JP2011032975A - ディーゼル機関における排気ガス浄化装置 - Google Patents

ディーゼル機関における排気ガス浄化装置 Download PDF

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Abstract

【課題】ディーゼル機関5における排気ガス浄化用のフィルタ手段50において,その再生制御を,前記ディーゼル機関にエンストの発生を招来することなく確実に実行する。
【解決手段】ディーゼル機関にて駆動の油圧負荷機構101と,この油圧負荷機構の作動油圧を増加する状態と作動油圧の増加を解除する状態とに切換作動する強制作動弁手段104とを備え,前記フィルタ手段に詰まりが発生したとき,前記強制作動弁手段は,前記油圧負荷機構の作動油圧を増加して,前記ディーゼル機関におけるエンジン負荷を増大させることによってフィルタ手段の再生を実行する構成であり,更に,前記エンジン負荷が最高エンジン負荷よりも低い側に設定した上限エンジン負荷を越えたときに,前記油圧負荷機構における作動油圧の増加を解除する状態に切換作動する構成である。
【選択図】図3

Description

本発明は,例えばトラクタやコンバインを含む走行型の農作業車両のような走行車両にその動力源として搭載される等のディーゼル機関において,その排気ガスを浄化処理するための排気ガス浄化装置に関するものである。
一般に,走行車両に動力源として搭載される等のディーゼル機関においては,その排気ガスを浄化するために,パティキュレートフィルタ(以下,単にフィルタと称する)を用いて排気ガス中の粒子状物質(以下,単にPMと称する)等を捕集することが行われていることは周知のとおりであり,この場合,前記フィルタにて捕集されたPMが所定量を超えると,フィルタ内の流通抵抗が増大し,排気抵抗が増大することによって,エンジン出力の低下をもたらすため,フィルタに堆積したPMを除去して,フィルタのPM捕集能力を回復させる(フィルタを再生させる)ことが必要である。
このフィルタの再生は,排気ガスの温度が高いときに行なわれる。先行技術としての特許文献1においては,ディーゼル機関からの排気経路のうち前記フィルタよりも上流側(ディーゼル機関側)の部位に電熱式のヒータを設けることにより,このヒータにて排気ガスの温度を上昇させることが開示されている。
特開2001−280121号公報
しかし,特許文献1の構成では,排気ガスの温度を上昇することのために専用のヒータを必要とするから,部品点数が嵩み,コスト上昇の一因になるという問題があった。また,ヒータによる排気ガスの加熱が局部的とならざるを得ず,排気ガスを一様に加熱できないから,排気ガスを均一に浄化できないばかりか,ヒータに近接する酸化触媒付きフィルタの温度も不均一になって,酸化触媒付きフィルタに割れ等の損傷が発生するおそれが高いという問題もあった。
本発明は,ディーゼル機関における排気ガスの温度は,このディーゼル機関が受け持つエンジン負荷に比例して高くなることを利用して,前記ディーゼル機関に運転停止(エンスト)等を招来することなく,前記した問題を解消した排気ガス浄化装置を提供することを技術的課題とするものである。
この技術的課題を達成するため請求項1は,
「ディーゼル機関からの排気経路に配置された排気ガス浄化用のフィルタ手段と,前記ディーゼル機関にて駆動される油圧負荷機構と,この油圧負荷機構における作動油圧を増加する状態と作動油圧の増加を解除する状態とに切換作動するようにした強制作動弁手段とを備え,前記フィルタ手段に詰まりが発生したとき,前記強制作動弁手段にて前記油圧負荷機構における作動油圧を増加することによって,前記ディーゼル機関が受け持つエンジン負荷を増大させて,前記フィルタ手段を再生するように構成されており,更に,前記強制作動弁手段は,前記エンジン負荷が,当該エンジン負荷のうち最高エンジン負荷よりも低い側に設定した上限エンジン負荷を越えたときに,前記油圧負荷機構における作動油圧の増加を解除する状態に切換作動する構成である。」
ことを特徴としている。
また,請求項2は,
「前記請求項1の記載において,前記強制作動弁手段は,適宜時間を経過してから切換作動する構成である。」
更にまた,請求項3は,
「前記請求項1又は2の記載において,前記上限エンジン負荷は,前記ディーゼル機関に運転停止が発生しない状態にまで前記最高エンジン負荷に近づけた値に設定されている。」
ことを特徴としている。
請求項1によると,ディーゼル機関からの排気ガスに対するフィルタ手段に詰まりが発生すると,強制作動弁手段にて前記油圧負荷機構における作動油圧が増加されることにより,前記ディーゼル機関が受け持つエンジン負荷が増大され,排気ガスの温度が高くなるから,前記フィルタ手段の再生を行なうことができる。
