JP2011033931A - 被覆光ファイバ - Google Patents

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Abstract

【課題】ガラスファイバと該ガラスファイバに隣接する非除去性の紫外線硬化型樹脂層とがせん断によっても剥離しない被覆光ファイバを提供すること、特に、当該特性を有しながら機器内または機器間における光配線に好適に使用可能な被覆光ファイバを提供すること。
【解決手段】コア部とクラッド部とからなるガラスファイバの外周面に、該ガラスファイバに接して形成された非除去性の保護被覆層を有する被覆光ファイバにおいて、
前記保護被覆層は、アミン系モノマーを3〜20重量部とシランカップリング剤を0.5〜2重量部とをベース樹脂100重量部に対する量として含む紫外線硬化型樹脂組成物を硬化させてなる層であることを特徴とする、被覆光ファイバ。
【選択図】図1

Description

本発明は、被覆光ファイバに関し、特に機器内および機器間における光配線に好適に利用可能な被覆光ファイバに関する。
近年、FTTH(Fiber To The Home)の導入が始まり光ファイバネットワークがオフィスの範囲を超え各家庭まで急速に普及してきている。このような状況において、機器内または機器間においても光ファイバを使用する要求が高くなってきている。機器内および機器間での光ファイバの接続は、被覆を残して接続することが望ましい。
特許文献1では、図4に示すように、コア部41とクラッド部42とからなる裸ファイバの外周に非剥離性の予備被覆層43と、軟質被覆層(プライマリ層)44と、硬質被覆層(セカンダリ層)45と、着色層46とを設けた光ファイバ素線40を開示している。該光ファイバ素線40は、予備被覆層43の厚みが2μm以上で且つその外径が125μmであるとともに、予備被覆層43のガラス転移温度が硬化被覆層45のガラス転移温度よりも高い構成であり、これにより被覆除去を容易に行なうことができるとされている。被覆除去時には、非剥離性である予備被覆層43までを残して軟質被覆層44を含めた樹脂層が除去され、即ち、予備被覆層43を有した状態で光ファイバの接続が行なわれる。
特許3902201号公報
しかしながら、特許文献1では予備被覆層43を構成する素材については何ら検討されていない。また、特許文献1に記載された光ファイバ素線40のようにクラッド部42の外周に硬質の予備被覆層43を有する構成であると、当該予備被覆層43の硬化時の内部応力がクラッド部42と予備被覆層43の界面に存在すること、更には、外部からせん断力を受けた時(例えば、光ファイバ切断時、被覆除去時)に当該予備被覆層43に応力集中が生じ易いことによって、クラッド部42と予備被覆層43とが剥離し易いという問題があった。
また、層同士の密着性を高めるために、樹脂層にシランカップリング剤を添加することが知られているが、ガラスファイバと該ガラスファイバに隣接する硬質の紫外線硬化型樹脂層との密着性はシランカップリング剤のみでは満足すべきものではなかった。
一方、機器内または機器間の光配線においては、光ファイバの使用長は短いため(〜数メートル)、図4のように裸ファイバ(ガラスファイバ)の周囲を複数層の樹脂層で被覆することで単位長当りのロスの増加を防止する必要はあまりない。それよりも、敷設される光ファイバがスペースを占めず、配線作業性が良いことが望まれる。特に、複数のボード間で光信号を分配・集約するための光バックプレーン等のように、多数の光ファイバが高密度で配線される光機器類で用いられる光回路基板の場合には、その要求がさらに強い。また、高密度実装の電子光素子が混載された光回路基板の場合にも、光ファイバは基板上で高密度実装されたデバイスをかわして敷設する必要があるので、スペースを占めないことが特に要求されるとともに、配線自由度が高いことが求められている。
そこで、本発明は、ガラスファイバと該ガラスファイバに隣接する非除去性の紫外線硬化型樹脂層とがせん断によっても剥離しない被覆光ファイバを提供すること、特に、当該特性を有しながら機器内または機器間における光配線に好適に使用可能な被覆光ファイバを提供することを目的とする。
本発明の発明者は上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、ガラスファイバに隣接して形成される非除去性の紫外線硬化型樹脂層の組成にシランカップリング剤およびアミン系モノマーを特定量添加することにより、ガラスファイバと硬質層である紫外線硬化型樹脂層との密着力を顕著に向上させることを見出した。本発明は、上記知見に基いて達成されたものである。
即ち、本発明の被覆光ファイバは、
