JP2011031770A - 車両の走行支援装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】車両を目標走行路に追従させるにあたって、車両挙動の安定化とドライバの操作負担の軽減とを両立させる。
【解決手段】車両の走行支援装置は、操舵トルクを補助可能な操舵トルク補助手段と、操舵角と舵角との関係を変化可能な舵角可変手段とを備えた車両の走行を支援する。走行支援装置は、目標走行路に追従させるための操舵トルク補助手段に対応する第1制御目標値を設定する第1設定手段と、第1制御目標値に基づいて操舵トルク補助手段を制御する第1制御手段と、車両の挙動変化が抑制されるように舵角可変手段に対応する第2制御目標値を設定する第2設定手段と、第2制御目標値に基づいて舵角可変手段を制御する第2制御手段とを備える。第2設定手段は、第2制御目標値として、非追従時と較べて減少するように操舵伝達比を設定する。
【選択図】図7

Description

本発明は、例えばEPS(Electronic controlled Power Steering:電子制御式パワーステアリング装置)又はVGRS(Variable Gear Ratio Steering:可変ギア比ステアリング装置)等の各種操舵機構を備えた車両における、例えばLKA(Lane Keeping Assist:レーンキープアシスト)等の走行支援装置の技術分野に関する。
この種の装置として、電動式パワーステアリング装置と転舵角可変装置とを使用してレーンキープ走行を実行させるものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に開示された車両の操舵制御装置(以下、「従来の技術」と称する)によれば、レーンキープ走行時、曲率半径に基づく目標舵角が得られるように電動式パワーステアリング装置を制御すると共に走行路に対する車両の横方向位置やヨー角のずれを転舵角可変装置によって制御することにより、車両を目標走行経路に沿って良好に走行させることが可能であるとされている。
特開2007−160998号公報
レーンキープ制御のように、操舵輪に直接的に又は間接的に駆動力を付与することによって舵角を変化させ目標路への追従を図るに際しては、操舵輪を含む操舵系からの反力がステアリングホイルに作用する場合がある。極端な場合には、ステアリングホイルが逆操舵されることもある。また、ドライバが与える操舵トルクを補助する補助トルクを操舵系に付与することによって舵角を変化させ得る構成においては、ステアリングホイルはドライバの意思とは無関係に操作されることになるため、高い確率でドライバが違和感を覚え得る。即ち、目標路に対する追従をドライバへの違和感を抑制しつつ単一の操舵機構により実現することは一般的に困難である。
上記特許文献1では、電動式パワーステアリング装置及び転舵角可変装置といった複数の操舵機構が使用されているものの、単に各機構が独立してレーンキープに係る制御の一部を負担しているに過ぎないため、例えば電動式パワーステアリング装置により曲率半径に基づく目標舵角を実現しようとした場合には上記違和感の発生が避けられず、また転舵角可変装置により横方向位置やヨー角のずれを制御しようとした場合には、ステアリングホイルに対する反力の影響が車両の挙動に影響を与え得る。
尚、上記違和感の発生に関し補足すれば、この種の違和感は、ドライバの不要な操舵操作を招来する可能性が高いから、車両の挙動に影響を与え得る。また、例えば上記転舵角可変装置等を利用して単位操舵角当たりの舵角を大きくした場合、相対的に目標舵角を得るのに要する操舵角を減少側に補正することが可能となり得るが、このように単位操舵角当たりの舵角を大きくしてしまうと、ドライバの意思によりなされる操舵操作に対して舵角が大きく変化して車両のロバスト性が低下するから、結局は車両の挙動に影響を与え得る。このように、背景技術には、車両を目標走行路に追従させるに際して車両の挙動に影響を与えかねないという技術的な問題点がある。
本発明は、例えばこのような問題点に鑑みてなされたものであり、車両挙動の不安定化を招くことなく車両を目標走行路に追従させ得る車両の走行支援装置を提供することを課題とする。
上述した課題を解決するため本発明に係る車両の走行支援装置は、ステアリングホイルを介して操舵入力軸に付与される操舵トルクを補助可能な操舵トルク補助手段と、前記操舵入力軸の回転角たる操舵角と操舵輪の回転角たる舵角との関係を変化させることが可能な舵角可変手段とを備えた車両の走行を支援する車両の走行支援装置であって、前記車両を目標走行路に追従させるための、前記操舵トルク補助手段に対応する第1制御目標値を設定する第1設定手段と、前記設定された第1制御目標値に基づいて前記操舵トルク補助手段を制御する第1制御手段と、前記操舵トルク補助手段を制御することにより前記車両を前記目標走行路に追従させるに際し生じる前記車両の挙動変化が抑制されるように前記舵角可変手段に対応する第2制御目標値を設定する第2設定手段と、前記設定された第2制御目標値に基づいて前記舵角可変手段を制御する第2制御手段とを備え、前記第2設定手段は、前記第2制御目標値として、前記目標走行路に対する非追従時と較べて減少するように前記操舵角に対する前記操舵輪に連結された操舵出力軸の回転角を規定する操舵伝達比を設定する。
本発明に係る車両には、操舵トルク補助手段と舵角可変手段とが少なくとも備わる。