この場合,前記強制作動弁手段は,前記エンジン負荷が,当該エンジン負荷のうち最高エンジン負荷よりも低い側に設定した上限エンジン負荷を越えたときに,前記油圧負荷機構における作動油圧の増加を解除するように構成されていることにより,前記強制作動弁手段によるエンジン負荷の増加を,前記上限エンジン負荷を越えることがないように規制することができるから,前記強制作動弁手段によるエンジン負荷の増加によって,ディーゼル機関に運転停止(エンスト)が発生することを確実に回避できる。
その一方において,前記強制作動弁手段は,前記エンジン負荷が,当該エンジン負荷のうち最高エンジン負荷よりも低い側に設定した上限エンジン負荷を越えたときに,前記油圧負荷機構における作動油圧の増加を解除するように構成されていることにより,前記フィルタ手段を再生しているときにおける排気ガスの温度を,ディーゼル機関における最高エンジン負荷のときにおける最高の排気ガス温度に近づけることができるから,前記フィルタ手段における再生を,短い時間で達成できる。
また,請求項2によると,前記強制作動弁手段における切換作動の回数を少なくできるから,前記強制作動弁手段の耐久性を向上できる利点がある。
特に,請求項3によると,排気ガスの温度をより高くすることができるから,再生に要する時間を一層に短縮できる。
トラクタの側面図である。 トラクタの平面図である。 エンジン及び排気ガス浄化装置の関係を示す機能ブロック図である。 トラクタの油圧負荷機構における回路図である。 電子ガバナコントローラの機能ブロック図である。 エンジンにおけるエンジン負荷とエンジン回転数との関係を示す図である。 フィルタ再生制御のフローチャートである。 強制作動弁手段の第2例を示す機能ブロック図である。 強制作動弁手段の第3例を示す機能ブロック図である。 強制作動弁手段の第4例を示す機能ブロック図である。
以下に,本発明を具体化した実施形態を,走行車両の一例としてのトラクタに適用した場合の図面(図1〜図10)に基づいて説明する。
(1).トラクタの概要
先ず,図1及び図2を参照しながら,トラクタ1の概要について説明する。
前記トラクタ1の走行機体2は,走行部としての左右一対の前車輪3と同じく左右一対の後車輪4とで支持されている。このトラクタ1は,走行機体2の前部に搭載したディーゼル機関5にて後車輪4及び前車輪3を駆動することにより,前後進走行するように構成されている。
前記ディーゼル機関5はボンネット6にて覆われており,このディーゼル機関5はその下面側に,当該ディーゼル機関5内のクランク軸(図示省略)等を潤滑する潤滑油を貯留するためのオイルパン10が設けられている。
前記走行機体2の上面にはキャビン7が設置され,該キャビン7の内部には,操縦座席8と,かじ取りすることによって前車輪3の操向方向を左右に動かすようにしたパワーステアリングによる操縦ハンドル(丸ハンドル)9とが配置されている。キャビン7の底部より下側には,ディーゼル機関5に燃料を供給する燃料タンク11が設けられている。
前記キャビン7内の操縦ハンドル9は,操縦座席8の前方に立設されたステアリングコラム25上に設けられている。ステアリングコラム25の右側には,前記ディーゼル機関5の出力回転数を設定保持するスロットルレバー30と,走行機体2を制動操作するための左右一対のブレーキペダル31とが配置されている。
前記ステアリングコラム25の左側には,走行機体2の進行方向を前進と後進とに切り換え操作するための前後進切換レバー32と,メインクラッチ(図示省略)を切り作動させるためのクラッチペダル33とが配置されている。また,前記ステアリングコラム25の背面側には,左右ブレーキペダル31を踏み込み位置に保持するための駐車ブレーキレバー34が配置されている。
前記キャビン7内の床板28のうちステアリングコラム25の右側には,スロットルレバー30にて設定されたエンジン回転数を,図6に示すように,最低のアイドル回転数Roと最高回数Rxとの範囲内で増減速させるためのアクセルペダル35が配置されている。
前記操縦座席8の左側には,後述するミッションケース17からの走行出力を低速と高速とに切り換えるための副変速レバー40と,後述するPTO軸23の駆動速度を切り換え操作するためのPTO変速レバー36とが配置されている。また,前記操縦座席8の右側には,変速操作用の主変速レバー38と,後述するロータリ耕耘機15の高さ位置を手動で変更調節するための作業部ポジションレバー39とが配置されている。操縦座席8の下方には,左右の後車輪4を等速で回転駆動させる操作を実行するためのデフロックペダル37が配置されている。
