JP2011033881A - 撮影システムおよびレンズ装置 - Google Patents

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佐々木  邦彦
Masaaki Ishikawa
石川  正哲
Shigeki Sato
佐藤  茂樹
Atsushi Koyama
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Abstract

【課題】撮影システムの姿勢変化が発生しても、平行振れやピント振れを良好に補正することができるようにする。
【解決手段】撮影システムは、像振れを低減するための防振動作が可能である。撮影システムは、該撮影システムに加わった加速度を検出する加速度検出手段210と、該加速度検出手段により検出された加速度に基づいて防振動作の制御を行う制御手段201とを有する。該制御手段は、加速度検出手段により検出された加速度、角速度検出手段211により検出された該撮影システムの角速度または焦点状態検出手段106により検出された該撮影システムの焦点状態のうち少なくとも1つの所定時間内での変動幅が所定値より小さい場合は防振動作の制御を行い、該変動幅が該所定値より大きい場合は防振動作を制限する。
【選択図】図2

Description

本発明は、手振れ等に起因する像振れを低減する防振動作(像振れ補正動作)が可能な撮影システムおよびレンズ装置に関する。
手振れ等による撮影システム(カメラや交換レンズ)の振れには、ピッチ方向やヨー方向といった回転方向の振れである、いわゆる角度振れがあり、該角度振れはジャイロセンサ等の角速度センサによって検出することができる。角速度センサからの出力は、積分演算によって角変位に変換され、該角変位に応じて補正レンズを光軸に直交する面内でシフトさせることで、角度振れによる像振れを補正(低減)することができる。
一般的な撮影のように撮影倍率が小さい場合には上記角度振れを補正するだけでもよい。ただし、マクロ撮影のように撮影倍率が大きい場合には、撮像面に対して平行な方向(撮影光軸に直交する方向)の振れである平行振れや、ピント方向(撮影光軸方向)の振れであるピント振れの影響が大きくなる。
特許文献1には、加速度センサと角速度センサを用いて、角度振れだけでなく、平行振れも補正できる撮影システムが開示されている。また、特許文献2には、3軸方向の加速度を検出する加速度センサと3軸回りの角速度を検出する角速度センサとを用いて重力加速度成分を演算し、該重力加速度成分を除去した加速度に基づいて平行振れを補正する撮影システムが開示されている。
さらに、特許文献3には、加速度センサ、速度センサ又は位置センサを用いてカメラの振れを検出し、該振れに応じて露光中にフォーカスレンズを移動させてピント振れを補正する撮影システムが開示されている。
特開平03−46642号公報 特開平07−225405号公報 特開平10−312006号公報
特許文献1〜3にて開示された撮影システムでは、平行振れやピント振れを検出するために加速度センサを用いている。加速度センサからの出力に基づいて振れ変位量を算出するためには、特許文献2にて開示されているように、加速度センサによって検出された加速度から重力加速度成分を除去する必要がある。重力加速度成分を除去する方法としては、所定時間の平均加速度を重力加速度成分とみなしてこれを除去する方法や、加速度センサの出力からハイパスフィルタを用いて直流成分をカットすることで重力加速度成分が除去された加速度を得る方法がある。
これらの方法を用いる場合、重力加速度成分の除去演算を開始した時点から該除去演算が終了するまでの撮影システムの姿勢が安定していれば、誤差の少ない除去演算を行うことができる。したがって、除去演算後の加速度を2回積分することで、平行振れやピント振れの変位量を正確に算出することが可能である。
