以下に、本願の開示する情報提供装置、情報提供プログラムおよび情報提供方法の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。
次に、実施例2として、情報提供システムについて説明する。以下では、実施例2に係る情報提供システムの概要、情報提供システムの構成、情報提供システムの処理の流れを順に説明し、最後に実施例2の効果を説明する。
まず、図2を用いて、実施例2に係る情報提供システムの概要を説明する。図2は、実施例2に係る情報提供システムの概要を示す図である。実施例2に係る情報提供システムは、例えば、商業施設などを対象として構築され、店舗やイベントなど商業施設が扱うサービスに関する情報を利用者に提供する。
図2に示すように、実施例2に係る情報提供システム100は、情報提供装置200と、情報収集ロボット300とを有する。情報提供装置200は、商業施設内の各種サービスに関するコンテンツを出力する。情報収集ロボット300は、商業施設内を巡回して、店舗やイベントなどに関する情報を収集する。ここで、情報提供装置200と情報収集ロボット300とは、無線通信により通信可能に接続されている。
このような構成のもと、情報提供システム100では、情報提供装置200が、商業施設が扱うサービスに関するコンテンツの一覧を表示し、表示した一覧の中から任意のコンテンツを選択する操作を利用者から受付ける(図2の(1)参照)。そして、情報提供装置200は、利用者によって選択されたコンテンツの選択回数をコンテンツごとに集計する。
一方、情報収集ロボット300は、情報提供装置200によるコンテンツの選択回数の集計結果に基づいて、巡回経路を変更する(図2の(2)参照)。例えば、情報収集ロボット300は、選択回数の集計結果に基づいて、選択回数が他のコンテンツより多いコンテンツに対応する地点を追加巡回地点として基本巡回経路に追加することで、巡回経路を変更する(図2の(3)参照)。そして、情報収集ロボット300は、変更した巡回経路を巡回して、店舗やイベントなどに関する情報を収集する。例えば、情報収集ロボット300は、追加巡回地点において利用者にインタビューすることで、店舗やイベントなどに関する口コミや評価を収集する(図2の(4)参照)。
その後、情報提供装置200が、情報収集ロボット300によって収集された情報を用いてコンテンツを作成する(図2の(5)参照)。そして、情報提供装置200は、作成したコンテンツを表示する(図2の(6)参照)。
このように、実施例2に係る情報提供システム100では、情報収集ロボット300が、利用者によるコンテンツの参照状況に応じて、商業施設内での巡回経路を変更する。また、情報提供装置200が、変更した巡回経路に基づいて情報収集ロボット300が収集した情報に基づいてコンテンツを作成する。したがって、実施例2に係る情報提供システム100によれば、商業施設内の状況変化に応じた情報を利用者に提供することが可能である。
[情報提供システムの構成]
次に、図3を用いて、実施例2に係る情報提供システム100の構成を説明する。図3は、実施例2に係る情報提供システム100の構成を示す機能ブロック図である。図3に示すように、情報提供システム100は、情報提供装置200と、情報収集ロボット300とを有する。ここで、情報提供装置200と情報収集ロボット300とは無線LAN(Local Area Network)を介して通信可能に接続されている。なお、情報提供装置200と情報収集ロボット300との通信は無線LANに限られたものではなく、有線の通信であっても良い。
情報提供装置200は、出力部201と、操作受付部202と、無線通信部203と、記憶部210と、制御部220とを有する。
出力部201は、地域に関する複数のコンテンツを出力する。例えば、出力部201は、地域に関する各種コンテンツの一覧を出力し、出力した一覧の中から利用者によって選択されたコンテンツを出力する。例えば、出力部201は、商業施設などに設置され、店舗やイベントなど商業施設が取り扱うサービスの一覧を表示する。なお、出力部201は、例えば、液晶ディスプレイやプラズマディスプレイなどの表示装置である。なお、出力部201は、コンテンツの一覧を出力する代わりに、コンテンツを順次出力しても良い。
操作受付部202は、出力されたコンテンツの中から任意のコンテンツを選択する操作を利用者から受付ける。操作受付部202は、出力部201によって出力された地域に関する各種コンテンツの一覧の中から任意のコンテンツを選択する操作を利用者から受付ける。例えば、操作受付部202は、出力部201が表示した情報の一覧の中から、商業施設が取り扱うサービスに関する取扱商品や価格、お勧め商品などのコンテンツを選択する操作を利用者から受付ける。なお、操作受付部202は、例えば、出力部201と一体化されたタッチパネルや押ボタンなどの入力装置である。
無線通信部203は、情報収集ロボット300との間で無線LANを介してやり取りされるデータの送受信を制御する。例えば、無線通信部203は、後述する巡回地点決定データ表311bを情報収集ロボット300へ送信し、情報収集ロボット300によって収集された情報を受信する。
記憶部210は、制御部220による各種処理に必要なデータおよびプログラムを記憶する。記憶部210は、取材データ格納部211と、表示コンテンツ格納部212と、選択情報格納部213とを有する。なお、記憶部210は、例えば、フラッシュメモリ(flash memory)などの半導体素子、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、または、ハードディスクなどの記憶装置である。
取材データ格納部211は、情報収集ロボット300によって収集された情報などを格納する。図4−1は、取材データ格納部211によって記憶されるデータを示す図である。図4−1に示すように、取材データ格納部211は、店舗マスタ211aと、音量レベル表211bと、人数表211cと、取材データ表211dと、インタビュー表211eと、価格情報表211fと画像表211gとを格納している。
店舗マスタ211aは、商業施設内の店舗または場所に関する情報を記憶する。図4−2は、店舗マスタ211aによって記憶される情報の一例を示す図である。図4−2に示すように、店舗マスタ211aは、店舗ID(店舗識別子:店舗identifier)と、地点座標と、種別と、名称とを対応付けた情報を店舗または場所ごとに記憶する。
ここで、店舗IDは、店舗または場所を一意に識別する識別情報である。また、地点座標は、商業施設全体をX−Y座標で表した場合の店舗の位置を示す座標である。また、種別は、店舗または場所の種別であり、例えば、飲食店、家電店、通路などである。また、名称は、店舗または場所の名称である。
音量レベル表211bは、情報収集ロボット300によって測定された音量に関する情報を記憶する。図4−3および図4−4は、音量レベル表211bによって記憶される情報の一例を示す図である。図4−3および図4−4に示すように、音量レベル表211bは、音量レベル表211bのレコードを一意に識別する音量ID(音量識別子:音量identifier)と、測定された音量と、音量が測定された測定日時と、音量が測定された地点の座標とを対応付けて記憶する。ここで、図4−3は、10時台に測定した音量レベル表211bであり、図4−4は、9時台に測定した音量レベル表211bである。例えば、図4−3に示す音量IDが「5」のレコードは、座標(3,3)の地点で2008年の11月5日10時9分に測定された音量が95dBであったことを示す。
人数表211cは、情報収集ロボット300によって測定された人数に関する情報を記憶する。図4−5および図4−6は、人数表211cによって記憶される情報の一例を示す図である。図4−5および図4−6に示すように、人数表211cは、人数表211cのレコードを一意に識別する人数ID(人数識別子:人数identifier)と、測定された人数と、人数が測定された測定日時と、人数が測定された地点の座標とを対応付けて記憶している。ここで、図4−5は、10時台に測定した人数表211cであり、図4−6は、9時台に測定した人数表211cである。例えば、図4−5に示す人数IDが「9」のレコードは、座標(2,1)の地点で12人の人数が測定されたことを示す。
取材データ表211dは、情報収集ロボット300によって収集された情報を記憶する。図4−7は、取材データ表211dによって記憶される情報の一例を示す図である。図4−7に示すように、取材データ表211dは、取材データ表211dのレコードを一意に識別する取材ID(取材識別子:取材identifier)と、取材日時と、地点座標と、人数と、音量と、画像ID(画像識別子:画像identifier)と、価格ID(価格識別子:価格identifier)と、インタビューID(インタビュー識別子:インタビューidentifier)と、取材種別とを対応付けて記憶する。
