗浄液としてヘッドキャップ52に供給される。ヘッドキャップ52の付着物は、主に液滴吐出ヘッド17から吸引された機能液によるものであるため、機能液の主溶媒によって、容易に溶解することができる。
(6)洗浄液ヘッド72の構造は、液滴吐出ヘッド17の構造と同様である。このため、洗浄液ヘッド72は、液滴吐出ヘッド17と略同様に、ノズルプレート146のノズル形成面をヘッドキャップ52によって封止状態にすることができる。洗浄液ヘッド72のノズル形成面をヘッドキャップ52で封止した状態で洗浄液を供給することにより、洗浄液が周囲に飛散することを実質的になくすることができる。
(7)洗浄液ヘッド72は、多数の洗浄液ノズル148から成るノズル列148Aを備えている。これにより、ノズル列148Aの長さの範囲に、略均等に洗浄液を配置することができる。また、それぞれの洗浄液ノズル148からの吐出量を個別に調整することで、それぞれの洗浄液ノズル148が対応する部分ごとに洗浄液の配置量を調整することができる。
以上、添付図面を参照しながら好適な実施形態について説明したが、好適な実施形態は、前記実施形態に限らない。要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論であり、以下のように実施することもできる。
(変形例1)前記実施形態においては、洗浄液ヘッド72は、同じ洗浄液ノズル148を複数備えており、洗浄液ヘッド272は、同じ開口径のノズル開口241dを有する吐出ノズル241を複数備えていた。しかし、洗浄液供給端末(洗浄液供給手段)が備える複数の洗浄液ノズルにおける洗浄液が流動するノズル孔の流路面積が同じであることは必須ではない。複数の洗浄液ノズルは、互いにノズル孔の流路面積が異なる複数種類の洗浄液ノズルを含む構成であってもよい。
(変形例2)前記実施形態においては、洗浄液ヘッド72及び洗浄液ヘッド272は、洗浄液ノズル148又は吐出ノズル241を複数備えていたが、洗浄液供給端末(洗浄液供給手段)が複数の洗浄液ノズルを備えることは必須ではない。洗浄液ノズルは、1個であってもよい。
(変形例3)前記実施形態においては、液滴吐出ヘッド17の構造と同様の構造を有する洗浄液ヘッド72や、洗浄液をヘッドポンプ248から圧送することによって吐出する洗浄液ヘッド272を例に説明したが、洗浄液を吐出する洗浄液供給端末がこれらの構成を備える液滴吐出ヘッドなどであることは必須ではない。洗浄液供給端末は、例えば、ディスペンサーのような吐出手段であってもよい。
(変形例4)前記実施形態においては、洗浄液供給装置71が備える洗浄液ヘッド72は、液滴吐出ヘッド17の構造と同様の構造であるが一部仕様が異なる液滴吐出ヘッドであった。しかし、洗浄液供給端末が液状体吐出ヘッドと異なることは必須ではない。液状体吐出ヘッドと同じものを、洗浄液供給端末として用いる構成であってもよい。
(変形例5)前記実施形態においては、液滴吐出ヘッド17の構造と同様の構造を有する洗浄液ヘッド72や、洗浄液をヘッドポンプ248から圧送して吐出する洗浄液ヘッド272を例に説明したが、洗浄液を吐出する洗浄液供給端末が洗浄液供給端末を駆動する駆動源を備えることや、駆動源を用いて洗浄液を吐出することは必須ではない。供給端末をヘッドキャップで封止し、吸引手段を用いて洗浄液供給端末から洗浄液を吸引することによって、洗浄液供給端末からヘッドキャップに洗浄液を供給してもよい。
(変形例6)前記実施形態においては、洗浄液は、機能液の主溶媒であったが、洗浄液が機能液の主溶媒であることは必須ではない。ヘッドキャップに付着した付着物を溶解したり、ヘッドキャップの面から剥離させたりして、ヘッドキャップを洗浄できる液状体であればどのようなものであってもよい。
