JP2011035003A - 圧粉コアの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】防錆性の高い圧粉コアを確実に得ることができる圧粉コアの製造方法を提供する。
【解決手段】 圧粉コアを製造する場合は、まず金属磁性粉と除電された疎水性を有する球状シリカ粉とを混合する(工程S11)。これにより、球状シリカ粉の単一体(シリカ粉単一体)と複数の球状シリカ粉同士が凝集してなるシリカ粉凝集体とが混在するようになり、金属磁性粉の表面がシリカ粉単一体及びシリカ粉凝集体で覆われるようになる。次いで、金属磁性粉と球状シリカ粉との混合物にリン酸等を添加することで、金属磁性粉に対して防錆処理を施す(工程S12)。次いで、金属磁性粉と球状シリカ粉との混合物に樹脂バインダを混合して造粒体を形成し(工程S13)、その造粒体を乾燥させる(工程S14)。次いで、造粒体に滑材を混合した(工程S15)後、圧縮成形を行う(工程S16)。
【選択図】図2

Description

本発明は、金属圧粉コイル等に用いられる圧粉コアの製造方法に関するものである。
一般に金属磁性体は、フェライト等の酸化物磁性体に比べて飽和磁束密度が高く、直流重畳特性が良いため、大電流用途のコイル部品のコア材料に適している。しかし、コアに使用される金属磁性体は、特に鉄を主成分としているものが多いため、錆びやすいという問題がある。
従来における圧粉コアの製造方法としては、例えば特許文献1に記載されているように、金属磁性粉に絶縁材をコーティングし、加圧成形を行った後、特定の原料からなる防錆処理液に成形体を含浸することで防錆処理を行うようにしたものが知られている。
特開2007−165779号公報
しかしながら、上記従来技術のように成形体を防錆処理液に含浸させて、成形体の表面に防錆膜を形成するだけでは、例えば物理的な負荷等が加わった際に防錆膜が破壊され、コアの表面に金属磁性粉が露出してしまうことがある。
本発明の目的は、防錆性の高い圧粉コアを確実に得ることができる圧粉コアの製造方法を提供することである。
本発明は、金属磁性粉を含む材料からなる圧粉コアの製造方法であって、金属磁性粉に防錆剤を添加する防錆剤添加工程と、金属磁性粉と金属磁性粉よりも径が小さい球状シリカ粉とを混合するシリカ粉混合工程と、金属磁性粉と樹脂とを混合する樹脂混合工程と、金属磁性粉と球状シリカ粉と樹脂との混合物を圧縮成形する成形工程とを有し、シリカ粉混合工程においては、金属磁性粉と疎水性を有する除電済または除電中の球状シリカ粉とを混合することを特徴とするものである。
このような本発明に係わる圧粉コアの製造方法においては、金属磁性粉と金属磁性粉よりも径が小さい球状シリカ粉とを混合することにより、金属磁性粉の表面が球状シリカ粉で覆われるようになる。このとき、金属磁性粉と除電済または除電中の球状シリカ粉とを混合することで、静電気による球状シリカ粉同士の凝集が抑制され、球状シリカ粉の単一体と球状シリカ粉同士が凝集してなるシリカ粉凝集体とがそれぞれ適度に混在するようになる。従って、金属磁性粉の表面が球状シリカ粉に適切に覆われることとなる。ここで、金属磁性粉と除電済または除電中の球状シリカ粉とを混合することで、静電気に起因した金属磁性粉の酸化が抑えられるため、金属磁性粉が錆びにくくなる。また、球状シリカ粉自体は疎水性を有しているので、この点でも金属磁性粉の防錆に効果的である。以上のように金属磁性粉に防錆剤を添加することに加え、金属磁性粉と疎水性を有する除電済または除電中の球状シリカ粉とを混合するので、防錆性の高い圧粉コアを製造することができる。