コア部とクラッド部とからなるガラスファイバの外周面に、該ガラスファイバに接して形成された非除去性の保護被覆層を有し、
前記保護被覆層は、アミン系モノマーを3〜20重量部とシランカップリング剤を0.5〜2重量部とをベース樹脂100重量部に対する量として含む紫外線硬化型樹脂組成物を硬化させてなる層であることを特徴とする。
本発明の被覆光ファイバは、ガラスファイバに隣接する紫外線硬化型樹脂層にシランカップリング剤とアミン系モノマーを特定量併用してガラスファイバと硬質層である紫外線硬化型樹脂層との密着性を顕著に向上させているため、ガラスファイバと該ガラスファイバに隣接する紫外線硬化型樹脂層とがせん断によっても剥離することがない。この紫外線硬化型樹脂層である保護被覆層はコネクタ接続時に除去されない非除去性の層である。
上記被覆光ファイバは、ガラスファイバに隣接して形成される保護被覆層を単層構成とし、その外径を160μm以下とすることが好ましい。
当該構成によれば、ガラスファイバと該ガラスファイバに隣接する紫外線硬化型樹脂層である保護被覆層とが光ファイバ切断時等に生じるせん断によっても剥離せず、また、高温・高湿環境下においてもガラス強度を維持可能な新規な被覆光ファイバを提供することができる。かかる構成の被覆光ファイバは、外径が160μm以下と細線であるため、機器内または機器間の配線において高密度実装が可能となる。また、被覆をつけたままでコネクタ接続が可能であり、接続が容易である。
また、上記被覆光ファイバは、前記保護被覆層のヤング率が600MPa以上であることが好ましい。
保護被覆層の弾性率が低いと被覆光ファイバを切断する時に、被覆層の切断面の平滑性が悪くなり、接続時に対向するガラス同士の接触が出来なくなる。このため、保護被覆層のヤング率を600MPa以上とすることで、十分に硬く、脆性も高いので平滑な切断面を得ることができる。
また、上記被覆光ファイバは、前記保護被覆層の外周面上に更に紫外線硬化性樹脂からなるオーバーコート層を有していてもよい。
オーバーコート層を被覆することにより、取り扱い性(作業性)を向上させることができる。
本発明によれば、ガラスファイバと該ガラスファイバに隣接する非除去性の紫外線硬化型樹脂層とがせん断によっても剥離せず、機器内または機器間における光配線に好適に使用可能な新規な被覆光ファイバを提供することが可能である。
本発明の被覆光ファイバの一例を示す模式断面図である。 本発明の被覆光ファイバの他の一例を示す模式断面図である。 本発明の被覆光ファイバを用いた光ファイバテープ心線の一例を示す模式断面図である。 先行技術文献の被覆光ファイバの一例を示す模式断面図である。
以下、本発明の被覆光ファイバの好ましい一実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
本発明の実施形態に係る被覆光ファイバ10は、図1の模式断面図に示すように、コア部11とクラッド部12とからなるガラスファイバ13の外周面に、単層の紫外線硬化型樹脂からなる保護被覆層14を有する。
ガラスファイバ13は、機器内での光配線に使用する目的のため、マルチモード光ファイバであることが好ましい。コア部11にはゲルマニウムを添加した石英を用いることができ、クラッド部12には純石英、或いはフッ素が添加された石英を用いることができる。
コア部11とクラッド部12との比屈折率差Δnは1.0〜2.2%程度であることが好ましく、1.5〜2.0%程度であることが好ましい。
図1において、コア径(D1)は30〜80μm程度であり、クラッド径(D2)は70〜100μm程度である。コア径が30μmより小さいと受光素子との結合効率が悪くなり、80μmより大きい高速伝送に不適当となる。また、クラッド径は70μmより小さいと光ファイバを製造する時に取り扱い性(作業性)が悪いために生産性が低下し、100μmより大きいと小径に曲げた時の曲げ歪みが大きくなるので、静疲労により破断する危険が高くなる。即ち、機器内に使用する目的に適さなくなる。
保護被覆層14の厚さは、15〜30μm程度が好ましい。15μmより小さいと、周囲の微小なゴミなどが保護被覆層14を貫通し破断する危険性があり、30μmより大きいと光ファイバの外径が大きくなり、インターコネクション用途を考えた場合、狭い筐体内のスペースに入れるためには不利となる。被覆ファイバ10は、保護被覆層14を除去することなくコネクタに接続可能である。
保護被覆層14の外径(D3)は160μm以下とすることが好ましく、125μmとすることがより好ましい。160μmより大きいと、機器内での使用には不利となる。
