JP2011034598A - 情報処理システム、情報処理方法および情報処理プログラム - Google Patents

情報処理システム、情報処理方法および情報処理プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】各事業所の事務リスクおよび事務品質の改善に効率よく寄与する情報を提供する。
【解決手段】事務品質アラームシステム21により、金融機関の各支店の事務処理データを分析し、改善計画管理システム22で事務処理における品質の悪化要素を抽出し、この悪化要素に対する発生要因を取得してメッセージ表示させる。そして、改善計画管理システム22は、発生要因ごとに、悪化要素への影響度、改善にかかるコスト負荷などを分析して、重み付けとなる効果点や損失予想額などを計算する。改善計画管理システム22は、各支店の発生要因の分析データを集計し、この集計したデータに基づいて、全社的な損失を低減させるべく改善すべき悪化要素および対象となる支店名の候補を決定してこれをモニタ表示させる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、例えば銀行、証券会社、保険会社、役所窓口等における事務処理時に発生した誤処理や不適切処理にかかる情報を含む事務品質に関する情報を管理する情報処理システムに関する。
近年、金融機関において、信用リスク・市場リスクに加え、オペレーショナルリスクを独立してとらえ、リスクの定量化をもとに、所要自己資本比率を割り当てることが画策されている。その際、オペレーショナルリスクに関するマネジメントシステムが適格用件のひとつとなっている。これにしたがい、各金融機関では、オペレーショナル・リスク・マネジメントシステムの構築が進められている(例えば、特許文献1参照)。しかし、従来のオペレーショナルリスクに関連するシステムは、オペレーショナルリスクに伴う損失等の評価のみを行なうシステムである。
特開2001−338124号公報
上記のように、従来のオペレーショナルリスクに係るシステムは、オペレーショナルリスクを計量化・およびその評価を主目的としたものである。現在構築を要するオペレーショナルリスクマネジメントシステムは、オペレーショナルリスクのうち、事務リスクをコントロール(削減・制御)する必要があるが、従来のオペレーショナルリスクに係るシステムでは、例えば、計量化したリスクから改善立案を支援するシステム、改善のための行動結果を検証できるシステムなど、それぞれのシステム単独では機能するが、次のステップを考慮した設計がされていないため、マネジメントしづらいシステムとなっている。
例えば、銀行などの事業体の各事業所(支店)に共通して発生するオペレーショナルリスクなど、事業体全体のレベルで改善すべきリスクが存在する場合でも、このリスクが複数種類存在する場合に、率先して改善を施すべきリスクおよび改善指導対象の支店を決定することは、支店の数や事務リスクの種類が増大するにつれて困難になる問題が発生している。
以上説明した理由により、従来のオペレーショナルリスクに係るシステムを、事務リスクのコントロールに活用することは困難である。
そこで、本発明の目的は、事務リスクを定量化した上で、各事業所の事務リスクおよび事務品質の改善に効率良く寄与する情報を提供することが可能になる情報処理システムを提供することにある。
すなわち、本発明に係わる情報処理システムは、各事業所の事務処理情報の入力を受け付け、この入力された事務処理情報を分析し、この分析結果から、各事業所を含む全社にかかる事務処理の品質の低下事象に関連する各事業所の事務処理の品質の低下事象を示す情報を抽出した上で、低下事象を示す情報と、その発生要因を示す情報とを記憶手段に予め記憶しておき、前記抽出した低下事象を示す情報に基づいて、各事業所の低下事象の発生要因を示す情報を記憶手段から取得し、この取得した各事業所の発生要因を示す情報に基づいて、前記抽出した低下事象のうちの各事業所を含む全社にかかる事務処理の品質を向上させるべく改善対象となる低下事象の改善施策の候補、および、この改善施策の実施対象となる事業所の候補を決定することを特徴とする。
本発明に係わる情報処理システムでは、事務処理情報の分析を行なって得られた、事務処理の品質の低下事象の発生要因に基づいて、各事業所を含む全社にかかる事務処理の品質を向上させるべく改善対象となる低下事象の改善施策と改善施策の実施対象となる事業所の候補を決定することが出来るので、各事業所でなる事業体の全社の事務品質の適切な改善のための情報を容易に得ることができる。
本発明の実施形態にしたがった事務品質マネジメントシステムが適用されたネットワーク構成の一例を示す概念図。 図1に示した事務品質マネジメントシステムの構成例を示す機能ブロック図。 図2に示した事務品質アラームシステムの構成例を示す機能ブロック図。 入力するエントリ系情報が事務ミスに起因する顧客からの苦情であった場合の入力用画面G1の表示例を示す図。 図4に示した入力用画面G1の次画面の表示例を示す図。 入力するエントリ系情報が事務ミス情報のみであった場合の入力用画面G2の表示例を示す図。 入力するエントリ系情報が顧客からの苦情であり、この苦情が事務ミスに起因しない場合の入力用画面G3の表示例を示す図。 図7に示した入力用画面G3の次画面の表示例を示す図。 図4に示した「事象分類(詳細)」のコード一覧画面G4の表示例を示す図。 図2に示した事務品質管理データベースに記憶された事故情報のデータ構成例を示す図。 図2に示した改善計画管理システムの構成例を示す機能ブロック図。 図2に示した事務品質ダッシュボードシステムの構成例を示す機能ブロック図。 図2に示した事務品質アラームシステムの動作例を示すフローチャート。 図2に示した事務品質アラームシステムから出力された事務品質管理レポート帳票の一例を示す模式図(その1)。 図2に示した事務品質アラームシステムから出力された事務品質管理レポート帳票の一例を示す模式図(その2)。 図2に示した事務品質アラームシステムから出力された事務品質管理レポート帳票の一例を示す模式図(その3)。 図2に示した事務品質アラームシステムから出力された事務品質管理レポート帳票の一例を示す模式図(その4)。 図2に示した改善計画管理システムの動作例を示すフローチャート。 図2に示した改善計画管理システムが生成した悪化要素確認画面G5の表示例を示す図。 図2に示した改善計画管理システムが生成した悪化原因表示画面G6の表示例を示す図。 図2に示した改善計画管理システムによる、事務品質の悪化要因を示す情報の入力頻度を示すテーブルの一例を示す図。 悪化原因表示画面G6に表示させる悪化要因のメッセージの入力用画面G7の表示例を示す図。 悪化原因表示画面G6に表示させるタスクの選択用画面G8の表示例を示す図。 図2に示した改善計画管理システムが生成した影響分析画面G9の表示例を示す図。 図2に示した改善計画管理システムが生成した改善要因選択画面G10の表示例を示す図。 図2に示した改善計画管理システムが生成した改善計画作成画面G11の表示例を示す図。 図2に示した金融機関端末が印刷出力した改善計画書の一例を示す図。 図2に示した改善計画管理システムが生成した事務指導結果登録画面G12および指導レポートの一例を示す図。 図2に示した改善計画作成システム22で管理される、全社的な改善計画の決定のための集計テーブルの一例を示す図。 図2に示した改善計画管理システム22により生成した全社的な改善計画候補表示画面G15の表示例を示す図。 図2に示した事務品質ダッシュボードシステムが生成し、モニタ表示した事務品質ダッシュボードの表示例を示す図(その1)。 図2に示した事務品質ダッシュボードシステムが生成し、モニタ表示した事務品質ダッシュボードの表示例を示す図(その2)。 図2に示した事務品質ダッシュボードシステムが生成し、モニタ表示した事務品質ダッシュボードの表示例を示す図(その3)。 図2に示した事務品質ダッシュボードシステムが生成し、モニタ表示した事務品質ダッシュボードの表示例を示す図(その4)。 事務品質ダッシュボード画面の種別の例を示す図。 事務品質ダッシュボード画面から多次元分析画面への遷移例を示す図。