一方,前記走行機体2は,フロントバンパ12及び前車軸ケース13を有するエンジンフレーム14と,このエンジンフレーム14の後部にボルトにて着脱自在に固定する左右の機体フレーム16とにより構成されている。この機体フレーム16の後部には,前記ディーゼル機関5からの回転動力を適宜変速して前後四輪3,3,4,4に伝達するミッションケース17が搭載されている。この後車輪4は,ミッションケース17の外側面から外向きに突出するように装着された後車軸ケース18を介して,ミッションケース17に取り付けられている。左右の後車輪4の上方は,機体フレーム16に固定されたフェンダ19にて覆われている。
前記ミッションケース17の後部上面には,作業部としてのロータリ耕耘機15等を昇降動させるための油圧式昇降機構20が着脱可能に取り付けられている。前記ロータリ耕耘機15は,前記ミッションケース17の後部に,一対の左右ロワーリンク21及びトップリンク22からなる3点リンク機構を介して連結されている。ミッションケース17の後側面には,ロータリ耕耘機15にPTO駆動力を伝達するためのPTO軸23が後ろ向きに突設されている。
前記油圧式昇降機構20には,単動形の昇降制御油圧シリンダ95(図4参照)にて上下回動可能な一対の左右リフトアーム96が設置されている。進行方向に向かって左側のロワーリンク21とリフトアーム96とは,左リフトロッド97を介して連結されている。進行方向に向かって右側のロワーリンク21とリフトアーム96とは,右リフトロッドとしての複動形の傾斜制御油圧シリンダ98及びそのピストンロッド99を介して連結されている。
(2).ディーゼル機関及びその周辺の構造
次に,図3〜図5を参照しながら,前記ディーゼル機関5及びその周辺の構造について説明する。
前記トラクタ1において,その動力源としての前記ディーゼル機関5は,上面にシリンダヘッド41が締結されたシリンダブロック(図示省略)を備えており,シリンダブロックの下面に潤滑油貯留用のオイルパン10が締結されている。シリンダヘッド41の一側面には吸気マニホールド42が接続されており,他側面には排気マニホールド43が接続されている。
シリンダブロックの側面のうち吸気マニホールド42の下方には,ディーゼル機関5の各燃焼室(副室)内に燃料を送り込むための燃料噴射ポンプ44(図5参照)が設けられている。詳細は図示していないが,吸気マニホールド42の上流側には吸気管45を介してエアクリーナが取り付けられている。
この場合,エアクリーナにて一旦ろ過された空気が,吸気管45及び吸気マニホールド42を介して,ディーゼル機関5の各気筒内(吸気行程の気筒内)に導入される。そして,各気筒の圧縮行程完了時に,燃料タンク11から吸い上げられた燃料を燃料噴射ポンプ44にて各燃焼室(副室)内に圧送することにより,各燃焼室にて混合気の自己着火燃焼に伴う膨張行程が行われる。
前記排気マニホールド43の先端側には,排気管46を介して,フィルタ手段の一例であるパティキュレートフィルタ50(以下,単にフィルタ手段と称する)が接続されている。膨張行程後の排気行程において各気筒から排気マニホールド43に排出された排気ガスは,排気管46及び前記フィルタ手段50を経由して浄化処理をされてから外部に放出される。
前記ディーゼル機関5は,以下に述べるように,トラクタ1に搭載したコントローラ80にて制御される。
すなわち,このコントローラ80には,燃料供給装置である燃料噴射ポンプ44に設けられた電子ガバナ87と,ディーゼル機関5におけるエンジン回転数Rを検出する回転センサ88と,燃料噴射ポンプ44のラック位置から燃料噴射量を検出する負荷検出手段としてのラック位置センサ89と,スロットルレバー30の操作位置を検出するスロットルポテンショ90とが接続されている。
前記スロットルレバー30を手動操作すると,コントローラ80は,エンジン回転数Rがスロットルレバー30による設定回転数となるように,スロットルポテンショ90の検出情報に基づいてラック駆動用の電磁ソレノイド(図示省略)を駆動させ,燃料噴射ポンプ44のラック位置を調節する。
このため,前記ディーゼル機関5におけるエンジン回転数Rはスロットルレバー30の位置に応じた値に保持されるように自動制御される。
一方,前記フィルタ手段50は,排気ガス中の粒子状物質(以下,PMという)等を捕集するためのものであり,耐熱金属材料製のケーシング51内にある略筒型のフィルタケース52に,例えば白金等の酸化触媒53とフィルタ本体54とを直列に並べて収容してなるものである。
前記フィルタ本体54は,多孔質な(ろ過可能な)隔壁にて区画された多数のセルを有するハニカム構造になっている。
前記ケーシング51の一端部の側面には,排気管46に連通する排気導入口55が設けられている。前記ケーシング51の一端部は第1底板56にて塞がれており,フィルタケース52のうち第1底板56に臨む一端部は第2底板57にて塞がれている。ケーシング51とフィルタケース52との間の環状隙間,並びに両底板56,57間の隙間には,ガラスウールのような断熱材58が酸化触媒53及びフィルタ本体54の周囲を囲うように充填されている。