また、保護被覆層14のヤング率は600MPa以上とすることが好ましく、1500MPa以下とすることが好ましい。保護被覆層14の弾性率が低いと被覆光ファイバ10を切断する時に、保護被覆層14の切断面の平滑性が悪くなり、接続時に対向するガラス同士の接触が出来なくなる。このため、保護被覆層14のヤング率を600MPa以上とすることで、十分に硬く、脆性も高いので平滑な切断面を得ることができる。所望のヤング率は以下で説明する紫外線硬化型樹脂組成物の組成や配合を調整することで得られる。ヤング率は当該樹脂をシート状に硬化させて試験片を作製し、JISK7113の規格に基づいて測定することができる。
本発明の保護被覆層14を構成するための紫外線硬化型樹脂組成物には、下記のオリゴマー、モノマー、光開始剤とともに、アミン系モノマーおよびシランカップリング剤が含有される。かかる紫外線硬化型樹脂組成物を硬化することにより、保護被覆層14が形成される。
紫外線硬化型樹脂組成物に含まれるオリゴマーとしては、ウレタンアクリレート、エポキシアクリレート、或いはそれらの混合系が挙げられる。
ウレタンアクリレートとしては、ポリオール化合物、ポリイソシアネート化合物、水酸基含有アクリレート化合物、を反応させて得られるものが挙げられる。
ポリオール化合物としては、ポリテトラメチレングリコール、ポリプロピレングリコール、などが挙げられる。ポリイソシアネート化合物としては、2,4-トリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、などが挙げられる。水酸基含有アクリレート化合物としては、2-ヒドロキシアクリレート、2-ヒドロキシブチルアクリレート、1,6-ヘキサンジオールモノアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、2-ヒドロキシプロピルアクリレート、などが挙げられる。
紫外線硬化型樹脂組成物に含まれるモノマーとしては、環状構造を有するN−ビニルモノマー、例えばN−ビニルピロリドン、N−ビニルカプロラクタムが挙げられる。これらのモノマーを含むと硬化速度が向上するので好ましい。この他、イソボルニルアクリレート、トリシクロデカニルアクリレート、ベンジルアクリレート、ジシクロペンタニルアクレート、アクリロイルモルホリン、2-ヒドロキシエチルアクリレート、フェノキシエチルアクリレート、ポリプロピレングリコールモノアクリレートなどの単官能モノマーや、ポリエチレングリコールジアクリレートまたはトリシクロデカンジイルジメチレンジアクリレートなどの多官能モノマー、が用いられる。
紫外線硬化型樹脂組成物に含まれる光開始剤としては、1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2,2-ジメトキシ-2-フェニルアセトフェノン、1-(4-イソプロピルフェニル)-2-ヒドロキシ-2-メチルプロパン-1-オン、2,4,4-トリメチルペンチルホスフィンオキサイド等が挙げられる。また、酸化防止剤などが添加されていても良い。
紫外線硬化型樹脂組成物に必須成分として含まれるアミン系モノマーとしては特に限定されることはないが、例えば、ジメチルアミノエチルアクリレート、ジエチルアミノエチルメタクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレート、N−ビニルホルムアミドなどのアミノアクレートや、アミン系のビニルモノマーが挙げられる。
アミン系モノマーは、ベース樹脂100重量部に対して3〜20重量部添加される。好ましくは3〜10重量部である。本明細書における「ベース樹脂」とは、オリゴマーとモノマーからなる紫外線硬化型樹脂を意味する。但し、本明細書におけるベース樹脂にはアミン系モノマー、光開始剤およびシランカップリング剤は含まない。
紫外線硬化型樹脂組成物に必須成分として含まれるシランカップリング剤としては特に限定されることはないが、重合性基として、アクリル基、或いはメルカプト基を含有するものが好ましい。
シランカップリング剤は、ベース樹脂100重量部に対して0.5〜2重量部添加される。好ましくは1.0〜1.5重量部である。
アミン系モノマーおよびシランカップリング剤を上記範囲とすることによって、ガラスファイバ13と保護被覆層14との密着性を顕著に向上させることができ、被覆光ファイバ10が外部からせん断力を受けた場合においてもガラスファイバ13と保護被覆層14とが剥離することがない。アミン系モノマーを使用することでシランカップリング剤との相乗効果があると考えられる。
また、被覆光ファイバ10は、高温・高湿環境下でも安定したガラス強度を維持することができる。この理由は、ガラスファイバ13と保護被覆層14との密着性が向上したことに起因するものと推測される。一方、これらの配合量が多すぎると吸水率が高くなるため、ガラス強度の維持が困難となり、少なすぎると、所望の効果が得られない。