以下図面により本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明の実施形態にしたがった事務品質マネジメントシステムが適用されたネットワーク構成の一例を示す概念図である。
すなわち、本発明の実施形態に係る事務品質マネジメントシステム10は、図1に示すように、インターネット等の通信ネットワーク11と接続される。また、この通信ネットワーク11は、同一の金融機関の複数の支店に備えられた金融機関端末12(#1〜#n)、およびこの金融機関の各支店の勘定処理を行なう勘定処理システム13と接続される。これによって、事務品質マネジメントシステム10は、通信ネットワーク11を介して各金融機関端末12(#1〜#n)および勘定処理システム13とのデータ授受を可能としている。
図2は、図1に示した事務品質マネジメントシステム10の構成例を示す機能ブロック図である。
図1に示した事務品質マネジメントシステム10は、図2に示すように、事務品質管理データベース20と、事務品質アラームシステム21と、改善計画管理システム22と、事務品質ダッシュボードシステム23とを備えている。
事務品質管理データベース20は、事務品質アラームシステム21と、改善計画管理システム22と、事務品質ダッシュボードシステム23とそれぞれ接続される。事務品質アラームシステム21、改善計画管理システム22、および事務品質ダッシュボードシステム23は、それぞれ通信ネットワーク11と接続される。
事務品質マネジメントシステム10を利用した、事務処理の課題の分析から改善までの手順を説明する。まず、金融機関の各支店及び本部機構の事務担当者(以下、単に、担当者と称して説明する)は、自支店に対応する金融機関端末12により自支店の事務処理情報を入力し、事務品質マネジメントシステム10の事務品質アラームシステム21を用いて、これを分析させる。
そして、改善計画管理システム22は、事務品質アラームシステム21による分析結果を取得し、この取得したデータを参照して、支店における事務処理事故(事務上のミス)が発生している事を示すデータが含まれている際には、事務事故の要因の候補を取得し、この候補の情報を該当の支店の金融機関端末12にモニタ表示させる。
担当者は、モニタ表示された事務事故の要因を参照して、自支店の事務事故の改善策を提案し、改善策を記載した報告書を金融機関の事務管理部門に提出する。金融機関の事務管理部門は、各支店の事務を統轄的に管理する部門である。事務管理部門の担当者は、各支店から提出された報告書を参照し、報告書に記載された提案された改善案が不十分なものである際には、適切な改善策を検討し、該当する単一または複数の支店に対する改善指導を行なう。
また、改善計画管理システム22は、前述のように取得した事務事故の要因の候補を各支店ごとに集計、分析し、この取得した事務事故の要因が、全社的に共通した課題である、例えば、事務事故の要因が全店もしくは多数の支店に共通している要因である場合に、各支店で提案された自支店用の改善策とは別に、全社的な事務事故の低減を目的として、改善に着手すべき要因および改善実施対象の支店の候補を決定してモニタ表示させる。事務管理部門の担当者は、モニタ表示された候補を参照することで、改善に着手すべき要因を容易に把握できる。
図3は、図2に示した事務品質アラームシステム21の構成例を示す機能ブロック図である。
図2に示した事務品質アラームシステム21は、図3に示すように、入力情報取得部31と、書込部32と、読出部33と、分析部34と、分析結果読出部35と、通信インタフェース36とを備えている。
入力情報取得部31は、書込部32および分析部34と接続され、分析部34は読出部33と接続される。また、書込部32、読出部33、および分析結果読出部35は事務品質管理データベース20と接続される。分析結果読出部35は通信インタフェース36と接続される。通信インタフェース36は入力情報取得部31と通信ネットワーク11と接続される。
入力情報取得部31は、通信ネットワーク11および通信インタフェース36を介して、各支店に備えられた金融機関端末12から、各支店の人員構成などの情報、および各支店において不適切に処理された金融事務に関する情報である事故情報などを含むエントリ系情報の入力を受け付ける。また、入力情報取得部31は、事務処理にかかるシステム系情報を、通信ネットワーク11および通信インタフェース36を介して勘定処理システム13から取得する。システム系情報の詳細については後述する。
入力情報取得部31が取得したエントリ系情報とシステム系情報は、書込部32により、その処理時刻とともに事務品質管理データベース20に書き込み記憶される。以後、必要に応じて、前述したエントリ系情報とシステム系情報とを事務処理情報と称して説明する。
以下に、各支店に備えられた金融機関端末12からのエントリ系情報の入力例について説明する。図4は、入力するエントリ系情報が事務ミスに起因する顧客からの苦情であった場合の入力用画面G1の表示例である。
この入力用画面G1は、顧客からの苦情により判明した事務ミス情報を登録する。具体的には、事務ミス情報の報告者は、金融機関端末12のモニタに表示される入力用画面G1の「事務ミス有」および「顧客交渉有」のチェックボックスを所定の操作により有効にした上で、事務ミスの発見日時、発生日時、事務プロセス、事象分類、事務アクティビティ、判明の経緯、発生店、損失発生状況、取引先情報などに関する各種項目を入力する。事務プロセスは業務の種別を示し、事象分類は事務ミスの種別を示し、事務アクティビティは事務プロセスを構成する個々の処理項目を示す。
図5は、図4に示した入力用画面G1の次画面の表示例である。この次画面は、入力用画面G1の「次ページへ」のアイコンを選択した場合に表示される画面であり、報告者はこの画面上で、苦情に関する各種項目である「種類」、「概要」、「交渉経過と見通し」、「結末」、「今後の対応」などを自由記述方式で入力する。
図6は、入力するエントリ系情報が事務ミス情報のみであった場合の入力用画面G2の表示例である。
この入力用画面G2では行員が発見し、顧客からの苦情を伴わなかった事務ミス情報を登録する。具体的には、報告者は金融機関端末12を用いて、入力用画面G2の「事務ミス有」のチェックボックスのみを有効にした上で、図4で示した入力用画面G1で入力したものと同様の項目を入力する。
図6に示した入力用画面G2の「次ページへ」のアイコンを選択した場合には、図5に示したような画面が表示されるが、この画面で入力対象となるのは顧客からの苦情の情報を入力する情報なので、図5の画面で示した項目の入力は出来ないようになっている。
図7は、入力するエントリ系情報が顧客からの苦情であり、この苦情が事務ミスに起因しない場合の入力用画面G3の表示例である。