好ましくは、金属磁性粉として外径が1〜15μmのものを使用し、シリカ粉混合工程においては、球状シリカ粉同士が凝集してなるシリカ粉凝集体の大きさが50〜300nmとなるように、金属磁性粉と疎水性を有する除電済または除電中の球状シリカ粉とを混合する。市販されている金属磁性粉としては、外径1〜15μmのものが多い。このとき、シリカ粉凝集体の大きさが50〜300nmとなるように、金属磁性粉と疎水性を有する除電済または除電中の球状シリカ粉とを混合することにより、シリカ粉凝集体が金属磁性粉に対して均一に分散されやすくなると共に、成形時において金型の擦れに対して強いシリカ粉凝集体が得られる。
また、好ましくは、シリカ粉混合工程においては、球状シリカ粉同士が凝集してなるシリカ粉凝集体が球状シリカ粉全体の20〜50重量%含むように、金属磁性粉と疎水性を有する除電済または除電中の球状シリカ粉とを混合する。この場合にも、シリカ粉凝集体が金属磁性粉に対して均一に分散されやすくなると共に、成形時において金型の擦れに対して強いシリカ粉凝集体が得られる。
本発明によれば、防錆性の高い圧粉コアを確実に得ることができる。これにより、飽和磁束密度が高く直流重畳特性の良好な大電流用途のコイル部品の圧粉コアに使用することが可能となる。
本発明に係わる圧粉コアの製造方法の一実施形態により成形される圧粉コアを備えた金属コイル部品を示す斜視図である。 図1に示した圧粉コアの製造工程を示すフローチャートである。 図1に示した圧粉コアにおいて金属磁性粉に球状シリカ粉が吸着される状態のイメージ図である。 本発明に係わる圧粉コアの製造方法の他の実施形態における圧粉コアの製造工程を示すフローチャートである。 本発明に係わる圧粉コアの製造方法の更に他の実施形態における圧粉コアの製造工程を示すフローチャートである。
以下、本発明に係わる圧粉コアの製造方法の好適な実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明に係わる圧粉コアの製造方法の一実施形態により成形される圧粉コアを備えた金属コイル部品を示す斜視図である。図1において、金属コイル部品1は、圧粉コア2と、この圧粉コア2内に埋設されたコイル部3と、圧粉コア2の両側に設けられた1対の端子電極4とを備えている。一方の端子電極4には、コイル部3の一端が溶接接合され、他方の端子電極4には、コイル部3の他端が溶接接合されている。
圧粉コア2は、金属磁性粉とシリカ粉(SiO粉)と樹脂バインダとを含む材料を金型により圧粉成形したものである。金属磁性粉としては、カルボニール鉄(純鉄)や、パーマロイ(Fe−Ni合金)、センダスト(Fe−Si−Al合金)等の鉄基合金が用いられる。シリカ粉としては、球状のシリカ粉(図3参照)が用いられる。これにより、破砕状のシリカ粉を使用する場合のようにコイル部3の絶縁被膜に損傷を与えることが防止される。樹脂バインダとしては、フェノール樹脂、シリコーン樹脂及びエポキシ樹脂等が用いられる。
図2は、そのような圧粉コア2の製造工程を示すフローチャートである。図2において、まず金属磁性粉と静電気除去(除電)された球状シリカ粉とを混合する(工程S11)。金属磁性粉としては、上述したものが用いられる。金属磁性粉の外径(直径)は、好ましくは1〜15μm(平均5μm程度)である。
球状シリカ粉としては、疎水性を有する溶融シリカフィラーが用いられる。なお、シリカの純度が高ければ、疎水性を有する合成シリカフィラーを用いても良い。球状シリカ粉の外径は、金属磁性粉の外径の1/10以下となっている。例えば金属磁性粉として、外径が平均5μm程度のものが用いられる場合には、球状シリカ粉としては、外径が平均20nm程度のものが用いられる。
ここでは、例えばV字状の回転容器(容量5L)内に金属磁性粉1kg及び球状シリカ粉15gを入れ、その状態で回転容器を30分程度回転させて、金属磁性粉と球状シリカ粉とを攪拌させる。
これにより、図3に示すように、球状シリカ粉の単一体であるシリカ粉単一体5と、複数のシリカ粉単一体5同士が凝集してなるシリカ粉凝集体6とが混在するようになる。そして、引力により金属磁性粉7にシリカ粉単一体5及びシリカ粉凝集体6が付着(吸着)し、金属磁性粉7の表面が部分的にシリカ粉単一体5及びシリカ粉凝集体6で覆われるようになる。なお、一部の球状シリカ粉(シリカ粉単一体5及びシリカ粉凝集体6)は、金属磁性粉7から遊離した状態となる。
