JP2007160998A - 車輌の操舵制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】操舵入力手段の不自然な位置変動や操舵入力手段の位置と車輌の実際の移動方向とのずれを抑制しつつ、車輌を目標走行経路に沿って良好に走行させる。
【解決手段】車輌12を車線112の横方向中心線114に沿って適正に走行させるための左右前輪10FL及び10FRの目標修正転舵角Δδtが演算され(S50)、ステップ70に於いて車輌12を走行路110の横方向中心線114に沿って適正に旋回走行させるために車輌に付与すべき目標ヨーモーメントMtが演算され(S70)、車輌が実質的に直進走行状態にあるか否か(S80)、走行路が不整路であるか否か(S90)、目標ヨーモーメントMtの大きさが基準値Mto以上であるか否か(S120)に応じて、前輪の転舵角の制御に加えて、操舵アシストトルクの制御又はロール剛性の前後配分比、左右輪の制駆動力差の制御が行われる(S100、110、130〜180)。
【選択図】図4

Description

本発明は、車輌の操舵制御装置に係り、更に詳細には操舵補助力を発生する操舵補助力発生装置及び操舵輪を修正転舵する転舵駆動装置を有する車輌の操舵制御装置に係る。
自動車等の車輌の操舵制御装置の一つとして、例えば本願出願人の出願にかかる下記の特許文献1に記載されている如く、操舵補助力を発生する操舵補助力発生装置を有する車輌の操舵制御装置であって、車輌の目標走行経路を判定し、車輌が目標走行経路に沿って走行するよう操舵補助力を制御する操舵制御装置が従来より知られている。
かかる操舵制御装置によれば、車輌の目標走行経路が判定され、車輌が目標走行経路に沿って走行するよう操舵補助力が制御されるので、車輌の走行に伴い車輌の走行経路が変化しても、車輌の走行に適した目標走行経路を逐次判定し、車輌の目標走行経路に対する実際の走行経路のずれが是正されるよう操舵補助力を制御することによって操舵輪を修正転舵し、車輌を目標走行経路に沿って走行させることができる。
特開平11−105728号公報
一般に、車輌は走行中に横風の如き様々な外乱を受けるため、車輌の目標走行経路に対する実際の走行経路のずれは様々な外乱によっても発生する。また操舵補助力を制御することによって操舵輪を修正転舵しようとすると、ステアリングホイールも回転駆動されてしまう。そのため車輌を目標走行経路に沿って走行させると共に様々な外乱に起因する車輌の目標走行経路に対する実際の走行経路のずれを是正するよう操舵補助力が制御されると、ステアリングホイールが頻繁に不自然に回転駆動され、乗員は煩わしさを感じ操舵フィーリングが悪化する。
また操舵輪を修正転舵する転舵駆動手段を有する車輌に於いて、車輌が目標走行経路に沿って走行するよう操舵輪を修正転舵する操舵輪の舵角制御式の操舵制御装置も従来より知られている。この種の操舵制御装置に於いては、操舵輪がステアリングホイールの如き操舵入力手段に対し相対的に転舵され、操舵輪が修正転舵されても操舵入力手段は駆動されないので、乗員が煩わしさを感じることはない。
しかし操舵輪が修正転舵されても操舵入力手段は駆動されず、操舵入力手段の位置と操舵輪の舵角との関係が一定ではないため、特に操舵輪の修正転舵量が大きい場合には、操舵入力手段の位置と車輌の実際の移動方向とが一致しないことに起因して運転者が違和感を覚えることが避けられず、また操舵輪の修正転舵により操舵入力手段の中立位置と操舵輪の車輌直進位置とのずれ(中立位置オフセットという)が大きくなることが避けられない。
本発明は、車輌が目標走行経路に沿って走行するよう操舵補助力又は操舵輪の舵角を制御する従来の操舵制御装置に於ける上述の如き問題に鑑みてなされたものであり、本発明の主要な課題は、車輌のロール剛性の前後輪配分比や左右輪の制駆動力差の制御によっても車輌の移動方向を制御することができることに着目し、操舵補助力若しくは操舵輪の舵角の制御と車輌のロール剛性の前後輪配分比若しくは左右輪の制駆動力差の制御とを適宜に組み合せることにより、操舵入力手段の不自然な位置変動や操舵入力手段の位置と車輌の実際の移動方向とのずれを抑制して操舵フィーリングを向上させると共に中立位置オフセットが過大になることを防止しつつ、車輌を目標走行経路に沿って良好に走行させることである。
上述の主要な課題は、本発明によれば、操舵補助力を発生する操舵補助力発生手段と、操舵輪を修正転舵する転舵駆動手段と、車輌を目標走行経路に沿って走行させるための目標旋回量を演算する目標旋回量演算手段と、前記目標走行経路に対する車輌の実際の走行経路の偏差を低減するための操舵輪の目標修正転舵量を演算する目標修正転舵量演算手段と、前記操舵補助力発生手段及び前記転舵駆動手段を制御する制御手段とを有する車輌の操舵制御装置に於いて、車輌のロール剛性の前後配分比を変更するロール剛性配分比可変手段と、車輌の旋回度合を判定する手段とを有し、前記制御手段は前記車輌の旋回度合が旋回判定基準値未満であるときには、前記目標旋回量に基づいて前記操舵補助力発生手段により発生される旋回用操舵補助力を制御すると共に、前記目標修正転舵量に基づいて前記転舵駆動手段による操舵輪の修正転舵量を制御し、前記車輌の旋回度合が前記旋回判定基準値以上であるときには、前記目標旋回量に基づいて前記ロール剛性配分比可変手段による車輌のロール剛性の前後配分比を制御すると共に、前記目標修正転舵量に基づいて前記転舵駆動手段による操舵輪の修正転舵量を制御することを特徴とする車輌の操舵制御装置(請求項1の構成)、又は操舵補助力を発生する操舵補助力発生手段と、操舵輪を修正転舵する転舵駆動手段と、車輌を目標走行経路に沿って走行させるための目標旋回量を演算する目標旋回量演算手段と、前記目標走行経路に対する車輌の実際の走行経路の偏差を低減するための操舵輪の目標修正転舵量を演算する目標修正転舵量演算手段と、前記操舵補助力発生手段及び前記転舵駆動手段を制御する制御手段とを有する車輌の操舵制御装置に於いて、左右輪の制駆動力差を発生する制駆動力差発生手段を有し、前記制御手段は前記目標旋回量の大きさが旋回量判定基準値未満であるときには、前記目標旋回量に基づいて前記操舵補助力発生手段により発生される旋回用操舵補助力を制御すると共に、前記目標修正転舵量に基づいて前記転舵駆動手段による操舵輪の修正転舵量を制御し、前記目標旋回量の大きさが前記旋回量判定基準値以上であるときには、前記旋回量判定基準値に対応する補正後の目標旋回量に基づいて前記操舵補助力発生手段により発生される前記旋回用操舵補助力を制御し、前記目標旋回量と前記補正後の目標旋回量との差に基づいて前記制駆動力差発生手段による左右輪の制駆動力差を制御すると共に、前記目標修正転舵量に基づいて前記転舵駆動手段による操舵輪の修正転舵量を制御することを特徴とする車輌の操舵制御装置(請求項2の構成)によって達成される。
また本発明によれば、上述の主要な課題を効果的に達成すべく、上記請求項1の構成に於いて、前記操舵制御装置は左右輪の制駆動力差を発生する制駆動力差発生手段を有し、前記制御手段は前記車輌の旋回度合が前記旋回判定基準値未満であり且つ前記目標旋回量の大きさが旋回量判定基準値未満であるときには、前記目標旋回量に基づいて前記操舵補助力発生手段により発生される旋回用操舵補助力を制御すると共に、前記目標修正転舵量に基づいて前記転舵駆動手段による操舵輪の修正転舵量を制御し、前記車輌の旋回度合が前記旋回判定基準値未満であり且つ前記目標旋回量の大きさが前記旋回量判定基準値以上であるときには、前記旋回量判定基準値に対応する補正後の目標旋回量に基づいて前記操舵補助力発生手段により発生される前記旋回用操舵補助力を制御し、前記目標旋回量と前記補正後の目標旋回量との差に基づいて前記制駆動力差発生手段による左右輪の制駆動力差を制御すると共に、前記目標修正転舵量に基づいて前記転舵駆動手段による操舵輪の修正転舵量を制御するよう構成される(請求項3の構成)。
また本発明によれば、上述の主要な課題を効果的に達成すべく、上記請求項1又は3の構成に於いて、前記制御手段は走行路の不整度合を判定し、走行路の不整度合が不整度合判定基準値以上であるときには、前記車輌の旋回度合が前記旋回判定基準値以上であるときにも、前記車輌の旋回度合が前記旋回判定基準値未満であるときの制御を行うよう構成される(請求項4の構成)。
また本発明によれば、上述の主要な課題を効果的に達成すべく、上記請求項1乃至4の構成に於いて、前記目標走行経路に対する車輌の実際の走行経路の偏差は前記目標走行経路に対する車輌の横方向偏差若しくは前記目標走行経路に対する車輌のヨー方向偏差であり、前記目標修正転舵量演算手段は前記横方向偏差を低減するための操舵輪の第一の目標修正転舵量を演算し、前記ヨー方向偏差を低減するための操舵輪の第二の目標修正転舵量を演算し、前記第一若しくは第二の目標修正転舵量に基づいて操舵輪の目標修正転舵量を演算するよう構成される(請求項5の構成)。
また本発明によれば、上述の主要な課題を効果的に達成すべく、上記請求項1乃至5の構成に於いて、前記目標旋回量演算手段は前記目標走行経路の曲率を推定し、前記曲率に基づいて前記目標旋回量を演算するよう構成される(請求項6の構成)。
