JP2011032988A - 風力発電機ブレード用発泡充填材、風力発電機ブレード用発泡充填部品、風力発電機ブレード、風力発電機、および、風力発電機ブレードの製造方法 - Google Patents

風力発電機ブレード用発泡充填材、風力発電機ブレード用発泡充填部品、風力発電機ブレード、風力発電機、および、風力発電機ブレードの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】剛性を確保しつつ、軽量かつ制振性に優れる、風力発電機ブレード、風力発電機、および、風力発電機ブレードの製造方法、それらに用いられる風力発電機ブレード用発泡充填材および風力発電機ブレード用発泡充填部品を提供すること。
【解決手段】ポリマーおよび発泡剤を含有する発泡充填組成物を、風力発電機ブレード4の内部空間に配置できるように所定形状に形成して、風力発電機ブレード用発泡充填材11を得た後、その風力発電機ブレード用発泡充填材11にクリップ12を装着して風力発電機ブレード用発泡充填部品10を得て、その風力発電機ブレード用発泡充填部品10を、風力発電機ブレード4の内部空間に配置し、風力発電機ブレード用発泡充填材11を発泡させて、風力発電機ブレード4の内部空間を充填することにより、風力発電機ブレード4を得る。
【選択図】図2

Description

本発明は、風力発電機ブレード用発泡充填材、それを備える風力発電機ブレード用発泡充填部品、それらを用いる風力発電機ブレード、それを備える風力発電機、および、風力発電機ブレードの製造方法に関する。
近年、地球温暖化対策に伴うCO低減の観点から、風力発電機が注目されている。風力発電機は、通常、支柱と、その支柱に回転自在に支持されるブレード(羽根)とを備えており、風力を受けてブレードが回転し、その回転力に基づいて電力を発生させている。
風力発電機において、ブレードには、風力に耐える剛性が要求される一方で、剛性を高めようとすると重量が増加する。すると、重量増加に伴って振動騒音が増加したり、発電効率が低下する。そのため、ブレードには、高剛性でありながら、かつ、軽量であることが要求される。
上記の観点より、例えば、炭素繊維強化プラスチックからなる表皮材と、その表皮材に内包される低密度発泡体からなるコア材とを備える風車翼が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2006−274990号公報
しかし、特許文献1に記載の風車翼において、表皮材の内面とコア材の外面との間に隙間を生じると、振動を効果的に抑制することができず、さらには、表皮材の剛性を確保できないという不具合がある。
本発明の目的は、剛性を確保しつつ、軽量かつ制振性に優れる、風力発電機ブレード、風力発電機、および、風力発電機ブレードの製造方法、それらに用いられる風力発電機ブレード用発泡充填材および風力発電機ブレード用発泡充填部品を提供することにある。
上記目的を解決するために、本発明の風力発電機ブレード用発泡充填材は、ポリマーおよび発泡剤を含有する発泡充填組成物が、風力発電機ブレードの内部空間に配置できるように所定形状に形成されており、発泡により前記風力発電機ブレードの内部空間を充填可能であることを特徴としている。
本発明の風力発電機ブレード用発泡充填材を、風力発電機ブレードの内部空間に配置して発泡すれば、風力発電機ブレードの内部空間が、発泡により得られる発泡体で充填される。そのため、風力発電機ブレードの内側面と発泡体の外側面との間に隙間が生じることを防止することができる。その結果、振動を効果的に抑制することができ、さらには、風力発電機ブレードの剛性を確保することができる。
また、本発明の風力発電機ブレード用発泡充填部品は、上記した風力発電機ブレード用発泡充填材と、風力発電機ブレード用発泡充填材に装着され、風力発電機ブレードの内部空間に取り付け可能な取付部材とを備えていることを特徴としている。
本発明の風力発電機ブレード用発泡充填部品によれば、取付部材によって、風力発電機ブレード用発泡充填材を、風力発電機ブレードの内部空間に取り付けることができる。そのため、風力発電機ブレード用発泡充填材を、風力発電機ブレードの内部空間に、風力発電機ブレードのサイズおよび形状に対応して、確実に位置決めして配置することができる。その結果、より一層、振動を効果的に抑制することができ、さらには、風力発電機ブレードの剛性を確保することができる。
また、本発明の風力発電機ブレード用発泡充填部品では、前記取付部材は、前記風力発電機ブレード用発泡充填材を支持する支持部を備えていることが好適である。
風力発電機ブレード用発泡充填材を支持部により支持すれば、風力発電機ブレード用発泡充填材を、風力発電機ブレードの内部空間において、より適切な位置で配置することができる。
また、本発明の風力発電機ブレード用発泡充填部品では、前記支持部は、前記風力発電機ブレード用発泡充填材の発泡方向が規制されるように、前記風力発電機ブレード用発泡充填材を支持することが好適である。
支持部により、風力発電機ブレード用発泡充填材の発泡方向を規制すれば、風力発電機ブレードの内部空間において、充填が必要とされる空間を、より確実に充填することができる。
また、本発明の風力発電機ブレード用発泡充填部品では、前記支持部は、前記風力発電機ブレード用発泡充填材が前記風力発電機ブレードの内側面と前記支持部との間に配置されるように、前記風力発電機ブレード用発泡充填材を支持することが好適である。
風力発電機ブレード用発泡充填材が風力発電機ブレードの内側面と支持部との間に配置されれば、発泡により得られる発泡体は、風力発電機ブレードの内側面と発泡体の外側面との間に、確実に充填される。そのため、風力発電機ブレードの内側面と発泡体の外側面との間に隙間が生じることを確実に防止することができる。
また、本発明の風力発電機ブレード用発泡充填部品は、上記した風力発電機ブレード用発泡充填材と、風力発電機ブレード用発泡充填材により被覆され、前記風力発電機ブレードの内部空間を補強するため補強部材とを備えていることを特徴としている。
本発明の風力発電機ブレード用発泡充填部品によれば、補強部材によって、風力発電機ブレードを補強することができる。その結果、補強部材により、風力発電機ブレードの剛性をより一層高めることができながら、風力発電機ブレード用発泡充填材により、振動を効果的に抑制することができる。
また、本発明の風力発電機ブレード用発泡充填部品では、前記補強部材は、前記風力発電機ブレードの内部空間を複数の空間に仕切るための、複数の仕切壁を備えていることが好適である。
補強部材が複数の仕切壁を備えているので、風力発電機ブレードの軽量化を図りつつ、剛性を高めることができる。
また、本発明の風力発電機ブレードは、上記した風力発電機ブレード用発泡充填材または風力発電機ブレード用発泡充填部品を、前記風力発電機ブレードの内部空間に配置して、それの発泡により得られる発泡体によって、内部空間が充填されていることを特徴としている。
そのため、風力発電機ブレードの内側面と発泡体の外側面との間に隙間が生じることを防止して、振動を効果的に抑制することができ、さらには、剛性を確保することができる。
また、本発明の風力発電機は、上記の風力発電機ブレードを備えることを特徴としている。
このような風力発電機によれば、風力発電機ブレードの振動を効果的に抑制することができ、さらには、剛性を確保することができるため、振動騒音を軽減するとともに、耐久性および発電効率の向上を図ることができる。
また、本発明の風力発電機ブレードの製造方法は、ポリマーおよび発泡剤を含有する発泡充填組成物を、風力発電機ブレードの内部空間に配置できるように所定形状に形成して、風力発電機ブレード用発泡充填材を得る工程、前記風力発電機ブレード用発泡充填材を、前記風力発電機ブレードの内部空間に配置する工程、および、前記風力発電機ブレード用発泡充填材を発泡させて、前記風力発電機ブレードの内部空間を充填する工程を備えることを特徴としている。
このような方法では、風力発電機ブレード用発泡充填材を、風力発電機ブレードの内部空間に配置し、発泡させて、その内部空間を充填する。そのため、風力発電機ブレードの内側面と発泡体の外側面との間に隙間が生じることを防止することができる。その結果、振動を効果的に抑制することができ、さらには、風力発電機ブレードの剛性を確保することができる。
本発明の風力発電機ブレード用発泡充填材、風力発電機ブレード用発泡充填部品、風力発電機ブレード、風力発電機、および、風力発電機ブレードの製造方法によれば、振動を効果的に抑制することができ、さらには、風力発電機ブレードの剛性を確保することができる。