前記ケーシング51の他側部は2枚の蓋板59,60にて塞がれていて,これら両蓋板59,60を略筒型の排気排出口61が貫通している。また,両蓋板59,60の間は,フィルタケース52内に複数の連通管62を介して連通する共鳴室63になっている。
前記ケーシング51の一端部における側面に形成された排気導入口55には排気ガス導入管65が挿入されている。この排気ガス導入管65の先端は,ケーシング51を横断して排気導入口55と反対側の側面に突出している。排気ガス導入管65の外周面には,フィルタケース52に向けて開口する複数の連通穴66が形成されている。排気ガス導入管65のうち排気導入口55と反対側の側面に突出する部分は,これに着脱可能に螺着された蓋体67にて塞がれている。
前記蓋体67には,フィルタ本体54の詰まり状態を検出する詰まり検出手段の一例として,圧力センサ68が設けられている。圧力センサ68は,例えばピエゾ抵抗効果を利用した周知構造のものでよい。この場合は,フィルタ本体54にPMが堆積していないとき(フィルタ50が新品のとき)におけるフィルタ50上流側の圧力Ps(基準圧力値)を,後述するコントローラ80のROM82等に予め記憶させておき,同じ測定箇所における現在の圧力Pを圧力センサ68にて検出し,基準圧力値Psと圧力センサ68の検出値Pとの圧力差ΔPを求め,当該圧力差ΔPに基づいてフィルタ本体54のPM堆積量が換算(推定)される。
なお,ディーゼル機関5の排気経路のうちフィルタ50を挟んで上下流側に,それぞれ圧力センサを配置し,両者の検出値の差からフィルタ本体54のPM堆積量を換算(推定)するようにしてもよい。
上記の構成において,ディーゼル機関5からの排気ガスは,排気導入口55を介して排気ガス導入管65に入って,排気ガス導入管65に形成された各連通穴66からフィルタケース52内に噴出し,フィルタケース52内の広い領域に分散したのち,酸化触媒53からフィルタ本体54の順に通過して浄化処理される。排気ガス中のPMは,この段階でフィルタ本体54における各セル間の多孔質な仕切り壁を通り抜けできずに捕集される。その後,酸化触媒53及びフィルタ本体54を通過した排気ガスが排気排出口61から放出される。
前記排気ガスが酸化触媒53及びフィルタ本体54を通過するに際して,排気ガス温度が再生可能温度(例えば約300℃)を超えていれば,酸化触媒53の作用にて,排気ガス中のNO(一酸化窒素)が不安定なNO2 (二酸化窒素)に酸化する。そして,NO2 がNOに戻る際に放出するO(酸素)にて,フィルタ本体54に堆積したPMが酸化除去されることにより,フィルタ本体54のPM捕集能力が回復する(フィルタ本体54が再生する)ことになる。
前記ディーゼル機関5における動力は,トラクタ1の走行することのためにミッションケース17に出力されるほか,前記作業部としてのロータリ耕耘機15及びパワーステアリング機構にも出力されることに加えて,後述する油圧負荷機構に対しても,勿論前記以外の機構に対しても出力される。
この油圧負荷機構の一例として,ディーゼル機関5における出力軸24の回転動力にて駆動する作業部用油圧ポンプ101及びパイロットポンプ102が設けられている。
この作業部用油圧ポンプ101は,油圧式昇降機構20内にある昇降制御油圧シリンダ95や傾斜制御油圧シリンダ98に作動油を供給するためのものである。
一方,パイロットポンプ102は,後述する切換電磁弁106にパイロット圧を付加するためのものである。
両ポンプ101,102にはディーゼル機関5から突出した油圧駆動軸24が貫通しており,両ポンプ101,102は油圧駆動軸24の回転にて駆動するように構成されている。すなわち,両ポンプ101,102を駆動させる油圧駆動軸24は共通する1本の軸になっている。
前記作業部用油圧ポンプ101の吸引側は,作動油タンクとしてのミッションケース17に接続されている。この作業部用油圧ポンプ101の吐出側は,後述する背圧機構105付きの圧力調整弁104を介して作業部油圧回路103に接続されている。
一方,前記パイロットポンプ102の吸引側は,作動油タンクとしてのミッションケース17に接続されている。パイロットポンプ102の吐出側は,切換電磁弁106のポンプ側第1ポート106aに接続されている。
前記圧力調整弁104は,作業部油圧回路103側の圧力・流量を一定に保持し,作業部用油圧ポンプ101の吐出側の圧力を2段階に切り換えるためのものであり,背圧機構105におけるピストン105bを介してのバネ105cの弾性力にて,作業部用油圧ポンプ101側で圧力上昇のない通常状態と,作業部用油圧ポンプ101側の圧力を所定圧だけ増大させる高圧状態とに切換作動するように構成されている。