本発明に係る操舵トルク補助手段とは、ステアリングホイル(一般的に「ハンドル」とも称される)に直接的に又は間接的に連結される操舵入力軸に対しドライバから付与される人為的な操舵入力に相当するドライバ操舵トルクを補助可能な手段を包括する概念である。この際、操舵トルク補助手段におけるドライバ操舵トルクの補助態様は、直接的及び間接的の別を問わず、また少なくとも設置スペース、コスト、耐久性或いは信頼性等に基づいた実質的な制約(そのような制約が存在するとして)の範囲内において自由であってよい趣旨である。即ち、操舵トルク補助手段は、操舵入力軸に対し操舵トルクを直接補助する補助トルクを付与する構成を採ってもよいし、操舵入力軸に直接的に又は間接的に連結される操舵出力軸にこの種の補助トルクを付与する構成を有してもよいし、操舵系がラック&ピニオン式の操舵伝達機構を採用する場合において、ラックバーと噛合するピニオンギアの回転を補助する補助トルクを付与可能な構成を有してもよいし、或いはラックバーに対し当該ラックバーの往復運動を補助する駆動力を付与可能に構成されてもよい。操舵トルク補助手段によれば、各種伝達機構及び各種軸体等を含む物理的或いは機械的な伝達経路を経由して、最終的には操舵入力軸に対し操舵トルクが付与される形となるため、ドライバの操舵負担を軽減することも、またドライバに代わってステアリングホイルを保舵することも、或いはドライバの操舵操作とは無関係に操舵入力軸を回転させることも可能である。
本発明に係る舵角可変手段は、操舵入力軸の回転角たる操舵角と操舵輪の回転角たる舵角との関係を、段階的に又は連続的に可変とし得る物理的、機械的、電気的又は磁気的な各種装置を包括する概念である。即ち、舵角可変手段によれば、操舵角と舵角との関係が一義的に規定されず、例えば操舵角と舵角との比を変化させることが可能となる。或いは、操舵角に無関係に舵角を変化させることが可能となる。舵角可変手段は、例えば、好適な一形態としてVGRS或いはSBW等として構成されてもよい。
本発明に係る車両の走行支援装置によれば、その動作時には、例えばECU(Electronic Control Unit:電子制御ユニット)等の各種処理ユニット、各種コントローラ或いはマイコン装置等各種コンピュータシステム等の形態を採り得る第1設定手段により第1制御目標値が設定される。
第1制御目標値は、操舵トルク補助手段に対応する制御目標値であって、車両を目標走行路に追従させるための制御目標値であり、その設定に際しては、既存の各種アルゴリズムを適用可能である。例えば、車載カメラ等により撮像された目標走行路の画像に基づいて、目標走行路の曲率、目標走行路を規定する白線等と車両との位置偏差及びヨー偏差等が算出又は推定され、それらに基づいて目標走行路に対し車両を追従させるための目標横加速度が算出又は推定される等した後に、これら算出又は推定された目標横加速度に基づいて、例えば操舵トルク補助手段から該目標加速度が得られるような補助トルクが出力されるように設定される。本発明では、第1制御目標値として操舵伝達比が設定されるが、その詳細については後述する。
第1制御目標値が設定されると、例えばECU等の各種処理ユニット、各種コントローラ或いはマイコン装置等各種コンピュータシステム等の形態を採り得る第1制御手段により、この設定された第1制御目標値に基づいて、操舵トルク補助手段が制御される。即ち、本発明に係る車両の走行支援装置によれば、操舵トルク補助手段が、目標走行路に対し車両を追従させるための主たるシステム(以下、適宜「メインシステム」と称する)として機能する。
ここで、この種のメインシステムとして操舵トルク補助手段を使用して目標走行路への追従を行うに際しては、仮に何らの対策も施さないとすれば、先述したように違和感の発生やロバスト性の低下等に起因して車両挙動が不安定となりかねない。
そこで、本発明に係る車両の走行支援装置によれば、舵角可変手段が、この種の車両挙動の不安定化を抑制する抑制手段として、操舵トルク補助手段と協調的に制御される。即ち、本発明に係る車両の走行支援装置によれば、その動作時には、例えばECU等の各種処理ユニット、各種コントローラ或いはマイコン装置等各種コンピュータシステム等の形態を採り得る第2設定手段により、操舵トルク補助手段の制御により車両を目標走行路に追従させる際に生じる車両の挙動変化が抑制されるように舵角可変手段に対応する第2制御目標値が設定される。更に、第2制御目標値が設定されると、例えばECU等の各種処理ユニット、各種コントローラ或いはマイコン装置等各種コンピュータシステム等の形態を採り得る第2制御手段により、この設定された第2制御目標値に基づいて舵角可変手段が制御される。
このため、本発明に係る車両の走行支援装置によれば、操舵トルク補助手段をメインシステムとして使用し、目標走行路への追従が図られるに際して生じ得る車両の挙動変化が、抑制手段として作用する舵角可変手段の制御により緩和され、理想的には相殺される。即ち、車両を目標走行路に追従させるに際して車両の挙動を安定させることが可能となるのである。
このように、本発明に係る車両の走行支援装置は、操舵トルク補助手段と舵角可変手段とをこの種の車両挙動の安定化を図るべく相互に協調して作動させる点において、公知である如何なる技術思想に対しても顕著に有利である。即ち、この種の技術思想を有さない旧来の技術思想の範疇では、操舵トルク補助手段を含め舵角の制御を可能とする手段が複数存在しようが、一の手段が作動することにより車両挙動に及ぼされる影響を想定していないことに起因して、例え一の手段が作動することにより直接的に生じる一次的な影響(例えば、上述した、ドライバの意思と無関係なステアリング操作の発生)を抑制し得たとしても(例えば、この場合、操舵角に対する舵角の変化量を大きくする等)、それによって二次的な或いは更に多次的な車両挙動の不安定化(例えば、ドライバの操舵入力に対する舵角の変化量が大きくなることによる車両挙動のロバスト性の低下)が生じ得る。即ち、結局のところ車両の挙動を何ら改善することができないのである。
本発明では特に、第2設定手段は、前記目標走行路に対する非追従時と較べて減少するように操舵伝達比を第2制御目標値として設定する。ここで、「操舵伝達比」とは、操舵角に対する操舵輪に連結された操舵出力軸の回転角を規定するパラメータである。また、「日追従時と比べて減少するように」とは、目標走行路に従って車両が走行する追従時には、非追従時に比べて操舵伝達比が小さく設定されることを意味する。