図1は、本発明の風力発電機の一実施形態の正面図である。 図2(a)は、本発明の風力発電機ブレード(発泡前)の一実施形態の、図1におけるA−A断面図、図2(b)は、本発明の風力発電機ブレード用発泡充填部品の一実施形態の要部概略平面図である。 図3は、図2(a)に示す風力発電機ブレード(発泡後)の、図1におけるA−A断面図である。 図4(a)は、本発明の風力発電機ブレード用発泡充填部品の他の実施形態(風力発電機ブレード用発泡充填材の発泡方向が支持部によって規制される形態)が採用される風力発電機ブレード(発泡前)の要部概略断面図、図4(b)は、図4(a)に示す風力発電機ブレード用発泡充填部品が採用される風力発電機ブレード(発泡後)の要部概略断面図である。 図5(a)は、本発明の風力発電機ブレード用発泡充填部品の他の実施形態(風力発電機ブレード用発泡充填材が風力発電機ブレードの内側面と支持部との間に配置される形態)の概略平面図、図5(b)は、図5(a)に示す風力発電機ブレード用発泡充填部品が採用される風力発電機ブレード(発泡前)の断面図、図5(c)は、図5(b)に示す風力発電機ブレード用発泡充填部品が採用される風力発電機ブレード(発泡後)の断面図である。 図6(a)は、本発明の風力発電機ブレード用発泡充填部品の他の実施形態(発泡体からなる補強部材が風力発電機ブレード用発泡充填材により被覆される形態)が採用される風力発電機ブレード(発泡前)の断面図、図6(b)は、図6(a)に示す風力発電機ブレード用発泡充填部品が採用される風力発電機ブレード(発泡後)の断面図である。 図7(a)は、本発明の風力発電機ブレード用発泡充填部品の他の実施形態(ハニカム構造体からなる補強部材が風力発電機ブレード用発泡充填材により被覆される形態)が採用される風力発電機ブレード(発泡前)の断面図、図7(b)は、図7(a)に示す風力発電機ブレード用発泡充填部品が採用される風力発電機ブレード(発泡後)の断面図である。 図8(a)は、本発明の風力発電機ブレード用発泡充填部品の他の実施形態(ループ形状の風力発電機ブレード用発泡充填材が取付部材により保持される形態)が採用される風力発電機ブレード(発泡前)の要部概略断面図、図8(b)は、図8(a)に示す風力発電機ブレード用発泡充填部品が採用される風力発電機ブレード(発泡後)の要部概略断面図である。 図9(a)は、本発明の風力発電機ブレード用発泡充填部品の他の実施形態(ループ形状の風力発電機ブレード用発泡充填材が、その重合部分の切り込みの係合により互いに固定される形態)が採用される風力発電機ブレード(発泡前)の要部概略断面図、図9(b)は、図9(a)に示す風力発電機ブレード用発泡充填部品が採用される風力発電機ブレード(発泡後)の要部概略断面図である。 図10(a)は、本発明の風力発電機ブレード用発泡充填部品の他の実施形態(風力発電機ブレード用発泡充填材が粘着層で固定される形態)が採用される風力発電機ブレード(発泡前)の断面図、図10(b)は、図10(a)に示す風力発電機ブレード用発泡充填部品が採用される風力発電機ブレード(発泡後)の断面図である。
図1は、本発明の風力発電機の一実施形態の正面図、図2(a)は、本発明の風力発電機ブレード(発泡前)の一実施形態の、図1におけるA−A断面図、図2(b)は、本発明の風力発電機ブレード用発泡充填部品の一実施形態の要部概略平面図、図3は、図2(a)に示す風力発電機ブレード(発泡後)の、図1におけるA−A断面図である。
図1において、風力発電機1は、鉛直方向に立設される支柱2と、支柱2の上端部に設けられる回転軸3と、回転軸3に接続され、支柱2に対して回転自在に設けられる風力発電機ブレード4とを備えている。
風力発電機ブレード4は、回転軸3に対して放射状に延びる複数の羽根であって、図2(a)に示すように、外板5と、桁部6とを備えている。
外板5は、断面略雫状をなし、第1外板7および第2外板8を備える半割構造体から形成されている。また、外板5は、桁部6および風力発電機ブレード用発泡充填部品10が設置された後に、それら第1外板7および第2外板8の両端部を互いに対向当接させて、接合することによって、中空空間(閉断面)が形成される中空部材として形成されている。
外板5を形成する材料としては、例えば、カーボンファイバーなどの炭素、例えば、FRP(繊維強化プラスチック)、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリエステル、エポキシなどの合成樹脂、例えば、アルミニウム合金、マグネシウム合金、チタン合金、鉄系鋼板などの金属、例えば、バルサなどの木材などが挙げられる。好ましくは、FRPが挙げられる。
桁部6は、外板5の中空空間に配置され、第1外板7の内側面および第2外板8の内側面に連結されており、風力発電機ブレード4の径方向に沿って延びる略平板形状に形成されている。桁部6は、風力発電機ブレード4の回転方向において互いに間隔を隔てて複数(2枚)配置されており、各桁部6は、風力発電機ブレード4の径方向にわたって配置されている。
桁部6を形成する材料として、上記した外板5を形成する材料と同様の材料が挙げられる。
風力発電機ブレード用発泡充填部品10は、風力発電機ブレード4の内部空間を充填する発泡体9(図3参照)を形成するために用いられ、図2(b)に示すように、風力発電機ブレード用発泡充填材11と、風力発電機ブレード用発泡充填材11に装着され、風力発電機ブレード4の内部空間に取り付け可能な取付部材としてのクリップ12とを備えている。
風力発電機ブレード用発泡充填材11は、詳しくは後述するが、加熱により発泡する発泡充填組成物(後述)から、例えば、平面視略矩形のシート状に形成されている。
クリップ12は、特に制限されないが、例えば、硬質樹脂からなり、射出成形などによって、成形されている。
このようなクリップ12は、風力発電機ブレード用発泡充填材11を風力発電機ブレード4の内部空間に固定するための固定鉤部13と、風力発電機ブレード用発泡充填材11を係止する係止部14とを一体的に備えている。
そして、係止部14が風力発電機ブレード用発泡充填材11の周端部に埋設されるように、クリップ12が風力発電機ブレード用発泡充填材11に挿入されることにより、風力発電機ブレード用発泡充填部品10が形成される。
この風力発電機ブレード用発泡充填部品10は、そのクリップ12の固定鉤部13が桁部6の厚さ方向を貫通するように、桁部6に挿通されることによって、桁部6に固定される。
これにより、図2(a)に示すように、風力発電機ブレード用発泡充填部品10(風力発電機ブレード用発泡充填材11を含む。)が、風力発電機ブレード4の内部空間に固定して、配置される。
そして、詳しくは後述するが、この風力発電機ブレード4(発泡前)を、適宜の条件下で加熱して、風力発電機ブレード用発泡充填材11を発泡、架橋および硬化させることにより、発泡体9を形成し、風力発電機ブレード4の内部空間を充填する。
これによって、図3に示すように、発泡体9によって内部空間が充填されている風力発電機ブレード4(発泡後)を、得ることができる。
以下において、この風力発電機ブレード4を製造するための、本発明の風力発電機ブレードの製造方法の一実施形態について、詳述する。
この方法では、まず、ポリマーおよび発泡剤を含有する発泡充填組成物を、風力発電機ブレードの内部空間に配置できるように所定形状に形成して、風力発電機ブレード用発泡充填材11を得る。
ポリマーとしては、特に制限されないが、例えば、樹脂、ゴム、熱可塑性エラストマーなどが挙げられる。
樹脂としては、特に制限されないが、例えば、エチレン・酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン・エチルアクリレート共重合体(EEA)、エチレン・ブチルアクリレート共重合体(EBA)、オレフィン樹脂(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレンなど)、ポリエステル、ポリビニルブチラール、ポリ塩化ビニル、ポリアミド、ポリケトンなどが挙げられる。好ましくは、エチレン・酢酸ビニル共重合体が挙げられる。エチレン・酢酸ビニル共重合体を用いることにより、発泡倍率を高くすることができる。
ゴムとしては、特に制限されないが、例えば、スチレン・ブタジエンゴム(SBR)などの芳香族系ゴム、例えば、ブタジエンゴム(1,4−ポリブタジエンゴム)(BR)、シンジオタクチック−1,2−ポリブタジエンゴム、アクリロニトリル・ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、ニトリルゴム、ブチルゴム、イソプレンゴム、天然ゴムなどの非芳香族系ゴムが挙げられる。また、ゴムとしては、例えば、エチレン・プロピレン・ジエンゴム(EPDM)なども挙げられる。好ましくは、芳香族系ゴム、さらに好ましくは、スチレン・ブタジエンゴムが挙げられる。
熱可塑性エラストマーとしては、特に制限されないが、例えば、スチレン系熱可塑性エラストマー、オレフィン系熱可塑性エラストマー、ウレタン系熱可塑性エラストマー、ポリエステル系熱可塑性エラストマー、ポリアミド系熱可塑性エラストマー、1,2−ポリブタジエン系熱可塑性エラストマー、塩化ビニル系熱可塑性エラストマーなどが挙げられる。好ましくは、スチレン系熱可塑性エラストマーが挙げられる。
スチレン系熱可塑性エラストマーとしては、より具体的には、例えば、スチレン・ブタジエン・スチレンブロックコポリマー(SBS)、スチレン・イソプレン・スチレンブロックコポリマー、スチレン・エチレン・ブチレン・スチレンブロックコポリマーなどが挙げられる。