この入力用画面G3では顧客からの苦情に関する情報を登録する。具体的には、報告者は金融機関端末12を用いて入力用画面G3の「顧客交渉有」のチェックボックスを有効にした上で、「発生日」、「発生店」、「取引先」に関する各種項目を入力する。この入力用画面G3では、事務ミスに関連する情報は入力の対象とならないので、前述した入力用画面G1と異なり、「発生日」、「発生店」および「取引先」以外の各種項目の入力が出来ないようになっている。
図8は、図7に示した入力用画面G3の次画面の表示例である。この画面は、入力用画面G3の「次ページへ」のアイコンを選択した場合に表示される画面であり、報告者は、図5に示した画面と同様に、「種類」、「概要」、「交渉経過と見通し」、「結末」、「今後の対応」などに関する各種項目を入力する。
図9は、図4,図6に示した「事象分類(詳細)」のコード一覧画面G4の表示例である。このコード一覧画面G4は、入力用画面G1,G2の「事象分類(詳細)」の欄の「入力」のアイコンを選択した際に金融機関端末12のモニタに表示される画面であり、これらのコードのうち、報告者が何れか1つを選択した上で、コード一覧画面G4の下部の「登録」アイコンを選択すればよい。
図10に、事務品質管理データベース20の構成例を示す。図10に示した例では、事務処理におけるミスである事務事故または苦情などの事件が発生した場合の、報告者による入力用画面G1,G2,G3における各種項目の入力にしたがって、その事件の全支店に共通した整理番号、報告日、種別、発生業務、事象分類、状態、報告回数などが管理される。図10で示した「苦情(事務ミス)」は、事務ミスに起因する顧客からの苦情であり、「事務ミス」は、顧客からの苦情をともなわない事務ミスであり、「苦情(一般)」は、事務ミスと関係の無い、顧客からの苦情である。
図3に示した事務品質アラームシステム21の読出部33は、事務品質管理データベース20に書き込まれた事務処理情報を読み出し、これを分析部34に出力する。
分析部34は、読出部33から出力された事務処理情報を分析し、この分析結果を書込部32へと出力する。分析部34による分析とは、事務処理情報に基づく、各支店の営業格付け、および事務事故による損失額算出などの処理のことである。また、事務処理情報には、事務プロセス名および金額情報などの定型情報と、自由記述のテキストデータからなる非定型情報とがあり、分析部34は、定型情報に対する定型分析、および、非定型情報に対する非定型分析を行ない、この分析結果を書込部32に出力する。
書込部32は、分析部34から出力された分析結果を、事務品質管理データベース20に書き込み記憶させる。分析結果読出部35は、事務品質管理データベース20に書き込まれた分析結果を読み出し、この表示用データを生成して通信インタフェース36に出力する。
通信インタフェース36は、分析結果読出部35から出力された表示用データを、通信ネットワーク11を介して金融機関端末12に出力する。この表示用データは、出力先の金融機関端末12によりモニタ表示される。
図11は、図2に示した改善計画管理システム22の構成例を示す機能ブロック図である。
図2に示した改善計画管理システム22は、図11に示すように、抽出部41と、データ生成部42と、入力情報取得部43と、記憶部44と、原因情報取得部45と、書込部46と、通信インタフェース47とを備えている。
抽出部41は事務品質管理データベース20およびデータ生成部42と接続される。データ生成部42は、記憶部44、原因情報取得部45、書込部46および通信インタフェース47と接続される。また、原因情報取得部45は、書込部46および通信インタフェース47と接続される。記憶部44は、入力情報取得部43および通信インタフェース47と接続される。また、書込部46は事務品質管理データベース20と接続され、通信インタフェース47は、通信ネットワーク11と接続される。
抽出部41は、事務品質管理データベース20に記憶された、事務処理情報の分析結果から、事務品質の悪化要素(低下事象)を示す情報およびこの悪化要素を示す情報と係わる支店データを抽出する。事務品質の悪化要素を示す情報とは、顧客からの苦情を伴う事務ミス情報、顧客からの苦情を伴わない事務ミス情報、および、事務ミスに起因しない顧客からの苦情が発生した支店にかかる事務処理情報の総称である。また、支店データとは、支店名、支店長名、店番号、従業員構成などのデータである。
データ生成部42は、抽出部41が抽出した情報に基づいて、事務品質の悪化要素を示すメッセージを生成する。同一支店内の悪化要素が複数種類にわたる場合、または、複数の支店について、悪化要素を示す情報が抽出された場合には、要素ごとのメッセージを生成する。
入力情報取得部43は、金融機関端末12により入力された情報を通信ネットワーク11および通信インタフェース47を介して取得し、これを記憶部44に出力する。
記憶部44には、データ生成部42により悪化要素を示すメッセージを生成するためのプログラムおよび文字データ、ならびに入力情報取得部43から出力された情報が記憶される。また、記憶部44には、データ生成部42により生成された、悪化要素のメッセージと、この悪化要素の発生要因の候補を示す情報が予め記憶される。
原因情報取得部45は、データ生成部42が生成したメッセージに含まれる悪化要素の発生要因を示す情報を記憶部44から取得する。この発生要因が複数候補存在する場合には、それぞれの発生要因を示す情報を取得する。
書込部46は、データ生成部42が生成したメッセージ、および原因情報取得部45が取得した、悪化現象に対応した発生要因を示す情報を事務品質管理データベース20に書き込み記憶させる。
通信インタフェース47は、データ生成部42が生成したメッセージ、および原因情報取得部45が取得した発生要因を示す情報の表示用データを、通信ネットワーク11を介して、金融機関端末12に出力する。この出力された表示用データは、金融機関端末12によりモニタ表示される。
図12は、図2に示した事務品質ダッシュボードシステム23の構成例を示す機能ブロック図である。
図2に示した事務品質ダッシュボードシステム23は、図12に示すように、取得部51、表示データ生成部52、および通信インタフェース53を備えている。
取得部51は、事務品質管理データベース20と接続され、取得部51には、表示データ生成部52および通信インタフェース53が直列に接続される。通信インタフェース53は、通信ネットワーク11と接続される。
取得部51は、事務品質管理データベース20に記憶された事務処理情報およびその分析結果のうち、事務品質ダッシュボードの表示項目に係わる情報を取得する。
事務品質ダッシュボードとは、事務品質管理データベース20に記憶された情報を用いて、金融機関の全店または各支店の事務処理の品質の良し悪しを担当者が容易に理解できるように、表形式、チャート形式、および時系列グラフ形式などの形式を用いて表示する画面である。
表示データ生成部52は、取得部51が取得した事務処理情報に基づいて、予め定められたフォーマットにしたがい、事務品質ダッシュボードの表示用データを生成し、これを通信インタフェース53および通信ネットワーク11を介して金融機関端末12に出力する。
次に、以上のように構成した、本発明の実施形態にしたがった事務品質マネジメントシステム10における事務品質アラームシステム21の動作について図13に示すフローチャートを用いて説明する。
まず、事務品質アラームシステム21の入力情報取得部31は、通信ネットワーク11を介して、勘定処理システム13から事務処理にかかるシステム系情報を取得する(ステップS1)。システム系情報とは、例えば、事務処理における異例扱いデータ(エラー件数、取消訂正件数)、取引件数、取引額データ、事務量データなどである。