このとき、球状シリカ粉は除電されているので、球状シリカ粉同士が静電気によって凝集することは殆ど無い。また、球状シリカ粉は疎水性を有しているので、球状シリカ粉同士が更に凝集しにくくなると共に、シリカ粉凝集体の寸法や数量をコントロールしやすくなる。
また、金属磁性粉と除電された球状シリカ粉とを混合することで、シリカ粉単一体と適正寸法のシリカ粉凝集体とが適度の割合で混在するようになる。このとき、シリカ粉凝集体の寸法は、50〜300nmであるのが好ましい。なお、シリカ粉凝集体の寸法は、例えばシリカ粉凝集体が複数の箇所で接するようにシリカ粉凝集体を取り囲む仮想球状体の外径(直径)として表される。また、球状シリカ粉全体(シリカ粉単一体+シリカ粉凝集体)に対するシリカ粉凝集体の割合は、20〜50重量%であるのが好ましい。これにより、球状シリカ粉を金属磁性粉に対してほぼ均等に分散させることが可能となる。
次いで、金属磁性粉と球状シリカ粉との混合物にリン酸等の防錆剤を添加することで、金属磁性粉に対して防錆処理を施し、金属磁性粉の表面に防錆膜を形成する(工程S12)。ここでは、例えば金属磁性粉と球状シリカ粉との混合物に対して防錆剤をスプレー塗布する。
次いで、金属磁性粉と球状シリカ粉との混合物に樹脂バインダを混合して、造粒体を形成する(工程S13)。ここでは、例えばニーダー、攪拌混合造粒機(VG)、流動層により樹脂バインダをコーティングする。このとき、シリカ粉単一体及びシリカ粉凝集体は、樹脂バインダにより金属磁性粉の表面に吸着されるようになる。そして、得られた造粒体を乾燥させる(工程S14)。
次いで、造粒体に滑材を混合する(工程S15)。滑材としては、例えばステアリン酸亜鉛等が用いられる。このとき、必要に応じて、除電された球状シリカ粉を造粒体に追加添加する。
次いで、圧縮成形(プレス成形)を行う(工程S16)。具体的には、金属磁性粉と球状シリカ粉と樹脂バインダと滑材との混合物を金型のキャビティ内に導入し、その混合物に上記コイル部3を埋設させる。そして、金型により高圧プレスをかけることで、成形体を得る。このとき、キャビティ内に導入された材料中には適切な寸法のシリカ粉凝集体が存在しているので、金型の擦れや成形圧に対して強くなっている。
次いで、その成形体を金型から取り出し、樹脂バインダを硬化させる(工程S17)。以上により、コイル部3が埋設された圧粉コア2が完成する。
以上において、工程S11は、金属磁性粉と金属磁性粉よりも径が小さい球状シリカ粉とを混合するシリカ粉混合工程に相当する。工程S12は、金属磁性粉に防錆剤を添加する防錆剤添加工程に相当する。工程S13は、金属磁性粉と樹脂とを混合する樹脂混合工程に相当する。工程S16は、金属磁性粉と球状シリカ粉と樹脂との混合物を圧縮成形する成形工程に相当する。
ところで、金属磁性粉(圧粉コア)の防錆法としては、成形前の造粒体にリン酸等を混ぜて防錆膜を形成したり、成形体に樹脂をコーティングするといった方法がある。しかし、成形前の造粒体にリン酸等を混ぜる方法では、圧縮成形時に金型との擦れにより防錆膜が破壊されたり、搬送中に物理的な負荷が加わった時に防錆膜が破壊されてしまう。その結果、金属磁性粉が圧粉コアの表面に露出してしまうため、圧粉コアの防錆性を高めることが困難である。また、成形体に樹脂をコーティングする方法では、成形体のエッジ部にコーティング膜を付けることが困難である。また、製造工程が複雑化し、コストの増大につながるという問題もある。