これらポリマーは、単独使用または2種類以上併用することができる。
発泡剤は、特に制限されないが、例えば、無機系発泡剤や有機系発泡剤が挙げられる。
無機系発泡剤としては、例えば、炭酸アンモニウム、炭酸水素アンモニウム、炭酸水素ナトリウム、亜硝酸アンモニウム、水素化ホウ素ナトリウム、アジド類などが挙げられる。
また、有機系発泡剤としては、例えば、N−ニトロソ系化合物(N,N’−ジニトロソペンタメチレンテトラミン、N,N’−ジメチル−N,N’−ジニトロソテレフタルアミドなど)、アゾ系化合物(例えば、アゾビスイソブチロニトリル、アゾジカルボンアミド、バリウムアゾジカルボキシレートなど)、フッ化アルカン(例えば、トリクロロモノフルオロメタン、ジクロロモノフルオロメタンなど)、スルホニルヒドラジン系化合物(例えば、p−トルエンスルホニルヒドラジド、ジフェニルスルホン−3,3’−ジスルホニルヒドラジド、4,4’−オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)、アリルビス(スルホニルヒドラジド)、2,4−トルエンジスルホニルヒドラジド、p,p−ビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)エーテル、ベンゼン−1,3−ジスルホニルヒドラジド、ベンゼンスルホニルヒドラジドなど)、スルホニルセミカルバジド系化合物(例えば、p−トルイレンスルホニルセミカルバジド、4,4’−オキシビス(ベンゼンスルホニルセミカルバジド)など)、トリアゾール系化合物(例えば、5−モルホリル−1,2,3,4−チアトリアゾールなど)などが挙げられる。
なお、発泡剤としては、加熱膨張性化合物(例えば、イソブタン、ペンタンなど)がマイクロカプセル(例えば、塩化ビニリデン、アクリロニトリル、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステルなどの熱可塑性樹脂からなるマイクロカプセル)に封入された熱膨張性微粒子(熱膨張マイクロバルーン)なども挙げられる。そのような熱膨張性微粒子としては、例えば、市販品として、マイクロスフェア(商品名、松本油脂社製)などが挙げられる。
これら発泡剤は、単独使用または2種類以上併用することができる。
これら発泡剤のうち、好ましくは、アゾ系化合物やスルホニルヒドラジド系化合物が挙げられる。アゾ系化合物やスルホニルヒドラジド系化合物を用いれば、発泡ガスが窒素ガスであるため、ポリマーに対する透過性が低く、高発泡を実現することができる。
また、発泡剤の配合割合は、ポリマー100重量部に対して、例えば、5〜40重量部、好ましくは、10〜30重量部であり、また、発泡充填組成物100重量部に対して、例えば、5重量部以上、好ましくは、5〜20重量部、さらに好ましくは、7〜15重量部である。
発泡剤の配合割合が発泡充填組成物100重量部に対して5重量部以上であると、発泡倍率10倍以上を容易に達成することができる。また、発泡剤の配合割合が上記範囲を超えても、配合割合に対応した発泡倍率が得られず、コストデメリットを生ずる場合がある。
また、発泡剤とともに、必要により、発泡助剤を併用することができる。
発泡助剤としては、例えば、アミン化合物(尿素系化合物を除く。)、亜鉛系化合物、尿素系化合物、安息香酸系化合物、サリチル酸、ステアリン酸などの高級脂肪酸またはその金属塩(亜鉛系化合物を除く。)などが挙げられる。
アミン化合物は、1級アミノ基(−NH)または2級アミノ基(>NH)を有する有機化合物であり、例えば、発泡剤として4,4’−オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)が配合される場合において、その分解温度を低下させるために配合される。
1級アミノ基を有する有機化合物としては、例えば、ジシアンジアミド類などが挙げられ、より具体的には、ジシアンジアミドが挙げられる。
2級アミノ基を有する有機化合物としては、例えば、ジシクロヘキシルアミン塩類が挙げられる。
ジシクロヘキシルアミン塩類は、例えば、ジシクロヘキシルアミン(塩基成分)と、酸成分とから形成される。酸成分としては、例えば、エタノールなどの1価アルコールや、エチレングリコールなどの多価アルコールなどのアルコール、例えば、塩酸、硝酸、臭化水素酸(HBr)、ヨウ化水素酸(HI)、硫酸などの無機酸、例えば、酢酸などの有機酸などが挙げられる。これら酸成分のうち、好ましくは、アルコールが挙げられ、さらに好ましくは、多価アルコール、とりわけ好ましくは、エチレングリコールが挙げられる。
これらアミン化合物のうち、好ましくは、ジシアンジアミドや、エチレングリコールのジシクロヘキシルアミン塩が挙げられる。
また、アミン化合物は、一般に市販されているものを用いることができ、例えば、ジシアネックス325(ジシアンジアミド、Air Products&Chemicals. Inc社製)やノックマスターEGS(エチレングリコールのジシクロヘキシルアミン塩80%および長鎖アルキルアルコール20%の混合物、大内新興化学社製)などが用いられる。
これらアミン化合物は、単独使用または2種類以上併用することができる。
アミン化合物の配合割合は、4,4’−オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)100重量部に対して、5重量部以上、好ましくは、10重量部以上であり、例えば、200重量部以下、好ましくは、180重量部以下、さらに好ましくは、130重量部以下である。
アミン化合物の配合割合が5重量部より少ない場合には、4,4’−オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)の分解温度を低下させることができず、高い発泡倍率を得ることができない場合がある。
一方、アミン化合物の配合割合が200重量部より多い場合には、必要以上に配合することとなって、4,4’−オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)の分解温度を所定温度以下に低下させることができないため、コストデメリットを生ずる場合がある。
亜鉛系化合物としては、例えば、酸化亜鉛、脂肪酸亜鉛などが挙げられる。好ましくは、吸湿性が少ない観点から、酸化亜鉛が挙げられる。また、好ましくは、後述する発泡温度の観点から、脂肪酸亜鉛が挙げられる。
脂肪酸亜鉛は、脂肪酸アニオン(RCOO:Rは、長鎖アルキル基または長鎖アルケニル基を示す。)と亜鉛カチオン(Zn2+)との塩である。
脂肪酸アニオンの炭素数は、例えば、12〜18であり、このような脂肪酸アニオンとしては、具体的には、ラウリン酸(C1123COOH)、ミリスチン酸(C1327COOH)、ステアリン酸(C1735COOH)などの飽和脂肪酸のアニオン、例えば、オレイン酸(C1733COOH)などの不飽和脂肪酸のアニオンなどが挙げられる。
具体的には、脂肪酸亜鉛としては、例えば、ラウリン酸亜鉛(Zn(C1123COO))(総炭素数24)、ミリスチン酸亜鉛(Zn(C1327COO))(総炭素数28)、ステアリン酸亜鉛(Zn(C1735COO))(総炭素数36)などの、飽和脂肪酸アニオンと亜鉛カチオンとから形成される飽和脂肪酸亜鉛、例えば、オレイン酸亜鉛(Zn(C1733COO))(総炭素数36)などの、不飽和脂肪酸アニオンと亜鉛カチオンとから形成される不飽和脂肪酸亜鉛などが挙げられる。好ましくは、飽和脂肪酸亜鉛が挙げられる。
このような亜鉛系化合物を、発泡充填組成物に配合することにより、発泡充填組成物における優れた貯蔵安定性を得ることができるとともに、例えば、発泡剤としてアゾジカルボンアミドが配合される場合において、その発泡温度を低下させることができる。とりわけ、亜鉛系化合物が、脂肪酸亜鉛である場合には、発泡充填組成物を比較的低温でも、十分に発泡させることができる。
亜鉛系化合物の配合割合は、ポリマー100重量部に対して、例えば、1〜20重量部、好ましくは、2〜10重量部である。
これら発泡助剤は、単独使用または2種類以上併用することができる。
なお、アミン系化合物および亜鉛系化合物を除く発泡助剤の配合割合は、その目的および用途により、適宜選択される。
また、発泡充填組成物には、必要により、架橋剤を配合することもできる。
架橋剤としては、特に制限されないが、例えば、硫黄(粉末硫黄、不溶性硫黄)、硫黄化合物類、セレン、酸化マグネシウム、一酸化鉛、有機過酸化物類(例えば、ジクミルパーオキサイド(DCP)、1,1−ジターシャリブチルパーオキシ−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジターシャリブチルパーオキシヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジターシャリブチルパーオキシヘキシン、1,3−ビス(ターシャリブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、ターシャリブチルパーオキシケトン、ターシャリブチルパーオキシベンゾエート)、ポリアミン類、オキシム類(例えば、p−キノンジオキシム、p,p’−ジベンゾイルキノンジオキシムなど)、ニトロソ化合物類(例えば、p−ジニトロソベンジンなど)、樹脂類(例えば、アルキルフェノール−ホルムアルデヒド樹脂、メラミン−ホルムアルデヒド縮合物など)、アンモニウム塩類(例えば、安息香酸アンモニウムなど)などが挙げられる。好ましくは、DCPが挙げられる。