しかしながら、除去演算を開始した時点から該除去演算が終了するまでに、撮影者が意図的にフレーミングを変更したり体を前後に動かしてピント調整を行ったりすることによる撮影システムの姿勢変化が生ずると、除去演算において大きな誤差を含む。これにより、除去演算後の加速度を用いて平行振れやピント振れの変位量を正確に算出することができなくなる。
本発明は、撮影システム又はレンズ装置の姿勢変化が発生しても、平行振れやピント振れを良好に補正することができるようにした撮影システムおよびレンズ装置を提供する。
本発明の一側面としての撮影システムは、像振れを低減するための防振動作が可能である。撮影システムは、該撮影システムに加わった加速度を検出する加速度検出手段と、該加速度検出手段により検出された加速度に基づいて防振動作の制御を行う制御手段とを有する。そして、該制御手段は、加速度検出手段により検出された加速度、角速度検出手段により検出された該撮影システムの角速度または焦点状態検出手段により検出された該撮影システムの焦点状態のうち少なくとも1つの所定時間内での変動幅が所定値より小さい場合は防振動作の制御を行い、該変動幅が該所定値より大きい場合は防振動作を制限することを特徴とする。
また、本発明の他の一側面としてのレンズ装置は、像振れを低減するために防振光学素子を移動させる防振動作が可能であり、撮影装置に対して取り外し可能に装着される。レンズ装置は、該レンズ装置に加わった加速度を検出する加速度検出手段と、該加速度検出手段により検出された加速度に基づいて防振動作の制御を行う制御手段とを有する。そして、該制御手段は、加速度検出手段により検出された加速度、角速度検出手段により検出された該レンズ装置の角速度または焦点状態検出手段により検出された該レンズ装置の焦点状態のうち少なくとも1つの所定時間内での変動幅が所定値より小さい場合は防振動作の制御を行い、該変動幅が該所定値より大きい場合は防振動作を制限することを特徴とする。
本発明では、撮影システム又はレンズ装置の姿勢が安定している(変動幅が所定値より小さい)状態では加速度検出手段により検出された加速度に基づく防振動作の制御を行うが、姿勢が安定していない(変動幅が所定値より大きい)状態では防振動作を制限する。このため、本発明によれば、撮影システム又はレンズ装置の姿勢に変化が発生しても、平行振れやピント振れを低減するための防振動作を良好に行うことができる。
本発明の実施例であるレンズ交換式デジタル一眼レフカメラシステムの構成を示す断面図。 上記カメラシステムの電気回路構成を示すブロック図。 実施例のカメラシステムにおける加速度センサの出力と振れ補正制御の状態を示す概念図。 上記カメラシステムの動作を示すフローチャート。
以下、本発明の実施例について図面を参照しながら説明する。
図1には、本発明の実施例であるレンズ交換式デジタル一眼レフカメラシステム(撮影システム)の概略構成を示している。
図1において、1は撮像装置としてのカメラ本体であり、2はカメラ本体1に対して取り外し可能に装着されるレンズ装置としての交換レンズである。図1において、交換レンズ2の光軸方向(撮影光軸方向)をZ軸方向とし、該Z軸方向に直交し、かつ互いに直交する水平方向および垂直方向をそれぞれX軸方向およびY軸方向とする。
カメラ本体1において、3はメインミラーである。メインミラー3は、ファインダ観察状態では、交換レンズ2内の撮影レンズ(撮影光学系)からの光束の光路上のダウン位置に配置され、該光束の一部を光学ファインダに導き、他の一部をサブミラー4を介して焦点検出ユニット5に導く。光学ファインダは、ペンタプリズム7と接眼レンズ8とにより構成されている。メインミラー3は、撮影動作(露光動作)時には上記光路からアップ位置に退避する。
焦点検出ユニット5は、入射した光束を2つの光束に分割するセパレータレンズと、該2つの分割光束をそれぞれ再結像させる2つのコンデンサレンズと、結像された2つの被写体像を光電変換するCCDラインセンサ(AFセンサ)とを含む。該焦点検出ユニット5は、いわゆる位相差検出方式のAFを行うために、該2つの被写体像の位相差を検出する。なお、ラインセンサは、水平方向と垂直方向の被写体像を検出するように十字型に配置されている。