これに対し本実施形態では、金属磁性粉に疎水性を有する球状シリカ粉を混合し、シリカ粉単一体及びシリカ粉凝集体で金属磁性粉の表面を覆うようにしたので、圧縮成形時に金型との擦れが発生しても、金属磁性粉から遊離した球状シリカ粉(特にシリカ粉単一体)が金型と金属磁性粉との間に介在して転がるようになり、潤滑材・保護材として機能する。また、球状シリカ粉は、疎水性を有しており、それ自体に防錆効果がある。従って、リン酸等の防錆処理を施すだけの場合に比べて、金属磁性粉が錆びにくくなる。
ここで、球状シリカ粉を除電せずに金属磁性粉と球状シリカ粉とを混合すると、正に帯電した球状シリカ粉が静電気により金属磁性粉と反応し、金属磁性粉が酸化して錆びやすくなる虞がある。また、静電気によって球状シリカ粉同士が凝集しやすくなるため、シリカ粉凝集体の数が必要以上に多くなったり、シリカ粉凝集体のサイズが必要以上に大きくなる。このため、金属磁性粉の表面が球状シリカ粉に均一に覆われないことがあり、場合によっては金属磁性粉に錆びやすい部分が存在するようになる虞もある。
本実施形態では、金属磁性粉と除電された球状シリカ粉とを混合するので、静電気による金属磁性粉の酸化が抑制される。また、静電気による球状シリカ粉同士の凝集も抑制されるため、シリカ粉単一体が存在せずにシリカ粉凝集体だけとなったり、シリカ粉凝集体が巨大化することが防止される。従って、上述したようにシリカ粉単一体及び最適サイズのシリカ粉凝集体が適度の割合で混在するようになるため、金属磁性粉の表面が球状シリカ粉にほぼ均一に覆われるようになる。これにより、金属磁性粉が錆びることが防止されるため、防錆性の高い圧粉コア2を確実に得ることができる。
また、疎水性を有する球状シリカ粉は樹脂バインダとの濡れ性が悪いため、樹脂バインダにより金属磁性粉同士を接合する力が弱くなっている。このため、金型との擦れにより造粒体に応力が加わったときに、金属磁性粉自体が金型によって分断されることは無く、金属磁性粉と金属磁性粉との間に存在する樹脂バインダの部分に亀裂が入って脱落するような挙動となる。従って、金属磁性粉が圧粉コア2の表面に露出することは無い。
さらに、金属磁性粉に対して防錆処理を施すと共に、除電された球状シリカ粉を金属磁性粉に充填するだけで良いので、成形体に樹脂をコーティングする場合に比べて製造工程を簡略化することができる。
図4は、本発明に係わる圧粉コアの製造方法の他の実施形態における圧粉コアの製造工程を示すフローチャートである。図中、図2に示すものと同様の工程には同じ符号を付し、その説明を省略する。
図4において、まず金属磁性粉にリン酸等の防錆剤を添加することで、金属磁性粉に対して防錆処理を施し、金属磁性粉の表面に防錆膜を形成する(工程S21)。ここでは、例えば防錆処理液に金属磁性粉を浸漬させる。
次いで、防錆処理が施された金属磁性粉と除電された球状シリカ粉とを混合する(工程S22)。このとき、図2に示す工程S11と同様の方法によって、金属磁性粉と球状シリカ粉との混合処理を行う。
これにより、図3に示すように、金属磁性粉7の表面がシリカ粉単一体5及びシリカ粉凝集体6で覆われるようになり、金属磁性粉7の表面の防錆膜がシリカ粉単一体5及びシリカ粉凝集体6で保護されることとなる。
その後、上記の工程S13〜S17を実施することで、上述したコイル部3が埋設された圧粉コア2が完成する。
以上において、工程S21は、金属磁性粉に防錆剤を添加する防錆剤添加工程に相当する。工程S22は、金属磁性粉と金属磁性粉よりも径が小さい球状シリカ粉とを混合するシリカ粉混合工程に相当する。
このように本実施形態においては、金属磁性粉に対して防錆処理を施してから、金属磁性粉と除電された疎水性を有する球状シリカ粉とを混合するので、金属磁性粉の表面の防錆膜が球状シリカ粉により保護され、防錆膜が破壊されにくくなる。従って、金属磁性粉の錆びの発生が十分に抑えられるため、防錆性の高い圧粉コア2をより確実に得ることができる。
図5は、本発明に係わる圧粉コアの製造方法の更に他の実施形態における圧粉コアの製造工程を示すフローチャートである。図中、図2及び図4に示すものと同様の工程には同じ符号を付し、その説明を省略する。