ここで、日時は、情報が収集された日時であり、地点座標は、情報が収集された地点の座標である。また、人数は、人数の測定値であり、音量は、音量レベルの測定値である。なお、画像IDは、画像表211gの画像IDと対応しており、価格IDは、価格情報表211fの価格IDと対応しており、インタビューIDは、インタビュー表211eのインタビューIDと対応する。
インタビュー表211eは、情報収集ロボット300によって行われたインタビュー結果を記憶する。図4−8は、インタビュー表211eによって記憶される情報の一例を示す図である。図4−8に示すように、インタビュー表211eは、インタビューを行った店舗IDと、聴取者種別と、利用者の回答から抽出したキーワードおよび商品キーワードと、評価値とを記憶する。例えば、図4−8に示すインタビューIDが「1」のレコードは、利用者からの回答から「パスタ」が「おいしい」というキーワードが抽出されたことを示す。なお、店舗IDは、店舗マスタ211aの店舗IDと対応する。インタビュー表211eは、コンテンツ作成部221がコンテンツを作成する場合に、タイトルや文言を生成するための情報として用いられる。
価格情報表211fは、情報収集ロボット300によって収集された価格情報を記憶する。図4−9は、価格情報表211fによって記憶される情報の一例を示す図である。図4−9に示すように、価格情報表211fは、価格情報表211fのレコードを一意に識別する価格IDと、POPなどから抽出した商品名および価格とを対応付けて記憶している。例えば、図4−9に示す価格IDが「1」のレコードは、ソフトクリームの価格が80円であることを示す。また、価格IDが「2」のレコードは、ワゴンセールが500円であることを示す。価格情報表211fは、コンテンツ作成部221がコンテンツを作成する場合に、タイトルや文言を生成するための情報として用いられる。
画像表211gは、情報収集ロボット300によって収集された画像情報を記憶する。図4−10は、画像表211gによって記憶される情報の一例を示す図である。図4−10に示すように、画像表211gは、画像表211gのレコードを一意に識別する画像IDと、画像が撮影された店舗または場所の店舗IDと、画像データとを対応付けて記憶する。画像表211gは、コンテンツ作成部221がコンテンツを作成する場合に、タイトルや文言を生成するための情報として用いられる。
表示コンテンツ格納部212は、利用者に提供されるコンテンツに関するデータを格納する。図5−1は、表示コンテンツ格納部212によって記憶されるデータを示す図である。図5−1に示すように、表示コンテンツ格納部212は、コンテンツ表212aと、テンプレート表212bとを格納する。
コンテンツ表212aは、コンテンツを作成するために必要な情報を記憶する。図5−2は、コンテンツ表によって記憶される情報の一例を示す図である。図5−2に示すように、具体的には、コンテンツ表212aは、コンテンツIDと、掲載日時と、取材データIDと、種別と、店舗IDと、コンテンツ作成用タイトルと、コンテンツ作成用文言と、画像IDと、取材時刻とを対応付けて記憶している。
ここで、コンテンツIDは、コンテンツを一意に識別する識別情報であり、掲載日時は、コンテンツが掲載される日時である。また、種別は、コンテンツの種別であり、コンテンツ作成用タイトルは、コンテンツが作成される際に用いられるタイトルである。また、コンテンツ作成用文言は、コンテンツが作成される際に用いられる文言であり、取材時刻は、コンテンツのもとになった情報が収集された時刻である。また、取材データIDは、取材データ表211dの取材IDと対応し、店舗IDは、店舗マスタ211aの店舗IDと対応する。コンテンツ表212aは、取材データ格納部211に格納されている各種の情報に基づいて、コンテンツ作成部221によって作成される。コンテンツ表212aは、コンテンツの更新に伴い、過去に作成されたコンテンツ表212aに上書きされてもよい。
テンプレート表212bは、コンテンツを作成するための雛形となるテンプレートを記憶する。図5−3は、テンプレート表212bによって記憶されるテンプレートの一例を示す図である。図5−3に示すように、例えば、テンプレート表212bは、時間情報と、画像と、タイトルと、店舗、価格・商品、口コミ、イベントなどを表示する領域を有するテンプレートを記憶する。テンプレート表212bは、出力制御部222によってコンテンツが出力される際に、コンテンツ表212aのデータとともに用いられる。
選択情報格納部213は、利用者によって選択されたコンテンツの選択回数についての情報などを格納する。図6−1は、選択情報格納部によって記憶されるデータを示す図である。図6−1に示すように、選択情報格納部213は、基本コンテンツ表213aと、選択回数履歴表213bと、選択回数集計表213cとを格納している。
基本コンテンツ表213aは、店舗IDに該当するコンテンツIDを記憶する。図6−2は、基本コンテンツ表213aによって記憶される情報の一例を示す図である。図6−2に示すように、基本コンテンツ表213aは、コンテンツIDと、店舗IDとを対応付けて記憶する。例えば、図6−2に示す例では、コンテンツIDが「1」のコンテンツが、店舗IDが「1」の店舗に対応している。なお、1つの店舗IDに複数のコンテンツIDが対応付けられていてもよい。
選択回数履歴表213bは、コンテンツが選択された日時をコンテンツIDごとに記憶する。図6−3は、選択回数履歴表によって記憶される情報の一例を示す図である。図6−3に示すように、選択回数履歴表213bは、利用者によって選択したコンテンツのコンテンツIDと、コンテンツが選択された日時とを対応付けて記憶する。つまり、基本コンテンツ表213aと選択回数履歴表213bを照会することによって、どの店舗のコンテンツがどの日時に選択されたかを検出することができる。
選択回数集計表213cは、コンテンツの選択回数をコンテンツIDごとに記憶する。図6−4は、選択回数集計表によって記憶される情報の一例を示す図である。図6−4に示すように、選択回数集計表213cは、コンテンツIDごとに選択回数を集計した結果を記録する。例えば、図6−4に示す例では、コンテンツIDが「1」のコンテンツについては、選択回数が15回であることを示している。
制御部220は、各種プログラムを実行することで情報提供装置200の全体制御を行う。具体的には、制御部220は、コンテンツ作成部221と、出力制御部222と、集計部223と、巡回地点決定部224と、通信制御部225とを有する。
コンテンツ作成部221は、巡回経路作成部321によって作成された巡回経路に基づいて情報収集ロボット300が収集した情報を用いてコンテンツ表212aを作成する。
具体的には、コンテンツ作成部221は、インタビュー表211eまたは価格情報表211fなどに基づいて、コンテンツ作成用の文言とタイトルを生成する。例えば、コンテンツ作成部221は、取材データ表211dから任意の1レコードを選択し、情報収集地点の種別を判定する。
情報収集地点がホール・通路であった場合には、コンテンツ作成部221は、イベント開催中であったか否かを判定する。イベント開催中であれば、インタビュー結果に基づいてタイトルと文言を生成する。ここで、インタビュー結果がない場合には、コンテンツ作成部221は、音量レベル表211bからイベント開催地点の音量を読み出し、音量があらかじめ設定された基準値よりも大きいか否かを判定する。
そして、基準値より大きいと判定した場合には、コンテンツ作成部221は、「にぎやかなイベント開催中」とタイトルを生成し、音量レベルから文言を生成する。一方、音量レベルが基準値を下回った場合、コンテンツ作成部221は、「イベント開催中」とタイトルを生成し、音量レベルから文言を生成する。ここで、音量レベルの基準値は任意の値で設定可能である。
また、情報収集地点が店舗であった場合には、コンテンツ作成部221は、インタビュー結果に基づいて、評価語を抽出し、タイトルと文言を生成する。図4−8に示すインタビュー表のインタビューID1を例に説明する。インタビューID1では、キーワードが「おいしい」、商品キーワードが「パスタ」と記録されている。そこで、コンテンツ作成部221は、「パスタがおいしいです」と文言を作成する。