6は撮影レンズにより形成された被写体像を光電変換する、CMOSセンサやCCDセンサ等の光電変換素子としての撮像素子である。
交換レンズ2において、11は第1レンズユニット、12はフォーカスレンズとしての第2レンズユニット、13は変倍レンズとしての第3レンズユニットである。14は角度振れおよび平行振れによる像振れを低減(補正)するための防振光学素子としての第4レンズユニットである。15は光量を調節するための絞り15である。第1〜第4レンズユニット11〜14および絞り15により撮影光学系が構成される。
第2レンズユニット12は、AFモータ16からの駆動力を受けて光軸方向に移動して焦点調節を行う。第2レンズユニット12の焦点調節のための移動量は、焦点検出ユニット5において検出された位相差に基づいて算出された撮影レンズのデフォーカス量に応じて決定される。
また、第2レンズユニット12は、カメラシステムの光軸方向での振れによるピント変動、すなわちピント振れを低減(補正)するために、AFモータ16からの駆動力を受けて光軸方向に移動される。これにより、ピント振れを低減(補正)するためのピント振れ補正が行われる。第2レンズユニット12のピント振れ補正のための移動量は、加速度センサ18からの光軸方向での振れ加速度に応じた出力に基づいて算出される。ピント振れ補正は、焦点調節の一種である。
第3レンズユニット13は、撮影者によって操作される不図示のズーム操作リングの回転力が光軸方向への駆動力に変換されて該第3レンズユニット13に伝達されることで光軸方向に移動し、変倍を行う。
第4レンズユニット14は、防振(IS)アクチュエータ19から駆動力を受けて光軸方向に直交する面内(以下、光軸直交面内という)でシフト駆動される。このときのシフト量は、振動ジャイロ等の角速度センサ(角速度検出手段)17からの出力に基づいて算出される。これにより、角度振れによる像振れを低減(補正)する角度振れ補正が行われる。
また、第4レンズユニット14は、加速度センサ(加速度検出手段)18からの光軸直交方向での振れ加速度に応じた出力に基づいて算出されるシフト量だけ光軸直交面内でシフト駆動される。これにより、平行振れによる像振れを低減(補正)する平行振れ補正が行われる。
実際には、第4レンズユニット14は、後述するように角度振れと平行振れの合成変位量と第4レンズユニット14の敏感度等に応じたシフト量だけ、該合成変位の方向とは反対の方向にシフト駆動される。
ISアクチュエータ19は、コイルとマグネットにより構成され、コイルとマグネットのうち一方が第4レンズユニット14に取り付けられ、他方が第4レンズユニット14をシフト可能に支持する不図示のベース部材に取り付けられている。コイルに通電することで、コイルとマグネット間に推力が発生し、該推力によって第4レンズユニット14がシフト駆動される。
なお、加速度センサ18は、X軸方向、Y軸方向およびZ軸方向の3軸方向での加速度を検出することができる。また、角速度センサ17と加速度センサ18は、撮影光学系の光軸方向に直交し、かつ撮影光学系の主点Pを含む平面上に配置されている。これにより、角速度センサ17および加速度センサ18はいずれも主点Pに対応した位置での振れの角速度および加速度を検出することができる。
また、ISアクチュエータ19の駆動の制御は、後述するレンズCPUにより行われる。さらに、第4レンズユニット14は、光軸上の一点を中心にして回動することで光軸直交方向に移動するものであってもよいし、いわゆる可変頂角プリズムであってもよい。
図2には、本実施例のカメラシステムの電気的構成を示す。100はカメラ本体であり、200は交換レンズである。
101はマイクロコンピュータにより構成されるカメラCPUである。カメラCPU101は、カメラ本体100内の各部の動作を制御する。また、カメラCPU101は、交換レンズ200の装着時には電気接点102,202を介して、交換レンズ200内に設けられたレンズCPU201との通信を行う。カメラCPU101がレンズCPU201に送信する情報(信号)には、フォーカスレンズの駆動量情報、平行振れ情報およびピント振れ情報が含まれる。また、レンズCPU201からカメラCPU101に送信する情報(信号)には、撮像倍率情報が含まれる。