前記切換電磁弁106は,パイロットポンプ102からのパイロット圧を圧力調整弁104の背圧機構105に付加する3ポート2位置切換形のものであり,後述するコントローラ80からの制御情報に基づく電磁ソレノイド107の励磁にて,背圧機構105の背圧室105aへのパイロット圧付加状態と,背圧室105aからのパイロット圧排出状態とに切換駆動するように構成されている。
前述の通り,切換電磁弁106のポンプ側第1ポート106aはパイロットポンプ102の吐出側に接続されている。切換電磁弁106のポンプ側第2ポート106bは作動油タンクとしてのミッションケース17に接続されている。切換電磁弁106の背圧側ポート106cは背圧機構105の背圧室105aに接続されている。
前記切換電磁弁106がパイロット圧付加状態に切換駆動すると,パイロットポンプ102から切換電磁弁106を経由した作動油が背圧機構105の背圧室105aに流入して,ピストン105bを介してバネ105cを圧縮することにより,圧力調整弁104が作業部用油圧ポンプ101側の圧力を所定圧だけ増大させる高圧状態に切換作動する。
そうすると,圧力調整弁104の作用にて,作業部用油圧ポンプ101の吐出圧力(作動量又は負荷といってもよい)が増大し,これに伴い前記ディーゼル機関5が全体として受け持つエンジン負荷は,これに走行駆動のためのエンジン負荷,ロータリ耕耘機15を駆動するためのエンジン負荷,及びパワーステアリングを駆動するためのエンジン負荷の合計に,前記作業部用油圧ポンプ101側の吐出圧力を所定圧だけ増大させた分のエンジン負荷が加算されることにより,前記作業部用油圧ポンプ101側の吐出圧力を所定圧だけ増大した分だけ増加する。
その結果,スロットルレバー30による設定回転数維持のために,前記ディーゼル機関5が受け持つエンジン負荷(燃料噴射量)が増大して,排気ガス温度が上昇することになる。
前記切換電磁弁106がパイロット圧排出状態に切換作動すると,背圧機構105の背圧室105aから作動油が流出して,バネ105cが自身の弾性復元力にて伸長することにより,圧力調整弁104の作用にて作業部用油圧ポンプ101の吐出圧力が通常状態まで低下し,これに伴い前記ディーゼル機関5が受け持つエンジン負荷が低減することになる。
この場合,作業部油圧回路103側へは,圧力調整弁104のない場合とほぼ同じ圧力及び流量の作動油が供給されるため,圧力調整弁104の存在に起因した作業部油圧回路103への影響は最小限に抑えられることになる。
前記圧力調整弁104と切換電磁弁106との組合せは,特許請求の範囲に記載した強制作動弁手段に相当するものである。なお,切換電磁弁106は通常(コントローラ80からの制御情報がないとき),作業部用油圧ポンプ101と作業部油圧回路103との間での作動油の循環供給をスムーズに行うために,パイロット圧排出状態になっている。従って,圧力調整弁104は普段,作業部用油圧ポンプ101側で圧力上昇のない通常状態になっている。
図4に詳細に示すように,前記作業部油圧回路103は,単動形の昇降制御油圧シリンダ95と複動形の傾斜制御油圧シリンダ98とを備えており,作業部用油圧ポンプ101は,昇降制御油圧シリンダ95への作動油の供給を制御するための昇降用油圧切換弁111と,傾斜制御油圧シリンダ98に作動油を供給制御するための傾斜制御電磁弁112とに,分流弁113を介して接続されている。
前記昇降用油圧切換弁111は,作業部ポジションレバー39の手動操作にて切換作動可能に構成されている。傾斜制御電磁弁112は,油圧式昇降機構20の上面に配置されたローリングセンサ(図示省略)及び作業部ポジションセンサ(図示省略)の検出情報に対応した電磁ソレノイドの駆動にて自動的に切換作動するように構成されている。
前記作業部ポジションレバー39の手動操作にて昇降用油圧切換弁111が切換作動すると,昇降制御油圧シリンダ95が伸縮駆動して,左右リフトアーム96を昇降回動させる。その結果,左右ロワーリンク21を介してロータリ耕耘機15が昇降動することになる。
また,ローリングセンサ及び作業機ポジションセンサの検出情報に基づいて傾斜制御電磁弁112が自動的に切換作動すると,傾斜制御油圧シリンダ98が伸縮駆動して,ピストンロッド99の長さが変化する。その結果,左右ロワーリンク21を介してロータリ耕耘機15が左右に傾斜することになる。なお,作業部油圧回路103には,リリーフ弁や流量調整弁,チェック弁等も備えている(図4参照)。
(3).フィルタ再生制御を実行するための構成
次に,図3,図5及び図6を参照しながら,フィルタ再生制御を実行するための構成について説明する。