レーンキープ中にある車両には、その挙動の安定性が要求される。車両の安定性を向上させるためには、例えばステアリングホイルから入力される外乱要素による影響を軽減することが効果的である。このような外乱要素による影響を軽減させるための手段として、操舵伝達比を小さく設定することが考えられる。操舵伝達比が小さくなると、操舵トルク補助手段からステアリングホイルに反力が伝達されにくくなると共に、仮にドライバがステアリングホイルを操作しても、操舵角の変化量が操舵トルク補助手段等に対して伝達されにくくなるため、車両の安定性が向上する。
以上説明したように本発明に係る車両の走行支援装置によれば、車両挙動の不安定化を招くことなく車両を目標走行路に追従させることが可能となる。
本発明に係る車両の走行支援装置の一の態様では、前記舵角θは、前記第1制御目標値に対応する第1目標角θ1及び前記第2制御目標値に対応する第2目標角θ2から次式
θ=θ1+θ2・・・(1)
により算出される。
この態様によれば、車両の舵角θが、操舵トルク補助手段及び舵角可変手段に対応する二つの項の和によって規定される。このため、リアルタイムの処理にて、舵角θを簡単且つ迅速に算出することも可能となる。
舵角が上式(1)により算出される場合、前記第2目標角θ2は、前記操舵角θin、前記ステアリングホイルからの入力トルクがない場合の前記操舵角たる基準操舵角θref及び前記第2制御目標値J2から次式
θ2=J2×(θin−θref)・・・(2)
により算出するとよい。
上述したように、操舵伝達比を追従時において小さく変化させる場合、車両を目標走行路に追従させるための舵角の算出ロジックを適切に設定していないと、例えばレーンキープ中にドライバが車両の進行方向を変更すべくステアリングホイルを操作しても、車輪の舵角が変化しにくい状態になっているため、ドライバはステアリングホイルをより大きく操作しなければならない場合が生じ得る。即ち、舵角の算出ロジックが不適切だと、操舵伝達比を小さく設定することによって外乱要素による車両の安定性化が図れたとしても、ドライバのステアリングホイルの操作負担が増大してしまうので、結局ドライバが違和感を感じてしまう可能性が高くなってしまう。
本願発明者の研究によれば、車両の舵角をドライバのステアリングホイルの操舵角θinそのものではなく、特定の基準角である基準操舵角θrefからの操舵角θinの偏差(θin―θref)に基づく関数を用いて算出することによって、このようなドライバの操作負担の増加を防止することができることが判明している。その結果、車両を目標走行路に追従させるにあたって、車両挙動の安定化とドライバの操作負担の軽減とを両立することが可能となる。
この場合、前記基準操舵角θrefは、前記目標走行路に追従させるための前記舵角の目標値たる目標角θ3及び前記第1制御目標値J1に基づいて次式
θref=θ3−J1×θ3・・・(3)
により算出するとよい。
本願発明者の研究によれば、上述の基準操舵角θrefを(3)式のように規定することによって、ステアリングホイルの操舵角は操舵伝達比に依存しなくなることが判明している。つまり、車両の安定性を向上させるために操舵伝達比を小さく設定しても、操舵角が影響を受けることがないので、ドライバの操作負担が増大することもない。
このように、本態様によれば、車両を目標走行路に追従させるにあたって、車両挙動の安定化とドライバの操作負担の軽減とを両立することが可能となる。
本発明のこのような作用及び他の利得は次に説明する実施形態から明らかにされる。
本実施形態に係る車両の構成を概念的に表してなる概略構成図である。 本実施形態に係り、図1の車両においてなされるLKA制御のフローチャートである。 本実施形態に係り、目標横加速度GYTGとLKA基本目標角θLKBとの関係を表す模式図である。 本実施形態に係り、曲率Rと調整ゲインK2との関係を表す模式図である。 本実施形態に係るEPS制御のフローチャートである。 本実施形態に係り、EPS基本目標トルクTBASEとドライバ操舵トルクMTとの関係を表す模式図である。 本実施形態に係るVGRS制御のフローチャートである。 本実施形態に係り、操舵伝達比K1と車速Vとの関係を表す模式図である。
以下、適宜図面を参照して本発明の車両の走行支援装置に係る各種実施形態について説明する。
<実施形態の構成>
始めに、図1を参照して、本発明の第1実施形態に係る車両10の構成について説明する。ここに、図1は、車両10の基本的な構成を概念的に表してなる概略構成図である。
図1において、車両10は、操舵輪として左右一対の前輪FL及びFRを備え、これら前輪が転舵することにより所望の方向に進行可能に構成されている。車両10は、ECU100、VGRSアクチュエータ200、VGRS駆動装置300、EPSアクチュエータ400及びEPS駆動装置500を備える。
ECU100は、夫々不図示のCPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)を備え、車両10の動作全体を制御可能に構成された電子制御ユニットであり、本発明に係る「車両の走行支援装置」の一例である。ECU100は、ROMに格納された制御プログラムに従って、後述するLKA制御、EPS制御及びVGRS制御を夫々実行可能に構成されている。
尚、ECU100は、本発明に係る「第1設定手段」、「第1制御手段」、「第2設定手段」及び「第2制御手段」の夫々一例として機能するように構成された一体の電子制御ユニットであり、これら各手段に係る動作は、全てECU100によって実行されるように構成されている。但し、本発明に係るこれら各手段の物理的、機械的及び電気的な構成はこれに限定されるものではなく、例えばこれら各手段は、複数のECU、各種処理ユニット、各種コントローラ或いはマイコン装置等各種コンピュータシステム等として構成されていてもよい。
車両10では、ステアリングホイル11を介してドライバより与えられる操舵入力が、ステアリングホイル11と同軸回転可能に連結され、ステアリングホイル11と同一方向に回転可能な軸体たるアッパーステアリングシャフト12に伝達される。アッパーステアリングシャフト12は、本発明に係る「操舵入力軸」の一例である。アッパーステアリングシャフト12は、その下流側の端部においてVGRSアクチュエータ200に連結されている。