(変形例7)前記実施形態においては、液滴吐出ヘッド17は、インクジェット方式の液滴吐出ヘッドであったが、液状体吐出ヘッドがインクジェット方式の液滴吐出ヘッドであることは必須ではない。液状体を配置する液状体吐出ヘッドは、インクジェット方式とは異なる方式の吐出ヘッドであってもよい。
(変形例8)前記実施形態においては、液滴吐出ヘッド17は、一種類の機能液を吐出する構成であったが、液滴吐出ヘッドが吐出する液状体の種類は一種類に限らない。液滴吐出ヘッドは、複数の液状体供給経路及びそれぞれの液状体供給経路が連通して液状体を供給することができるノズル列を備える構成であってもよい。
(変形例9)前記実施形態においては、液滴吐出ヘッド17は、ノズル列48Aを2列備えており、それぞれのノズル列48Aは180個の吐出ノズル48を有する構成であったが、液滴吐出ヘッドにおける吐出ノズルの構成は液滴吐出ヘッド17におけるような構成に限らない。液滴吐出ヘッドが有する吐出ノズルの数は何個であってもよいし、液滴吐出ヘッドにおける吐出ノズルの配列も、例えば1列に配列するなど、どのような配列であってもよい。
(変形例10)前記実施形態においては、液滴吐出装置のヘッドユニット21は3個の液滴吐出ヘッド17を備えていたが、ヘッドユニットが備える液滴吐出ヘッドの数は、3個に限らない。ヘッドユニットは、何個の液滴吐出ヘッドを備える構成であってもよい。ヘッドユニットに対応するキャップユニットにおけるヘッドキャップの数も、ヘッドユニットにおける液滴吐出ヘッドの数に対応して、何個のヘッドキャップを備えていてもよい。
(変形例11)前記実施形態においては、ヘッドキャップ52ごとに、それぞれ個別に吸引手段としての排液装置81を設ける構成であったが、ヘッドキャップごとに吸引手段を設けることは必須ではない。複数のヘッドキャップに対して共通の吸引手段を設ける構成であってもよい。排液バルブのみヘッドキャップごとに個別に設けて、排液バルブによって個別のヘッドキャップにたいする吸引の制御を実施してもよい。
(変形例12)前記実施形態においては、距離センサー201は、複数の洗浄ヘッドユニット121を備える液滴吐出装置102に備られていたが、複数の洗浄ヘッドユニットを備える液滴吐出装置以外でも距離検出手段を備えることは有用である。同軸上に複数のスライダーを備える場合に有用であって、液滴吐出装置104のようにX軸走査機構211上に複数のスライダーを備える装置においても、距離検出手段を備えることは有用である。
(変形例13)前記実施形態においては、距離センサー201は、洗浄ヘッドユニット121間の距離を検出するために用いられていたが、距離検出手段を供給端末移動手段と側壁や基準部材との距離を検出可能な位置に配置し、側壁や基準部材との距離を検出してもよい。距離検出手段を供給端末移動手段と側壁や基準部材との距離を検出して、検出情報に基づいて供給端末移動手段を制御することで、洗浄液供給端末と側壁などとの衝突を実質的に防止することができる。洗浄液供給端末を基準部材との一定の距離に位置させるように制御することで、洗浄液供給端末の移動方向の位置を正確に位置決めすることができる。
(変形例14)前記実施形態においては、洗浄液ヘッド272は、4本の吐出ノズル241を備えそれぞれの吐出ノズル241に連通する分岐圧送管244aごとにヘッドバルブ246を設けていたが、吐出ノズル241ごとにヘッドバルブ246のような流路の開閉手段を設けることは必須ではない。圧送管244の流路のような、洗浄液ヘッドが備える吐出ノズル全部に連通する流路に開閉手段を設けて、洗浄液ヘッドが備える吐出ノズル全体からの吐出を一括して制御する構成であってもよい。