また本発明によれば、上述の主要な課題を効果的に達成すべく、上記請求項1乃至6の構成に於いて、前記制御手段は車輌の乗員が感じる操舵力の変動を低減するための操舵力変動低減目標操舵補助力を演算する手段を有し、少なくとも前記旋回用目標操舵補助力及び前記操舵力変動低減目標操舵補助力に基づいて操舵補助力を制御するよう構成される(請求項7の構成)。
上記請求項1の構成によれば、車輌の旋回度合が旋回判定基準値未満であるときには、目標旋回量に基づいて操舵補助力発生手段により発生される旋回用操舵補助力が制御されると共に、目標修正転舵量に基づいて転舵駆動手段による操舵輪の修正転舵量が制御されるので、目標旋回量に基づいて操舵補助力を制御して操舵輪の舵角をフィードフォワード的に制御すると共に、目標走行経路に対する車輌の実際の走行経路の偏差に基づいて操舵輪の修正転舵量を制御して制御操舵輪の舵角をフィードバック的に制御することができ、また車輌の旋回度合が旋回判定基準値以上であるときには、目標旋回量に基づいてロール剛性配分比可変手段による車輌のロール剛性の前後配分比が制御されると共に、目標修正転舵量に基づいて転舵駆動手段による操舵輪の修正転舵量が制御されるので、目標旋回量に基づいて車輌のステア特性を制御して車輌の旋回方向をフィードフォワード的に制御すると共に、目標走行経路に対する車輌の実際の走行経路の偏差に基づいて操舵輪の修正転舵量を制御して制御操舵輪の舵角をフィードバック的に制御することができる。
従って目標旋回量及び目標走行経路に対する車輌の実際の走行経路の偏差の両者に基づいて操舵補助力が制御される場合に比して、操舵補助力の変動に起因する操舵入力手段の不自然な位置変動を低減することができ、これにより乗員が煩わしさを感じる虞れを低減して操舵フィーリングを向上させることができ、また目標旋回量及び目標走行経路に対する車輌の実際の走行経路の偏差の両者に基づいて操舵輪の修正転舵量が制御される場合に比して、中立位置オフセットや操舵入力手段の位置と車輌の実際の移動方向とのずれを低減することができ、これにより従来に比して運転者が覚える違和感及び中立位置オフセットを低減しつつ車輌を目標走行経路に沿って良好に走行させることができる。
また上記請求項2の構成によれば、目標旋回量の大きさが旋回量判定基準値未満であるときには、目標旋回量に基づいて操舵補助力発生手段により発生される旋回用操舵補助力が制御されると共に、目標修正転舵量に基づいて転舵駆動手段による操舵輪の修正転舵量が制御されるので、目標旋回量に基づいて操舵補助力を制御して操舵輪の舵角をフィードフォワード的に制御すると共に、目標走行経路に対する車輌の実際の走行経路の偏差に基づいて操舵輪の修正転舵量を制御して制御操舵輪の舵角をフィードバック的に制御することができ、また目標旋回量の大きさが旋回量判定基準値以上であるときには、旋回量判定基準値に対応する補正後の目標旋回量に基づいて操舵補助力発生手段により発生される旋回用操舵補助力が制御され、目標旋回量と補正後の目標旋回量との差に基づいて制駆動力差発生手段による左右輪の制駆動力差が制御されると共に、目標修正転舵量に基づいて転舵駆動手段による操舵輪の修正転舵量が制御されるので、旋回量判定基準値に対応する補正後の目標旋回量に基づいて操舵補助力を制御して操舵輪の舵角をフィードフォワード的に制御し、目標旋回量と補正後の目標旋回量との差に基づいて左右輪の制駆動力差によるヨーモーメントをフィードフォワード的に制御すると共に、目標走行経路に対する車輌の実際の走行経路の偏差に基づいて操舵輪の修正転舵量を制御して制御操舵輪の舵角をフィードバック的に制御することができる。
また上記請求項3の構成によれば、車輌の旋回度合が旋回判定基準値未満であり且つ目標旋回量の大きさが旋回量判定基準値未満であるときには、目標旋回量に基づいて操舵補助力発生手段により発生される旋回用操舵補助力が制御されると共に、目標修正転舵量に基づいて転舵駆動手段による操舵輪の修正転舵量が制御されるので、目標旋回量に基づいて操舵補助力を制御して操舵輪の舵角をフィードフォワード的に制御すると共に、目標走行経路に対する車輌の実際の走行経路の偏差に基づいて操舵輪の修正転舵量を制御して制御操舵輪の舵角をフィードバック的に制御することができ、また車輌の旋回度合が旋回判定基準値未満であり且つ目標旋回量の大きさが旋回量判定基準値以上であるときには、旋回量判定基準値に対応する補正後の目標旋回量に基づいて操舵補助力発生手段により発生される旋回用操舵補助力が制御され、目標旋回量と補正後の目標旋回量との差に基づいて制駆動力差発生手段による左右輪の制駆動力差が制御されると共に、目標修正転舵量に基づいて転舵駆動手段による操舵輪の修正転舵量が制御されるので、旋回量判定基準値に対応する補正後の目標旋回量に基づいて操舵補助力を制御して操舵輪の舵角をフィードフォワード的に制御し、目標旋回量と補正後の目標旋回量との差に基づいて左右輪の制駆動力差によるヨーモーメントをフィードフォワード的に制御すると共に、目標走行経路に対する車輌の実際の走行経路の偏差に基づいて操舵輪の修正転舵量を制御して制御操舵輪の舵角をフィードバック的に制御することができる。
また上記請求項4の構成によれば、走行路の不整度合が判定され、走行路の不整度合が不整度合判定基準値以上であるときには、車輌の旋回度合が旋回判定基準値以上であるときにも、車輌の旋回度合が旋回判定基準値未満であるときの制御が行われるので、走行路の不整度合が高く、車輌のロール剛性の前後配分比の制御によっては車輌のステア特性を効果的に制御することができず、また車輌のロール剛性の前後配分比の制御によって車輌の乗り心地性が悪化される虞れがある状況に於いて、車輌のロール剛性の前後配分比の制御が行われることを確実に防止することができると共に、車輌の旋回度合が旋回判定基準値未満であるときの制御によって上記請求項1又は3の構成による作用効果を確実に得ることができる。
また上記請求項5の構成によれば、目標走行経路に対する車輌の実際の走行経路の偏差は目標走行経路に対する車輌の横方向偏差若しくは目標走行経路に対する車輌のヨー方向偏差であり、横方向偏差を低減するための操舵輪の第一の目標修正転舵量が演算され、ヨー方向偏差を低減するための操舵輪の第二の目標修正転舵量が演算され、第一若しくは第二の目標修正転舵量に基づいて操舵輪の目標修正転舵量が演算されるので、目標走行経路に対する車輌の横方向偏差若しくは目標走行経路に対する車輌のヨー方向偏差が確実に低減されるよう操舵輪を修正転舵することができる。
また上記請求項6の構成によれば、目標走行経路の曲率が推定され、該曲率に基づいて目標旋回量が演算されるので、目標走行経路の曲率に従って車輌を走行させるための値として目標旋回量を演算することができ、これにより車輌が目標走行経路の曲率に従って走行するよう操舵補助力を制御することができる。
また上記請求項7の構成によれば、車輌の乗員が感じる操舵力の変動を低減するための操舵力変動低減目標操舵補助力が演算され、少なくとも旋回用目標操舵補助力及び操舵力変動低減目標操舵補助力に基づいて操舵補助力が制御されるので、車輌の乗員が感じる操舵力の変動を低減しつつ車輌が目標走行経路の曲率に従って走行するよう操舵補助力を制御することができる。
〔課題解決手段の好ましい態様〕
本発明の一つの好ましい態様によれば、上記請求項1乃至7の構成に於いて、目標旋回量は車輌を目標走行経路に沿って走行させるために車輌に付与すべき目標ヨーモーメントであるよう構成される(好ましい態様1)。
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項1乃至7又は上記好ましい態様1の構成に於いて、ロール剛性配分比可変手段はアクティブスタビライザ装置若しくはアクティブサスペンション装置を含むよう構成される(好ましい態様2)。
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記好ましい態様2の構成に於いて、アクティブスタビライザ装置は前輪側のアクティブスタビライザ装置と後輪側のアクティブスタビライザ装置とを含むよう構成される(好ましい態様3)。
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項1乃至7又は上記好ましい態様1乃至3の構成に於いて、車輌の旋回度合は車輌の旋回横力の指標値であるよう構成される(好ましい態様4)。
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項1乃至7又は上記好ましい態様1乃至4の構成に於いて、制御手段は運転者の制駆動操作量に基づいて車輌の目標制駆動力を演算し、目標旋回量と補正後の目標旋回量との差に基づいて制駆動力差発生手段による左右輪の目標制駆動力差を演算し、車輌の制駆動力を目標制駆動力にすると共に左右輪の制駆動力差を目標制駆動力差にするための各車輪の目標制動力及び車輌の目標駆動力を演算し、各車輪の目標制動力に基づいて各車輪の制動力を制御すると共に、車輌の目標駆動力に基づいて車輌の駆動力を制御するよう構成される(好ましい態様5)。