VGRSアクチュエータ200は、ハウジング201、VGRSモータ202及び減速機構203を備えた、本発明に係る「舵角可変手段」の一例である。
ハウジング201は、VGRSモータ202及び減速機構203を収容してなるVGRSアクチュエータ200の筐体である。ハウジング201には、前述したアッパーステアリングシャフト12の下流側の端部が固定されており、ハウジング201は、アッパーステアリングシャフト12と一体に回転可能となっている。
VGRSモータ202は、回転子たるロータ202a、固定子たるステータ202b及び駆動力の出力軸たる回転軸202cを有するDCブラシレスモータである。ステータ202bは、ハウジング201内部に固定されており、ロータ202aは、ハウジング201内部で回転可能に保持されている。回転軸202cは、ロータ202aと同軸回転可能に固定されており、その下流側の端部が減速機構203に連結されている。
減速機構203は、差動回転可能な複数の回転要素(サンギア、キャリア及びリングギア)を有する遊星歯車機構である。この複数の回転要素のうち、第1の回転要素たるサンギアは、VGRSモータ202の回転軸202cに連結されており、また、第2の回転要素たるキャリアは、ハウジング201に連結されている。そして第3の回転要素たるリングギアが、本発明に係る「操舵出力軸」の一例たるロアステアリングシャフト13に連結されている。
このような構成を有する減速機構203によれば、ステアリングホイル11の操作量に応じたアッパーステアリングシャフト12の回転速度(即ち、キャリアに連結されたハウジング201の回転速度)と、VGRSモータ202の回転速度(即ち、サンギアに連結された回転軸202cの回転速度)とにより、残余の一回転要素たるリングギアに連結されたロアステアリングシャフト13の回転速度が一義的に決定される。この際、回転要素相互間の差動作用により、VGRSモータ202の回転速度を増減制御することによって、ロアステアリングシャフト13の回転速度を増減制御することが可能となる。即ち、VGRSモータ202及び減速機構203の作用により、アッパーステアリングシャフト12とロアステアリングシャフト13とは相対回転可能である。また、減速機構203における各回転要素の構成上、VGRSモータ202の回転速度は、各回転要素相互間のギア比に応じて定まる所定の減速比に従って減速された状態でロアステアリングシャフト13に伝達される。
このように、車両10では、アッパーステアリングシャフト12とロアステアリングシャフト13とが相対回転可能であることによって、アッパーステアリングシャフト12の回転量たる操舵角MAと、ロアステアリングシャフト13の回転量に応じて一義的に定まる(後述するラックアンドピニオン機構のギア比も関係する)操舵輪たる前輪の舵角θstとの比たる操舵伝達比が、予め定められた範囲で連続的に可変となる。
尚、減速機構204は、ここに例示した遊星歯車機構のみならず、他の態様(例えば、アッパーステアリングシャフト12及びロアステアリングシャフト13に夫々歯数の異なるギアを連結し、各ギアと一部分で接する可撓性のギアを設置すると共に、係る可撓性ギアを、波動発生器を介して伝達されるモータトルクにより回転させることによって、アッパーステアリングシャフト12とロアステアリングシャフト13とを相対回転させる態様等)を有していてもよいし、遊星歯車機構であれ上記と異なる物理的、機械的、又は機構的態様を有していてよい。
VGRS駆動装置300は、VGRSモータ202のステータ202bに対し通電可能に構成された、PWM回路、トランジスタ回路及びインバータ等を含む電気駆動回路である。VGRS駆動装置300は、図示せぬバッテリと電気的に接続されており、当該バッテリから供給される電力によりVGRSモータ202に駆動電圧を供給することが可能に構成されている。また、VGRS駆動装置300は、ECU100と電気的に接続されており、その動作はECU100により制御される構成となっている。尚、VGRS駆動装置300は、VGRSアクチュエータ200と共に、本発明に係る「舵角可変手段」の一例を構成している。
ロアステアリングシャフト13の回転は、ラックアンドピニオン機構に伝達される。ラックアンドピニオン機構は、ロアステアリングシャフト13の下流側端部に接続されたピニオンギア14及び当該ピニオンギアのギア歯と噛合するギア歯が形成されたラックバー15を含む操舵力伝達機構であり、ピニオンギア14の回転がラックバー15の図中左右方向の運動に変換されることにより、ラックバー15の両端部に連結されたタイロッド及びナックル(符号省略)を介して操舵力が各操舵輪に伝達される構成となっている。即ち、車両10では所謂ラックアンドピニオン式の操舵方式が実現されている。
EPSアクチュエータ400は、永久磁石が付設されてなる回転子たる不図示のロータと、当該ロータを取り囲む固定子であるステータとを含むDCブラシレスモータとしてのEPSモータを備えた、本発明に係る「操舵トルク補助手段」の一例である。このEPSモータは、EPS駆動装置500を介した当該ステータへの通電によりEPSモータ内に形成される回転磁界の作用によってロータが回転することにより、その回転方向にアシストトルクTAを発生可能に構成されている。
一方、EPSモータの回転軸たるモータ軸には、不図示の減速ギアが固定されており、この減速ギアはまた、ピニオンギア14と噛合している。このため、EPSモータから発せられるアシストトルクTAは、ピニオンギア14の回転をアシストするアシストトルクとして機能する。ピニオンギア14は、先に述べたようにロアステアリングシャフト13に連結されており、ロアステアリングシャフト13は、VGRSアクチュエータ200を介してアッパーステアリングシャフト12に連結されている。従って、アッパーステアリングシャフト12に加えられるドライバ操舵トルクMTは、アシストトルクTAにより適宜アシストされた形でラックバー15に伝達され、ドライバの操舵負担が軽減される構成となっている。