ここで、インタビュー結果がない場合には、コンテンツ作成部221は、価格情報表211fから商品名と価格を読み出し、タイトルと文言を生成する。例えば、価格情報表211fの価格ID2は、商品名「ワゴンセール」、価格が「500円」であると記録されている。そこで、コンテンツ作成部221は、タイトルを「C店でワゴンセール開催中」、文言を「目玉商品は△△500円均一でした」と生成し、コンテンツ表212aに現在に近い掲載日時を記録する。
出力制御部222は、コンテンツを出力部201に出力する。図7は、出力部201によって出力されるコンテンツの一例を示す図である。図7に示すように、具体的には、出力制御部222は、情報収集時刻と、画像と、タイトルと、店舗、価格・商品、口コミ、イベントなどの情報とを含んだコンテンツを生成し、出力部201へ出力する。
出力制御部222は、掲載時間に達したコンテンツIDを含む情報の一覧をコンテンツ表から取り出す。そして、出力制御部222は、取り出した情報を、例えば図5−3に示したテンプレートの該当する欄へ書き込み、コンテンツを生成する。そして、出力制御部222は、生成したコンテンツを出力部201に出力する。
また、出力制御部222は、利用者が選択したコンテンツに該当する店舗IDを基本コンテンツ表から検索する。続いて、出力制御部222は、検索した店舗IDと対応するコンテンツIDを含む情報の一覧をコンテンツ表から取り出す。そして、出力制御部222は、取り出した情報を、例えば図5−3に示したテンプレートの該当する欄へ書き込み、コンテンツを生成する。そして、出力制御部222は、生成したコンテンツを出力部201に出力する。なお、出力制御部222は、聴取者から得られた評価値を基準にしてコンテンツの見出し一覧の作成を行ってもよい。
集計部223は、操作受付部202による操作の受付けによって選択されたコンテンツの選択回数をコンテンツごとに集計する。具体的には、集計部223は、選択情報格納部213に記憶された選択回数履歴表213bを参照し、利用者が選択したコンテンツの選択回数をコンテンツIDごとに集計する。そして、集計部223は、集計した結果を選択情報格納部213の選択回数集計表213cに登録する。
巡回地点決定部224は、集計部223による選択回数の集計結果に基づいて、選択回数が多いコンテンツに対応する地点を基本巡回経路に追加して巡回経路を作成する。具体的には、集計部223によってコンテンツの選択回数が集計されると、巡回地点決定部224は、あらかじめ設定された優先順位に基づいて、情報収集ロボット300に巡回させる巡回地点を選択する。
ここで、巡回地点決定部224による巡回地点の選択方法について説明する。図8−1は、集計部223によって集計された選択回数集計結果の時間推移の一例を示す図である。ここで、横軸は日時を示し、縦軸はコンテンツの選択回数を示す。図8−1に示すように、2008年11月4日の時点では、A地点のコンテンツへの選択回数が最も高く、次いでB地点のコンテンツの集計順位が上位に位置している。一方、G地点のコンテンツと、H地点のコンテンツへの選択回数は低く、集計順位は下位に位置している。C地点のコンテンツと、D地点のコンテンツと、E地点のコンテンツと、F地点のコンテンツとは集計順位が中位に位置しており、また、C地点のコンテンツは前日の2008年11月3日と比較して顕著な選択回数の増加を示している。
図8−2は、巡回地点の選択方法の一例を説明するための図である。ここで、X軸、Y軸は地点の位置座標を示す。図8−2に示すように、充電ステーションを出発地点とする基本巡回経路と、A地点と、B地点と、C地点と、D地点と、E地点と、F地点、G地点と、H地点とが位置している。また、出発地点からの移動数の1単位となる地点を格子点と定義する。巡回地点決定部224は、集計順位が上位の2地点と、集計順位が下位の2地点を巡回地点として選択する。さらに、巡回地点決定部224は、集計順位に顕著な変化がある地点が存在するか否か判定し、集計順位に顕著な変化がある地点が存在する場合には1地点を選択する。一方、集計順位に顕著な変化がない場合には、集計順位が中位の地点からランダムに1地点を巡回地点に選択すると仮定する。
巡回地点決定部224は、集計順位が上位と判定したA地点と、B地点を巡回地点に選択する。次いで、巡回地点決定部224は、集計順位が下位と判定したG地点と、H地点を巡回地点に追加する。さらに巡回地点決定部224は、C地点が前日と比べて顕著な順位の変動があると判定し、C地点を巡回地点として選択する。
以上のようにして、巡回地点決定部224は、図8−2に示したA地点と、B地点と、C地点と、G地点と、H地点とを巡回地点として決定する。なお、この巡回地点の選択方法は上記に挙げた限りではなく、任意の基準で設定可能である。図8−3は、巡回地点決定部224によって生成される巡回地点決定データ表311bの一例を示す図である。図8−3に示すように、巡回地点決定部224は、決定した巡回地点と、経路作成する際の優先順位と選択基準とを対応付けた情報を巡回地点決定データ表311bとして生成し、情報収集ロボット300へ送信する。
通信制御部225は、無線通信部203による送受信のタイミングと、送受信の確認と、受信データの格納部への振り分けなどを行う。
情報収集ロボット300は、音声出力部301と、音声入力部302と、画像取得部303と、無線通信部304、駆動部305と、記憶部310と、制御部320とを有する。
音声出力部301は、情報収集部によって制御され、情報収集ロボット300によって合成された音声を出力する。音声出力部301は、例えば、スピーカーである。
音声入力部302は、情報収集部によって制御され、利用者が発した会話の内容や、周囲の音量レベルを入力する。音声入力部302は、例えば、マイクである。
画像取得部303は、格子点において、情報収集ロボットによる画像の撮影を行う。画像取得部303は、例えば、カメラである。
無線通信部304は、情報提供装置200との間で無線LANを介してやり取りされるデータの送受信を制御する。例えば、無線通信部304は、巡回地点決定データ表311bを受信し、取材データ格納部312に格納されている情報を情報提供装置200に送信する。
駆動部305は、情報収集ロボット300が、巡回制御部322の指示に従い、情報収集のために施設内を巡回するための駆動力を提供する。ここで、駆動部305は、例えば、電気などを動力として駆動する車輪である。
記憶部310は、制御部320による各種処理に必要なデータおよびプログラムを記憶する。具体的には、記憶部310は、巡回経路データ格納部311と、取材データ格納部312とを有する。なお、記憶部310は、例えば、フラッシュメモリ(flash memory)などの半導体素子、または、ハードディスクなどの記憶装置である。
巡回経路データ格納部311は、情報収集ロボット300が経路を巡回するために必要なデータを格納する。図9−1は、巡回経路データ格納部311によって記憶されるデータを示す図である。図9−1に示すように、巡回経路データ格納部311は、巡回経路データ表311aと、巡回地点決定データ表311bとを記憶する。
巡回経路データ表311aは、巡回経路を示す情報を記憶する。図9−2は、巡回経路データ表311aによって記憶される情報の一例を示す図である。図9−2に示すように、巡回経路データ表311aは、巡回経路に含まれる巡回地点のX−Y座標と、巡回地点名と、出発地点からの移動数とを対応付けた情報を記憶する。巡回経路データ表311aは、情報収集ロボット300が巡回する場合の道標となる。
巡回地点決定データ表311bは、巡回地点決定部224によって決定された巡回地点について優先順位と、巡回地点名と、巡回地点を決定した選択基準とを対応付けて記録する。なお、巡回地点決定部224によって決定される優先順位は任意に設定可能である。
取材データ格納部312は、情報収集ロボット300が収集した情報などを記憶する。図10は、取材データ格納部312によって記憶されるデータを示す図である。図10に示すように、取材データ格納部312は、店舗マスタ312aと、音量レベル表312bと、人数表312cと、取材データ表312dと、インタビュー表312eと、価格情報表312fと画像表312gとを記憶する。
店舗マスタ312aは、図4−2に示した店舗マスタ211aと同じ内容を記憶する。つまり、店舗マスタ312aは、情報提供装置200によって送信される。音量レベル表312bは、情報収集ロボット300によって測定された音量に関する情報を記憶する。音量レベル表312bは、図4−3に示した音量レベル表211bと同じ内容を記憶する。
