JP2011031220A - 製粉装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】構造が簡単で、安価に製造することができるとともに、煩雑な作業を必要とすることなく容易に原料粒の粉体を得る。
【解決手段】大豆などの原料粒の粉砕装置2と、粉砕装置2に原料粒を供給する供給装置3と、粉砕装置2に接続されて上方に延設された分級筒4と、粉砕された原料粒の粉体を貯留する貯蔵ホッパー5と、粉砕された原料粒の粉体を粉砕装置2および分級筒4を経て貯蔵ホッパー5に空気輸送する空気輸送装置6とから構成される。そして、供給装置3を介して粉砕装置2に供給された原料粒は、回転する回転盤24に設けた粉砕刃25によって粉砕される。この際、空気輸送装置6によって空気取入口を経てケーシング22内に空気が吸引され、粉砕された原料粒の粉体は、吸引空気に浮遊されて分級筒4へ空気輸送される。この際、粒径の大きな粉体は重力により下方に沈降し、粒径の小さな粉体は空気抵抗によって吸引空気とともに上昇する。
【選択図】図1

Description

この発明は、大豆などの製粉装置に関するものである。
大豆は、「畑の肉」と称されほど栄養価が高いことから、通常の食事に加え、微粒子化して他の食品の補助材料や添加材料として使用されている。しかしながら、生の大豆は、油脂分を15〜20%含むため、ミルなどにより圧砕して微粒子化すると、その油脂が湿潤することによって団子状に固まったり、フィルターが目詰まりし、ふるい分けすることが困難となるなどの理由から、微粒子化が困難であった。また、粉砕の過程で発生する熱によって油脂が酸化し、本来の風味を大きく損なうものとなっていた。このため、大豆を微粒子化する場合は、例えば、きな粉を製造する場合のように、生の大豆を焙煎して熱化学反応を起こさせ、微粒子化を阻害しないように変性させた後、粉砕するようにしている。
このような現状に対して、生の大豆から大豆粉を得ることができるならば、新たな食品材料を提供することができるため、生の大豆を粉砕することが研究されている。例えば、特許文献1に示されるように、砥石ローラを収容部のフィルター部材内で回転させ、フィルター部材と回転する砥石ローラとの間で生の大豆を磨砕し、粉化させることが提案されている。
特開2006−129876号公報
しかしながら特許文献1の発明は、重くて長尺な砥石ローラを必要とするため、取り扱いに難がある他、油脂分の分離を避けることができないことから、経時使用によってフィルターが目詰まりし、定期的なフィルターの洗浄作業が必要となることから、作業が煩雑となる欠点があった。
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたもので、構造が簡単で、安価に製造することができるとともに、煩雑な作業を必要とすることなく容易に原料粒の粉体を得ることのできる大豆などの製粉装置を提供するものである。
本発明は、大豆などの原料粒の粉砕装置と、粉砕装置に原料粒を供給する供給装置と、粉砕装置に接続されて上方に延設された分級筒と、粉砕された原料粒の粉体を貯留する貯蔵ホッパーと、粉砕された原料粒の粉体を粉砕装置および分級筒を経て貯蔵ホッパーに空気輸送する空気輸送装置とから構成され、粉砕装置は、空気取入口を有するケーシングと、ケーシング内において、外周縁に複数個の粉砕刃を設けた回転自在な回転盤とからなり、供給装置を介してケーシングに供給された原料粒を回転する回転盤の粉砕刃によって粉砕し、粉砕された原料粒の粉体をケーシングの空気取入口を通して吸引される空気によって空気輸送する際、設定された粒径以下の粉体を分級筒にて分級することを特徴とするものである。