EPS駆動装置500は、EPSモータのステータに対し通電可能に構成された、PWM回路、トランジスタ回路及びインバータ等を含む電気駆動回路である。EPS駆動装置500は、図示せぬバッテリと電気的に接続されており、当該バッテリから供給される電力によりEPSモータに駆動電圧を供給することが可能に構成されている。また、EPS駆動装置500は、ECU100と電気的に接続されており、その動作はECU100により制御される構成となっている。尚、EPS駆動装置500は、EPSアクチュエータ400と共に、本発明に係る「操舵トルク補助手段」の一例を構成している。
尚、本発明に係る「操舵トルク補助手段」の態様は、ここに例示するものに限定されず、例えば、EPSモータから出力されるアシストトルクTAは、不図示の減速ギアによる回転速度の減速を伴って、直接ロアステアリングシャフト13に伝達されてもよいし、ラックバー15の往復運動をアシストする力として付与されてもよい。即ち、EPSアクチュエータ400から出力されるアシストトルクTAが、最終的に各操舵輪を操舵させる操舵力の少なくとも一部として供され得る限りにおいて、本発明に係る操舵トルク補助手段の具体的構成は何ら限定されない趣旨である。
一方、車両10には、操舵トルクセンサ16、操舵角センサ17及び回転センサ18を含む各種センサが備わっている。
操舵トルクセンサ16は、ドライバからステアリングホイル11を介して与えられるドライバ操舵トルクMTを検出可能に構成されたセンサである。より具体的に説明すると、アッパーステアリングシャフト12は、上流部と下流部とに分割されており、図示せぬトーションバーにより相互に連結された構成を有している。係るトーションバーの上流側及び下流側の両端部には、回転位相差検出用のリングが固定されている。このトーションバーは、車両10のドライバがステアリングホイル11を操作した際にアッパーステアリングシャフト12の上流部を介して伝達される操舵トルク(即ち、ドライバ操舵トルクMT)に応じてその回転方向に捩れる構成となっており、係る捩れを生じさせつつ下流部に操舵トルクを伝達可能に構成されている。従って、操舵トルクの伝達に際して、先に述べた回転位相差検出用のリング相互間には回転位相差が発生する。操舵トルクセンサ16は、係る回転位相差を検出すると共に、係る回転位相差を操舵トルクに換算して操舵トルクMTに対応する電気信号として出力可能に構成されている。また、操舵トルクセンサ16は、ECU100と電気的に接続されており、検出された操舵トルクMTは、ECU100により一定又は不定の周期で参照される構成となっている。
操舵角センサ17は、アッパーステアリングシャフト12の回転量を表す操舵角MAを検出可能に構成された角度センサである。操舵角センサ17は、ECU100と電気的に接続されており、検出された操舵角MAは、ECU100により一定又は不定の周期で参照される構成となっている。
回転センサ18は、VGRSアクチュエータ200におけるハウジング201(即ち、回転角で言うならばアッパーステアリングシャフト12と同等である)とロアステアリングシャフト13との回転位相差Δθを検出可能に構成されたロータリーエンコーダである。回転センサ18は、ECU100と電気的に接続されており、検出された回転位相差Δθは、ECU100により一定又は不定の周期で参照される構成となっている。
車速センサ19は、車両10の速度たる車速Vを検出可能に構成されたセンサである。車速センサ19は、ECU100と電気的に接続されており、検出された車速Vは、ECU100により一定又は不定の周期で参照される構成となっている。
車載カメラ20は、車両10のフロントノーズに設置され、車両10の前方における所定領域を撮像可能に構成された撮像装置である。車載カメラ20は、ECU100と電気的に接続されており、撮像された前方領域は、画像データとしてECU100に一定又は不定の周期で送出される構成となっている。ECU100は、この画像データを解析し、後述するLKA制御に必要な各種データを取得することが可能である。
<実施形態の動作>
以下、適宜図面を参照し、本実施形態の動作について説明する。
始めに、図2を参照し、ECU100により実行されるLKA制御の詳細について説明する。ここに、図2は、LKA制御のフローチャートである。尚、LKA制御は、車両10を目標走行路(レーン)に追従させる制御であり、車両10が有する走行支援システムの一部を実現する制御である。
図2において、ECU100は、車両10に備わる各種スイッチ類の操作信号、各種フラグ及び上記各種センサに係るセンサ信号等を含む各種信号を読み込む(ステップS101)と共に、予め車両10の車室内に設置されたLKA制御発動用の操作ボタンがドライバにより操作される等した結果としてLKAモードが選択されているか否かを判別する(ステップS102)。LKAモードが選択されていない場合(ステップS102:NO)、ECU100は、処理をステップS101に戻す。
LKAモードが選択されている場合(ステップS102:YES)、ECU100は、車載カメラ20から送出される画像データに基づいて、LKAの目標走行路を規定する白線(白色である必要はない)が検出されているか否かを判別する(ステップS103)白線が検出されていない場合(ステップS103:NO)、目標走行路が規定され得ないため、ECU100は、処理をステップS101に戻す。一方、白線が検出されている場合(ステップS103:YES)、ECU100は、車両10を目標走行路に追従させるに際して必要となる各種路面情報を算出する(ステップS104)。
ステップS104においては、目標走行路の曲率R(即ち、半径の逆数である)、白線と車両10との横方向の偏差Y及び白線と車両10とのヨー角偏差φが算出される。尚、この種の目標走行路への追従制御に要する情報の算出態様は、既存の画像認識アルゴリズムを含む各種態様を適用可能であり、また発明の本質部分との相関も薄いため、ここでは触れないこととする。