人数表312cは、情報収集ロボット300によって測定された人数に関する情報を記憶する。人数表312cは、図4−5に示した人数表211cと同じ内容を記憶する。取材データ表312dは、情報収集ロボット300によって収集された情報を記憶する。取材データ表312dは、図4−7に示した取材データ表211dと同じ内容を記憶する。
インタビュー表312eは、情報収集ロボット300によって行われたインタビュー結果を記憶する。インタビュー表312eは、図4−8に示したインタビュー表211eと同じ内容を記憶する。価格情報表312fは、情報収集ロボット300によって収集された価格情報を記憶する。価格情報表312fは、図4−9に示した、価格情報表211fと同じ内容を記憶する。
画像表312gは、情報収集ロボット300によって収集された画像情報を記憶する。画像表312gは、図4−10に示した画像表211gと同じ内容を記憶する。
制御部320は、各種プログラムを実行することで情報収集ロボット300の全体制御を行う。具体的には、制御部320は、巡回経路作成部321と、巡回制御部322と、情報収集部323と、通信制御部324とを有する。
巡回経路作成部321は、基本巡回経路に巡回地点決定部224が決定した巡回地点を追加することで巡回経路を決定する。ここで、基本巡回経路とは、巡回経路作成部321によってあらかじめ設定された12単位の閉経路と仮定する。例えば、基本巡回経路は、図8−2において太線で示した経路である。
図11−1は、巡回経路データ表によって記憶される情報の一例を示す図である。図11−1は、巡回地点決定データ表311bに基づいて巡回地点を追加した場合を示している。図11−1に示すように、巡回経路作成部321は、情報収集ロボット300の総移動回数が21回と判定する。
ここで、情報収集ロボット300には電源容量の制約があり、一定時間毎に充電を行う必要がある。そのため、情報収集ロボット300は一度の巡回で、巡回地点決定部224が決定した巡回地点の全てを巡回経路に組み込むことが出来るとは限らない。すなわち、巡回経路作成部321は、情報収集ロボット300の電源の電源容量の移動可能範囲内で巡回経路を決定する必要がある。
例えば、情報収集ロボット300の電源容量は1回の充電で20単位の移動が可能と仮定した場合、巡回経路作成部321は、情報収集ロボット300が、図11−1に示した巡回経路を巡回するには電源容量の制約を満たすことが出来ないと判定する。そこで、巡回経路作成部321は、巡回地点決定データ表311bに設定された巡回地点の優先順位に従い、経路を再設定する。今回、巡回地点決定データ表311bは、優先順位をA地点、B地点、H地点、C地点、G地点の順に設定しているので、巡回経路作成部321は、G地点を除いた巡回経路を再設定し、経路数を計算する。
図9−2に示すように、巡回経路作成部321は、G地点を除いた巡回経路数を算出し、総移動回数を情報収集ロボット300の電源容量を満たす19回と判定する。図11−2は、巡回経路の決定方法を示す図である。図11−2に示すように、巡回経路作成部321は、巡回経路を決定する。なお、巡回地点決定データ表311bに示した、巡回地点の優先順位の設定はこれに限定されるものではなく、任意に設定可能である。
巡回制御部322は、情報収集ロボット300が、巡回経路データ格納部311に記憶された巡回経路データ表311aを参照し、情報収集のために施設内を巡回することを制御する。具体的には、巡回制御部322は、情報収集ロボット300が一定距離を進むごとに、位置する地点の座標を検出し、検出した座標に一致する座標が巡回経路データ表311aにあるか否かを判定する。ここで、一致する座標があった場合には、巡回制御部322は、位置する地点が格子点であると判定する。また、巡回制御部322は、情報収集ロボット300が到着した格子点の位置座標を巡回経路データ表311aから検索し、到着した格子点が情報収集の対象地点であるか否か判定を行う。なお、座標の判定は、車輪の回転回数、周囲の画像確認、無線など、公知の手法が用いられる。
情報収集部323は、情報収集ロボット300が行う各種の情報収集を制御する。具体的には、情報収集部323は、状況変化判定部323aと、インタビュー制御部323bと、価格情報抽出部323cと、画像取得制御部323dとを有する。
状況変化判定部323aは、情報収集ロボット300が格子点に到着した場合に、前回の巡回時との状況変化の有無を判定する。
具体的には、状況変化判定部323aは、画像取得部303を制御して周囲の画像を撮影し、撮影した画像について顔認証機能を利用し、撮影画像内に人が存在しているか否かを判定する。ここで、人が存在していたと判定した場合には、状況変化判定部323aは、人数を測定し、測定結果と、測定日時と、測定地点の座標とを人数表312cに記録し、取材データ格納部312へ格納する。さらに、状況変化判定部323aは、今回の人数表312cの記録と前回の人数表312cの記録とを比較することで、今回測定した人数と前回測定した人数の差を算出する。次いで、状況変化判定部323aは、算出した差が、あらかじめ設定された閾値を越えているか否かを判定し、閾値を超えていた場合には、状況変化があったと判定する。
ここで、状況変化判定部323aは、人数の閾値は前回の2倍以上の人数を測定した場合に設定されていると仮定して説明する。例えば、状況変化判定部323aは、座標(2、1)の地点において、前回到着時と比べて、人数が3倍に増加している。そこで、状況変化判定部323aは、座標(2、1)の地点を変化大地点として、この地点を取材対象に加え、取材データ表312dの取材種別欄に記録する。なお、設定した人数の閾値は今回設定したものに限られるものではなく、任意に設定可能である。
また、状況変化判定部323aは、音声入力部302を制御して周囲の音量を測定し、測定結果と、測定日時と、座標とを音量レベル表312bに記録し、取材データ格納部312へ格納する。さらに、状況変化判定部323aは、今回と前回の音量レベル表312bの記録を比較することで、今回測定した音量と前回測定した音量との差を算出する。次いで、状況変化判定部323aは、算出した差が、あらかじめ設定された閾値を越えているか否かを判定し、閾値を超えていた場合には、状況変化があったと判定する。
ここで、状況変化判定部323aは、音量レベルの閾値は前回との差が50dBを超えた場合に設定されていると仮定して説明する。例えば、状況変化判定部323aは、座標(3、3)の地点に到着した場合、前回と比較して音量レベルに65dBの差があると判定する。そこで、状況変化判定部323aは、座標(3、3)の地点を変化のあった地点として、この地点を情報収集の対象地点に加え、取材データ表312dの取材種別欄に記録する。なお、設定した音量レベルの閾値は今回設定したものに限られるものではなく、任意に設定可能である。
インタビュー制御部323bは、インタビュー処理を制御する。具体的には、インタビュー制御部323bは、画像取得部303を制御して画像を連続撮影させる。次いで、インタビュー制御部323bは、連続撮影した画像内に停止している人がいるか否かを判定する。ここで、画像内に停止している人がいた場合、インタビュー制御部323bは、インタビュー処理を開始する。
次いで、インタビュー制御部323bは、取材地点の種別を店舗マスタ312aから判定する。そして、インタビュー制御部323bは、店舗種別に応じた音声を合成し、音声出力部を制御して、利用者へ質問を行う。また、インタビュー制御部323bは、音声入力部を制御して、利用者の意見を聴取する。インタビュー制御部323bは、音声認識機能を用いて回答の解析を行い、評価語を抽出する。インタビュー制御部323bは、抽出した評価語をキーワードとしてインタビュー表へ記録し、取材データ格納部312に格納する。
価格情報抽出部323cは、POPから商品名と価格情報を抽出する。具体的には、価格情報抽出部323cは、画像取得部303を制御して撮影した画像内にPOPを検出できるか否か判定する。ここで、POPを検出できた場合には、価格情報抽出部323cは、商品名と価格情報を抽出し、価格情報表312fに記録し、取材データ格納部312に格納する。
画像取得制御部323dは、画像取得部303を制御してコンテンツ掲載用の店舗や商品などの画像を撮影する。画像取得制御部323dは、撮影した画像データを画像表312gに記録し、取材データ格納部312に格納する。
通信制御部324は、無線通信部304による送受信のタイミングと、送受信の確認と、受信データの格納部への振り分けなどを行う。
[情報提供システムの処理]
次に、実施例2に係る情報提供システム100によって行われる処理の流れについて説明する。図12は、実施例2に係る情報提供システム100によって行われる処理の流れを示すフローチャートである。