本発明によれば、供給装置を介して粉砕装置のケーシングに供給された原料粒は、ケーシングとの間で回転する回転盤に設けた粉砕刃によって粉砕される。この際、空気輸送装置によって空気取入口を経てケーシング内に空気が吸引されて、ケーシングから分級筒に向けて空気流が発生する。これにより、ケーシング内で粉砕された原料粒の粉体は、ケーシングから分級筒へと流れる空気に浮遊して空気輸送される。そして、分級筒を一定流速で流れる空気により、粉砕された原料粒の粉体のうち、空気抵抗よりも重力が大きな粒径の粉体は重力により下方に沈降し、重力よりも空気抵抗が大きな粒径の粉体は空気抵抗によって吸引空気とともに上昇する。すなわち、一定粒径以下の粉体のみが分級されて分級筒を上昇し、空気と分離された貯蔵ホッパーに貯蔵される。
この結果、ケーシングに空気を吸引しつつ原料粒を粉砕処理するととも、吸引空気を利用して原料粒の粉体を分級することから、原料粒の油脂が分離することがなく、煩雑な作業を必要とすることなく容易に原料粒の粉体を得ることができる。しかも、粉砕装置に供給装置および分級筒を付設し、粉砕された原料粒の粉体を空気輸送すればよいことから、構造が簡単となって装置が小型化され、安価に製造することができる。
本発明は、大豆などの原料粒の粉砕装置と、粉砕装置に原料粒を供給する供給装置と、粉砕装置に接続されて上方に延設された分級筒と、粉砕された原料粒の粉体を貯留する貯蔵ホッパーと、粉砕された原料粒の粉体を粉砕装置および分級筒を経て貯蔵ホッパーに空気輸送する空気輸送装置とから構成され、粉砕装置は、空気取入口を有するケーシングと、ケーシング内において、外周縁に複数個の粉砕刃を設けた回転自在な回転盤とからなり、また、空気輸送装置は、分級筒内に設けられた吹上パイプと、吹上パイプ内に圧力空気を供給する空気供給パイプとからなり、供給装置を介してケーシングに供給された原料粒を回転する回転盤の粉砕刃によって粉砕し、粉砕された原料粒の粉体を吹上パイプ内に空気供給パイプを経て供給される圧力空気によって空気輸送する際、設定された粒径以下の粉体を分級筒にて分級することを特徴とするものである。
本発明によれば、供給装置を介して粉砕装置のケーシングに供給された原料粒は、ケーシングとの間で回転する回転盤に設けた粉砕刃によって粉砕される。この際、空気輸送装置の吹上パイプ内に空気供給パイプを経て圧力空気が吹き込まれると、吹上パイプと空気供給パイプとの間で発生する負圧により、空気取入口を経てケーシング内に空気が吸引され、ケーシングから分級筒に向けて空気流が発生する。これにより、ケーシング内で粉砕された原料粒の粉体は、ケーシングから分級筒へと流れる空気に浮遊して空気輸送されるとともに、吹上パイプに吸い込まれ、空気供給パイプからの圧力空気によって吹上パイプから吹き上げられる。そして、分級筒を一定流速で流れる空気により、粉砕された原料粒の粉体のうち、空気抵抗よりも重力が大きな粒径の粉体は重力により下方に沈降し、重力よりも空気抵抗が大きな粒径の粉体は空気抵抗によって吸引空気とともに上昇する。すなわち、一定粒径以下の粉体のみが分級されて分級筒を上昇し、空気と分離された貯蔵ホッパーに貯蔵される。
この結果、ケーシングに空気を吸引しつつ原料粒を粉砕処理するととも、圧力空気を利用して原料粒の粉体を分級することから、原料粒の油脂が分離することがなく、煩雑な作業を必要とすることなく容易に原料粒の粉体を得ることができる。しかも、粉砕装置に供給装置および分級筒を付設し、粉砕された原料粒の粉体を空気輸送すればよいことから、構造が簡単となって装置が小型化され、安価に製造することができる。
本発明によれば、構造が簡単で、安価に製造することができるとともに、煩雑な作業を必要とすることなく容易に原料粒の粉体を得ることができる。
本発明の製粉装置の一実施形態を示す正面図である。 図1の製粉装置の粉砕装置を、開閉蓋を開放して示す正面図である。 図1の製粉装置の粉砕装置を供給装置とともに示す背面側斜視図である。 図1の製粉装置の粉砕装置を供給装置とともに示す側面図である。 本発明の製粉装置の他の実施形態を示す正面図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1乃至図4には、本発明の製粉装置1の一実施形態が示されている。