1…液滴吐出装置、2…描画ユニット、3…ワークユニット、5…保守ユニット、5a…移動装置、6…吐出装置制御部、11…X軸走査機構、12…Y軸走査機構、12A…洗浄ヘッド走査機構、17…液滴吐出ヘッド、21…ヘッドユニット、22…Y軸スライダー、30…ワーク載置台、48…吐出ノズル、48A…ノズル列、50…吸引ユニット、51…キャップ装置、52…ヘッドキャップ、65…描画吐出制御部、67…洗浄吐出制御部、68…洗浄排出制御部、71…洗浄液供給装置、72…洗浄液ヘッド、78…洗浄液ポンプ、81…排液装置、121…洗浄ヘッドユニット、122…洗浄ヘッド移動枠、146…ノズルプレート、148…洗浄液ノズル、148A…ノズル列、201…距離センサー、241…吐出ノズル、241a…ノズル孔、241b…ノズル体、241c…先端面、241d…ノズル開口、242…ヘッド枠、244…圧送管、244a…分岐圧送管、246…ヘッドバルブ、248…ヘッドポンプ、251…キャップスライダー、267…洗浄吐出制御部、272…洗浄液ヘッド、275,285…洗浄ヘッド支持枠。
Claims (37)
- 液状体を吐出する吐出ノズルを備える液状体吐出ヘッドと、
キャップ開口を備え、前記キャップ開口の周縁部を、前記液状体吐出ヘッドの前記吐出ノズルが形成されたノズル形成面に当接させることによって前記ノズル形成面を封止するヘッドキャップと、
前記ヘッドキャップに連通し、前記ヘッドキャップ内の気体又は液体を吸引する吸引手段と、
洗浄液供給端末を備え、前記洗浄液供給端末から洗浄液を吐出して、前記ヘッドキャップに前記洗浄液を供給する洗浄液供給手段と、
前記洗浄液供給端末と前記キャップ開口とが対向する位置と、前記洗浄液供給端末が前記キャップ開口に対向しない位置とに、前記洗浄液供給端末と前記ヘッドキャップとを相対移動させる供給端末相対移動手段と、を備えることを特徴とする液状体吐出装置。 - 前記洗浄液供給端末は、前記洗浄液を吐出する洗浄液ノズルを備え、
前記洗浄液ノズルが形成された洗浄液ノズル形成面は、前記キャップ開口の周縁部を当接させることによって封止可能であることを特徴とする、請求項1に記載の液状体吐出装置。 - 前記供給端末相対移動手段は、前記洗浄液供給端末を支持し、前記洗浄液供給端末が前記キャップ開口に対向する位置と、前記洗浄液供給端末が前記キャップ開口に対向しない位置とに、前記洗浄液供給端末を移動させる洗浄液供給端末移動手段であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の液状体吐出装置。
- 前記液状体吐出ヘッドを支持し、前記ヘッドキャップに対向する保守位置と、前記液状体吐出ヘッドから吐出した液状体を配置する吐出対象物に対向する描画位置と、に前記液状体吐出ヘッドを移動させる吐出ヘッド移動手段を備え、
前記洗浄液供給端末移動手段及び前記吐出ヘッド移動手段は、共通の案内部材と、前記洗浄液供給端末又は前記液状体吐出ヘッドを支持すると共に、前記案内部材に移動可能に支持されている供給端末移動部材又は吐出ヘッド移動部材を備えることを特徴とする、請求項3に記載の液状体吐出装置。 - 前記供給端末相対移動手段は、前記ヘッドキャップを支持し、前記キャップ開口が前記液状体吐出ヘッドに対向する保守位置と、前記キャップ開口が前記洗浄液供給端末に対向する洗浄位置と、に前記ヘッドキャップを移動させるヘッドキャップ移動手段であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の液状体吐出装置。
- 前記液状体吐出ヘッドから吐出した液状体を配置する吐出対象物を載置する載置台を支持し、前記液状体吐出ヘッドに対向する描画位置と、前記液状体吐出ヘッドに対向しない位置と、に前記載置台を移動させる載置台移動手段を備え、