前記トラクタ1に搭載された制御手段としてのコントローラ80は,前記したようにディーゼル機関5を制御するほか,フィルタ50における圧力センサ68の検出情報に基づいて,前記強制作動弁手段における圧力調整弁104の圧力調整にて,作業部用油圧ポンプ101の吐出圧力を増大させることにより,ディーゼル機関5が受け持つエンジン負荷Lを増大させるフィルタ再生制御を実行するものであり,各種演算処理や制御を実行するCPU81の他,制御プログラムやデータを記憶させるためのROM82,制御プログラムやデータを一時的に記憶させるためのRAM83,及び入出力インターフェイス等を備えている。
このコントローラ80には,詰まり検出手段としての圧力センサ68と,切換電磁弁106の駆動を制御する電磁ソレノイド107とが接続されている。
(4).フィルタ再生制御の説明
次に,図6及び図7を参照しながら,フィルタ再生制御の一例について説明する。
図6は,前記ディーゼル機関5の駆動時において,その最低のアイドル回転数Roと最高回数Rxとの間における任意のエンジン回転数Rと,このときにおける最高エンジン負荷Lxとのエンジン負荷ラインLPを示しており,このエンジン負荷ラインLPは,実線で示すように,上向き凸の形状であり,このエンジン負荷ラインLPの範囲内において,前記トラクタ1における全ての駆動,つまり,走行駆動,ロータリ耕耘機15の駆動,油圧負荷機構の駆動及びパワーステアリングの駆動等の全ての駆動をトータル的に負担している。
また,エンジン負荷ラインLPの範囲内における排気ガスの温度は,エンジン負荷に比例するから,前記エンジン負荷ラインLPの内側においては,排気ガスの温度が,前記フィルタ50を再生することが可能な温度(例えば約300℃)の場合における境界ラインBLにて上下に分断される。
この境界ラインBLを挟んで上側の領域は,フィルタ本体54に堆積したPMを酸化除去できる(酸化触媒53による酸化作用が働く)再生可能領域であり,下側の領域は,PMが酸化除去されずにフィルタ本体54に堆積する再生不能領域である。
更に,前記境界ラインBLを挟んで上側の再生可能領域のうち,任意のエンジン回転数Rのときにおける最高エンジン負荷Lxよりも適宜負荷ΔL1だけ低い上限エンジン負荷LS1の位置には,上限エンジン負荷ラインLS1′が,一点鎖線で示すように,前記エンジン負荷ラインLPと略平行に延びるように設定されいる。
これに加えて,前記境界ラインBLを挟んで上側の領域のうち,前記上限エンジン負荷LS1よりも適宜負荷ΔL2だけ低い下限エンジン負荷LS2の位置には,下限エンジン負荷ラインLS2′が,二点鎖線で示すように,前記エンジン負荷ラインLPと略平行に延びるように設定されている。
これらエンジン負荷ラインLP,上限エンジン負荷ラインLS1′及び下限エンジン負荷ラインLS2′の各々は,コントローラ80のROM82等に,例えばマップとして記憶させる等して,予め設定されているものであり,前記上限エンジン負荷ラインLS1′及び下限エンジン負荷ラインLS2′の両方を,前記強制作動弁手段における切換え作動のトリガーとしている。
図7に示すフローチャートを用いて,フィルタ再生制御の流れを説明する。
先ず,スタートに続くステップS1において,前記基準圧力値Psと圧力センサ68の検出値Pとを読み込み,ステップS2で,フィルタ本体54にPMが堆積しているか否かを判別し,堆積していないと判別されたとき(NO)には,そのままリターンするが,PMが堆積していると判別されたとき(YES)には,ステップS3に移行する。
このステップS3において,前記エンジン負荷ラインLP上における所定エンジン回転数Rでのエンジン負荷L,及び前記上限エンジン負荷ラインLS1′上における所定エンジン回転数Rでの上限エンジン負荷LS1,並びに前記下限エンジン負荷ラインLS2′上における所定エンジン回転数Rでの下限エンジン負荷LS2を読み込んだのち,ステップS4に移行して,ここで,所定エンジン回転数Rにおけるエンジン負荷Lが,下限エンジン負荷LS2よりも小さいか否かを判別する。
このステップS4において,所定のエンジン回転数Rにおけるエンジン負荷Lが,下限エンジン負荷LS2よりも小さいと判別されたとき(YES)には,ステップS5に移行し,前記強制作動弁手段における圧力調整弁104を作動させて,切換電磁弁106をパイロット圧付加状態に切換え作動する。
これにより,前記ディーゼル機関5が受け持つエンジン負荷は,作業部用油圧ポンプ101側の吐出圧力を所定圧だけ増大させる高圧状態にする分だけ増加して,排気ガスの温度が上昇するから,フィルタ本体54の再生が実行される。
これに対して,前記ステップS4において,所定エンジン回転数Rにおけるエンジン負荷Lが,下限エンジン負荷LS2よりも大きいと判別されたとき(NO)には,ステップS6に移行することにより,このステップS6において,所定のエンジン回転数Rにおけるエンジン負荷Lが,上限エンジン負荷LS1よりも大きいか否かを判別する。
