JP2011032529A - 酸洗鋼板の洗浄方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】Cを0.3質量%以上含有する酸洗鋼板の表面に生じる“黒変”及び“外観斑”を抑制する洗浄方法を提供する。
【解決手段】Cを0.3質量%以上含有する鋼板を酸洗した後、洗浄する洗浄方法において、(i)酸洗後の上記鋼板を水で洗浄し、次いで、(ii-1)上記鋼板の表面に、噴射ノズルから噴射水を、2.5kgf/cm2以上のスプレー衝突圧で噴射し、FeC3やCを除去する、又は、(ii-1)に続き、さらに、(ii-2)再酸洗後の鋼板の表面に、噴射ノズルから噴射水を、4.0kgf/cm2以上のスプレー衝突圧で噴射し、FeC3やCを除去する、ことを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、酸洗した鋼板の表面を洗浄する方法に関するものである。
通常、鋼板の表面を洗浄する場合、必要に応じスキンパスを施した鋼板を、酸洗槽に浸漬して通過させ、鋼板表面の酸化スケールを除去し、その後、(a)鋼板表面に洗浄水を吹き付け、さらに、鋼板を洗浄槽に浸漬して洗浄するか、又は、(b)洗浄槽を用いず、洗浄水の吹付けのみで洗浄するかして、鋼板表面の変色を防止している。
しかし、鋼板表面の洗浄が十分でなく、又は、酸洗後の鋼板が洗浄槽に到達するまでの時間が長いと、鋼板表面に酸が残存した状態で空気に曝される時間が長くなり、鋼板表面に錆が発生して変色(黄変、黒変)することがある。
鋼板表面の変色は、化学反応で、鋼板表面に、Fe34(黒色)、又は、4FeO・OH(黄色)が生成することに原因があるといわれており、これら反応生成物の生成を抑制する方法が、これまで、種々提案されている(例えば、特許文献1〜4、参照)。
また、上記変色を防ぐ手法として、(1)酸洗液として溶解作用が強くて反応生成物が生成し難い塩酸を用いるか、(2)硫酸を用いるときは、酸洗後、塩酸に浸漬することも提案されている(非特許文献1、参照)。
しかし、Cを0.1〜1.3質量%程度含有する鋼板を酸洗する場合、塩酸系の酸洗液を用いた場合でさえ、洗浄を充分に行ったにも拘わらず、鋼板表面に黒変が生じることがある。この黒変は、従来のFe34(黒色)とは異なり、鋼板表面に残存するFeC3に起因することが知られている。
鋼板表面に黒変が生じること自体、製品価値の点で問題であるが、さらに、鋼板表面に残存するFeC3が、後段のロールに付着し、その後、後続の鋼板に転写されて、鋼板表面の外観を損なうという問題が生じている。
特開平10−140380号公報 特開2000−178775号公報 特開2006−131924号公報 特開2007−239092号公報
金属表面工学(昭和44年1月20日、日刊工業新聞社発行)、174頁
本発明は、Cを0.3質量%以上含有する鋼板(中炭素鋼板及び高炭素鋼板)、特に、Cを0.3〜1.5質量%程度含有する鋼板を酸洗した場合に、鋼板表面に生じる“黒変”及び“外観斑”を抑制することを課題とし、該課題を解決する洗浄方法を提供することを目的とする。
Cを0.3〜1.5質量%程度含有する鋼板の場合、“黒変”及び“外観斑”の原因は、前述したように、“FeC3”や“C”である。“FeC3”や“C”は、鋼板表面に多少食い込んで残存しているので、洗浄槽を通すだけでは除去できないし、また、洗浄水の吹付けだけで除去することは困難である。
そこで、本発明者らは、酸洗後の鋼板表面から“FeC3”や“C”を剥離する手法について鋭意検討した。その結果、鋼板表面を水洗した後、ノズル噴射圧を所定圧以上に高めて、水を鋼板表面に噴射すると、“FeC3”や“C”を除去することができ、“黒変”及び“外観斑”の発生を抑制できることが判明した。
本発明は、上記知見に基づいてなされたもので、その要旨は以下のとおりである。
(1) Cを0.30質量%以上含有する鋼板を酸洗した後、洗浄する洗浄方法において、