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項1乃至7又は上記好ましい態様1乃至5の構成に於いて、制御手段は操舵輪の修正転舵に起因する操舵力の変動を低減するよう操舵補助力を制御するよう構成される(好ましい態様6)。
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項1乃至7又は上記好ましい態様1乃至6の構成に於いて、転舵駆動手段は操舵入力手段に対し相対的に操舵輪を転舵することにより操舵輪を修正転舵するよう構成される(好ましい態様7)。
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項1乃至7又は上記好ましい態様1乃至7の構成に於いて、目標旋回量演算手段は車輌前方の走行路を認識し、認識結果に基づき目標走行路を判定するよう構成される(好ましい態様8)。
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項4乃至7又は上記好ましい態様1乃至8の構成に於いて、制御手段は各車輪位置の車高の変化幅若しくは各車輪位置の車高の変化速度、車輌の上下加速度の変化幅若しくは車輌の上下加速度の変化速度、ナビゲーション装置よりの情報の少なくとも何れかに基づいて走行路の不整の程度を示す値として走行路の不整度合を判定するよう構成される(好ましい態様9)。
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項5乃至7又は上記好ましい態様1乃至9の構成に於いて、目標修正転舵量演算手段は第一の目標修正転舵量と第二の目標修正転舵量との和を操舵輪の目標修正転舵量として演算するよう構成される(好ましい態様10)。
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項6又は7又は上記好ましい態様1乃至10の構成に於いて、目標修正転舵量演算手段は目標走行経路の曲率及び車速に基づいて目標旋回量を演算するよう構成される(好ましい態様11)。
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項7又は上記好ましい態様1乃至11の構成に於いて、操舵力変動低減目標操舵補助力は乗員の操舵負担を軽減するための操舵負担軽減操舵補助力と、操舵輪の修正転舵に起因する操舵力の変動を低減するための修正転舵起因操舵力変動低減操舵補助力とを含むよう構成される(好ましい態様12)。
以下に添付の図を参照しつつ、本発明を幾つかの好ましい実施例について詳細に説明する。
図1は前輪側及び後輪側にアクティブスタビライザ装置を有しステアリングギヤ比可変装置として機能する転舵角可変装置を備えた後輪駆動車に適用された本発明による車輌の走行制御装置の実施例1の要部を示す概略構成図、図2は実施例1の駆動系、転舵角可変装置、電動式パワーステアリング装置を示す概略構成図である。
図1に於いて、10FL及び10FRはそれぞれ車輌12の左右の操舵輪である前輪を示し、10RL及び10RRはそれぞれ車輌12の非操舵輪である左右の後輪を示している。左右の前輪10FL及び10FRの間にはアクティブスタビライザ装置16が設けられ、左右の後輪10RL及び10RRの間にはアクティブスタビライザ装置18が設けられている。アクティブスタビライザ装置16及び18はアンチロールモーメントを車輌(車体)に付与すると共に必要に応じてアンチロールモーメントを増減するアンチロールモーメント付与手段として機能する。
アクティブスタビライザ装置16は車輌の横方向に延在する軸線に沿って互いに同軸に整合して延在する一対のトーションバー部分16TL及び16TRと、それぞれトーションバー部分16TL及び16TRの外端に一体に接続された一対のアーム部16AL及び16ARとを有している。トーションバー部分16TL及び16TRはそれぞれ図には示されていないブラケットを介して図には示されていない車体に自らの軸線の回りに回転可能に支持されている。アーム部16AL及び16ARはそれぞれトーションバー部分16TL及び16TRに対し交差するよう車輌前後方向に延在し、アーム部16AL及び16ARの外端はそれぞれ図には示されていないゴムブッシュ装置を介して左右前輪10FL及び10FRの車輪支持部材又はサスペンションアームに連結されている。
アクティブスタビライザ装置16はトーションバー部分16TL及び16TRの間にアクチュエータ20Fを有している。アクチュエータ20Fは必要に応じて一対のトーションバー部分16TL及び16TRを互いに逆方向へ回転駆動することにより、左右の前輪10FL及び10FRが互いに逆相にてバウンド、リバウンドする際に捩り応力により車輪のバウンド、リバウンドを抑制する力を変化させ、これにより左右前輪の位置に於いて車輌に付与されるアンチロールモーメントを増減して前輪側の車輌のロール剛性を可変制御する。
同様に、アクティブスタビライザ装置18は車輌の横方向に延在する軸線に沿って互いに同軸に整合して延在する一対のトーションバー部分18TL及び18TRと、それぞれトーションバー部分18TL及び18TRの外端に一体に接続された一対のアーム部18AL及び18ARとを有している。トーションバー部分18TL及び18TRはそれぞれ図には示されていないブラケットを介して図には示されていない車体に自らの軸線の回りに回転可能に支持されている。アーム部18AL及び18ARはそれぞれトーションバー部分18TL及び18TRに対し交差するよう車輌前後方向に延在し、アーム部18AL及び18ARの外端はそれぞれ図には示されていないゴムブッシュ装置を介して左右後輪10RL及び10RRの車輪支持部材又はサスペンションアームに連結されている。
アクティブスタビライザ装置18はトーションバー部分18TL及び18TRの間にアクチュエータ20Rを有している。アクチュエータ20Rは必要に応じて一対のトーションバー部分18TL及び18TRを互いに逆方向へ回転駆動することにより、左右の後輪10RL及び10RRが互いに逆相にてバウンド、リバウンドする際に捩り応力により車輪のバウンド、リバウンドを抑制する力を変化させ、これにより左右後輪の位置に於いて車輌に付与されるアンチロールモーメントを増減して後輪側の車輌のロール剛性を可変制御する。
尚アクティブスタビライザ装置16及び18の構造自体は本発明の要旨をなすものではないので、電子制御装置22によって制御されることにより車輌のロール剛性を可変制御し左右輪の接地荷重の比を増減し得るものである限り当技術分野に於いて公知の任意の構成のものであってよいが、例えば本願出願人の出願にかかる特開2005−88722の公開公報に記載のアクティブスタビライザ装置、即ち一方のトーションバー部分の内端に固定され駆動歯車が取り付けられた回転軸を有する電動機と、他方のトーションバー部分の内端に固定され駆動歯車に噛合する従動歯車とを有し、駆動歯車及び従動歯車は駆動歯車の回転を従動歯車へ伝達するが、従動歯車の回転を駆動歯車へ伝達しない歯車であるアクティブスタビライザ装置であることが好ましい。
各車輪の制動力は制動装置26の油圧回路28によりホイールシリンダ30FL、30FR、30RL、30RR内の圧力Pi(i=fl、fr、rl、rr)、即ち制動圧が制御されることによって制御されるようになっている。図1には示されていないが、油圧回路28はオイルリザーバ、オイルポンプ、種々の弁装置等を含み、各ホイールシリンダの制動圧は通常時には運転者によるブレーキペダル32の踏み込み操作に応じて駆動されるマスタシリンダ34により制御され、また必要に応じて後に詳細に説明する如く運転者によるブレーキペダル32の踏み込み操作に関係なく電子制御装置22により個別に制御される。
また図示の実施例に於いては、図2に示されている如く、左右の前輪10FL及び10FRは運転者によるステアリングホイール14の操作に応答して駆動されるラック・アンド・ピニオン型の電動式パワーステアリング装置36によりラックバー38及びタイロッド40L及び40Rを介して転舵される。電動式パワーステアリング装置36は電動機36Aと、電動機36Aの回転トルクをラックバー38の往復動方向の力に変換する例えばボールねじ式の変換機構36Bとを有し、ハウジング36Cに対し相対的にラックバー38を駆動する補助転舵力を発生することにより、運転者の操舵負担を軽減する操舵アシスト力としてのアシストトルクを発生する。
ステアリングホイール14はアッパステアリングシャフト42、転舵角可変装置44、ロアステアリングシャフト46、ユニバーサルジョイント48を介してパワーステアリング装置36のピニオンシャフト50に駆動接続されている。図示の実施例に於いては、転舵角可変装置44はハウジング44Aの側にてアッパステアリングシャフト42の下端に連結され、回転子44Bの側にてロアステアリングシャフト46の上端に連結された補助転舵駆動用の電動機52を含んでいる。
かくして転舵角可変装置44はアッパステアリングシャフト42に対し相対的にロアステアリングシャフト46を回転駆動することにより、ステアリングホイール14の回転角度に対する操舵輪である左右の前輪10FL及び10FRの舵角の比、即ち操舵伝達比(ステアリングギヤ比の逆数に対応)を変化させるステアリングギヤ比可変手段として機能し、また必要に応じてステアリングホイール14に対し相対的に左右の前輪10FL及び10FRを転舵する自動操舵装置として機能し、電子制御装置22により制御される。