担当者が、金融機関端末12の入力部(図示せず)を用いて事務処理にかかるエントリ系情報を入力すると、事務品質アラームシステム21の入力情報取得部31は通信ネットワーク11および通信インタフェース36を介してエントリ系情報を取得する(ステップS2)。エントリ系情報とは、例えば、出納違算などの報告事故、便宜扱い事故簿など事故記録、自店検査などの検査成績、および業務改善記録などである。システム系情報およびエントリ系情報は、通信ネットワーク11に他のシステムが接続されている場合には、必要に応じて当該システムからも取得してよい。
また、入力情報取得部31は、前述のように取得したシステム系情報およびエントリ系情報を書込部32に出力する。書込部32はシステム系情報およびエントリ系情報を事務品質管理データベース20に書き込み記憶する(ステップS3)。
読出部33は、事務品質管理データベース20に書き込まれたシステム系情報およびエントリ系情報を取得し、分析部34に出力する。
分析部34は、読出部33から出力された情報を分析し、事務処理に関する係争・損失確率予測モデルの適用を行なう(ステップS4)。予測モデルの適用後、分析部34は、金融機関端末12に対応する各支店の事務リスク格付け処理を行なう(ステップS5)。事務リスク格付け処理とは、分析結果に基づいて各支店の事務リスクの良し悪しを計算し、この計算結果にしたがって、予め定められた種別のランクを各支店に付与する処理である。
また、予測モデルの適用後、分析部34は、金融機関端末12に対応する各支店の損失額算出処理を行なう(ステップS6)。損失額算出処理とは、分析結果に基づいて事務処理の事務事故によって発生する損失額を算出する処理である。この損失額算出処理では、各支店の発生事故全てにおける過去一定期間内の算出額を計算するとともに、発生業務別、事象分類別の損失額を算出する。
また、分析部34は、読出部33から出力された情報に基づいて、各支店の個別指標統計計算処理を行なう(ステップS7)。個別指標統計計算処理とは、各支店の事務リスク指標、顧客満足指標、および効率化指標を計算する処理である。
前述した事務リスク指標とは、例えば、各支店の各種業務におけるエラー率、取消率、訂正率などである。顧客満足指標とは、例えば、各支店の苦情件数、預金口座の解約率、金融商品のリピート購入率などである。また、効率化指標とは、例えば各支店の一日あたりのオペレーション件数、各種業務の自動化率などである。
分析部34は、ステップS4〜S7までに行なった処理結果を書込部32に出力する。書込部32は、分析部34から出力された分析結果を事務品質管理データベース20に書き込み記憶する(ステップS8)。
分析結果読出部35は、事務品質管理データベース20に記憶された分析結果である、各支店の情報、各支店の顧客満足度、事務リスク、効率化、売上げ、利益などの評価、各支店の事務量、事務リスク指標などの情報を所定のフォーマットにしたがって配置した表示用データを、通信インタフェース36および通信ネットワーク11を介して金融機関端末12に出力する(ステップS9)。担当者は、金融機関端末12が取得した表示用データを事務品質管理レポート帳票として印刷出力させることができる。事務品質管理レポート帳票には、前述した各種データがテキスト表示およびグラフ表示などの形態で記載される。
図14〜図17は、図1に示した金融機関端末12により印刷出力された事務品質管理レポート帳票の一例を示す図である。図14〜図17に示した各項目は一帳票として印刷出力される。なお、図15に示した「前回改善計画」の項目は、後述する改善計画作成画面上で作成され、事務品質管理データベース20に記憶されたデータに含まれる項目を引用したものである。
次に、図2に示した改善計画管理システム22の動作について、図18に示すフローチャートを用いて説明する。
まず、改善計画管理システム22の抽出部41は、事務品質アラームシステム21により分析され、事務品質管理データベース20に記憶された分析結果のうち、事務処理における事務品質が低下した支店にかかる各種データを抽出する(ステップA1)。
事務品質の低下とは、ここでは、一支店の事務リスク格付けが低下した、または、事務処理における事務事故が発生したとの情報がエントリ系情報に含まれている、などの場合である。
続いて、抽出部41は、ステップA1で抽出した各種データから、為替業務や融資業務などの各種業務プロセスのうち、事務品質の低下が発生しているプロセス、およびこのプロセスにおけるアクティビティを検出する(ステップA2)。アクティビティとは、プロセス細分化した要素であり、例えば、検出されたプロセスが為替業務である場合のアクティビティは、例えば送金操作である。
そして、抽出部41は、ステップA2で検出した業務プロセスおよびアクティビティにかかる、事務品質の悪化要素(低下事象)を抽出する(ステップA3)。事務品質の悪化要素とは、例えば、為替業務における送金操作のエラー率または取消率などが他店のそれと比較して高いなどの事象である。
データ生成部42は、抽出部41が抽出した、事務品質の悪化要素のメッセージデータを生成する。同一の業務プロセスおよびアクティビティにおいて、事務品質の悪化要素が複数種類存在する場合には、それぞれの要素に対応したメッセージデータを生成する。
例えば、悪化要素の抽出の結果、自支店(ここではA支店)の為替送金の事務ミス件数が所定の基準に対し悪い値を示し、この事務ミス件数が前月の為替送金の事務ミス件数に対して30%以上高い値であり、かつ、自支店の振込操作の訂正率が所定の基準に対し悪い値を示し、この訂正率が他店の振込操作の訂正率に対して20%以上高い値であると判別した場合には、「為替送金の事務ミス件数が前月より30%以上多い」とのメッセージと「振込操作の訂正率が他店と比較して20%以上多い」とのメッセージを生成する。
そして、データ生成部42は、事務品質が悪化したプロセスの情報、当該プロセスにかかるアクティビティの情報、および悪化要素を示すメッセージを記憶部44に記憶する。悪化要素を示すメッセージは、通信インタフェース47および通信ネットワーク11を介して金融機関端末12に出力される。ここでは、各種の金融機関端末12のうち、前記生成したメッセージに関連する支店に対応する金融機関端末12に出力する。例えば、前述したように、事務品質の低下を示すメッセージがA支店に関連するメッセージであった場合には、A支店に対応する金融機関端末12に出力する。
金融機関端末12は、出力されたメッセージを所定のフォーマットにしたがってモニタ表示する。以後、このモニタ表示画面を悪化要素確認画面G5と称して説明する。
図19は、図2に示した改善計画管理システム22が生成した悪化要素確認画面G5の表示例である。
図19に示した悪化要素確認画面G5において表示されたメッセージは、担当者により任意に加筆および訂正することができる。この加筆および訂正は、出力先の金融機関端末12による加筆訂正操作を、改善計画管理システム22の入力情報取得部43により受け付け、記憶部44に記憶されるメッセージデータが更新されることによりなされる(ステップA4)。
次に、データ生成部42は、ステップA2の処理で抽出された各種悪化要素の原因(発生要因)の表示用データを生成し、前述のように金融機関端末12にモニタ表示させる(ステップA5)。この画面は、悪化要素(リスク事象)を示すメッセージが記載されたボックスに対し、このリスク事象の発生原因を示すメッセージを記載するボックスが連結されるフィッシュボーンチャート形式で表示される。以後、この画面を悪化原因表示画面G6と称して説明する。