これら架橋剤は、単独使用または2種類以上併用することができる。
架橋剤の配合割合は、特に限定されないが、例えば、ポリマー100重量部に対して、0.1〜10重量部、好ましくは、1〜7重量部である。架橋剤の配合割合がこれより少ないと、架橋による粘度上昇が少なく、発泡時のガス圧により破泡を生じる場合がある。また、架橋剤の配合割合がこれより多いと、過度に架橋して、ポリマーの皮膜が発泡時のガス圧を抑制し、高発泡倍率で発泡しにくくなる場合がある。
また、発泡充填組成物には、必要により、塩基性酸化物を配合することもできる。
塩基性酸化物は、発泡剤の分解により生成する酸を中和できる酸化物であれば、特に限定されないが、例えば、酸化カルシウム(CaO)、酸化マグネシウム(MgO)、酸化第一鉄(FeO)、酸化第二鉄(Fe)などが挙げられる。
これら塩基性酸化物は、単独使用または2種類以上併用することができる。
発泡充填組成物が塩基性酸化物を含む場合には、発泡時の加熱により、発泡剤が分解して酸を生成しても、その酸を塩基性酸化物により中和することができる。そのため、風力発電機ブレード4の腐食を防止することができる。
また、発泡充填組成物の混練成形時に、発泡剤が一部分解して酸を生成しても、その酸を塩基性酸化物により中和することができる。そのため、一旦成形した発泡充填組成物の不要部分や不良品を再度使用しても、有機過酸化物のラジカル分解の減少が少なく、十分な発泡倍率を得ることができる。
塩基性酸化物の配合割合は、特に限定されないが、例えば、発泡剤100重量部に対して、0.05〜70重量部、好ましくは、0.1〜50重量部である。塩基性酸化物の発泡剤に対する配合割合がこれより少ないと、発泡剤の分解により生成する酸を中和する効果が少なく、また、塩基性酸化物の発泡剤に対する配合割合がこれより多いと、発泡剤の分解温度を過度に低下させてしまい、発泡および架橋のタイミングがずれ、却って発泡倍率が低下する場合がある。
また、発泡充填組成物には、例えば、エポキシ樹脂、充填材、架橋促進剤、粘着付与剤、軟化剤、加工助剤などを適宜含有させることができ、さらには、例えば、揺変剤、顔料、スコーチ防止剤、安定剤、可塑剤、老化防止剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、顔料、着色剤、防カビ剤、難燃剤など、公知の添加剤を適宜含有させることができる。
エポキシ樹脂としては、特に制限されないが、例えば、芳香族系エポキシ樹脂、脂肪族・脂環族系エポキシ樹脂、含窒素環系エポキシ樹脂などが挙げられる。
芳香族系エポキシ樹脂は、ベンゼン環が構成単位として分子鎖中に含まれているエポキシ樹脂であって、特に制限されないが、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ダイマー酸変性ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂などのビスフェノール型エポキシ樹脂、例えば、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂などのノボラック型エポキシ樹脂、例えば、ナフタレン型エポキシ樹脂、例えば、ビフェニル型エポキシ樹脂などが挙げられる。
脂肪族・脂環族系エポキシ樹脂としては、例えば、水素添加ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ジシクロ型エポキシ樹脂、脂環族系エポキシ樹脂などが挙げられる。
含窒素環系エポキシ樹脂としては、例えば、トリグリシジルイソシアヌレートエポキシ樹脂、ヒダントインエポキシ樹脂などが挙げられる。
これらエポキシ樹脂は、単独で使用してもよく、あるいは、併用することもできる。
エポキシ樹脂を配合することにより、発泡体9の補強性を向上することができる。
これらエポキシ樹脂のなかでは、芳香族系エポキシ樹脂や脂肪族・脂環族系エポキシ樹脂が好ましく用いられ、補強性を考慮すると、ビスフェノール型エポキシ樹脂や脂環族系エポキシ樹脂がさらに好ましく用いられる。
また、このようなエポキシ樹脂のエポキシ当量は、例えば、150〜1000g/eqである。
また、エポキシ樹脂を配合する場合には、さらに、硬化剤を配合することもできる。
硬化剤としては、例えば、アミン系化合物類、酸無水物系化合物類、アミド系化合物類、ヒドラジド系化合物類、イミダゾール系化合物類、イミダゾリン系化合物類などが挙げられる。また、その他に、フェノール系化合物類、ユリア系化合物類、ポリスルフィド系化合物類などが挙げられる。
アミン系化合物類としては、例えば、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、それらのアミンアダクト、メタフェニレンジアミン、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルスルホンなどが挙げられる。
酸無水物系化合物類としては、例えば、無水フタル酸、無水マレイン酸、テトラヒドロフタル酸無水物、ヘキサヒドロフタル酸無水物、メチルナジック酸無水物、ピロメリット酸無水物、ドデセニルコハク酸無水物、ジクロロコハク酸無水物、ベンゾフェノンテトラカルボン酸無水物、クロレンディック酸無水物などが挙げられる。
アミド系化合物類としては、例えば、ジシアンジアミド、ポリアミドなどが挙げられる。
ヒドラジド系化合物類としては、例えば、アジピン酸ジヒドラジドなどのジヒドラジドなどが挙げられる。
イミダゾール系化合物類としては、例えば、メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、エチルイミダゾール、イソプロピルイミダゾール、2,4−ジメチルイミダゾール、フェニルイミダゾール、ウンデシルイミダゾール、ヘプタデシルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾールなどが挙げられる。
イミダゾリン系化合物類としては、例えば、メチルイミダゾリン、2−エチル−4−メチルイミダゾリン、エチルイミダゾリン、イソプロピルイミダゾリン、2,4−ジメチルイミダゾリン、フェニルイミダゾリン、ウンデシルイミダゾリン、ヘプタデシルイミダゾリン、2−フェニル−4−メチルイミダゾリンなどが挙げられる。
これら硬化剤は、単独で使用してもよく、あるいは併用することもできる。これら硬化剤のうち、ジシアンジアミドが好ましく用いられる。
また、硬化剤の配合割合は、硬化剤とエポキシ樹脂との当量比にもよるが、例えば、エポキシ樹脂100重量部に対して、0.5〜50重量部、好ましくは、1〜40重量部、さらに好ましくは、1〜15重量部である。
また、硬化剤とともに、必要により、硬化促進剤を併用することができる。硬化促進剤としては、例えば、イミダゾール類、尿素類、3級アミン類、リン化合物類、4級アンモニウム塩類、有機金属塩類などが挙げられる。これらは、単独で使用してもよく、あるいは併用することもできる。硬化促進剤の配合割合は、例えば、エポキシ樹脂100重量部に対して、0.1〜20重量部、好ましくは、0.2〜10重量部である。
充填材としては、特に制限されないが、例えば、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、炭酸マグネシウム、水酸化マグネシウム、酸化カルシウム、ケイ酸およびその塩類、マイカ、クレー、タルク、雲母粉、ベントナイト、シリカ、ガラスビーズ、ガラスバルーン、シラスバルーン、アルミナ、アルミニウムシリケート、アルミニウム粉、カーボンブラック、アセチレンブラックなどが挙げられる。
これら充填材は、単独使用または2種類以上併用することができる。
これら充填材のうち、好ましくは、炭酸カルシウムやカーボンブラックが挙げられる。
充填材の配合割合は、ポリマー100重量部に対して、例えば、20〜200重量部、好ましくは、40〜120重量部であり、また、発泡充填組成物100重量部に対して、例えば、10〜90重量部、好ましくは、15〜45重量部である。
架橋剤促進剤としては、例えば、スルフィド類(例えば、テトラメチルチウラムモノスルフィドなどのモノチウラム類、例えば、テトラメチルチウラムジスルフィド、テトラブチルチウラムジスルフィド、ジ−2−ベンゾチアゾリルジスルフィドなどのジスルフィド類など)、ジチオカルバミン酸類、チアゾール類、グアニジン類、スルフェンアミド類、チウラム類、キサントゲン酸類、アルデヒドアンモニア類、アルデヒドアミン類、チオウレア類などが挙げられる。