このステップS6において,所定のエンジン回転数Rにおけるエンジン負荷Lが,上限エンジン負荷LS1よりも小さいと判別されたとき(NO)には,そのまま,前記強制作動弁手段によるフィルタ本体54の再生実行が継続される。
これに対し,前記ステップS6において,所定のエンジン回転数Rにおけるエンジン負荷Lが,上限エンジン負荷LS1よりも大きいと判別されたとき(YES)には,ステップS7に移行して,前記強制作動弁手段における圧力調整弁104の作動を止めて,切換電磁弁106をパイロット圧排出状態に切換え作動することにより,前記強制作動弁手段によるエンジン負荷の増加を解除する。
次いで,ステップS8において,前記した切換え作動の状態を,適宜の所定時間を経過するまで保持し,この所定時間を経過すると,ステップS9に移行して,ここで,前記ステップS1と同様に,前記基準圧力値Psと圧力センサ68の検出値Pとを読み込んだのち,ステップS10に移行し,このステップS10において,フィルタ本体54にPMが堆積しているか否かを判別する。
前記ステップS10において,フィルタ本体54にPMが堆積していると判別されたとき(YES)には,前記ステップS3の前に戻して,前記したことを繰り返す。
一方,前記ステップS10において,フィルタ本体54にPMが堆積していないと判別されたとき(NO)には,ステップS11に移行して,前記強制作動弁手段における圧力調整弁104を作動を止めて,切換電磁弁106をパイロット圧排出状態に切換駆動することにより,前記強制作動弁手段によるエンジン負荷の増加を解除する。
以上の制御により,ディーゼル機関5からの排気ガスに対するフィルタ本体54に詰まりが発生すると,強制作動弁手段にて前記油圧負荷機構における作動油圧が増加されることにより,前記ディーゼル機関5が受け持つエンジン負荷が増大され,排気ガスの温度が高くなるから,前記フィルタ本体54の再生を行なうことができる。
この場合,前記強制作動弁手段は,前記エンジン負荷が,当該エンジン負荷のうち最高エンジン負荷Lxよりも適宜負荷ΔL1だけ低い側に設定した上限エンジン負荷LS1を越えたときに,前記油圧負荷機構における作動油圧の増加を解除するように構成されていることにより,前記強制作動弁手段によるエンジン負荷の増加を,前記上限エンジン負荷LS1を越えることがないように規制できる。
この場合,前記エンジン負荷のうち最高エンジン負荷Lxよりも適宜負荷ΔL1だけ低い側に設定した上限エンジン負荷LS1は,これを前記最高エンジン負荷Lxに近づけること,つまり,前記負荷ΔL1を小さくすることにより,排気ガスの温度を高くすることができるが,その反面,前記強制作動弁手段にてエンジン負荷を増加したときに前記ディーゼル機関5に運転停止(エンスト)が発生する頻度が増大することになるから,前記ディーゼル機関5に運転停止(エンスト)が発生する頻度を確実に低減できる程度の値に設定することが好ましく,これにより,前記ディーゼル機関5に運転停止(エンスト)が発生する頻度を確実に低減した状態のもとで,前記フィルタ本体54の確実な再生を実行できる。
一方,エンジン負荷Lが,前記上限エンジン負荷LS1を越えることで,油圧負荷機構による作動油圧の増加が解除されると,前記エンジン負荷Lは低下する。このエンジン負荷Lの低下が,前記下限エンジン負荷LS2を下回ると,再度,油圧負荷機構による作動油圧の増加が実行されて,エンジン負荷Lが高い状態に保たれる。
この場合,前記下限エンジン負荷LS2は,これを前記上限エンジン負荷LS1に近づけるほど,つまり,前記適宜負荷ΔL2を小さくするほど,排気ガスの温度を高くすることができるからフィルタ本体54の再生を促進できる。
しかし,前記負荷ΔL2を小さくするほど,前記強制作動弁手段における切換え作動が頻繁に行なわれることにより,ハンチングによる制御不安定性を招来するばかりか,前記強制作動弁手段の耐久性の低下を招来することになるから,この点を考慮して設定することが好ましい。
また,前記した制御中のステップS8において,前記強制作動弁手段における切換え作動の状態を,適宜の所定時間を経過するまで保持するようにしていることにより,前記強制作動弁手段における切換え作動の回数を少なくできて,その耐久性を向上できるとともに,ハンチングを防止できて制御の安定性を向上できる。
特に,前記した実施の形態においては,前記ディーゼル機関5におけるエンジン回転数を一定又は略一定に保持した状態で,前記ディーゼル機関5が受け持つエンジ負荷を前記油圧負荷機構にて増減してフィルタ本体54の再生を実行するという構成であり,換言すると,所定のエンジン回転数を維持しながら前記強制作動弁手段を切換え作動するように構成しているから,前記トラクタ1における走行速度や,ロータリ耕耘機15等による各種の作業速度が,前記フィルタ本体54の再生実行によって変動することを確実に回避できる。