(i)酸洗後の上記鋼板を水で洗浄し、次いで、
(ii-1)上記鋼板の表面に、噴射ノズルから噴射水を、2.5kgf/cm2以上のスプレー衝突圧で噴射し、FeC3やCを除去する、
ことを特徴とする酸洗鋼板の洗浄方法。
(2) Cを0.30質量%以上含有する鋼板を酸洗した後、洗浄する洗浄方法において、
(i)酸洗後の上記鋼板を水で洗浄し、次いで、
(ii-1)上記鋼板の表面に、噴射ノズルから噴射水を、2.5kgf/cm2以上のスプレー衝突圧で噴射し、FeC3やCを除去し、さらに、
(ii-2)再酸洗後の鋼板の表面に、噴射ノズルから噴射水を、4.0kgf/cm2以上のスプレー衝突圧で噴射し、FeC3やCを除去する、
ことを特徴とする酸洗鋼板の洗浄方法。
(3) 前記鋼板が、Cを1.30質量%以下含有するものであることを特徴とする前記(1)又は(2)に記載の酸洗鋼板の洗浄方法。
(4) 前記鋼板を、Fe2+:2〜100g/l、Fe3+:1〜10g/lを含有し、液温80℃以上の塩酸系の酸洗液に、0.5〜5分浸漬して、酸洗を行うことを特徴とする前記(1)〜(3)のいずれかに記載の酸洗鋼板の洗浄方法。
(5) 前記塩酸系の酸洗液が、2〜15質量%の塩酸を含むものであることを特徴とする前記(1)〜(4)のいずれかに記載の酸洗鋼板の洗浄方法。
(6) 前記噴射水の噴射を、噴射距離100〜200mm、噴射角5〜10°で行うことを特徴とする前記(1)〜(5)のいずれかに記載の酸洗鋼板の洗浄方法。
本発明によれば、C:0.3質量%以上の酸洗鋼板の表面に生じるFeC3やC起因の“黒変”及び“外観斑”を抑制することができるので、表面性状が均一で、外観品質が優れた鋼板を提供することができる。
本発明を実施する酸洗ラインの一態様を示す図である。 水噴射試験装置を模式的に示す図である。 噴射角:5°、噴射距離L:150mm、125mm、及び、100mmの場合における、試験材E(C:0.53質量%)についてのノズル噴射圧と白黒値の関係を示す図である。 水噴射ノズルにつき、噴射角5°、噴射距離L:100mm、ノズル噴射圧:100kg/cm2と設定した場合における、白黒値の推移を示す図である。 所定の噴射角、噴射距離、及び、ノズル噴射圧で水を噴射して、鋼板表面にかかる噴射水の力と、噴射距離における噴射水の噴射面積から算出した、鋼板表面に作用する噴射水の噴射圧、即ち、スプレー衝突圧と水噴射ノズルの噴射圧との関係を示す図である。
本発明について図面に基づいて説明する。
図1に、本発明を実施する酸洗ラインの一態様を示す。
ペイオフリール1から鋼板1が巻き解かれる鋼板Sは、鋼板接合機2、スキンパスミル3を経て、酸洗装置4に導入される。鋼板Sの搬送速度を一定に維持するため、通常、鋼板接合機2とスキンパスミル3の間に、フリーループ11を形成する。なお、スキンパスは、必要に応じて実施すればよい。
酸洗装置4は、通常、塩酸濃度が異なる複数槽の酸洗槽4aを連ねて構成されている。酸洗槽4aを通過する間に酸洗された鋼板Sは、酸洗装置4をでた後、洗浄槽5に導入される。洗浄槽5で、表面に残留する酸や、その他の付着物が除去された鋼板Sは、通常、ドライヤー7で乾燥された後、トリマー8で幅寸法が整えられ、オイラー9を経て、テンションリール10に巻き取られる。
なお、鋼板Sを巻き取る際、巻取り速度を一定に維持するため、ドライヤー7とトリマー8の間に、フリーループ11を形成する。
本発明においては、洗浄槽5の次に、水噴射装置6を配置し、水噴射装置6から、水(洗浄水)を、鋼板表面における噴射水のスプレー衝突圧が2.5kgf/cm2以上となるように鋼板表面に噴射し、水(洗浄水)の衝突力で、洗浄槽5では除去されず、鋼板表面に残存し、黒変の原因となるFeC3やCを除去する。この点が、本発明の特徴である。
ここで、本発明の基礎をなす知見を得るに至った試験とその結果について説明する。