図20は、図2に示した改善計画管理システム22が生成した悪化原因表示画面G6の表示例である。
悪化原因表示画面G6における、リスク事象を示すボックスには、ステップA3で生成されたメッセージが記憶部44から読み出されて自動的に入力される。また、悪化原因表示画面G6おける、発生原因を示すボックスは、人、手順および環境などのカテゴリごとに表示される。これらのカテゴリに対応するボックスは、前述のように抽出された各種悪化要素に共通する。
担当者が所定の入力操作を行なうことで、モニタ表示されたカテゴリのボックス内に、悪化要素の発生要因を示すメッセージを表示させることができる。各種カテゴリに対応するボックスに対して入力されたメッセージは、記憶部44に書き込み記憶される。この記憶されたメッセージには、当該メッセージと同一であるまたは類似するメッセージの入力頻度を示す情報が関連付けて記憶される。
図21は、図2に示した改善計画管理システム22による、事務品質の悪化要因を示す情報の入力頻度を示すテーブルの一例を示す図である。
このテーブルにおける入力頻度の値は、各支店にかかる各種悪化要素に対する、悪化要因を示すメッセージの入力頻度を合算したものである。つまり、抽出対象の店舗および悪化要素の種別に係わらず、同一または類似するメッセージが入力された場合には、テーブルの該当項目の入力頻度の値を更新する。後に、悪化原因表示画面G6上で、前記記憶されたメッセージと同種のメッセージが入力された場合には、入力頻度を示す情報を書き換える。
データ生成部42は、悪化原因表示画面G6が表示された際に、記憶部44に記憶され、事務品質の悪化要因を示すメッセージとその入力頻度とが関連付けられたテーブル(図21参照)にしたがい、各カテゴリにおいて、入力頻度の高い順に、例えば4種類のメッセージを抽出し、これらのメッセージをボックス内に表示する。
例えば、「人」のカテゴリにおいて、入力頻度の高低を検出し、上位3番目までの入力頻度が関連付けられたメッセージが、「習熟度が少ない」、「精神的な問題」および「新人の教育遅れ」であり、「習熟度が少ない」のメッセージが28回、「精神的な問題」のメッセージが21回、「新人の教育遅れ」のメッセージが15回入力されている場合には、これらのメッセージおよび入力頻度を、悪化原因表示画面G6中の「人」のボックス内に自動的に表示する。担当者は、これら表示された候補のなかから、所望のメッセージを選択決定する。
図21に示したテーブルの入力頻度の値は、担当者により悪化要因を示すメッセージが新規に入力された場合、または、前述のように表示されたメッセージの候補が選択決定された場合に“1”増加するように更新される。これらメッセージは、悪化要素確認画面G5の悪化要素のメッセージと同様に加筆訂正することができる。金融機関端末12では、悪化原因表示画面G6に表示された情報を印刷出力することができる。担当者はこの印刷結果を参照することで、悪化要素の主な発生要因を容易に把握することができる。
図22は、悪化原因表示画面G6に表示させる悪化要因のメッセージの入力用画面G7の表示例を示す図である。
この入力用画面G7は、悪化原因表示画面G6上の悪化要因の「人」のカテゴリを選択することで表示される画面であり。担当者は、過去に入力済みの悪化要因を入力する場合には、入力用画面G7中の該当する悪化要因の箇所にカーソルを合わせて選択し、新規の悪化原因を入力する際は、これを「新規要因」のボックス内に入力して「登録」のアイコンを選択すればよい。また、入力済みの悪化要因のうち、悪化原因表示画面G6のボックス内に表示される項目は、「選択」のチェックボックスが有効となっている項目である。
初期状態では、前述のように入力頻度が高い上位3番目までの悪化要因に対応する「選択」のチェックボックスが有効となっているが、担当者は、所定の操作によりこれらのチェックボックスを有効または無効にすることで、悪化原因表示画面G6のボックス内に表示される悪化要因のメッセージの種別を自由に変更することができる。
また、悪化原因表示画面G6に示されるように、各カテゴリの悪化要因には、該当する事務プロセス、事務アクティビティと関連する処理操作の種別であるタスクが関連付けて表示される。悪化原因表示画面G6に表示されるタスクは、図23に示すような選択用画面G8に表示されたタスクのうち、悪化要因と関連すると思われるタスクに対応する「選択」のチェックボックスを有効にすることで決定される。
次に、データ生成部42は、影響分析画面G9の表示用データを生成し、前述のように金融機関端末12にモニタ表示させる。影響分析画面G9とは、FMEA(故障モード影響分析)形式により、前述した事務品質の悪化要因の事務リスクへの影響などを分析し、この分析結果である、事務リスクへの影響度、改善の取り組み易さ、改善の有効性、およびコスト負荷などを関連付けた画面である。
図24は、図2に示した改善計画管理システム22が生成した影響分析画面G9の表示例である。
この影響分析画面G9に表示された「リスク事象への影響度」、「改善の取り組み易さ」、「改善の即効性」、および「コスト負荷」の値は、それぞれ、影響分析画面G9に表示された悪化要因と関わるリスク事象の発生にかかる影響の高さ、リスク事象の改善の実施の容易性の程度、リスク事象の改善を行なった場合の損失の低減までに要する時間の短さ、および、リスク事象の改善の実施に要するコスト負荷の少なさを発生要因ごとに数字で表したものである。
影響分析画面G9において、「要因」の各カテゴリに対する、「リスク事象への影響度」、「改善の取り組み易さ」、「改善の即効性」、および「コスト負荷の値」および、各項目の「重要度」は、例えば0〜9までの間で担当者が任意に決定した値を、金融機関端末12により入力する(ステップA6)。この入力された値は、通信ネットワーク11、通信インタフェース47および入力情報取得部43を介して記憶部44に記憶される。
影響分析画面G9に示した「効果点」は、前述した「リスク事象への影響度」、「改善の取り組み易さ」、「改善の即効性」、および「コスト負荷」の値および、各項目の重みを示す「重要度」に基づいて計算され、記憶部44に記憶される。効果点が高い発生要因は、当該要因を解消するような改善施策を実施した場合の損失低減の程度が高い発生要因である。
影響分析画面G9での、各要因の各カテゴリに対する「リスク事象への影響度」、「改善の取り組み易さ」、「改善の即効性」、および「コスト負荷」の値の入力、ならびに「効果点」の計算が終了し、「保存」のアイコンが選択されると、データ生成部42は、改善要因選択画面G10(図25参照)の表示用データを生成し、前述のようにモニタ表示する。
この画面は、影響分析画面G9において表示した要因の各項目のうち、改善を施すべき項目を選択させる為の画面である。具体的には、担当者は、改善要因選択画面G25に表示された各種の要因のうち、効果点が高い要因のチェックボックスを有効にして、「保存」のアイコンを選択する。するとデータ生成部42は、改善計画作成画面G11の表示用データを生成し、前述のようにモニタ表示する。
図26は、図2に示した改善計画管理システム22が生成した改善計画作成画面G11の表示例である。
改善計画作成画面G11とは、改善要因選択画面G10で選択された、各カテゴリの悪化要因に対する改善施策(施策)、要因解説、改善目標、期限などを入力するための画面である。改善計画作成画面G11中の「要因」および「効果点」の欄には、改善要因選択画面G10で選択された悪化要因のメッセージおよび効果点の情報が記憶部44から読み出されて自動的に入力される。