これら各種路面情報が算出されると、ECU100は、車両10を目標走行路へ追従させるために必要となる目標横加速度GYTGを算出する(ステップS105)。尚、目標横加速度GYTGも、既存の各種アルゴリズム或いは演算式に従って算出可能である。或いは、ECU100は、予めROM等の然るべき記憶手段に、上記曲率R、横方向偏差Y及びヨー角偏差φをパラメータとする目標横加速度マップを保持し、適宜該当する値を選択することにより目標横加速度GYTGを算出(この種の選択もまた算出の一態様である)してもよい。
目標横加速度GYTGが算出されると、処理は二系統に分岐する。即ち、一方の処理において、ECU100は、LKA目標アシストトルクTLKを算出し(ステップS106)、該算出されたLKA目標アシストトルクTLKをフラッシュメモリやRAM等の書き換え可能な然るべき記憶手段に記憶させる(ステップS107)。LKA目標アシストトルクTLKは、予めROMに格納された、目標横加速度GYTGと車速VとをパラメータとするLKA目標アシストトルクマップに規定されており、ECU100は当該マップから該当する数値を選択することによりLKA目標アシストトルクTLKを算出する。尚、LKA目標アシストトルクTLKは、本発明に係る「第1制御目標値」の一例であり、「目標補助トルク」の一例である。
また、他方の処理において、ECU100は、目標横加速度GYTGに基づいてLKA基本目標角θLKBを算出し(ステップS108)、続いて曲率Rに基づいて調整ゲインK2を算出する(ステップS109)。更に、ECU100は、下記(4)式に従って、LKA補正目標角θLKを算出する(ステップS110)。尚、LKA補正目標角θLKは、本発明に係る「第2制御目標値」の一例であり、また本発明に係る「目標相対回転角」の一例である。LKA補正目標角θLKが算出されると、ECU100は、この算出されたLKA補正目標角θLKをRAM或いはフラッシュメモリ等の記憶手段に記憶させる(ステップS111)。
θLK=θLKB×K2・・・(4)
ここで、図3を参照し、目標横加速度GYTGとLKA基本目標角θLKBとの関係について説明する。ここに、図3は、目標横加速度GYTGとLKA基本目標角θLKBとの関係を表す模式図である。
図3において、縦軸にはLKA基本目標角θLKBが表され、横軸には目標横加速度GYTGが表されている。ここで、目標横加速度GYTG=0に相当する原点ラインの左側の領域は、車両左方向に対応する目標横加速度であり、同様に右側の領域は車両右方向に対応する横加速度を表す。また、LKA基本目標角θLKB=0に相当する原点ラインの上側の領域は、車両右方向の舵角に対応しており、同様に下側の領域は車両左方向の舵角に対応している。従って、LKA基本目標各θLKBは、係る原点ラインを境にして対称な特性となる。LKA基本目標角θLKBは、目標横加速度GYTG=0付近の不感帯を除けば、目標横加速度GYTGに対し絶対値がリニアに増加する特性となる。
一方、図3には、車速V=V1、V2(V2>V1)及びV3(V3>V2)なる三種類の車速Vに対するLKA基本目標角θLKBの特性が、夫々図示鎖線、破線及び実線にて例示される。図示より明らかなように、LKA基本目標角θLKBは、車速が高い程減少側で設定される。これは、車速が高い程、舵角に対し発生する横加速度の度合いが大きくなるためである。
尚、ECU100のROMには、予め図3に示す関係を数値化してなるLKA基本目標角マップが格納されており(無論、パラメータ値としての車速Vはより精細である)、ステップS108においては、係るLKA基本目標角マップから該当する値が選択される。
ここで、図4を参照し、曲率Rと調整ゲインK2との関係について説明する。ここに、図4は、曲率Rと調整ゲインK2との関係を表す模式図である。
図4において、縦軸には調整ゲインK2が表され、横軸には目標走行路の曲率Rの絶対値が表されている。従って、図中右側へ向う程、目標走行路は急激に湾曲している(即ち、急カーブである)ことになる。図示するように、調整ゲインK2は、1未満の領域で設定され、曲率Rが大きい程(即ち、急カーブ程)小さく設定される。これは、曲率が大きい程、ステアリングホイル11の操舵が許容される(ドライバから見て違和感が生じない)ためである。
尚、ECU100のROMには、予め図4に示す関係を数値化してなる調整ゲインマップが格納されており、ステップS109においては、係る調整ゲインマップから該当する値が選択される。
図2に戻り、ステップS107及びステップS111において夫々LKA目標アシストトルクTLK及びLKA補正目標角θLKが算出されると、処理はステップS101に戻される。LKA制御はこのように実行される。一方、目標走行路への車両10の実際の追従動作は、EPS制御により実現される。
ここで、図5を参照し、EPS制御の詳細について説明する。ここに、図5はEPS制御のフローチャートである。尚、同図において、図2と重複する箇所には同一の符合を付してその説明を適宜省略することとする。
図5において、ECU100は、各種信号を読み込んだ後(ステップS101)、ドライバ操舵トルクMT及び車速Vを取得する(ステップS201)。続いて、ECU100は、この取得されたドライバ操舵トルクMT及び車速Vに基づいて、EPSアクチュエータ400のEPSモータから出力すべきアシストトルクTAの基本値であるEPS基本目標トルクTBASEを算出する(ステップS202)。
ここで、図6を参照し、EPS基本目標トルクTBASEとドライバ操舵トルクMTとの関係について説明する。ここに、図6は、EPS基本目標トルクTBASEとドライバ操舵トルクMTとの関係を表す模式図である。
図6において、縦軸にはEPS基本目標トルクTBASEが表され、横軸にはドライバ操舵トルクMTが表されている。尚、ドライバ操舵トルクMT=0に相当する原点ラインの左側の領域は、車両左側への操舵操作に対応しており、同様に右側の領域は、車両右側の操舵操作に対応している。従って、図中EPS基本目標トルクTBASEは、係る原点ラインを境に対称な特性となる。