この製粉装置1は、大豆(以下、原料粒という。)の粉砕装置2と、粉砕装置2に原料粒を供給する供給装置3と、粉砕装置2に接続された分級筒4と、粉砕された原料粒の粉体を貯留する貯蔵ホッパー5と、粉砕された原料粒の粉体を空気輸送する空気輸送装置6とから構成されている。
粉砕装置2は、基台21に固定された円筒状のケーシング22と、ケーシング22に設けた軸受231および基台21に設けた軸受231を介して回転自在に支持された回転軸23と、ケーシング22に収容されて回転軸23の先端に連結された回転盤24と、回転盤24の外周縁に周方向に間隔をおいて固定された複数個の粉砕刃25と、基台21に設けられた回転軸23の駆動装置26とからなり、駆動装置26を駆動させることにより、回転軸23、すなわち、粉砕刃25を有する回転盤24がケーシング22に対して回転するように設定されている。
ここで、駆動装置26は、基台21に設けられたモータ261と、モータ261の出力軸に設けられた歯付きプーリー262および回転軸23に設けられた歯付きプーリー263と、これらの歯付きプーリー262,263間に巻回された歯付きベルト264からなり、モータ261の回転駆動により、歯付きプーリー262、歯付きベルト264、歯付きプーリー263を介して回転軸23を回転させることができる。
ケーシング22は、前面が開口された円筒状のケーシング本体221と、ケーシング本体221の前面開口にヒンジ222を介して開閉自在に設けられた開閉蓋223とから形成され、バックルなどの固縛具224を介してケーシング本体221の前面開口を閉鎖する位置に開閉蓋223を固縛し、あるいは、固縛具224による固縛を解除して開閉蓋223をヒンジ222回りに回動させ、ケーシング本体221の前面開口を開放することができる。この場合、ケーシング本体221の前端周縁あるいは開閉蓋223の外周縁には、パッキン(図示せず)が配設されており、開閉蓋223によってケーシング本体221の前面開口を閉鎖した際、固縛具224を介してケーシング本体221の前面開口を密閉状態に保持することができる。
また、ケーシング22のケーシング本体221には、その奥行き寸法にほぼ一致する間隔を有するとともに、外周面と略垂直な接平面を有する断面方形の排出ガイド225が接続されている。さらに、ケーシング22のケーシング本体221には、その背面側において、後述する供給装置3と連通する供給口が形成されるとともに、回転軸23に関して前記供給口と略対向する位置に空気取入口が形成されており、この空気取入口には、調整弁271を回動自在に設けて開口面積を調整自在な吸気管27(図3参照)が接続されている。
回転盤24は、ケーシング22の奥行き方向の略中心に位置するように、位置決めされており、その外周縁には、板状の粉砕刃25が先端を外周縁から若干外方に突出させるとともに、前後各端を前面および後面からそれぞれ突出させて固定されている。ここで、各粉砕刃25は、回転盤24の外周縁における厚み方向の中心を通過する半径に対して、先端が基端よりも回転方向(図1において反時計回り方向)に若干遅れるように、設定角度(実施例においては11度)傾斜して固定されるとともに、その先端が粉砕刃25の取付位置における回転盤24の接平面と略平行に形成されている。そして、粉砕刃25の先端面とケーシング22におけるケーシング本体221の内周面との間隔は、粉砕する原料粒の粒径に対応して設定(実施例においては大粒大豆に対応して10mm)されている。
供給装置3は、供給ホッパー31と、供給ホッパー31の下端に接続されたロータリーバルブ32と、ロータリーバルブ32の下端に接続された供給管33と、ロータリーバルブ32の駆動装置34とからなり、粉砕装置2の背面側において基台21に固定されるとともに、供給管33の下端開口がケーシング22のケーシング本体221の背面に形成された供給口に接続されている。そして、ロータリーバルブ32は、バルブケーシング321内に、収容部aを形成したローター322を回転自在に設けて構成され、ローター322と一体の回転軸323を駆動装置34を介して回転させることにより、バルブケーシング321に対してローター322が回転し、ローター322の収容部aに収容された原料粒を供給ホッパー31から供給管33を経て粉砕装置2のケーシング22に間欠的に定量供給することができる。
