JP2011030901A - 吸収性物品 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】表面シート2、裏面シート3及び吸収体4を具備する吸収性物品であって、前記表面シート2と前記吸収体4との間には、抗菌シート7と消臭層11が配され、前記吸収性物品の縦方向について、前記消臭層11の前後端縁は前記吸収体の前後端縁よりも内側に位置し、前記抗菌シート7は前記消臭層11の前後端縁を越えてさらに前後に延在し、かつ、少なくとも前記表面シート2には、厚み方向に関して前記吸収体4にまでは到達しないその周囲より圧密化された圧密部21が多数、平面視において前記消臭層11の配された領域からのその前後端縁を越えて縦方向に延在する吸収性物品。
【選択図】図1
Description
図1は、本発明における吸収性物品の一実施形態としての失禁パッドを、ほぼ着用時の状態で縦方向にみて肌面側に緩やかに湾曲した状態として、肌面方向から示した一部切欠斜視図である。図2は図1に示すII−II線断面の断面図であり、図3は図1に示すIII−III線断面の断面図である。
ここで本実施形態の失禁パッド10の特徴的作用について説明する。前記圧密部22の毛細管力によって、吸収性物品における基本的な機能、例えば、液残り、液戻りの防止、べたつき感、かぶれ等の肌トラブルなどの解消に資するとともに、表面シート2の広範囲(縦方向消臭層配置領域Q、縦方向端部領域R)に尿を拡散させて、広い面でこれを吸収体内部に素早く取り込む。通常、排泄尿は排尿部を中心に同心円状に拡散しながら吸収体に吸収されるため、吸収体縦方向端部より幅方向端部に液が早く到達し易くなる。幅方向端部の吸収体が液吸収飽和状態になると液溜まりが生じてしまうと、漏れが生じうる。これに対し本実施形態においては、圧密部を縦方向に配することで排泄尿が縦方向に拡散し易くなり、漏れが生じにくくなる。しかも、消臭及び抗菌の作用を極めて効果的に発揮する。この効果は、特に、圧密部を格子状に配することにより排泄尿が横方向と縦方向にバランスよく拡散し易くなるので、より発揮されやすくなる。更に、圧密部が図1に示すような、物品縦方向に対して菱形の格子状(斜め格子状)の配置であることが、拡散速度が制御し易いので好ましい。
前記圧密部22がなすエンボスパターン20は、前述のような多数の圧痕が格子状に配列された形態の他、通常この種の物品に適用されるものを広く採用することができ、例えば線状圧密部や、その他様々な形状の圧密部を組み合わせて格子状や千鳥状など様々なエンボスパターンを適宜採用することができる。
ここで前記線状溝8は、本発明の特徴的構成をなす前記圧密部22とはその構造・作用が異なるものである。つまり、前記圧密部22は吸収体までは到達しない構造であるのに対し、前記線状溝8は表面シート2から吸収体4までをその他の部材を介してエンボス加工等によって一体化して形成される。また、前記圧密部22は排泄尿を素早い拡散と吸収とによって吸収体4内に閉じ込める作用を奏するものであるのに対し、前記線状溝8は、失禁パッドの左右両端縁1tより幅方向内方でかつ、サイドシート5の折り返し部5rより幅方向内方に位置し、失禁パッド10が変形するための可撓軸として作用する(図2参照)。その結果、失禁パッド10の着用時に、失禁パッド10は線状溝8,8に沿って折曲して着用者の体型や動作に沿った形状に変形しやすくなり、着用感を向上させる。
また、前記圧密部22がなすエンボスパターン20を線状溝8,8の周辺及びその間にのみ配置することで、幅方向への拡散を尿漏れされない範囲に制御し易くなり、かつ縦方向の液拡散へと導くことができる。