なお、電気接点102,202には、カメラ本体100から交換レンズ200に電源を供給するための接点が含まれている。
103は撮影者により操作可能な電源スイッチであり、カメラCPU101を起動したりカメラシステム内の各アクチュエータやセンサ等への電源供給を開始したりするためのスイッチである。
104は撮影者により操作可能なレリーズスイッチであり、第1ストロークスイッチSW1と第2ストロークスイッチSW2とを有する。レリーズスイッチ104からの信号は、カメラCPU101に入力される。カメラCPU101は、第1ストロークスイッチSW1からのON信号の入力に応じて、撮影準備状態に入る。撮影準備状態では、測光部105による被写体輝度の測定と、図1に示した焦点検出ユニット5を含む焦点検出部(焦点状態検出手段)106による位相差検出方式での焦点検出を行わせる。
カメラCPU101は、測光結果に基づいて絞りユニット15の絞り値や撮像素子6の露光量(シャッタ秒時)等を演算する。また、カメラCPU101は、焦点検出部106による撮影光学系の焦点状態の検出結果である焦点情報(デフォーカス量およびデフォーカス方向)に基づいて、被写体に対する合焦状態を得るための第2レンズユニット12の駆動量(駆動方向を含む)を決定する。上記駆動量の情報(フォーカスレンズ駆動量情報)は、レンズCPU201に送信される。レンズCPU201は、レンズ2内の各構成部の動作を制御する。
さらに、カメラCPU101は、交換レンズ200に設けられた防振操作スイッチ(ISスイッチ)203からのON信号を受けると、第4レンズユニット14のシフト駆動、つまりは防振動作の制御を開始する。
第2ストロークスイッチ(SW2)からのON信号が入力されると、カメラCPU101は、レンズCPU201に対して絞り駆動命令を送信し、絞りユニット15を先に演算した絞り値に設定させる。また、カメラCPU101は、露光部107に露光開始命令を送信し、ミラー3,4の退避(アップ)動作および不図示のシャッタの開放動作を行わせ、撮像素子6を含む撮像部108にて、被写体像の光電変換、すなわち露光動作を行わせる。
撮像部108(撮像素子6)からの撮像信号は、カメラCPU101内の信号処理部にてデジタル変換され、さらに各種補正処理が施されて画像信号として出力される。画像信号(データ)は、画像記録部109において、フラッシュメモリ等の半導体メモリ、磁気ディスク、光ディスク等の記録媒体に記録保存される。
ISスイッチ203は、防振動作の制御を行わせるかどうかを選択するために撮影者により操作される。ISスイッチ203からのON信号は、レンズCPU201を介してカメラ本体100側にも送信される。
204はオートフォーカス(AF)とマニュアルフォーカス(MF)とを切り替えるために撮影者により操作されるAF/MFスイッチである。
205はIS制御切替えスイッチであり、ピント振れ補正を行う(ピント振れ補正モード)か否かを選択するために撮影者により操作される。
206はIS駆動部であり、図1に示したISアクチュエータ19とその駆動回路とを含む。本実施例では、ISアクチュエータ19として、第4レンズユニット14をX軸方向にシフト駆動するX方向ISアクチュエータと、第4レンズユニット14をY軸方向に駆動するY方向ISアクチュエータとを含む。
なお、図1では図示を省略したが、交換レンズ2には、第4レンズユニット14をその光軸が撮影光学系の光軸に一致する位置にロック保持するための係止機構が設けられている。このため、図2に示すように、交換レンズ200には、係止機構を駆動するアクチュエータとその駆動回路を含む係止駆動部207が設けられている。