ここで、駆動装置34は、基台21に設けられたモータ341と、モータ341の出力軸に設けられたスプロケット342およびロータリーバルブ32の回転軸323に設けられたスプロケット343と、これらのスプロケット342,343に巻回されたチェーン345とからなり、モータ341を回転駆動することにより、スプロケット342、チェーン345、スプロケット343を介して回転軸323、すなわち、ローター322を回転させることができる。
分級筒4は、ケーシング22の排出ガイド225の上端にフランジ接続された接続筒41と、接続筒41の上端にフランジ接続された筒本体42とからなり、略垂直方向に延設されている。そして、接続筒41は、断面方形の排出ガイド225の上端開口と、断面円形の筒本体42の下端開口を滑らかに接続するように、断面方形の下端開口から断面円形の上端開口に向かって徐々に絞り加工されている。
また、分級筒4の筒本体42の上端には、その上端開口を閉鎖するキャップ43がフランジ接続されており、このキャップ43には、空気輸送装置6の吸引パイプ62の一端が着脱自在に接続されている。
貯蔵ホッパー5は、ホッパー本体51と、その下端開口に開閉自在に設けられたシャッター52とからなり、シャッター52を開放操作することにより、ホッパー本体51に貯留された原料粒の粉体をその下端開口を通して取り出すことができる。
空気輸送装置6は、貯蔵ホッパー5におけるホッパー本体51の上端部に搭載された筐体61と、筐体61に他端が接続されるとともに、分級筒4のキャップ43に一端が接続された吸引パイプ62とからなり、筐体61内には、モータ(図示せず)を介して駆動されるブロアー63が収容されるとともに、ブロアー63の吸気口の前段に位置してフィルター64が配設されている。これにより、モータを介してブロアー63を駆動すれば、ケーシング22、分級筒4および吸引パイプ62を経て空気を吸引し、空気中に浮遊する原料粒の粉体をフィルター64に捕集することができる。この際、ケーシング22には、空気取入口を通して外気が吸引され、その空気量は調整弁271を回動させて吸気管27の開口面積を変更することにより調整することができる。また、詳細には図示しないが、フィルター64には、揺動部材が連結されており、揺動部材を操作することでフィルター64を揺することができ、フィルター64に捕集された原料粒の粉体を払い落とすことができる。
次に、このように構成された製粉装置1の作動について説明する。
原料粒(実施例においては乾燥状態の生の大豆から種皮を除去したもの)を供給装置3の供給ホッパー31に供給する。
なお、乾燥した生の大豆の種皮を除去して子葉部と分離する脱皮装置は、出願人の提案も含めて、従来より種々提案されており、詳細な説明は省略する。
次いで、モータ261を回転駆動させ、歯付きベルト264および歯付きプーリー262,263を介して回転軸23を回転させることにより、回転盤24を回転させる。この状態で、モータ341を回転駆動させ、チェーン345およびスプロケット342,343を介して回転軸323を回転させることにより、ロータリーバルブ32のローター322が回転し、その収容部aに収容された原料粒を供給管33を経てケーシング22に間欠的に供給する。合わせて、空気輸送装置6のモータを介してブロアー63を作動させ、ケーシング22に接続した吸気管27を通して空気を吸引する。この際、空気の吸引量は、調整弁271を回動させてその開口面積を変更することによって調整することができる。