液組成:「12%HCl+Fe2+80g/L+Fe3+10g/L」、液温:85℃の酸洗浴に、表1に示す成分組成の試験材A(C:0.53質量%)及びD(C:1.30質量%)(いずれも、厚み2mm×幅50mm×長さ50mm)を、4分間、浸漬して酸洗を施し、引き上げた後、水洗し、試験材の半分に、噴射ノズルで、噴射角:5°、噴射距離:150mm、及び、ノズル噴射圧:100kg/cm2でスプレー噴射した後、乾燥した。乾燥後、試験材の表面に黒変が生じた。
Figure 2011032529
試験材表面において黒変が生じない部分と黒変が生じた部分に、所定の光を照射し、白黒値を白黒測定器(富士フィルム製FBD401-5型のFUJI BLACK & WHITE DENSITOMETER)で測定したところ、黒変が生じない部分0.68(試験材A)と、黒変が生じた部分0.85(試験材A)、1.33(試験材D)であった。
白黒値は、試験材表面において黒変が生じない部分と黒変が生じた部分に、所定の光を照射し、照射量と、照射した光が試験材表面から反射する反射量の比率である。白黒値が大きいと黒く、小さいほど白く、本実験では、目視による表面品質の確保の点から、白黒値0.68以下を目標とした。
次に、同じく、表1に示す試験材A及びDを、上記酸洗浴に4分間浸漬し、引き上げた後、水洗し、次いで、図2に模式的に示す水噴射試験装置を用いて、試験材表面に、水を噴射した。
給水タンク15から、水が、高圧ポンプ14で、ヘッダー13に供給される。ヘッダー13は、試験材Tの移動経路から噴射距離(ノズル高さ)Lの位置に、噴射角θ1で、2本の噴射ノズル12を備えていて、噴射ノズル12から、図中、矢印方向に、速度3m/分で移動する試験材Tの表面に、水を噴射した。水噴射後の試験材表面の白黒値を、白黒測定器で測定した。
試験材A(C:0.53質量%)について、噴射角を5°とし、噴射距離Lを150mm、125mm、及び、100mmとし、ノズル噴射圧を80kg/cm2から、100kg/cm2、120kg/cm2と上げた場合の白黒値を図3に示す。
図3から、水噴射を行わない場合、試験材表面には、白黒値0.85の黒変が生じたが、ノズル噴射圧80kg/cm2以上で、水を、試験材表面に噴射すると、試験材表面に、白黒値0.85程度の黒変は生じず、ノズル噴射圧の増大とともに、試験材の全表面において、白黒値を、目標の0.68以下に向けて低減できることが解る。
特に、噴射距離を100〜150mmに設定し、ノズル噴射圧100kg/cm2以上で、水を、試験材表面に噴射すると、試験材の全面において、白黒値を、目標の0.68以下に維持できることが解る。
図4に、水噴射ノズルにつき、噴射角5°、噴射距離L:100mm、ノズル噴射圧:100kg/cm2と設定した場合における、白黒値の推移を示す。図中、●(表1に示す試験材A)及び◆(表1に示す試験材D)は、水噴射を行わない場合で、黒変部の白黒値は、それぞれ、0.85及び1.33である。
図4から、噴射距離:100mm、ノズル噴射圧:100kg/cm2の条件で、水噴射を行うと、試験材A(C:0.53質量%)及び試験材D(C:1.30質量%)のいずれの場合も、図中、○(試験材A)及び◇(試験材D)に示すように、ノズル直下、及び、2つの水噴射が重畳する重畳部で、白黒値が低下していることが解る。
試験材Dの場合、1回の水噴射後、再度、酸洗−水洗をし、その後、噴射距離:100mm、ノズル噴射圧:60kg/cm2の条件で水噴射すると、図中、黒三角(試験材D)に示すように、白黒値は、目標の0.68以下に達しないが、噴射距離が100mmの場合、ノズル噴射圧を80kg/cm2以上に設定することで、図中、△(試験材D)に示すように、白黒値を、目標の0.68以下に下げることができることを、本発明者らは確認した。
本発明者らは、表1に成分組成示す試験材B(C:0.56質量%)及びC(C:0.85質量%)についても、同じ試験を行い、白黒値の低減に関し、同様の結果を得るに至った。