上記被覆光ファイバ10によれば、細径であるため、機器内または機器間の配線において高密度実装が可能となる。また、保護被覆層14をつけたままでコネクタ接続が可能であり、接続が容易である。
被覆光ファイバ10は、取り扱い性(作業性)向上のために、保護被覆層14の外周面に更にオーバーコート層を有していても良く、図2にその好ましい一実施形態の断面模式図を示す。
図2に示す被覆光ファイバ20は、被覆光ファイバ10の外周に更に単層のオーバーコート層21を設けた構成である。オーバーコート層21の外径(D4)は、250μm乃至500μm程度である。
オーバーコート層21としては、保護被覆層14と剥離し易い紫外線硬化型樹脂層であることが望ましい。本発明では、剥離効果を有するシリコーン添加剤と膨潤効果を有するエステル系化合物とをウレタンアクリレート樹脂などのベース樹脂に含んで構成される紫外線硬化型樹脂層とすることが好ましい。
剥離効果を有するシリコーン添加剤としては、Siを含む非反応性の高分子添加剤(Si系高分子添加剤)が望ましい。
Si系高分子添加剤は少量の添加量でもオーバーコート層21を滑りやすくして除去性を向上させることができるが、市販されているSi系高分子添加剤は、例えば平均分子量が約17000であっても分子量1000以下の低分子量成分も含まれており、これらの低分子量成分は湿熱環境下では拡散や他層への移行の可能性がある。従って、Si系高分子添加剤の添加量は、ベース樹脂100重量部に対して1重量部以上3重量部以下とすることが望ましい。
また、膨潤効果を有するエステル系化合物としては、−20℃以上+40℃以下の温度条件で液体であり分子量分布のピークが1000以上6000以下であるSi及びFを含まない非反応性のエステル系高分子膨潤剤であることが好ましい。
上記エステル系高分子膨潤剤は、分子量1000未満の低分子量成分をほとんど含まない。分子量分布は、例えば分子量が約4000の単一ピークを有する。また元素にF、Siを含まないため、ベース樹脂(基材)と相溶性がよく、多量に添加することができる。高分子膨潤剤を多量に添加することで、硬化時及び低温時での収縮を抑えることができ、オーバーコート層21の除去が容易になる。また、この高分子膨潤剤は1000未満の分子量成分をほとんど持たないことにより、多量に添加しても湿熱環境下での拡散や他層への移行可能性は低い。また、高分子膨潤剤は非反応性で架橋に取り込まれないため、膨潤させる力が大きい。したがって、下地のガラスファイバ13を締め付ける力を弱くでき、オーバーコート層21を除去しやすくしている。エステル系高分子膨潤剤は、ベース樹脂100重量部に対して、10重量部以上20重量部以下添加されることが望ましい。
図2に示すようにオーバーコート層21を更に設けた実施形態の被覆光ファイバによれば、取り扱い性を更に向上させることが可能である。また、オーバーコート層21を上記の組成とすることで、低温下でも、換言すれば非加熱の状態でも、被覆に刃を切れ込ませて心線の長手方向に移動させることで被覆を引き抜く方式の除去具を用いた手作業によってオーバーコート層21を保護被覆層14から所定の長さ(例えば50mm)筒状に抜いて除去できるので、被覆除去性が向上する。
図3に、本発明の被覆光ファイバ20を使用した光ファイバテープ心線30の好ましい一実施形態の模式断面図を示す。
図3に示す光ファイバテープ心線30は、図2に示したオーバーコート層21を有する被覆光ファイバ20を複数本並列に並べ、これらの複数本の被覆光ファイバ20の周囲を全長に渡って外被(外皮層(テープ材層))31により一体化してなる。図3では、保護被覆層14の外径を125μmとしているので、市販されている加熱式のリムーバーを用いることで、外皮層31およびオーバーコート層21を一括して除去可能であり、複数本の保護被覆層14を有する被覆光ファイバ20を露出させることができる。
外被層31となるテープ材としては、公知のウレタンアクリレート系紫外線硬化型樹脂などを好適に使用でき、その厚さは280〜450μm程度である。
以上、被覆光ファイバ10および被覆光ファイバ20の実施形態を一例として本発明の被覆光ファイバを説明したが、本発明は当該構成に限定されることはなく、例えばガラスファイバ13をシングルモード光ファイバに置換することも可能であり、またオーバーコート層21をガラスファイバ13から離れる方向に軟質層、硬質層、着色層の3層から構成される紫外線硬化型樹脂層としてもよい。
以下、実施例および比較例を挙げて本発明を詳細に説明するが、これらは本発明を限定するものではない。
[被覆光ファイバ10の作成]