一方、ケーシング22に供給された原料粒は、ケーシング本体221内で回転する回転盤24に設けた粉砕刃25と衝突して粉砕され、また、ケーシング22の内面と回転する回転盤24の粉砕刃25との間で磨砕される。ここで、回転盤24は、ケーシング本体221に対する排出ガイド225の接続位置において、排出ガイド225の延設方向(上方向)とは逆方向(下方向)に向かって回転するため、粉砕された原料粒の粉体は、回転盤24の回転によって、ケーシング本体221の排出ガイド225との接続位置から離れる方向に回転させられ、排出ガイド225を通して上方に跳ね上げられることが防止されている。また、ケーシング22に吸気管27を通して空気が吸引されることにより、ケーシング22内が空冷された状態で原料粒が粉砕されるため、温度上昇が発生せず、粉砕された原料粒からの油脂の分離が防止される。合わせて、粉砕された原料粒の粉体は、ケーシング22に導かれた空気に浮遊するとともに、空冷されながらケーシング本体221の排出ガイド225を経て分級筒4へと吸引輸送される。
この際、垂直方向に延びる分級筒4において、調整弁271によって調整された流量の空気が分級筒4の開口面積によって決定される流速で流れることにより、粉砕された原料粒の粉体のうち、粒径の大きな粉体、すなわち、空気抵抗よりも重力が大きな粒径の粉体は、下方に沈降し、粒径の小さな粉体、すなわち、重力よりも空気抵抗が大きな粒径の粉体は、吸引空気とともに上昇する。これにより、一定粒径以下の粉体のみが分級されて分級筒4を吸引空気に浮遊して上昇し、吸引パイプ62を経てフィルター64に捕集される。一方、一定粒径を超える粉体は、ケーシング22に沈降し、再び回転する回転盤24に設けた粉砕刃25によって粉砕される。
フィルター64に捕集された原料粒の粉体は、図示しない揺動部材を操作することによってフィルター64が揺すられると、フィルター64から脱落して貯蔵ホッパー5に貯留される。これにより、一定量の原料粒の粉体が貯蔵されたならば、シャッター52を開放操作し、貯蔵ホッパー5に貯留された原料粒の粉体を取り出せばよい。
このようにして取り出された原料粒の粉体は、食品に添加され、あるいは、補助食品として利用することができる。
以上のように、ケーシング22に空気を吸引しつつ原料粒を粉砕処理するととも、吸引空気を利用して原料粒の粉体を分級することから、原料粒の油脂が分離することがなく、煩雑な作業を必要とすることなく容易に原料粒の粉体を得ることができる。しかも、粉砕装置2に供給装置3および分級筒4を付設し、粉砕された原料粒の粉体を空気輸送すればよいことから、構造が簡単となって装置が小型化され、安価に製造することができる。
この本実施例においては、ケーシング2は、外径600mm、奥行き100mmであり、モータ261によって回転盤24を毎分1800回転させて、乾燥された生の大豆を粉砕処理するとともに、粉砕された大豆の粉体を直径250mm、高さ1000mmの分級筒4によって分級し、ほぼ小麦粉と同程度の粒径の粉体を得ることができた。
ところで、前述した実施形態においては、粉砕装置2で粉砕された原料粒の粉体を吸引輸送する場合を説明したが、図5に示すように、圧送するようにしてもよい。
以下、図5の製粉装置1の実施形態について、相違する点を簡単に説明する。
なお、図5の製粉装置1については、先に説明した実施形態の部材と同一の部材については、同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
図5の製粉装置1においては、空気輸送装置6は、分級筒4の筒本体42内に吹上パイプ65を鉛直方向に向けて固定するとともに、基台21に設けたブロアー63の送風口に接続された空気供給パイプ66を分級筒4内に挿入するとともに、その先端が吹上パイプ65内の下端近傍に位置するように分級筒4に固定して構成されている。また、分級筒4の上端には、ガイド44が設けられており、吹き込まれた圧力空気によって吹き上げられた原料粒の粉体を貯蔵ホッパー5に案内する。
この実施形態の製粉装置1においても、供給装置3を経て粉砕装置2のケーシング22に供給された原料粒は、回転する回転盤24の粉砕刃25によって粉砕される。