前記載置台移動手段及び前記ヘッドキャップ移動手段は、共通の第一案内部材と、前記載置台又は前記ヘッドキャップを支持すると共に、前記第一案内部材に移動可能に支持されている載置台移動部材又はヘッドキャップ移動部材を備えることを特徴とする、請求項5に記載の液状体吐出装置。 - 前記供給端末移動部材、前記吐出ヘッド移動部材、前記載置台移動部材、又は前記ヘッドキャップ移動部材と他の部材との間の距離を検出可能な距離検出手段を備えることを特徴とする、請求項4又は6に記載の液状体吐出装置。
- 前記洗浄液供給端末は、前記洗浄液を吐出する複数の洗浄液ノズルを備えることを特徴とする、請求項1乃至7のいずれか一項に記載の液状体吐出装置。
- 前記複数の洗浄液ノズルは、吐出される前記洗浄液が通過するノズル孔を有し、前記ノズル孔における前記洗浄液の流路の断面積が互いに異なる2種類以上の洗浄液ノズルを含むことを特徴とする、請求項8に記載の液状体吐出装置。
- 前記洗浄液供給手段から前記ヘッドキャップに向けての前記洗浄液の供給を制御する洗浄液供給制御手段を備え、
前記洗浄液供給制御手段は、前記液状体吐出ヘッドから前記吐出対象物に向けて前記液状体を吐出する描画吐出の間、前記洗浄液供給手段に、前記ヘッドキャップに向けての前記洗浄液の供給を実施させることを特徴とする、請求項1乃至9のいずれか一項に記載の液状体吐出装置。 - 前記洗浄液供給手段から前記ヘッドキャップに向けて供給する前記洗浄液の量を制御する洗浄液供給量制御手段を備え、
前記洗浄液供給量制御手段は、前記液状体吐出ヘッドから吐出又は吸引されて前記ヘッドキャップに配置された前記液状体の量に応じて、前記洗浄液供給手段から前記ヘッドキャップに向けて供給する前記洗浄液の量を制御することを特徴とする、請求項1乃至10のいずれか一項に記載の液状体吐出装置。 - 前記洗浄液供給手段からの前記洗浄液の単位時間あたりの供給量を制御する供給流量制御手段をさらに備え、
前記供給流量制御手段は、前記洗浄液供給手段による前記ヘッドキャップへの前記洗浄液の供給を、断続的に、又は単位時間あたりの供給量を変動させて実施させることを特徴とする、請求項1乃至11のいずれか一項に記載の液状体吐出装置。 - 前記洗浄液供給端末と前記ヘッドキャップとの相対位置を制御する相対位置制御手段を備え、
前記相対位置制御手段は、前記洗浄液供給手段から前記ヘッドキャップに向けての前記洗浄液の供給に並行して、前記洗浄液供給端末と前記ヘッドキャップとの相対位置を変動させることによって、前記ヘッドキャップにおける前記洗浄液の着弾位置を移動させることを特徴とする、請求項1乃至12のいずれか一項に記載の液状体吐出装置。 - 前記洗浄液が、前記液状体吐出ヘッドから吐出される機能液の主溶媒であることを特徴とする、請求項1乃至13のいずれか一項に記載の液状体吐出装置。
- キャップ開口を備え、前記キャップ開口の周縁部を、液状体を吐出する吐出ノズルを備える液状体吐出ヘッドにおける前記吐出ノズルが形成されたノズル形成面に当接させることによって当該ノズル形成面を封止するヘッドキャップを備えるヘッド保守装置を保守するためのヘッド保守装置の保守方法であって、
洗浄液を吐出する洗浄液供給端末を前記キャップ開口に臨む位置に移動する供給端末移動工程と、
前記洗浄液供給端末から前記ヘッドキャップに前記洗浄液を供給する洗浄液供給工程と、を有することを特徴とするヘッド保守装置の保守方法。 - 前記洗浄液供給端末は、前記洗浄液を吐出する洗浄液ノズルを備え、
前記洗浄液ノズルが形成された洗浄液ノズル形成面に前記キャップ開口の周縁部を当接させるキャップ開口当接工程を有することを特徴とする、請求項15に記載のヘッド保守装置の保守方法。 - 前記液状体吐出ヘッドを支持し、前記ヘッドキャップに対向する保守位置と、前記液状体吐出ヘッドから吐出した液状体を配置する吐出対象物に対向する描画位置と、に前記液状体吐出ヘッドを移動させる吐出ヘッド移動手段は、案内部材と、液状体吐出ヘッドを支持すると共に、前記案内部材に移動可能に支持されている吐出ヘッド移動部材と、を備え、