改善計画作成画面G11中の「改善目標」「期限」、および、要因ごとの「要因解説」、「施策」、の欄には、担当者が発案した内容を金融機関端末12により入力する。これら入力されたデータはデータ生成部42に送られ、データ生成部42は、これらの入力データを反映させた表示用データを生成し、金融機関端末12に出力する。
改善計画作成画面G11の悪化要因を示す各項目に対するの入力が終了すると、入力データが記憶部44に記憶される。また、入力データは、改善計画作成対象の支店データと関連付けられて、事務品質管理データベース20に記憶される(ステップA7)。
そして、ステップA3の処理で他の悪化要素が抽出されていた場合(ステップA8のYES)には、ステップA4からA7までの処理を繰り返す。ステップA3で抽出された全ての悪化要素について、ステップA4からステップA7までの処理が終了した場合(ステップA8のNO)、データ生成部42は、記憶部44からデータを読み出して改善計画書の印刷用データを生成し、これを金融機関端末12に出力する。金融機関端末12では、印刷用データを入力すると、改善計画書の印刷処理を行なう(ステップA9)。
図27は、図1に示した金融機関端末12が印刷出力した改善計画書の一例である。
図27に示した改善計画書には、事務品質の悪化要素(リスク事象)、要因、効果点、施策、改善目標、開始確認、定着化確認、および手書き用の指示事項の欄が設けられる。改善計画書の「リスク事象」の欄には、前述した悪化要素確認画面G5で表示された悪化要素のメッセージが挿入される。ここでは、抽出された悪化要素が1つであった場合の印刷例を示す。また、改善計画書の「要因」、「効果点」、「施策」および「改善目標」の欄には、改善計画作成画面G11で入力された各項目が挿入される。
金融機関の事務指導部門の担当者は、印刷出力された改善計画書を参照して、各支店に対する指導を行なう。
担当者は、各支店または全店を統括する事務管理部門に事務処理の改善指導を行なった後、指導記録である事務指導レポートを作成する。担当者が金融機関端末12を操作して、事務指導レポートの作成を指示すると、改善計画管理システム22のデータ生成部42は、事務指導結果登録画面G12(図28参照)の表示用データを生成し、金融機関端末12にモニタ表示させる。
この事務指導結果登録画面G12では、事務処理のプロセス、アクティビティ、指導事項・コメント、ならびに未遵守である事務処理規定の入力欄が表示される。事務品質管理データベース20には、事務処理のプロセスフロー(画面G13、図28参照)、および事務処理規定のデータ(画面G14、図28参照)が記憶されている。事務管理部門の担当者は、これらのデータを読み出してモニタ表示の切り替えを行ないながら、事務指導結果登録画面G12の各項目に対する入力操作を行なう。
ここで、改善指導を行なった課題のプロセス、アクティビティが複数種類にわたる場合には、同一の事務指導結果登録画面G12上で追加入力することができ、また、一旦作成を終了して、新たに表示させた事務指導結果登録画面G12上で入力することもできる。
事務指導結果登録画面G12の各項目に対する入力が終了すると、入力データが記憶部44に記憶される。また、入力データは、事務指導済みの支店データと関連付けられて事務品質管理データベース20に記憶される。データ生成部42は、記憶部44からデータを読み出して、事務指導レポート(指導レポート、図28参照)書の印刷用データを生成し、これを金融機関端末12に送信する。
印刷用データには、事務指導結果登録画面G12の「規定」の欄に入力された事務規定の条項の入力数、および「指導事項ならびにコメント」の欄に入力された文中の、予め定められた種別のキーワードの入力数を種別ごとにカウントした情報が含まれる。ここでは、「指導事項ならびにコメント」の入力欄61と入力欄62を含む各入力欄のうち1つの入力欄に、前述したキーワードが入力されている場合には、入力数を1とし、2つの入力欄に同種のキーワードが入力されていた場合には、入力数を2とする。
金融機関端末12では、印刷用データを入力すると、事務指導レポートの印刷処理を行なうことができる。図28に示した事務指導レポートでは、事務指導結果登録画面G12で説明した、事務処理のプロセス、アクティビティ、指導事項・コメント、ならびに未遵守の事務処理規定に加え、再発防止策の表示欄が設けられる。事務指導レポートの「再発防止策」の欄は、印刷後に担当者が手書き記載する欄である。
図28に示した指導レポートでは、未遵守規定の件数の欄61の最上段に「1−1−3 1件」と記載されているが、これは、事務規定「1−1−3」が「規定」の各入力欄のうち一つの入力欄に入力されていることを示す。また、欄72の表において、「預金、未記入」に該当する欄に「3」が記載されているが、これは、「指導事項ならびにコメント」の各入力欄のうち3つの欄に、「預金」および「未記入」の語句が含まれていることを示している。事務管理部門の担当者は、印刷した指導レポートを保管する。
次に、改善計画作成システム22による全社的な改善計画の作成手順について説明する。全社的な改善計画とは、全ての支店の事務事故や顧客からの苦情の情報に基づいて、事業体全体の効率良いリスク低減を行なうために優先して実行すべき改善施策およびその対象店の計画である。この改善施策は、低下事象およびその要因の損失への関連性の大小に基づいて決定される。
各事業所(支店)の集合体である事業体では、事業体全体の損失を少ないコストで大幅に低減させることが望ましい。しかしながら、前述のように各支店に関して単独で抽出された要因に基づいて各店舗に対して個別に改善施策の指導を行なっても、事業体全体の損失を効率よく低減できるとは限らない。例えば、多数の支店で同時並行的に発生するリスク事象がある場合には、事業体全体の統一事項として定められた処理手順や教育カリキュラムに問題がある可能性があり、全社的な視点にもとづいた改善計画を決定する必要がある。
本実施形態では、改善計画作成システム22により抽出された事務処理の悪化要素、および、各悪化要素の発生要因に基づいて、全社的な改善施策、およびこの改善施策の実施対象支店の候補を決定する。
図29は、改善計画作成システム22で管理される、全社的な改善計画の決定のための集計テーブルの一例を示す図である。
この集計テーブルは、改善計画管理システム22の記憶部44で管理され、各支店のリスク事象、各リスク事象の損失予想額ランク、各リスク事象の発生要因、各発生要因の効果点、および、各発生要因を解消した場合の損失改善予想額ランクなどを関連付けて記憶している。集計テーブル中の損失予想額ランクは、集計テーブル上で対応するリスク事象の改善を施さなかった場合の、例えば半年後までに予想される損失予想額のランクである。損失改善予想額ランクは、対応するリスク事象の改善施策の実施を行った時点から半年後までに予想される損失額の減少値のランクである。損失改善予想額ランクは、改善にかかるコストを勘案している。
集計テーブルのリスク事象の情報は、悪化要素確認画面G5で表示された悪化要素の情報をもとに、支店ごとに生成される。また、集計テーブルの各リスク事象の発生要因および効果点の情報は、改善計画管理システム22の記憶部44に出力された情報である、改善計画作成画面G11で入力されたデータをもとに、各リスク事象と関連付けて生成される。