また図示の実施例に於いては、図2に示されている如く、例えばエンジン及びトランスミッションよりなる駆動装置54の駆動トルクはプロペラシャフト56へ伝達される。プロペラシャフト56へ伝達された駆動トルクはディファレンシャル58により左後輪車軸60L及び右後輪車軸60Rへ伝達され、これにより左右の後輪10RL及び10RRが回転駆動される。ディファレンシャル58は電子制御装置22によって制御されることにより、左後輪車軸60L及び右後輪車軸60Rに対する駆動トルクの伝達比を制御可能である。
図3に示されている如く、電子制御装置22はアクチュエータ20F及び20Rを制御することによりアクティブスタビライザ装置16及び18を制御するアクティブスタビライザ制御用電子制御装置70と、制御装置26の油圧回路28を制御することにより各車輪の制動力を制御する制動力制御用電子制御装置72と、転舵角可変装置44を制御する転舵角制御用電子制御装置74と、電動式パワーステアリング装置36を制御するアシストトルク制御用電子制御装置76と、駆動装置54の駆動トルク及びトランスミッションの変速比を制御する駆動力制御用電子制御装置78と、ディファレンシャル(DFT)58を制御する駆動力配分制御用電子制御装置80と、アクティブスタビライザ制御用電子制御装置70、制動力制御用電子制御装置72、転舵角制御用電子制御装置74、アシストトルク制御用電子制御装置76、駆動力制御用電子制御装置78、駆動力配分制御用電子制御装置80を統合的に制御する統合制御用電子制御装置82とを含んでいる。
各電子制御装置70〜82はそれぞれCPUとROMとRAMと入出力ポート装置とを有し、これらが双方向性のコモンバスにより互いに接続されたマイクロコンピュータ及び駆動回路よりなっていてよく、必要に応じてCAN80Aを経て相互に必要な情報の授受を行う。
図3に示されている如く、CAN80Aには車輌の横加速度Gyを検出する横加速度センサ84、車速Vを検出する車速センサ86、操舵角θを検出する操舵角センサ88、アクチュエータ20F及び20Rの実際の回転角度φF、φRを検出する回転角度センサ90F、90R、マスタシリンダ圧力Pmを検出する圧力センサ92、各車輪の制動圧Pi(i=fl、fr、rl、rr)を検出する圧力センサ94FL〜94RRが接続されており、これらのセンサにより検出された値を示す信号は必要に応じてCAN80Aを経て統合制御用電子制御装置82等へ入力される。
またCAN80Aにはアッパステアリングシャフト42に対するロアステアリングシャフト46の相対回転角度θreを検出する回転角度センサ96、運転者によるアクセルペダル98Aの踏み込み量としてのアクセル開度αを検出するアクセル開度センサ98、操舵トルクTsを検出するトルクセンサ100が接続されており、これらのセンサにより検出された値を示す信号も必要に応じてCAN80Aを経て統合制御用電子制御装置82等へ入力される。
更に統合制御用電子制御装置82等にはCCDカメラ102により撮像された車輌前方の画像情報を示す信号、車輌の乗員により操作される選択スイッチ104より制御モード(レーンキープモード又は非レーンキープモード)を示す信号もCAN80Aを経て入力される。
尚横加速度センサ84、操舵角センサ88、回転角度センサ90F、90R、トルクセンサ100はそれぞれ車輌の左旋回時に生じる値を正として横加速度Gy、操舵角θ、回転角度φF、φR、操舵トルクTsを検出し、回転角度センサ96は左旋回方向への左右前輪の相対転舵の場合を正として相対回転角度θreを検出する。
統合制御用電子制御装置82は、アクセル開度センサ98により検出されるアクセル開度α及びマスタシリンダ圧力Pmに基づき当技術分野に於いて公知の要領にて車輌の目標制駆動力Fvtを演算し、選択スイッチ104が非レーンキープモードに設定されている場合に於いて、目標制駆動力Fvtが駆動力であるときには、目標制駆動力Fvtを目標駆動力Fvdtとして目標駆動力Fvdtを示す信号を駆動力制御用電子制御装置78へ出力し、目標制駆動力Fvtが制動力であるときには、目標制駆動力Fvtを目標制動力Fvbtとして目標制動力Fvbtを示す信号を制動力制御用電子制御装置72へ出力する。
そして駆動力制御用電子制御装置78は目標駆動力Fvdtに基づいて駆動装置54の出力を制御し、制動力制御用電子制御装置72は目標制動力Fvbtに基づいて予め設定された配分比にて目標制動力Fvbtを達成するための各車輪の目標制動力Fbti(i=fl、fr、rl、rr)を演算し、目標制動力Fbtiに基づいて各車輪の目標制動圧Pti(i=fl、fr、rl、rr)を演算し、目標制動圧Ptiに基づいて各車輪の制動圧Piを制御する。
また統合制御用電子制御装置82は、後に詳細に説明する如く、選択スイッチ104がレーンキープモードに設定されているときには、CCDカメラ102により撮像された車輌前方の画像情報に基づき、図10に示されている如く車輌12が走行する走行路110の湾曲度合として曲率半径Rを演算し、走行路110の車線112の横方向中心線(目標走行経路)114に対する車輌12の道路幅方向のずれ量として横方向偏差Yを演算し、走行路110の車線112の横方向中心線114に対する車輌12のヨー角偏差φを演算する。
尚曲率半径Rは車輌の左旋回方向を正として演算され、横方向偏差Yは目標走行経路に対し車輌が右側にある場合を正として演算され、ヨー角偏差φは車輌の移動方向が目標走行経路に対し右側にある場合を正として演算される。更に目標舵角δpt、第一の目標修正転舵角Δδt1、第二の目標修正転舵角Δδt2、目標修正転舵角Δδtsはそれぞれ車輌の左旋回方向への転舵の場合を正として演算される。
そして統合制御用電子制御装置82は、曲率半径R及び車速Vに基づき車輌を曲率半径Rにて旋回させることにより車輌を横方向中心線114に沿って適正に旋回走行させるために車輌に付与すべき目標ヨーモーメントMtを車輌の目標旋回量として演算し、車輌が実質的に直進走行状態にあり且つ目標ヨーモーメントMtの大きさが基準値Mto(正の定数)未満であるときには、目標ヨーモーメントMtに基づいて左右前輪10FL及び10FRの目標舵角δptを演算し、左右前輪10FL及び10FRの目標舵角δptを達成するための目標転舵トルクTcを演算し、目標転舵トルクTcを示す信号をアシストトルク制御用電子制御装置76へ出力する。
アシストトルク制御用電子制御装置76は、選択スイッチ104が非レーンキープモードに設定されているときには、操舵トルクTs及び車速Vに応じて運転者の操舵負荷を軽減するための補助操舵トルクTabを演算し、補助操舵トルクTabを目標補助操舵トルクTaとし、目標補助操舵トルクTaに基づき電動式パワーステアリング装置16の電動機22を制御することにより、運転者の操舵負担を軽減する操舵アシストを行う。
これに対しアシストトルク制御用電子制御装置76は、選択スイッチ104がレーンキープモードに設定され、統合制御用電子制御装置82より目標転舵トルクTcを示す信号が入力されているときには、補助操舵トルクTabと統合制御用電子制御装置82より入力される目標転舵トルクTcとの和を目標補助操舵トルクTaとして演算し、目標補助操舵トルクTaに基づき電動式パワーステアリング装置36の電動機36Aを制御することにより、左右前輪10FL及び10FRの舵角が目標舵角δptになるよう左右前輪を修正転舵する。
また統合制御用電子制御装置82は、車輌が実質的に直進走行状態にあり且つ目標ヨーモーメントMtの大きさが基準値Mto以上であるときには、符号が目標ヨーモーメントMtと同一であり且つ大きさが基準値Mtoと同一である補正後の目標ヨーモーメントMtaに基づいて左右前輪10FL及び10FRの目標舵角δptを演算し、左右前輪10FL及び10FRの目標舵角δptを達成するための目標転舵トルクTcを演算し、目標転舵トルクTcを示す信号をアシストトルク制御用電子制御装置76へ出力する。
また統合制御用電子制御装置82は、目標ヨーモーメントMtと補正後の目標ヨーモーメントMtaとの差ΔMtを演算し、目標制駆動力Fvt及びヨーモーメントの差ΔMtを達成するための左右前輪の目標付加制動力ΔFbtfl、ΔFbtfr及びこれらの目標付加制動力による車輌の制駆動力の増減を防止するための車輌の目標付加駆動力ΔFvdtを演算し、左右前輪の目標付加制動力ΔFbtfl、ΔFbtfrを示す信号を制動力制御用電子制御装置72へ出力すると共に、車輌の目標付加駆動力ΔFvdtを示す信号を駆動力制御用電子制御装置78へ出力する。
そして駆動力制御用電子制御装置78は上記目標駆動力Fvdtと目標付加駆動力ΔFvdtとの和に基づいて駆動装置54の出力を制御し、制動力制御用電子制御装置72は左右前輪についてはそれぞれ上記目標制動力Fbtfl、Fbtfrと目標付加制動力ΔFbtfl、ΔFbtfrとの和に基づいて左右前輪の目標制動圧Ptfl、Ptfrを演算し、目標制動圧Ptiに基づいて各車輪の制動圧Piを制御する。