前記供給端末移動工程は、前記案内部材に移動可能に支持された供給端末移動部材を、前記案内部材に沿って移動させることによって、前記供給端末移動部材に支持された前記洗浄液供給端末を移動させる工程であることを特徴とする、請求項15又は16に記載のヘッド保守装置の保守方法。 - 前記供給端末移動部材と他の部材との距離を検出する距離検出工程を有することを特徴とする、請求項17に記載のヘッド保守装置の保守方法。
- 前記洗浄液供給工程を、前記液状体吐出ヘッドから前記吐出対象物に向けて前記液状体を吐出する描画吐出工程に並行して実施することを特徴とする、請求項15乃至18のいずれか一項に記載のヘッド保守装置の保守方法。
- 前記液状体吐出ヘッドから吐出又は吸引されて前記ヘッドキャップに配置された前記液状体の量を取得する液状体量取得工程と、
前記液状体量取得工程において取得された前記ヘッドキャップに配置された前記液状体の量に応じて、前記洗浄液供給工程において前記ヘッドキャップに向けて供給する前記洗浄液の量を決定する洗浄液供給量決定工程と、を有することを特徴とする、請求項15乃至19のいずれか一項に記載のヘッド保守装置の保守方法。 - 前記洗浄液供給工程では、前記ヘッドキャップへの前記洗浄液の供給を、断続的に、又は単位時間あたりの供給量を変動させて実施することを特徴とする、請求項15乃至20のいずれか一項に記載のヘッド保守装置の保守方法。
- 前記洗浄液供給工程では、前記洗浄液供給端末と前記ヘッドキャップとの相対位置を変動させることによって、前記ヘッドキャップにおける前記洗浄液の着弾位置を移動させることを特徴とする、請求項15乃至21のいずれか一項に記載のヘッド保守装置の保守方法。
- 前記洗浄液が、前記液状体吐出ヘッドから吐出される機能液の主溶媒であることを特徴とする、請求項15乃至22のいずれか一項に記載のヘッド保守装置の保守方法。
- キャップ開口を備え、前記キャップ開口の周縁部を、液状体を吐出する吐出ノズルを備える液状体吐出ヘッドにおける前記吐出ノズルが形成されたノズル形成面に当接させることによって前記ノズル形成面を封止するヘッドキャップと、
前記ヘッドキャップに連通し、前記ヘッドキャップ内の気体又は液体を吸引する吸引手段と、
洗浄液供給端末を備え、前記洗浄液供給端末から洗浄液を吐出して、前記ヘッドキャップに前記洗浄液を供給する洗浄液供給手段と、
前記洗浄液供給端末と前記キャップ開口とが対向する位置と、前記洗浄液供給端末が前記キャップ開口に対向しない位置とに、前記洗浄液供給端末と前記ヘッドキャップとを相対移動させる供給端末相対移動手段と、を備えることを特徴とするヘッド保守装置。 - 前記洗浄液供給端末は、前記洗浄液を吐出する洗浄液ノズルを備え、
前記洗浄液ノズルが形成された洗浄液ノズル形成面は、前記キャップ開口の周縁部を当接させることによって封止可能であることを特徴とする、請求項24に記載のヘッド保守装置。 - 前記供給端末相対移動手段は、前記洗浄液供給端末を支持し、前記洗浄液供給端末が前記キャップ開口に対向する位置と、前記洗浄液供給端末が前記キャップ開口に対向しない位置とに、前記洗浄液供給端末を移動させる洗浄液供給端末移動手段であることを特徴とする、請求項24又は25に記載のヘッド保守装置。
- 前記洗浄液供給端末移動手段は、案内部材と、前記洗浄液供給端末を支持すると共に、前記案内部材に移動可能に支持されている供給端末移動部材とを備え、