これに対し、本実施形態における上記構成の失禁パッド10によると、まず表面シート2の肌面側において、雑菌混入尿は、表面シート2側にできた凹部21の部分で若干肌から離れながら凸部24からその周辺の間欠的に配された複数の圧密部22に向かって導かれるようにして移行し、縦方向についていえば、縦方向消臭層配置領域Q内の排泄部対応領域であるA領域及から周辺領域であるB領域(図4参照)にまで拡散される。それと同時に、前記雑菌混入尿は、素早く液残りすることなく、圧密部22(図5参照)に沿って抗菌シート7を通過して厚み方向に浸透していく。本実施形態においては、抗菌剤を含有する抗菌シート7が吸収体4の肌面領域Saのみならず側面領域Sb及び非肌面領域Scにまで延び、消臭層11及び吸収体4に接しながら全体に亘り包むように被覆している(図2参照)。そのため肌面領域Sa側の抗菌シート7がこれと当接する面においてその増殖活動を抑制し、その結果、肌面領域Sa側の消臭層内及び非肌面領域Sc側の吸収体内の雑菌による尿成分の分解を鈍化させ腐敗臭を極めて効果的に抑制する。本実施形態においては消臭層11を吸収体4の下側の非肌面側Scに配置させず雑菌繁殖の温床とせず、ここで吸収体4に当接する抗菌シート7により雑菌の増殖活動が効率的に抑止される。それにより腐敗臭の発生を極めて効果的に抑えることができる。すなわち、初期臭と、これと消臭のメカニズムが異なった腐敗臭との二段階で消臭層11及び抗菌シート7が本実施形態において効果的な構成で機能し尿臭気の外部への放出を阻止する。
本発明においてシート材の厚みは、特に断らない限り、測定法としてはキーエンス社製のレーザー厚み計(商品名:LK−080)にて0.245kPaの荷重下で測定した値を厚みとした。
○凸部24の繊維密度(D1)は0.02〜0.08g/mm3が好ましく、0.03〜0.06g/mm3がより好ましい。
○凸部24の繊維密度(D1)と圧密部22の繊維密度(D2)との比率(D1/D2)は、1/4以下が好ましく、1/10以下がより好ましい。
○1個の圧密部22の平面視の面積は、0.25〜25mm2が好ましく、0.9〜9mm2がより好ましい。
○表面シート2における断面高さの高低比率u1/u2(図5参照)は、4/1以上が好ましく、10/1以上がより好ましい。該断面高さの測定法は、表面シート2の任意の箇所における切断面を50倍の顕微鏡によって観察し、視野中の各10点の高さそれぞれについて平均値をu1、u2とした。なお、視野中に圧密部22、凸部24が10点取れない場合には、複数の試料について観察された各高さの平均を取ればよい。
○圧密部22,22の距離k3(図4参照)は、0.2〜5mmが好ましく、0.5〜3mmがより好ましい。
図6に示す圧密部22aは、表面シート2から抗菌シート7まで及ぶものであり、表面シート2の雑菌混入尿を直接的に抗菌シートへ送り込むことができる。その観点から、前記圧密部22aは、失禁パッド10の縦方向消臭層配置領域Qのみならず縦方向端部領域Rにも配置できる。前記圧密部22aを縦方向端部領域Rに配置した場合、前述のおとり、時間の経過とともに発生する腐敗臭を効果的に閉じ込めて抑制することができる点で好ましい。
図7に示す圧密部22bは、表面シートから抗菌シート7及び消臭層11まで及ぶものであり、表面シート2の雑菌混入尿を素早く消臭層11へ送り込むができる。前記圧密部22bは、失禁パッド10の縦方向消臭層配置領域Qにおいて、初期臭をより効果的に抑制することができる点で好ましい。
前記圧密部22bにおいては、表面シート2(上層シート2a及び下層シート2b)、抗菌シート7、肌面側パルプシート12、及び消臭層11までの断面高さu5に対し、圧密部22の断面高さはu6である。この場合の断面高さの高低比率u5/u6は、2/1以上が好ましく、3/1以上がより好ましい。