IS駆動部206は、ISスイッチ203がOFFになったときに、レンズCPU201からの指令に応じて係止駆動部207を通じて係止機構をロック動作させる。また、IS駆動部206は、ISスイッチ203がONになったときに、レンズCPU201からの指令に応じて係止駆動部207を通じて係止機構をロック解除(アンロック)動作させる。
209はAF駆動部であり、カメラCPU101から送信されたフォーカスレンズ駆動量情報に応じてAFモータ16を通じて第2レンズユニット12のAF駆動を行う。また、AF駆動部209は、ISスイッチ203がONであり、撮影倍率が所定値(例えば0.2〜0.3倍、より好ましくは0.1倍)より高い場合においてピント振れ補正を行うために、レンズCPU201からの指令に応じてAFモータ16を駆動する。
208は電磁絞り駆動部であり、カメラCPU101からの絞り駆動命令を受けたレンズCPU201により制御されて、図1に示した絞りユニット15を該命令により指定された絞り値に相当する開口状態に動作させる。
210は図1に示した加速度センサ18に相当する加速度センサである。加速度センサ210は、互いに直交するX軸方向,Y軸方向およびZ軸方向の3方向における加速度を機械的に、具体的には振れにより発生する慣性力を利用して検出し、該加速度を示す加速度信号をレンズCPU201に出力する。
211は図1に示した角速度センサ17に相当する角速度センサである。角速度センサ211は、カメラシステムの角度振れである縦(ピッチ方向)振れと横(ヨー方向)振れのそれぞれの角速度を示す角速度信号をレンズCPU201に出力する。
次に、本実施例における防振動作の制御についてさらに詳しく説明する。レンズCPU201およびカメラCPU101は、ISスイッチ203からのON信号とレリーズスイッチ104の第1ストロークスイッチSW1からのON信号を受けると、第4レンズユニット14のシフト駆動の制御である防振動作の制御を開始する。
レンズCPU201は、角速度センサ211からのピッチ方向およびヨー方向の角速度信号を電気的又は機械的に積分して、それぞれの方向での変位量であるピッチ方向振れ量及びヨー方向振れ量(これらをまとめて角度振れ量ともいう)を演算する。
一方、加速度センサ210により検出される加速度のうち、X軸方向およびY軸方向の加速度には、平行振れによる加速度成分と、カメラシステムの姿勢に応じた重力加速度成分と、角度振れやフレーミング変更に伴う重力加速度の変化成分とが含まれる。また、Z軸方向の加速度には、ピント振れによる加速度成分が含まれる。
加速度センサ210から出力された加速度信号は、レンズCPU201に出力される。レンズCPU201は、該加速度信号によって示されるX軸方向、Y軸方向およびZ軸方向における加速度の所定時間内における変動幅が、該軸方向ごとに設定された閾値(所定値)よりも小さいか否かを判定する。加速度の所定時間内における変動幅が閾値よりも小さい場合は、フレーミング(又はカメラの姿勢)が安定した状態になっているとみなすことができる。このため、レンズCPU201は、このときの加速度信号に対して重力成分を排除する処理(以下、重力補正という)を行う。
レンズCPU201は、重力補正を行った加速度信号に対して、軸方向ごとに、平行振れ成分とピント振れ成分とに分離し、各振れ成分を2回積分することで、それぞれの振れ成分の変位量である平行振れ量とピント振れ量を算出する。
レンズCPU201は、上述した角度振れ量と平行振れ量の合成変位量に基づいてIS駆動部206を制御して第4レンズユニット14をシフト駆動させ、角度振れ補正および平行振れ補正を行う。また、レンズCPU201は、ピント振れ量に基づいてAF駆動部209を制御して第2レンズユニット12を光軸方向に駆動させ、ピント振れ補正を行う。
一方、加速度の所定時間内における変動幅が閾値よりも大きい場合は、レンズCPU201は、加速度センサ210により検出された加速度に対する重力補正を行わない。そして、この場合は、加速度を用いた防振動作である平行振れ補正およびピント振れ補正を行わず(すなわち、制限し)、角度振れ補正のみを行う。そして、加速度の変動幅が閾値よりも小さくなったときに、先に説明した平行振れ補正およびピント振れ補正を行う。