ここで、ブロアー63を駆動し、圧力空気を空気供給パイプ66を経て吹上パイプ65内に吹き込めば、吹上パイプ65に吹き込まれた圧力空気によってその周囲に負圧が発生し、ケーシング22の空気取入口を通して空気を吸引する。これにより、ケーシング22内において、粉砕された原料粒の粉体は、吸引された空気に浮遊して、吹上パイプ65内に引き込まれ、吹上パイプ65内に吹き込まれた圧力空気によって上方に吹き上げられる。この際、吹上パイプ65を経て圧力空気が分級筒4内を設定された流速で流れることにより、粉砕された原料粒の粉体のうち、空気抵抗よりも重力が大きな粒径の粉体は下方に沈降し、重力よりも空気抵抗が大きな粒径の粉体は吹き込まれた圧力空気とともに上昇する。これにより、一定粒径以下の粉体のみが分級されて分級筒4を上昇し、ガイド44によって方向が変換されて貯蔵ホッパー5に貯蔵される。一方、一定粒径を超える粉体は、ケーシング22に沈降し、再び回転する回転盤24に設けた粉砕刃25によって粉砕される。
この実施形態においても、ケーシング22に空気を吸引しつつ原料粒を粉砕処理するととも、圧力空気を利用して原料粒の粉体を分級することから、原料粒の油脂が分離することがなく、煩雑な作業を必要とすることなく容易に原料粒の粉体を得ることができる。しかも、粉砕装置2に供給装置3および分級筒4を付設し、粉砕された原料粒の粉体を空気輸送すればよいことから、構造が簡単となって装置が小型化され、安価に製造することができる。
なお、前述した実施形態においては、原料粒として乾燥された生の大豆を粉砕して大豆粉を製造する場合を説明したが、大豆に限らずコーンや、米、麦などの穀粒であってもよく、大豆に限定するものではない。
1 製粉装置
2 粉砕装置
22 ケーシング
24 回転盤
25 粉砕刃
27 吸気管
3 供給装置
31 供給ホッパー
32 ロータリーバルブ
33 排出管
4 分級筒
5 貯蔵ホッパー
6 空気輸送装置
62 吸引パイプ
63 ブロアー
64 フィルター
65 吹上パイプ
66 空気供給パイプ

Claims (2)

  1. 大豆などの原料粒の粉砕装置と、粉砕装置に原料粒を供給する供給装置と、粉砕装置に接続されて上方に延設された分級筒と、粉砕された原料粒の粉体を貯留する貯蔵ホッパーと、粉砕された原料粒の粉体を粉砕装置および分級筒を経て貯蔵ホッパーに空気輸送する空気輸送装置とから構成され、粉砕装置は、空気取入口を有するケーシングと、ケーシング内において、外周縁に複数個の粉砕刃を設けた回転自在な回転盤とからなり、供給装置を介してケーシングに供給された原料粒を回転する回転盤の粉砕刃によって粉砕し、粉砕された原料粒の粉体をケーシングの空気取入口を通して吸引される空気によって空気輸送する際、設定された粒径以下の粉体を分級筒にて分級することを特徴とする製粉装置。
  2. 大豆などの原料粒の粉砕装置と、粉砕装置に原料粒を供給する供給装置と、粉砕装置に接続されて上方に延設された分級筒と、粉砕された原料粒の粉体を貯留する貯蔵ホッパーと、粉砕された原料粒の粉体を粉砕装置および分級筒を経て貯蔵ホッパーに空気輸送する空気輸送装置とから構成され、粉砕装置は、空気取入口を有するケーシングと、ケーシング内において、外周縁に複数個の粉砕刃を設けた回転自在な回転盤とからなり、また、空気輸送装置は、分級筒内に設けられた吹上パイプと、吹上パイプ内に圧力空気を供給する空気供給パイプとからなり、供給装置を介してケーシングに供給された原料粒を回転する回転盤の粉砕刃によって粉砕し、粉砕された原料粒の粉体を吹上パイプ内に空気供給パイプを経て供給される圧力空気によって空気輸送する際、設定された粒径以下の粉体を分級筒にて分級することを特徴とする製粉装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111992325A (zh) * 2020-09-15 2020-11-27 中山德马克环保科技有限公司 多级物料传输粉碎装置

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