図12に示すように、情報提供システム100では、情報提供装置200において、集計部223が、所定の集計予定時間になったか否かを判定する(ステップS101)。集計部223は、所定の集計予定時間になった場合に(ステップS101,Yes)、コンテンツの選択回数履歴を集計する(ステップS102)。続いて、巡回地点決定部224が、選択回数の集計結果に基づいて巡回地点決定処理を行う(ステップS103)。なお、巡回地点決定処理については、後に詳細に説明する。その後、巡回地点決定部224は、巡回地点決定処理によって決定された巡回地点を示す巡回地点決定データを情報収集ロボット300に送信する(ステップS104)。
一方、情報収集ロボット300では、巡回経路作成部321が、情報提供装置200から送信された巡回地点決定データを受信し、受信した巡回地点決定データに基づいて巡回経路決定処理を行う(ステップS105)。なお、巡回経路決定処理については、後に詳細に説明する。
その後、巡回制御部322による制御のもと、巡回経路決定処理によって決定された巡回経路に基づいて情報収集ロボット300が巡回する(ステップS106)。そして、情報収集の対象となる地点に情報収集ロボット300が到着すると、情報収集部323が、情報収集処理を行う(ステップS107)。なお、情報収集処理については、後に詳細に説明する。
その後、情報収集部323は、情報収集処理によって収集された情報を取材データ表312dに登録する(ステップS108)。また、情報収集部323は、無線通信部304を介して、収集された情報を取材結果として情報提供装置200に送信する(ステップS109)。
一方、情報提供装置200では、コンテンツ作成部221が、情報収集ロボット300から送信された取材結果に基づいてコンテンツ作成処理を行う(ステップS110)。なお、コンテンツ作成処理については、後に詳細に説明する。
その後、コンテンツ作成部221は、コンテンツ作成処理によって作成されたコンテンツをコンテンツ表212aに登録する(ステップS111)。そして、出力制御部222が、コンテンツ掲載日時を判定して、あるいは、利用者による操作に応じて、コンテンツ表212aに登録されているコンテンツを出力部201に出力する。
[巡回地点決定処理]
次に、実施例2に係る情報提供装置200によって行われる巡回地点決定処理の処理手順について説明する。図13は、実施例2に係る情報提供装置200によって行われる巡回地点決定処理の処理手順を示すフローチャートである。
図13に示すように、巡回地点決定部224は、集計部223によってコンテンツの選択回数が集計されると(ステップS201)、集計順位が上位の地点を選択し、選択した地点を巡回地点に追加する(ステップS202)。例えば、巡回地点決定部224は、A地点およびB地点を巡回地点に追加する。さらに、巡回地点決定部224は、集計順位が下位の地点を選択し、選択した地点を巡回地点に追加する(ステップS203)。例えば、巡回地点決定部224は、G地点およびH地点を巡回地点に追加する。
ここで、巡回地点決定部224は、前日の集計結果と比べて集計順位に顕著な変動があった地点が存在しているか否かを判定する(ステップS204)。巡回地点決定部224は、前日の集計結果と比べて集計順位に顕著な変動があった地点が存在していた場合には(ステップS204,Yes)、その地点を巡回地点にさらに追加する(ステップS205)。例えば、巡回地点決定部224は、C地点を巡回地点に追加する。また、集計順位に顕著な変動がなかった場合には(ステップS204,No)、巡回地点決定部224は、集計順位が中位の地点の中からランダムに巡回地点を選択し、選択した地点を巡回地点に追加する(ステップS206)。
なお、巡回地点となる地点を選択する順序は、上記で説明したものに限られるわけではない。例えば、集計順位に顕著な変動があった地点を選択した後に、上位や下位、中位の地点を選択してもよい。
[巡回経路決定処理]
次に、実施例2に係る情報収集ロボット300によって行われる巡回経路決定処理の処理手順について説明する。図14は、実施例2に係る情報収集ロボット300によって行われる巡回経路決定処理の処理手順を示すフローチャートである。
図14に示すように、巡回経路作成部321は、巡回経路データ表311aに基づいて、基本巡回経路を設定する(ステップS301)。続いて、巡回経路作成部321は、巡回地点決定データ表311bを参照して、巡回地点を選択する(ステップS302)。その後、巡回経路作成部321は、選択した巡回地点を基本経路に加えた経路の移動距離を算出し(ステップS303)、算出した移動距離が情報収集ロボット300の電源容量制約を満たしているか否かを判定する(ステップS304)。
ここで、移動距離が電源容量制約を満たしていない場合には(ステップS304,No)、巡回経路作成部321は、巡回地点決定データ表311bに設定されている優先順位に基づいて、優先順位が最下位の地点を除く全ての巡回地点を選択する(ステップS302)。そして、巡回経路作成部321は、選択した巡回地点を基本巡回経路に加えた経路の移動距離を再度算出し(ステップS303)、算出した移動距離が情報収集ロボット300の電源容量制約を満たしているか否かを判定する(ステップS304)。
こうして、巡回経路作成部321は、移動距離が電源容量制約を満たすまで、巡回地点の選択と経路の設定を繰り返す。そして、巡回経路作成部321は、移動距離が電源容量制約を満たした場合に(ステップS304,Yes)、その時点で設定されている経路を巡回経路として決定する(ステップS305)。
[情報収集処理]
次に、実施例2に係る情報収集ロボット300によって行われる情報収集処理の処理手順について説明する。図15は、実施例2に係る情報収集ロボット300によって行われる情報収集処理の処理手順を示すフローチャートである。
図15に示すように、巡回制御部322は、情報収集ロボット300の移動中に、格子点に到着したか否かを繰り返し判定する(ステップS401)。そして、巡回制御部322によって情報収集ロボット300が格子点に到着したと判定された場合に(ステップS401,Yes)、状況変化判定部323aは、周囲の人数を測定し(ステップS402)、さらに、周囲の音量レベルを測定する(ステップS403)。その後、状況変化判定部323aは、測定した人数を人数表312cに記録し、音量レベルを音量レベル表312bに記録する(ステップS404)。
続いて、状況変化判定部323aは、測定結果を、過去に同じ地点を巡回した際に記録された測定結果と比較し(ステップS405)、測定結果の変化の大きさが閾値を越えているか否かを判定する(ステップS406)。そして、変化の大きさが閾値を越えていた場合には(ステップS406,Yes)、情報収集部323は、その時点で情報収集ロボット300がいる地点を情報収集地点として、変化大地点での情報収集処理を行う(ステップS407)。なお、変化大の地点での情報収集処理については、後に詳細に説明する。
その後、巡回制御部322が、その時点で情報収集ロボット300がいる地点が巡回地点であるか否かを判定する(ステップS408)。また、巡回制御部322は、測定結果の変化の大きさが閾値を越えていなかった場合にも(ステップS406,No)、その時点で情報収集ロボット300がいる地点が巡回地点であるか否か判定する(ステップS408)。
そして、情報収集ロボット300がいる地点が巡回地点であった場合には(ステップS408,Yes)、情報収集部323は、その時点で情報収集ロボット300がいる地点を情報収集地点として、巡回地点での情報収集処理を行う(ステップS409)。一方、情報収集ロボット300がいる地点が巡回地点でないと判断した場合には(ステップS408,No)、情報収集部323は、巡回地点での情報収集処理を行わない。なお、巡回地点での情報収集処理については、後に詳細に説明する。
その後、巡回制御部322が、情報収集ロボット300がいる地点が終着地点であるか否か判定し(ステップS410)、終着地点であった場合には(ステップS410,Yes)、処理を終了する。そして、巡回制御部322は、情報収集ロボット300がいる地点が終着地点でなかった場合には(ステップS410,No)、情報収集ロボット300を移動して、終着地点に達するまで上記の処理を繰り返す。
[変化大地点での情報収集処理]
次に、実施例2に係る情報収集ロボット300によって行われる変化大地点での情報収集処理の処理手順について説明する。図16は、実施例2に係る情報収集ロボット300によって行われる変化大地点での情報収集処理の処理手順を示すフローチャートである。