(5).強制作動弁手段の別例
図8には,強制作動弁手段の第2例を示している。
この第2例では,第1実施形態のパイロットポンプ102をなくして,切換電磁弁106のポンプ側第1ポート106aを作業部用油圧ポンプ101の吐出側に接続した点において,前述の実施形態と相違している。その他の構成は第1実施形態と同様である。
更に,この第2例では,図8に示すように,圧力調整弁104を作業部用油圧ポンプ101から吐出される作動油の自己圧によって制御することも可能である。
すなわち,作業部用油圧ポンプ101の吐出側を,切換電磁弁106のポンプ側第1ポート106aに分岐接続し,コントローラ80からの切換指令にて背圧機構105の背圧室105aに自己圧が流入するように構成すればよい。この場合,背圧室105aのピストン断面積を圧力調整弁104の調圧室断面積よりも大きく取ることによって,圧力調整弁104の切換作動(圧力調整)が可能になる。かかる構成を採用すると,第1実施形態の場合よりも必要ポンプ数が少なくて済むので,構成が簡単になり,製造コストの抑制に寄与できるのである。
図9には,強制作動弁手段の第3例を示している。
この第3例では,ON・OFF制御タイプの切換電磁弁106を,背圧室105aへの作動油供給圧力を調節可能なパイロット圧調整電磁弁116に変更した点において,前記した実施形態と相違している。
パイロット圧調整電磁弁116は,コントローラ80からの制御情報に基づいた電磁ソレノイド117の励磁にて,背圧機構105の背圧室105aに付加されるパイロット圧を調節するように構成されている。このため,圧力調整弁104における作業部用油圧ポンプ101側の吐出圧力は,パイロット圧調整電磁弁116を経由した作動油供給圧力に応じて調節されることになる。圧力調整弁104における作業部油圧回路103側の圧力は,第1例の実施形態の場合と同様に一定に保持される。
なお,パイロット圧調整電磁弁116は通常(コントローラ80からの制御情報がないとき),圧力調整弁104にパイロット圧を付加しないように設定されている。その他の構成は第1実施形態と同様である。
図10は,強制作動弁手段の第4例を示している。
この第4例では,圧力調整弁104を,作業部用油圧ポンプ101から吐出される作動油の自己圧によって制御するもである。
すなわち,作業部用油圧ポンプ101の吐出側を,パイロット圧調整電磁弁116の吸引側に分岐接続し,コントローラ80からの切換指令にて背圧機構105の背圧室105aに自己圧が流入するように構成したものであり,その他の構成は第1実施形態と同様である。
(7).その他
本発明は,前述のように,トラクタに搭載したディーゼル機関に適用した場合に限らず,コンバイン又は乗用型田植機等の走行型農作業車両や,その他の走行車両に搭載したディーゼル機関に対しても適用できることはいうまでもない。
1 トラクタ
5 ディーゼル機関
30 スロットルレバー
44 燃料噴射ポンプ
50 パティキュレートフィルタ(フィルタ手段)
53 酸化触媒
54 フィルタ本体
68 圧力センサ(詰まり検出手段)
80 制御手段としてのコントローラ
87 電子ガバナ
88 エンジン回転センサ
89 ラック位置(エンジン負荷)センサ
101 作業部用油圧ポンプ(油圧負荷機構)
104 圧力調整弁(強制作動弁手段)
106 切換電磁弁

Claims (3)

  1. ディーゼル機関からの排気経路に配置された排気ガス浄化用のフィルタ手段と,前記ディーゼル機関にて駆動される油圧負荷機構と,この油圧負荷機構における作動油圧を増加する状態と作動油圧の増加を解除する状態とに切換作動するようにした強制作動弁手段とを備え,前記フィルタ手段に詰まりが発生したとき,前記強制作動弁手段にて前記油圧負荷機構における作動油圧を増加することによって,前記ディーゼル機関が受け持つエンジン負荷を増大させて,前記フィルタ手段を再生するように構成されており,更に,前記強制作動弁手段は,前記エンジン負荷が,当該エンジン負荷のうち最高エンジン負荷よりも低い側に設定した上限エンジン負荷を越えたときに,前記油圧負荷機構における作動油圧の増加を解除する状態に切換作動する構成であることを特徴とするディーゼル機関における排気ガス浄化装置。
  2. 前記請求項1の記載において,前記強制作動弁手段は,適宜時間を経過してから切換作動する構成であることを特徴とするディーゼル機関における排気ガス浄化装置。
  3. 前記請求項1又は2の記載において,前記上限エンジン負荷は,前記ディーゼル機関に運転停止が発生しない状態にまで前記最高エンジン負荷に近づけた値に設定されていることを特徴とするディーゼル機関における排気ガス浄化装置。
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