図3には、加速度センサ210からの出力(加速度信号)と防振動作の制御状態との関係を示している。図中の曲線で示す加速度信号は、時間(t)の経過とともに変化する。第1ストロークスイッチSW1がONされた後、角速度センサ211の出力に基づく角度振れ補正の制御が行われる。
一方、加速度センサ210からの出力の所定時間T1内の変動幅が閾値Wより小さいときは、そのときの加速度センサ出力を用いて平行振れ補正とピント振れ補正の制御を行う。フレーミング変更が行われることで加速度センサ210の出力の所定時間T1内での変動幅が閾値Wより大きくなったときは、そのときの加速度センサ出力を用いて平行振れ補正とピント振れ補正の制御を行うことを中断(制限)する。再び、加速度センサ210の出力の所定時間T1内での変動幅が閾値Wより小さくなると、そのときの加速度センサ出力を用いた平行振れ補正とピント振れ補正の制御を再開する。
閾値は、撮影倍率と絞り値に応じて、軸方向ごとに個別に設定されている。本実施例では、撮影倍率が大きくなるにつれて、また絞り値が開放側であるほど閾値を小さく設定し、より安定した状態で加速度の重力補正を行うことができるようにしている。なお、閾値は、撮影倍率および絞り値のうち少なくとも一方に応じて設定すればよい。
次に、図4のフローチャートを用いて、図2に示したカメラシステムの動作について説明する。この動作は、カメラCPU101およびレンズCPU201に格納されたコンピュータプログラムに従って実行される。
ステップS01では、電源スイッチ103がONされることに応じて、カメラ本体100から交換レンズ200に電源の供給が開始される。また、カメラCPU101とレンズCPU201との間の通信が開始される。
次に、ステップS02では、カメラCPU101は、レリーズスイッチ104の第1ストロークスイッチSW1からのON信号が入力されたか否かを判定する。ON信号が入力されたときは、ステップS03において、レンズCPU201は、ISスイッチ203がONになっているか否かを判定する。ISスイッチ203がONであるときはステップS04に進み、ONでないときはステップS30に進む。
ステップS04では、カメラCPU101は、撮影準備状態での測光および焦点検出を行う。また、レンズCPU201は、焦点検出の結果に基づいて第2レンズユニット12を移動させてAFを行うとともに、角速度センサ211による角速度の検出を開始する。
ステップS05では、レンズCPU201は、角速度センサ211からの角速度信号を用いた角度振れ補正の制御を開始する。
次にステップS06では、レンズCPU201は、IS制御切替えスイッチ205においてピント振れ補正モードが選択されているか否かを判定する。ピント振れ補正モードが選択されている場合はステップS07に進み、ピント振れ補正モードが選択されていない場合はステップS20に進む。
ステップS07では、レンズCPU201は、撮影倍率と絞り値とに応じて、X軸方向、Y軸方向およびZ軸方向における閾値α(X),α(Y),α(Z)を算出する。撮影倍率は、第2および第3レンズユニット12,13の位置から換算される被写体距離と焦点距離を用いて公知の方法で算出することができる。
次にステップS08では、レンズCPU201は、加速度センサ210による加速度の検出を開始する。
次にステップS09では、レンズCPU201は、加速度センサ210からのX軸、Y軸およびZ軸方向における出力(加速度)の所定時間内での変動幅がそれぞれ、閾値α(X),α(Y),α(Z)以下(又はこれらよりも小さい)か否かを判定する。閾値α(X),α(Y),α(Z)以下である場合はステップS10に進む。また、閾値α(X),α(Y),α(Z)以下ではない場合はステップS15に進む。
ステップS15において、レンズCPU201は、カメラCPU101を通じて第2ストロークスイッチSW2からのON信号が入力されたか否かを判定する。ON信号が入力された場合には、平行振れ補正およびピント振れ補正を行わずに、すなわち加速度センサ210からの出力を用いる防振動作を制限してステップS13に進む。ON信号が入力されていない場合は、ステップS08に戻る。