集計テーブルの損失改善予想額ランクの情報は、発生要因の効果点、および発生要因が属するリスク事象の損失予測額ランクをもとに、リスク事象の事務品質アラームシステム21の分析部34により発生要因ごとに生成された情報である。なお、損失予想額ランクの情報は、事務品質アラームシステム21により分析されて改善計画管理システム22の記憶部44に出力された情報をもとに生成された情報である。
この集計テーブルにおける、例えば「○支店」のリスク事象である、「為替業務の事務ミス件数が多い」に対応付けられる損失予想額ランクは、過去半年間に○支店で発生した為替業務に関わる全ての事務ミス情報、この事務ミスに関連する事務処理の事務量の過去半年間の推移、および、顧客からの苦情により発生した過去半年間の損失額の合算額に基づいて計算されたものである。
改善計画管理システム22のデータ生成部42は、前述した集計テーブルの内容に基づいて、全社的な改善計画の候補を決定する。具体的には、データ生成部42は、集計テーブル(図29参照)で示される、各支店の各リスク事象に関連付けられた各発生要因の効果点の大小、および、発生要因ごとの損失改善予想額ランクの大小に基づいて、全社的な損失低減に寄与できる改善施策、およびこの改善施策の実施対象の対象となる支店の候補を決定する。改善施策の候補は、例えば、集計テーブルの情報を分析して、単一または複数の支店において、為替業務の事務ミスによる損失予想額が多く、この事務ミスが処理手順の不備に起因するものであれば、「為替業務の処理手順」とする。
そして、データ生成部42は、決定した改善施策の候補に実施の優先順位を付したデータを生成して記憶部44に記憶し、この記憶したデータをもとに改善計画候補表示画面G15(図30参照)の表示用データを生成し、この表示用データを通信インタフェース47および通信ネットワーク11を介して担当者の金融機関端末12にモニタ表示させる。
同様の発生原因によるリスク事象が複数の支店で発生している場合には、データ生成部42は、各支店の、前述した同様の発生原因に対応した効果点および損失改善予想額をそれぞれ合算し、この合算の結果にもとづき、発生原因が属するリスク事象が、全社的な改善施策を実施すべきリスク事象であるならば、複数の支店における同様の発生原因によるリスク事象の改善施策を、複数の支店に共通した単一の改善施策の候補として生成する。
図30は、改善計画管理システム22により生成した全社的な改善計画候補表示画面G15の表示例を示す図である。
この改善計画候補表示画面G15では、改善すべき低下事象にかかる改善施策の候補、この改善施策の実施に要するコストのレベル、改善施策の実施による損失改善予想額レベル、改善施策の実施対象の支店名、および優先順位が関連付けられて表示される。優先順位は、各改善施策に対し、損失改善予想額レベルの程度が大きい順に付与される。
この場合、同様の発生原因によるリスク事象が多数の支店で発生していれば、損失改善予想額レベルの合計額が大きくなるので、全社的な損失の低減のために改善すべきリスク事象の候補となりやすい上、優先順位が高くなることはもちろんである。ただし、予め定められた上限額を超えるコストを要する改善施策については、実施できない改善施策であるとして、損失改善予想額ランクの大小に関わらず、優先順位の付与およびモニタ表示の対象とならない。担当者は、改善計画候補表示画面G15を参照して、該当する支店に対する改善施策の指示を行なう。
よって、担当者は、モニタ表示された改善計画候補表示画面G15を参照することで、改善計画管理システム22が抽出した各支店の事務品質の低下事象(リスク事象)のうち、改善すべき低下事象、つまり、全社的な損失を効率よく低減させるための、改善対象となる低下事象の改善施策、およびこの改善施策の実施対象となる店舗の候補を容易に把握することができるようになる。
次に、事務品質ダッシュボードシステム23の動作について説明する。
まず、事務品質ダッシュボードシステム23(図12参照)の取得部51は、事務品質アラームシステム21により分析されて事務品質管理データベース20に記憶された各種データを取得する。
表示データ生成部52は、取得部51が取得した各種データを表示するためのダッシュボード画面の表示用データを生成し、通信インタフェース53および通信ネットワーク11を介して、各金融機関端末12に送信する。受信先の金融機関端末では、表示用データを受信すると、これをモニタ表示する。
図31,図32,図33および図34は、図2に示した事務品質ダッシュボードシステム23が生成し、モニタ表示した事務品質ダッシュボードの表示例である。
事務品質ダッシュボードシステム23は、事務品質管理データベース20に記憶された各種データのうち、組織(全店、支店グループ、一支店)、ビジネスライン(預金、為替、融資など)、および個別指標(リスク、効率など)などの視点に基づいてピックアップしたデータを含んだ複数種類の事務品質ダッシュボードを生成することができる。
例えば、図31に示したように、金融機関全店の事務処理にかかる各種パラメータを一画面上に表示し、担当者は、これを参照して各店舗の事務品質を比較検討することができる。
また、図31に示した画面中の各種ランキング表には「傾向」の項目が設けられている。この項目には進捗情報を示す矢印が入力される。この矢印は、例えば一ヶ月前に分析されて事務品質管理データベース20に記憶された各種パラメータと、同じく事務品質管理データベース20に記憶された最新の分析結果の各種パラメータを事務品質アラームシステム21の分析部34が比較して、事務品質が向上したか否かを百分率で示した情報(進捗情報)を取得し、この結果を通信ネットワーク11および通信インタフェース53を介して表示データ生成部52に出力し、表示データ生成部52が、百分率の値に基づいて生成したものである。
事務管理部門の担当者は、この項目を参照することで、例えば一ヶ月前からの分析により事務品質の低下がみられた支店の事務品質が改善したか否かを容易に判別することができ、事務指導を行なった支店の事務品質改善の進捗状況を把握することができる。
また、図32に示したように、事務リスクにかかる各種パラメータを一画面上に表示し、担当者がこれを参照することで、各店舗の事務リスクの良し悪しを比較検討することができる。
また、図32に示した画面上には「バラツキ」の項目が設けられており、これは、各支店の事務リスクの指標(総合指標)を偏差値評価したものである。
また、金融機関全店に限らず、図33に示したように、一支店の事務処理にかかる各種パラメータを表示し、当該支店の担当者がこれを参照することで、事務リスク、効率、顧客満足の良し悪しを把握し、今後の改善策の検討に活用することができる。
図33および図34では、表示させるパラメータを一支店のそれに限定しているので、図31および図32に示した画面と比較して、より詳細なパラメータを表示することができる。
金融機関端末12では、図35に示したように、各種の事務品質ダッシュボードのうち、表示させたい種別を任意に指定する事ができ、入力操作により、この指示内容を含んだ信号を、通信ネットワーク11を介して事務品質ダッシュボードシステム23に送信する。
また、ある種の事務品質ダッシュボードが表示されているときに、切り替え先に相応しい事務品質ダッシュボードの種別の候補をモニタ表示させることができる。これによりユーザによる各種の事務品質ダッシュボード間の切り替えが容易になる。
事務品質ダッシュボードシステム23の表示データ生成部52では、金融機関端末12からの指示を含んだ信号を受信した際に、指定された種別の表示用データを生成し、これを前述のように金融機関端末12に送信してモニタ表示させる。