図16に示すように、情報収集部323の状況変化判定部323aは、人数増加flagおよび音量増加flagをそれぞれ「0」に初期化する(ステップS501)。その後、状況変化判定部323aは、店舗マスタ312aを参照して、情報収集地点の種別を判定する(ステップS502)。
続いて、状況変化判定部323aは、周囲の人数が前回と比べて増加していているかを判定する(ステップS503)。そして、人数が増加していた場合には(ステップS503,Yes)、状況変化判定部323aは、人数増加flagを「1」に設定する(ステップS504)。一方、人数が増加していない場合には(ステップS503,No)、状況変化判定部323aは、増加flagを「0」のままにしておく。
さらに、状況変化判定部323aは、周囲の音量レベルが前回と比べて増加しているか否かを判定する(ステップS505)。そして、音量レベルが増加していた場合には(ステップS505,Yes)、状況変化判定部323aは、音量増加flagを「1」に設定する(ステップS506)。一方、音量レベルが増加していない場合には(ステップS505,No)、状況変化判定部323aは、音量増加flagを「0」のままにしておく。
続いて、インタビュー制御部323bが、周囲の人の移動速度の測定を行い(ステップS507)、周囲に停止している人がいるか否か判定する(ステップS508)。そして、停止している人がいた場合には(ステップS508,Yes)、インタビュー制御部323bは、変化大地点でのインタビュー処理を行う(ステップS509)。一方、周囲に停止している人がいなかった場合には(ステップS508,No)、インタビュー制御部323bは、インタビュー処理を行わない。なお、変化大地点でのインタビュー処理については、後に詳細に説明する。
その後、状況変化判定部323aが、店舗マスタ312aを参照して、情報収集地点が店舗であるか否かを判定する(ステップS510)。そして、情報収集地点が店舗であった場合には(ステップS510,Yes)、価格情報抽出部323cが、周囲にあるPOPを検出し(ステップS511)、検出したPOPから価格情報および商品名を抽出する(ステップS512)。一方、情報収集地点が店舗でなかった場合には(ステップS510,No)、価格情報抽出部323cは、POPの検出を行わない。
その後、画像取得制御部323dが、コンテンツ掲載用の画像を撮影する(ステップS513)。そして、画像取得制御部323dは、撮影した画像を取材データ格納部312の画像表312gに記録する(ステップS514)。
なお、変化大地点で情報を収集する順序は、上記で説明したものに限られるわけではない。例えば、POPから価格および商品名を抽出する前に、コンテンツ掲載用の画像を撮影してもよいし、価格および商品名の抽出および画像の撮影を行った後に、インタビュー処理を行ってもよい。
[巡回地点での情報収集処理]
次に、実施例2に係る情報収集ロボット300によって行われる巡回地点での情報収集処理の処理手順について説明する。図17は、実施例2に係る情報収集ロボット300によって行われる巡回地点での情報収集処理の処理手順を示すフローチャートである。
図17に示すように、情報収集部323の状況変化判定部323aは、店舗マスタ312aを参照して、情報収集地点の種別を判定する(ステップS601)。
続いて、インタビュー制御部323bは、周囲の人の移動速度の測定を行い(ステップS602)、周囲に停止している人がいるか否か判定する(ステップS603)。そして、停止している人がいた場合には(ステップS603,Yes)、インタビュー制御部323bは、巡回地点でのインタビュー処理を行う(ステップS604)。一方、周囲に停止している人がいなかった場合には(ステップS603,No)、インタビュー制御部323bは、インタビュー処理を行わない。なお、巡回地点でのインタビュー処理については、後に詳細に説明する。
その後、状況変化判定部323aは、店舗マスタ312aを参照して、情報収集地点が店舗であるか否かを判定する(ステップS605)。そして、情報収集地点が店舗であった場合には(ステップS605,Yes)、価格情報抽出部323cが、周囲にあるPOPを検出し(ステップS606)、検出したPOPから価格情報や商品名を抽出する(ステップS607)。一方、情報収集地点が店舗でなかった場合には(ステップS605,No)、価格情報抽出部323cは、POPの検出を行わない。
その後、画像取得制御部323dが、コンテンツ掲載用の画像を撮影する(ステップS608)。そして、画像取得制御部323dは、撮影した画像を取材データ格納部312の画像表312gに記録する(ステップS609)。
なお、巡回地点で情報を収集する順序は、上記で説明したものに限られるわけではない。例えば、POPから価格および商品名を抽出する前に、コンテンツ掲載用の画像を撮影してもよいし、価格および商品名の抽出および画像の撮影を行った後に、インタビュー処理を行ってもよい。
[変化大地点でのインタビュー処理]
次に、実施例2に係る情報収集ロボット300によって行われる変化大地点でのインタビュー処理の処理手順について説明する。図18および19は、実施例2に係る情報収集ロボット300によって行われる変化大地点でのインタビュー処理の処理手順を示すフローチャートである。
図18に示すように、状況変化判定部323aは、店舗マスタ312aを参照して、情報収集地点の種別を判定する(ステップS701)。
ここで、情報収集地点の種別がホールまたは通路であった場合には(ステップS701,ホール・通路)、インタビュー制御部323bは、音量増加flagの値を判定する(ステップS702)。そして、音量増加flagが「0」であった場合には(ステップS702,No)、インタビュー制御部323bは、音声出力部301を制御して、利用者に「何か楽しいことがありますか?」と質問する(ステップS703)。
一方、音量増加flagが「1」であった場合には(ステップS702,Yes)、インタビュー制御部323bは、音声出力部301を制御して、利用者に「ずいぶんにぎやかですが何か楽しいことがありますか?」と質問する(ステップS704)。
また、情報収集地点の種別が飲食店であった場合には(ステップS701,飲食店)、インタビュー制御部323bは、人数増加flagの値を判定する(ステップS705)。そして、人数増加flagが「0」であった場合には(ステップS705,Yes)、インタビュー制御部323bは、音声出力部301を制御して、利用者に「ずいぶんにぎやかですが何か楽しいことがありますか?」と質問する(ステップS704)。
一方、人数増加flagが「1」であった場合には(ステップS705,No)、インタビュー制御部323bは、音声出力部301を制御して、利用者に「お食事はお済ですか?」と質問する(ステップS706)。その後、インタビュー制御部323bは、音声入力部302を介して利用者からの回答を受け付け、回答が「食事後」を示すものであるか否か判定する(ステップS707)。
ここで、利用者からの回答の内容が「食事後」を示すものであった場合には(ステップS707,Yes)、インタビュー制御部323bは、音声出力部301を制御して、利用者に「お食事はいかがでしたか?」と質問する(ステップS708)。一方、利用者からの回答の内容が「食事前」を示すものであった場合には(ステップS707,No)、インタビュー制御部323bは、音声出力部301を制御して、利用者に「これから何を召し上がりますか?」と質問する(ステップS709)。
また、情報収集地点の種別がその他の店舗であった場合には(ステップS701,その他の店舗)、インタビュー制御部323bは、人数増加flagの値を判定する(ステップS710)。そして、人数増加flagが「0」であった場合には(ステップS710,Yes)、インタビュー制御部323bは、「ずいぶんにぎやかですが何か楽しいことがありますか?」と質問する(ステップS704)。
一方、人数増加flagが「1」であった場合は(ステップS710,No)、インタビュー制御部323bは、音声出力部301を制御して、利用者に「良い商品がありましたか?」と質問する(ステップS711)。
その後、インタビュー制御部323bは、音声入力部302を介して利用者からの回答を受け付け、受け付けた回答を解析する(ステップS712)。
続いて、図19に示すように、インタビュー制御部323bは、回答の解析結果に基づいて、インタビューの回答者が店員であるか否かを判定する(ステップS713)。そして、回答者が店員であった場合には(ステップS713,Yes)、インタビュー制御部323bは、音声出力部301を制御して、店員に「おすすめの商品は?」と質問する(ステップS714)。一方、回答者が店員でなかった場合には(ステップS713,No)、インタビュー制御部323bは、受け付けた回答から評価語を抽出する(ステップS715)。
