JP2011034445A - 排気圧力制御システム及び排気圧力制御方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】真空チャンバ3に接続される排気系10に配設される真空弁15と、排気系10の排気圧力を目標圧力に制御するように真空弁15のバルブ開度を制御するコントローラ12とを有する排気圧力制御システム11において、排気系10に接続するパージガス供給系14と、パージガス供給系14に配設され、排気系10に供給されるパージガスの流量を制御するパージガス流量コントローラ13と、を有し、パージガス流量コントローラ13により流量制御されたパージガスを排気系10に供給することにより、コントローラ12が制御する真空弁15のバルブ開度を、パージガスを排気系10に供給しないで排気圧力を目標圧力に制御する場合より大きくする。
【選択図】図1
Description
(1)真空チャンバに接続される排気系に配設される真空弁と、前記排気系の排気圧力を目標圧力に制御するように前記真空弁のバルブ開度を制御するコントローラとを有する排気圧力制御システムにおいて、前記排気系に接続するパージガス供給系と、前記パージガス供給系に配設され、前記排気系に供給されるパージガスの流量を制御するパージガス流量コントローラと、を有し、前記パージガス流量コントローラにより流量制御された前記パージガスを前記排気系に供給することにより、前記コントローラが制御する前記真空弁のバルブ開度を、前記パージガスを前記排気系に供給しないで前記排気圧力を前記目標圧力に制御する場合より大きくした。
<成膜装置の構成>
図1は、本発明の第1実施形態に係る排気圧力制御システム11を備える成膜装置1の概略構成図である。
第1実施形態の排気圧力制御システム11は、例えば半導体成膜装置1の真空チャンバ3の排気系10に設けられ、真空チャンバ3の排気圧力を制御する。成膜装置1は、排気系10の上流側から下流側へ向かって、マスフローコントローラ2、真空チャンバ3、圧力センサ4、排気圧力制御システム11、真空ポンプ6が設けられている。排気圧力制御システム11は、真空弁15が圧力センサ4と真空ポンプ6との間に配設されている。バイパス弁7とノズル8は、真空弁15と並列に設けられている。
排気圧力制御システム11は、コントローラ12とパージガス流量コントローラ13とパージガス供給系14と真空弁15で構成されている。コントローラ12は、成膜装置1のホストコンピュータ9に電気的に接続され、ホストコンピュータ9との間で各種信号を入出力する。真空弁15は、図示しない弁体を図示しない弁座に当接させてシールを行い、図示しない弁体を図示しない弁座から離間させて流量を調整する。真空弁15は、コントローラ12と電気的に接続され、コントローラ12からの指令によりバルブ開度を制御される。パージガス供給系14は、真空弁15の内部シール部より下流側で排気系10に接続され、排気系10にパージガスを供給する。パージガス流量コントローラ13は、パージガス供給系14に配設され、排気系10に供給するパージガスの流量(以下「パージガス供給量」という。)を制御する。パージガス流量コントローラ13は、コントローラ12に電気的に接続され、パージガス供給量を制御するための指令がコントローラ12入力される。
排気圧力制御システム11は、排気系10にパージガスを供給することにより、排気系10にパージガスを供給しない場合より真空弁15のバルブ開度を大きくして、真空弁15のコンダクタンスの変化量を小さくしている。また、排気圧力制御システム11は、真空弁15のバルブ開度を一定にした状態で、排気圧力の変動に応じてパージガス供給量を制御することにより、排気系10の排気圧力を目標圧力に制御している。この排気圧力制御方法について以下具体的に説明する。
すなわち、圧力センサ4が測定する圧力測定値が目標圧力より低い場合には、コントローラ12は、パージガス供給量を増加させる指令をパージガス流量コントローラ13に出力する。パージガス流量コントローラ13が指令に従ってパージガス供給量を増加させると、真空弁15の上流側圧力と下流側圧力との差圧が小さくなり、プロセスガスが真空弁15を流れにくくなるため、排気圧力が目標圧力まで上昇する。
一方、圧力センサ4が測定する圧力測定値が目標圧力より高い場合には、コントローラ12は、パージガス供給量を減少させる指令をパージガス流量コントローラ13に出力する。パージガス流量コントローラ13が指令に従ってパージガス供給量を減少させると、真空弁15の上流側圧力と下流側圧力との差圧が大きくなり、プロセスガスが真空弁15を流れやすくなるため、排気圧力が目標圧力まで下降する。
次に、排気圧力制御システム11のバルブ開度特性について説明する。図2は、パージガス供給量とバルブ開度との関係を排気圧力別に示すグラフである。
発明者は、上記排気圧力制御システム11を使用し、パージガス供給量とバルブ開度との関係を排気圧力別に調べる実験を行った。実験では、エアを排気系10に一定量供給した状態でパージガス流量コントローラ13にパージガス供給量を変化させ、排気圧力制御システム11が排気圧力を目標圧力(実験では0.066kPa、0.133kPa、0.266kPa、0.532kPa)に制御するときの真空弁15のバルブ開度を測定した。その結果を図2に示す。