またアクティブスタビライザ制御用電子制御装置70は、車輌の横加速度Gyに基づいて当技術分野に於いて公知の要領にて目標アンチロールモーメントMatを演算し、選択スイッチ104が非レーンキープモードに設定されているときには、目標アンチロールモーメントMat及び予め設定された前輪の目標ロール剛性配分比Rtfに基づき前輪の目標アンチロールモーメントMaft及び後輪の目標アンチロールモーメントMartを演算し、目標アンチロールモーメントMaft及びMartに基づきそれぞれアクティブスタビライザ装置16及び18のアクチュエータ20F及び20Rの目標回転角度φFt、φRtを演算し、アクチュエータ20F及び20Rの回転角度φF、φRがそれぞれ対応する目標回転角度φFt、φRtになるよう制御し、これにより旋回時等に於ける車輌のロールを好ましい前後輪のロール剛性配分比にて低減する。
また統合制御用電子制御装置82は、選択スイッチ104がレーンキープモードに設定されている場合に於いて、車輌が旋回走行状態にあるときには、走行路が不整路であるか否かを判定し、車輌が旋回走行状態にあり且つ走行路が良路であるときには、目標ヨーモーメントMt及び車輌の旋回方向に基づいて車輌を横方向中心線114に沿って適正に旋回走行させるための値として前輪の目標ロール剛性配分比Rtfを演算し、目標ロール剛性配分比Rtfを示す信号をアクティブスタビライザ制御用電子制御装置70へ出力する。アクティブスタビライザ制御用電子制御装置70は統合制御用電子制御装置82より目標ロール剛目標アンチロールモーメントMat性配分比Rtfを示す信号が入力されているときには、該目標ロール剛性配分比Rtf及びに基づいてアクティブスタビライザ装置16及び18を制御する。
これに対し統合制御用電子制御装置82は、選択スイッチ104がレーンキープモードに設定されている場合に於いて、車輌が旋回走行状態にあるが、走行路が不整路であるときには、上述の車輌が実質的に直進走行状態にある場合の制御を行い、アクティブスタビライザ装置16及び18は選択スイッチ104が非レーンキープモードに設定されている場合と同様に制御される。
更に統合制御用電子制御装置82は、選択スイッチ104がレーンキープモードに設定されている場合には、車輌が旋回状態にあるか否かに拘らず、横方向偏差Yに基づき横方向偏差Yを低減して車輌12を車線112の横方向中心線114に沿って走行させるための左右前輪の第一の目標修正転舵角Δδt1を演算し、ヨー角偏差φに基づきヨー角偏差φを低減して車輌12を車線112の横方向中心線114に沿って走行させるための左右前輪の第二の目標修正転舵角Δδt2を演算し、第一の目標修正転舵角Δδt1と第二の目標修正転舵角Δδt2との和を左右前輪10FL及び10FRの目標修正転舵角Δδtsとして演算し、目標修正転舵角Δδtsを示す信号を転舵角制御用電子制御装置74へ出力する。
転舵角制御用電子制御装置74は、選択スイッチ104が非レーンキープモードに設定されている場合には、運転者による通常操舵時にはステアリングギヤ比が予め設定された目標ステアリングギヤ比になるよう、当技術分野に於いて公知の要領にて転舵角可変装置44の相対回転角度を制御する。
これに対し転舵角制御用電子制御装置74は、選択スイッチ104がレーンキープモードに設定され、統合制御用電子制御装置82より目標修正転舵角Δδtsを示す信号が入力されているときには、目標修正転舵角Δδtsに基づいて転舵角可変装置44の電動機52を制御し、アッパステアリングシャフト42に対し相対的にロアステアリングシャフト46を回転させることにより左右の前輪10FL及び10FRを自動的に目標修正転舵角Δδts修正転舵し、これにより走行路に対する車輌の横方向位置のずれや走行路に対する車輌のヨー角のずれを低減する。
次に図2に示されたフローチャートを参照して実施例1に於ける操舵制御のメインルーチンについて説明する。尚図2に示されたフローチャートによる制御は図には示されていないイグニッションスイッチの閉成により開始され、所定の時間毎に繰返し実行される。
まずステップ10に於いては操舵角θsを示す信号等の読み込みが行われ、ステップ20に於いては選択スイッチ104がオン状態にあり、制御モードがレーンキープモードであるか否かの判別が行われ、否定判別が行われたときにはステップ40へ進み、肯定判別が行われたときにはステップ30へ進む。
ステップ30に於いてはCCDカメラ102により撮像された車輌前方の画像に対し当技術分野に於いて公知の画像解析処理が行われることにより、図10に示されている如く車輌12が走行する走行路110の白線116を検出できているか否かの判別が行われ、肯定判別が行われたときにはステップ50へ進み、否定判別が行われたときにはステップ40に於いてアクティブスタビライザ制御用電子制御装置70、制動力制御用電子制御装置72、転舵角制御用電子制御装置74、アシストトルク制御用電子制御装置76、駆動力制御用電子制御装置78、駆動力配分制御用電子制御装置80に対しそれぞれアクティブスタビライザ装置16及び18、制御装置26の油圧回路28、転舵角可変装置44、電動式パワーステアリング装置36、駆動装置54の駆動トルク及び各ディファレンシャル、ディファレンシャル58の通常時(非レーンキープモード時)の制御を行う指令信号が出力され、しかる後図4に示さされたルーチンによる制御が一旦終了される。
ステップ50に於いては図5に示されたフローチャートに従って車輌12を走行路110の横方向中心線114に沿って適正に走行させるための左右の前輪10FL及び10FRの目標修正転舵角Δδtが演算され、ステップ70に於いてはステップ50に於いて演算される横方向中心線114の湾曲度合としての曲率半径R及び車速Vに基づき例えば図8に示されたグラフに対応するマップより車輌12を走行路110の横方向中心線114に沿って適正に旋回走行させるために車輌に付与すべき目標ヨーモーメントMtが演算される。
ステップ80に於いては車輌の旋回度合を示す指標値としての車輌の横加速度Gyの絶対値が基準値Gyo(正の定数)以上であるか否かの判別、即ち車輌が旋回状態にあるか否かの判別が行われ、否定判別が行われたときにはステップ120へ進み、肯定判別が行われたときにはステップ90へ進む。
ステップ90に於いては図には示されていない車高センサの検出結果やナビゲーション装置よりの情報に基づき、走行路がその起伏が比較的大きい不整路であるか否かの判別が行われ、肯定判別が行われたときにはステップ120へ進み、否定判別が行われたときにはステップ100へ進む。
ステップ100に於いては目標ヨーモーメントMtが車輌の旋回方向の値であるときには目標ヨーモーメントMtの絶対値が大きいほどロール剛性配分比が後輪寄りになって前輪の目標ロール剛性配分比Rtfが小さくなり、目標ヨーモーメントMtが車輌の旋回方向とは逆方向の値であるときには目標ヨーモーメントMtの絶対値が大きいほどロール剛性配分比が前輪寄りになって前輪の目標ロール剛性配分比Rtfが大きくなるよう、目標ヨーモーメントMt及び車輌の旋回方向に基づいてば図9に示されたグラフに対応するマップより前輪の目標ロール剛性配分比Rtfが演算される。
ステップ110に於いては前輪の目標ロール剛性配分比Rtfを示す信号及び前輪の目標ロール剛性配分比Rtfに基づいてアクティブスタビライザ装置16及び18を制御すべき旨の指令信号がアクティブスタビライザ制御用電子制御装置70へ出力され、しかる後ステップ180へ進む。
ステップ120に於いては目標ヨーモーメントMtの絶対値が基準値Mto(正の定数)以上であるか否かの判別、即ち車輌に大きさが大きい旋回ヨーモーメントを付与しなければならない状況であるか否かの判別が行われ、肯定判別が行われたときにはステップ150へ進み、否定判別が行われたときにはステップ130へ進む。
ステップ130に於いては目標ヨーモーメントMtに基づき当技術分野に於いて公知の要領にて左右の前輪10FL及び10FRの目標舵角δtが演算されると共に、電動式パワーステアリング装置36の補助操舵力により左右前輪10FL及び10FRを転舵しその舵角を目標舵角δtにするための目標転舵トルクTcが図には示されていないマップより演算され、ステップ140に於いては目標転舵トルクTcを示す信号がアシストトルク制御用電子制御装置76へ出力され、しかる後ステップ180へ進む。
ステップ150に於いては符号が目標ヨーモーメントMtの符号と同一であり大きさが基準値Mtoと同一の補正後の目標ヨーモーメントMtaに基づき当技術分野に於いて公知の要領にて左右の前輪10FL及び10FRの目標舵角δtが演算されると共に、電動式パワーステアリング装置36の補助操舵力により左右前輪10FL及び10FRを転舵しその舵角を目標舵角δtにするための目標転舵トルクTcが図には示されていないマップより演算される。
ステップ160に於いては目標ヨーモーメントMtと補正後の目標ヨーモーメントMtaとの差ΔMtが演算されると共に、目標制駆動力Fvt及びヨーモーメントの差ΔMtを達成するための左右前輪の目標付加制動力ΔFbtfl、ΔFbtfr及び車輌の目標付加駆動力ΔFvdtが演算される。