これら架橋促進剤は、単独使用または2種類以上併用することができる。
架橋促進剤のうち、好ましくは、スルフィド類が挙げられる。また、スルフィド類のなかでも、テトラブチルチウラムジスルフィドを含有すれば、架橋速度を最適にすることができる。そのため、架橋速度が遅くなり過ぎることによるガス抜けや、架橋速度が速くなり過ぎることによる独立気泡の増加を、防止することができる。
架橋促進剤の配合割合は、ポリマー100重量部に対して、例えば、1〜20重量部、好ましくは、2〜15重量部であり、また、発泡充填組成物100重量部に対して、例えば、0.5〜10重量部、好ましくは、1〜5重量部である。
粘着付与剤としては、特に制限されないが、例えば、ロジン系樹脂、テルペン系樹脂(例えば、テルペン−芳香族系液状樹脂など)、クマロンインデン系樹脂、石油系樹脂(例えば、C5系石油樹脂、C5/C9系石油樹脂など)などが挙げられる。
これら粘着付与剤は、単独使用または2種類以上併用することができる。
これら粘着付与剤のうち、好ましくは、石油系樹脂が挙げられる。
粘着付与剤の配合割合は、ポリマー100重量部に対して、例えば、1〜20重量部、好ましくは、2〜15重量部であり、また、発泡充填組成物100重量部に対して、例えば、1〜10重量部、好ましくは、2〜6重量部である。
軟化剤としては、特に制限されないが、例えば、フタル酸系オイル、パラフィン系オイル、ナフテン系オイル、脂肪酸系オイル、リン酸系オイルなどが挙げられる。
これら軟化剤は、単独使用または2種類以上併用することができる。
これら軟化剤のうち、好ましくは、フタル酸系オイル、パラフィン系オイルが挙げられる。
軟化剤の配合割合は、ポリマー100重量部に対して、例えば、10〜150重量部、好ましくは、30〜120重量部であり、また、発泡充填用組成物100重量部に対して、例えば、10〜50重量部、好ましくは、15〜25重量部である。
加工助剤としては、例えば、ステアリン酸やそのエステル類などの滑剤などが挙げられる。
これら加工助剤は、単独使用または2種類以上併用することができる。
なお、加工助剤の配合割合は、その目的および用途により、適宜選択することができる。
発泡充填組成物は、上記した各成分を、上記した配合割合において配合し、特に限定されないが、例えば、ミキシングロール、加圧式ニーダー、押出機などによって、発泡剤の分解が少ない温度条件下で、混練して、混練物として調製することができる。
そして、風力発電機ブレード用発泡充填材11は、このように調製される発泡充填組成物を、風力発電機ブレード4の内部空間に配置できるように所定形状に形成することにより得ることができる。この風力発電機ブレード用発泡充填材11によって、発泡により風力発電機ブレード4の内部空間が充填可能とされている。
発泡充填組成物を所定形状に形成する方法としては、特に限定されないが、例えば、混練物を、ペレタイザーなどによってペレット化し、このペレットを発泡剤の分解が少ない温度条件下で、射出成形機または押出成形機などによって所定形状に成形するか、あるいは、カレンダー成形やプレス成形によって、直接、所定形状に成形することもできる。
風力発電機ブレード用発泡充填材11の形状は、風力発電機ブレード4の中空空間の形状や充填箇所により適宜選択すればよいが、例えば、シート状に形成すれば、風力発電機ブレード用発泡充填材11を連続形成によって、生産効率よく、低コストで生産することができる。
また、風力発電機ブレード用発泡充填材11の厚みは、風力発電機ブレード4の中空空間や充填箇所の形状により適宜調整されるが、一般的には、0.5〜10.0mm、好ましくは、1.0〜5.0mmに設定される。0.5mm未満では、風力発電機ブレード4の中空空間を十分に充填できない場合があり、10.0mmを超えると、風力発電機ブレード4の中空空間が狭い場合に、取付(挿入)が困難となる場合がある。
そして、この風力発電機ブレード4の製造方法では、得られた風力発電機ブレード用発泡充填材11を、風力発電機ブレード4の内部空間に配置する。
配置は、公知の方法でよく、例えば、まず、上記したように、風力発電機ブレード用発泡充填材11にクリップ12を装着して、風力発電機ブレード用発泡充填部品10を形成する。
次いで、そのクリップ12を、図2(a)に示すように、桁部6の厚さ方向を貫通するように、桁部6に挿通することによって、風力発電機ブレード4の内部空間に取り付け、風力発電機ブレード用発泡充填部品10を、風力発電機ブレード4の内部空間に固定して、配置する。
その後、この方法では、風力発電機ブレード用発泡充填材11を発泡させて、風力発電機ブレード4の内部空間を充填する。
より具体的には、風力発電機ブレード用発泡充填部品10が内部空間に配置された風力発電機ブレード4(発泡前)を、適宜の条件下で加熱(例えば、120〜220℃、好ましくは、140〜180℃)して、風力発電機ブレード用発泡充填材11を発泡、架橋および硬化させることにより、発泡体9を形成し、風力発電機ブレード4の内部空間を充填する。
これによって、図3に示すように、発泡体9によって内部空間が充填されている風力発電機ブレード4(発泡後)を、得ることができる。
このような方法では、風力発電機ブレード用発泡充填材11を、風力発電機ブレード4の内部空間に配置し、発泡させて、その内部空間を充填する。そのため、風力発電機ブレード用発泡充填材11を、風力発電機ブレード4の内側面と発泡体9の外側面との間に隙間が生じることなく、風力発電機ブレード4の内部空間に密に充填することができる。その結果、振動を効果的に抑制することができ、さらには、風力発電機ブレード4の剛性を確保することができる。
また、この風力発電機ブレード用発泡充填部品10によれば、クリップ12によって、風力発電機ブレード用発泡充填材11を、風力発電機ブレード4の内部空間に取り付けることができる。そのため、風力発電機ブレード用発泡充填材11を、風力発電機ブレード4の内部空間に、風力発電機ブレード4のサイズおよび形状に対応して、確実に位置決めして配置することができる。その結果、より一層、振動を効果的に抑制することができ、さらには、風力発電機ブレード4の剛性を確保することができる。
また、この風力発電機ブレード4によれば、風力発電機ブレードの内側面と発泡体9の外側面との間に隙間が生じることを防止して、振動を効果的に抑制することができ、さらには、剛性を確保することができる。
そして、このような風力発電機ブレード4を備える風力発電機1によれば、風力発電機ブレード4の振動を効果的に抑制することができ、さらには、剛性を確保することができるため、振動騒音を軽減するとともに、耐久性および発電効率の向上を図ることができる。
図4(a)は、本発明の風力発電機ブレード用発泡充填部品の他の実施形態(風力発電機ブレード用発泡充填材の発泡方向が支持部によって規制される形態)が採用される風力発電機ブレード(発泡前)の要部概略断面図、図4(b)は、図4(a)に示す風力発電機ブレード用発泡充填部品が採用される風力発電機ブレード(発泡後)の要部概略断面図である。
なお、上記した各部に対応する部材については、以下の各図において同一の参照符号を付し、その詳細な説明を省略する。
図4(a)において、風力発電機ブレード用発泡充填部品10は、取付部材としてのホルダ部材15と、風力発電機ブレード用発泡充填材11とを備えている。
ホルダ部材15を形成する材料は、上記した加熱発泡時に、風力発電機ブレード用発泡充填材11を支持して、変形しないものであれば、特に制限されないが、例えば、ナイロン、ポリエステルなどの硬質樹脂、例えば、鉄、ステンレス、アルミニウムなどの金属などが挙げられる。
このホルダ部材15は、風力発電機ブレード用発泡充填材11を支持する支持部としての支持板16と、固定鉤部13とを一体的に備えている。
支持板16は、例えば、平板形状に形成されるとともに、その一方側表面の周端部において、堰壁17を備えている。堰壁17は、支持板16が延びる方向と交差する所定角度で屈折されることにより、形成されている。
固定鉤部13は、支持板16の裏面(風力発電機ブレード用発泡充填材11が配置される一方側表面に対する他方側表面)から、支持板16が延びる方向と略直交する方向に沿って延びるように、突出形成されている。
このようなホルダ部材15は、例えば、上記した樹脂から形成する場合には、射出成形などによって、支持板16、堰壁17および固定鉤部13を一体成形することによって、得ることができる。
また、風力発電機ブレード用発泡充填材11は、上記と同様の風力発電機ブレード用発泡充填材11であって、例えば、支持板16よりもやや小さなシート状に形成されている。
そして、この風力発電機ブレード用発泡充填部品10では、支持板16は、風力発電機ブレード用発泡充填材11の発泡方向が規制されるように(すなわち、風力発電機ブレード用発泡充填材11の発泡方向が、内部空間における充填が必要とされる方向へ向かうように)、風力発電機ブレード用発泡充填材11を支持する。