一方、図6には、車速V=V1、V2(V2>V1)及びV3(V3>V2)なる三種類の車速Vに対するEPS基本目標トルクTBASEの特性が、夫々図示実線、破線及び鎖線にて例示される。図示より明らかなように、EPS基本目標トルクTBASEは、車速が高い程減少側で設定される。これは、車速が高い程、必要な横加速度を得るための舵角が小さくなるためであり、高車速側でステアリングホイル11の操舵に要する力を大きく(即ち、所謂ハンドルが重い状態である)することにより、ドライバの過度な操作を防止して車両10の挙動の安定化が図られるのである。尚、ECU100のROMには、予め図6に示す関係を数値化してなるEPS基本目標トルクマップが格納されており(無論、パラメータ値としての車速Vはより精細である)、ステップS202においては、係るEPS基本目標トルクマップから該当する値が選択される。
図5に戻り、ECU100は、ステップS202において算出されたEPS基本目標トルクTBASEと、先に算出され記憶されているLKA目標アシストトルクTLKとに基づいて、下記(5)式に従ってEPS最終目標トルクTTGを算出する(ステップS203)。
TTG=TBASE+TLK・・・(5)
EPS最終目標トルクTTGが算出されると、ECU100は、この算出されたEPS最終目標トルクTTGに基づいてEPS駆動装置500を制御し、EPSアクチュエータ400のEPSモータから、このEPS最終目標トルクTTGに対応するアシストトルクTAを出力させる(ステップS204)。ステップS204が実行されると、処理はステップS101に戻される。
このように、本実施形態では、EPSアクチュエータ400が、車両10を目標走行路に追従させるためのメインシステムとして機能し、ドライバの操舵操作に対応する通常のアシストトルクに加えて、車両10を目標走行路へ追従させるためのLKA目標アシストトルクTLKが出力される。
一方、EPSアクチュエータ400は、ステアリングホイル11の操舵角と操舵輪の舵角との関係を変化させるものではないから、EPSアクチュエータ400からのアシストトルクの付与により目標走行路への追従がなされる場合、舵角の変化に応じてステアリングホイル11がドライバの意思とは無関係に操舵される。このため、ドライバが違和感を覚え、ドライバ側の不要な操舵操作を誘発する可能性が生じ得る。そこで、本実施形態では、このようにEPSアクチュエータ400により車両10を目標走行路へ追従させるに際しての挙動変化を、VGRS制御によって補償している。
ここで、図7を参照し、VGRS制御の詳細について説明する。ここに、図7は、VGRS制御のフローチャートである。尚、同図において、図2と重複する箇所には同一の符合を付してその説明を適宜省略することとする。
図7において、各種信号を読み込むと(ステップS101)、ECU100は、車速V及び操舵角MAを取得する(ステップS301)と共に、予め車両10の車室内に設置されたLKA制御発動用の操作ボタンがドライバにより操作される等した結果としてLKAモードが選択されているか否かを判別する(ステップS102)。ここで、LKAモードが選択されているか否かによって、LKA中基準ハンドル角θMARefが求められる。
LKAモードが選択されている場合(ステップS102:YES)、ECU100は、ステップ108において算出されたLKA基本目標角θLKBと、ステップ110において算出されたLKA補正目標角θLKとに基づいて、下記(6)式に従ってLKA中基準ハンドル角θMARefを算出する(ステップS302)。尚、(6)式は、本発明における上記(3)式の一例である。
θMARef=θLKB−θLK・・・(6)
一方、LKAモードが選択されていない場合(ステップ102:NO)、ECU100は、下記(7)式に従ってLKA中基準ハンドル角θMARefを算出する(ステップS303)。
θMARef=0・・・(7)
このように算出されたLKA中基準ハンドル角θMARefと、アッパーステアリングシャフト12の回転角たる操舵角MAとに基づいて、ECU100は、下記(8)式に従って、VGRS通常目標角用入力θinputを算出する(ステップS304)。
θinput=MA−θMARef・・・(8)
ECU100は、(8)式により算出したVGRS通常目標角用入力θinputに基づいて、下記(9)式に従い、アッパーステアリングシャフト12の回転角たる操舵角MAに対するロアステアリングシャフト13の相対回転角の基本値であるVGRS基本目標角θVGを算出する(ステップS305)。尚、VGRS基本目標角θVGは本発明における第1目標角の一例である。
θVG=K1×θinput・・・(9)
上記式(9)において、K1は、操舵角MAに対するロアステアリングシャフト13の回転角を規定する操舵伝達比であり車速Vに応じて可変な数値である。ここで、図8を参照し、操舵伝達比K1と車速Vとの関係について説明する。ここに、図8は、操舵伝達比K1と車速Vとの関係を表す模式図である。
図8に示すように、LKAモードが選択されている場合(ステップS102:YES)、LKAモードが選択されていない場合(ステップS102:NO)に比べて、全速度域において操舵伝達比K1が小さくなるように設定されている。これはLKAモードでは目標走行路に対する自動追従が行われるため、ドライバのステアリング操作などに起因する外乱の影響によって車両10の走行安定性が損なわれることを効果的に抑制するためである。つまり、LKAモードにあるときには、VGRS通常目標角用入力θinputの変化によるVGRS基本目標角θVGの変化が、LKAモードでない場合に比べて小さいため、安定した自動追従が可能となる。
上記式(9)における操舵伝達比K1は、LKAモードにある場合には、中車速領域の車速Vthにおいて0(即ち、アッパーステアリングシャフト12とロアステアリングシャフト13との回転比が1:1)となり、Vthよりも低車速側では0より大きく、高車速側では0未満となる。また、LKAモードにない場合には、車速Vthより高速側にある速領域の車速V´thにおいてK1が0となり、V´thよりも低車速側では0より大きく、高車速側では0未満となる。即ち、K1はLKAモードにあるか否かに関わらず、低車速側程、小さい操舵角で大きい舵角が得られる構成となっている。これは、既に述べたように、高車速程、舵角に対する横加速度が大きくなることに起因する。