前記案内部材は、吐出ヘッド移動手段と共通であって、前記吐出ヘッド移動手段は、前記液状体吐出ヘッドを支持すると共に、前記案内部材に移動可能に支持されている吐出ヘッド移動部材を備え、前記ヘッドキャップに対向する保守位置と、前記液状体吐出ヘッドから吐出した液状体を配置する吐出対象物に対向する描画位置と、に前記液状体吐出ヘッドを移動させることを特徴とする、請求項26に記載のヘッド保守装置。 - 前記供給端末相対移動手段は、前記ヘッドキャップを支持し、前記キャップ開口が前記液状体吐出ヘッドに対向する保守位置と、前記キャップ開口が前記洗浄液供給端末に対向する洗浄位置と、に前記ヘッドキャップを移動させるヘッドキャップ移動手段であることを特徴とする、請求項24又は25に記載のヘッド保守装置。
- 前記ヘッドキャップ移動手段は、第一案内部材と、前記第一案内部材に移動可能に支持されているヘッドキャップ移動部材とを備え、
前記第一案内部材は、載置台移動手段と共通であって、前記載置台移動手段は、前記液状体吐出ヘッドから吐出した液状体を配置する吐出対象物を載置する載置台を支持すると共に、前記第一案内部材に移動可能に支持されている載置台移動部材を備え、前記液状体吐出ヘッドに対向する描画位置と、前記液状体吐出ヘッドに対向しない位置と、に前記載置台を移動させることを特徴とする、請求項28に記載のヘッド保守装置。 - 前記供給端末移動部材、前記吐出ヘッド移動部材、前記載置台移動部材、又は前記ヘッドキャップ移動部材と他の部材との間の距離を検出可能な距離検出手段を備えることを特徴とする、請求項27又は29に記載のヘッド保守装置。
- 前記洗浄液供給端末は、前記洗浄液を吐出する複数の洗浄液ノズルを備えることを特徴とする、請求項24乃至30のいずれか一項に記載のヘッド保守装置。
- 前記複数の洗浄液ノズルは、吐出される前記洗浄液が通過するノズル孔を有し、前記ノズル孔における前記洗浄液の流路の断面積が互いに異なる2種類以上の洗浄液ノズルを含むことを特徴とする、請求項31に記載のヘッド保守装置。
- 前記洗浄液供給手段から前記ヘッドキャップに向けての前記洗浄液の供給を制御する洗浄液供給制御手段を備え、
前記洗浄液供給制御手段は、前記液状体吐出ヘッドから前記吐出対象物に向けて前記液状体を吐出する描画吐出の間、前記洗浄液供給手段に、前記ヘッドキャップに向けての前記洗浄液の供給を実施させることを特徴とする、請求項24乃至32のいずれか一項に記載のヘッド保守装置。 - 前記洗浄液供給手段から前記ヘッドキャップに向けて供給する前記洗浄液の量を制御する洗浄液供給量制御手段を備え、
前記洗浄液供給量制御手段は、前記液状体吐出ヘッドから吐出又は吸引されて前記ヘッドキャップに配置された前記液状体の量に応じて、前記洗浄液供給手段から前記ヘッドキャップに向けて供給する前記洗浄液の量を制御することを特徴とする、請求項24乃至33のいずれか一項に記載のヘッド保守装置。 - 前記洗浄液供給手段からの前記洗浄液の単位時間あたりの供給量を制御する供給流量制御手段をさらに備え、
前記供給流量制御手段は、前記洗浄液供給手段による前記ヘッドキャップへの前記洗浄液の供給を、断続的に、又は単位時間あたりの供給量を変動させて実施させることを特徴とする、請求項24乃至34のいずれか一項に記載のヘッド保守装置。 - 前記洗浄液供給端末と前記ヘッドキャップとの相対位置を制御する相対位置制御手段を備え、
前記相対位置制御手段は、前記洗浄液供給手段から前記ヘッドキャップに向けての前記洗浄液の供給に並行して、前記洗浄液供給端末と前記ヘッドキャップとの相対位置を変動させることによって、前記ヘッドキャップにおける前記洗浄液の着弾位置を移動させることを特徴とする、請求項24乃至35のいずれか一項に記載のヘッド保守装置。 - 前記洗浄液が、前記液状体吐出ヘッドから吐出される機能液の主溶媒であることを特徴とする、請求項24乃至36のいずれか一項に記載のヘッド保守装置。
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