ガラスファイバ13は、石英を主成分とするコア径(D1)が50μm、クラッド径(D2)が80μmのもの(比屈折率差Δnは1.9%)を使用した。そして、該ガラスファイバ13の外周面に、前記した方法に準じて、下記の紫外線硬化性樹脂組成物を硬化させてなる保護被覆層14を被覆して、保護被覆層14の外径(D3)が125μmとなる被覆光ファイバ10を作製した。
[保護被覆層14を構成するための紫外線硬化型樹脂組成物]
(1)実施例1の紫外線硬化型樹脂組成
オリゴマーとして、ポリプロピレングリコール、2,4-トリレンジイソシアネート、2-ヒドロキシエチルアクリレート、をおおよそ1:2:2の割合で反応させたものを用い、モノマーとして、N−ビニルピロリドン、イソボルニルアクリレート、を加えたものをベース樹脂とした。このベース樹脂100重量部に対し、ジメチルアミノエチルアクリレートを3重量部、光開始剤として2,4,4-トリメチルペンチルホスフィンオキサイドを1重量部、重合性基としてメルカプト基を有するシランカップリング剤を0.5重量部添加し、樹脂組成物Aを調整した。
(2)実施例2の紫外線硬化型樹脂組成
ジメチルアミノエチルアクリレートを20重量部、重合性基としてメルカプト基を有するシランカップリング剤を2重量部添加した以外は、実施例1(樹脂組成物A)と同様の組成により樹脂組成物Bを作成した。
(3)比較例1の紫外線硬化型樹脂組成
ジメチルアミノエチルアクリレートを1重量部とした以外は実施例1(樹脂組成物A)と同様の組成により樹脂組成物Cを作成した。
(4)実施例3の紫外線硬化型樹脂組成
ジメチルアミノエチルアクリレートを10重量部、重合性基としてメルカプト基を有するシランカップリング剤を1重量部添加した以外は、実施例1(樹脂組成物A)と同様の組成により樹脂組成物Dを作成した。
(5)実施例4の紫外線硬化型樹脂組成
樹脂組成物Dにおいて、ベース樹脂中のオリゴマーを5重量部増した以外は、実施例3と同様の組成により樹脂組成物Eを作成した。本例では、ベース樹脂105重量部に対してジメチルアミノエチルアクリレートを10重量部、光開始剤を1重量部、シランカップリング剤を1重量部添加する。
[被覆光ファイバ10の評価1]
被覆光ファイバ10に対する評価は以下のようにして行った。
(しごき試験)
しごき試験;半径2mmのマンドレルに180度巻き付けて、張力150gを加えて10万回しごき、ガラスファイバ13と保護被覆層14との間の剥離の有無を顕微鏡で確認する。
(ZSA(ゼロストレスエージング)試験)
85℃/85%RHに無応力状態で60日間晒し、強度劣化の有無を調べる。
上記評価結果を表1に示す。
この結果、下記の通り樹脂組成物A、Bを用いると、安定した特性が得られることを確認した。また、ZSA特性についても強度維持率90%という安定した特性が得られた。
これらの結果はガラスとの密着力が向上したことにより得られたものと推測される。
Figure 2011033931
[被覆光ファイバ10の評価2]
実施例3、4の被覆光ファイバ10のヤング率(シートでのヤング率:JIS K 7113に準拠)および切断面の平滑性を評価した。切断面の平滑性は、切断面に樹脂の一部が突き出しているもの、あるいは極端に凹凸のあるものを不合格とした。結果を表2に示す。
Figure 2011033931
この結果、保護被覆層14のヤング率が600MPa以上であれば、平滑な切断面を得ることができた。
10、20 被覆光ファイバ、 11 コア部、 12 クラッド部、 13 ガラスファイバ、 14 保護被覆層、 21 オーバーコート層、 30 光ファイバテープ心線、 31 外皮(外皮層)。

Claims (4)

  1. コア部とクラッド部とからなるガラスファイバの外周面に、該ガラスファイバに接して形成された非除去性の保護被覆層を有する被覆光ファイバにおいて、
    前記保護被覆層は、アミン系モノマーを3〜20重量部とシランカップリング剤を0.5〜2重量部とをベース樹脂100重量部に対する量として含む紫外線硬化型樹脂組成物を硬化させてなる層であることを特徴とする、被覆光ファイバ。
  2. 前記保護被覆層は単層からなり、前記保護被覆層の外径が160μm以下であることを特徴とする、請求項1記載の被覆光ファイバ。
  3. 前記保護被覆層のヤング率が600MPa以上であることを特徴とする、請求項1または2記載の被覆光ファイバ。
  4. 前記保護被覆層の外周面上に更に紫外線硬化性樹脂からなるオーバーコート層を有することを特徴とする、請求項1〜3の何れか一項に記載の被覆光ファイバ。
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