尚ステップ160に於いては、前輪のトレッドTfとして、ヨーモーメントの差ΔMtが正の値であるときには、左右前輪の目標付加制動力ΔFbtfl、ΔFbtfr及び車輌の目標付加駆動力ΔFvdtが下記の式1〜3に従って演算され、ヨーモーメントの差ΔMtが正の値であるときには、左右前輪の目標付加制動力ΔFbtfl、ΔFbtfr及び車輌の目標付加駆動力ΔFvdtが下記の式4〜6に従って演算されてよい。
ΔFbtfl=Mt/Tf ……(1)
ΔFbtfr==0 ……(2)
ΔFvdt=Fbtfl ……(3)
ΔFbtfr=−Mt/Tf ……(4)
ΔFbtfl==0 ……(5)
ΔFvdt=Fbtfr ……(6)
ステップ170に於いては左右前輪の目標付加制動力ΔFbtfl、ΔFbtfrを示す信号及び目標付加制動力に基づいて左前輪又は右前輪の制動力を増大すべき旨の指令信号が制動力制御用電子制御装置72へ出力されると共に、車輌の目標付加駆動力ΔFvdtを示す信号及び目標付加駆動力に基づいて駆動装置54の駆動力を増大すべき旨の指令信号が駆動力制御用電子制御装置78へ出力され、しかる後ステップ180へ進む。
ステップ180に於いては目標修正転舵角Δδtを示す信号及び目標修正転舵角Δδtに基づいて転舵角可変装置44を制御すべき旨の指令信号が転舵角制御用電子制御装置74へ出力され、しかる後ステップ10へ戻る。
次に図5に示されたフローチャートを参照してステップ50に於いて達成される目標修正転舵角Δδtの演算ルーチンについて説明する。
ステップ52に於いては上記画像解析処理により得られた走行路110の情報に基づき、図10に示されている如く現在の地点118より基準時間Te後に車輌12が到達する地点120までの走行路110の形状が推定されると共に、推定された走行路110の形状に基づき走行路110の地点118と地点120との間の走行路110の車線112の横方向中心線114の湾曲度合として曲率半径Rが演算される。
ステップ54に於いては走行路110の車線112の横方向中心線114に対する車輌12の走行路幅方向のずれ量として横方向偏差Yが演算され、ステップ56に於いては例えば車輌のヨーレートの積分値等に基づき走行路110の車線112の横方向中心線114に対する車輌12のヨー角偏差φが演算される。
ステップ56に於いてはK1を正の係数として横方向偏差Y及び車速Vに基づき下記の式7に従って横方向偏差Yを低減して車輌12を車線112の横方向中心線114に沿って走行させるための左右前輪の第一の目標修正転舵角Δδt1が演算される。
Δδt1=K1・Y・V ……(7)
ステップ60に於いてはK2を正の係数としてヨー角偏差φ及び車速Vに基づき下記の式8に従ってヨー角偏差φを低減して車輌12を車線112の横方向中心線114に沿って走行させるための左右前輪の第二の目標修正転舵角Δδt2が演算される。
Δδt2=K2・φ・V ……(8)
ステップ62に於いては第一の目標修正転舵角Δδt1と第二の目標修正転舵角Δδt2との和として左右前輪10FL及び10FRの目標修正転舵角Δδtが演算され、しかる後ステップ70へ進む。
かくして図示の実施例によれば、制御モードがレーンキープモードに設定され、走行路110の白線116を検出できているときには、ステップ20及び30に於いて肯定判別が行われ、ステップ50に於いて現在の地点118より基準時間Te後に車輌12が到達する地点120までの走行路110の曲率半径Rが演算され、走行路100の車線102の横方向中心線104に対する車輌12の走行路幅方向のずれ量として横方向偏差Yが演算され、走行路100の車線102の横方向中心線104に対する車輌12のヨー角偏差φが演算され、車輌12を車線112の横方向中心線114に沿って適正に走行させるための左右前輪10FL及び10FRの目標修正転舵角Δδtが演算され、ステップ70に於いて車輌12を走行路110の横方向中心線114に沿って適正に旋回走行させるために車輌に付与すべき目標ヨーモーメントMtが演算される。
そして車輌が実質的に直進走行状態にあるか否か、目標ヨーモーメントMtの大きさが基準値Mto未満であるか否か、走行路が不整路であるか否かに応じて以下の如く車輌の走行制御が実行される。
(1)車輌が実質的に直進走行状態にあり且つ目標ヨーモーメントMtの大きさが基準値Mto未満である場合
ステップ80及び120に於いて否定判別が行われ、ステップ130に於いて目標ヨーモーメントMtに基づき左右の前輪10FL及び10FRの目標舵角δtが演算されると共に、左右前輪10FL及び10FRを転舵してその舵角を目標舵角δtにするための目標転舵トルクTcが演算され、ステップ140に於いて目標転舵トルクTcを示す信号がアシストトルク制御用電子制御装置76へ出力され、これにより電動式パワーステアリング装置36のアシストトルクにより左右前輪10FL及び10FRの舵角が目標舵角δtになるよう制御される。
(2)車輌が実質的に直進走行状態にあり且つ目標ヨーモーメントMtの大きさが基準値Mto以上である場合
ステップ80に於いて否定判別が行われるが、ステップ120に於いて肯定判別が行われ、ステップ150に於いて目標ヨーモーメントMtの符号と同一であり大きさが基準値Mtoと同一の補正後の目標ヨーモーメントMtaに基づき左右の前輪10FL及び10FRの目標舵角δtが演算されると共に、電動式パワーステアリング装置36の補助操舵力により左右前輪10FL及び10FRを転舵しその舵角を目標舵角δtにするための目標転舵トルクTcが演算され、ステップ170に於いて目標転舵トルクTcを示す信号がアシストトルク制御用電子制御装置76へ出力され、これにより電動式パワーステアリング装置36のアシストトルクにより左右前輪10FL及び10FRの舵角が目標舵角δtになるよう制御される。
またステップ160に於いて目標ヨーモーメントMtと補正後の目標ヨーモーメントMtaとの差ΔMtが演算されると共に、目標制駆動力Fvt及びヨーモーメントの差ΔMtを達成するための左右前輪の目標付加制動力ΔFbtfl、ΔFbtfr及び車輌の目標付加駆動力ΔFvdtが演算され、ステップ170に於いて左右前輪の目標付加制動力ΔFbtfl、ΔFbtfrを示す信号が制動力制御用電子制御装置72へ出力されると共に、車輌の目標付加駆動力ΔFvdtを示す信号が駆動力制御用電子制御装置78へ出力され、これにより左右前輪の制動力差により目標ヨーモーメントMtaの差ΔMtに対応するヨーモーメントが車輌に付与される。
(3)車輌が旋回走行状態にあり且つ走行路が良路である場合
ステップ80に於いて肯定判別が行われるが、ステップ90に於いて否定判別が行われ、ステップ100に於いて目標ヨーモーメントMt及び車輌の旋回方向に基づいて前輪の目標ロール剛性配分比Rtfが演算され、ステップ110に於いて前輪の目標ロール剛性配分比Rtfを示す信号がアクティブスタビライザ制御用電子制御装置70へ出力され、これにより前輪の目標ロール剛性配分比Rtfに基づいてアクティブスタビライザ装置16及び18が制御される。
(4)車輌が旋回走行状態にあり且つ走行路が不整路である場合
ステップ80及び120に於いて肯定判別が行われ、これにより上記(1)又は(2)の場合と同一の制御が実行される。
また上記(1)〜(4)の何れの場合にも、ステップ50に於いて演算された目標修正転舵角Δδtを示す信号がステップ180に於いて転舵角制御用電子制御装置74へ出力され、これにより目標修正転舵角Δδtに基づいて転舵角可変装置44が制御される。
従って制御モードがレーンキープモードに設定されているときには、転舵角可変装置44による左右前輪の修正転舵により車輌に対する外乱等に起因する横方向偏差Y及びヨー角偏差φを低減して車輌12を車線112の横方向中心線114に沿って走行させることができるので、左右前輪の修正転舵が電動式パワーステアリング装置36の操舵アシストトルクのみにより達成される場合に比して、ステアリングホイール14が頻繁に不自然に回転すること及びこれに起因して車輌の乗員が煩わしさを感じる虞れを確実に低減することができる。
また図示の実施例によれば、車輌を曲率半径Rにて旋回させるための左右前輪の舵角の制御及び横方向偏差Y及びヨー角偏差φを低減して車輌を目標走行経路に沿って走行させるための左右前輪の舵角の制御の両者が転舵角可変装置44による修正転舵の制御により達成される場合に比して、転舵角可変装置44による修正転舵量を低減して中立位置オフセットを確実に低減することができる。
特に図示の実施例によれば、車輌が実質的に直進走行状態にあり且つ目標ヨーモーメントMtの大きさが基準値Mto以上である場合(上記(2)の場合)には、目標ヨーモーメントMtの符号と同一であり大きさが基準値Mtoと同一の補正後の目標ヨーモーメントMtaに基づいて左右の前輪10FL及び10FRの舵角が電動式パワーステアリング装置36の操舵アシストトルクにより制御され、目標ヨーモーメントMtと補正後の目標ヨーモーメントMtaとの差ΔMtに基づいて左右前輪の制駆動力差が制御されることにより、目標ヨーモーメントの差ΔMtに対応するヨーモーメントが車輌に付与されるので、ステップ120、150〜170が実行されない場合に比して、左右前輪の修正転舵が電動式パワーステアリング装置36の操舵アシストトルクによる左右前輪の修正転舵量の大きさが大きくなることを確実に防止することができ、これによりステアリングホイール14が不自然に回転する大きさを確実に小さくすることができる。