風力発電機ブレード用発泡充填材11を支持する方法としては、特に制限されないが、例えば、風力発電機ブレード用発泡充填材11を、支持板16の一方側表面に貼着する方法や、支持板16の一方側表面に係止片(図示せず)を突出形成し、その係止片に風力発電機ブレード用発泡充填材11を係止する方法などが挙げられる。
そして、この風力発電機ブレード用発泡充填部品10は、上記と同様に、固定鉤部13により風力発電機ブレード4の内部空間に配置および固定された後、適宜の条件下で加熱される。これにより、風力発電機ブレード用発泡充填材11が発泡、架橋および硬化して、発泡体9を形成し、風力発電機ブレード4の内部空間を充填する。
これによって、例えば、図4(b)に示すように、発泡体9によって風力発電機ブレード4の回転方向一端部の内部空間のみが充填されている風力発電機ブレード4(発泡後)を得ることができる。
このように、風力発電機ブレード用発泡充填材11を支持板16により支持すれば、風力発電機ブレード用発泡充填材11を、風力発電機ブレード4の内部空間において、より適切な位置で配置することができる。
そして、支持板16により、風力発電機ブレード用発泡充填材11の発泡方向を規制すれば、風力発電機ブレード4の内部空間において、充填が必要とされる空間を、より確実に充填することができる。
図5(a)は、本発明の風力発電機ブレード用発泡充填部品の他の実施形態(風力発電機ブレード用発泡充填材が風力発電機ブレードの内側面と支持部との間に配置される形態)の概略平面図、図5(b)は、図5(a)に示す風力発電機ブレード用発泡充填部品が採用される風力発電機ブレード(発泡前)の断面図、図5(c)は、図5(b)に示す風力発電機ブレード用発泡充填部品が採用される風力発電機ブレード(発泡後)の断面図である。
図5(a)において、この風力発電機ブレード用発泡充填部品10は、取付部材としてのホルダ部材18と、風力発電機ブレード用発泡充填材11とを備えている。
ホルダ部材18を形成する材料として、上記したホルダ部材15を形成する材料と同様の材料が挙げられる。
このホルダ部材18は、風力発電機ブレード用発泡充填材11を支持する支持部としての支持板19および挟持片20と、固定鉤部13(図5(b)参照)とを一体的に備えている。
支持板19は、充填すべき風力発電機ブレード4の内部空間の断面形状に対して、やや小さな相似形状であって、例えば、平面視略楕円形状に形成されている。
挟持片20は、支持板19の外周端面に支持される風力発電機ブレード用発泡充填材11を、その厚み方向両側から挟持可能とするように、支持板19の厚み方向両側において一対として設けられ、支持板19の周端部において、支持板19の周方向に沿って互いに所定間隔を隔てて複数配置されている。
固定鉤部13は、図5(b)に示すように、支持板19の一方側表面から、支持板19が延びる方向と略直交する方向に沿って延びるように、突出形成されている。
このようなホルダ部材18は、例えば、上記した樹脂から形成する場合には、射出成形などによって、支持板19、挟持片20および固定鉤部13を一体成形することによって、得ることができる。
また、風力発電機ブレード用発泡充填材11は、上記と同様の風力発電機ブレード用発泡充填材11であって、図5(a)に示すように、例えば、細長いシート状をなし、支持板19の外周端面の周方向長さと、ほぼ同じ長さに形成されている。
このような風力発電機ブレード用発泡充填材11は、ホルダ部材18において、支持板19の外周端面に沿って配置され、挟持片20に挟持(係止)されている。
そして、この風力発電機ブレード用発泡充填部品10は、図5(b)に示すように、上記と同様にして、固定鉤部13により風力発電機ブレード4の内部空間に配置および固定される。
これによって、風力発電機ブレード用発泡充填部品10では、支持板19が桁部6と略平行に配置されることにより、支持板19および挟持片20は、風力発電機ブレード用発泡充填材11が風力発電機ブレード4の内側面と、支持板19および挟持片20との間に配置されるように、風力発電機ブレード用発泡充填材11を支持する。
そして、この風力発電機ブレード用発泡充填部品10は、上記と同様に、適宜の条件下で加熱される。これにより、風力発電機ブレード用発泡充填材11が発泡、架橋および硬化して、発泡体9を形成し、風力発電機ブレード4の内部空間を充填する。
これによって、図5(c)に示すように、発泡体9によって、風力発電機ブレード4の内部空間、より具体的には、風力発電機ブレード4の内側面と、ホルダ部材18の支持板19および挟持片20との間が充填されている風力発電機ブレード4(発泡後)を、得ることができる。
このように、風力発電機ブレード用発泡充填材11が風力発電機ブレード4の内側面と支持部との間に配置されれば、発泡により得られる発泡体9は、風力発電機ブレード4の内側面と発泡体9の外側面との間に、確実に充填される。そのため、風力発電機ブレード4の内側面と発泡体9の外側面との間に隙間が生じることを確実に防止することができる。
また、ホルダ部材18をこのように配置すれば、桁部6と平行して風力発電機ブレード4を補強することができる。
図6(a)は、本発明の風力発電機ブレード用発泡充填部品の他の実施形態(発泡体からなる補強部材が風力発電機ブレード用発泡充填材により被覆される形態)が採用される風力発電機ブレード(発泡前)の断面図、図6(b)は、図6(a)に示す風力発電機ブレード用発泡充填部品が採用される風力発電機ブレード(発泡後)の断面図である。
図6(a)において、風力発電機ブレード4は桁部6を備えておらず、その内部空間が複数に分割されることなく形成されている。
この風力発電機ブレード4において、風力発電機ブレード用発泡充填部品10は、風力発電機ブレード用発泡充填材11と、風力発電機ブレード用発泡充填材11により被覆され、風力発電機ブレード4の内部空間を補強するため補強部材としての補強発泡体21とを備えている。
補強発泡体21を形成する材料は、上記した加熱発泡時に、風力発電機ブレード用発泡充填材11を支持して、風力発電機ブレード4を補強できるものであれば、特に制限されないが、例えば、剛性の高い発泡体、具体的には、例えば、ポリウレタン発泡体、アクリル発泡体、ポリスチレン発泡体、ポリイミド発泡体、塩化ビニル発泡体、フェノール発泡体などが挙げられる。
このような補強発泡体21は、例えば、風力発電機ブレード4の断面よりも小さい略相似形状の断面略雫状を有するとともに、風力発電機ブレード4の径方向(風力発電機ブレード4が回転軸3を中心として円運動する場合における、その軌跡の円の径方向(図1参照)。以下同様。)長さと略同一の径方向長さを有する形状に、形成されている。
また、風力発電機ブレード用発泡充填材11は、上記と同様の風力発電機ブレード用発泡充填材11であって、例えば、補強発泡体21の表面積と略同一の表面積を有するシート状に形成されている。
そして、この風力発電機ブレード用発泡充填部品10では、補強発泡体21の表面が、風力発電機ブレード用発泡充填材11で被覆される。
補強発泡体21の被覆方法としては、特に制限されないが、例えば、風力発電機ブレード用発泡充填材11を、補強発泡体21の表面に貼着する。
そして、この風力発電機ブレード用発泡充填部品10は、風力発電機ブレード4の内部空間において、風力発電機ブレード4の径方向に沿って配置されている。
なお、風力発電機ブレード4は、通常、径方向中央部がその両側端部から膨らむように形成されており、風力発電機ブレード用発泡充填部品10は、このような風力発電機ブレード4の径方向両端部に当接され、固定されることにより、その径方向中央部の内側面に接することなく、配置されている。
そして、上記と同様に、この風力発電機ブレード4(発泡前)を、適宜の条件下で加熱して、風力発電機ブレード用発泡充填材11を発泡、架橋および硬化させることにより、発泡体9を形成し、風力発電機ブレード4の内部空間を充填する。
これによって、図6(b)に示すように、発泡体9によって内部空間が充填されている風力発電機ブレード4(発泡後)を、得ることができる。
この風力発電機ブレード用発泡充填部品10によれば、補強発泡体21によって、風力発電機ブレード4を補強することができる。その結果、補強発泡体21により、風力発電機ブレード4の剛性をより一層高めることができながら、風力発電機ブレード用発泡充填材11により、振動を効果的に抑制することができる。
また、風力発電機ブレード用発泡充填材11が補強発泡体21を被覆していることから、風力発電機ブレード用発泡充填材11の発泡後においては、風力発電機ブレード4の内側面と補強発泡体21の外側面とが風力発電機ブレード用発泡充填材11の発泡体9により密に密着される。そのため、補強性および制振性の向上をより一層図ることができる。
図7(a)は、本発明の風力発電機ブレード用発泡充填部品の他の実施形態(ハニカム構造体からなる補強部材が風力発電機ブレード用発泡充填材により被覆される形態)が採用される風力発電機ブレード(発泡前)の断面図、図7(b)は、図7(a)に示す風力発電機ブレード用発泡充填部品が採用される風力発電機ブレード(発泡後)の断面図である。