以上説明したように、本実施形態の排気圧力制御システム11及び排気圧力制御方法は、真空チャンバ3の排気圧力を目標圧力に制御する場合に、パージガス流量コントローラ13から排気系10の真空弁15の下流側へパージガスを供給する。パージガスを排気系10に供給すると、真空弁15の上流側圧力と下流側圧力との差圧が小さくなってプロセスガスが排気系10を流れにくくなり、排気圧力が目標圧力より高くなってしまう。そこで、コントローラ12は、真空弁15のバルブ開度をパージガスを排気系10に供給しない場合より大きくして、真空弁15に流れるガスの流量を増加させる。これにより、プロセスガスは、パージガスが排気系10に供給されない場合と同様に真空弁15に流れ、排気圧力が目標圧力に制御される。排気圧力制御時に、真空弁15のバルブ開度をパージガスを供給しない場合より大きくしたことにより、排気系10では真空弁15の内部シール部でコンダクタンスが急激に変化しなくなり、副生成物が真空弁15の内部シール部に付着しにくくなるので、副生成物を除去するために真空弁15を分解してメンテナンスする回数が減る。よって、上記排気圧力制御システム11及び排気圧力制御方法によれば、真空弁15のメンテナンスサイクルを長くすることができる。
続いて、本発明の第2実施形態について説明する。図3は、本発明の第2実施形態に係る排気圧力制御システム21を備える成膜装置1の概略構成図である。
第2実施形態の排気圧力制御システム21は、パージガス供給系22が真空弁15の上流側に接続されている点が第1実施形態の排気圧力制御システム11と異なる点を除き、第1実施形態の排気圧力制御システムと構成が同じである。
続いて、本発明の第3実施形態について説明する。
第3実施形態の排気圧力制御システム11は、排気圧力の制御方法のみが第1実施形態と相違している。ここでは、各構成機器に第1実施形態と同じ符号を使用し、排気圧力制御方法を説明する。
例えば、上記実施形態では、半導体成膜装置1の排気系10に排気圧力制御システム11,21を配設したが、フラットディスプレイ・パネルや太陽電池の成膜装置や他の処理装置の排気系に排気圧力制御システム11,21を配設しても良い。
例えば、第3実施形態では、パージガス供給系14を真空弁15の下流側に接続したが、第2実施形態のように、パージガス供給系22を真空弁15の上流側に接続しても良い。この場合も、第2実施形態と同様の作用効果が得られ、また、プロセスガスをパージガスで希釈して真空弁15に流すので、真空弁15のシール部に副生成物が付着することをさらに抑えることができる。
例えば、上記実施形態では、真空弁15の下流側又は上流側にパージガス供給系14,22を接続してパージガスを排気系10に供給した。これに対して、パージガス供給系14が接続される図示しない導入流路を、図示しない弁座にパージガスを直接噴出するように、真空弁15に設けることにより、真空弁15の内部シール部に副生成物が付着しにくくすることができる。
例えば、上記実施形態において、成膜装置1が真空チャンバ3を真空引きする際の動作を予めコントローラ12に学習させ、パージガス供給量と真空弁15のバルブ開度との関係を排気圧力別にコントローラ12に記憶させてもよい。この場合、コントローラ12は、ホストコントローラ9から駆動指令が入力された場合に、パージガス流量コントローラ13からパージガス供給量を入力し、その入力したパージガス供給量を記憶されたデータに照合することにより、バルブ開度を求め、真空弁15を開くと良い。これによれば、バルブ開度をパージガス供給量に適した大きさに短時間で調整し、応答性良く排気圧力を目標圧力に制御できる。
10 排気系
11,21 排気圧力制御システム
12 コントローラ
13 パージガス流量コントローラ
14,22 パージガス供給系
15 真空弁
Claims (5)
- 真空チャンバに接続される排気系に配設される真空弁と、前記排気系の排気圧力を目標圧力に制御するように前記真空弁のバルブ開度を制御するコントローラとを有する排気圧力制御システムにおいて、
前記排気系に接続するパージガス供給系と、
前記パージガス供給系に配設され、前記排気系に供給されるパージガスの流量を制御するパージガス流量コントローラと、を有し、
前記パージガス流量コントローラにより流量制御された前記パージガスを前記排気系に供給することにより、前記コントローラが制御する前記真空弁のバルブ開度を、前記パージガスを前記排気系に供給しないで前記排気圧力を前記目標圧力に制御する場合より大きくした
ことを特徴とする排気圧力制御システム。 - 請求項1に記載する排気圧力制御システムにおいて、
前記コントローラが、前記真空弁の前記バルブ開度を一定に制御した状態で、前記排気圧力の変動に応じて前記パージガス流量コントローラに前記パージガスの流量を変化させる
ことを特徴とする排気圧力制御システム。 - 請求項1に記載する排気圧力制御システムにおいて、
前記コントローラが、前記パージガス流量コントローラに前記パージガスの流量を一定に制御させた状態で、前記排気圧力の変動に応じて前記真空弁の前記バルブ開度を変化させる
ことを特徴とする排気圧力制御システム。 - 請求項1乃至請求項3の何れか1つに記載する排気圧力制御システムにおいて、
前記パージガス供給系が前記真空弁の上流側に接続している
ことを特徴とする排気圧力制御システム。 - 真空チャンバに接続される排気系に配設される真空弁のバルブ開度を制御し、前記排気系の排気圧力を目標圧力に制御する排気圧力制御方法において、
前記排気系に流量制御されたパージガスを供給することにより、前記真空弁の前記バルブ開度を、前記パージガスを前記排気系に供給しない場合より大きく制御する
ことを特徴とする排気圧力制御方法。
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