また図示の実施例によれば、上記(1)及び(2)の何れの場合にも、ステアリングホイール14が不自然に大きく回転することを防止しつつ操舵アシストトルクによる左右前輪の転舵方向にステアリングホイール14が回転されるので、運転者はステアリングホイール14の回転によってレーンキープモードにて適正に車輌の走行制御が実行されていることを確認することができる。
また図示の実施例によれば、車輌が旋回走行状態にあり且つ走行路が良路である場合(上記(3)の場合)には、目標ヨーモーメントMt及び車輌の旋回方向に基づいて前輪の目標ロール剛性配分比Rtfが演算され、前輪の目標ロール剛性配分比Rtfに基づいてアクティブスタビライザ装置16及び18が制御されることにより、車輌12が走行路に沿って適正に旋回するよう車輌のステア特性が制御され、電動式パワーステアリング装置36の操舵アシストトルクによる左右前輪の修正転舵は行われないので、ステアリングホイール14が不自然に回転すること及びこれに起因して車輌の乗員が煩わしさを感じる虞れを確実に低減することができる。
また図示の実施例によれば、車輌が旋回走行状態にあっても走行路が不整路である場合(上記(4)の場合)には、上記(3)の制御は行われず、上記(1)又は(2)の場合と同一の制御が実行されるので、車輌12を走行路に沿って走行させるためのアクティブスタビライザ装置16及び18の制御に起因してばね上とばね下との相対変位が規制され、そのため車輌の乗り心地性が悪化することを確実に防止することができ、また上記(1)又は(2)の場合と同一の制御によって確実に車輌12を走行路に沿って適正に走行させることができる。
また図示の実施例によれば、車輌の目標走行経路に対する実際の走行経路のずれを是正するための目標修正転舵角Δδtsは、横方向偏差Yを低減するための第一の目標修正転舵角Δδt1とヨー角偏差φを低減するための第二の目標修正転舵角Δδt2との和として演算されるので、目標修正転舵角Δδtsが目標修正転舵角Δδts又はΔδt2である場合に比して、車輌に対する様々な外乱等に起因する車輌の目標走行経路に対する実際の走行経路のずれを確実に且つ効果的に是正することができる。
また図示の実施例によれば、電動式パワーステアリング制御装置36により運転者の操舵負荷を軽減するための補助操舵トルクTabと統合制御用電子制御装置82より入力される目標転舵トルクTcとの和が目標補助操舵トルクTaとして演算され、目標補助操舵トルクTaに基づき電動式パワーステアリング装置36の電動機36Aが制御されることにより、左右前輪10FL及び10FRの舵角が目標舵角δtになるよう左右前輪が転舵されるので、車輌の走行に伴い車輌の走行経路が変化しても、車輌を走行経路により決定される目標走行経路に沿って走行させることができると共に、転舵角可変装置44による左右前輪の修正転舵に起因するステアリングホイール14の不自然な回転変動を確実に低減し操舵フィーリングを効果的に向上させることができる。
図6は前輪側及び後輪側にアクティブスタビライザ装置を有しステアリングギヤ比可変装置として機能する転舵角可変装置を備えた後輪駆動車に適用された本発明による車輌の走行制御装置の実施例2に於いて統合制御用電子制御装置により実行される車輌の走行制御のメインルーチンを示すフローチャートである。尚図6に於いて、図4に示されたステップと同一のステップには図4に於いて付されたステップ番号と同一のステップ番号が付されており、このことは後述の実施例3の図7についても同様である。
この実施例2に於いては、図6に示されている如く、ステップ80に於いて肯定判別が行われたとき及びステップ90に於いて否定判別が行われたときにはステップ130へ進む。よって上述の実施例1に於けるステップ150〜170は実行されないが、他のステップはそれぞれ上述の実施例1の場合と同様に実行される。
従ってこの実施例2によれば、左右輪の制駆動力差の制御による作用効果がない点を除き上述の実施例1の場合と同様の作用効果を得ることができ、ステアリングホイール14が頻繁に不自然に回転すること及びこれに起因して車輌の乗員が煩わしさを感じる虞れを確実に低減しつつ、車輌を目標走行経路に沿って適正に走行させることができ、またこの実施例2は左右輪の制駆動力差を制御することができない車輌にも適用可能である。
図7は前輪側及び後輪側にアクティブスタビライザ装置を有しステアリングギヤ比可変装置として機能する転舵角可変装置を備えた後輪駆動車に適用された本発明による車輌の走行制御装置の実施例3に於いて統合制御用電子制御装置により実行される車輌の走行制御のメインルーチンを示すフローチャートである。
この実施例3に於いては、図7に示されている如く、ステップ70が完了するとステップ120へ進む。よって上述の実施例1に於けるステップ80〜110は実行されないが、他のステップはそれぞれ上述の実施例1の場合と同様に実行される。
従ってこの実施例3によれば、ロール剛性の前後輪配分比の制御による作用効果がない点を除き上述の実施例1の場合と同様の作用効果を得ることができ、ステアリングホイール14が頻繁に不自然に回転すること及びこれに起因して車輌の乗員が煩わしさを感じる虞れを確実に低減しつつ、車輌を目標走行経路に沿って適正に走行させることができ、またこの実施例3はアクティブスタビライザ装置16及び18を備えていない車輌にも適用可能である。
以上に於いては本発明を特定の実施例について詳細に説明したが、本発明は上述の実施例に限定されるものではなく、本発明の範囲内にて他の種々の実施例が可能であることは当業者にとって明らかであろう。
例えば上述の各実施例に於いては、車輌の目標走行経路に沿って走行させるための目標旋回量は目標ヨーモーメントMtであるが、目標旋回量は操舵輪の舵角、車輌のヨーモーメントの如く車輌の旋回に関する任意の値であってよい。
また上述の実施例1及び2に於いては、車輌の旋回度合を示す指標値として車輌の横加速度Gyの絶対値が使用されるようになっているが、車輌の旋回度合を示す指標値は車輌の横力を示す任意の車輌状態量であってよく、例えば車輌のヨーレートγと車速Vとの積であってもよい。
また上述の実施例1及び2に於いては、前輪側及び後輪側のアクティブスタビライザ装置により車輌のロール剛性の前後輪配分比が制御されるようになっているが、前後輪ロール剛性配分比を制御する手段は例えばアクティブサスペンションの如く当技術分野に於いて公知の任意の手段であってよい。
また上述の実施例1及び2に於いては、ステップ90に於いて走行路が不整路であるか否かが判定され、走行路が不整路であるときには車輌が実質的に直進走行状態にある場合と同一の走行制御が実行されるようになっているが、ステップ90の判別が省略され、車輌が旋回状態にあるときには、走行路が不整路であるか否かに関係なくロール剛性の前後輪配分比を制御するよう修正されてよい。
また上述の実施例1及び3に於いては、車輌が実質的に直進走行状態にあり且つ目標ヨーモーメントMtの大きさが基準値Mto以上であるときには、目標ヨーモーメントMtの符号と同一であり大きさが基準値Mtoと同一の補正後の目標ヨーモーメントMtaに基づいて左右前輪の舵角が電動式パワーステアリング装置36の操舵アシストトルクにより制御され、目標ヨーモーメントMtと補正後の目標ヨーモーメントMtaとの差ΔMtに基づいて左右前輪の制駆動力差が制御されることにより、目標ヨーモーメントの差ΔMtに対応するヨーモーメントが車輌に付与されるようになっているが、車輌が実質的に直進走行状態にあるときには、操舵アシストトルクにより左右前輪の舵角が制御されると共に左右輪の制駆動力差が制御され、目標ヨーモーメントMtの大きさが大きくなるほど操舵アシストトルクによる左右前輪の舵角の制御量に対する左右輪の制駆動力差の制御量の比が高くなるよう修正されてもよい。
また上述の実施例1及び3に於いては、操舵アシスト力を発生する手段は電動式パワーステアリング装置36であるが、例えば油圧式のパワーステアリング装置の如く当技術分野に於いて公知の任意の構成のものであってよい。
また上述の実施例に於いては、車輌は後輪駆動車であるが、本発明は前輪駆動車や四輪駆動車に適用されてもよく、また上述の実施例1及び3に於いては、左右前輪の一方に制動力が付加されることにより車輌に所要のヨーモーメントが付与されるようになっているが、車輌が前輪駆動車である場合には、左右後輪の一方に制動力が付加されることにより車輌に付与されてよく、また車輌が四輪駆動車である場合には、左前後輪又は右前後輪に制動力が付加されることにより車輌に付与されてよい。また左右輪の制駆動力差によるヨーモーメントは左右輪の駆動力差や左右輪の制動力差及び駆動力差により発生されるよう修正されてもよい。