その後、インタビュー制御部323bは、音声出力部301を制御して、コンテンツへの掲載可否の確認として、回答者に「掲載してもよいですか?」と質問し(ステップS716)、質問に対する回答の内容が「掲載可」を示すものであるか否か判定する(ステップS717)。ここで、質問に対する回答の内容が「掲載可」を示すものであった場合には(ステップS717,Yes)、インタビュー制御部323bは、「インタビュー結果を掲載いたします。ありがとうございました。」と応答する(ステップS718)。そして、インタビュー制御部323bは、インタビュー結果をインタビュー表312eに記録する(ステップS719)。
一方、質問に対する回答の内容が「掲載不可」を示すものであった場合には(ステップS717,No)、インタビュー制御部323bは、「インタビューの内容を掲載いたしません。ありがとうございました。」と応答する(ステップS720)。
[巡回地点でのインタビュー処理]
次に、実施例2に係る情報収集ロボット300によって行われる巡回地点でのインタビュー処理の処理手順について説明する。図20は、実施例2に係る情報収集ロボット300によって行われる巡回地点でのインタビュー処理の処理手順を示すフローチャートである。
図20に示すように、状況変化判定部323aは、店舗マスタ312aを参照して、情報収集地点の種別を判定する(ステップS801)。
ここで、情報収集地点の種別がホールまたは通路であった場合には(ステップS801,ホール・通路)、インタビュー制御部323bは、音声出力部301を制御して、利用者に「何か楽しいことがありましたか?」と質問する(ステップS802)。
また、情報収集地点の種別が飲食店であった場合には(ステップS801,飲食店)、音声出力部301を制御して、利用者に「お食事はお済ですか?」と質問する(ステップS803)。その後、インタビュー制御部323bは、音声入力部302を介して利用者からの回答を受け付け、回答が「食事後」を示すものであるか否か判定する(ステップS804)。
ここで、利用者からの回答の内容が「食事後」を示すものであった場合には(ステップS804,Yes)、インタビュー制御部323bは、音声出力部301を制御して、利用者に「お食事はいかがでしたか?」と質問する(ステップS805)。一方、利用者からの回答の内容が「食事前」を示すものであった場合には(ステップS804,No)、インタビュー制御部323bは、音声出力部301を制御して、利用者に「これから何を召し上がりますか?」と質問する(ステップS806)。
また、情報収集地点の種別がその他の店舗であった場合には(ステップS801,その他の店舗)、インタビュー制御部323bは、音声出力部301を制御して、利用者に「良い商品がありましたか?」と質問する(ステップS807)。
その後、インタビュー制御部323bは、音声入力部302を介して利用者からの回答を受け付け、受け付けた回答を解析する(ステップS808)。以降、インタビュー制御部323bは、図19に示したステップS713〜720と同様の処理を行う。
[コンテンツ作成処理]
次に、実施例2に係る情報提供装置200によって行われるコンテンツ作成処理の処理手順について説明する。図21は、実施例2に係る情報提供装置200によって行われるコンテンツ作成処理の処理手順を示すフローチャートである。
図21に示すように、コンテンツ作成部221は、取材データ表211dを参照して、ID順または任意の順で1レコードを選択する(ステップS901)。続いて、コンテンツ作成部221は、店舗マスタ211aを参照して、情報収集地点の種別を判定する(ステップS902)。
ここで、情報収集地点の種別がホールまたは通路であった場合には(ステップS902,ホール・通路)、コンテンツ作成部221は、情報収集地点がイベント開催中であるか否かを判定する(ステップS903)。ここで、例えば、イベント開催中であるか否かを示すイベント情報があらかじめホールおよび通路ごとに記憶部210などに記憶されており、コンテンツ作成部221は、かかるイベント情報を参照することで、イベント開催中であるか否かを判定する。
そして、情報収集地点がイベント開催中であった場合には(ステップS903,Yes)、コンテンツ作成部221は、取材データ表211dから選択したレコードのインタビューIDに基づいて、インタビュー結果があるか否か判定する(ステップS904)。
ここで、インタビュー結果があった場合には(ステップS904,Yes)、コンテンツ作成部221は、店舗マスタ211aから名称を取得して、「○○でイベント開催中」というタイトルを生成する(ステップS905)。さらに、コンテンツ作成部221は、インタビューIDに基づいてインタビュー表211eからキーワードを取得し、取得したキーワードでコンテンツの文言を生成する(ステップS906)。一方、インタビュー結果がなかった場合には(ステップS904,No)、コンテンツ作成部221は、音量flagが「1」であるか否か判定する(ステップS907)。
そして、音量flagが「1」であった場合には(ステップS907,Yes)、コンテンツ作成部221は、「にぎやかなイベント開催中」というタイトルを生成する(ステップS908)。さらに、コンテンツ作成部221は、取材データ表211dから選択したレコードの音量を用いて、「音量レベル○dBでした」という文言を生成する(ステップS910)。
一方、音量flagが「1」でなかった場合には(ステップS907,No)、コンテンツ作成部221は、「イベント開催中」というタイトルを生成する(ステップS909)。さらに、コンテンツ作成部221は、取材データ表211dから選択したレコードの音量を用いて、「音量レベル○dBでした」という文言を生成する(ステップS910)。
また、情報収集地点が店舗であった場合には(ステップS902,店舗)、コンテンツ作成部221は、取材データ表211dから選択したレコードのインタビューIDに基づいて、インタビュー結果があるか否か判定する(ステップS911)。
ここで、インタビュー結果があった場合には(ステップS911,Yes)、コンテンツ作成部221は、インタビューIDに基づいてインタビュー表211eからキーワードを取得し、取得したキーワードでコンテンツの文言を生成する(ステップS912)。さらに、コンテンツ作成部221は、店舗マスタ211aから名称を取得して、「大人気の○○店をご紹介」というタイトルを生成する(ステップS913)。
一方、インタビュー結果がなかった場合には(ステップS911,No)、コンテンツ作成部221は、取材データ表211dから選択したレコードの価格IDに基づいて、価格情報があるか否か判定する(ステップS914)。
ここで、価格情報があった場合(ステップS914,Yes)、コンテンツ作成部221は、価格IDに基づいて価格情報表211fから商品名および価格を取得する。そして、コンテンツ作成部221は、取得した商品名および価格を用いて、コンテンツのタイトルと文言を生成する(ステップS915)。
なお、情報収集地点がイベント開催中でなかった場合(ステップS903,No)、および、価格情報がなかった場合には(ステップS914,No)、コンテンツ作成部221は、コンテンツのタイトルおよび文言を生成しない。
その後、コンテンツ作成部221は、上記の処理で生成したタイトルおよび文言をコンテンツ表212aに登録する(ステップS916)。そして、出力制御部222が、出力部201にコンテンツを出力する際に、コンテンツ表212aに登録されているタイトル、文言および画像をテンプレートのエリアに当てはめて出力する(ステップS917)。
上述してきたように、本実施例2では、情報提供装置200において、出力制御部222は、商業施設内の店舗や場所に関する複数のコンテンツを出力する。また、操作受付部202は、出力制御部222によって出力されたコンテンツの中から任意のコンテンツを選択する操作を利用者から受付ける。また、集計部223は、操作受付部202による操作の受付けによって選択されたコンテンツの選択回数をコンテンツごとに集計する。一方、情報収集ロボット300において、巡回経路作成部321は、情報提供装置200の集計部223による選択回数の集計結果に基づいて、巡回経路を作成する。また、巡回制御部322は、巡回経路作成部321によって作成された巡回経路に基づいて情報収集ロボット300を巡回させ、情報収集部323は、商業施設内の店舗や場所に関する情報を収集する。そして、情報提供装置200において、コンテンツ作成部221は、情報収集ロボット300の情報収集部323によって収集された情報を用いてコンテンツを作成する。