また、図31および図32に示した画面では、「監査履歴」の項目が設けられているが、これは、改善策の実施状態、つまり、事務事故が発生した各支店の品質改善が実施中であるか、事務管理部門による改善計画の検討中の状態にあるか、あるいは支店からの改善計画書が作成され、事務管理部門による検討前の状態にあるかを示す項目である。
前述した改善計画作成画面G11上で入力されたデータが、改善計画作成対象の支店データと関連付けられて事務品質管理データベース20に記憶されている場合には、このデータを事務品質ダッシュボードシステム23が取得し、監査履歴の該当支店の欄に「計画提出済み」と画面表示させる。
また、事務指導結果登録画面G12上で入力されたデータが、事務指導済みの支店データと関連付けられて事務品質管理データベース20に記憶されている場合には、このデータを事務品質ダッシュボードシステム23が取得し、監査履歴の該当支店の欄に「実施中」と画面表示させる。
また、図33および図34に示した「支店監査履歴」の項目では、表示対象の支店内で発生した事務事故の件数と、この事故に対する改善策の実施状態を示している。
また、全社的な視点で、個々の指標の傾向を把握したい場合には、後述する多次元分析画面を用いる。
図36に、事務品質ダッシュボード画面から多次元分析画面への遷移例を示す。多次元分析画面とは、個々の指標の相互間の因果関係の分析、問題発生と季節変動、時刻変動、地域変動などとの因果関係を分析する、また、不定形レポートのためのグラフ作成などを行なうための画面である。多次元分析画面へは、図35に示したあらゆる種別の事務品質ダッシュボードから遷移することができる。
また、改善計画管理システム22では、前述した改善計画作成画面G11上で入力された指導要項の入力データを、別途事務品質管理データベース20に書き込み記憶し、指導を行なった支店の各種データと関連付ける機能を有する。これにより、一定期間経過後に、指導を行なった支店の事務品質が改善して損失が減少した場合には、これに関連付けられた指導要項が適切なものであったことが分かる。また、適切であった指導要項を、同様の問題が発生した支店にも活用すべく、ベストプラクティスとして抽出し、事務品質ダッシュボードシステム23を用いて金融機関端末12にモニタ表示させることも出来る。
このような構成とすれば、事務品質マネジメントシステム10の事務品質アラームシステム21により、金融機関の各支店の事務処理データを分析し、改善計画管理システム22で事務処理における品質の悪化要素(低下事象)を抽出し、この悪化要素に対する発生要因を取得した上で、各支店の事務品質の悪化要素のうち、全社的な損失を効率よく低減させるための改善対象となる低下事象の改善施策、およびこの改善施策の実施対象となる店舗の候補を決定するので、金融機関の担当者は、全社的な事務品質改善施策を容易に把握することができる。よって、事務処理にかかる早期改善を行なって、事務事故にかかる損失を未然に防止することができる。
また、事務品質ダッシュボードシステム23を用いて、事務品質にかかる各種データおよび、各支店による事務品質改善施策の進捗状況をモニタ表示させることで、各支店の担当者による事務品質の改善策の立案の十分なサポートを行なうことができる。
なお、この発明は、前記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、前記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。更に、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組み合せてもよい。
10…事務品質マネジメントシステム、11…通信ネットワーク、12…金融機関端末、13…勘定処理システム、20…事務品質管理データベース、21…事務品質アラームシステム、22…改善計画管理システム、23…事務品質ダッシュボードシステム、31…入力情報取得部、32…書込部、33…読出部、34…分析部、35…分析結果読出部、36…通信インタフェース、41…抽出部、42…データ生成部、43…入力情報取得部、44…記憶部、45…原因情報取得部、46…書込部、47…通信インタフェース、51…取得部、52…表示データ生成部、53…通信インタフェース。

Claims (4)

  1. 各事業所の事務処理情報の入力を受け付ける入力手段と、
    この入力手段により入力された事務処理情報の分析を行なう分析手段と、
    この分析手段によってなされた分析結果から、前記各事業所の事務処理の品質の低下事象を示す情報を抽出する抽出手段と、
    前記低下事象を示す情報と、その発生要因を示す情報とを予め記憶する記憶手段と、
    前記抽出手段により抽出した低下事象を示す情報に基づいて、前記事業所の前記低下事象の発生要因を示す情報を前記記憶手段から取得する取得手段と、
    前記取得手段により取得した前記各事業所の前記発生要因を示す情報に基づいて、前記抽出した低下事象のうち、改善対象となる低下事象の改善施策の候補、および、この改善施策の実施対象となる事業所の候補を決定する改善候補決定手段と
    を備えたことを特徴とする情報処理システム。
  2. 各事業所の事務処理情報の入力を受け付ける入力手段と、
    この入力手段により入力された事務処理情報の分析を行なう分析手段と、
    この分析手段によってなされた分析結果から、前記各事業所を含む全社にかかる事務処理の品質の低下事象に関連する前記各事業所の事務処理の品質の低下事象を示す情報を抽出する抽出手段と、
    前記低下事象を示す情報と、その発生要因を示す情報とを予め記憶する記憶手段と、
    前記抽出手段により抽出した低下事象を示す情報に基づいて、前記事業所の前記低下事象の発生要因を示す情報を前記記憶手段から取得する取得手段と、
    前記取得手段により取得した前記各事業所の前記発生要因を示す情報に基づいて、前記抽出した低下事象のうち、前記各事業所を含む全社にかかる事務処理の品質を向上させるべく改善対象となる低下事象の改善施策の候補、および、この改善施策の実施対象となる事業所の候補を決定する改善候補決定手段と
    を備えたことを特徴とする情報処理システム。
  3. 前記改善候補決定手段は、
    前記決定した改善施策の各候補について、当該改善施策を実施した場合に低減する損失の大小、および、前記改善施策の実施に要するコストの大小を分析し、この分析結果に基づいて、前記決定した各候補に対して実施の優先順位を付与する
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の情報処理システム。
  4. 前記改善候補決定手段は、
    前記取得手段により取得した前記各事業所の前記発生要因における、当該発生要因が関わる低下事象の発生への影響の大小、改善の容易性の大小、改善に着手した際の着手から損失の低減までに要する時間の大小、および、改善に要するコストの大小のうち少なくとも1つを分析し、この分析結果に基づいて、前記抽出した低下事象のうちの改善対象となる低下事象の改善施策、および、改善施策の実施対象となる事業所の候補を決定することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の情報処理システム。
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