ステップS10では、レンズCPU201は、加速度センサ210からの出力の重力補正を行う。
そして、ステップS11では、レンズCPU201は、重力補正を行った加速度を用いて平行振れ補正およびピント振れ補正を行う。
さらにステップS12では、レンズCPU201は、カメラCPU101を通じて第2ストロークスイッチSW2からのON信号が入力されたか否かを判定する。ON信号が入力された場合にはステップS13に進み、ON信号が入力されていない場合はステップS02に戻る。
ステップS13では、カメラCPU101は、露光部107を制御して露光動作を開始する。レンズCPU201は、露光動作中も角度振れ補正、平行振れ補正およびピント振れ補正を行う。ただし、ピント振れ補正を露光動作中に行うと撮影倍率が変化する倍率振れが発生する可能性がある。このため、露光動作中はピント振れ補正を行わなくてもよい。こうして露光動作が終了すると、ステップS14に進み、カメラCPU101は、露光動作によって得られた画像信号(撮影画像データ)を記録媒体に記録して、ステップS02に戻る。
また、ステップS03においてISスイッチ203がONではないとしてステップS30に進むと、カメラCPU101は測光および焦点検出を行う。その後、ステップS31にてカメラCPU101は、第2ストロークスイッチSW2からのON信号が入力されたか否かを判別する。ON信号が入力されない場合はステップS02に戻り、ON信号が入力されるとステップS13に進む。
また、ステップS06にてIS制御切替えスイッチ205にてピント振れ補正モードが選択されていないためにステップS20に進むと、レンズCPU201は、撮影倍率と絞り値とに応じて、X軸方向およびY軸方向における閾値α(X),α(Y)を算出する。
次にステップS21では、レンズCPU201は、加速度センサ210による加速度の検出を開始する。
さらにステップS22では、レンズCPU201は、加速度センサ210からのX軸およびY軸方向における出力(加速度)の所定時間内での変動幅がそれぞれ、閾値α(X),α(Y)以下(又はこれらよりも小さい)か否かを判定する。閾値α(X),α(Y)以下である場合はステップS23に進む。また、閾値α(X),α(Y)以下ではない場合はステップS25に進む。
ステップS23では、レンズCPU201は、加速度センサ210からの出力の重力補正を行う。
そして、ステップS24では、レンズCPU201は、重力補正を行った加速度を用いて平行振れ補正を行う。
ステップS25では、カメラCPU101は、第2ストロークスイッチSW2からのON信号が入力されたか否かを判別する。ON信号が入力されない場合はステップS21に戻り、ON信号が入力されるとステップS13に進む。
以上説明した本実施例によれば、カメラシステムの姿勢やフレーミングの変更に起因して、加速度センサ210により検出された加速度の所定時間内での変動幅が閾値より大きい場合には、該加速度を用いた振れ補正を行わないようにしている。言い替えれば、検出された加速度の所定時間内での変動幅が閾値より小さい場合に限り、加速度の重力補正を正確に行い、該重力補正後の加速度を用いた振れ補正を行う。したがって、加速度を用いた振れ補正(防振動作)を良好に行うことができる。
なお、本実施例では、第1ストロークスイッチからON信号が出力されてから加速度センサを用いた振れ補正の制御を開始する場合について説明した。しかし、本発明はこれに限定されない。例えば、第1ストロークスイッチからON信号が出力された後、加速度センサによる加速度の検出を行い、第2ストロークスイッチからON信号が出力された時点での加速度の変動幅によりカメラシステムの姿勢変化を判別する。そして、第2ストロークスイッチからON信号が出力されてから露光が終了するまでの間、振れ補正の制御を行うようにしてもよい。これにより、加速度センサのドリフトや誤差の蓄積を抑制する効果が期待できる。