飽和吸収量;吸収性物品を生理食塩水に30分間浸漬する。30分経過後吸収性物品を引き上げ、30分間水切りを行い、水切り後の重量(g)から浸漬前の重量(g)を差し引き、これを飽和吸収量とする。消臭層11は、多孔性消臭剤及び繊維原料を含有したスラリーから、常法通り、通常の湿式抄紙法によりシート状に成形して得ることができる。
島津製作所製の商品名:フローソーブ2300を用いてBET1点法により求めた。吸着ガスは、窒素30体積%、ヘリウム70体積%のガスを用いた。試料の前処理として、120℃で10分間、吸着ガスの流通を行った。その後、試料が入ったセルを液体窒素で冷却し、吸着完了後室温まで昇温し、脱離した窒素量から試料の表面積を求めた。試料の質量で除して比表面積を求めた。
2 表面シート
3 裏面シート
4 吸収体
5 サイドシート
7 抗菌シート
8 線状溝
10 失禁パッド
11 消臭層
12 肌面側パルプシート
13 非肌面側パルプシート
T1 起立壁部
T2 防漏面部
20 エンボスパターン
21 凹部
22 圧密部
24 凸部
Claims (8)
- 着用時に肌面側に配置される液透過性の表面シート、非肌面側に配置される液不透過性の裏面シート、及び前記両シート間に介在された液保持性の吸収体を具備する、縦方向とこれと直交する幅方向とを有する吸収性物品であって、
前記表面シートと前記吸収体との間には、抗菌剤を含有する抗菌シートが前記表面シート側に配され、消臭剤を含有する消臭層が前記抗菌シートより前記吸収体側に配されており、
前記吸収性物品の縦方向について、前記消臭層の前後端縁は前記吸収体の前後端縁よりも内側に位置し、他方、前記抗菌シートは前記消臭層の前後端縁を越えてさらに前後に延在し、かつ、
少なくとも前記表面シートには、厚み方向に関して前記吸収体にまでは到達しない、その周囲より圧密化された圧密部が多数、平面視において前記消臭層の配された領域からのその前後端縁を越えて縦方向に延在する吸収性物品。 - 前記圧密部は、前記抗菌シートが配置される領域において、物品厚み方向に前記表面シートから前記抗菌シートにまで及んでいる請求項1記載の吸収性物品。
- 前記圧密部は物品厚み方向に前記表面シートから前記抗菌シートを介し前記消臭層まで到達している請求項2に記載の吸収性物品。
- 前記圧密部は平面視において、その多数が全体において格子状の配列をなす請求項1〜3のいずれか1項に記載の吸収性物品。
- 前記圧密部は、前記吸収性物品の幅方向の両端には及ばない請求項1〜4のいずれか1項に記載の吸収性物品。
- 前記吸収性物品の幅方向について、前記吸収体の肌面側に配された前記消臭層の左右の端縁が前記吸収体の肌面領域内もしくは側面領域内に留められ、他方、前記抗菌シートは前記吸収体の肌面領域に加え裏面領域に配された請求項1〜5のいずれか1項に記載の吸収性物品。
- 前記吸収性物品の縦方向に延びる幅方向の中心線に向かってその中央が張り出して湾曲した、前記表面シートから前記吸収体にまで到達する一対の線状溝が物品幅方向の左右両側に形成され、該両線状溝の周辺及びその間に、前記圧密部が多数配置された請求項1〜6のいずれか1項に記載の吸収性物品。
- 前記抗菌剤は、繰り返し構成単位として架橋性ビニルモノマーとヘテロ芳香環を有するビニルモノマーとを含む共重合体に抗菌性金属イオンが坦持された、BET比表面積が10m2/g以上の多孔性粒子である請求項1〜7のいずれか1項に記載の吸収性物品。
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2009
- 2009-08-04 JP JP2009181950A patent/JP2011030901A/ja active Pending
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