すなわち、実施例2では、情報収集ロボット300は、利用者によるコンテンツの参照状況に応じて、商業施設内での巡回経路を変更する。また、情報提供装置200は、変更した巡回経路に基づいて情報収集ロボット300が収集した情報に基づいてコンテンツを更新する。したがって、実施例2によれば、商業施設内の状況変化に応じた情報を利用者に提供することが可能である。
また、実施例2では、情報収集ロボット300の巡回経路作成部321は、情報提供装置200の集計部223による選択回数の集計結果に基づいて、選択回数が他のコンテンツより多いコンテンツに対応する地点を基本巡回経路に追加して巡回経路を作成する。したがって、実施例2によれば、商業施設内で利用者の関心が高まっている店舗や場所で情報を収集することができるようになるので、利用者が興味を示す可能性が高いコンテンツを提供することが可能である。
また、実施例2では、情報収集ロボット300の巡回経路作成部321は、情報収集ロボット300が有する電源の電源容量に基づいて決められた移動可能距離の範囲内を巡回するように、巡回経路を作成する。したがって、実施例2によれば、巡回中に情報収集ロボット300の電源が切れてしまうのを防ぐことができるので、商業地域内の情報を効率よく収集することが可能である。
また、実施例2では、情報収集ロボット300の情報収集部323は、巡回経路作成部321によって作成された巡回経路を巡回している間に、前回の巡回時と比べて状況に変化があった地点を変化大地点として特定し、特定した変化大地点でさらに情報を収集する。したがって、実施例2によれば、商業施設内で実際に状況に変化があった店舗や場所で情報を収集することができるようになるので、より正確に状況変化に応じた情報を提供することが可能である。
なお、上記実施例では、情報提供装置と情報収集ロボットとが1対1である場合について説明したが、本願が開示する情報提供装置はこれに限られるものではない。例えば、複数の情報提供装置および複数の情報収集ロボットが同じ地域内で用いられてもよい。その場合、例えば、情報提供装置は、複数の情報収集ロボットによって収集された情報を記憶部に蓄積する。また、例えば、情報提供装置は、蓄積した情報を他の情報提供装置との間でやり取りすることで、情報収集ロボットによって収集された情報を共有する。
また、上記実施例では、情報提供装置を商業施設内に設置した場合について説明したが、本願の開示する情報提供装置はこれに限られるものではない。例えば、情報提供装置は、美術館や空港などに設置されてもよい。
また、上記実施例で図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示のように構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
例えば、実施例2における情報提供装置200が、情報収集ロボット300の巡回経路作成部321の機能を有してもよい。また、例えば、情報提供装置200が有する巡回地点決定部224の機能と情報収集ロボット300が有する巡回経路作成部321の機能とを統合し、いずれかの装置に含めてもよい。
また、上記実施例に係る情報提供システム100が、情報提供装置200および情報収集ロボット300と通信可能なサーバ装置を有していたとする。その場合には、情報提供装置200および情報収集ロボット300が有する機能の一部をサーバ装置が有するようにしてもよい。
例えば、サーバ装置が、情報提供装置200の集計部223および巡回地点決定部224を有し、情報収集ロボット300の巡回経路作成部321を有するようにする。その場合、サーバ装置は、コンテンツの選択状況を示す情報を情報提供装置200から受信し、受信した情報に基づいて、コンテンツの選択回数を集計する。そして、サーバ装置は、選択回数の集計結果に基づいて巡回経路を作成し、作成した巡回経路を示す情報を情報収集ロボット300に送信する。
また、上記各実施例に係る各装置の構成は、要旨を逸脱しない範囲で種々に変更することができる。例えば、図3に示した情報提供装置200および情報収集ロボット300の機能をソフトウェアで実装し、そのソフトウェアをコンピュータで実行することで各装置の機能を実現することもできる。以下に、情報提供装置200および情報収集ロボット300の機能をソフトウェアで実装した情報提供プログラムを実行するコンピュータの一例について説明する。
図22は、情報提供プログラムを実行するコンピュータの構成を示す機能ブロック図である。図22において、コンピュータ400は、図3に示した情報提供装置200に対応し、コンピュータ500は、図3に示した情報収集ロボット300に対応する。
コンピュータ400は、各種演算処理を実行するCPU(Central Processing Unit)420と、各種データの入力を利用者から受け付ける入力装置440と、各種情報を出力する出力装置450とを有する。ここで、入力装置440は、図3に示した操作受付部202に対応する。また、出力装置450は、図3に示した出力部201に対応する。
また、コンピュータ400は、記憶媒体からプログラム等を読み取る媒体読取装置460と、ネットワークを介して他のコンピュータとの間でデータの授受を行うネットワークインターフェース470とを有する。ここで、ネットワークインターフェース470は、図3に示した無線通信部203に対応する。
また、コンピュータ400は、各種情報を一時的に記憶するRAM(Random Access Memory)410と、各種情報を記憶するHDD(Hard Disk Drive)430とを有する。ここで、RAM410およびHDD430は、図3に示した記憶部210に対応する。
そして、HDD430には、図3に示した集計部223と同様の機能を有する集計プログラム431と、図3に示したコンテンツ作成部221と同様の機能を有するコンテンツ作成プログラム432とが記憶される。また、CPU420が、HDD430から集計プログラム431およびコンテンツ作成プログラム432を読み出してRAM410に展開する。そして、CPU420は、集計プログラム431を集計プロセス421として実行し、コンテンツ作成プログラム432をコンテンツ作成プロセス422として実行する。
なお、集計プログラム431およびコンテンツ作成部221は、必ずしもHDD430に格納されている必要はなく、例えば、CD−ROM等の記憶媒体に記憶され、記憶媒体から読み出されて実行されてもよい。または、集計プログラム431およびコンテンツ作成部221は、他のコンピュータによって記憶され、公衆回線、インターネット、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)等を介して、読み出されて実行されてもよい。
コンピュータ500は、各種演算処理を実行するCPU520と、各種データの入力を利用者から受け付ける入力装置540と、各種情報を出力する出力装置550とを有する。ここで、入力装置540は、図3に示した音声入力部302および画像取得部303に対応する。
また、コンピュータ500は、記憶媒体からプログラム等を読み取る媒体読取装置560と、ネットワークを介して他のコンピュータとの間でデータの授受を行うネットワークインターフェース570とを有する。ここで、ネットワークインターフェース570は、図3に示した無線通信部304に対応する。
また、コンピュータ500は、各種情報を一時的に記憶するRAM510と、各種情報を記憶するHDD530とを有する。ここで、RAM510およびHDD530は、図3に示した記憶部310に対応する。
そして、HDD530には、図3に示した巡回経路作成部321と同様の機能を有する巡回経路作成プログラム531と、図3に示した情報収集部323と同様の機能を有する情報収集プログラム532とが記憶される。さらに、CPU520が、HDD530から巡回経路作成プログラム531および情報収集プログラム532を読み出してRAM510に展開する。そして、CPU520は、巡回経路作成プログラム531を巡回経路作成プロセス521として実行し、情報収集プログラム532を情報収集プロセス522として実行する。
なお、巡回経路作成プログラム531および情報収集プログラム532は、必ずしもHDD530に格納されている必要はなく、例えば、CD−ROM等の記憶媒体に記憶され、記憶媒体から読み出されて実行されてもよい。または、巡回経路作成プログラム531および情報収集プログラム532は、他のコンピュータによって記憶され、公衆回線、インターネット、LAN、WAN等を介して、読み出されて実行されてもよい。