図7に戻り、ECU100は更に、この算出されたVGRS基本目標角θVGと、先に算出され記憶されているLKA補正目標角θLKとに基づいて、式(10)に従ってVGRS最終目標角θTGFを算出する(ステップS306)。尚、式(10)は本発明における式(1)の一例であり、VGRS基本目標角θVG及びLKA補正目標角θLKは、夫々、本発明における第1及び第2目標角の一例である。
θTGF=θVG+θLK・・・(10)
VGRS最終目標角θTGFが算出されると、ECU100は、この算出されたVGRS最終目標角θTGFに基づいてVGRS駆動装置300を制御し、VGRSアクチュエータ200のVGRSモータ202を、このVGRS最終目標角θTGFに対応する分回転させる(ステップS307)。ステップS307が実行されると、処理はステップS101に戻される。
このように、本実施形態に係るVGRS制御によれば、通常のVGRSの目標角に対し、LKA補正目標角θLKが別途付加されるため、先のEPS制御により車両10を目標走行路へ追従させるに際した操舵角MAの変化を抑制することが可能となる。このため、ドライバに与える違和感が軽減され、ドライバの心理的負担を軽減することが可能となって、車両10の挙動を安定させることが可能となるのである。
LKAモードにある車両10の最終舵角たるピニオン角θpinionは、ステップS301において取得した操舵角MAと、ステップS306において算出したθTGFとの和であり、式(6)及び、式(8)から式(9)を考慮することで、次式(11)により表すことができる。
θpinion=MA+θTGF
=MA+θVG+θLK
=MA+K1(MA−θMARef)+θLKB×K2
=MA+K1(MA−(θLKB―K2×θLKB))+θLKB×K2・・・(11)
ここで、LKAモードが選択されている場合(ステップS102:YES)、目標走行路に追従すべくピニオン角θpinionはLKA基本目標角θLKBに一致する(即ち、θpinion=θLKB)。この場合、上式(11)を変形することにより、操舵角MAは次式(12)のように算出される。
MA=θLKB−K2×θLKB・・・(12)
上述の特許文献1では、LKAモードにおける操舵角MAが操舵伝達比K1に反比例するために、外乱入力に対する車両10の安定性を向上させるために操舵伝達比K1を小さくすると、操舵角MAが大きくなってしまう。そのため、外乱入力に対する車両の安定性と、ドライバのハンドル操作負荷の軽減を両立することができないという問題がある。それに対し、本実施形態にかかる車両10では、式(12)に示すように操舵角MAが、操舵伝達比K1に依存しないことから、ドライバからの外乱入力によって車両10の挙動が不安定になることを抑制しても、操舵伝達比K1を小さく設定しても、操舵角MAが大きくなることによってドライバのハンドル操作負荷が増大することがない。このように、本実施形態の車両10では、外乱入力に対する車両の安定性と、ドライバのハンドル操作負荷の軽減を両立することができる。
本発明は、上述した実施例に限られるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う車両の操舵支援装置もまた本発明の技術的範囲に含まれるものである。
本発明は、例えば、車両を目標走行路に追従させるための車両の走行支援装置に利用可能である。
FL、FR…車輪、10…車両、11…ステアリングホイル、12…アッパーステアリングシャフト、13…ロアステアリングシャフト、14…ピニオンギア、16…操舵トルクセンサ、17…操舵角センサ、18…回転角センサ、100…ECU、200…VGRSアクチュエータ、300…VGRS駆動装置、400…EPSアクチュエータ、500…EPS駆動装置。

Claims (4)

  1. ステアリングホイルを介して操舵入力軸に付与される操舵トルクを補助可能な操舵トルク補助手段と、
    前記操舵入力軸の回転角たる操舵角と操舵輪の回転角たる舵角との関係を変化させることが可能な舵角可変手段と
    を備えた車両の走行を支援する車両の走行支援装置であって、
    前記車両を目標走行路に追従させるための、前記操舵トルク補助手段に対応する第1制御目標値を設定する第1設定手段と、
    前記設定された第1制御目標値に基づいて前記操舵トルク補助手段を制御する第1制御手段と、
    前記操舵トルク補助手段を制御することにより前記車両を前記目標走行路に追従させるに際し生じる前記車両の挙動変化が抑制されるように前記舵角可変手段に対応する第2制御目標値を設定する第2設定手段と、
    前記設定された第2制御目標値に基づいて前記舵角可変手段を制御する第2制御手段と
    を備え、
    前記第2設定手段は、前記第2制御目標値として、前記目標走行路に対する非追従時と較べて減少するように前記操舵角に対する前記操舵輪に連結された操舵出力軸の回転角を規定する操舵伝達比を設定することを特徴とする車両の走行支援装置。
  2. 前記舵角θは、前記第1制御目標値に対応する第1目標角θ1及び前記第2制御目標値に対応する第2目標角θ2から次式
    θ=θ1+θ2
    により算出されることを特徴とする請求項1に記載の車両の走行支援装置。
  3. 前記第2目標角θ2は、前記操舵角θin、前記ステアリングホイルからの入力トルクがない場合の前記操舵角たる基準操舵角θref及び前記第2制御目標値J2から次式
    θ2=J2×(θin−θref)
    により算出されることを特徴とする請求項2に記載の車両の走行支援装置。
  4. 前記基準操舵角θrefは、前記目標走行路に追従させるための前記舵角の目標値たる目標角θ3及び前記第1制御目標値J1に基づいて次式
    θref=θ3−J1×θ3
    により算出されることを特徴とする請求項3に記載の車両の走行支援装置。
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