さらに、図3及び図4で求めた目標の白黒値0.68以下を確保するために必要な、鋼板表面に噴射する噴射水のスプレー衝突圧を求めるために、ノズル噴射圧、噴射距離、及び、鋼板表面における噴射水のスプレー衝突圧の関係を調査した。その結果を、図5に示す。
図3に示すように、目標白黒値0.68を確保するために、ノズル噴射圧は、噴射距離150mmで、100kg/cm2が下限であるので、図5に示す噴射距離150mmでのノズル噴射圧100kg/cm2から、目標白黒値0.68を確保するための鋼板表面における噴射水のスプレー衝突圧は2.5kgf/cm2以上に設定することが好ましい。
再度の酸洗−水噴射の場合も、目標白黒値0.68以下を確保することができる、噴射距離100mmでのノズル噴射圧80kg/cm2(図4、参照)から、鋼板表面における噴射水のスプレー衝突圧を4.0kgf/cm2以上に設定することが好ましい。
本発明は、以上の試験で得た知見に基づくものであり、酸洗鋼板の表面に、FeC3やCに起因する黒変が生じないよう、上記表面からFeC3やCを除去する洗浄方法において、
(i)酸洗後の鋼板を水で洗浄し、次いで、
(ii-1)鋼板の表面に、噴射水を、2.5kgf/cm2以上のスプレー衝突圧で噴射し、FeC3やCを除去するか、又は、(ii-1)に続き、さらに、
(ii-2)再酸洗後の鋼板の表面に、噴射水を、4.0kgf/cm2以上のスプレー衝突圧で噴射し、FeC3やCを除去する、
ことを特徴とする。
本発明者らの試験に用いた試験材A〜D(表1、参照)は、高炭素鋼(C:0.50質量%程度以上)の範疇に入るものであるが、C量が比較的多く、酸洗後の鋼板表面に、FeC3やCが残存する可能性がある中炭素鋼(C:0.30〜0.50質量%程度)に対しても、本発明の効果は当然に期待できるので、本発明の対象鋼材は、C:0.30質量%以上を含有する鋼板とした。
C量が多いものでも、前記(ii-2)の工程を繰り返して行えば、白黒値を、目標の0.68以下に下げることはできるが、当然に、生産性は低下し、製造コストは上昇する。
それ故、本発明の対象鋼板は、生産性及び製造コストの点で、C:0.30〜1.30質量%を含有するものが好ましい。
鋼板を酸洗する酸洗液は、特定の酸洗液に限定されないが、現在、塩酸系の酸洗液が、広く使用されている。塩酸系の酸洗液を使用する場合、2〜15質量%の塩酸を含有し、Fe2+:2〜100g/l、Fe3+:1〜10g/lを含有するものが好ましい。酸洗浴は、酸洗時間の短縮の点で、液温を80℃以上に保持することが好ましい。
鋼板の酸洗浴への浸漬時間は、酸洗液の塩酸濃度にもより、特に制限はないが、短すぎると酸洗効果が充分に得られず、一方、長すぎると、Feの溶出量が増加し、鋼板表面が粗くなり、品質低下の原因となるので、0.5〜5分が好ましい。
好ましくは、鋼板を、Fe2+:5〜80g/l、Fe3+:1g/l以下を含有し、液温80℃以上の塩酸系の酸洗液に、0.5〜5分、浸漬して、酸洗を行う。
上記試験では、水の噴射角(ノズルの傾斜角)を5°に設定したが、噴射角は0°(ノズルが、鋼板に対し垂直)にすると、鋼板表面に噴射した噴射水により、鋼板表面に付着している付着残留物を鋼板に押し付ける力が作用し、付着物の除去効率が低下する。また、水の噴射角を大きくすると、鋼板表面に噴射した噴射水の噴射力が分散してしまい、やはり、付着物の除去効率が低下する。水の噴射角は、FeC3やCの除去効率の点から、5〜10°が好ましい。
水噴射ノズルの位置が、鋼板から離れすぎると、ノズル噴射圧を高くしても、水の衝突力が低下し、FeC3やCの除去効率が低下するので、水の噴射距離は、100〜200mmが好ましい。
次に、本発明の実施例について説明するが、実施例の条件は、本発明の実施可能性及び効果を確認するために採用した一条件例であり、本発明は、この一条件例に限定されるものではない。本発明は、本発明の要旨を逸脱せず、本発明の目的を達成する限りにおいて、種々の条件を採用し得るものである。