図7(a)において、風力発電機ブレード4は、桁部6を備えることなく形成されている。
この風力発電機ブレード4において、風力発電機ブレード用発泡充填部品10は、風力発電機ブレード用発泡充填材11と、風力発電機ブレード用発泡充填材11により被覆され、風力発電機ブレード4の内部空間を補強するため補強部材としての補強構造体22とを備えている。
補強構造体22を形成する材料は、上記した加熱発泡時に、風力発電機ブレード用発泡充填材11を支持して、風力発電機ブレード4を補強できるものであれば、特に制限されないが、例えば、上記したホルダ部材15を形成する材料と同様の材料が挙げられる。
このような補強構造体22は、外壁23と、風力発電機ブレード4の内部空間を複数の空間に仕切るための、複数の仕切壁24とを備えている。
外壁23は、補強構造体22の外形を形成するとともに、風力発電機ブレード4の内部空間(一部)を囲う筒状に形成されている。
仕切壁24は、補強構造体22に囲われる風力発電機ブレード4の内部空間を、複数の断面視正六角形の空間(分割室)に仕切るように、外壁23の内側表面から連続して形成されている。
これにより、補強構造体22は、その内側において複数の分割室が整列配置される、中空ハニカム構造体として、形成されている。
このような補強構造体22は、上記した補強発泡体21と同様に、風力発電機ブレード4の径方向長さと略同一の径方向長さを有する形状に、形成されている。
また、風力発電機ブレード用発泡充填材11は、上記と同様の風力発電機ブレード用発泡充填材11であって、例えば、補強構造体22の外側面(外壁23における仕切壁24が形成される側の反対側表面)の表面積と略同一の表面積を有するシート状に形成されている。
そして、この風力発電機ブレード用発泡充填部品10では、補強構造体22の外側面が、風力発電機ブレード用発泡充填材11で被覆される。
補強構造体22の被覆方法としては、特に制限されないが、例えば、上記と同様に、風力発電機ブレード用発泡充填材11を補強構造体22の外側面に貼着する。
また、この風力発電機ブレード用発泡充填部品10は、上記と同様に、風力発電機ブレード4の内部空間において、風力発電機ブレード4の径方向に沿って配置されている。
そして、上記と同様に、この風力発電機ブレード4(発泡前)を、適宜の条件下で加熱して、風力発電機ブレード用発泡充填材11を発泡、架橋および硬化させることにより、発泡体9を形成し、風力発電機ブレード4の内部空間を充填する。
これによって、図7(b)に示すように、発泡体9によって内部空間が充填されている風力発電機ブレード4(発泡後)を、得ることができる。
このような構造によれば、補強構造体22が複数の仕切壁24を備えているので、風力発電機ブレード4の軽量化を図りつつ、剛性を高めることができる。
なお、上記した説明では、補強構造体22の内部に形成される分割室を断面視正六角形の筒状構造としたが、分割室の構造としては、特に限定されず、図示しないが、例えば、断面視正三角形の筒状構造、断面視正四角形の筒状構造など、適宜の構造を採用することができる。
また、上記した説明では、補強構造体22の外側面のみに風力発電機ブレード用発泡充填材11を配置したが、例えば、全部あるいは任意の分割室内に、風力発電機ブレード用発泡充填材11を配置し、発泡させることにより、分割室内を発泡体9で充填することもできる。
図8(a)は、本発明の風力発電機ブレード用発泡充填部品の他の実施形態(ループ形状の風力発電機ブレード用発泡充填材が取付部材により保持される形態)が採用される風力発電機ブレード(発泡前)の要部概略断面図、図8(b)は、図8(a)に示す風力発電機ブレード用発泡充填部品が採用される風力発電機ブレード(発泡後)の要部概略断面図である。
図8(a)において、風力発電機ブレード用発泡充填部品10は、取付部材としての挿通クリップ25と、風力発電機ブレード用発泡充填材11とを備えている。
挿通クリップ25を形成する材料は、特に制限されないが、例えば、上記したクリップ12を形成する材料と同様の材料が挙げられる。
このような挿通クリップ25は、固定鉤部13と、風力発電機ブレード用発泡充填材11に挿通される挿通部26と、風力発電機ブレード用発泡充填材11を係止する係止突起部27とを一体的に備えている。
また、風力発電機ブレード用発泡充填材11は、上記と同様の風力発電機ブレード用発泡充填材11であって、例えば、帯状のシート状に形成されるとともに、湾曲されることにより、その長手方向両端部がその厚み方向に重なるループ形状(無端形状)に形成されている。
そして、この風力発電機ブレード用発泡充填部品10では、風力発電機ブレード用発泡充填材11が厚み方向に重なって対向する部分(以下、重合部分と称する。)に、挿通クリップ25の挿通部26が、ループ形状の外側から内側に向かって、重合部分の厚さ方向を貫通して、その内側に係止突起部27が突出するように挿通される。
そして、この風力発電機ブレード用発泡充填部品10は、上記と同様に、固定鉤部13により風力発電機ブレード4の内部空間に配置された後、適宜の条件下で加熱される。これにより、風力発電機ブレード用発泡充填材11が発泡、架橋および硬化して、発泡体9を形成し、風力発電機ブレード4の内部空間を充填する。
これによって、図8(b)に示すように、発泡体9によって内部空間が充填されている風力発電機ブレード4(発泡後)を、得ることができる。
そして、この風力発電機ブレード用発泡充填部品10では、風力発電機ブレード用発泡充填材11を風力発電機ブレード4の内部空間に取り付けるための挿通クリップ25によって、風力発電機ブレード用発泡充填材11のループ形状を保持することができる。そのため、別途、風力発電機ブレード用発泡充填材11をループ形状に保持するための部材を不要として、部品点数を増加させることなく、風力発電機ブレード用発泡充填材11を安定してループ形状で保持することができる。
風力発電機ブレード用発泡充填材11を安定してループ形状で保持すれば、そのループ形状に対応した風力発電機ブレード4の内部空間を、良好に発泡体9によって充填でき、これによって、風力発電機ブレード4の振動を効果的に抑制することができ、さらには、剛性を確保することができる。
換言すれば、この風力発電機ブレード用発泡充填部品10では、風力発電機ブレード4の内部空間に応じて、風力発電機ブレード用発泡充填材11を任意の大きさのループ形状に形成して充填できるので、風力発電機ブレード用発泡充填材11を風力発電機ブレード4の内部空間に応じて形成する手間を省略することができる。
図9(a)は、本発明の風力発電機ブレード用発泡充填部品の他の実施形態(ループ形状の風力発電機ブレード用発泡充填材が、その重合部分の切り込みの係合により互いに固定される形態)が採用される風力発電機ブレード(発泡前)の要部概略断面図、図9(b)は、図9(a)に示す風力発電機ブレード用発泡充填部品が採用される風力発電機ブレード(発泡後)の要部概略断面図である。
上記した説明では、風力発電機ブレード用発泡充填材11の重合部分を、挿通クリップ25の挿通部26に挿通し、係止突起部27に係止させることにより、風力発電機ブレード用発泡充填材11をループ形状に保持し、固定鉤部13によって風力発電機ブレード4の内部空間に固定配置したが、例えば、挿通クリップ25を用いることなく、風力発電機ブレード用発泡充填材11をループ形状に保持するとともに、風力発電機ブレード4の内部空間に固定配置することもできる。
図9(a)において、風力発電機ブレード用発泡充填材11は、上記と同様に、帯状のシート状に形成されている。
この風力発電機ブレード用発泡充填材11には、図示しないが、その重合部分を形成する部分において、幅方向(長手方向と直交する方向)に沿って途中まで切り込まれる切込み(図示せず)が、互いに幅方向反対側から切り込まれるようにして、それぞれ形成されている。
そして、この風力発電機ブレード用発泡充填材11を、上記と同様に湾曲させることにより、風力発電機ブレード用発泡充填材11の長手方向両端部が、その交差位置で重なって重合部分(交差部分)が形成されるように、ループ形状(無端形状)に形成して、その重合部分に形成されている切り込みを、互いに嵌め合わせて係合させる。
これにより、風力発電機ブレード用発泡充填材11は、その重合部分の切り込みの係合により互いに固定されるので、ループ形状に保持される。
このように形成される風力発電機ブレード用発泡充填材11は、風力発電機ブレード4の内部空間に、風力発電機ブレード用発泡充填材11の弾性力によって風力発電機ブレード4の内側面に圧接させることにより固定して、配置される。
そして、上記と同様に、この風力発電機ブレード4(発泡前)を、適宜の条件下で加熱して、風力発電機ブレード用発泡充填材11を発泡、架橋および硬化させることにより、発泡体9を形成し、風力発電機ブレード4の内部空間を充填する。
これによって、図9(b)に示すように、発泡体9によって内部空間が充填されている風力発電機ブレード4(発泡後)を、得ることができる。