また上述の実施例に於いては、転舵駆動手段はアッパステアリングシャフト42に対し相対的にロアステアリングシャフト46を回転駆動することにより操舵輪としての左右前輪を転舵するようになっているが、転舵駆動手段は運転者の操舵操作とは独立に操舵輪を転舵し得るものである限り当技術分野に於いて公知の任意の構成のものであってよく、例えば操舵入力手段側のタイロッド部材に対し相対的に操舵輪側部材側のタイロッド部材を直線変位させることにより操舵輪を転舵するよう構成されたものであってもよい。
また上述の各実施例に於いては、車輌の目標走行経路に対する実際の走行経路のずれを是正するための目標修正転舵角Δδtは、横方向偏差Yを低減するための第一の目標修正転舵角Δδt1とヨー角偏差φを低減するための第二の目標修正転舵角Δδt2との和として演算されるようになっているが、車輌を曲率半径Rにて旋回させるための左右前輪の目標舵角δtと第一の目標修正転舵角Δδt1との和が電動式パワーステアリング装置36による左右前輪の舵角制御の目標転舵角Δδtに設定され、第二の目標修正転舵角Δδt2のみが転舵角可変装置44による左右前輪の舵角制御の目標修正転舵角に設定されるよう修正されてもよく、また車輌を曲率半径Rにて旋回させるための左右前輪の目標舵角δtと第二の目標修正転舵角Δδt2との和が電動式パワーステアリング装置36による左右前輪の舵角制御の目標舵角に設定され、第一の目標修正転舵角Δδt1のみが転舵角可変装置44による左右前輪の舵角制御の目標修正転転舵角に設定されるよう修正されてもよい。
また上述の各実施例に於いては、車輌12が走行する走行路110の曲率半径R、走行路110の車線112の横方向中心線114に対する車輌12の道路幅方向のずれ量としての横偏差Y、走行路110の車線112の横方向中心線114に対する車輌12のヨー角φはCCDカメラ102により撮像された車輌前方の画像に対し画像解析処理が行われることにより得られる情報に基づいて演算されるようになっているが、これらの情報は走行路に設置された無線式の道路情報提供装置やナビゲーション装置より供給される情報であってもよい。
前輪側及び後輪側にアクティブスタビライザ装置を有しステアリングギヤ比可変装置として機能する転舵角可変装置を備えた後輪駆動車に適用された本発明による車輌の走行制御装置の実施例1の要部を示す概略構成図である。 実施例1の駆動系、転舵角可変装置、電動式パワーステアリング装置を示す概略構成図である。 実施例1の制御系を示すブロック図である。 実施例1に於いて統合制御用電子制御装置により実行される車輌の走行制御のメインルーチンを示すフローチャートである。 図4のステップ50に於ける目標修正転舵角の演算制御ルーチンを示すフローチャートである。 前輪側及び後輪側にアクティブスタビライザ装置を有しステアリングギヤ比可変装置として機能する転舵角可変装置を備えた後輪駆動車に適用された本発明による車輌の走行制御装置の実施例2に於いて統合制御用電子制御装置により実行される車輌の走行制御のメインルーチンを示すフローチャートである。 前輪側及び後輪側にアクティブスタビライザ装置を有しステアリングギヤ比可変装置として機能する転舵角可変装置を備えた後輪駆動車に適用された本発明による車輌の走行制御装置の実施例3に於いて統合制御用電子制御装置により実行される車輌の走行制御のメインルーチンを示すフローチャートである。 曲率半径R及び車速Vと車輌に付与すべき目標ヨーモーメントMtとの間の関係を示すグラフである。 目標ヨーモーメントMt及び車輌の旋回方向と前輪の目標ロール剛性配分比Rtfとの間の関係を示すグラフである。 車輌の旋回時の走行状況を示す平面図である。
符号の説明
16、18 アクティブスタビライザ装置
20F、20R アクチュエータ
22 電子制御装置
26 制動装置
44 転舵角可変装置
54 駆動装置
70 アクティブスタビライザ制御用電子制御装置
72 制動力制御用電子制御装置
74 転舵角制御用電子制御装置
76 アシストトルク制御用電子制御装置
78 駆動力制御用電子制御装置
80 駆動力配分制御用電子制御装置
82 統合制御用電子制御装置
84 横加速度センサ
86 車速センサ
88 操舵角センサ
90F、90R、96 回転角センサ
92、94FL〜94RR 圧力センサ
98 アクセル開度センサ
100 操舵トルクセンサ
102 CCDカメラ
104 選択スイッチ

Claims (7)

  1. 操舵補助力を発生する操舵補助力発生手段と、操舵輪を修正転舵する転舵駆動手段と、車輌を目標走行経路に沿って走行させるための目標旋回量を演算する目標旋回量演算手段と、前記目標走行経路に対する車輌の実際の走行経路の偏差を低減するための操舵輪の目標修正転舵量を演算する目標修正転舵量演算手段と、前記操舵補助力発生手段及び前記転舵駆動手段を制御する制御手段とを有する車輌の操舵制御装置に於いて、車輌のロール剛性の前後配分比を変更するロール剛性配分比可変手段と、車輌の旋回度合を判定する手段とを有し、前記制御手段は前記車輌の旋回度合が旋回判定基準値未満であるときには、前記目標旋回量に基づいて前記操舵補助力発生手段により発生される旋回用操舵補助力を制御すると共に、前記目標修正転舵量に基づいて前記転舵駆動手段による操舵輪の修正転舵量を制御し、前記車輌の旋回度合が前記旋回判定基準値以上であるときには、前記目標旋回量に基づいて前記ロール剛性配分比可変手段による車輌のロール剛性の前後配分比を制御すると共に、前記目標修正転舵量に基づいて前記転舵駆動手段による操舵輪の修正転舵量を制御することを特徴とする車輌の操舵制御装置。
  2. 操舵補助力を発生する操舵補助力発生手段と、操舵輪を修正転舵する転舵駆動手段と、車輌を目標走行経路に沿って走行させるための目標旋回量を演算する目標旋回量演算手段と、前記目標走行経路に対する車輌の実際の走行経路の偏差を低減するための操舵輪の目標修正転舵量を演算する目標修正転舵量演算手段と、前記操舵補助力発生手段及び前記転舵駆動手段を制御する制御手段とを有する車輌の操舵制御装置に於いて、左右輪の制駆動力差を発生する制駆動力差発生手段を有し、前記制御手段は前記目標旋回量の大きさが旋回量判定基準値未満であるときには、前記目標旋回量に基づいて前記操舵補助力発生手段により発生される旋回用操舵補助力を制御すると共に、前記目標修正転舵量に基づいて前記転舵駆動手段による操舵輪の修正転舵量を制御し、前記目標旋回量の大きさが前記旋回量判定基準値以上であるときには、前記旋回量判定基準値に対応する補正後の目標旋回量に基づいて前記操舵補助力発生手段により発生される前記旋回用操舵補助力を制御し、前記目標旋回量と前記補正後の目標旋回量との差に基づいて前記制駆動力差発生手段による左右輪の制駆動力差を制御すると共に、前記目標修正転舵量に基づいて前記転舵駆動手段による操舵輪の修正転舵量を制御することを特徴とする車輌の操舵制御装置。
  3. 前記操舵制御装置は左右輪の制駆動力差を発生する制駆動力差発生手段を有し、前記制御手段は前記車輌の旋回度合が前記旋回判定基準値未満であり且つ前記目標旋回量の大きさが旋回量判定基準値未満であるときには、前記目標旋回量に基づいて前記操舵補助力発生手段により発生される旋回用操舵補助力を制御すると共に、前記目標修正転舵量に基づいて前記転舵駆動手段による操舵輪の修正転舵量を制御し、前記車輌の旋回度合が前記旋回判定基準値未満であり且つ前記目標旋回量の大きさが前記旋回量判定基準値以上であるときには、前記旋回量判定基準値に対応する補正後の目標旋回量に基づいて前記操舵補助力発生手段により発生される前記旋回用操舵補助力を制御し、前記目標旋回量と前記補正後の目標旋回量との差に基づいて前記制駆動力差発生手段による左右輪の制駆動力差を制御すると共に、前記目標修正転舵量に基づいて前記転舵駆動手段による操舵輪の修正転舵量を制御することを特徴とする請求項1に記載の車輌の操舵制御装置。
  4. 前記制御手段は走行路の不整度合を判定し、走行路の不整度合が不整度合判定基準値以上であるときには、前記車輌の旋回度合が前記旋回判定基準値以上であるときにも、前記車輌の旋回度合が前記旋回判定基準値未満であるときの制御を行うことを特徴とする請求項1又は3に記載の車輌の操舵制御装置。
  5. 前記目標走行経路に対する車輌の実際の走行経路の偏差は前記目標走行経路に対する車輌の横方向偏差若しくは前記目標走行経路に対する車輌のヨー方向偏差であり、前記目標修正転舵量演算手段は前記横方向偏差を低減するための操舵輪の第一の目標修正転舵量を演算し、前記ヨー方向偏差を低減するための操舵輪の第二の目標修正転舵量を演算し、前記第一若しくは第二の目標修正転舵量に基づいて操舵輪の目標修正転舵量を演算することを特徴とする請求項1乃至4に記載の車輌の操舵制御装置。
  6. 前記目標旋回量演算手段は前記目標走行経路の曲率を推定し、前記曲率に基づいて前記目標旋回量を演算することを特徴とする請求項1乃至5に記載の車輌用操舵制御装置。
  7. 前記制御手段は車輌の乗員が感じる操舵力の変動を低減するための操舵力変動低減目標操舵補助力を演算する手段を有し、少なくとも前記旋回用目標操舵補助力及び前記操舵力変動低減目標操舵補助力に基づいて操舵補助力を制御することを特徴とする請求項1乃至6に記載の車輌の操舵制御装置。
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