(実施例)
表1に示す成分組成の鋼板を、酸洗後、鋼板表面に、噴射ノズルから噴射水を噴射して、白黒値を測定した。表2〜5に、酸洗条件、噴射条件、及び、白黒値を示す。表2〜5において、本発明の範囲内で水噴射を行った発明例では、白黒値が、目標の0.68以下に達していることが解る。一方、本発明の範囲外で水噴射を行った比較例では、黒変が生じている。
Figure 2011032529
Figure 2011032529
Figure 2011032529
Figure 2011032529
表3に示す実験NO28の試験材A、及び、表5に示す実験NO81の試験材Dを、再度、酸洗−水洗をし、その後、鋼板表面に、噴射ノズルから噴射水を噴射して、白黒値を測定した。
表6に、NO28の試験材Aに係る白黒値を示し、表7にNO81の試験材Dに係る白黒値を示す。表6及び7において、本発明の範囲内で水噴射を行った発明例では、白黒値が、目標の0.68以下に達していることが解る。一方、本発明の範囲外で水噴射を行った比較例では、黒変が生じている。
Figure 2011032529
Figure 2011032529
前述したように、本発明によれば、酸洗鋼板の表面に生じるFeC3やC起因の“黒変”及び“外観斑”を抑制することができるので、表面性状が均一で、外観品質が優れた鋼板を提供することができる。よって、本発明は、鉄鋼産業において利用可能性が高いものである。
1 ペイオフリール
2 鋼板接合機
3 スキンパスミル
4 酸洗装置
4a 酸洗槽
5 洗浄槽
6 水噴射装置
7 ドライヤー
8 トリマー
9 オイラー
10 テンションリール
11 フリーループ
12 噴射ノズル
13 ヘッダー
14 高圧ポンプ
15 給水タンク
θ1 噴射角
L 噴射距離(水噴射ノズル高さ)
S 鋼板
T 試験材

Claims (6)

  1. Cを0.30質量%以上含有する鋼板を酸洗した後、洗浄する洗浄方法において、
    (i)酸洗後の上記鋼板を水で洗浄し、次いで、
    (ii-1)上記鋼板の表面に、噴射ノズルから噴射水を、2.5kgf/cm2以上のスプレー衝突圧で噴射し、FeC3やCを除去する、
    ことを特徴とする酸洗鋼板の洗浄方法。
  2. Cを0.30質量%以上含有する鋼板を酸洗した後、洗浄する洗浄方法において、
    (i)酸洗後の上記鋼板を水で洗浄し、次いで、
    (ii-1)上記鋼板の表面に、噴射ノズルから噴射水を、2.5kgf/cm2以上のスプレー衝突圧で噴射し、FeC3やCを除去し、さらに、
    (ii-2)再酸洗後の鋼板の表面に、噴射ノズルから噴射水を、4.0kgf/cm2以上のスプレー衝突圧で噴射し、FeC3やCを除去する、
    ことを特徴とする酸洗鋼板の洗浄方法。
  3. 前記鋼板が、Cを1.30質量%以下含有するものであることを特徴とする請求項1又は2に記載の酸洗鋼板の洗浄方法。
  4. 前記鋼板を、Fe2+:2〜100g/l、Fe3+:1〜10g/lを含有し、液温80℃以上の塩酸系の酸洗液に、0.5〜5分浸漬して、酸洗を行うことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の酸洗鋼板の洗浄方法。
  5. 前記塩酸系の酸洗液が、2〜15質量%の塩酸を含むものであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の酸洗鋼板の洗浄方法。
  6. 前記噴射水の噴射を、噴射距離100〜200mm、噴射角5〜10°で行うことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の酸洗鋼板の洗浄方法。
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