このような風力発電機ブレード用発泡充填材11では、風力発電機ブレード用発泡充填材11自体に設けられる切り込みによって、風力発電機ブレード用発泡充填材11を、風力発電機ブレード4の内部空間の大きさに対応するループ形状に保持することができるので、風力発電機ブレード用発泡充填材11を、風力発電機ブレード4の内部空間に最適な大きさで、安定して配置することができる。そのため、風力発電機ブレード用発泡充填材11を、風力発電機ブレード用発泡充填材11のずれによりループ形状が崩れることもなく、最適な大きさで安定して発泡させることができるので、発泡体9によって、内部空間を確実かつ安定して、隙間なく充填することができる。
また、このような方法によれば、風力発電機ブレード用発泡充填材11を、後述するように、貼付する必要もないため、風力発電機ブレード4の内側面に作業効率よく配置できる。
なお、上記した説明では、風力発電機ブレード用発泡充填材11をループ形状としたが、例えば、風力発電機ブレード用発泡充填材11を、風力発電機ブレード4の内部空間に対応した所定形状に折り曲げて形成するとともに、風力発電機ブレード4の内側面に固定配置することもできる。
そのような場合には、図示しないが、例えば、風力発電機ブレード用発泡充填材11をシート状に形成するとともに、その風力発電機ブレード用発泡充填材11に、折り曲げ部分に沿って厚み方向途中まで切り込まれる切り込み部および/または厚み方向を貫通する切断部を形成し、その切り込み部および/または切断部で屈折することにより、風力発電機ブレード用発泡充填材11を任意の形状に形成する。
そして、その風力発電機ブレード用発泡充填材11を、その形状に対応した風力発電機ブレード4の内部空間に固定配置し、適宜の条件下で加熱して、風力発電機ブレード用発泡充填材11を発泡、架橋および硬化させることにより、発泡体9を形成し、風力発電機ブレード4の内部空間を充填する。
このような方法によれば、簡易な構成により、作業効率よく、風力発電機ブレード用発泡充填材11を、風力発電機ブレード4の内部空間に対応した所定形状に形成することができ、その風力発電機ブレード用発泡充填材11を、風力発電機ブレード4の内部空間に配置することができる。
図10(a)は、本発明の風力発電機ブレード用発泡充填部品の他の実施形態(風力発電機ブレード用発泡充填材が粘着層で固定される形態)が採用される風力発電機ブレード(発泡前)の断面図、図10(b)は、図10(a)に示す風力発電機ブレード用発泡充填部品が採用される風力発電機ブレード(発泡後)の断面図である。
図10(a)において、風力発電機ブレード用発泡充填部品10は、取付部材としての粘着層28と、風力発電機ブレード用発泡充填材11とを備えている。
粘着層28としては、特に制限されないが、例えば、アクリル系粘着剤、ゴム系粘着剤などの公知の粘着剤を、例えば、カレンダー成形、押し出し成形、プレス成形などによって、シート状に圧延することにより、形成することができる。
また、風力発電機ブレード用発泡充填材11は、上記と同様の風力発電機ブレード用発泡充填材11であって、例えば、粘着層28と平面視略同一形状のシート状に形成されている。
そして、粘着層28と風力発電機ブレード用発泡充填材11とを貼り合わせて積層することにより、風力発電機ブレード用発泡充填部品10が形成される。
粘着層28と風力発電機ブレード用発泡充填材11とを貼り合わせるには、特に制限されないが、例えば、発泡充填組成物からなる混練物を押出機により連続的に押し出して、風力発電機ブレード用発泡充填材11を連続的に形成するとともに、粘着剤を押出機により連続的に押し出して、粘着層28を連続的に形成した後、これら風力発電機ブレード用発泡充填材11と粘着層28とを重ね合わせて、カレンダーロールにより連続的に圧着させる。なお、これによって得られた風力発電機ブレード用発泡充填部品10は、適宜の長さに裁断される。
そして、この風力発電機ブレード用発泡充填部品10は、図10(a)に示すように、例えば、粘着層28が風力発電機ブレード4の内側面(第1外板7および第2外板8の表面)に貼着されることにより、風力発電機ブレード4の内部空間に固定して、配置される。
そして、上記と同様に、この風力発電機ブレード4(発泡前)を、適宜の条件下で加熱して、風力発電機ブレード用発泡充填材11を発泡、架橋および硬化させることにより、発泡体9を形成し、風力発電機ブレード4の内部空間を充填する。
これによって、図10(b)に示すように、発泡体9によって内部空間が充填されている風力発電機ブレード4(発泡後)を、得ることができる。
このような風力発電機ブレード用発泡充填部品10は、簡易かつ自由な形状に成形することができるため、風力発電機ブレード4の内部空間における任意の箇所に、良好に固定することができる。
そのため、このような風力発電機ブレード用発泡充填部品10によれば、風力発電機ブレード4の内部空間を良好に発泡体9で充填でき、その結果、風力発電機ブレード4の振動を効果的に抑制することができ、さらには、剛性を確保することができる。
なお、上記した説明では、粘着層28を、第1外板7および第2外板8の表面に貼着させたが、図示しないが、例えば、粘着層28を、桁部6の表面(両側表面)に貼着させることもできる。
また、上記した説明では、取付部材として粘着層28を用いたが、取付部材としては、特に限定されず、図示しないが、例えば、取付部材として吸盤または磁石などを用いて、吸着または磁力により固定することもできる。さらには、取付部材を金属板から構成して、溶接により風力発電機ブレード4の内側面に取り付けることもできる。
そして、このような風力発電機ブレード用発泡充填材11、風力発電機ブレード用発泡充填部品10、風力発電機ブレード4、風力発電機1、および、風力発電機ブレード4の製造方法によれば、振動を効果的に抑制することができ、さらには、風力発電機ブレード4の剛性を確保することができる。
1 風力発電機
4 風力発電機ブレード
9 発泡体
10 風力発電機ブレード用発泡充填部品
11 風力発電機ブレード用発泡充填材
12 クリップ
15 ホルダ部材
16 支持板
18 ホルダ部材
19 支持板
20 挟持片
21 補強発泡体
22 補強構造体
24 仕切壁

Claims (10)

  1. ポリマーおよび発泡剤を含有する発泡充填組成物が、風力発電機ブレードの内部空間に配置できるように所定形状に形成されており、発泡により前記風力発電機ブレードの内部空間を充填可能であることを特徴とする、風力発電機ブレード用発泡充填材。
  2. 請求項1に記載の風力発電機ブレード用発泡充填材と、
    請求項1に記載の風力発電機ブレード用発泡充填材に装着され、風力発電機ブレードの内部空間に取り付け可能な取付部材と
    を備えていることを特徴とする、風力発電機ブレード用発泡充填部品。
  3. 前記取付部材は、前記風力発電機ブレード用発泡充填材を支持する支持部を備えていることを特徴とする、請求項2に記載の風力発電機ブレード用発泡充填部品。
  4. 前記支持部は、前記風力発電機ブレード用発泡充填材の発泡方向が規制されるように、前記風力発電機ブレード用発泡充填材を支持することを特徴とする、請求項3に記載の風力発電機ブレード用発泡充填部品。
  5. 前記支持部は、前記風力発電機ブレード用発泡充填材が前記風力発電機ブレードの内側面と前記支持部との間に配置されるように、前記風力発電機ブレード用発泡充填材を支持することを特徴とする、請求項3に記載の風力発電機ブレード用発泡充填部品。
  6. 請求項1に記載の風力発電機ブレード用発泡充填材と、
    請求項1に記載の風力発電機ブレード用発泡充填材により被覆され、前記風力発電機ブレードの内部空間を補強するため補強部材と
    を備えていることを特徴とする、風力発電機ブレード用発泡充填部品。
  7. 前記補強部材は、前記風力発電機ブレードの内部空間を複数の空間に仕切るための、複数の仕切壁を備えていることを特徴とする、請求項6に記載の風力発電機ブレード用発泡充填部品。
  8. 請求項1に記載の風力発電機ブレード用発泡充填材または請求項2〜7のいずれかに記載の風力発電機ブレード用発泡充填部品を、前記風力発電機ブレードの内部空間に配置して、それの発泡により得られる発泡体によって、内部空間が充填されていることを特徴とする、風力発電機ブレード。
  9. 請求項8に記載の風力発電機ブレードを備えることを特徴とする、風力発電機。
  10. ポリマーおよび発泡剤を含有する発泡充填組成物を、風力発電機ブレードの内部空間に配置できるように所定形状に形成して、風力発電機ブレード用発泡充填材を得る工程、
    前記風力発電機ブレード用発泡充填材を、前記風力発電機ブレードの内部空間に配置する工程、および、
    前記風力発電機ブレード用発泡充填材を発泡させて、前記風力発電機ブレードの内部空間を充填する工程
    を備えることを特徴とする、風力発電機ブレードの製造方法。
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