図5において、まず上記の工程S21を実施した後、防錆処理が施された金属磁性粉と樹脂バインダを混合して、造粒体を形成する(工程S31)。次いで、除電された球状シリカ粉を造粒体に混合する(工程S32)。これにより、金属磁性粉の表面が球状シリカ粉で覆われ、金属磁性粉の表面の防錆膜が球状シリカ粉で保護されることとなる。そして、金属磁性粉と樹脂バインダと球状シリカ粉との混合物を乾燥させる(工程S33)。
その後、上記の工程S15〜S17を実施することで、上述したコイル部3が埋設された圧粉コア2が完成する。なお、金属磁性粉と樹脂バインダを混合して造粒体を形成した後、その造粒体を乾燥させてから、除電された球状シリカ粉を造粒体に混合しても良い。
以上において、工程S31は、金属磁性粉と樹脂とを混合する樹脂混合工程に相当する。工程S32は、金属磁性粉と金属磁性粉よりも径が小さい球状シリカ粉とを混合するシリカ粉混合工程に相当する。
このように本実施形態においても、金属磁性粉に対して防錆処理を施してから、金属磁性粉と除電された疎水性を有する球状シリカ粉とを混合するようにしたので、金属磁性粉の表面の防錆膜が破壊されにくくなる。従って、金属磁性粉の錆びの発生が十分に抑えられるため、防錆性の高い圧粉コア2をより確実に得ることができる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。例えば、上記実施形態では、金属磁性粉と除電された球状シリカ粉とを直接混合したり、金属磁性粉及び樹脂バインダからなる造粒体に除電された球状シリカ粉を混合するようにしたが、特にその方法には限られず、球状シリカ粉を除電しながら、金属磁性粉と球状シリカ粉とを直接混合したり、或いは球状シリカ粉を除電しながら、金属磁性粉及び樹脂バインダからなる造粒体に球状シリカ粉を混合しても良い。この場合には、例えばイオナイザー(除電器)により球状シリカ粉にイオン化空気を当てたり、除電溶液に球状シリカ粉を浸漬させることで、球状シリカ粉に存在する静電気を除去する。
また、上記実施形態に係わる圧粉コアの製造方法は、圧粉コア2内にコイル部3を埋設してなる金属コイル部品1に適用したものであるが、本発明は、例えば圧粉コアの巻芯部にコイル部を巻回してなる金属コイル部品等にも適用可能である。
2…圧粉コア、5…球状シリカ粉の単一体、6…シリカ粉凝集体、7…金属磁性粉。

Claims (3)

  1. 金属磁性粉を含む材料からなる圧粉コアの製造方法であって、
    前記金属磁性粉に防錆剤を添加する防錆剤添加工程と、
    前記金属磁性粉と前記金属磁性粉よりも径が小さい球状シリカ粉とを混合するシリカ粉混合工程と、
    前記金属磁性粉と樹脂とを混合する樹脂混合工程と、
    前記金属磁性粉と前記球状シリカ粉と前記樹脂との混合物を圧縮成形する成形工程とを有し、
    前記シリカ粉混合工程においては、前記金属磁性粉と疎水性を有する除電済または除電中の前記球状シリカ粉とを混合することを特徴とする圧粉コアの製造方法。
  2. 前記金属磁性粉として外径が1〜15μmのものを使用し、
    前記シリカ粉混合工程においては、前記球状シリカ粉同士が凝集してなるシリカ粉凝集体の大きさが50〜300nmとなるように、前記金属磁性粉と前記疎水性を有する除電済または除電中の球状シリカ粉とを混合することを特徴とする請求項1記載の圧粉コアの製造方法。
  3. 前記シリカ粉混合工程においては、前記球状シリカ粉同士が凝集してなるシリカ粉凝集体が前記球状シリカ粉全体の20〜50重量%含むように、前記金属磁性粉と前記疎水性を有する除電済または除電中の球状シリカ粉とを混合することを特徴とする請求項1または2記載の圧粉コアの製造方法。
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