また、上記実施例では、カメラシステムの姿勢(フレーミング)が安定しているか否かの判定を、加速度センサからの出力の所定時間内での変動幅が所定値より小さいか否かで行う場合について説明した。しかし、本発明はこれに限定されない。例えば、角速度センサからの出力(角速度)や焦点検出部により検出される焦点状態の所定時間内での変動幅が所定値より小さいか否かで判定してもよい。すなわち、加速度センサの出力、角速度センサの出力および焦点状態のうち少なくとも1つを用いてカメラシステムの姿勢が安定しているか否かを判定することで、高精度にフレーミング変更を判定することが可能となる。
また、上記実施例では、ISスイッチ203がONであれば角度振れ補正と平行振れ補正を常に行い、IS制御切替えスイッチ205によってピント振れ補正を行うか否かを選択できるように構成している。しかし、本発明はこれに限定されず、平行振れ補正のみ又はピント振れ補正のみを行うようにしてもよい。上記実施例では3軸の加速度センサを用いたのに対して、ピント振れのみを補正する場合は光軸方向の加速度を検出する1軸の加速度センサを用いればよい。また、平行振れのみを補正する場合には、X軸方向およびY軸方向の加速度を検出する2軸の加速度センサを用いればよい。
さらに、上記実施例ではレンズ交換式デジタル一眼レフカメラについて説明したが、本発明は、レンズ一体型のデジタルカメラ、さらにはビデオカメラにも適用することができる。
以上説明した各実施例は代表的な例にすぎず、本発明の実施に際しては、各実施例に対して種々の変形や変更が可能である。
撮影システムの姿勢変化が発生しても、平行振れやピント振れを良好に補正することができる撮影システムを提供できる。
1,100 カメラ本体
2,200 交換レンズ
5 焦点検出ユニット
6 撮像素子
12 第2レンズユニット(フォーカスレンズ)
13 第3レンズユニット(変倍レンズ)
14 第4レンズユニット(防振光学素子)
17,211 角速度センサ
18,210 加速度センサ
19 ISアクチュエータ

Claims (4)

  1. 像振れを低減するための防振動作が可能な撮影システムであって、
    該撮影システムに加わった加速度を検出する加速度検出手段と、
    該加速度検出手段により検出された加速度に基づいて前記防振動作の制御を行う制御手段とを有し、
    該制御手段は、前記加速度検出手段により検出された加速度、角速度検出手段により検出された該撮影システムの角速度または焦点状態検出手段により検出された該撮影システムの焦点状態のうち少なくとも1つの所定時間内での変動幅が所定値より小さい場合は前記防振動作の制御を行い、前記変動幅が前記所定値より大きい場合は前記防振動作を制限することを特徴とする撮影システム。
  2. 前記制御手段は、撮影倍率および絞り値のうち少なくとも1つに応じて前記所定値を変更することを特徴とする請求項1に記載の撮影システム。
  3. 像振れを低減するために防振光学素子を移動させる防振動作が可能であり、撮影装置に対して取り外し可能に装着されるレンズ装置であって、
    該レンズ装置に加わった加速度を検出する加速度検出手段と、
    該加速度検出手段により検出された加速度に基づいて前記防振動作の制御を行う制御手段とを有し、
    該制御手段は、前記加速度検出手段により検出された加速度、角速度検出手段により検出された該レンズ装置の角速度または焦点状態検出手段により検出された該レンズ装置の焦点状態のうち少なくとも1つの所定時間内での変動幅が所定値より小さい場合は前記防振動作の制御を行い、前記変動幅が前記所定値より大きい場合は前記防振動作を制限することを特徴とするレンズ装置。
  4. 前記制御手段は、撮影倍率および絞り値のうち少なくとも1つに応じて前記所定値を変更することを特徴とする請求項3に記載のレンズ装置。
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